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ゼンショーHDの小川社長は「消費税減税ありきは思考停止」と外食離れを警戒!

2026年06月04日(木)

政府で食料品の消費減税を巡る議論が本格化しています。

持ち帰りの食料品と店内飲食で税率差が広がれば、「外食離れ」につながるとの懸念も根強くあります。

日本経済新聞は、財務省出身であるゼンショーホールディングス(HD)の小川洋平社長兼最高経営責任者(CEO)に影響を聞いています。

――超党派の「社会保障国民会議」による消費税減税の議論をどうみますか。

「消費税ゼロは日本経済全体への負の影響が大きいと考えている。2年間の時限措置とのことだが、2年後の経済環境が今より良くなっている保証はない。減税を継続すれば、財政の信認が低下し、さらなる円安や長期金利の上昇にもつながりかねない。給付付き税額控除の導入議論を優先すべきだ」

「様々な懸念が出ているにもかかわらず、『消費税ゼロ』の結論ありきで議論が進められている。政府・与党は『選挙公約で掲げたから実現しなければならない』と考えているのだろうが、それは一種の思考停止だ。政治として責任ある態度ではない。過去に下した判断に固執することが最善でないこともある」

――スーパーの食料品やテイクアウトの税率が0%になる一方で、外食が10%に据え置かれれば、外食離れを招く可能性もあります。

「当社が運営する店舗の多くは中食(テイクアウト・デリバリー)の販売チャネルを持っており、ある程度は需要の流出を受け止められると考えている」

「より直接的に打撃を受けるのは、対応力に限りがある中小の飲食企業だ。雇用が失われたり、事業が継続できなくなったりすることも想定される。外食業界として大きな懸念を持っている。今回の減税策は消費者の選択にゆがみを与えるものであり、実施する場合は何らかの支援策を講じるべきだ」

――政府は外国人労働者向けの在留資格「特定技能」について、外食業界での新規受け入れを4月に停止しました。

「政府と外食業界で十分なコミュニケーションがないまま、受け入れ停止判断がなされたことは大きな問題だ。外食の業界団体も発表の2日前に知らされたと聞いている。上限を5万人規模に設定した2024年と、足元では状況が大きく変わっている。人手不足の現状を把握した上で、受け入れ枠拡大の議論をしてもらいたい」

――ゼンショーHDは外食業界で最大の特定技能の受け入れ先です。採用計画などに影響は出ていますか。

「外食は極めて人に依存する産業だ。接客などの業務を全て機械に代替させることは難しい。当社は労働環境の改善や、処遇の引き上げ、長時間労働の是正に取り組み、労働生産性の向上にも力を入れてきた。それでも人材不足が生じるのが現状だ。日本の生産年齢人口は減少している。外国人材に活躍してもらわないと充足はできない」

「特定技能人材は店舗を支える非常に貴重な戦力だ。今後どのように不足部分を穴埋めするかが経営課題になる。まだ明確な方針はできていない」

――イラン情勢悪化に伴う原油高騰は、食品包装資材の価格にも影響を及ぼしています。

「プラスチック製品の調達コストが上昇しており、年間数十億円の影響が出るのではないか。特に影響が大きいのが、牛丼などのテイクアウト容器や手袋だ。調達先を切り替えたり、別の素材に変えたりすることも検討している。ただプラスチック以外で同等の品質を確保できるか難しい部分もある」

「取引先の建設業者から、断熱材など建設資材の供給が難しいとの声も聞こえ始めた。今後の新規出店が難しくなることも想定している。出店数自体は減らなくても、時期が後ろ倒しになるといった影響が生じないか懸念している。ただ中東情勢の先行きは不透明なので、現時点で出店計画を見直すという判断はしていない」

 

僕も個人的には、消費税減税には反対です。

今の消費税の軽減税率8%のものを0%にすると、相対的に高くなる外食が減り、テイクアウトなどに流れ、飲食店の経営が成り立たなくなると思われるからです。

それならテイクアウトもやればいいという意見もあるのかもしれませんが、夜営業しているような飲食店は飲料で稼いでいる面があると思いますので、テイクアウトとなると飲料の売り上げがなくなり、業績が悪化すると考えられます。

あとは、食材の仕入れに消費税がかからないから安くできるという意見もあるのでしょうが、色々なものが値上がりしている現在の状況で、価格転嫁ができていないところはこれを機に値上げ(税込価格の据え置きを含む。)をしないと経営が成り立たないでしょうから、外食をする人にとっても恩恵はないのではないかと推測されます。

 

ゼンショーHDの小川社長は「消費税減税ありきは思考停止」と外食離れを警戒していることについて、あなたはどう思われましたか?


消費税は税理士泣かせで賠償保険支払いが税目別最大の年300件!

2026年03月04日(水)

日本経済新聞によると、衆院選で注目が集まった消費税は「税理士泣かせ」として知られています。

税理士の手続きミスで損をした顧客に対する保険金支払いのうち、消費税に関するものは2024年度(2024年7月〜2025年6月)に年間約300件と、税目別で最多でした。

税の仕組みの複雑さが主な要因です。

食品消費税2年間ゼロが実現すればミスはさらに増えるとの見方があるようです。

日本税理士会連合会(日税連)が損害保険会社と共同で運営する「税理士職業賠償責任保険」の保険金の支払い状況によると、2024年度の全体の支払件数は683件でした。

前年度に比べて8%増え、過去最多となりました。

この保険は税理士が訴訟リスクなどに備えて加入する保険で、個人の約6割、法人の約9割が入っています。

主に税理士のミスで顧客が本来よりも多くの税金を払ってしまい、修正申告もできない場合に、顧客が払い過ぎた分を保険金で補うのです。

税目別で最も多いのが消費税の297件で、全体の4割強を占めました。

法人税は190件、所得税が106件でした。

消費税で損害賠償が多いのは、課税方式によって納税額が変わるためです。

消費税は売上高や仕入れ額から厳密に計算するのが原則ですが、中小企業向けに納税額を簡単に計算できる簡易課税制度もあります。

仕入れ時に支払った消費税分を差し引く仕入れ税額控除にも複数の方式があり、どれを選ぶかで納税額は変わります。

課税方式によっては税負担が増えたり、還付を受けられなかったりする場合があります。

実際に損害賠償の原因をみると、課税方式に関する書類の出し忘れや記載ミスが多くなっています。

税務署に指摘されたり、税理士自身が後日気付いたりして発覚するケースが目立っています。

消費税制が年々複雑になっていることもミスが多い要因とみられます。

2023年には適用税率を正確に把握する目的でインボイス(適格請求書)が導入され、併せて中小企業や取引先向けの特例も始まりました。

2026年度税制改正では特例を一部変更したうえで延長する予定です。

与党が衆院選の公約に掲げた2年間の食品消費税ゼロが実現すれば「ミスをする税理士が増えるのではないか」(ベテラン税理士)との声が上がっています。

理由として、税率が変わる前に税負担が軽くなる課税方式に変更する企業が増え、作業が膨らむ可能性があることを挙げています。

2年という短期間で制度が変わるため、手続きを忘れる場合も想定されます。

税理士職業賠償責任保険の保険金の支払いでは、税目別の金額トップも消費税です。

2024年度は全体の30億3、200万円に対して、消費税は11億5、600万円と4割弱を占めました。

法人税は9億4、200万円、所得税は2億7、800万円でした。

消費税が原因の保険金支払いは増加傾向にあります。

2024年度の件数・金額はいずれも2019年度に比べて2割弱増えました。

消費税は本来、シンプルなものとして導入されたと思いますが、後から軽減税率やらインボイスやらが導入され、それに伴って、特例みたいなものがたくさんでき、非常に複雑なものになっています。

あとは、免税事業者の今期の課税売上高が1、000万円を超えたとすると、2年後から課税事業者になるというタイムラグも生じます。

あとは、原則課税か簡易課税かの選択もその事業年度が始まる前日までに選ぶ必要があります。

そもそも誰にでも分かるようなシンプルなものにしてほしいですし、昨今は劇的な時代の変化があるため、急遽投資が必要になったりすることもあるため、事前に選択するのではなく、当期の数値を見て、有利な方を選択できるようにしてほしいなぁと思います。

そうしないと、税理士業界も人手不足のうえ、リスクが高まりますので、申告業務を受けなくなったり、高い報酬をいただかないといけなくなり、誰も得しない状況になるのではないかと思いますね。

消費税とは関係ないですが、最近、都会では人手不足などが理由で、所得税の確定申告の新規顧客を受けない税理士事務所が増えてきているようなので、消費税の申告が必要な法人も個人事業主も、申告業務を受けてくれる税理士事務所が少なくなり、税理士難民が増えてくるかもしれないですね。

消費税は税理士泣かせで賠償保険支払いが税目別最大の年300件だったことについて、あなたはどう思われましたか?


東京都の消費税1億円超未納問題は「間違いはないはず」と指摘を1年放置していたことが原因!

2026年02月24日(火)

朝日新聞によると、東京都営住宅事業の特別会計をめぐり1億円超の消費税が未納だった問題で、東京都は、先日、「申告義務があることに気づくことができる機会が何度もあったのに、組織として十分な対応を行わなかった」とする調査報告書を公表しました。

未納状態を税理士法人から指摘されたにもかかわらず、対応しなかった当時の担当課長を停職5日とし、幹部4人を戒告とする懲戒処分もあわせて発表しました。

東京都は、敷地内の太陽光発電の売電費の売り上げなどを計上する都営住宅事業を特別会計に移した2002年度以降、消費税の納税義務が発生していましたが、2025年5月に東京国税局から照会を受けるまで、未納状態が続いていました。

この経緯について、東京都は2025年9月に発表しました。

今回の報告書によると、東京国税局が指摘した1年前にも税理士法人から同様の指摘を受けていましたが、担当課長が「過去の取り扱いが間違っているはずがない」として対応しなかったことが明らかになりました。

東京都はすでに延滞税を含む約1億3,642万円を納付しました。

時効が成立している2018年度より前の未納分については、資料が破棄されていて把握できないとしています。

延滞税を含む約1億3,642万円を納付している案件なのに、停職5日というのはどうなんでしょうね?

あと、時効が成立している2018年度より前の未納分については、資料が破棄されていて把握できないというのは本当なのでしょうか?

一方で、食品の消費税ゼロという方向に向かいそうですが、消費税はシンプルで分かりやすいものにしてほしいなぁと思った1件でした。

東京都の消費税1億円超未納問題は「間違いはないはず」と指摘を1年放置していたことが原因であることについて、あなたはどう思われましたか?


消費税は何に使っている?

日本経済新聞によると、消費税収は国と地方自治体で分け合っています。

今は税率10%のうち、2.2%が地方消費税です。

加えて、国に入った分の一部を自治体の財源不足を補うための地方交付税にあてています。

合計すると、消費税収の約4割が地方に入ります。

税収は年金、医療、介護、子育て支援という社会保障4分野の経費にあてることになっています。

この方針を決めたのが2012年で「社会保障と税の一体改革」と呼んでいます。

与野党は5%だった税率を10%に引き上げるとともに、もともと地方の分だった1%分を除く全てを社会保障にあてることにしました。

社会保障の財源という発想は、消費税導入の議論が始まった1970年代にさかのぼります。

高度成長が終わって所得税や法人税の伸びに陰りが見え始め、高齢化も心配されてきていました。

国民に広く薄く負担を求める新税を設け、補おうと考えたのです。

消費税には所得税を補完する効果も期待されていました。

所得税にはかねて自営業者を中心に、税務署が課税対象となる所得を把握し切れていないという問題がありました。

消費額に応じて課税額が高くなる消費税を組み合わせることで、経済力のある人ほど税負担が大きくなる仕組みが補強されます。

消費税の税収は増えています。

2024年度の国の消費税収は25兆円と前年度比で8%増え、過去最大となりました。

税目別で最も大きく、一般会計の税収の3割超を占めます。

物価上昇で様々な取引の価格が上がったことが影響しています。

ところが、税収が増えても、社会保障費をカバーし切れていません。

2025年度の当初予算で地方交付税分を除いた消費税収は20.1兆円で、社会保障4経費の34兆円に及びません。

足りない分は国の借金である赤字国債などで穴埋めしています。

年金や医療などの経費は公的保険の加入者の負担のみで運営できれば理想的ですが、高齢化で費用が膨らむ日本では難しいのが現状です。

足りない分を税金と借金で補っています。

消費税を減税する場合は代わりの財源を確保することが不可欠です。

ムダな支出を減らすことも求められます。

こういったこともあり、個人的には消費税の減税には反対です。

500兆円のファンドを作ってその運用益で消費税の減税分5兆円をまかなうようなことを言っていたところがありましたが、この金利上昇局面において、調達コストのことを考えているのでしょうか?

消費税は何に使っている?について、あなたはどう思われましたか?


消費税ゼロは免税か非課税かは消費者には同じでも事業者には大違い!

日本経済新聞によると、与野党が衆院選の公約に掲げる「食品消費税ゼロ」を巡って、党首討論会では「免税か非課税か」が議論になりました。

消費者が払う税はゼロで同じですが、事業者にとっては大きく異なります。

免税は税率をゼロ%にするだけで、その他の関連するルールはこれまでどおり適用されます。

仕入れの際に払った消費税を納税額から差し引いたり、払い過ぎた税の還付を受けたりできます。

非課税の場合は受けられません。

非課税は消費税制度の「対象外」になることを意味し、ルール適用がなくなってしまうのです。

現在、非課税の取引には土地の売買や賃貸があります。

土地は使用しても価値が減ることはなく、消費の対象とはいえないことから、消費税の性格にはなじまないとされています。

社会的な配慮から非課税になっているものもあります。

公的保険が適用される医療が代表例です。

患者は医療機関の窓口で受診料を支払う際に消費税を払うことはありません。

ただし、医療機関の側ではいろいろな物品を仕入れる際に消費税を払っています。

非課税では還付を受けることができないのです。

仕入先への消費税の支払い分は診療報酬で手当てをしていますが、十分ではないとの声があります。

住宅の家賃も社会的配慮から非課税ですが、事務所として使う場合は消費税がかかります。

こうしてみると、免税の方が事業者にとっては好都合ですが、いい話ばかりではありません。

仕入れの時の消費税は還付されることになっても、戻ってくるのはその都度でなく、確定申告した際に限られるため、資金繰りが厳しくなる恐れがあります。

現行制度で消費税の免税対象となっているものには輸出品があります。

海外企業にモノを売っても、消費税は受け取れません。

輸出品のメーカーなどは国に申告すれば、原材料にかかった消費税の還付を受けられるのです。

ここは消費税の難しいところだと思いますが、食品の消費税がゼロになった場合、飲食店が多大なる影響を受け、倒産するところが増えるとか言われています。

必ずしも正しくはないですが、非課税になると立ちゆかなくなるところがたくさん出てくると思われますので、免税になるとは思いますけどね。

消費税ゼロは免税か非課税かは消費者には同じでも事業者には大違いについて、あなたはどう思われましたか?


あなたの消費税は誰が国に納めている?

日本経済新聞によると、衆院選で消費税の減税が主要テーマになっていました。

ここでは、消費税に関するキホンを全3回でおさらいしています。

初回は納税の仕組みを取り上げます。

消費税は国内での幅広い消費活動に税をかけるものです。

国籍や年齢に関係ないため、外国人旅行者の宿泊や飲食にも課税しています。

所得税や法人税と比べると税率は低く、「薄く広く」が消費税の特徴といえます。

消費者一人ひとりが税を払っていますが、おのおのが税務署に行って納税しているわけではありません。

納税自体は事業者が担います。

商品やサービスの購入者から代金とともに税を受け取り、一定の期間を置いて、たまった分をまとめて納めます。

消費税は各事業者が商品を仕入れた際にもかかります。

仕入れた品にかかった税は仕入れ先が納めるはずで、この分を差し引かなければ国が税を取り過ぎることになります。

そこで事業者には仕入れにかかった消費税分を納税額から差し引くことを認めています。

これを「仕入れ税額控除」と呼びます。

納めるべき消費税額は商品やサービスが最終消費者に届くまでに関わった全ての事業者に分散されます。

事業者によっては年間の売り上げにかかった消費税額よりも、仕入れの際に払った税の方が多くなるケースがあります。

例えば、メーカーが工場を建てるなどして出費がかさんだ場合が考えられます。

国が税を取り過ぎている状態にあるため、申告すれば還付を受けられます。

事業者による消費税の納税は免除される場合があります。

年間の売上高が1,000万円以下であれば、納税の義務はありません。

免税の事業者が受け取った消費税は国に納付されず、手元に残ります。

これは「益税」と呼ばれています。

その代わり免税事業者は仕入れ税額控除もできません。

日本で消費税を導入したのは1989年のことで、当時の税率は一律3%でした。

かつてはトランプや花札にかかるトランプ類税などがありました。

こうした個別の物品税は消費税の導入と同時に大部分を廃止しました。

本来、消費税はシンプルな制度だと思いますが、色々と面倒なものが付け加えられて、現状は、非常に煩雑になっています。

例えば、税率が10%と8%のものがあったり、インボイス制度が導入されたことです。

個人的には、消費税は減税しない方が良いと思っていますし、申告書作成などをしている立場からすれば、シンプルな制度に戻してほしいなぁと思います。

あなたの消費税は誰が国に納めている?について、あなたはどう思われましたか?


東京都が特別会計事業で消費税を21年間分も未納も大半が「時効」!

2025年10月06日(月)

産経新聞によると、東京都が都営住宅等事業会計について、本来は納付すべき義務がある消費税を21年間にわたって支払っていなかったことが分かったようです。

支払いを担当する都営住宅経営部が、先日、産経新聞の取材に対し事実関係を認めました。

未納発覚を受け、都側は2019~2022年度の4年間分計1億3,642万円をさかのぼって支払いましたが、調査できた2002~2018年度までの17年間分については「時効になったため、納付義務が消失した」と説明しました。

この17年間分の未納額の総額については「算出できず、不明」だと回答し、実態がつかめていない現状が浮かびました。

都営住宅経営部などによると、この都営住宅等事業会計は、一般会計で必要な予算が計上されていたころとは違い、特別会計に移行した2002年度以降は消費税を納付すべき義務が生じていました。

ところが、「組織として消費税制度に対する理解が足りなかった」(担当者)と、支払わなくてよいとの認識でいたようです。

今回の未納問題は、インボイス(適格請求書)制度導入により、2023年度以降に消費税の国への納付が始まったことに伴い、国税庁が過去の記録を東京都側に問い合わせたことから明るみになりました。

国税庁からの指摘を受け、東京都は2019~2022年度の4年分を納付しましたが、2018年度以前については「時効」のために「納付義務が消失した」といい、「支払う予定はない」と釈明しています。

単純計算した場合に、国に支払われた直近4年分の納付額(1億3,642万円)を単年度ごとに割ってみると、1年分の平均は約3,410万円となり、こうして得られた数値に、未納期間の17年間をかけてみると計約6億円にのぼると試算されます。

それでも、担当者は「年によって取引額が違うため算出は難しい」と説明して、具体的な値についての言及を避けました。

未納発覚を受け、東京都議会では税をめぐる理解の「甘さ」を問題視する声が上がり、SNS上でも物議を醸しています。

佐藤沙織里東京都議(千代田区選出)は自身の動画サイトで「国税庁はこれまで何をしていたのか。一般国民が20年以上税金を支払わなかったら、取り立てられる。都ならばなぜ、それが許されるのか」と憤りました。

今回の未納問題について東京都の小池百合子知事は、先日、東京都議会本会議後に記者団の取材に応じ、「誠に遺憾なことだと思っている」と述べました。

未納期間が20年以上あったことについて「石原(慎太郎)知事時代からもずっと続いてきたということ」との認識を示し、「改めて申告義務がある特別会計で(ほかにも)このような例がないか、確認を指示した」と述べました。

時効というものがあるので、2018年以前のものは支払わなくて良いと思いますが、心理的には納得できない方もいらっしゃるでしょうね。

あと、佐藤沙織里東京都議の発言も、消費税は申告納税制度なので、基本的には国税庁がどうたらと言っても仕方ないと思いますが、税務調査とかをきちんとした方が良いかもしれませんね。

東京都が特別会計事業で消費税を21年間分も未納も大半が「時効」となったことについて、あなたはどう思われましたか?


物価高で企業の資金繰りが悪化し国税の滞納が昨年度は21年ぶりの水準の1兆円規模!

日本経済新聞によると、国に納める税の滞納が増えています。

2024年度に新たに発生した滞納額は前年度比24%増の9,925億円で、21年ぶりの高水準となりました。

物価高で企業の資金繰りが悪化し、消費税や法人税の納付が滞っています。

滞納額は今後さらに増える恐れがあります。

国税庁が先日発表した租税滞納状況によると、2024年度の新規滞納額は2年連続で増加しました。

バブル期直後をピークに減少傾向でしたが、新型コロナウイルス禍以降は増加基調に転じました。

コロナ禍前の2019年度と比べると、1.8倍に膨らみました。

2024年度の新規滞納額で最も大きいのが消費税で、21%増の5,298億円と全体の半分を占めました。

所得税は14%増の2,343億円、法人税は63%増の1,627億円でした。

回収し終えたり回収不能と処理したりした金額は9,488億円と24%増えたものの、新たに発生した金額の方が大きく、年度末時点の滞納残高は9,714億円と5%増加しました。

残高が増えたのは5年連続です。

国税庁は滞納者の属性などを明らかにしていませんが、多くが中小企業とみられます。

消費税の新規滞納の発生件数は64万件で、1件当たりの滞納額は平均約83万円で、売り上げ規模の小さい事業者が中心であることがわかります。

税の滞納が増えた背景に、物価高による仕入れ費用や人件費の上昇で中小企業の資金繰りが悪化したことがあります。

東京商工リサーチによると、2024年度の全国の倒産件数(負債額1,000万円以上)は12%増の1万144件で、11年ぶりに1万件を上回りました。

件数全体の75%が、負債額1億円未満の小規模倒産です。

2024年度の課税額に対する新規滞納の発生割合は1.2%でした。

前年度から0.2ポイント上昇したものの、ほとんどの個人や企業は期限内に納税しています。

国の徴税を免れるため財産を隠すといった悪質な事案もあり、国税庁は2024年度に6件を告発しました。

災害や病気などで資金を確保できない場合、原則1年以内に限って納税を猶予する制度もあります。

猶予期間中は滞納扱いにはなりません。

物価高やトランプ米政権の関税措置などで企業の経営環境は厳しくなっています。

資金繰りが悪化した企業による税の滞納は今後も増える恐れがあります。

税の滞納があると金融機関からの融資を受けられないなど事業上の制約も大きくなります。

事業者に納税資金を確保するよう習慣づけてもらうといった滞納の防止策が必要となります。

税理士団体のTKC全国政経研究会は、税の滞納を防ぐため、事業者が消費税を原則毎月納付する仕組みを国に要望しています。

現在は前年度に納めた消費税が4,800万円を超える事業者のみ毎月分割して納付する仕組みで、それ以下だと年1、2回もしくは4回です。

毎月納付になれば、資金繰りや納期を管理しやすくなるとみています。

滞納が1兆円近くあるのであれば、真面目に申告している企業に税務調査に行って税金を取るのではなく、滞納している税金を先に回収してほしいとも思いますが、税金が支払えなくて倒産となると本末転倒でしょうから、難しい話しですね。

価格転嫁などができて、日本経済が回復すれば解消するとは思いますが、とある国の場当たり的と感じられる措置などで先行きが不透明な状況にありますので、少し時間はかかるでしょうね。

TKC全国政経研究会のいうことは、中堅企業以上だと可能かもしれませんが、中小企業の場合、消費税も資金繰りの一部を構成しているように思いますし、やるとしても前年度の確定税額ベースでやることになると思いますので、設備投資とかで消費税額が結構変わってくる中小企業では、なかなか厳しいでしょうね。

消費税納税の意識を醸成させていくためには、必要なのかもしれませんが。

物価高で企業の資金繰りが悪化し国税の滞納が昨年度は21年ぶりの水準の1兆円規模となったことについて、あなたはどう思われましたか?


福岡空港で水際課税のインバウンド44人が3年で2.6億円の「逃げ得」が横行!

2025年06月20日(金)

西日本新聞によると、インバウンド(訪日客)が増え続ける福岡空港(福岡県福岡市)で、2024年度までの過去3年間に計44人の訪日外国人が、消費税分として総額約2億6,029万円の追徴課税の対象となっていたことが西日本新聞の取材で分かったようです。

実際に徴収できたのは約354万円(約1・4%)にとどまります。

一部の外国人が訪日客の消費税免税制度を悪用しているようです。

免税店で購入した物品に消費税分を上乗せして出国前に転売し、利益を得る不正が横行している上、発覚しても出国後の差し押さえは難しく、「逃げ得」を許しています。

門司税関によると、福岡空港での輸出免税物品に関わる課税実績は、2019~2021年度はゼロでしたが、2022年度は16人に対し計2億4,013万4千円、2023年度は22人に計1,912万3千円、2024年度は6人に計103万3千円でした。

国税庁は2020年度に「免税販売管理システム」を導入しました。

訪日客が福岡空港の出国ゲートで旅券を端末にかざすと、免税店から送信された訪日客の購入記録が表示されます。

実際に物品を持ち出しているか確認しやすくなったことで不正の摘発が増えたとみられますが、追徴課税の対象となったのは氷山の一角に過ぎません。

福岡空港では、2023年度、計8人が700万~1千万円分の家庭用ゲーム機を大量購入しましたが、出国時に所持していませんでした。

2022年度には22億円分のブランドバッグや健康食品を購入し、出国時に持っていなかった男性がいました。

いずれも不正が発覚したものの、免税分を徴収できずに出国しました。

追徴課税の対象となっても納付期限が当日ではないため、納税しないまま出国するケースが多いためです。

2022~2024年度の滞納額は約2億5,674万円に上っています。

旅券の提示を拒んだり、飛行機の搭乗時間間際に出国ゲートに来たりして摘発を免れようとする訪日客もいるようです。

福岡空港税関支署の担当者は「制度上、検査は任意。搭乗させないわけにはいかず、時間との闘いに苦慮している」と明かしています。

ある税関職員は「不正薬物や銃器の流入防止などの業務もあるのに、免税物品の対応に人手を割かれる」といら立ちを隠さないようです。

不正防止のため2026年11月から、購入時にいったん消費税を支払い、出国時に税関で持ち出し確認を受けた後に免税分を払い戻す方式に変更されますが、空港での混雑激化が懸念されます。

対策として、免税制度の廃止を訴える声もあるようです。

シンクタンク「SOMPOインスティチュート・プラス」の小池理人上級研究員は「免税制度廃止で訪日客が減る可能性もあるが、税収増が期待できる。飲食・宿泊業の人手不足やオーバーツーリズム(観光公害)緩和の観点からも、検討に値するのではないか」と指摘しています。

免税という優遇なわけですから、空港で時間がかかっても仕方なのではないかと思います。

優遇を受けたくなければ、払い戻しを受けなければいいわけですから。

それにしても、既に出国していても取れるようにしないと、国の税収が減るわけですから、由々しき問題ですね。

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東京国税局が旅館改修で水増しして消費税を不正還付未遂の社長らを告発!

時事通信によると、神奈川県箱根町にある旅館の改装工事で、消費税約2,900万円の還付を不正に受けようとしたとして、東京国税局査察部が消費税法違反などの容疑で、不動産会社(神奈川県箱根町)と不動産会社社長(54)を横浜地検に告発したことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

告発は2024年11月27日付です。

関係者によると、不動産会社社長は2022年12月~2023年11月、不動産会社が箱根町に所有する3旅館の改修工事代金を水増しして過大に計上しました。

水増しした分の消費税と地方消費税計約2,900万円の還付を不正に受けようとした疑いが持たれています。

実際の工事代金は3旅館で計約3億3,000万円でしたが、建設業者に虚偽の請求書などを作成させて計約6億6,330万円に代金を水増ししていました。

不動産会社社長が代表を務め、3旅館を運営する会社は取材に対し、「捜査中のため回答を差し控える」とコメントしたようです。

本当に、最近、安易な架空経費の計上による脱税事件が多いですね。

それだけ、儲かっている会社が多くなってきているということだとは思いますが、脱税は犯罪です。

特に、消費税の不正還付は、支払ってもいない消費税を国から返してもらうわけですから、詐欺です。

いつも思いますが、消費税の還付は厳しいので、金額が大きくなると反面(架空経費の相手先)の調査もしているのではないかと思いますが、こっちの架空経費の計上は、あっちでは架空売上の計上になりますので、税額が増えるはずです。

代金をとりあえず支払ってもらうとしても、後から戻すときに処理に困ると思いますが、どうやっているんでしょうね。

ここでもまた架空経費の計上が行われているとなると、架空経費のループに陥ってしまい、芋づる式に発覚してしまうのではないかと思います。

東京国税局が旅館改修で水増しして消費税を不正還付未遂の社長らを告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


東京地検特捜部が消費税不正還付容疑で東京都世田谷区の会社役員を逮捕!

共同通信によると、東京地検特捜部は、先日、消費税計約7,200万円の不正還付を受けたなどとして、消費税法違反容疑で、東京都世田谷区の会社役員(53)を逮捕しました。

逮捕容疑は2020年~20023年、会社役員が代表を務める宮城、石川両県などにある不動産賃貸会社4社の業務に関し、金地金売買を仮装し、架空の課税仕入れを計上するなどして消費税約7,200万円の不正還付を受けたほか、他の3社についても同様の手口で約8,800万円の還付を受けようとした疑いです。

消費税の還付は、このような不正還付事件が多いこともあり、課税当局も書類の提出を求めたり、税務調査に入ったうえで行われることが多いのは、周知の事実だと思いますが、安易にやられる方もまだまだいらっしゃるんですね。

架空取引の計上による消費税の還付は、法人税などが少なくなるだけではなく、支払ってもいない消費税を還付してもらうというかなり悪質なスキームですので、本当になくなって欲しいと思います。

東京地検特捜部が消費税不正還付容疑で東京都世田谷区の会社役員を逮捕したことについて、あなたはどう思われましたか?


東京国税局が消費税無申告のオンラインゲームの海外法人に「電光石火」で18億円追徴課税!

読売新聞によると、オンラインゲームを日本国内に配信するなどしていた香港法人が、東京国税局から2022年までの3年間で消費税計約18億円を追徴課税されていたことが関係者の話でわかったようです。

同社は税務調査に非協力的で、納税の見込みもなかったことから、東京国税局は本来の納付期限を前倒しする「繰り上げ請求」を行い、国内にある同社の財産を早期に差し押さえたようです。

海外法人に対しては税務調査が難しいだけではなく、国税当局が追徴課税をしても自主的に納めない場合、税の徴収は容易ではありません。

今回は東京国税局が徴収制度を駆使し、財産が海外に散逸する前に迅速な差し押さえに成功した形です。

今後、差し押さえた財産から消費税が徴収される見通しです。

関係者によると、追徴課税されたのは、2017年頃に設立された香港法人で、ゲームなどの開発を行うグループの主要会社です。

日本を含めた世界各国にゲームを配信し、利益を得ていたようです。

消費税は海外事業者によるサービスも含め、日本国内での取引が課税対象となります。

しかしながら、東京国税局が調べたところ、同社は、日本の利用者がアイテムを購入するなどしてゲーム内で課金された場合にかかる消費税を申告していなかったことが判明しました。

その額は計約15億円で、東京国税局は無申告加算税を含む計約18億円を追徴課税しました。

同社は税務調査に非協力的で、日本国内の「納税管理人」も定めていなかったことから、同国税局は自主的に納税する見込みがないと判断し、繰り上げ請求を実施しました。

前倒しされた期限が過ぎても同社は納税せず、東京国税局は、同社が日本子会社(東京都港区)に対して保有していた約15億円の売掛債権(将来、代金を受け取る権利)を財産として差し押さえたそうです。

追徴課税から財産の差し押さえまでは通常、1か月以上を要しますが、今回は繰り上げ請求によって10日程度で完了しました。

日本子会社から香港法人へ代金が支払われてしまうと、税にあてるべき財産が海外に散逸する恐れがあることから、東京国税局は差し押さえを急いだとみられます。

読売新聞は香港法人に追徴課税の事実などをメールで尋ねましたが、返答はなかったそうです。

日本子会社の担当者は「取材はお断りしている」と回答しました。

<繰り上げ請求>

国税通則法で定められた手続き。

納付期限までに税の完納が見込めないという「主観的要件」に加え、海外企業が国税当局との窓口となる「納税管理人」を定めていないなどの「客観的要件」を満たす場合、税務署長は期限を繰り上げて納税を求めることができます。

国税庁によると、2024年6月までの1年間に全国で259回、実施されました。

『繰り上げ請求』というものを恥ずかしながら知りませんでしたが、東京国税局も頑張っていますね。

悪質なところからは、きっちりと取って欲しいと思います。

東京国税局が消費税無申告のオンラインゲームの海外法人に「電光石火」で18億円追徴課税したことについて、あなたはどう思われましたか?


過大に消費税の還付受けた疑いで「ファーマライズ」に追徴課税!

NHKによると、全国で調剤薬局を展開する「ファーマライズ」が卸売り業者から医薬品を仕入れて別のグループ会社に販売する形を取り、消費税の計算上、仕入れの際の税額を多くすることで過大に消費税の還付を受けていたとして東京国税局から3億円余りを追徴課税されていたことが関係者への取材で分かりました。

追徴課税を受けたのは、全国でおよそ200店舗の調剤薬局を展開する東京都中野区に本社がある「ファーマライズ」です。

関係者によると、「ファーマライズ」は卸売り業者から医薬品を仕入れて別のグループ会社に販売する形を取り、消費税の計算上、仕入れにかかった税額を多くすることで還付される消費税があるとして税務申告をしていました。

しかし、一部の医薬品について、グループ会社が直接発注したり、「ファーマライズ」を経由せずに配送されたりしていて、東京国税局は「ファーマライズ」が仕入れていたとは言えず実際より多く消費税が還付されていたと判断したということです。

東京国税局は2023年5月までの3年間で過大に還付された消費税と過少申告加算税を含めて、3億3,000万円余りを追徴課税しました。

親会社の「ファーマライズホールディングス」は、「東京国税局との間で一部見解の相違はあるものの税務上はその見解に基づいて計算し連結損益計算書に反映を見込んでいる」としています。

きちんと証明できれば否認されることはないと思いますので、このケースで見解の相違があるのかどうかは個人的に疑問ですが、意図的にやっているのであれば悪質なように思います。

仕入れてもいないものを仕入れたことにして、決算時には在庫として計上して、期をまたいでからグループ会社に販売したことにすれば、消費税の支払いを実質的に先送り(もしくは還付)できますので。

過大に消費税の還付受けた疑いで「ファーマライズ」に追徴課税が行われたことについて、あなたはどう思われましたか?


消費税申告ミスで8億円追徴のエンビプロ子会社は「承服できず」不服申し立て!

朝日新聞によると、東証プライム上場企業「エンビプロ・ホールディングス」の子会社で、リサイクル資源会社「NEWSCON(ニュースコン)」(東京都中央区)が東京国税局の税務調査を受け、輸出免税取引をめぐる消費税の還付申告に誤りがあったとして、2023年までの3年間で約8億円の追徴課税(更正処分)を受けたことが関係者への取材でわかったようです。

エンビプロ社は「承服できず、国税不服審判所に不服申し立てをした」としています。

関係者によると、NEWSCONは主な輸出品である製鋼原料などのリサイクル資源に加え、中国で需要が高まった雑貨などを含めて、輸出免税の適用を受けるために申告していました。

しかしながら、東京国税局は、雑貨など約70億円分の商品については、実際の輸出元は同社ではなく仕入れ先の業者だったとして、輸出免税を認めず、2024年7月に追徴課税をしたようです。

事業者は、売上時に受け取った税額から、仕入れ時に支払った消費税額を差し引き、納税します。

輸出による売り上げは免税のため、仕入れ時の税額を還付申告できます。

輸出免税はなかなか難しいですね。

争って、白黒はっきりさせて欲しいですね。

今後どうなるかウォッチしていきたいと思います。

消費税申告ミスで8億円追徴のエンビプロ子会社は「承服できず」不服申し立てを行ったことについて、あなたはどう思われましたか?


渡航者の免税品不所持の消費税の課税漏れが3億円超!

時事通信によると、海外からの渡航者が購入した免税品を出国時に所持していない場合に、消費税が適切に課税されているかを会計検査院が調べたところ、成田、羽田両空港の税関で2022年度、計約3億3,900万円が課税漏れとなっていたことが、先日、分かったようです。

税関は、渡航者が日本国内で購入した免税品を出国時に所持せず、輸出も確認されない場合、国内で消費したと見なして消費税を課税します。

購入総額が1億円を超えるケースでは、渡航者の搭乗時に書面か口頭で課税を通知します。

会計検査院は2022~2023年度、税関が渡航者の購入額計約647億600万円について適切に課税されたかを調査しました。

両空港の税関で2022年度、9人が購入した高級腕時計など計約33億9,800万円分の消費税約3億3,900万円が課税漏れでした。

書面作成の時間が足りなかったことなどにより、渡航者の搭乗時刻までに通知が間に合わなかったようです。

税関を所管する財務省は、検査院の指摘を受けて課税通知に関する実施要領を改正するなどしました。

日本国民が外国人の消費税を負担しているのと同じだと思いますので、きっちりと取って欲しいですね。

そもそも免税品の消費税は、色々なところが確認を怠って追徴課税されたりしていますが、いったんは消費税を支払ってもらって、空港などで確認のうえ返すなど、見直した方が良いのではないかと思っています。

渡航者の免税品不所持の消費税の課税漏れが3億円超であることについて、あなたはどう思われましたか?


調剤薬局グループが架空取引で消費税16億円を不正還付か?

朝日新聞によると、全国で調剤薬局チェーンを展開する会社(兵庫県芦屋市)やグループ企業など約60社が国税当局の税務調査を受け、2022年から2023年の約1年間に消費税計約16億円の不正還付を受けたと指摘されたことがわかったようです。

薬局間での医薬品の架空取引を通じて、還付対象の消費税があるように装ったと判断されたとみられます。

追徴税額は、重加算税を含め計約23億円とみられます。

この会社は朝日新聞の取材に対し、「架空取引の認識ではなかった。見解の相違があったが、指摘を真摯(しんし)に受け止め、修正申告と追徴税額を含む納税を行った」と回答しました。

消費税は、モノやサービスを売った時に受け取る税額より仕入れ時に支払った税額が多い場合、その差額が還付されます。

関係者によると、この会社は近年、企業合併・買収の資金調達のためにグループ企業などとの間で医薬品の在庫を売買していたそうです。

大阪国税局など全国の国税当局が約60社について調べたところ、書類だけで実態のない取引が見つかり、それにより仕入れなどで支払ったとして差し引ける消費税が実際より多いように装って還付請求したと判断されたとみられます。

帝国データバンクなどによると、この会社は各地の調剤薬局チェーンを買収するなどして規模を拡大し、調剤薬局などを全国で計562店舗展開しています。

2023年5月期の連結売上高は2,233億円で、調剤薬局グループでは国内で大手とされています。

大手ドラッグストア「スギ薬局」を運営するスギホールディングスが2024年9月にこの会社を子会社化しています。

見解の相違があるのであれば、争えば良かったのではないかと思いますが、争わなかったんですね。

実態のない取引があるとされたということだと思いますので、よほど杜撰な処理をしていたんでしょうね。

過去に悪質な方法で還付申告をした会社等がたくさんあり、消費税の還付申告をすると税務調査が入る可能性が高いということを認識して、おかしなところがないことを確かめて還付申告をしないといけないということを知っておいた方がいいですね。

調剤薬局グループが架空取引で消費税16億円を不正還付していたことについて、あなたはどう思われましたか?


消費税2,400万円不正還付疑いで東京国税局が電子決済会社を告発!

共同通信によると、キャッシュレス端末の架空仕入れを計上し、消費税約2,400万円の不正還付を受けたとして、東京国税局が消費税法違反の疑いで電子決済システム関連会社(東京)と、前代表取締役(51)を東京地検に告発したことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

関係者によると、電子決済システム関連会社は他社から仕入れたキャッシュレス端末を店舗などに卸しています。

告発容疑は、キャッシュレス端末の架空仕入れを計上して仕入れ時に多額の消費税を支払ったと虚偽申告し、2020年分の消費税について不正還付を受けた疑いです。

不正に得た資金は事業費に充てていたとみられます。

こういう人がいるから、真面目に申告している会社が消費税の還付申告をすると、税務調査に来たり、資料の提出を求められたりで、なかなか還付してもらえませんので、絶対にやめて欲しいですね。

払ってもいないのに還付してもらうなんて、国からだまし取っているということですからね。

消費税2,400万円不正還付疑いで東京国税局が電子決済会社を告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


「買い子」が免税品大量購入で転売のダイコクドラッグに3億円を追徴!

朝日新聞によると、化粧品などの免税販売をめぐり、ドラッグストア「ダイコクドラッグ」をチェーン展開する運営会社2社が大阪国税局の税務調査を受け、2021年8月期までの2年間に過少申告加算税を含め消費税計約3億円を追徴課税されたことがわかったようです。

転売目的など、免税要件を満たさない外国人客への販売が約30億円分あったとみられます。

追徴課税されたのは「中央ダイコク」と「道頓堀ダイコク」(いずれも大阪市中央区)です。

2社とも修正申告をし、全額を納付したそうです。

関係者によると、日本に住む中国人らが転売業者に雇われ、「買い子」として2社の一部店舗で化粧品や日用品を大量購入するなどしたケースが多数見つかり、免税要件を満たさないと指摘されたそうです。

指摘を受けた期間は、コロナ禍の影響で訪日客が激減していた時期と重なります。

親会社の「ダイコク」は取材に「パスポートでの本人確認や在留期間の確認などが不十分だったと国税局から指摘を受けた。真摯に受け止め、適正な免税販売をする」としています。

以前は高松の商店街の中にあるダイコクドラッグで時々買い物していましたが、最近は、高松にもドラッグストアがたくさんできて、違うところで買っているので、『ダイコクドラッグ』という名前を聞いたり、見たりすることがほとんどなかったのですが、久しぶりに名前を目にするとこういうことだったんですね。

インバウンド向けの販売が多いことは分かっていましたが、会社を分けていることは初めて知りました。

株式会社四国ダイコクもありますが、本社は大阪市中央区です。

本来免税とならないものを免税とすると、国の消費税の税収が減るわけですから、課税当局には厳しく調査してもらい、適正に販売するようになってほしいと思います。

許可の取り消しとか、何年間かは許可しないとかも考えないといけないのかもしれませんね。

「買い子」が免税品大量購入で転売のダイコクドラッグに3億円を追徴したことについて、あなたはどう思われましたか?


「領収書や請求書を捨てればばれないと」などと個人事業者7,615人が消費税無申告!

読売新聞によると、消費税の申告義務がある個人事業者が申告しない事案が全国で横行しているようです。

2023年6月までの1年間の税務調査で、7,615人の無申告者が過去最高となる計198億円を追徴課税されました。

申告義務がないように装うために年間売上高をごまかしたり、故意に申告しなかったりするケースが目立つようです。

国税当局は積極的に調査に乗り出すなどして、警戒を強化しています。

福岡県内の女性ブリーダー(70歳代)は福岡国税局の税務調査を受け、2021年までの7年間で得た所得のうち約9,600万円を申告せず、消費税約1,000万円の納税を意図的に逃れていたとして、2022年に重加算税を含む計約5,300万円を追徴課税されました。

関係者によると、ブリーダーとしての年間売上金額が消費税の納税義務が生じる1,000万円を超えることが想定されましたが、申告がなかったため、同局は調査に着手しました。

女性は当初、「年間売上高は1,000万円以下で消費税の納税義務はない」と説明していました。

出品したペットオークションの運営会社が発行し、犬や猫の売買代金が記された書類などについては「捨てた」と話していました。

このため、同局は女性が出品していたペットオークションやペットショップを運営する会社に対し、女性との取引履歴を確認しました。

その結果、ブリーダー業の年間売上高が1,000万円を超えることを把握しました。

調査結果を基に女性をただしたところ、「納税義務があることを知っていた。売上金額を意図的に少なく申告した」と認め、期限後申告を行いました。

「領収書や請求書などの書類を捨てて、確定申告を行わなければ、税務署にばれないと思った」と、2023年、消費税の無申告などを指摘された長崎県在住の設備工事業の男性(60歳代)は、福岡国税局の税務調査に対し、こう語ったそうです。

関係者によると、2021年までの7年間で得た所得約5,200万円とともに、消費税約1,400万円を申告せず、納税を免れていました。

男性は売り上げや仕入れに関する領収書などの資料を破棄し、納税義務がないように装っていました。

同局の指摘を受け、重加算税を含む計約3,100万円を追徴課税されました。

国税庁によると、2023 年6月までの1年間の税務調査で確認された消費税の無申告者は、全国で7,615人に上りました。

指摘された個人事業者の業種は、ブリーダーのほか、建築業、運送業、飲食業など様々です。

追徴税額は前年度比約1.5倍で過去最高の198億円に膨らみ、1人当たりの平均額も過去最高だった前年度を上回る260万円でした。

追徴税額が増えた背景には、消費税は身近な税で、無申告が相次げば適切に納税する国民の不公平感を招きかねないため、国税当局が監視の目を光らせていることがあります。

2023年10月に始まった消費税のインボイス(適格請求書)制度導入を見据えて調査を強化したとみられ、それが影響した可能性もあります。

福岡国税局管内(福岡、佐賀、長崎各県)では、470人が消費税の無申告を指摘されました。

追徴税額の総額12億8,600万円と、1人当たりの平均額274万円はともに過去最高を更新しました。

同局の担当者は「引き続き適正に課税するため、厳格に対応していきたい」としています。

書類を破棄すればバレないと思っているのがスゴいですね。

どこかのサイトを使っていればサイト運営会社を調べればすぐに分かるでしょうし、反面調査もありますから。

名前が出るとそれまで築き上げてきた信用も一瞬にして失うでしょうし、重加算税を課されるとその後の税務調査の頻度も高くなるでしょうし、青色申告取り消しの可能性もありますから、何もいいことはないですよね。

「領収書や請求書を捨てればばれないと」などと個人事業者7,615人が消費税無申告だったことについて、あなたはどう思われましたか?


中国人爆買いの近鉄百貨店に8億円追徴!

産経新聞によると、消費税の免税要件を満たさない中国人客らに化粧品などを大量販売したとして、近鉄百貨店(本店・大阪市阿倍野区)は、先日、大阪国税局の税務調査を受け、令和4年2月期までの4年間で約7億円の申告漏れを指摘されたと明らかにしました。

過少申告加算税などを含む追徴税額は約8億円で、修正申告するとしています。
消費税法は、訪日外国人が土産物として国外に持ち出すことを前提に、1回50万円までの免税販売を認めています。

ただし、転売目的で不正購入された場合などは適用されず、阪急阪神百貨店(大阪)や大丸松坂屋百貨店(東京)などで、同様の指摘が相次いでいます。

近鉄百貨店によると、あべのハルカス本店などで、同一の外国人客が化粧品などを大量に購入するケースがあり、国税局は4年間に免税販売された一部の約75億円分が、転売目的などとみて追徴対象にしたそうです。

この期間に免税販売した約9割が中国からの訪日客で、うち7割がメークやスキンケア商品でした。

近鉄百貨店は「見解の相違はあったが指摘を受け入れた。今後は適正な処理に努める」としています。

最近、消費税の免税の指摘が増えていますが、購入した本人ではなく、販売した企業が消費税を負担することになるわけですから、適切に運用して欲しいですね。

それよりは、そもそも論として運用方法を変える必要があるのかもしれませんが。

株主とかはどう思われるんでしょうね。

利益が減るわけですから。

中国人爆買いの近鉄百貨店に8億円追徴課税が行われたことについて、あなたはどう思われましたか?


携帯買い取り店運営会社が約28億円の消費税申告漏れの指摘!

NHKによると、携帯電話の買い取り店を運営する東京の会社が、虚偽の客の名義を使って、大量のiPhoneの取り引きをしていたとして、およそ28億円の消費税の申告漏れを、東京国税局から指摘されていたことが関係者への取材で分かったようです。会社側はこれを不服として、審査を請求しました。申告漏れを指摘されたのは、東京都豊島区の携帯電話買い取り店の運営会社です。関係者によると、この会社は、令和3年までの2年間に、中国人などおよそ80人の客からおよそ60万台のiPhoneを買い取り、輸出業者に販売したと申告し、仕入れの際に支払った消費税額の控除を受けていました。しかしながら、客1人当たりの台数が不自然に多く、組織的な転売などが疑われるとして、東京国税局が取り引きの実態を調べたところ、一部の客は、「店にiPhoneを持ち込んではいない」などと話したということです。東京国税局は、この会社が虚偽の客の名義を使って大量のi Phoneを買い取っていたとみていて、適切な形で帳簿に取り引きを記載せず、税の控除は認められないとして、およそ28億円の消費税の申告漏れを指摘し、およそ32億円を追徴課税したということです。一方、会社側はこれを不服として国税不服審判所に審査請求したということです。どれくらいの規模の会社か分かりませんが、80人から60万台、約28億円というのは、すごい数・金額ですね。消費税に関しては、悪質な還付申告などが以前から結構あるようですので、課税当局も厳しいですから。不服を申し立てているということですから、今後どうなるのか楽しみにウォッチしていきたいですね。携帯買い取り店運営会社が約28億円の消費税申告漏れを指摘されたことについて、あなたはどう思われましたか?

委託事業の消費税の取り扱いを誤り課税対象約4,000万円を非課税に!

OHKによると、香川県は、社会福祉法人などに委託している障害者相談支援事業などの委託料について、誤って消費税を非課税にしていたと発表しました。

総額は6年分で約4,000万円に上っています。

香川県によると、誤って消費税を非課税としていたのは、香川県内11の社会福祉法人などに委託していた17の事業の委託料です。

障害者やその家族の悩みや相談を受け付ける事業などで、非課税としていた総額は、6年分で約4,210万円に上ります。

2023年10月4日付で委託事業が法律上の社会福祉事業には該当せず、国から課税対象であるとの通知が届き、判明しました。

非課税とされていたのは2002年度からで、香川県は修正が可能な過去5年分について事業を委託した法人に修正申告と納付を依頼し、課税対象分の消費税と延滞税相当額などを法人に支払うとしています。

また、高松市も同じように8つの事業で約1億2,00万円を非課税としていたほか、坂出市でも4つの事業で1,050万円が非課税となっていました。

県や市が事前に確認しないものなのでしょうか?

このようなものに税金が使われるのであれば、それでいいのだろうかとの疑問が湧きますね。

修正申告にかかる税理士報酬などはどうするのだろうか?とも思いますし。

委託事業の消費税の取り扱いを誤り課税対象約4,000万円を非課税にしていたことについて、あなたはどう思われましたか?


インボイス制度導入後は経理作業が「月12時間増」!

日本経済新聞によると、2023年10月に始まった消費税のインボイス(適格請求書)制度への対応を巡り、企業の現場で混乱が続いているようです。

民間調査によると月次決算で経理担当者1人当たりの作業が平均約12時間増えていることが分かったようです。

取引先から受け取った請求書がインボイスの要件を満たしているかどうか、目視で確認する作業の負担が増しています。

特に資金力に乏しい中小・零細事業者はデジタル化が遅れており、混乱は長期化する可能性が高いでしょう。

請求書管理ソフトを手がけるSansanが、2023年11月6〜8日、請求書業務を担当する経理担当者500人を対象に調べました。

インボイス制度対応に「課題を感じている」と答えた経理担当者の割合は70%を占めました。

課題の内容(複数回答)は「請求書業務の負荷が増えた」が最多の39.2%、「社内理解が不十分で混乱が生じた」が28.6%で続いています。

制度の理解不足などを背景に記載内容に不備がある請求書が多く出回っていることが背景にあるようです。

Sansanの調べによると、同社のソフト「Bill One」を使い、顧客企業が処理した請求書のうち、適格請求書の要件を満たさずに「要確認」と判定された項目で最も多かったのは「適用税率の記載漏れ」で4割を占めました。

不動産売買・開発を手がける日本ユニスト(大阪市)では、2023年10月に取引先から受け取った請求書のうち、1割程度で税率や税額の記載が漏れるなどの不備があったようです。

制度開始の1〜2か月前から新たな請求書の様式を取引先に周知しましたが、「不動産売買の業界はこれまで消費税を入れずに請求書を発行することが多く、対応が遅れている」(同社)とのことです。

Sansanによると受け取った請求書は経理や現場部門が「人力で対応している」との回答が計8割を占め、ソフト導入など「外部サービスで対応」は1割未満にとどまっています。

経理の作業時間が増加することは、企業側は当然分かっていたと思いますが、インボイス制度を作った側は考慮していたのでしょうか?

経理担当者でこれだけ増加しているということは、会計事務所はどれだけ増えているのでしょうか?

うちの事務所は基本的に記帳代行をやっていないので、それほど作業時間が増えるわけではありませんが、質問対応に結構時間は費やしています。

インボイス制度の導入により、もちろん、潤う事業者もいらっしゃるでしょうが、対応にかかるコストが増えますので、消費税の税収は増えるのかもしれませんが、法人税や地方税の税収は減るでしょうね。

一方、ますます、働き方改革や賃上げは厳しくなるのではないかとも思います。

インボイス制度導入後は経理作業が「月12時間増」となっていることについて、あなたはどう思われましたか?


インボイスで「消費税二重取り」の巧妙手口は財務省の試算以上の税収増の可能性!

週刊ポストによると、消費税のインボイス(適格請求書)制度導入について、「増税を目的としたものではない」と説明したのは鈴木俊一財務大臣です。

義兄の麻生太郎氏も財務大臣時代、インボイス登録が開始された日の会見でこう語っていました。

「複数税率で適正な課税をやっていくにはインボイス制度は必ず必要だ」

兄弟揃って白々しい嘘でした。

2023年10月に導入されたインボイス制度には、免税業者との取引によって、国(地方分を含む)に消費税率10%以上の税収が入ってくる「消費税二重取り」の仕組みがあります。

財務省はそれを国民にひた隠しにしたまま導入したのです。

「インボイス増税」(消費税二重取り)のカラクリは、図にすると簡単にわかります。

A社は税率10%の商品を1万円(消費税納税額は1,000円)でB社に売り、B社は1万1,000円(同100円)でC社に販売、C社は1万2,000円(同100円)で消費者に小売りする。

このケースでは本来、国(地方分を含む)に入る消費税収の合計は小売価格の10%の合計1,200円です。

B社が年間売り上げ1,000万円以下の免税業者の場合、従来は消費税分の100円はいわゆる「益税」となって納めなくていいから、税収合計は1,100円でした。

インボイス制度は、免税業者と取引する業者(C社)に、「益税」分を肩代わり納税させる制度と説明されています。

ところが、実態はもっとひどいのです。

B社が免税業者の場合、仕入れ控除を受けられないC社は、小売価格の10%の1,200円の消費税を丸ごと納めなければならないのです。

1つの商品でA社とC社が重複して消費税を納めることになります。

税理士の木村昇氏が、以下のように指摘しています。

「インボイス導入によって、C社は免税業者B社の益税分100円を肩代わり払いさせられるだけではなく、A社が納める消費税1,000円も控除できないからその分を二重払いしなければならないわけです。その結果、このケースでは小売価格1万2,000円の商品なのに消費税の納税額は合わせて2200円となり、税率約18%になってしまう。

インボイス導入から3年間は免税業者との取引は8割の仕入れ控除が認められるなどの経過措置(注:令和5年10月1日から令和8年9月30日までは仕入税額相当額の80%控除、令和8年10月1日から令和11年9月30日までは50%控除という6年間の経過措置が設けられている)がありますが、それでもC社の消費税納税額はB社の益税分を肩代わりするより多くなります」

これのどこが「適正な課税」で「増税ではない」などと言えるのでしょうか?

財務省のインボイス導入の狙いは、「免税業者」を取引から排除させ、売り上げ1,000万円以下でも消費税納税の義務がある課税業者(インボイス登録)を選択させることだと指摘されてきましたが、そうではないようです。

財務省にとっては、たとえ免税業者が課税登録しなくても、この「消費税二重取り」の仕組みがあれば消費税をどんどん二重取りできるから好都合なのです。

財務省はインボイス導入後は「益税」の減少で2,480億円の税収増になるとの試算を発表していますが、実際は、二重取りによってそれをはるかに上回る増収になる可能性が高いようです。

しかも、インボイス導入で税負担が増える事業者は、当然、損しないためにその分を小売価格に転嫁して値上げする。国が二重取りする消費税は最終的には全て消費者が負担させられるのです。

岸田文雄首相は「物価高騰対策」で所得税減税すると言いながら、財務省が仕組んだこの消費者を苦しめるカラクリに頬被りを決め込んでいます。

僕自身を含め、会計事務所は毎日のようにインボイスの質問等を受けていると思いますが、この計算については、少し前にクライアントの方から『税額が増えますが、インボイス制度はおかしくないですか?』と言われ、図に書いてみると、確かに税収が増えるんだなと思いました。

個人的には、免税事業者を排除するのがインボイス制度の目的だと思いますので、経過措置の最初の3年間は2%を負担するということで仕方なく泣く事業者もそれなりにいるのかもしれませんが、あとの3年間の5%や経過措置がなくなってからの10%の負担は厳しいでしょうから、当然に、免税事業者は取引から排除されていくと思っていますので、結果的には、益税が減るということになり、週刊ポストが書いているような二重取りはあほとんど起こらないのではないかと思っています。

それにしても、特例などで複雑になり、事業者に事務的・コスト的負担の多いインボイス制度は、シンプルなものにしてほしいなぁと思います。

軽減税率をなくしたり、免税事業者をなくしたり、簡易課税の基準を緩和するなどを考えてほしいなあと思いますね。

インボイスで「消費税二重取り」の巧妙手口は財務省の試算以上の税収増の可能性があることについて、あなたはどう思われましたか?


「フォートナイト」提供会社の子会社が消費税約30億円の申告漏れ!

NHKによると、世界的に人気のオンラインゲーム「フォートナイト」を提供するアメリカのゲーム会社「エピックゲームズ」の海外の子会社が、日本のユーザーからの課金収入をめぐって、東京国税局からおよそ30億円の消費税の申告漏れを指摘され、およそ35億円を追徴課税されていたことが、関係者への取材でわかったそうです。

申告漏れを指摘されたのは、世界で数億人のユーザーがいる人気オンラインゲーム「フォートナイト」を提供するアメリカのゲーム会社「エピックゲームズ」の、ルクセンブルクにある子会社です。

関係者によると、この子会社は、日本のユーザー向けに「フォートナイト」を配信していますが、ユーザーがゲーム内でのアイテムの購入などで課金したおよそ300億円について、本来は、日本の消費税の課税対象であり、申告納税の義務があるのに、これをしていなかったことが、東京国税局の税務調査で分かったようです。

東京国税局は、この子会社に対し、2020年までの3年間でおよそ30億円の消費税の申告漏れを指摘し、過少申告加算税を含め、およそ35億円を追徴課税しました。

関係者によると「エピックゲームズ」側は、すでに修正申告を済ませ、追徴課税分を全額納付しているそうです。

海外企業に対する追徴課税としては、過去最大規模とみられます。

海外からの配信などは課税されず、日本国内企業が不利ということで数年前に税制が改正されましたが、いまだに取れていないものも、ここ以外にもおそらくあるということでしょうね。

国税局には頑張ってもらって、取るべきものはきちんと取ってほしいですね。

「フォートナイト」提供会社の子会社が消費税約30億円の申告漏れを指摘されたことについて、あなたはどう思われましたか?


インボイスの税務調査は「大口・悪質」に限定と国税庁長官がコメント!

日本経済新聞によると、国税庁の住沢整長官は10月に始まるインボイス(適格請求書)制度の税務調査について、従来と変わらず大口で悪質な事例に限定して実施する意向を示しました。
「軽微な記載のミスを確認するための調査はこれまでしてきていない。記載事項(の不備)をあげつらうような調査はしない」と、日本経済新聞のインタビューに答えました。

住沢氏は税務調査に関して「制度の定着を図ることが当面重要な課題だ。柔軟かつ丁寧な対応をしていきたい」と述べました。

インボイスには税率ごとの消費税額や税務署から事業者ごとに割り振られる登録番号などの記載が必要になります。
住沢氏は仕入れ先から受け取ったインボイスに記載事項の不備があった場合でも、納品書や契約書など他の書類で必要事項を確認できれば、仕入れにかかった消費税額の差し引きを認める考えを明らかにしました。

仕入れ先から再度、必要事項を記載して修正したインボイスを受け取ることも選択肢になります。
「記載の漏れがあったときに、(別の方法で)きちんと確認できれば申告漏れだと指摘することはない」と強調しました。

政府は免税事業者が課税事業者に転換すると、納める税額が売り上げにかかる税額の2割で済む時限措置を設けています。
売上高5,000万円以下の「簡易課税事業者」にはインボイスがなくても支払った消費税額を控除できる仕組みもあります。
住沢氏は「インボイスが必要なケースは限られる」と説明しました。

国税庁によるとインボイス制度の申請件数は2023年8月末時点で388万件となりました。
そのうち300万いる課税事業者の申請件数は285万件で9割を超えます。
460万いる免税事業者の申請件数は103万件に達しました。
財務省は460万のうち新たに課税事業者になり得るのは160万と推計しています。

インボイスを必要としない一般消費者や、インボイスを受け取らなくても支払った消費税額を簡易に計算して差し引ける簡易課税事業者を取引先とする事業者が一定数いることを念頭に、住沢氏は「相当程度、登録申請は進んできていると見ることもできる」と訴えました。

登録を迷っている事業者に関しては制度開始後も説明会を継続するなど丁寧に対応する意向です。

免税事業者の中には、インボイスを発行できないことを理由に取引を止められたり、一方的に購入価格を下げられたりしかねないとの不安があります。
「中小事業者の不安に寄り添ってきめ細やかな対応をしていく」と言明しました。
税務署で相談を受けた場合は、公正取引委員会や中小企業庁など必要な窓口を紹介するなど関係省庁と連携します。

岸田文雄首相は、先日、事業者の不安軽減を目的に閣僚級会議の立ち上げを指示しました。
経済対策での支援を含めた必要な対応を取るそうです。
住沢氏は「新しい支援策が出てくればきちんと周知・広報していく」と話しました。

インボイス制度開始後も、免税事業者からの仕入れについても一定割合の税の差し引きを認めるなどの経過措置が用意されています。
日本税理士会連合会は「経過措置の延長や恒久化」などの検討を求めています。
住沢氏は「必要があれば与党の税制調査会などで検討することになる」と述べるにとどめました。

▼インボイス制度
「適格請求書等保存方式」の通称。2019年10月に消費税率を10%に引き上げた際に食料品などには8%の軽減税率を適用しました。
どの税率を適用したかを正確に把握して納税するために導入が決まりました。

モノやサービスの売り手は請求書に事業者の登録番号や税率ごとに区分した税額を記載することが求められます。
10月以降は売り手が課税事業者として登録しておらずインボイスを発行しないと買い手は仕入れにかかった消費税額の全額を控除できなくなる場合があります。

インボイスを発行する事業者として登録するかは任意ですが、登録すると納税義務が生じます。

ある意味想像はできていたことですが、国税庁長官が導入前にコメントする必要があるのでしょうか?
真面目にインボイスに対応するためにコスト等をかけている企業や個人事業主もたくさんおられるわけですから。
インボイス制度自体がグタグタになってしまうのではないかと思ってしまいます。
個人的には、消費税の計算は簡単にしないといけないと思いますので、インボイス導入に伴う特例は話しや処理を複雑にしますので、極力やめて欲しいと思います。

インボイスの税務調査は「大口・悪質」に限定と国税庁長官がコメントしたことについて、どう思われましたか?


農家が「減収避けられぬ」インボイス巡るJTの「通告」に公正取引委員会が注意!

朝日新聞によると、2023年10月に始まるインボイス(適格請求書)制度をめぐり、日本たばこ産業(JT)が葉タバコの生産農家に一方的に取引価格の引き下げを通告したとして、公正取引委員会から注意を受けていたことがわかったようです。
制度後に予想される消費税の負担増を農家側に転嫁しようとしたとみられます。
JTは引き下げ幅を小さくするなど修正しましたが、減収が避けられない農家側からは待遇の改善を求める声が上がっています。

JTはたばこ事業法に基づき、国内農家が生産した葉タバコを全量、買い取っています。
現在は買い取り価格に含まれる消費税分を自らの納税額から控除できますが、インボイス制度が始まると、農家側からインボイスを受け取らなければ控除できなくなり、負担が増します。
インボイスは商品の販売先に対し、適用した税率や税額を伝えるための請求書などを指します。

ただし、インボイスを発行できるのは消費税の納税義務のある「課税事業者」だけです。
現状、タバコ農家の多くは年間売り上げが1千万円以下で納税が免除された「免税事業者」です。
課税事業者にならなければ、インボイスを発行できません。

岩手県二戸市の葉タバコ農家が加入する二戸農民組合によると、JTは2022年末以降、岩手県たばこ耕作組合を通じて農家に「インボイス登録をしない免税農家には消費税額分を除いた税抜き価格で支払う」と価格引き下げを伝えました。

関係者によると、公正取引委員会はJTによる価格引き下げの通告が一方的だったことを問題視しました。
仕入れ先が免税事業者でも一定割合で税控除を認める経過措置が計6年は認められているのに、控除可能な部分も含めて大幅に価格の引き下げを求めた点も含めて独占禁止法上、問題につながるおそれがあると判断して注意に踏み切った模様です。

JTともあろう大きな会社にしてはお粗末な対応ですね。
世の中にはインボイス制度導入をきっかけに廃業などをするところも出てくるでしょうから、消費税分を値切ると廃業して仕入先などがなくなる可能性もありますので、慎重に協議のうえ取引価額を決定しないといけませんね。
個人的には、苦労なく課税売上高が1千万円を超えるような日本経済にしないといけないのではないかと思っていますが。

農家が「減収避けられぬ」インボイス巡るJTの「通告」に公正取引委員会が注意を受けたことについて、あなたはどう思われましたか?


インボイス導入で複雑ルールも背景に取引先への圧力懸念!

日本経済新聞によると、消費税の税率と税額を記した請求書などをやりとりするインボイス制度が2023年10月に始まるのを前に、取引先に不適切な圧力をかける企業などが出始めているようです。
個人や零細の事業者に一方的に取引価格の引き下げを迫るといった行為で、公正取引委員会が問題視しています。
一部の専門家は、制度やルールが複雑で企業が混乱しているとも指摘しています。
ルールを明快に周知できるかという課題も浮かんできます。

「独占禁止法違反につながる恐れがある」と、公正取引委員会は、2023年5月、インボイス導入を巡り、フリーランスなどに仕事を発注する事業者が、取引先に一方的な取引価格の引き下げを通告した5つの問題事例を公表しました。
公正取引委員会が各事業者に注意をしたそうです。

イラスト制作業者が関わった例では、業務委託先のイラストレーターに「インボイス導入後も免税事業者のままでいるなら、消費税相当額を取引価格から一律に引き下げる」などと一方的に通知したとされます。

インボイス制度は、国に納税されずに一部事業者の利益となっている「益税」解消などの狙いがあるとされています。
事業者は消費者や他の事業者から受け取った消費税から、仕入れ時などに他の事業者に支払った消費税分を差し引く「控除」をしたうえで納税しています。
しかしながら、売上高が1,000万円以下だと免税事業者とされ、受け取った消費税を納税せずに自らのものにできます。
これが益税と呼ばれています。

制度導入後は、登録事業者からの仕入れなどで支払った消費税分しか控除できなくなります。
免税事業者は消費税分を含んだ代金を受け取らなくなって、益税解消につながると見込まれています。

ただし、消費税の適正な納税が期待される一方、「個人や零細の事業者が不利益を押しつけられかねない」との指摘も出ていました。
今回の公正取引委員会による注意事例は、その懸念が現実になりつつある証左ともいえるでしょう。

インボイス制度を理由にして一方的に不利益な取引条件変更を迫るのは、独占禁止法が禁じる「優越的地位の乱用」や下請法違反にあたる恐れがあります。
公正取引委員会は事業者向けのQ&Aの公表などを通じて適切な対応を呼びかけてきましたが、問題事例を止められませんでした。

なぜ、取引先への不適切な圧力が起きるのでしょうか?
専門家には「インボイス対応に独禁法が適用されること自体があまり知られていない」との見方があります。
平山賢太郎弁護士は「そもそも『優越的地位』やその『乱用』の認定はいずれも難しい。適切な対応と不適切な乱用の線引きは、非常にわかりにくい」と指摘しています。

例えば、取引先に課税事業者への転換を要請するのは正当ですが、一方的に取引条件の変更を通知すると違法行為に問われるリスクが高まります。
転換を受け入れた相手との価格の見直し交渉では「十分な協議」が求められますが、どうすれば「十分」なのかの判断も難しいです。

大半の企業は、もっぱら税理士と相談しながら対応準備を進めています。
独占禁止法に詳しい弁護士の助言も受けるような、充実した準備ができる企業は少ないです。

新興や中小からの相談が多い緒方文彦弁護士は「新興や中小などの取引の発注元の事業者と、仕事を受けるフリーランス側の双方で制度やルールの理解が浸透していない」とみています。

仕事を発注する企業にとっては、免税事業者との取引条件を見直さなければ消費税分を余分に負担することになります。
一方で、適切な説明や協議を経なければ独禁法違反のリスクとなり、板挟みです。
長沢哲也弁護士は「(適切な手続きを進めるには)かなり複雑で作り込んだマニュアルが必要になる」と話しています。

結局「独禁法リスクを重くみて、負担増を自社で吸収すると判断する企業も出ている」(長沢弁護士)ようです。
インボイスの対応準備を進める、ある企業の担当者は「(制度の複雑さの)ツケが企業側にまわされているように感じる」と不満を漏らしています。

インボイス制度の導入まで約2かですが、対応準備が遅れている事業者も多いです。
制度開始後に戸惑いが広がる可能性もあります。

国税庁や公正取引委員会はこれまでも、特設のウェブサイトや専用の電話相談窓口などで制度の適切な運用についての周知を図ってきました。
しかしながら、事業者間のトラブルや混乱を避け、円滑に制度を導入するには、さらにわかりやすく対応の参考になる情報発信ができるかが問われます。

多数のフリーランスと取引する企業は、インボイス制度の導入にあたり、対応に苦慮しています。

ポーラ・オルビスホールディングス傘下のポーラ(東京都品川区)は、エステやカウンセリングを通じて化粧品などを販売する個人事業主2万5,000人と委託販売契約を結んでいます。
「課税事業者登録への協力を呼びかけている」(ポーラ)ようです。
同時に、オンライン説明会や動画配信、コールセンター設置など独自で手厚い対応も進めています。

仕事の発注者と働き手をマッチングする仲介サービスは、板挟みに悩む様子が垣間見えます。

約90万社の企業と働き手約560万人が登録する最大手のクラウドワークスは、2023年10月以降、働き手が課税登録をしているかどうか発注者側が確認できる仕組みにします。
クラウドワークスは、インボイス対応の方針について自社ブログで説明しています。
一方で、働き手を保護するため、発注者側に対しては従来どおり、働き手に消費税分を含んだ料金を支払うよう求める方針です。

ただし、働き手の個人事業主らからは「免税事業者のままだと選別されて、受注が減るのではないか」といった不安も出ているようです。
クラウドワークスは「制度開始後の状況によって、必要な対応をさらに検討していく」としています。

<インボイス制度とは>
消費税額を正確に計算するための制度。10%と8%税率のうち、どの税率の取引か把握するため売り手が請求書(インボイス)に税率ごとに税額を記します。
インボイスを発行できるのは税務署に登録した課税事業者のみです。
インボイスがないと買い手が消費税を納める際、仕入れにかかった消費税額を差し引けません。
フリーランスなどに多い免税事業者との取引が敬遠される懸念もあります。
ただし、制度導入後6年間は、免税事業者からの仕入れについて一定割合を差し引ける経過措置もあります。

10月にインボイス制度がスタートすると、色々と混乱するでしょうね。
個人的には、まだまだ国の周知が足りないのではないかと思いますし、特例などを設けることにより余計複雑になっているのではないかと思います。
インボイス制度導入に反対されている方もおられるようですが、登録するかどうか悩むくらいであれば、課税事業者となるよう頑張れば良いとおっしゃる方も多いですし、僕自身もそう思います。

インボイス導入で複雑ルールも背景に取引先への圧力懸念が強まっていることについて、あなたはどう思われましたか?


中身は水なのに「高級化粧品370億円分輸出」と申告し消費税を不正還付!

読売新聞によると、高級化粧品の架空取引を巡り、東京都内の卸売会社と輸出会社が東京国税局の税務調査を受け、計約44億円を追徴課税されていたことが関係者の話でわかったようです。
仕入れにかかる消費税を過大に計上したほか、輸出免税制度を悪用し、消費税の不正還付を受けようとしていました。

関係者によると、東京都新宿区の卸売会社は2021年11月までの2年間に、都内の会社から高級化粧品などを約370億円で仕入れ、輸出会社約10社に販売したと税務申告しました。
輸出会社は化粧品を香港に輸出したと申告していたようです。

東京国税局は税務調査の結果、実際に取引されていたのは化粧品ではなく、飲料水だったと判断しました。
卸売会社が約370億円とした仕入れは、実際には約30億円で、東京国税局は、仕入れにかかる消費税を過大計上していたなどとして、卸売会社に過少申告加算税を含む消費税約35億円を追徴課税しました。

輸出会社に対しては、商品を海外に輸出すると、仕入れ時に支払った消費税が還付される免税制度を悪用し、不正な還付申告をしたとして計約9億円を追徴課税しました。
東京国税局は、卸売会社が輸出会社に還付申告を促し、受け取った還付金を分配しようとしていたとみています。

卸売会社の代表は税務調査後、中国に出国して連絡がつかず、会社所在地のマンションも不在となっているようです。

事実だとすると、かなり悪質ですね。
取れないと日本として大損害ですので、どうにかして、税金を取って欲しいですね。

中身は水なのに「高級化粧品370億円分輸出」と申告し消費税を不正還付していたことについて、あなたはどう思われましたか?


ポイント交換は無償取引であるとの逆転判決!

TabisLandによると、企業間のポイント交換に応じて支払われた金員が消費税法上の役務の提供の対価に該当するか否かの判断が争われた事件で、大阪高裁(善本貞彦裁判長)は、共同で行う顧客に対する企業ポイントの交換サービスを実施して、他の法人から受領した金員は資産の譲渡等の対価に当たらず不課税取引に該当すると判断して一審の判決内容を否定し、カード運営事業者側の請求を認容する逆転判決を言い渡しました。

この事件は、会員に対して鉄道等の旅客運賃等及び商品購入代金等を決済するサービスや、商品購入代金等の決済手段としてカードを利用した際に企業ポイントを付与するサービスを提供する他、その企業ポイントと提携法人が付与する企業ポイントとを交換するなどのサービスを提供する交通系ICカードを発行する運営事業者が控訴していたものです。

控訴人は当初、提携ポイントを企業ポイントに交換した後に提携ポイントを付与した提携法人から支払われた金員を消費税の課税標準で課税資産の譲渡等の対価の額に算入した上で申告をした後、その金員は消費税の課税標準である課税資産の譲渡等の対価の額に算入されないなどとして更正の請求をしたところ、原処分庁から更正をすべき理由がない旨の通知処分を受けたため、その一部取消しを求めて提訴したという事案です。

しかしながら、一審の大阪地裁が、控訴人に支払われた金員は、提携法人に対してポイント交換がされた提携ポイントを保有していた双方の会員に、提携ポイント数を基に所定の割合によって算出した数の企業ポイントを付与し、その数の企業ポイントについて控訴人が実施するポイントサービスの対象に組み込むという役務の提供に対する反対給付であるというべきであるから、対価に該当すると判示して訴えを斥けたことから、判決内容を不服とした運営事業者側が更にその取消しを求めて控訴していたわけです。

控訴審は、提携ポイントを付与した提携法人から支払われた金員は、ポイント交換に係る提携ポイントを発行した者としてその利用に係る経済的負担を負うべき立場にある提携法人がポイント還元を行う控訴人のためにその原資を提供する行為に他ならないことから、ポイント交換は無償取引であると判断し、運営事業者側の請求を認容する逆転判決を言い渡しました。
国側が上告を断念したため、納税者勝訴で確定しました。

納税者の勝訴は嬉しいですね。
納得できなければ、争って、課税当局の考えを正してほしいですね。

ポイント交換は無償取引であるとの逆転判決があったことについて、あなたはどう思われましたか?


不適正な免税販売で大丸松坂屋に4億円超の追徴課税!

日本経済新聞によると、大丸松坂屋百貨店が消費税の免税販売を巡って東京国税局の税務調査を受け、2022年2月までの2年間で約3億9,000万円の申告漏れを指摘されたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。
免税販売の要件を満たさない取引が複数あり、過少申告加算税を含めて約4億3,000万円を追徴課税されました。

消費税法は外国人観光客らが購入した土産品などに免税を認めています。
転売目的での購入はできません。

関係者によると、大丸心斎橋店(大阪府大阪市)などの一部店舗で、本人確認が不十分なまま化粧品を販売したり、購入者の誓約書など必要書類を保管していなかったりした事例が相次いで確認されました。
パスポートの人物とは異なる購入者が同じ商品を免税で数十万円分購入するなど、転売目的が疑われる事例もあったそうです。

日本経済新聞の取材に対し、大丸松坂屋百貨店は「今回の税務調査での指摘を踏まえ、今後より一層、適切な免税処理に努める」とコメントしました。

百貨店の免税販売を巡ってはそごう・西武、小田急百貨店、松屋の3社も要件を満たさない取引があったとして追徴課税を受けています。

百貨店は免税だと訪日客の売上が増えていいのかもしれませんが、不正に使われると、日本の税収が減るということを認識してほしいですね。
そもそも、それが分かっているところだけに、免税店の許可を与えるべきだと思いますが。
なぜ、海外では一般的だと思われるいったん消費税は支払って、あとから返すみたいなやり方にしなかったのでしょうか?

不適正な免税販売で大丸松坂屋に4億円超の追徴課税が行われたことについて、どう思われましたか?


給料を外注費と偽り消費税など5,500万円を脱税!

テレビ朝日によると、消費税などおよそ5,500万円を脱税したなどとして、神奈川県大和市の土木工事業の実質的経営者の男ら2人が在宅起訴されました。

土木工事業の実質的経営者(53)と役員(58)は、2019年8月までの3年間で消費税などおよそ5,500万円を脱税した罪などで在宅起訴されました。

横浜地検によると、実質的経営者らは消費税が控除されない従業員の給料について、消費税が控除される「外注費」と偽って計上し、確定申告をしていました。

横浜地検は2人の認否を明らかにしていません。

また、同じ手法で脱税したとして逮捕されていた別の代表(64)も起訴されました。

これも悪質なケースですね。
こういうのは、指南役がいるのでしょうか?
そもそも、給与か外注費かというのは判断がなかなか難しいところので、こういったところで脱税を図ると、税務調査があると、バレやすいのではなかと思います。
常々言っていますが、安易に脱税するのではなく、きちんと検討したうえで節税をしましょうということですね。

給料を外注費と偽り消費税など5,500万円を脱税していたことについて、どう思われましたか?


銀行送金をインボイスと連動し入出金の確認を大幅に短縮!

日本経済新聞によると、政府が2023年10月にインボイス(適格請求書)を導入するのに合わせ、全国銀行協会が企業間の決済を簡単にできるようにするようです。
多くの情報を載せられる送金システムの規格をデジタルインボイスに対応させ、企業が請求から決済までをデジタルで一括でできる仕組みを整えます。
三菱商事がアナログ取引削減のため顧客への普及を目指すなど、企業側の動きも広がっているようです。

政府は2023年10月にインボイス制度を導入します。
商品・サービスの売り手は税率などを記したインボイスの発行が求められます。
国が普及を推進するのが、請求書情報をデータ化したデジタルインボイスです。

全銀協は2023年春をめどに、デジタルインボイスの標準仕様に対応した送金規格をまとます。
通常よりも情報処理量が多い送金システム「全銀EDI(ZEDI)」での送金でこの規格を使います。
規格に対応した会計ソフトなどを使えば、企業が取引先からデジタルインボイスとして受け取った請求書データを送金情報に自動連携でき、送金は請求書とひも付けられます。

具体的には「どの請求書に対する支払いか」や請求書発行日、請求金額、連絡先などの情報が載せられます。
お金を受け取った企業は会計ソフトを使うと、この情報を自動で記録できるようになります。
企業の決済・会計業務を大幅に効率化できると期待されています。

恩恵が大きいのはお金の受け取り手です。
通常の送金で送る情報は「宛先」「金額」などわずかです。
商品・サービスを売ってお金を受け取った企業は「これは何のお金か」を手作業で確認して記帳しなければなりません。
送金側とメールなどでやりとりして照合する必要があることも多くなっています。
全銀協の調べでは、中小企業の半数以上が入金確認作業に月5時間以上を費やしています。
中小の素材メーカーや専門商社では電話や紙、ファクスなどアナログ取引の慣行も多く残っています。
三菱商事は請求や決済を効率化する製品を開発し、ZEDIに連携させる計画です。
決済のデジタル化を顧客や関係企業に普及させたい考えのようです。
三菱商事の担当者は2022年12月の全銀協の会合で「まずは鉄鋼業界への普及を図りたい」と話しました。

今回デジタルインボイスと連動するZEDIは、銀行間送金を担う全国銀行データ通信システム(全銀システム)を補完する送金網として2018年に稼働を始めました。

銀行界は企業の決済を効率化させる目的でZEDIを設けましたが、専用の会計ソフトが企業の間で普及しておらず、利用率が低迷していました。
普及に弾みをつけるため、全銀協はインボイスとZEDIの双方に対応する会計ソフトなどを開発する企業に助成金を交付する事業を募集し、NTTコミュニケーションズなど19事業者が応じました。

ZEDIは2024年12月に更改期限を迎えます。
更改後は、全銀協で初めて送金網にクラウドサービスを使う方針です。
NTTデータのクラウドを利用します。
クラウド化で運用コストを引き下げ、金融機関の負担を減らします。

送金に請求書などの情報を載せて決済事務を効率化する動きは世界の潮流です。
世界の銀行が出資し、1973年に設立された国際的な資金決済網であるスイフトは情報量の多い新たな送金規格への移行を進めています。
スイフトは200以上の国・地域で1万1,000社以上の金融機関が利用しており、国際送金の共通基盤となっています。
国境を越えた資金のやり取りが増えるなか、日本の国内でも決済のデジタル化は急務です。

早く、中小企業でも低コストで使えるようなデジタルインボイスが普及して、スタンダードなものになってほしいですね。
そうなると、事務処理がかなり減少すると思います。

銀行送金をインボイスと連動し入出金の確認を大幅に短縮することについて、どう思われましたか?


インボイス発行なしでもフリーランスと取引!

日本経済新聞によると、消費税の税率と税額を記した請求書をやりとりするインボイス制度の10月からの導入を控え、人材サービスのWaris(東京都千代田区)やマイナビなど7社・団体は、先日、インボイスを発行しないフリーランスと取引を続けると表明しました。
インボイスがないと税負担が増しますが、事業に欠かせないフリーランスとの協業を優先するようです。

フリーランスら1万人超が会員となっているプロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会(フリーランス協会、東京都中央区)が取引の維持や待遇の改善を呼びかけていました。
フリーランスが消費税の課税事業者に転換し、インボイスを発行できるようになる場合は2%以上の報酬の引き上げを促します。

現在、企業は消費税の納税で、取引先からの仕入れにかかった税額は控除できます。
しかしながら、10月以降は原則としてインボイスがなければ控除できなくなります。
よって、インボイスを発行しない事業者は取引を打ち切られる懸念がありました。

インボイスを発行するには自らが消費税の課税事業者となる必要があります。
フリーランスは売上高1,000万円以下の免税事業者が大半で、フリーランス協会が2021年に実施した調査では課税事業者への移行を選ぶ事業者は4割弱です。

中小企業庁が2022年に実施した免税事業者への調査では「課税事業者として登録する予定はない」との回答が3割でした。
取引先からインボイスの発行を求められている事業者の1割が「発注側から値下げや打ち切りを言われている」そうです。

こうした発注側の対応について、政府は「独占禁止法上の優越的地位の乱用にあたる可能性がある」と法令順守を呼びかけています。
下請け事業者の保護をめざす下請法に違反する可能性もあります。

フリーランスとの取引継続を表明したのはWarisなどのほか、IT(情報技術)系フリーランス仲介のPE-BANK(東京都港区)、キャリア開発のクオリティ・オブ・ライフ(東京都中央区)、コンサル会社のヒューマン・コネクト(東京都千代田区)、システム開発のビーブレイクシステムズ、民間団体TETAU(和歌山県上富田町)です。

協会はインボイスがないことを理由に報酬を引き下げないよう促します。

最近は、インボイスのことを聞かれることも多くなりました。
免税事業者の場合、なかなか難しい判断をしないといけないケースもあります。
10月からスタートしないのではないかと思っている方もそれなりにいるのではないかと感じていますが、個人的にはスタートすると思います。
軽減税率8%の財源の大きな部分を占めるのが、インボイス制度の導入によるものですから。

インボイス発行なしでもフリーランスと取引すると明言するところが現れたことについてどう思われましたか?


パワーストーンの仕入れを装い消費税7.5 億円の不正還付受けようとした疑いで刑事告発! 

TBS によると、パワーストーンの仕入れを装い、消費税の還付を不正に受けようとしたとして、コンサルティング会社の代表らが東京国税局に刑事告発されました。

消費税法違反の疑いで刑事告発されたのは、東京都内のコンサルティング会社の代表(36)と、雑貨販売会社などの代表ら6人です。

関係者によると、代表は6人にパワーストーンを仕入れたことにして、消費税およそ7億5,000 万円の還付を不正に受けさせようとした疑いがもたれています。

代表は「関係各所へは真摯に対応させて頂く」とコメントしています。

これも悪質な事案ですね。
脱税の指南をやってはいけないのは明白だと思いますが、やる会社の経営者も払ってもいない消費税が還付されるということをおかしいとは思わないのでしょうか?

パワーストーンの仕入れを装い消費税7.5 億円の不正還付受けようとした疑いで刑事告発されたことについて、どう思われましたか?


イオンリテールが免税不適正対応で追徴課税2億円超!

日本経済新聞によると 総合スーパーを展開するイオンリテール(千葉県千葉市)は東京国税局の税務調査で、消費税の免税販売を巡り保管が義務付けられている書類を破棄するなど不適正な対応があったとして、計2億3,600万円の追徴課税を受けたと発表しました。

既に納付を済ませたそうです。

税務調査は2021年8月~2022年2月に行われ、イオンリテールによると、同社の店舗で2020年度までの5年間にわたり必要書類を破棄していたほか、2019、2020年度にはパスポートなどによる本人確認をしないまま免税販売をしていたことが判明しました。

イオンリテールは「国税当局からの指摘を真摯に受け止め、適正な免税販売に努める」とコメントしています。

不正により日本の税収が減るわけですから、課税当局には厳正に対応していただき、今回のようにきちんとルールを守っていないとことからはきっちり取ってほしいですね。
こういうことがあると、取り消しとかはできないんですかね?

イオンリテールが免税不適正対応で追徴課税2億円超となったことについて、どう思われましたか?


不動産会社と国税局が賃料収入の解釈の対立によるマンション転売時の消費税控除は?

日本経済新聞によると、中古賃貸マンションを転売する際の消費税控除を認めず、課税処分をした国税当局の対応は不当だとして、不動産会社が処分取り消しを求めた訴訟の上告審弁論が、先日、最高裁第1小法廷(安浪亮介裁判長)で開かれました。

不動産会社は「エー・ディー・ワークス」(東京都)です。
マンションを購入して大規模修繕などして、投資家らに転売する事業を手掛けています。
2017年3月期までの3年間の売買に関する消費税の税務処理を巡って国税当局から計約5億3千万円の課税処分を受け、2018年に提訴しました。

訴訟では、消費税の「仕入れ税額控除」の適用の可否が争われました。
販売時に受け取った税額から購入時に支払った税額を控除して納税する仕組みです。

エー・ディー・ワークスは制度に基づいて税務申告しましたが、国税側は転売先が決まるまでの間、一部の住居から賃料収入を得ていた点を問題視し。控除を一部しか認めず申告漏れを指摘しました。

先日の上告審弁論で、エー・ディー・ワークス側は「マンションの購入は転売収入が目的で、賃料収入が目的ではなかった」と主張しました。
国側は「購入時点で賃料収入の発生は見込まれていた。課税処分は適法だ」と反論しました。

下級審では判断が割れました。

一審・東京地裁は2020年9月、エー・ディー・ワークスの取引の主眼は転売で賃料収入は「副産物」として、処分の取り消しを認めました。
二審・東京高裁は2021年7月、控除の対象にならないとしてエー・ディー・ワークスの逆転敗訴としました。

2020年4月に中古マンションの売買は仕入れ税額控除制度の対象から一律で除外され、今回の訴訟と同様の問題は生じないようになっています。

国税庁が解釈を途中で変えた案件だと思いますので、エー・ディー・ワークスには勝っていただいて、国税庁の勝手な解釈の変更を認めないでほしいですね。

不動産会社と国税局が賃料収入の解釈の対立によるマンション転売時の消費税控除について、どう思われましたか?


10月開始のインボイスショックで声優の「4人に1人が廃業」を検討!

ダイヤモンド・オンラインによると、声優は日本に1万人以上いますが、その約76%が年収300万円以下だそうです。
ほとんどの声優が免税事業者であり、受け取った消費税の納税は免除され益税となっています。

およそ4人に1人が廃業を検討という驚愕の事実が明らかになりました。
2022 年秋に声優やアニメ、漫画、演劇といったエンターテインメント業界4団体が、関係者たちにインボイスの影響について尋ねたアンケートの結果です。

エンタメ業界では、フリーランスや個人事業主として働く人が大半ですが、インボイス制度に対して悲観的であることがうかがえます。

例えば、声優は日本に1万人以上いますが、その約76%が年収300万円以下です。
ほとんどの声優が売上高1,000万円以下の免税事業者であり、受け取った消費税の納税は免除され益税となっています。
とはいえ、レッスンなどに多額の経費がかかり、生活は苦しいというのが実態です。

そうした中、インボイスの発行事業者(適格事業者)になれば消費税の納税義務が発生するだけでなく、事務作業の負担も増します。

何より、適格事業者にならなければ、発注元が仕入税額控除できないため仕事の依頼が来なくなったり、単価の引き下げを求められたりすることになります。

「経済的事情から事業の継続を諦めざるを得ない人が出てくる。多くの才能が集まらなくなり、クオリティーが落ちるだろう」(40代、俳優・声優)

「所属俳優でインボイス登録しない者は、消費税分のギャラを引くと言われた。実質年収1割減が確定した。登録してもしなくても収入が減り、負担が増える制度はおかしいと思う」(50代、声優・ナレーター・講師)

20代の大学生からは、「将来、私はアーティストとして活動するために勉強中です。でも、インボイス制度が導入されれば、今学んでいることが無駄になりかねません」という声も上がっています。

しかも、新型コロナウイルスの感染拡大により、特に声優や俳優、演劇の仕事はなくなり、そもそも低めだった収入がさらに大幅に減っています。
そのタイミングでの事実上の増税である“インボイスショック”に対し、悲鳴が上がるのも無理はないでしょう。

こうした憂き目に遭うのは、何もエンタメ業界だけではありません。
個人タクシーもインボイス制度の影響が大きい業界なのです。

というのも、個人タクシーの運転手は免税事業者がほとんどです。
そのため、適格事業者にならなければ、個人タクシーを利用した企業は仕入税額控除ができず、企業側の納税負担が増えてしまうのです。

それゆえ、企業から敬遠されまいとして多くの個人タクシー運転手は適格事業者となる見込みですが、消費税の納税負担があるだけでなく、インボイスを発行する機械の交換などの費用もかかるため、廃業を検討している人も少なくありません。

しかも、簡易課税制度を利用すれば売上消費税の50%を控除できますが、高額な自動車を購入した場合には簡易課税制度の方が多額になるケースも出てくるため、判断が難しいのです。

また、当面は経過措置もあり、適格事業者と免税事業者が混在することになりそうですが、社名表示灯(あんどん)や車体の色で区別する方向とはいうものの、利用者からすれば混乱を招くことになるでしょう。

インボイス導入により、業界によっては色々な問題が出てくるかと思います。
インボイス導入の目的のひとつが益税の排除なのですから、悲観ばかりせず、業界の構造を変えるチャンスとか、ご自身の商売について再度考える必要があるように思いますね。
個人的には、売上が1,000万円にいっていないから登録すると損をするからどうしようかと考えるより、1,000万円を超えるようになるにはどうすれば良いかを考える方がわくわくしますし、将来性があるのではないかと思います。

10月開始のインボイスショックで声優の「4人に1人が廃業」を検討していることについて、どう思われましたか?


インボイス制度でネットバンキングと連携し自治体が中小企業を支援!

日本経済新聞によると、消費税の軽減税率に対応し正確な税額を示すインボイス(適格請求書)制度が2023年10月1日に始まるのに合わせ、インボイスの作成や送受信を自動化するシステムを開発する動きが自治体から出てきました。
地域の中小企業などが対応を迫られる受発注業務のデジタル化を支え負担を軽減します。
岐阜県のシステムは最大約100社が実証に参加する見通しで、本格稼働すれば全国のモデルケースとなる可能性があります。

インボイス制度が始まると中小の事業者は受発注業務のデジタル化が不可欠となります。
現在、年間の課税売上高が1,000万円以下の企業は消費税の納付が免除されています。
制度開始後は、多くの企業は課税売上高などにかかわらず、消費税の適用税率や税額の明細を記したインボイス(請求書や納品書)を基に納税するのが原則となります。
中小企業にとってそのためのシステム投資は重荷です。

そこで岐阜県は県内の金融機関やシステム会社と協力し、企業間の受発注に使われる既存のEDI(電子受発注)システムを生かした「EDIデータ連携共通基盤システム」を開発します。
2023年度当初予算案に事業費を計上し実証実験を行う。岐阜県産業デジタル推進課の担当者によると、実証に参加する事業者は最大約100社に上る見通しで、本格稼働すれば「岐阜モデル」として注目されそうです。

特徴は金融機関のインターネットバンキングシステムを介してデジタルインボイスのやり取りができる点です。
利用企業は法人口座を持つ金融機関のネットバンキングシステムにログインすれば、岐阜県のEDIデータ連携共通基盤システムを利用できます。
全銀EDIシステム(ZEDI)を介しEDIの取引データと連携することで、自動振り込みやデジタルインボイスの自動作成・保存が可能になります。
ZEDIは全国銀行資金決済ネットワーク(東京都千代田区)が運用する企業間決済基盤です。

岐阜県のシステムはデジタルインボイスをやり取りできる国際規格「Peppol(ペポル)」に準拠し、2024年1月に義務化される電子帳簿保存法にも対応します。
岐阜県は中小企業への普及を促すとともに、自ら発注者として電子調達にこの仕組みを活用します。
金融機関にとっては取引データを生かした融資などの新サービスにつながる可能性があります。

インボイスのデジタル化を巡っては、会計システムを手掛ける約20社がペポル対応製品を近い時期に発表する見通しです。
ただし、製品は出そろっておらず、自治体は地元企業の支援が急務となっています。
岐阜県の情報化を推進する公益財団法人ソフトピアジャパン(岐阜県大垣市)の松島桂樹理事長は「方言が『標準語』になれる可能性がある」と全国で参考になるモデルにしたいと意気込みを語っています。

会計ソフトの会社などがデジタルインボイスのサービスを提供すると思っていたのですが、自治体でも提供するところが出てきたんですね。
税金の無駄づかいにならないよう、切磋琢磨して、事業者にとって使い勝手が良いものができることを期待しています。

インボイス制度でネットバンキングと連携し自治体が中小企業を支援することについて、どう思われましたか?


消費税免税の制度悪用を見抜けずAppleに130億円の追徴課税!

日本経済新聞によると、アメリカのアップルの日本法人、アップルジャパン(東京都港区)が東京国税局の税務調査を受け、約130億円の消費税を追徴課税されたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。
過去数年間にiPhoneなどの販売で、消費税の免税制度の要件を満たさない取引を見抜けなかったケースが多数あったなどと指摘されたもようです。
客の申告に基づく日本独特の制度が悪用された形で「抜け穴」の解消が急務でしょう。

消費税で100億円を超える追徴税額は極めて異例です。
アップルジャパンは修正申告したとみられます。

消費税法は、来日6か月未満の非居住者が購入した土産物や日用品などの免税を認めています。
転売目的などは課税対象となり、不適切な購入を見抜けなかった免税店側が消費税分を負担しなければいけない場合があります。
インバウンド(訪日外国人)客の購買需要が増すなか、日本製品や高級品を巡る適切な免税販売の徹底が改め
アップルジャパンは、2022年6月に免税販売を自主的に中止しました。
日本経済新聞の取材に対し、「弊店では免税でのお買い物はご利用いただけません。ご不便をおかけすることをおわび致します」とコメントしました。

消費税の導入から33年経ちました。
国税当局が2022年6月までの1年間に実施した法人調査で、消費税は約2万4千件の申告漏れがあり、追徴税額は計869億円に上りました。
5年前から11%増え、過去最高となりました。

近年増えているとされるのが、インバウンド客への不適切な免税販売です。
2021年以降、大手百貨店3社が東京国税局から計1億円超を追徴課税されました。

政府は2012年以降、インバウンドを成長戦略の柱と位置付け、空港の発着枠や免税店を拡充してきました。
訪日客の購買意欲を示す免税売上高(日本百貨店協会)は2019年に3,400億円を超え、3年連続で過去最高を更新しました。
一部で不適切な免税販売が行われれば、本来は国の社会保障財源となるはずの消費税が納付されず「国の損失」となります。

海外では出国時に免税額を払い戻す制度が主流で、手続きが煩雑な半面、不適切な免税販売は起きにくくなっています。欧州連合(EU)は主に税関の確認を経て事業者が払い戻します。
出国時に税相当額を政府機関が還付する国もあります。

日本政府は2020年4月に、免税店が購入情報の電子データを国税庁や税関と共有する仕組みを導入しました。
国税当局は、一部業界で不正が疑われれば免税販売しないよう行政指導しました。
免税販売を適正化できるか実効性が問われています。

そもそも消費税率を上げたり、インボイス制度を導入して免税事業者を課税事業者にさせる前に、こういった取りっぱぐれをなくすことを考える方が先決なのではないかと思います。
いったんは消費税を支払ってもらって、税関で現物を確認のうえ、払い戻すのが現実的なのではないかと思います。
手続きが面倒な人からは消費税が取れ、また、転売目的のものを一定数は防げるでしょうから。

消費税免税の制度悪用を見抜けずAppleに130億円の追徴課税が行われたことについて、どう思われましたか?


絵画や骨董品で高額取引を装う消費税の不正還付申告を東京国税局が指摘!

朝日新聞によると、輸出の際に消費税が還付される制度を悪用したとして、東京都内の輸出会社が東京国税局の税務調査を受け、消費税約5,400万円の還付を不正に申告したと指摘されたようです。

重加算税を含めた追徴課税は約7,300万円です。

東京国税局は、複数の業者が組織ぐるみで絵画や骨董品などを高額で取引したように見せかけていたとみています。

関係者によると、追徴課税されたのは東京都台東区の輸出会社です。
輸出会社は、今回の追徴課税の取り消しを求めて国税不服審判所に審査請求しているようです。
東京国税局は取引自体が架空だったとみていますが、輸出会社は「適正な輸出手続きの過程で消費税の還付申告をしているので、還付を受けるのが相当だ」と主張しています。

消費税は国内で売買された商品にかかる税金のため、輸出品は免税となります。
そのため、国内で商品を仕入れて輸出した場合、仕入れの際に支払った消費税は国から還付される仕組みになっています。

関係者によると、輸出会社は2020年2月~2021年3月に、中国人画家の絵画の贋作や中国製のつぼ、陶器といった骨董品など計約30点を都内の古物販売業者から総額約6億円で仕入れ、ほぼ同額で香港の業者に輸出したとする申告書を税務署に提出しました。
「仕入れ時に支払った」として消費税約5,400万円の還付を受けようとしましたが、東京国税局は不審な申告だとして還付を保留し、実際に還付されることはなかったそうです。

どちらの主張が正しいのかはよく分かりませんが、不正還付なのであれば、きちんと対処して欲しいですね。
こういったことがあるので、普通に消費税の還付申告をしてもなかなか返してくれませんので、どうにかしてほしいですね。

絵画や骨董品で高額取引を装う消費税の不正還付申告を東京国税局が指摘したことについて、どう思われましたか?


訪日客の免税品の転売防止のために買い手から税を徴収!

日本経済新聞によると、政府は一部の訪日外国人による悪質な転売事例への対策も強めるようです。
政府・与党は訪日外国人に免税品を購入させて買い取り、消費税を免れる不正行為を防ぐための対策の検討に入いりました。

自国に持ち帰らず日本国内で転売した場合、買い取った業者側から消費税を徴収しやすくします。
2022年12月中にまとめる2023年度税制改正大綱に盛り込むことを目指すようです。

消費税法では、訪日客など日本に住まない人が一定の条件を満たす商品を買って自国に持ち帰る場合、消費税を免除する制度があります。

この制度を悪用し、国内を拠点とする業者から指示を受けた訪日外国人が免税で大量に購入した化粧品やブランド品を国内で転売し、消費税分などの利ざやを稼ぐケースが相次いでいました。

これまでは買い取った業者から徴収できるのは訪日客が特定できない場合に限っていました。
政府・与党は水際対策の緩和で訪日客が再び増えることも想定し、訪日客を特定できるかを問わず、業者側から徴収できるように制度を改めます。

日本が消費税を損しているわけですから、こういった改正は良いことだと思います。
こういうことをやる目的で日本に来て爆買いしているとしたら、訪日客が増えても喜ばしいことではないですね。

訪日客の免税品の転売防止のために買い手から税を徴収することについて、どう思われましたか?


東京地検が5,100万円の脱税疑いで不動産会社の役員を逮捕!

日本経済新聞によると、東京地検特捜部は、先日、約5,100万円を脱税したとして東京都中央区にある不動産会社の実質的経営者の会社役員(59)を法人税法違反などの疑いで逮捕しました。
東京国税局と合同で関係先を家宅捜索しました。
東京地検特捜部は、認否を明らかにしていません。

逮捕容疑は架空の業務委託費を計上するなどして約2億900万円の所得を隠し、2015年8月から2016年7月までの事業年度の法人税と地方法人税を免れた疑いです。

不動産会社のホームページなどによると、ビルやマンションの管理代行、売買などを手がけています。
不動産会社の実質的経営者の会社役員は大手の保険代理店の創業者に、消費税計約2,500万円の不正還付を指南したとして、2013年に消費税法違反などの罪で起訴され一、二審で執行猶予付きの有罪判決を受けていました。

脱税である架空の経費を計上するくらいなら、合法的な節税の方法はたくさんあると思いますが、なぜ脱税に走るんでしょうね。
決算の段階で利益が出過ぎていることに気づいて、慌てて架空の経費を入れるのでしょうか?
それならば、月次決算を行って、毎月の状況を確認しつつ、合法的な節税をすればよいと思いますが。

東京地検が5,100万円の脱税疑いで不動産会社の役員を逮捕したことについて、どう思われましたか?


小規模業者はインボイスなしでも税額控除を可能にすることを政府・与党が検討!

日本経済新聞によると、政府・与党は消費税の税率や税額を請求書に正確に記載・保存する「インボイス制度」を巡り、2023年10月の導入時に小規模な事業者向けの猶予措置を設ける調整に入ったようです。
仕入れ時にかかる消費税額の控除を、少額の取引ならインボイスがなくても受けられるようにします。
中小零細企業の事務負担を軽くし、制度を円滑に導入できる環境を整えます。

インボイス制度は「適格請求書等保存方式」の別称。取引した商品やサービスごとに消費税額と税率を記載した請求書をやりとりします。
軽減税率の導入で8%と10%に税率が分かれた消費税の正確な納税に欠かせない仕組みです。

2023年10月の導入が迫り、規模の小さい事業主の事務負担の軽減が課題となっています。
会計ソフトなどを活用していない場合、インボイスを1枚ずつ手作業で確認する必要があります。

政府・与党は会計システムの導入には一定の期間がかかるとみています。
このため数年間の時限措置として、一回の仕入れ額が少額な取引ではインボイスがなくても控除を受けられるようにします。

対象となる事業者の線引きと期間、取引額の上限は今後詰めます。
事業者は課税売上高で年1億円以下に絞る案があります。
少額取引の額は1万円未満とする方向で調整するようです。

財務省によると、課税売上高が5,000万円以下の事業者は2021年3月末時点で全国に114万あります。
1億円以下が基準となれば、100万を上回る事業者が対象となります。

現在はインボイスよりも簡素な請求書を使っています。
一回3万円未満の取引は請求書を保存しなくても仕入れ時の消費税の控除を受けられる特例があります。
この特例に似た措置を小規模事業者の少額取引に限って設けます。

消費税を納めない小規模な免税事業者はインボイスを発行できません。
控除を受けられなくなる買い手から敬遠されて取引を打ち切られる可能性がありました。
こうした心配が当面は和らぎます。

2022年10月末時点でインボイス発行の登録・申請を済ませたのは約168万社です。
日本商工会議所が2022年9月に公表した調査によると、4割の事業者は特段の準備をしていないようです。
日本税理士会連合会は2023年度税制改正に向けて「少なくとも中小企業者の実務を踏まえた柔軟な運用を行うべきだ」と要望していました。

政府は会計ソフトの導入などに使える補助金も用意しています。
手作業がいらないデジタルインボイスが広がれば、小規模事業者の事務負担を緩和できるとみています。

税額と税率を正確に記載したインボイスは、納税実務をデジタル化する基盤となります。
制度の導入は2016年に決まりました。
政府は移行時の負担軽減策を設けつつ、制度の普及を急ぎます。

結局、小規模事業者の少額取引のみが対象であれば、あまり意味をなさないのではないかと思います。
大企業と取引のあるところは、この制度を使えない大企業側は登録していないところとの取引は極力避けるでしょうし、1万円以上のものを売っているところは関係ないでしょうから。
中途半端に特例を作ると、余計面倒になるような気がしてなりません。

小規模業者はインボイスなしでも税額控除を可能にすることを政府・与党が検討していることについて、どう思われましたか?


中国人男女ら7人で77億円分の“爆買い”は消費税の免税対象外!

NHKによると、中国人の男女ら7人が大阪市内の百貨店などでいわゆる“爆買い”した高級ブランド品など77億円相当の商品について、必要な書類などがなく免税の対象にならないとして、大阪国税局が消費税およそ7億6,000万円を徴収する処分を出したことが、関係者への取材で分かったようです。
業者から頼まれた転売目的の疑いがあり、7人は大半を納付せず、すでに出国したということです。

関係者によると、中国人の男女ら7人はおととし以降、観光などの目的で日本を訪れ、大阪市内の百貨店などで高級ブランドの腕時計やバッグなど合わせて77億円相当を“爆買い”し、消費税の免除の手続きをとったということです。

しかしながら、7人は半年以上日本に滞在したうえ、免税に必要な、商品を海外に送ったことを証明する書類を持っていなかったことなどから、大阪国税局は免税の対象にならないとして、7人が納めなかった消費税、合わせておよそ7億6,000万円を徴収する処分を出したということです。

関係者によると、7人は転売目的の業者から資金を得て高級品を購入して渡し、報酬を得ていた疑いがあるということです。
また、大半を納付せず、すでに出国したということです。

大阪国税局は「免税品は、お土産などとして国外に持ち帰る目的で購入する人だけのものなので、転売目的やSNSなどで依頼を受けて購入することはできないことを周知徹底していきたい」としています。

今回、悪用されたとみられるのは、外国人観光客が商品を国外に持ち出して消費する場合などに、消費税が免税される制度です。

免税品は、外国人観光客などが税務署の許可を受けた免税店で購入することができ、家電製品やカバン、化粧品や食品など、日常の生活で使われるものが対象になっています。

免税手続きをした人が、出国時に免税品を所持していなかったり、出国までに輸出していなかったりすると、免税の対象にならないとして、消費税を徴収されます。

一方、免税品は、事業用や販売目的の場合は免税の対象になりません。

免税品をめぐっては、コロナ禍前には、インバウンドの増加を背景に、免税制度を悪用した不正な消費税の還付や、転売目的の購入が相次いでいて、水際対策が大幅に緩和される中、国税当局は警戒を強めています。

国税庁は、不正の防止などを目的に、おととし4月から、免税店が購入記録や客のパスポート情報を国税庁に送る仕組みを導入し、税関ともこの情報を共有して、対策強化を進めています。

日本百貨店協会によると、ことし1月から9月までの全国の88の百貨店の免税品の売り上げはおよそ615億3,900万円で、コロナ禍で落ち込んだ去年1年間をすでにおよそ156億円上回っています。

入国者数の段階的な引き上げとともに、ことし7月以降は1か月当たりの売り上げが去年の同じ時期と比べて倍以上に伸びていて、ことし9月の売り上げは去年の同じ時期のおよそ3倍になっています。

ことし9月は、免税品を購入した客はおよそ2万8,000人に上り、客1人当たりの平均では、およそ33万円相当の商品を購入しているということです。

人気の商品をみると、1位が化粧品、次いで高級ブランド品、食料品です。

免税手続きをした人を国や地域別でみると、最も多かったのは中国で、次いで、台湾、韓国でした。

日本百貨店協会は、「コロナ禍前と比べるとまだ低い水準ではあるものの、水際対策が大幅に緩和された先月以降、免税品の売上はさらに伸びていると感じる」としています。

爆買いは、百貨店などは売り上げが増加して喜ばしいのでしょうが、こういうことがあると、日本としては損をしていますので、どうにかして、取り返してほしいですし、今後、こういったことがないように仕組みを考えてほしいですね。

中国人男女ら7人で77億円分の“爆買い”は消費税の免税対象外であることについて、どう思われましたか?


東京国税局が全国初の「消費税不正還付対策本部」を設置!

テレビ朝日によると、東京国税局が輸出商品への免税制度などを悪用した消費税の不正還付を防ぐため、全国で初めて対策本部を設置しました。

東京国税局の重藤哲郎局長は「通常の調査事案に比べても非常に困難性が高い場合が多々あります。国税当局の様々な部署が一体となって総力を上げて取り組んでいく必要があると認識しています。」とコメントしています。

先日設置された消費税不正還付対策本部には、東京国税局や税務署の職員ら100人以上が参加しています。

不正に還付された消費税額は、2021年6月までの1年間で全国で34億円でした。

そのうち8億円は東京国税局管内で、全国で最も多くなっています。

対策本部に関係部署の職員らを一同に集めることで、効率的に調査を進める狙いがあります。

消費税の不正還付は以前からたくさんあると言われており、真面目に申告している会社でも、消費税の還付申告をすると、最近では、簡単には還付をしてくれません。
税務調査がはいったり、資料を色々と提出しないと、それほどの金額でなくても還付してくれないことが多いように感じます。
一方で、後日、e-Taxで資料を提出しておきますと言っているのに、定期異動で担当者が変わり、引継ぎがきちんと行われていなかったのか、『まだ提出していただいておりませんが、どうなっていますか?』と言われ、『1か月以上前にe-Taxで提出しましたけど。』と答えると、多額であってもすぐに還付されたケースもありましたが(笑)。
こういうのができて、消費税の不正還付が減り、真面目に申告している企業は極力早めに還付されるようになることを期待したいですね。

東京国税局が全国初の「消費税不正還付対策本部」を設置したことについて、どう思われましたか?


インボイス制度でサイトに本名ずらりという身バレ懸念を受け国税庁が見直し!

朝日新聞によると、消費税の「インボイス制度」に登録した個人事業主の名前などの公表方法について、国税庁が見直す方針を決めたことが同庁への取材でわかったようです。

国税庁のウェブサイトから名前の一覧を誰でもダウンロードできる状況になっていましたが、先日、一時的に停止しました。
個人事業主の中には本名を明かさずに仕事をしている人も多く、「身バレにつながる」と懸念する声があがっていました。

サイトでは、2022年8月末までに登録した約20万件の個人事業主の名前が登録番号などとともにファイルにまとめられ、一括でダウンロードできていました。

国税庁によると、ダウンロードを一時的に停止し、このファイルの中で公表する情報の中身を見直すそうです。

インボイスとは、請求書や領収書のことです。
通常、事業者は商品などの販売時に受け取った消費税額から、仕入れなどにかかった消費税額を差し引いて納税しています。
仕入先からインボイスをもらえなければ、消費税から差し引けずに納税額が増えるのです。
2023年10月から、仕入先の事業主から受け取ったインボイスの保存が必要となる「インボイス制度」がスタートします。

制度に登録していない事業主からの仕入れでは控除を受けられないため、取引を敬遠される可能性があり、国税庁は個人事業主にも積極的な登録を呼びかけてきました。
サイトでの氏名の公表は、登録状況を誰でも確認できるために行っています。

しかしながら、掲載が2021年11月に始まると、事業主の間で波紋が広がりました。

「名字は公表したくないが、仕事をもらっている弱い立場で断れない」と話すのは声優の岡本麻弥さんです。
「機動戦士ガンダム」シリーズなど数々の有名アニメに、旧姓であり芸名でもあるこの名前で出演してきました。

サイトで公表される情報は原則は本名だけで、住所や芸名などの「屋号」については任意となります。
ただし、取引先から求められて公表すると、サイト上に本名と芸名が並ぶことになってしまいます。
「自分の本名を誰かがネットで拡散したら」という同じ不安を多くの声優仲間が抱えていることを知り、「VOICTION(ボイクション)」という団体を立ち上げ、公表を含む制度の見直しを求めてきたのです。

少し前にできたM&Aの登録支援機関なども、登録後、M&A関連の業者からDMなどが結構来るのですが、今回のインボイス制度の件も、ある程度は想定できていたのではないかと思います。
法人の場合、いわゆる登記簿に役員の氏名や代表取締役などの住所が記載され、誰もが見ようと思えば見れるため、法人と個人事業主とで差をつける必要がないという考えもあるのかもしれませんが、個人事業主の開業届や、支払調書などの個人番号(個人事業主としての個人番号は存在せず、個人としての個人番号が使われる。)や、事業所得なのか雑所得なのかを含め、国税庁が色々と見直さないといけない時期にきているのではないかと感じた1件でした。

インボイス制度でサイトに本名ずらりという身バレ懸念を受け国税庁が見直しを行うことについて、どう思われましたか?


「インボイス制度」への対応で免税事業者と「取引しない」が約1割で半数は検討中!

2023年10月からインボイス制度(適格請求書等保存方式)が始まります。
東京商工リサーチによると、消費税の仕入額税が控除されるインボイス制度について、「知らない」は7.5%で、制度の認知は広がっています。
しかしながら、準備や対応は鈍く、まだ半数近く(46.7%)の企業が取引方針を決めていない実態もわかりました。
一方、税控除ができない免税事業者との取引については、「これまで通り」との回答は4割(41.2%)にとどまり、「取引しない」(9.8%)が約1割、「取引価格を引き下げる」も2%(2.1%)ありました。
今後、取引関係に変化をもたらす可能性も危惧されます。

なお、東京商工リサーチは2022年8月1日~9日に、インターネットによる「インボイス制度」についての企業向けアンケート調査を実施し、有効回答6,441社を集計・分析しました。
資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業等を含む)を中小企業と定義しています。

課税売上高1,000万円以下のフリーランスなど小・零細規模の事業者は、消費税の申告・納税義務が免除されています。
制度開始後、消費税の申告・納税が必要となる課税事業者が、インボイス発行事業者になると、売上先は仕入税額を控除できます。
ところが、免税事業者のままだとインボイスを発行できず、売上先は仕入税額を控除できないため納税額が大きくなるのです。

これを避けたい事業者が、免税事業者との取引解消や値下を要求する懸念が問題となっています。
一方で、免税事業者が、課税事業者を選択すると消費税の納税義務が生じ、小規模事業者ほど板挟みに苦悩しています。

Q1.2023年10月に導入される「インボイス制度(適格請求書等保存方式)」についてご存じですか?(択一回答)
インボイス制度を「知らない」と回答した企業は7.5%(6,441社中、483社)にとどまり、「よく知っている」19.5%(1,257社)、「大体知っている」49.0%(3,158社)、「少し知っている」23.9%(1,543社)を合わせた「知っている」は92.5%に達しました。
規模別では、「知らない」は、大企業が6.2%(988社中、62社)、中小企業が7.7%(5,453社中、421社)で、規模を問わずインボイス制度の認識は広がっています。

Q2.インボイス制度導入後、免税事業者との取引はどうする方針ですか?(択一回答)
インボイス制度の導入後、免税事業者との取引について、「これまで通り」が41.2%(5,292社中2,181社)と4割超を占めました。
一方で、「免税事業者とは取引しない」は9.8%(523社)、「取引価格を引き下げる」は2.1%(115社)と、1割強(11.9%)が取引中止や取引価格の引き下げ意向を示しています。
また、「検討中」は46.7%(2,473社)と、まだ半数近くは取引方針を迷い、免税事業者への悪影響が広がる可能性もあります。
規模別では、「免税事業者とは取引しない」は、大企業が6.4%(765社中、49社)、中小企業が10.4%(4,527社中、474社)で、中小企業が大企業を4ポイント上回りました。
また、「取引価格を引き下げる」は、大企業が1.4%(11社)、中小企業が2.3%(104社)で、取引継続は資金負担が生じることもあるだけに中小企業のシビアな回答が目立ちました。
一方、「これまで通り」は大企業が38.3%(293社)、中小企業が41.7%(1,888社)で中小企業が高くなっています。
「検討中」は大企業が53.8%(412社)、中小企業が45.5%(2,061社)と大企業では過半以上が検討中で、今後の方針決定で取引関係が大きく変わる可能性があります。

例えば、メーカーのA社が小売業のB社に11,000円(消費税1,000円)で納品し、B社が消費者に16,500円(消費税1,500円)で販売した場合、A社がインボイスを交付しB社が仕入税額控除を行うと1,500円から1,000円を引いた500円が納付税額となります。
しかしながら、A社が免税事業者だと、一定期間(6年間)の経過措置が設けられていますが、B社は控除できず、1,500円を納付しなければならないケースが出てきます。
そのためB社は、免税事業者との取引見直しを検討し、今回のアンケート調査では約1割の企業が取引を止めると回答しました。

免税事業者から課税事業者への移行を前に、個人事業から法人へシフトする動きも目立っています。
東京商工リサーチの調べでは、2021年の新たな「合同会社」の法人設立は36,934社で、5年前から1.6倍に急増しました。
設立手続きが簡単で、運用コストが安いメリットの合同会社を個人事業主が選択しているとみられます。

消費税の納税義務を免除されていた一部のフリーランスなどの免税事業者は、課税事業者に移行すると納税負担が増します。
一方、免税事業者のままでは取引解消のリスクが現実味を帯びてきます。
国は免税事業者との取引に配慮し、制度開始から6年間は仕入税額の一部控除が可能としました。
また、免税事業者との取引を、インボイス制度実施を契機に取引条件を見直すと、優越的地位の濫用として問題にもなりかねないと警鐘を鳴らしている。
ただし、企業は、基本的に取引先の選択を自由にでき、税負担が増す免税事業者との取引縮小の動きが加速する可能性は高いでしょう。
長引くコロナ禍で、小・零細事業者は経営不振が続くだけに、インボイス制度の導入で混乱が起きないように、事前の支援やフォローが重要になっています。

個人的に、知らないが7.5%というのは低すぎるのではないかと思いますが、かなり認知度は増してきているのは事実だと思います。
2021年10月1日から、インボイス制度の登録がスタートしていますが、1年ほど前に弊事務所のお客様にインボイス制度の説明をしたときには、ほとんどご存じの方はおられませんでしたが、最近では、取引先から説明を受けたりいているのか、お会いした方にインボイス制度の話しをすると、制度のことは知っている方が多いように思います。
継続的に多額の取引をしているところでなくても、飲食店、消耗品を買っているところなども、結局、インボイスの登録をしていないところだと、経理処理が煩雑になりますので、敬遠されていくのではないかと思っています。
免税事業者の方は、どうするかを早くから慎重に検討しましょう。

「インボイス制度」への対応で免税事業者と「取引しない」が約1割で半数は検討中であることについて、どう思われましたか?


消費税4,900万円を脱税した税理士だった社長は国税告発直前に税理士を廃業!

読売新聞によると、消費税約4,900万円を脱税したとして、東京国税局が衣料品卸売会社(東京都渋谷区)と、衣料品卸売会社社長で元税理士の男性(54)を消費税法違反の疑いで東京地検に告発していたことがわかったようです。

関係者によると、衣料品卸売会社は海外からカシミヤ製の衣料品を輸入し、百貨店の顧客向けに販売していました。
社長は、衣料品卸売会社に消費税の申告義務があることを知りながら、2020年8月までの3年間、消費税の確定申告を行わず、同期間の売り上げにかかる消費税計約4,900万円を免れた疑いです。

不正に得た資金は、社長の生活費や、衣料品の仕入れ費などに充てられていたようです。

取材に対し、社長は「国税局の指導に従って期限後申告を行い、納税も一部済ませた。今後は期限内に申告、納税をしていく」と文書で回答しました。

社長は衣料品卸売会社経営のほか、ビジネスコンサルタントとして企業向けの講演などをしていました。
税理士としても相続の相談や税務調査の立ち会いなどの業務を行っていましたが、告発直前の2022年3月13日に税理士を廃業しました。

これも、税理士としての処分を受ける前に廃業して処分を回避するという案件ですね。
税理士としては、当然、消費税の申告義務があることは分かっていたはずですから、あってはいけないことだと思います。
この社長は何冊か本も出されている方だと思いますが、同業者として恥ずかしいですね。
税理士であることを除いて考えても、こういう人に社長やビジネスコンサルタントがつとまるのだろうかと思ってしまいますが。

消費税4,900万円を脱税した税理士だった社長は国税告発直前に税理士を廃業したことについて、どう思われましたか?


消費税の過少申告で多額の追徴課税を受けた貴金属の買取・販売業者が破産!

東京商工リサーチによると、東京都台東区の貴金属の買取・販売会社が、先日、東京地裁から破産開始決定を受けたようです。

負債は債権者6名に対し、公租公課を中心に約24億9,700万円だそうです。

貴金属の買取店を出店し、一般顧客などを対象に金・銀・プラチナなどの貴金属の買取を手掛けていました。

買い取った貴金属の転売により収益を得ていましたが、2020年に消費税の過少申告が発覚し、過去3年間について東京国税局より過少申告加算税を含めて約24億円を追徴課税される事態が発生しました。

以降、追徴課税の負担がのしかかるなか、経営も限界に達し今回の措置となったようです。

記事からは意図的なのかどうか分かりませんが、きちんと申告しないと、追徴課税のみならず、会社の存続にもかかわるという一例ですね。
金額から推測すると、結構な金額の貴金属を扱っていたんでしょうね。
破産となると、税金を取りっぱぐれてしまうのではないか思いますが、どうなるんでしょうか?

消費税の過少申告で多額の追徴課税を受けた貴金属の買取・販売業者が破産したことについて、どう思われましたか?


外注費偽装で4,300万を円脱税した和歌山県の会社を告発!

産経WESTによると、従業員の人件費の一部を外注費と偽るなどし、約4,300万円を脱税したとして、大阪国税局が消費税法違反などの罪で、和歌山県岩出市の運送会社の元社長(65)と法人としての運送会社を和歌山地検に告発していたことが関係者への取材で分かったようです。

追徴税額は重加算税を含む約5,800万円で、すでに修正申告を済ませて大半を納付したようです。

関係者によると、運送会社は令和2年6月末までの3年間で、人件費の一部を、消費税の控除を受けることができる外注費に偽装して計上し、不正に消費税の還付を受けるなどし、約4,300万円を脱税したとされます。

消費税がかからない給与か消費税がかかる外注費かは、実務上判断が難しく、税務上、問題になることも多い論点だとは思いますが、偽装して、重加算税が課されているということは、悪質だったんでしょうね。
改めて、雇用か業務委託かは注意しないといけないなぁと思った1件でした。

2023年10月1日からインボイス制度が導入されますが、免税事業者である外注先がある場合、取引をどうするかなどの問題も出てきますので、早めに外注先のリストアップ、インボイス制度への対応策なども考えたほうが良いと思います。

外注費偽装で4,300万を円脱税した和歌山県の会社を告発したことについて、どう思われましたか?


「1,000万円の猫」と偽装し消費税の不正還付を受けようとした社長を逮捕!

日本経済新聞によると、東京地検特捜部は、先日、イベント用として数百万~1千万円の猫を仕入れたと装い、不正に消費税の還付を受けたとして、東京都中央区のペット関連会社の社長を(70)を消費税法違反などの疑いで逮捕しました。
東京地検特捜部と東京国税局は、同日、合同でペット関連会社の店舗を家宅捜索しました。

関係者によると、ペット関連会社の社長は実際には数十万円の猫を100匹ほどしか所有していなかったのに、数百匹分を総額20億円超で仕入れたと装っていたようです。
任意の事情聴取には、「多くは死んでしまった」と話したそうです。

消費税の還付制度では、物品の仕入れ先に払った消費税が売上時に受け取った消費税より多い際、差額分の還付が受けられます。
ペット関連会社は所有する猫と触れ合える「ふれあいねこ展」を全国で開催しており、仕入れに伴う消費税額がイベント収入などで受け取った分を上回ったとして、税務署に還付を申告していました。

逮捕容疑は、2018年1~9月に消費税と地方消費税計約9,100万円の還付を不正に受け、2018年10月~2019年9月に計約1億100万円の還付を不正に受けようとした疑いです。

事実だとすれば、かなり悪質ですね。
記事からすると、2018年1~9月分については消費税を還付を受けているようなので、国税局も還付する際の調査等が甘かったのではないかと思います。
これに味をしめて、2018年10月~2019年9月も不正還付申告をしたのではないかと思います。
こういう不正還付申告をする人が結構いるので、本当に消費税が還付になる会社などが還付申告をすると、税務調査が入ったりしてなかなか還付してもらえませんので、本当にやめて欲しいですよね。
架空経費で法人税等を脱税する行為はもちろん悪質だと思いますが、架空仕入れで消費税を不正還付を受けるという行為は、国などから不正にお金を搾取しているということですので、かなり悪質ということは理解してほしいですね。

「1,000万円の猫」と偽装し消費税の不正還付を受けようとした社長が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


公明党議員秘書が国税に再三要望!

朝日新聞によると、公明党選対委員長の高木陽介衆院議員(61)=比例東京=の公設秘書が2020年12月から2021年2月にかけて、知人が顧問を務める会社の税務調査をめぐり、会社側の要望を電話で10回以上、国税庁に伝えていたことが関係者への取材でわかったようです。
秘書は、国税側と会社側との面会の場を設けたほか、同庁職員を議員会館に呼んで会社側の不満を伝えていました。

秘書は朝日新聞の取材に対し、会社側の要望を繰り返し国税庁に伝えた事実を認めたうえで、「納税者の意見を伝えただけで、圧力をかけたわけではない」と説明しました。
一方、個別の税務調査への介入ではないかとの指摘については「真摯(しんし)に受け止めたい」と答えたようです。

東京国税局の税務調査を受けたのは、サプリメント販売会社(東京都新宿区)です。

関係者によると、サプリメント販売会社は、仕入れ時に支払った消費税が売上時に受け取った消費税を上回った場合に差額が還付される制度を使い、還付を申請していました。
しかしながら、2020年8月に税務調査が始まり、申し立てていた消費税約1億円の還付手続きがストップし、サプリメント販売会社の顧問は還付されないことなどへの不満を知人の秘書に相談しました。

秘書は2020年12月下旬以降、調査中を理由に止まっていた消費税の還付を求めるサプリメント販売会社の要望を、国税庁に電話で繰り返し伝え、社長らと面会するよう求めました。
国税側は2020年12月24日に東京上野税務署(台東区)で社長らと面会しました。
しかしながら、社長らが対応に不満を持ったため、秘書は国税庁に「うちの顔を立てて下さい」と伝えました。
その後、2020年12月28日には東京国税局(中央区)で再度の面会が行われました。

その後も続いた税務調査の中で、国税側は2021年1月27日、社長らに調査結果の見通しを説明し、課税処分する可能性を示しました。

秘書は会社側からこの説明内容への不満を聞き、2021年1月28日、国税庁の課長補佐2人を議員会館に呼び、還付が行われていないといったサプリメント販売会社の不満を直接伝えました。
サプリメント販売会社側に不正の根拠を明確に示すことを求めたうえで、「気をつけてもらいたい」と述べたそうです。

税務調査の結果、東京国税局は2021年4月、サプリメント販売会社がサプリ原料の仕入れ額を過大に計上し、2019年10月までの1年間で約11億円の所得隠しをし、消費税の還付額も過大に申し立てたと認定しました。
重加算税を含む法人税と消費税計約7億円を追徴課税(更正処分)しました。
サプリメント販売会社はこれを不服とし、2021年7月に国税不服審判所に審査を請求した。

サプリメント販売会社は朝日新聞の取材に応じていないようです。
サプリメント販売会社の税理士は、「消費税還付がされず、資金繰りが厳しくなった窮状を訴えるため、代議士事務所に国税庁への働きかけを求め、動いてもらった、と社長から聞いている」と話しているようです。

国税庁は「個別の税務調査にはコメントしない。一般論として議員や議員秘書からの問い合わせに関わらず、国税庁としては、個々の事実関係に基づき、法令等に照らし適切に対応している」としています。

税務署の処分が正しいとすれば、悪質な企業なわけですから、税務調査が終わってから消費税を還付するという税務署の態度は正しいのではないかと思います。
たとえ不正をしていなくても、消費税の不正還付が過去から横行しているわけですから、消費税の還付申告をすれば、少額であっても、追加資料の提出を求められたり、税務調査に入って確認した後でないと最近は還付されないというのは周知の事実ですから。
あと、疑問に思うのは、この秘書のやっていることは税務代理のような気がしますので、税理士法違反なのではないかと思ってしまいますね。
当然、秘書のやっていることは議員にも責任があると思いますが。
国税庁の方は議員会館に行く必要はなかったように思いますが、圧力に屈することなく、最後まで毅然とした態度で臨まれたと思います。

公明党議員秘書が国税に再三要望していたことについて、どう思われましたか?


コロナ禍で国税が調査チームを作り消費税不正還付で9社で5億円を追徴!

朝日新聞によると、消費税の輸出免税制度を悪用して還付申告をしたとして、化粧品やマスクなどを扱う東海地方の貿易会社など9社が、名古屋国税局から消費税計約5億円の追徴課税を受けたことが分かったようです。

コロナ禍が企業活動にも影響を与えるなか、名古屋国税局は消費税の還付申告額が急増した業者に着目し、約100人態勢のチームで調査していました。

国税幹部は「消費税の不正還付は国から金をだまし取るようなもので、税金を納めない脱税よりも悪質と言える。コロナ禍でも厳正に調査する」と話しています。

調査を受けたのは、岐阜県瑞穂市の中国系の貿易会社7社と、不動産管理会社など2社です。

関係者によると、貿易会社などは主に、日本製のハンドクリームやマスクといった海外で人気がある化粧品・日用品を販売し、利益を上げていましたが、架空の仕入れを計上して、取引先に消費税を支払ったように仮装していました。
さらに売り上げについて、輸出や外国人旅行者向けの免税販売だったように見せかけ、税務署に消費税の還付申告をし、不正に還付を受けたとされます。

仕入れ先をごまかすため、大手ドラッグストアの白紙領収書を悪用したケースもあったそうです。

取材に対し、岐阜県瑞穂市の貿易会社の社長は「国税の指摘は納得できず、争っているところだ」、別の貿易会社(名古屋市中区)の社長は「消費税の還付について国税の指摘を受けた」と話しています。

事業者が国内で仕入れた商品を輸出すると、仕入れ時に消費税を支払う一方で、輸出先からは消費税を受け取れません。
そのため税務署に申告すると、仕入れでかかった消費税分が還付されます。
この仕組みを悪用して還付額を膨らませる事案が後を絶ちません。

国税庁によると、2020年6月までの3年間に、還付申告をめぐり意図的な不正があったとして130億円を追徴課税しました。
名古屋国税局の管内(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県)では計33億円にのぼっています。
外国人旅行者に雑貨などを免税品として販売したように装う手口が目立つようです。

国税庁は2021年7月、不正還付に特化した「消費税専門官」を新設しました。
新宿や渋谷、浦和、静岡、名古屋中、神戸、福岡など全国の主要11税務署に配置しています。

消費税の不正還付は、納めないということでなく、それに加えて国からだまし取るということなので、事実だとすると、かなり悪質ですね。
消費税の不正還付はかなり前から横行しているようで、普通に消費税の還付申告をするとしたとしても、税務調査に来たり、追加で色々と書類を提出しないと、なかなか還付してもらえません。
こういった悪質な例が多いからであり、真面目に申告して還付となっている事業者は結構迷惑を被っているのではないでしょうか?
専門のチームを作ったのが遅いような気はしますが、作った以上、どんどん悪質なところを指摘して、追徴してほしいですね。

コロナ禍で国税が調査チームを作り消費税不正還付で9社で5億円を追徴したことについて、どう思われましたか?


東京都直営市場が消費税1億円の申告漏れ!

産経新聞によると、東京都直営の中央卸売市場の一つ「食肉市場」(東京都港区)が東京国税局の税務調査を受け、2018年度までの3年間で約1億600万円の消費税の申告漏れを指摘されたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。
本来は消費税のかからない都債の償還(返済)について、課税対象と誤解して税務処理したのが原因でした。
追徴税額は過少申告加算税などを含め約1億2千万円で、東京都側はすでに修正申告したとしています。

消費税は、商品を販売した際などに受け取った「課税売り上げ」にかかる消費税額から、仕入れや外注などで支払った「課税仕入れ」にかかる消費税額を差し引いたものが納税額となります。
東京都の特別会計で収支を管理している食肉市場でも、食肉処理場の使用料などとして業者から消費税を徴収しており、他の経費などで支払った消費税分を差し引いて納税しています。

東京都や関係者によると、食肉市場では資金調達のために発行した都債の返済費として2016~2018年度、元本と利子を含め総額約22億円を充当しました。
このうち元本の返済分を課税仕入れとして計上していました。
これに対し国税局は、都債の返済はそもそも消費税のかからない「不課税取引」で、課税仕入れには計上できないと指摘しました。
課税仕入れ額が圧縮されたことで、1億円超の消費税が申告漏れとなりました。

東京都中央卸売市場財務課は「国税当局の手引きなどに基づき、課税仕入れになると認識して税務処理したが誤っていた。指摘に従って昨年5月に修正申告し、納税を済ませた。現在は認識を改め、適正に納付している」と話しています。

食肉市場は、豊洲市場など都内に11か所ある都中央卸売市場の一つです。
食肉の取扱量は1日当たり約315トン(2019年)で国内では最大規模です。

経営者の中にも、なぜ借入金の返済が経費にならないのかと思っている方がそれなりにいらっしゃるような気はしますが、借入金等の返済が課税仕入になるのであれば、当然、借り入れなどが課税売上になりますよね。
借り入れなどが課税売上にはならないと考えていると思いますので、借入金の返済が課税仕入にならないのは当たり前のような気はしますが、それなりの規模のところでも、そういった知識のところがあることに驚きでした。
東京都って顧問税理士がいないんですかね。

東京都直営市場が消費税1億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


3年分の税控除を過大申告し2,558万円脱税疑いで給食業者の代表取締役を逮捕!

沖縄タイムスによると、消費税と地方消費税約2,558万円を脱税したとして、那覇地検は、先日、消費税法違反と地方税法違反の疑いで、給食受託業(那覇市)の代表取締役(69)を逮捕したと発表しました。

「捜査に支障が生じる」として、認否を明らかにしていません。

那覇地検によると、代表取締役は業務全般を統括しており、2016年5月~2019年4月分の確定申告時、税控除額を過大に計上するなどして、納付税額を実際より少ない約210万円と申告し、約2,558万円の支払いを免れた疑いがあります。

那覇地検は、先日、沖縄国税事務所と合同で代表取締役の関係先を家宅捜索しました。

おそらく架空経費の計上ですが、そうであるならば、結構悪質ですよね。
消費税は、架空経費の計上で、還付申告するという悪質なものが世の中には結構あると耳にしますが、還付申告ではなく、消費税を納付していれば大丈夫と思っていたのでしょうか?
それほど、甘いものではないと思います。

3年分の税控除を過大申告し2,558万円脱税疑いで給食業者の代表取締役が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


新型コロナウイルス感染症の影響があれば簡易課税・原則課税を変更できる!

2021/4/15に自分の確定申告を終え、今シーズンの確定申告業務が終わりました。
昨シーズンは、自分を除き、当初の期限である3/15に終えたのですが、今シーズンは、3/16以降に申告を終えた方がそれなりにいて、4/14にも2名電子申告をしました。

備忘録を兼ねて、今週は、今回の確定申告で感じた留意点をまとめたいと思います。

<所得税>
①事業的規模でなくても65万円控除ができる!
②役所を信じてはいけない!
<消費税>
③雑所得でも所得税の還付申告ができる!
④新型コロナウイルス感染症の影響があれば簡易課税・原則課税を変更できる!
<贈与税>
⑤すぐに贈与税の申告ができない!

すでに、『事業的規模でなくても65万円控除ができる!』、『役所を信じてはいけない!』、『雑所得でも所得税の還付申告ができる!』については書きましたので、4日目の本日は、『新型コロナウイルス影響があれば簡易課税・原則課税を変更できる!』です。

新型コロナウイルス感染症の影響で、急遽、多額の設備投資を行うことがあるでしょう。
簡易課税を選択している場合、課税期間を短縮したうえで原則課税に変更するという手もありますが、新型コロナウイルス感染症等の影響による被害を受けたことにより、簡易課税制度の適用を受ける(またはやめる)必要が生じた場合、税務署長の承認により、その被害を受けた課税期間から、その適用を受ける(またはやめる)ことができます。

書類としては、『災害等による消費税簡易課税制度選択(不適用)届出に係る特例承認申請書』を提出します。
発生した災害その他やむを得ない理由、被害の状況、被害を受けたことにより特例規定の適用を受けることが必要となった事情、災害等の生じた日及び災害等のやんだ日などの記入が必要です。
提出時期は、災害その他やむを得ない理由のやんだ日から2か月以内です。
ただし、災害等のやんだ日がその申請に係る課税期間等の末日の翌日(個人事業者の場合は、当該末日の翌日から1月を経過した日)以後に到来する場合には、その課税期間等に係る申告書の提出期限までとなります。

ちなみに、2通提出が必要で、税務署長が承認すると、1通は税務署長が押印して郵送されます。
(税務署の人に確認したところ、電子申告できますと言われたのですが…)僕の使っている申告ソフト(NTTデータ達人シリーズ)は、この申請書は電子申告に対応していないので、紙で提出しました。

新型コロナウイルス感染症の影響はまだまだ続くと思いますので、有効に使いたいですね。

新型コロナウイルス感染症の影響があれば簡易課税・原則課税を変更できることについて、どう思われましたか?


雑所得でも消費税の還付申告ができる!

2021/4/15に自分の確定申告を終え、今シーズンの確定申告業務が終わりました。
昨シーズンは、自分を除き、当初の期限である3/15に終えたのですが、今シーズンは、3/16以降に申告を終えた方がそれなりにいて、4/14にも2名電子申告をしました。

備忘録を兼ねて、今週は、今回の確定申告で感じた留意点をまとめたいと思います。
<所得税>
①事業的規模でなくても65万円控除ができる!
②役所を信じてはいけない!
<消費税>
③雑所得でも所得税の還付申告ができる!
④新型コロナウイルス感染症の影響があれば簡易課税・原則課税を変更できる!
<贈与税>
⑤すぐに贈与税の申告ができない!

すでに、『事業的規模でなくても65万円控除ができる!』、『役所を信じてはいけない!』については書きましたので、3日目の本日は、『雑所得でも所得税の還付申告ができる!』です。

これまで、公的年金等かそれ以外の2つの区分しかなかったのですが、副業をしている方が多いのか『業務』加わり、令和2年分からは以下の3つに区分されました。
●公的年金等
●業務
●その他

ここで、所得税法上、『事業』と『業務』の明確な定義はないのです(不動産所得を除きます。)が、最高裁の判決により、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められるものを『事業』とし、それ以外のものを「業務」として区分しているようです。
『事業』と『業務』の主なものに、(1)事業所得と雑所得、(2)不動産所得を生ずべき「事業」と「業務」の区分があります。

一方、消費税法上、『事業』とは、対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供が反復、継続、独立して行われることをいいます。

それゆえ、消費税の方が、『事業』の範囲が広いということになります。

よって、所得税法上、『事業(所得)』にあたらず『雑所得』であると考えているとしても、消費税法上、『事業』に該当すれば、所得税の確定申告書では『雑所得』で申告していたとしても、消費税の還付申告はできます。

ただし、税務署から電話がかかってきて理由を求められましたし、雑所得の場合、青色決算書などを提出しないため、税務署は収支などが分からないため、会計ソフトから出力することができる消費税の集計表を求められました。
理由の説明としては、上記の、所得税法上と消費税法上の『事業』の範囲が異なり、所得税法上は、●●という理由(ここはそれぞれ異なると思います。)で『事業』ではないと考えているものの、消費税法上は『事業』に当たるということを説明すれば大丈夫です。

雑所得でも消費税の還付申告ができることについて、どう思われましたか?


金1.7トンを密輸し10億円を脱税した韓国籍の男性らを逮捕!

金地金を密輸入して消費税など約1,800万円を脱税しようとしたとして、千葉県警は、先日、消費税法違反などの疑いで、韓国籍の無職の男性(34)ら2人を逮捕しました。

東京税関によると、2人は報酬目的だったと供述しているようです。
他に複数の韓国人が関与し、密輸入した金地金は計1.7トン、脱税額は10億円に上るということです。

逮捕容疑は、2020年6月4日、金地金30キロを香港から航空貨物で成田空港に無許可で持ち込み、消費税などを脱税しようとした疑いです。

金と比重が似たタングステン製の筒に入れて持ち込んでいたそうです。
筒は医療機器の部品と申告していました。

最近、金地金を利用した脱税が横行しているようですが、かなりの金額をやっている人がいるんですね。
消費税はインパクトが大きいので、昔から脱税とかが行われることが多いですね。
金地金の取引は課税取引ゆえ、消費税を支払っていない金地金を海外から持ってきて国内で仕入れたことにして仕入税額控除を取り、脱税するというスキームです。
おそらく、氷山の一角だと思いますので、どんどん摘発してほしいですね。

金1.7トンを密輸し10億円を脱税した韓国籍の男性らが逮捕されたことについて、どう思われましたか?


金地金買い取り業者など80法人・個人を消費税不正で40億円を追徴課税!

読売新聞によると、国税当局が、全国の免税店などを対象に消費税の不正申告の有無を調べる一斉税務調査を行い、約80の法人と個人に計約40億円を追徴課税したことが関係者の話で分かったようです。

うち約30億円は金地金買い取り業者2社への課税で、中国人などから金地金を買い取ったとする帳簿の記載に裏付けがないと判断されたようです。

2019年10月の消費増税で不正による利得額も増すため、調査を強化する必要があるとして、東京、大阪、福岡など7国税局が実施しました。

消費税の不正申告に特化した全国一斉調査は、初めてのようです。

関係者によると、最も多額の追徴を受けたのは、東京都台東区の金地金買い取り業者で、2019年8月期までの3年間について、過少申告加算税を含め約24億円を追徴課税(更正処分)されたようです。

3年間で24億円も取られるなんて、かなりの取引量がある中で、かなりの不正をしていたということでしょうね。
こういった悪質な業者からは、今回のような全国一斉調査をどんどんして、どんどん税金を取って、不正が減るように国税庁には頑張って欲しいですね。
ただし、以前、消費税の不正還付が横行して、数年前から、きちんと処理・申告をしていても、すぐには還付してくれない状況になっていますので、こういう悪質な業者がいっぱい出てくると、ますます還付が簡単にはしてもらえなくなるんでしょうね。

金地金買い取り業者など80法人・個人を消費税不正で40億円を追徴課税したことについて、どう思われましたか?


中古マンション転売の消費税の課税処分取り消し!

中古賃貸マンションの売買時の消費税の税務処理が争われた訴訟で、東京地裁(清水知恵子裁判長)は、先日、東京国税局の課税処分を取り消す国税局側敗訴の判決を言い渡しました。
法改正で現在は同じ問題は起こりませんが、過去の同種事案に波及し、不服申し立てなどにつながる可能性があります。

争っていたのは不動産会社「エー・ディー・ワークス」で、中古の賃貸マンションを購入した後、大規模修繕などで価値を高め、収益が見込める投資用不動産として販売する事業を行っています。
中古マンションの売買時にかかる消費税の税務処理をめぐって、約5億3千万円の課税処分を受け、取り消しを求めていました。

消費税には販売時に受け取った税から、仕入時に支払った税を差し引いて申告、納税する「仕入税額控除」の制度があります。
控除できる金額の計算には詳細なルールがありますが、今回は中古マンションの仕入れの目的が投資家への販売なのか、家賃収入を得る目的もあったのかが最大の争点となったのです。

エー・ディー・ワークスは販売目的の仕入れであり、仕入時の消費税を全額差し引くことができると主張しました。
一方、東京国税局は販売までの期間にマンション居住者から家賃を受け取っていると指摘し、「家賃収入も事業の目的の一つで、全額を差し引く処理はできない」としてエー・ディー・ワークスに申告漏れを指摘しました。

判決で清水裁判長は「仕入れの目的が不動産の売却にあることは明らか。賃料収入は不可避的に生じる副産物として位置づけられる」と指摘しました。
賃料収入が見込まれるからといって全額を差し引けないとする国税の判断は「相当性を欠く」と結論づけました。

同様の課税処分は全国で行われており、「判決が確定すれば、不服の申し立てなどが相次ぐ可能性もある」(国税OB)ようです。

親会社のADワークスグループは「主張の正当性が全面的に認められたものであり、妥当な判断であると考えている」とコメントしています。
一方、東京国税局は「国側の主張が認められなかったことは大変、残念。控訴するかどうか関係機関と判決文を検討中」としています。

この事件については、このBLOGでも何度か取り上げましたが、国税側がO.K.と言っていたものを急に変えて否認したというケースです。
当たり前の判決だと思いますが、こういう判決を機に、国税側のスタンスを改めて欲しいと思います。
場当たり的な対応ではなく、筋の通った、誰もが理解できるような税制にして欲しいと思います。
結局、こういう裁判関係の費用は税金で支払われていると思いますので。
個人的には、ここ数年流行っている商品でエー・ディー・ワークスさんとは付き合いがあるので、本当に良かったなぁと思います。

中古マンション転売の消費税の課税処分取り消しの判決が出たことについて、どう思われましたか?


キャッシュレス決済に係る決済手数料の消費税課否判断は?

 消費税率引上げと同時に、キャッシュレス・消費者還元事業が本格的にスタートしています。
事業者にあっては、これを機にキャッシュレス決済端末を実質無料で入手し、対応している場合もあることでしょう。

 キャッシュレス決済により商品の販売を行った場合、その販売代金は、お客様が利用した決済方法に係る決済会社に応じ、ある程度の時期にまとめて入金がされます。
その入金の際、ほとんどのケースにおいて決済手数料が差引かれることとなっていますが、この決済手数料に係る消費税について、改めて確認しておきましょう。

まずは、クレジットカード決済に係る決済手数料についてです。
これは、国税庁サイトで公表されている質疑応答事例集になります。
この事例は、加盟店が信販会社に対して商品代金という『金銭債権』を譲渡し、譲渡代金を受取っているケースです。
このような場合の決済手数料は、金銭債権の譲渡ということで、消費税は非課税として取扱われます。
決済手数料に係る消費税が非課税となるものとしては、他に、QUICPayやiDなどが該当します。
ただし、1点気をつけていただきたいのは、加盟店が信販会社と直接契約ではなく、決済代行会社を通しているケースです。
このような場合には、決済代行会社に対して『金銭債権』を譲渡しているわけではないので、決済代行会社に支払う決済手数料に係る消費税は課税として捉えられます。

また、この他に『金銭債権』を譲渡しないケースが存在します。
いわゆる“チャージ”方式のキャッシュレス決済手段を用いた場合の決済手数料です。
こちらも、消費税が“課税”になります。
代表的な決済手段ですと、Suicaなどの交通系電子マネー、LINE Pay、Alipay、WeChat Pay、d払いなどです。

以上をまとめると、以下のとおりです。

決済手数料に係る消費税が
『非課税』となる決済手段

決済手数料に係る消費税が
『課税』となる決済手段

・クレジットカード
・QUICPay
・iD
など(ただし、契約先が決済代行会社の場合には、課税)

・交通系電子マネー(Suicaなど)
・LINE Pay
・Alipay
・WeChat Pay
・d払い
・楽天Edy
・nanaco
・WAON
左の非課税となっている決済手段のうち、契約先が決済代行会社のケース
など

会計処理を行う上では、必ず契約書や入金に関する明細書をご覧いただき、消費税の課否判断を行いましょう。

なんちゃらPayとか、色々な決済手段が増えていますので、取り扱いには注意したいですね。
個人的には、なんちゃらPayも早く淘汰されて、数社に集約されて欲しいですね。
そうしないと、お店も大変だと思います。

キャッシュレス決済に係る決済手数料の消費税課否判断について、どう思われましたか?


マンション取引に関し東京地裁で消費税の注目判決!

 最近の話題の1つに消費税増税がありますが、我々、税の専門家の間で消費税の話題といえば、2018年6月にマスコミ報道のあった株式会社ムゲンエステートや株式会社エー・ディー・ワークスと課税当局との争いが挙げられるでしょう。

マンション販売事業者らが取得した居住用建物に係る消費税仕入税額控除の取扱いを巡っては、課税当局とムゲンエステート、エー・ディー・ワークスが現在東京地裁で係争中です。
争点は、入居者がいる中古賃貸マンションの建物や部屋を購入し、その後転売する取引の税務処理です。
消費税では、仕入れに際して支払った消費税を、売上時に受け取った消費税から控除して納める、いわゆる「仕入れ税額控除」をすることになります。
2019年10月1日からは、消費税率が引き上げられたことから、不動産会社によっては影響も大きく、関係者は裁判の行方を注視しています。
この地裁での争いが2019年6月25日に結審し、判決の言い渡しが10月11日に行われました。
同社並びに同様の問題を抱える同業者には厳しい内容となりました。

同裁判の争点は、中古賃貸マンションを転売目的で購入した場合の消費税還付申告について「すでに建物を仕入れた日には貸付と家賃の収受が前提で、賃借権負担付売買契約締結していた」場合、非課税所得である個人家賃収入と共同して要する課税仕入れとなるとし、全額還付とはならないことの是非を問うものでした。
従来は転売目的が明確であり、賃貸が一時的なものは全額が還付対象とされてきました。
しかしながら、近年同様のケースで、仕入れ税額控除の大部分を否認する更正処分が相次ぎましだ。

根拠となったのが平成24年1月19日付大阪国税不服審判所裁決で、「課税仕入れ等の用途区分(消費税法30条2項)の判定について、課税仕入れ等を行った日の状況により、当該課税仕入れ等の目的及び当該課税仕入れ等に対応する資産の譲渡等の内容を勘案して行う」とされました。
この裁決により、課税売上割合が95%未満の個別対応方式の場合、仕入れ税額控除が全額認められなくなり還付金額が激減するリスクが顕在化したのです。

一方、さいたま地裁平成25年6月26日付判決では、前記大阪国税不服審判所裁決を前提にしながらも、消費税法30条2項一号イに規定される「課税資産の譲渡等のみに要する課税仕入れ」の解釈について、マンション等の課税仕入れを大方容認するかのごとき「コスト」なる用語を使用されていました。
マンション等販売業社の間ではこの一点を頼みとする流れが発生しました(ただし、課税仕入れと同日に賃貸管理契約を締結しているため原告納税者側がこの裁判では敗訴しています)。
また一部の識者から指摘された、行政側の同様のケースで仕入れ税額控除全面容認を示す「国税庁内部文書」提出命令申し立ては裁判長により却下され、「国側から原告に対する反証も必要なし」との心証を示すなど原告には厳しい局面となっています。
この件はほぼ同内容で追徴税額5.4億円を争うエー・ディー・ワークス社が継続している裁判にも影響を与えると考えられますが、前記識者が関わっている事案だけに注目されています。

消費税の税収は、導入当初平成元年3.3兆円だったものが、令和元年予算では所得税収に匹敵する19.4兆円が予定されている。

2019年10月1日付で消費税率も8%から10%に引き上げられたのと同時に、2023年10月1日以降予定されている適格請求書保存方式(インボイス方式―登録ナンバーを得た事業者の請求書でなければ仕入れ税額控除できない)導入を睨み、経済合理性や効果を無視してでも消費税の課税方式の精緻化が進展しそうな状況です。

このBLOGでも以前書いていますが、国税局が従来の考え方を変えてきている案件ですが、現状では、理論的に考えれば、また、間違ったものがあれば直していくのが当然と考えれば、ムゲンエステートやエー・ディー・ワークスにこれ以上争っても勝ち目はないように思いますね。
ただし、国税局も、考え方を変えるときは、周知すべきなのではないかと思います。

マンション取引に関し東京地裁で消費税の注目判決があったことについて、どう思われましたか?


“イートイン脱税”に対し麻生財務大臣が「必要な対応とる」!

 10月1日に導入された消費税の軽減税率制度について、コンビニエンスストアなどの店内で飲食するにも関わらず、申告せずに85%の税率で購入する行為が行われていることについて、麻生太郎財務大臣は、先日の記者会見で、「業界団体などを通じ実態把握に努めないといけない」としたうえで、「周知、広報を含め、軽減税率制度の円滑な実施・定着にむけて必要な対応を講じたい」と述べました。

軽減税率制度は、酒類を除く飲食料品などの税率を8%に据え置く制度です。
低所得者対策として、税率10%への引き上げに合わせて導入されました。
レストランなど外食は軽減税率の対象外で、コンビニやスーパーなどで購入した食品も、イートインコーナーで飲食する場合は、外食扱いとなり10%の税率が適用されます。

ただし、店員が全ての客に店内飲食か持ち帰りかを聞く必要はなく、張り紙などで申告を促せばよいことになっています。
そのため、申告せずに8%の税率で購入したにも関わらず、店内飲食する行為が横行しており、インターネット上では“イートイン脱税”などと指摘されています。

これは、導入前から指摘されてきたことだと思います。
コンビニによっては、イートインコーナーに張り紙をしているようです。
代金を支払ったあとに、イートインコーナーで気付くこともあるのではないでしょうか?
このBLOGでも何度か書いていますが、もともと消費税が導入された趣旨が、簡単に計算できるということだったと思いますし、低所得者の保護が軽減税率の趣旨であれば、マイナンバーの普及を絡めたところで他にやり方はあったと思います。
本当に、軽減税率はすぐにでもやめて欲しいと思います。

“イートイン脱税”に対し麻生財務大臣が「必要な対応とる」!と発言したことについて、どう思われましたか?


輸出企業への還付が「大手優遇」との不公平感を指摘!

 輸出時に消費税が企業に払い戻される「輸出免税制度」が、大手輸出企業を優遇しているとして、税法の専門家が国を批判しているようです。
輸出先の海外では消費税を徴収できず、国内の仕入れ時に支払った税額分が「利息」付きで戻されるからです。
10月1日に税率が10%に上がれば、大手輸出企業への利息を含めた還付金額はさらに膨らみ、不公平感は大きくなるでしょう。

企業は仕入れ時に支払った消費税を商品価格に上乗せして消費者に負担してもらいますが、輸出すると消費税を受け取れないため、仕入れ時の消費税は戻ってくるのです。
2017年度の消費税の還付金額は約4兆1千億円で、消費税収の約2割の規模となっています。
財務省は「税額分を返しているだけ」と強調しています。
しかしながら、税務署から払い戻される還付金には、年率1.6%の「利息」に相当する還付加算金が上乗せされるのです。

税理士で元静岡大教授の湖東京至(ことうきょうじ)氏が2017年度の決算を基に大手企業への利息を除いた還付金額を推計したところ、トヨタ自動車は3,506億円、日産自動車は1,509億円、パナソニックは220億円だそうです。
輸出企業だけが対象になるうえ、加算金の高い利率も理由に、湖東氏は「輸出企業を優遇する補助金と言わざるを得ない」と語っています。

日本大学教授で税理士の阿部徳幸氏も、仕入れ先など下請け企業は大手企業の圧力で税額分を上乗せしにくい現状を挙げ「今回の増税で中小零細企業は負担を強いられる一方、大手輸出企業の還付金が増えるのはおかしい。制度自体を見直してほしい」と訴えています。

これに対し、財務省は、輸出免税制度は経済協力開発機構(OECD)のガイドラインに規定されているとした上で、「国際ルールに従っており、制度に問題はない」としています。

<消費税の還付>
企業が税務署に払いすぎた消費税が返金されること。消費税は消費者が負担する仕組みになっており、企業が仕入れ時に取引先に払った消費税は税務署に立て替えた形にすぎず、商品を売って消費者から回収しています。
セールなどで商品価格を下げ、立て替えた消費税のほうが高くなれば差額が還付されます。
特に、海外に商品を売った場合は消費税を受け取れず、立て替えた税額分は払い戻されるため、「輸出免税制度」とも呼ばれます。

制度上問題はないのでしょうが、心理上は疑問符が付きますね。
還付加算金は、現在の金利水準から考えてかなり高めの『金利』になっていますから、金額的な上限を設けるか、還付加算金(延滞税もそうですが)の計算方法の見直しが必要な時期になっているように思いますね。

輸出企業への還付が「大手優遇」との不公平感が指摘されていることについて、どう思われましたか?


大東建託の子会社がオーナーに増税分30億を円未払いか?

 不動産会社が賃貸用の物件をオーナーから借り上げる「サブリース契約」をめぐり、全国の不動産オーナー約3万人への支払いに消費増税分を上乗せしなかったとして、公正取引委員会は、先日、不動産管理会社の大東建託パートナーズ(東京)に消費税転嫁対策特別措置法違反(買いたたき)で勧告を出し、公表しました。
未払い分は推定で約30億円に上り、同法の施行以来、過去最高額だそうです。

発表によると、大東建託パートナーズは、駐車場や事務所用ビルを一括で借り上げて転貸するサブリース契約を個人や法人のオーナーと結び、その物件を利用者に貸し出して得た収入から管理費を差し引いた金額をオーナーに支払っていました。

しかしながら、消費税が5%から8%に上がった2014年4月以降、大東建託パートナーズは自ら受け取る管理費を増税に合わせて値上げする一方、オーナーへの支払額には本来必要な増税分を上乗せしていませんでした。
大東建託パートナーズが利用者から受け取る賃貸料は据え置きだったため、オーナーへの支払いは実質的に減額されたかたちになっていました。
公正取引委員会の調べに対し、大東建託パートナーズは「違反だと気づかなかった」と説明したようです。

サブリース契約をめぐっては、個人のオーナーを中心に「賃料を一方的に減額された」「契約解除をしたくてもできない」といった不動産会社とのトラブルが相次いで表面化しています。
ただし、借地借家法では借り主の不動産会社の権利が保護されるため、貸主側が守られにくくなっています。
このため公正取引委員会の担当者は、「オーナーのほとんどは個人事業者で、サブリース契約では往々にして弱い立場に立たされる。本件事案を契機に業界全体に良い影響を与えられることを期待する」と話しているようです。

また、公正取引委員会は、大東建託パートナーズの親会社である大東建託(東京)についても、自社が使用するために借りた事務所や駐車場の賃料に消費増税分を上乗せしていなかったとして、貸主約140人への上乗せ分約1,200万円を払うよう勧告しました。

大東建託は「公取委の処分を厳粛に受け止め、グループ全体で再発防止に取り組む」とコメントしています。

本当に、「違反だと気づかなかった」のでしょうか?
大東建託は節税をセールストークにしてアパート建設の営業をしていると思いますので、相続税だけではなく、消費税や所得税の知識を持って販売して欲しいですね。
それは、子会社である管理会社も同様だと思います。
あとは、消費税率が10%になる直前での公表は、良いタイミングで公正取引委員会は出してきたなぁと思いますね。
今回の増税は、こういったことがないようにして欲しいですね。

大東建託の子会社がオーナーに増税分30億を円未払いであることについて、どう思われましたか?


アニメ制作会社が3千万円の脱税容疑で告発!

 消費税約3千万円を脱税したとして、東京国税局がアニメ制作会社(東京都杉並区)と実質経営者(68)を消費税法違反の疑いで東京地検に告発したことがわかったようです。

関係者によると、アニメ制作会社は国内の会社からアニメの原画や動画づくりを受注し、中国や韓国の業者に下請けに出していましたが、国外からの仕入れに消費税がかからない仕組みを悪用していました。
下請け先が国内の会社であるように装って、仕入れにかかった消費税額を過大に計上し、その分を支払うべき消費税額から控除することで、2018年6月までの2年間に約3千万円を脱税した疑いがあります。

アニメ制作会社の担当者は、取材に対し、「本人は中国に行っている。会社として特にコメントはない」と話しているようです。

最近、国税局が公表した査察の概要を見ても、消費税の不正還付などに力を入れているようです。
還付でなくても、納付税額が少ないケースは、悪質さでいうと同等かと思います。
ここ数年、消費税については、還付の申告書を出すと、結構すぐに税務署から電話があって、税務調査となったり、消費税の集計表や請求書を追加で求められ、それらが終わらないと、還付になりません。
よほど、消費税の不正還付が多いということだと思います。
税務署は、最近は消費税については特に厳しいということは認識しておいてほしいですね。

アニメ制作会社が3千万円の脱税容疑で告発されたことについて、どう思われましたか?


平成30年度査察の概要(5/5)

 先日、国税庁が『平成30年度査察の概要』を公表しました。
査察制度は、悪質な脱税者に対して刑事責任を追及し、その一罰百戒の効果を通じて、適正・公平な課税の実現と申告納税制度の維持に資することを目的としています。
国税査察官は、近年における経済取引の広域化、国際化及びICT化等による脱税の手段・方法の複雑・巧妙化など、経済社会情勢の変化に的確に対応し、悪質な脱税者に対して厳正な調査を実施しています。

<査察調査の概要>
【平成30年度の取組】
○査察事案121件を告発
平成30年度は、免税店(輸出物品販売場)制度を悪用した消費税受還付事案、太陽光発電設備の取得を装った消費税 受還付事案、他人名義を使用したFX取引利益の無申告ほ脱事案、外国法人を利用した国際事案など、計121件を告発。
○重点事案を多数告発、特に消費税受還付事案は16件を告発(注)
消費税受還付事案16件、無申告ほ脱事案18件、国際事案20件を告発 。
消費税受還付事案は、国庫金の詐取ともいえ悪質性が高いが、過去5年間で最も多い16件を告発。うち、平成23年に創設された未遂犯も過去最多の8件を告発。
無申告ほ脱事案は、申告納税制度の根幹を揺るがすものであり、平成23年に創設された単純無申告ほ脱犯も含め、18件を告発。
(注)重点事案とは、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案及びその他社会的波及効果が高いと見込まれる事案をいう。
○脱税総額(告発分)は112億円
平成30年度の査察事案に係る脱税額(告発分)は112億円。
【平成30年度中の判決状況】
○122件の一審判決全てに有罪判決が言い渡され、7人に実刑判決
最も重い実刑判決は、査察事件単独に係るものでは懲役4年6月。

この中で、『重点事案への取組』として、以下のものが挙げられています。
(1)消費税受還付事案
(2)無申告ほ脱事案
(3)国際事案
(4)その他の社会的波及効果の高い事案
また、『不正資金の留保状況及び隠匿場所』と『査察事件の一審判決の状況』についても書かれています。

今週は、これらについて、順番に取り上げていきたいと思います。
最終日の今日は、『不正資金の留保状況及び隠匿場所』と『査察事件の一審判決の状況』についてです。

<不正資金の留保状況及び隠匿場所>
脱税によって得た不正資金の多くは、現金や預貯金として留保されていましたが、その他に、有価証券、居宅、暗号資産(仮想通貨)、金地金、ブランド品の取得費用、親族や特殊関係人への援助資金、ギャンブル等の遊興費などに充てられていた事例もみられました。
また、不正資金の一部が、海外の預金口座で留保されていたほか、海外における投資、コンドミニアムの取得費用、遊興費(カジノ)などに充てられていた事例もありました。
脱税によって得た不正資金の隠匿場所は様々でしたが、
○居宅階段下の収納庫に存在した金庫及びバッグ並びに脱衣所内の金庫の中(法人税法違反)
○居宅応接間の金庫及び居室内の衣装ケースの中(所得税法及び法人税法違反)
○居宅寝室のベッドの下(法人税法違反)
に現金を隠していた事例などがありました。

<査察事件の一審判決の状況>
平成30年度中に一審判決が言い渡された件数は122件であり、全てに有罪判決が出され、そのうち実刑判決が7人に出されました。
なお、実刑判決のうち最も重いものは、査察事件単独に係るものが懲役4年6月、他の犯罪と併合されたものが懲役7年でした。

<トピック11>悪質な脱税者に実刑判決
平成30年度においても、特に悪質な脱税者に対しては実刑判決が出されています。
【事例1】
L社は、美容関連製品の輸出販売を行うものですが、架空の国内仕入(課税取引)及び架空の輸出売上(免税取引)を計上する方法により、不正に多額の消費税の還付を受けていました。
同社の代表者Mは、消費税法及び地方税法違反の罪で、懲役4年6月の実刑判決を受けました。
【事例2】
N社は、繁華街に所在する多数のビルを管理し飲食店等のテナント賃貸を行うものですが、賃料収入の一部を除外するなどの方法により所得を隠し、多額の法人税を免れていました。
同社の代表者Oは、法人税法違反の罪で、懲役4年の実刑判決を受けました。
【事例3】
Pは、Qと共謀の上、暴力団に対して上納された資金からの収入を申告から除外し、多額の所得税を免れていました。
PとQは、所得税法違反の罪で、それぞれ懲役3年と懲役2年6月の実刑判決を受けました。

不正資金の留保状況及び隠匿場所と査察事件の一審判決の状況について、どう思われましたか?


平成30年度査察の概要(3/5)

 先日、国税庁が『平成30年度査察の概要』を公表しました。
査察制度は、悪質な脱税者に対して刑事責任を追及し、その一罰百戒の効果を通じて、適正・公平な課税の実現と申告納税制度の維持に資することを目的としています。
国税査察官は、近年における経済取引の広域化、国際化及びICT化等による脱税の手段・方法の複雑・巧妙化など、経済社会情勢の変化に的確に対応し、悪質な脱税者に対して厳正な調査を実施しています。

<査察調査の概要>
【平成30年度の取組】
○査察事案121件を告発
平成30年度は、免税店(輸出物品販売場)制度を悪用した消費税受還付事案、太陽光発電設備の取得を装った消費税 受還付事案、他人名義を使用したFX取引利益の無申告ほ脱事案、外国法人を利用した国際事案など、計121件を告発。
○重点事案を多数告発、特に消費税受還付事案は16件を告発(注)
消費税受還付事案16件、無申告ほ脱事案18件、国際事案20件を告発 。
消費税受還付事案は、国庫金の詐取ともいえ悪質性が高いが、過去5年間で最も多い16件を告発。うち、平成23年に創設された未遂犯も過去最多の8件を告発。
無申告ほ脱事案は、申告納税制度の根幹を揺るがすものであり、平成23年に創設された単純無申告ほ脱犯も含め、18件を告発。
(注)重点事案とは、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案及びその他社会的波及効果が高いと見込まれる事案をいう。
○脱税総額(告発分)は112億円
平成30年度の査察事案に係る脱税額(告発分)は112億円。
【平成30年度中の判決状況】
○122件の一審判決全てに有罪判決が言い渡され、7人に実刑判決
最も重い実刑判決は、査察事件単独に係るものでは懲役4年6月。

この中で、『重点事案への取組』として、以下のものが挙げられています。
(1)消費税受還付事案
(2)無申告ほ脱事案
(3)国際事案
(4)その他の社会的波及効果の高い事案
また、『不正資金の留保状況及び隠匿場所』と『査察事件の一審判決の状況』についても書かれています。

今週は、これらについて、順番に取り上げていきたいと思います。
3日目の今日は、『国際事案』についてです。

平成30年度においては、現下の経済社会情勢を踏まえて、特に、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案、市場が拡大する分野における事案などの社会的波及効果の高いと見込まれる事案を重点事案として積極的に取り組みました。
(3)国際事案
海外取引を利用した悪質・巧妙な事案や海外に不正資金を隠すなどの国際事案に積極的に取り組み、平成30年度は20件を告発しました。
国際事案では、租税条約等に基づく外国税務当局との情報交換制度を活用しました。

<トピック6>外国法人を利用した法人税・源泉所得税事案を告発
海外取引を利用した不正は、執行管轄権等の制約のため調査は困難を伴いますが、外国との間で締結した租税条約等に基づく情報交換制度を活用するなどして、海外取引を利用した不正を解明し、法人税及び源泉所得税事案を告発しました。
【事例】
F社は、香港法人の代表者に虚偽のインボイスを発行させ架空仕入を計上する方法により法人税を免れたほか、同不正により得た資金からF社の役員に対する簿外の役員報酬を国外で支給し、同報酬に係る源泉所得税を一切徴収せずに納付していませんでした。

<トピック7>中古自動車の輸出販売を装った消費税受還付の長期事案を告発
中古自動車の販売事業者による輸出販売を装った不正取引の解明に3年余りを要しましたが、検察当局の協力の下、当該不正取引を解明し、消費税の不正受還付事案を告発しました。
【事例】
G社は、中古自動車の仕入れに係る領収証及び虚偽の輸出許可通知書を作成し、架空の国内仕入(課税取引)及び架空の輸出売上(免税取引)を計上する方法により、内容虚偽の消費税の確定申告を行い、不正に消費税の還付を受けていたほか、受けようとしました(一部未遂)。

国際事案について、どう思われましたか?


平成30年度査察の概要(1/5)

 先日、国税庁が『平成30年度査察の概要』を公表しました。
査察制度は、悪質な脱税者に対して刑事責任を追及し、その一罰百戒の効果を通じて、適正・公平な課税の実現と申告納税制度の維持に資することを目的としています。
国税査察官は、近年における経済取引の広域化、国際化及びICT化等による脱税の手段・方法の複雑・巧妙化など、経済社会情勢の変化に的確に対応し、悪質な脱税者に対して厳正な調査を実施しています。

<査察調査の概要>
【平成30年度の取組】
○査察事案121件を告発
平成30年度は、免税店(輸出物品販売場)制度を悪用した消費税受還付事案、太陽光発電設備の取得を装った消費税 受還付事案、他人名義を使用したFX取引利益の無申告ほ脱事案、外国法人を利用した国際事案など、計121件を告発。
○重点事案を多数告発、特に消費税受還付事案は16件を告発(注)
消費税受還付事案16件、無申告ほ脱事案18件、国際事案20件を告発 。
消費税受還付事案は、国庫金の詐取ともいえ悪質性が高いが、過去5年間で最も多い16件を告発。うち、平成23年に創設された未遂犯も過去最多の8件を告発。
無申告ほ脱事案は、申告納税制度の根幹を揺るがすものであり、平成23年に創設された単純無申告ほ脱犯も含め、18件を告発。
(注)重点事案とは、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案及びその他社会的波及効果が高いと見込まれる事案をいう。
○脱税総額(告発分)は112億円
平成30年度の査察事案に係る脱税額(告発分)は112億円。
【平成30年度中の判決状況】
○122件の一審判決全てに有罪判決が言い渡され、7人に実刑判決
最も重い実刑判決は、査察事件単独に係るものでは懲役4年6月。

この中で、『重点事案への取組』として、以下のものが挙げられています。
(1)消費税受還付事案
(2)無申告ほ脱事案
(3)国際事案
(4)その他の社会的波及効果の高い事案
また、『不正資金の留保状況及び隠匿場所』と『査察事件の一審判決の状況』についても書かれています。

今週は、これらについて、順番に取り上げていきたいと思います。
初日の今日は、『消費税受還付事案』についてです。

平成30年度においては、現下の経済社会情勢を踏まえて、特に、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案、市場が拡大する分野における事案などの社会的波及効果の高いと見込まれる事案を重点事案として積極的に取り組みました。
(1)消費税受還付事案
消費税の輸出免税制度などを利用した消費税受還付事案は、いわば国庫金の詐取ともいえる悪質性の高い事案です。
平成30年度は16件と過去5年間で最も多くの告発を行いました。

<トピック1>免税店(輸出物品販売場)制度を悪用した不正受還付事案を告発
近年の訪日外国人旅行者(インバウンド)の増加や免税店(輸出物品販売場)の増加を背景に、免税店における輸出免税制度を悪用して不正に消費税の還付を受けようとした者を告発しました。
【事例】
A社は、高額な腕時計の仕入れを装い架空仕入(課税取引)を計上するとともに、その商品を輸出物品販売場の許可を受けた免税店で外国人旅行者に販売したように装い架空売上(免税取引)を計上する方法により、多額の消費税還付金額を記載した内容虚偽の消費税の確定申告を行い、不正に消費税の還付を受けようとしました。

<トピック2>太陽光発電施設の取得を装った不正受還付事案を告発
太陽光発電施設を運営し、発電した電気を再生可能エネルギー固定価格買取制度に基づき販売していた事業者による消費税の不正受還付事案を告発しました。
【事例】
B社は、太陽光発電施設を実際には取得していないにもかかわらず、これを取得したように装い架空仕入(課税取引)を計上する方法により、消費税の控除対象仕入税額を過大に計上した内容虚偽の消費税の確定申告を行い、不正に消費税の還付を受けていました。

<トピック3>過去最多・最高額の消費税不正受還付の「未遂犯」を告発
平成23年に創設された消費税不正受還付の未遂犯は、平成26年度に初めて告発し、平成30年度においては、過去から最も多い8件、不正還付(未遂)総額15億円余りを告発しました。
【事例】
C社は、取引事実がないにもかかわらず、高級腕時計を代表者から仕入れたとする虚偽の納品書を作成し架空仕入(課税取引)を計上するとともに、香港でのオークション販売を装い架空輸出売上(免税取引)を計上する方法により、多額の消費税還付金額を記載した内容虚偽の消費税の確定申告を行い、不正に消費税の還付を受けようとしました。
(参考)消費税の不正受還付に係る未遂処罰規定は、悪質性の高い消費税の不正受還付事案に厳正に対処するため、平成23年に創設されました。

消費税受還付事案について、どう思われましたか?


軽減税率で高所得層で2,880億円の恩恵と財務省が試算!

 財務省は、先日、2019年10月の消費税率引き上げ時に導入する軽減税率制度について、所得階層別の軽減度合いに関する試算をまとめました。
衆議院の財務金融委員会に提出しました。

2018年の家計調査をもとに階層別の消費支出額とシェアを計算しています。
そのうえで、軽減税率制度による減収額1.1兆円を各所得階層のシェアで割り、それぞれの階層ごとの減収額を算出しています。

最も所得が低い層(年収238万円未満)では計1,430億円が軽減されるのに対して、最も所得が高い層(年収738万円以上)では計2,880億円でした。
中位層(同355万円以上500万円未満)は計2,190億円が軽減される計算となりました。

試算を要求していた立憲民主党の川内博史衆院議員は「低所得層への恩恵が少ない」と批判しています。
これに対し、麻生太郎財務相は高所得層の方が消費額が多く、世帯当たりの人数も低所得層の3倍弱いるとしています。

国の出すデータも正しいのかどうか分かりませんが、元々、消費税の軽減税率は低所得層の方向けのものだったと思います。
日刊紙が消費税の軽減税率の対象になっているのがよく分かりませんが(マスコミ関係を味方につけるため?)、本当に、軽減税率って必要なのかと思いますね。
早く軽減税率をやめて、期限付きの商品券を与えるなどしてほしいですね。

軽減税率で高所得層で2,880億円の恩恵と財務省が試算していることについて、どう思われましたか?


中古マンションの消費税を巡る不動産業者vs国税局の争い!

 入居者がいるマンションを売買したときの税務申告をめぐり、不動産業者と国税当局が裁判で争っているようです。
売買の際にかかる消費税と、入居者からの家賃収入の関係について見解の相違が生じている形です。
消費税率引き上げも予定されるなか、不動産会社によっては影響も大きく、関係者は裁判の行方を注視しているようです。

争点となっているのは、入居者がいる中古賃貸マンションの建物や部屋を購入し、その後に転売する取引の税務申告です。
消費税は、仕入れ時に支払った税額を売上時に受け取った税額から控除して納めます(仕入税額控除)。
たとえば、不動産会社が建物を2億1,600万円(消費税額1,600万円)で購入し、3億2,400万円(同2,400万円)で転売したとすると、納税額は800万円となります。

「ムゲンエステート」(東京)と「エー・ディー・ワークス」(同)はこの考え方で税務申告しましたが、東京国税局は、両社が購入から転売までの間に入居者から家賃を得ていたことを問題視し、家賃には消費税がかからないため、「課税対象の仕入れ(建物の購入費)から、非課税の売り上げ(家賃収入)が生じている」として、控除を一部しか認めず、両社は申告漏れを指摘されました。
エー・ディー・ワークスによると、控除は3割程度しか認められなかったようです。

過少申告加算税などを含めた追徴課税(更正処分)は、ムゲンエステートが2015年12月期までの3年間で約6億3,900万円、エー・ディー・ワークスが2017年3月期までの3年間で約5億3,700万円で、両社とも不服申し立てをしました。

両社は課税取り消しを求めて東京地裁で国税局と係争中で、エー・ディー・ワークスは「仕入れの目的は建物の転売であって、家賃収入は副次的なものにすぎない」などと主張しています。
さらに国税庁が約20年前に作成した内部文書があり、同様の取引で仕入れ税額控除を全額認める解釈が記されているとして、この文書を証拠として提出する見込み。ムゲンエステートもこの文書の提出命令を国に出すよう裁判所に申し立てており、2018年12月の口頭弁論で裁判長は「もし文書が存在するなら、業者側の主張が独自の見解だとは言えなくなる」と述べ、任意提出するか、申し立てに反論するかを国に求めたそうです。

家賃収入が見込めるワンルームマンションなどの中古不動産は、投資先として富裕層を中心に人気があり、リノベーション(改修)などで資産価値を上げてから転売されるのが一般的で、入居者が多い物件のほうが高値がつくようです。

エー・ディー・ワークスの幹部は取材に対し、「20年以上、同じ考え方で申告していて、税務調査で問題にされたことはなかった。追徴課税に戸惑っている」と話しているようです。
国税局の指摘に従うと、消費税の負担は年2億円程度増え、税率が10%に引き上げられるとさらに大きくなる見込みだそうです。
エー・ディー・ワークスの経常利益は年約9億~16億円程度で、この幹部は「不動産を再生し、投資先として提供する社会的意義の高いビジネス。このモデルを見直すことになりかねない」と心配しています。
裁判を担当する弁護士によると、他に10社ほどから同様の課税をめぐって相談があるようです。

なお、仕入税額控除の仕組みは、消費税の申告納税義務がある事業者が対象で、一般の人には適用されません。

平成12年に国税庁消費税課が出している消費税審理事例検索システムに載っていた文章(『譲渡用住宅を一時期賃貸用に供する場合の仕入税額控除』)を見ると、ムゲンエステートやエー・ディー・ワークスの処理で問題ないと思いますが、なぜ解釈を変えたのでしょうか?
その辺を明確にしてほしいですね。

中古マンションの消費税を巡る不動産業者vs国税局の争いについて、どう思われましたか?


消費増税で政府がカード手数料の引き下げを要請?

 政府が平成31年10月の消費税率引き上げにあわせ消費者にポイントを還元する景気対策で、クレジットカード会社に対し、小売りなどの加盟店から受け取る手数料を引き下げるよう要請する方向で調整に入ったことが、先日、分かったようです。
ポイント還元は、クレジットカードなど現金を使わないキャッシュレス決済をした買い物客が対象です。
政府は店側の負担を軽減してクレジットカードの導入を後押しし、消費者が幅広くポイント還元を受けられるようにします。

クレジットカードを導入した店は、カードの読み取り端末を設置し、売上高に応じた手数料をカード会社に支払っており、手数料は数%で店により異なります。

しかしながら、手数料は「倒産などのリスクに備えるため、小規模な店ほど高くなる」(大手カード会社幹部)傾向にあるそうです。
このため中小の店では手数料の重い負担を嫌って、クレジットカードの導入に二の足を踏むケースも多かったようです。

カード払いができる店が少なければポイント還元による景気対策の効果も薄れるため、政府は手数料引き下げを促し、クレジットカードの導入拡大を図ります。
カード会社に要請する引き下げ幅などは今後詰めるようです。

政府が検討する景気対策では、中小の小売店で消費者がクレジットカードや電子マネーといったキャッシュレス決済で商品を購入したときに、増税分の2%をポイントで還元します。

レストランでの食事などサービス業でのポイント還元も検討するそうです。
期間は数か月から1年程度を想定しており、ポイントを発行するカード会社などを通じて還元し、費用は国が補助します。

経済産業省によると、平成27年のキャッシュレス決済の比率は18%です。
政府は景気対策を生かして、この比率を引き上げたい考えのようです。

クレジットカード会社は、当然貸倒リスクを考慮して手数料率を決めていると思いますが、この設定に政府が口を出すのはどうかなぁと思います。
こういうことをするのであれば、軽減税率をやめて、マイナンバーを利用して所得を把握し、一定以下の所得の方に、期限付きで商品券、キャッシュレス決済の比率を高めたいのであればプリペイドカードなどで還元すれば良いのではないかと思います。
もちろん、転売などを防ぐ方法は考えないといけないとは思いますが、そうすれば、景気拡大にもつながると思いますし、キャッシュレス決済の比率が高まると思いますし、キャッシュレス決済に対応しようとするお店も増えるのではないかと思います。

消費増税で政府がカード手数料の引き下げを要請したことについて、どう思われましたか?


「軽減税率」導入の波紋を受け外食・小売りが苦悩!

 「週刊東洋経済」によると、6月中旬、ある大手外食チェーン本社の会議室に十数人の幹部が集まったようです。
 「レジの改修にいくらかかるのか」「現場のオペレーションをどのように変えたらいいのか」など、議題となっていたのは、2019年10月に導入される軽減税率制度の影響についてです。
 2019年秋に控える消費増税により、税率が8%から10%に引き上げられますが、それと同時に導入されるのが軽減税率です。
 2018年6月に閣議決定された「骨太の方針」にも明記された同制度は、生活必需品の消費税率を低く抑える低所得者対策という位置づけです。
 今回は生活必需品とされた飲食料品の税率を8%に据え置く反面、外食や酒類は10%に引き上げられます。
 軽減税率の実施まで1年余りとなり、いよいよ準備に動きだした外食・小売り各社ですが、聞こえてくるのは不安の声ばかりです。
 「食事のシーンによって分ける税制というのは無理があります。
 お客様対応の負担も増え、生産性は明らかに落ちる」と、外食の業界団体である日本フードサービス協会の髙岡慎一郎会長はそう不満を漏らしています。
 外食企業にとって問題なのは、店内飲食であれば税率10%、持ち帰りであれば8%というように、同じ商品に2つの税率が存在する点です。
 今回の税制改正では、外食に該当しない持ち帰りや宅配、出前などは軽減税率が適用されることになっています。
 ある牛丼チェーン関係者は、「軽減税率で(割安となる)持ち帰り販売の比率が高まれば、包材などの関連コスト増が想定される」と語っています。
 具体的な試算はこれからだそうですが、年間数千万〜数億円のコスト増になるおそれがあるようです。
 接客時の混乱を懸念する声も多いようです。
 別の外食チェーン幹部は「フードコートで(税率の低い)持ち帰り注文をした客が、テーブルに座って飲食することがありうる」と話しています。
 接客時に店内飲食か持ち帰りかを確認する必要が生じ、接客の手間が増えます。
 「クレームの原因にもなりそうだ。面倒な接客を嫌って、これまで以上に人手を集めることが難しくなる」(同)とも話しています。
 人手不足対策や現場の負担軽減の観点から導入が進む券売機についても、問題が指摘されています。
 現在、外食チェーンなどで使われる券売機は10円単位のものが主流で、1円玉や5円玉に対応できていないものが多くなっています。
 ただし、同じ本体価格で税率8%と10%に対応する場合、ほぼ確実に1円単位の金額が発生します。
 そのため、業界内からは「本体価格を持ち帰りと店内飲食で別々に設定して、税込み価格を統一する選択肢もある」(前出の牛丼チェーン関係者)という声も聞こえてくるようです。
 仮に持ち帰りの本体価格を306円、店内飲食を300円とした場合、税込み価格はいずれも330円となり、10円単位の券売機でも対応が可能というわけです。
 こうした価格設定は国税庁も容認しているようです。
 税制に詳しい東京財団政策研究所の森信茂樹研究主幹は「価格設定は本来店の自由であるべき」と前置きしたうえで、「税込み価格を同じにしても、不正は生じうる」と指摘しています。
 軽減税率を導入しているドイツでは、税率の低い持ち帰りの割合を店側が実際より過大に申告することで、納税額を抑える問題が発生しているようです。
 懸念を示すのは外食企業だけではありません。
 スーパーなどの小売り事業者は8%と10%の商品を分別できるよう受発注システムやレジの改修を進める必要があります。
 中でも不安視されるのが、イートインコーナーの扱いです。
 近年、スーパー各社は購入した弁当などを店内の客席で食べられる、イートインコーナー併設店の充実に力を入れています。
 イートインコーナーでの飲食については、今回の税制改正では外食と見なされ、10%の標準税率が適用されることになっています。
 ただし、国税庁によると、「イートインコーナーをご利用する場合、お申し出ください」などの掲示で済ませればよいということだそうです。
 「適用税率の判定時期は商品を売ったとき。客が申し出ない時点で軽減税率と判定されるので、気が変わって店内で食べても、税率は変わらない」(国税庁の担当者)とのことです。
 つまり、商品購入時に「イートインコーナーを利用する」と利用者自らが申し出ないかぎり、税率は8%のままとなるのです。
 小売り事業者で構成される日本チェーンストア協会の小濵裕正会長は、「申告によって不公平感が出るおそれがある。そもそもイートインコーナーは交流の場を提供する社会貢献の意味合いもある」と憤りを隠しません。
 現場の作業負担軽減を目的としたセルフレジの導入も増える中、「店内飲食するかを確認するため、対応するシステムを入れる必要が出てくると、大きなコスト増になりかねない」(スーパー関係者)ようです。
 ある外食企業首脳は「1,000円以上の高級弁当が税率8%で、300円台の牛丼は店内飲食だと10%。どこが低所得者対策なのか」と首をかしげているようです。
 いずれにせよ、外食・小売り各社に残された準備時間はそう多くはありません。
 個人的には、軽減税率には大反対です。
 そもそも、消費税は、計算を簡単に行うために一律の税率を用いるもののはずです。
 低所得者対策を行いたのであれば、色々な方のコストや手間の増すものではなく、マイナンバーの普及も兼ねて、所得を把握し、一定の所得以下の方に、期間限定でスーパーなどで使える金券を渡す方がいいのではないかと思っています。
 あとは、税理士という仕事をしていますが、消費税の申告のために、会社も個人事業主も手間やコストが増え、税理士も手間がかかりますが、おそらく申告の報酬は上がらないでしょう。
 また、税込み金額を同じにするのが主流になると、本来は10%のものなのに税率の低い8%の方で申告して脱税するような人がたくさん出てくるでしょうね。
 本当に、軽減税率は廃止にして欲しいですね。
 「軽減税率」導入の波紋を受け外食・小売りが苦悩していることについて、どう思われましたか?

「輸出免税」悪用して消費税1億4千万円を脱税!

 輸出する商品に消費税がかからない「輸出免税制度」を悪用して約1億4千万円を脱税したとして、大阪国税局が消費税法違反などの罪で、兵庫県尼崎市の輸出業者の社長(51)と法人を神戸地検に告発していたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。
 すでに修正申告済みで、重加算税を含む追徴税額は約1億7千万円に上るとみられます。
 関係者によると、平成25年3月~平成28年2月に、自動車の中古バッテリーなどの国内売上分を帳簿上、輸出取引で売り上げたかのように装うなどして虚偽の確定申告書を提出しました。
 還付を受けた消費税を含め、計約1億4千万円を脱税したとされます。
 この会社は平成21年ごろから非鉄金属相場の下落により経営が悪化し、不正に得た金を事業資金に充てていたとみられ、現在は休業しているようです。
 消費税を悪用するケースは多いですね。
 以前、消費税の不正還付が多発したこともあり、最近は、消費税の還付申告をすると、すぐに税務署から電話がかかってきて、調査に行きますとか書類を提出してくださいと言われ、それが終わらないと還付してくれないようになってきていると思います。
 きちんと申告されている企業などからすると、いい迷惑ですね。
 軽減税率がどうこうと考えるより、インボイスのことを含め、そもそもの消費税の仕組みを根本的に考え直さないといけない時期になってきているのではないかと思います。
 輸出業者が「輸出免税」悪用して消費税1億4千万円を脱税していたことについて、どう思われましたか?

株式会社マイナビ及び株式会社マイナビ出版による消費税転嫁対策特別措置法違反!

 中小企業庁が、株式会社マイナビ及び株式会社マイナビ出版が支払う委託料等(原稿料、著作権使用料(印税)、広告販売手数料、講師料)に関して調査を行った結果、消費税転嫁対策特別措置法第3条第1号後段(買いたたき)の規定に違反する行為が認められたようです。
 当該調査結果を受け、先日、中小企業庁長官は、株式会社マイナビ及び株式会社マイナビ出版による違反行為に関して、同法第5条の規定に基づき、公正取引委員会に対して、適当な措置をとるよう請求しました。
<違反事実の概要>
(1) 株式会社マイナビ(以下「マイナビ」という。)は、就職・転職等の情報を提供する「マイナビ」と称するポータルサイト(以下「情報ポータルサイト」という。)を運営している。
 また、株式会社マイナビ出版(以下「マイナビ出版」という。)は、マイナビの出版部門を平成27年10月1日に分社化して設立したものであり、マイナビから出版事業を承継し、雑誌・書籍等を発行している。
(2) マイナビ及びマイナビ出版は、自らが発行する雑誌・書籍の編集にあたり必要な原稿・イラスト作成等の業務(以下「原稿等作成業務」という。)や、当該雑誌等に掲載する広告の営業業務である広告販売促進業務について、個人事業者を中心に継続して委託している。そのほか、マイナビは、各部門が運営する情報ポータルサイトに関する原稿等作成業務や、自らが運営する就職イベント等の講師業務について、個人事業者を中心に継続して委託している。(両社の委託先を以下「本件委託先」という。)
(3) 上記(2)で記載した業務の委託料は、原稿等作成業務については業務内容ごとの「原稿単価」を消費税を含まない額(外税単価)又は消費税を含む額(内税単価)で定め、業務実績を乗じて算出した額を委託料(原稿料)として本件委託先に支払っている。
 また、著作権使用料が発生する場合は、著作権を有する事業者(以下「本件著作権者」という。)との間で出版契約書を締結し、「著作物ごとの利用単価」を消費税を含む額(内税単価)で定め、一定期間の実売部数を乗じて算出した額を著作権使用料として本件著作権者に支払っている。
 さらに、広告販売促進業務については「月額報酬単価等」を、講師業務については一回当たりの「講師単価」を、それぞれ消費税を含む額(内税単価)で定め、業務実績を乗じて算出した額を委託料(広告販売手数料、講師料)として本件委託先に支払っている。
 なお、講師業務はマイナビのみであり、講師料もマイナビのみ支払っている。
(4) マイナビ及びマイナビ出版は上記(3)で記載した消費税を含む額(内税単価)で定めた原稿単価等について平成26年4月1日以後も消費税率引上げ分を上乗せせず、同年3月分までの原稿単価等と同額に定め、本件委託先及び本件著作権者に対し、上記(3)の方法で算出した額を当該業務の委託料及び著作権使用料として、マイナビは平成28年3月分まで、マイナビ出版は平成29年12月分まで、支払っていた。
(5) 両社における当該行為は、消費税転嫁対策特別措置法第3条第1号後段(買いたたき)の規定に違反する行為であり、多数の本件委託先及び本件著作権者(マイナビ約960名、マイナビ出版約190名)に対して当該行為が行われていた。
(6) なお、マイナビは平成26年4月1日以後に消費税率引上げ分を上乗せせず支払った上記(4)の委託料(原稿料、広告販売手数料、講師料)及び著作権使用料について、平成30年2月28日までに、消費税率引上げ分に相当する額を上乗せした額に定め、平成26年4月1日に遡って当該引上げ分相当額を本件委託先及び本件著作権者に対して支払った。
 また、マイナビ出版は、平成27年9月以前の前身会社であるマイナビから継続して消費税率引上げ分を上乗せせず支払った上記(4)の委託料(原稿料、広告販売手数料)及び著作権使用料について、平成30年3月29日までに、消費税率引上げ分に相当する額を上乗せした額に定め、平成27年10月1日に遡って当該引上げ分相当額を本件委託先及び本件著作権者に対して支払った。
 最近、消費税転嫁対策特別措置法違反の話を目にしていなかったのですが、毎年、数件はあるみたいですね。
 ・平成26年 11件13社
 ・平成27年 15件18社
 ・平成28年 4件5社
 ・平成29年 5件5社
 ・平成30年 4件4社(6月末まで)
 我がうどん県高松市でも、平成27年10月に㈱穴吹ハウジングサービスが勧告を受けていますね。
 株式会社マイナビ及び株式会社マイナビ出版による消費税転嫁対策特別措置法違反について、どう思われましたか?
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Speeeが東京地裁に信託型ストックオプション巡り初の税還付訴訟!

日本経済新聞によると、信託型と呼ばれるストックオプション(株式購入権)の税務処理を巡り、マーケティング支援などを手掛けるSpeeeは、先日、国に対して源泉所得税の還付を求める訴訟を東京地裁に起こしたと発表しました。
信託型を巡っては、導入企業と国税庁で税務処理を巡る認識が大きく異なり、2023年5月に国税庁が見解を公表するなど大きな混乱が生じた経緯があります。

信託型を巡り、国を相手にした訴訟は初とみられます。Speeeによると、Speeeは2018年から信託型を導入していましたが、国税庁の2023年の見解に従って源泉所得税の納付を行い、損失を計上しました。

その後、事実関係や法的論点について検討を進めた結果、国税庁の見解は「租税法令の解釈として妥当なものではなく、当社に源泉徴収義務は生じないものと考えている」として、約14億円の還付を求めています。

信託型は2014年に民間の弁護士やコンサル会社が考案し、2017年ごろから導入企業が急増しました。

2023年時点で未上場・上場を合わせて約800社の新興企業が導入していました。

導入企業は役員や従業員が権利行使で株式を獲得した後、それを各自が売却した際に譲渡所得として20%を納税する想定でした。

一方、国税庁は役員や従業員が無償で権利を得ており、権利行使の段階で株式の時価と購入額などとの差額に対して最大55%の税金がかかる給与所得との認識でした。

給与所得の場合、会社側に源泉徴収義務も生じることになります。

国税庁が2023年にQ&Aの形式でこれらの見解を表明したことで、信託型の導入企業は激減したのです。

国税庁は「訴状が届いておらずコメントは差し控えたい」としています。

どうなるのかは良く分かりませんが、課税関係を明確にしたうえで導入すべきではなかったのかとは思いますね。

最近、所得税や消費税などがそうだと思いますが、本来単純にすべきものが、つぎはぎをして複雑になってきていて、リスクが高くなってきていますので、どうにかして欲しいですね。

Speeeが東京地裁に信託型ストックオプション巡り初の税還付訴訟をしたことについて、あなたはどう思われましたか?


株価急落のさなか富裕層はこぞって保有株の売却に動いている庶民にはわからないその本当の理由!

2026年03月27日(金)

プレジデントオンラインによると、令和8(2026)年度税制改正大綱に盛り込まれた「ミニマムタックス」の税率引き上げが、富裕層に激震を走らせているようです。

さらに、海外に逃げたところで「筒抜け」になる国際的な情報交換の仕組みもあり、容赦ない富裕層の退路を断つ動きにはあちこちから悲鳴が聞こえてきています。

そもそも「ミニマムタックス」とは、超富裕層をターゲットにする課税強化のルールを指します。

正式名称は「極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置」といい、令和7年分(2025年分)の所得から適用が始まったばかりの制度です。

この制度は、いわゆる「1億円の壁」と呼ばれる問題を是正するために導入されました。

これまで合計所得が1億円を超えると、所得税の負担率(実効税率)が逆に低下する現象がありました。

日本の所得税は、給与所得などの総合課税所得に対して最高税率45%が適用され、これに復興特別所得税(所得税額×2.1%)と住民税10%を合わせると最高約55.945%の負担となります。

このように、総合課税所得は、「金持ちほど税率が高くなる」という形(累進課税)になっています。

ところが、富裕層が多く所有する株式の売却益や配当には一律20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)の分離課税が適用されます。

つまり、株で1万円儲かった人も、100億円儲かった人も、税率は約20%にとどまります。

富裕層の多くは、この税率構造を使うことで、「高所得でありながら税負担率は低い」という状態を作り出しているのです。

この状態を是正するために、ミニマムタックスが導入されました。

ミニマムタックスは、「一定水準を超える高所得者について、最低限の所得税負担を確保する」しくみです。

現在の法律では、その年分の基準所得金額(総所得と分離課税の各種所得を足し合わせた金額)が3億3,000万円を超える個人がミニマム税の対象となっています。

そして、通常どおり所得税を計算したうえで、「基準所得金額から控除額(3.3億円)を引いた部分に22.5%を掛けた金額を、“最低限負担すべき税額”として、所得税を上乗せする仕組みです。

令和8年(2026年)度税制改正大綱では、この計算式が「(基準所得金額-1.65億円)×30%-基準所得税額」に見直され、2027年(令和9年)分の所得税から適用される予定です。

つまり、控除額を3.3億円から1.65億円に半減させるだけでなく、税率も30%に引き上げられます。

ミニマムタックスの対象者が広がるとともに、高い税率で追加負担が生じる設計になっています。

これがどれほどのインパクトか、具体的な数字で見てみましょう(かなり簡略化した試算であることをご了承ください。)。

たとえば、保有していた株式を売却し、5億円の譲渡益が出たケースを考えます。

現行ルールでは、「(5億円-3.3億円)×22.5%」で計算される約3,825万円がミニマムタックスがかかるボーダーラインとなります。

通常の所得税率(15.315%)で税額を計算すると、5億円×15.315%=約7,658万円ですから、ミニマムタックスは発生しません。

一方、新ルールでは「(5億円-1.65億円)×30%=約1億50万円」がミニマムタックスのボーダーラインとなり、通常の税率で計算した税額7,658万円を超えてしまいます。

するとミニマムタックスの対象となり、税負担は約1億50万円に上ります。

もともとの税額に2,392万円が加算された形です。

これはあくまで単純化したケースですが、5億円規模でもミニマムタックスにより数千万円単位の追加負担が生じ得ることがわかります。

所得がさらに大きくなれば、それに応じてミニマムタックスの追加負担も膨らむ可能性があります。

新税率の適用開始が2027年1月からということは、逆に言えば、2026年12月末までに株式を売却すれば、現行の税率で済むのです。

この猶予期間に、いま富裕層の間で起きているのが、「保有株式の駆け込み売却」です。

含み益を多く抱えるオーナー経営者や投資家は、新税率が適用される前に利益を確定させようと動いているのです。

また、事業承継やM&A(企業の合併・買収)の前倒しも行われています。

中小企業のオーナー経営者が自社株を後継者に譲渡したり、第三者に売却したりする場合、株式譲渡益が発生します。

新税率の適用前に事業承継を完了させれば、税負担を大幅に抑えられるため、M&A仲介会社や税理士事務所には「2026年中に話をまとめたい」という相談が急増しているといいます。

特に中小企業のオーナー経営者にとって、自社株の評価額が数億円から数十億円に達するケースは珍しくありません。

事業承継税制の特例措置(贈与税・相続税の納税猶予制度)を活用する方法もありますが、後継者がいない場合は第三者へのM&Aが現実的な選択肢となります。

2027年以降に30%のミニマムタックスが適用されるか、現行の22.5%で済むかによって、手取り額に数千万円から億単位の差を生みますから、今まさに富裕層は尻を叩かれているわけです。

ミニマムタックスの引き上げを前にして、一部の富裕層が検討するのが「日本脱出」です。

つまり、海外に移住して日本の課税を逃れるという作戦です。

確かに、世界にはキャピタルゲイン(株式売却益)に課税しない国や地域があります。

シンガポール、UAE(ドバイ)、マレーシア、香港などがその代表です。

日本で高い税金を取られるなら、いっそ税率ゼロの国に移住してから株を売ればいいという考えもあるでしょう。

ところが、日本の国税当局は、「そうはさせない」とばかりに、さまざまな制度をすでに整備済みです。

その中でも切り札と言えるのが、「国外転出時課税」、いわゆる出国税です。

2015年7月に導入されたこの制度は、1億円以上の有価証券等を保有する個人が日本を出国する際、「まだ売却していない含み益」に対して課税するという強烈な仕組みです。

具体的には、出国時点の時価から取得価額を差し引いた「未実現利益」に対して、所得税15.315%(復興特別所得税を含む)が課されます。

たとえば、取得価額1億円の株式が出国時に5億円に値上がりしていた場合、含み益4億円に対して約6,100万円の所得税が課されます。

まだ1円も利益を確定していないのに、です。

「出国税を払ってでも、税金がかからない海外へ出た方が得では?」と考える人もいるでしょう。

しかし、ことはそう単純ではありません。

出国税を払って海外に移住し、その後株式を売却して無税で利益を得たとしても、出国税として支払った分は戻ってきません。

しかも、出国後に株価が下がった場合、実際には利益が出ていないのに税金だけ払った、という事態にもなりかねないのです(一定の要件を満たせば更正の請求は可能ですが、手続きは煩雑です。)。

出国税の適用対象となるのは、「出国時までの10年間のうち5年以上、日本に住所または居所を有していた個人」です。

逆に言えば、「5年未満しか日本にいなかった外国人が帰国する」ケースなどには適用されません。

しかしながら、日本で生まれ育った日本人の大半は、当然この要件に該当するでしょう。

出国税・移住コスト・居住国の税制を総合すると、割に合わないケースが少なくありません。

「日本脱出」は、これらのハードルを考慮し、なおメリットがあまりある場合にのみ経済合理性があります。

仮に出国税を払い、海外への移住を果たしたとしましょう。

これで日本の国税当局の目が届かなくなると思ったら大間違いです。

国税当局はさまざまな形で富裕層に対する監視を強化しています。

まず、国外送金等調書の存在があります。

日本の金融機関を通じて100万円を超える海外送金や海外からの受金があった場合、その金融機関は税務署に「国外送金等調書」を提出する義務があります。

日本に残した資産を海外に送金すれば、税務署はその事実をリアルタイムに近い形で把握できるのです。

次に、国外財産調書制度です。

毎年12月31日時点で5,000万円を超える国外財産を保有する居住者は、翌年の6月30日までに国外財産調書を税務署に提出しなければなりません。

そして、何より強力なのがCRS(共通報告基準:Common Reporting Standard)です。

CRSとは、OECD(経済協力開発機構)が策定した、各国の金融機関が非居住者の口座情報を自動的に交換する国際的な枠組みです。

日本は2018年9月から情報交換を開始しており、現在、100以上の国と地域が参加しています。

つまり、日本人がシンガポールの銀行に口座を開いて資産を移しても、シンガポールの金融機関がその口座情報を日本の国税庁に自動的に通知します。

口座残高、利子・配当の受取額、金融資産の売却代金などの情報が、毎年、各国の税務当局間で共有されるのです。

「海外の銀行なら日本の税務署にバレない」という時代は、完全に終わりました。

かつて「スイス銀行に預ければ安全」と信じられていた時代がありましたが、スイスも2018年からCRSに参加しており秘密口座の神話は崩壊しています。

実際、国税庁が2024年に公表した資料によると、CRSを通じて日本が受領した口座情報の件数は年々増加しており、この情報をもとにした税務調査で多額の申告漏れが発覚するケースが相次いでいます。

富裕層が海外に資産を隠そうとしても、CRS、国外送金等調書、国外財産調書という三重の包囲網が、逃げ道をふさいでいます。

「海外に逃げれば大丈夫」という時代は、すでに過去のものなのです。

近年のインフレは、富裕層に大きな利益をもたらしています。

日経平均株価は2024年に史上最高値を更新し、直近の2026年2月には史上初の5万9,000円台をつけました。

都心の不動産価格も上昇を続けていますし、円安の恩恵で海外資産の円建て評価額も膨らみました。

このようなインフレ局面では、資産を持っている者ほど資産が増え、持っていない者との格差が広がります。

こうした状況を背景に、国税当局は今後ますます富裕層への監視体制を強化することが予想されます。

国税庁は「富裕層プロジェクトチーム」を各国税局に設置し、資産総額が特に大きい個人に対する重点的な調査を実施しています。国税庁が公表している「富裕層に対する調査状況」によると、富裕層に対する所得税の調査件数は近年増加傾向にあり、1件当たりの追徴税額も高額化しています。

さらに気になるのが、国税当局のDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展です。

AIやデータ分析を活用し、申告データ、不動産登記情報、国外送金等調書、CRS情報などを横断的に分析することで、申告漏れや脱税の端緒を効率的に発見する体制が整いつつあります。

ミニマムタックスの引き上げは、いわゆる「1億円の壁」問題への本格的な対応策と位置づけられます。

年収1億円を境に所得税の実効税率が下がるという不公平は、長年にわたって指摘されてきました。

今回の30%への引き上げは、その是正に向けた動きといえます。

もっとも、30%でもまだ給与所得者の最高税率(住民税込みで約55%)には遠く及びません。

「まだ甘い」という意見があるのも事実でしょう。

しかしながら、あまりに高い税率を課せば、富裕層は本気で「日本脱出」を実行し、税収そのものが失われるというジレンマもあります。

国税当局としては、出国税やCRSで逃げ道をふさぎつつ、富裕層が「税金の負担が重くなっても日本に残るほうがマシ」と判断するギリギリの水準を探っているのかもしれません。

最近は、M&A仲介会社の方と話していると、ミニマムタックスの話しが出ることが多いですね。

個人的には、1億円の壁と言われるものが、金持ちを優遇していると間違って認識されていることにも問題があるような気はしますが、働いて稼いで、税金を支払ったもので運用等をしていることが多いと思いますので、それほど不公平ではないように思います。

逆に、おそらくほんの一部の人が納めている税金が、税収の結構な部分を占めていると思いますので、日本人としては税金をたくさん納めている人に敬意を示すべきではないかと思っています。

財産については、ある程度、贈与税や相続税によって再分配されるため、あえて、富裕層を貧しくする必要はないように感じます。

富裕層を貧乏にしても、富裕層ではない方が富裕層になるわけではないですから。

あと、やはり、国外に移住してしまうと、日本にとって損失だと思います。

株価急落のさなか富裕層はこぞって保有株の売却に動いている庶民にはわからないその本当の理由について、あなたはどう思われましたか?


高所得者優遇との批判を受け政府・与党は高校生の扶養控除の縮小を検討!

2025年12月09日(火)

テレビ朝日系によると、児童手当の拡充や高校の無償化などを受け、政府・与党は高校生の扶養控除を縮小する方向で検討に入いったようです。

高校生の年代の子を持つ親の控除額は所得税で38万円、住民税で33万円となっています。

2024年から児童手当の支給対象が高校生まで拡大されたことなどを受け、政府・与党は所得税の控除額を25万円、住民税を12万円とする方向で検討しています。

これまでも控除額の縮小は議論されてきましたが、一部から反対の声が上がり、結論は先延ばしとなっていました。

扶養控除は所得の高い人ほど減税額が大きく、2026年度からは私立も含めた高校の実質無償化に所得制限がなくなることから、高所得者ほど恩恵が大きいとして縮小に踏み切るとみられます。

個人的には、ここ30年くらいは明らかに政策が間違っていたと思いますが、日本の将来を考えると、将来に希望が持て、子育てに優しい国にして、こどもを増やしていかないといけないと考えていますが、こういった控除の縮小はどうなんでしょうね。

何かあると、高所得者優遇とか言われますが、一部の高所得者、そして彼ら彼女らの経営する会社などがたくさん税金を納めたり、雇用をしていて国民や国や地方自治体を支えているのは事実だと思いますので、高所得者=悪ではなく、高所得者に敬意が払われる国になれば良いなぁと思いますね。

高所得者優遇との批判を受け政府・与党は高校生の扶養控除の縮小を検討していることについて、あなたはどう思われましたか?


マイカー通勤手当の非課税額を11年ぶりに増額し最大7,100円引き上げ!

日本経済新聞によると、財務省は先日、マイカー通勤者が勤務先から受け取る手当の非課税限度額を引き上げると発表しました。

自宅からの距離が片道10キロメートル以上の場合に、1か月当たりの限度額を200〜7,100円引き上げます。

引き上げは2014年以来、11年ぶりとなります。

先日の閣議で、関連する政令の改正を決定しました。

片道10キロメートル以上15キロメートル未満の非課税限度額は、7,100円から7,300円になります。

片道55キロメートル以上は3万1,600円から3万8,700円になります。

ちなみに、勤務先から受け取る自動車通勤手当は一定額まで所得税を課さないルールがあります。

新たな金額は2025年4月に遡って適用します。

2025年の年末調整から適用となります。

物価高に応じて基準額を変え、会社員の税負担が増えないようにします。

政府は物価上昇をふまえ、長く据え置いてきた公的制度の価格を見直しています。

マイカー通勤は郊外や地方に住む人に多くなっています。

近年のガソリン価格上昇を受け、非課税限度額の引き上げを求める声が上がっていました。

少し前から、公務員の規程が引き上げられたので引き上げになると言われていましたが、引き上げが決まりましたね。

税理士としては、遡っての適用で、年末調整で調整するというのはやめて欲しいですね。

改正をするのは良いですが、役人の机上の理論ではなく、実務を考慮してほしいと結構思います。

マイカー通勤手当の非課税額を11年ぶりに増額し最大7,100円引き上げとなることについて、あなたはどう思われましたか?


高市氏が意欲的な「給付付き税額控除」は実現にハードル?

時事通信によると、所得税の減税と現金給付を組み合わせた「給付付き税額控除」の具体化に向け、自民党の高市早苗総裁が党内で議論を始める意向を表明しました。

低所得者の負担が重くなる消費税の「逆進性」対策として、石破政権下の2025年9月に自民、公明、立憲民主3党の政策責任者が協議に着手しましたが、「高市政権」でも引き継がれる見通しです。

ただし、所得の正確な把握などの難題があり、実現へのハードルは高いです。

<給付付き税額控除>
所得に応じ、所得税の納税額から一定額を控除(減税)し、減税額より納税額が少ない低所得層には給付で補う制度です。

例えば控除額を10万円とした場合、所得税の納税額が30万円ならば10万円を差し引いて20万円を納税します。

所得税が8万円の人は納税額ゼロとなり、差額の2万円を給付します。

そもそも所得税ゼロの人には10万円を給付します。

低所得者を支援する狙いがあり、立民が2025年7月の参院選公約で訴えました。

公平な控除を実施するには、金融所得や不動産関連所得などを含めた個人所得の一体的な把握が必要となります。

税制の抜本的な改革や、マイナンバーと所得情報のひも付けといった手段が考えられるが、実現のめどは立っていません。

高市氏も「今年、来年からすぐできるものではない」と話しており、制度設計には数年程度かかるとの見方が強くなっています。

立民の作業チーム(PT)は2025年9月、国民に一律4万円をいったん給付した後、所得が増えるほど税率が上がる所得税を通じ、実際の受益額を調整する案を取りまとめました。

ただし、党内では「事実上の給付案」との批判もあるようです。

このため立民は「一つの案」と位置付け、与党との協議で制度の具体化を進める考えです。

給付や減税に伴う財源をどう確保するかが焦点です。

立民のPT案では約3兆6,000億円が必要とされています。

富裕層には年間所得額が1億円を超えると税負担率が下がる「1億円の壁」の存在が指摘されており、より公平な税制の実現には給与所得以外の所得への課税強化も検討課題となります。

高市氏が総理大臣になるかどうかが不透明な状況ですが、個人的には、『給付付き税額控除』はやめてほしいですね。

本来、税務はシンプルで分かりやすいものでないといけないと思いますが、複雑になります。

昔から、経済効果を考えると。所得税率を下げて手取り額を増やす一方、消費税を上げるのが一番良いのではないかと思っています。

もちろん、所得税減税の恩恵を受けられない方は、何らかの給付をすれば良いと思います。

また、給付にはマイナンバーカードへの口座の紐付けが必要、もしくは早いとかにすれば、マイナンバーカードの普及につながることをできるでしょうから。

高市氏が意欲的な「給付付き税額控除」は実現にハードルがあることについて、あなたはどう思われましたか?


サラリーマンの副業収入の税務処理は落とし穴!

日本経済新聞によると、副業への関心が広まっているが、気をつけたいのは副収入の扱いです。

特に、税務申告です。

大半の会社員にとって、税金は源泉徴収や年末調整の会社任せですが、申告の要否の確認はもちろん、「赤字で節税」の思い違いや税制上の特例に関する知識不足は、税務署から修正申告を求められるリスクにもつながりかねません。

会社員Aさん
「空き家になった実家を民泊サイトに出したら人気でさ。結構稼げそうなんだ」
後輩のBさん
「先輩の実家、観光地のど真ん中ですもんね。収入は丸々お小遣いですか?」
Aさん
「もちろん妻には内緒だよ」(あれ、でも税金とか払わないといけないのかな……)
会社員のような給与所得者でも、副業の所得が20万円を超える場合は、原則、確定申告が必要です。

一方で、副業で「赤字」が出れば、給与所得の「黒字」と合算できる「損益通算」という制度もあります。

申告すれば、源泉徴収されている税還付の対象になります。

ただし、税法上の所得区分については要確認です。

「事業所得」や「不動産所得」は損益通算の対象になります。

マンション賃貸などの不動産所得の場合、不動産の減価償却で税務上の「赤字」も出やすくなります。

「ワンルームマンションのオーナーになって節税」は、不動産会社のセールストークになっています。

ところが、「雑所得」の場合は、損益通算の対象外となるのです。

民泊も不動産を活用した収入ですが、「利用者の安全管理や衛生管理、一定程度の観光サービスの提供などを伴う」ことなどから、不動産所得ではなく、雑所得に分類されるのが一般的です。

事業所得と認められるためには、帳簿書類の保存、事業規模や営利性といった条件を満たす必要があります。

事業の立ち上げ時期は、一般的に初期費用もかさむため、赤字状態となりやすいのです。

しかしながら、赤字解消の取り組みが不十分だと「営利性」が認められず、雑所得に分類される可能性も高くなります。

事業所得として損益通算の申告をしても、雑所得と判断されれば、損益通算自体ができず、還付は受けられません。

そもそも事業所得と雑所得の区分は難しく、国税庁は2022年、両者の区分を明確にするために通達を改正しました。

副業収入は帳簿書類が保存されていれば、原則、事業所得に分類されるようになりました。

ただし、帳簿書類が保存されていても、収入300万円以下で本業の1割未満の規模だったりすると「事業」として認められず、雑所得となる場合があります。

副業に詳しい吉村知子税理士は、「雑所得は給与所得など他の所得区分との損益通算はできないが、雑所得同士、例えば仮想通貨やアフィリエイトなどの黒字と民泊の赤字は相殺できる場合がある」と指摘しています。

そのうえで、「相続した実家の空き家を民泊事業で利用すると、売却時に譲渡所得から3,000万円控除できる『空き家特例』の対象外となり、税制上の特例が受けられなくなる可能性もあるので注意が必要だ」と話しています。

こういう記事を目にするたびに、税制はもっとシンプルにならないだろうかと思いますね。

ともかく、副業で節税をすることを考えるのではなく、インフレ時代ですから、収入や資産を増やすことを考えましょう。

サラリーマンの副業収入の税務処理は落とし穴であることについて、あなたはどう思われましたか?


「伊藤塾」運営会社元代表が5億円を無申告で脱税容疑で告発!

朝日新聞によると、自社株の売却益などを申告せず約6,800万円を脱税したとして、東京国税局査察部が、司法試験や公務員試験の予備校「伊藤塾」の運営会社前代表(71)を所得税法違反の疑いで東京地検に告発したことがわかったようです。

関係者によると、伊藤塾を運営する「法学館」(東京都渋谷区)の西肇・前代表は、保有していた同社株を2021年に売却するなどして約5億7,300万円の所得があったのに確定申告をせず、脱税した疑いがあります。

東京商工リサーチによると、法学館は西前代表と伊藤塾塾長の伊藤真弁護士が中心となって1995年に設立されました。

約1万人の受講生がいて、前代表は同社の経営部門を担当していました。

2024年6月25日付で東京地検に告発された後、代表を辞任した西氏は、取材に対し「ご迷惑をおかけして申し訳ない。二度とこういうことにならないようにする」と話しています。

法学館は「前代表個人の問題と認識しており、大変困惑している」とコメントしています。

西氏は現在、同社株を保有せず、経営に関与していないそうです。

個人的には、無申告というのは、かなり悪質だと思います。

法人名前も出て、イメージが悪いものになってしまいますので、きちんと申告しましょう。

「伊藤塾」運営会社元代表が5億円を無申告で脱税容疑で告発されたことについて、あなたはどう思われましたか?


定額減税「二重取り」の背景に所得税と住民税のずれ! 

日本経済新聞によると、そろそろ確定申告シーズンが本格的に始まります。

今年の申告書類には「定額減税」の欄があります。

定額減税は2024年6月から、会社員は毎月源泉徴収される所得税と住民税を減らす形で行われました。

実施を急ぐことを最優先したため、「珍事」が発生しているのです。

代表が「二重取り」です。

例えば、2023年に最終年の住宅ローン控除を使い、所得税がゼロだったAさんは、定額減税で自治体から「調整給付」をもらえました。

調整給付は、納税額が定額減税額より少ない人が損をしないよう、差額の「給付金」が出るのです。

しかしながら、Aさんは2024年は住宅ローン控除がなく所得税があるので、定額減税を受けられます。

その結果、減税と給付の二重取りができました。

配偶者に扶養され、所得税はかからないが住民税はかかる年収約100万〜103万円の人も、二重取りが可能でした。

税理士の柴原一さんは「二重取りでも給付金は返さなくていい」と説明しています。

二重取りの原因は、所得税は当年分、住民税は昨年分と、対象の所得が1年ずれていることです。

税制に詳しい中央大学の酒井克彦教授は「対象の所得を合わせるべきだとの議論は以前からあるが、実現していない」と言っています。

源泉徴収は、第2次世界大戦中に徴税を企業が代行したのが起源です。

未確定である当年の所得から「仮徴収」し、年末調整で正しい税額に直すのです。

一方、前年の所得に基づく住民税は年末調整が不要です。

これを仮に所得税と合わせると、徴収実務を担う企業の負担が激増します。

給付金が返還不要なのも、二重取りの原因です。

国の推計では、本人と扶養配偶者・家族の計約3,200万人が給付金の対象とされます。

2人以上世帯は家計調査で平均2.9人のため、単純計算すると、扶養家族がいても納税額が3人分の定額減税の約12万円に達しない世帯が少なくないと考えられます。

酒井教授は「日本は所得税率が0か最低の5%の人が多い」。

最近は重税感が広がっていますが、実は納税額が少なく減税で恩恵がない人がそれなりにいます。

定額減税の二重取りは、日本の税制の「不思議」を浮き彫りにしたともいえるでしょう。

個人的には、定額減税は経済音痴の方が決めたことなので、手間だけかかり、不公平で、無駄だったと思い続けています。

しばらく経つと、使い切れなかった方への1万円単位への切り上げによる振込が行われると思いますが、市町村のどこかでミスが起こるのではないかと推測しています。

本当に、定額減税ではなく、定額給付で良かったのではないでしょうか?

定額減税「二重取り」の背景に所得税と住民税のずれについて、あなたはどう思われましたか?


作業が約50時間増える試算の定額減税の給与明細への明記義務化で経理現場で不満が爆発!

産経新聞によると、2024年6月から始まる定額減税を巡り、政府が給与明細に所得税の減税額の明記を義務付けたことで、企業の経理現場などでは不満が爆発しているようです。

国民に早く減税を実感して欲しいという政府の思惑が見え隠れしますが、事務負担が増える現場にとっては「ありがた迷惑」です。

減税条件も複雑で、企業によっては一連の対応で約50時間の事務負担が増えるとの試算もあります。

政府の補助金終了で電気料金が6月使用分から引き上げられることもあり、減税の恩恵よりもさまざまな負担感が顕在化しそうです。

定額減税は、1人当たり所得税3万円と住民税1万円を本来の税額から差し引く形で行います。

サラリーマンの場合、勤務先から受け取る給与や賞与から源泉徴収される所得税を6月分から順次差し引きます。

対象は年収2千万円以下の納税者で、納税者と配偶者、子ども1人の世帯なら計12万円の減税となります。

ただし、企業は減税分を差し引いて給与を支給すればいいというわけではないのです。

今回の減税対象は、所得税法上で控除扶養親族として定めている16歳以上の扶養親族だけでなく、16歳未満も含まれます。

そのため、企業は新たに従業員の扶養人数などの情報を集め直さなくてはなりません。

その上で、減税金額を算出し、給与に反映させていくなどの作業工数が増えるのです。

さらに、今回、毎月の給与明細に所得税減税額の記載が義務付けられたことで、年末調整の給与支払明細書にまとめて減税額分を記載しようとしていた企業にとっては、新たな仕組みを整えなければならなくなります。

クラウド会計ソフトなどを手掛けるのfreeeは、減税対象者の詳細抽出や減税額算出、計算、明細書類の出力など一連の定額減税に関わる作業が追加された場合、企業の経理担当者の事務負担が計約40~52時間増えると試算しています。

負担が増えるのは企業だけではないのです。

所得が少なく減税額が本来の税額を上回る場合は現金が給付されることとなり、その作業は市区町村が担います。

一部では、給与取得者の大半で給付が発生する見込みの自治体もあるようです。

東京都内の企業の経理担当者からは「最初からすべて現金給付で対応してもらった方が、企業と自治体の双方の作業が楽になる」と不満の声が漏れています。

大手税理士法人「辻・本郷税理士法人」の菊池典明税理士は、「今回の定額減税制度を理解するには数十ページに及ぶ手引書を読み込まねばならず、従業員などからの質問対応、システム反映状況など目に見えない負担も生じる」と指摘しています。

「freeeの試算(約40~52時間の事務負担の増加)以上の負担がかかるのではないか」とみています。

また、菊池氏は減税額の給与明細への明記義務化についても、「通知が直前すぎる」と苦言を呈しています。

給与明細に減税額明記をしなかった場合も罰則は科されないといい、「義務化は形骸化している」と強調しています。

僕自身も税理士なので、定額減税に関して色々と質問を受けたりするのですが、減税ではなく、給付にした方が、手間がかからず、安く付くのではないかと思っています。

減税といっても、毎月だとそれほど多額になる人は少ないと思いますし、そもそも給与明細をきちんと見ている人はどれくらいいるのだろうか?とも思いますし、おそらく、最終の給付の段階で国から業務を押しつけられた市町村のどこかでミスが発生して責め立てられたり、混乱を招いたりするのでは思うからです。

現場のことをまったく知らない人たちが考えているのでしょうね。

あとは、給付で、マイナンバーカードの普及を図った方が良いのではないかとも感じますね。

作業が約50時間増える試算の定額減税の給与明細への明記義務化で経理現場で不満が爆発していることについて、あなたはどう思われましたか?


国税庁が「申告書等閲覧サービスの実施について」を公表!

TabisLandによると、税務署では、納税者が過去の申告事績等を確認してじ後の適正な申告書等の作成を行う場合に、「内国税の適正かつ公平な賦課及び徴収の実現、酒類業の健全な発達」という行政目的にかなう範囲で、提出済みの申告書等(各種申請書、届出書、請求書を含む)を閲覧できるサービスを実施しているようです。

国税庁はこのほど、申告書等閲覧サービスの実施について(事務運営指針)を公表しました。

それによると、申告書等が業務センターや外部書庫等に保管されている場合があるので、事前に税務署宛に連絡すると手続きがスムーズとなります。

また、この申告書等閲覧サービスは、申告書等を作成するに当たり、過去に提出した申告書等の内容を確認する必要があると認められる場合に限って実施するものなので、これ以外の目的(第三者からの申告内容の問合せに対する回答など)のためには利用することはできないと注意しています。

閲覧申請は、納税地を所轄する税務署の管理運営部門又は管理運営・徴収部門(いずれも設置されていない税務署では総務課)の窓口で受け付けます。

閲覧時に記録が必要な際は、原則として書き写しになりますが、デジタルカメラ、スマートフォン、タブレット、携帯電話など、撮影した写真をその場で確認できる機器を使用すること(動画は不可)などの事項に同意する場合には、写真撮影も可能となります。

閲覧サービスの対象文書は、所得税及び復興特別所得税申告書、法人税及び地方法人税申告書、復興特別法人税申告書、消費税及び地方消費税申告書、相続税申告書、贈与税申告書、酒税納税申告書、間接諸税の申告書、各種申請書、届出書、請求書、報告書等及び納税者がこれらの申告書等に添付して提出した書類(例えば、青色申告決算書や収支内訳書などをいい、所得税及び復興特別所得税申告書に添付された医療費の領収書等を除く)です。

申告書等の閲覧は、納税者本人又はその代理人が行うことができます。

代理人の範囲は、1)未成年者又は成年被後見人の法定代理人(納税者が個人である場合に限る)、2)配偶者及び4親等以内の親族(納税者が個人である場合に限る)、3)納税管理人(納税者が個人である場合に限る)、4)税理士、弁護士、行政書士(行政書士については、その業務として作成できる書類に限る)、5)当該法人の役員又は従業員となります。

なお、申告書等のコピーの交付は、原則として、実施いません。

それは、このサービスは申告書の作成等に資するために実施しており、閲覧により当該目的を達成できることや、個人又は法人の固有の目的のために謄写費用や事務量を負担することは公平性の観点から制約があることなどの理由からです。

同様の趣旨から、書き写した又は写真撮影した内容等が原本と相違ないことを証明するといったことも行っていません。

時々、過去の申告書等を確認したいケースもありますので、ありがたい制度ではあるかと思います。

コピーをできないのはどうかと思いますが。

あとは、e‐Taxで閲覧とかできるようにならないのだろうかとも思います。

国税庁が「申告書等閲覧サービスの実施について」を公表したことについて、あなたはどう思われましたか?


複雑怪奇な「4万円定額減税」で企業の給与事務に募る不安!

経済対策として1人当たり4万円の税負担を減らす定額減税が2024年6月にスタートします。

日経クロステックによると、制度の実務が明らかになるにつれて、実務関係者からは「複雑すぎる」と事務負担やミスの多発を心配する指摘が上がり始めているようです。

減税は所得税(国税)と住民税(地方税)に分けて実施しますが、年収額や扶養親族の人数によっては減税のタイミングが異なってくるケースがあります。

減税と給付を組み合わせる、年末調整で残った減税分を一括で処理するなど、様々なパターンが出てくるからです。

最も人口が多い給与所得者の世帯では、その実務を担うのは税金を源泉徴収している企業です。

企業などに住民税額を通知している自治体も負担が大きいと見られています。

企業を支援する税理士や、企業に人事給与パッケージソフトなどの業務システムを供給しているIT(情報技術)ベンダーからは「実務が複雑すぎて顧客企業にどう説明するかを思案している」との声が出ているようです。

岸田文雄政権が物価高対策として打ち出した定額減税は、現在のところ2024年度に実施して終わります。

しかしながら、一度限りの措置のために業務システムに対して複雑な改修対応や事務負担を求める政策は賢明とはいえないでしょう。

減税と給付のどちらが政策効果として有効かについては様々な意見もあります。

手続きの簡便さや効果を迅速に国民に行き渡らせる点では給付が優れているとこの記事の筆者は考えているそうです。

給付の方法では、マイナンバーと個人の銀行口座をひも付けた公金受取口座の登録制度が2022年に始まりました。

新型コロナウイルス禍以降、全国民的な施策に初めて活用できる機会でもありました。

2024年2〜3月にかけて財務省や国税庁、総務省が段階的に定額減税の実務情報を発信しています。

ただし、不明な点も残されており、今後も実務の疑問に答える情報が更新されていく見通しです。

2024年3月末から5月には全国で、企業などの実務担当者に向けた説明会も予定しているようです。

定額減税は1人当たり4万円で、このうち3万円を国が徴収する所得税から、1万円を地方の財源である住民税から差し引きます。

後述しますが、所得税と住民税で減税を反映させる方法が異なることに注意が必要です。

扶養親族や配偶者がいる世帯は人数分の減税を受けられます。

例えば「生計を同一にする」配偶者が1人、扶養する親と子供が1人ずついる4人家族ならば減税額は16万円になります。

減税対象になる配偶者は収入などの条件があります。

なお、給与所得2,000万円超や、合計所得1,805万円超などの高所得者は対象外です。

年金受給者や非課税世帯などには減税の代わりに給付金を支払います。

4人家族を例に所得税に関する減税の例を示しています。

給与所得者である世帯主の年間所得税が12万円(月当たり1万円)、住民税が18万円(月当たり1万5,000円)とします。

減税額合計が16万円で、このうち12万円を所得税から、4万円を住民税から差し引きます。

定額減税は2024年6月からの給与・賞与支払いに反映させます。

この例では、世帯主が天引きされる所得税は2024年6月以降1万円からゼロ円へと減り、2024年11月まで続きます。

しかし2024年11月時点で、減税分12万円のうち6万円が残ってしまいます。

そこで2024年12月は年末調整によって、12月の給与支払い後に残った減税額を集計し、居住する自治体から給付金を支払うのです。

給付額の計算は、自治体の事務を簡略化するために1万円単位で切り上げることになっています。

例えば、2024年12月までの給与支払いで2万1,000円の減税分が残った場合は、3万円を給付するのです。

複雑なのは実際には給付が2回になるケースが多いことです。

年収と家族構成から給付が発生する可能性が高い人は、先行して想定される給付額を計算して2024年6月の時点で給付を行うようです。

計算は自治体が担うと見られます。

このように減税と給付とを組み合わせる必要がある納税者は、国の見積もりでは全国で2,000万人ほどが該当するそうです。

ただし、子供が生まれて扶養親族が増えるなど、減税額はずれが生じる可能性があります。

2024年12月の年末調整では実際の減税額を集計して、給付を含めて過不足を調整するのです。

つまり、2024年6月時点で給付を受けたにもかかわらず、状況が変わって減税額が足りなかった人には2回目の給付を行うわけです。

一方、過剰に給付・減税した人には所得税を増やすなど何らかの方法で還付してもらうと見られます。

このように、今回の減税ではかなり複雑な対応が要求されます。

企業は給与明細に減税額や累計額を新たに記載するなど、帳票を改修する必要もあります。

人事給与システムのパッケージソフトを提供するITベンダーは制度対応を進めており、各社ともリリースを間に合わせる構えです。

それでも企業の人事担当が短期間で混乱なく実務に活用するハードルは決して低くありません。

一方、主に自治体が担当する住民税の減税は、まず2024年6月に原則として全国民の住民税をゼロ円にします。

関係者によれば、1カ月限りとはいえ年収や家族構成によらず住民税をゼロにするのは極めて異例だそうです。

関係者の説明を総合すると、国民に減税の効果を実感してもらうほか、2024年6月は給付も含めて制度対応に忙しい自治体の負担をなくし、7月以降の実務準備に充ててもらう狙いがあるそうです。

その上で減税額を反映した地方税の計算や通知は、2024年7月〜2025年5月の11か月間で行います。

通常の年の住民税は、前の年の収入実績から税額を計算し、12等分した金額をその年の6月から翌年5月までの12か月間で天引きしています。

例えば、2024年の税額は2023年の収入を基に計算し、2024年6月〜2025年5月の給与・賞与支払いに反映しているのです。

今回の減税措置は期間を11か月間に短縮して行います。

先述した家族の例でいえば、年間地方税18万円から減税額4万円を引いた14万円を11等分し、月当たりの地方税を1万2,727円とするのです。

天引きされる毎月の住民税が1万5,000円から2,273円減る計算です。

従業員の税金を天引きしている企業にとって、定額減税は様々な追加業務を生じさせる存です。

最初に必要な業務は、2024年6月1日時点での減税対象者を特定し、対象者ごとの減税額、特に減税対象となる扶養親族を把握することです。

このために企業の人事担当は従業員から5月までに「源泉徴収に係る定額減税のための申告書」を集める必要があるのです。

通年の源泉徴収票に近いですが、配偶者の扱いが異なる点などに注意が必要だそうです。

年末調整では年収1,000万円超の所得者に配偶者控除が認められません。

しかし、今回の定額減税では、その限りではありません。

また、配偶者の収入には給与所得のみの場合で103万円以下などの条件があり、源泉徴収の配偶者控除と扱いも異なります。

こうした今回の制度に合わせた世帯情報を把握する必要があるのです。

給与年収2,000万円超などの高額所得者の扱いも注意が必要です。

定額減税の対象外ですが、実務では2024年6〜11月は年収2,000万円以下の従業員と同じく所得減税の処理を行うことが必要と定められているからです。

年末調整により所得税を増やすことで減税分を相殺するそうです。

見かけ上の減税と増税がある該当者にすれば家計管理が面倒になる仕組みです。

今回は定額減税を巡る複雑怪奇な制度の一部を紹介しています。

複雑な実務は他にも多くあるようです。

自治体に対してはデジタル庁が税計算などのツールを提供して支援する予定など、備える動きはあります。

それでも企業や自治体で実務に混乱が起こらないか、心配は尽きません。

会社等にとっても、会計事務所にとっても、手間がかなり増えるのは明らかです。

それも1年間のみの制度です。

引ききれなかったら、所得税と住民税を合わせて、市町村から1万円単位に切り上げて支給するということですから、市町村の手間も格段に増加することでしょう。

僕には何の意味があるのかよく分かりません。

給付にすればいいのではないかと思います。

マイナンバーカードを普及させたいのであれば、マイナンバーカードの口座を紐づけした人から優先的に支給するということにすれば良いのではないかと以前から感じています。

企業等や会計事務所の手間は増えるわけですから、一人いくらとか税額控除とかをしてくれてもいいのではないかと思いますね。

人手不足が叫ばれている中、どうして手間がかかることをするんですかね?

複雑怪奇な「4万円定額減税」で企業の給与事務に募る不安について、あなたはどう思われましたか?


「薬屋のひとりごと」の漫画家ねこクラゲ氏が4,700万円の脱税疑い!

産経新聞によると、所得約2億6,000万円を申告せず、所得税約4,700万円を脱税したとして、福岡国税局は  、先日、所得税法違反の疑いで、福岡市南区の漫画家(36)を福岡地検に告発したと発表しました。

この漫画家は「ねこクラゲ」のペンネームで活動し、人気小説「薬屋のひとりごと」の漫画版の作画を担当しています。

この漫画家は、先日、X(旧ツイッター)で「誠に申し訳ありません。税金に関して無知であったため確定申告を怠っていました。深く反省しています」とのコメントを発表しました。

全額納付したとしています。

告発容疑は令和3年までの3年間、漫画家として得た所得を含む約2億6,000万円を申告せず、所得税約4,700万円の納付を免れたとしています。

国税局によると、脱税した金は不動産購入などに充てていたそうです。

「薬屋のひとりごと」はテレビアニメ化もされ、公式サイトによると、2023年10月~2024年3月に放送されました。

来年にも放送することが決まっています。

漫画家の方も結構稼いでいらっしゃるんですね。

ただし、40歳に近い方が無知で済まされるのでしょうか?

やはり、小さな頃から、投資教育より先に納税教育が必要だと思いますね。

「薬屋のひとりごと」の漫画家ねこクラゲ氏が4,700万円の脱税疑いで告発されたことについて、あなたはどう思われましたか?


ブリーダー業の男性等らを6千万円の脱税罪で起訴!

共同通信社によると、新潟地検は、先日、所得税約6,100万円を脱税したとして、所得税法違反の罪で新潟県五泉市のブリーダー業の男性(79)と、娘の会社役員(50)を起訴しました。

起訴状などによると、共謀して犬や猫の餌代を架空計上するなどして、2020~2021年分の所得約1億6千万円を隠し、所得税を免れたとしています。

娘が父親の仕事を経理面で手伝っていたようです。

新潟地検は、先日、所得税法違反容疑で2人を逮捕し、関東信越国税局(さいたま市)が、先日、同容疑で告発していました。

架空経費を計上する事件を見るたびに、世の中にはむちゃくちゃ儲かる仕事があるんだなぁと思いますが、ブリーダー業も儲かるんですね。

2年間で1億6,000万円の所得を隠しているわけですから。

一方、脱税ではなく、節税をすればいいのにと毎回思います。

ブリーダー業の男性等らが6千万円の脱税罪で起訴されたことについて、あなたはどう思われましたか?


「議員は納めてない」と確定申告の窓口にクレームで受付は困惑!

テレビ朝日によると、自民党の裏金事件を巡り納税者から怒りの声が上がるなか、確定申告の窓口で働く人たちは困惑しているようです。

●税務署で働く女性(20代)
「『クレーム言われた時は職員に言って』とは言われていたが、やっぱり言いに来る人はいました。自分らに言われても怖いなっていうのはある」

こう話すのは、2月16日から税務署で確定申告の受付のアルバイトをしている女性です。

書類を提出に来た男性から突然、こんな言葉を浴びせられたといいます。

●税務署で働く女性
「『納税で自分らがこうやって確定申告を出しに来ているのに、なんで国会議員の人らは出さんの』みたいな。『国会議員が納めてないのに、何で自分らが納めないけんのや』みたいなことは言っていた。一言ボソッと言うかんじです」

クレームに困惑した女性。次のように答えるのが精一杯だったといいます。

●税務署で働く女性
「『自分たちもそれは良くないとは思ってるけど』みたいなふんわりとした回答しかできないですけど、どこに言えばいいのか分からないから、税務職員にみたいな。そういう理由というのは何となくわかるが、こっちも困るという感じ」

確定申告を前に国民にこう呼び掛けた岸田文雄総理大臣。
岸田総理
「納税者のみなさま方に、法令にのっとり、適切に申告納税を行うようお願い申し上げたい」

「裏金は納税の対象ではないのか」と国民の怒りが爆発寸前です。

納税者からは現在の政権に対して多く不満の声が聞かれました。

●80代
「自民党はおかしいよ、やり方が。きちんと説明してほしい」

●70代
「正しくやってほしいけど、私の声は届かない」
「納得感はないが、仕方がない。義務なので。もう不信感しかない」

国会でも、裏金は納税の対象だとして野党が批判を強めています。
●立憲民主党 江田憲司議員
「何千万円もの裏金を受け取っておきながら、どうして犯罪にならないのか、どうして脱税が問えないのか。税金一揆が起こりますよ」

自民党は、2月15日にいわゆるキックバックの不記載などがあった国会議員は85人で、総額5億7,000万円を超えるとする調査結果を発表しました。

●立憲民主党 末松義規議員
「修正申告の85人について税務調査をやりましたか?」

●国税庁次長
「個別の事柄につきましては、答えを差し控えさせていただきます」

国税庁は守秘義務があるとして、税務調査を行ったかどうか明らかにしていません。

実際、政治家への税務調査は行われることはあるのでしょうか?

専門家はこのように話します。

●元国税調査官・税理士 松嶋洋さん
「政治家なので、非常に相手がデリケートなので、税務署の一存ですぐ調査しますということはなかなかしづらい。想定と食い違うことはよくあることで、あなた脱税的なことやってますといって、実際やってませんでしたとなると、政治家は反撃もしてくるでしょうし、名前が売れているだけに大事になる可能性が高い。そういう懸念は当然ある」

さらに、政治団体が集めた政治資金は原則非課税であることや、その使い道が政治活動だったのか、個人的なものだったのかを明らかにすることが難しいため、政治家への税務調査はハードルが高いといいます。

一方で、確定申告の際に納税者からの批判の矢面に立たされている税務署の職員。

実際にクレームを受けたアルバイトの女性は、今後もこうしたことが続くことを覚悟していると話します。

●税務署で働く女性
「税務署がどうのこうの言われたらちょっと傷ついたりする。そういうものと割り切ってやっていくしかない。もう仕方ないものだと思って」

「政治と金」の問題で、煮え切らない対応を続ける政治家については…。

●税務署で働く女性
「説明責任を果たして、ちゃんと納税者たちのお手本になるように。そういう行動を心がけてほしい。」

税務署の方も大変ですね。

すごく気の毒に思います。

自民党はきちんと説明しないと、税務調査とかでも、政治家は脱税しているのにとかおっしゃる方が続くのではないかと思いますね。

何に使ったか明らかにできないので、きちんと説明できないのかもしれませんが。

政治活動に使ったについても、もっと説明できる書類を残さないと認めないとかにするとか、収入についても、口座を1つにしてそこに入金されたもの以外は政治に関するものではなく課税するとかにしないと、いつまで経っても、政治と金の問題は解決しないように感じます。

課税当局にも頑張ってほしいですね。

「議員は納めてない」と確定申告の窓口にクレームで受付は困惑していることについて、あなたはどう思われましたか?


自民党は「脱税」批判踏まえ還流資金分の納税を検討!

読売新聞によると、自民党は、派閥の政治資金パーティー収入のキックバック(還流)分などを政治資金収支報告書に記載していなかった議員に対し、使途不明などの場合には課税対象として税を納付させる案の検討に入ったようです。

所得税などを想定しています。

国会審議で「脱税の疑いがある」などの批判が出ていることを踏まえたもので、国民の政治不信の払拭につなげる狙いもあります。

複数の自民関係者が明らかにしたようです。

政治団体が寄付やパーティーで集めた政治資金は、政治活動の公益性を重視し、原則、非課税となっています。

今回は不記載分に関して、政治活動に使用したのかどうか、具体的な使い道を説明できていない議員が多いようです。

このため、野党などが、議員個人の「雑所得」とみなし、所得税の課税対象とすべきだと主張しています。

先日の衆院予算委員会の集中審議では、自民党の上野賢一郎衆院議員が、「仮に個人的に使われていた場合や、支出の事実が確認されない場合は、個人の所得として課税されるべきだ」と訴えました。

岸田首相(自民党総裁)に対し、「党として早急な修正申告を指示し、納税させる対応が必要だ」とも要求しました。

今後、党内で具体的な納税方法などの検討が進むとみられます。

自民派閥の政治資金規正法違反事件を巡っては、自民党のアンケート調査で、議員ら85人に、2018~2022年の収支報告書で総額約5.8億円の収入の記載漏れがあったことが明らかになっています。

個人的には、脱税だと思いますので、早く修正申告をして欲しいと思います。

こんなのを得意のうやむやにしていたら、国民は税金を支払うのが馬鹿らしいと思うと思いますし、自民党の考えは民意とかけ離れすぎていて、政権を担う政党にはなりえないと思います。

脱税者や金額や使途を明確に欲しいですね。

自民党内にもまともな感覚の方はいるわけですから。

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令和7年から申告書等控えへの収受日付印の押なつ不要に!

国税庁では、納税者の利便性の向上等の観点から、「あらゆる税務手続きが税務署に行かずにできる社会」を目指し、申告手続き等のオンライン化、事務処理の電子化、押印の見直し等、国税に関する手続きや業務の在り方の抜本的な見直し(税務行政のデジタル・トランスフォーメーション(DX))を進めています。

こうしたなか、令和7年1月から、国税に関する手続き等の見直しの一環として、申告書等の控えに収受日付印の押なつを不要とします。

この背景には、e-Tax利用率が向上しており、今後もe-Taxの利用拡大が更に見込まれることや、DXの取組みの進捗などがあります。

対象となる「申告書等」とは、国税に関する法律に基づく申告、申請、請求、届出その他の書類のほか、納税者が、他の法律の規定により、若しくは法律の規定によらずに国税庁、国税局(沖縄国税事務所を含む)、税務署に提出される全ての文書をいいます。

上記のように、令和7年1月から、申告書等の控えに収受日付印の押なつを行わないことになりました。

国税庁では、書面申告等における申告書等の提出(送付)の際は、申告書等の正本(提出用)のみを提出(送付)することや、申告書等の控えへ収受日付印の押なつは行いませんが、必要に応じて、自身で控えの作成及び保有、提出年月日の記録・管理をするよう要請しています。

その上で、申告書等の控えの収受日付印以外で、申告書等の提出事実・提出年月日を確認する方法を示しています。

例えば、申告・申請手続きは、e-Taxでできます。

e-Taxで申告等データの送信完了後、送信されたデータの受信通知がメッセージボックスに格納されます。

受信通知では、申告書等を提出した者の氏名又は名称、受付番号、受付日時等を確認できます。

また、受信通知から電子申請等証明書の交付を請求することもできます。

また、申告書等情報取得サービス(オンライン請求のみ)があります。

所得税の確定申告書、青色申告決算書及び収支内訳書について、書面により提出している場合であっても、パソコン・スマートフォンからe-Taxを利用してPDFファイルを無料で取得できます。

利用に当たっては、マイナンバーカードが必要となります。

そのほか、保有個人情報の開示請求や税務署での申告書等の閲覧サービス、納税証明書の交付請求があります。

保有個人情報の開示請求は、税務署が保有する個人情報に対する開示請求により、提出した申告書等の内容を確認するものです。

手数料は300円(オンライン申請の場合は200円)です。

法人の申告書等には利用できません。

また、納税証明書の交付請求により、確定申告書等を提出した場合の納税額、所得金額又は未納の税額がないことの証明書を取得できます。

手数料は、税目ごと1年度1枚につき400円(オンライン申請の場合は370円)です。

受付印で安心される方も多いでしょうから、受付印を押さないとなると色々と問題が起こるでしょうね。

結局、電子で申告しろということでしょうけど、世の中にはできない方も嫌がる方もいるわけですから。

相続税の申告時に、全員の番号を取るのも面倒ですし。

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Jリーグ複数クラブの申告漏れが税務調査で判明し全60クラブに適切な納税を通達!

スポーツ報知によると、サッカーのJリーグに加盟する複数クラブが、国税局から申告漏れを指摘されていたことが、先日、スポーツ報知の取材で分かったようです。

今年の春頃からの税務調査で、外国人選手の報酬に課される所得税や住民税が契約実態に見合わないケースが複数あったことが判明しました。

事態を重く見たJリーグはJ1~J3の全60クラブに対し、適切な納税を行うよう通達を出しました。

修正申告となった場合、クラブ経営に影響を及ぼす規模となる可能性があります。

Jリーグの関係者によると、今春頃から各地の国税局が外国人選手に税務調査を行いました。

調査の中で、外国人選手の契約と納税が実態に即した形になっておらず、当局から修正申告が必要との指摘を受けたケースがあったようです。

G大阪は過去に所属した選手について指摘を受け、対応を進めているほか、名古屋なども対象になっている模様です。

外国人選手の多くは国内で課される税について、クラブ側が負担する契約を結んでいます。

クラブ側は外国人選手と契約する際、国内の滞在期間や契約年数などに応じて「非居住者」とするか、「居住者」として納税します。

滞在期間など様々な制限が課される「非居住者」とする場合は、所得税だけの20.42%が適用され、課税所得が4,000万円を超える「居住者」の場合は、所得税と住民税で55%となります。

1億円の契約をクラブと直接契約を交わし、そのすべてが所得となるケースでは「非居住者」が2,042万円を納めるのに対し、累進課税、復興特別所得税を加味した「居住者」は約5,104万円となり、差額は約3,000万円以上になるのです。

関係者によると、複数のJクラブが税率の低い「非居住者」として申告していたとみられます。

国税当局は選手の契約内容や居住実態などを調べた上で、約30%税率が高い「居住者に当たる」と判断しました。

近年では引き抜きに対応するため、複数年契約を結ぶケースが増加しましたが、多くのクラブは「非居住者」として慣例的に行っていたとみられます。

Jリーグはこの日、スポーツ報知の取材に対し、「個別の事案について、基本的には各個人で対応することであり、Jリーグがコメントする立場にはないが、一部税務申告に対して見解の相違があったことは聞いております。本件にかかわらず、適切な税務対応を引き続き呼びかけていきます」とコメントしました。

居住者・非居住者の区別は難しいのは間違いないですが、心情的には、居住者としてプレーして欲しいですね。

少し前に、Jリーグのクラブチームの上場をJリーグが支援するという報道がありましたが、重加算税になるとやばいですしね。

Jリーグ複数クラブの申告漏れが税務調査で判明し全60クラブに適切な納税を通達したことについて、あなたはどう思われましたか?


3月に「誤記載」発表のさいたま市が消防団員報酬の源泉徴収で今度は計算ミス!

埼玉新聞によると、埼玉県さいたま市は、先日、消防団員に支給した報酬の源泉所得税額で計算誤りが判明し、本来徴収すべき額より過少に源泉徴収していたと発表しました。

徴収不足額は1人当たり4,608円~1,524円の計63万2,896円です。

さいたま市は対象の178人に経緯を説明し、追加徴収の了承を得たとしています。

さいたま市消防団活躍推進室によると、年額報酬が5万円を超えた場合、5万円を控除した金額を課税対象とする国の通達が1998年11月に廃止されていました。
さいたま市は取り扱いの廃止を認識せず、源泉徴収を続けていました。
記録の残る2004~2021年分に誤りが判明し、5年の時効を迎えていない2019~2021年分を再計算しました。

さいたま市消防団活躍推進室は、2023年3月、源泉徴収票に非課税分の5万円も含める誤記載をしていたと発表しました。
3月の発表内容を事前に浦和税務署に説明したとしています。
報道発表後、浦和税務署から指摘を受け、5月9日に今回の誤りが判明したそうです。

さいたま市の担当者は「調整をしたが、なぜ1回で指摘してくれなかったのかというのが正直な気持ち」と話しています。
関東信越国税局広報室は「相談内容については、守秘義務があり、お答えできない」と取材に回答しています。

松本穂高消防局長は「消防団員と元消防団員ら関係者に重ね重ねご迷惑をおかけしたことに、心よりおわび申し上げます。法令、関連する通達の変更などの確認を徹底するよう努めてまいります」とコメントを出しました。

お粗末な感じですね。
前回、税務署がどこまで指摘したのか分かりませんが、さいたま市も対応が甘かったのではないかと思います。
こういうところには、顧問税理士もいらっしゃらないのでしょうか?

3月に「誤記載」発表のさいたま市が消防団員報酬の源泉徴収で今度は計算ミスがあったことについて、あなたはどう思われましたか?


8億円の脱税で弁護士と元妻の公認会計士に再び実刑判決!

東京新聞によると、8億円余りを脱税したとして、所得税法違反罪に問われた弁護士(81)と元妻の公認会計士(72)の差し戻し後の控訴審判決で、東京高裁は、先日、弁護士を懲役2年6か月、罰金2億円、公認会計士を懲役1年6か月とした2020年の東京地裁判決を支持し、被告側の控訴を棄却しました。

2014年の一審東京地裁判決は弁護士の収益ではなく無罪としましたが、二審東京高裁判決は「事実誤認の疑いがある」と破棄して審理を差し戻し、東京地裁が有罪としていました。

判決によると、2人は共謀し、2004年、2005年分の不動産取引による所得計約21億8千万円を隠し、計約8億1千万円を脱税しました。

不動産で約22億円の所得というのはスゴいですね。
錬金術を学びたいですね。
もちろん脱税はやってはいけないことはお二人とも分かるでしょうから、複数の法人を通じて取引をしていたようですが何か良い方法はなかったのだろうかとか、適正に申告すれば税金を支払ってもそれなりに残るのではないかと思った事件でした。

8億円の脱税で弁護士と元妻の公認会計士に再び実刑判決が出たことについて、どう思われましたか?


東京国税局職員が確定申告で不正還付を行い懲戒免職!

産経新聞によると、虚偽の確定申告書を提出して5年間計約176万円の不正還付を受けたとして、東京国税局は、先日、東京国税局の男性職員(48)を懲戒免職処分にしたと発表しました。

この職員は都内の税務署で上席国税徴収官として勤務しており、他の徴収官を指導する立場でした。
「管理費やマンション購入時の借入金の返済が困難になり、実際より多く還付を受け取りたいと思った」と不正を認めているそうです。

東京国税局によると、男性は平成29年~令和3年分の確定申告で、所有するマンションの賃貸料で得た所得を過少に申告。さらに管理費など架空の経費を計上し、赤字を過大にすることで還付金を実際より多く受け取っていました。

還付金の審査で不正が発覚しました。
男性はすでに修正申告を済ませ、重加算税を含めた追徴金約236万円を納付したそうです。
東京国税局は刑事告発はしない方針だそうです。

東京国税局は「税務行政に携わる公務員としてあるまじき行為。信頼を損なうことになり、深くおわびいたします」とコメントしました。

毎年、何名かはこのような人が出てきますね。
こういう人が徴収したりしていることを考えると、腹立たしいですね。
毎回、謝罪のコメントは出していますが、具体的に、何か改善策などは施しているのでしょうか?
以前、うちの事務所にも『税務調査が入ることになったので助けて欲しい。』と電話があり、お会いすると、上場企業にお勤めの方で、不動産所得に架空の経費を入れているとのことでしたが、世間一般的に、その行為は脱税という認識はあり、安易に、収入を減らしたり、経費を増やしたりすることができると思っているんですかね?

東京国税局職員が確定申告で不正還付を行い懲戒免職となったことについて、どう思われましたか?


確定申告「サボった」金継ぎ漆芸家が3億3千万円の申告漏れ!

産経新聞によると、割れたり欠けたりした陶器を漆や金を用いて修復する技法「金継ぎ」を行う漆芸家の男性が名古屋国税局の税務調査を受け、令和3年までの5年間で計3億3千万円の申告漏れを指摘されていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

追徴税額は約1億7千万円で、男性は期限後申告し、納税も済ませたとしています。

調査を受けたのは、一般社団法人「漆芸伝承の会」(名古屋市守山区)を監修する金継ぎ漆芸家です。

関係者によると、金継ぎ漆芸家は金継ぎに関する教室や合宿の受講料などを得ていました。
平成29年~令和3年で計約4億2千万円の収入があったものの、申告していませんでした。

国税局は経費を差し引いた所得が約3億3千万円だったとし、重加算税などを含めて、所得税と消費税計約1億7千万円を追徴しました。

金継ぎ漆芸家は取材に対し、仕事が忙しく確定申告を「サボった」と認めたようです。

『サボった』ということで、世間的には通用するんですかね?
これくらいの所得があるのに、税理士もつけていないんですね。
過去から著名な方で、申告をしていなかった方がニュースになったりしていますが、自分は大丈夫という感じなのでしょうか?
申告・納税はきちんとしましょうというすごく当たり前のことのような気がします。

確定申告「サボった」金継ぎ漆芸家が3億3千万円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


仙台市消防局が消防団員の報酬について1996年から27年間源泉徴収票の記載ミス!

東日本放送によると、仙台市消防局は、消防団員の報酬について源泉徴収票の記載にミスがあったと発表しました。
ミスは少なくとも27年間続いていたということです。

仙台市消防局によると、2017年から2021年までの5年間、消防団員の源泉徴収票を記入する際、課税対象となる50,000円を超えた金額を記入するべきところを誤って非課税分を含む総額を記載していたことが確認されました。

対象となるのは団長、副団長、分団長の3つの階級の計160人です。

この記載ミスにより160人は、住民税が最大25,000円多く徴収されていました。

また、所得税も過大に徴収されていましたが、額は団員により所得額などが異なるため算出できないということです。

仙台市によると、この記載ミスは少なくとも1996年から続いていたということですが、税法の規定により多く徴収された税金が還付されるのは過去5年分ということです。

会社などを完全に信じるのではなく、自分でも、たまにはチェックしたほうがいいかもしれませんね。
個人的には、年末調整制度をやめて、皆さんが確定申告するようにすれば、皆さんの税金に関する知識も高まるでしょうし、税金が高いことを改めて実感する方もおられるでしょうし、税金の使われ方などにも興味を持つ方も増えるでしょうから、もっとシンプルな税制とかへの改正にもつながるのではないかと思っています。

仙台市消防局が消防団員の報酬について1996年から27年間源泉徴収票の記載ミスがあったことについて、どう思われましたか?


香川県内の税務署職員が“扶養手当を約14年間不正受給”で停職処分!

NHKによると、香川県内の税務署に勤務する50代の男性職員が、実際には扶養していない別居する両親を扶養しているかのように装い、2022年12月までおよそ14年間にわたって、扶養手当などあわせておよそ268万円を不正に受給していたとして、高松国税局は、先日、停職1か月の懲戒処分にしました。
この職員は、同日、辞職したということです。

高松国税局によると、停職1か月の懲戒処分を受けたのは、香川県内の税務署に勤務する50代の男性職員で、2022年12月までのおよそ14年間にわたって実際には扶養していない別居の両親を扶養しているかのように装い、扶養手当などあわせておよそ268万円を不正に受給していたということです。

さらに、この職員は、「両親を扶養している」と偽っていたことで扶養控除や医療費控除の適用を受け、所得税などおよそ185万円を過小に申告していたということです。

職員は不正に受給した手当などをすべて国に返還し、先日、辞職したということです。

高松国税局は「国民の信頼を損ない誠に遺憾であり深くお詫びします。今後とも職員の非行の未然防止について、より一層の徹底を図り信頼確保に努めたい」としています。

適正な申告・納税をさせる側の税務署の職員が、扶養していると偽って、扶養手当をもらい、扶養控除や医療費控除を使って所得税を減らしていたのですから、真面目に申告・納税をしている人はばからしくなりますよね。
どこの部署にいた方かは分かりませんが、こういう人が税務調査などをできるのでしょうか?
まずは、署内の調査から始める必要があるかもしれませんね。
税務署職員という立場上、停職1か月の懲戒処分でいいのか?(退職金はもらえる?)、税理士登録できるのか?ということが気になります。

香川県内の税務署職員が“扶養手当を約14年間不正受給”で停職処分になったことについて、どう思われましたか?


上場株式の課税方式の自由選択は令和4年分が最後!

税務通信によると、上場株式等の配当所得と譲渡所得の課税方式については、令和4年分の確定申告で個人住民税と異なる課税方式を選択できます。
個人住民税で「申告不要」を選択する場合、所得税の確定申告書に一定の記載をすれば、個人住民税の申告書提出が不要になります。
令和4年度改正により、令和6年度の住民税(令和5年分の所得税)から所得税と個人住民税の課税方式が一致されるため、所得税の確定申告で意思表示できるのは、令和4年分が最後となります。

上場株式等の配当所得と譲渡所得(源泉徴収ありの特定口座)については、課税方式を「総合課税」(譲渡所得は選択不可)、「申告分離課税」、「申告不要」から、所得税と個人住民税で異なる課税方式を選択できます。

個人住民税において、所得税と異なる課税方式とするには、原則として納税通知書送達日(おおむね5月下旬~6月上旬)までに、選択する課税方式の適用を受けようとする旨の記載がある住民税の申告書等(自治体によっては申出書等)を提出します。

ただし、令和3年度改正により、個人住民税で「申告不要」を選択する場合は、納税者の負担軽減の観点から、一定の手続をすれば、住民税の申告書等の提出が不要となる措置が手当されたのです。

個人住民税で「申告不要」を選択して、住民税の申告書等の提出を不要とするには、所得税の確定申告書・第二表の「○住民税・事業税に関する事項」に設けられている欄に、○印を記載する必要があります。

この欄は、3年分の確定申告書から設けられているものの、○印の記載を失念するケースがあるようです。
記載を失念したとしても、原則どおり、住民税の申告書等を別途提出すればよいですが、手続が簡素化されることから、提出前に記載漏れがないか確認したいですね。

また、住民税の申告書等の提出が不要となるのは、あくまで個人住民税で上場株式等の配当所得等の 全部 に「申告不要」を選択する場合のみ(【参考】)です。
「総合課税」や「申告分離課税」を選択する場合は、原則どおり住民税の申告書等の提出が必要です。

なお、令和4年度改正により、令和5年分の所得税(令和6年度の住民税)からは、異なる課税方式の選択ができなくなります。
税務上の有利・不利を踏まえた選択ができるのは、令和4年分の所得税までとなります。

【参考】所得税と個人住民税で異なる課税方式を選択する場合の対応

個人住民税

①総合課税

②申告分離課税

③申告不要

所

得

税

①総合課税

-

住民税の申告書等が必要

第二表のみでOK(※)

②申告分離課税

住民税の申告書等が必要

-

第二表のみでOK(※)

③申告不要

住民税の申告書等が必要

住民税の申告書等が必要

-

※配当所得等の一部についてのみ③申告不要を選択する場合は、住民税の申告書等の提出

今回が最後ですので、うまく使いたいですね。
それにしても、株式関連は税制がややこしすぎます(笑)。

上場株式の課税方式の自由選択は令和4年分が最後であることについて、どう思われましたか?


「バレると思ってなかった」と副業のネット取引で所得申告漏れ年間116億円!

読売新聞によると、働き方が多様化するなどして副業への関心が高まる中、会社員らがインターネット取引で得た所得の申告漏れが相次いでいます。
2022年6月までの1年間では、全国で前年比約22億円増の約116億円に上ります。
このうち、福岡県の男性は副業のネット販売で得た1億円超が無申告でした。
2月16日には確定申告が始まりました。
国税当局は適正な申告を呼びかけています。

福岡県の40歳代の会社員男性は、副業とするネット販売で2020年までの7年間で得た約1億400万円について申告せず、一部で所得の隠ぺいを図っていたとして、福岡国税局から2022年、重加算税を含め約2,100万円を追徴課税されました。

男性はアメリカなど海外から掃除機やドローン、アウトドア商品などをネットで仕入れていました。
大半は新品で、ショッピングサイトやオークションサイト、フリマサイトで売却しました。
年間約500万~約1,000万円の利益を得ていましたが、申告していなかったそうです。

サイトの出店者情報には、架空の法人名を使って法人経営を装うとともに、この法人の代表者名を親族名義で登録するなどしていました。
調査に対し、「反省している」などと話したそうです。

「税務署にばれるとは思っていなかった」と、福岡県の30歳代の会社員男性は福岡国税局の税務調査を受け、驚いた様子だったそうです。

男性は小遣い稼ぎで、質屋などで購入した中古のブランド品を複数のフリマサイトで転売するなどしていました。
年間100万~500万円の利益を得ていましたが申告せず、2021年までの5年間の申告漏れは計約1,800万円に上りました。
2022年、無申告加算税を含め約140万円を追徴課税されました。

国税庁によると、ネット通販やネット広告、民泊などのネット取引(暗号資産等取引除く)を行う個人を対象にした調査で、2022年6月までの1年間で全国で申告漏れを指摘されたのは756人で前年比1.3倍になっています。
うち、福岡国税局管内は福岡、佐賀、長崎各県に住む同3倍の45人で、申告漏れは、同2.5倍の約8億2,600万円に上りました。

会社員やパートをしている主婦などの給与所得者は、副業での年間所得が20万円を超えれば、確定申告する必要があります。
しかしながら、「これくらいの金額なら大丈夫」という安易な認識で申告しない人もいるとみられます。

一方、国税当局は、サイトを運営する業者に対し、申告漏れの疑いがある人の氏名や住所を照会できる手続きを活用するなどして、問題があるとみられる納税者の把握に力を入れています。
福岡国税局は「副収入に関する所得の計算や申告義務を確認し、適正な申告をお願いしたい」としています。

インターネットを通じて、個人間などでモノやスキルを売買・貸借するシェアリングエコノミー(シェアエコ)に取り組む人らが申告漏れを指摘されるケースが出ています。

シェアエコは、衣服などのモノや、記事執筆や家事のスキル、駐車場や空き部屋のスペースなどをネットで貸し借りしたり、売買したりする経済活動で、在宅勤務の普及などを背景に最近は副業としても広がっています。

一般社団法人シェアリングエコノミー協会(東京)によると、市場規模は拡大しており、2022年度は約2兆6,000億円で、2018年度に比べて約7,000億円増加しています。
同協会は、申告に慣れていない人を対象に確定申告のやり方などを学ぶセミナーを開催し、適正申告の啓発に力を入れています。

同協会の税制委員で、公認会計士・税理士の矢冨健太朗氏は「まずは自分で確定申告が必要かを確認することが大切。申告が必要な人は売り上げや経費などの記録を基に適切に納税してほしい」と話しています。

バレないと思っているのがそもそもの間違いですね。
納税は国民の義務ですから、申告しないといけないのは当たり前です。
申告が必要だとは思わなかったというのは理由としては通用しないと思います。
こういった無申告の方からバンバン税金を取ってほしいですね。

「バレると思ってなかった」と副業のネット取引で所得申告漏れ年間116億円もあることについて、どう思われましたか?


ウソの副業赤字で源泉所得税の不正還付の背後にSNS上の指南役!

日本経済新聞によると、副業で赤字が出たとする虚偽の申告書類を作成し、給料から天引きされた源泉徴収税額の還付を受けようとする不正が増えているそうです。
中には会社員がSNS(交流サイト)上で不正代行業者に申告書の作成を依頼する事例もあるようです。
2023年2月16日から確定申告が始まるのを前に、国税当局の幹部は「申告書に不審な点があれば積極的に税務調査を行う」などと厳しく対応していく方針を示しています。

中部地方に住む30代の男性は、確定申告の書類上は実在する企業に所属し源泉徴収をされていると装っていました。
他方、小売事業を手掛けて多額の赤字があるとして、源泉徴収された税金の還付を申告していました。

名古屋国税局が調査すると、男性は企業に所属しておらず、赤字なども全て虚偽だったことが判明し、源泉徴収票などを自ら偽造していたことも発覚しました。
重加算税を含めた追徴税額は約2,290万円にのぼったそうです。

会社員は通常、給料をもらう際に、会社側が所得税分を天引き(源泉徴収)をしています。
後日、会社が会社員に代わって所得税を納付します。
仮に、この会社員が副業を行っていて赤字だった場合、一定の条件をみたせば給料と副業の赤字を相殺(損益通算)することが可能で、天引きされた税金の還付が受けられます。

最近、増えているのはこの還付制度を利用した不正行為です。
国税庁によると2022年6月までの1年間で、国税当局が追徴課税した不正還付は前事務年度比約5%増の191件、重加算税を含めた追徴税額は計約2億円でした。

不正還付の申告件数は、2018年に比べて約2.5倍になっているようです。
副業ブームや若者がSNS上で指南役などとつながり、安易に不正に手を染めやすくなったことなどが背景にあるとみられます。

熊本国税局が調査した事例では、20代の男性会社員は実際に大手企業で働き、給与を得ていました。
SNSを通じて不正還付の指南役とつながり、手数料25万円を支払って虚偽の申告書を作成してもらっていました。

会社員は指南役に申告に必要な情報を提供し、指南役がその情報に基づいて虚偽の申告書を作成し、実際に還付を受けていました。
男性と指南役に直接の面識はなく、無料通話アプリでやり取りを行っていたそうです。

熊本国税局の調査で不正が判明し、重加算税を含めて約174万円が追徴課税されたそうです。
男性は調査時に「知人もやっているので大丈夫だと思った。簡単にお金が手に入ることに魅力を感じた」などと話したそうです。

国税庁の山県哲也個人課税課長は「所得税の不正還付は国庫金の詐取とも言える許しがたい行為。申告書の厳格な審査を行い、積極的に税務調査する。詐欺などの犯罪行為があれば、刑事上の責任の追及も行う」と話しています。

悪質ですね。
ただし、納税者も簡単にお金が入ることをおかしいと思わないといけないと思いますし、税理士以外に頼むことは基本的にできないということを知っておかないといけないと思います。
指南役は税理士ではない、ニセ税理士だと思いますが、こちらを摘発してもらいたいと思います。
今後、副業の赤字の場合、なかなか還付されなくなるように推測されますので、まじめに申告されている方がとばっちりを受ける感じになるのが残念ですね。

ウソの副業赤字で源泉所得税の不正還付の背後にSNS上の指南役がいることについて、どう思われましたか?


無店舗型のコンパニオン収入を資料情報から無申告者を把握!

日税ジャーナルによると、インターネットのプラットフォームを介して単発の仕事を引き受ける「ギガワーカー」ですが、自分のペースで収入を得られるほか、自由度の高さから新しい働き方として注目を集めていますが、その一方で、収入を得ているのに税務申告をしないケースも相次いでおり、国税当局が監視の目を光らせているようです。

調査対象者Aは、スマートフォンのマッチングアプリを介してコンパに参加し収入を得る、いわゆる「ギャラ飲み」を行っていました。
当局が収集した資料情報などから、Aがギャラ飲みにより収入を得ている事実を把握しましたが、税務申告をしておらず、無予告により調査に着手しました。

スマートフォン内の情報について確認調査を実施したところ、マッチングアプリ内に多額のポイント(運営企業から支払われる飲み会参加報酬や顧客からのプレゼント報酬)を得ている事実を把握しました。

Aに対してギャラ飲みの収入について追及したところ、3年ほど前からギャラ飲みによる収入を得ていましたが、過去に働いていたホステスと同様に税金が天引きされていると思っていたと供述しました。
運営会社にAに対する報酬の支払い状況について反面調査を実施したところ、報酬から税金は差し引かれていないことが確認されました。

運営企業からの回答結果などから所得を算出し、所得税(3年分)の申告漏れ所得金額が約4,000万円となり、追徴税額(加算税込み)として約1,100万円の課税を行いました。

ギャラ飲みのような無店舗型のキャバクラのコンパニオン収入に関しても、国税当局では資料情報を積極的に収集して調査に活用しています。

3年で4,000万円とは、ギャラ飲みって結構稼げるんですね。
こちらも、運転資本を調べれば、一網打尽ですね。
きちんと申告しましょう。

無店舗型のコンパニオン収入を資料情報から無申告者を把握していることについて、どう思われましたか?


国税もスマホのPayアプリで手数料無料で納付可能に!

日本経済新聞によると、2022年12月からスマートフォンのアプリを使った国税の納付「Pay払い」が始まりました。
個人になじみ深い税目としては所得税、贈与税、相続税などがスマホ払いに対応しました。

手順は簡単です。
Pay払いに対応したスマホで「国税スマートフォン決済専用サイト」にアクセスします。
e-Taxを使って申告書データを送信した人は、受信通知からアクセスすることもできます。

利用できる決済方法は「PayPay」「d払い」「au PAY」「LINE Pay」「メルペイ」「Amazon Pay」の6種類です。
従来からクレジットカードでも納付できましたが、クレジットカードの場合は手数料が発生します。
例えば、納付額が2万円超3万円以下なら250円の手数料がかかります。

一方、Pay払いは手数料がかかりません。
スマホのPayアプリのアカウント登録をしておけば、事前の手続きも不要で、夜間休日を問わず24時間、思い立ったときに納付手続きができます。
利用する決済サービスによってはポイントを獲得できる場合もあり、上手に使うとクレジットカード納付よりもお得度は高いでしょう。

ただし、Pay払いにも注意点があります。
一度に納付できる金額の上限は、30万円です。仮に、それぞれのPay払いに支払いの上限が設定されているなら、そちらが優先されます。

個人に関係ある税目は所得税、贈与税、相続税ですが、贈与税や相続税は納付税額が高くなる可能性があります。
上限を超える税額の場合には、複数に分けて納付する必要があります。

国税に限らず、地方自治体の税金などでもPay払い対応が増えてきています。
今後はクレジットカード納付と手数料や獲得ポイントを比較し、お得な方法を選択するといいでしょう。

ますます便利になってきていますね。
個人的には、金融機関に行く手間もなくなり、キャッシュレスサービスが大好きですので、使っていきたいと思いますし、クライアントの方にも進めていきたいと思います。

国税もスマホのPayアプリで手数料無料で納付可能になったことについて、どう思われましたか?


動画配信による収入を無申告の場合の重加算税となった決め手は?

日税ジャーナルによると、インターネットを利用した新しいビジネスとして、YouTuber(ユーチューバー)のように動画配信によって収入を得るケースが急増していますが、その中には多額の利益を得ていても、「どうせバレないから」などと所得税の申告をしないケースも少なくないそうです。

調査対象者Bは、所得税の申告がなく、また、収入はなかったとの内容で住民税の申告を行っていましたが、当局が収集した資料などから動画配信による収入を得ている事実が確認されたため、調査に着手しました。
Bが「申告すべき収入はない」との申し立てを行ったことから、当局が現物確認調査を実施した結果、多額の入金が認められる預金口座を確認しました。
さらに、動画配信サービス運営会社に対して反面調査を行い、投げ銭などの収入も含んだ動画配信収入の全貌を把握しました。
しかしながら、Bを追及したところ、動画配信による収入だと認めたものの、申告の必要はないとの認識であったという回答は変わりませんでした。

そこで当局は、動画配信サービス運営会社に対する反面調査や、Bのパソコンから把握した各種サイトの閲覧履歴などから、Bはほかの動画配信者の税務調査に係る動画を視聴したこと、また、動画配信サービス運営会社による申告の必要性に係るメッセージを開封していたことを把握しました。
それらを踏まえ、Bを厳しく追及したところ、動画配信による利益の申告の必要性を認識していたにもかかわらず、収入はないとの虚偽の内容で住民税の申告書を提出し、所得税の申告書を提出しなかった事実を認めました。

その結果、所得税(3年分)について申告漏れ所得金額は約3,600万円、重加算税を含む追徴税額(加算税込み)約700万円を課税しました。

世の中には申告しなくてもバレないと思っている方はそれなりにいらっしゃるのではないかと推測されますが、それほど甘くはありません。
特に、このケースの動画配信サービス運営会社のようなところを調べると、一網打尽ですよね。
稼いでいるわけですから、きちんと申告しましょう。

動画配信による収入を無申告の場合の重加算税となった決め手はについて、どう思われましたか?


仙台市が源泉所得税“納付遅れ”で延滞税“5,000万円”発生か?

TBSによると、宮城県仙台市職員の夏のボーナスの源泉所得税について、仙台市から税務署への納付が遅れ、およそ5,000万円に上る延滞税などを課される見通しとなったようです。

仙台市によると、税務署への納付が遅れたのは、2022年6月30日に支給された職員およそ1万3,000人分のボーナスにかかる源泉所得税およそ9億6,000万円です。

納付の期限は2022年7月11日でしたが、担当者が8月10日までと勘違いし、納付が遅れたということです。

この納付遅れによる延滞税や加算税はあわせておよそ5,000万円に上る見込みです。

仙台市は総務局長と次長を減給10分の1、3か月とするなど職員を処分しました。

仙台市は再発防止のためマニュアルを刷新するとともに、チェックシートでの確認を徹底するとしています。

お粗末なお話しですね。
民間は延滞税をきっちり取られますので、市であっても取られるのは当然のことかと思います。

仙台市が源泉所得税“納付遅れ”で延滞税“5,000万円”発生することについて、どう思われましたか?


鳥獣ハンターら32人が1.7億円の申告漏れ!

毎日新聞によると、農作物を荒らす野生のイノシシや鹿を捕獲する滋賀県内の男性ハンターら32人が大阪国税局の税務調査を受け、2020年12月までの5年間で計約1億7,000万円の申告漏れを指摘されたことが関係者への取材で判明したようです。
駆除した動物の種類や頭数に応じて自治体から支給される「捕獲報償金」などについて、所得として申告しない税逃れが頻発していました。

関係者によると、32人は滋賀県長浜市や米原市の地元猟友会などに所属し、それぞれ猟銃やわなで有害鳥獣の駆除活動をしています。
追徴税額は無申告加算税を含めて約640万円で、全員が修正申告に応じて既に全額を納付したとみられます。

ハンターは税務上、個人事業主として扱われます。
自治体から受け取った報酬は「事業所得」に当たるほか、雑所得とみなされる場合もあります。
いずれも税務申告が必要になりますが、32人はいずれも申告を怠っていたとみられます。
一部のハンターは過去に自治体から無申告を注意されていたのに、放置していました。

野生のイノシシや鹿の増加に伴う農作物の食害や生態系への悪影響が広がる中、各地の自治体は地元のハンターと連携し、被害を防ぐ駆除を進めています。
長浜市ではイノシシやニホンジカ、ニホンザル、カラスなどを有害鳥獣に指定し、地元の狩猟団体と1年更新で駆除に関する協定を結び、団体を通じてハンターたちに捕獲報償金を支給しています。
米原市は地元猟友会と委託契約を交わし、駆除した動物の種類や頭数に応じて委託料を支払っているようです。

報酬額は動物や鳥類の種類によって異なり、両市とも滋賀県の基準に基づき決めています。
ニホンジカの雌が最も高額で1頭当たり2万2,000円(雄は1万7,000円)です。
イノシシやニホンザルは一律で1頭当たり1万5,000円で、カラスは1羽当たり900円などと公表されています。

両市は報償金を支給する条件として、各ハンターに狩猟日時や場所を詳しく記録した書面を求め、駆除した動物のしっぽの提出も呼び掛けています。
大阪国税局は両市に調査への協力を要請し、報酬の支給実績や関連資料を基に無申告のハンターを特定し、申告漏れを認定した模様です。

直感的にどこかの組織から支払いを受けている場合、支払っているところを調べれば一網打尽のように思いますが、分からないとでも思っているのでしょうか?
効率的に取れると思いますので、こういうところは支払っているところの協力をあおぎ、どんどん取って欲しいですね。

鳥獣ハンターら32人が1.7億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


仮想通貨の取引情報を各国で共有し税逃れ防止へ新枠組み!

日本経済新聞によると、暗号資産(仮想通貨)の取引に伴う課税逃れを防ぐため、日本やアメリカ、ヨーロッパなどの主要国を中心に各国が取引情報を交換する枠組みをつくるようです。
ドルや円などの通貨は各国が税務調査の必要に応じて、口座残高といった情報をやりとりしています。
仮想通貨でも各国が情報を共有し、適正な課税に向けた環境整備を進めるようです。

仮想通貨の売却などで得た利益は、日本では原則として所得税の確定申告が必要です。
ただし、現在は、日本に住む人が外国の交換業者を使う取引を日本の税務当局が把握する仕組みはありません。

新たな枠組みでは交換業者に世界共通の報告義務を課し、各国の当局間で情報を共有します。
例えば、アメリカの交換業者が日本に住む個人の取引を扱った場合、アメリカ税務当局に報告します。
この情報が日本の税務当局に伝わり、申告していない利益が見つかれば課税します。
ビットコインやイーサリアムといった仮想通貨ごとに年間取引額を把握します。

経済協力開発機構(OECD)租税委員会の作業部会が非加盟の新興国や途上国を巻き込み、110カ国ほどで議論しています。
近く合意すれば、2022年10月にアメリカのワシントンで開く20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に報告する見通しです。

各国の法整備を経て2025年ごろに情報交換が始まる可能性があります。
日本は租税条約実施特例法の改正が必要になります。

交換業者は外国人の取引を抜き出して、税務当局に報告します。
膨大な作業になれば、コストが利用者の手数料などに転嫁される可能性があります。

交換業者を把握する国内制度も必要です。
日本は資金決済法で登録制にしていますが、制度のない国は導入のための行政コストがかかります。
情報交換を始めるときの参加国数は不透明な部分もあります。

対象に例外を設けるかどうかも今後詰めます。
交換業者を介さない相対取引や、中央銀行デジタル通貨は対象外となりそうです。

ドルや円などの通貨は預金や証券口座の残高情報を交換する共通報告基準(CRS)があります。
租税回避を防ぐため2014年にOECDで策定し、100カ国以上が参加しています。
日本も2018年に運用を始めました。
各国の税務当局が金融機関に外国在住の客の口座残高を報告させ、参加国で情報を共有しています。

日本の国税庁は2021年6月までに87カ国・地域から191万件の情報を受け取りました。
残高は12.6兆円に上ります。
税務調査で効力を発揮し、10億円を超える申告漏れの指摘につながった例もあるようです。
日本・アメリカ・ヨーロッパなどはこれをモデルに仮想通貨の枠組みを構築します。

こういうことは非常に有効なことだと思いますので、どんどんやってほしいですね。
参加しない国に、取引が集中するということにならなければ良いですが。
少しでも、申告していない方から税金が取れれば、日本のために非常に良いことだと思いますね。

仮想通貨の取引情報を各国で共有し税逃れ防止へ新枠組みをつくることについて、どう思われましたか?


東証プライム上場のM&A仲介大手の元役員を所得税1.1億円脱税の疑いで告発!

読売新聞によると、所得税約1億1,100万円を脱税したとして、東京国税局が東証プライム上場のM&A仲介大手「日本M&Aセンターホールディングス」(東京都千代田区)の元役員(54)(東京都港区)を所得税法違反の疑いで東京地検に告発していたことがわかったようです。

関係者によると、元役員は2019年6月に同社役員を退任し、2020年、以前に同社から付与されていたストックオプション(自社株購入権)を行使するなどして得た所得の一部約7億4,600万円を申告せず、所得税約1億1,100万円を免れた疑いです。

元役員は不正に得た資金を、自身がコンサルタントとして関与する会社の運転資金などに充てていたようです。
取材に対し、「既に修正申告と納税は済ませた。深く反省しており、申し開きする点もない」と文書で回答しています。

この方は、日本M&Aセンターホールディングスの関連会社のバトンズというネットでM&Aを成約させるプラットホームを運営している会社の社長をやっていて、僕自身も会員になっているのですが、今年の3月末でいきなり退任し、社長が変わっていました。
少し前に、日本M&Aセンターホールディングスの粉飾事件が表沙汰になったので、日本M&Aセンターホールディングスの役員をしていた時に、粉飾事件に関わっていてその責任を取って退任したのかなぁと勝手に思っていたのですが、こういうことがあったんですね。
日本M&Aセンターホールディングスもバトンズも、仕事の何割かは会計事務所から来ていると思いますので、会計事務所と付き合いもあると思いますし、普段から、M&Aの際にはできるだけ税理士などの専門家をつけましょうとか、M&A後もできるだけ税理士を変更しないように心掛けているようなことをおっしゃっていたので、一般の方よりは税務の知識はあるはずなので、こういう事件を起こしたということは非常に残念です。
旅館の経営などもやっていたはずですから、税務に無知ということはないはずです。
モラルの問題だと思いますので、最近、バトンズの会員を継続するかどうか考えていたので、解約する良い機会かもしれないですね。

東証プライム上場のM&A仲介大手の元役員が所得税1.1億円脱税の疑いで告発されたことについて、どう思われましたか?


当たり馬券1億円超の申告をしなかった男性を告発!

熊本県民テレビによると、当たり馬券で1億円以上の利益を得た男性が脱税の疑いで熊本国税局から告発されたようです。

3年間で約3,200万円を脱税した疑いがもたれています。

所得税法違反の疑いで告発されたのは、熊本県熊本市東区に住む自営業の男性(49)です。
男性は2016年から3年間インターネットで馬券を購入し、当たった所得合わせて約1億200万円を申告せず、約3,200万円を脱税した疑いがもたれています。

熊本国税局は、2021年3月に熊本地検に告発していて、認否や公表が遅くなった理由については明らかにしていません。
現在、検察が捜査を進めています。

国税局は2017年4月以降告発した事案を公表していて、熊本県内では今回が4例目だそうです。

インターネットだと隠してもすぐにバレるような気がしますが、ご本人は意図的だったのでしょうか、それとも無知だったのでしょうか?
3年間で約1億円なので、年度ごとの内訳は分かりませんが、おそらく、コンスタントに稼がれている方なんでしょうね。
たまたまではなく、競馬でコンスタントに稼がれる方もいらっしゃるんですね。
当然、きちんと申告している方もおられるでしょうから(こちらが当たり前)、きちんと申告してほしいですし、国税局ももっともっと申告漏れを指摘してほしいですね。

当たり馬券1億円超の申告をしなかった男性が告発されたことについて、どう思われましたか?


iDeCoは受取時期次第で退職所得控除の調整不要も一部実務家の間で疑問の声も!

税務通信によると、私的年金制度の一つとされる「イデコ(iDeCo・個人型確定拠出年金)」は、その老齢給付金を“一時金(以下、イデコ一時金)”で受け取る場合、退職手当等として退職所得課税の対象となります。
実務上、イデコ一時金を受け取る時点では、その前年19年以内に会社から退職金の支払を受けているケースが一般的であるため、イデコ一時金に係る退職所得控除額の計算上、一定の調整を行うことが基本です。

この点、イデコ一時金の受取時期等を工夫し、同調整を不要とするケースも少なくないようで、一部実務家の間で疑問視する向きもあるようです。

イデコは、加入者自身が掛金を拠出・運用し、その掛金と運用益との合計額をもとに将来の給付額が決定する私的年金制度です。
掛金は、小規模企業共済等掛金控除の対象となるほか、運用益が非課税となること等が特徴です。
近年、加入者数が大幅に増加しており、2022年4月時点の加入者数は約240万人にのぼります。

イデコの老齢給付金は、“年金”又は“一時金”として受け取ることが可能であり、所得税法上、“年金”で受け取る場合は「雑所得」に該当する一方で、“一時金”で受け取る場合は退職手当等とみなす一時金として「退職所得」に該当します( 所法31 、 所令72 ③七等)。

退職所得控除額の計算では、複数の退職金の支払を受ける場合に、一定の調整が必要とされています。
会社から退職金の支払を受けた後にイデコ一時金を受け取るのであれば、その受取時期の“前年以前19年以内(通常の退職手当等の場合は前年以前4年以内)”に会社からの退職金の支払を受けている場合が調整の対象です( 所法30 ⑥一、 所令70 ①二)。

そのため、例えば、(1)60歳で会社から退職金を受けた後、(2)65歳でイデコ一時金を受け取る場合には、イデコ一時金を受け取る“前年以前19年以内”に退職金の支払を受けているため、イデコ一時金に係る退職所得控除額の計算上、会社からの退職金に係る退職所得控除額との調整を行うことが必要となります。
例えば、(1)会社からの退職金に係る退職所得控除額は、勤続年数38年をベースに計算した金額となる一方で、(2)イデコ一時金に係る退職所得控除額は、「加入期間(勤続年数)35年をベースに計算した金額」から「重複勤続年数30年をベースに計算した金額」を控除した金額となります。

そのイデコ一時金に係る退職所得控除額は、「①その年に支払を受ける退職手当等に係る勤続年数をベースにした金額」から「②重複する勤続期間を勤続年数とみなして計算した金額」を控除した金額となります。

一方で、一部実務家の間で疑問視されているのが、 先に イデコ一時金を受け取り、 後で 会社から退職金の支払を受ける場合です。
この場合、会社からの退職金の支払を受ける“前年以前4年以内”のイデコ一時金の受取りとならないようにすれば、退職所得控除額の調整が不要となるのです。

例えば、(1)60歳でイデコ一時金を受け取った後、(2)65歳で会社から退職金の支払を受けた場合には、会社からの退職金の支払を受けた“前年以前4年以内”にイデコ一時金を受け取っていないため、調整を行うことなく、イデコ一時金に係る退職所得控除と会社からの退職金に係る退職所得控除を適用できます。
例えば、(1)イデコ一時金に係る退職所得控除額は、加入期間(勤続年数)30年をベースに計算した金額となり、(2)会社からの退職金に係る退職所得控除額も、勤続年数43年をベースに計算した金額となります。

このように、現行法令上は、イデコ一時金の受取時期と会社からの退職金の支払時期を工夫することにより、退職所得控除額の調整の対象外とすることができるため、実務上、活用されるケースもあるようです。
しかしながら、受取時期等を工夫することで、税務メリットの大きい退職所得控除額が異なることに疑問を呈する実務家も少なくないようです。

現在、多くの会社が定年を60歳としているため、会社からの退職金の支払時期を65歳などとするケースは限定的ですが、2025年4月からの高年齢者雇用確保措置の義務化に向けて、定年を65歳に引き上げる会社もあるでしょう。
こうした背景を踏まえ、今後、対応が検討される可能性も考えられます。

このようなスキームが使われていることを知りませんでしたが、確かに、現行法上は可能ですね。
iDeCoを販売しているようなところが、提案しているのでしょうか?
個人的には、近いうちに税法が改正されて防がれるように思いますが。

iDeCoは受取時期次第で退職所得控除の調整不要も一部実務家の間で疑問の声があがっていることについて、どう思われましたか?


お笑い芸人への追徴課税で再注目の競馬の配当金の税務!

TabisLandによると、競馬で大当たりしたお笑い芸人への高額追徴課税のニュースが取沙汰される中、競馬の配当金税務が改めて注目されているようです。

お笑いトリオ・インスタントジョンソンのじゃいさんは2020年12月、競馬で6,400万円の高額払戻しを受け、自身のYouTubeで報告しました。
「競馬の配当による税金もしっかり納めさせていただいております。」(本人)としていましたが、後日税務調査が入り追徴課税されたそうです。
外れ馬券を必要経費に含めていたため、高額追徴課税となった模様です。

競馬の払戻金は、一般的には、一時所得扱いとなっています。
「総収入金額-収入を得るために支出した金額」が年間50万円を超えていれば一時所得として確定申告が必要になります。
ここでいう収入を得るために支出した金額」とは、その収入を生じた行為をするため直接要した金額です。
つまり、競馬の場合は、「当たり馬券」のみということになるのです。

競馬の払戻金税務をめぐっては、一時所得と雑所得のいずれに該当するか、外れ馬券の購入費用が必要経費にできるかが争われていた裁判で、最高裁判所が2017年、「本件の競馬の馬券の払戻金については、馬券購入の態様や利益発生の状況等から雑所得に該当し、外れ馬券の購入費用は必要経費に該当する」と判断し注目を集めました。

しかしながら、敗訴した国税庁は通達を整備したのです。
競馬の馬券の払戻金の所得区分について、「馬券を自動的に購入するソフトウエアを使用して定めた独自の条件設定と計算式に基づき、又は予想の確度の高低と予想が的中した際の配当率の大小の組合せにより定めた購入パターンに従って、偶然性の影響を減殺するために、年間を通じてほぼ全てのレースで馬券を購入するなど、年間を通じての収支で利益が得られるように工夫しながら多数の馬券を購入し続けることにより、年間を通じての収支で多額の利益を上げ、これらの事実により、回収率が馬券の当該購入行為の期間総体として100%を超えるように馬券を購入し続けてきたことが客観的に明らかな場合」は雑所得に該当するとし、それ以外の場合は一時所得とするとしました。

今回のニュースでは、競馬の配当金税務が改めて取り沙汰される一方で、インターネット上の情報発信へ向けられる税務署の目にも注目が集まっています。

最近は、課税当局も、ネットとかをかなり見ているということですね。
SNS上で、稼いでいることをアピールしている方々を目にしますが(もちろん、見栄をはって投稿等されている方々もいるのでしょうが。)、課税当局に把握されているということは認識したうえでやってくださいね。
競馬の配当金については、税務上の取り扱いは確定していると思いますので、間違いのないように申告してくださいね。
個人的には、馬券購入時に購入者が税金を支払うような仕組みにしたり、払い戻し率を下げて、JRAとかに課税する仕組みにしたりして、配当金自体は非課税となるようにした方がすっきりするのではないかと思いますが。

お笑い芸人への追徴課税で再注目の競馬の配当金の税務について、どう思われましたか?


三菱電機がコロナ帰国者の給与の源泉徴収漏れで国税が1.4億円を追徴!

朝日新聞によると、三菱電機(東京都千代田区)が、新型コロナの影響で一時帰国した海外赴任者に支払った給与をめぐり、東京国税局から所得税の源泉徴収漏れを指摘されていたことがわかったようです。

所得税法は、国内で働いた分の給与は所得税の課税対象と定めています。
三菱電機は、帰国した従業員が海外の業務を続けていたため、課税対象に当たらないと判断したとみられます。

東京国税局の税務調査で発覚し、約1億4千万円を追徴課税されました。

関係者によると、三菱電機では新型コロナの感染が広がりつつあった2020年春以降、アジアや欧州などの現地法人に出向していた従業員数百人が一時帰国しました。
帰国中も現地の会議にリモートワークで参加するなどして海外の業務に携わり、その間の給与は三菱電機が支払っていたようです。

所得税法は、海外への転勤などで国内の住まいがなくなった人でも、国内で働いた分の給与には所得税がかかり、源泉徴収が必要だと定めています。
このため国税局は、一時帰国中に国内で働いた対価として支払った給与について三菱電機が源泉徴収する必要があったと判断した模様です。
2021年3月までの約1年間に支払った約6億円を源泉徴収の対象とし、不納付加算税を含めた計約1億4千万円を追徴しました。

三菱電機広報部は朝日新聞の取材に対し、「税務調査の有無や内容については回答を差し控えさせていただきます」とコメントしました。

ほかにも同じような会社はあるのではないかと推測されますが、コメントをきちんとして欲しいように思います。
当然、利益が減るわけなので、株主や投資家にも影響を及ぼすわけですから。
あと、2021年4月以降はどうなのかも気になります。

三菱電機がコロナ帰国者の給与の源泉徴収漏れで国税が1.4億円を追徴されたことについて、どう思われましたか?


国税庁がコロナ税務のFAQを更新!

Tabis Landによると、国税庁はこのほど、「国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ」を更新し、国税局のホームページ上で公表しました。

これは、国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応や当面の申告や納税などに関して、国税庁に寄せられた質問等を取りまとめたものです。

2022年4月18日付で更新された質問は全部で8項目です。
申告・納付等の期限の個別延長関係は、以下のとおりです。
・期限までに申告等ができなかった場合の個別延長(問1)
・簡易な方法による個別延長(問2)
・個別指定による延長後の申告・納付期限(問3)
・申告所得税等以外の税目の個別延長(問4)
・期限の個別延長が認められるやむを得ない理由(問5)
・法人税又は消費税の中間申告期限の個別延長について(問6)
・個別延長のための申請手続きの期限について(問14)

新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における税制上の措置関係は、
・特別貸付けに係る契約書の印紙税の非課税(問9)
です。

いずれも2022年4月18日現在の法令等に基づいて更新されており、FAQの各ページから、必要書類や申請書等のフォーマットが開けるようになっています。

国税庁ホームページではこのほか、申告・納付期限の期限延長手続きの具体的な方法について、税目別の解説も掲載されています。
「申告所得税、贈与税及び個人事業者の消費税の申告・納付期限の個別指定による期限延長手続の具体的な方法」、「法人税及び地方法人税並びに法人の消費税の申告・納付期限と源泉所得税の納付期限の個別指定による期限延長手続きの具体的な方法」、「相続税の申告・納付期限の個別指定による期限延長手続きの具体的な方法」等の文字列をクリックすると該当書式の記載例を開くことができます。

例えば、所得税の確定申告に関しても、右上のところに書けば認められるみたいな簡易な方法は、終わりました。
色々と参考になることが載っていますので、まだ、令和3年分の確定申告が終わっていない方などは、一度確認しておいた方が良いでしょうね。
個人的には、これは使えるのではないかと思うようなことがありましたが、使える方がほんの一部の方だと思いますので、書くのはやめておこうと思います。

国税庁がコロナ税務のFAQを更新したことについて、どう思われましたか?


宇和島の自動車販売会社の代表が商品の車を業務用と偽り申告し約2,100万円を脱税!

宇和島の自動車販売会社の代表が商品の車を業務用と偽り申告し約2,100万円を脱税!

テレビ愛媛によると、法人税など約2,100万円を脱税した罪で自動車販売会社と代表の男に、松山地裁は先日、有罪判決を言い渡しました。

判決を受けたのは宇和島市の自動車販売会社と代表取締役(60)です。

判決によりますと、自動車販売会社の代表取締役は2014年から3年間にわたり、販売する目的の中古の高級外車7台を業務で使うと偽って確定申告するなどして、法人税など約2,100万円を脱税しました。

自動車販売会社の代表取締役は4台について販売目的はなかったとして無罪を訴えていたものの、松山地裁は「商品のリストに掲載されていた」と退け、懲役8か月・執行猶予3年などを言い渡しました。

よく分かりませんが、販売目的なのに、業務用と偽って償却していたということですかね。
中古車で法定耐用年数が短いでしょうから、先日、別のところで書きましたが、200%定率法は違和感を感じますが、実際には1年で償却できてしまいますから。
中古車販売会社の場合、実際に業務として使っていても、買いたいと言う人がいれば売るのではないかとは思いますが、有罪になるくらいなので、よっぽど悪質だったんでしょうね。

宇和島の自動車販売会社の代表が商品の車を業務用と偽り申告し約2,100万円を脱税していたことについて、どう思われましたか?


茨城県の農家が1億800万円を脱税!

茨城で農家を営む男性が売り上げの一部を申告しないなどの手口であわせておよそ1億800万円を脱税したとして、刑事告発されました。

所得税法違反などの疑いで、関東信越国税局から水戸地検に刑事告発されたのは茨城県八千代町の農家(50)です。

関東信越国税局によると、八千代町の農家は、白菜やキャベツなどの野菜の売り上げを実際より少なく申告する「つまみ申告」と呼ばれる手口で2018年までの3年間でおよそ1億7,600万円を隠し、所得税およそ7,000万円を脱税したほか、消費税などおよそ3,800万円を脱税した疑いがもたれています。

関係者によると、脱税で得た金は、現金で保管するなどして事業の資金や生活費、遊興費に使っていたということです。

3年間で2億円弱の所得隠しというのは、スゴいですね。
白菜yで年間1億円売ろうとすればかなりの量を売らないといけないと思いますが、それを隠すなんて、これ以外にも結構売上があるんでしょうね。
よっぽど儲かるんですね。
昨年もこの町の2億円弱脱税した方がニュースになっていたと思いますが、他にもいらっしゃるかもしれませんね。
どういった意図でやったのか、あと、これだけの規模になると税理士がついているのではないかと思いますが、どうやって偽ったのかを知りたいですね。
有罪にもなり、重加算税や延滞税などを考えると、ほとんどお金は残らないと思いますので、きちんと申告しましょうということですね。

茨城県の農家が1億800万円を脱税していたことについて、どう思われましたか?


令和3年度分の確定申告期限の延長は一律に行わず!

KaikeiZineによると、国税庁は、先日、令和3年分の所得税の確定申告期間(2022年2月16日~3月15日)について、今年は全国一律の延長はしないと発表しました。
新型コロナウイルスの影響で、一昨年(令和元年分)、昨年(令和2年分)と2年連続で一律延長されてきました。

国税庁は、急速なオミクロン株による感染拡大に伴い、令和3年分の所得税の確定申告期間を、全国一律の延長はしないとのことです。

所得税の確定申告期限は、新型コロナウイルスの影響で2年連続で一律延長されてきましたが、令和3年分は全国一律ではなく、それぞれの状況に応じて延長を認めます。

例えば、感染者や自宅待機者のほか、通常の業務体制が維持できないことなどにより、申告が困難となった場合、2022年4月15日までの間、簡易な方法により申告・納付期限の延長を申請することができるようにします。

具体的には、期限後に申告が可能となった時点で、申告書の余白等に「新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請」などと記すだけで延長が認められるのです。

なお、所得税以外の贈与税や消費税及び地方消費税の申告においても、オミクロン株の影響により期限内申告が困難な場合は、申告書の余白等に所得税同様に記載することで延長が認められます。

当然、税理士として確定申告のお手伝いをしていますので、今回はどうなるのか気になっており、延長するにしろしないにしろ早く発表して欲しかったのですが、ようやく発表されましたね。
中途半端な感はしますが、個人的には延長がない方が、事務所としてはダラダラとした感じにならなくて良いとは思います。
スパッと3月決算や確定申告業務により先送りしているお仕事などに入っていけると思いますので。

令和3年度分の確定申告期限の延長は一律に行わないことについて、どう思われましたか?


東京国税局の27歳女性職員が副業でソープ嬢!

日刊ゲンダイによると、「当局としては適正に税務申告するよう、本人に指導しました」と、 東京国税局の職員が職場に内緒で風俗でバイトしてホスト代を稼ぎ、身内から異例の「指導」を受けていたようです。

ヘルスやソープランドで働くなど、国家公務員法の兼業規定に違反し、約125万円の収入を得ていたとして、東京国税局は、先日、都内の税務署に勤務する女性事務官(27)を停職9か月の懲戒処分にしました。
なお、女性は同日付で依願退職しました。

女性事務官は2020年10月から2022年1月、平日の夜や休日、病気治療のために取得した休暇日に、それぞれ“ホテヘル”で134日間、デリバリーヘルスで9日間、ソープランドで7日間、計150日間勤務し、約125万円の報酬を受け取っていました。

2021年10月、部内の同僚から情報提供があり、東京派遣国税庁監察官室が調査に乗り出し、許可なく兼業していたことを確認しました。

聞き取りに対し、女性事務官は「ホストクラブでの飲食代を捻出するために兼業した」と説明しているそうです。

「事務官は所得税に関する内部事務、調査事務を担当していました。病気休暇に関しては医師の診断書が添付され、承認を受けていたので、病気であること自体は疑いがなく、不正取得には当たりません。ただ、本来なら自宅で療養すべき病気休暇中に、兼業していたことは問題です。勤務日数や報酬額は本人への事実確認と、兼業先の風俗店の勤務実態などから算出しました」(東京国税局広報室担当者)

女性事務官は風俗店をやめるよう指導を受けた後も、シレッと勤務を続けていました。
職場では難しい顔をして数字とにらめっこしながら、夜の街でホストに囲まれ、日頃の鬱憤を晴らしていたのかもしれません。

「ホストクラブの飲食代に加え、借金も抱えていたのでお金が必要だったのかもしれません。勤務していた風俗店は都内とその近郊で、わざわざ足を延ばしていたようです。一昨年は20日間、昨年は127日間、今年は3日間、兼業していたことが明らかになっています。一昨年の副収入は20万円以下だったので申告の必要はありませんが、昨年分は確定申告をする必要があります」(東京国税局関係者)

仕事を失い、今後は税金を納めるために働かなければなりませんが、「納税」は国民の義務です。

最近、モラルの低い方が税務署に結構いらっしゃいますね。
こういった組織に税務調査などをする資質はあるのでしょうか?
今一度、組織内の教育をしっかりとやっていただいて、発言等をまともに聞き入れることができるような組織になってほしいと思います。
きちんと申告するよう指導している点は、当たり前かもしれませんが、役目を果たしているとは思いますが、おそらく、副業をしているのはこの人だけではないかと推測されますので、きっちりと対応してほしいですね。

東京国税局の27歳女性職員が副業でソープ嬢をしていたことについて、どう思われましたか?


年収400万円の人のふるさと納税限度額はどれくらいか?

ファイナンシャルワールドによると、税制メリットを得られるふるさと納税の限度額は、所得や家族構成によって異なります。

今回は年収400万円の場合のふるさと納税の限度額と、税金を安くするための手続き方法をまとめています。
ふるさと納税を賢く利用して、節税対策をしましょう。

年収400万円の場合、全額控除できるふるさと納税の限度額(以下「ふるさと納税の限度額」もしくは単に「限度額」といいます)は最高42,000円です。
ただし、年収は同じであっても、家族構成や扶養状況によって、ふるさと納税の限度額が異なります。

家族構成によっては限度額が12,000円の場合もあり、注意が必要です。
家族構成別のふるさと納税限度額の目安を解説します。

総務省の「ふるさと納税ポータルサイト」をもとに、年収400万円のふるさと納税の限度額の目安を家族構成別に整理します。
●独身または共働き:42,000円
●夫婦のみ(配偶者は働いていない):33,000円
●共働き+子1人(高校生):33,000円
●共働き+子1人(大学生):29,000円
●共働き+子2人(大学生と高校生):21,000円
●夫婦+子1人(高校生)(配偶者は働いていない):25,000円
●夫婦+子2人(大学生と高校生)(配偶者は働いていない):12,000円

年収400万円で独身または夫婦ともに給与収入がある場合、ふるさと納税の限度額は42,000円ともっとも高くなります。

一方、扶養家族が多くなれば多くなるほど、ふるさと納税の限度額は小さくなります。
配偶者に加え、大学生と高校生の子どもを扶養している場合、ふるさと納税の限度額は12,000円です。
ふるさと納税の限度額は、家族の扶養状況が大きく影響します。

なお、今回ご紹介した限度額はあくまでも目安です。
家族構成のみでなく、収入状況等によっても限度額は異なるため、詳細は税理士やお住まいの市町村にご確認ください。

ふるさと納税の限度額とは、自己負担額を除く寄付金額すべてが所得税や住民税から控除される金額のことです。
ただし、ふるさと納税には自己負担額2,000円が定められています。

つまり、税金から控除される金額は、ふるさと納税額から2,000円を引いた額となります。
ただし、全額控除されるふるさと納税には限度額が設けられており、限度額を超えた分の金額については税金から控除することはできません。

ふるさと納税をして、税金が安くなることを「所得控除」や「税額控除」といいます。
所得税と住民税それぞれから一定の金額が差し引かれ、納税額を少なくすることができます。

例えば、年収400万円で独身もしくは共働きの場合の税額控除の目安は、(納税額:42,000-自己負担額:2,000)=40,000円です。

また、各控除は以下の計算式で計算されます。
●所得税控除:(ふるさと納税額-2,000円)×「所得税の税率」
※所得税の税率は所得によって異なります。
●住民税基本分控除:(ふるさと納税額-2,000円)×10%
●住民税特例分控除:(ふるさと納税額-2,000円)×(100%-10%(基本分)-所得税の税率)

返礼品が注目されるふるさと納税ですが、節税効果が大きな点もメリットの1つです。

税額控除を受ける方法を解説します。
税額控除を受ける方法は2パターンです。
●確定申告
●ワンストップ特例制度

確定申告を行う人は、確定申告で税額控除を申告しましょう。

確定申告を行う予定がなく、寄付先が1年間で5自治体までの人はワンストップ特例制度を利用できます。

ワンストップ特例制度は、確定申告なしで簡単に税額控除が受けられる制度です。
ワンストップ特例制度の申請方法についてまとめます。
●申請期間:ふるさと納税をした翌年1月10日まで(自治体によっては早めに締め切ることもあるため、確認が必要です。)
●申請方法:自治体から送付される書類に記入、押印し、マイナンバーカードをお持ちの場合はマイナンバーカードの表面と裏面のコピーを添付し、提出する。なお、マイナンバーカードをお持ちでない場合は、個人番号通知カード(記載された氏名、住所等が住民票に記載されている事項と一致する場合に限る)と本人確認書類のコピー、またはマイナンバーが記載された住民票と本人確認書類のコピーを添付します。
●ワンストップ特例制度を利用した場合、寄付翌年の住民税から一定の金額が差し引かれます。所得税からの控除はありません。

家族の扶養状況によって、ふるさと納税の限度額に差があります。
限度額を超えて、ふるさと納税をしてしまい自己負担分が多くなることがないよう、ご注意ください。

また、税額控除を受けるためには確定申告やワンストップ特例制度の申請が必要です。
ふるさと納税後の手続きも忘れないようにしましょう。

僕自身は、かなり前からふるさと納税をしていますが、ここ数年、確定申告のお手伝いをしている方でふるさと納税をしている方が増えてきた印象があります。
ECモールでお買い物をする感じで、意外と簡単にできますので、ご興味のある方はやってみてはいかがですか?

年収400万円の人のふるさと納税限度額はどれくらいか?について、どう思われましたか?


倒産防止共済をめぐり3億円に上る申告漏れ!

JIJI.COMによると、取引先の倒産時に備えて掛け金を納付する中小企業倒産防止共済制度(経営セーフティ共済)をめぐり、解約時に受け取る返戻金を所得税の申告時に収入計上していない個人事業主が相当数いる可能性があることが、先日、会計検査院の調査で分かったようです。

申告漏れは約3億円に上るとみられ、検査院は国税庁に改善を要求しました。

経営セーフティ共済は中小企業基盤整備機構(東京)が運営しており、取引先の倒産時に無担保・無保証で借り入れができます。
月々の掛け金を経費計上した場合、解約時の返戻金を収入として計上する必要があります。

会計検査院が全国34税務署を調査したところ、2016~2018年に共済を任意解約した個人事業主464人のうち約4割に当たる189人が、返戻金計約3億2,600万円を受け取ったにもかかわらず、適切に収入計上していない可能性があることが判明したようです。

支払ったときに経費にしているわけですから、返ってきたら収入になるのは当たり前のような気がしますが、知らずにやっているのか、知っていてやっているのかどちらなんでしょうね?
解約時に中小機構がどのような書類を出しているのか分かりませんが、それには確定申告が必要であることをきちんと分かるように書いておいてほしいですね。
税務署へ支払調書的なものも出さないんですかね?
さすが、会計検査院は鋭いなぁと思いました。

倒産防止共済をめぐり3億円に上る申告漏れがあったことについて、どう思われました?


平井卓也デジタル改革担当大臣が大臣規範に違反しIT株を購入・売却し納税もせず!

毎日新聞によると、平井卓也デジタル改革担当大臣は、先日の閣議後記者会見で、内閣府政務官だった2006年に大臣規範に反してIT企業の株式を購入していたとして「不注意だった。おわびを申し上げたい」と陳謝しました。

平井大臣によると、2006年6月の株購入後、国会議員資産公開法で提出が義務づけられている資産報告書に保有の事実を記載していませんでした。
2018年の科学技術担当相就任時に公表した閣僚資産報告で初めて記載したものの、2020年3月に同株を売却して得た収入を所得報告書に記載せず、納税もしていなかったそうです。
既に所得税の修正申告を済ませ、報告書の修正作業を進めているとしています。

平井氏は2006年当時、内閣政務官としてIT政策などを担当していました。
「(株購入は)会社を応援したいという気持ちだった。隠す意図は全くなかった」と釈明しました。
大臣規範は、在任中は株取引を自粛するよう定めています。

大臣になってから色々と過去の問題等が発覚する方が多いですが、大臣就任する前に、きちんと身辺調査をしたうえで、問題がない人だけしか大臣にしないようにすべきなのではないでしょうか?
あとは、問題が生じたら、即刻大臣のみならず、国会議員自体も辞任する(辞任した場合は、大臣であったという経歴も取り消す)くらいにしないと今後も同じようなことは出てくるのではないかと思います。
不祥事を起こす方も多く、人間としてどうなのかなぁと思う方もたくさんおられますから、国会議員を大幅に減らした方がいいのではないかと思いました。
バレたら直せばすむという考えがまかり通っているのではないかと感じるのと、納税をしていないということは脱税だと思いますので、そこを報じない新聞のレベルもどうなのかなぁと感じた1件でした。
納税は国民の義務ですから、それができない方が国会議員なのはどう考えてもおかしいのではないかと思いますね。

平井卓也デジタル改革担当大臣が大臣規範に違反しIT株を購入・売却し納税もしていなかったことについて、どう思われましたか?


役所を信じてはいけない!

2021/4/15に自分の確定申告を終え、今シーズンの確定申告業務が終わりました。
昨シーズンは、自分を除き、当初の期限である3/15に終えたのですが、今シーズンは、3/16以降に申告を終えた方がそれなりにいて、4/14にも2名電子申告をしました。

備忘録を兼ねて、今週は、今回の確定申告で感じた留意点をまとめたいと思います。
<所得税>
①事業的規模でなくても65万円控除ができる!
②役所を信じてはいけない!
<消費税>
③雑所得でも所得税の還付申告ができる!
④新型コロナウイルス感染症の影響があれば簡易課税・原則課税を変更できる!
<贈与税>
⑤すぐに贈与税の申告ができない!

初回の昨日は、『事業的規模でなくても65万円控除ができる!』でしたので、2日目の本日は、『役所を信じてはいけない!』です。

確定申告業務をやっていると、2年におひとりぐらい、土地が収用になった方がおられます。

土地収用法やその他の法律で収用権が認められている公共事業のために土地建物を売った場合には、収用などの課税の特例が受けられます。
この課税の特例は、以下の2つがあります。
<1.対価補償金等で他の土地建物に買い換えたときは譲渡がなかったものとする特例>
これを収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例といいます。
この特例を受けると、売った金額より買い換えた金額の方が多いときは所得税の課税が将来に繰り延べられ、売った年については譲渡所得がなかったものとされます。
売った金額より買い換えた金額の方が少ないときは、その差額を収入金額として譲渡所得の金額の計算を行います。
この特例を受けるには、以下の要件すべてに当てはまることが必要です。
(1)売った土地建物は固定資産であること(不動産業者などが販売目的で所有している土地建物は、固定資産ではありません。)。
(2)原則として、売った資産と同じ種類の資産を買い換えること。
同じ種類とは、例えば土地と土地、建物と建物のことです。
このほか、 一組の資産として買い換える方法や事業用の資産を買い換える方法などがあります。
(3)原則として、土地建物の収用等のあった日から2年以内に代わりの資産を取得すること。

<2.譲渡所得から最高 5,000万円までの特別控除を差し引く特例>
この特例を受けるには、以下の要件すべてに当てはまることが必要です。
(1)売った土地建物は固定資産であること。
(2)その年に公共事業のために売った資産の全部について収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例を受けていないこと。
(3)最初に買取り等の申出があった日から6か月を経過した日までに土地建物を売っていること。
(4)公共事業の施行者から最初に買取り等の申し出を受けた者(その者の死亡に伴い相続又は遺贈により当該資産を取得した者を含みます。)が譲渡していること。

この特別控除の特例は、同じ公共事業で2以上の年にまたがって資産を売るときは最初の年だけしか受けられません。
公共事業のために土地建物を売った場合は、これらの2つの特例のうち、どちらか一方の特例を受けることができます。
確定申告書には公共事業の施行者から受けた公共事業用資産の買取り等の申出証明書や買取り等の証明書など一定の書類を付けることが必要です。

また、個人が土地等を収用等されることにより取得する補償金には、いろいろな名目の補償金がありますが、これらの補償金のうち収用等の課税の特例の適用がある補償金は、原則として、対価補償金だけですが、課税上の取扱いは、以下のとおりです。

<対価補償金(収用等された資産の対価となる補償金)>
譲渡所得の金額又は山林所得の金額の計算上、収用等の場合の課税の特例の適用があります。
<収益補償金(資産を収用等されることによって生ずる事業の減収や損失の補てんに充てられるものとして交付される補償金)>
その補償金の交付の基因となった事業の態様に応じ、不動産所得の金額、事業所得の金額又は雑所得の金額の計算上、総収入金額に算入します。
ただし、建物の収用等を受けた場合で建物の対価補償金がその建物の再取得価額に満たないときは、収益補償金のうちその満たない部分を対価補償金として取り扱うことができます。

<経費補償金(事業上の費用の補てんに充てるものとして交付される補償金)>
(イ)休廃業等により生ずる事業上の費用の補てんに充てるものとして交付を受ける補償金は、その補償金の交付の基因となった事業の態様に応じ、不動産所得の金額、事業所得の金額又は雑所得の金額の計算上、総収入金額に算入します。
(ロ)収用等による譲渡の目的となった資産以外の資産(棚卸資産を除きます。)について実現した損失の補てんに充てるものとして交付を受ける補償金は、山林所得の金額又は譲渡所得の金額の計算上、総収入金額に算入します。
ただし、事業を廃止する場合等でその事業の機械装置等を他に転用できないときに交付を受ける経費補償金は、対価補償金として取り扱うことができます。

<移転補償金(資産の移転に要する費用の補てんに充てるものとして交付される補償金)>
その交付の目的に従って支出した場合は、その支出した額については各種所得の金額の計算上、総収入金額に算入されません。
その交付の目的に従って支出されなかった場合又は支出後に補償金が残った場合は、一時所得の金額の計算上、総所得金額に算入されます。
ただし、建物等を引き家又は移築するための補償金を受けた場合で実際にはその建物等を取り壊したとき及び移設困難な機械装置の補償金を受けたときは、対価補償金として取り扱うことができます。
また、借家人補償金は、対価補償金とみなして取り扱われます。

<その他の補償金(原状回復費、協力料などの補償金)>
その実態に応じ、各種所得の金額の計算上、総収入金額に算入します。
ただし、改葬料や精神的補償など所得税法上の非課税に当たるものは課税されません。
ここで、譲渡所得から最高 5,000万円までの特別控除を差し引く特例の場合、具体的には、確定申告書に以下の添付が必要になります。
①収用等証明書
②公共事業用資産の買取り等の申出証明書
③公共事業用資産の買取り等の証明書

②は、事業名、買取り等の申出年月日、買取り等の区分、所在地、種類、数量などが記載されています。

③は、資産の所在地、資産の種類、数量、買取り等の区分、買取りなどの年月日、買取り等の価額などが記載されています。

①は、買取り等に係る資産の所在地・種類等・区分・買取り等年月日・買取り等の金額、取り壊し又は除去をしなければならなくなった資産の所在地・種類・面積等・区分・買取り等の日・補償項目・補償金額などが記載されています。

当然、3枚の金額などは整合していると思っていたのですが、職員が作った確定申告書を僕がチェックしているとどうも数値が合わないのでおかしいなぁと思っていたら、②と③は整合していたのですが、①と②及び③が整合していませんでした。役所に①と②及び③が整合していないことはあるのか電話してみると、整合していないことはありえないと言うので調べてもらうと、①が間違えていたとのことでした。
すぐに、①を再発行してもらいました。
役所といえども、信用してはいけませんよ(笑)。

役所を信じてはいけないということについて、どう思われましたか?


事業的規模でなくても65万円控除ができる!

2021/4/15に自分の確定申告を終え、今シーズンの確定申告業務が終わりました。
昨シーズンは、自分を除き、当初の期限である3/15に終えたのですが、今シーズンは、3/16以降に申告を終えた方がそれなりにいて、4/14にも2名電子申告をしました。

備忘録を兼ねて、今週は、今回の確定申告で感じた留意点をまとめたいと思います。

<所得税>
①事業的規模でなくても65万円控除ができる!
②役所を信じてはいけない!

<消費税>
③雑所得でも所得税の還付申告ができる!
④新型コロナウイルス感染症の影響があれば簡易課税・原則課税を変更できる!

<贈与税>
⑤すぐに贈与税の申告ができない!

初回の本日は、『事業的規模でなくても65万円控除ができる!』です。

不動産などの貸付けによる所得は、不動産所得になります。
不動産所得は、その不動産貸付けが事業として行われているかどうかによって、所得金額の計算上の取扱いが異なる場合があります。
不動産の貸付けが事業として行われているかどうかについては、原則として社会通念上事業と称するに至る程度の規模で行われているかどうかによって、実質的に判断します。
ただし、建物の貸付けについては、以下のいずれかの基準に当てはまれば、原則として事業として行われているものとして取り扱われます(いわゆる5棟10室基準)。

(1) 貸間、アパート等については、貸与することのできる独立した室数がおおむね10室以上であること。
(2) 独立家屋の貸付けについては、おおむね5棟以上であること。

不動産の貸付けが事業として行われている場合とそれ以外の場合の所得金額の計算上の相違点のうち主なものは以下のとおりです。

(1) 賃貸用固定資産の取壊し、除却などの資産損失については、不動産の貸付けが事業として行われている場合は、その全額を必要経費に算入しますが、それ以外の場合は、その年分の資産損失を差し引く前の不動産所得の金額を限度として必要経費に算入されます。
(2) 賃貸料等の回収不能による貸倒損失については、不動産貸付けが事業として行われている場合は、回収不能となった年分の必要経費に算入しますが、それ以外の場合は、収入に計上した年分までさかのぼって、その回収不能に対応する所得がなかったものとして、所得金額の計算をやり直します。
(3) 青色申告の事業専従者給与又は白色申告の事業専従者控除については、不動産貸付けが事業として行われている場合は適用がありますが、それ以外の場合には適用がありません。
(4) 青色申告特別控除については、不動産貸付けが事業として行われている場合、正規の簿記の原則による記帳をおこなうなどの一定の要件を満たすことにより最高55万円の控除を受けることができます。

この55万円の青色申告特別控除を受けることができる人が電子帳簿保存又はe-Taxによる電子申告を行っている場合は、65万円の青色申告特別控除が受けられます。
なお、それ以外の場合の控除額は最高10万円となります。

よって、事業的規模ではない場合、通常、最高10万円控除となります。

ただし、そうでない場合があります。
青色申告特別控除65万円の控除を受けるための要件は、以下のようになっています。

(1) 不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営んでいること。
(2) これらの所得に係る取引を正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)により記帳していること。
(3) (2)の記帳に基づいて作成した貸借対照表及び損益計算書を確定申告書に添付し、この控除の適用を受ける金額を記載して、法定申告期限内に提出すること。
(4) 以下のいずれかに該当していること。
①その年分の事業に係る仕訳帳及び総勘定元帳について、電子帳簿保存を行っていること。
②その年分の所得税の確定申告書、貸借対照表及び損益計算書等の提出を、確定申告書の提出期限までにe-Tax(国税電子申告・納税システム)を使用して行うこと。

ここで、事業所得と不動産所得がある場合、不動産所得の金額、事業所得の金額から順次控除します。
よって、例えば、事業所得がマイナスの場合、事業的規模でないにもかかわらず、不動産所得から最高65万円控除が可能になります。

僕もそうだったのですが、違和感を感じる方が多いのではないかと思いますが、これは、条文が、65万円控除の要件の一つが、『不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営むもの』となっている一方で、順番は、『不動産所得の金額又は事業所得の金額から順次控除する。』となっており、事業的規模かどうかは規定されていないからです。

事業的規模でなくても65万円控除ができることについて、どう思われましたか?


年末調整やめてみては?

朝日新聞によると、コロナ禍で、多くの働く人々や中小企業が疲弊していますが、これを受けて、国税庁は納税手続きなどで負担軽減措置をとっています。

しかしながら、所得税の年末調整は今のところ特に変わりはありません。
これに対し、税理士から「今年の年末調整をやめて欲しい」という声が上がっているようです。

年末調整の書類が難しすぎるようで、「確定申告書を書くほうがよほど簡単だろう」とまで言われているそうです。
控除制度の変更で、例年以上に複雑になっているようです。

また、所得の内容が多様になり、親族の所得を年内に正確に見積もるのは難しくなっています。
扶養者情報の修正による事務負担も増大しつつあります。

もともと年末調整は、申告納税制度に抵抗していた当時の大蔵省が事務負担を減らすために導入したものです。
ところが、税制の民主化という申告納税の趣旨に合わないと指摘されてきました。

税額の精算手続きを勤め先が行うので、多くの給与所得者を税制から遠ざけ、無自覚者にしてしまいました。
おまけに企業は、その作業の費用を負担させられているのです。

そもそも日本の源泉徴収の仕組みは厳格な自己完結型で、国際的にもまれです。

わかりやすく言うと、多くの国々はおおまかな税率で一律に税金を前取りし、後から確定申告で調整させる制度ですが、日本では税率などが細かく規定され、確定申告しなくてもすむようにされています。
過大徴収などのミスは源泉徴収自体を是正しなければならず、申告での調整が許されない制度とも言えます。

今の仕組みは問題が多いでしょう。
思い切って今年は年末調整をやめ、確定申告で最終調整できるようにしてみてはどうなのでしょうか?

僕も、税理士として、年末調整業務も確定申告業務も報酬をいただいてやっていますが、今年はいつになく年末調整業務の質問が多くなっています。
個人的にも、以前から、もう少し所得税を簡単にしたうえで、年末調整制度をやめて、ご本人が申告するような制度にすれば、企業等の負担も減り、ご本人の税金に関する意識も大きく変わるのではないかと思っています。
どうしてもできない方のみが、税理士に頼めばいいのではないかと思います。

年末調整やめてみては?について、どう思われましたか?


香川県高松市の男性の外れ馬券代を東京高裁は経費と認めず逆転敗訴!

大量に馬券を購入していた香川県高松市の男性が、外れ馬券の購入代金を税制上、経費に算入するよう求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は、先日、算入できるとした1審東京地裁判決を取り消し、課税処分は適法と判断しました。
男性側の請求を棄却し、逆転敗訴となりました。

なお、最高裁は、2015年に「営利目的で継続的に購入していた場合、算入できる」との判断を示しています。

高裁の秋吉仁美裁判長は、営利目的と認めるには、ある程度の期間継続し、客観的に利益を期待できることが必要だと指摘しました。
男性は2010~2014年のうち、4年間で計約3,077万円の利益を上げる一方、2012年は約790万円という損失を計上しており「恒常的に利益を上げていたとまでは認められない」として、営利目的を否定しました。

同様の裁判で、最高裁は過去2件の判決で経費算入を認めています。
一方、別の2件では、経費算入できないとする判断が確定しています。

2015年の納税者勝訴の最高裁の判決があっても、結局のところ、個別案件ごとの判断になりますので、結論がどうなるのかの見極めがなかなか難しいですね。
納税者も困ると思いますので、もう少し明確な基準を示すべきだと思います。
また、赤字企業が7割と言われています(新型コロナウイルスの影響でもっと増えると思われます。)ので、5年のうちたった1年が損失になっただけで営利目的だと認められないというのはどうなのだろうか?と疑問に思いますね。
税務署の職員も裁判官も、もっと商売のことを知らないといけないのではないかと思います。

香川県高松市の男性の外れ馬券代を東京高裁は経費と認めず逆転敗訴したことについて、どう思われましたか?


元国税実査官が教える脱税がバレやすい「怪しい申告」の特徴!

週刊SPAによると、フリーランスだけじゃなく副業など給与以外の収入がある会社員も、領収書やレシートの経費を計算したりと提出の準備で大変な確定申告です。
しかしながら、週刊SPA!によると、節税もやり方を一歩間違えると大変なことになるそうです。

「国税局の調査能力は半端じゃないんです。ひとたび『怪しいな』と睨んだら徹底的に調査しますから」
こう話すのは国税局の元職員である佐藤弘幸氏です。
国税庁の発表によれば、平成30年には約2,222万人が確定申告をしたうち、税務署による調査を受けたのは約7万3,000件です。
すなわち0.3%未満なのですが、その大多数は追徴などのペナルティを受けています。
つまり、ひとたび目をつけられたら、ほぼ逃れられないということです。
それは、副業だろうが何だろうが同じことです。

税務署がチェックする際に注目する点は何なのでしょうか?

「税務署が何より嫌がるのは不正申告による還付金を出すこと。会社員が損益通算して還付を受けるケースは過去に不正が多発したのでウォッチしてます。さらに事業所得の申告で赤字が続くと、当然怪しまれます。
商売を続けているのにずっと赤字なのはおかしいので。経費も家賃や車、水道光熱費、通信費のうち半分なら『そんなものかな』となるかもしれませんが、100%はありえない。洋服も、スーツならわかるけどカジュアルだと否認されやすいです」

そもそも個人の場合は計上する経費の幅が狭いと、佐藤氏は続けています。
「法人は見込み客をつくるための接待なども交際費になりますが、個人だと、原則では飲み代が認められません。だから芸能人は個人会社をつくりたがるんですよ。さすがに先のチュートリアル徳井さんみたいに、プライベートな旅行や洋服を経費にするのはダメですけどね」

では、もし税務署に目をつけられた場合、どのような流れで税務調査は進むのでしょうか?

「申告内容によってまちまちですが、簡易なケースでは確定申告が終わった後、3~5月に電話やはがきなどの文書で呼び出しをします。そして、本格的にターゲットを狙っていくのは7月に税務署の人事異動が終わったあと。7月後半から11月くらいまでに納税地(居住地など)に行き、税務調査を行います。税金の時効は7年だから、そこまでは掘り返せるので」

また、いったん怪しいと思った人はSNSなどもチェックされます。
「ピンポイントで調査選定した人ならSNSはもちろん、ブログやYouTubeまですべて目を通します。もしそこで豪遊していたら『そんなの必要経費にならないでしょ?』となるので」

最後に佐藤氏は、確定申告シーズンになると“裏で動く存在”について注意喚起をしています。
「ヤミ税理士です。会計事務所に勤めていた人とかで、税理士資格がなくても知識はあるから申告書作成や提出を請け負ってしまう人がいるんです。それは税理士法違反なので、くれぐれも軽はずみに頼まないようにしてください」
▼こんな申告内容を税務署はチェックしている
●事業所得での申告内容が赤字になっている(数年続くとなお怪しい)
●スーツ以外の洋服代や装飾代も経費にしている
●SNSに派手な生活の様子を載せている
●家賃や車代を丸ごと経費にしている
●「見込み客」を募るための飲み代は基本的にNG
●アフィリエイト収入などは“カネの流れ”が追いやすい

おおむね正しいような気はしますが、個人的には、スーツはなかなか経費にするのは厳しいのかなと思っています。
あとは、『ヤミ税理士』ではなく、『にせ税理士』だと思います。
なお、『にせ税理士』は国税庁のホームページでも使われています。
それほど甘くはないので、きちんと申告しましょう。

元国税実査官が教える脱税がバレやすい「怪しい申告」の特徴について、どう思われましたか?


⼟地開発めぐる⽮作建設工業への賠償請求は棄却!

愛知県名古屋市中川区の⼟地開発をめぐり、東証一部上場の⽮作建設⼯業(愛知県名古屋市東区)の説明不⾜で国税局から追徴課税を受けたとして、地権者24⼈が矢作建設工業や仲介業者などに約6億2千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が、先日、名古屋地裁でありました。
末吉幹和裁判⻑は請求を棄却しました。

判決理由で末吉裁判⻑は、地権者との⼟地取引の契約書に「課税される可能性がある」旨の⽂⾔が⼊っていることなどから、「税務当局の判断を地権者に知らせる義務はない」と判断しました。

地権者らは2011年、⽮作建設工業に⼟地を提供し、別の⼟地を得るなどの契約を結びました。
名古屋国税局は等価交換ではなく売却とみなし、地権者らに計約2億1千万円を追徴課税しました。

詳細は分かりませんが、等価交換になるため土地取引をされた方もおられる(おそらく課税されないからというセールストークに応じて取引をされた方も多いと思われます。)と思いますので、ひどい案件ですよね。
地権者側が勝つと思っていましたが、今後も争うのであれば、ウォッチしていきたいと思います。
地権者側が最終的に勝ったとしても、たぶん今後の経営に支障を及ぼすでしょうね。
地権者側も、業者の話を鵜呑みにするのではなく、自分で調べるなどして納得したうえで取引をしないといけない時代にはなっていますね。
矢作建設工業側も顧問税理士などに確認しないのだろうか?とも思いますが。

⼟地開発めぐる⽮作建設工業への賠償請求が棄却されたことについて、どう思われましたか?


高松市の男性の外れ馬券代を経費と認める!

 大量に馬券を購入していた高松市の男性が、外れ馬券の購入代金を経費に算入するよう所得税の見直しを求めた訴訟で、東京地裁は、先日、「馬券の代金は必要経費と認めるのが相当だ」として、見直しを認めなかった税務署の決定を取り消しました。

最高裁は、2015年に、「営利目的で継続的に購入していた場合、算入できる」との判断を示しています。
今回の訴訟で税務署側は、「購入額は年間数千万円にすぎず、外れ馬券代が30億円近くに上った最高裁判決の事案より小規模で、継続的ではない」と主張していました。

しかし古田孝夫裁判長は、営利目的で継続的に購入していたと判断しました。

営利目的かどうかはともかく、継続的かどうかに金額の大小は関係ないように思います。
年間数千万円だから小規模という税務署の感覚がどうなのでしょうか?
個人的には、東京地裁はまっとうな判断をしたなと思います。
まぁ、安易に認めると、損をしても経費となるからと思う方々が出てくるようでしょうから、危険なような気はしますが。

高松市の男性の外れ馬券代を経費と認めたことについて、どう思われましたか?


国外財産調書の未提出の疑いで全国初告発!

 所得税約8,300万円を脱税し、海外の口座などに7,300万円の預金があったのに国外財産調書を提出しなかったとして、大阪国税局が京都市山科区の家具輸入販売仲介会社の代表取締役(49)を所得税法違反と国外送金等調書法違反の疑いで京都地検に告発したことが、先日、分かったようです。
国外財産調書の提出制度が始まった2014年1月以降、制度に絡む告発は全国で初めてです。

同制度は年末時点で5,000万円を超える国外財産を保有する国内居住者に対し、財産の種類や金額などを記した国外財産調書の提出を義務付けているものです。
税務当局が把握しにくい海外資産の課税逃れを防ぐのが狙いです。

関係者によると、2015年1月~2017年12月、タイ在住で知人の日本人男性名義の口座に売り上げを入金したり、男性名義で日本国内の家具業者と業務契約を結んだりして、約2億1,500万円の所得を申告せず所得税を免れた疑いが持たれています。
脱税した金は男性名義の口座から家具輸入販売仲介会社の代表取締役が現金で運び出し、日本国内の口座に預けていました。

さらに、売り上げの一部を入金していた香港の自身名義の口座などに2017年12月末時点で7,300万円の預金がありましたが、国外財産調書を提出しなかった疑いがあります。

国税局は故意に提出しなかったと判断したとみられます。

提出の実績を見ると、桁がいくつか違うのではと思うくらい少なかったので、提出していない方がかなりいらっしゃるのではないかと思っていたのですが、ようやく告発されましたね。
今後も、おそらく次々と出てくるのではないかと思いますね。
所得税の税務調査がきっかけでたまたま見つかったのかもしれませんが、こういう報道で未提出の抑制につながると思いますし、仮想通貨(暗号資産)もそうですが、きちんと、提出したり、申告したりするようになればいいなぁと思います。

国外財産調書の未提出の疑いで全国初告発されたことについて、どう思われましたか?


平成30年度査察の概要(2/5)

 先日、国税庁が『平成30年度査察の概要』を公表しました。
査察制度は、悪質な脱税者に対して刑事責任を追及し、その一罰百戒の効果を通じて、適正・公平な課税の実現と申告納税制度の維持に資することを目的としています。
国税査察官は、近年における経済取引の広域化、国際化及びICT化等による脱税の手段・方法の複雑・巧妙化など、経済社会情勢の変化に的確に対応し、悪質な脱税者に対して厳正な調査を実施しています。

<査察調査の概要>
【平成30年度の取組】
○査察事案121件を告発
平成30年度は、免税店(輸出物品販売場)制度を悪用した消費税受還付事案、太陽光発電設備の取得を装った消費税 受還付事案、他人名義を使用したFX取引利益の無申告ほ脱事案、外国法人を利用した国際事案など、計121件を告発。
○重点事案を多数告発、特に消費税受還付事案は16件を告発(注)
消費税受還付事案16件、無申告ほ脱事案18件、国際事案20件を告発 。
消費税受還付事案は、国庫金の詐取ともいえ悪質性が高いが、過去5年間で最も多い16件を告発。うち、平成23年に創設された未遂犯も過去最多の8件を告発。
 無申告ほ脱事案は、申告納税制度の根幹を揺るがすものであり、平成23年に創設された単純無申告ほ脱犯も含め、18件を告発。
(注)重点事案とは、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案及びその他社会的波及効果が高いと見込まれる事案をいう。
○脱税総額(告発分)は112億円
平成30年度の査察事案に係る脱税額(告発分)は112億円。
【平成30年度中の判決状況】
○122件の一審判決全てに有罪判決が言い渡され、7人に実刑判決
最も重い実刑判決は、査察事件単独に係るものでは懲役4年6月。

この中で、『重点事案への取組』として、以下のものが挙げられています。
(1)消費税受還付事案
(2)無申告ほ脱事案
(3)国際事案
(4)その他の社会的波及効果の高い事案
また、『不正資金の留保状況及び隠匿場所』と『査察事件の一審判決の状況』についても書かれています。

今週は、これらについて、順番に取り上げていきたいと思います。
2日目の今日は、『無申告ほ脱事案』についてです。

平成30年度においては、現下の経済社会情勢を踏まえて、特に、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案、市場が拡大する分野における事案などの社会的波及効果の高いと見込まれる事案を重点事案として積極的に取り組みました。
(2)無申告ほ脱事案
申告納税制度の根幹を揺るがす無申告によるほ脱犯について積極的に取り組み、平成30年度は18件を告発しました。
平成23年に創設された単純無申告ほ脱犯を適用した事案は、平成26年度に初めて告発し、本年度は10件を告発しました。

<トピック4>他人名義を使用したFX取引利益の無申告ほ脱事案を告発
無店舗形態やヒト・モノの移動を伴わないなど匿名性の高いインターネットによる取引が普及しているところ、インターネットを介して数十もの他人名義で取引を行うことにより所得を隠していた無申告ほ脱事案を告発しました。
【事例】
Dは、外国為替証拠金取引(FX)により多額の利益を得ていたものですが、インターネットを利用した自動売買ソフトを用いて、数十もの他人名義で同取引を行うことにより所得を隠し、所得税の確定申告を一切せずに納税を免れていました。
なお、Dは過去においても所得税法違反の罪で有罪判決を受けていました。

<トピック5>私設ファンクラブ運営利益の単純無申告ほ脱事案を告発
個人事業により得た所得に係る申告義務を認識していながら、所得税の確定申告を行わず故意に納税を免れていた単純無申告ほ脱事案を告発しました。
【事例】
Eは、元歌劇団トップスターの私設ファンクラブを運営し、多額の利益を得ていたものですが、所得税の確定申告を一切せずに納税を免れていました。

無申告ほ脱事案について、どう思われましたか?


仮想通貨取引で50人と30社で100億円の申告漏れを指摘!

 仮想通貨(暗号資産)の取引にからみ、2019年3月までの数年間に全国で少なくとも50人と30社が総額約100億円の申告漏れを国税当局から指摘されたことがわかったようです。
2017年末に主要通貨「ビットコイン」の相場が年初の約20倍に高騰しており、このころに多額の売却益を得たのに税務申告しなかったり、実際よりも少なく申告したりしたケースが相次いだとみられます。

 関係者によると、東京国税局の電子商取引を担当する調査部門が2018年、都内の複数の仮想通貨交換業者(取引所)から顧客らの取引データの任意提出を受けました。
同部門はデータを分析し、多額の売却益を上げたと見込まれる個人や法人をリストアップし、札幌から熊本まで全11国税局と沖縄国税事務所が、この取引データや独自に集めた情報に基づき税務調査し、個人・法人を合わせて少なくとも80件、総額約100億円の申告漏れを指摘した模様です。

このうち70億円以上は、親族や知人名義の口座で取引したり、実際の取引記録を残しているのに故意に売却益を少なく見せかけたりしたとして、重加算税対象の「所得隠し」と判断されました。
高額・悪質なものについては脱税容疑での告発も検討しているとみられます。

一般社団法人「日本仮想通貨交換業協会」(東京)によると、主要5通貨が売買された総額は2017年度は69兆1,465億円で、2016年度の20倍、2015年度の788倍に急増しています。
取引による利益は所得税法上の「雑所得」になり、一般的なサラリーマンの場合、年間20万円を超えると確定申告が必要になります。
ただし、取引の実態が見えにくいことから税務申告しないケースが多数あるとみられていました。

こうした「税逃れ」を防ぐため、取引額など一定の条件にあてはまる顧客らの氏名を民間事業者に国税側が照会できる制度が2020年1月から始まります。
顧客らの申告漏れ割合が高いことが見込まれるにもかかわらず、事業者が照会に応じない場合などは罰則もあります。
無登録の仮想通貨交換業者など、税務調査に非協力的な業者などが念頭にあります。

ただし、この制度は国内の事業者のみが対象となるため、海外の交換業者を使った取引や、所有者の特定がほぼ不可能な匿名性の高い仮想通貨に換えることを勧める業者もいるそうです。
国税幹部は「いたちごっこは当分続くだろう」と話しています。

国税庁によると、2017年分の確定申告で公的年金を除く雑所得が1億円以上あり、仮想通貨取引の利益が含まれていた人は331人いました。
2018年分でも271人にのぼりました。
金融庁によると、資金決済法に基づき国に登録している仮想通貨交換業者(取引所)は19社で、取引量が最も多い「ビットコイン」は全社が取り扱っています。
世界で流通する仮想通貨は1千種を超えるとされています。

個人的には、今回申告漏れを指摘されたのは氷山の一角で、今後もたくさん出てくるのではないかと思っています。
国税庁はそんなに甘くないですよ。
あとは、金融庁にきちんと法整備をしてほしいですね。

仮想通貨取引で50人と30社で100億円の申告漏れが指摘されたことについて、どう思われましたか?


マイナンバー活用して2021年分から医療費控除手続きを簡素化!

 政府は、家族の医療費が一定額を超えた場合に税負担を軽くする医療費控除の手続きをすべての人を対象に自動化するようです。
マイナンバーカードの活用による新しいシステムを作り、1年間の医療費を自動計算して税務署に通知する仕組みです。
2021年分の確定申告をメドに始めます。
確定申告の煩わしさを軽減する効果を実感できるようにして、公的サービスの電子化を一段と加速します。

政府は、行政手続きを簡便に済ますことができるデジタル社会作りをめざしています。
社会の生産性を向上させ、経済成長につなげる狙いです。
マイナンバーカードの普及をその中核と位置づけています。

日本の医療費控除の利用者は年間約750万人で、現在もネットを活用して申告できますが、医療機関名や支払った医療費、保険で補填される額などを自ら入力して書類を作成する必要があります。

医療費控除が適用されるのは、基本的に、1年間の家族の医療費から保険で補填された額を引いた額が10万円を超える場合です。
1年間、領収書を残して計算しても基準に達しないこともあります。
領収書の保存や申告書作りが面倒で初めから利用しようとしない人もいます。

政府は、2021年3月にマイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにする方針です。
新システムは保険診療のデータを持つ社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険中央会のシステムを政府が運営する「マイナポータル」のシステムとつなぎます。
国税庁のシステムとも連携し、控除の申告を完全に自動化します。

確定申告する際には、まず国税庁の申告書作成のサイトに入り、マイナンバーカードで個人認証します。
「医療費通知」のボタンを押すと、1年分の医療費の合計額が一目で分かるようになります。
控除の適用基準を超えていれば、そのままサイト上で申告できます。
領収書を保存しておく必要もありません。

政府は2017年の税制改正で、個人が健康保険組合から1年分の医療費を記した「医療費通知」をネット上で取得し税務署に提出できるようにしました。
ただし、加入する健保組合のシステム対応が必要で、広がっていません。

海外では、行政手続きの電子化が進んでいます。
韓国では、税務の電子申告の利用率が9割を超えます。
国税当局のサイトを通じて医療費や保険料、教育費などが確認でき、間違いがなければそれを基にオンラインで控除の申告ができます。
エストニアでは、個人番号カードでほぼ全ての行政サービスが受けられます。
日本のマイナンバーカードの交付実績は2019年4月時点で1,666万枚と、人口の13%程度にとどまっています。

現在、マイナンバーカードがあれば、「マイナポータル」を通じてネット上で行政サービスの利用などを申請できます。
カードの普及が進めば、書類や対面での行政手続きを原則、全廃できる可能性があります。
民間サービスにも広げれば、例えば引っ越しの際に役所に転出入届を提出するだけで電気・ガスや郵便物の転送、運転免許証の住所変更などが一括してできるようになります。

確定申告を税理士として業務として受けている立場としては、すごく楽になるように思います。
集計や中身の確認は結構手間がかかるからです。
補足しておきますが、実務をやっていて結構感じますが、医療費控除は医療費が10万円を超えないと使えないと思っている方がかなりたくさんおられますが、必ずしもそうではありません。
所得が200万円以上の方は確かにそうなのですが、それ以下の方は、10万円が基準ではなく、所得の5%が基準となります。
あと、この記事でも『カードの普及が進めば』とありますが、個人的には、インセンティブを与えて、国が本腰を入れて普及させないといけないと思っています。
税理士は、年末調整、所得税の確定申告及び準確定申告、相続税の申告、個人事業主の青色申告の届などで、普通の方よりはマイナンバーに触れることが多いと思いますが、マイナンバーカードを持っている方はほとんどいません。
普及させれば、個人も国などもかなり便利になるのではないかと思います。

マイナンバー活用して2021年分から医療費控除手続きを簡素化することについて、どう思われましたか?


1千万円以上の大穴的中のうち8割が未申告?

 競馬や競輪などでの高額払戻金について会計検査院が調べたところ、1千万円以上の「大穴」で当たった金額の8割ほどは税務申告されていない可能性があることがわかったようです。
主催者側から聞き取った2015年の払戻金約127億円に対し、税務申告されたとみられるのは20数億円だったことが、関係者への取材でわかったようです。

関係者によると、会計検査院は競馬などの公営ギャンブルの主催者から、2015年の1年間に1回の払戻金が1,050万円以上あったケースを聞き取りました。
中央競馬では100円のかけ金、中央競馬以外では50円~200円のかけ金にそれぞれ絞って調べたところ、計約530口で約127億円の払戻金があったようです。

一方で、会計検査院は、2015年に1千万円以上の一時所得や雑所得を税務申告した全国の約18,200件を調査しました。
公営ギャンブルで1回の払戻金が1,050万円以上あった人から申告されたとみられるのは、50数件の20数億円だったようです。

払い戻しされた約127億円のうち、20数億円を差し引いた約100億円の大半が申告されていないと推測できるそうです。

公営ギャンブルで得た一定以上の収入は、一時所得や雑所得として税務署に申告する必要があります。
総収入からその収入を得るためにかかった経費、特別控除として50万円を差し引いた額が一時所得となります。
経費は、原則として当選した投票券を指すため、例えば、他の競馬レースの外れ馬券などは、基本的に経費として計上することができません。
マイナンバーをうまく使えば良いかもしれませんね。
あとは、源泉徴収をしたほうが良いようにも思いますね。
このような状態を放置していると、怠慢と言わざるを得ないでしょうね。

1千万円以上の大穴的中のうち8割が未申告と推測されることについて、どう思われましたか?


カジノ勝ち金は「一時所得として課税」と国税庁幹部が注目見解!

 現在、国会ではカジノを含む統合型リゾート実施法案について議論がされていますが、日本にカジノが整備されたとして、そこで得た勝ち金は課税されるのかどうかは、ギャンブルとは無縁という人を除き、多少なりとも気になるところではないでしょうか?
税理士ドットコムによると、この論点について、国税庁幹部が「一般論としては、一時所得にあたる」との認識を国会で示したようです。5月30日の衆院内閣委員会で、勝ち金の課税関係について問われた国税庁の山名規雄課税部長は、以下のように答えたようです。
「現時点でその内容や性質が明らかでないため、その課税関係についても確たることは申し上げられませんが、その上で一般論で申し上げますと、居住者である個人がいわゆるギャンブルにより得た利益については、営利を目的とする継続的行為から生じたものに該当せず、一時的、偶発的な所得と考えられることから、一時所得として課税の対象となります」一方、外国からの観光客など日本に居住しない人が勝ち金を得た場合の課税は、租税条約との関係もあり、簡単な問題ではなさそうです。
山名部長は「その非居住者の居住地国と日本が租税条約を締結している場合には、その租税条約の規定いかんにより、日本で課税されるか否かが判断されることとなります」としました。また、把握することが難しい場合も懸念されます。
山名部長は「あらゆる機会を通じて課税上有効な資料情報の収集に努め、必要があると認められる場合には調査を行うなどして、カジノで得た利益につきましても適正公平な課税の実現に努めてまいりたい」と答弁しました。僕自身は、カジノに反対というわけではないのですが、法案に賛成しかねるところはあります。
それはさておき、一時所得というのは妥当なところかなと思います。
きちんと、入場者を把握して、勝ち負けのデータもきちんと把握して、公正な課税を行ってほしいですね。カジノ勝ち金は「一時所得として課税」との国税庁幹部による注目見解について、どう思われましたか?

2017年度の確定申告における仮想通貨の収入が1億円以上の人は331人!

 国税庁は、先日、2017年に仮想通貨取引を含めた収入が1億円以上あったと申告したのは331人だったと発表しました。
 2017年分の確定申告を集計しました。
 仮想通貨の高騰で1億円以上の資産を築いた人が、ヒット映画の題名をもじった「億り人」と呼ばれて話題となるなどしており、業界関係者は「実際はもっと多いはず」と指摘しています。
 国税庁によると、2017年分の所得税の確定申告を提出したのは2,198万人で、2016年分からほぼ横ばいです。
 所得額は41兆4,298億円で、2016年分から約3%増えました。
 緩やかな景気回復などが背景にあるとみられます。
 全体の申告から公的年金以外の雑所得の収入が1億円以上あった549人を抽出し、このうち、仮想通貨取引による収入があったのが331人でした。
 国税庁が、仮想通貨関連の申告の集計結果を公表するのは初めてです。
 情報サイトのコインデスクによれば、代表的な仮想通貨ビットコインのドル建て価格は2017年12月半ばに2万ドルに迫り、2016年末に比べて20倍に跳ね上がる場面もありました。
 2017年1年間の上昇率は1,331%と、26年ぶりの高値を付けた日本株(19%)や米国株(25%)をはるかに上回っています。
 日本仮想通貨交換業協会(東京都千代田区)によると、主な仮想通貨の国内取引金額は2017年度に約69兆円と、前年度の20倍に増加し、2018年3月時点の取引口座数は延べ350万にまで拡大しています。
 今回の集計の対象になったのは仮想通貨の売却などで損益を確定したうえで申告手続きをした人だけです。
 331人という数字について、国税庁は「おおむね適正な申告がなされたのではないか」としています。
 しかしながら、仮想通貨の業界関係者は、「昨年の高騰や広がりを踏まえると少なすぎるという印象。申告しなかった人もかなりいるのではないか」と指摘しています。
 国税庁としても、仮想通貨に関連する納税環境の整備に本格的に乗り出したのは2017年からです。
 2017年8月に仮想通貨で得た所得は原則「雑所得」に該当するという見解を公表し、2017年12月には仮想通貨を別の仮想通貨と交換した場合の所得の計算方法などを具体的に例示し、適正申告を呼びかけました。
 課題の一つとして挙がっているのが、申告の前提となる取引データの内容や形式が仮想通貨交換会社ごとにバラバラなことです。
 業界関係者によると、交換会社によっては取引データを見ても個別の取引記録が売却なのか購入なのか区別できなかったり、取引履歴を取得できる件数に上限が設けられたりしていることもあったそうです。
 取引履歴を集約して税務申告の資料を作成するサービスを手がけているエアリアル・パートナーズ(東京)の取締役は、「交換会社はビジネスの拡大の方に目が向きがちで、顧客の税務申告の利便性に配慮する意識が低い会社もある」と話しているようです。
 僕自身は仮想通貨取引を行っていませんが、昨今の仮想通貨に関する報道などを見ていると、直感的には331人は少なすぎるのではないかという気はします。
 今後、国税庁がどう調査をして、どれだけ申告漏れを指摘してくるのか、ウォッチしていきたいと思います。
 2017年度の確定申告における仮想通貨の収入が1億円以上の人は331人だったことについて、どう思われましたか?

コインチェックの返金は課税対象!

2018年03月26日(月)

不正アクセスなどによって流出した分の仮想通貨を日本円で補償された時に、取得時の価格より返金価格が高い時には、非課税である損害賠償金には当たらず、課税所得に含まれるとの見解を政府が示しました。
2018年1月に約580億円の仮想通貨「NEM(ネム)」を流出させたコインチェック社は、今週中に顧客に対して日本円で返金する方針を打ち出しています。

政府が、2018年2月27日、立憲民主党の逢坂誠二衆院議員の質問に答えました。
「コインチェック社が日本円で返金したとして、取得時の価格より上回っていた時には、差額が利益とみなされて課税されるのか」との問いに対して、「どのような法律関係に基づき行われるものか、現時点では明らかでないので、お答えすることは困難である」と前置きした上で、「一般論として損害賠償金として支払われるものであっても、本来所得となるべきものや失った利益への賠償は非課税所得にはならない」との認識を明らかにしました。

コインチェック社は、被害当時にNEMを所有していた約26万人全員に対して、1NEM=88.549円として、日本円で総額約460億円の全額を返金する方針を発表しています。
政府の見解に照らし合わせると、NEMを88.549円以下で取得した人は、補償の際に生じた差額が利益とみなされ、所得税を課されることになりそうです。
仮想通貨で得た利益については、2017年9月に国税庁が発表したタックスアンサーにより、原則として「雑所得」として課税されることが明らかとなっています。
雑所得は他の所得と合算されて総合課税され、年をまたいでの損失繰越や、他の所得との損益通算はできません。

コインチェック社の返金対応の方針に対しては、NEM保有者からも反発の声があるようです。
2018年2月15日には、被害者7人が日本円ではなく仮想通貨での返還を求めて、東京地裁に提訴しました。
流出問題を受けてNEMの価格は2018年3月1日現在で41.01円と大きく値下がりしているため、コインチェック社の示した88.549円で返金されたほうが利益は大きくなりますが、「仮想通貨で取り戻したい人もいて、ニーズの問題だ」(原告側の弁護士)というように、保有者にとっては多額の納税が発生する可能性があるにもかかわらず選択の余地がないことが問題の本質と言えそうです。
しかしながら、当のコインチェック社はというと、補償について、原資の説明もされていないため、「本当に返ってくるのか」という利用者の不安は募るばかりのようです。

上場株式の場合でも、MBOなどがあると、自らの意思に関係なくスクイーズアウトされてしまいますが、やはり、投資は自己責任ということですね。
特に、仮想通貨に関しては、市場がまだ成熟していないため、今後予想もしえないようなことが起こりかねません。
値上がりを狙うのはもちろん良いですが、その辺のリスクを認識したうえで投資しないといけないですね。

コインチェックの返金は課税対象となりそうなことについて、どう思われましたか?


海外不動産を使う節税を見直し!

2018年01月23日(火)

給与所得控除の見直しやたばこ増税、森林環境税の創設など、2018年度の税制改正では比較的高所得のサラリーマンへの増税が目立った一方、使えなくなるとみられていたある節税策が制限を免れました。
海外不動産への投資を通じ発生させた赤字を、日本国内の所得に合算して税負担を圧縮する手法です。
今回は優先度が高くなかったため見送られましたが、今後は見直し対象になる可能性があります。

この手法は、アメリカやイギリスなど海外の中古住宅を購入して賃料収入を得つつ「減価償却費(=経費)」も発生させて所得を圧縮する(赤字にする)というものです。
海外不動産から生じた赤字を個人所得の総額から差し引く対象にできるという、日本の所得税法の仕組みを活用しているスキームです。

所得税率は課税対象となる年間所得が1,800万円以下なら33%ですが、この額を超えると40%になります。
例えば所得2,000万円の人が、海外不動産投資で300万円ほど「赤字」を出せば最終的な税率を抑えられるのです。

特に効くのが高所得のサラリーマンです。
各国の資産課税に詳しいネイチャー国際資産税の芦田敏之代表税理士は、「企業のオーナー社長より、外資系証券など高額給与所得者の利用が多い」と話しているようです。

ヨーロッパやアメリカの建物の平均寿命は日本より長くなっています。
一方で、日本の税法の計算方法では、法律上の耐用年数を過ぎた中古建物の使用可能年数は4~9年程度です。
これをヨーロッパやアメリカの物件にも当てはめ、あと10年以上は使える物件の価値を4年程度でゼロにして書類上の損失を出すという節税策が、富裕層を中心に活用されているようです。

ヨーロッパやアメリカでは建物の価値が日本より高く、賃料も稼げます。
不動産会社以外にもコンサルタントなどが参入し、節税目的の海外不動産投資が静かな盛り上がりを見せていました。

こうした手法を苦々しく見ていたのが、会計検査院です。
日本の税法での建物の使用可能年数の考え方が「国外にある物件には適合していない恐れがある」とし、富裕層が多い東京・麹町税務署管内などの延べ2万8千人超の確定申告書を分析して実態を調査しました。
その結果、賃料収入を上回る減価償却費を計上し損失を出している例が多いと分かったようです。
「損益通算して所得税額が減ることになり、公平性を高める検討が必要」と指摘し、2016年には見直しを求める検査報告も出しています。

不動産業界は、この節税策が「間もなく使えなくなる可能性がある」とみて駆け込み営業を展開しました。
分譲大手が2017年秋に実施したセミナーに出席した男性投資家も「2018年以降に制度が変わる可能性への言及があった」と話しているようです。

だがフタを開けると、今回は“温存”されました。
制度変更では他に優先度の高い項目が多かったためのようです。
減価償却制度を海外不動産の耐用年数を踏まえたものに変えるには大幅な作業も伴い、「それなりの時間がかかる」(減価償却制度を担当する財務省の税制第3課)ようです。
過去には、検査院が2010年に問題を指摘した中小企業への租税特別措置の見直しが、2017年までずれたこともあります。

それでも財務省の担当者は「検査院報告は重く受け止めており、海外不動産の実態把握がまず必要」と強調しており、節税策を放置するつもりはないようです。
数年単位の時間がかかりそうだが、見直しが実現すれば、日本の高所得者層による海外不動産の取得動向も変化してきそうですね。

会計検査院は頑張っていますね。
たまに、疑問符の付く調査もしていますが(笑)。
あとは、こういったこともあり、国税局も節税について研究しており、節税策はどんどんふさがれているという印象ですね。
税理士として、なかなか節税策を提案しにくい時代になってきていますね。
きちんと税制改正のリスクを説明していないコンサルタントなどが、世の中には結構いるような気がしますが、ここはきちんと説明しておかないと危ないですね。

海外不動産を使う節税が見直されそうなことについて、どう思われましたか?

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オルツ会計不正の余波で中小監査法人に合従連衡の号砲!

2026年03月12日(木)

日本経済新聞によると、日本公認会計士協会が中小監査法人の規制強化に動くようです。

上場会社を監査する監査法人に対して「社員(パートナー)」と呼ばれる幹部会計士の最低人数を引き上げる方針です。

中小法人の多くは内部人材の昇格でしのぐ構えですが、人工知能(AI)を活用した効率化や品質向上で先行する大手法人に追いつくには一定の規模が必要です。

規制強化は合従連衡の号砲になるでしょう。

日本公認会計士協会は2026年1月下旬、上場会社監査人に求める人的要件を引き上げる方針を打ち出しました。

幹部役職の社員に就く公認会計士の最低人数を現状の5人から増やすことを検討します。

幹部役職の社員を増やすことで、不正対応などで専門的な助言をする品質管理担当者を充実させるなどの狙いがあります。

きっかけは、東証グロースに上場していたオルツです。

循環取引が発覚し、2025年に上場から1年足らずで退場しました。

財務諸表に適正意見を出していた監査法人シドーの社員は10人未満でした。

日本公認会計士協会関係者は、「小規模法人の監査先で重大な不正事案が生じている。ある程度(規模と)因果関係があるだろう」とみています。

日本公認会計士協会の南成人会長は2026年2月の記者会見で、「自主規制機関として真摯に受け止め監査の信頼向上に向けた施策に取り組む」と強調しました。

新たな人数要件は今後決めますが、監査業界内では現状の倍となる10人がボーダーラインになるとの見方が多いようです。

上場会社監査人として登録されている約130法人のうち社員10人未満は6割にのぼり、多くの中小法人が影響を受けるのは確実です。

もっとも中小法人への規制強化は突然に降ってわいたわけではありません。

金融庁が2021年に開いた「会計監査の在り方に関する懇談会」の論点整理で「規律付けの一つの方法として監査法人に一定の社員数を求めるべきだとの指摘がある」との言及がありました。

当時金融庁では「20人」が意識されていました。

オルツの問題を契機に日本公認会計士協会が監督官庁に先んじた可能性があります。

「オルツはたまたま発生した問題だ。一律で規制強化するのはいかがなものか」と、東京都内の中小監査法人幹部は不満を漏らしています。

複数の中小法人からは、10人なら対応できそうとの声が聞かれます。

東海地方の監査法人は「内部者を昇格させて社員を増やす」ようです。

昇格者の穴埋めには非常勤の公認会計士を採用するなどしてやりくりは可能です。

人数要件の引き上げに対応できたとしても中小法人にはいばらの道が待ち構えています。

大手法人は監査業務にAIなどのIT技術を活用し、業務効率や品質の向上を進めます。

大手法人からは「コストが減れば監査報酬は下げられる」との声まで漏れています。

大手よりも監査報酬が安い中小法人の強みが失われかねないのです。

中小監査法人のHLB Meisei監査法人のように、残高や仕訳などのデータを自動処理してグラフ化するツールを開発し運用する法人はありますが、こうした中小法人はまだまだ少数派です。

東京都内の中小監査法人幹部は、「継続的なIT投資には財務基盤の強化が必要。監査をビジネスとして考えるとパートナーと職員の合計で100人規模が実質的な最低ライン」と話しています。

日本公認会計士協会の規制強化をにらみつつ、生き残りをかけ他法人との合併を本格検討しています。

青山学院大学の町田祥弘教授は、「中小法人が上場会社監査に求められる体制を備えるのは難しいのではないか。上場会社監査の担当法人が50程度になれば、協会のレビューや金融庁の検査も充実するだろう」と話しています。

オルツの会計不正問題が中小監査法人に与えた衝撃は大きいようです。

問題が起こっている上場企業の監査法人は、中小監査法人が多いのは事実でしょう。

それゆえ、当然の流れのように思います。

ただし、おそらく、大手監査法人がリスクが高いと判断し、契約を解除した(解除されるように持っていった?)上場企業は、それほど監査法人勤務期間が長くない公認会計士がパートナーになっている中小監査法人が引き受けているという案件が多いと思いますので、中小監査法人が合併したり、内部者を昇格させてパートナーとしても、それほど監査法人のレベルが上がるわけではないように思われますので、大手監査法人と中小監査法人の間の中堅監査法人とくっつくことになるのかもしれませんね。

オルツ会計不正の余波で中小監査法人に合従連衡の号砲が鳴ったことについて、あなたはどう思われましたか?


ニデック問題は監査の質も検証が必要!

2026年01月29日(木)

日本経済新聞によると、ニデックが不適切会計の疑いに揺れています。

第三者委員会の調査が依然として続くなか、創業者の永守重信氏は2025年12月、代表取締役を辞任しました。

専門家に問題の焦点を聞いています。

かつて金融庁で会計不正の調査・処分に携わった一橋大大学院の佐々木清隆客員教授は「リスク評価など監査の質を検証する必要がある」と指摘しています。

――不適切会計の疑いの背景をどのようにみていますか。

「約10年前の東芝による会計不正を想起させる。東芝では当時のトップから大きな収益確保のプレッシャーがあったなか、周辺が忖度(そんたく)して不正につながっていった背景がある。トップが明確に指示をしていなくても不正は起きうる。実態解明にはカリスマ経営者だった永守氏の影響、企業カルチャーがポイントになる」

「ニデックは国内外で積極的にM&A(合併・買収)をやってきた。買うのはいいが、買収先のリスク管理やコンプライアンス(法令順守)の体制整備がどうしても後回しになってしまうケースはよくある」

――監査法人のPwCジャパンがニデックの25年3月期の有価証券報告書と25年4〜9月期の半期報告書に「意見不表明」の監査意見をつけました。

「社外取締役・監査等委員らの役割が機能していたか、監査法人による監査の質に問題がなかったか検証する必要がある。企業監査で重要なのは内部統制のチェックだ。PwCがリスクをこれまでどのように評価してきたのか、自主規制団体である日本公認会計士協会、金融庁の公認会計士・監査審査会の動きにも注目している」

「PwCジャパンは2023年12月にPwCあらた監査法人とPwC京都監査法人が合併して発足した。前身のPwC京都はニデックをはじめ、名だたる京都の企業監査を担当してきた監査法人だ。前身時代の監査の質や担当企業との関係性、合併時にそれがどこまで引き継がれていたのかがポイントになる」

――経営者の監査への関心の低さ、顧客である企業に対する監査法人の立場の弱さを指摘する声もあります。

「私が公認会計士・監査審査会の事務局長だった頃、経営者や取締役らに会計士や監査法人の役割にもっと関心を持ってほしいと呼びかけた。当時に比べると改善されたが、まだまだ日本では監査は『コスト』として捉えられがちだ」

「監査は企業価値の向上につながると、経営者や投資家に前向きに捉えてもらう必要がある。監査法人もルールへの準拠性をチェックする仕事だけでは、すぐに人工知能(AI)に取って代わられる。企業が成長する上で、経営者がまだ気が付いていないリスクを提示するなど、付加価値の重要性が高まっている」

まだまだ日本では監査は『コスト』として捉えられがちというのは、すごく納得しました。

元々の中央青山監査法人京都事務所が、カネボウの問題で監査法人がなくなり、その時に、京都の有名企業などが新たに設立した京都監査法人に移りましたが、企業側は契約してあげているみたいなところがあり、監査法人の立場が弱いんでしょうね。

それは、会計監査制度の根幹を揺るがす問題でしょうから、きちんと調査して、PwCジャパンを処分する必要があるような気はしますね。

ニデック問題は監査の質も検証が必要であることについて、あなたはどう思われましたか?


PwCのニデック監査を巡り日本公認会計士協会の南会長が「意見不表明は妥当」!

日本経済新聞によると、日本公認会計士協会の南成人会長は、先日、不適切会計の疑いがあるニデックの会計監査でPwCジャパンが意見不表明としたことについて「適切な監査証拠を入手できない状況では意見不表明は妥当」と述べました。

なお、PwCジャパンはニデックの2025年3月期の有価証券報告書の監査意見と2025年4〜9月期の半期レビュー報告書の結論を不表明としています。

先日開催した日本公認会計士協会の活動説明の記者会見で述べました。

南会長は「監査手続きが十分でないのに意見を出すとかえって資本市場の混乱を招く」と述べ、PwCの対応に理解を示しました。

日本公認会計士協会としてPwCに調査するかについては公表できないとしました。

日本公認会計士協会は不正会計で上場廃止となった人工知能(AI)開発のオルツの監査法人シドーへの調査を進めています。

南会長は「社会的影響度が高い案件。調査が完了すれば適切な対応をしていく」と強調しました。

金融庁は2025年10月、サステナビリティー情報の保証業務の担い手の要件を「各種の国際基準と整合した基準に沿って実施できる者」との方針を示しました。

南会長は「こうした保証を実施できるのは監査法人であり適切」との見解を示しました。

時価総額5,000億円以上のプライム上場企業の保証について「監査法人で十分な担い手を確保するよう準備を進めている」と説明しました。

また、政府の審議会で有価証券報告書と会社法に基づく事業報告書の一本化について議論が進んでいることについて南会長は「一本化すれば監査期間を十分に確保でき、品質の維持向上につながる」と賛同する考えを示しました。

当然、資料が揃わないと会計監査はできないので、PwCジャパンがニデックの会計監査で意見不表明としたことは当たり前のように思いますが、意見不表明をしやすくなるような環境にしないといけないでしょうね。

あとは、意見不表明になるような企業は、早めに市場から退場してほしいですね。

PwCのニデック監査を巡り日本公認会計士協会の南会長が「意見不表明は妥当」と述べたことについて、あなたはどう思われましたか?


急拡大でひずみが生じた太陽監査法人が業務改善計画を提出!

日本経済新聞によると、太陽監査法人は2024年1月末までに金融庁に業務改善計画を提出します。

ディー・ディー・エス(DDS、2023年8月に上場廃止)に対する監査に重大な不備があり昨年12月に行政処分を受けていました。

企業の監査人交代の受け皿役を積極的に引き受け、大手法人の一角をしのぐ規模まで成長してきた太陽監査法人の拡大路線は方針転換を余儀なくされます。

2023年12月下旬、監査業界に激震が走りました。

「重大な虚偽記載がある財務諸表を虚偽がないと証明した」として、金融庁が太陽に対する処分を公表したためです。

処分内容は2024年1〜3月における新規契約締結の停止や業務改善命令などで、9,595万円の課徴金納付命令も出ました。

監査法人への課徴金納付命令は会計不正があった東芝を担当していた新日本監査法人(現EY新日本監査法人)が2015年12月に受けて以来です。

公認会計士法上の課徴金制度が導入された2008年以降で2例目と、ほぼ例がないのです。

事の発端はDDSの会計不正です。

2022年5月に売上高の過大記載の疑いが発覚しました。

貸倒引当金繰入額の過少計上なども明らかになり、訂正報告書の提出を求められていました。

DDSは2022年8月12日に太陽監査法人の監査意見付きの訂正報告書を提出しました。

しかしながら、当期と前期の繰越利益剰余金の差額が損益計算書の最終損益と整合しないなど多くの虚偽記載があったのです。

実は太陽監査法人は、DDSの訂正報告書のドラフト段階で修正が必要な箇所があることを認識しており、修正が必要な箇所もDDSに伝えていました。

ところが、DDSは修正しないまま提出を強行してしまったのです。

太陽監査法人の石井雅也経営管理本部長は「クライアントへの指導力不足が露呈した」と語っています。

今回の失敗はいくつもの要因が重なっています。

DDSは度重なる不正で経理人材の退職が相次ぎ、正しい財務諸表を作る能力が著しく下がっていました。

また、訂正報告書の提出がこれ以上遅れれば、上場廃止になると焦っていました。

太陽監査法人の担当会計士は「指摘部分は当然修正されるはず」と考え、業務効率化のため事前にレビュー報告書を渡していたのです。

青山学院大学大学院の町田祥弘教授は、太陽監査法人について「中身を確認せずレビュー報告書を事前に渡すなど言語道断だ」と話しています。

金融庁の担当者も「簿記3級程度の基本的部分の見逃しで到底考えられない」と憤っているようです。

太陽監査法人が規模を急拡大させてきたことへのひずみを指摘する声もあるようです。

上場企業監査顧客数は350社と2019年比で6割増えました。

監査業界で太陽は「ビッグ4」と呼ばれる大手に次ぐ「準大手」の位置づけですが、上場企業顧客数だけでみれば大手の一角のPwC Japan(約200社)より多いのです。

ある大手法人の公認会計士は、「公認会計士の負担が増すなか太陽監査法人側の顧客受け入れや従業員の教育体制が十分だったか疑問だ」と話しています。

太陽監査法人がリスクの高い会社の監査の受け皿になっていたという事実もあります。

5〜6年前から企業が会計監査人を大手法人から準大手や中小に交代する動きが加速しています。

金融庁傘下の公認会計士・監査審査会によると2022年度の監査シェアは準大手と中小法人が合計で40%を超えました。

人手不足に悩む大手法人は、不正リスクが高く採算も厳しい中堅中小企業の監査を絞る、実質的な顧客選別を進めてきたのです。

大手法人から切られた企業にとって太陽監査法人は頼れる先で、金融庁などが課題視する「監査難民」問題の緩和に一役買っていました。

DDS事案を教訓に、太陽監査法人は監査や審査体制の見直しを始めました。

顧客のガバナンスリスクに応じた適切な人員配置ができるようにします。

さらに、今後はリスクの高い企業の監査契約にはより慎重になる公算が大きいでしょう。

よって、拡大路線にはブレーキがかかりそうです。

駆け込み寺的な役割を担っていた太陽監査法人が選別を始めれば、国が進める新興企業などの育成に支障がでる可能性が高いです。

しかしながら、DDSのように「上場の意義を理解していない企業が存在しているのも事実」(町田教授)です。

監査インフラが有限である現実を踏まえ、野放図な上場企業増加も見直す必要があるでしょう。

事前にレビュー報告書を渡すというのは完全にアウトですね。

太陽監査法人が駆け込み寺みたいになっていたのは知りませんでしたが、駆け込み寺となる監査法人が今後出てこないことを願いたいですね。

監査法人が会計監査を引き受けないような会社は、何かしらの問題があるということでしょうから、上場にふさわしくない会社ということでしょう。

急拡大でひずみが生じた太陽監査法人が業務改善計画を提出することについて、あなたはどう思われましたか?


金融庁が太陽監査法人に業務停止命令及び担当公認会計士2人も処分!

日本経済新聞によると、金融庁は、先日、準大手の太陽監査法人(東京都港区)に対して契約の新規締結を3か月間停止する業務停止命令を出しました。

財務諸表で多くの虚偽記載をしていたディー・ディー・エスの監査で、注意を怠り虚偽記載がないと証明したのが理由です。

業務停止の期間は2024年1月1日から3月31日までです。

担当した公認会計士2人にも業務停止6か月間の懲戒処分を出しました。

2人の公認会計士は財務書類の間違いが初歩的なものにもかかわらず注意を怠り、適正であると監査証明していました。

さらに、チェックする立場にあった審査担当の社員1人に対しても監査業務の審査に関与することを3か月間禁止する処分を出しました。

この社員は会計士の評価内容を十分に検証しないまま対応を終えていました。

太陽監査法人には、業務管理体制の改善を求める業務改善命令も出した。

2024年1月31日までに業務の改善計画を提出し、直ちに実行することを求めました。

太陽監査法人への行政処分は、処分基準を制定した2005年以降で初めてです。

太陽監査法人は4大監査法人(トーマツ・新日本・あずさ・あらた)に次ぐ準大手の監査法人です。

上場企業の監査数で第4位で、2023年9月末時点でプライム上場企業118社を含む計約350社の上場企業を監査しています。

大手がクライアントを減らし、準大手が増やしている中、準大手の中でも大きな太陽監査法人がこのような実態であれば、会計監査に対する社会的信用を失うことは明らかですので、本当に勘弁してほしいですね。

そういうことを考えると、投資家の視点で考えると、大手が会計監査をやっている企業がやはり信用できますね。

個人的には、処分は甘すぎると思いますし、このような監査法人は解散して、きちんと会計監査をできる監査法人が上場企業の会計監査をすべきだと思います。

金融庁が太陽監査法人に業務停止命令及び担当公認会計士2人も処分したことについて、あなたはどう思われましたか?


メガネスーパー運営のビジョナリーHDの監査人が結論の不表明!

日本経済新聞によると、眼鏡店「メガネスーパー」運営のビジョナリーホールディングスは、先日、2022年5月〜2023年1月期の四半期報告書について、PwCあらた有限責任監査法人から結論を表明しないとの報告書を受け取ったと発表しました。

第三者委員会を設立し前社長の利益相反行為を調査しましたが、影響額などを示す詳細情報を得られていないようです。

第三者委は前社長の利益相反行為について業務委託先など25社を調査しました。
前社長が一部の取引先で「意思決定機関を支配している」とし、ビジョナリーHDが一部取引先から不合理な賃料増額や業務実態が確認できない費用を請求されている可能性を指摘しました。

ところが、ビジョナリーHDは取引先から必要な情報を入手できず、先日発表した決算短信で「重要な虚偽記載が存在する可能性がある」と記載しました。
PwCあらたは「未発見の虚偽表示があるとすれば影響は広範囲である。結論を表明する十分な証拠がなく、重要な修正が必要か判断できなかった」としています。

ビジョナリーHDは前社長らによる利益相反行為の影響を精査するため、3月に予定していた決算発表を延期していました。
四半期報告書の提出遅れから東京証券取引所の上場廃止基準に抵触する恐れがある「監理銘柄」に指定されていましたが、6月14日付で解除されました。

2022年5月〜2023年1月期の連結純利益は9,100万円でした。
なお、前期の同期間は4億200万円の赤字でした。

前社長側が制限などしているようですが、元々は、監査法人の通報窓口に通報があったようです。
正義感の強い方が社内におられるというのは、ある意味、素晴らしい会社なのかなぁと思います。
嘘の通報がたくさん行われるようになると問題はあるかと思いますが、もっともっと上場企業で通報が普通に行われ、有効なものになればいいなぁと思った1件でした。

メガネスーパー運営のビジョナリーHDの監査人が結論の不表明だったことについて、あなたはどう思われましたか?


中小監査法人を登録制で選別!

日本経済新聞によると、上場企業の会計監査において役割が増す中小監査法人の選別が進みそうです。
監査担当を大手から替える動きが目立つ一方、ずさんな監査体制で行政処分を受ける中小は少なくありません。
金融庁は上場企業の監査を担うための登録制度を法律で定め、情報開示などを強化する方針です。
自主規制団体の日本公認会計士協会が登録制をどの程度厳格に運用できるかが焦点となっています。

監査法人のあり方を巡り、金融庁は公認会計士法などを改正し、自主規制の枠組みにとどまる登録制を法律で定める方針です。
政府は2022年3月に改正法案を国会に提出し、2022年度内の施行を目指しています。

金融庁は2017年に策定した「監査法人のガバナンス・コード」などに基づき、監査の品質向上や透明性の確保の徹底を求めます。
登録制を運用する日本公認会計士協会の手塚正彦会長は「情報開示を強化し、各事務所の強みや特徴を理解してもらうことが重要」とした上で、「重大な不備があれば、上場監査マーケットから退場してもらう」と断言しています。

上場企業を監査する中小監査法人は約120あります。
100人超の規模の法人がある一方、個人で事務所を開き、共同で監査する場合もあります。
IT(情報技術)資源も法人間でばらついており、新しいビジネスへの対応でも情報量に差があります。

中小監査法人では近年、行政処分に至る事例が相次いでいます。
2021年8月、原会計事務所は金融庁から1か月の業務停止命令を受けました。
2020年11月には大手門会計事務所に対して同様に5か月の業務停止命令が下りました。

金融庁幹部は経営陣の意識次第としながらも「企業との癒着が起きやすく、組織的監査も機能しにくい」と話しています。
「一部の監査法人は、明らかに身の丈に合わない量の監査業務を引き受けている」とも指摘しています。

応和監査法人(東京都千代田区)はIT専門担当3人を含む約40人で上場企業9社を担当しています。
大手監査法人出身で総括代表の沢田昌輝氏は「監査業務の本質は規模で変わるものではない」とする一方、「中小は特に問題が起こった際に、ひとくくりで見られる」と語っています。
優秀な人材の確保も「大手に比べると難しい」と指摘しています。

中小監査法人の役割自体は増しています。
公認会計士・監査審査会の報告書では、企業が監査担当を大手監査法人から中小監査法人に替えた件数は2021年6月までの1年間で87件と前年の2倍以上でした。
大手監査法人は手数料などコストが高くなっています。
シェアでは大手がなお7割弱(社数ベース)を占めていますが、中小のシェアは拡大傾向が続いています。

情報開示の強化など登録制の厳格運用で中小監査法人の選別は進む可能性が高いでしょう。
企業が自らに適した監査法人を選びやすくなり、財務情報の信頼性もより高まります。

ただし、日本公認会計士協会が実効性のある運用ができるか懐疑的な見方もあります。
2016年度以降に会計士協会が登録を取り消したケースは2件しかありません。
日本公認会計士協会が甘い評価を下せば、登録制の法定化は意味をなしません。

監査業界は問題が起こるたびに規制強化の議論が出ますが、規制対応で負担がかさみ、業務に支障をきたせば本末転倒です。
登録制で自浄作用を発揮できるか、監査人の自覚が改めて問われています。

少し前の伝説の監査法人のような駆け込み寺的存在になっている監査法人が存在するのも事実だと思いますし、監査法人が処分を受けたとしても、同じようなメンバーで新しい監査法人を作っているケースもあるのではないかと思います。
あと、たまに、監査法人のホームページを見たりしますが、代表者の経歴を見て、このような業界の経歴の浅い人がトップの監査法人が上場企業の会計監査をやっていいのかと疑問に思うことがあります。
結局、誰かが問題を起こすと、公認会計士の信頼が失われることになりますので、実効性のある運用がなされることを期待したいと思います。

中小監査法人を登録制で選別することになることについて、どう思われましたか?


トーマツが不正会計リスクをAIで“監査”し過去の不正企業との近似率を計算!

ITmediaによると、デロイトトーマツグループの監査法人トーマツは、先日、AI技術を活用して不正会計のリスクを予測する「不正検知モデル」を開発したと発表しました。

AIによる監査の高度化を目指すそうです。

2005年以降に公開された有価証券報告者の財務データや、為替レート、物価指数といった市況データをAIに学習させました。

対象企業・勘定科目の財務データから不正企業との近似率を「不正スコア」として算出します。

計算に影響を与えた項目など、スコアの理由を表示できるほか、類似度の高い不正企業の事例も参照できます。

トーマツは2022年1月から不正検知モデルを本格導入しました。

今後2年間で100社以上の監査先で活用し、入手した財務データは同意を得てAIの学習データとして使うとしています。

AIが馴染む仕事かもしれませんが、元トーマツの人間で、会計監査をしていた僕としては、個人的には、監査人としての経験からくる直感というものがとても重要だと思っています。
もちろん、AIも使うということは否定しませんが、AIに頼りすぎるのもどうかと思います。
会計監査の報酬は、現場での時間がベースとなるでしょうから、クライアントの見えないところで使っている時間はチャージしにくいでしょうから、監査報酬の値下げに繋がる可能性もあるのではないかと思っています。
また、監査人があまり考えず、機械的な判断になってしまうのではないかと危惧しています。
もちろん、監査法人は人手不足や働き方改革にも対応しないといけないことは重々承知ですが、直感とAIをうまく組み合わせて効率的な監査ができるようになり、不正が少なくなればいいなぁと思います。

トーマツが不正会計リスクをAIで“監査”し過去の不正企業との近似率を計算するようになったことについて、どう思われましたか?


金融庁が質向上を狙い監査法人登録の法制化を検討!

時事通信によると、金融庁は、先日、企業の会計監査を行う監査法人に関する論点整理案を有識者会議に提示しました。

監査法人の登録制度について「法律に基づく制度の枠組みを検討する必要がある」と指摘しています。

現在は日本公認会計士協会による自主規制としての登録制度がありますが、中小監査法人を含め、上場会社の監査の質を向上させるため、法律に基づく新制度を検討するようです。

上場会社の監査を担う中小監査法人は増加傾向にあります。

しかしながら、企業側の事業規模拡大に十分対応できていないとの見方があります。

論点整理案では、中小監査法人も上場会社の監査に十分な能力・体制の確保が必要だと強調しています。

問題を起こした監査法人のパートナーが新しく監査法人を作ってパートナーとなり、監査法人は変わったものの実態は同じみたいな案件もありますし、金融庁の検査を受けた監査法人が処分されたケースで、指摘内容を見てみると、こんなところが上場企業の会計監査をやっているのかと思うことがあります。
公認会計士や監査法人の信頼性を担保し、会計監査の重要性を認識してもらうには、質の向上は避けることができないと思います。
金融庁がどうするのかは分かりませんが、非常に良いことだと、個人的には思います。

金融庁が質向上を狙い監査法人登録の法制化を検討していることについて、どう思われましたか?


公認会計士が帳簿や領収書を在宅チェックする「リモート監査」!

日本企業の2020年3月期決算の監査業務が大詰めを迎えています。
今年は、監査法人の会計士が在宅で企業の帳簿や領収書をチェックする「リモート監査」が広がりました。
公認会計士が新型コロナウイルスに感染し、担当企業の決算や株主総会に影響するのを防ぐためです。
ただし、効率低下は避けられないでしょう。
書類の電子化や期末直後に集中する業務の分散など課題も浮き彫りになりました。

企業は株主総会の招集通知や有価証券報告書に損益計算書などの計算書類を掲載します。
正確さを担保するために公認会計士または監査法人による会計監査が欠かせません。
法律上は必要のない決算も会計監査を終えて臨むことがほとんどです。

契約書や請求書などの電子化が進んでいない企業の監査では、公認会計士が会社を訪れて資料を直接確認し、会社が報告する決算資料と照らし合わす作業が必要でした。

今年は新型コロナの影響で企業への訪問が難しくなり、監査法人は「リモート監査」で対応しています。
公認会計士は1人が複数企業の業務を掛け持ちします。
従来のような企業訪問を続ければ感染リスクが高いうえ、オフィスで監査法人内に濃厚接触者が増えれば監査業務が滞りかねません。

大手のトーマツは2月末から、原則的にオフィス作業を在宅勤務に切り替えました。
在宅で監査ができるよう上場企業など顧客企業900社に携帯端末の配布も始めました。

企業の経理担当者などが領収書や契約書など、公認会計士の確認が必要な書類を撮影し画像を送ります。
送り先が設定されており、誤送信がありません。
データは端末に残らず、情報流出リスクを抑えています。

アメリカのアップルの多機能携帯端末「iPodタッチ」に独自開発のアプリやセキュリティー対策ソフトを加えました。
1社につき1台は無料で、2台目以降は1台あたり2万9,000円で貸し出しています。

公認会計士は1社当たり数千枚の書類照合作業が在宅でできます。
国井泰成包括代表は「顧客企業と監査法人双方の負担軽減にもなる」と期待しています。
トーマツが属する世界のデロイトグループでも初めてで、今後は海外にも広がる可能性があります。

EY新日本監査法人は監査先企業とオンラインでデータをやり取りするためのポータルサイトを活用しています。
2018年ごろから利用を始めました。
上場、非上場あわせて約3,800社の顧客企業のうち630社程度が利用しています。
3月末にもある上場食品メーカーが採用を決めました。

顧客が使うポータルサイトは、EY新日本の会計士が業務で使うシステムと連携しています。
各公認会計士が自分に割り当てられた業務のために該当ページを開くと、企業側がアップした資料から必要なデータだけが自動的に表示される仕組みです。
EY新日本は2月末よりオフィス業務は原則在宅にしました。

もっとも監査業務全てをリモートに置き換えられるわけではありません。
紙の契約書や請求書などはPDFデータをいったん参照しますが「改ざんがないか最終的に現物を確認する作業は残る」(EY新日本の片倉正美理事長)。
各監査法人は最小限の人数で会社を訪問しています。

遠隔作業は手間がかかる面もあります。
大手監査法人に所属する30代の公認会計士は「対面で同じ資料を突き合わせてやり取りするのに比べると意思が伝わりにくい」と語っています。
在宅勤務は経験が少ない若手公認会計士にとってベテランの指導を仰ぎにくい面もあります。

「現場では作業効率が20%程度落ちている」(日本公認会計士協会の手塚正彦会長)といい、作業の遅れから決算発表を当初予定から延期する企業が続出しています。

監査業務が決算期末後に集中するという問題がコロナでより顕在化しました。
一つの解決策は「常時監査」です。
企業の基幹システムと監査システムを常に接続し、人工知能(AI)も活用しながら不正の有無をリアルタイムで確認するものです。
業務の平準化と訪問機会の減少につながるでしょう。

EY新日本が導入を検討しており、AIを使った監査ツールの開発人材を3年後に2.5倍の75人に増やす予定です。

会計監査は、担当者の態度や話しからおかしいなぁと思うこともあるでしょうし、質問することもたくさんあります。
それゆえ、在宅になると時間もかかりますし、不正などを見落とす可能性も高くなるでしょう。
一方で、現金や受取手形や有価証券や預金証書などの現物を確かめたり(いわゆる実査)、実地棚卸の現場に出向いて状況を把握したり、現物を確かめたり(いわゆる立会)することは、監査手続上、非常に重要なものとなるため、在宅では不可能な手続も存在します。
また、上場企業の場合、一つの部屋で数人が数週間監査を行っていることが多いため、感染しやすい環境にあるかと思います。
窓がない部屋のことも多いですから。
今回の新型コロナウイルス感染症は会計監査を根本的に見直す機会になるかもしれませんね。
ただし、会計監査は、担当者の単価×見積時間の積み上げによって監査報酬が決まるでしょうから、在宅やAIによる会計監査などが増えると、見積時間がクライアント側には感覚的に分かりにくくなるかもしれませんので、監査報酬の交渉が重要性を増すかもしれませんね。

公認会計士が帳簿や領収書を在宅チェックする「リモート監査」について、どう思われましたか?


プリントネットが『公認会計士等の異動に関するお知らせ』を一部変更!

 プリントネットというJASDAQに上場している企業が、先日、「公認会計士等の異動に関するお知らせ」というプレスリリースを一部変更しています。
文章は、以下のとおりです。

(訂正)「公認会計士等の異動に関するお知らせ」の一部訂正について

 2019年10月24日に開示いたしました「公認会計士等の異動に関するおしらせ」の記載内容について、下記のとおり訂正させていただきます。

                 記

1.訂正の理由
当社が2019年10月24日に開示いたしました「公認会計士等の異動に関するお知らせ」の記載内容につき、退任する有限責任監査法人トーマツより、訂正の依頼が本日付けであったため、その訂正を行うものであります。

2.訂正の内容
 訂正箇所には下線を付して表示しております。
 2ページ「6.異動の決定または異動に至った経緯」

<訂正前>

当社は、監査体制に疑念を抱く点並びに近年の監査報酬が増加傾向であることなどから、公認会計士等の評価・見直しを行うべきと考え、監査役会において複数の監査法人と検討してまいりました。

<訂正後>
 当社は、監査証明が出されている期より以前の期における監査体制に不備があったこと、また、近年の監査報酬が増加傾向であることなどから、公認会計士等の評価・見直しを行うべきと考え、監査役会において複数の監査法人と検討してまいりました。

2ページ「7.6.の理由及び経緯に対する意見」
(1)退任する公認会計士等の意見1行目
<訂正前>
 特段の意見はない旨の回答を得ております。

<訂正後>
 退任する公認会計士等からは、「監査報酬に関し合意するに至らなかったため、任期満了により退任する旨申し出たものであります。なお、当監査法人は所定の品質管理体制のもと適切に監査を実施しております。」との回答を得ております。

                                     以上

監査法人に対する不信感はあったのでしょうが、監査法人の意見も聞かず、プレスリリースするというのもどうなんでしょうね。
『監査証明が出されている期より以前の期における監査体制に不備があったこと』というのもよく分かりませんが。
まぁ、あまり会社と監査法人の関係性が良くはなかったということなのでしょうけど。
個人的には、最近では、監査法人変更の理由にすごく興味がわきます。
会社もきちんと理由を書き、監査法人もそれに対する意見をきちんと書くということが、投資家のためになるでしょうね。

プリントネットが『公認会計士等の異動に関するお知らせ』を一部変更したことについて、どう思われましたか?


現場を衰退させる形式主義!

 日本経済新聞によると、行き過ぎた形式主義が現場の思考停止を招いているようです。
不祥事が起きるたび新たな制度やルールが作られ、それらすべての規則を守ることを目的化してしまい、現場力の著しい低下を招いているようです。

企業統治(コーポレートガバナンス)の強化は大切ですが、実態はどうなのでしょうか?
本来、社外役員に求める能力やキャリアは企業ごとに異なるはずですが、知名度や性別、資格など形式要件だけで選定する企業も少なくありません。
機関投資家が画一的な形式基準で評価することも一因です。
担当する企業数が少なければいいというものではありません。
むしろ少なすぎれば1社当たりの報酬に対する依存度が高まり、言いたいことが言えない環境を作ることになってしまいます。

規制当局による検査の在り方も同様です。
実態を見よう、事業性を正しく評価しようと号令がかかるのです。
ただし、マイナスの評価基準は明確でも、プラスの基準は示されていません。
検査結果次第で人事評価を受ける現場にとって、いい仕事やリスクを取って成功した時、それを評価する基準が無ければ、顧客や社会と向き合い議論などできません。
その結果、検査のみに視点が行ってしまいます。

現場にも問題があります。
コンプライアンス(法令順守)強化により、マニュアルなどの整備が進み、ルールやルーティンを守りさえすればいいという組織は責任をとらない楽な仕組みです。
しかしながら、目先の手順や仕組みに依存していては、本質を理解する力や物事を考える力は大きく衰退するのです。

専門家も同じです。
公認会計士は『会計監査六法』に基づき監査を行いますが、20年前までは1,182ページだったものが、今では3,168ページに達します。
監査を取り巻く環境は厳しくなり、厳格な対応が求められています。
その結果、例えば棚卸しの監査時に現品の記録確認に気を取られるあまり、在庫管理状況の確認を失念するという具合に本質的な問題を見逃すことになりかねません。

ガイドラインやマニュアルなどへの依存は責任の所在を分散させ、組織的に動かすには便利な手段です。
しかしながら、職場での対話や各人が考えたり、五感で感じ取ったりという人間本来の能力を低下させているのです。
洞察力、思考力、対話力といった能力は一旦失われてしまうと容易には取り戻せません。
経済環境が好調な時こそ、コストと時間をかけてでも人を育てるという視点が不可欠でしょう。

このBlogでも何度か書いていると思いますが、僕が監査法人を辞めた理由の一つは、不祥事があり、金融庁の検査のための書類作りが増えたことにあります。
監査手続きとは直接関係のないような作業が増え、誰のために監査をしているのだろうと疑問がわいたからです。
当時以上にその作業は増えていると推測しますし、今も本質的に変わらないですね。
近年、『会計監査六法』を見るたびに、以前は『会計監査小六法』だったのになぁとか、実際にはページ数も増えているし、金融用・学校法人用・非営利法人用など種類も増えているなぁと思います。
形式にとらわれすぎて、本質を見落とさないようにして欲しいですね。

現場を衰退させる形式主義について、どう思われましたか?


「本3月期決算に係る監査の実施に当たって」の公表!

 日本公認会計士協会は、2019年03月27日付けで、「本3月期決算に係る監査の実施に当たって」を公表しました。

 内容は以下のとおりです。
 本3月期決算に係る監査の実施に当たって企業活動の複雑化・グローバル化が加速する中で、企業が作成する財務諸表は、様々な立場の人がその信頼性に注目しています。このため、財務報告の信頼性を担保するための監査の役割は、一層重要性を増しています。加えて、監査基準の改訂によるKAMの導入、通常とは異なる監査意見等に係る対応についての議論など、昨今の監査の信頼性向上への取組からも明らかなように、従来にも増して、ステークホルダーからの監査に対する期待も高まっています。
 一方で、近時においても盛んに報道されているとおり、企業の不正が後を絶ちません。また、海外でも会計不正やその監査を巡る問題を受けて、監査の信頼性を更に向上させるための議論が行われています。
 当協会では、監査業務改善のために、毎年監査業務審査会の審査内容を参考にした『監査提言集』を公表しています。この『監査提言集』では、監査人が心掛けるべき「11の提言」を記載しています。
 3月期決算に係る監査の繁忙期を迎えるに当たり、会員各位には引き続き、「11の提言」も有効に活用し、職業的懐疑心をもって、監査の基準に従いリスク・アプローチに基づく監査の実施に努めるようお願いします。

以 上

 こういう文書を出さないといけない状況であるということ自体、残念な気がしますね。
ここでは書きませんが、『11の提言』も、こんなこと書く必要があるのか?と思うようなものがいくつか入っています。
個人的には、不祥事の発生→監査の厳格化→マニュアルなどの強化→職業的懐疑心の低下という悪循環に陥っているのではないかと思います。
あと、最近、『KAM』(Key Audit Matters)ということばを、日本公認会計士協会が良く使っているような気はしますが、もう少し、一般の方々でもわかりやすいことばにした方が良いのではないかと思うのは、僕だけなのでしょうか?

「本3月期決算に係る監査の実施に当たって」の公表について、どう思われましたか?


指針変更でわかった「監査法人交代」の理由は結局お金!

 12月期決算の上場会社の定時株主総会が終わりました。
上場会社は決算書を監査法人にチェックしてもらう義務を負っています。
どの監査法人に監査を依頼するかの決定プロセスは会社によって異なり、会社が候補を決めて総会に諮る場合と、会社自体に決定権があって総会では報告するだけで良い場合があります。
しかし、いずれにしても総会マターです。
このため、監査法人の交代は、定時総会開催月の前々月の下旬から当月上旬くらいまでに公表されるのが一般的です。
2019年も12月期決算企業の監査法人交代の発表が1月下旬から始まりましたが、2019年は例年とは少々趣きが異なっています。
交代を知らせる各社のリリースに、これまでにはなかったほどしっかりと交代理由が書き込まれているのです。
逆に言えば、これまではなぜ監査法人が交代するのか、その理由がちゃんと書かれてきませんでした。
なぜ2019年になって、こうした変化が生じているのでしょうか?
これに関する記事が、Money Forwardが運営するMONEY PLUSというサイトに書かれています。

上場会社が監査法人を変える理由はいくつかあります。
1つは、会計処理の方針で会社側と監査法人の意見が対立したり、その会社の事業特性や業界慣習に対する理解をしてもらえない場合、2つ目が、監査法人の担当者が重大なミスを犯したり、何らかの粗相があって会社側を怒らせた場合、3つ目が、監査報酬で折り合えなかった場合です。
このほかに、海外子会社が増えて海外の会計事務所とのネットワークがある監査法人に乗り換える場合などがあります。
かつて、監査法人の変更は、上場会社にとって非常に重大なことでした。
会社が何か重大なリスクを抱えていて、監査法人に逃げられてしまったのではないか、と市場から疑いの目で見られる可能性があったからです。

しかしながら、平成不況が長引く中で、新規に上場する会社の数が激減し、監査法人間でクライアントの奪い合いが発生しました。
これによって、少しでも監査報酬を安くしたい会社側の思惑とが合致し、4大監査法人(EY新日本、あずさ、トーマツ、PwCあらた)間での変更や、4大監査法人から準大手への変更であれば、投資家も色眼鏡で見ることがなくなったため、監査法人変更のハードルがぐっと下がったのです。
そして景気が回復すると、今度は監査法人の人手不足が深刻化してきました。
それまで買いたたかれる一方だった監査法人も、会社に対して原価に見合う報酬を要求するようになり、一転して売り手市場になったのです。
東芝問題をはじめ、次々と不正会計が発覚したため、より厳格な監査手続が求められるようになったことも、監査法人の人手不足の原因になっています。
このため、かつては監査先数と売上高で競い合っていた監査法人も、ちゃんと採算が合うだけの報酬を払ってくれて、なおかつ粉飾発覚リスクも低い監査先しか監査を引き受けないという方針に転換し、近年では監査報酬で折り合わなかったために、監査法人が代わるケースが激増しているらしいということは、噂レベルでは出ていたのです。

ところが、会社側はその本音、つまり「監査報酬で折り合わなかったから監査法人を変えた」という理由を、なぜか交代のリリースに書かないことが一般化していたのです。
監査を受ける会社の現場の人にとって、監査法人を変えるというのは大変負担が重いものです。
会社によって業界の慣習は異なり、監査法人に会社のことや会社が手掛けている事業のことをわかってもらうまでには大変な労力がかかります。
それゆえ、監査法人を変えるというのは、そう簡単なものではないのです。
ところが、リリースに書かれる前任監査法人の退任理由は「今度の総会で任期が満了するから」となっていたのです。
後任は「監査を任せられるだけの資質があるから」、あるいは「総合的に判断して」といった、真の理由がわからない書き方であるのが普通で、まるでコピペしたかのように、大半の会社が同じ文言を書き連ねていました。

その状況が一変したのが2019年1月下旬です。
理由は、金融庁が有識者を集めて発足させた「会計監査についての情報提供の充実に関する懇談会」が、1月22日に公表した報告書に「監査法人の実質的な交代理由をちゃんと書くべき」と書かれたからなのです。

効果はてきめんです。
それ以降、3月8日までに開示された監査法人の交代リリースをまとめてみたところ、19社中18社が明確に交代理由を書き、そのうち9社が監査報酬で折り合えなかったことを理由に挙げています。

このほか、監査時間を理由にした会社が1社あり、監査報酬は「単価×のべ作業時間」で計算されますので、監査報酬が理由と考えられます。
この1社も含めれば10社です。

4月に入ると、3月期決算会社の監査法人交代の発表が出始めます。
昔に比べれば、監査法人の交代で会社側が風評リスクにさらされる確率は低下したとはいえ、それでも大手から中堅以下の規模の監査法人に交代した場合は、あらぬ噂を立てられるリスクを伴います。
理由を明示することが常識になれば、会社側は不本意な風評リスクから解放され、それは投資家にとっても歓迎すべきことだと思います。

僕自身は、監査法人に勤めていた人間なので、監査法人を変えると事業のことをわかるようになるまでかなりの時間を要するので結局高く付くと思っているのですが、そうではないようですね。
あとは、IPOしそうな企業を探し出して、IPOまではかなり安い報酬で引き受け、上場してから回収していくというのが一般的なのかなぁと思っていたのですが、簡単に監査法人を変更するのが一般的になってくると、IPOまでの期間の報酬もきちんと取るようになる、つまり、監査法人側も選別を強めるような気はします。
あとは、投資家という立場からすると、考えが古いのかもしれませんが、今後は大手が監査先を絞っていくことになると思いますので、大手が監査しているところに投資しようとは思いますね。

指針変更でわかった「監査法人交代」の理由は結局お金であることについて、どう思われましたか?


登録政治資金監査人に対する個別の指導・助言の取組について!

 政治資金適正化委員会は、政治資金監査の質の確保を図るための取組の一つとして、平成26年分の収支報告書(定期分)に係る政治資金監査から、政治資金監査報告書や収支報告書の記載状況等に不備のあった登録政治資金監査人に対して指導・助言を行う取組を実施しています。
個別の指導・助言の取組は、都道府県選挙管理委員会及び総務省に対して、政治資金監査報告書の記載状況等について報告を求め、当該報告に基づいて、関係する登録政治資金監査人に対して直接当委員会から個別に指導・助言を行うものです。
指導・助言の対象となる事例は、以下のとおりです。

(1) 政治資金監査報告書の基本的な構成に係るもの
(2) 収支報告書(支出に係る分に限る。)上に金額の不整合(計算誤り、表間不突合等)があるもの
(3) 政治資金監査を適確に実施していないことが明らかであると考えられ、政治資金監査制度への国民の信頼に影響を及ぼしかねないと認められるもの等

これに基づき、指導・助言の対象とした事例等が公表されています。
平成29年分の収支報告書(定期分)に係る政治資金監査を対象とした個別の指導・助言の取組において、個別の指導・助言の対象とした主な事例等は、下記のとおりです。
政治資金監査は、法令及び政治資金監査に関する具体的な指針(政治資金監査マニュアル)に基づき適確に行う必要がありますので、このような事例が生じないよう、この機会に改めて、政治資金監査マニュアル、政治資金監査チェックリスト及び政治資金監査報告書チェックリストをご覧いただき、引き続き適確な政治資金監査の実施に努めていく必要があります。

<指導・助言の対象とした主な事例>
○都道府県選管の最初の受付時に、収支報告書(支出に係る分に限る。以下同じ。)上に金額の不整合(計算誤り、表間不突合等)があった。
○都道府県選管の最初の受付時に、収支報告書と領収書等の写しとで、金額の不整合があった。
※上記事例には以下の事例を含む。
・支出に重複計上があったため、後に重複分を削除した。
・対象年以外の年月日の領収書等の写しを添付していたが、後に当該支出を削除した。
・領収書等の写しのない支出を記載していたが、後に当該支出を削除した。
・収支報告書に計上されていない支出に係る領収書等の写しが添付されており、後に当該支出を追加した。
○都道府県選管の最初の受付時に、収支報告書と領収書等の写しとで、年の不整合があった(領収書等の「年」の記載が誤っていた)。
○その他、収支報告書に計上されている支出について、領収書等との確認を行っていなかった。
○政治資金監査報告書の基本的な構成に不備があった。
○同一の登録政治資金監査人について、2か年連続で同一又は異なる事例の報告があった。
○同一の登録政治資金監査人について、複数事例の報告があった。

<上記以外に都道府県選挙管理委員会等から報告のあった誤りの事例>
(1)政治資金監査報告書に関するもの
○「1 監査の概要」(1)で監査対象期間が「平成28年」「平成30年」等となっていた。
○「1 監査の概要」(1)で監査対象期間が「平成○年○月○日から平成○年○月○日まで」と旧記載例で記載されており、かつ、監査の対象となった収支報告書等に係る会計の開始日が誤っていた。
○政治資金監査報告書の本文中で政治団体名の記載不備があった(異なる政治団体の名称が記載されていた)。
○政治資金監査報告書上で矛盾した記載があった(徴難明細書に係る支出があるのに徴難明細書が存在しなかった旨の記載等)。
(2)収支報告書に関するもの
○収支報告書上で氏名及び住所の記載不備(記載誤り)があった。
○収支報告書と領収書等の写しとで、月日の不整合があった(収支報告書の月日の記載が誤っていた)。
○収支報告書と領収書等を徴し難かった支出の明細書とで、支出の目的に不整合があった(領収書等を徴し難かった支出の明細書の支出目的の記載が誤っていた)。

これらを見ると、しょうもないミスが多いですね。
このようなミスをすると非常に恥ずかしいと思いますが、登録政治資金監査人はこのようなレベルの仕事で大丈夫なのでしょうか?
こういうレベルのものに、『監査』ということばを使ってほしくない感じですね。

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内部統制報告書の訂正件数が不適切会計増加で過去最多に!

 正しい財務諸表を作成するための社内管理体制が整っていると上場企業が投資家に向けて宣言する文書、「内部統制報告書」を訂正する事例が急増しているようです。
2018年の訂正件数は106件と、2017年の61件を上回り過去最多になりました。
不適切な会計処理が発覚したことを受け、報告書の有効性を過去にさかのぼって取り消すケースが目立つそうです。

内部統制報告書は、2009年3月期から有価証券報告書と併せて金融庁への提出が求められるようになりました。
不正会計が起きない社内体制作りを促すのが目的で、財務諸表の妥当性を証明するための重要な書類なのです。

企業は報告書で、財務諸表を作成するための適切な管理体制が整っているかどうかを説明します。
そのうえで内部統制が「有効」「有効でない」「表明できない」のいずれかを明記します。

報告書の訂正の理由として目立つのが、内部告発や内部監査などをきっかけに発覚した不適切な会計処理です。
ジャストシステムは一部従業員が会社に無断で返品条項を付けて販売店に売っていた問題が判明し、2015~2018年の報告書を「有効でない」に訂正しました。
東建コーポレーションも、不適切会計が発覚し、2013~2017年分を訂正した。

まだ実現には至っていませんが、日産自動車も、元会長のカルロス・ゴーン容疑者の報酬過少記載事件を受け、報告書の訂正を検討しているようです。

訂正の増加に対し、市場関係者からは懸念の声が出ているようです。
野村総合研究所の大崎貞和フェローは「現状では不正会計の発生リスクを示す役割を果たせていない」と指摘しています。
「形式的な対応にとどまっている企業が多いのかもしれない」(大和総研の横山淳金融調査部副部長)との見方もあります。

内部統制報告書が導入されてからもう10年になるんですね。
今なお不祥事などが多くて内部統制報告書を訂正するケースが増えているということは、内部統制の重要性を認識できていない経営者が多いということなんでしょうね。
以前から、規模の小さい企業は内部統制報告書の提出を緩和すべきというような意見が出ていますが、僕は反対です。
基本的に、内部統制がきちんと構築されているからこそ、日々の取引の積み重ねの結果である決算書の数値が信用できるということだと思いますし、規模が小さいほど、人員の問題で属人的になったり、チェック機能が働かない可能性が高まると思いますので、規模が小さいから簡便にするというのは間違っているのでないかと思います。
もう少し、内部統制の重要性を認識してほしいですね。

内部統制報告書の訂正件数が不適切会計増加で過去最多になったことについて、どう思われましたか?


報酬値上げで監査法人の交代が相次ぐ!

 決算をチェックする監査法人を変更する企業が増えているようです。
2018年は監査法人の合併など特殊要因を除いた変更件数が125社と2017年を上回り、リーマン・ショック直後の2009年以来、9年ぶりの高水準となりました。
東芝などの会計不祥事を受けた監査の厳格化で大手を中心に報酬を引き上げる動きが背景にあるようです。
一方で、監査法人との「なれ合い」を防ごうとして監査法人を変更する企業もあります。

税務研究会(東京都千代田区)によると2017年の変更件数は123社で、監査人・監査報酬問題研究会によると、上場企業の監査報酬は2017年度で1社平均6,604万円でした。
2016年度は6,300万円、2015年度は6,152万円で、年々高額化しています。
企業ごとの差が大きく、協和発酵キリンの直近の監査報酬は1億300万円、日本ペイントホールディングスは1億2,600万円。ニトリホールディングスは4,600万円でした。
企業規模や子会社数などが関係します。

2018年に目立ったのは4大監査法人の1つ、僕が以前勤めていたトーマツからの変更のようです。
40社強が他の監査法人に変更しました。
中堅以下の企業が多く、「報酬引き上げについていけなかった」(製造業)との声が漏れています。

東芝の会計不祥事以降、大手監査法人を中心に監査の厳格化を進めています。
デロイトトーマツグループの永田高士最高経営責任者(CEO)は、「監査の品質を確保するために適正な人員配置をしている」と話しています。
監査業務に詳しい青山学院大の町田祥弘教授は、「長時間の監査に見合う報酬を払えない企業は、監査法人も業務を引き受けづらいはずだ」と指摘しています。

監査法人とのなれ合いを防ごうとする動きもあるようです。
日本ペイントホールディングスは約40年間担当したEY新日本から大手のあずさに変更しました。
どこまで本当か分かりませんが、日本ペイントホールディングスのIR担当者は、「欧州で義務化されている監査法人のローテーション(強制交代制)を意識した」と言っているそうです。

課題は情報開示です。
監査法人を変更する場合、企業の内部管理体制などに問題があり監査法人が業務を引き受けないケースもあります。
2018年に開かれた会計監査の情報開示に関する金融庁の懇談会でも、監査人交代の理由や経緯は投資家にとって重要なのに、実質的な交代理由が説明されていないなどの指摘があったようです。

現状は「任期満了」といった簡単な説明にとどまる企業が大半です。
大和総研の吉井一洋氏は、「情報開示に納得していない投資家は多い」と指摘しています。
決算の信頼性を高める上でも、監査法人との関係性を投資家に開示する姿勢が求められています。
個人的には、監査契約の期間は契約書上1年だと思いますが、実質的には自動更新だと思いますので、交代したときに任期満了というのはどうなのかなぁと感じます。
あとは、働き方改革も影響しているんでしょうね。
よって、交代の場合は、企業と監査法人双方がコメントするようにすればいいのではないかと思います。

報酬値上げで監査法人の交代が相次いでいることについて、どう思われましたか?


監査法人選任はJAの実態に合わせて慎重に(会計監査人評価のポイント)!

 農業協同組合新聞に、会計監査人評価のポイントが載っていました。
戸津禎介有限責任監査法人トーマツJA支援室の講演を、新世紀JA研究会の責任でまとめたものです。

 農協法の改正を受けて平成31年10月1日以降、農協等の会計監査は従来の中央会監査から公認会計士監査に移行されることになりました。公認会計士監査の受監に向けて、いよいよ多くの公認会計士や監査法人(以下監査法人等)から会計監査人を選任することが必要な時期となっています。
 具体的な選任は、日本監査役協会の『会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針』やJA全国監事協議会の『監事が農協等の会計監査人予定者の選定において留意すべき事項』等が公表されており、これらに従って進めていくことが通例と考えられます。
 選任プロセス自体の説明は、平成29年10月の講演で説明しましたので、本論では、実際に会計監査人選任の場でいただいた質問をもとに、会計監査人の選任を進めるための具体的な留意点を伝えることで、選任に向けての理解の深化や、系統全体に蔓延しているよくある誤解の解消を目指します。
 具体的な話をする前に、改めて農協等の会計監査人の選任にあたっては、透明で的確な選任過程を経ることの必要性を再確認させていただきます。選任にあたっては、透明で的確な選任過程を経ることで、監事、役員の説明責任を果たすことが重要になると考えます。
 具体的には、組合員に対して、監査品質はもとより、組合経営に資する監査法人等を会計監査人として選任したのだと説得的な説明を行い、特に外部(政府、マスコミ等)の目を意識し、現状維持ではなく、自己改革を進めるため適任の監査法人等を選任したことを主張できるような選任をすることが重要と考えます。
 このような透明で的確な選任過程を経ることの重要性は、ここ数か月で急激に高まっており、以下のような背景があるものと考えられます。
◇既定路線に従い会計監査人を選任するとしても、十分な検討をせずに選任してしまうと、農協改革が骨抜きになっているとの批判を受ける恐れがあるとの周知が進んでいる。
◇今後、農協の経営環境が厳しくなることが見込まれる中で、単に財務諸表を批判的に検討するだけでなく、経営課題の解決に向けて示唆を与えてくれるような指導的な機能を発揮する会計監査人に対する期待が高まっている。
◇農林水産省による報酬調査の公表や監査法人等による具体的な提案活動が進んだ結果、監査報酬の水準が想定より高くなる恐れが高まった。
◇会計監査人の選任過程を常例検査の対象にする可能性がでてきている。
◇透明で的確な選任過程を経ることの必要性を十分に認識いただいたところで、実際に会計監査人選任の場で、各農協からよく質問のある8つのポイントに絞って具体的な話をさせていただきます。
◆ポイント(1)「品質管理」
 品質は監査の根幹をなすものであるため、監査品質の水準は関心が高い領域です。監査の品質は、見た目で良し悪しの判断が難しく、通常、監査法人の提案書には品質管理体制に関する膨大な情報が盛り込まれることから、見極めるべきポイントを絞り込む必要があります。
 審査担当のパートナーの設置や難易度の高い事案の解決をサポートする機能があるか、などの仕組みの有無に加えて、過去の金融庁(公認会計士監査審査会)や公認会計士協会の検査結果を確認することが最低限確認すべきポイントと考えられます。
◆ポイント(2)「情報セキュリティ」
 監査は多くの秘匿情報を扱いますが、近年、監査法人による情報漏えい事案が少なくありません。そのため監査クライアントは、監査法人に重要情報の管理体制を整備・運用することを求める傾向が強まっています。見極めのためには、情報セキュリティマネジメント規格の取得状況など、情報セキュリティ強化に向けた取り組みを確認することが有用です。
◆ポイント(3)「業界理解」
 公認会計士監査はリスクアプローチにより行われます。リスクを正しく把握して、リスクに対応する監査手続を立案して対応するわけですが、リスクを把握するためには、総合事業の理解も必要ですし、そもそも株式会社と協同組合の違いを理解しておくことが必要になります。
 今まで一般事業会社ばかり監査していた公認会計士が協同組合や総合事業に対する基本的な理解を持ち合わせていなのではないかとの不安は大きいようです。系統への業務提供等の実績を把握することで、不安が顕在化しないことを確認することが考えられます。
◆ポイント(4)「非監査業務」
 農協を取り巻く今後の厳しい経営環境に鑑みれば、公認会計士が持つ知見を経営に活用していくことは有用であり、会計監査だけに限られてしまうことは実にもったいないと感じます。多くの農協では、公認会計士からの様々なアドバイスを期待していると思われますが、会計監査人が非監査業務を提供してはいけないとの誤解が蔓延しています。
 まずはこのような誤解を正すことが重要ですが、一方で非監査業務の提供を志向しない公認会計士がいることも事実です。公認会計士の知見を今後の農協経営に活用していくために、非監査業務に対する考え方や知見の有無を確認することをお勧め致します。
◆ポイント(5)「業務監査」
 これまで業務監査が農協経営の高度化に貢献してきたことから、今後公認会計士監査に移行した場合に業務監査の取り扱いがどのように変化するのかが大きな関心事になっています。公認会計士監査は会計監査を目的としているため、農協から特段の要請を受けない限り業務監査は実施されません。公認会計士の指導的機能の発揮や非監査業務の提供を通じて代替されていくものと考えられます。
◆ポイント(6)「是正指導」
 監査はJA全国監査機構、指導は中央会という歴史からか、公認会計士監査になったら公認会計士は指導機能を発揮してくれなくなるとの誤解をよく耳にします。公認会計士によって、指導的機能を発揮するための意思・能力に差があることも事実ですが、少なくとも指導機能の発揮は制限されるものではありません。
 どの程度指導機能の発揮が期待されるのかを、意思や能力の点から見極めることを勧めます。せっかく公認会計士監査が導入されるのですから、公認会計士を経営課題の解決に役立つ存在として取り込んだ方がよいことに異論はないと思われます。
◆ポイント(7)「監査チーム」
 悲しい事実ですが、監査は誰がやっても同じということはなく、監査法人もっと言ってしまうと、だれが担当するかによって監査のスタイルは大きく変わってきます。提案書では通常、監査担当者の氏名や担当者の経歴が記載されますし、プレゼンテーションの場を通じて個性を見極め、自らの組織にあうスタンスの公認会計士であるかを見極めることが重要です。
◆ポイント(8)「監査報酬」
 監査報酬は、最も関心が高い項目であり、多くの質問が寄せられています。内訳ごとの監査時間の合理性を確認することはもとより、次のような大前提を確認し、実質的な負担を理解することが重要と考えます。
 (1)監査時間及び監査報酬は、概算なのか確定なのか?
 (2)監査時間及び監査報酬は、工数のかさむ初年度を前提にしたものなのか、数年後の安定的な状況を前提にしたものなのか?
 (3)初年度特別価格で、2年目以降報酬が上がる可能性はないのか?
 (4)非監査業務が提供されている場合、監査報酬に取り込まれる部分はどれくらいあるのか?
 以上のように、監査人選任にあたっての具体的な留意点を説明しました。冒頭に申し上げた通り、会計監査人の選任の目的は組合員のために現状維持ではなく、自己改革を進めるため適任の監査法人等を選任することにあります。その目的を忘れることなく、上記の留意点を踏まえ、各農協がベストな会計監査人を選任いただくことを強く祈念致します。

個人的には、非監査業務が監査報酬の中に含まれていて良いのか?という疑問はありますね。
この記事を読んで、あまりクライアントの方から評価を受けることの少ない監査業務において、過去何度か高く評価していただいたのは、指導業務だったということが思い出されましたが、ここが重要なんでしょうね。
指導業務が行えるからこそ、クライアントの方も、事前に相談できるようになるのではないかと思います。
非監査業務との線引は必要だと思いますが、農協に限らず、監査人も指導機能が発揮できるよう日々スキルアップしないといけないですね。

会計監査人評価のポイントについて、どう思われましたか?


監査法人選任はJAの実態に合わせて慎重に(公認会計士移行の留意点)!

 農業協同組合新聞に、公認会計士移行の留意点が載っていました。
日向彰農水省経営局協同組織課課長の講演を、新世紀JA研究会の責任でまとめたものです。

農協改革集中推進期間が来年5月に終わります。これが農協改革の第1ステージです。そして33年4月以降から改正農協法施行に伴う5年後の見直しが始まり、これが第2ステージとなります。そのなかで、農協の理事構成、中央会制度の見直しなどがあります。そのうえで公認会計士監査を導入し、31年度決算から監査が始まります。系統では昨年4月にみのり監査法人をつくりましたが、各農協では監査法人の選定作業に入っているところだと思います。
 3月決算の農協では、来年6月の総会で監査法人を決めて、内部統制の整備、公認会計士監査ということになります。最後に准組合員の利用規制ですが、農水省ではいま、正組合員、准組合員、員外3者の事業利用量を調査しています。平成33年3月までの予定で、その結果をもとに、いろいろ検討することになっています。
 農協によっては32年3月には、31年度の財務諸表づくり、来年の春ころから期中監査の結果を踏まえ期末監査となり、会計士が財務諸表の適正さをチェック。32年6月に監査意見の表明が行われ、通常総会で決算の承認ということになります。
 では、農水省はなにをするかというと、監査コストの引き下げのお手伝いをさせていただきます。公認会計士監査は、農協にとって意義あることだということを理解し、農協経営に活かしてほしい。

 公認会計士監査を導入したのは、農協の信用、共済事業の規模が大きいという重い事実があります。信用不安を起こさないため、第三者の意見をしっかりもらって、適正に財務諸表がつくられ、健全に経営されているのだというお墨付きを得ることです。それが組合員、国民の信頼をえることです。信金や労金などにも信用事業を営んでいるところは公認会計士監査が義務つけられています。
 というのは、秋田県のおばこ農協の問題があります。農業白書でも紹介され、輸出や直接販売を行うなど立派な農協でした。しかし会計監査の財務諸表の作り方があまりにもいいかげんだったといわざるを得ない。公認会計士に聞くと、経済受託債務と債権に80~100億円もの差があり、おかしいと思わなかったのがおかしいと言っています。
 60数億の赤字で、4%割れはなかったものの、11.11%あった自己資本比率が、あっという間に8%割れを起こしました。この重みを、しっかり受け止め、農水省もそうですが、緊張感を持っていただきたい。世の中の目はきびしくなっています。住専問題をくりかえしてはなりません。法律で公認会計士監査が決まっている以上、しっかり公認会計士とキャッチボールして、役職員にとっても監査を受けたというのは、リスク回避など、農協にとっていいことだという認識をもっていただきたい。

 では農水省は何を支援できるか。監査コストは上がることも下がることもあります。高くなると、国は補填して欲しいという声も多く聞かれました。しかし、医療法人、社会福祉法人などもみんな自腹でやっています。モラルハザードを起こしてはならないと思います。農協だけ支援すると必ず批判が出ます。いろいろな思いがあるのは承知していますが、ご理解いただきたい。JAグループが批判されるようにはなって欲しくはありません。
 その代わり、監査コストを下げるお手伝いをします。本年度、全中やあずさ監査法人と、公認会計士監査のマニュアルづくりに取りかかっています。監査法人選任の一助になれば幸いです。その上で、夏の概算要求で2億円の「監査法人のコストの合理化支援」を要求しています。農協の取り組みに任すといっても、離島の農協や大きな経済事業を展開する農協があります。コストを引き下げるための相談を受けます。その場合、中央会は、これまでの経営指導のノウハウを活かし、内部統制強化にリーダーシップを発揮していただきたい。
 また、農水省、金融庁、全中、公認会計士協会の4者で、農協が監査法人を選ぶにあたっての留意点について「JA常勤監事協議会研究レポート」をまとめました。参考にしていただきたい。農協が監査法人を選ぶ場合は、なぜこの法人を選ぶのかを説明できることが重要です。また監査法人を公募するという農協もありますが、その場合も、公募していることが、ちゃんと分かるようにしていただきたい。それが組合員の農協への信頼を高めることになります。
 お願いになりますが、全中監査機構のこれまでのノウハウの蓄積を新しい監査法人に引き継ぐためのしっかりした仕組みをつくってほしい。また、来年5月、自己改革集中推進期間が終わった時点で、生産資材価格の引き下げ、農産物の有利販売などの自己改革で、農家の所得向上のためどれだけ頑張ったか、いったん総括しなければなりません。そのため、ひとつでも多く取り組み、組合員の評価を高めて、頑張っているよということを組合員に示してほしい。改革を評価するのは組合員です。
 農業者が農協を利用するかどうかが物差しです。その意味でも公認会計士監査は経営改善の一助になるのです。農協はリーダーシップを発揮し、農業者所得増大への高い評価を得て、それを農水省にバックしていただきたい。

『高くなると、国は補填して欲しいという声も多く聞かれました。しかし、医療法人、社会福祉法人などもみんな自腹でやっています。モラルハザードを起こしてはならないと思います。農協だけ支援すると必ず批判が出ます。いろいろな思いがあるのは承知していますが、ご理解いただきたい。JAグループが批判されるようにはなって欲しくはありません。』などというコメントを見ると、まともなことをおっしゃっているなぁと思いました。
あとは、『その代わり、監査コストを下げるお手伝いをします。本年度、全中やあずさ監査法人と、公認会計士監査のマニュアルづくりに取りかかっています。監査法人選任の一助になれば幸いです。その上で、夏の概算要求で2億円の「監査法人のコストの合理化支援」を要求しています。農協の取り組みに任すといっても、離島の農協や大きな経済事業を展開する農協があります。コストを引き下げるための相談を受けます。』という点については、どうすれば安い金額で契約してくれる監査法人を見つけられるかという誤った解釈の方をなくす努力をしてほしいとは思います。
監査法人は、当然、見積もりの工数ベースで報酬を提示すると思いますので、監査を受ける側に起因して工数が多くなり、結果として監査報酬が高くなるところもあるでしょうから、監査を受ける側に起因しているものを取り除くためのマニュアルとなってほしいと思います。
結局は、会計監査をきちんと受け、内部統制などをきちんと整えることが自らの信用を高めることであること、監査報酬は出資者が負担しているものであることなどを認識のうえ、監査法人を選定し、契約してほしいですね。

公認会計士移行の留意点について、どう思われましたか?


監査不信「10年周期説」に現実味!

 企業決算にお墨付きを与える会計監査の世界大手「ビッグ4」に再び批判が高まっているようです。
欧米で相次ぎ粉飾見落とし騒動が浮上し、リーマン・ショック後10年、エンロン事件からやがて20年というタイミングに、会計不祥事「10年周期説」も現実味を帯びているようです。
監査という「資本主義のインフラ」を巡るコスト分担が未解決な限り、好況期に緩むマネーの規律が不祥事の種を育て続けるでしょう。

 イギリスの企業会計の監視主体、財務報告評議(FRC)は今、異例のハイペースで、「●●の監査に関する■■への罰金」という監査法人への罰則を発表しています。
背中を押したのが、イギリス議会による5月の報告書で、「必要レベルの独立した監査をできない、なれ合い集団」と、世界企業の監査を一手に担うビッグ4、KPMG、アーンスト・アンド・ヤング(EY)、デロイトトウシュトーマツ(DTT)、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)を厳しく指弾した。

直接のきっかけが建設2位のカリリオン社の破綻です。
公共サービスに民間資金を生かす「PFI」発祥の地で、病院や道路などを多く手掛ける大手でした。
それが突如、15億ポンド(約2,300億円)の負債を抱え清算されたとあって、批判の矛先がKPMGの監査に向かったのです。

KPMGは南アフリカで銀行の破綻に関連し現地経営陣が総辞職しています。
アメリカでも米ゼネラル・エレクトリック(GE)の保険部門が巨額損失を計上した件で米証券取引委員会(SEC)が調査中です。
他の監査法人でも、PwCが「インド版エンロン事件」と呼ばれた件に絡む罰則で、上場企業監査を禁じられるなど、今年に入りニュースが相次いでいます。

企業が投資家からお金を集め、利益を生み、成長の歯車を回す資本主義で欠かせないのが企業の姿を正しく表す決算書です。
監査はそれを担保するプロセスです。
産業革命後の英国を源に、大恐慌を経て上場企業に作成と定期的な開示が義務付けられるようになったのです。

その欠かせない「インフラ」に「約10年周期でスキャンダルが起きる流れがある」と、大原大学院大学の八田進二教授は指摘しています。
10年前に、アメリカのリーマン・ブラザーズが破綻し、さらに、その10年前はアメリカのエンロンが簿外に債務を隠し「驚異の利益」を粉飾計上していた頃です。

「10年」に明確な根拠はありません。
しかしながら、あるサイクルの存在を歴史が示しています。
成長率の高い好況時には企業がその前提の下、設備投資やM&A(合併・買収)を実行しますが、監査する側も足元の延長線上で妥当であれば問題視しにくいと言えます。
ところが、実際には常にバブルがはじけ、資産価格が下がり「時価」へと修正を迫られるという繰り返しです。

対応し、規制強化は進んでいます。
エンロン後の2002年、アメリカで企業改革法(SOX法)が成立し、決算の虚偽報告に最長20年の禁錮刑が導入されました。
日本でもカネボウの粉飾後に「日本版SOX法」が開始し、ヨーロッパでは同じ監査法人が同一企業を担当するのは最長20年となりました。

それでも絶えぬ不祥事にイギリスでは今、懲罰的ビッグ4解体論も浮上しているようです。
実際、エンロンの監査担当だったアーサー・アンダーセンは、粉飾を見抜けなかっただけでなく、積極的な加担も疑われ解散に追い込まれました。
監査部隊はデロイトトウシュなどに吸収され、現在のビッグ4になりました。

しかしながら、その結果、欧米の大企業の97~98%がビッグ4の顧客となっています。
寡占ゆえの競争欠如が緩みの元凶との批判は根強いようですが、実際はこれ以上潰せない「ラスト4」と呼ばれる存在です。

「監査は(未来を映す)水晶玉ではない」と、イギリスKPMGのビル・マイケル会長は英誌で批判に反論しています。
投資家は会社の不正を見抜けといいますが、監査とは決算書類が適正に作られている確認を行う作業であり、万能ではないとの主張です。

根本には企業と監査人を巡る、本質的な緊張関係の欠如が横たわっています。
KPMGがカリリオンから得た監査報酬は約2,900万ポンド(約41億円)で、報酬を受けながら、企業性悪説に立つ厳しいチェックは果たして可能なのでしょうか?
一方、企業にしてみれば監査は必要ですが、利益を生まない経費です。
この資本主義のインフラのコスト分担が未解決なことが、10年周期の遠因です。

代案の議論はあるようです。
保険会社が監査リスクを見積もり最低価格をはじき、監査人が入札する、企業と投資家がコストを折半し取引所に監査費用をプールする。
要は企業と監査を相対にせず、第三者を挟むアイデアです。
しかしながら、「公的監査が試みられた国で成功例はない」(青山学院大学の町田祥弘教授)ようです。
自由競争に基づくのが、資本主義であり、コスト分担の解は見えないようです。

そんな中、トランプ米大統領は先日、突然「費用の節約だ」と企業業績の四半期開示見直しを指示しました。
戦後最長に並ぶ好景気の下で踏まれるアクセルですが、規律が緩み、そして次の会計不祥事の芽が育っているのでしょう。

 元々、監査法人に勤めていた人間としては、監査費用は、企業が負担しているのではなく株主が負担しているという考え方をすれば、現状で問題ないのではないかと思います。
監査は決算の数値だけをチェックしていると思われがちですが、普段の取引の流れ(内部統制)もチェックしており、内部統制がきちんと整備・運用されていることを確かめられたからこそ、決算の数値はある程度信用でき、決算時のチェックも少なくなっています。
この普段の取引の流れを把握するのが大変なのです。
当然、業界の特性もあるでしょうし、それぞれの企業によって異なるからです。
これは、決算の数値の監査においても同じことが言えます。
あとは、ここが理解を得ることが難しいところだとは思いますが、すべての粉飾を見破るのは不可能だと思いますし、粉飾の歴史に伴って、監査技術も向上しています。
よって、頻繁に監査法人が変わるとなると、これを新たに把握するのに膨大な時間がかかり、結局、監査報酬が上がることになってしまいますし、その企業のことをよく知らないということになりますので、粉飾のリスクは高まります。
ここは、大手監査法人の担当者の定期的な変更で、新たな視点や緊張感は担保できるのではないかと思います。
結果的に、現状が良いと考えています。

 監査不信「10年周期説」に現実味が帯びていることについて、どう思われましたか?


シンガポール取引所が世界の動きに対応して決算・四半期開示を見直し!

2018年01月30日(火)

シンガポール取引所は、先日、上場企業に課している四半期決算の開示ルールの見直しを検討すると発表しました。
年4回の開示義務を年2回に軽減したり、開示が必要な項目を減らしたりする案を検討するようです。
開示ルールを簡素化する世界の取引所の流れに対応する狙いだそうです。

シンガポール取引所は、まず、四半期決算制度を維持するかどうかを検討します。
仮に、四半期決算の維持を決めた場合も、開示を義務づける対象企業を現在の時価総額7,500万シンガポールドル(約63億円)以上から1億5,000万シンガポールドル以上に引きあげるなど、負担軽減策を検討します。
市場関係者から意見を集め、2018年後半から新制度を導入します。

シンガポール取引所が開示制度を見直すのは、中小企業などから情報開示にかかるコストが重いとの不満が高まっているためです。
四半期開示を実施する企業の割合も、2003年の制度導入当初は全体の37%でしたが、今は70%まで高まっているそうです。

東京証券取引所も、2017年3月期決算から決算短信の記載内容の一部を自由に変更できる簡素化に踏みきっています。
シンガポール取引所は、他の取引所に比べ開示負担が重い状態が続けば、有望なベンチャー企業が他に上場する事態を加速しかねないと判断したようです。

一方で、開示の頻度や項目が減れば、投資家が情報を入手しにくくなります。
情報開示の不備が原因で株価が乱高下するなどすれば、市場開設者としての取引所の信頼性も低下する可能性があります。
シンガポール取引所は、別の施策によって少数株主の権利保護を確保すると説明しています。

日本も検討した方が良いかもしれませんね。
四半期開示は、会社にも監査法人にも過度な負担を与えているように思います。
当然、監査報酬のアップにもつながっているでしょう。
開示したい企業がすればいいのではないでしょうか?
そういう積極的な姿勢が評価されて、株価に反映するようになるのではないでしょうか?
ただし、一方で、投資家の保護も考えないといけませんが、これは、市場を分けるといったようなことで対応できるのではないでしょうか?
四半期開示がないという条件のうえ、そのリスクを考慮しても株式を買いたい人が買えばいいわけですから。
ちなみに、シンガポール取引所は、お昼休みも取引ができます。

シンガポール取引所が世界の動きに対応して決算・四半期開示を見直すことについて、どう思われましたか?


海外の監査チームの人事権までも持つ!

2017年12月27日(水)

先日、日本経済新聞に『揺れる監査法人』という記事が連載されていました。
タイトルと内容が合っていないような気はしますが、今週3日間は、これについて書きました。
2017年9月下旬、港区の東京ミッドタウンにある富士フイルムホールディングスの本社に約20人の外国人の集団がやってきました。
国際会計事務所KPMGの公認会計士です。
富士フイルムと今後の会計監査について意見交換する会議に集まったようです。

「複合機のリース債権について貸し倒れ引き当てを正確に積むべきだった」などと、アジア、ヨーロッパ、アメリカなど各地域を担当する公認会計士が監査で気付いた注意点を次々と報告し、経営陣は聞き入ったようです。

富士フイルムは2016年6月末の株主総会後に、会計監査の担当を新日本監査法人からあずさ監査法人に切り替えました。
国内はあずさ監査法人が監査し、海外グループ会社はあずさ監査法人と提携するKPMGが各地域を受け持つ体制になっています。

「日本のあずさがまとめ役となり海外から情報を吸い上げる仕組みが効果的」と、富士フイルムのグローバル監査部の花田信夫部長はKPMGのネットワークを評価しています。

実際に子会社の富士ゼロックスの海外子会社が起こしたリース取引の不適切会計では、このネットワークが機能しました。
あずさ監査法人とKPMGが監査で疑問点を見つけ、不適切会計問題にメスを入れるきっかけにつながりました。

海外販売子会社の不適切会計では、累計で375億円の損失が発生しました。
2017年7月には過年度にさかのぼって決算訂正を余儀なくされました。
優良会社とされてきた富士フイルムが経験した不祥事だけに、衝撃は大きかったようです。

あずさ監査法人で監査の品質を担当する金井沢治専務理事は「一般的に親会社の財務担当者が海外子会社について外部の視点で客観的な情報を入手する機会は多くない」と会合を開催した狙いを明かしています。

海外ネットワークの整備が急ピッチで進んでいます。
あずさ監査法人は海外の会計事務所とのやり取りを密にするため、海外赴任経験のある人材を大幅に増やしました。
さらにグローバル企業を担当する国内の監査チームが、海外子会社を担当するKPMGの現地事務所の監査チームに直接指示を出す体制に切り替えました。
「現地の情報を収集しやすくなり、不正につながる情報も素早く把握できる」そうです(金井氏)。

かつてあずさ監査法人は、現地拠点を通じて国内と海外の監査チームが間接的に情報をやり取りする体制でした。
今は国内で監査全体のリーダーを務める公認会計士は、海外の監査チームの人事権までも持っています。

もちろん企業側の対応が大前提です。
富士フイルムも監査の仕組みを根底から変えました。
9月に監査部をグローバル監査部へと衣替えし、持ち株会社が直接300社にのぼるグループ会社を監査する体制に切り替えました。
「子会社任せをやめ、問題が起こる前に芽を摘む」ようです(花田氏)。
今回のKPMGとの会合も監査のグローバル体制構築に向けた一環です。

日本企業のグローバル展開が広がる中、目が届きにくい海外子会社の不正会計をどう見つけるのか。上場企業と監査法人の双方で再発防止に向けた地道な取り組みが進み始めました。
個人的にも、ここ数年、海外子会社での不正が増えていると感じています。
今までは、提携先の海外の会計事務所に丸投げという感じだったのでしょうが、あすさ監査法人のようなこちらが主導権を持つということは、見習わないといけないでしょうね。

あずさ監査法人は海外の監査チームの人事権までも持っていることについて、どう思われましたか?


世界で最も複雑な財務諸表?

 先日、日本経済新聞に『揺れる監査法人』という記事が連載されていました。

 タイトルと内容が合っていないような気はしますが、今週3日間は、これについて書いています。
「日本、いや世界で最も複雑な財務諸表かもしれない」と、トーマツ幹部がこう形容する担当企業があります。
それは大型M&A(合併・買収)を繰り返し、姿が大きく変わり続けるソフトバンクグループです。
担当公認会計士は、当然、エース級を送り込んでいるようです。

担当公認会計士を悩ませる原因の一つは、ソフトバンクの資産評価だそうです。
英半導体設計、アーム・ホールディングスの買収では2.9兆円(2017年9月末)という巨額の「のれん」が注目を集めました。
「のれん」とは、買収価格と純資産の差を示すものです。
それが膨らむのは、ソフトバンクはアームが将来、大きな価値を生み出すと考えているからです。
ソフトバンクの「のれん」は、2017年9月末で計4兆3,900億円と総資産全体の16%を占めています。

しかしながら、すべてのビジネスが企業の計画通りに進むわけではありません。
見通しの甘さが巨額の減損につながる可能性もあります。
「のれんはできるだけ保守的に評価したい」(あるベテラン公認会計士)というのが本音であり、リスクに敏感な公認会計士が、のれんの金額を巡って担当企業とせめぎ合うのは必然でしょう。

「(あらゆるモノがネットにつながる)I o Tが普及すれば、このくらいの売上高と利益は出る」と、孫正義会長兼社長は本社の会議室でアームの成長性について熱弁を振るいました。
面談相手は投資家ではなく、トーマツの担当公認会計士です。

実はソフトバンクは昨年のアーム買収では、孫会長兼社長とトーマツの担当公認会計士の面談を年4回程度に増やしたようです。
これまでも孫会長兼社長が年2回ほど、公認会計士に経営の現状を説明してきました。
回数を増やした理由は、公認会計士の理解を得るにはトップの懇切丁寧な説明が不可欠との判断のようです。

ソフトバンクで孫会長兼社長を支える一人は、経理統括の君和田和子常務執行役員です。
公認会計士の資格を持ち、かつてデロイト系の会計事務所にも在籍していました。
アームの買収手続きが一段落し、君和田氏の視線は新たに買収する米投資会社フォートレス・インベストメント・グループに向いています。
 「新しい事業なので監査業務にはトーマツでも(ファンドに詳しい)専門家が入らないといけない」と注文を付けています。

買収した事業の将来性をどう評価するのか?は、ソフトバンクを担当するトーマツだけの問題ではありません。
成功も失敗もありますが、日本企業による巨額買収の事例は増える一方です。
2017年3月期に東芝は買収した米原子力事業で7,316億円の減損損失を計上しました。
公認会計士に、買収先の経営を目利きする力も必要になってきます。

君和田氏は「会計士は過去のことを見るのは得意だが、将来の見積もりは不得意」と指摘しています。
担当企業側から投げられたボールをどう受け止めるのでしょうか?
監査法人が抱える課題は大きくなっていますね。
僕が監査業界に入った約21年前と比べると、将来の見積もりが必要な会計ルールも増えていますし、その頃には想像もできなかったような事業をやられている会社もたくさん存在します。
公認会計士は、事業をやっているわけではないので、専門分野を設けていく必要があると思いますが、色々な会社を担当していることが強みだと思いますので、過去の数値のチェックだけでなく、財務諸表などから将来のことも読み取れるように、日頃からアンテナを張り巡らせておかないといけないですね。
個人的には、監査の仕事は将来AIに置き換わると言われていますが、将来のことが考えられる公認会計士が生き残っていくんでしょうね。

ソフトバンクグループの世界で最も複雑な財務諸表について、どう思われましたか?


毎日が決算!

 先日、日本経済新聞に『揺れる監査法人』という記事が連載されていました。

 タイトルと内容が合っていないような気はしますが、今週3日間は、これについて書きたいと思います。
監査法人を取り巻く環境が目まぐるしく変化しています。
顧客企業のグローバル化が進み、買収ファンドを通じた複雑な経営形態も広がっています。
相次ぐ不正会計問題で打撃を受けた監査業界ですが、今の課題を監査法人と企業の取り組みを通じて探っています。

決算発表で毎回先陣を切るのが愛知県拠点のレストランチェーン『あみやき亭』です。
同社と監査法人の取り組みは、将来の会計監査の在り方を示すモデルの一つになるでしょう。

10月1日の日曜日に、愛知県春日井市にある、あみやき亭本部の一室では、あずさ監査法人の公認会計士が決算短信の最終確認に追われていました。
「月末の資産残高を確認するのに追加資料が必要」ということで、資料を片手に電卓をはじきながら経理担当者に矢継ぎ早に注文を繰り返し、作業は夜遅くまで続いたようです。

翌2日、あみやき亭は2017年4月から9月期の決算を発表しました。
3月期の決算企業では一番乗りです。
2002年の上場当初から原則、締め日の翌営業日に決算を開示してきました。
開示1番を巡ってIT(情報技術)企業などと競う時期もありました。

しかしながら、監査の厳格化が進む中、翌営業日に開示する3月期企業は、あみやき亭だけになりました。
同社の佐藤啓介会長は、「やるからには1番にこだわりたい」と意気込んでいます。

高速決算の裏にあるのが「日次決算」です。
月ごとが一般的な締め日を日ごとにして毎日の収支を把握する管理会計のひとつで、あみやき亭はこれを徹底しています。

その実現にはあずさ監査法人の協力が欠かせません。
売り上げや仕入れ代、人件費といった各店舗のデータは毎晩、本部が集約していますが、日次決算のデータは公認会計士のもとに毎日送られます。
公認会計士は不自然な点が見つかればその都度、会社側に確認します。
あみやき亭の経理部門と担当公認会計士は情報を共有し、売り上げが落ち込むなど店舗に減損処理の兆候が見られれば即座に対応します。

情報が毎日オープンに伝わることで、あみやき亭側は「監査法人と会計処理を巡った意見対立はほとんどない」(幹部)と話しています。
公認会計士側も決算集中日を避けて業務を分散できる利点があります。

「カギは単純化と平準化だ」と佐藤会長は強調しています。
あみやき亭では交通費などの即日精算は当たり前で、経費は原則、当日に現金で払い戻しを受けます。
経費を勘定システムに入力するのはパート社員で、経理部門の正社員は2人のみです。

あみやき亭の2017年3月期の売上高に占める販管費の割合は53%と同業の安楽亭などに比べ10ポイントほど低くなっています。
監査法人と協業した高速決算が業務の効率化を促しているようです。

実は、あみやき亭のように経理処理などの作業をできるだけ標準化し、「早く決算発表する企業は欧米では一般的」(あずさ幹部)だそうです。
複雑なシステムや組織が災いし、作業に手間取る企業や監査法人が学ぶ点は多いでしょう。

不正会計問題などを受け、我が公認会計士の人気は下落傾向が続いています。
監査法人が顧客企業と切磋琢磨し、業務の効率化を進めることが深刻な人手不足を乗り越える手段の一つになると言えるでしょう。
個人的には、正確性なども必要なため、決算は早ければいいわけではないと思っていますが、できる限り早く公表することが投資家のためにはなるんでしょうね。
決算短信は監査報告書は不要ですが、監査法人内の手続きはどうなっているんでしょうね?
1番乗りということが良い宣伝にはなるのでしょうが、従業員の方や監査法人の担当者に過度な負担をかけ過ぎていないのかも気にはなります。
ただ、業務の標準化というのは見習うべき点は多いんでしょうね。

毎日が決算のあみやき亭について、どう思われましたか?

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効果に疑問視で政府・与党が「賃上げ税制」を中小企業は残したうえで縮小へ!

2025年12月10日(水)

共同通信によると、政府、与党が、賃上げした企業の法人税を軽減する「賃上げ促進税制」について、制度の縮小を検討していることが分かったようです。

効果が疑問視されており、賃上げのハードルが比較的低い大企業などを対象から外す一方、経営体力に乏しい中小企業は残す方向で調整しています。

2026年度税制改正大綱に盛り込むことを目指しています。

先日開かれた自民党税制調査会会合後に取材に応じた小野寺五典会長は「大企業、中堅企業は内部留保がたまっている。そろそろ見直す時期との意見が多かった」と明かしました。

賃上げ促進税制は高市政権が点検を進める「租税特別措置(租特)」の一種で、見直しは税収増につながります。

どう考えても、物価上昇に賃上げが追いついておらず、国民の生活が厳しくなっているのと思われるので、賃上げをしていかないといけないのは明らかで、そのために最低賃金を上げたりしているのだと考えられます。

普通に考えて、大企業から中小企業の順になると思いますが、税額控除を見込んで賃上げをしている大企業もあるでしょうから、賃上げに水を差すような気がしますね。

一般的に給与の高い大企業の従業員などが日本の消費を支えて部分もあるでしょうし、内部留保がたまっているというのは、日本の将来的な不安に起因するものもあるでしょうし、別の減らし方があるのではないかと思います。

効果に疑問視で政府・与党が「賃上げ税制」を中小企業は残したうえで縮小を検討していることについて、あなたはどう思われましたか?


高市首相が政府税調の総会で法人税優遇の検証を要請!

2025年12月03日(水)

共同通信によると、高市早苗首相は、先日官邸で開催された政府税制調査会(首相の諮問機関)の総会に出席し、法人税を優遇する租税特別措置の効果について検証を要請したようです。

租税特別措置の見直しは、ガソリン税に上乗せされる暫定税率廃止の代替財源として浮上しています。

政府税調の総会が開かれるのは高市政権発足後は初めてです。

高市首相は「データに基づく政策効果の検証が大切で、不断に点検しなければならない」と述べました。

租税特別措置は、企業の賃上げ促進や競争力強化といった政策目的を実現するため、条件を満たした企業の法人税を減税する制度です。

これまでに開かれた政府税調の専門家会合では、委員から一部の減税の必要性を疑問視する意見が相次いでいます。

租税特別措置は、1社しか該当しないしないようなものもあるようですから、きっちり検証して、一部の企業しか恩恵を受けないものは廃止にしてほしいですね。

あとは、本当に必要なものであれば、期限のある租税特別措置法ではなく、法人税法に織り込めば良いと思いますし、数社しか使っていない租税特別措置は、会社名と減税額を公表した方が良いのではないかと思いますね。

高市首相が政府税調の総会で法人税優遇の検証を要請したことについて、あなたはどう思われましたか?


スーパービリオネアで公人「マスク氏」のテスラ社の昨年の納税額は驚異のゼロ!

THE GOLD ONLINEによると、2017年、第1次トランプ政権時代に実施された税制改正には、富裕層に対する大幅な優遇措置が含まれていました。

バイデン政権下では富裕層課税の強化が図られましたが、再びトランプ政権に戻る中で、その特別措置の期限が迫っています。

こうした状況の中、イーロン・マスク氏が政治的に優遇されているのではないかという議論が浮上しています。

ここでは、カリフォルニア州にオフィスを構える国際税務の専門家が、アメリカの富裕層優遇の実態を解説しています。            

2017年に実施された税制改正の特別措置は、2025年に期限を迎えます。

トランプ氏が所属する共和党は、その延長やさらなる減税措置を進めようとしています。

一方、民主党は企業への課税強化を目指しており、特に税金をほとんど納めていない大企業を対象に対策を検討しています。

直近のトランプ氏の発言によると、年収15万ドル未満の国民は所得税を免除すべきとの考えがあるとされています。

2022年の国勢調査によると、アメリカ国民の93%がこの基準に該当し、日本では99.8%が該当します。

この施策が実現すれば、ほとんどのアメリカ人が所得税を免除されることになります。 

法人税についても、現行の21%から15%への引き下げが検討されています。

2017年の減税時には「経済活動が活発化し、財政的に黒字化する」との見込みがありましたが、実際には財政赤字が拡大しました。

しかし、アメリカ経済は堅調で、ニューヨーク・ダウ平均株価は上昇を続けています。

今後のトランプ氏の動向に注目が集まります。

マスク氏の政治的影響力が強まるなか、テスラ社の納税額がゼロであったことが批判の的となっています。

テスラ社は昨年度、71億ドルの当期利益を計上しましたが、その納税額はゼロでした。

過去3年間では108億ドルの利益を上げながらも、納税額はわずか4,800万ドルにとどまっています。

このため、マスク氏がトランプ政権から特別な優遇措置を受けているのではないかとの憶測が広がっています。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、民主党のエリザベス・ウォーレン議員は、テスラ社の税制優遇を問題視しています。

ウォーレン議員は、「アメリカ国民がテスラ社の税制優遇を負担している」として、マスク氏に対して説明を求める書簡を送ったと報じられています。

テスラ社の利益の内訳を見ると、主な収益源はEV車やソーラーパネルの販売ではなく、高金利による利息収入(約44億ドル)や、環境規制に基づくEVクレジットの販売によるものです。

また、テスラ社所有のビットコインの含み益も約6億ドルを占めています。

テスラ社の法人税がゼロである理由の一つは、2003年から2020年まで毎年赤字を計上していたことにあります。

アメリカの税制では、過去の累積損失と現在の利益を相殺できるため、税負担が軽減されます。

さらに、テスラ社はEV関連の税額控除を活用しており、2023年時点で7億5,600万ドルの控除を受けています。

興味深いことに、これらの税制優遇措置の多くはバイデン政権下で議会を通過したものです。

したがって、テスラ社が違法行為を行っているわけではなく、むしろ民主党が推進した政策の恩恵を受けているに過ぎません。

マスク氏は公人としての影響力を持つため、政治とビジネスの利害関係が絡むのは避けられません。

今後、トランプ氏がさらなる減税措置を打ち出せば、テスラ社の優遇措置を巡る議論が一層激しくなるでしょう。

一方、日本の税制では「公平・公正な税負担」が強調されるものの、実際には富裕層への課税が強化される傾向にあります。

対照的に、トランプ氏は富裕層課税に消極的な立場を取っています。

今後、富裕層がどちらの国に住むことを選ぶのかは、税制の動向次第かもしれません。

テスラもあまり税金を支払っていないんですね。

それも、バイデン政権下で決まった税制優遇措置が影響しているというのは皮肉ですね。

トランプ氏ご自身も富裕層でしょうから、どうなるかは目に見えている感じはしますが、日本はどうなるんでしょうね?

ばらまきを考えていたところを見ると、富裕層への課税が強化されるようには思いますが。

スーパービリオネアで公人「マスク氏」のテスラ社の昨年の納税額は驚異のゼロであることについて、あなたはどう思われましたか?


東京国税局が脱税の中国籍代表会社の晴海フラッグの6物件を差し押さえ!

共同通信によると、東京国税局が2024年、法人税の脱税事件に絡み、東京都中央区のマンション「晴海フラッグ」の6物件を差し押さえていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

これらの物件は、東京地検に逮捕、起訴され、一審で有罪判決を受けた中国籍の男性(47)が代表の貿易会社が所有していました。

なお、晴海フラッグは、東京五輪・パラリンピックの選手村を再整備した巨大マンション群として知られています。

東京国税局が実施したのは、財産の散逸を防ぐために税額が確定する前に差し押さえる「保全差し押さえ」という手法で、実施は異例だそうです。

貿易会社には一審判決で認定された約2億2千万円の脱税額を含めた8億円超の納税義務があったとみられ、差し押さえは徴収後に解除されました。

保全差し押さえの実施が徴収につながったもようです。

共同通信は貿易会社に取材を申し込みなしたが、2回答はなかったそうです。

関係者によると、貿易会社は新型コロナワクチン用の注射器を中国から輸入していた東京都港区の会社で、東京地検特捜部が、2024年6月、注射器の仕入れ高を水増しし法人税約2億2千万円を脱税したとして男性を逮捕しました。

そして、男性は東京地裁で懲役2年、執行猶予4年の判決を受けました。

架空仕入れの計上ですので、かなり悪質だと思いますが、東京国税局の対応は素晴らしかったと思います。

悪質な会社が多いため、真面目に消費税の還付申告をした会社は、なかなか還付してもらえませんので、今後も、こういう悪質なところは厳しく調査して、きっちりと取ってほしいですね。

東京国税局が脱税の中国籍代表会社の晴海フラッグの6物件を差し押さえたことについて、あなたはどう思われましたか?


元大阪国税局職員の脱税事件で東京の不動産会社代表を告発!

朝日新聞によると、法人税など約5千万円を脱税したとして、大阪国税局元職員の会社役員(50)が法人税法違反の疑いで逮捕された事件で、東京国税局査察部が、不動産会社(東京都世田谷区)の代表(48)を東京地検に同容疑で告発したことがわかったようです。

関係者によると、不動産会社代表と大阪国税局元職員は共謀し、不動産会社が2020年4月期に不動産の売却で多額の収入があったのに、複数の合同会社に投資して失敗したように装い、架空の有価証券売却損を計上しました。

約2億1,100万円の所得を隠し、約5,100万円を脱税した疑いがあります。

大阪国税局元職員は報酬として約1,700万円を得ていたそうです。

年間に脱税事件で逮捕される税理士や節税(脱税?)コンサルタントが何名かいますが、国税局OBが多いですよね。

脱税ほう助は絶対にダメという意識が乏しいんですかね。

国税局で不祥事が多いのも、国税局という組織に問題があるのかもしれませんね。

元大阪国税局職員の脱税事件で東京の不動産会社代表が告発されたことについて、あなたはどう思われましたか?


福島県国見町が「企業版ふるさと納税」めぐり初の認定取り消し!

NHKによると、「企業版ふるさと納税」をめぐり、福島県国見町に寄付をした会社の子会社が事業を受注したことは便宜供与にあたるとして、内閣府は、対象となった町の計画の認定を取り消しました。

「企業版ふるさと納税」をめぐる認定の取り消しは初めてです。

「企業版ふるさと納税」は地方創生につながる自治体の事業に企業が寄付した場合、法人税などが軽減される制度です。

内閣府によると、福島県国見町は令和3年度から「企業版ふるさと納税」を活用して「高規格救急車」を研究・開発し貸し出す計画を作成しました。

これについて内閣府が調査した結果、寄付をした会社の子会社が事業を受注したことが確認され、町はこの子会社が受注する可能性が高いことを認識しながら公募の条件を設定していたということです。

このため「町が寄付をした会社に対して便宜供与を行った」と結論づけ、先日、町の計画の認定を取り消しました。

「企業版ふるさと納税」をめぐる認定の取り消しは初めてです。

制度を所管する伊東地方創生担当大臣は記者会見で「今後、本事案なども踏まえ、制度の健全な発展の観点から、必要な改善策を検討していく」と述べました。

最近、税理士関係の研修などを受けていると、『企業版ふるさと納税』が徐々に使われるようになっているとよく耳にするので、今後、地方にとって有効な寄付がどんどん出てくれば良いなぁと思っていたのですが、このような事件が出てくると、悪いイメージが付くので、非常に残念に思います。

自社のためではなく、地方のために寄付をして欲しいですね。

福島県国見町が「企業版ふるさと納税」めぐり初の認定取り消しとなったことについて、あなたはどう思われましたか?


新型コロナ融資の手続き代行で約6,700万円を脱税か?

NHKによると、大阪市でエステ店を経営する会社の社長が、新型コロナウイルス対策の公的融資の手続きを代行するなどして得た所得を申告せず、法人税などおよそ6,700万円を脱税した疑いで大阪国税局から告発されたことが関係者への取材で分かりました。

告発されたのは、大阪市西区でエステ店を経営する会社と社長(42)です。

関係者によると、この会社はエステ店を経営しながら、新型コロナ対策の公的融資の手続きを代行して手数料を得ていましたが、こうした所得を申告していなかった疑いがあるということです。

この融資は新型コロナで影響を受けた医療機関や福祉施設に対し、「福祉医療機構」が1億円を上限に無利子で貸し付けていたもので、会社は手続きの代行でエステとは別に売り上げを増やしていたということです。

大阪国税局は、2021年7月までの1年間でおよそ2億6,500万円の所得を申告せず、法人税などおよそ6,700万円を脱税したとして、会社と社長を法人税法違反などの疑いで大阪地方検察庁に告発しました。

関係者によると、脱税で得た金は、社長の自宅マンションの購入費などに充てられたということです。

エステ店をやっている会社が、公的融資の手続きを代行をしているんですね。

どうやって、顧客を獲得しているのか興味があります。

何件くらいやっているのか分かりませんが、1年間で2億6,500万円というのはスゴいですね。

それを申告しないというのも、スゴいと思いますが。

新型コロナ融資の手続き代行で約6,700万円を脱税していたことについて、あなたはどう思われましたか?


1億9,300万円を申告せず法人税4,800万円脱税の疑いで東京国税局が広告会社と代表らを告発!

読売新聞によると、法人税約4,800万円を脱税したとして、東京国税局が広告会社(東京都中央区)と同社の代表取締役(31)、父親(61)を法人税法違反容疑で東京地検に告発したことがわかったようです。

関係者によると、同社はインターネットの動画広告の制作などを手がけ、2020年8月期に約1億9,300万円の所得を得ましたが、税務申告をせずに法人税約4,800万円を脱税した疑いです。

隠した所得の大半は、父親が自宅や貸金庫に現金で保管していたようです。

読売新聞は2人に文書で取材を申し込みましたが、回答はなかったそうです。

約2億円の所得ってスゴイですね。

なぜ申告をしないのか分かりませんが、周りにアドバイス等する人がいないんですかね。

こういう事件を見ると、無申告の法人などが分かるような仕組みが必要なのではないかと思いますね。

申告をしていなかったり、納税をしていなかったりする企業などとは取引をしたくない企業や個人も多いでしょうから。

1億9,300万円を申告せず法人税4,800万円脱税の疑いで東京国税局が広告会社と代表らを告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


JTの1,200億円の配当返還に「税負担なし」と国税当局が伝達!

日本経済新聞によると、日本たばこ産業(JT)が海外子会社から受け取った約1,200億円(8億ドル)の配当を返還したことを巡り、税負担は生じないとする見解を国税当局が同社側に伝達していたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

課税対象になれば、JTから多額の資金が流出して財務が悪化する恐れがあり、当局の判断が注目されていました。

JTは2023年8月にオランダの子会社と孫会社を合併させ、存続会社となった旧孫会社から配当8億ドルを受け取りました。

しかしながら、2023年12月に同額を旧孫会社に返還したのです。

巨額の配当金返還は、極めて異例でした。

JTは当時、返還理由を「グループ内の現金保有量の最適化等」と開示していました。

2009年度の税制改正で、海外子会社からの配当収入は一定要件を満たせば95%が非課税(益金不算入)となります。

ただし、子会社株式の25%以上を6か月以上保有することが要件です。

ところが、JTは旧孫会社の株式を直接持っておらず、非課税要件を満たしていなかったのです。

2023年12月中旬に旧孫会社の取締役会で配当決議が取り消され、これを受けてJTが返還しました。

仮にこの配当が課税対象になれば、JTは300億円規模の税負担が生じる恐れがあったのです。

JTは、法人税などの取り扱いについて東京国税局に相談できる「J-CAP」制度を使って照会し、回答を得たようです。

国税当局への照会や回答について、日本経済新聞はJTに回答を求めましたが、「当局の見解については当社がお答えできる立場にない」としました。

一方、東京国税局は「個別の事案についてはコメントしない」と回答しました。

JTは、自社の株主に対し利益の75%を配当する方針を掲げており、高配当銘柄として個人投資家から人気が高くなっています。

JTは、2023年末に1,200億円を返還したことで単体の利益が減り、配当できる上限額が下がってしまいました。

この上限額を引き上げるため、2024年3月の株主総会で株主資本のうち配当可能額に含まれない「資本準備金」を、配当可能な「その他資本剰余金」に振り替える議案を諮り、可決されていました。

ミスに後から気付き、慌てて戻したのだと思いますが、税負担がないということになり良かったですね。

担当者は、しばらくの間、気が気でなかったでしょうね。

JTほどの会社となると、社内にも優秀な方がたくさんいると思いますし、大手税理士法人やOB税理士が付いていると思いますが、なぜ配当をする前に気付かなかったんでしょうか?

JTの1,200億円の配当返還に「税負担なし」と国税当局が伝達したことについて、あなたはどう思われましたか?


ネット広告業者が法人税など約1億9,000万円脱税か?

NHKによると、東京都渋谷区でインターネット広告の代理店や、ウェブサイトの運営会社を経営している44歳の会社役員が、架空の外注費などを計上する手口で、法人税などおよそ1億9,000万円を脱税したとして、東京国税局から告発されました。

告発されたのは、東京都渋谷区にあるインターネット広告の代理店と、ウェブサイト運営会社の実質的経営者の役員(44)です。

関係者によると、役員は広告デザインなどに関連した会社の業務を外注したように見せかけるなどして、架空の経費を計上していた疑いがあり、東京国税局は、役員が、2022年7月までの2年間に、2つの会社あわせておよそ5億7,300万円の利益を隠し、法人税と消費税およそ1億9,000万円を脱税したとして、東京地方検察庁に告発したということです。

役員は脱税で得たカネをカジノなどでの遊興費に充てていたということです。

役員は弁護士を通じ、「すでに修正申告をし、納税も行っています。再発防止に向け、コンプライアンスを強化していきます。」などとコメントしています。

インターネット広告の代理店とかウェブサイト運営会社は儲かるんですね。

もちろん、儲かるから脱税しても良いということはなく、これだけ脱税して捕まっている人がたくさんいるのに、なぜ安易に架空経費の計上に走るのでしょうか?

月次決算とかをやっていれば、ある程度の損益予測は分かるでしょうから、節税対策もそれほど難しくないのではないかと思いますが。

ネット広告業者が法人税など約1億9,000万円脱税していたことについて、あなたはどう思われましたか?


下請法違反の日産は「賃上げ税優遇」の適用除外で最低1年で収益面に悪影響の可能性!

読売新聞によると、下請け業者への納入代金を発注後に減額した下請法違反問題を受け、日産自動車が、賃上げを行った企業の法人税を減額する「賃上げ促進税制」を利用する資格を失ったことがわかったようです。

日産はこれまで同税制を利用しており、違反問題が収益面にも悪影響を及ぼす可能性があります。

同税制は2013年度に始まったもので、岸田政権は企業の賃上げを後押しするために制度を拡充しました。

大企業では2024年度以降、賃上げによる給与の支払総額の増加分について最大35%が減額される仕組みとなっています。

日産のような大企業が同税制を利用するには、まず自社のホームページに、従業員への利益還元や取引先への配慮に関する経営方針を掲示しなければなりません。

その上で、政府などが作る専用サイトで、取引先への不合理な価格交渉を行わないことを約束する「パートナーシップ構築宣言」を公表する必要があります。

2024年4月5日時点で、トヨタ自動車など約4万4,000社が掲載されています。

日産は2024年3月、下請法違反で公正取引委員会の勧告を受け、所管省庁の経済産業省を通じて専用サイトから掲載が削除されました。

一度削除されると1年間は再掲載されないため、日産は少なくとも1年間は同税制を利用できないことになります。

日産によると、2022年度以前の納税分については同税制を利用していたそうです。

日産は2023年春闘で3.4%の賃上げの実施を決めたほか、2024年春闘では5%という高水準の賃上げの実施を労働組合に回答しました。

違反問題がなければ、申請によって2023年度の納税分の法人税も減税措置を受けられた可能性があります。

財務省によると、同税制を導入した2013年度は減税額が計420億円、適用件数は約1万件でしたが、2022年度には計5,150億円、約21.5万件に拡大しました。

大企業の場合は、年間数十億円以上の減税効果を得られるケースもあるようです。

下請法違反の問題を巡り、日産は公正取引委員会から違法認定を受けた下請け業者36社に約30億円を返金しました。

取引先との信頼回復を急ぐため、公正取引委員会の認定では対象外となった企業についても独自に返金する方向で検討しています。

最近良いニュースを聞かない日産ですが、決算への影響もあるでしょうね。

賃上げ促進税制は、結局のところ、大企業の賃上げの一部を税金でまかなっているに過ぎないという気がしますね。

やはり、大企業は自社で努力してもらって、中小企業の賃金が上がるようなことをしないと、いつまで経っても、物価上昇に賃金上昇が追いつかないのではないかと思います。

話は変わりますが、先日、イオンが過去最高益であることを発表していましたが、理由の一つが仕入先の見直しによるコスト削減とのことですが、取引を切られた仕入先は業績が悪化するもしくは倒産等に追い込まれるでしょうし、結局のところ、消費者である仕入先の関係者の年収は減るでしょうし、イオンで買い物しなくなるかもしれませんので、マクロで考えると、大企業が儲かるということはあまり良いことではないのではないかと思いました。

下請法違反の日産は「賃上げ税優遇」の適用除外で最低1年で収益面に悪影響の可能性があることについて、あなたはどう思われましたか?


“Amazonせどり”コンサル会社の社長を法人税など約5,000万円脱税疑いで刑事告発!

TBSによると、ネット通販に商品を転売して利益を得る「せどり」のコンサルティングをしていた東京都内の会社社長が、法人税などおよそ5,000万円を脱税したとして東京国税局から刑事告発されました。

刑事告発されたのは、東京都台東区の転売コンサルティング業の会社と社長(38)です。

社長は売り上げの一部を税務申告しないなどの手法で、2021年11月までのおよそ4年間に法人税などおよそ5,000万円を脱税した疑いがもたれています。

転売コンサルティング業の会社は、仕入れた商品をAmazonに出品して利益を得る「Amazonせどり」と呼ばれる手法のコンサルティングなどを行い、利益を上げていました。

<コンサルを受けていた男性>
「(社長が)『私がコンサルするんだから儲かります』と。『すぐにもとが取れるんで(受講料)50万円は安いですよ』と私を説得にかかりました。味噌とか醤油とか単価の安いものですよね。継続的に仕入れて販売できるような商品を薦めていました」

社長は、脱税で得たお金を投資などに充てていたとみられていて、JNNの取材に対してこれまでに回答していません。

この社長はYouTubeとかをやっていると思いますが、露出すると課税当局も調べているのは自明でしょうから、脱税していると、当然バレますよね。

あと、こういった脱税をしている人からコンサルを受けた人はどんな気持ちになるんでしょうね。

コンサルを受ける人も、コンサルをする人をきちんと選ばないといけないですね。

“Amazonせどり”コンサル会社の社長が法人税など約5,000万円脱税疑いで刑事告発を受けたことについて、あなたはどう思われましたか?


2億4,000万円の脱税疑いで大阪の測量設計会社を告発!

日本経済新聞によると、架空の外注費を計上するなどして約2億4,000万円を脱税したとして、大阪国税局が法人税法違反などの疑いで、大阪府大阪市の測量設計会社と同社の元社長を大阪地検に告発したことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

重加算税を含む追徴課税は3億4,000万円に上る見通しです。

既に修正申告したそうです。

脱税したお金は遊興費などに充てていたとみられます。

関係者によると、元社長は、取引先の同業者の名前を利用して架空の経費を計上し、2021年12月期までの3事業年度に所得約6億6,800万円を過少申告し、法人税や消費税などの支払いを免れた疑いがあります。

測量設計会社は全地球測位システム(GPS)などを使った測量技術を利用し、官公庁などから道路建設などの仕事を請け負っています。

なぜ、これほど安易に架空経費を計上する事件が多発するんでしょうね。

決算の数値が出てから慌てて脱税ではなく、普段から月次決算をきちんとして数値を把握しておき、節税すれば何の問題もないように思いますが。

脱税するくらいですから、そもそも、官公庁が支払っている金額が高すぎるのではないかとも推測されますが。

数か月の指名停止ではなく、こういった業者を排除していかないといけないのではないかと思ってしまいますね。

2億4,000万円の脱税疑いで大阪の測量設計会社が告発されたことについて、あなたはどう思われましたか?


法人税4,800万円を脱税の疑いで無申告分を馬券購入費などに充てた内装工事会社代表を告発!

読売新聞によると、法人税約4,800万円を脱税したとして、東京国税局が内装工事会社(東京都港区)と内装工事会社代表の男性(51)を法人税法違反容疑で東京地検に告発していたことがわかったようです。

関係者によると、内装工事会社はオフィスや保養所の内装工事などで多額の利益を上げていましたが、2022年5月期までの2年間の所得計約1億9,500万円を申告せず、法人税約4,800万円を脱税した疑いがあります。

内装工事会社は近年、無申告の状態が続いており、帳簿類もほぼ記載がなかったそうです。

代表の男性は、申告しなかった所得を競馬の馬券購入費などに充てていたとみられます。

読売新聞は、内装工事会社に取材を申し込んだようですが、回答はなかったとのことです。

最近、架空経費の計上による脱税事件は新聞等でよく目にしますが、無申告というのは珍しいですね。

代表の男性に、そもそも申告が必要という意識があったのでしょうか?

見つけるのが難しいかもしれませんが、こういった案件を、課税当局はどんどん見つけて、税金をがっぽり取ってほしいですね。

法人税4,800万円を脱税の疑いで無申告分を馬券購入費などに充てた内装工事会社代表を告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


1億円脱税疑いで会社役員の男を逮捕!

日本経済新聞によると、貸付金を業務委託費に仮装するといった手口で法人税など計約1億円を脱税したとして、東京地検特捜部は、先日、会社役員(43)を法人税法違反(脱税)などの疑いで逮捕しました。

東京地検特捜部は、認否を明らかにしていません。

逮捕容疑は東京都内のベアリング販売会社から会社役員が実質的に経営するシステム販売会社(東京都渋谷区)への貸付金を業務委託費と仮装させ、ベアリング販売会社の2021年3月期の法人税など計約7,800万円を脱税した疑いです。

ベアリング販売会社に架空の課税仕入れを計上させ、消費税など計約2,300万円を免れさせたほか、計約680万円の不正還付を受けた疑いも持たれています。

貸借対照表に計上すべき貸付金を、損益計算書の業務委託費に計上するというのはスゴいですね。

いわゆる架空経費なので、法人税や消費税を減らし(脱税し)、消費税については不正還付まで受けているので、かなり悪質ですね。

こういう事案は、どんどん課税して欲しいと思いますが、こういう事案がたくさんあるので、真面目に申告して還付になる会社が、簡単に還付してもらえないのは勘弁して欲しいですね。

1億円脱税疑いで会社役員の男が逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?


法人税1億5千万円の脱税容疑のコンサル会社社長は「税理士に断られ申告できなかった」!

2023年06月20日(火)

読売新聞によると、法人税約1億5,800万円を脱税したとして、東京国税局が東京都中央区のコンサルタント会社と同社の社長(78)を法人税法違反容疑で東京地検に告発したことがわかったようです。

関係者によると、コンサルタント会社は2018年9月に設立され、新宿区の土地の売買などで多額の利益を上げましたが、2019年3月期の税務申告をせず、約6億5,500万円の所得を隠し、法人税約1億5,800万円の納税を免れた疑いです。

隠した所得は、社長が借金の返済などに充てていたようです。

社長は取材に対し、「税理士に断られたために申告できなかった。脱税の意図はなかった」と話しました。

税理士に断られたのであれば、他の税理士を探せば済むように思いますが、複雑な案件で、面倒くさいことを言う社長で、誰も引き受けたがらなかったのかもしれませんね。

法人税1億5千万円の脱税容疑のコンサル会社社長は「税理士に断られ申告できなかった」とコメントしていることについて、どう思われましたか?


架空の外注費などの計上で3,900万円の脱税の疑いで建築会社と社長ら2人を告発!

札幌テレビ放送によると、札幌国税局は、先日、法人税法違反などの疑いで、札幌市白石区の建築会社と、社長(49)と役員(39)の2人を札幌地方検察庁に告発したと発表しました。

2人は共謀し、2019年から2020年にかけて、架空の外注費や支払手数料を計上して、約1億6,000万円の所得を隠し、約3,900万円を脱税した疑いが持たれています。

札幌国税局によると、社長の男は業務全般を統括し、役員の男は決算書類などを作成していたということです。

2人は、先日、同じ容疑ですでに札幌地検に逮捕されています。

最近、安易な架空経費の計上による脱税事件が多いですね。
普段から数値を把握しておけば、色々と検討したうえで節税ができると思いますが、バレないと思っているのか、決算日を過ぎて数値を把握すると思いのほか利益が出ていて慌てて架空経費を計上するのか、理由はよく分かりませんが、年間にすると、ニュース等に取り上げられる事件だけでもかなりの件数あると思いますので、それほど甘くはないということに早く気付いてほしいですね。
こちらの架空経費の経費は、相手にとっては売上になるわけですから、相手を調べればおそらくすぐに分かりますよね。

架空の外注費などの計上で3,900万円の脱税の疑いで建築会社と社長ら2人を告発したことについて、どう思われましたか?


法人税など1億円余り脱税の前社長に有罪判決!

NHKによると、架空の外注費用を計上し、所得を少なく見せかけて法人税を免れるなどして合わせて1億円余りを脱税したとして長崎県長崎市の会社と前の社長が法人税法違反などの罪に問われていた裁判で、長崎地方裁判所は前の社長に対し懲役1年6か月、執行猶予3年、会社に対し罰金2,500万円の判決を言い渡しました。

長崎市の重量機器の搬入会社と前社長(69)は平成28年10月期から平成30年10月期にかけて、架空の外注費用を計上して所得を少なく見せかけて法人税を免れたり、控除の対象となる仕入れを過大に計上して消費税を免れたりして合わせて1億円余りを脱税したとして法人税法や消費税法違反の罪に問われています。

先日の裁判で長崎地方裁判所の芹澤俊明裁判官は「知人に依頼して実体のない会社を設立させ、継続的に架空の請求書を発行させるなどしており巧妙かつ悪質である。動機や経緯につき特に酌量すべき余地はない」などと指摘しました。

そのうえで「会社は本税、延滞税などを全て納付し、役員や税理士などを一新して経理体制の改善を図ったことなど考慮すべき事情もある」などとして、前社長に対し懲役1年6か月、執行猶予3年、会社に対し罰金2,500万円の判決を言い渡しました。

架空経費を計上して、脱税する事件が後を絶ちませんが、当然、多額になると有罪になりますね。
こういったことがあるということを認識して、安易な脱税はやめてほしいと思います。

法人税など1億円余り脱税の前社長に有罪判決があったことについて、どう思われましたか?


2,700万円脱税の疑いで大阪国税局が大阪府堺市の工事会社を告発!

外注費の架空計上などで約2,700万円を脱税したとして、大阪国税局が型枠工事を手がける会社(大阪府堺市)と元社長(48)を法人税法違反などの疑いで大阪地検に告発したことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

修正申告はすでに済ませたそうです。

関係者によると、同社は下請け業者に支払った外注費を還流させるなどして、2020年3月期までの2年間に約1億1,500万円の所得を隠し、法人税など約2,700万円を不正に免れた疑いが持たれています。

隠した所得は元社長名義の不動産購入などに充てたそうです。

最近、架空経費の計上による脱税が多いですね。
告発されるのは、もっと金額が多いケースかと思っていましたが、そうではないみたいですね。
悪質なところから、国税局はどんどん取って欲しいですね。
社会的信用の失墜、重加算税などを考えると、普通に税金を支払うか、合法的な節税をすれば良いと思うのですが、なぜ、脱税に走るのでしょうか?

2,700万円脱税の疑いで大阪国税局が大阪府堺市の工事会社を告発したことについて、どう思われましたか?


東京国税局が法人税4,500万円の脱税容疑でアニメイト関連会社を告発!

時事通信によると、アニメショップチェーン「アニメイト」のグループ会社で、アニメカード販売などを手掛ける「カードラボ」(東京都板橋区)が法人税など約4,500万円を脱税したとして、東京国税局査察部が同社と前代表(47)を法人税法違反容疑などで東京地検に告発していたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

関係者によると、前代表は知人男性から人気漫画「遊☆戯☆王」やアニメ「ポケットモンスター」の希少カードを仕入れたように装って所得を圧縮していました。
虚偽の請求書に基づきカードラボから知人の銀行口座に資金を移した上、95%程度を返金させて自らの口座に入れていたそうです。

かなり悪質な脱税ですね。
知人も巻き込んでいますし。
最近、架空の経費を計上して脱税を図るところを新聞記事等でyちょくちょく目にしますが、誰が主導で行っているのでしょうか?
指南をするコンサルタントなどがいるのでしょうか?

東京国税局が法人税4,500万円の脱税容疑でアニメイト関連会社を告発したことについて、どう思われましたか?


民間資金で学校新設を法人税負担減で後押し!

日本経済新聞によると、政府・与党はエンジニアや起業家らを養成する学校の整備に民間資金を生かす仕組みづくりを進めるようです。
高等専門学校などの新設に資金支援した企業の法人税負担を軽くする案を検討します。
最新のデジタル技術など産業界のニーズに合った教育を提供する場を広げます。
2022年12月にまとめる2023年度の税制改正大綱への反映をめざしているようです。

今冬までの税制改正論議で、政府・与党は岸田文雄首相が訴える「人への投資」を主要テーマに位置づけています。
財務省・経済産業両省で制度の詳細を詰めます。

政府・与党は現行の制度を見直し、企業がより資金を出しやすい環境を整える方向で議論します。
企業が損金算入する際の限度額を引き上げる案などが浮上しています。
企業側の利便性も考慮し、制度設計します。

政府の「人への投資」をめぐっては、リスキリング(学び直し)を中心に就業経験がある社会人向けの支援策がこれまでは目立っていました。
しかしながら、今回の税制改正では、就業前の若年世代の能力向上も狙っています。

財務省・経産両省がモデルケースとして着目するのが、2023年4月に開校を予定する私立の「神山まるごと高等専門学校」(徳島県神山町)です。
山間部に全寮制の校舎を設け、IT(情報技術)分野を中心とした起業家の育成に重点を置いています。
デジタル技術やデザインといったスキルの習得へのカリキュラムを打ち出しています。

同校の新設にあたっては国内の起業家らが発起人となり、数十億円の寄付を民間から集めました。
衣料通販大手のZOZOで最高技術責任者(CTO)を務めた大蔵峰樹氏が初代校長に就いています。

日本の高専は国立が中心で、私立は少ないです。
政府は少子化のなかでもユニークな人材育成を手がける学校の新設を後押しします。

国立だとできることが限られてくると思いますので、私立で独自の人材育成を行いやすくなると、日本のために良いことだと思いますね。
同じ四国の神山町から素晴らしい起業家が誕生してくれたら嬉しいですし、公認会計士・税理士として、何かお役に立つことがあれば協力させていただきたいと思います。

民間資金で学校新設を法人税負担減で後押しすることについて、どう思われましたか?


「経営強化税制」、「固定資産税特例」等の税制特例に関する誤った内容の「工業会等による証明書」発行!

先日、同業者からの情報で、すごいプレスリリースを見ました。
現在、工業会等による証明書が取れるかどうか検討している案件があるので、非常にタイムリーな話でした。
以下は、ダイキン工業のプレスリリースです。

~ここから~

大切なお知らせ

「経営強化税制」、「固定資産税特例」等の税制特例に関する誤った内容の「工業会等による証明書」発行についてのお詫びとお願い

この度、「中小企業経営強化税制」、「先端設備等導入計画に関する固定資産税の特例」、「(旧)生産性向上設備投資促進税制」、「(旧)中小企業投資促進税制(上乗せ措置)」、「(旧)経営力向上計画に関する固定資産税の特例」において、弊社の空調等設備の一部が、これら税制特例の対象設備に該当しないにもかかわらず、誤って該当要件を満たしているものとして「工業会等による証明書」が発行されていたことが判明しました。
「工業会等による証明書」の発行を受けたお客様のうち、誤った内容の証明書を用いて税制特例の適用を受けられていたお客様におかれましては、お手数をおかけしますが、税額の修正申告、納付手続等の税務手続をしていただく必要がございます。
ご愛用いただいているお客様に深くお詫びを申し上げるとともに、発生の経緯と今後の対応についてご案内いたします。
今回、お客様から「工業会等による証明書」の記載内容についてお問合せがありました。
「工業会等による証明書」は、弊社が自社のソフトウェアを用いて申請対象の該非判定を行った上で記入しており、同ソフトウェアに登録している一部の製品の仕様データに誤りがあることが判明しました。
社内にて調査した結果、対象期間である平成26年1月〜現在の間に、誤った内容の証明書が発行されたことを確認しました。
該当する証明書の発行を受けた可能性があるお客様には、弊社より直接ご連絡し、証明書の誤り部分のご説明、ならびに修正申告等の税務手続のお願いと、税額のお支払いを含めた具体的な今後の手続きについてのご案内をさせていただきます。
なお、お心当たりがあり弊社からの連絡が無くご心配のお客様は、誠にお手数ですが、以下のフリーダイヤル、または弊社ウェブサイトにてご相談下さい。
弊社にて状況を確認の上で、個別にご回答申し上げます。
今後、このようなことがないように、証明書発行に関わる仕様データの作成から申請書発行までの業務手順の厳格化、各手順におけるデータや記載内容のクロスチェックの徹底、業務の実施状況の定期点検および改善など、万全の対策を期して参ります。
お客様におかれましては、大変ご迷惑とお手数をおかけいたしますが、なにとぞ、ご理解・ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

フリーダイヤル 0120−557−704(平日9時〜17時30分)
お問合せフォーム https://www.daikinaircon.com/info/20220823/contact/

~ここまで~

ざっくりと言うと、固定資産を取得した際に、『工業会等による証明書』があると、特別償却や税額控除や固定資産税などの税制上の優遇があるという制度の『工業会等による証明書』が間違っていた(本来は発行してはいけないものだった。)ということです。
もちろん、この製品が欲しくて買ったところもあるでしょうが、固定資産を取得する際に、税制上の優遇措置が使えるからということでこの製品を取得したり、税制上の優遇措置が使えるものの中からこの製品を選んでいるケースも多いのではないかと思います。
証明書を発行してはいけない製品だったわけなので、当然、税制上の優遇措置が使えないということで修正申告等が必要になりますし、税制上の優遇措置が目的で購入したのであれば、税額分を負担する必要がありますので、ダイキン工業は、どれくらいになるのかは想像もつきませんが、かなりの手間や負担額が発生するでしょうね。

「経営強化税制」、「固定資産税特例」等の税制特例に関する誤った内容の「工業会等による証明書」発行についてのお詫びとお願いについて、どう思われましたか?


法人税率の引き上げ案が浮上!

時事通信によると、与党の税制調査会で、法人税の実効税率を引き上げる案が浮上していることが、先日、明らかになったようです。
併せて、設備投資などに対する減税措置も拡充し、増税と減税を組み合わせることで企業にも「貯蓄から投資」を強く促し、日本経済の構造転換を後押しします。
与党税調幹部は2023年度の税制改正を見据え、政府側と検討を進めたい考えのようです。
ただし、企業業績には不透明感が強まっており、経済界が難色を示す可能性もあります。

実効税率の引き上げが実現すれば、1984年以来となります。

法人税率をめぐっては、2021年、経済協力開発機構(OECD)主導で最低税率を設定することで国際合意が成立し、世界的な引き下げ競争に歯止めがかかってきました。
アメリカのバイデン大統領も税率引き上げを提案しており、新型コロナ対応で財政赤字が拡大した各国で政策を転換する動きが出ています。

現在、法人税(国税)と法人事業税(地方税)などを合わせた法人実効税率は29.74%です。
政府は2015年度以降、企業が減税分を賃上げや設備投資に回すと期待し、34.62%だった税率を段階的に引き下げてきました。

これに対し自民、公明両党は2021年12月にまとめた2022年度税制改正大綱で、税率引き下げにより企業の内部留保は増加したものの、投資拡大など「意図した成果を挙げてこなかった」と指摘しました。
そのうえで「企業の行動変容を促すためにどう対応するか幅広く検討する」と、民間資金を投資に誘導する仕組みづくりを示唆していました。

今回は増税額と減税額が同規模となる仕組みを想定しているようです。
税調幹部は「大幅には引き上げられないが、日本の実態に合った構造転換は必要だ」と訴えています。

ただし、ロシアによるウクライナ侵攻に伴う原材料価格の高騰で、企業業績は今後厳しさを増す可能性があります。
また、設備投資の規模は業種によってばらつきが大きく、サービス業など減税措置の恩恵が限られる業界は差し引きで増税となる恐れがあります。
大企業を中心とする黒字企業などからは強い反発も予想され、実効税率の引き上げが実現するかは不透明な情勢です。

相続税、消費税、所得税などが増税傾向にあるなか、唯一と言ってよいほど、法人税は減税傾向にありましたが、法人税も増税になるかもしれませんね。
以前の総理が、グローバル企業が世界的な市場で勝負できるように、実効税率の30%切りにこだわり、表面上は実現させました(課税対象が拡大になっているため、実際には引き下げにはなっていない。)が、手のひらを返す感じですね。
企業だと、業績が悪くなると、ますはコスト削減を考え、そのあとに値上げを考えるのが一般的なように思いますので、増税するのであれば、まずは国の無駄遣いを削減してからにして欲しいですね。
法人税率が上がれば節税効果は上がるのですが、一方で、法人税率が低いということが法人化の理由の一つとなっていると思いますので、法人税率が上がると、税理士としての対応も変わってはきますね。

法人税率の引き上げ案が浮上していることについて、どう思われましたか?


政治家個人への寄付は禁止なのに使い道報告義務のない「抜け穴」から与野党が計22億円支出!

東京新聞によると、自民党、国民民主党、日本維新の会、社民党、れいわ新選組の5党が2019年、「政策活動費」や「組織活動費」の名目で党幹部ら30人に総額約22億円を支出していたことが、政治資金収支報告書の東京新聞の調査で分かったようです。
禁止されている政治家個人への寄付を政党だけに認める制度があるためで、その先の使途は報告義務がありません。
1994年の政治改革で小選挙区制と同時に埋め込まれた「抜け穴」は、秋に総選挙を控えた現在も解消されていません。

ちなみに、政治資金収支報告書は、政治団体の収入、支出、資産を記載するよう政治資金規正法で定める報告書で、年間5万円超の寄付をした人や、20万円を超える政治資金パーティー券の購入者も記載します。
総務大臣や都道府県の選挙管理委員会に提出します。
総務大臣所管の2019年分は2020年11月に公表されました。

政治資金規正法は政治家個人への寄付を禁じ、資金管理団体や政党支部で受けて収支報告書を提出するよう定めています。
ただし、「政党がする寄付」には適用しないという例外規定があり、支出が認められています。

2019年の収支報告書を集計したところ、こうした政策活動費などを最も多く支出していたのは自民党です。
二階俊博幹事長や甘利明選挙対策委員長(当時)ら計18人に13億410万円を出していました。
国民民主党は玉木雄一郎代表と平野博文幹事長(同)に8億1,000万円を支出していました。
日本維新の会は党支部の位置付けの国会議員団から、5,865万8,000円を馬場伸幸幹事長ら4人に出していました。
社民党は照屋寛徳国対委員長ら5人に1,500万円を、れいわ新選組は山本太郎代表に40万円を出していました。

支出された議員らが代表を務める資金管理団体や政党支部で、判明した約100団体の収支報告書を調べたようですが、受領の記載はなかったようです。
取材に対し、自民党、国民民主党、日本維新の会は、党勢拡大や政策立案の資金としたうえで「政治資金規正法に則のっとり、適正に処理している」などと回答しています。
社民党は「適正に支出」としたうえで「使途報告が求められない現行制度は法の趣旨に照らして十分とはいえない」と答えました。
れいわ新選組は「領収書管理の負担軽減のため。ただ、支援者が寄付した資金を分かりづらい形で支出することは改善する必要がある」としています。
立憲民主党、公明党、共産党は2019年分の支出がありませんでした。

東京大の谷口将紀教授(現代日本政治論)は「政治資金規正法の狙いは政治家の資金面の公私の峻別だが、大きな抜け穴になっている。議員が自らの資金管理団体で収支報告するか、政党が使途を説明させるなど、制度を変える必要がある」と指摘しています。

「子どもにお使いを頼んで、家計簿にそのまま『お使い』とだけ書いておくようなもの。何を買ったか分からない」
使途の報告義務がない「政策活動費」などの問題点を、神戸学院大の上脇博之ひろし教授はこう例えています。

「抜け穴」は、1994年成立の政治改革関連法で生まれました。
政治腐敗が相次いだ時期。金権政治の温床を断ち切るべく、政治献金の制限など政治資金の「入り口」の議論に熱視線が注がれました。
しかしながら、その裏で、使途などの「出口」を巡り、政治家自身の縛りを緩める法改正がひっそりと行われたのです。

それから30年近く、与野党問わず制度は使われ続けています。
国会での追及も散発的です。
「答える立場にない」「適正に支出」と述べ合い、自浄作用が働いたとは言えない状態でした。

コロナ禍で国民が困窮にあえぐ中、政治の現場で不透明な資金が横行する現状は許されるのでしょうか?
今秋には総選挙があります。
民主主義を担う公党である以上、与野党で法改正に向けた議論を始める必要があります。
少なくとも、使途報告を義務づけるルール作りは今すぐにでもできるはずでしょう。

法人とか個人事業主は、例えば、領収書は7年間の保管が義務付けられ、使途秘匿金は、消費税においては仕入税額控除の適用を受けることができませんし、法人税においては損金不算入に加えて、使途秘匿金の40%の税額が課されます。
法人とか個人事業主はこういうのがありますが、政治の世界でのこういったものが認められているということには、税理士としてすごく違和感を感じます。

政治家個人への寄付は禁止なのに使い道報告義務のない「抜け穴」から与野党が計22億円支出していることについて、どう思われましたか?


住友化学がコーポレートガバナンスを強化し税務方針を制定!

ゴムタイムスによると、住友化学は、先日、「住友化学グループ税務方針」を制定したと発表しました。
同方針は、同社グループにおけるコーポレートガバナンス強化の一環として、これまでの税務に関する取り組み方針を明文化したものとなっています。

2012年6月に経済協力開発機構(OECD)において発足した「BEPS(Base Erosion and Profit Shifting・税源浸食と利益移転)プロジェクト」を契機として、租税回避行為の防止に向けた国際課税ルールの見直しが各国・地域で進められています。

このような世界的な税務コンプライアンス強化の動きのほか、企業によるグローバル展開の拡大などに伴い、企業グループが抱える潜在的な税務リスクの規模や複雑性が増大しています。

同社グループは現在、世界の約30カ国で事業展開をしており、納税を企業が果たすべき最も基本的かつ重要な社会的責任の一つと捉えています。

これまでも各国・地域において適用される税法を順守し、適切な納税を行ってきましたが、税務コンプライアンスと税の透明性確保に向けた取り組みを全グループ会社がより高いレベルで実行するため、同方針を制定しました。

同社グループは、コンプライアンスを企業経営の根幹と位置付けており、引き続き、事業活動を行っている各国・地域において、諸法令はもとより、企業倫理の順守を徹底していくとしています。

GAFAなどが税法を研究して節税を図っているなか、このような真面目な企業が彼らと世界的に戦っていけるのだろうかと思ってしまいますが、過度に保守的になり過ぎないようにしていただき、こういう企業がグローバルスタンダードになればいいなぁと思います。

住友化学がコーポレートガバナンスを強化し税務方針を制定したことについて、どう思われましたか?

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 これは経営者からの質問に即対応できるよう 新人コンサル向けに教育ツールとして開発。

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入居事業者からの賃料減免なら損金として計上可能に!

国土交通省は2020年4月10日までに、テナントビル所有者に対し、入居する事業者からの賃料を減免した場合、損失額を税務上の損金として計上することが可能だと通知しました。

通常は寄付金扱いとなりますが、損金とすることで法人税の負担軽減を図ります。

通知は2020年4月9日付けです。
新型コロナウイルス感染拡大による売り上げ減少で、賃料の支払いが困難な事業者が増えていることを踏まえたものです。
国税庁が近く適用要件を公表します。

国土交通省は、3月末、テナントビル所有者に対し、支払いの猶予など柔軟な対応を要請していました。

テナントビル所有者も事業としてやっているわけですから、当然のことだと思いますね。
もちろん、要請するのであれば、固定資産税の免除も当たり前かと思いますが、テナントビル所有者側に立った報道等が少ないのはなぜなんでしょうね?

入居事業者からの賃料減免なら損金として計上可能になったことについて、どう思われましたか?


「巧妙な隠ぺい」“スパコン詐欺”の元社長に懲役5年!

以前このBLOGでも取り上げましたが、スーパーコンピューターの開発を巡って国の助成金をだまし取った罪などに問われた開発会社の元社長に対し、東京地裁は懲役5年の判決を言い渡しました。

ベンチャー企業「PEZY Computing」の元社長(52)は、経済産業省が所管するNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成金6億5,000万円余りをだまし取ったほか、法人税約2億3,000万円を脱税した罪などで起訴されました。

判決で東京地裁は「虚偽の書類を示すなど巧妙な隠蔽策で詐欺を完遂した」「助成金を無関係な運転資金や個人的な支払いなどに流用した」などと指摘し、元社長に懲役5年を言い渡しました。

弁護側が一部を除いて無罪を主張していた脱税の罪については「故意の脱税だった」と認め、弁護側の主張を退けました。

こういう事件がありますので、助成金という制度自体を見直さないといけない時代になっていると思います。
助成金も補助金も一部の知っている企業だけが使っている傾向にあると思いますので、金額を小さくして、多くの企業に与えるのも一案かと思います。
また、返さなくても良いということが詐欺や効果のなさにつながっていると考えられますので、何か要件を充たせば返さなくても良いといった感じに変えても良いかもしれませんね。

「巧妙な隠ぺい」“スパコン詐欺”の元社長に懲役5年の判決が言い渡されたことについて、どう思われましたか?


税・社会保険の電子申告の導入が迫るなか企業の準備は整っていない!

日本経済新聞によると、2019年12月、行政の電子化を目的とするデジタル手続法が施行され、パスポートの申請など約500の手続きが順次電子化されます。2020年4月からは、企業の税申告や社会保険の申請の電子化も義務付けられます。約2万4,000社が対象となりますが、準備が整っていない企業が多いのが実情だそうです。

政府が2019年12月下旬に公表した「デジタル・ガバメント実行計画」には、仕事や暮らしに関わる様々な手続きの電子化計画が並んでいます。
2020年4月以降、資本金1億円超の大企業に義務付けられるのが、法人税と消費税の電子申告です。
3月期決算の企業の場合、法人税については、9月期までの中間申告から電子化が求められます。
消費税は、年間申告回数によって異なりますが、早い企業では6月末までの対応が必要になります。

導入まであと2か月弱と迫るなか、現場では不安の声が広がっているようです。

NTTデータで法人税の電子申告システムの販売を担当する小谷智昭氏は、「間に合わない企業が続出しかねない」と話しています。
同社が2019年7月から11月にかけて実施したアンケートによると、6割の企業が準備に着手していなかったようです。
「書面ベースで進める稟議など、社内の承認手続きの流れを見直すには相当の時間がかかる」(小谷氏)。
システムを導入するだけでは不十分で、経営陣を含めた業務プロセスの見直しが欠かせないようです。

対象企業は、国税庁の納税システム「e-Tax」などを用い、法人税と消費税の確定申告書を提出します。
複数のITベンダーがe-Taxと連携した申告システムを販売しており、国税庁の2018年の調査でも資本金1億円を超える7割の企業が電子申告を利用しているようです。

しかしながら、会計システム大手のTKCの富永倫教執行役員は、「制度変更に完全に対応できていない企業は多い」と指摘しています。
法人税では「別表」と呼ばれる申告書本体だけでなく、財務諸表や勘定科目内訳明細書などを添付して提出します。
2020年4月からの義務化では、これら全ての書類を電子化して提出する必要がありますが、申告書本体のみにとどまっている企業も多いようです。

化学メーカーのリケンテクノスは、2016年から法人税の電子申告に対応しました。
しかしながら、財務諸表などの添付書類を50枚以上、今でも郵送で送っているそうです。
電子化する際のファイル形式が申告書本体と異なり、システム対応に手間がかかるためです。
「対応できるように検討している。義務化には間に合わせたい」と同社の担当者は話しています。

より広い範囲で対応が求められるのが、社会保険の電子申請です。
2020年4月から健康保険、厚生年金保険、労働保険、雇用保険に関する12の手続きの電子化が義務付けられます。
総務省の「e-Gov」と呼ぶシステムを使いますが、ここでも対応の遅れが指摘されています。

2020年4月には早速、新入社員の雇用保険手続きで電子申請が必要です。
しかしながら、労務管理システムを販売するエムケイシステムの三宅登社長は、「当初から完全対応できる企業は2割程度にとどまる」と見ています。
給与や人事、マイナンバーなど関連する社内の業務システムを一元管理できていない企業が多いのが理由です。
「被保険者の報酬月額変更届など、頻度の少ない手続きも義務化の対象」(社会保険労務士の片山力氏)ですが、すべてシステムで対応しようとすると投資負担が大きくなるのです。

政府は2024年度中に、年10億件近い行政手続きのうち、件数ベースで9割の電子化を目指すそうです。
企業が戸惑うのは「システムが使いづらく、変更も多い。対応に手間と費用がかかる」状態が長引きそうなことです。
電子化を進める関係省庁部局が複数にまたがり、情報が一本化されていません。
企業側も税務、人事など担当レベルで部分的に把握できたとしても、企業全体でどう対応すべきか経営トップがつかみにくい状況にあるといえます。

労働人口が減るなかで生産性の向上は避けて通れない課題です。
中長期でみれば「税や行政手続きの電子化によって、企業の間接業務の効率化は進む」(野村総合研究所制度戦略研究室の梅屋真一郎室長)でしょう。
梅屋氏は、「人材配置の最適化を進める機会とするのが望ましい」と指摘しています。

この行政手続きのオンライン化を進める上で欠かせないのが「ハンコ文化」の見直しです。
印鑑証明書が必要な行政手続きは100種類以上あります。
電子証明書で代用できる手続きも多いですが、利用が進んでいません。
契約書など民間業務でも必要とされることがあり、法人の印鑑証明書の発行は、年間約1,300万件(2018年)にもなります。

政府は2019年12月に策定した「デジタル・ガバメント実行計画」で、印鑑証明書の省略や印鑑の代わりとなる電子証明書の普及を進める方針を打ち出しています。
商業登記法では法人を登記する際、代表者の印鑑を届け出ることが義務付けられています。
この条文が2019年12月に成立した改正法で削除され、印鑑登録が任意になりました。
改正法は2021年2月までに施行される見通しです。

電子証明書や電子署名などデジタル認証の仕組みは整いつつありますが、日本では「ハンコ文化」が根強いのです。
企業でも、正式文書は押印した紙で保存する習慣が残っています。

税や社会保険の手続きを電子化することにより、手間が省けるのであれば、個人的には大賛成です。
僕自身、税理士として、法人税や消費税の申告は100%電子申告していますが、中小企業でも紙で出さないといけないものがあったりして不便だなぁと感じることがあります。
中小企業ですらこのような状況ですから、加減算項目の多い大企業になるとものすごい手間が生じるのではないかと思います。
また、e-Taxを導入した当初、導入企業がまったく増えず、税理士会経由で税理士に呼びかけ、利用率は増加したものの、実質は一部の別表だけ電子申告し、残りは紙で提出している企業が多いというような記事も見かけましたので、実質的な利用率はそもそも低い状況下で電子申告を義務化するというのもどうかと思います。
国には、きちんとシステムを整備し、電子申告する企業にメリットがある状況にしたうえで、やってほしかったなと思います。

税・社会保険の電子申告の導入が迫るなか企業の準備は整っていないことについて、どう思われましたか?


企業版ふるさと納税につき寄付額の9割軽減を政府が検討!

 政府は、地方自治体に寄付した企業の税負担を軽くする「企業版ふるさと納税」を拡充するようです。
税負担を軽減する割合を現在の約6割から、約9割に広げたうえで、2019年度までの時限措置を2024年度まで5年間延長する方向で調整します。
「個人版」に比べ伸び悩む企業の寄付をテコ入れし、地方創生への資金の流れを促します。

内閣府が提出する2020年度の税制改正要望に盛り込み、2019年末に向けた与党の税制改正議論などで詳細を詰めます。

企業版ふるさと納税である「地方創生応援税制」は、2016年度に始まりました。
現行制度は内閣府が認定した自治体の事業に企業が寄付すると、損金算入措置による約3割の税の軽減効果に加え、寄付額の3割が税額控除され、合計で寄付額の約6割分の税負担が軽くなり、実質の企業負担は約4割で済みます。

2020年度からは税額控除の割合をさらに3割拡大し、税負担の軽減幅を合計で約9割に広げる方向で検討します。
企業版は、「個人版」で一定の範囲で許容されている返礼品のような経済的な見返りがなく、企業側のメリットの分かりにくさが寄付低迷の一因との指摘があります。

これまでの例では、企業が創業の地や工場がある地域、被災地などの自治体に寄付する例が多くなっています。
自治体は地域の再生に企業資金を呼び込むことができ、企業にとっては社会的責任(CSR)活動の一環として地域貢献をアピールできる利点があります。
今後は企業の寄付を促すため、表彰制度の創設も検討するようです。

寄付の対象も広げます。
企業版は内閣府の認定を受けた事業に寄付する仕組みですが、いまは予算など詳細が固まった後でないと企業が申請できません。
2020年度から詳細が固まる前でも申請を受け付けられるようにし、企業側の都合に合わせて申請できるようにする方針です。

拡充案では、国の交付金や補助金を受けている事業も寄付対象の事業として認定を可能にします。
これまでは「地方創生関係交付金」など一部を除き、他の財政支援を受けている事業は寄付の対象として認定を受けられませんでした。

企業版ふるさと納税を募っているのは都道府県と市町村を合わせて406で、全自治体の23%にとどまっています。
寄付額も個人版に比べ見劣りします。
企業版は2018年度に34億円(速報値)と2016年度の開始当初より4倍以上増えましたが、個人版の5,127億円と大きく離れています。

本当に創業の地や工場がある地域に貢献したいのであれば、損金になるかどうかを考えずやればよいと思いますし、寄付は売名行為ではありませんので、表彰というのは寄付金の性質上、違うのではないかと個人的には思います。
まさか、個人版のふるさと納税による税収が減ると見込まれるため法人版に期待しているということはないと思いますが、個人版のふるさと納税制度は失敗だと思っていますので、個人版をまねるのではなく、本来のふるさと納税の趣旨に立ち返って、変えるところは変えて欲しいと思います。

企業版ふるさと納税につき寄付額の9割軽減を政府が検討していることについて、どう思われましたか?


平成30年度査察の概要(4/5)

 先日、国税庁が『平成30年度査察の概要』を公表しました。
査察制度は、悪質な脱税者に対して刑事責任を追及し、その一罰百戒の効果を通じて、適正・公平な課税の実現と申告納税制度の維持に資することを目的としています。
国税査察官は、近年における経済取引の広域化、国際化及びICT化等による脱税の手段・方法の複雑・巧妙化など、経済社会情勢の変化に的確に対応し、悪質な脱税者に対して厳正な調査を実施しています。

<査察調査の概要>
【平成30年度の取組】
○査察事案121件を告発
平成30年度は、免税店(輸出物品販売場)制度を悪用した消費税受還付事案、太陽光発電設備の取得を装った消費税 受還付事案、他人名義を使用したFX取引利益の無申告ほ脱事案、外国法人を利用した国際事案など、計121件を告発。
○重点事案を多数告発、特に消費税受還付事案は16件を告発(注)
消費税受還付事案16件、無申告ほ脱事案18件、国際事案20件を告発 。
消費税受還付事案は、国庫金の詐取ともいえ悪質性が高いが、過去5年間で最も多い16件を告発。うち、平成23年に創設された未遂犯も過去最多の8件を告発。
無申告ほ脱事案は、申告納税制度の根幹を揺るがすものであり、平成23年に創設された単純無申告ほ脱犯も含め、18件を告発。
(注)重点事案とは、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案及びその他社会的波及効果が高いと見込まれる事案をいう。
○脱税総額(告発分)は112億円
平成30年度の査察事案に係る脱税額(告発分)は112億円。
【平成30年度中の判決状況】
○122件の一審判決全てに有罪判決が言い渡され、7人に実刑判決
最も重い実刑判決は、査察事件単独に係るものでは懲役4年6月。

この中で、『重点事案への取組』として、以下のものが挙げられています。
(1)消費税受還付事案
(2)無申告ほ脱事案
(3)国際事案
(4)その他の社会的波及効果の高い事案
また、『不正資金の留保状況及び隠匿場所』と『査察事件の一審判決の状況』についても書かれています。

今週は、これらについて、順番に取り上げていきたいと思います。
4日目の今日は、『その他の社会的波及効果の高い事案』についてです。

平成30年度においては、現下の経済社会情勢を踏まえて、特に、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案、市場が拡大する分野における事案などの社会的波及効果の高いと見込まれる事案を重点事案として積極的に取り組みました。
(4)その他の社会的波及効果の高い事案
近年、市場が拡大する分野における脱税など、社会的波及効果が高いと見込まれる事案に対して積極的に取り組みました。

<トピック8>好況なネット通販事業者の告発
近年、インターネット等のネットワークを通じた多様な経済取引が可能となっているところ、このような取引で得た多額の利益を隠し法人税を免れていた事案に対し、デジタルフォレンジック技術を活用するなどして不正を解明し告発しました。
【事例】
H社は、インターネットや各種メディアを利用して自社商品を販売し、多額の利益を得ていたものですが、不正加担者と通謀し、同人の主宰会社に対して架空の広告宣伝費等を計上する方法により法人税を免れ、同会社に送金した資金を現金でバックさせるなどして還流させていました。
本事案では、デジタルフォレンジックツールを使用して、スマートフォン内のデータを解析し、不正資金の還流の事実を解明しました。

<トピック9>好況な不動産事業者の告発
近年、不動産業の売上及び経常利益が上向いている状況ですが、不動産取引による売上を正しく申告しないほか、架空経費を計上し、所得(利益)を過少に申告していた事案を告発しました。
【事例】
I社は、入場者数が増加している国内有数のテーマパーク近隣の開発予定地に係る不動産売買取引に関与し、多額の利益を得ていたものですが、仲介手数料収入を除外するほか、取引に係る虚偽の覚書を作成し架空外注費を計上するなどの方法により法人税を免れていました。

<トピック10>クラブ経営者らによる消費税・源泉所得税事案を告発
日本有数の歓楽街でクラブ及びキャバクラ等を経営する法人による消費税及び源泉所得税事案を告発しました。
【事例】
Jは、クラブ及びキャバクラ等を経営する法人を主宰するものですが、経理責任者Kと共謀し、主宰法人の消費税の確定申告を一切せずに納税を免れたほか、店舗従業員の給与に係る源泉所得税を一切納付していませんでした。

その他の社会的波及効果の高い事案について、どう思われましたか?


連結納税のミス修正の事務負担を軽くすることを検討!

 財務省は、企業グループを一体とみなして法人税を計算する連結納税制度について、企業の事務負担の軽減をめざしているようです。
制度を使えばグループ内の利益から損失を差し引いて課税所得を圧縮できる半面、1つの子会社の税務申告に間違いがあるだけでグループ全社の集計作業がやり直しになります。
企業にとって大きな負担のため、ミスした企業の修正だけで済むような制度の見直しを検討するようです。

政府税制調査会(首相の諮問機関)で、近く連結納税制度の見直しを検討事項の一つに取り上げるそうです。
制度が複雑なうえ、企業実務に絡む専門的な議論が必要なため、2019年度の税制改正をめざすのではなく、中期的な課題と位置づけて議論するようです。
財務省は、政府税制調査会などで企業側の意見を聴き、問題点を洗い出します。

2002年度に導入された同制度を使うと、国内グループ企業の利益と損失を通算できるため、一般的には個別に納税するよりも、法人税がかかる所得を小さく抑えられます。
制度を使うかどうかは企業が選ぶことができます。
2010年度税制改正で、子会社が持つ過去の欠損金を反映できるようにするなど使い勝手がよくなり、利用が増えました。
現在、資本金1億円以上の大企業のうち、3割超が制度を利用しています。

一方で、税務申告にかかわる企業の事務負担は重くなりがちです。
特に、対象となる子会社や孫会社のどこか1か所で経費計算などにミスが起きるだけで、グループ全体の集計作業がやり直しになる問題を抱えています。
対象企業の税務上の損失や控除額などをいったん足し上げて、全体の税額などを計算するためです。

こうした負担を軽くする方策の一つとして、財務省内では連結納税の対象となる各社がそれぞれ個別に税務申告書をつくる案が浮上しています。
現行制度では、親会社がまとめる連結申告書に一本化されています。
情報を一括して把握できる半面、いったん内容に疑問が生じると、グループ全社で集計作業をやり直さなければ問題を修正できない原因にもなっています。

個別に申告書を備えておくことで、ミスが生じても部分的な修正だけで済まそうという考え方です。
個々の会社による申告書の作成作業が増えるようにみえますが、実際には各社はすでに同じような作業を手掛けており、修正が必要になった場合の対応を大幅に簡素化できるメリットの方が大きいと財務省はみています。

税務当局にも利点があります。
例えば、申告内容に問題があれば、税務署は親会社だけでなく、全国各地の子会社も調べなければなりません。
制度の見直しは、「人員が限られ、十分な調査ができない」(国税庁関係者)という現状の改善につながります。

財務省は、連結納税の対象企業の範囲といった制度の骨格は変えない方針ですが、企業のM&A(合併・買収)の増加に対応する見直しなどは課題となりそうです。
現行制度では、新たに買収した会社を連結納税の対象に加えようとすると、その会社の資産の含み益に応じた税金を事前に払う必要が生じます。
せっかく買収した企業の価値が目減りしかねず、課税の繰り延べなどが検討課題となります。

僕自身は、連結納税の申告業務をやったことがないので、実務上の煩雑さなどが分からないのですが、『連結納税』というくらいですから、子会社の申告書にミスがあれば、グループ全体の集計が異なってくるのは当然だと思いますが、どうなのでしょうか?
手間をかけてでも税金を安くしたいという企業が使えばいいと思いますし、実務上の負担が大きいのであれば、もっとシンプルな制度にすればよいのではないかと思います。

連結納税のミス修正の事務負担を軽くすることを検討していることについて、どう思われましたか?


陸上自衛隊演習場の地権団体が100億円の申告漏れ!

静岡県にある陸上自衛隊東富士演習場の土地を国に貸し、賃料を得ている静岡県内の一般社団法人と一般財団法人の計10法人が、名古屋国税局から総額約100億円の申告漏れを指摘されたことが、関係者への取材でわかったようです。
2008年の公益法人制度改革に伴い、課税対象になった賃料収入を数年間にわたって申告していませんでした。
追徴税額は、過少申告加算税を含め計約20億円に上るようです。

関係者によると、御殿場、裾野、小山の2市1町には演習場に土地を貸している法人が11あるそうです。
以前、所得隠しを指摘された1法人を除き、残る10法人が指摘をうけました。
法人の大半は国から年間数億円の賃料を受け取っていますが、申告していなかったそうです。

公益法人制度改革前、10法人は公益法人の社団法人もしくは財団法人で、税の優遇を受けていました。
公益法人の場合、国に直接貸した土地の賃料は所得から除外され、非課税になります。
それゆえ、演習場の賃料も税金がかかりませんでした。

公益法人制度改革後、10法人は一般社団法人もしくは一般財団法人となり、公益法人ではなくなりました。
引き続き演習場の賃料が非課税とされるには、「特定の個人・団体に特別の利益を与えていない」ことなどが要件になりました。

国税局は、10法人は事務所がある一部の地域に限って寄付や助成をしており、これが特定の個人や団体への利益供与にあたると認定されたようです。
非課税の要件を満たしていないとして、演習場の賃料は申告が必要な所得と判断した模様です。

年間約5億円の賃料収入があるという御殿場市の法人代表は、取材に対し、5年分で計約25億円の申告漏れを指摘されたことを認めたようです。
この代表は「演習場による賃料は非課税だと思っていた。税理士にも相談したが、わからなかった」としています。

「税理士にも相談したが、わからなかった」というところからは、これらの法人に顧問税理士がいるのか単に相談しただけなのかどうかは分かりませんが、多額の収入があるわけですから、公益法人制度改革時にきちんと税務面での検討を行うべきだったように思います。
直感的に、寄付や助成の仕方を変えれば、行けるかもしれないのではないかと感じますね。

陸上自衛隊演習場の地権団体が100億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


NPO法人による障害者就労支援に課税!

 NPO法人による障害者向けの就労支援について、国税庁が「原則、収益事業で納税義務がある」との見解を示したようです。

 全国の小規模作業所に不安が広がり、課税を不服として争う法人もあるそうです。
作業所などの全国団体「きょうされん」(事務局・東京)は近く、国税庁長官に撤回を求めるようです。

 国税庁は、2017年7月、ホームページで見解を発表しました。
こうしたNPO法人は障害者と契約して役務を提供し、利用料を受け取る「請負業」との判断を示しました。

税法上、収益事業は「継続して事業場を設けて行われるもの」で、請負のほか、物品販売、製造など34業種が限定列挙されています。
国税庁の法人課税課の担当者は「NPO法人の障害福祉サービスは以前から収益事業だが、複数の税務署から相談があり、見解を示した」と話しているようです。

広島市の「つくしんぼ作業所」は国などの給付を受け、就労困難な知的障害者が家にこもらないように働く場を提供し、19~46歳の男女18人がクッキーを作るなどしています。
2007年にNPO法人となった際、税務署から「収益事業でない」と説明を受けたそうです。
しかしながら、2015年に一転して収益事業と指摘され、法人税や無申告加算税など過去3年分で計約200万円を課されました。

2017年4月、「運営はボランティアの支えもあり、福祉が目的で収益事業ではない」と、広島国税不服審判所に税の取り消しを求めて審査請求しました。
今月にも結論が出る見通しです。
厚生労働省によると、つくしんぼ作業所のようなNPO法人は、全国で約3,300(2016年10月現在)に上るようです。

きょうされんは、2017年12月、障害福祉サービスを実施する加盟の507のNPO法人にアンケートを実施しました。
回答した231法人のうち、法人税を申告したとするのは77法人でした。
多田薫事務局長は、「資金力のない法人は課税で圧迫され、福祉サービスが低下しかねない」と話しています。

NPO法人は、そもそも非営利団体のことです。
特定非営利活動促進法により設立されたNPO法人は株式会社と違い、毎年の利益や解散する時の残余財産を構成員に分配できませんが、利益を上げる事業は行えます。
法人税は所得に課税するので、赤字のNPO法人は課税されません。
なお、所得が年800万円以下のNPO法人の税率は、中小企業と同じ15%です。

これに関しては。このような法人に限らず、収益事業かどうかという判断に迷うことが多々あります。
納税者の方も、なぜボランティア的なことをしているのに課税されるのかと思ったりすることが多いのではないでしょうか?
ただ、安易に収益事業ではないとすると、おそらく悪用する方がたくさん出てくるのでしょう。
個人的には、まず、『特定非営利活動法人』という名称を変えたほうが良いのではないかと常々思っています。
普通の方は、『非営利』と言われると『営利を追求しない』と考えるでしょうから。
あとは、税法上『収益事業』となる34業種も、見直す時期に来ているのではないかと感じています。
これは、時代の変化に合わせて新たな業種も生まれてくるでしょうから、タイムリーに改正していかないといけないと思います。

NPO法人による障害者就労支援が課税されることについて、どう思われましたか?


2019年からスマホでコンビニ納税!

2018年01月19日(金)

2019年1月から、スマートフォン(スマホ)などを使い、コンビニエンスストアで納税できるようになるようです。
スマホやタブレット端末などで手続きを簡素にし、電子申告・納税の利用を促します。
納税者らの利便性を高めるほか、税務署の納付書の宛先確認や郵送といった業務の削減を目指します。

財務省と国税庁が主導します。
納税者が電子申告するとその税額や、所得税や法人税といった税目などのデータを記録したQRコードがPDFとして表示されます。
利用者がスマホ画面などに表示されたQRコードをコンビニの読み取り端末にかざすと、税目や税額が印字された書類が発行され、レジで税金を納めることができます。

納税は現金で、全ての税目が対象となります。
読み取り端末はセブンイレブンの「マルチコピー機」やファミリーマートの「Famiポート」、ローソンの「Loppi」などを想定しています。

こうした端末では、既に、イベントのチケットやスポーツ振興くじ(toto)の購入、住民票の写しや印鑑登録証明書などの発行、自動車保険の加入といった手続きができます。
2019年からスマホを使った納税も加わります。

ただ、QRコードの読み取り端末があるコンビニでしか使えず、現状では対象となる店舗が限られるようです。
財務省と国税庁は今後利用できるコンビニを広げていく考えです。

スマホ納税の利用者として想定されるのは、主に個人事業主や法人です。
現在は電子申告したあとに、税務署が作成した納付書を受け取りに行ったり、税務署から郵送してもらったりして、納付書を手に入れなくてはなりません。
納付書があれば今もコンビニで支払えますが、税務署や銀行で支払う人がほとんどだそうです。

また、電子申告をするにはこれまでは本人認証でマイナンバーカードなどの電子証明書や読み取り機器が必要でしたが、2019年からは税務署で一度でも本人確認すれば、IDとパスワードで認証できるようになるため、電子申告を利用する人が増えるとみられます。

政府は規制改革推進会議でICT(情報通信技術)による業務コストの削減を掲げており、電子申告・納税の普及を進めています。
コンビニは生活者にとって様々なサービスの拠点となっており、身近なスマホを使って納税できるようになれば、利便性が高まり電子申告・納税に弾みがつくでしょう。

実は、税理士も僕が使っている申告用のソフトであるNTTデータの達人シリーズなんかは、数年前から納付書を出力できるようになっています。
しかしながら、納付書は3枚綴りなので、B4に3枚分が印刷され、それを3枚に切って、銀行の窓口などに持って行く必要があり、少し手間です。
QRコードでいけるとなると、便利になりますね。
一方で、最近、窓口に来る人がかなり減っていると言われている銀行ですが、税金の納付の方がまぁまぁ多いのではないかと思います。
これらの方がコンビニで支払うようになると、銀行は不要になってきますね。
AIに取って代わるとも言われていますし、最近、手数料の値上げとか言っていますが、銀行の存在自体が危うくなってくるかもしれませんね。

2019年からスマホでコンビニ納税ができるようになることについて、どう思われましたか?

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大学の2割以上に公認「起業部」!

日本経済新聞によると、大学で起業について実践経験を積みながら学べる「起業部」が広がってきたようです。

独立行政法人の中小企業基盤整備機構の調査では、回答した全国89大学のうち2割以上に大学公認の起業部がありました。

大学の予算を得て教員の指導を受けられるケースもあり、起業家の裾野を広げる後押しになりそうだ。

中小機構が2024年12月から2025年3月に調査を実施しています。

回答を得た89大学のうち、24%にあたる21の大学が「公認の起業部がある」と回答しました。

非公認の起業家サークルなども含めた学生主体の団体の活用を認識している大学は49%の44大学でした。

大学に所属する講師が支援したり、部室などを提供したりする大学もある一方で、66%にあたる59の大学は「サポートしていない」と回答しました。

大学所属の教授が主導した起業部は支援を得られるケースもありますが、学生が自主的に集まって設立した場合は支援を得られないことも多いようです。

神戸大学で2022年に起業部を立ち上げた産学官連携本部の熊野正樹教授は「起業に失敗はつきものだ。学生には大いに失敗してほしいが、致命的な傷を負わせてはいけない。万が一に備えて専門の教員らがサポートするのは重要だ」と指摘しています。

神戸大学の起業部には50人超の学生が所属しています。

事業計画の作り方や組織育成の座学にはじまり、学生同士でチームを組んでビジネスプランを考えます。

学生が卒業後に数社を立ち上げた実績があります。

2033年3月までに新規株式公開(IPO)や他社にM&A(合併・買収)される企業を3社生み出す目標を掲げています。

経済産業省によると、2024年10月末時点の大学発スタートアップは5,074社と、前年から18%増えました。

ただし、教授など研究者による起業が多く、学生が起業した「学生ベンチャー」はそのうち28%にとどまります。

アメリカではメタ(旧フェイスブック)を立ち上げた起業家のマーク・ザッカーバーグ氏のような学生起業が一般的です。

日本でもすきまバイトで急成長したタイミーの小川嶺代表ら、学生時代に起業した経営者が台頭してきました。

日本では大学が主導して学生に起業家意識を身に付けてもらうためのアントレプレナーシップ教育が充実してきました。

文部科学省の2024年の調査によると、アントレプレナーシップ教育を実施する大学は全体の40%と、2020年時点と比較して13ポイント増加しました。

急成長するスタートアップには斬新なアイデアが必要になる場合も多くなっています。

リスクを承知でチャレンジすることも重要です。

大学には紋切り型の教育や支援にならないよう、学生の自由な発想を大切にする姿勢も求められます。

個人的には、大学生が起業するのは、新しいビジネスが生まれたりして良いのではないかと思っていますが、ビジネスの本質を考えると、リスクを負っているから慎重になり、うまく行くという面もありますので、教員がビジネスに関する知識を教えるのは良いと思いますが、会社自体にはあまり関わらない方がいいのではないかと思います。

教員も通常は研究者であって経営者ではないので、起業してうまく行く会社がいくつか出てくれば、その経営者がアドバイスなどをすることで、良い循環が生まれるように思いますね。

大学の2割以上に公認「起業部」があることについて、あなたはどう思われましたか?


大和ハウスが社員が事業性審査をする社内起業に300億円投資!

日本経済新聞によると、大和ハウス工業は2024年6月に社内起業制度を導入し、300億円の投資枠を設定するようです。

5万人のグループ全社員から新ビジネスの候補を募り、社員間で事業性など起業の可否を審査します。

明確な投資枠を設けることで、社員の起業への意識を高めるのが狙いです。

住宅や物流施設など主に既存事業に関連した有望なビジネスモデルをいち早く見つけ出します。

2024年6月の制度導入に合わせて社員からビジネス案を募集します。

年間200〜500件ほどの提案を見込んでいます。

中堅を含む各事業部の社員が起業の可否の審査に加わるのが特徴です。

外部のコンサルティング会社とともに、案件ごとの事業性を評価します。

既存の事業の枠組みにとらわれない自由な発想を生かすため、大和ハウスの経営陣は原則として審査プロセスの大半に関わらない方針です。

書類審査や面接などを経て2025年度内に第1号となる起業案件を出したい考えです。

年間では5社程度の社内ベンチャー企業を立ち上げます。

ベンチャー企業の設立や当面の運営に必要な資金を大和ハウスが支援します。

出資などを通じて1社当たり3億円を目安に拠出します。

立ち上げた新会社には提案者自身が少額出資できる仕組みも検討します。

3月に本格運用を始めた大和ハウスにとって初となるコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)や、社外のVCからの資金調達も認める方針です。

大和ハウス本体とは別会社で事業化することで、迅速な経営判断ができます。

社員に経営者としての経験を積んでもらうため、ある程度の期間は赤字を許容しながら設備投資などの追加支援にも応じます。

業績が改善せず会社を清算する場合も、社員は起業前に所属していた部署に復帰できます。

経営の経験を大和ハウスでのキャリアに生かしてもらうことも社内起業の狙いです。

社内起業に対する明確な投資枠を設けることは珍しいようです。

大和ハウスは住宅の建設・販売を起点に、工場や物流施設、商業施設の開発など事業を多角化して成長してきました。

社内起業制度を通じて、既存事業のさらなる収益機会を模索します。

シナジー(相乗効果)が見込める新事業の開拓にもつなげます。

長期的には社内ベンチャー企業の総売上高を1,000億円規模にしたい考えです。

社内起業制度を次世代の成長エンジンと位置づけ、積極活用する企業は多いようです。

リクルートホールディングス(HD)は、通信教育サービス「スタディサプリ」や結婚情報誌「ゼクシィ」といった現在の基幹となる事業を生み出しました。

サイバーエージェントも執行役員が選抜した4人の社員がチームを組み新規事業を提案する「あした会議」を年2回開催し、2023年9月時点で累計37社の子会社設立を決めました。

これらの売上高の合計は約4,000億円に達します。

リクルートHDやサイバーエージェントには将来の起業を意識した学生などが多く入社します。

大和ハウスも外部から優秀な人材を集めるため、300億円という具体的な投資枠を設けて起業を奨励する社内風土を根付かせます。

個人的には、起業はある程度のリスクや危機感を持ってやらないといけないと思っていますが、時代的にこういった起業もありなんでしょうね。

リクルートなどのように、退職して起業しても成功する方がたくさん出るような企業は素晴らしいと思っていますので、大和ハウスもリクルートみたいな企業になってほしいですね。

実績が出てくると、採用にも良い影響を及ぼすと思いますし。

大和ハウスが社員が事業性審査をする社内起業に300億円投資することについて、あなたはどう思われましたか?


法務省が2024年度にも会社代表者の住所を希望者は非公開へ!

日本経済新聞によると、経営者や起業家のプライバシーを保護し、ビジネスの新規参入を後押しする取り組みが始まります。

法務省は2024年度中にも、株式会社の登記の際に代表者が希望すれば自宅住所を非公開にする方針です。

会社の設立、代表者への就任などの際に住所の公表が必須でなくなります。

法務省は、パブリックコメント(意見公募)を開始しています。

省令の「商業登記規則」の改正を予定しています。

現在はストーカーなどの被害のある場合を除き、法務局の窓口などで紙の登記の資料を閲覧でき、インターネット上でも見られます。

もともと代表者の住所を公開しているのは公正で円滑な商取引を行うためです。

会社法は代表者の氏名、住所などを登記すると定めています。

取引先との商談の前に氏名や住所を確認して臨みたいという需要はあります。

自身の情報を開示して取引先の信用を得たいという起業家もいるようです。

ネットの普及で誰でも簡単に登記の情報にアクセスできるようになりました。

少額の手数料で閲覧できます。

手軽に情報を得られる半面、個人情報が不正利用され、脅迫やストーカー行為への心配が高まっていました。

かねて経団連や経済同友会、上場企業などから「代表者個人の住所を誰でも閲覧可能な状態にするのは望ましくない」と指摘がありました。

新興企業やフリーランスなどの業界団体は、2023年5月、自民党へ非公開を求める提言を提出しました。

「インターネット上に住所がさらされる可能性があり、法人化をためらうケースが発生している」などと訴えました。

日本弁護士連合会などには、悪質商法をする企業から被害を受けた消費者が会社を訴えられるように代表者の住所を公開すべきだとの意見があります。

会社に民事訴訟を起こす場合は本社の住所、届かない場合は代表者の住所に訴状を送ると定めています。

消費者が本社に訴状を送っても経営者が「雲隠れ」する事例があるようです。

本社の実際の住所と登記上の住所が一致しておらず、訴状を送付できない場合もありえます。

法務省は改正する省令案で、住所が非公開でも訴訟手続きを担保する仕組みを盛り込みます。

代表者に本社へ訴状が確実に届くことを証明してもらいます。

法務省はこれまでも住所の非公開化を検討してきました。

2022年にはネットでのみすべての住所を非公開とし、法務局での紙による閲覧は従来のままできるとする内容の省令改正案をまとめました。

パブリックコメントで「紙をもとにデータベースを構築する業者が出てきて意味がない」などの反対意見があがりました。

政府内で「紙で閲覧できる情報をネットで取得できないのは問題だ」との懸念が出ました。

僕自身も、住所が誰にでも見れる状況はどうなのだろうか?と以前から疑問に思っていました。

もちろん、世の中には悪質な会社などもあるわけですから、訴訟手続きに関する担保は必要だと思いますが。

あとは、資産管理会社などは本店所在地をご自宅にしているケースもそれなりに多いと思いますので、こちらは、本店所在地を別の場所にすることを考えた方が良いかもしれませんね。

法務省が2024年度にも会社代表者の住所を希望者は非公開になることについて、あなたはどう思われましたか?


定款認証を対面不要にして起業手続き期間を3日程度に短縮!

日本経済新聞によると、スタートアップの育成に向けて株式会社の設立手続きが簡素になるようです。

政府は公証人が設立者の意思などを確かめる際、対面確認を不要とする方向です。

意思確認できる動画などで代替する案があります。

登記を含めて2週間程度かかる手続きを3日ほどに短縮します。

2023年12月27日に開かれた法務省の有識者検討会で提言をまとめました。

公証人法は設立者が定款を作成したことを対面で認め、公証人に確認してもらう必要があると定めています。

同法を含めた関連法の改正案を2025年にも国会に提出します。

株式会社の設立には名称や事業目的などを記した定款の認証が必要です。

審査は法務大臣が任命する公証人が担います。

反社会的な勢力が他人名義でダミー会社をつくり、犯罪に悪用するといった事態を防ぐ目的です。

定款認証は年間およそ10万件あり、設立者は対面かオンラインで公証人と面会をする必要があります。

面会は5〜30分程度で、そのために公証役場に赴く負担を改善してほしいという要望があります。

対面手続きを省略するため、設立者の意思表明を撮影した動画を提出させる仕組みを想定しています。

本人確認をシステム上でできる方法も探ります。

起業の障壁を低くし、スタートアップの増加につなげる狙いです。

定款の作成についても起業家の負担軽減策を検討しています。

新興企業向けに商号や事業目的など数カ所を入力するだけで作成できる「モデル定款」の導入といった手法があります。

岸田文雄首相は2023年10月のデジタル行財政改革会議で創業環境の改善のため、公証人による定款認証を見直すよう指示しました。

法務省の調査によると、審査で指摘を受けたのは4割ほどで、最終的に認証に至らなかった事例は全体の0.5%です。

経済界からは一部の不適切な企業のためにそれ以外の企業が一律の負担を強いられることを批判する声があります。

日本の起業にかかる手続きの手間や費用の負担は他国に比べて重くなっています。

日本は定款認証と会社の登記含めて設立までおよそ2週間程度かかるのが一般的です。

アメリカやイギリスでは審査なしの登録のみで即日の起業が可能です。

ドイツやイタリアなどで公証人が定款認証や作成に関与する仕組みはあります。

定款認証と登記の費用は税金も含め最低20万円ほどかかります。

そのうち定款認証のために公証人に支払う手数料が、3万円〜5万円かかります。

予算執行の無駄などを点検する「秋の行政事業レビュー」で11月に経済界から引き下げの要望がありました。

定款認証の手数料を無料に近くすることが議論されました。

手続き効率化で引き下げの余地はあるとみています。

公証役場は全国におよそ300カ所あり、公証人は全国に500人ほどいます。

法曹資格者らから公募で採用され、7割弱が裁判官や検察官の退官者です。

法人の場合、起業(会社設立)は時間もかかるし、コストも高いと思っていましたので、期間が短縮され、コストも安くなるとありがたいですね。

定款認証を対面不要にして起業手続き期間を3日程度に短縮されることについて、あなたはどう思われましたか?


地方の新興企業が5年で5割増!

日本経済新聞によると、独自性のある技術やサービスで成長を目指すスタートアップが全国で増えているようです。
新興企業支援会社のデータベースでは、全国の企業数が5年間で5割増えました。
地元大学発の新興が相次いで誕生する長野県8割増と大きく伸ばしています。
地方でも産学官金の支援の輪が広がっており、スタートアップを生み育てる「エコシステム(生態系)」が構築されつつあります。

東証グロース上場のフォースタートアップスが作成した「STARTUP DB(データベース)」に登録されている2000年以降創業の企業を対象に、2023年6月末の登録数を2018年と比較しています。
登録は新たな技術やビジネスモデルでイノベーションの実現を目指す企業が対象です。
全体の登録数は1万5,692社で、東京都の企業が66%を占めますが、東京以外の自治体の合計登録数も5年で49.5%増と東京と同じ伸びを示しました。

増加率4位の長野県は信州大学の積極性が目立ちます。
2017年に知的財産・ベンチャー支援室を開設し、2018年には「信州大学発ベンチャー」の認定を始めました。
現在の認定企業は17社で、起業や事業拡大に向けた多彩な支援を受けられます。

信州大学は企業との共同研究が盛んで、特許の出願件数も地方大学でトップクラスです。
支援室長の松山紀里子准教授は「有望な技術が大学のどこにあるかを把握しており、起業を後押ししやすい」と説明しています。

認定企業の一つで2017年創業の精密林業計測(長野県伊那市)が目指すのは、地場産業である林業の活性化です。
担い手不足が深刻になるなか、ドローンなどを使って伐採に適切な木を判別するなど効率化を進めます。
農学部の特任教授でもある加藤正人社長は「特許取得などで大学の支援を受けており経営もしやすい」と話しています。

金融機関も支援に前向きです。
2022年には長野県が音頭を取り、八十二銀行グループや投資会社などが「信州スタートアップ・承継支援ファンド」を設立し、これまでに信州大学発企業を含めた9社に出資しています。

奈良県は18社と登録は少ないですが、増加率は2倍でトップです。
就職時の若者の県外流出に悩む奈良市は、独自の起業家育成プログラムを通じて「新興企業のエコシステムをつくりたい」(産業政策課)ようです。
7年目の今年のプログラムには6社が参加します。

在宅の縫製士をネットワーク化し、高付加価値で小ロットの仕事を発注するヴァレイ(奈良県上牧町)の谷英希社長は1期生です。
「情報不足の奈良でモヤモヤしていたが、プログラムを通じてビジョンを形にできた」と振り返っています。
2016年の会社設立から委託先は約300か所に増え、年商は1億円を超えます。
現在は高校生への講演などにも熱心です。

伸び率6位の愛知県は自動車など基幹産業が安定していることで、逆に「新興企業不毛の地」とも言われてきました。
クルマの電動化など変革の波が押し寄せるなか、大村秀章知事は「スタートアップで産業構造を変えたい」と意気込んでいます。
愛知県が2020年に開いたインキュベーション施設には300近い企業が集まっています。
2024年秋には国内最大級の育成拠点「ステーションAi」も開きます。

スタートアップ育成は国をあげての課題でもあります。
政府は2022年に「5か年計画」を策定し、2027年度の新興企業への投資額を10倍超の10兆円規模にすることを目指しています。

日本総合研究所の井村圭マネジャーは「農業や製造業の効率化など地域の課題に取り組む新興企業が増えることで産業の高度化につながる」と強調しています。
「今後も既存企業を巻き込んで地域全体の革新につながるような支援に力を入れる必要がある」としています。

やはり、スタートアップが出てくるということはすごく良いことだと思います。
ちなみに、我が香川県は増加率92.3%、スタートアップ数25社で、第2位でした。
どんどんスタートアップが出てきて、地域の活性化などに貢献してほしいですね。
信州大学のように、我が香川大学も産学官金で何かできればいいのになぁと思います。

地方の新興企業が5年で5割増となったことについて、あなたはどう思われましたか?


メガバンクがネットで法人口座開設など来店不要手続きを増やしている!

日本経済新聞によると、法人口座を開設するには来店して事業の実態を確認する面談が必要でしたが、メガバンクが来店不要の手続きを増やしているようです。

みずほ銀行は店舗に行かずに法人口座を開設できるサービスを7月中に全国展開します。
三井住友銀行と三菱UFJ銀行も今年度中に全国で導入する考えです。
個人向けでは、3メガバンクともアプリによる口座開設やネット振り込みを導入しています。
店舗やATMに行く必要があるのは、現金の入出金や細かな手続きを残すのみとなりました。

法人口座の開設には銀行員と企業の担当者との面談で事業の実態を確認する必要がありました。
このため個人向けに比べるとデジタル化が遅れていました。
全国のみずほ銀行では7月下旬から、法人は一度も来店せずに口座開設ができるようになります。
一部支店では2021年から導入しており、インターネット経由の申し込みの割合が2019年度から2020年度で1割以上伸び5割を超えてきました。

全国一斉の対応はメガバンクでは初めてです。
事業の実態などを確認する審査は専門部署に集約し、オンラインで企業の担当者と面談します。
店舗の営業時間後でも柔軟に対応し、必要書類は郵送でやりとりします。

三井住友銀行はスマートフォンとパソコンで口座開設手続きが完結するサービスを8月に都内12の本支店で始め、2022年度中に全国で導入します。
グループの日本総合研究所やSMBCクラウドサイン、ポラリファイと協力し、顔写真による本人確認や必要書類のアップロード、電子署名などのシステムを導入します。
他メガと異なり、書類の郵送やオンライン面談をせずに口座の開設ができるようにします。
速やかに口座を開きたいスタートアップなどの利便性を高めます。

法人口座の開設は申し込みから4週間程度かかっていましたが、面談や書類送付をなくすことで短縮できるとみています。
残高証明書の発行や口座解約、法人の定期預金など頻度がさらに少ない手続きもデジタル化して来店不要にすることを検討します。

三菱UFJ銀行は2018年、他メガに先駆けてネットでの法人口座開設サービスを一部店舗で始めました。
6月時点では窓口がある店舗の4割で利用が可能になりました。
2022年度中に全店展開する方針です。

法人口座を開設するには、審査のための面談やキャッシュカードの受け取りなどで数回来店するのが一般的です。
書類に不備があると来店回数が増えることもあります。
創業間もない企業の経営者が手続きのために支店を訪れるのは負担が大きいです。

法人口座のネット開設は銀行側の経営効率化にもつながります。
3メガバンクはネットからの開設申し込みを受ける部署を一本化する方針で、各店舗で担っていた業務を集約することで、生産性の向上につなげます。

2021年度の法人口座開設のうち6割超を創業間もない企業が占めるGMOあおぞらネット銀行は最短即日で法人口座の開設ができます。
4月には、会社の登記が完了する前に法人口座開設手続きに入り創業から口座開設までの期間を2~3週間短くするサービスを始めました。
メガバンクが本格的に乗り出せば、スタートアップを巡る競争が激しくなる可能性があります。

最近は、口座の開設がなかなかできない状況ですので、こういったことで少しでも口座開設ができないということが解消され、早く開設できるようになるのであれば、素晴らしいことですね。
僕自身も、法人の口座をネットでメガバンクで開設してみようと思います。

メガバンクがネットで法人口座開設など来店不要手続きを増やしていることについて、どう思われましたか?


個人保証を創業5年間は不要に!

時事ドットコムによると、政府が、創業間もない「スタートアップ企業」支援のため、金融機関から融資を受ける際に創業5年未満は経営者の個人保証を免除する方針であることが、先日、分かったようです。
日本政策金融公庫など政府系金融機関に新たな制度を設けます。
併せて、企業の独自技術など無形資産も融資時の担保にできるよう法制化を進めます。
新興企業が創業期に資金調達しやすい環境を整え、経済活性化を後押しします。

政府は2022年6月に閣議決定した「新しい資本主義」実行計画で、スタートアップ企業を5年間で10倍に増やす目標を掲げました。
ただし、こうした企業は工場など担保となる有形資産を持たず、創業当初は赤字が続くことも多いです。
経営者が連帯保証人となる個人保証や担保なしに融資を受けるのは、難しいのが実情です。

支援策では、日本政策金融公庫が個人保証を不要とする期間について、現行の「創業2年未満」から2倍程度に延ばす方向です。
信用保証協会も創業5年未満の企業に対し個人保証を求める規則を見直し、保証を不要とする制度を新設します。
商工中金は現在も半分以上のスタートアップ向け融資で個人保証を取っていませんが、原則不要にします。

民間金融機関にも対応を促します。
金融庁は、法人と経営者個人の資産が明確に区分され、財務情報が適切に開示されていれば、個人保証を取らないよう改めて文書で要請する方針です。

一方、金融機関にとっては個人保証や担保なしに融資すれば、貸倒時のリスクが高まります。
金融庁は、技術力や顧客基盤、特許など将来の成長につながる無形資産も担保と位置付けられるよう法整備を検討しています。
民法の特別法として制定する見通しで、早ければ2023年の通常国会提出を目指します。

やはり、起業する方にとってネックの一つとなるのが、個人保証でしょうね。
本来、事業性を評価し、将来のキャッシュ・フローを担保にお金を貸すことが融資だと思いますが、貸す側が事業性を評価するようなノウハウを持ち合わせていないのか、個人保証や担保をベースに融資を行っているのが現状です。
もちろん、個人保証なしとなると、詐欺的な行為も増えてくるでしょうから、その辺の見極めが重要になってくるでしょうね。
多すぎると言われている金融機関が生き残っていくためには、手数料目的の投資信託やiDeCoなどに注力するのではなく、事業性を評価する能力を高めていく方が重要なのではないかと個人的には思います。
その方が諸々のコンサルティングのベースとなるでしょうから。

個人保証が創業5年間は不要になることについて、どう思われましたか?


「コロナ不況」にもかかわらず希望退職に申し込みが殺到する理由!

M&AOnlineによると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大に伴う景気低迷で、希望退職の募集が相次いでいます。
景気が悪くなれば企業が希望退職を募るのは当たり前ですが、事前想定を大きく上回る応募者が殺到する事例が目立っています。
かつては従業員を震え上がらせた希望退職に、なぜ応募が殺到するのでしょうか?

松山三越(松山市)が2020年5〜7月にかけて希望退職を募ったところ、約200人が応募しました。
全従業員約250人の8割に当たる「大量退職」になります。
残る2割の50人で運営が継続できるかどうか不安になりますが、同店は2021年秋のリニューアルで7~8階に道後温泉でホテルを展開する茶玻瑠(同)が運営する高級ホテルが入居するほか、1階と地階には地元の食料品や土産物店などのテナントを誘致、直営フロアは2〜4階の3フロアに縮小するため「人手不足危機」は避けられるそうです。

大手アパレル大手のワールドが2020年9月に実施した希望退職者募集には当初想定の約200人に対して、ほぼ5割多い294人が応募しました。
ワールドは「ハッシュアッシュ」「オゾック」「サンカンシオン」など5つのブランドを廃止すると同時に358店舗を閉店するなどリストラを進めています。

同じアパレル大手では2020年1月に実施したオンワードホールディングスの希望退職で、当初想定の約350人を2割近く上回る413人が応募しました。
同列に比較できないものの、コロナ禍で希望退職への応募が加速した可能性はあります。

「はなの舞」や「さかなや道場」などの居酒屋チェーンを展開するチムニーが2020年8月に実施した希望退職者募集には、当初想定の100人を5割も上回る152人が応募しました。
同社はコロナ禍による売上減で72店舗の閉鎖を決めています。

飲食店向け人材サービスのクックビズも、外食業界がコロナ禍で売り上げを大幅に落としたあおりを受けて2020年8月に50人の希望退職を実施したところ、63人が応募しました。これは全社員約190人の3分の1に当たります。

日本では希望退職を募集しても実際の応募は当初想定を下回り、人員削減に苦労するケースがたくさんありました。
しかしながら、このところ応募者が当初想定を大幅に上回るケースが増えています。

上場企業の希望退職で想定外の応募が殺到した最初の事例として知られているのは、2001年2月に実施したマツダです。
1,800人の募集枠に対して、受付開始と同時に応募者が殺到し、2時間後に急きょ募集を打ち切り、募集枠を2割以上も上回る2,210人が退職することになりました。
突然の打ち切りに応募が間に合わず、「先月の予備面談で上司に退職の意志表示はしている。希望退職を受け付けろ」「いや、もう受け付けられない」との押し問答も見られたそうです。

当時のマツダはアメリカのフォード・モーターの経営支配下にあり、アメリカの企業では当たり前だったが当時の日本企業では破格となる30歳代で年収の1.5倍、40歳代で2.5倍という退職金の加算に加え、ITバブルで再就職先に困らなかったという事情があったようです。

現在では日本企業でもアメリカの企業並みの手厚い退職割増金や再就職支援といったサポートが充実しています。
さらには、転職が当たり前となり、再就職への抵抗感がなくなってきたという働き手の意識の変化もあるでしょう。

なにより、日本経済の「不況」のパターンが変わったことが大きいかもしれません。
かつて「不況」といえば景気循環によるものと考えられており、「いずれ景気が上昇すれば、企業収益は持ち直す」というのが共通認識でした。
それゆえ、希望退職に応じず、会社にしがみついている方が有利と考えられていたのです。

ところが、近年は「寿命」を迎えた業界は、これから景気が持ち直しても苦境が続くとの見方が一般的になっています。
たとえば、百貨店業界や同業界に大きく依存する大手アパレル、過当競争と人出不足に悩む居酒屋チェーンといった、当初想定を上回る希望退職者が出た業界が該当します。

こうした業界では、将来性が低い会社にしがみついている方がリスクは高いと言えるでしょう。
むしろ、「会社が手厚いサポートをする余裕があるうちに退職した方が有利」と考えるのも無理はありません。
企業にとっては「いかに1人でも多く希望退職に応募させるか」に悩む時代から、「どうやって当初想定の範囲内に希望退職者を抑え込むか」に苦慮する時代になったようです。

昔から『会社の寿命は30年』((注)30年でほとんどの企業が潰れるという意味ではありません。それは都市伝説です。)と言われたりしますが、新入社員として入社したときに人気業界の企業であったとすれば、管理職になるころには衰退業界の企業になっている可能性も高いのではないかと思います。

それゆえ、希望退職を機に転職するという選択肢は正しいのかもしれません。

ただし、現在は、新型コロナウイルスの影響で、特定の企業に限らず、幅広い業界で、リストラをしたり、採用を止めたり、抑えたりしているような時代なので、希望どおりの企業に転職できるかどうかは分からないでしょうね。個人的には、新規に起業したり、スモールM&Aで起業したりして、新しい商品やサービスを提供する企業や個人事業主がたくさん出てきて、日本の経済が上向けばいいなぁと考えています。

「コロナ不況」にもかかわらず希望退職に申し込みが殺到する理由について、どう思われましたか?


介護や地場産業が起業しやすくするために「協同労働」に法人格を付与!

自民、公明、立憲民主など超党派議員が、働く人たちが資金を出し合って経営に携わる「協同労働」に法人格を認める議員立法に乗り出すようです。
非営利の新たな法人格をつくり、信用力を高めて起業しやすくするようです。
超党派の協同組合振興研究議員連盟が法案をとりまとめ、今国会に提出し、成立をめざすようです。

2年以内の施行を想定しているようです。会社でもNPO法人でもない第3の法人格「労働者協同組合」をつくるようです。

一般の会社なら、出資者(株主)と経営者、従業員が別々に存在します。
しかしながら、協同労働は働き手全員が出資者となり、皆で協議しながら経営方針を決めていきます。
よって、労使関係がないため、働き手が仕事の量を調整しやすくなっています。

議連会長を務める河村建夫氏(自民党)は「主婦や高齢者などによる起業を増やし、地域課題の解決につなげたい」と語っています。

協同労働の発祥はヨーロッパで、日本でも約10万人が働いています。
訪問介護や学童保育、農産物加工品の直売などに従事しています。

国内の事業規模は、約1,000億円に成長しています。

協同組合には、農業協同組合(農協)や生活協同組合(生協)などがあります。
法律上、農協は農業従事者、生協は消費者が対象です。
幅広い業種で働く人がお金を出し合う協同労働は、協同組合として認めていませんでした。
現行では、協同労働には制約があります。

たとえば、金融機関の融資を受けにくくなっています。
それゆえ、法人格があれば、介護や保育の施設、農産物の加工場などの建設や運営がしやすくなるでしょう。

法案には多様な就労機会を創出して地域の需要に応じた事業を促進し、持続可能で活力ある地域社会の実現をめざすと明記するようです。
協同組合は、働き手がお金を出し合って設立し運営します。
なお、出資配当は認めず、事業で得たお金は働き手で分配します。
会社やNPO法人から労働者協同組合への転換は可能ですが、人材派遣業は除外するようです。
行政の監督対象となり、信用度も高まるでしょう。

かつてはPTAやボランティア団体などを想定し、営利法人と公益法人の中間的な団体を「中間法人」として法人格を与える仕組みがありました。
2008年に中間法人は廃止となり、現在は一般社団法人に統一されています。

個人的には、どれほどニーズがあるのかよく分かりませんが、起業などがしやすくなり、地域活性化につながるのであれば、良いことだと思います。
ただし、NPO法人のように、特定非営利活動法人という名前から皆さんがイメージするのものと、実態がかけ離れたものにはならないようにして欲しいと思います。

介護や地場産業が起業しやすくするために「協同労働」に法人格を付与する方向であることについて、どう思われましたか?


新設企業の5社に1社が合同会社になっている!

 2017年1月から12月に全国で新設された法人(以下、新設法人)は、13万1,981社(前年比3.1%増)で、2010年以来、8年連続で前年を上回りました。
なかでも「合同会社」は2万7,039社(同14.4%増)と急増ぶりが際立っています。
「合同会社」は、「株式会社」より設立費用が安価で、手続きも簡易な上に株主総会を開催する必要もなく経営の自由度が高くなっています。
最近では2018年5月に (株)DMM.comが(株)DMM.comラボを吸収合併し、株式会社から合同会社に組織変更しています。
同社は、この目的について「意思決定の迅速化、事業推進の効率化を図ること」と説明しています。
さらに、大手外資系企業の日本法人であるボーズ(2017年) 、ワーナーブラザースジャパン(2016年)も合同会社となる動きがありました。
なお、本調査は、東京商工リサーチの企業データベース(対象477万社)から「合同会社」を抽出し、2017年1月から12月 に設立された新設法人と過去の新設法人データを分析したものです。

<新設法人の5社に1社が合同会社>
2017年の新設法人のうち、「合同会社」は2万7,039社で、前年より3,412社増加しました。
増加率(14.4%増)は前年(7.7%増)を6.7ポイント上回りました。
当初、「合同会社」は信用の面で「株式会社」より低いとされていました。
しかしながら、2006年の会社法施行から10年余を経て、大手外資系企業の日本法人が合同会社となった実績に加え、様々なメリットも浸透してきたようです。
新設法人に占める「合同会社」の構成比は年々上昇し、2013年の13.1%から2017年は20.4%に上昇し、2割を超えて新設法人の5社に1社にまで増えています。

<産業別>
「合同会社」を産業別でみると、10産業のうち、8産業が前年より増加しました。
構成比トップは、サービス業他で38.7%を占めました。
サービス業他の新設法人は中小・零細企業が中心で、取引相手も一般消費者が多く、会社形態にさほどこだわらないことが要因とみられます。
増加率のトップは、不動産業で前年比34.9%増で、金融・保険業(前年比32.4%増)、建設業(同30.4%増)も30%以上の増加率でした。

<業種別>
業種別でみると、社数トップは不動産業で6,024社(構成比22.2%)でした。
2015年が3,738社、2016年が4,465社と年々増加しています。
金融,保険業は2016年の前年比20.1%減(959社)から、2017年は同32.4%増(1,270社)と大幅に増えました。
FX(外国為替証拠金取引)や急騰した仮想通貨で利益を得た個人が節税目的で「合同会社」を設立し、押し上げたことも一因とみられます。
一方、減少は繊維工業(同7.9%減)、織物・衣服・身の回り品小売業(同1.8%減)などが目立ちました。

<都道府県別>
都道府県別では、最多は東京都の9,522社(前年比20.0%増、構成比35.2%)。次いで、神奈川県の2,020社(同15.0%増、同7.4%)、大阪府の1,821社(同18.2%増、同6.7%)と大都市圏が上位に並びました。
33都道府県で前年を上回り、増加率トップは、和歌山県の前年比59.0%増でした。
次いで、山梨県の同51.4%増、長野県の同42.6%増と続いています。
一方、減少率では、秋田県の同21.5%減を筆頭に、岐阜県が同13.8%減、徳島県が同13.5%減の順でした。
我がうどん県(香川県)は前年と同数でした。
地区別では、北陸を除く8地区で増加しました。
増加率トップは、中部で前年比19.9%増(2,111社)でした。
次いで、近畿が同18.0%増(3,336社)、関東が同16.4%増(1万5,453社)と続いています。

2017年の新設法人数は13万社を超え、調査を開始した2007年以降で最多記録を更新しました。
法人格別にみると、「合同会社」だけが年々増加し、他の法人格は伸び悩んでいます。
2017年の「合同会社」の急増は、不動産やFX、仮想通貨の個人投資家が節税対策の一つとして活用したことが背景にあるとみられます。
しかしながら、シェアハウスのサブリース問題で銀行の不動産融資は厳しくなっています。
また、仮想通貨も不正アクセスによる流出事件を契機に、交換業者やみなし業者への業務改善命令が相次ぎ、相場も乱高下を繰り返しています。
このため、今後は個人の不動産・仮想通貨への投資意欲が減退し、「合同会社」の新設数への影響も想定されます。

「合同会社」は他の法人格にはない、設立の手続きが簡便で、安価に設立でき、経営の意思決定が迅速というメリットがあります。
こうしたメリットが浸透すれば節税効果に依存せず、資金力が乏しくても創業支援の後押しを受け新規立ち上げに活用される可能性が残っています。
日本の「合同会社」のモデルとなった米国の「LLC」のように、パススルー課税(法人税がなく、出資者の所得税のみが課税される制度)の適用も、開業率アップへの検討課題かもしれません。
政府の成長戦略である「未来投資戦略」は、開業率を欧米並みの10%を目標に掲げています。
ただし、税金対策での乱立は本末転倒でしょう。
「イノベーション・ベンチャーを生み出す好循環システム」という本来の目的からも乖離してきます。
今後、「合同会社」はメリットを生かして、すそ野を広げた地域経済の活性化への貢献が求められます。
新設企業が実需と雇用を生み出し、経済活動に携わるには、時間的な猶予と同時に、サービス業や製造業、建設業など、幅広い業種での設立誘導が必要でしょう。

確かに、最近は合同会社が増えていますね。
それは、僕が設立から関わっている案件でもすごく感じます。
個人的にも、起業する人が増えて、地域の活性化につながればいいなぁと考えていますが、新設法人が増えているのは喜ばしいことですね。
ただし、節税対策として法人を設立するのも良いと思いますが、設立時は色々と資金が必要でしょうから、設立費用がもっと安くならないのかなぁと切に思います。
ベンチャー企業がたくさん出てきて、その中から地域、ひいては日本をけん引するような企業が出てきてほしいですね。

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1円起業に5万円」の謎

 「一円起業、5万円也(なり)」。
起業の手続きに必要なこんな手数料について、廃止を訴える内閣官房と必要と主張する法務省が昨秋から対立してきたようです。
結果は存続で固まり、法務省に軍配があがりました。
首相官邸の人事権を背景に各省を動かす手法が、法曹界を後ろ盾にする法務省には通用しませんでした。 起業の手続きを巡る議論の発端は、安倍晋三首相が打ち出した「世界で最もビジネスしやすい国」づくりです。
成長戦略で「日本のビジネスのしやすさを20年までに先進国で3位以内にする」との目標を掲げてきました。世界銀行によると、日本の順位は2013年には経済協力開発機構(OECD)加盟35カ国中15位でした。
あれから5年後の順位は24位です。
目標に近づくどころか、一段と遠のいています。
とりわけ見劣りするのが、32位の評価に沈んだ「法人設立のしやすさ」です。
日本は手続きが煩雑なうえに、登記などに時間がかかるのです。政府は2017年9月に検討会を立ち上げ、法務局への登記や税務署への設立届などを1回でまとめるといった改善点をまとめました。
一方で、政府内で対立が深まったのが、公証制度を巡る問題です。公証制度は遺言書や不動産売買などの重要な契約書について、公証人が公正証書などで内容を証明する制度です。
株式会社をつくるには、会社の目的や組織、運営に関するルールを定めた定款の認証を公証人から得なければなりません。これに、1回当たり一律5万円の手数料がかかるのです。
資本金1円の株式会社でも5万円です。起業したことのある経済人からは不満が多いようです。
「超アナクロ的な現状は絶対に変えるべきだ」と、先日、官邸で開いた未来投資会議で、民間議員の金丸恭文フューチャー会長は公証制度の「面前確認」と「手数料5万円」を批判しました。経済界の声を反映し、内閣官房は改革の原案をつくりました。
標準的な項目を記載した定款に電子署名を付けてオンラインで申請すれば、公証人の認証手続きを撤廃するという案です。
これに対し、公証制度を所管する法務省が「暴力団などの反社会勢力が隠れる法人が増えかねない」と反発しました。法務省は撤廃の代わりに、「スマホなどを通じた画像や音声でのやりとりも認める」という案を示しました。
将来は、公証人にオンラインで送った定款のデータを法務局に転送するシステムもつくるようです。この見直しで、公証役場に出向く義務はなくなります。
しかしながら、それでも5万円の手数料は手つかずに終わりました。
日本公証人連合会の大野重国理事長は、「会社法の改正などに応じて公証人の研修を重ねたり、電子定款システムのセキュリティー対策を施したりするなど投資負担は軽くない」と語っています。

今回の見直しで壁となったのは、中央官庁の中では特殊な法務省内の法曹関係者の存在です。

多くの公証人は裁判官と検察官のOBです。
内閣官房の資料によると、東京法務局に所属する指定公証人は103人で、裁判官が45人、検察官が58人です。
手数料を減らしたりなくしたりすれば、裁判官や検察官の再就職先の収入が減ってしまうことになります。

制度を所管する法務省の幹部ポストには検察官や裁判官からの出向者が多くなっています。
公証制度の見直しを担当した民事局も、幹部6人のうち5人は裁判官出身者です。

ある法務省の政務三役経験者は「検察庁や裁判所からの出向者は法曹界の利益を優先しがちだ。一方で官邸の人事権は及びにくい」と語っています。
他の省庁の職員と異なり、人事を恐れて官邸の意向に従う雰囲気にならないようです。

手数料が5万円になったのは1993年だそうですが、額の根拠ははっきりしないようです。
内閣官房は定款認証による手数料収入が年50億円あり、公証人1人あたりの収入が約1,000万円とはじいています。
ある関係者は、「法務省の願いは手数料の死守だった」と話しています。

日本の開業率は6%で、10%台の米英レベルは遠いです。
日本は親会社と子会社で税務や社会保険の手続きをまとめるのが法的に難しく、社会保険労務士などの既得権になっているとの指摘もあります。

 5万円の手数料すら見直せない現状では、「ビジネスをしやすい国」は遠のくだけでしょう。

当然コストはかかるでしょうから手数料が必要なのは理解できますが、公証人の収入を確保するために手数料を死守するのはどうかと思います。
AIなどの発達により、今後、手間が省かれ、手数料が下がることを期待したいですね。
やはり、会社設立に費用がたくさんかかるということが、会社設立を躊躇する一因だと思いますので。

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仮想通貨(イーサリアム) を現物出資して会社設立!

2018年04月23日(月)

仮想通貨を資本金の一部に組み込んだ企業が生まれるようです。
仮想通貨関連のベンチャー、スマートコントラクトシステムズ(東京・千代田)は、金融システム開発のシンプレクス(東京・港)と5月につくる共同出資会社に仮想通貨「イーサリアム」を現物出資するようです。

 新会社は仮想通貨取引の価格の透明性を高める仕組みづくりを担うようです。
資本金2億円のうちシンプレクスが1億200万円を現金で、スマート社がイーサリアム9,800万円相当を現物で出資します。
会社法は、不動産や有価証券など金銭以外の財産の現物出資を認めていますが、仮想通貨を使うのは極めて珍しいと言えます。

企業による仮想通貨の活用を巡っては、企業会計基準委員会(ASBJ)が先日、会計ルールを策定しました。
保有する仮想通貨は、原則として期末に時価評価し、価格変動に応じて損益に計上することなどを決めています。
スマート社は一定程度、多めに現物出資し、イーサリアムの価格変動に伴う出資比率の変動を吸収できるようにします。

イーサリアムの活用をめぐっては、米JPモルガン・チェースやマイクロソフトなど欧米の約30社が企業連合を立ち上げ、企業間取引への応用を目指して技術開発しています。
日本勢ではトヨタ自動車子会社や三菱UFJフィナンシャル・グループのほか、スマート社の親会社も連合に参加しています。

個人的には、いまだ成熟しておらず、価格変動リスクの高い仮想通貨を現物出資するのはどうかと思いますね。

仮想通貨(イーサリアム) を現物出資して会社設立するところが現れたことについて、どう思われましたか?


経済産業省が大学発ベンチャーに関する調査結果を取りまとめデータベースの運用を開始!

 経済産業省は、大学発ベンチャーに関する調査を実施した結果、2,093社の大学発ベンチャーを把握し、昨年度調査時(1,846社)に比べ247社増加していることが分かりました。
 また、本調査の結果を基に大学発ベンチャーデータベースを構築し、運用を開始しました。<背景・経緯>
経済産業省は、大学発ベンチャーの設立状況を把握するとともに、「イノベーションの担い手」として高く期待される大学発ベンチャーの効果的な支援の検討のため、平成26年度以降、毎年本調査を実施しています。
また、大学発ベンチャーの設立状況等の動向や成功要因を正確に把握するためには、大学発ベンチャーの基礎データを継続的に把握することが重要であり、平成29年度においても引き続き調査を行いました。<調査の結果概要>
 大学発ベンチャー設立数について、平成29年度調査において存在が確認された大学発ベンチャーは2,093社であり、平成28年度調査時より247社増加していることが分かりました(平成28年度調査時は1,846社)。
大学発ベンチャーの大学別創出数について、概ね昨年度調査時と同様のランキングとなりましたが、名古屋大学が大きく順位を上げました。

順位 (前年度)     大学名      創出数
1   (1) 東京大学         245
2   (2) 京都大学         140
3   (3) 筑波大学          98
4   (4) 大阪大学          93
5   (5) 九州大学          81
6   (6) 早稲田大学         74
7  (12) 名古屋大学         69
8   (7) 東北大学          56
9   (8) 東京工業大学        53
10  (10) デジタルハリウッド大学   52
11  (11) 慶応義塾大学        51
12   (9) 北海道大学         49
13  (15) 龍谷大学          43
13  (13) 広島大学          43
15  (12) 九州工業大学        39
16  (19) 神戸大学          31
16  (18) 岡山大学          31
18  (17) 会津大学          29
19  (22) 名古屋工業大学       27
20  (16) 立命館大学         26

大学発ベンチャーの大学関係者の役割について、研究・開発の方針、戦略への助言や技術的指導を行う者(技術顧問)が約6割と最も多く、次いで経営方針・経営戦略の最終的な決定者(CEO、代表取締役)、研究・開発の方針、戦略の最終的な決定者(CTO)の順に多いことが分かりました。
大学発ベンチャーの業種について、バイオ・ヘルスケア・医療機器が最も多く、次いでIT(アプリケーション、ソフトウェア)、ものづくり(ITハードウェア除く)、環境テクノロジー/エネルギー科学・素材等の自然科学分野(バイオ関連除く)、IT(ハードウェア)の順に多いことが分かりました。

<大学発ベンチャーデータベースの構築・運用>
本調査で得られた大学発ベンチャーの情報を基に、大学発ベンチャーデータベースを構築し、運用を開始しました。
本データベースは、大学発ベンチャーの基本情報や関連特許、人材、資金等の情報を掲載しています。
本データベースが大学発ベンチャーと関連する事業者のマッチングを促進させ、大企業、アクセラレーター、ベンチャーキャピタル等から大学発ベンチャーへの人材や経営等の支援、リスクマネー等の資金の循環に繋がることを期待しています。
 大学発ベンチャーデータベースHP

<担当>
産業技術環境局大学連携推進室長飯村
担当者: 船橋、小林、内藤
電話:03-3501-1511(内線3371~3)
03-3501-0075(直通)
03-3501-5953(FAX)

<公表日>
平成30年3月9日(金)

税金などを使って研究しているわけですから、民間企業などにそこで得られた知見などを移してしていくことは、非常に大事なことだと思っています。
一方で、研究者は、経営者には向かない方が多いと思いますので、いろいろな位置づけで、うまくやっていければいいですね。
我が関西学院大学や、教鞭をとっている香川大学が上位20大学に入っていないのはとても残念ですが、日本を挙げて、このような企業が増えてくれることを期待したいと思います。

経済産業省が大学発ベンチャーに関する調査結果を取りまとめデータベースの運用を開始したことについて、どう思われましたか?

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BLOG(合併)

三井住友海上とあいおい損保が合併し東京海上日動を抜き売上首位に!

朝日新聞によると、損害保険業界3位の三井住友海上火災保険と4位のあいおいニッセイ同和損害保険が合併する方針を決めました。

持ち株会社のMS&ADインシュアランスグループホールディングス(HD)が、先日、正式に発表しました。

実現すれば東京海上日動火災保険を抜き、国内損保の事業規模で首位となります。

人口減などで国内市場は縮小が見込まれており、合併による効率化で収益性を高め、より強固な事業体制を構築します。

発表によると、合併時期は2027年4月をめどとします。

「今後、具体的な検討・対応準備を進める」とし、新社名や合併方式、トップの選任などは未定だそうです。

両社をめぐっては2010年4月、持ち株会社にぶら下がる形で、三井住友海上と、あいおい損害保険、ニッセイ同和損害保険が経営統合しました。

そして、2010年10月、あいおい損保とニッセイ同和損保が合併し、あいおいニッセイ同和損保となりました。

その結果、損保大手3グループのなかで唯一、中核損保を2社持つ体制となっていました。

売上高に相当する正味収入保険料(2023年度)でみると、三井住友海上は1兆6,233億円、あいおいニッセイ同和が1兆3,689億円でした。

首位の東京海上日動が2兆4,179億円、2位の損害保険ジャパンが2兆1,779億円なので、今回の2社が合併すれば収入規模で3兆円近くに増え、首位に躍り出ます。

以前から、グループの中でなぜ2社あるのだろうか?と疑問に思っていましたが、ようやく一つになりますね。

ビッグモーターの事件やら、出向者の情報漏洩問題やらで、色々と大変なんでしょうね。

時代的に人手不足でしょうから、合併することによって重複している業務は統合して、その分、新たな業務等に回すことで、人手不足の解消かつ収益の改善を図ってほしいですね。

三井住友海上とあいおい損保が合併し東京海上日動を抜き売上首位になることについて、あなたはどう思われましたか?


旧年金施設の組織改編巡り運営会社が20億円の申告漏れ!

読売新聞によると、旧「年金福祉施設」を運営する企業グループの組織再編を巡り、運営会社「ホテルマネージメントインターナショナル」(HMI、東京都中央区)が東京国税局から約20億円の申告漏れを指摘されたことが関係者の話でわかったようです。
吸収合併した子会社の欠損金を取り込むことで所得が圧縮されていましたが、税負担の軽減が目的の「租税回避行為」に当たると判断されたとみられます。

過少申告加算税を含む法人税の追徴税額は約5億円です。
HMIは修正申告に応じており、取材に「解釈の相違があったが、意見交換をしていく中で国税局の解釈が正しいと判断した。租税回避や仮装・ 隠蔽いんぺいの認定を受けた事実はない」と文書などで回答しました。

関係者によると、HMIは2017年10月、ホテル運営会社「 知立観光」(愛知県、解散)を子会社化しました。
翌11月21日、知立観光が出資して新たに合同会社を設立し、知立観光が全国約10か所で運営していた旧年金福祉施設などのホテル事業を合同会社に承継しました。

会社間で事業や不動産を承継する場合、帳簿上の価格(簿価)と時価に差があれば、譲渡益や欠損金が発生します。
知立観光が運営していた施設は建設から年数がたち、時価が簿価を下回っていたことから、知立観光に約35億円の欠損金が生じました。

8日後の11月29日、HMIは知立観光を吸収合併し、欠損金をHMIに取り込みました。
HMIはその後の2019年6月期の税務申告で、この欠損金のうち約20億円を自社の黒字と相殺し、法人税額をゼロと申告しました。

これに対し、2020年に開始された東京国税局の調査では、吸収合併の前日、知立観光が合同会社の経営権(持ち分)を別の関連会社に譲渡していたことが判明しました。

企業の合併や分割に関わる「組織再編税制」では、別会社に譲った事業や不動産に対する「支配」が続いていると、欠損金が発生しない仕組みになっています。
HMIの組織再編では、知立観光が合同会社の経営権を手放したことで、欠損金が生まれていました。

しかしながら、東京国税局の調査では、再編後、接客や仕入れなどの施設の運営は、合同会社やその経営権を持つ関連会社ではなく、HMIが実質的に行っていたことが確認されたそうです。

東京国税局はこうした経緯を踏まえ、一連の再編には欠損金を利用して税負担を減らす狙いがあったと判断し、欠損金の計上や黒字との相殺は認められないと指摘したとみられます。

ちなみに、HMIは2005年設立で、旧年金福祉施設などを買収して事業を拡大しています。
2008年には郵政民営化に伴う「かんぽの宿」の入札にも参加しました。
2022年6月時点で全国46施設を運営しています。
民間の信用調査会社によると、2021年6月期の売上高は約196億円です。

なお、年金福祉施設 とは、「厚生年金会館」や「健康福祉センター(サンピア)」など、国が厚生年金や国民年金の保険料を使って建設したものです。
保険料の無駄遣いと批判され、2005~2010年に約300施設が民間に売却されました。

その後、HMIのホームページに、この件に関して、ニュースリリースが公表されています。
それによると、『意図的な租税回避行為や仮装隠蔽などの不正行為を行ったというような事実は一切ございません。また、今回の修正申告において、重加算税も課されておりません。』と書かれています。
重加算税が課されていないのであれば、仮装・隠ぺいはなかったということですね。
組織再編に詳しい税理士も付かれているでしょうから。

旧年金施設の組織改編巡り運営会社が20億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


「合併は租税回避目的」でPMG子会社が57億円の申告漏れ指摘も不服で提訴!

産経新聞によると、全国で100か所以上のゴルフ場を経営するパシフィックゴルフマネージメント(PGM、東京都台東区)の子会社が、東京国税局の税務調査を受け、約57億円の申告漏れを指摘されていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。
合併で引き継いだ欠損金(赤字)を用い、租税回避を図ったと判断されたもようです。

PGM側は過少申告加算税を含む約15億円を追徴課税(更正処分)され、処分の取り消しを求める訴訟を東京地裁に起こしました。

関係者によると、ゴルフ場などの資産を保有する子会社「PGMプロパティーズ」は2017年2月、グループ会社と合併し、企業再編を優遇する税制に基づきグループ会社の約57億円の赤字を引き継ぎ、利益と通算(相殺)して税務申告しました。
ただし、グループ会社の赤字はもともと別のグループ会社で発生したもので、直前に別のグループ会社との合併を通じて引き継いでいました。

これに対し国税局は、別のグループ会社は事実上の休眠会社で、2度にわたる合併は赤字を子会社に移すことが目的だったと指摘しました。
税制の乱用と判断して赤字の引き継ぎを認めず、申告漏れの対象にしたようです。

PGM側は、合併は経営の効率化などが目的で、別のグループ会社も「休眠会社ではない」と主張し、課税処分を不服として2021年4月に提訴しました。
PGMは、「買収によって増加した法人を合併で減少させるビジネスモデルを基本としている。今回の合併も従前どおりで何ら『不当』なものでなく、税制度の乱用を行った事実もない」とコメントしています。

『買収によって増加した法人を合併で減少させる』というのがビジネスモデルと言えるのかどうか疑問ですが、合併を2段階で行う必要性があるのかどうかが問題とされたんでしょうね。
直前ということなので、節税目的と判断されても仕方ないような気はしますが。
一昔前のように、条文で細かい規定がなされているからこれを満たせば良いというのは間違いで、組織再編は、きちんとストーリーを描いて、租税回避と判断されないようにきちんと理屈付けしておかないと否認される可能性が結構高いということを改めて感じた1件でした。

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使い捨てカイロ大手の「桐灰化学」が日本初の「地球温暖化」で姿を消す!

 使い捨てカイロ国内大手の桐灰化学(大阪市淀川区)が、親会社の小林製薬に吸収合併され、104年にわたる歴史の幕を閉じることになったようです。
百年企業だった桐灰化学の息の根を止めたのは、「地球温暖化」でした。

2019年1月に米カリフォルニア州の電力大手PG&Eが、異常乾燥で発生した大規模な山火事により経営が悪化し、連邦破産法11条の適用を裁判所に申請したのが「世界初の地球温暖化による経営破綻」とされます。
日本でもスキー場などの廃業は相次いでいますが、地球温暖化よりもスキー人口の減少による影響が大きいようです。
国内で公式に地球温暖化を理由とした会社の消滅は、桐灰化学が初めてとみられます。
今後も温暖化による企業の倒産や救済合併が増加する可能性が高いようです。

桐灰化学は1915(大正4)年に広島市で、創業者の植木康之氏が半練製カイロ灰を製造する「植木カイロ灰製造所」として創業しました。
1928年に大阪市東淀川区に三国工場を設置して以降、同区内に工場を建設し、大阪を拠点に事業を拡大しました。

同社の転機は1989年の「はるカイロ」の発売です。
使い捨てカイロの片側を粘着面に加工し、衣服の上から貼るというアイデアが大ヒットし、使い捨てカイロ市場をリードする存在となりました。
1997年には群馬県藤岡市に藤岡工場を開設し、東日本での生産にも乗り出しました。

ところが、消耗品である使い捨てカイロはスーパーやドラッグストアなどで「安売り」の目玉となり、市場競争が激化しました。
2001年に小林製薬の100%子会社になり、その後は2006年に米Heat Max, nc.を、2012年には米Grabber,Inc.を、それぞれ子会社化するカイロ事業の海外展開などで、温熱製品は小林製薬グループの主力製品の一つに育ちました。

しかしながら、「地球温暖化に伴う暖冬傾向が想定され、市場も競争激化の流れにある中で、カイロを中心とした温熱製品のさらなる成長のためには開発・販売体制を抜本的に見直す必要がある」(小林製薬)として、2020年7月1日に吸収合併の上、桐灰化学を解散することになりました。

今後は小林製薬の営業力を活かして使い捨てカイロの国内販売力を強化するとともに、桐灰化学の温熱技術をより効果的に活用した新製品開発を加速するようです。
地球温暖化で気温は上昇していますが、冬向けのシーズンビジネスを展開する企業にとっては背筋も凍る「超氷河期」を迎えたようです。

僕の中では、カイロと言えば、『桐灰』でしたので、非常に残念ですね。
地球温暖化は、様々なところに影響を及ぼすんだなぁと改めて感じました。
使い捨てカイロは、旭化成が発明し、ロッテ電子工業が『ホカロン』を発売したことで一気に売れたということですが、本当に素晴らしい発明でしょうね。
別の技術に応用して、新たなヒット商品を出してほしいと思います。

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ユニマットグループ3社が組織再編で100億円の申告漏れ!

2018年06月26日(火)

オフィス向けのコーヒーサービス事業などを展開する「ユニマットライフ」(東京都港区)などグループ企業3社が、平成28年3月期までの数年間で総額約100億円の申告漏れを東京国税局から指摘されていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

関係者によると、税務調査を受け申告漏れを指摘されたのは、ユニマットライフのほかに、グループ持ち株会社の「ユニマットホールディング」と、リゾートホテルやゴルフ場などを経営する「ユニマットプレシャス」(いずれも東京都港区)だそうです。

グループ企業内の組織再編を進める中で、赤字企業を取り込んで黒字企業の所得を減らす行為があったようです。
国税局は、こうした組織再編について、租税を回避する目的があったと判断したとみられます。

個人的には、税法で組織再編時の要件をかっちりと決めているのに、伝家の宝刀である『行為計算の否認』を安易に用いるのはやめてほしいですね。
怖くて何もできなくなると、組織再編税制を作った意味がなくなってしまいかねないような気がします。
過去にも合併などを何度もやっている会社なので、事前に慎重に検討していると思いますので、不服であれば、争ってほしいですね。

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ベネッセがデジタルハリウッドを買収し社会人などデジタル人材育成事業を強化!

瀬戸内海放送によると、ベネッセホールディングスは、先日、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が保有するデジタルハリウッド(東京都千代田区)の全株式を取得する譲渡契約を結んだと発表しました。

2025年1月31日に取得し、連結子会社にします。

デジタルハリウッドは、日本で初めて株式会社が設立した大学である「デジタルハリウッド大学」を運営しています。

ベネッセは、新たな成長領域として大学・社会人のデジタル人材育成事業を位置付けており、デジタルハリウッドの世界レベルの高品質な教育サービスを大学や企業に紹介すると共に、新たな教育コンテンツを開発してDX人材を育成したいとしています。

ベネッセグループは2022年に「大学・社会人カンパニー」を発足させ、オンライン動画学習プラットフォーム「Udemy」を提供しています。

ベネッセホールディングスは、業績が芳しくなく、2024年3月期の連結決算は、売上高は微減の4,108億円、営業利益は2%減の202億円、純利益が前の期比43%減の64億円で、MBO(経営陣が参加する買収)により上場廃止になりました。

僕も株主でしたが、スクイーズアウトとなりました。

営業利益は過去最高だった2011年3月期の半分の水準に落ち込んでいます。

主力の「進研ゼミ」が個人情報流出や少子化で苦戦するなか、教育のデジタル化や介護分野も含めたM&A(合併・買収)などで再成長を目指していくようです。

うちのこどもたちも教材を使っていますし、我が香川県の瀬戸内海を挟んでお向かいの岡山県を代表する企業だと思いますので、ぜひとも再成長を果たして欲しいですね。

ベネッセがデジタルハリウッドを買収し社会人などデジタル人材育成事業を強化することについて、あなたはどう思われましたか?


DTFAがM&Aなどの企業価値評価で重要な指標「割引率」を数分で算出するオンラインサービスを開始!

デロイト トーマツ グループのデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(東京都千代田区、代表執行役社長:福島 和宏 以下、DTFA)は、企業がM&Aなどの取引や会計目的で企業価値評価を行う際に重要な指標となる割引率(加重平均資本コスト、WACC 以下、割引率)を専門知識のない人でも数分で算出できるオンラインサービス「Valuation Assist」(バリュエーションアシスト https://lp.valuation-assist.fa-biz.deloitte.jp/)を2023年12月7日から本格的に提供しました。

企業価値は、企業の価値を定量的に(金額で)表すことで、会社の収益力や保有資産、評価対象と類似する企業との比較など様々な観点から評価されます。

Valuation Assistには、企業価値評価の重要な指標である割引率の計算に必要な金利や財務データ、市場データが集められリアルタイムにアップデートされる仕組みになっており、割引率の計算が初めての方でも、類似企業の選択や評価基準日などを設定するだけで、短時間で客観性の⾼い割引率を算出することができます。

さらに、割引率の計算結果だけでなく計算式やサポートデータをエクセルで出力することができ、計算結果を客観的に説明する資料としても活用できます。

日本のM&A件数は年々増加しており、この傾向は今後も続くと予想されています。

割引率の計算を含む企業価値評価は、従来のM&Aの意思決定に加えて国際財務報告基準(IFRS)導⼊に伴う公正価値評価、コーポレートガバナンスにおける業績管理などでも求められており、ニーズは高まっています。

しかしながら、これらの業務は専門知識を要し、金利や財務データなど様々な所に散在するデータを取得し計算するため⼀定の⼯数がかかります。

また、外部機関に依頼すれば、必要な工数に応じて一件ごとに数百万円のコストがかかるなど、ハードルがあります。

そういった背景を受け、一定の客観性があり定額で割引率の算出ができるValuation Assistを開発しました。

Valuation Assistの特長は以下のとおりです。

・定額制で何件計算を行っても従量課金なし

・企業価値評価に豊富な経験を有する者が設計しており、ツールに組み込まれているナビゲーション機能を利⽤し、初⼼者でも簡単に割引率の計算を実施可能

・割引率の計算結果をExcelでダウンロードでき、社内説明資料作成等に利用可能

・ダウンロードしたExcelには計算過程や計算式、データの出典などが一定程度網羅的に含まれる

・割引率の計算に使⽤する財務‧市場データはリアルタイムにアップデートされるため、ある程度最新の計算が可能

<Valuation Assistのサービス概要>

利用料金:

3か月利用プラン30万円、年間利用プラン90万円(いずれも税別)

申込方法:

WEBサイトからお申し込みください

*利用に際して一定の審査を行います

利用方法:

類似企業検索・選択、評価基準日や各種パラメータの計算タイプなど計算前提を選択すると、割引率が表示され、WEBページ上で計算の明細と数値を確認できます

用語の説明やデータソースの確認もでき、計算式やサポートデータをエクセルで出力可能です

他社のサービスと比べるとかなり安価のようですから、一定のニーズはあるでしょうね。

一方で、株価算定業務で難しいこと、特に中小企業向けの場合の一つに、数値の説明が難しいというのがあると思いますが、この点は自動で計算されても、説明するのは知識のある人間という点は変わらないように思いますね。

DTFAがM&Aなどの企業価値評価で重要な指標「割引率」を数分で算出するオンラインサービスを開始したことについて、あなたはどう思われましたか?


「そごう・西武」全株式の売却額は8,500万円で企業価値2,200億円から大幅減額!

ITmedia ビジネスオンラインによると、セブン&アイ・ホールディングス(HD)は2023年9月1日に、子会社そごう・西武の全株式の売却が完了したと発表しました。
アメリカ投資ファンドFortress Investment Group(フォートレス)への売却額は8,500万円です。
2023年8月31日の発表時は、企業価値を2,200億円としており、売却額も同規模とみられていましたが、負債などがかさみ、実際の売却額は大幅に減額となったようです。

売却額は、企業価値2,200億円からそごう・西武とその子会社が抱える純有利子負債や運転資本に関する調整などを経て算出しました。

事業売却に合わせて、セブン&アイHDは業績も下方修正すると発表しました。
直近の2023年3月~8月期決算で1,457億円の特別損失を計上します。
そごう・西武の株式譲渡に伴い、1,659億円の貸付金のうち916億円の債権放棄のほか、損失補填を行ったためです。
修正前の純利益は1,380億円の黒字を見込んでいましたが、修正後は650億円減の730億円の黒字になる見通しです。
同様に通期(2023年3月~2024年2月)では、550億円減の2,300億円の黒字を見込んでいます。修正前は2,850億円の黒字としていました。

最近は久しぶりのストライキで話題になっていましたが、売却額は予想をはるかに下回る金額でしたね。
個人的には、百貨店は現在の世の中を考えると非常に厳しい商売だと思いますので、ヨドバシカメラが入った方が集客力は高まるように思うのですが、どうなんでしょうか?

「そごう・西武」全株式の売却額は8,500万円で企業価値2,200億円から大幅減額となったことについて、あなたはどう思われましたか?


2022年2月にADRを申請した調剤大手のさくら薬局のクラフトを投資ファンドのNSSKが買収!

ミクスOnlineによると、調剤大手クラフトは、先日、さくら薬局グループの全株式を投資ファンドの日本産業推進機構グループ(NSSK)に譲渡し、経営支援を受けると発表しました。
クラフトは2022年2月、私的整理の一つである事業再生ADR(裁判外紛争解決手続)を申請しており、金融機関と協議を進めていました。
買収は、株式譲渡を含む事業再生計画案が取引金融機関の同意を得て成立することなどが条件となっています。

クラフトはさくら薬局などを全国に展開しており、2008年の非上場化以降、中小薬局を中心に積極的なM&Aを進め、270店舗から900店舗に拡張しました。
売上高も1,700億円を超え、調剤大手第3位となるまで成長していました。
ただし、借入金の返済負担が重くのしかかり、「営業キャッシュ・フローと有利子負債のミスマッチが生じていた」としています。

クラフトは、「NSSKグループの経営支援を受けることによって、より一層強固な収益体質の確立と管理体制の抜本的な改革・拡充を図り、社会インフラとしての調剤薬局の社会的使命を再認識し、強固な企業ブランドの構築と更なる成長を通じた企業価値の更なる向上を目指す」とコメントしています。
「NSSKグループの支援のもとで、今後も地域包括ケアシステムの一翼を担う薬局として、医師や看護師、介護従事者等と連携して、最良の医療・介護サービスを提供し地域住民の健康をサポートする。“健康や薬のことなどを、いつでも気軽に相談できる場所”として、今後も皆様に信頼される薬局であり続ける」としています。

NSSKは、独自の経営支援パッケージやメンバーの培った知見、国内外のネットワークを活用します。
「さらなる売上高の成長を企図した新規出店の実施、地域医療貢献等の各種体制強化とそれによる既存店舗の売上高の増加、経営管理指標(KPI)の見える化を含む経営管理手法の導入、ガバナンス・コンプライアンス体制の強化、コーポレート・フィロソフィーの浸透及びESG活動の推進等、クラフトが次のステージに向けてさらに力強く成長するための施策の立案・実行を支援する」としています。

店舗を増やし、売上高を増やそうとするあまり、M&Aの際に、結局高く買ったということなんでしょうね。
商売は売上高ではなく、利益が重要ということや、M&Aの際には、採算の計算をきちんとすべきだということを改めて感じた1件でした。

2022年2月にADRを申請した調剤大手のさくら薬局のクラフトを投資ファンドのNSSKが買収されたことについて、どう思われましたか?


株式譲渡で約1億6,500万円脱税した会社役員を高松国税局が告発!

NHKによると、高松国税局は、株式を譲り渡した際に得た所得を隠し、所得税およそ1億6,500万円を脱税したとして、不動産管理などを行う会社の代表取締役を、所得税法違反の疑いで松山地方検察庁に告発しました。

告発されたのは、東京都江東区に住む、不動産管理などを行う会社の代表取締役(71)です。

高松国税局によりますと、代表取締役は、自身の株式を譲り渡した際に得た平成28年分の所得、およそ11億600万円を隠し、所得税およそ1億6,500万円を脱税したとして、所得税法違反の疑いが持たれています。

高松国税局は、2022年6月に松山地方検察庁に所得税法違反で告発したということで、その後、修正申告があったかどうかや、認否については明らかにしていません。

東京にお住まいの方を高松国税局が告発しているということは、途中で住所を変えているんですかね。
会社の経営者であれば申告が必要なのは当然分かっているでしょうし、株主の異動は法人税別表2などで分かると思いますが、バレないとでも思っていたのでしょうか?
株式の譲渡所得は分離課税で税率が低いと思いますが、どういう考えで申告しなかったのか知りたいですね。

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アシックスがランナーのためのポータルサイトを運営するアールビーズの株式を取得し子会社化!

日本M&Aセンターによると、株式会社アシックスは、日本テレビホールディングス株式会社(東京都港区)と共同で、株式会社アールビーズ(東京都渋谷区)の自己株式を除く発行済株式の全てを取得する株式譲渡契約を締結しました。

アシックスがアールビーズの株式の65%を取得し、グループ会社化するとともに、日本テレビHDが35%を取得するようです。

アシックスは、各種スポーツ用品等の製造および販売を行っています。
ランニング事業を重点戦略の一つとして、マーケットシェアの拡大やプレゼンスの向上などを図っています。

アールビーズは、ランナーのためのポータルサイト「RUNNET」や大会エントリー連動型トレーニングアプリ「TATTA」の運営、国内ランニングイベントの運営受託および企画開発などを行っています。

本件M&Aにより、アシックスは、アシックスの顧客にはアールビーズが手掛けるランニングイベントへの参加を促し、RUNNET会員にはアシックスの製品およびサービスを利用してもらうなど、より多くのランナーに対してシームレスにサービスを提供することを目指します。

また、日本テレビHDとは、日本テレビHDが運営するフィットネスクラブ「ティップネス」やアスリートによるコーチ事業「ドリームコーチング」などと連携し、3社協業による「ランニングに関わるすべてが揃う」プラットフォームの構築を目指します。

アシックスは海外売上が多く、過去最高益を計上するなど最近、業績が好調のようですが、そういう時に次なる手を打つということは、経営者が優秀なんでしょうね。
個人的にも、アシックスのシューズは好きなので、頑張って欲しいですね。
ちなみに、アシックスはオニツカタイガーというブランドを持っていますが、元々は、鬼塚株式会社だったそうです。

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ソフトバンク及びZホールディングスがPayPayを連結子会社化へ!

日本M&Aセンターによると、ソフトバンク株式会社は、Zホールディングス株式会社との間で、PayPay株式会社(東京都千代田区)を両社の連結子会社とする取引契約を締結しました。

ソフトバンクとZホールディングスは折半で出資し、持ち株会社「Bホールディングス」を新たに設立し、BホールディングスはPayPayの優先株を普通株に転換するなどの方法で、PayPayの親会社となります。

ソフトバンクは、移動通信サービス・固定通信サービス・インターネット接続サービスの提供、携帯端末の販売を行っています。

一方、Zホールディングスは、グループ会社の経営管理を行っています。
グループ会社は、ヤフー株式会社、LINE株式会社、アスクル株式会社、株式会社GYAOなどがあります。

また、PayPayは、モバイルペイメントなど電子決済サービスの開発・提供を行っています。

ソフトバンクとZホールディングスは、PayPayの収益機会と経済圏の拡大と、グループ内のシナジー強化を図ります。

今後の予定としては、2022年10月1日に株式交付の効力が発生するようです。

色々とグループ内で再編を行う会社ですね。
過去には、節税が目的と思われるものもあったかもしれませんが、再編で、シナジー効果が強化されるのであれば、どんどんやればいいなぁと思います。
個人的には、電子決済サービスはたくさんあり過ぎるので、淘汰されて数社になればいいのになぁと思っていますので。

ソフトバンク及びZホールディングスがPayPayを連結子会社化することについて、どう思われましたか?


天満屋ストアが駅弁等の製造販売を行う三好野本店の株式を取得し子会社化へ!

日本M&Aセンターによると、株式会社天満屋ストア(9846)は、株式会社三好野本店(岡山県岡山市)の全株式を取得し、子会社化することを決定しました。

取得価格は、アドバイザリー費用等も含め、約705百万円だそうです。

天満屋ストアは、食料品・生活用品・衣料品の販売を行っており、岡山県を中心に広島県東部、鳥取県にて店舗を展開しています。

三好野本店は、駅弁などの製造販売、高速道路のサービスエリア運営を行っています。

天満屋ストアは、三好野本店の製造販売事業におけるブランド力や運営ノウハウの活用による、天満屋店舗とのセールスシナジーやコストシナジーを期待し、本件M&Aに至ったようです。
更なる販路拡大や、三好野本店がもつ冷凍技術を活用した新たな商品展開を進めるなど事業拡大を図ります。

香川県と岡山県は近いですし、新幹線に乗るときは岡山駅から乗りますし、ドクターイエローのお弁当などを売っていたので、三好野本店の名前は知っていたのですが、天満屋ストアに買収されるんですね。
天満屋ストアは、親会社の天満屋の高松天満屋もそうですが、以前は高松市などに出店していましたが、10年近く前に香川県からは撤退してしまいましたが、頑張って、こどもたちが喜ぶような駅弁を今後も作っていって欲しいですね。

天満屋ストアが駅弁等の製造販売を行う三好野本店の株式を取得し子会社化することについて、どう思われましたか?


「企業価値417億円」Origamiをメルカリが買収した理由!

2020年1月23日、メルカリの100%子会社でスマホ決済サービスを提供するメルペイが、同じくスマホ決済サービス企業であるOrigami(オリガミ)を買収すると発表しました。

このときは、買収金額は非公表でした。

メルカリ広報担当者はBusiness Insider Japanの取材に対し、Origami Payとメルペイのサービスは今後統合される方針と説明しました。

ただし、加盟店やアプリを使っているユーザーには今後、移行を促していくものの、Origami Payアプリそのものがメルペイに切り替わったり、加盟店がそのままメルペイ加盟店として吸収されるわけではない、としました。

買収後も当面、法人格としてのオリガミは存続します。

これは、トヨタが提供する決済アプリ「TOYOTA Wallet」の決済機能や、全国の数百の信用金庫へのキャッシュレス決済基盤など、企業向けの決済技術をオリガミが提供しているためだそうです。

とはいえ、この時点では基本合意という段階でもあり、買収後の人材配置については「現時点では何も決まっていない」(メルペイ広報)とのことでした。

これまでもメルペイは加盟店開拓に関する協業などのために、他の事業者との連携は密にとってきました。

オリガミの買収交渉のスタート時期について、メルペイ広報は「(2019年)11月以降、業界全体の動きが加速していった」と説明しました。

「11月」とは、言うまでもなくヤフーとLINEの経営統合発表のことです。

キャッシュレス決済の巨大プレイヤーどうしが1つのグループになることによる「業界再編」が急速に進む中で、メルペイ、オリガミはさらに一歩踏み込んだ「協業」を模索し、それが今回の買収に至ったのです。

オリガミは地方の個人店舗など、中小事業者のネットワークを持っており、中規模の事業者に強みのあるメルペイにとっては、相互に補完関係のあるビジネスでした。

オリガミは2012年に創業し、2016年から他社に先駆けてQRコードをつかったキャッシュレス決済サービスを国内で展開してきました。

Origami Payを導入する加盟店は、累計で19万か所で、日本経済新聞は2019年11月に発表した「NEXTユニコーン調査」で、オリガミの企業価値を417億円としていました。

一方、DIAMOND onlineによると、2020年1月23日には両社は売却価格を非公表としていましたが、複数の関係者は1株1円だったことを明らかにしたようです。

オリガミの株数は259万株であるため、譲渡価格は総額約259万円だったことになります。

日本経済新聞社が2019年11月に発表した発表した「NEXTユニコーン調査」では、オリガミの企業価値は417億円と算定されており、今回の売却価格は市場評価を大きく下回ったことになります。

金融関係者は「フィンテック(金融とITの融合)・バブルの崩壊」と語っています。

複数の関係者によると、オリガミは売却発表と同時に社内向けに大規模な人員削減策を公表したようです。

社員185人のうち約9割にあたる160~170人規模のリストラ策に踏み切るようです。

大半の社員は1月末が最終出社となり、2月末で退職になるようです。

これは事実上の解雇に当たりますが、今回のメルカリへの売却は実質的な経営破綻となるため、「人員削減の必要性という項目に該当し、いわゆる整理解雇の位置付けだ」と関係者は明かしたようです。

ダイヤモンド編集部の取材に対し、譲渡価格についてメルカリの広報担当者は「非公表のためノーコメント」とし、リストラの人数についてはオリガミとメルカリの両広報担当者共に「両社が最大に強みを発揮できる適切な人員配置を検討している」と語るにとどめました。

オリガミはコスト面の負担が大きい一方で収益が追い付かず、2020年1月中旬の段階で「残り数週間で資金がショートするレベル」(関係者)だったようです。

康井義貴社長をはじめ、オリガミ幹部は資本調達に走り回りましたが、出資先が見つからずに八方ふさがりとなり、最後にたどり着いたのがメルカリでした。

康井社長は1株1円という破格での売却の代わりに従業員の雇用維持を申し入れたが、従業員の削減が「メルカリからの買収条件だった」(オリガミ元社員)ようです。

日本企業では、買収元が買収先企業の従業員の大リストラに着手する事例は少ないが、「スタートアップの救済であれば妥当だ」とベンチャーキャピタル関係者は指摘しています。

オリガミがしのぎを削っていたキャッシュレス決済の分野は、官民一体による推進と消費増税の緩和策として取られたポイント還元制度などを追い風に、多数の新規プレイヤーの参入が続いていました。

中でもオリガミは、2012年創業でいち早くキャッシュレス決済に進出した業界のフロントランナーで、信用金庫の中央銀行としての役割を担う信用中央金庫と資本業務提携を結び、地方の加盟店開拓にも取り組んでいます。

しかしながら、ソフトバンクグループ傘下の PayPay(ペイペイ)は、消費者還元キャンペーンを繰り返して顧客を拡大しました。

加えて、ヤフーとLINEの経営統合によりLINEPayの顧客基盤が加わることになりました。

PayPayの加盟店数185万か所に対して、オリガミは約19万か所にとどまり、すでに大きく劣後しています。

レガシー(負の遺産)を抱える銀行や証券会社など従来の金融プレイヤーがサービス改革に出遅れる中、イノベーターとして勃興してきたフィンテック・ベンチャーですが、「これまでは、赤字でも粗利益さえ増やせば資金は後から付いてくるというビジネスモデルだったが、大きな転機に差し掛かっている」と話す金融業界関係者もいるようです。

現在、多額のリスクマネーがフィンテック・ベンチャーに流れていますが、今後はより一層スタートアップの真贋が問われるでしょう。

何ちゃらPayがたくさんありますが、複数社に集約されるのが目に見えている中で、オリガミが買収されるのは当然の結果だと思います。
利用者としては、何ちゃらPayの数をできれば絞りたいはずで、使える店が少ないオリガミなどは淘汰されてしまうでしょう。
2019年11月の企業価値が417億円だったというのが驚きですね。
弊事務所も加盟店になっているPayPayも、手数料がいらないということで加盟店を増やしているはずですから、手数料を取り始めると、加盟店はおそらくかなり減ると思います。
PayPayですら、将来稼いでいけるのか疑問なわけですから、加盟店の少ないそれ以外のところは将来性があるのでしょうか?

「企業価値417億円」Origamiをメルカリが買収した理由について、どう思われましたか?


親族外への事業承継の税優遇として株式の売却が5,000万円までを上限に検討!

 日本経済新聞によると、後継者難の中小企業経営者に第三者への事業譲渡を促す新たな税優遇について、経済産業省と財務省は、売却額5,000万円を上限とする案の検討に入ったようです。
後継者難による廃業を防ぎつつ、過剰な税優遇による不公平や制度の不正利用が生じないよう制限をかける方向だそうです。

中小企業のオーナー経営者が、自分の会社を他社などに売ると、売却額と売った株の簿価との差分だけ利益が生じ、通常は20%の所得税がかかります。
2020年度の税制改正で、経済産業省は、この利益にかかる税負担を一定条件のもとで軽減したり、先送りしたりできる税優遇を創設するよう求めています。
今後、与党の税制調査会で議論し、制度創設を判断するようです。

財務省側からは制度の乱用や税逃れを懸念する声が上がっています。
このため経産省は、税優遇を利用できる対象に制限を設け、売却額5,000万円を上限とする案を提示しました。
また、伝統産業やサプライチェーン維持に重要な役割を果たす「地域経済に不可欠な存在」と、国に認定された中小企業だけが、税優遇を使えるようにすることも盛り込みました。

会社の買い手に対して一定期間、事業を続けることを求めることも盛り込まれるようです。
前オーナーから会社を買い、すぐに重要な資産を売却したり事業をたたんだりすると、税優遇をしてまで事業承継を支援した意味がなくなるためです。

もしそのような事態になったら、売り手側の前オーナー経営者に、軽減された税負担分を国庫に返納させる仕組みにする案も有力です。

「一定期間」をどのくらいの長さとするかについては、経済産業省と財務省の間で意見の違いが出ているようです。
できるだけ短くしたい経産省側は1年程度を考えているようですが、財務省側は制度の悪用を防ぐためにも5年程度は必要だとみているようです。
親子など親族内の承継を後押しする「事業承継税制」では、5年間は事業を継続するという条件を課しているからです。

経済産業省によると、2025年には全国の中小企業の経営者の約6割が70歳以上になり、その半分の約127万人はまだ後継者が未定だそうです。
経済産業省は、後継者難による廃業を回避するため、親族内の事業承継に限らず第三者への譲渡にも支援が必要と主張しています。

一方、第三者への承継は要するに「身売り」そのもので、親族内での承継とは全く異なるという指摘も与党や財務省から出ています。
中小企業の後継者が見つからなかったり、身売りがうまくいかなかったりする理由は税以外にもあるという意見も根強く、与党税調でも主な議論のテーマの一つになりそうです。

個人的には、税負担が重いため、事業承継をしないケースがそれほどあるのだろうかと思いますが、優遇制度を作れば、第三者承継(いわゆるM&A)という形の事業承継も少しは進むのかなぁとも思います。
所得税の世界では、20パーセントの税率というのはそれほど高くないからです。
また、5,000万円という上限を決めると、テクニカルに株式の譲渡価額を5,000万円以下に抑えるようなことが行われるでしょうから、その辺りも含めて、慎重に決めて欲しいなぁと思います。

親族外への事業承継の税優遇として株式の売却が5,000万円までを上限に検討していることについて、どう思われましたか?


ソフトバンクグループの節税策を受け財務省が抜け穴封じへ!

 財務省は、ソフトバンクグループ(SBG)が用いたM&A(合併・買収)に絡んだ節税策を防止する方針を固めたようです。
同一グループ内の資本取引で実態に変化がないにもかかわらず巨額の赤字を意図的につくり出して、ほかの部門の黒字と相殺して法人税を減らす手法を認めないようにします。
予期せぬ大規模な節税につながった制度の抜け穴をふさぎます。

財務省が問題視しているのは、子会社などが中核事業を放出して企業価値が落ちた状態にしてから売却し、簿価と売却額の差だけ赤字を発生させる仕組みです。
このため、子会社の中核事業を手放す際には簿価も目減りさせるルールを軸に検討するようです。
子会社を売却しても簿価と売却額の間に差がなくなり、意図的に赤字をつくれなくなります。

与党の税制調査会での議論も踏まえて、2020年度の税制改正大綱に関連法令の見直し方針を盛り込みたい考えのようです。

SBGは買収したアーム・ホールディングス(HD)と、その中核事業を担う子会社の「アーム・リミテッド」に関する資本取引で大規模な節税を実施しました。
開示資料などによると、SBGは2018年3月にリミテッド株の4分の3をアームHDから配当という形で吸い上げました。
これにより、アームHDの実質的な価値は大きく目減りしました。

SBGは買収時より価値が大幅に落ちたアームHD株の8割弱を同じく傘下にあるソフトバンク・ビジョン・ファンドなどに売却して赤字を発生させました。
この赤字をほかの事業で生じた黒字と相殺し、SBGの法人税負担はゼロになりました。
中核事業のアーム・リミテッドは親会社が変わりましたが、SBGの傘下にあることに変わりはありません。

一つ一つの取引には違法性はなく、制度の抜け穴となっていました。
国税庁からの相談を受け、財務省は今夏ごろから対策の検討を始めていたようです。

一部有識者の間では、包括的に税逃れを制限する規定をつくるべきだという意見もあったようです。
こうした規定は一般的租税回避防止規定(GAAR)と呼ばれ、英国やインドなども導入しています。
ただし、発動の判断が難しいこともあり、各国当局もまだGAARを使いこなせていない状況です。

企業側からは、税務当局の出方が読みづらくなり、予期しない追徴課税を受ける可能性も高まるとして慎重な声も多いようです。
財務省は現段階でGAARの検討に踏み込まず、個別の節税策を封じることにしました。

僕自身、税理士なので、こういったスキームを提案できる税理士を尊敬しますし、ある種、それが税理士の存在価値の一つだと思っていますが、世論はそうではありませんね。
最近、良い節税スキームがあると、国税庁も研究して、結構早く改正してきますね。
結局のところ、税法の不備でしょうから、国税庁も悔しいんでしょうね。
一方で、現行ではO.K.という表れでもあります。
僕も、税理士として、いつの日か何か国税庁に塞がれるようなスキームを編み出したいですね(笑)。

ソフトバンクグループの節税策を受け財務省が抜け穴封じを行うことについて、どう思われましたか?


ソフトバンクグループの納税ゼロで税法・資本取引の対応の遅れが露呈!

 このBlogで何度も取り上げていますが、ソフトバンクグループ(SBG)が4,200億円の申告漏れを国税当局に指摘され修正申告しました。
問題は計上時期が異なった「期ずれ」にとどまりません。
2018年3月期に国内の法人税がゼロとなった裏側には、グループ内の株式移転のみで2兆円もの損失が生じる仕組みがあったのです。
企業グループの複雑化と資本取引の増加に対応できない税制の不備が露呈したのです。

国税当局は一連の税務処理を調査しましたが、不当な税逃れとまではいえないとの結論に至ったようです。
専門家は「一つ一つの行為は適法だが、全体としてみれば、税制の穴をつく租税回避行為との印象を受ける」(財務省主税局で税法の企画立案を長く担当した朝長英樹税理士)と指摘しています。

SBGは「税法に従って適正な処理を行った」とコメントしており、資本取引については「海外事業における最適な資本関係を実現するため」としています。

資本取引の流れはこうです。
SBGは2016年9月、イギリスのアーム・ホールディングス(HD)の全株を3.3兆円(当時の為替レート)で買収しました。
アームHD自体は持ち株会社で、価値の大半は半導体の設計子会社、アーム・リミテッドにあります。

イギリスの開示資料や関係者によると、アームHD社は2018年3月23日、SBGにリミテッド株の75%(2.6兆円)を現物配当しました。
同日、今度はSBGがアームHD株の78%を傘下の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」などに譲渡しました。
配当を出し、価値が落ちたアームHD株を譲渡したため2兆円の損が生じました。

業績悪化などの事態があったわけではなく、親会社が自ら配当として吸い上げたために損は発生したのです。
再編後もSBGはリミテッドの支配権の100%を間接分も含めて保有します。
実態に変化がないのに税のメリットを受けられたのです。

背景には2つの税の論点があります。
1つは日本の2009年度の税制改正で導入された「外国子会社配当益金不算入制度」です。
海外子会社からの配当は95%が益金不算入(非課税)となります。
二重課税を避けるとともに、海外の利益を日本に還流させ、経済を活性化する狙いがあります。

この制度では株式による現物配当も認められている点をSBGは活用したのです。
今回、SBGが受け取ったリミテッド株の2.4兆円分は非課税となったのです。
課税額が少なく、移転が容易になりました。

税務上の価値評価も影響しました。
日本の税法は原則、取得時の帳簿価格を重視します。
アームHDの簿価は、リミテッド株の75%を配当に出した時点で残り25%分の0.7兆円に修正されるのが実態に合います。
しかしながら、簿価は買収時のまま維持され、譲渡時に時価との差が損となってしまうのです。

専門家は「アームHD株の簿価が、適切に調整される規定が現行法では存在せず、不適切な譲渡損が発生してしまった」(アンパサンド税理士事務所の山田典正・代表税理士)と指摘しています。

日本の法人税法には、組織再編などで税負担を不当に減少させたと国税当局が判断した場合は申告内容を否認できる規定があるのです。
法人税法第132条の「行為計算否認規定」です。
ただし、何をもって「不当」とするかは法律上の明文規定はなく、見解の違いが生じやすくなっています。

この規定が適用され、約58億円を追徴課税された大手レコード会社が処分の取り消しを求めた訴訟では、2019年6月に東京地裁は国税当局の処分を取り消す判決を言い渡しました。
組織再編に伴う資金の借り入れなどが問題となりましたが、「経済的合理性がある」と判断されたのです。

今回のSBGでも同規定の適用が検討されたもようですが、国税当局は調査の結果、不当に法人税を減少させたとまではいえないと結論づけました。

企業活動は複雑化し、税の「抜け穴」全てはふさげません。
欧米では行きすぎた租税回避に対応できる「一般的否認規定(GAAR)」があります。
「日本でもGAARの導入議論が必要で、その際には適用条件も明確にすべきだ」(森信茂樹・東京財団政策研究所研究主幹)との声が強まっているようです。

組織再編をやるうえで、税額ができるだけ少なくなるような手法を使うのは、経済的合理性を考えれば当然かと思います。
結局のところ、税制の不備なのですから、おかしなところがあれば直せばよいと思いますし、条文を作るときから、もっと色々なことを想定して作らないといけないのではないかと思います。
そこには、高度な専門知識が不可欠だと思いますので、条文を作る側の方も常に情報を収集し、スキルアップをはからないと厳しいでしょうね。
批判もあるかと思いますが、僕も税理士ですので、これだけ巨額な取引に関し、こういったスキームを描いた税理士もすごいと思いますし、そういうことが税理士の存在価値を高めるのだと思っており、提案のできる公認会計士・税理士でありたいと思っています。

ソフトバンクグループの納税ゼで税法・資本取引の対応の遅れが露呈したことについて、どう思われましたか?


ソフトバンクグループがヤフーの再編で税務メリット!

 ソフトバンクグループ(SBG)は、先日、ヤフーを巡るグループ内の資本再編を完了させました。
ヤフーの親会社はSBGから国内通信子会社ソフトバンク(SB)に移り、5,000億円強の資金がSBGに入いります。
ヤフーの第三者割当増資と自社株TOB(株式公開買い付け)を組み合わせたことで、SBGとSBの間で株を直接譲渡するより、SBG側に税メリットが生じる見通しです。
SBGは「節税が目的ではない」としていますが、子会社がヤフーから受け取る資金の大部分が課税対象とならない可能性が高くなっています。
2018年3月期もグループ内の資本移動に関連し、巨額の税務上の欠損金を出して法人税を払っていません。
資金流出を抑え、株主価値の最大化を図る手法とみるべきなのでしょうか?
税務の視点から追っています。

今回の再編で、ヤフーの親会社はSBGからSBに移ります。
SBにとってはこれまで兄弟会社だったヤフーと、親子の関係になるわけです。
SBの宮内謙社長は独立した上場会社として通信以外の新規事業に成長を求めるには、兄弟会社のヤフーとの関係を深めるのがベストと考えました。
事業上の「シナジー(相乗効果)」が再編の狙いと説明しています。

再編のスキームは入り組んでいます。
SBGは同社からSBに直接ヤフー株を譲渡するのではなく、ヤフーの自社株買いや増資を組み合わせる手法をとりました。

まず、ヤフーがSBを割当先とする第三者割当増資を実施しました。
新株約15億株を発行し、4,565億円を調達します。
次にヤフーはTOBによって自社株を買い取ります。
この自社株買いにヤフー株を約18億株持つSBGの中間持ち株会社ソフトバンクグループジャパン(SBGJ)が保有株の売却で応じます。

この一連の取引で、最も税務上のメリットを享受するのは、SBGJです。
SBGJはTOBに応募し、5,145億円を受け取りますが、この大半について税金がかからないのです。

読み解くヒントは「みなし配当」です。
今回のスキームでいえば、SBGJがTOBに応募して受け取る資金のうち、ヤフーの資本金などの額を超える部分を指します。

公表された情報をもとに試算しています。
計算式は、TOBの対価から、ヤフー株の資本持分と負債利子を引いた額です。

SBGJはヤフー株の約36%を保有します。
資本持分の計算には、税務上の資本金を使いますが、開示されていないため、会計上の数値で推計しています。
ヤフーの資本金と資本剰余金(単体)は合計で約130億円です。
この36%にあたる約47億円と、負債利子(非開示、比較的少額と仮定)を5,145億円から差し引きます。

概算では、5,000億円を超える規模の金額が「みなし配当」となります。

SBGJはヤフー株の約36%、つまり3分の1以上を保有していました。
法人税法の規定により、TOBに応じてSBGJが得た売却代金は配当を受け取ったとみなされ(みなし配当)、3分の1以上を保有する株主の場合、大半が課税対象にならない「益金不算入」(税金の計算にいれなくてよい)となります。

次にSBGJとヤフーの間の譲渡損益を考えます。
TOB対価からヤフー株の取得原価を差し引いて計算しますが、SBGとヤフーは取得原価について「開示しない」としており、ここでは推計が難しくなっています。
ヤフー株の売却によって益がでれば課税され、損が出れば他の所得と通算して税金を減らすことができるのです。

今回のような再編スキームをとらずに、単純にSBGがSBに直接ヤフー株を譲渡したとしたらどうなるでしょうか?
売却価格から取得価格を引いた差額は利益として、課税対象になります。
つまり、税務上は正反対の結果となるのです。

組織再編や同族会社の間の取引では、企業と国税当局の間で係争が起きることがあります。
IBM`が子会社株の売買に伴う税務上の赤字を連結納税を使ってグループ内で相殺したことなどが問題となりました。
東京国税局は「節税が主目的だ」として、法人税法132条(行為計算否認)の規定を使い、約3,995億円の申告漏れを指摘しました。
ただし、IBM`側が不服として争った結果、2016年には課税が取り消される判決が確定しました。

今回の案件について、専門家の評価は分かれているようです。
財務省主税局で税法の企画立案を長く担当した朝長英樹日本税制研究所代表理事は、「IBM訴訟と同様の問題があるとの指摘を受けるリスクは残る。取引が経済合理性のあるものか、そして不自然・不合理な点がないかどうかが当局の判断の焦点となる」と指摘しています。

一方、税務関連の訴訟を多く手掛ける鳥飼総合法律事務所の高田貴史税務部部長は、「節税のみを目的にした再編だと明確に示す情報がない限り、(法人税の負担を不当に減少させたと指摘するのは)かなり難しいだろう」とみています。
「税務のプロなら当然とりうる手段だ。グループ外に資金流出せず、節税メリットもとれる」と話しています。

僕は、後者の立場です。
節税が目的ではなく、組織再編などを行う際に、税金が多額にかかる手法とほとんどかからなない手法があるのであれば、かからない手法を検討するのが当然ではないかと思います。
税務は知らない人は損をする世界ですし、同じことをするにしても、やり方によって税額に大きな差が生じるのは税法の不備なのではないかと思います。
こういったことで、納税者の主張が認められ、国税局の考えが変わっていくのを期待したいと思います。

ソフトバンクグループがヤフーの再編で税務メリットを取っていることについて、どう思われましたか?

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最新型ロボット導入で医薬品の出庫や在庫管理を効率化する「レデイ薬局木太店」が高松市にオープン!

瀬戸内海放送によると、医薬品の取り出しや在庫管理ができる最新型のロボットを導入した調剤薬局が香川県高松市にオープンしました。

我が高松市木太町にオープンした「レデイ薬局木太店」です。
ドラッグストア「くすりのレデイ」に併設しています。

全国の病院の処方箋を受け付けていて、服薬指導や健康相談も行っています。

そして、目玉は最新型のロボットです。
香川県の薬局では初めて導入されました。
処方箋のデータを選ぶと自動で薬の箱が出てきます。

これまで人の手で行っていた医薬品の出庫や在庫管理をロボットが自動でやってくれます。
こうした効率化で生まれた時間を患者さんの対応にあてることができます。

レデイ薬局木太店は月曜から土曜日の朝9時から夕方6時まで営業しています。

同じ町内なので、一度見に行きたいと思います。
おそらくドラッグストアが増えていて薬剤師の方も人手不足ゆえ、人手不足の解消にもつんがるんでしょうね。
また、小さな薬がたくさんあるでしょうから、棚卸もおそらく楽になるでしょう。

最新型ロボット導入で医薬品の出庫や在庫管理を効率化する「レデイ薬局木太店」が高松市にオープンしたことについて、あなたはどう思われましたか?


東芝テックが福井県立恐竜博物館内のミュージアムショップにRFIDを活用したセルフレジを導入!

東芝テック株式会社は、2023年7月14日にリニューアルオープンした福井県立恐竜博物館内のミュージアムショップ(運営:東急リゾーツ&ステイ株式会社)に、RFIDを活用したセルフレジを導入しました。
ちなみに、RFID(Radio Frequency Identification)とは、情報が書き込まれたICタグ・RFタグ(RFIDタグともいいます。)と電波などでワイヤレス通信し、情報の読み取りや書き換えをするシステムです。

ミュージアムショップでは、特に夏季休暇など来場者が増える繁忙期においてレジが混雑し、会計に大きく時間を要するといった課題がありました。
東芝テックは、今回の施設リニューアルオープンに合わせて、RFIDを活用したセルフレジを導入しました。

このセルフレジは、消費者が商品を専用台に置いた時点から、RFタグが付いた商品を袋詰めする過程で自動読み取りを行うため、従来のように1品ごとにバーコードを読み取る手間がなくなり、会計スピードが格段に向上します。
また、将来的には、RFタグを活用した棚卸業務ソリューションを導入することにより、店舗側のさらなる業務効率改善を目指します。

<「RFIDを活用したセルフレジ」の主な特⻑>
1.スピーディーな会計
店舗で取り扱う全ての商品にRFタグを取付け、RFID技術を利用したスピーディーな会計を実現します。
2.什器の工夫
消費者自身で袋詰めをしながらスムーズに商品登録を行える運用にし、レジ周りの什器を工夫しました。

<会計の流れ>
①専用台に商品を置く(RFID読取)
②ショップ袋のセット
③袋詰め(RFIDで商品点数の確認)
④会計

RFIDの導入で、棚卸が早くなるといいですね。
RFIDの導入がなかなか進まないのは、コストの面だと思いますが、県立博物館で導入するということは、かなり、安くなったんですかね?
どんどんコストが安くなることを期待したいですね。

東芝テックが福井県立恐竜博物館内のミュージアムショップにRFIDを活用したセルフレジを導入したことについて、あなたはどう思われましたか?


ドローンで全自動棚卸!

LogisticsTodayによると、ロジスティクス自律制御システム研究所(ACSL、東京都江戸川区)とブルーイノベーション(東京都文京区)は、先日、国産ドローンを活用した屋内DX(デジタルトランスフォーメーション)サービスを共同開発したと発表しました。

共同開発したサービスは、ACSLの国産産業用ドローン「Mini」(ミニ)と、ブルーイノベーションのソフトウエアプラットフォーム「Blue Earth Platform」(BEP)を連携させたもので、5G通信とエッジAIを組み合わせた「プラント自動点検」と、RFIDリーダーを搭載した「倉庫内自動在庫管理」の2種類です。

このうちRFIDドローンによる倉庫内在庫管理ソリューションは、RFIDリーダーを搭載したドローンでデータを取得し、倉庫内棚卸作業のデジタル化・効率化につなげる仕組みで、トッパン・フォームズが協力しています。

BEPを活用することで複数のドローンによる同時棚卸や、AGVやロボットなどの既存システムと連携させ、ほかの作業工程も含めた統合管理が可能となります。
今後は業務終了後にドローンなどの既存システムが全自動で在庫棚卸を行い、翌朝に結果を確認できるサービスにも対応するそうです。

入出庫管理やその情報をもとにした理論在庫管理など倉庫内業務を対象としたデジタル化が進んでいるなか、棚卸業務は依然として作業員による計数作業が主流となっており、ほかの業務を止めて人手で棚卸作業を行う効率の悪さや高所作業に伴う危険性が指摘されていました。

僕自身、棚卸の重要性を以前から認識しており、棚卸の書籍を出版し、14回増刷になっているのですが、こういう時代になることは数年前から色々なところで言っていました。
網羅性が担保できるのか、カウント時に把握すべき破損や汚れなどをどうしていくかなど難しい問題もあると思いますが、スピードと精度を高めるには必要なことだと思います。
そのためには、RFIDがかなり安くなることが前提でしょうが。

ドローンで全自動棚卸することについて、どう思われましたか?


大日本印刷がRFID導入前の運用効果検証キットの提供開始!

大日本印刷(DNP)はこのほど、RFID導入前の効果検証が行えるトライアルキットを開発しました。
入出荷・棚卸し管理や読み取りの効果を把握できる「DNP RFID導入検証支援サービス」の提供を開始しました。

製造、流通、小売など各現場の業務効率化を支援するRFIDは、サプライチェーン上の商品の流れを可視化して食品ロス削減や在庫の偏重解消にも寄与。また工程内で取得したデータを分析して次の商品企画に反映したり、より効果的に販売するために店頭の配置を検証したりと、製造・配送・販売の各チャネルで有用性が期待されています。

RFIDの運用においては、事前の導入効果検証や課題抽出が重要。従来は機器を購入したり簡易システムを開発したりと負荷が大きく、RFID導入を妨げる一因となっていました。
こうした背景から、1999年からRFID事業を展開しているDNPは今回、効果検証を安価かつ短期間で実施できる導入支援サービスを開始します。

このサービスは、システムと機器の貸与、現場でのRFID読み取り環境構築のノウハウを提供して、2つの専用アプリで検証・評価レポートの作成を支援するというものです。
RFIDの読み取りを検証評価する「RFID読取評価アプリ」は、ハンディーリーダーライター・据置型リーダーライターの2機種を使用します。
RFIDとバーコードの読み取り速度を比較し、導入効果試算に役立つデータを作成するほか、RFIDの貼付位置やリーダーライターのアンテナの位置の違いによる読み取り速度の差を比較して、RFIDタグの最適な貼付位置や最適なアンテナ設置位置などを導き出すものです。

また、入荷・出荷・棚卸のステータス管理が行える「サプライチェーン業務系アプリ」は、製品の入荷・出荷・棚卸の結果を可視化するクラウドサービスです。

これら支援作業と機器貸出の一式で30万円(税別)からです。
DNPは「新型コロナウイルスの感染防止対策の一環で、非接触での業務も増えている。その効率化に向けて、数メートル離れていても複数のIDを読み取ることのできるRFIDの導入を検討している企業が、計画から評価まで一連の概念実証をスムーズに実施できるよう支援するもの」とサービスを説明しています。

僕自身、7年半ほど前に棚卸の書籍を出版し、何度も増刷になっていますが、改訂版を出すときには、当然、RFIDのことを付け加えないと思っています。
RFIDを使っているユニクロのレジは、感動すらおぼえますよね。
こういうのをきっかけに、RFIDが少しでも普及し、コストも安くなってくれればなぁと思います。

大日本印刷がRFID導入前の運用効果検証キットの提供を開始したことについて、どう思われましたか?


東レがICタグの価格を5分の1に!

 日本経済新聞によると、東レは衣料など商品の在庫管理などに使うICタグを、1枚2円以下と従来の5分の1程度のコストで生産できる技術を開発したようです。
情報などを記録する集積回路を特殊な素材で直接印刷し、生産工程を大幅に減らせます。
ICタグは、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」にとって重要な部品です。
価格が大幅に下がり、関連サービスの普及を後押しすることになるでしょう。

 東レは、2022年度にもICタグ事業に参入するようです。
ICタグはICチップとアンテナを内蔵し、商品の製造日や賞味期限といった情報を記録できます。
無線自動識別(RFID)機能を持ち、記録された情報は専用の機械を使って無線で読み取ることができます。
アメリカのエイブリィ・デニソンなど欧米企業が約6割の世界シェアを占め、日本勢では村田製作所や大日本印刷などが手掛けています。

東レは炭素原子が筒状につながった高強度のカーボンナノチューブを原料として、一定の条件下で導電性を示す新素材を開発しました。
これを活用し、ICタグの記憶装置となるICチップを基板フィルムに直接印刷・形成できるようになったのです。

従来品は、ICチップを組み込むための生産工程などがコスト増の原因でした。
東レの新技術で生産コストは5分の1程度になります。
東レは、1枚当たりの販売価格を2円以下に設定する方針で、従来品の10~20円前後と比べ大幅に安くなります。
東レは、衣料、食品大手などに売り込むようです。
2020年代後半に年500億円規模の売上高をめざすそうです。

調査会社の富士キメラ総研(東京都中央区)によると、ICタグなどのRFIDの世界市場規模は2022年度に4,090億円程度と2019年度(予測)比で1.6倍となる見通しです。

近年は、企業がICタグなどのセンサーを使って商品などの情報を常時収集・分析し、業務の効率化などにつなげる動きが広がっています。
例えば「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングはICタグを活用し、商品の搬送や検品作業を大幅に効率化しています。

価格低下でICタグを使った商品が増えれば、企業に加え、消費者が自分で会計を済ませることが可能なセルフレジなど利便性の高いサービスの普及にもつながりそうです。
需給や繁閑をみて価格を変動させる「ダイナミックプライシング」などの新しい小売りシステムの普及のカギも握るでしょう。

東レは、2020年代後半にはICタグの市場規模が1兆円以上になると見込んでいます。
国内でも経済産業省がコンビニ大手各社と、2025年までに全商品にICタグをつける構想を掲げるなど、急速な需要の拡大が見込まれます。

ユニクロに行くと、レジでカゴを渡すとICタグを読み込んで、即座にお会計ができるのですごいなぁと思いますね。
個人的には、ロングセラーになっている『実地棚卸』の本を出版していますが、ずっと、ICタグが安くなって世間一般に普及しだすと、在庫管理はもちろんですが、『実地棚卸』のやり方も大きく変わると言ってきました。
それゆえ、数年前から改訂版を出したいと思っていましたが、そろそろ書き始めないといけなくなってきましたね。
早く価格が下がり、ICタグが普及し、『実地棚卸』も楽になる時代が来て欲しいですね。

東レがICタグの価格を5分の1にすることについて、どう思われましたか?


中間決算棚卸のポイント(5/5)

 日本においては3月決算の企業が多いと思いますが、3月決算企業の場合、9月末にも、在庫の棚卸(中間決算棚卸)を実施するかもしれません。
そこで、今週1週間は、中間決算棚卸について書きたいと思います。
既に『事前準備』『当日の作業(1/3)』『当日の作業(2/3)』『当日の作業(3/3)』について書きましたので、最終日の本日は、『後日のフォロー』についてです。

 なお、今週は、以下の内容で書いています。

①

事前準備

②

当日の作業(1/3)

③

当日の作業(2/3)

④

当日の作業(3/3)

⑤

後日のフォロー

 あまり実行していない会社が多いように感じていますが、中間決算棚卸の後日のフォローは非常に重要なものなのです。

 中間決算棚卸当日に、中間決算棚卸講評会を行うことは昨日述べましたが、後日、経営改善の観点から、中間決算棚卸に関与しなかった人も含めた在庫関係者が一堂に介し、中間決算棚卸検討会議を行うことが望ましいと言えます。

中間決算棚卸検討会議の議題としては、以下のようなものが考えられます。

A

棚卸差異の発生原因とこれに対する予防対策

B

中間決算棚卸方法の改善

C

不良在庫の発生原因の把握と予防対策、最終的な処分

D

保管設備の環境、整備及び保管管理の状況

E

在庫量の適正化などについての指摘

F

物流費用等に関する配慮

A『棚卸差異の発生原因とこれに対する予防対策』ですが、棚卸差異の発生原因とこれに対する予防対策を検討します。
これにより、今後の中間決算棚卸や記帳や業務フローなどの精度を高めることができ、中間決算棚卸の時間短縮や業務の効率化などにつながります。

B『中間決算棚卸方法の改善』ですが、中間決算棚卸担当者や立会者が中間決算棚卸方法の要改善点に気付くことがありますので、これらの要改善点を全社的に集約し、今後の中間決算棚卸方法の改善について検討します。
改善は、とある部門での改善のみならず、全社的な改善につながることもあります。

C『不良在庫の発生原因の把握と予防対策、最終的な処分』ですが、中間決算棚卸の過程で不良在庫が発見されることもあります。
不良在庫の発生原因を把握するとともに、今後の予防対策を検討します。
また、不良在庫を廃棄する・廉価で売却するなど、今後どう処分していくかの処分方法を検討します。

D『保管設備の環境、整備及び保管管理の状況』ですが、中間決算棚卸時に、倉庫の雨漏りが発見されたり、防虫対策等の不備が発見されたりすることがあります。
また、在庫が直射日光に当たっていたり、倉庫の湿気が多かったり、在庫が雨ざらしになっていることなどに気付いたりします。
これらの保管設備の環境、整備及び保管管理の状況を全員で共有し、今後どうするかの検討を行います。

E『在庫量の適正化などについての指摘』ですが、中間決算棚卸の過程で現場を見ることにより、想像していたより在庫が多かったことに気付くことがあります。
また、適正在庫に問題があることに気付くこともあります。
中間決算棚卸をきっかけに、在庫量の適正化も検討しても良いでしょう。

F『物流費用等に関する配慮』ですが、中間決算棚卸時には、入出庫の状況も確認することになりますが、1回当たりの発注量や出荷量によっては、物流費用等が多大にかかってしまっていることもあります。
中間決算棚卸の過程において、これらに気付くこともありますので、物流費用等の検討を行うことも有益でしょう。

詳細については、2013年2月に中央経済社から出版した拙著『誰も教えてくれなかった中間決算棚卸の実務Q&A』(http://www.amazon.co.jp/dp/4502470309/)に載っていますので、ご覧くださいね。

中間決算棚卸の後日のフォローについて、お分かりいただけましたか?


中間決算棚卸のポイント(4/5)

 日本においては3月決算の企業が多いと思いますが、3月決算企業の場合、9月末にも、在庫の棚卸(中間決算棚卸)を実施するかもしれません。

 そこで、今週1週間は、中間決算棚卸について書きたいと思います。
既に『事前準備』『当日の作業(1/3)』『当日の作業(2/3)』について書きましたので、4日目の本日は、『当日の作業(3/3)』についてです。

 なお、今週は、以下の内容で書きたいと考えています。

①

事前準備

②

当日の作業(1/3)

③

当日の作業(2/3)

④

当日の作業(3/3)

⑤

後日のフォロー

 既に1か月を切っている9月末の中間決算棚卸の事前準備として、今から何をしますか?
当日の流れは、一般的に、以下のようになっています。

A

中間決算棚卸の説明

B

棚卸原票を配布し、コントロールシートに配布枚数などを記入

C

在庫をカウントし、棚卸原票に記入

D

立会者のテストカウント及び棚卸原票(正)の回収

E

棚卸集計表による集計及び在庫管理システムへの入力

F

差異分析の実施

G

棚卸原票の回収枚数などをコントロールシートで確認

H

現物または棚に添付された棚卸原票(副)の回収

I

中間決算棚卸講評会

既にA~Fについては書きましたので、今日はG~Iを取り上げます。

G『棚卸原票の回収枚数などをコントロールシートで確認』ですが、棚卸原票を、①使用したもの、②書き損じたもの、③未使用のものに分けて回収し、配布した枚数と回収した枚数が一致し、棚卸原票のすべて回収されていることを確かめます。
これによって、モレがないこと、ダブリがないこと、後日追加で記入といった不正に利用されないことが担保されます。

H『現物または棚に添付された棚卸原票(副)の回収』ですが、現物または棚に、2枚複写の棚卸原票のうち(副)の方が残っていますので、回収します。

I『中間決算棚卸講評会』ですが、中間決算棚卸終了後、中間決算棚卸責任者は中間決算棚卸の関係者を集めて、中間決算棚卸講評会を開催し、総括を行います。
今回の中間決算棚卸の問題点などについても取り上げ、次回以降の棚卸及び今後の業務改善に役立てるようにします。

詳細については、2013年2月に中央経済社から出版した拙著『誰も教えてくれなかった実地棚卸の実務Q&A』(http://www.amazon.co.jp/dp/4502470309/)に載っていますので、ご覧下さいね。

中間決算棚卸の当日の作業について、お分かりいただけましたか?


中間決算棚卸のポイント(3/5)

 そこで、今週1週間は、中間決算棚卸について書きたいと思います。
既に『事前準備』『当日の作業(1/3)』について書きましたので、3日目の本日は、『当日の作業(2/3)』についてです。

 なお、今週は、以下の内容で書きたいと考えています。

①

事前準備

②

当日の作業(1/3)

③

当日の作業(2/3)

④

当日の作業(3/3)

⑤

後日のフォロー

 既に1か月を切っている9月末の中間決算棚卸の事前準備として、今から何をしますか?
当日の流れは、一般的に、以下のようになっています。

A

中間決算棚卸の説明

B

棚卸原票を配布し、コントロールシートに配布枚数などを記入

C

在庫をカウントし、棚卸原票に記入

D

立会者のテストカウント及び棚卸原票(正)の回収

E

棚卸集計表による集計及び在庫管理システムへの入力

F

差異分析の実施

G

棚卸原票の回収枚数などをコントロールシートで確認

H

現物または棚に添付された棚卸原票(副)の回収

I

中間決算棚卸講評会

昨日はA~Cについて書きましたので、今日はD~Fを取り上げます。
G~Iは明日書く予定です。

D『立会者のテストカウント及び棚卸原票(正)の回収』ですが、立会者が、網羅性(カウントが漏れているものはないか?)と実在性(棚卸原票に記入されているものが実際に存在するか?)の観点から、サンプルベースでテストカウントを行います。
カウントミスがないようであれば、2枚複写の棚卸原票のうちの1枚である(正)を剥がして回収します。
企業が独自のルールを決めることになりますが、一定数もしくは一定率以上のカウントミスがあれば、そのエリアを再カウントすることになります。

E『棚卸集計表による集計及び在庫管理システムへの入力』ですが、回収した棚卸原票(正)をもとに、同じものが1箇所ではなく複数箇所に保管していることもあるため、棚卸集計表で集計のうえ、在庫数量などを在庫管理システムに入力していきます。

F『差異分析の実施』ですが、帳簿上の在庫数量と、カウントに基づく実際の在庫数量とを比較します。
差異が生じているものについては、再カウントを行ったり、入出庫の記録にモレや誤りがないかを確認するなどして差異分析を行い、最終的な在庫数量を確定します。
なお、カウントが漏れていたり、カウントミスをしてしまうこともあるため、必ずしも、カウントした在庫数量が正しいとは限りませんので、ご留意下さい。

詳細については、2013年2月に中央経済社から出版した拙著『誰も教えてくれなかった実地棚卸の実務Q&A』(http://www.amazon.co.jp/dp/4502470309/)に載っていますので、ご覧下さいね。

中間決算棚卸の当日の作業について、お分かりいただけましたか?


中間決算棚卸のポイント(2/5)

 そこで、今週1週間は、中間決算棚卸について書きたいと思います。
昨日は『事前準備』について書きましたので、2日目の本日は、『当日の作業(1/3)』についてです。

 なお、今週は、以下の内容で書きたいと考えています。

①

事前準備

②

当日の作業(1/3)

③

当日の作業(2/3)

④

当日の作業(3/3)

⑤

後日のフォロー

 既に1か月を切っている9月末の中間決算棚卸の事前準備として、今から何をしますか?
当日の流れは、一般的に、以下のようになっています。

A

中間決算棚卸の説明

B

棚卸原票を配布し、コントロールシートに配布枚数などを記入

C

在庫をカウントし、棚卸原票に記入

D

立会者のテストカウント及び棚卸原票(正)の回収

E

棚卸集計表による集計及び在庫管理システムへの入力

F

差異分析の実施

G

棚卸原票の回収枚数などをコントロールシートで確認

H

現物または棚に添付された棚卸原票(副)の回収

I

中間決算棚卸講評会

今日はA~Cを取り上げます。
D~Fは明日、G~Iは明後日書きたいと思います。

A『中間決算棚卸の説明』ですが、昨日書いたとおり、中間決算棚卸当日ではなく、事前に説明等をしておくべきものですが、確認のために、中間決算棚卸の当日に、中間決算棚卸管理者が、当日のスケジュール・中間決算棚卸の留意点・カウントを行うペア(カウントは通常2人1組で行ないます。)・カウントを行うエリアなどの説明を行います。

B『棚卸原票を配布し、コントロールシートに配布枚数などを記入』ですが、中間決算棚卸管理者が、棚卸原票をカウント担当者に配布し、コントロールシートに、エリア・担当者名・棚卸原票No.(ex.151~200)・配布枚数などを記入します。

C『在庫をカウントし、棚卸原票に記入』ですが、2人1組のうちカウント担当者が在庫をカウントし、もう1人の記入担当者が棚卸原票に数量などを記入し、押印します。
カウントが終われば、現物または棚に、棚卸原票を貼り付けるのです。
これは、その現物または棚のカウントが終わったことが分かるようにするためです。

詳細については、2013年2月に中央経済社から出版した拙著『誰も教えてくれなかった実地棚卸の実務Q&A』(http://www.amazon.co.jp/dp/4502470309/)に載っていますので、ご覧下さいね。

中間決算棚卸の当日の作業について、お分かりいただけましたか?


中間決算棚卸のポイント(1/5)

 そこで、今週1週間は、中間決算棚卸について書きたいと思います。
初日の本日は、『事前準備』についてです。

 なお、今週は、以下の内容で書きたいと考えています。

①

事前準備

②

当日の作業(1/3)

③

当日の作業(2/3)

④

当日の作業(3/3)

⑤

後日のフォロー

 既に1か月を切っている9月末の中間決算棚卸の事前準備として、今から何をしますか?
以下の点に留意することが必要だと考えられます。

①

責任者・管理者の選任

②

中間決算棚卸計画書の作成

③

中間決算棚卸マニュアルの作成

④

中間決算棚卸計画書及び中間決算棚卸マニュアルの配布

⑤

中間決算棚卸現品の事前準備

⑥

その他

①『責任者・管理者の選任』ですが、誰の責任で中間決算棚卸を行うかを明確にします。
『中間決算棚卸全体を統括する責任者』と、『現場レベルでの責任者』とを選任します。
また、現場では『責任者を補助する管理者』も選任することが必要となってきます。

②『中間決算棚卸計画書の作成』ですが、責任者・管理者の選任、中間決算棚卸当日のタイムスケジュール、中間決算棚卸の対象範囲、チーム編成及び作業分担などを決めることになります。

③『中間決算棚卸マニュアルの作成』ですが、中間決算棚卸をルールをきちんと決めたうえで実施するため、作成する必要があります。
この『中間決算棚卸マニュアル』をきちんと作成しておかないと、それぞれが独自のルールで勝手に中間決算棚卸を行うことになり、全社的に統一された中間決算棚卸、つまり、効率的な中間決算棚卸を行うことができません。

④『中間決算棚卸計画書及び中間決算棚卸マニュアルの配布』ですが、中間決算棚卸の関係者に中間決算棚卸のことを理解しておいてもらうために、事前に配布します。
企業によっては、事前に中間決算棚卸の関係者を一同に集めて説明会を開催することもありますが、中間決算棚卸を効率的かつ効果的に行うために有効な手段と言えるでしょう。

⑤『中間決算棚卸現品の事前準備』ですが、中間決算棚卸をスムーズに行うため、事前に整理整頓を行っておきます。
普段からも必要ですが、効率的かつ効果的に中間決算棚卸を行うためには、整理整頓は重要です。

⑥『その他』ですが、中間決算棚卸当日の効率性を高めるため、中間決算棚卸当日までに動きがないと思われるものは事前にカウントしておいたりします。
ただし、事前にカウントしたものについては、まだカウントしていないものと明確に区別できるようにしておく必要があります。
あと、コントロールシート、棚卸原票などの準備も必要となります。

詳細については、2013年2月に中央経済社から出版した拙著『誰も教えてくれなかった実地棚卸の実務Q&A』(http://www.amazon.co.jp/dp/4502470309/)に載っていますので、そちらをご覧下さいね。

中間決算棚卸の事前準備について、お分かりいただけましたか?

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BLOG(国税通則法)

納付税額300万円超の無申告加算税を30%に引上げ!

TabisLandによると、加算税は、申告納税制度の定着と発展を図るため、申告義務が適正に履行されない場合に課されるもので、一種の行政制裁的な性格があります。
令和5年度税制改正においては、納税環境の整備の一環として、加算税制度が見直されます。
まず、無申告加算税の割合(現行15%(納付すべき税額が50万円を超える部分は20%))について、納付すべき税額が300万円を超える部分に対する割合が30%に引き上げられます。

調査通知以後に、かつ、その調査があることで更正・決定があるべきことを予知(「更正予知」)する前にされた期限後申告・修正申告に基づく無申告加算税の割合(現行:10%(納付すべき税額が50万円を超える部分は15%))は、上記の納付すべき税額が300万円を超える部分に対する割合を25%とします。
また、納付すべき税額が300万円を超えることにつき納税者の責めに帰すべき事由がない場合の適用に関する所要の措置が講じられます。

次に、過去に無申告加算税又は重加算税が課されたことがある場合に無申告加算税・重加算税の割合を10%加重する措置の対象に、前年度及び前々年度の国税について、期限後申告・修正申告(調査通知前に、かつ、更正予知する前にされたものを除く)または更正・決定(「期限後申告等」)があった場合において、無申告加算税・無申告重加算税が課される者が行う更なる無申告行為が加えられます。

つまり、前年度及び前々年度に無申告加算税(期限後申告・修正申告が、調査通知前に、かつ、更正予知する前にされたものであるときに課されたものを除く)や無申告加算税に代えて課される重加算税(「無申告加算税等」)を課されたことがあるとき、またはその無申告加算税等に係る賦課決定をすべきと認めるときに、その期限後申告等に基づき課する無申告加算税等を10%加重する措置の対象に加えられることになるのです。

ただし、過少申告加算税、源泉徴収等による国税に係る不納付加算税及び重加算税(無申告加算税に代えて課されるものを除く)については、上記の見直しの対象としません。
上記の改正は、令和6年1月1日以後に法定申告期限が到来する国税について適用されます。

今までは、真面目に期限内に申告している人より、無申告の人が税務調査やお尋ねによりあとから出すほうが有利なこともあり、どう考えてもおかしいなぁと思うことがあったのですが、少しずつ改正されていることはいいことだと思います。
税務調査も無申告の人を増やし、罰則を与えることにより、きちんと申告するようにしないと、真面目に申告している人が馬鹿らしくなると思いますので、無申告の人には厳正に対処してほしいと思います。

納付税額300万円超の無申告加算税を30%に引上げることについて、どう思われましたか?


確定申告などの押印が廃止へ!

政府・与党は確定申告などの税務手続きで押印の原則廃止を検討するようです。
2021年度の税制改正で検討し、年末にまとめる与党税制改正大綱に反映させます。
新型コロナウイルス禍を受けて菅義偉政権が掲げる社会のデジタル化の一環です。
税に関わる他の書類でも「脱ハンコ」を進めます。

加藤勝信官房長官は、先日の記者会見で、「政府全体として不要な押印は廃止する方向で検討を進めている。国税関係手続きでの押印についても、納税者の利便性向上の観点から財務省で見直しを検討している」と述べました。

現在は国税通則法で納税手続きの際に必要な書類には原則、押印を求める規定があります。
オンラインで国税電子申告・納税システム「e-Tax」を使えば電子署名で済みますが、書類で申告するときは押印が求められます。
2021年度税制改正で結論を得て、法改正を検討するようです。

確定申告以外では財産形成貯蓄制度(財形)の届け出書などでも押印が求められています。
こうした書類でも不要にする方向です。
財務省は税に関する手続きのオンライン化を加速する契機にしたい考えのようです。

与党税制調査会幹部も押印廃止には前向きです。
菅首相は、先日の規制改革推進会議で、押印廃止に向けて行政全体の手続きを改めて見直すよう指示していました。
河野太郎規制改革相は行政手続きで求める押印のうち、99%を廃止できる見込みだと発表済みです。

菅さんになって一気に進みましたね。
うちの事務所は基本的に電子申告をしていますので、あまり影響ないかもしれませんが、望ましいことですね。
あとは、押印のみならず、e-Tax(国税)とeLTAX(地方税)の統合、届出の際の添付書類の削減なども進めてほしいですね。

確定申告などの押印が廃止されることについて、どう思われましたか?

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法務省が違反認定なら過料も視野に海外IT48社に日本での登記を要請!

 

日本経済新聞によると、古川禎久法務大臣は、先日の記者会見で、アメリカのグーグルなど海外に本社を置く大手IT(情報技術)企業48社に、日本での登記を要請したと明らかにしました。
法務省と総務省が2022年3月29日、電気通信事業者として届け出済みの48社に要請文を出したようです。

会社法では、日本で継続的にビジネスをしている外国企業に、日本法人だけでなく、本国の本社も登記することを義務づけていています。
IT企業の多くはこのルールを把握しつつも、日本法人だけを登記していた可能性があるようです。

法務省と総務省は48社に登記をしない場合、4月15日までにその理由を説明することも求めていました。
複数社から回答が来ているとみられ、古川氏は「回答状況は現在精査中」と述べました。
要請を受けた全48社の社名は明らかになっていません。

法務省は日本国内で電気通信事業の届け出をしている外国企業の中から、登記をしていない企業を選び、一斉に要請文を出しました。
届け出を継続的なビジネスをしている証拠と考えたためです。

総務省によると、電気通信事業の届け出をしている企業数は国内外合わせて約1万3,000社あるそうです。
海外勢ではツイッターやメタ(旧フェイスブック)などアメリカのIT大手のほか、華為技術(ファーウェイ)や動画共有アプリ「TikTok」など中国系大手の関連会社も届け出をしています。

複数の関係者によると、法務省はこれまでにも海外IT大手に登記を要請したことがあったが、各社は対応してこなかったようです。
今回は法務省と総務省の連名の要請で、回答期限も区切り、今後の対応方針を検討しているもようです。

登記の徹底を求める声は、国会議員や弁護士の間からも上がっていたようです。
2021年に施行したデジタルプラットフォーム取引透明化法の付帯決議や、2021年6月に出されたネット上の中傷対策を巡る自民党の緊急提言でも、政府に対策を取るよう求めていました。

法務省は今後、各社からの回答内容を精査し、会社法違反と判断した場合には過料(100万円以下)の手続きに移ることを視野に入れています。
過料の可否は裁判所が判断するため、法務省は会社法違反と判断した企業を裁判所に通知することを検討しているようです。

今まで知りませんでしたが、会社法では本国の本社も登記しないといけないことになっているんですね。
それなのに、今まで要請しても無視されてきたのはなぜなのでしょうか?
登記するとマズいことがあるのでしょうか?
登記関係で過料が科されるのはあまりないのではないかと思われますが、企業のコンプライアンスに対するスタンスの問題だと思いますので、今後どうなるか注目したいですね。

法務省が違反認定なら過料も視野に海外IT48社に日本での登記を要請していることについて、どう思われましたか?


官報の決算公告を実施している株式会社は「わずか1.5%」!

 

東京商工リサーチによると、会社法で定める「決算公告」ですが、決算公告が義務付けられている「株式会社」では、約8割の企業が決算公告を官報と記載しています。
しかしながら、2021年に官報に決算公告した株式会社は40,154社で、全株式会社のわずか1.5%にとどまることがわかったようです。
経営の透明性が重要視されていますが、情報開示に消極的な中小企業が多いようです。

「合併」や「資本金の額の減少」など、一部の法的公告は法令で官報公告と定められています。
ただし、「決算公告」は「官報」だけでなく、「電子公告」や「日刊新聞紙」も可能です。

東京商工リサーチ(TSR)が保有する企業データベースによると、株式会社の公告方法は「官報」が83.1%と大半を占め、日刊新聞紙ほかが14.5%、電子公告が2.4%でした。

会社法では決算公告の義務を怠った場合、100万円以下の過料という罰則規定が定められています。
ところが、同法が適用されたケースはほとんど確認されていません。
決算公告が進まない理由は、貸借対照表の公告料が最低でも74,331円(税込)、損益計算書を付記すると15万円近くかかります。
こうした高額の公告料も、決算公告が進まない一因とみられます。

政府の「中小企業活性化パッケージ」では、経営者の個人破産回避や再チャレンジなどの中小企業支援策が強化されています。
その一方で、決算公告など情報開示が不十分な状況だけに、債権者(取引先)が取引対象先の信用力を判断する客観的な材料が少ないのも事実です。
中小企業が経営の透明性を高めるためにも、法律に沿った決算公告の運用意識と配慮が求められます。

東京商工リサーチ(TSR)の企業データベースを活用し、株式会社の公告方法を調査しました。
公告方法は、官報、日刊新聞紙、電子公告の大きく3つに分類されます。
最も多いのは「官報」で、全体の83.1%と8割を超えました。
合併公告や資本金の額の減少公告などは、法令で官報掲載と定められています。
日本経済新聞などの全国紙、地方紙などの「日刊新聞紙」ほかの公告は14.5%で、本社所在地の地元紙に掲載するケースも少なくありません。
「電子公告」は商法等の改正で2017年から始まり、自社ホームページなどでの公告で利便性は高いが、まだ2.4%にとどまっています。

2021年に「官報」に決算公告した未上場の株式会社40,154社の産業を調査しています。
最多は、サービス業他の27.4%で、3割に届きませんでしたが、積極的に官報公告を利用しています。
次いで、大手企業の子会社なども多い製造業の19.1%、卸売業11.5%、情報通信業10.4%と続いています。
社数の多い建設業は5.4%にとどまり、決算公告に消極的な姿勢がみられました。

資本金別では、1千万円以上5千万円未満が構成比39.5%と約4割を占めました。
次いで、1億円以上の大企業が29.7%と3割近くを占め、5千万円以上1億円未満が19.3%と続いています。
一方、100万円未満はわずか1.9%にとどまり、小規模事業者の情報開示への認識が低いことを示しています。

売上高別(判明分)では、売上規模が大きいほど公告比率が高かったようです。
最高は10億円以上50億円未満の31.6%。次いで、100億円以上の18.3%と続いています。
売上規模の小さい1億円未満も9.3%と一定の水準があり、大手企業の系列やベンチャー企業などが決算公告を実施しているようです。

決算公告を実施している株式会社は、全体のわずか1.5%にとどまります。
罰則の適用例がほとんどないことに加え、官報公告の掲載費用が高いことが背景にあるとみられます。
しかしながら、同時にコンプライアンス(法令遵守)やコーポレートガバナンス(企業統治)の意識の乏しさも問われています。

決算公告は、金融機関や取引先など第三者でも決算数値の整合性を確認できます。
万が一、複数の異なる決算書を作成している場合、官報公告で差異発覚の端緒となる可能性もあります。
決算公告は、経営の透明性を向上させ、企業への信頼性を高めることにつながります。

2016年に官報の公告料金が値上げされました。
官報公告が高額になると中小・零細企業では活用しにくくなります。
官報公告の意義を認識し、掲載費用の見直しも必要でしょう。

長引くコロナ禍で、中小企業への支援策は拡充されました。
ただし、インターネットで取得できる商業登記の代表者住所は2022年9月から非表示となる見通しで、代表者の資産把握が難しくなります。
また、経営者保証ガイドラインでは、経営者保証に依存しない動きも加速しますが、債権者側の保全対応が難しくなるだけに債務者(経営者)の責任感や意識も問われます。

事業再構築、復活支援金など、コロナ禍でも中小企業向けの支援策が多く打ち出されました。
「事業再生ガイドライン」では地域の経済合理性も打ち出されました。
地域社会を構成する取引先への情報開示も必要でしょう。
様々な支援を求める企業や上場企業だけでなく、情報公開が少ない外資系企業にも、会社法で定める決算公告など最低限の遵守が求められます。

なお、本調査は、TSRが独自集計した2021年(1-12月)の株式会社で官報に決算公告した40,154社と、TSRの企業情報や国税庁の「令和元年分会社標本調査」による株式会社の単体法人数2,545,100社を比較・分析したものです。
有価証券報告書提出会社は会社法で決算公告の義務などの適用がないため、上場企業は除いています。
複数回掲載は重複を避けるため1社でカウントしています。
また、合併公告や資本金の額の減少公告、通常の決算公告などすべての決算公告を対象にしました。
調査は今回が初めてです。

この記事は、会社法で定められているので中小企業も決算公告をしましょうという論調ですが、個人的には、実態を考慮し、資本金や売上高や従業員数などで決算公告が必要な会社を定めるなど、会社法を変える必要があるのではないかと思っています。
おそらく、決算公告が本当にすべての株式会社に必要なものと国や金融機関が考えているのであれば、支援金などの添付資料などに、決算公告を加えても良いと思いますし、金融機関の融資の際の提出書類に加えても良いと思いますので。

官報の決算公告を実施している株式会社は「わずか1.5%」であることについて、どう思われましたか?


関西スーパーの株主総会は取引先持ち株会が賛否の「隠れみの」に!

 

日本経済新聞によると、司法判断を受けて、先日、エイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)傘下となった関西スーパーマーケットですが、最高裁までもつれた原因は株主総会での1人の株主の行動でしたが、僅差の可決を後押ししたとみられるのは9%超を保有する第2位株主の取引先持ち株会だったそうです。

関西スーパーの取引先持ち株会には、食品スーパーや卸などが参加しています。
総会前には伊藤忠食品が、理事長一任での議決権行使という慣例に異を唱えて、自主投票となりました。

上場企業の多くの取引先持ち株会は同じような慣例があります。
そしてほとんどが議案への賛成になっているとみられます。

「相互間の親睦関係の増進に寄与することを目的とする」と、日本証券業協会の「持ち株制度に関するガイドライン」には、取引先持ち株会の目的について記されています。

取引先持ち株会は、社歴の長い伝統的な企業に多く存在します。
昔は上場時の安定株主対策や定期的な売買手数料を得る狙いもあって、主幹事証券会社が「取引先に株を持ってもらいましょう」と持ち株会の設立を提案することも多かったようです。

関西スーパーの総会では、取引先持ち株会の議決権行使の透明性も課題として浮かび上がりました。

株主総会の議決権行使書面は総会日から3か月間保管しなければならず、株主は閲覧や複写を求めることができます。
今回の場合、総会を開いた関西スーパーだけでなく、オーケーも株主ごとに賛否を知ることが可能なのです。

しかしながら、持ち株会の中の議決権行使結果は開示されません。
持ち株会全体として賛成、反対、棄権の比率が開示されるだけです。
自主投票となった持ち株会の会員企業の賛否は、関西スーパーにしかわからないのです。

今回、この仕組みをうまく活用できないか検討した取引先株主がいたようです。
持ち株会は定期的に資金を拠出して株式を買い付けるため、少しずつ会員企業の保有株数は増えていきます。
一部を持株会から引き出して自社名義での保有にする企業も多いです。

この株主は「自社名義分は不行使や棄権、反対に、持ち株会での保有分は賛成にと使い分けできると考えていた」(関係者)ようです。
オーケーが知ることができる部分はオーケー寄りに、関西スーパーにしかわからない部分は関西スーパー寄りにすれば両方に義理立てできるわけです。

取引先持ち株会を通して保有する株は、政策保有株扱いになることが多いようです。
上場企業に課されているコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)は、政策保有株式の削減を促すと同時に、政策保有株式に係る議決権の行使について具体的な基準を策定・開示し、その基準に沿った対応を行うべきだと定めています。

取引先持ち株会を「隠れみの」にした議決権行使の使い分けはコーポレートガバナンス・コードに沿っているとは言いがたいでしょう。
伊藤忠食品が関西スーパーに統合相手の価値評価額や算定根拠の開示などを求める質問状を送り、持ち株会の理事長一任に異を唱えたのは、自らの株主への説明責任を果たすためでした。

2019年にはある国内投資家が日証協に対し、コーポレートガバナンス・コードの趣旨に沿えば取引先持ち株会は解散されるべきだとの要望をしています。
日本企業の古き伝統は企業統治強化の中で存在意義を問われています。

知りませんでしたが、取引先持ち株会はそうなっているんですね。
取引先は、どちらとも取引があるところが多いでしょうから、困ったと思いますが、うまく使い分けていたところもあるんですね。
これをきっかけに、取引先持ち株会のあり方が議論されるといいですね。

関西スーパーの株主総会は取引先持ち株会が賛否の「隠れみの」になったことについて、どう思われましたか?


国税が過去に「高額すぎる」と指摘した京都新聞HDの大株主への報酬を第三者委員会が調査!

 

産経新聞によると、京都新聞社を傘下に置く京都新聞ホールディングス(HD、非上場、京都市中京区)で、大株主の元相談役(80)に不適切な報酬を支払っていた疑いがあるとの問題が浮上しているようです。
報酬をめぐっては国税当局が約10年前、「不相当に高額」と指摘していたことも、先日、関係者への取材で判明したようです。
報酬の支出は2021年2月まで継続していました。
京都新聞の報道によると、報酬の年間総額は4千万円を超えるとみられます。

特定の株主に配当とは別に報酬を支払い続けたことが「株主の権利の行使に関し、財産上の利益の供与をしてはならない」と定めた会社法に抵触する疑いがあるとして、京都新聞HDは弁護士でつくる第三者委員会を設置し、調査しています。

京都新聞の報道や関係者によると、元相談役が代表を務める資産管理会社は京都新聞HD株式の25.9%を保有しています。
元相談役に京都新聞HDなどのグループ3社が長年、株主配当とは別に相談役報酬を支払っていました。
年間総額は4千万円超とみられます。
2020年2月以降の内部調査の結果、不適切な支出だった可能性があるとして報酬の支払いを停止し、2021年3月に相談役を解嘱しました。

一方、関係者によると、2011年ごろの国税当局の税務調査で元相談役の報酬について、ほかの相談役の報酬や業務内容との比較などから「不相当に高額」と指摘され、高額と判断された部分は損金として認められなかったようです。

京都新聞によると、元相談役への高額報酬は長年にわたって続いたとされます。
関係者によると、元相談役の年間報酬額を知る人物は社内のごく一部に限られていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大を背景に2020年2月から経費の見直しを進めていた過程で判明しました。
元相談役は、近年は、3か月に1度のペースで京都新聞HDの社長から社の近況報告を受けていましたが、自ら出社することはほぼなかったそうです。

京都新聞HDは、先日、記者会見し、特定株主に報酬を支払い続けたことが会社法に抵触する疑いがあるとして第三者委員会を設置したことを明らかにしましたが、調査への影響などを理由に、支出先や額は伏せました。
一方、京都新聞は、翌日の朝刊1面でそれらを報じました。
京都新聞社は京都新聞HDの100%子会社ですが、記事では「独立した立場で今回の問題を取材、報道する」と伝えています。

産経新聞の取材に対し、京都新聞HDは、「会見で発表した以上のことは申し上げられない。第三者委員会の調査結果は公表する」とコメントしました。
京都新聞HDを通じて元相談役にも取材を申し込んだようですが、応じなかったようです。

京都新聞HDをめぐる問題で、小原正敏元大阪弁護士会会長ら3人の弁護士で構成される第三者委員会が調査する報酬を受け取っていた元相談役は、京都新聞の経営に長年携わってきた一族の方です。

昭和17年の合併で誕生した京都新聞社(現京都新聞HD)の社長は、この一族の方が30年以上務めました。
この社長は、昭和40年代に日本新聞協会の会長にも就いています。
この社長の後を継いだのが息子で、息子は京都新聞社と兄弟会社だった近畿放送(現京都放送、呼称・KBS京都)でも社長を務めましたが、昭和58年に死去しました。

巨額の簿外債務をめぐってグループ内部で騒動となり、京都新聞社会長だった元相談役はその関連で昭和62年に相談役に退きました。
KBS京都は、「戦後最大の経済事件」と呼ばれた平成3年のイトマン事件にからみ平成6年に経営破綻し、会社更生法の適用を申請しました。
平成19年10月に裁判所が更生手続きの終結を決定し、再建を果たしました。

京都新聞HDは、2021年6月29日の株主総会で役員を新たに選任しました。
現在この一族では、元相談役の息子(47)が取締役に名を連ねるのみです。
ただし、元相談役が代表を務める資産管理会社は京都新聞HDの25.9%の株式を保有しているため、出席株主の3分の2の賛成が必要な重要事項にこの一族側が難色を示せば、京都新聞HD側の提案が否決される可能性があります。

関係者の一人は、「この一族の機嫌を損ねる行動を取るには覚悟がいる」としつつ、問題となった元相談役報酬をめぐり「個人のためではなく、新聞が社会的な使命を果たすために使われてほしい」と話しました。

なお、京都新聞ホールディングスは、昭和17年の合併で京都新聞社として設立され、平成26年4月の持ち株会社化で「京都新聞ホールディングス」に商号変更され、新聞制作と編集を行う事業会社として、京都新聞HDが100%出資する京都新聞社が新たに誕生しました。

実態は配当のような気はしますが、社会的な影響力のある新聞社のホールディングカンパニーが会社法に抵触する疑いがあるようなことをしているんですね。
100%子会社の新聞社が、きちんと報道しているのはスゴイですね。
昔から相談役というもの自体の存在に疑問を持っていましたが、この事件が、相談役を見直すきっかけのひとつになればいいですね。

国税が過去に「高額すぎる」と指摘した京都新聞HDの大株主への報酬を第三者委員会が調査していることについて、どう思われましたか?


「バーチャル開催」は株主総会の新潮流になるか?

 

東洋経済ONLINEによると、政府からの自粛要請を受け、大規模な集会やイベントが中止を余儀なくされています。

そんな中、法律上中止にできないのが定時株主総会です。
会社法の規定により、株主全員の同意があった場合以外は、必ず総会を開催しなければならないことになっています。

3月は12月決算企業の定時株主総会が開催される月で、12月決算の上場会社は453社(2020年3月10日時点)あり、このうち4月開催の窪田製薬ホールディングスを除く452社が3月中の開催を予定しています。

その窪田製薬も、2016年の上場当時から毎年4月に総会を開催しています。
つまり、新型コロナウイルス対策を理由に株主総会の開催を4月以降に延期する上場会社はゼロなのです。

法務省は定時株主総会の開催時期について、「会社法上、事業年度の終了後3カ月以内に必ず定時株主総会を招集しなければならないものとされているわけではありません」というコメントを発表しています。

しかしながら、株主総会の開催日はそう簡単に動かせません。
株主総会の開催が決算期末から3カ月を越えてしまうと、翌期の第1四半期が終わっても役員人事が確定しないという事態を招いてしまいます。
配当の決議機関を株主総会としている会社では配当の支払いが遅れ、税務処理の面でも影響が出ます。

12月決算の上場会社を単元株主数の多い順に並べ、上位50社を見てみると、2019年と同様、総会開催日も総会開催会場もほぼ同じという企業がほとんどです。

大半の企業が招集通知に新型コロナ対策についての注意書きを付し、議決権行使は総会会場に来場せずに、郵送もしくはインターネットで行使することを推奨しています。
会社側のスタッフはマスクを着用し、具合が悪そうな人には声かけをし、退場を促すなど、臨戦態勢モード全開です。

カゴメとライオンは例年手渡しているお土産を中止し、ライオンは総会後に開催していた懇談会も取りやめます。

ヤマハ発動機は会場に保健師を待機させ、お土産、飲料提供は中止します。
自社製品の展示や、総会後に実施していたコミュニケーションプラザの視察会も2020年は実施しません。

クックパッドやキヤノン、花王、電通グループ、DICは会場入口での検温を実施し、体温が37.5度以上の株主は入場を制限するとしています。
資生堂は、株主が座る座席の間隔を大きくとるなど、各種の対策をこらしています。

屋外作業向け工具卸のトラスコ中山は、2019年は3月8日に開催した総会を2020年は3月13日に開催しました。
見かけ上は1週間後ろ倒したように見えますが、3月の第2金曜日開催という従来のルールどおりで、新型コロナ問題を理由に後ろ倒したのではありません。

同社は開催会場を東京と大阪の2カ所としている唯一の上場会社だそうです。
取締役は2カ所に分かれて出席しますが、議長は1年おきに出席会場を変えます。
2019年は大阪だったので、2020年は東京会場に出席しました。

総会の進行は通信回線で両会場を結び、議長のいない方の会場の株主は、議事進行状況を会場に設けられたスクリーンで見ることができます。
議決権行使や質問、動議はもう1つの会場の議長に伝わるので、どちらの会場にいても議決権行使は可能です。

同社の2019年12月末時点の株主総数は4万106人で、2会場での総会開催ゆえか、リアル総会への出席率は例年7%を超えます。
基本的には総会への来場・出席を促しているが、今回はさすがに郵送かインターネットによる議決権行使を促しました。

12月決算会社中51番目に多い2万9,335人の株主を擁するGMOインターネットは、株主が参加しやすくするため、2019年は上場しているグループ会社8社中5社が、日曜もしくは祝日に開催しました。

ところが、2020年は逆に来場を控えるよう呼びかけ、開催日も3月30日とするなど、開催日を後ろ倒しにしました。

総会の当日はホームページ上でライブ中継も実施し、株主以外でも視聴可能です。
ソフトバンクも決算説明会や株主総会をライブ中継してきましたが、GMOは2020年が初めてで、「2021年以降も株主の反応をみて、株主の不利益やハードルがない限り継続したい」(同社広報)とのことです。

経済産業省は、2020年2月26日、「ハイブリッド型バーチャル株主総会」(以下、バーチャル総会)に関する実施ガイドを公表しました。
バーチャル総会とは、取締役などがリアルの株主総会を開催しつつ、インターネットなどを使って遠隔地の株主が総会に参加・出席できる総会のことです。
ソフトバンクなどのような一般公開型の株主総会中継と異なり、参加・出席できるのは議決権を持った株主に限定しています。

バーチャル総会には、参加者が議決権行使や質問などをすることができない「参加型」と、それができる「出席型」があります。
参加型は、希望する株主にIDとパスワードを発行し、WEBサイト等で配信される中継動画を視聴してもらいます。
質問や動議を出せないが、参加者のコメントを議長の裁量で取り上げることはできます。
議決権行使は事前に郵送かインターネットで済ませておく必要があり、すでにグリーやアステリアで実施された実績があります。

これに対し、出席型の場合、会社側は通信障害の対策を施さねばならず、株主側も参加可能な通信環境を備えていることが前提になります。
12月決算企業で唯一、この出席型総会の実施に踏み切ったのは、独立系ソフト開発大手の富士ソフトです。
2019年12月末時点の株主総数は1万1,118人で、例年の出席株主数は200人前後にとどまっています。

同社が3月13日に開いた総会でバーチャル出席を希望したのは11人でした。
事前に通信環境を会社側に申請させ、議決権行使に必要なiPadを保有していることを必須条件としました。

一方、リアル会場での出席者は159人でした。
当日は密集を避けるために複数の会議室に映像と音声を同時中継し、座席の間隔を大きくとりました。
同社は以前からバーチャル総会用のソフト開発を進めており、今回もリアルの総会会場に、出席者の人数分のiPadを用意し、iPad上で議決権行使できるようにしました。

同社は「少人数だからこそ実施できたが、マンモス総会に対応できるかどうかは未知数」(広報)としています。

バーチャル総会の議論はそもそも、企業と株主・投資家の建設的な対話を促すための環境整備という視点で始まったものです。

取締役会が不適切な意思決定をすれば、株主は会社側と対話をしたり、取締役の選任議案に反対するなど、株主総会で権利を行使したりすることもなく、その会社を見限って株を売ってしまいます。
一部のエンゲージメントファンドが根気強く会社と対話をし、権利を行使する場合もありますが、それはあくまでも例外でしかありません。

株主総会の実務に詳しい大塚和成弁護士によると、「上場会社と株主の対話をどのように促し、株主総会を活性化させるかというのは、昔からある、古くて新しいテーマ」だそうです。

日本は3月期決算企業が上場会社の6割強を占め、総会開催日が特定の日に集中しやすくなっています。
さらに、株主総会の招集通知を発送してから総会開催日までの日数が短く、議案を検討する時間が十分にとれません。
欧米の投資家は長年、こうした点の弊害を指摘し続けていますが、バーチャル総会には日本の株主総会慣行を多少なりとも変える機能を期待できるでしょう。

ある上場会社の幹部からは「今後、バーチャル総会が一般化すると、経営側は緊張感が高まる」という声もあがっているようです。

日本企業は株主に総会前の議決権行使を促し、会社提案の議案可決ラインの票を確保した上で総会に臨むことが多くなっています。
しかしながら、バーチャル総会が一般化すると、事前に議決権行使をせず、当日の総会の場で議決権行使をする株主が増え、総会終了まで結果がわからないという事態が一般化する可能性があります。
そうすると、その分だけ経営陣の緊張感は高まり、ガバナンス上は好ましいでしょう。

想定外の新型コロナウイルス禍でバーチャル総会が広まれば、日本企業のガバナンス向上に一役買うことになるのかもしれませんね。

限られた時間の中で、新しいことをするのは大変だと思いますが、新型コロナウイルスがきっかけとは言え、株主にとっては株主総会に参加する方法が増えることは望ましいことだと思います。
このような状況下で、感染のリスクを背負ってまで株主総会に参加しなくても良いと思います。
お土産目的で株主総会に参加される方もそれなりに多いようなことを聞きますが、個人的には、そもそもお土産は必要なのかと疑問に思っています。
株主総会に参加できる人とそうでない人がいると思いますので、お土産を出すのであれば、配当を1円でも増やしたり、株主優待を増やしたりして欲しいですね。
僕みたいに地方に住んでいる人間にとっては、株主総会にリアルで参加するには、時間もコストもかなりかかりますので。
今後、株主総会が新たな方向に向かうことを期待したいと思います。

「バーチャル開催」は株主総会の新潮流になるか?について、どう思われましたか?


会社法改正案では非上場の大企業にも社外取締役を義務化!

 

 法制審議会(法相の諮問機関)の会社法部会がまとめた会社法改正の要綱案の全容が判明しました。
 上場会社や非上場の大会社を対象に、社外取締役の設置を義務付けることなどが柱です。
 株主総会での一部の株主による提案権の乱発も抑え、企業と株主の対話を促します。
 2月に山下貴司法相に答申し、2019年の通常国会に改正案を提出し、2020年の施行を目指すようです。

 海外の機関投資家などから企業の外部監査機能が不十分との指摘があるため、経営の監視機能を高めます。
 社内の利害関係に縛られず、第三者の視点から経営をチェックするのが狙いです。

 社外取締役の設置は、(1)監査役会を置き、株式の譲渡制限がない会社、(2)資本金が5億円以上または負債総額200億円以上の大会社、(3)有価証券報告書の提出義務があるのいずれも満たす企業が対象です。

 上場企業のほか、少数株主がいる非上場の大会社も含みます。
 法務省幹部は「今回の法改正で非上場では数百社が義務化の対象になる」とみています。
 要綱案には「社外取締役を置かなければならない」と明記し、人数は1人以上を想定しています。

 2015年5月施行の改正会社法は、監査役会を置き、株式の譲渡制限がない会社で大会社が社外取締役を置かない場合には、株主総会で理由を説明するよう求めています。
 すでに東京証券取引所の上場企業は9割超が社外取締役を置いています。
 一方、コストを敬遠したり、適任者がいなかったりして、未設置の企業も2.3%あります。

 社外取締役の義務化で会社の意思決定に外部の見方を反映できます。
 企業統治の多様性や透明性を確保することが、上場会社の収益性の向上や国際競争力の確保にもつながります。
 取締役会の位置付けは異なるものの、欧米などでは上場会社の取締役の半数以上を独立した社外取締役にすることが多いようです。

 要綱案では株主提案権の制限も盛り込みました。
 株を持つ期間など一定の条件を満たせば、上限なく提案できる現行のルールを改めます。
 1人の株主が株主総会で提案できる議案数を最大10に制限し、株主提案の内容にも制約を設けます。
 誹謗中傷や侮辱行為、総会運営を妨げるような提案は認めません。

 日産自動車の元会長のカルロス・ゴーン容疑者の報酬過少記載事件で役員報酬の透明化への関心が高まるなか、報酬の概要や基本的な考え方を取締役会が決定し、開示することも明記しました。
 固定報酬や業績連動型報酬など、報酬の種類ごとの基準なども示します。
 個々の役員の報酬開示については見送りました。

 取締役会で決定した概要を開示し、株主に役員報酬の中身をわかりやすくし、妥当性の判断や株主総会で疑問点を追及できるようにします。
 社外取締役が義務化される会社のほか、監査等委員会設置会社も対象とします。
 事業報告には決定方針や報酬に関する決議、報酬の種類ごとの総額などを盛り込みます。

 事業報告などの株主総会資料はインターネット上で提供できるようにします。
 これまでは原則書面で、電子データでの提供は株主から個別に承諾を得る必要がありました。
 定款で電子提供をすると定めれば、株主の承諾なしに電子化できるようにし、企業の負担軽減につなげます。
 システム対応が必要なため、電子提供については2021年以降に施行する見通しです。

 電子提供を定款に盛り込んだ企業は、株主総会の日時や資料を「総会の3週間前」からインターネット上で提供します。
 書面での株主総会の招集通知の発送時期は現行通り「総会の2週間前」に据え置きます。
 上場企業には施行日から電子化を義務付けます。

 不適切会計の東芝にも社外取締役はいたわけですから、義務化すれば良いとは思いません。
 同じ方が何社も社外取締役を兼務しているようですので、兼務を禁止するとか、お友達を禁止するとかしないと、何ら有効なものにならないような気はします。
 どうせ改正するのであれば、有効なものにしてほしいですね。

 会社法改正案では非上場の大企業にも社外取締役を義務化していることについて、どう思われましたか?