BLOG(棚卸)

ドローンで全自動棚卸!

 

LogisticsTodayによると、ロジスティクス自律制御システム研究所(ACSL、東京都江戸川区)とブルーイノベーション(東京都文京区)は、先日、国産ドローンを活用した屋内DX(デジタルトランスフォーメーション)サービスを共同開発したと発表しました。

共同開発したサービスは、ACSLの国産産業用ドローン「Mini」(ミニ)と、ブルーイノベーションのソフトウエアプラットフォーム「Blue Earth Platform」(BEP)を連携させたもので、5G通信とエッジAIを組み合わせた「プラント自動点検」と、RFIDリーダーを搭載した「倉庫内自動在庫管理」の2種類です。

このうちRFIDドローンによる倉庫内在庫管理ソリューションは、RFIDリーダーを搭載したドローンでデータを取得し、倉庫内棚卸作業のデジタル化・効率化につなげる仕組みで、トッパン・フォームズが協力しています。

BEPを活用することで複数のドローンによる同時棚卸や、AGVやロボットなどの既存システムと連携させ、ほかの作業工程も含めた統合管理が可能となります。
今後は業務終了後にドローンなどの既存システムが全自動で在庫棚卸を行い、翌朝に結果を確認できるサービスにも対応するそうです。

入出庫管理やその情報をもとにした理論在庫管理など倉庫内業務を対象としたデジタル化が進んでいるなか、棚卸業務は依然として作業員による計数作業が主流となっており、ほかの業務を止めて人手で棚卸作業を行う効率の悪さや高所作業に伴う危険性が指摘されていました。

僕自身、棚卸の重要性を以前から認識しており、棚卸の書籍を出版し、14回増刷になっているのですが、こういう時代になることは数年前から色々なところで言っていました。
網羅性が担保できるのか、カウント時に把握すべき破損や汚れなどをどうしていくかなど難しい問題もあると思いますが、スピードと精度を高めるには必要なことだと思います。
そのためには、RFIDがかなり安くなることが前提でしょうが。

ドローンで全自動棚卸することについて、どう思われましたか?


大日本印刷がRFID導入前の運用効果検証キットの提供開始!

 

大日本印刷(DNP)はこのほど、RFID導入前の効果検証が行えるトライアルキットを開発しました。
入出荷・棚卸し管理や読み取りの効果を把握できる「DNP RFID導入検証支援サービス」の提供を開始しました。

製造、流通、小売など各現場の業務効率化を支援するRFIDは、サプライチェーン上の商品の流れを可視化して食品ロス削減や在庫の偏重解消にも寄与。また工程内で取得したデータを分析して次の商品企画に反映したり、より効果的に販売するために店頭の配置を検証したりと、製造・配送・販売の各チャネルで有用性が期待されています。

RFIDの運用においては、事前の導入効果検証や課題抽出が重要。従来は機器を購入したり簡易システムを開発したりと負荷が大きく、RFID導入を妨げる一因となっていました。
こうした背景から、1999年からRFID事業を展開しているDNPは今回、効果検証を安価かつ短期間で実施できる導入支援サービスを開始します。

このサービスは、システムと機器の貸与、現場でのRFID読み取り環境構築のノウハウを提供して、2つの専用アプリで検証・評価レポートの作成を支援するというものです。
RFIDの読み取りを検証評価する「RFID読取評価アプリ」は、ハンディーリーダーライター・据置型リーダーライターの2機種を使用します。
RFIDとバーコードの読み取り速度を比較し、導入効果試算に役立つデータを作成するほか、RFIDの貼付位置やリーダーライターのアンテナの位置の違いによる読み取り速度の差を比較して、RFIDタグの最適な貼付位置や最適なアンテナ設置位置などを導き出すものです。

また、入荷・出荷・棚卸のステータス管理が行える「サプライチェーン業務系アプリ」は、製品の入荷・出荷・棚卸の結果を可視化するクラウドサービスです。

これら支援作業と機器貸出の一式で30万円(税別)からです。
DNPは「新型コロナウイルスの感染防止対策の一環で、非接触での業務も増えている。その効率化に向けて、数メートル離れていても複数のIDを読み取ることのできるRFIDの導入を検討している企業が、計画から評価まで一連の概念実証をスムーズに実施できるよう支援するもの」とサービスを説明しています。

僕自身、7年半ほど前に棚卸の書籍を出版し、何度も増刷になっていますが、改訂版を出すときには、当然、RFIDのことを付け加えないと思っています。
RFIDを使っているユニクロのレジは、感動すらおぼえますよね。
こういうのをきっかけに、RFIDが少しでも普及し、コストも安くなってくれればなぁと思います。

大日本印刷がRFID導入前の運用効果検証キットの提供を開始したことについて、どう思われましたか?


東レがICタグの価格を5分の1に!

 

 日本経済新聞によると、東レは衣料など商品の在庫管理などに使うICタグを、1枚2円以下と従来の5分の1程度のコストで生産できる技術を開発したようです。
 情報などを記録する集積回路を特殊な素材で直接印刷し、生産工程を大幅に減らせます。
 ICタグは、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」にとって重要な部品です。
 価格が大幅に下がり、関連サービスの普及を後押しすることになるでしょう。

 東レは、2022年度にもICタグ事業に参入するようです。
 ICタグはICチップとアンテナを内蔵し、商品の製造日や賞味期限といった情報を記録できます。
 無線自動識別(RFID)機能を持ち、記録された情報は専用の機械を使って無線で読み取ることができます。
 アメリカのエイブリィ・デニソンなど欧米企業が約6割の世界シェアを占め、日本勢では村田製作所や大日本印刷などが手掛けています。

 東レは炭素原子が筒状につながった高強度のカーボンナノチューブを原料として、一定の条件下で導電性を示す新素材を開発しました。
 これを活用し、ICタグの記憶装置となるICチップを基板フィルムに直接印刷・形成できるようになったのです。

 従来品は、ICチップを組み込むための生産工程などがコスト増の原因でした。
 東レの新技術で生産コストは5分の1程度になります。
 東レは、1枚当たりの販売価格を2円以下に設定する方針で、従来品の10~20円前後と比べ大幅に安くなります。
 東レは、衣料、食品大手などに売り込むようです。
 2020年代後半に年500億円規模の売上高をめざすそうです。

 調査会社の富士キメラ総研(東京都中央区)によると、ICタグなどのRFIDの世界市場規模は2022年度に4,090億円程度と2019年度(予測)比で1.6倍となる見通しです。

 近年は、企業がICタグなどのセンサーを使って商品などの情報を常時収集・分析し、業務の効率化などにつなげる動きが広がっています。
 例えば「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングはICタグを活用し、商品の搬送や検品作業を大幅に効率化しています。

 価格低下でICタグを使った商品が増えれば、企業に加え、消費者が自分で会計を済ませることが可能なセルフレジなど利便性の高いサービスの普及にもつながりそうです。
 需給や繁閑をみて価格を変動させる「ダイナミックプライシング」などの新しい小売りシステムの普及のカギも握るでしょう。

 東レは、2020年代後半にはICタグの市場規模が1兆円以上になると見込んでいます。
 国内でも経済産業省がコンビニ大手各社と、2025年までに全商品にICタグをつける構想を掲げるなど、急速な需要の拡大が見込まれます。

 ユニクロに行くと、レジでカゴを渡すとICタグを読み込んで、即座にお会計ができるのですごいなぁと思いますね。
 個人的には、ロングセラーになっている『実地棚卸』の本を出版していますが、ずっと、ICタグが安くなって世間一般に普及しだすと、在庫管理はもちろんですが、『実地棚卸』のやり方も大きく変わると言ってきました。
 それゆえ、数年前から改訂版を出したいと思っていましたが、そろそろ書き始めないといけなくなってきましたね。
 早く価格が下がり、ICタグが普及し、『実地棚卸』も楽になる時代が来て欲しいですね。

 東レがICタグの価格を5分の1にすることについて、どう思われましたか?


中間決算棚卸のポイント(5/5)

 日本においては3月決算の企業が多いと思いますが、3月決算企業の場合、9月末にも、在庫の棚卸(中間決算棚卸)を実施するかもしれません。
 そこで、今週1週間は、中間決算棚卸について書きたいと思います。
 既に『事前準備』『当日の作業(1/3)』『当日の作業(2/3)』『当日の作業(3/3)』について書きましたので、最終日の本日は、『後日のフォロー』についてです。

 なお、今週は、以下の内容で書いています。

事前準備

当日の作業(1/3)

当日の作業(2/3)

当日の作業(3/3)

後日のフォロー

 あまり実行していない会社が多いように感じていますが、中間決算棚卸の後日のフォローは非常に重要なものなのです。
 
 中間決算棚卸当日に、中間決算棚卸講評会を行うことは昨日述べましたが、後日、経営改善の観点から、中間決算棚卸に関与しなかった人も含めた在庫関係者が一堂に介し、中間決算棚卸検討会議を行うことが望ましいと言えます。

 中間決算棚卸検討会議の議題としては、以下のようなものが考えられます。

A

棚卸差異の発生原因とこれに対する予防対策

B

中間決算棚卸方法の改善

C

不良在庫の発生原因の把握と予防対策、最終的な処分

D

保管設備の環境、整備及び保管管理の状況

E

在庫量の適正化などについての指摘

F

物流費用等に関する配慮

 A『棚卸差異の発生原因とこれに対する予防対策』ですが、棚卸差異の発生原因とこれに対する予防対策を検討します。
 これにより、今後の中間決算棚卸や記帳や業務フローなどの精度を高めることができ、中間決算棚卸の時間短縮や業務の効率化などにつながります。

 B『中間決算棚卸方法の改善』ですが、中間決算棚卸担当者や立会者が中間決算棚卸方法の要改善点に気付くことがありますので、これらの要改善点を全社的に集約し、今後の中間決算棚卸方法の改善について検討します。
 改善は、とある部門での改善のみならず、全社的な改善につながることもあります。

 C『不良在庫の発生原因の把握と予防対策、最終的な処分』ですが、中間決算棚卸の過程で不良在庫が発見されることもあります。
 不良在庫の発生原因を把握するとともに、今後の予防対策を検討します。
 また、不良在庫を廃棄する・廉価で売却するなど、今後どう処分していくかの処分方法を検討します。

 D『保管設備の環境、整備及び保管管理の状況』ですが、中間決算棚卸時に、倉庫の雨漏りが発見されたり、防虫対策等の不備が発見されたりすることがあります。
 また、在庫が直射日光に当たっていたり、倉庫の湿気が多かったり、在庫が雨ざらしになっていることなどに気付いたりします。
 これらの保管設備の環境、整備及び保管管理の状況を全員で共有し、今後どうするかの検討を行います。

 E『在庫量の適正化などについての指摘』ですが、中間決算棚卸の過程で現場を見ることにより、想像していたより在庫が多かったことに気付くことがあります。
 また、適正在庫に問題があることに気付くこともあります。
 中間決算棚卸をきっかけに、在庫量の適正化も検討しても良いでしょう。

 F『物流費用等に関する配慮』ですが、中間決算棚卸時には、入出庫の状況も確認することになりますが、1回当たりの発注量や出荷量によっては、物流費用等が多大にかかってしまっていることもあります。
 中間決算棚卸の過程において、これらに気付くこともありますので、物流費用等の検討を行うことも有益でしょう。

 詳細については、20132月に中央経済社から出版した拙著『誰も教えてくれなかった中間決算棚卸の実務Q&A(http://www.amazon.co.jp/dp/4502470309/)に載っていますので、ご覧くださいね。

 中間決算棚卸の後日のフォローについて、お分かりいただけましたか?


中間決算棚卸のポイント(4/5)

 そこで、今週1週間は、中間決算棚卸について書きたいと思います。
 既に『事前準備』『当日の作業(1/3)』『当日の作業(2/3)』について書きましたので、4日目の本日は、『当日の作業(3/3)』についてです。

 なお、今週は、以下の内容で書きたいと考えています。

事前準備

当日の作業(1/3)

当日の作業(2/3)

当日の作業(3/3)

後日のフォロー

 既に1か月を切っている9月末の中間決算棚卸の事前準備として、今から何をしますか?
 当日の流れは、一般的に、以下のようになっています。

A

中間決算棚卸の説明

B

棚卸原票を配布し、コントロールシートに配布枚数などを記入

C

在庫をカウントし、棚卸原票に記入

D

立会者のテストカウント及び棚卸原票()の回収

E

棚卸集計表による集計及び在庫管理システムへの入力

F

差異分析の実施

G

棚卸原票の回収枚数などをコントロールシートで確認

H

現物または棚に添付された棚卸原票()の回収

I

中間決算棚卸講評会

 既にAFについては書きましたので、今日はGIを取り上げます。

 G『棚卸原票の回収枚数などをコントロールシートで確認』ですが、棚卸原票を、①使用したもの、②書き損じたもの、③未使用のものに分けて回収し、配布した枚数と回収した枚数が一致し、棚卸原票のすべて回収されていることを確かめます。
 これによって、モレがないこと、ダブリがないこと、後日追加で記入といった不正に利用されないことが担保されます。

 H『現物または棚に添付された棚卸原票()の回収』ですが、現物または棚に、2枚複写の棚卸原票のうち()の方が残っていますので、回収します。

 I『中間決算棚卸講評会』ですが、中間決算棚卸終了後、中間決算棚卸責任者は中間決算棚卸の関係者を集めて、中間決算棚卸講評会を開催し、総括を行います。
 今回の中間決算棚卸の問題点などについても取り上げ、次回以降の棚卸及び今後の業務改善に役立てるようにします。

 詳細については、20132月に中央経済社から出版した拙著『誰も教えてくれなかった実地棚卸の実務Q&A(http://www.amazon.co.jp/dp/4502470309/)に載っていますので、ご覧下さいね。

 中間決算棚卸の当日の作業について、お分かりいただけましたか?


中間決算棚卸のポイント(3/5)

 そこで、今週1週間は、中間決算棚卸について書きたいと思います。
 既に『事前準備』『当日の作業(1/3)』について書きましたので、3日目の本日は、『当日の作業(2/3)についてです。

 なお、今週は、以下の内容で書きたいと考えています。

事前準備

当日の作業(1/3)

当日の作業(2/3)

当日の作業(3/3)

後日のフォロー

 既に1か月を切っている9月末の中間決算棚卸の事前準備として、今から何をしますか?
 当日の流れは、一般的に、以下のようになっています。

A

中間決算棚卸の説明

B

棚卸原票を配布し、コントロールシートに配布枚数などを記入

C

在庫をカウントし、棚卸原票に記入

D

立会者のテストカウント及び棚卸原票()の回収

E

棚卸集計表による集計及び在庫管理システムへの入力

F

差異分析の実施

G

棚卸原票の回収枚数などをコントロールシートで確認

H

現物または棚に添付された棚卸原票()の回収

I

中間決算棚卸講評会

 昨日はACについて書きましたので、今日はDFを取り上げます。
 GIは明日書く予定です。

 D『立会者のテストカウント及び棚卸原票()の回収』ですが、立会者が、網羅性(カウントが漏れているものはないか?)と実在性(棚卸原票に記入されているものが実際に存在するか?)の観点から、サンプルベースでテストカウントを行います。
 カウントミスがないようであれば、2枚複写の棚卸原票のうちの1枚である()を剥がして回収します。
 企業が独自のルールを決めることになりますが、一定数もしくは一定率以上のカウントミスがあれば、そのエリアを再カウントすることになります。

 E『棚卸集計表による集計及び在庫管理システムへの入力』ですが、回収した棚卸原票()をもとに、同じものが1箇所ではなく複数箇所に保管していることもあるため、棚卸集計表で集計のうえ、在庫数量などを在庫管理システムに入力していきます。

 F『差異分析の実施』ですが、帳簿上の在庫数量と、カウントに基づく実際の在庫数量とを比較します。
 差異が生じているものについては、再カウントを行ったり、入出庫の記録にモレや誤りがないかを確認するなどして差異分析を行い、最終的な在庫数量を確定します。
 なお、カウントが漏れていたり、カウントミスをしてしまうこともあるため、必ずしも、カウントした在庫数量が正しいとは限りませんので、ご留意下さい。

 詳細については、20132月に中央経済社から出版した拙著『誰も教えてくれなかった実地棚卸の実務Q&A(http://www.amazon.co.jp/dp/4502470309/)に載っていますので、ご覧下さいね。

 中間決算棚卸の当日の作業について、お分かりいただけましたか?


中間決算棚卸のポイント(2/5)

 そこで、今週1週間は、中間決算棚卸について書きたいと思います。
 昨日は『事前準備』について書きましたので、2日目の本日は、『当日の作業(1/3)』についてです。

 なお、今週は、以下の内容で書きたいと考えています。

事前準備

当日の作業(1/3)

当日の作業(2/3)

当日の作業(3/3)

後日のフォロー

 既に1か月を切っている9月末の中間決算棚卸の事前準備として、今から何をしますか?
 当日の流れは、一般的に、以下のようになっています。

A

中間決算棚卸の説明

B

棚卸原票を配布し、コントロールシートに配布枚数などを記入

C

在庫をカウントし、棚卸原票に記入

D

立会者のテストカウント及び棚卸原票()の回収

E

棚卸集計表による集計及び在庫管理システムへの入力

F

差異分析の実施

G

棚卸原票の回収枚数などをコントロールシートで確認

H

現物または棚に添付された棚卸原票()の回収

I

中間決算棚卸講評会

 今日はACを取り上げます。
 DFは明日、GIは明後日書きたいと思います。

 A『中間決算棚卸の説明』ですが、昨日書いたとおり、中間決算棚卸当日ではなく、事前に説明等をしておくべきものですが、確認のために、中間決算棚卸の当日に、中間決算棚卸管理者が、当日のスケジュール・中間決算棚卸の留意点・カウントを行うペア(カウントは通常21組で行ないます。)・カウントを行うエリアなどの説明を行います。

 B『棚卸原票を配布し、コントロールシートに配布枚数などを記入』ですが、中間決算棚卸管理者が、棚卸原票をカウント担当者に配布し、コントロールシートに、エリア・担当者名・棚卸原票No.ex.151200)・配布枚数などを記入します。

 C『在庫をカウントし、棚卸原票に記入』ですが、21組のうちカウント担当者が在庫をカウントし、もう1人の記入担当者が棚卸原票に数量などを記入し、押印します。
 カウントが終われば、現物または棚に、棚卸原票を貼り付けるのです。
 これは、その現物または棚のカウントが終わったことが分かるようにするためです。

 詳細については、20132月に中央経済社から出版した拙著『誰も教えてくれなかった実地棚卸の実務Q&A(http://www.amazon.co.jp/dp/4502470309/)に載っていますので、ご覧下さいね。

 中間決算棚卸の当日の作業について、お分かりいただけましたか?


中間決算棚卸のポイント(1/5)

 そこで、今週1週間は、中間決算棚卸について書きたいと思います。
 初日の本日は、『事前準備』についてです。

 なお、今週は、以下の内容で書きたいと考えています。

事前準備

当日の作業(1/3)

当日の作業(2/3)

当日の作業(3/3)

後日のフォロー

 既に1か月を切っている9月末の中間決算棚卸の事前準備として、今から何をしますか?
 以下の点に留意することが必要だと考えられます。

責任者・管理者の選任

中間決算棚卸計画書の作成

中間決算棚卸マニュアルの作成

中間決算棚卸計画書及び中間決算棚卸マニュアルの配布

中間決算棚卸現品の事前準備

その他

 ①『責任者・管理者の選任』ですが、誰の責任で中間決算棚卸を行うかを明確にします。
 『中間決算棚卸全体を統括する責任者』と、『現場レベルでの責任者』とを選任します。
 また、現場では『責任者を補助する管理者』も選任することが必要となってきます。

 ②『中間決算棚卸計画書の作成』ですが、責任者・管理者の選任、中間決算棚卸当日のタイムスケジュール、中間決算棚卸の対象範囲、チーム編成及び作業分担などを決めることになります。

 ③『中間決算棚卸マニュアルの作成』ですが、中間決算棚卸をルールをきちんと決めたうえで実施するため、作成する必要があります。
 この『中間決算棚卸マニュアル』をきちんと作成しておかないと、それぞれが独自のルールで勝手に中間決算棚卸を行うことになり、全社的に統一された中間決算棚卸、つまり、効率的な中間決算棚卸を行うことができません。

 ④『中間決算棚卸計画書及び中間決算棚卸マニュアルの配布』ですが、中間決算棚卸の関係者に中間決算棚卸のことを理解しておいてもらうために、事前に配布します。
 企業によっては、事前に中間決算棚卸の関係者を一同に集めて説明会を開催することもありますが、中間決算棚卸を効率的かつ効果的に行うために有効な手段と言えるでしょう。

 ⑤『中間決算棚卸現品の事前準備』ですが、中間決算棚卸をスムーズに行うため、事前に整理整頓を行っておきます。
 普段からも必要ですが、効率的かつ効果的に中間決算棚卸を行うためには、整理整頓は重要です。

 ⑥『その他』ですが、中間決算棚卸当日の効率性を高めるため、中間決算棚卸当日までに動きがないと思われるものは事前にカウントしておいたりします。
 ただし、事前にカウントしたものについては、まだカウントしていないものと明確に区別できるようにしておく必要があります。
 あと、コントロールシート、棚卸原票などの準備も必要となります。

 詳細については、20132月に中央経済社から出版した拙著『誰も教えてくれなかった実地棚卸の実務Q&A(http://www.amazon.co.jp/dp/4502470309/)に載っていますので、そちらをご覧下さいね。

 中間決算棚卸の事前準備について、お分かりいただけましたか?

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