カテゴリー
BLOG

BLOG(所得税)

Speeeが東京地裁に信託型ストックオプション巡り初の税還付訴訟!

日本経済新聞によると、信託型と呼ばれるストックオプション(株式購入権)の税務処理を巡り、マーケティング支援などを手掛けるSpeeeは、先日、国に対して源泉所得税の還付を求める訴訟を東京地裁に起こしたと発表しました。
信託型を巡っては、導入企業と国税庁で税務処理を巡る認識が大きく異なり、2023年5月に国税庁が見解を公表するなど大きな混乱が生じた経緯があります。

信託型を巡り、国を相手にした訴訟は初とみられます。Speeeによると、Speeeは2018年から信託型を導入していましたが、国税庁の2023年の見解に従って源泉所得税の納付を行い、損失を計上しました。

その後、事実関係や法的論点について検討を進めた結果、国税庁の見解は「租税法令の解釈として妥当なものではなく、当社に源泉徴収義務は生じないものと考えている」として、約14億円の還付を求めています。

信託型は2014年に民間の弁護士やコンサル会社が考案し、2017年ごろから導入企業が急増しました。

2023年時点で未上場・上場を合わせて約800社の新興企業が導入していました。

導入企業は役員や従業員が権利行使で株式を獲得した後、それを各自が売却した際に譲渡所得として20%を納税する想定でした。

一方、国税庁は役員や従業員が無償で権利を得ており、権利行使の段階で株式の時価と購入額などとの差額に対して最大55%の税金がかかる給与所得との認識でした。

給与所得の場合、会社側に源泉徴収義務も生じることになります。

国税庁が2023年にQ&Aの形式でこれらの見解を表明したことで、信託型の導入企業は激減したのです。

国税庁は「訴状が届いておらずコメントは差し控えたい」としています。

どうなるのかは良く分かりませんが、課税関係を明確にしたうえで導入すべきではなかったのかとは思いますね。

最近、所得税や消費税などがそうだと思いますが、本来単純にすべきものが、つぎはぎをして複雑になってきていて、リスクが高くなってきていますので、どうにかして欲しいですね。

Speeeが東京地裁に信託型ストックオプション巡り初の税還付訴訟をしたことについて、あなたはどう思われましたか?


株価急落のさなか富裕層はこぞって保有株の売却に動いている庶民にはわからないその本当の理由!

2026年03月27日(金)

プレジデントオンラインによると、令和8(2026)年度税制改正大綱に盛り込まれた「ミニマムタックス」の税率引き上げが、富裕層に激震を走らせているようです。

さらに、海外に逃げたところで「筒抜け」になる国際的な情報交換の仕組みもあり、容赦ない富裕層の退路を断つ動きにはあちこちから悲鳴が聞こえてきています。

そもそも「ミニマムタックス」とは、超富裕層をターゲットにする課税強化のルールを指します。

正式名称は「極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置」といい、令和7年分(2025年分)の所得から適用が始まったばかりの制度です。

この制度は、いわゆる「1億円の壁」と呼ばれる問題を是正するために導入されました。

これまで合計所得が1億円を超えると、所得税の負担率(実効税率)が逆に低下する現象がありました。

日本の所得税は、給与所得などの総合課税所得に対して最高税率45%が適用され、これに復興特別所得税(所得税額×2.1%)と住民税10%を合わせると最高約55.945%の負担となります。

このように、総合課税所得は、「金持ちほど税率が高くなる」という形(累進課税)になっています。

ところが、富裕層が多く所有する株式の売却益や配当には一律20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)の分離課税が適用されます。

つまり、株で1万円儲かった人も、100億円儲かった人も、税率は約20%にとどまります。

富裕層の多くは、この税率構造を使うことで、「高所得でありながら税負担率は低い」という状態を作り出しているのです。

この状態を是正するために、ミニマムタックスが導入されました。

ミニマムタックスは、「一定水準を超える高所得者について、最低限の所得税負担を確保する」しくみです。

現在の法律では、その年分の基準所得金額(総所得と分離課税の各種所得を足し合わせた金額)が3億3,000万円を超える個人がミニマム税の対象となっています。

そして、通常どおり所得税を計算したうえで、「基準所得金額から控除額(3.3億円)を引いた部分に22.5%を掛けた金額を、“最低限負担すべき税額”として、所得税を上乗せする仕組みです。

令和8年(2026年)度税制改正大綱では、この計算式が「(基準所得金額-1.65億円)×30%-基準所得税額」に見直され、2027年(令和9年)分の所得税から適用される予定です。

つまり、控除額を3.3億円から1.65億円に半減させるだけでなく、税率も30%に引き上げられます。

ミニマムタックスの対象者が広がるとともに、高い税率で追加負担が生じる設計になっています。

これがどれほどのインパクトか、具体的な数字で見てみましょう(かなり簡略化した試算であることをご了承ください。)。

たとえば、保有していた株式を売却し、5億円の譲渡益が出たケースを考えます。

現行ルールでは、「(5億円-3.3億円)×22.5%」で計算される約3,825万円がミニマムタックスがかかるボーダーラインとなります。

通常の所得税率(15.315%)で税額を計算すると、5億円×15.315%=約7,658万円ですから、ミニマムタックスは発生しません。

一方、新ルールでは「(5億円-1.65億円)×30%=約1億50万円」がミニマムタックスのボーダーラインとなり、通常の税率で計算した税額7,658万円を超えてしまいます。

するとミニマムタックスの対象となり、税負担は約1億50万円に上ります。

もともとの税額に2,392万円が加算された形です。

これはあくまで単純化したケースですが、5億円規模でもミニマムタックスにより数千万円単位の追加負担が生じ得ることがわかります。

所得がさらに大きくなれば、それに応じてミニマムタックスの追加負担も膨らむ可能性があります。

新税率の適用開始が2027年1月からということは、逆に言えば、2026年12月末までに株式を売却すれば、現行の税率で済むのです。

この猶予期間に、いま富裕層の間で起きているのが、「保有株式の駆け込み売却」です。

含み益を多く抱えるオーナー経営者や投資家は、新税率が適用される前に利益を確定させようと動いているのです。

また、事業承継やM&A(企業の合併・買収)の前倒しも行われています。

中小企業のオーナー経営者が自社株を後継者に譲渡したり、第三者に売却したりする場合、株式譲渡益が発生します。

新税率の適用前に事業承継を完了させれば、税負担を大幅に抑えられるため、M&A仲介会社や税理士事務所には「2026年中に話をまとめたい」という相談が急増しているといいます。

特に中小企業のオーナー経営者にとって、自社株の評価額が数億円から数十億円に達するケースは珍しくありません。

事業承継税制の特例措置(贈与税・相続税の納税猶予制度)を活用する方法もありますが、後継者がいない場合は第三者へのM&Aが現実的な選択肢となります。

2027年以降に30%のミニマムタックスが適用されるか、現行の22.5%で済むかによって、手取り額に数千万円から億単位の差を生みますから、今まさに富裕層は尻を叩かれているわけです。

ミニマムタックスの引き上げを前にして、一部の富裕層が検討するのが「日本脱出」です。

つまり、海外に移住して日本の課税を逃れるという作戦です。

確かに、世界にはキャピタルゲイン(株式売却益)に課税しない国や地域があります。

シンガポール、UAE(ドバイ)、マレーシア、香港などがその代表です。

日本で高い税金を取られるなら、いっそ税率ゼロの国に移住してから株を売ればいいという考えもあるでしょう。

ところが、日本の国税当局は、「そうはさせない」とばかりに、さまざまな制度をすでに整備済みです。

その中でも切り札と言えるのが、「国外転出時課税」、いわゆる出国税です。

2015年7月に導入されたこの制度は、1億円以上の有価証券等を保有する個人が日本を出国する際、「まだ売却していない含み益」に対して課税するという強烈な仕組みです。

具体的には、出国時点の時価から取得価額を差し引いた「未実現利益」に対して、所得税15.315%(復興特別所得税を含む)が課されます。

たとえば、取得価額1億円の株式が出国時に5億円に値上がりしていた場合、含み益4億円に対して約6,100万円の所得税が課されます。

まだ1円も利益を確定していないのに、です。

「出国税を払ってでも、税金がかからない海外へ出た方が得では?」と考える人もいるでしょう。

しかし、ことはそう単純ではありません。

出国税を払って海外に移住し、その後株式を売却して無税で利益を得たとしても、出国税として支払った分は戻ってきません。

しかも、出国後に株価が下がった場合、実際には利益が出ていないのに税金だけ払った、という事態にもなりかねないのです(一定の要件を満たせば更正の請求は可能ですが、手続きは煩雑です。)。

出国税の適用対象となるのは、「出国時までの10年間のうち5年以上、日本に住所または居所を有していた個人」です。

逆に言えば、「5年未満しか日本にいなかった外国人が帰国する」ケースなどには適用されません。

しかしながら、日本で生まれ育った日本人の大半は、当然この要件に該当するでしょう。

出国税・移住コスト・居住国の税制を総合すると、割に合わないケースが少なくありません。

「日本脱出」は、これらのハードルを考慮し、なおメリットがあまりある場合にのみ経済合理性があります。

仮に出国税を払い、海外への移住を果たしたとしましょう。

これで日本の国税当局の目が届かなくなると思ったら大間違いです。

国税当局はさまざまな形で富裕層に対する監視を強化しています。

まず、国外送金等調書の存在があります。

日本の金融機関を通じて100万円を超える海外送金や海外からの受金があった場合、その金融機関は税務署に「国外送金等調書」を提出する義務があります。

日本に残した資産を海外に送金すれば、税務署はその事実をリアルタイムに近い形で把握できるのです。

次に、国外財産調書制度です。

毎年12月31日時点で5,000万円を超える国外財産を保有する居住者は、翌年の6月30日までに国外財産調書を税務署に提出しなければなりません。

そして、何より強力なのがCRS(共通報告基準:Common Reporting Standard)です。

CRSとは、OECD(経済協力開発機構)が策定した、各国の金融機関が非居住者の口座情報を自動的に交換する国際的な枠組みです。

日本は2018年9月から情報交換を開始しており、現在、100以上の国と地域が参加しています。

つまり、日本人がシンガポールの銀行に口座を開いて資産を移しても、シンガポールの金融機関がその口座情報を日本の国税庁に自動的に通知します。

口座残高、利子・配当の受取額、金融資産の売却代金などの情報が、毎年、各国の税務当局間で共有されるのです。

「海外の銀行なら日本の税務署にバレない」という時代は、完全に終わりました。

かつて「スイス銀行に預ければ安全」と信じられていた時代がありましたが、スイスも2018年からCRSに参加しており秘密口座の神話は崩壊しています。

実際、国税庁が2024年に公表した資料によると、CRSを通じて日本が受領した口座情報の件数は年々増加しており、この情報をもとにした税務調査で多額の申告漏れが発覚するケースが相次いでいます。

富裕層が海外に資産を隠そうとしても、CRS、国外送金等調書、国外財産調書という三重の包囲網が、逃げ道をふさいでいます。

「海外に逃げれば大丈夫」という時代は、すでに過去のものなのです。

近年のインフレは、富裕層に大きな利益をもたらしています。

日経平均株価は2024年に史上最高値を更新し、直近の2026年2月には史上初の5万9,000円台をつけました。

都心の不動産価格も上昇を続けていますし、円安の恩恵で海外資産の円建て評価額も膨らみました。

このようなインフレ局面では、資産を持っている者ほど資産が増え、持っていない者との格差が広がります。

こうした状況を背景に、国税当局は今後ますます富裕層への監視体制を強化することが予想されます。

国税庁は「富裕層プロジェクトチーム」を各国税局に設置し、資産総額が特に大きい個人に対する重点的な調査を実施しています。国税庁が公表している「富裕層に対する調査状況」によると、富裕層に対する所得税の調査件数は近年増加傾向にあり、1件当たりの追徴税額も高額化しています。

さらに気になるのが、国税当局のDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展です。

AIやデータ分析を活用し、申告データ、不動産登記情報、国外送金等調書、CRS情報などを横断的に分析することで、申告漏れや脱税の端緒を効率的に発見する体制が整いつつあります。

ミニマムタックスの引き上げは、いわゆる「1億円の壁」問題への本格的な対応策と位置づけられます。

年収1億円を境に所得税の実効税率が下がるという不公平は、長年にわたって指摘されてきました。

今回の30%への引き上げは、その是正に向けた動きといえます。

もっとも、30%でもまだ給与所得者の最高税率(住民税込みで約55%)には遠く及びません。

「まだ甘い」という意見があるのも事実でしょう。

しかしながら、あまりに高い税率を課せば、富裕層は本気で「日本脱出」を実行し、税収そのものが失われるというジレンマもあります。

国税当局としては、出国税やCRSで逃げ道をふさぎつつ、富裕層が「税金の負担が重くなっても日本に残るほうがマシ」と判断するギリギリの水準を探っているのかもしれません。

最近は、M&A仲介会社の方と話していると、ミニマムタックスの話しが出ることが多いですね。

個人的には、1億円の壁と言われるものが、金持ちを優遇していると間違って認識されていることにも問題があるような気はしますが、働いて稼いで、税金を支払ったもので運用等をしていることが多いと思いますので、それほど不公平ではないように思います。

逆に、おそらくほんの一部の人が納めている税金が、税収の結構な部分を占めていると思いますので、日本人としては税金をたくさん納めている人に敬意を示すべきではないかと思っています。

財産については、ある程度、贈与税や相続税によって再分配されるため、あえて、富裕層を貧しくする必要はないように感じます。

富裕層を貧乏にしても、富裕層ではない方が富裕層になるわけではないですから。

あと、やはり、国外に移住してしまうと、日本にとって損失だと思います。

株価急落のさなか富裕層はこぞって保有株の売却に動いている庶民にはわからないその本当の理由について、あなたはどう思われましたか?


高所得者優遇との批判を受け政府・与党は高校生の扶養控除の縮小を検討!

2025年12月09日(火)

テレビ朝日系によると、児童手当の拡充や高校の無償化などを受け、政府・与党は高校生の扶養控除を縮小する方向で検討に入いったようです。

高校生の年代の子を持つ親の控除額は所得税で38万円、住民税で33万円となっています。

2024年から児童手当の支給対象が高校生まで拡大されたことなどを受け、政府・与党は所得税の控除額を25万円、住民税を12万円とする方向で検討しています。

これまでも控除額の縮小は議論されてきましたが、一部から反対の声が上がり、結論は先延ばしとなっていました。

扶養控除は所得の高い人ほど減税額が大きく、2026年度からは私立も含めた高校の実質無償化に所得制限がなくなることから、高所得者ほど恩恵が大きいとして縮小に踏み切るとみられます。

個人的には、ここ30年くらいは明らかに政策が間違っていたと思いますが、日本の将来を考えると、将来に希望が持て、子育てに優しい国にして、こどもを増やしていかないといけないと考えていますが、こういった控除の縮小はどうなんでしょうね。

何かあると、高所得者優遇とか言われますが、一部の高所得者、そして彼ら彼女らの経営する会社などがたくさん税金を納めたり、雇用をしていて国民や国や地方自治体を支えているのは事実だと思いますので、高所得者=悪ではなく、高所得者に敬意が払われる国になれば良いなぁと思いますね。

高所得者優遇との批判を受け政府・与党は高校生の扶養控除の縮小を検討していることについて、あなたはどう思われましたか?


マイカー通勤手当の非課税額を11年ぶりに増額し最大7,100円引き上げ!

日本経済新聞によると、財務省は先日、マイカー通勤者が勤務先から受け取る手当の非課税限度額を引き上げると発表しました。

自宅からの距離が片道10キロメートル以上の場合に、1か月当たりの限度額を200〜7,100円引き上げます。

引き上げは2014年以来、11年ぶりとなります。

先日の閣議で、関連する政令の改正を決定しました。

片道10キロメートル以上15キロメートル未満の非課税限度額は、7,100円から7,300円になります。

片道55キロメートル以上は3万1,600円から3万8,700円になります。

ちなみに、勤務先から受け取る自動車通勤手当は一定額まで所得税を課さないルールがあります。

新たな金額は2025年4月に遡って適用します。

2025年の年末調整から適用となります。

物価高に応じて基準額を変え、会社員の税負担が増えないようにします。

政府は物価上昇をふまえ、長く据え置いてきた公的制度の価格を見直しています。

マイカー通勤は郊外や地方に住む人に多くなっています。

近年のガソリン価格上昇を受け、非課税限度額の引き上げを求める声が上がっていました。

少し前から、公務員の規程が引き上げられたので引き上げになると言われていましたが、引き上げが決まりましたね。

税理士としては、遡っての適用で、年末調整で調整するというのはやめて欲しいですね。

改正をするのは良いですが、役人の机上の理論ではなく、実務を考慮してほしいと結構思います。

マイカー通勤手当の非課税額を11年ぶりに増額し最大7,100円引き上げとなることについて、あなたはどう思われましたか?


高市氏が意欲的な「給付付き税額控除」は実現にハードル?

時事通信によると、所得税の減税と現金給付を組み合わせた「給付付き税額控除」の具体化に向け、自民党の高市早苗総裁が党内で議論を始める意向を表明しました。

低所得者の負担が重くなる消費税の「逆進性」対策として、石破政権下の2025年9月に自民、公明、立憲民主3党の政策責任者が協議に着手しましたが、「高市政権」でも引き継がれる見通しです。

ただし、所得の正確な把握などの難題があり、実現へのハードルは高いです。

<給付付き税額控除>
所得に応じ、所得税の納税額から一定額を控除(減税)し、減税額より納税額が少ない低所得層には給付で補う制度です。

例えば控除額を10万円とした場合、所得税の納税額が30万円ならば10万円を差し引いて20万円を納税します。

所得税が8万円の人は納税額ゼロとなり、差額の2万円を給付します。

そもそも所得税ゼロの人には10万円を給付します。

低所得者を支援する狙いがあり、立民が2025年7月の参院選公約で訴えました。

公平な控除を実施するには、金融所得や不動産関連所得などを含めた個人所得の一体的な把握が必要となります。

税制の抜本的な改革や、マイナンバーと所得情報のひも付けといった手段が考えられるが、実現のめどは立っていません。

高市氏も「今年、来年からすぐできるものではない」と話しており、制度設計には数年程度かかるとの見方が強くなっています。

立民の作業チーム(PT)は2025年9月、国民に一律4万円をいったん給付した後、所得が増えるほど税率が上がる所得税を通じ、実際の受益額を調整する案を取りまとめました。

ただし、党内では「事実上の給付案」との批判もあるようです。

このため立民は「一つの案」と位置付け、与党との協議で制度の具体化を進める考えです。

給付や減税に伴う財源をどう確保するかが焦点です。

立民のPT案では約3兆6,000億円が必要とされています。

富裕層には年間所得額が1億円を超えると税負担率が下がる「1億円の壁」の存在が指摘されており、より公平な税制の実現には給与所得以外の所得への課税強化も検討課題となります。

高市氏が総理大臣になるかどうかが不透明な状況ですが、個人的には、『給付付き税額控除』はやめてほしいですね。

本来、税務はシンプルで分かりやすいものでないといけないと思いますが、複雑になります。

昔から、経済効果を考えると。所得税率を下げて手取り額を増やす一方、消費税を上げるのが一番良いのではないかと思っています。

もちろん、所得税減税の恩恵を受けられない方は、何らかの給付をすれば良いと思います。

また、給付にはマイナンバーカードへの口座の紐付けが必要、もしくは早いとかにすれば、マイナンバーカードの普及につながることをできるでしょうから。

高市氏が意欲的な「給付付き税額控除」は実現にハードルがあることについて、あなたはどう思われましたか?


サラリーマンの副業収入の税務処理は落とし穴!

日本経済新聞によると、副業への関心が広まっているが、気をつけたいのは副収入の扱いです。

特に、税務申告です。

大半の会社員にとって、税金は源泉徴収や年末調整の会社任せですが、申告の要否の確認はもちろん、「赤字で節税」の思い違いや税制上の特例に関する知識不足は、税務署から修正申告を求められるリスクにもつながりかねません。

会社員Aさん
「空き家になった実家を民泊サイトに出したら人気でさ。結構稼げそうなんだ」
後輩のBさん
「先輩の実家、観光地のど真ん中ですもんね。収入は丸々お小遣いですか?」
Aさん
「もちろん妻には内緒だよ」(あれ、でも税金とか払わないといけないのかな……)
会社員のような給与所得者でも、副業の所得が20万円を超える場合は、原則、確定申告が必要です。

一方で、副業で「赤字」が出れば、給与所得の「黒字」と合算できる「損益通算」という制度もあります。

申告すれば、源泉徴収されている税還付の対象になります。

ただし、税法上の所得区分については要確認です。

「事業所得」や「不動産所得」は損益通算の対象になります。

マンション賃貸などの不動産所得の場合、不動産の減価償却で税務上の「赤字」も出やすくなります。

「ワンルームマンションのオーナーになって節税」は、不動産会社のセールストークになっています。

ところが、「雑所得」の場合は、損益通算の対象外となるのです。

民泊も不動産を活用した収入ですが、「利用者の安全管理や衛生管理、一定程度の観光サービスの提供などを伴う」ことなどから、不動産所得ではなく、雑所得に分類されるのが一般的です。

事業所得と認められるためには、帳簿書類の保存、事業規模や営利性といった条件を満たす必要があります。

事業の立ち上げ時期は、一般的に初期費用もかさむため、赤字状態となりやすいのです。

しかしながら、赤字解消の取り組みが不十分だと「営利性」が認められず、雑所得に分類される可能性も高くなります。

事業所得として損益通算の申告をしても、雑所得と判断されれば、損益通算自体ができず、還付は受けられません。

そもそも事業所得と雑所得の区分は難しく、国税庁は2022年、両者の区分を明確にするために通達を改正しました。

副業収入は帳簿書類が保存されていれば、原則、事業所得に分類されるようになりました。

ただし、帳簿書類が保存されていても、収入300万円以下で本業の1割未満の規模だったりすると「事業」として認められず、雑所得となる場合があります。

副業に詳しい吉村知子税理士は、「雑所得は給与所得など他の所得区分との損益通算はできないが、雑所得同士、例えば仮想通貨やアフィリエイトなどの黒字と民泊の赤字は相殺できる場合がある」と指摘しています。

そのうえで、「相続した実家の空き家を民泊事業で利用すると、売却時に譲渡所得から3,000万円控除できる『空き家特例』の対象外となり、税制上の特例が受けられなくなる可能性もあるので注意が必要だ」と話しています。

こういう記事を目にするたびに、税制はもっとシンプルにならないだろうかと思いますね。

ともかく、副業で節税をすることを考えるのではなく、インフレ時代ですから、収入や資産を増やすことを考えましょう。

サラリーマンの副業収入の税務処理は落とし穴であることについて、あなたはどう思われましたか?


「伊藤塾」運営会社元代表が5億円を無申告で脱税容疑で告発!

朝日新聞によると、自社株の売却益などを申告せず約6,800万円を脱税したとして、東京国税局査察部が、司法試験や公務員試験の予備校「伊藤塾」の運営会社前代表(71)を所得税法違反の疑いで東京地検に告発したことがわかったようです。

関係者によると、伊藤塾を運営する「法学館」(東京都渋谷区)の西肇・前代表は、保有していた同社株を2021年に売却するなどして約5億7,300万円の所得があったのに確定申告をせず、脱税した疑いがあります。

東京商工リサーチによると、法学館は西前代表と伊藤塾塾長の伊藤真弁護士が中心となって1995年に設立されました。

約1万人の受講生がいて、前代表は同社の経営部門を担当していました。

2024年6月25日付で東京地検に告発された後、代表を辞任した西氏は、取材に対し「ご迷惑をおかけして申し訳ない。二度とこういうことにならないようにする」と話しています。

法学館は「前代表個人の問題と認識しており、大変困惑している」とコメントしています。

西氏は現在、同社株を保有せず、経営に関与していないそうです。

個人的には、無申告というのは、かなり悪質だと思います。

法人名前も出て、イメージが悪いものになってしまいますので、きちんと申告しましょう。

「伊藤塾」運営会社元代表が5億円を無申告で脱税容疑で告発されたことについて、あなたはどう思われましたか?


定額減税「二重取り」の背景に所得税と住民税のずれ! 

日本経済新聞によると、そろそろ確定申告シーズンが本格的に始まります。

今年の申告書類には「定額減税」の欄があります。

定額減税は2024年6月から、会社員は毎月源泉徴収される所得税と住民税を減らす形で行われました。

実施を急ぐことを最優先したため、「珍事」が発生しているのです。

代表が「二重取り」です。

例えば、2023年に最終年の住宅ローン控除を使い、所得税がゼロだったAさんは、定額減税で自治体から「調整給付」をもらえました。

調整給付は、納税額が定額減税額より少ない人が損をしないよう、差額の「給付金」が出るのです。

しかしながら、Aさんは2024年は住宅ローン控除がなく所得税があるので、定額減税を受けられます。

その結果、減税と給付の二重取りができました。

配偶者に扶養され、所得税はかからないが住民税はかかる年収約100万〜103万円の人も、二重取りが可能でした。

税理士の柴原一さんは「二重取りでも給付金は返さなくていい」と説明しています。

二重取りの原因は、所得税は当年分、住民税は昨年分と、対象の所得が1年ずれていることです。

税制に詳しい中央大学の酒井克彦教授は「対象の所得を合わせるべきだとの議論は以前からあるが、実現していない」と言っています。

源泉徴収は、第2次世界大戦中に徴税を企業が代行したのが起源です。

未確定である当年の所得から「仮徴収」し、年末調整で正しい税額に直すのです。

一方、前年の所得に基づく住民税は年末調整が不要です。

これを仮に所得税と合わせると、徴収実務を担う企業の負担が激増します。

給付金が返還不要なのも、二重取りの原因です。

国の推計では、本人と扶養配偶者・家族の計約3,200万人が給付金の対象とされます。

2人以上世帯は家計調査で平均2.9人のため、単純計算すると、扶養家族がいても納税額が3人分の定額減税の約12万円に達しない世帯が少なくないと考えられます。

酒井教授は「日本は所得税率が0か最低の5%の人が多い」。

最近は重税感が広がっていますが、実は納税額が少なく減税で恩恵がない人がそれなりにいます。

定額減税の二重取りは、日本の税制の「不思議」を浮き彫りにしたともいえるでしょう。

個人的には、定額減税は経済音痴の方が決めたことなので、手間だけかかり、不公平で、無駄だったと思い続けています。

しばらく経つと、使い切れなかった方への1万円単位への切り上げによる振込が行われると思いますが、市町村のどこかでミスが起こるのではないかと推測しています。

本当に、定額減税ではなく、定額給付で良かったのではないでしょうか?

定額減税「二重取り」の背景に所得税と住民税のずれについて、あなたはどう思われましたか?


作業が約50時間増える試算の定額減税の給与明細への明記義務化で経理現場で不満が爆発!

産経新聞によると、2024年6月から始まる定額減税を巡り、政府が給与明細に所得税の減税額の明記を義務付けたことで、企業の経理現場などでは不満が爆発しているようです。

国民に早く減税を実感して欲しいという政府の思惑が見え隠れしますが、事務負担が増える現場にとっては「ありがた迷惑」です。

減税条件も複雑で、企業によっては一連の対応で約50時間の事務負担が増えるとの試算もあります。

政府の補助金終了で電気料金が6月使用分から引き上げられることもあり、減税の恩恵よりもさまざまな負担感が顕在化しそうです。

定額減税は、1人当たり所得税3万円と住民税1万円を本来の税額から差し引く形で行います。

サラリーマンの場合、勤務先から受け取る給与や賞与から源泉徴収される所得税を6月分から順次差し引きます。

対象は年収2千万円以下の納税者で、納税者と配偶者、子ども1人の世帯なら計12万円の減税となります。

ただし、企業は減税分を差し引いて給与を支給すればいいというわけではないのです。

今回の減税対象は、所得税法上で控除扶養親族として定めている16歳以上の扶養親族だけでなく、16歳未満も含まれます。

そのため、企業は新たに従業員の扶養人数などの情報を集め直さなくてはなりません。

その上で、減税金額を算出し、給与に反映させていくなどの作業工数が増えるのです。

さらに、今回、毎月の給与明細に所得税減税額の記載が義務付けられたことで、年末調整の給与支払明細書にまとめて減税額分を記載しようとしていた企業にとっては、新たな仕組みを整えなければならなくなります。

クラウド会計ソフトなどを手掛けるのfreeeは、減税対象者の詳細抽出や減税額算出、計算、明細書類の出力など一連の定額減税に関わる作業が追加された場合、企業の経理担当者の事務負担が計約40~52時間増えると試算しています。

負担が増えるのは企業だけではないのです。

所得が少なく減税額が本来の税額を上回る場合は現金が給付されることとなり、その作業は市区町村が担います。

一部では、給与取得者の大半で給付が発生する見込みの自治体もあるようです。

東京都内の企業の経理担当者からは「最初からすべて現金給付で対応してもらった方が、企業と自治体の双方の作業が楽になる」と不満の声が漏れています。

大手税理士法人「辻・本郷税理士法人」の菊池典明税理士は、「今回の定額減税制度を理解するには数十ページに及ぶ手引書を読み込まねばならず、従業員などからの質問対応、システム反映状況など目に見えない負担も生じる」と指摘しています。

「freeeの試算(約40~52時間の事務負担の増加)以上の負担がかかるのではないか」とみています。

また、菊池氏は減税額の給与明細への明記義務化についても、「通知が直前すぎる」と苦言を呈しています。

給与明細に減税額明記をしなかった場合も罰則は科されないといい、「義務化は形骸化している」と強調しています。

僕自身も税理士なので、定額減税に関して色々と質問を受けたりするのですが、減税ではなく、給付にした方が、手間がかからず、安く付くのではないかと思っています。

減税といっても、毎月だとそれほど多額になる人は少ないと思いますし、そもそも給与明細をきちんと見ている人はどれくらいいるのだろうか?とも思いますし、おそらく、最終の給付の段階で国から業務を押しつけられた市町村のどこかでミスが発生して責め立てられたり、混乱を招いたりするのでは思うからです。

現場のことをまったく知らない人たちが考えているのでしょうね。

あとは、給付で、マイナンバーカードの普及を図った方が良いのではないかとも感じますね。

作業が約50時間増える試算の定額減税の給与明細への明記義務化で経理現場で不満が爆発していることについて、あなたはどう思われましたか?


国税庁が「申告書等閲覧サービスの実施について」を公表!

TabisLandによると、税務署では、納税者が過去の申告事績等を確認してじ後の適正な申告書等の作成を行う場合に、「内国税の適正かつ公平な賦課及び徴収の実現、酒類業の健全な発達」という行政目的にかなう範囲で、提出済みの申告書等(各種申請書、届出書、請求書を含む)を閲覧できるサービスを実施しているようです。

国税庁はこのほど、申告書等閲覧サービスの実施について(事務運営指針)を公表しました。

それによると、申告書等が業務センターや外部書庫等に保管されている場合があるので、事前に税務署宛に連絡すると手続きがスムーズとなります。

また、この申告書等閲覧サービスは、申告書等を作成するに当たり、過去に提出した申告書等の内容を確認する必要があると認められる場合に限って実施するものなので、これ以外の目的(第三者からの申告内容の問合せに対する回答など)のためには利用することはできないと注意しています。

閲覧申請は、納税地を所轄する税務署の管理運営部門又は管理運営・徴収部門(いずれも設置されていない税務署では総務課)の窓口で受け付けます。

閲覧時に記録が必要な際は、原則として書き写しになりますが、デジタルカメラ、スマートフォン、タブレット、携帯電話など、撮影した写真をその場で確認できる機器を使用すること(動画は不可)などの事項に同意する場合には、写真撮影も可能となります。

閲覧サービスの対象文書は、所得税及び復興特別所得税申告書、法人税及び地方法人税申告書、復興特別法人税申告書、消費税及び地方消費税申告書、相続税申告書、贈与税申告書、酒税納税申告書、間接諸税の申告書、各種申請書、届出書、請求書、報告書等及び納税者がこれらの申告書等に添付して提出した書類(例えば、青色申告決算書や収支内訳書などをいい、所得税及び復興特別所得税申告書に添付された医療費の領収書等を除く)です。

申告書等の閲覧は、納税者本人又はその代理人が行うことができます。

代理人の範囲は、1)未成年者又は成年被後見人の法定代理人(納税者が個人である場合に限る)、2)配偶者及び4親等以内の親族(納税者が個人である場合に限る)、3)納税管理人(納税者が個人である場合に限る)、4)税理士、弁護士、行政書士(行政書士については、その業務として作成できる書類に限る)、5)当該法人の役員又は従業員となります。

なお、申告書等のコピーの交付は、原則として、実施いません。

それは、このサービスは申告書の作成等に資するために実施しており、閲覧により当該目的を達成できることや、個人又は法人の固有の目的のために謄写費用や事務量を負担することは公平性の観点から制約があることなどの理由からです。

同様の趣旨から、書き写した又は写真撮影した内容等が原本と相違ないことを証明するといったことも行っていません。

時々、過去の申告書等を確認したいケースもありますので、ありがたい制度ではあるかと思います。

コピーをできないのはどうかと思いますが。

あとは、e‐Taxで閲覧とかできるようにならないのだろうかとも思います。

国税庁が「申告書等閲覧サービスの実施について」を公表したことについて、あなたはどう思われましたか?


複雑怪奇な「4万円定額減税」で企業の給与事務に募る不安!

経済対策として1人当たり4万円の税負担を減らす定額減税が2024年6月にスタートします。

日経クロステックによると、制度の実務が明らかになるにつれて、実務関係者からは「複雑すぎる」と事務負担やミスの多発を心配する指摘が上がり始めているようです。

減税は所得税(国税)と住民税(地方税)に分けて実施しますが、年収額や扶養親族の人数によっては減税のタイミングが異なってくるケースがあります。

減税と給付を組み合わせる、年末調整で残った減税分を一括で処理するなど、様々なパターンが出てくるからです。

最も人口が多い給与所得者の世帯では、その実務を担うのは税金を源泉徴収している企業です。

企業などに住民税額を通知している自治体も負担が大きいと見られています。

企業を支援する税理士や、企業に人事給与パッケージソフトなどの業務システムを供給しているIT(情報技術)ベンダーからは「実務が複雑すぎて顧客企業にどう説明するかを思案している」との声が出ているようです。

岸田文雄政権が物価高対策として打ち出した定額減税は、現在のところ2024年度に実施して終わります。

しかしながら、一度限りの措置のために業務システムに対して複雑な改修対応や事務負担を求める政策は賢明とはいえないでしょう。

減税と給付のどちらが政策効果として有効かについては様々な意見もあります。

手続きの簡便さや効果を迅速に国民に行き渡らせる点では給付が優れているとこの記事の筆者は考えているそうです。

給付の方法では、マイナンバーと個人の銀行口座をひも付けた公金受取口座の登録制度が2022年に始まりました。

新型コロナウイルス禍以降、全国民的な施策に初めて活用できる機会でもありました。

2024年2〜3月にかけて財務省や国税庁、総務省が段階的に定額減税の実務情報を発信しています。

ただし、不明な点も残されており、今後も実務の疑問に答える情報が更新されていく見通しです。

2024年3月末から5月には全国で、企業などの実務担当者に向けた説明会も予定しているようです。

定額減税は1人当たり4万円で、このうち3万円を国が徴収する所得税から、1万円を地方の財源である住民税から差し引きます。

後述しますが、所得税と住民税で減税を反映させる方法が異なることに注意が必要です。

扶養親族や配偶者がいる世帯は人数分の減税を受けられます。

例えば「生計を同一にする」配偶者が1人、扶養する親と子供が1人ずついる4人家族ならば減税額は16万円になります。

減税対象になる配偶者は収入などの条件があります。

なお、給与所得2,000万円超や、合計所得1,805万円超などの高所得者は対象外です。

年金受給者や非課税世帯などには減税の代わりに給付金を支払います。

4人家族を例に所得税に関する減税の例を示しています。

給与所得者である世帯主の年間所得税が12万円(月当たり1万円)、住民税が18万円(月当たり1万5,000円)とします。

減税額合計が16万円で、このうち12万円を所得税から、4万円を住民税から差し引きます。

定額減税は2024年6月からの給与・賞与支払いに反映させます。

この例では、世帯主が天引きされる所得税は2024年6月以降1万円からゼロ円へと減り、2024年11月まで続きます。

しかし2024年11月時点で、減税分12万円のうち6万円が残ってしまいます。

そこで2024年12月は年末調整によって、12月の給与支払い後に残った減税額を集計し、居住する自治体から給付金を支払うのです。

給付額の計算は、自治体の事務を簡略化するために1万円単位で切り上げることになっています。

例えば、2024年12月までの給与支払いで2万1,000円の減税分が残った場合は、3万円を給付するのです。

複雑なのは実際には給付が2回になるケースが多いことです。

年収と家族構成から給付が発生する可能性が高い人は、先行して想定される給付額を計算して2024年6月の時点で給付を行うようです。

計算は自治体が担うと見られます。

このように減税と給付とを組み合わせる必要がある納税者は、国の見積もりでは全国で2,000万人ほどが該当するそうです。

ただし、子供が生まれて扶養親族が増えるなど、減税額はずれが生じる可能性があります。

2024年12月の年末調整では実際の減税額を集計して、給付を含めて過不足を調整するのです。

つまり、2024年6月時点で給付を受けたにもかかわらず、状況が変わって減税額が足りなかった人には2回目の給付を行うわけです。

一方、過剰に給付・減税した人には所得税を増やすなど何らかの方法で還付してもらうと見られます。

このように、今回の減税ではかなり複雑な対応が要求されます。

企業は給与明細に減税額や累計額を新たに記載するなど、帳票を改修する必要もあります。

人事給与システムのパッケージソフトを提供するITベンダーは制度対応を進めており、各社ともリリースを間に合わせる構えです。

それでも企業の人事担当が短期間で混乱なく実務に活用するハードルは決して低くありません。

一方、主に自治体が担当する住民税の減税は、まず2024年6月に原則として全国民の住民税をゼロ円にします。

関係者によれば、1カ月限りとはいえ年収や家族構成によらず住民税をゼロにするのは極めて異例だそうです。

関係者の説明を総合すると、国民に減税の効果を実感してもらうほか、2024年6月は給付も含めて制度対応に忙しい自治体の負担をなくし、7月以降の実務準備に充ててもらう狙いがあるそうです。

その上で減税額を反映した地方税の計算や通知は、2024年7月〜2025年5月の11か月間で行います。

通常の年の住民税は、前の年の収入実績から税額を計算し、12等分した金額をその年の6月から翌年5月までの12か月間で天引きしています。

例えば、2024年の税額は2023年の収入を基に計算し、2024年6月〜2025年5月の給与・賞与支払いに反映しているのです。

今回の減税措置は期間を11か月間に短縮して行います。

先述した家族の例でいえば、年間地方税18万円から減税額4万円を引いた14万円を11等分し、月当たりの地方税を1万2,727円とするのです。

天引きされる毎月の住民税が1万5,000円から2,273円減る計算です。

従業員の税金を天引きしている企業にとって、定額減税は様々な追加業務を生じさせる存です。

最初に必要な業務は、2024年6月1日時点での減税対象者を特定し、対象者ごとの減税額、特に減税対象となる扶養親族を把握することです。

このために企業の人事担当は従業員から5月までに「源泉徴収に係る定額減税のための申告書」を集める必要があるのです。

通年の源泉徴収票に近いですが、配偶者の扱いが異なる点などに注意が必要だそうです。

年末調整では年収1,000万円超の所得者に配偶者控除が認められません。

しかし、今回の定額減税では、その限りではありません。

また、配偶者の収入には給与所得のみの場合で103万円以下などの条件があり、源泉徴収の配偶者控除と扱いも異なります。

こうした今回の制度に合わせた世帯情報を把握する必要があるのです。

給与年収2,000万円超などの高額所得者の扱いも注意が必要です。

定額減税の対象外ですが、実務では2024年6〜11月は年収2,000万円以下の従業員と同じく所得減税の処理を行うことが必要と定められているからです。

年末調整により所得税を増やすことで減税分を相殺するそうです。

見かけ上の減税と増税がある該当者にすれば家計管理が面倒になる仕組みです。

今回は定額減税を巡る複雑怪奇な制度の一部を紹介しています。

複雑な実務は他にも多くあるようです。

自治体に対してはデジタル庁が税計算などのツールを提供して支援する予定など、備える動きはあります。

それでも企業や自治体で実務に混乱が起こらないか、心配は尽きません。

会社等にとっても、会計事務所にとっても、手間がかなり増えるのは明らかです。

それも1年間のみの制度です。

引ききれなかったら、所得税と住民税を合わせて、市町村から1万円単位に切り上げて支給するということですから、市町村の手間も格段に増加することでしょう。

僕には何の意味があるのかよく分かりません。

給付にすればいいのではないかと思います。

マイナンバーカードを普及させたいのであれば、マイナンバーカードの口座を紐づけした人から優先的に支給するということにすれば良いのではないかと以前から感じています。

企業等や会計事務所の手間は増えるわけですから、一人いくらとか税額控除とかをしてくれてもいいのではないかと思いますね。

人手不足が叫ばれている中、どうして手間がかかることをするんですかね?

複雑怪奇な「4万円定額減税」で企業の給与事務に募る不安について、あなたはどう思われましたか?


「薬屋のひとりごと」の漫画家ねこクラゲ氏が4,700万円の脱税疑い!

産経新聞によると、所得約2億6,000万円を申告せず、所得税約4,700万円を脱税したとして、福岡国税局は  、先日、所得税法違反の疑いで、福岡市南区の漫画家(36)を福岡地検に告発したと発表しました。

この漫画家は「ねこクラゲ」のペンネームで活動し、人気小説「薬屋のひとりごと」の漫画版の作画を担当しています。

この漫画家は、先日、X(旧ツイッター)で「誠に申し訳ありません。税金に関して無知であったため確定申告を怠っていました。深く反省しています」とのコメントを発表しました。

全額納付したとしています。

告発容疑は令和3年までの3年間、漫画家として得た所得を含む約2億6,000万円を申告せず、所得税約4,700万円の納付を免れたとしています。

国税局によると、脱税した金は不動産購入などに充てていたそうです。

「薬屋のひとりごと」はテレビアニメ化もされ、公式サイトによると、2023年10月~2024年3月に放送されました。

来年にも放送することが決まっています。

漫画家の方も結構稼いでいらっしゃるんですね。

ただし、40歳に近い方が無知で済まされるのでしょうか?

やはり、小さな頃から、投資教育より先に納税教育が必要だと思いますね。

「薬屋のひとりごと」の漫画家ねこクラゲ氏が4,700万円の脱税疑いで告発されたことについて、あなたはどう思われましたか?


ブリーダー業の男性等らを6千万円の脱税罪で起訴!

共同通信社によると、新潟地検は、先日、所得税約6,100万円を脱税したとして、所得税法違反の罪で新潟県五泉市のブリーダー業の男性(79)と、娘の会社役員(50)を起訴しました。

起訴状などによると、共謀して犬や猫の餌代を架空計上するなどして、2020~2021年分の所得約1億6千万円を隠し、所得税を免れたとしています。

娘が父親の仕事を経理面で手伝っていたようです。

新潟地検は、先日、所得税法違反容疑で2人を逮捕し、関東信越国税局(さいたま市)が、先日、同容疑で告発していました。

架空経費を計上する事件を見るたびに、世の中にはむちゃくちゃ儲かる仕事があるんだなぁと思いますが、ブリーダー業も儲かるんですね。

2年間で1億6,000万円の所得を隠しているわけですから。

一方、脱税ではなく、節税をすればいいのにと毎回思います。

ブリーダー業の男性等らが6千万円の脱税罪で起訴されたことについて、あなたはどう思われましたか?


「議員は納めてない」と確定申告の窓口にクレームで受付は困惑!

テレビ朝日によると、自民党の裏金事件を巡り納税者から怒りの声が上がるなか、確定申告の窓口で働く人たちは困惑しているようです。

●税務署で働く女性(20代)
「『クレーム言われた時は職員に言って』とは言われていたが、やっぱり言いに来る人はいました。自分らに言われても怖いなっていうのはある」

こう話すのは、2月16日から税務署で確定申告の受付のアルバイトをしている女性です。

書類を提出に来た男性から突然、こんな言葉を浴びせられたといいます。

●税務署で働く女性
「『納税で自分らがこうやって確定申告を出しに来ているのに、なんで国会議員の人らは出さんの』みたいな。『国会議員が納めてないのに、何で自分らが納めないけんのや』みたいなことは言っていた。一言ボソッと言うかんじです」

クレームに困惑した女性。次のように答えるのが精一杯だったといいます。

●税務署で働く女性
「『自分たちもそれは良くないとは思ってるけど』みたいなふんわりとした回答しかできないですけど、どこに言えばいいのか分からないから、税務職員にみたいな。そういう理由というのは何となくわかるが、こっちも困るという感じ」

確定申告を前に国民にこう呼び掛けた岸田文雄総理大臣。
岸田総理
「納税者のみなさま方に、法令にのっとり、適切に申告納税を行うようお願い申し上げたい」

「裏金は納税の対象ではないのか」と国民の怒りが爆発寸前です。

納税者からは現在の政権に対して多く不満の声が聞かれました。

●80代
「自民党はおかしいよ、やり方が。きちんと説明してほしい」

●70代
「正しくやってほしいけど、私の声は届かない」
「納得感はないが、仕方がない。義務なので。もう不信感しかない」

国会でも、裏金は納税の対象だとして野党が批判を強めています。
●立憲民主党 江田憲司議員
「何千万円もの裏金を受け取っておきながら、どうして犯罪にならないのか、どうして脱税が問えないのか。税金一揆が起こりますよ」

自民党は、2月15日にいわゆるキックバックの不記載などがあった国会議員は85人で、総額5億7,000万円を超えるとする調査結果を発表しました。

●立憲民主党 末松義規議員
「修正申告の85人について税務調査をやりましたか?」

●国税庁次長
「個別の事柄につきましては、答えを差し控えさせていただきます」

国税庁は守秘義務があるとして、税務調査を行ったかどうか明らかにしていません。

実際、政治家への税務調査は行われることはあるのでしょうか?

専門家はこのように話します。

●元国税調査官・税理士 松嶋洋さん
「政治家なので、非常に相手がデリケートなので、税務署の一存ですぐ調査しますということはなかなかしづらい。想定と食い違うことはよくあることで、あなた脱税的なことやってますといって、実際やってませんでしたとなると、政治家は反撃もしてくるでしょうし、名前が売れているだけに大事になる可能性が高い。そういう懸念は当然ある」

さらに、政治団体が集めた政治資金は原則非課税であることや、その使い道が政治活動だったのか、個人的なものだったのかを明らかにすることが難しいため、政治家への税務調査はハードルが高いといいます。

一方で、確定申告の際に納税者からの批判の矢面に立たされている税務署の職員。

実際にクレームを受けたアルバイトの女性は、今後もこうしたことが続くことを覚悟していると話します。

●税務署で働く女性
「税務署がどうのこうの言われたらちょっと傷ついたりする。そういうものと割り切ってやっていくしかない。もう仕方ないものだと思って」

「政治と金」の問題で、煮え切らない対応を続ける政治家については…。

●税務署で働く女性
「説明責任を果たして、ちゃんと納税者たちのお手本になるように。そういう行動を心がけてほしい。」

税務署の方も大変ですね。

すごく気の毒に思います。

自民党はきちんと説明しないと、税務調査とかでも、政治家は脱税しているのにとかおっしゃる方が続くのではないかと思いますね。

何に使ったか明らかにできないので、きちんと説明できないのかもしれませんが。

政治活動に使ったについても、もっと説明できる書類を残さないと認めないとかにするとか、収入についても、口座を1つにしてそこに入金されたもの以外は政治に関するものではなく課税するとかにしないと、いつまで経っても、政治と金の問題は解決しないように感じます。

課税当局にも頑張ってほしいですね。

「議員は納めてない」と確定申告の窓口にクレームで受付は困惑していることについて、あなたはどう思われましたか?


自民党は「脱税」批判踏まえ還流資金分の納税を検討!

読売新聞によると、自民党は、派閥の政治資金パーティー収入のキックバック(還流)分などを政治資金収支報告書に記載していなかった議員に対し、使途不明などの場合には課税対象として税を納付させる案の検討に入ったようです。

所得税などを想定しています。

国会審議で「脱税の疑いがある」などの批判が出ていることを踏まえたもので、国民の政治不信の払拭につなげる狙いもあります。

複数の自民関係者が明らかにしたようです。

政治団体が寄付やパーティーで集めた政治資金は、政治活動の公益性を重視し、原則、非課税となっています。

今回は不記載分に関して、政治活動に使用したのかどうか、具体的な使い道を説明できていない議員が多いようです。

このため、野党などが、議員個人の「雑所得」とみなし、所得税の課税対象とすべきだと主張しています。

先日の衆院予算委員会の集中審議では、自民党の上野賢一郎衆院議員が、「仮に個人的に使われていた場合や、支出の事実が確認されない場合は、個人の所得として課税されるべきだ」と訴えました。

岸田首相(自民党総裁)に対し、「党として早急な修正申告を指示し、納税させる対応が必要だ」とも要求しました。

今後、党内で具体的な納税方法などの検討が進むとみられます。

自民派閥の政治資金規正法違反事件を巡っては、自民党のアンケート調査で、議員ら85人に、2018~2022年の収支報告書で総額約5.8億円の収入の記載漏れがあったことが明らかになっています。

個人的には、脱税だと思いますので、早く修正申告をして欲しいと思います。

こんなのを得意のうやむやにしていたら、国民は税金を支払うのが馬鹿らしいと思うと思いますし、自民党の考えは民意とかけ離れすぎていて、政権を担う政党にはなりえないと思います。

脱税者や金額や使途を明確に欲しいですね。

自民党内にもまともな感覚の方はいるわけですから。

自民党は「脱税」批判踏まえ還流資金分の納税を検討していることについて、あなたはどう思われましたか?


令和7年から申告書等控えへの収受日付印の押なつ不要に!

国税庁では、納税者の利便性の向上等の観点から、「あらゆる税務手続きが税務署に行かずにできる社会」を目指し、申告手続き等のオンライン化、事務処理の電子化、押印の見直し等、国税に関する手続きや業務の在り方の抜本的な見直し(税務行政のデジタル・トランスフォーメーション(DX))を進めています。

こうしたなか、令和7年1月から、国税に関する手続き等の見直しの一環として、申告書等の控えに収受日付印の押なつを不要とします。

この背景には、e-Tax利用率が向上しており、今後もe-Taxの利用拡大が更に見込まれることや、DXの取組みの進捗などがあります。

対象となる「申告書等」とは、国税に関する法律に基づく申告、申請、請求、届出その他の書類のほか、納税者が、他の法律の規定により、若しくは法律の規定によらずに国税庁、国税局(沖縄国税事務所を含む)、税務署に提出される全ての文書をいいます。

上記のように、令和7年1月から、申告書等の控えに収受日付印の押なつを行わないことになりました。

国税庁では、書面申告等における申告書等の提出(送付)の際は、申告書等の正本(提出用)のみを提出(送付)することや、申告書等の控えへ収受日付印の押なつは行いませんが、必要に応じて、自身で控えの作成及び保有、提出年月日の記録・管理をするよう要請しています。

その上で、申告書等の控えの収受日付印以外で、申告書等の提出事実・提出年月日を確認する方法を示しています。

例えば、申告・申請手続きは、e-Taxでできます。

e-Taxで申告等データの送信完了後、送信されたデータの受信通知がメッセージボックスに格納されます。

受信通知では、申告書等を提出した者の氏名又は名称、受付番号、受付日時等を確認できます。

また、受信通知から電子申請等証明書の交付を請求することもできます。

また、申告書等情報取得サービス(オンライン請求のみ)があります。

所得税の確定申告書、青色申告決算書及び収支内訳書について、書面により提出している場合であっても、パソコン・スマートフォンからe-Taxを利用してPDFファイルを無料で取得できます。

利用に当たっては、マイナンバーカードが必要となります。

そのほか、保有個人情報の開示請求や税務署での申告書等の閲覧サービス、納税証明書の交付請求があります。

保有個人情報の開示請求は、税務署が保有する個人情報に対する開示請求により、提出した申告書等の内容を確認するものです。

手数料は300円(オンライン申請の場合は200円)です。

法人の申告書等には利用できません。

また、納税証明書の交付請求により、確定申告書等を提出した場合の納税額、所得金額又は未納の税額がないことの証明書を取得できます。

手数料は、税目ごと1年度1枚につき400円(オンライン申請の場合は370円)です。

受付印で安心される方も多いでしょうから、受付印を押さないとなると色々と問題が起こるでしょうね。

結局、電子で申告しろということでしょうけど、世の中にはできない方も嫌がる方もいるわけですから。

相続税の申告時に、全員の番号を取るのも面倒ですし。

令和7年から申告書等控えへの収受日付印の押なつ不要になることについて、あなたはどう思われましたか?


Jリーグ複数クラブの申告漏れが税務調査で判明し全60クラブに適切な納税を通達!

スポーツ報知によると、サッカーのJリーグに加盟する複数クラブが、国税局から申告漏れを指摘されていたことが、先日、スポーツ報知の取材で分かったようです。

今年の春頃からの税務調査で、外国人選手の報酬に課される所得税や住民税が契約実態に見合わないケースが複数あったことが判明しました。

事態を重く見たJリーグはJ1~J3の全60クラブに対し、適切な納税を行うよう通達を出しました。

修正申告となった場合、クラブ経営に影響を及ぼす規模となる可能性があります。

Jリーグの関係者によると、今春頃から各地の国税局が外国人選手に税務調査を行いました。

調査の中で、外国人選手の契約と納税が実態に即した形になっておらず、当局から修正申告が必要との指摘を受けたケースがあったようです。

G大阪は過去に所属した選手について指摘を受け、対応を進めているほか、名古屋なども対象になっている模様です。

外国人選手の多くは国内で課される税について、クラブ側が負担する契約を結んでいます。

クラブ側は外国人選手と契約する際、国内の滞在期間や契約年数などに応じて「非居住者」とするか、「居住者」として納税します。

滞在期間など様々な制限が課される「非居住者」とする場合は、所得税だけの20.42%が適用され、課税所得が4,000万円を超える「居住者」の場合は、所得税と住民税で55%となります。

1億円の契約をクラブと直接契約を交わし、そのすべてが所得となるケースでは「非居住者」が2,042万円を納めるのに対し、累進課税、復興特別所得税を加味した「居住者」は約5,104万円となり、差額は約3,000万円以上になるのです。

関係者によると、複数のJクラブが税率の低い「非居住者」として申告していたとみられます。

国税当局は選手の契約内容や居住実態などを調べた上で、約30%税率が高い「居住者に当たる」と判断しました。

近年では引き抜きに対応するため、複数年契約を結ぶケースが増加しましたが、多くのクラブは「非居住者」として慣例的に行っていたとみられます。

Jリーグはこの日、スポーツ報知の取材に対し、「個別の事案について、基本的には各個人で対応することであり、Jリーグがコメントする立場にはないが、一部税務申告に対して見解の相違があったことは聞いております。本件にかかわらず、適切な税務対応を引き続き呼びかけていきます」とコメントしました。

居住者・非居住者の区別は難しいのは間違いないですが、心情的には、居住者としてプレーして欲しいですね。

少し前に、Jリーグのクラブチームの上場をJリーグが支援するという報道がありましたが、重加算税になるとやばいですしね。

Jリーグ複数クラブの申告漏れが税務調査で判明し全60クラブに適切な納税を通達したことについて、あなたはどう思われましたか?


3月に「誤記載」発表のさいたま市が消防団員報酬の源泉徴収で今度は計算ミス!

埼玉新聞によると、埼玉県さいたま市は、先日、消防団員に支給した報酬の源泉所得税額で計算誤りが判明し、本来徴収すべき額より過少に源泉徴収していたと発表しました。

徴収不足額は1人当たり4,608円~1,524円の計63万2,896円です。

さいたま市は対象の178人に経緯を説明し、追加徴収の了承を得たとしています。

さいたま市消防団活躍推進室によると、年額報酬が5万円を超えた場合、5万円を控除した金額を課税対象とする国の通達が1998年11月に廃止されていました。
さいたま市は取り扱いの廃止を認識せず、源泉徴収を続けていました。
記録の残る2004~2021年分に誤りが判明し、5年の時効を迎えていない2019~2021年分を再計算しました。

さいたま市消防団活躍推進室は、2023年3月、源泉徴収票に非課税分の5万円も含める誤記載をしていたと発表しました。
3月の発表内容を事前に浦和税務署に説明したとしています。
報道発表後、浦和税務署から指摘を受け、5月9日に今回の誤りが判明したそうです。

さいたま市の担当者は「調整をしたが、なぜ1回で指摘してくれなかったのかというのが正直な気持ち」と話しています。
関東信越国税局広報室は「相談内容については、守秘義務があり、お答えできない」と取材に回答しています。

松本穂高消防局長は「消防団員と元消防団員ら関係者に重ね重ねご迷惑をおかけしたことに、心よりおわび申し上げます。法令、関連する通達の変更などの確認を徹底するよう努めてまいります」とコメントを出しました。

お粗末な感じですね。
前回、税務署がどこまで指摘したのか分かりませんが、さいたま市も対応が甘かったのではないかと思います。
こういうところには、顧問税理士もいらっしゃらないのでしょうか?

3月に「誤記載」発表のさいたま市が消防団員報酬の源泉徴収で今度は計算ミスがあったことについて、あなたはどう思われましたか?


8億円の脱税で弁護士と元妻の公認会計士に再び実刑判決!

東京新聞によると、8億円余りを脱税したとして、所得税法違反罪に問われた弁護士(81)と元妻の公認会計士(72)の差し戻し後の控訴審判決で、東京高裁は、先日、弁護士を懲役2年6か月、罰金2億円、公認会計士を懲役1年6か月とした2020年の東京地裁判決を支持し、被告側の控訴を棄却しました。

2014年の一審東京地裁判決は弁護士の収益ではなく無罪としましたが、二審東京高裁判決は「事実誤認の疑いがある」と破棄して審理を差し戻し、東京地裁が有罪としていました。

判決によると、2人は共謀し、2004年、2005年分の不動産取引による所得計約21億8千万円を隠し、計約8億1千万円を脱税しました。

不動産で約22億円の所得というのはスゴいですね。
錬金術を学びたいですね。
もちろん脱税はやってはいけないことはお二人とも分かるでしょうから、複数の法人を通じて取引をしていたようですが何か良い方法はなかったのだろうかとか、適正に申告すれば税金を支払ってもそれなりに残るのではないかと思った事件でした。

8億円の脱税で弁護士と元妻の公認会計士に再び実刑判決が出たことについて、どう思われましたか?


東京国税局職員が確定申告で不正還付を行い懲戒免職!

産経新聞によると、虚偽の確定申告書を提出して5年間計約176万円の不正還付を受けたとして、東京国税局は、先日、東京国税局の男性職員(48)を懲戒免職処分にしたと発表しました。

この職員は都内の税務署で上席国税徴収官として勤務しており、他の徴収官を指導する立場でした。
「管理費やマンション購入時の借入金の返済が困難になり、実際より多く還付を受け取りたいと思った」と不正を認めているそうです。

東京国税局によると、男性は平成29年~令和3年分の確定申告で、所有するマンションの賃貸料で得た所得を過少に申告。さらに管理費など架空の経費を計上し、赤字を過大にすることで還付金を実際より多く受け取っていました。

還付金の審査で不正が発覚しました。
男性はすでに修正申告を済ませ、重加算税を含めた追徴金約236万円を納付したそうです。
東京国税局は刑事告発はしない方針だそうです。

東京国税局は「税務行政に携わる公務員としてあるまじき行為。信頼を損なうことになり、深くおわびいたします」とコメントしました。

毎年、何名かはこのような人が出てきますね。
こういう人が徴収したりしていることを考えると、腹立たしいですね。
毎回、謝罪のコメントは出していますが、具体的に、何か改善策などは施しているのでしょうか?
以前、うちの事務所にも『税務調査が入ることになったので助けて欲しい。』と電話があり、お会いすると、上場企業にお勤めの方で、不動産所得に架空の経費を入れているとのことでしたが、世間一般的に、その行為は脱税という認識はあり、安易に、収入を減らしたり、経費を増やしたりすることができると思っているんですかね?

東京国税局職員が確定申告で不正還付を行い懲戒免職となったことについて、どう思われましたか?


確定申告「サボった」金継ぎ漆芸家が3億3千万円の申告漏れ!

産経新聞によると、割れたり欠けたりした陶器を漆や金を用いて修復する技法「金継ぎ」を行う漆芸家の男性が名古屋国税局の税務調査を受け、令和3年までの5年間で計3億3千万円の申告漏れを指摘されていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

追徴税額は約1億7千万円で、男性は期限後申告し、納税も済ませたとしています。

調査を受けたのは、一般社団法人「漆芸伝承の会」(名古屋市守山区)を監修する金継ぎ漆芸家です。

関係者によると、金継ぎ漆芸家は金継ぎに関する教室や合宿の受講料などを得ていました。
平成29年~令和3年で計約4億2千万円の収入があったものの、申告していませんでした。

国税局は経費を差し引いた所得が約3億3千万円だったとし、重加算税などを含めて、所得税と消費税計約1億7千万円を追徴しました。

金継ぎ漆芸家は取材に対し、仕事が忙しく確定申告を「サボった」と認めたようです。

『サボった』ということで、世間的には通用するんですかね?
これくらいの所得があるのに、税理士もつけていないんですね。
過去から著名な方で、申告をしていなかった方がニュースになったりしていますが、自分は大丈夫という感じなのでしょうか?
申告・納税はきちんとしましょうというすごく当たり前のことのような気がします。

確定申告「サボった」金継ぎ漆芸家が3億3千万円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


仙台市消防局が消防団員の報酬について1996年から27年間源泉徴収票の記載ミス!

東日本放送によると、仙台市消防局は、消防団員の報酬について源泉徴収票の記載にミスがあったと発表しました。
ミスは少なくとも27年間続いていたということです。

仙台市消防局によると、2017年から2021年までの5年間、消防団員の源泉徴収票を記入する際、課税対象となる50,000円を超えた金額を記入するべきところを誤って非課税分を含む総額を記載していたことが確認されました。

対象となるのは団長、副団長、分団長の3つの階級の計160人です。

この記載ミスにより160人は、住民税が最大25,000円多く徴収されていました。

また、所得税も過大に徴収されていましたが、額は団員により所得額などが異なるため算出できないということです。

仙台市によると、この記載ミスは少なくとも1996年から続いていたということですが、税法の規定により多く徴収された税金が還付されるのは過去5年分ということです。

会社などを完全に信じるのではなく、自分でも、たまにはチェックしたほうがいいかもしれませんね。
個人的には、年末調整制度をやめて、皆さんが確定申告するようにすれば、皆さんの税金に関する知識も高まるでしょうし、税金が高いことを改めて実感する方もおられるでしょうし、税金の使われ方などにも興味を持つ方も増えるでしょうから、もっとシンプルな税制とかへの改正にもつながるのではないかと思っています。

仙台市消防局が消防団員の報酬について1996年から27年間源泉徴収票の記載ミスがあったことについて、どう思われましたか?


香川県内の税務署職員が“扶養手当を約14年間不正受給”で停職処分!

NHKによると、香川県内の税務署に勤務する50代の男性職員が、実際には扶養していない別居する両親を扶養しているかのように装い、2022年12月までおよそ14年間にわたって、扶養手当などあわせておよそ268万円を不正に受給していたとして、高松国税局は、先日、停職1か月の懲戒処分にしました。
この職員は、同日、辞職したということです。

高松国税局によると、停職1か月の懲戒処分を受けたのは、香川県内の税務署に勤務する50代の男性職員で、2022年12月までのおよそ14年間にわたって実際には扶養していない別居の両親を扶養しているかのように装い、扶養手当などあわせておよそ268万円を不正に受給していたということです。

さらに、この職員は、「両親を扶養している」と偽っていたことで扶養控除や医療費控除の適用を受け、所得税などおよそ185万円を過小に申告していたということです。

職員は不正に受給した手当などをすべて国に返還し、先日、辞職したということです。

高松国税局は「国民の信頼を損ない誠に遺憾であり深くお詫びします。今後とも職員の非行の未然防止について、より一層の徹底を図り信頼確保に努めたい」としています。

適正な申告・納税をさせる側の税務署の職員が、扶養していると偽って、扶養手当をもらい、扶養控除や医療費控除を使って所得税を減らしていたのですから、真面目に申告・納税をしている人はばからしくなりますよね。
どこの部署にいた方かは分かりませんが、こういう人が税務調査などをできるのでしょうか?
まずは、署内の調査から始める必要があるかもしれませんね。
税務署職員という立場上、停職1か月の懲戒処分でいいのか?(退職金はもらえる?)、税理士登録できるのか?ということが気になります。

香川県内の税務署職員が“扶養手当を約14年間不正受給”で停職処分になったことについて、どう思われましたか?


上場株式の課税方式の自由選択は令和4年分が最後!

税務通信によると、上場株式等の配当所得と譲渡所得の課税方式については、令和4年分の確定申告で個人住民税と異なる課税方式を選択できます。
個人住民税で「申告不要」を選択する場合、所得税の確定申告書に一定の記載をすれば、個人住民税の申告書提出が不要になります。
令和4年度改正により、令和6年度の住民税(令和5年分の所得税)から所得税と個人住民税の課税方式が一致されるため、所得税の確定申告で意思表示できるのは、令和4年分が最後となります。

上場株式等の配当所得と譲渡所得(源泉徴収ありの特定口座)については、課税方式を「総合課税」(譲渡所得は選択不可)、「申告分離課税」、「申告不要」から、所得税と個人住民税で異なる課税方式を選択できます。

個人住民税において、所得税と異なる課税方式とするには、原則として納税通知書送達日(おおむね5月下旬~6月上旬)までに、選択する課税方式の適用を受けようとする旨の記載がある住民税の申告書等(自治体によっては申出書等)を提出します。

ただし、令和3年度改正により、個人住民税で「申告不要」を選択する場合は、納税者の負担軽減の観点から、一定の手続をすれば、住民税の申告書等の提出が不要となる措置が手当されたのです。

個人住民税で「申告不要」を選択して、住民税の申告書等の提出を不要とするには、所得税の確定申告書・第二表の「○住民税・事業税に関する事項」に設けられている欄に、○印を記載する必要があります。

この欄は、3年分の確定申告書から設けられているものの、○印の記載を失念するケースがあるようです。
記載を失念したとしても、原則どおり、住民税の申告書等を別途提出すればよいですが、手続が簡素化されることから、提出前に記載漏れがないか確認したいですね。

また、住民税の申告書等の提出が不要となるのは、あくまで個人住民税で上場株式等の配当所得等の 全部 に「申告不要」を選択する場合のみ(【参考】)です。
「総合課税」や「申告分離課税」を選択する場合は、原則どおり住民税の申告書等の提出が必要です。

なお、令和4年度改正により、令和5年分の所得税(令和6年度の住民税)からは、異なる課税方式の選択ができなくなります。
税務上の有利・不利を踏まえた選択ができるのは、令和4年分の所得税までとなります。

【参考】所得税と個人住民税で異なる課税方式を選択する場合の対応

個人住民税

①総合課税

②申告分離課税

③申告不要

①総合課税

住民税の申告書等が必要

第二表のみでOK(※)

②申告分離課税

住民税の申告書等が必要

第二表のみでOK(※)

③申告不要

住民税の申告書等が必要

住民税の申告書等が必要

※配当所得等の一部についてのみ③申告不要を選択する場合は、住民税の申告書等の提出

今回が最後ですので、うまく使いたいですね。
それにしても、株式関連は税制がややこしすぎます(笑)。

上場株式の課税方式の自由選択は令和4年分が最後であることについて、どう思われましたか?


「バレると思ってなかった」と副業のネット取引で所得申告漏れ年間116億円!

読売新聞によると、働き方が多様化するなどして副業への関心が高まる中、会社員らがインターネット取引で得た所得の申告漏れが相次いでいます。
2022年6月までの1年間では、全国で前年比約22億円増の約116億円に上ります。
このうち、福岡県の男性は副業のネット販売で得た1億円超が無申告でした。
2月16日には確定申告が始まりました。
国税当局は適正な申告を呼びかけています。

福岡県の40歳代の会社員男性は、副業とするネット販売で2020年までの7年間で得た約1億400万円について申告せず、一部で所得の隠ぺいを図っていたとして、福岡国税局から2022年、重加算税を含め約2,100万円を追徴課税されました。

男性はアメリカなど海外から掃除機やドローン、アウトドア商品などをネットで仕入れていました。
大半は新品で、ショッピングサイトやオークションサイト、フリマサイトで売却しました。
年間約500万~約1,000万円の利益を得ていましたが、申告していなかったそうです。

サイトの出店者情報には、架空の法人名を使って法人経営を装うとともに、この法人の代表者名を親族名義で登録するなどしていました。
調査に対し、「反省している」などと話したそうです。

「税務署にばれるとは思っていなかった」と、福岡県の30歳代の会社員男性は福岡国税局の税務調査を受け、驚いた様子だったそうです。

男性は小遣い稼ぎで、質屋などで購入した中古のブランド品を複数のフリマサイトで転売するなどしていました。
年間100万~500万円の利益を得ていましたが申告せず、2021年までの5年間の申告漏れは計約1,800万円に上りました。
2022年、無申告加算税を含め約140万円を追徴課税されました。

国税庁によると、ネット通販やネット広告、民泊などのネット取引(暗号資産等取引除く)を行う個人を対象にした調査で、2022年6月までの1年間で全国で申告漏れを指摘されたのは756人で前年比1.3倍になっています。
うち、福岡国税局管内は福岡、佐賀、長崎各県に住む同3倍の45人で、申告漏れは、同2.5倍の約8億2,600万円に上りました。

会社員やパートをしている主婦などの給与所得者は、副業での年間所得が20万円を超えれば、確定申告する必要があります。
しかしながら、「これくらいの金額なら大丈夫」という安易な認識で申告しない人もいるとみられます。

一方、国税当局は、サイトを運営する業者に対し、申告漏れの疑いがある人の氏名や住所を照会できる手続きを活用するなどして、問題があるとみられる納税者の把握に力を入れています。
福岡国税局は「副収入に関する所得の計算や申告義務を確認し、適正な申告をお願いしたい」としています。

インターネットを通じて、個人間などでモノやスキルを売買・貸借するシェアリングエコノミー(シェアエコ)に取り組む人らが申告漏れを指摘されるケースが出ています。

シェアエコは、衣服などのモノや、記事執筆や家事のスキル、駐車場や空き部屋のスペースなどをネットで貸し借りしたり、売買したりする経済活動で、在宅勤務の普及などを背景に最近は副業としても広がっています。

一般社団法人シェアリングエコノミー協会(東京)によると、市場規模は拡大しており、2022年度は約2兆6,000億円で、2018年度に比べて約7,000億円増加しています。
同協会は、申告に慣れていない人を対象に確定申告のやり方などを学ぶセミナーを開催し、適正申告の啓発に力を入れています。

同協会の税制委員で、公認会計士・税理士の矢冨健太朗氏は「まずは自分で確定申告が必要かを確認することが大切。申告が必要な人は売り上げや経費などの記録を基に適切に納税してほしい」と話しています。

バレないと思っているのがそもそもの間違いですね。
納税は国民の義務ですから、申告しないといけないのは当たり前です。
申告が必要だとは思わなかったというのは理由としては通用しないと思います。
こういった無申告の方からバンバン税金を取ってほしいですね。

「バレると思ってなかった」と副業のネット取引で所得申告漏れ年間116億円もあることについて、どう思われましたか?


ウソの副業赤字で源泉所得税の不正還付の背後にSNS上の指南役!

日本経済新聞によると、副業で赤字が出たとする虚偽の申告書類を作成し、給料から天引きされた源泉徴収税額の還付を受けようとする不正が増えているそうです。
中には会社員がSNS(交流サイト)上で不正代行業者に申告書の作成を依頼する事例もあるようです。
2023年2月16日から確定申告が始まるのを前に、国税当局の幹部は「申告書に不審な点があれば積極的に税務調査を行う」などと厳しく対応していく方針を示しています。

中部地方に住む30代の男性は、確定申告の書類上は実在する企業に所属し源泉徴収をされていると装っていました。
他方、小売事業を手掛けて多額の赤字があるとして、源泉徴収された税金の還付を申告していました。

名古屋国税局が調査すると、男性は企業に所属しておらず、赤字なども全て虚偽だったことが判明し、源泉徴収票などを自ら偽造していたことも発覚しました。
重加算税を含めた追徴税額は約2,290万円にのぼったそうです。

会社員は通常、給料をもらう際に、会社側が所得税分を天引き(源泉徴収)をしています。
後日、会社が会社員に代わって所得税を納付します。
仮に、この会社員が副業を行っていて赤字だった場合、一定の条件をみたせば給料と副業の赤字を相殺(損益通算)することが可能で、天引きされた税金の還付が受けられます。

最近、増えているのはこの還付制度を利用した不正行為です。
国税庁によると2022年6月までの1年間で、国税当局が追徴課税した不正還付は前事務年度比約5%増の191件、重加算税を含めた追徴税額は計約2億円でした。

不正還付の申告件数は、2018年に比べて約2.5倍になっているようです。
副業ブームや若者がSNS上で指南役などとつながり、安易に不正に手を染めやすくなったことなどが背景にあるとみられます。

熊本国税局が調査した事例では、20代の男性会社員は実際に大手企業で働き、給与を得ていました。
SNSを通じて不正還付の指南役とつながり、手数料25万円を支払って虚偽の申告書を作成してもらっていました。

会社員は指南役に申告に必要な情報を提供し、指南役がその情報に基づいて虚偽の申告書を作成し、実際に還付を受けていました。
男性と指南役に直接の面識はなく、無料通話アプリでやり取りを行っていたそうです。

熊本国税局の調査で不正が判明し、重加算税を含めて約174万円が追徴課税されたそうです。
男性は調査時に「知人もやっているので大丈夫だと思った。簡単にお金が手に入ることに魅力を感じた」などと話したそうです。

国税庁の山県哲也個人課税課長は「所得税の不正還付は国庫金の詐取とも言える許しがたい行為。申告書の厳格な審査を行い、積極的に税務調査する。詐欺などの犯罪行為があれば、刑事上の責任の追及も行う」と話しています。

悪質ですね。
ただし、納税者も簡単にお金が入ることをおかしいと思わないといけないと思いますし、税理士以外に頼むことは基本的にできないということを知っておかないといけないと思います。
指南役は税理士ではない、ニセ税理士だと思いますが、こちらを摘発してもらいたいと思います。
今後、副業の赤字の場合、なかなか還付されなくなるように推測されますので、まじめに申告されている方がとばっちりを受ける感じになるのが残念ですね。

ウソの副業赤字で源泉所得税の不正還付の背後にSNS上の指南役がいることについて、どう思われましたか?


無店舗型のコンパニオン収入を資料情報から無申告者を把握!

日税ジャーナルによると、インターネットのプラットフォームを介して単発の仕事を引き受ける「ギガワーカー」ですが、自分のペースで収入を得られるほか、自由度の高さから新しい働き方として注目を集めていますが、その一方で、収入を得ているのに税務申告をしないケースも相次いでおり、国税当局が監視の目を光らせているようです。

調査対象者Aは、スマートフォンのマッチングアプリを介してコンパに参加し収入を得る、いわゆる「ギャラ飲み」を行っていました。
当局が収集した資料情報などから、Aがギャラ飲みにより収入を得ている事実を把握しましたが、税務申告をしておらず、無予告により調査に着手しました。

スマートフォン内の情報について確認調査を実施したところ、マッチングアプリ内に多額のポイント(運営企業から支払われる飲み会参加報酬や顧客からのプレゼント報酬)を得ている事実を把握しました。

Aに対してギャラ飲みの収入について追及したところ、3年ほど前からギャラ飲みによる収入を得ていましたが、過去に働いていたホステスと同様に税金が天引きされていると思っていたと供述しました。
運営会社にAに対する報酬の支払い状況について反面調査を実施したところ、報酬から税金は差し引かれていないことが確認されました。

運営企業からの回答結果などから所得を算出し、所得税(3年分)の申告漏れ所得金額が約4,000万円となり、追徴税額(加算税込み)として約1,100万円の課税を行いました。

ギャラ飲みのような無店舗型のキャバクラのコンパニオン収入に関しても、国税当局では資料情報を積極的に収集して調査に活用しています。

3年で4,000万円とは、ギャラ飲みって結構稼げるんですね。
こちらも、運転資本を調べれば、一網打尽ですね。
きちんと申告しましょう。

無店舗型のコンパニオン収入を資料情報から無申告者を把握していることについて、どう思われましたか?


国税もスマホのPayアプリで手数料無料で納付可能に!

日本経済新聞によると、2022年12月からスマートフォンのアプリを使った国税の納付「Pay払い」が始まりました。
個人になじみ深い税目としては所得税、贈与税、相続税などがスマホ払いに対応しました。

手順は簡単です。
Pay払いに対応したスマホで「国税スマートフォン決済専用サイト」にアクセスします。
e-Taxを使って申告書データを送信した人は、受信通知からアクセスすることもできます。

利用できる決済方法は「PayPay」「d払い」「au PAY」「LINE Pay」「メルペイ」「Amazon Pay」の6種類です。
従来からクレジットカードでも納付できましたが、クレジットカードの場合は手数料が発生します。
例えば、納付額が2万円超3万円以下なら250円の手数料がかかります。

一方、Pay払いは手数料がかかりません。
スマホのPayアプリのアカウント登録をしておけば、事前の手続きも不要で、夜間休日を問わず24時間、思い立ったときに納付手続きができます。
利用する決済サービスによってはポイントを獲得できる場合もあり、上手に使うとクレジットカード納付よりもお得度は高いでしょう。

ただし、Pay払いにも注意点があります。
一度に納付できる金額の上限は、30万円です。仮に、それぞれのPay払いに支払いの上限が設定されているなら、そちらが優先されます。

個人に関係ある税目は所得税、贈与税、相続税ですが、贈与税や相続税は納付税額が高くなる可能性があります。
上限を超える税額の場合には、複数に分けて納付する必要があります。

国税に限らず、地方自治体の税金などでもPay払い対応が増えてきています。
今後はクレジットカード納付と手数料や獲得ポイントを比較し、お得な方法を選択するといいでしょう。

ますます便利になってきていますね。
個人的には、金融機関に行く手間もなくなり、キャッシュレスサービスが大好きですので、使っていきたいと思いますし、クライアントの方にも進めていきたいと思います。

国税もスマホのPayアプリで手数料無料で納付可能になったことについて、どう思われましたか?


動画配信による収入を無申告の場合の重加算税となった決め手は?

日税ジャーナルによると、インターネットを利用した新しいビジネスとして、YouTuber(ユーチューバー)のように動画配信によって収入を得るケースが急増していますが、その中には多額の利益を得ていても、「どうせバレないから」などと所得税の申告をしないケースも少なくないそうです。

調査対象者Bは、所得税の申告がなく、また、収入はなかったとの内容で住民税の申告を行っていましたが、当局が収集した資料などから動画配信による収入を得ている事実が確認されたため、調査に着手しました。
Bが「申告すべき収入はない」との申し立てを行ったことから、当局が現物確認調査を実施した結果、多額の入金が認められる預金口座を確認しました。
さらに、動画配信サービス運営会社に対して反面調査を行い、投げ銭などの収入も含んだ動画配信収入の全貌を把握しました。
しかしながら、Bを追及したところ、動画配信による収入だと認めたものの、申告の必要はないとの認識であったという回答は変わりませんでした。

そこで当局は、動画配信サービス運営会社に対する反面調査や、Bのパソコンから把握した各種サイトの閲覧履歴などから、Bはほかの動画配信者の税務調査に係る動画を視聴したこと、また、動画配信サービス運営会社による申告の必要性に係るメッセージを開封していたことを把握しました。
それらを踏まえ、Bを厳しく追及したところ、動画配信による利益の申告の必要性を認識していたにもかかわらず、収入はないとの虚偽の内容で住民税の申告書を提出し、所得税の申告書を提出しなかった事実を認めました。

その結果、所得税(3年分)について申告漏れ所得金額は約3,600万円、重加算税を含む追徴税額(加算税込み)約700万円を課税しました。

世の中には申告しなくてもバレないと思っている方はそれなりにいらっしゃるのではないかと推測されますが、それほど甘くはありません。
特に、このケースの動画配信サービス運営会社のようなところを調べると、一網打尽ですよね。
稼いでいるわけですから、きちんと申告しましょう。

動画配信による収入を無申告の場合の重加算税となった決め手はについて、どう思われましたか?


仙台市が源泉所得税“納付遅れ”で延滞税“5,000万円”発生か?

TBSによると、宮城県仙台市職員の夏のボーナスの源泉所得税について、仙台市から税務署への納付が遅れ、およそ5,000万円に上る延滞税などを課される見通しとなったようです。

仙台市によると、税務署への納付が遅れたのは、2022年6月30日に支給された職員およそ1万3,000人分のボーナスにかかる源泉所得税およそ9億6,000万円です。

納付の期限は2022年7月11日でしたが、担当者が8月10日までと勘違いし、納付が遅れたということです。

この納付遅れによる延滞税や加算税はあわせておよそ5,000万円に上る見込みです。

仙台市は総務局長と次長を減給10分の1、3か月とするなど職員を処分しました。

仙台市は再発防止のためマニュアルを刷新するとともに、チェックシートでの確認を徹底するとしています。

お粗末なお話しですね。
民間は延滞税をきっちり取られますので、市であっても取られるのは当然のことかと思います。

仙台市が源泉所得税“納付遅れ”で延滞税“5,000万円”発生することについて、どう思われましたか?


鳥獣ハンターら32人が1.7億円の申告漏れ!

毎日新聞によると、農作物を荒らす野生のイノシシや鹿を捕獲する滋賀県内の男性ハンターら32人が大阪国税局の税務調査を受け、2020年12月までの5年間で計約1億7,000万円の申告漏れを指摘されたことが関係者への取材で判明したようです。
駆除した動物の種類や頭数に応じて自治体から支給される「捕獲報償金」などについて、所得として申告しない税逃れが頻発していました。

関係者によると、32人は滋賀県長浜市や米原市の地元猟友会などに所属し、それぞれ猟銃やわなで有害鳥獣の駆除活動をしています。
追徴税額は無申告加算税を含めて約640万円で、全員が修正申告に応じて既に全額を納付したとみられます。

ハンターは税務上、個人事業主として扱われます。
自治体から受け取った報酬は「事業所得」に当たるほか、雑所得とみなされる場合もあります。
いずれも税務申告が必要になりますが、32人はいずれも申告を怠っていたとみられます。
一部のハンターは過去に自治体から無申告を注意されていたのに、放置していました。

野生のイノシシや鹿の増加に伴う農作物の食害や生態系への悪影響が広がる中、各地の自治体は地元のハンターと連携し、被害を防ぐ駆除を進めています。
長浜市ではイノシシやニホンジカ、ニホンザル、カラスなどを有害鳥獣に指定し、地元の狩猟団体と1年更新で駆除に関する協定を結び、団体を通じてハンターたちに捕獲報償金を支給しています。
米原市は地元猟友会と委託契約を交わし、駆除した動物の種類や頭数に応じて委託料を支払っているようです。

報酬額は動物や鳥類の種類によって異なり、両市とも滋賀県の基準に基づき決めています。
ニホンジカの雌が最も高額で1頭当たり2万2,000円(雄は1万7,000円)です。
イノシシやニホンザルは一律で1頭当たり1万5,000円で、カラスは1羽当たり900円などと公表されています。

両市は報償金を支給する条件として、各ハンターに狩猟日時や場所を詳しく記録した書面を求め、駆除した動物のしっぽの提出も呼び掛けています。
大阪国税局は両市に調査への協力を要請し、報酬の支給実績や関連資料を基に無申告のハンターを特定し、申告漏れを認定した模様です。

直感的にどこかの組織から支払いを受けている場合、支払っているところを調べれば一網打尽のように思いますが、分からないとでも思っているのでしょうか?
効率的に取れると思いますので、こういうところは支払っているところの協力をあおぎ、どんどん取って欲しいですね。

鳥獣ハンターら32人が1.7億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


仮想通貨の取引情報を各国で共有し税逃れ防止へ新枠組み!

日本経済新聞によると、暗号資産(仮想通貨)の取引に伴う課税逃れを防ぐため、日本やアメリカ、ヨーロッパなどの主要国を中心に各国が取引情報を交換する枠組みをつくるようです。
ドルや円などの通貨は各国が税務調査の必要に応じて、口座残高といった情報をやりとりしています。
仮想通貨でも各国が情報を共有し、適正な課税に向けた環境整備を進めるようです。

仮想通貨の売却などで得た利益は、日本では原則として所得税の確定申告が必要です。
ただし、現在は、日本に住む人が外国の交換業者を使う取引を日本の税務当局が把握する仕組みはありません。

新たな枠組みでは交換業者に世界共通の報告義務を課し、各国の当局間で情報を共有します。
例えば、アメリカの交換業者が日本に住む個人の取引を扱った場合、アメリカ税務当局に報告します。
この情報が日本の税務当局に伝わり、申告していない利益が見つかれば課税します。
ビットコインやイーサリアムといった仮想通貨ごとに年間取引額を把握します。

経済協力開発機構(OECD)租税委員会の作業部会が非加盟の新興国や途上国を巻き込み、110カ国ほどで議論しています。
近く合意すれば、2022年10月にアメリカのワシントンで開く20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に報告する見通しです。

各国の法整備を経て2025年ごろに情報交換が始まる可能性があります。
日本は租税条約実施特例法の改正が必要になります。

交換業者は外国人の取引を抜き出して、税務当局に報告します。
膨大な作業になれば、コストが利用者の手数料などに転嫁される可能性があります。

交換業者を把握する国内制度も必要です。
日本は資金決済法で登録制にしていますが、制度のない国は導入のための行政コストがかかります。
情報交換を始めるときの参加国数は不透明な部分もあります。

対象に例外を設けるかどうかも今後詰めます。
交換業者を介さない相対取引や、中央銀行デジタル通貨は対象外となりそうです。

ドルや円などの通貨は預金や証券口座の残高情報を交換する共通報告基準(CRS)があります。
租税回避を防ぐため2014年にOECDで策定し、100カ国以上が参加しています。
日本も2018年に運用を始めました。
各国の税務当局が金融機関に外国在住の客の口座残高を報告させ、参加国で情報を共有しています。

日本の国税庁は2021年6月までに87カ国・地域から191万件の情報を受け取りました。
残高は12.6兆円に上ります。
税務調査で効力を発揮し、10億円を超える申告漏れの指摘につながった例もあるようです。
日本・アメリカ・ヨーロッパなどはこれをモデルに仮想通貨の枠組みを構築します。

こういうことは非常に有効なことだと思いますので、どんどんやってほしいですね。
参加しない国に、取引が集中するということにならなければ良いですが。
少しでも、申告していない方から税金が取れれば、日本のために非常に良いことだと思いますね。

仮想通貨の取引情報を各国で共有し税逃れ防止へ新枠組みをつくることについて、どう思われましたか?


東証プライム上場のM&A仲介大手の元役員を所得税1.1億円脱税の疑いで告発!

読売新聞によると、所得税約1億1,100万円を脱税したとして、東京国税局が東証プライム上場のM&A仲介大手「日本M&Aセンターホールディングス」(東京都千代田区)の元役員(54)(東京都港区)を所得税法違反の疑いで東京地検に告発していたことがわかったようです。

関係者によると、元役員は2019年6月に同社役員を退任し、2020年、以前に同社から付与されていたストックオプション(自社株購入権)を行使するなどして得た所得の一部約7億4,600万円を申告せず、所得税約1億1,100万円を免れた疑いです。

元役員は不正に得た資金を、自身がコンサルタントとして関与する会社の運転資金などに充てていたようです。
取材に対し、「既に修正申告と納税は済ませた。深く反省しており、申し開きする点もない」と文書で回答しています。

この方は、日本M&Aセンターホールディングスの関連会社のバトンズというネットでM&Aを成約させるプラットホームを運営している会社の社長をやっていて、僕自身も会員になっているのですが、今年の3月末でいきなり退任し、社長が変わっていました。
少し前に、日本M&Aセンターホールディングスの粉飾事件が表沙汰になったので、日本M&Aセンターホールディングスの役員をしていた時に、粉飾事件に関わっていてその責任を取って退任したのかなぁと勝手に思っていたのですが、こういうことがあったんですね。
日本M&Aセンターホールディングスもバトンズも、仕事の何割かは会計事務所から来ていると思いますので、会計事務所と付き合いもあると思いますし、普段から、M&Aの際にはできるだけ税理士などの専門家をつけましょうとか、M&A後もできるだけ税理士を変更しないように心掛けているようなことをおっしゃっていたので、一般の方よりは税務の知識はあるはずなので、こういう事件を起こしたということは非常に残念です。
旅館の経営などもやっていたはずですから、税務に無知ということはないはずです。
モラルの問題だと思いますので、最近、バトンズの会員を継続するかどうか考えていたので、解約する良い機会かもしれないですね。

東証プライム上場のM&A仲介大手の元役員が所得税1.1億円脱税の疑いで告発されたことについて、どう思われましたか?


当たり馬券1億円超の申告をしなかった男性を告発!

熊本県民テレビによると、当たり馬券で1億円以上の利益を得た男性が脱税の疑いで熊本国税局から告発されたようです。

3年間で約3,200万円を脱税した疑いがもたれています。

所得税法違反の疑いで告発されたのは、熊本県熊本市東区に住む自営業の男性(49)です。
男性は2016年から3年間インターネットで馬券を購入し、当たった所得合わせて約1億200万円を申告せず、約3,200万円を脱税した疑いがもたれています。

熊本国税局は、2021年3月に熊本地検に告発していて、認否や公表が遅くなった理由については明らかにしていません。
現在、検察が捜査を進めています。

国税局は2017年4月以降告発した事案を公表していて、熊本県内では今回が4例目だそうです。

インターネットだと隠してもすぐにバレるような気がしますが、ご本人は意図的だったのでしょうか、それとも無知だったのでしょうか?
3年間で約1億円なので、年度ごとの内訳は分かりませんが、おそらく、コンスタントに稼がれている方なんでしょうね。
たまたまではなく、競馬でコンスタントに稼がれる方もいらっしゃるんですね。
当然、きちんと申告している方もおられるでしょうから(こちらが当たり前)、きちんと申告してほしいですし、国税局ももっともっと申告漏れを指摘してほしいですね。

当たり馬券1億円超の申告をしなかった男性が告発されたことについて、どう思われましたか?


iDeCoは受取時期次第で退職所得控除の調整不要も一部実務家の間で疑問の声も!

税務通信によると、私的年金制度の一つとされる「イデコ(iDeCo・個人型確定拠出年金)」は、その老齢給付金を“一時金(以下、イデコ一時金)”で受け取る場合、退職手当等として退職所得課税の対象となります。
実務上、イデコ一時金を受け取る時点では、その前年19年以内に会社から退職金の支払を受けているケースが一般的であるため、イデコ一時金に係る退職所得控除額の計算上、一定の調整を行うことが基本です。

この点、イデコ一時金の受取時期等を工夫し、同調整を不要とするケースも少なくないようで、一部実務家の間で疑問視する向きもあるようです。

イデコは、加入者自身が掛金を拠出・運用し、その掛金と運用益との合計額をもとに将来の給付額が決定する私的年金制度です。
掛金は、小規模企業共済等掛金控除の対象となるほか、運用益が非課税となること等が特徴です。
近年、加入者数が大幅に増加しており、2022年4月時点の加入者数は約240万人にのぼります。

イデコの老齢給付金は、“年金”又は“一時金”として受け取ることが可能であり、所得税法上、“年金”で受け取る場合は「雑所得」に該当する一方で、“一時金”で受け取る場合は退職手当等とみなす一時金として「退職所得」に該当します( 所法31 、 所令72 ③七等)。

退職所得控除額の計算では、複数の退職金の支払を受ける場合に、一定の調整が必要とされています。
会社から退職金の支払を受けた後にイデコ一時金を受け取るのであれば、その受取時期の“前年以前19年以内(通常の退職手当等の場合は前年以前4年以内)”に会社からの退職金の支払を受けている場合が調整の対象です( 所法30 ⑥一、 所令70 ①二)。

そのため、例えば、(1)60歳で会社から退職金を受けた後、(2)65歳でイデコ一時金を受け取る場合には、イデコ一時金を受け取る“前年以前19年以内”に退職金の支払を受けているため、イデコ一時金に係る退職所得控除額の計算上、会社からの退職金に係る退職所得控除額との調整を行うことが必要となります。
例えば、(1)会社からの退職金に係る退職所得控除額は、勤続年数38年をベースに計算した金額となる一方で、(2)イデコ一時金に係る退職所得控除額は、「加入期間(勤続年数)35年をベースに計算した金額」から「重複勤続年数30年をベースに計算した金額」を控除した金額となります。

そのイデコ一時金に係る退職所得控除額は、「①その年に支払を受ける退職手当等に係る勤続年数をベースにした金額」から「②重複する勤続期間を勤続年数とみなして計算した金額」を控除した金額となります。

一方で、一部実務家の間で疑問視されているのが、 先に イデコ一時金を受け取り、 後で 会社から退職金の支払を受ける場合です。
この場合、会社からの退職金の支払を受ける“前年以前4年以内”のイデコ一時金の受取りとならないようにすれば、退職所得控除額の調整が不要となるのです。

例えば、(1)60歳でイデコ一時金を受け取った後、(2)65歳で会社から退職金の支払を受けた場合には、会社からの退職金の支払を受けた“前年以前4年以内”にイデコ一時金を受け取っていないため、調整を行うことなく、イデコ一時金に係る退職所得控除と会社からの退職金に係る退職所得控除を適用できます。
例えば、(1)イデコ一時金に係る退職所得控除額は、加入期間(勤続年数)30年をベースに計算した金額となり、(2)会社からの退職金に係る退職所得控除額も、勤続年数43年をベースに計算した金額となります。

このように、現行法令上は、イデコ一時金の受取時期と会社からの退職金の支払時期を工夫することにより、退職所得控除額の調整の対象外とすることができるため、実務上、活用されるケースもあるようです。
しかしながら、受取時期等を工夫することで、税務メリットの大きい退職所得控除額が異なることに疑問を呈する実務家も少なくないようです。

現在、多くの会社が定年を60歳としているため、会社からの退職金の支払時期を65歳などとするケースは限定的ですが、2025年4月からの高年齢者雇用確保措置の義務化に向けて、定年を65歳に引き上げる会社もあるでしょう。
こうした背景を踏まえ、今後、対応が検討される可能性も考えられます。

このようなスキームが使われていることを知りませんでしたが、確かに、現行法上は可能ですね。
iDeCoを販売しているようなところが、提案しているのでしょうか?
個人的には、近いうちに税法が改正されて防がれるように思いますが。

iDeCoは受取時期次第で退職所得控除の調整不要も一部実務家の間で疑問の声があがっていることについて、どう思われましたか?


お笑い芸人への追徴課税で再注目の競馬の配当金の税務!

TabisLandによると、競馬で大当たりしたお笑い芸人への高額追徴課税のニュースが取沙汰される中、競馬の配当金税務が改めて注目されているようです。

お笑いトリオ・インスタントジョンソンのじゃいさんは2020年12月、競馬で6,400万円の高額払戻しを受け、自身のYouTubeで報告しました。
「競馬の配当による税金もしっかり納めさせていただいております。」(本人)としていましたが、後日税務調査が入り追徴課税されたそうです。
外れ馬券を必要経費に含めていたため、高額追徴課税となった模様です。

競馬の払戻金は、一般的には、一時所得扱いとなっています。
「総収入金額-収入を得るために支出した金額」が年間50万円を超えていれば一時所得として確定申告が必要になります。
ここでいう収入を得るために支出した金額」とは、その収入を生じた行為をするため直接要した金額です。
つまり、競馬の場合は、「当たり馬券」のみということになるのです。

競馬の払戻金税務をめぐっては、一時所得と雑所得のいずれに該当するか、外れ馬券の購入費用が必要経費にできるかが争われていた裁判で、最高裁判所が2017年、「本件の競馬の馬券の払戻金については、馬券購入の態様や利益発生の状況等から雑所得に該当し、外れ馬券の購入費用は必要経費に該当する」と判断し注目を集めました。

しかしながら、敗訴した国税庁は通達を整備したのです。
競馬の馬券の払戻金の所得区分について、「馬券を自動的に購入するソフトウエアを使用して定めた独自の条件設定と計算式に基づき、又は予想の確度の高低と予想が的中した際の配当率の大小の組合せにより定めた購入パターンに従って、偶然性の影響を減殺するために、年間を通じてほぼ全てのレースで馬券を購入するなど、年間を通じての収支で利益が得られるように工夫しながら多数の馬券を購入し続けることにより、年間を通じての収支で多額の利益を上げ、これらの事実により、回収率が馬券の当該購入行為の期間総体として100%を超えるように馬券を購入し続けてきたことが客観的に明らかな場合」は雑所得に該当するとし、それ以外の場合は一時所得とするとしました。

今回のニュースでは、競馬の配当金税務が改めて取り沙汰される一方で、インターネット上の情報発信へ向けられる税務署の目にも注目が集まっています。

最近は、課税当局も、ネットとかをかなり見ているということですね。
SNS上で、稼いでいることをアピールしている方々を目にしますが(もちろん、見栄をはって投稿等されている方々もいるのでしょうが。)、課税当局に把握されているということは認識したうえでやってくださいね。
競馬の配当金については、税務上の取り扱いは確定していると思いますので、間違いのないように申告してくださいね。
個人的には、馬券購入時に購入者が税金を支払うような仕組みにしたり、払い戻し率を下げて、JRAとかに課税する仕組みにしたりして、配当金自体は非課税となるようにした方がすっきりするのではないかと思いますが。

お笑い芸人への追徴課税で再注目の競馬の配当金の税務について、どう思われましたか?


三菱電機がコロナ帰国者の給与の源泉徴収漏れで国税が1.4億円を追徴!

朝日新聞によると、三菱電機(東京都千代田区)が、新型コロナの影響で一時帰国した海外赴任者に支払った給与をめぐり、東京国税局から所得税の源泉徴収漏れを指摘されていたことがわかったようです。

所得税法は、国内で働いた分の給与は所得税の課税対象と定めています。
三菱電機は、帰国した従業員が海外の業務を続けていたため、課税対象に当たらないと判断したとみられます。

東京国税局の税務調査で発覚し、約1億4千万円を追徴課税されました。

関係者によると、三菱電機では新型コロナの感染が広がりつつあった2020年春以降、アジアや欧州などの現地法人に出向していた従業員数百人が一時帰国しました。
帰国中も現地の会議にリモートワークで参加するなどして海外の業務に携わり、その間の給与は三菱電機が支払っていたようです。

所得税法は、海外への転勤などで国内の住まいがなくなった人でも、国内で働いた分の給与には所得税がかかり、源泉徴収が必要だと定めています。
このため国税局は、一時帰国中に国内で働いた対価として支払った給与について三菱電機が源泉徴収する必要があったと判断した模様です。
2021年3月までの約1年間に支払った約6億円を源泉徴収の対象とし、不納付加算税を含めた計約1億4千万円を追徴しました。

三菱電機広報部は朝日新聞の取材に対し、「税務調査の有無や内容については回答を差し控えさせていただきます」とコメントしました。

ほかにも同じような会社はあるのではないかと推測されますが、コメントをきちんとして欲しいように思います。
当然、利益が減るわけなので、株主や投資家にも影響を及ぼすわけですから。
あと、2021年4月以降はどうなのかも気になります。

三菱電機がコロナ帰国者の給与の源泉徴収漏れで国税が1.4億円を追徴されたことについて、どう思われましたか?


国税庁がコロナ税務のFAQを更新!

Tabis Landによると、国税庁はこのほど、「国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ」を更新し、国税局のホームページ上で公表しました。

これは、国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応や当面の申告や納税などに関して、国税庁に寄せられた質問等を取りまとめたものです。

2022年4月18日付で更新された質問は全部で8項目です。
申告・納付等の期限の個別延長関係は、以下のとおりです。
・期限までに申告等ができなかった場合の個別延長(問1)
・簡易な方法による個別延長(問2)
・個別指定による延長後の申告・納付期限(問3)
・申告所得税等以外の税目の個別延長(問4)
・期限の個別延長が認められるやむを得ない理由(問5)
・法人税又は消費税の中間申告期限の個別延長について(問6)
・個別延長のための申請手続きの期限について(問14)

新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における税制上の措置関係は、
・特別貸付けに係る契約書の印紙税の非課税(問9)
です。

いずれも2022年4月18日現在の法令等に基づいて更新されており、FAQの各ページから、必要書類や申請書等のフォーマットが開けるようになっています。

国税庁ホームページではこのほか、申告・納付期限の期限延長手続きの具体的な方法について、税目別の解説も掲載されています。
「申告所得税、贈与税及び個人事業者の消費税の申告・納付期限の個別指定による期限延長手続の具体的な方法」、「法人税及び地方法人税並びに法人の消費税の申告・納付期限と源泉所得税の納付期限の個別指定による期限延長手続きの具体的な方法」、「相続税の申告・納付期限の個別指定による期限延長手続きの具体的な方法」等の文字列をクリックすると該当書式の記載例を開くことができます。

例えば、所得税の確定申告に関しても、右上のところに書けば認められるみたいな簡易な方法は、終わりました。
色々と参考になることが載っていますので、まだ、令和3年分の確定申告が終わっていない方などは、一度確認しておいた方が良いでしょうね。
個人的には、これは使えるのではないかと思うようなことがありましたが、使える方がほんの一部の方だと思いますので、書くのはやめておこうと思います。

国税庁がコロナ税務のFAQを更新したことについて、どう思われましたか?


宇和島の自動車販売会社の代表が商品の車を業務用と偽り申告し約2,100万円を脱税!

宇和島の自動車販売会社の代表が商品の車を業務用と偽り申告し約2,100万円を脱税!

テレビ愛媛によると、法人税など約2,100万円を脱税した罪で自動車販売会社と代表の男に、松山地裁は先日、有罪判決を言い渡しました。

判決を受けたのは宇和島市の自動車販売会社と代表取締役(60)です。

判決によりますと、自動車販売会社の代表取締役は2014年から3年間にわたり、販売する目的の中古の高級外車7台を業務で使うと偽って確定申告するなどして、法人税など約2,100万円を脱税しました。

自動車販売会社の代表取締役は4台について販売目的はなかったとして無罪を訴えていたものの、松山地裁は「商品のリストに掲載されていた」と退け、懲役8か月・執行猶予3年などを言い渡しました。

よく分かりませんが、販売目的なのに、業務用と偽って償却していたということですかね。
中古車で法定耐用年数が短いでしょうから、先日、別のところで書きましたが、200%定率法は違和感を感じますが、実際には1年で償却できてしまいますから。
中古車販売会社の場合、実際に業務として使っていても、買いたいと言う人がいれば売るのではないかとは思いますが、有罪になるくらいなので、よっぽど悪質だったんでしょうね。

宇和島の自動車販売会社の代表が商品の車を業務用と偽り申告し約2,100万円を脱税していたことについて、どう思われましたか?


茨城県の農家が1億800万円を脱税!

茨城で農家を営む男性が売り上げの一部を申告しないなどの手口であわせておよそ1億800万円を脱税したとして、刑事告発されました。

所得税法違反などの疑いで、関東信越国税局から水戸地検に刑事告発されたのは茨城県八千代町の農家(50)です。

関東信越国税局によると、八千代町の農家は、白菜やキャベツなどの野菜の売り上げを実際より少なく申告する「つまみ申告」と呼ばれる手口で2018年までの3年間でおよそ1億7,600万円を隠し、所得税およそ7,000万円を脱税したほか、消費税などおよそ3,800万円を脱税した疑いがもたれています。

関係者によると、脱税で得た金は、現金で保管するなどして事業の資金や生活費、遊興費に使っていたということです。

3年間で2億円弱の所得隠しというのは、スゴいですね。
白菜yで年間1億円売ろうとすればかなりの量を売らないといけないと思いますが、それを隠すなんて、これ以外にも結構売上があるんでしょうね。
よっぽど儲かるんですね。
昨年もこの町の2億円弱脱税した方がニュースになっていたと思いますが、他にもいらっしゃるかもしれませんね。
どういった意図でやったのか、あと、これだけの規模になると税理士がついているのではないかと思いますが、どうやって偽ったのかを知りたいですね。
有罪にもなり、重加算税や延滞税などを考えると、ほとんどお金は残らないと思いますので、きちんと申告しましょうということですね。

茨城県の農家が1億800万円を脱税していたことについて、どう思われましたか?


令和3年度分の確定申告期限の延長は一律に行わず!

KaikeiZineによると、国税庁は、先日、令和3年分の所得税の確定申告期間(2022年2月16日~3月15日)について、今年は全国一律の延長はしないと発表しました。
新型コロナウイルスの影響で、一昨年(令和元年分)、昨年(令和2年分)と2年連続で一律延長されてきました。

国税庁は、急速なオミクロン株による感染拡大に伴い、令和3年分の所得税の確定申告期間を、全国一律の延長はしないとのことです。

所得税の確定申告期限は、新型コロナウイルスの影響で2年連続で一律延長されてきましたが、令和3年分は全国一律ではなく、それぞれの状況に応じて延長を認めます。

例えば、感染者や自宅待機者のほか、通常の業務体制が維持できないことなどにより、申告が困難となった場合、2022年4月15日までの間、簡易な方法により申告・納付期限の延長を申請することができるようにします。

具体的には、期限後に申告が可能となった時点で、申告書の余白等に「新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請」などと記すだけで延長が認められるのです。

なお、所得税以外の贈与税や消費税及び地方消費税の申告においても、オミクロン株の影響により期限内申告が困難な場合は、申告書の余白等に所得税同様に記載することで延長が認められます。

当然、税理士として確定申告のお手伝いをしていますので、今回はどうなるのか気になっており、延長するにしろしないにしろ早く発表して欲しかったのですが、ようやく発表されましたね。
中途半端な感はしますが、個人的には延長がない方が、事務所としてはダラダラとした感じにならなくて良いとは思います。
スパッと3月決算や確定申告業務により先送りしているお仕事などに入っていけると思いますので。

令和3年度分の確定申告期限の延長は一律に行わないことについて、どう思われましたか?


東京国税局の27歳女性職員が副業でソープ嬢!

日刊ゲンダイによると、「当局としては適正に税務申告するよう、本人に指導しました」と、 東京国税局の職員が職場に内緒で風俗でバイトしてホスト代を稼ぎ、身内から異例の「指導」を受けていたようです。

ヘルスやソープランドで働くなど、国家公務員法の兼業規定に違反し、約125万円の収入を得ていたとして、東京国税局は、先日、都内の税務署に勤務する女性事務官(27)を停職9か月の懲戒処分にしました。
なお、女性は同日付で依願退職しました。

女性事務官は2020年10月から2022年1月、平日の夜や休日、病気治療のために取得した休暇日に、それぞれ“ホテヘル”で134日間、デリバリーヘルスで9日間、ソープランドで7日間、計150日間勤務し、約125万円の報酬を受け取っていました。

2021年10月、部内の同僚から情報提供があり、東京派遣国税庁監察官室が調査に乗り出し、許可なく兼業していたことを確認しました。

聞き取りに対し、女性事務官は「ホストクラブでの飲食代を捻出するために兼業した」と説明しているそうです。

「事務官は所得税に関する内部事務、調査事務を担当していました。病気休暇に関しては医師の診断書が添付され、承認を受けていたので、病気であること自体は疑いがなく、不正取得には当たりません。ただ、本来なら自宅で療養すべき病気休暇中に、兼業していたことは問題です。勤務日数や報酬額は本人への事実確認と、兼業先の風俗店の勤務実態などから算出しました」(東京国税局広報室担当者)

女性事務官は風俗店をやめるよう指導を受けた後も、シレッと勤務を続けていました。
職場では難しい顔をして数字とにらめっこしながら、夜の街でホストに囲まれ、日頃の鬱憤を晴らしていたのかもしれません。

「ホストクラブの飲食代に加え、借金も抱えていたのでお金が必要だったのかもしれません。勤務していた風俗店は都内とその近郊で、わざわざ足を延ばしていたようです。一昨年は20日間、昨年は127日間、今年は3日間、兼業していたことが明らかになっています。一昨年の副収入は20万円以下だったので申告の必要はありませんが、昨年分は確定申告をする必要があります」(東京国税局関係者)

仕事を失い、今後は税金を納めるために働かなければなりませんが、「納税」は国民の義務です。

最近、モラルの低い方が税務署に結構いらっしゃいますね。
こういった組織に税務調査などをする資質はあるのでしょうか?
今一度、組織内の教育をしっかりとやっていただいて、発言等をまともに聞き入れることができるような組織になってほしいと思います。
きちんと申告するよう指導している点は、当たり前かもしれませんが、役目を果たしているとは思いますが、おそらく、副業をしているのはこの人だけではないかと推測されますので、きっちりと対応してほしいですね。

東京国税局の27歳女性職員が副業でソープ嬢をしていたことについて、どう思われましたか?


年収400万円の人のふるさと納税限度額はどれくらいか?

ファイナンシャルワールドによると、税制メリットを得られるふるさと納税の限度額は、所得や家族構成によって異なります。

今回は年収400万円の場合のふるさと納税の限度額と、税金を安くするための手続き方法をまとめています。
ふるさと納税を賢く利用して、節税対策をしましょう。

年収400万円の場合、全額控除できるふるさと納税の限度額(以下「ふるさと納税の限度額」もしくは単に「限度額」といいます)は最高42,000円です。
ただし、年収は同じであっても、家族構成や扶養状況によって、ふるさと納税の限度額が異なります。

家族構成によっては限度額が12,000円の場合もあり、注意が必要です。
家族構成別のふるさと納税限度額の目安を解説します。

総務省の「ふるさと納税ポータルサイト」をもとに、年収400万円のふるさと納税の限度額の目安を家族構成別に整理します。
●独身または共働き:42,000円
●夫婦のみ(配偶者は働いていない):33,000円
●共働き+子1人(高校生):33,000円
●共働き+子1人(大学生):29,000円
●共働き+子2人(大学生と高校生):21,000円
●夫婦+子1人(高校生)(配偶者は働いていない):25,000円
●夫婦+子2人(大学生と高校生)(配偶者は働いていない):12,000円

年収400万円で独身または夫婦ともに給与収入がある場合、ふるさと納税の限度額は42,000円ともっとも高くなります。

一方、扶養家族が多くなれば多くなるほど、ふるさと納税の限度額は小さくなります。
配偶者に加え、大学生と高校生の子どもを扶養している場合、ふるさと納税の限度額は12,000円です。
ふるさと納税の限度額は、家族の扶養状況が大きく影響します。

なお、今回ご紹介した限度額はあくまでも目安です。
家族構成のみでなく、収入状況等によっても限度額は異なるため、詳細は税理士やお住まいの市町村にご確認ください。

ふるさと納税の限度額とは、自己負担額を除く寄付金額すべてが所得税や住民税から控除される金額のことです。
ただし、ふるさと納税には自己負担額2,000円が定められています。

つまり、税金から控除される金額は、ふるさと納税額から2,000円を引いた額となります。
ただし、全額控除されるふるさと納税には限度額が設けられており、限度額を超えた分の金額については税金から控除することはできません。

ふるさと納税をして、税金が安くなることを「所得控除」や「税額控除」といいます。
所得税と住民税それぞれから一定の金額が差し引かれ、納税額を少なくすることができます。

例えば、年収400万円で独身もしくは共働きの場合の税額控除の目安は、(納税額:42,000-自己負担額:2,000)=40,000円です。

また、各控除は以下の計算式で計算されます。
●所得税控除:(ふるさと納税額-2,000円)×「所得税の税率」
※所得税の税率は所得によって異なります。
●住民税基本分控除:(ふるさと納税額-2,000円)×10%
●住民税特例分控除:(ふるさと納税額-2,000円)×(100%-10%(基本分)-所得税の税率)

返礼品が注目されるふるさと納税ですが、節税効果が大きな点もメリットの1つです。

税額控除を受ける方法を解説します。
税額控除を受ける方法は2パターンです。
●確定申告
●ワンストップ特例制度

確定申告を行う人は、確定申告で税額控除を申告しましょう。

確定申告を行う予定がなく、寄付先が1年間で5自治体までの人はワンストップ特例制度を利用できます。

ワンストップ特例制度は、確定申告なしで簡単に税額控除が受けられる制度です。
ワンストップ特例制度の申請方法についてまとめます。
●申請期間:ふるさと納税をした翌年1月10日まで(自治体によっては早めに締め切ることもあるため、確認が必要です。)
●申請方法:自治体から送付される書類に記入、押印し、マイナンバーカードをお持ちの場合はマイナンバーカードの表面と裏面のコピーを添付し、提出する。なお、マイナンバーカードをお持ちでない場合は、個人番号通知カード(記載された氏名、住所等が住民票に記載されている事項と一致する場合に限る)と本人確認書類のコピー、またはマイナンバーが記載された住民票と本人確認書類のコピーを添付します。
●ワンストップ特例制度を利用した場合、寄付翌年の住民税から一定の金額が差し引かれます。所得税からの控除はありません。

家族の扶養状況によって、ふるさと納税の限度額に差があります。
限度額を超えて、ふるさと納税をしてしまい自己負担分が多くなることがないよう、ご注意ください。

また、税額控除を受けるためには確定申告やワンストップ特例制度の申請が必要です。
ふるさと納税後の手続きも忘れないようにしましょう。

僕自身は、かなり前からふるさと納税をしていますが、ここ数年、確定申告のお手伝いをしている方でふるさと納税をしている方が増えてきた印象があります。
ECモールでお買い物をする感じで、意外と簡単にできますので、ご興味のある方はやってみてはいかがですか?

年収400万円の人のふるさと納税限度額はどれくらいか?について、どう思われましたか?


倒産防止共済をめぐり3億円に上る申告漏れ!

JIJI.COMによると、取引先の倒産時に備えて掛け金を納付する中小企業倒産防止共済制度(経営セーフティ共済)をめぐり、解約時に受け取る返戻金を所得税の申告時に収入計上していない個人事業主が相当数いる可能性があることが、先日、会計検査院の調査で分かったようです。

申告漏れは約3億円に上るとみられ、検査院は国税庁に改善を要求しました。

経営セーフティ共済は中小企業基盤整備機構(東京)が運営しており、取引先の倒産時に無担保・無保証で借り入れができます。
月々の掛け金を経費計上した場合、解約時の返戻金を収入として計上する必要があります。

会計検査院が全国34税務署を調査したところ、2016~2018年に共済を任意解約した個人事業主464人のうち約4割に当たる189人が、返戻金計約3億2,600万円を受け取ったにもかかわらず、適切に収入計上していない可能性があることが判明したようです。

支払ったときに経費にしているわけですから、返ってきたら収入になるのは当たり前のような気がしますが、知らずにやっているのか、知っていてやっているのかどちらなんでしょうね?
解約時に中小機構がどのような書類を出しているのか分かりませんが、それには確定申告が必要であることをきちんと分かるように書いておいてほしいですね。
税務署へ支払調書的なものも出さないんですかね?
さすが、会計検査院は鋭いなぁと思いました。

倒産防止共済をめぐり3億円に上る申告漏れがあったことについて、どう思われました?


平井卓也デジタル改革担当大臣が大臣規範に違反しIT株を購入・売却し納税もせず!

毎日新聞によると、平井卓也デジタル改革担当大臣は、先日の閣議後記者会見で、内閣府政務官だった2006年に大臣規範に反してIT企業の株式を購入していたとして「不注意だった。おわびを申し上げたい」と陳謝しました。

平井大臣によると、2006年6月の株購入後、国会議員資産公開法で提出が義務づけられている資産報告書に保有の事実を記載していませんでした。
2018年の科学技術担当相就任時に公表した閣僚資産報告で初めて記載したものの、2020年3月に同株を売却して得た収入を所得報告書に記載せず、納税もしていなかったそうです。
既に所得税の修正申告を済ませ、報告書の修正作業を進めているとしています。

平井氏は2006年当時、内閣政務官としてIT政策などを担当していました。
「(株購入は)会社を応援したいという気持ちだった。隠す意図は全くなかった」と釈明しました。
大臣規範は、在任中は株取引を自粛するよう定めています。

大臣になってから色々と過去の問題等が発覚する方が多いですが、大臣就任する前に、きちんと身辺調査をしたうえで、問題がない人だけしか大臣にしないようにすべきなのではないでしょうか?
あとは、問題が生じたら、即刻大臣のみならず、国会議員自体も辞任する(辞任した場合は、大臣であったという経歴も取り消す)くらいにしないと今後も同じようなことは出てくるのではないかと思います。
不祥事を起こす方も多く、人間としてどうなのかなぁと思う方もたくさんおられますから、国会議員を大幅に減らした方がいいのではないかと思いました。
バレたら直せばすむという考えがまかり通っているのではないかと感じるのと、納税をしていないということは脱税だと思いますので、そこを報じない新聞のレベルもどうなのかなぁと感じた1件でした。
納税は国民の義務ですから、それができない方が国会議員なのはどう考えてもおかしいのではないかと思いますね。

平井卓也デジタル改革担当大臣が大臣規範に違反しIT株を購入・売却し納税もしていなかったことについて、どう思われましたか?


役所を信じてはいけない!

2021/4/15に自分の確定申告を終え、今シーズンの確定申告業務が終わりました。
昨シーズンは、自分を除き、当初の期限である3/15に終えたのですが、今シーズンは、3/16以降に申告を終えた方がそれなりにいて、4/14にも2名電子申告をしました。

備忘録を兼ねて、今週は、今回の確定申告で感じた留意点をまとめたいと思います。
<所得税>
①事業的規模でなくても65万円控除ができる!
②役所を信じてはいけない!
<消費税>
③雑所得でも所得税の還付申告ができる!
④新型コロナウイルス感染症の影響があれば簡易課税・原則課税を変更できる!
<贈与税>
⑤すぐに贈与税の申告ができない!

初回の昨日は、『事業的規模でなくても65万円控除ができる!』でしたので、2日目の本日は、『役所を信じてはいけない!』です。

確定申告業務をやっていると、2年におひとりぐらい、土地が収用になった方がおられます。

土地収用法やその他の法律で収用権が認められている公共事業のために土地建物を売った場合には、収用などの課税の特例が受けられます。
この課税の特例は、以下の2つがあります。
<1.対価補償金等で他の土地建物に買い換えたときは譲渡がなかったものとする特例>
これを収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例といいます。
この特例を受けると、売った金額より買い換えた金額の方が多いときは所得税の課税が将来に繰り延べられ、売った年については譲渡所得がなかったものとされます。
売った金額より買い換えた金額の方が少ないときは、その差額を収入金額として譲渡所得の金額の計算を行います。
この特例を受けるには、以下の要件すべてに当てはまることが必要です。
(1)売った土地建物は固定資産であること(不動産業者などが販売目的で所有している土地建物は、固定資産ではありません。)。
(2)原則として、売った資産と同じ種類の資産を買い換えること。
同じ種類とは、例えば土地と土地、建物と建物のことです。
このほか、 一組の資産として買い換える方法や事業用の資産を買い換える方法などがあります。
(3)原則として、土地建物の収用等のあった日から2年以内に代わりの資産を取得すること。

<2.譲渡所得から最高 5,000万円までの特別控除を差し引く特例>
この特例を受けるには、以下の要件すべてに当てはまることが必要です。
(1)売った土地建物は固定資産であること。
(2)その年に公共事業のために売った資産の全部について収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例を受けていないこと。
(3)最初に買取り等の申出があった日から6か月を経過した日までに土地建物を売っていること。
(4)公共事業の施行者から最初に買取り等の申し出を受けた者(その者の死亡に伴い相続又は遺贈により当該資産を取得した者を含みます。)が譲渡していること。

この特別控除の特例は、同じ公共事業で2以上の年にまたがって資産を売るときは最初の年だけしか受けられません。
公共事業のために土地建物を売った場合は、これらの2つの特例のうち、どちらか一方の特例を受けることができます。
確定申告書には公共事業の施行者から受けた公共事業用資産の買取り等の申出証明書や買取り等の証明書など一定の書類を付けることが必要です。

また、個人が土地等を収用等されることにより取得する補償金には、いろいろな名目の補償金がありますが、これらの補償金のうち収用等の課税の特例の適用がある補償金は、原則として、対価補償金だけですが、課税上の取扱いは、以下のとおりです。

<対価補償金(収用等された資産の対価となる補償金)>
譲渡所得の金額又は山林所得の金額の計算上、収用等の場合の課税の特例の適用があります。
<収益補償金(資産を収用等されることによって生ずる事業の減収や損失の補てんに充てられるものとして交付される補償金)>
その補償金の交付の基因となった事業の態様に応じ、不動産所得の金額、事業所得の金額又は雑所得の金額の計算上、総収入金額に算入します。
ただし、建物の収用等を受けた場合で建物の対価補償金がその建物の再取得価額に満たないときは、収益補償金のうちその満たない部分を対価補償金として取り扱うことができます。

<経費補償金(事業上の費用の補てんに充てるものとして交付される補償金)>
(イ)休廃業等により生ずる事業上の費用の補てんに充てるものとして交付を受ける補償金は、その補償金の交付の基因となった事業の態様に応じ、不動産所得の金額、事業所得の金額又は雑所得の金額の計算上、総収入金額に算入します。
(ロ)収用等による譲渡の目的となった資産以外の資産(棚卸資産を除きます。)について実現した損失の補てんに充てるものとして交付を受ける補償金は、山林所得の金額又は譲渡所得の金額の計算上、総収入金額に算入します。
ただし、事業を廃止する場合等でその事業の機械装置等を他に転用できないときに交付を受ける経費補償金は、対価補償金として取り扱うことができます。

<移転補償金(資産の移転に要する費用の補てんに充てるものとして交付される補償金)>
その交付の目的に従って支出した場合は、その支出した額については各種所得の金額の計算上、総収入金額に算入されません。
その交付の目的に従って支出されなかった場合又は支出後に補償金が残った場合は、一時所得の金額の計算上、総所得金額に算入されます。
ただし、建物等を引き家又は移築するための補償金を受けた場合で実際にはその建物等を取り壊したとき及び移設困難な機械装置の補償金を受けたときは、対価補償金として取り扱うことができます。
また、借家人補償金は、対価補償金とみなして取り扱われます。

<その他の補償金(原状回復費、協力料などの補償金)>
その実態に応じ、各種所得の金額の計算上、総収入金額に算入します。
ただし、改葬料や精神的補償など所得税法上の非課税に当たるものは課税されません。
ここで、譲渡所得から最高 5,000万円までの特別控除を差し引く特例の場合、具体的には、確定申告書に以下の添付が必要になります。
①収用等証明書
②公共事業用資産の買取り等の申出証明書
③公共事業用資産の買取り等の証明書

②は、事業名、買取り等の申出年月日、買取り等の区分、所在地、種類、数量などが記載されています。

③は、資産の所在地、資産の種類、数量、買取り等の区分、買取りなどの年月日、買取り等の価額などが記載されています。

①は、買取り等に係る資産の所在地・種類等・区分・買取り等年月日・買取り等の金額、取り壊し又は除去をしなければならなくなった資産の所在地・種類・面積等・区分・買取り等の日・補償項目・補償金額などが記載されています。

当然、3枚の金額などは整合していると思っていたのですが、職員が作った確定申告書を僕がチェックしているとどうも数値が合わないのでおかしいなぁと思っていたら、②と③は整合していたのですが、①と②及び③が整合していませんでした。役所に①と②及び③が整合していないことはあるのか電話してみると、整合していないことはありえないと言うので調べてもらうと、①が間違えていたとのことでした。
すぐに、①を再発行してもらいました。
役所といえども、信用してはいけませんよ(笑)。

役所を信じてはいけないということについて、どう思われましたか?


事業的規模でなくても65万円控除ができる!

2021/4/15に自分の確定申告を終え、今シーズンの確定申告業務が終わりました。
昨シーズンは、自分を除き、当初の期限である3/15に終えたのですが、今シーズンは、3/16以降に申告を終えた方がそれなりにいて、4/14にも2名電子申告をしました。

備忘録を兼ねて、今週は、今回の確定申告で感じた留意点をまとめたいと思います。

<所得税>
事業的規模でなくても65万円控除ができる!
②役所を信じてはいけない!

<消費税>
③雑所得でも所得税の還付申告ができる!
④新型コロナウイルス感染症の影響があれば簡易課税・原則課税を変更できる!

<贈与税>
⑤すぐに贈与税の申告ができない!

初回の本日は、『事業的規模でなくても65万円控除ができる!』です。

不動産などの貸付けによる所得は、不動産所得になります。
不動産所得は、その不動産貸付けが事業として行われているかどうかによって、所得金額の計算上の取扱いが異なる場合があります。
不動産の貸付けが事業として行われているかどうかについては、原則として社会通念上事業と称するに至る程度の規模で行われているかどうかによって、実質的に判断します。
ただし、建物の貸付けについては、以下のいずれかの基準に当てはまれば、原則として事業として行われているものとして取り扱われます(いわゆる5棟10室基準)。

(1) 貸間、アパート等については、貸与することのできる独立した室数がおおむね10室以上であること。
(2) 独立家屋の貸付けについては、おおむね5棟以上であること。

不動産の貸付けが事業として行われている場合とそれ以外の場合の所得金額の計算上の相違点のうち主なものは以下のとおりです。

(1) 賃貸用固定資産の取壊し、除却などの資産損失については、不動産の貸付けが事業として行われている場合は、その全額を必要経費に算入しますが、それ以外の場合は、その年分の資産損失を差し引く前の不動産所得の金額を限度として必要経費に算入されます。
(2) 賃貸料等の回収不能による貸倒損失については、不動産貸付けが事業として行われている場合は、回収不能となった年分の必要経費に算入しますが、それ以外の場合は、収入に計上した年分までさかのぼって、その回収不能に対応する所得がなかったものとして、所得金額の計算をやり直します。
(3) 青色申告の事業専従者給与又は白色申告の事業専従者控除については、不動産貸付けが事業として行われている場合は適用がありますが、それ以外の場合には適用がありません。
(4) 青色申告特別控除については、不動産貸付けが事業として行われている場合、正規の簿記の原則による記帳をおこなうなどの一定の要件を満たすことにより最高55万円の控除を受けることができます。

この55万円の青色申告特別控除を受けることができる人が電子帳簿保存又はe-Taxによる電子申告を行っている場合は、65万円の青色申告特別控除が受けられます。
なお、それ以外の場合の控除額は最高10万円となります。

よって、事業的規模ではない場合、通常、最高10万円控除となります。

ただし、そうでない場合があります。
青色申告特別控除65万円の控除を受けるための要件は、以下のようになっています。

(1) 不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営んでいること。
(2) これらの所得に係る取引を正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)により記帳していること。
(3) (2)の記帳に基づいて作成した貸借対照表及び損益計算書を確定申告書に添付し、この控除の適用を受ける金額を記載して、法定申告期限内に提出すること。
(4) 以下のいずれかに該当していること。
①その年分の事業に係る仕訳帳及び総勘定元帳について、電子帳簿保存を行っていること。
②その年分の所得税の確定申告書、貸借対照表及び損益計算書等の提出を、確定申告書の提出期限までにe-Tax(国税電子申告・納税システム)を使用して行うこと。

ここで、事業所得と不動産所得がある場合、不動産所得の金額、事業所得の金額から順次控除します。
よって、例えば、事業所得がマイナスの場合、事業的規模でないにもかかわらず、不動産所得から最高65万円控除が可能になります。

僕もそうだったのですが、違和感を感じる方が多いのではないかと思いますが、これは、条文が、65万円控除の要件の一つが、『不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営むもの』となっている一方で、順番は、『不動産所得の金額又は事業所得の金額から順次控除する。』となっており、事業的規模かどうかは規定されていないからです。

事業的規模でなくても65万円控除ができることについて、どう思われましたか?


年末調整やめてみては?

朝日新聞によると、コロナ禍で、多くの働く人々や中小企業が疲弊していますが、これを受けて、国税庁は納税手続きなどで負担軽減措置をとっています。

しかしながら、所得税の年末調整は今のところ特に変わりはありません。
これに対し、税理士から「今年の年末調整をやめて欲しい」という声が上がっているようです。

年末調整の書類が難しすぎるようで、「確定申告書を書くほうがよほど簡単だろう」とまで言われているそうです。
控除制度の変更で、例年以上に複雑になっているようです。

また、所得の内容が多様になり、親族の所得を年内に正確に見積もるのは難しくなっています。
扶養者情報の修正による事務負担も増大しつつあります。

もともと年末調整は、申告納税制度に抵抗していた当時の大蔵省が事務負担を減らすために導入したものです。
ところが、税制の民主化という申告納税の趣旨に合わないと指摘されてきました。

税額の精算手続きを勤め先が行うので、多くの給与所得者を税制から遠ざけ、無自覚者にしてしまいました。
おまけに企業は、その作業の費用を負担させられているのです。

そもそも日本の源泉徴収の仕組みは厳格な自己完結型で、国際的にもまれです。

わかりやすく言うと、多くの国々はおおまかな税率で一律に税金を前取りし、後から確定申告で調整させる制度ですが、日本では税率などが細かく規定され、確定申告しなくてもすむようにされています。
過大徴収などのミスは源泉徴収自体を是正しなければならず、申告での調整が許されない制度とも言えます。

今の仕組みは問題が多いでしょう。
思い切って今年は年末調整をやめ、確定申告で最終調整できるようにしてみてはどうなのでしょうか?

僕も、税理士として、年末調整業務も確定申告業務も報酬をいただいてやっていますが、今年はいつになく年末調整業務の質問が多くなっています。
個人的にも、以前から、もう少し所得税を簡単にしたうえで、年末調整制度をやめて、ご本人が申告するような制度にすれば、企業等の負担も減り、ご本人の税金に関する意識も大きく変わるのではないかと思っています。
どうしてもできない方のみが、税理士に頼めばいいのではないかと思います。

年末調整やめてみては?について、どう思われましたか?


香川県高松市の男性の外れ馬券代を東京高裁は経費と認めず逆転敗訴!

大量に馬券を購入していた香川県高松市の男性が、外れ馬券の購入代金を税制上、経費に算入するよう求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は、先日、算入できるとした1審東京地裁判決を取り消し、課税処分は適法と判断しました。
男性側の請求を棄却し、逆転敗訴となりました。

なお、最高裁は、2015年に「営利目的で継続的に購入していた場合、算入できる」との判断を示しています。

高裁の秋吉仁美裁判長は、営利目的と認めるには、ある程度の期間継続し、客観的に利益を期待できることが必要だと指摘しました。
男性は2010~2014年のうち、4年間で計約3,077万円の利益を上げる一方、2012年は約790万円という損失を計上しており「恒常的に利益を上げていたとまでは認められない」として、営利目的を否定しました。

同様の裁判で、最高裁は過去2件の判決で経費算入を認めています。
一方、別の2件では、経費算入できないとする判断が確定しています。

2015年の納税者勝訴の最高裁の判決があっても、結局のところ、個別案件ごとの判断になりますので、結論がどうなるのかの見極めがなかなか難しいですね。
納税者も困ると思いますので、もう少し明確な基準を示すべきだと思います。
また、赤字企業が7割と言われています(新型コロナウイルスの影響でもっと増えると思われます。)ので、5年のうちたった1年が損失になっただけで営利目的だと認められないというのはどうなのだろうか?と疑問に思いますね。
税務署の職員も裁判官も、もっと商売のことを知らないといけないのではないかと思います。

香川県高松市の男性の外れ馬券代を東京高裁は経費と認めず逆転敗訴したことについて、どう思われましたか?


元国税実査官が教える脱税がバレやすい「怪しい申告」の特徴!

週刊SPAによると、フリーランスだけじゃなく副業など給与以外の収入がある会社員も、領収書やレシートの経費を計算したりと提出の準備で大変な確定申告です。
しかしながら、週刊SPA!によると、節税もやり方を一歩間違えると大変なことになるそうです。

「国税局の調査能力は半端じゃないんです。ひとたび『怪しいな』と睨んだら徹底的に調査しますから」
こう話すのは国税局の元職員である佐藤弘幸氏です。
国税庁の発表によれば、平成30年には約2,222万人が確定申告をしたうち、税務署による調査を受けたのは約7万3,000件です。
すなわち0.3%未満なのですが、その大多数は追徴などのペナルティを受けています。
つまり、ひとたび目をつけられたら、ほぼ逃れられないということです。
それは、副業だろうが何だろうが同じことです。

税務署がチェックする際に注目する点は何なのでしょうか?

「税務署が何より嫌がるのは不正申告による還付金を出すこと。会社員が損益通算して還付を受けるケースは過去に不正が多発したのでウォッチしてます。さらに事業所得の申告で赤字が続くと、当然怪しまれます。
商売を続けているのにずっと赤字なのはおかしいので。経費も家賃や車、水道光熱費、通信費のうち半分なら『そんなものかな』となるかもしれませんが、100%はありえない。洋服も、スーツならわかるけどカジュアルだと否認されやすいです」

そもそも個人の場合は計上する経費の幅が狭いと、佐藤氏は続けています。
「法人は見込み客をつくるための接待なども交際費になりますが、個人だと、原則では飲み代が認められません。だから芸能人は個人会社をつくりたがるんですよ。さすがに先のチュートリアル徳井さんみたいに、プライベートな旅行や洋服を経費にするのはダメですけどね」

では、もし税務署に目をつけられた場合、どのような流れで税務調査は進むのでしょうか?

「申告内容によってまちまちですが、簡易なケースでは確定申告が終わった後、3~5月に電話やはがきなどの文書で呼び出しをします。そして、本格的にターゲットを狙っていくのは7月に税務署の人事異動が終わったあと。7月後半から11月くらいまでに納税地(居住地など)に行き、税務調査を行います。税金の時効は7年だから、そこまでは掘り返せるので」

また、いったん怪しいと思った人はSNSなどもチェックされます。
「ピンポイントで調査選定した人ならSNSはもちろん、ブログやYouTubeまですべて目を通します。もしそこで豪遊していたら『そんなの必要経費にならないでしょ?』となるので」

最後に佐藤氏は、確定申告シーズンになると“裏で動く存在”について注意喚起をしています。
「ヤミ税理士です。会計事務所に勤めていた人とかで、税理士資格がなくても知識はあるから申告書作成や提出を請け負ってしまう人がいるんです。それは税理士法違反なので、くれぐれも軽はずみに頼まないようにしてください」
▼こんな申告内容を税務署はチェックしている
●事業所得での申告内容が赤字になっている(数年続くとなお怪しい)
●スーツ以外の洋服代や装飾代も経費にしている
●SNSに派手な生活の様子を載せている
●家賃や車代を丸ごと経費にしている
●「見込み客」を募るための飲み代は基本的にNG
●アフィリエイト収入などは“カネの流れ”が追いやすい

おおむね正しいような気はしますが、個人的には、スーツはなかなか経費にするのは厳しいのかなと思っています。
あとは、『ヤミ税理士』ではなく、『にせ税理士』だと思います。
なお、『にせ税理士』は国税庁のホームページでも使われています。
それほど甘くはないので、きちんと申告しましょう。

元国税実査官が教える脱税がバレやすい「怪しい申告」の特徴について、どう思われましたか?


⼟地開発めぐる⽮作建設工業への賠償請求は棄却!

愛知県名古屋市中川区の⼟地開発をめぐり、東証一部上場の⽮作建設⼯業(愛知県名古屋市東区)の説明不⾜で国税局から追徴課税を受けたとして、地権者24⼈が矢作建設工業や仲介業者などに約6億2千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が、先日、名古屋地裁でありました。
末吉幹和裁判⻑は請求を棄却しました。

判決理由で末吉裁判⻑は、地権者との⼟地取引の契約書に「課税される可能性がある」旨の⽂⾔が⼊っていることなどから、「税務当局の判断を地権者に知らせる義務はない」と判断しました。

地権者らは2011年、⽮作建設工業に⼟地を提供し、別の⼟地を得るなどの契約を結びました。
名古屋国税局は等価交換ではなく売却とみなし、地権者らに計約2億1千万円を追徴課税しました。

詳細は分かりませんが、等価交換になるため土地取引をされた方もおられる(おそらく課税されないからというセールストークに応じて取引をされた方も多いと思われます。)と思いますので、ひどい案件ですよね。
地権者側が勝つと思っていましたが、今後も争うのであれば、ウォッチしていきたいと思います。
地権者側が最終的に勝ったとしても、たぶん今後の経営に支障を及ぼすでしょうね。
地権者側も、業者の話を鵜呑みにするのではなく、自分で調べるなどして納得したうえで取引をしないといけない時代にはなっていますね。
矢作建設工業側も顧問税理士などに確認しないのだろうか?とも思いますが。

⼟地開発めぐる⽮作建設工業への賠償請求が棄却されたことについて、どう思われましたか?


高松市の男性の外れ馬券代を経費と認める!

 大量に馬券を購入していた高松市の男性が、外れ馬券の購入代金を経費に算入するよう所得税の見直しを求めた訴訟で、東京地裁は、先日、「馬券の代金は必要経費と認めるのが相当だ」として、見直しを認めなかった税務署の決定を取り消しました。

最高裁は、2015年に、「営利目的で継続的に購入していた場合、算入できる」との判断を示しています。
今回の訴訟で税務署側は、「購入額は年間数千万円にすぎず、外れ馬券代が30億円近くに上った最高裁判決の事案より小規模で、継続的ではない」と主張していました。

しかし古田孝夫裁判長は、営利目的で継続的に購入していたと判断しました。

営利目的かどうかはともかく、継続的かどうかに金額の大小は関係ないように思います。
年間数千万円だから小規模という税務署の感覚がどうなのでしょうか?
個人的には、東京地裁はまっとうな判断をしたなと思います。
まぁ、安易に認めると、損をしても経費となるからと思う方々が出てくるようでしょうから、危険なような気はしますが。

高松市の男性の外れ馬券代を経費と認めたことについて、どう思われましたか?


国外財産調書の未提出の疑いで全国初告発!

 所得税約8,300万円を脱税し、海外の口座などに7,300万円の預金があったのに国外財産調書を提出しなかったとして、大阪国税局が京都市山科区の家具輸入販売仲介会社の代表取締役(49)を所得税法違反と国外送金等調書法違反の疑いで京都地検に告発したことが、先日、分かったようです。
国外財産調書の提出制度が始まった2014年1月以降、制度に絡む告発は全国で初めてです。

同制度は年末時点で5,000万円を超える国外財産を保有する国内居住者に対し、財産の種類や金額などを記した国外財産調書の提出を義務付けているものです。
税務当局が把握しにくい海外資産の課税逃れを防ぐのが狙いです。

関係者によると、2015年1月~2017年12月、タイ在住で知人の日本人男性名義の口座に売り上げを入金したり、男性名義で日本国内の家具業者と業務契約を結んだりして、約2億1,500万円の所得を申告せず所得税を免れた疑いが持たれています。
脱税した金は男性名義の口座から家具輸入販売仲介会社の代表取締役が現金で運び出し、日本国内の口座に預けていました。

さらに、売り上げの一部を入金していた香港の自身名義の口座などに2017年12月末時点で7,300万円の預金がありましたが、国外財産調書を提出しなかった疑いがあります。

国税局は故意に提出しなかったと判断したとみられます。

提出の実績を見ると、桁がいくつか違うのではと思うくらい少なかったので、提出していない方がかなりいらっしゃるのではないかと思っていたのですが、ようやく告発されましたね。
今後も、おそらく次々と出てくるのではないかと思いますね。
所得税の税務調査がきっかけでたまたま見つかったのかもしれませんが、こういう報道で未提出の抑制につながると思いますし、仮想通貨(暗号資産)もそうですが、きちんと、提出したり、申告したりするようになればいいなぁと思います。

国外財産調書の未提出の疑いで全国初告発されたことについて、どう思われましたか?


平成30年度査察の概要(2/5)

 先日、国税庁が『平成30年度査察の概要』を公表しました。
査察制度は、悪質な脱税者に対して刑事責任を追及し、その一罰百戒の効果を通じて、適正・公平な課税の実現と申告納税制度の維持に資することを目的としています。
国税査察官は、近年における経済取引の広域化、国際化及びICT化等による脱税の手段・方法の複雑・巧妙化など、経済社会情勢の変化に的確に対応し、悪質な脱税者に対して厳正な調査を実施しています。

<査察調査の概要>
【平成30年度の取組】
○査察事案121件を告発
平成30年度は、免税店(輸出物品販売場)制度を悪用した消費税受還付事案、太陽光発電設備の取得を装った消費税 受還付事案、他人名義を使用したFX取引利益の無申告ほ脱事案、外国法人を利用した国際事案など、計121件を告発。
○重点事案を多数告発、特に消費税受還付事案は16件を告発(注)
消費税受還付事案16件、無申告ほ脱事案18件、国際事案20件を告発 。
消費税受還付事案は、国庫金の詐取ともいえ悪質性が高いが、過去5年間で最も多い16件を告発。うち、平成23年に創設された未遂犯も過去最多の8件を告発。
 無申告ほ脱事案は、申告納税制度の根幹を揺るがすものであり、平成23年に創設された単純無申告ほ脱犯も含め、18件を告発。
(注)重点事案とは、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案及びその他社会的波及効果が高いと見込まれる事案をいう。
○脱税総額(告発分)は112億円
平成30年度の査察事案に係る脱税額(告発分)は112億円。
【平成30年度中の判決状況】
○122件の一審判決全てに有罪判決が言い渡され、7人に実刑判決
最も重い実刑判決は、査察事件単独に係るものでは懲役4年6月。

この中で、『重点事案への取組』として、以下のものが挙げられています。
(1)消費税受還付事案
(2)無申告ほ脱事案
(3)国際事案
(4)その他の社会的波及効果の高い事案
また、『不正資金の留保状況及び隠匿場所』と『査察事件の一審判決の状況』についても書かれています。

今週は、これらについて、順番に取り上げていきたいと思います。
2日目の今日は、『無申告ほ脱事案』についてです。

平成30年度においては、現下の経済社会情勢を踏まえて、特に、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案、市場が拡大する分野における事案などの社会的波及効果の高いと見込まれる事案を重点事案として積極的に取り組みました。
(2)無申告ほ脱事案
申告納税制度の根幹を揺るがす無申告によるほ脱犯について積極的に取り組み、平成30年度は18件を告発しました。
平成23年に創設された単純無申告ほ脱犯を適用した事案は、平成26年度に初めて告発し、本年度は10件を告発しました。

<トピック4>他人名義を使用したFX取引利益の無申告ほ脱事案を告発
無店舗形態やヒト・モノの移動を伴わないなど匿名性の高いインターネットによる取引が普及しているところ、インターネットを介して数十もの他人名義で取引を行うことにより所得を隠していた無申告ほ脱事案を告発しました。
【事例】
Dは、外国為替証拠金取引(FX)により多額の利益を得ていたものですが、インターネットを利用した自動売買ソフトを用いて、数十もの他人名義で同取引を行うことにより所得を隠し、所得税の確定申告を一切せずに納税を免れていました。
なお、Dは過去においても所得税法違反の罪で有罪判決を受けていました。

<トピック5>私設ファンクラブ運営利益の単純無申告ほ脱事案を告発
個人事業により得た所得に係る申告義務を認識していながら、所得税の確定申告を行わず故意に納税を免れていた単純無申告ほ脱事案を告発しました。
【事例】
Eは、元歌劇団トップスターの私設ファンクラブを運営し、多額の利益を得ていたものですが、所得税の確定申告を一切せずに納税を免れていました。

無申告ほ脱事案について、どう思われましたか?


仮想通貨取引で50人と30社で100億円の申告漏れを指摘!

 仮想通貨(暗号資産)の取引にからみ、2019年3月までの数年間に全国で少なくとも50人と30社が総額約100億円の申告漏れを国税当局から指摘されたことがわかったようです。
2017年末に主要通貨「ビットコイン」の相場が年初の約20倍に高騰しており、このころに多額の売却益を得たのに税務申告しなかったり、実際よりも少なく申告したりしたケースが相次いだとみられます。

 関係者によると、東京国税局の電子商取引を担当する調査部門が2018年、都内の複数の仮想通貨交換業者(取引所)から顧客らの取引データの任意提出を受けました。
同部門はデータを分析し、多額の売却益を上げたと見込まれる個人や法人をリストアップし、札幌から熊本まで全11国税局と沖縄国税事務所が、この取引データや独自に集めた情報に基づき税務調査し、個人・法人を合わせて少なくとも80件、総額約100億円の申告漏れを指摘した模様です。

このうち70億円以上は、親族や知人名義の口座で取引したり、実際の取引記録を残しているのに故意に売却益を少なく見せかけたりしたとして、重加算税対象の「所得隠し」と判断されました。
高額・悪質なものについては脱税容疑での告発も検討しているとみられます。

一般社団法人「日本仮想通貨交換業協会」(東京)によると、主要5通貨が売買された総額は2017年度は69兆1,465億円で、2016年度の20倍、2015年度の788倍に急増しています。
取引による利益は所得税法上の「雑所得」になり、一般的なサラリーマンの場合、年間20万円を超えると確定申告が必要になります。
ただし、取引の実態が見えにくいことから税務申告しないケースが多数あるとみられていました。

こうした「税逃れ」を防ぐため、取引額など一定の条件にあてはまる顧客らの氏名を民間事業者に国税側が照会できる制度が2020年1月から始まります。
顧客らの申告漏れ割合が高いことが見込まれるにもかかわらず、事業者が照会に応じない場合などは罰則もあります。
無登録の仮想通貨交換業者など、税務調査に非協力的な業者などが念頭にあります。

ただし、この制度は国内の事業者のみが対象となるため、海外の交換業者を使った取引や、所有者の特定がほぼ不可能な匿名性の高い仮想通貨に換えることを勧める業者もいるそうです。
国税幹部は「いたちごっこは当分続くだろう」と話しています。

国税庁によると、2017年分の確定申告で公的年金を除く雑所得が1億円以上あり、仮想通貨取引の利益が含まれていた人は331人いました。
2018年分でも271人にのぼりました。
金融庁によると、資金決済法に基づき国に登録している仮想通貨交換業者(取引所)は19社で、取引量が最も多い「ビットコイン」は全社が取り扱っています。
世界で流通する仮想通貨は1千種を超えるとされています。

個人的には、今回申告漏れを指摘されたのは氷山の一角で、今後もたくさん出てくるのではないかと思っています。
国税庁はそんなに甘くないですよ。
あとは、金融庁にきちんと法整備をしてほしいですね。

仮想通貨取引で50人と30社で100億円の申告漏れが指摘されたことについて、どう思われましたか?


マイナンバー活用して2021年分から医療費控除手続きを簡素化!

 政府は、家族の医療費が一定額を超えた場合に税負担を軽くする医療費控除の手続きをすべての人を対象に自動化するようです。
マイナンバーカードの活用による新しいシステムを作り、1年間の医療費を自動計算して税務署に通知する仕組みです。
2021年分の確定申告をメドに始めます。
確定申告の煩わしさを軽減する効果を実感できるようにして、公的サービスの電子化を一段と加速します。

政府は、行政手続きを簡便に済ますことができるデジタル社会作りをめざしています。
社会の生産性を向上させ、経済成長につなげる狙いです。
マイナンバーカードの普及をその中核と位置づけています。

日本の医療費控除の利用者は年間約750万人で、現在もネットを活用して申告できますが、医療機関名や支払った医療費、保険で補填される額などを自ら入力して書類を作成する必要があります。

医療費控除が適用されるのは、基本的に、1年間の家族の医療費から保険で補填された額を引いた額が10万円を超える場合です。
1年間、領収書を残して計算しても基準に達しないこともあります。
領収書の保存や申告書作りが面倒で初めから利用しようとしない人もいます。

政府は、2021年3月にマイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにする方針です。
新システムは保険診療のデータを持つ社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険中央会のシステムを政府が運営する「マイナポータル」のシステムとつなぎます。
国税庁のシステムとも連携し、控除の申告を完全に自動化します。

確定申告する際には、まず国税庁の申告書作成のサイトに入り、マイナンバーカードで個人認証します。
「医療費通知」のボタンを押すと、1年分の医療費の合計額が一目で分かるようになります。
控除の適用基準を超えていれば、そのままサイト上で申告できます。
領収書を保存しておく必要もありません。

政府は2017年の税制改正で、個人が健康保険組合から1年分の医療費を記した「医療費通知」をネット上で取得し税務署に提出できるようにしました。
ただし、加入する健保組合のシステム対応が必要で、広がっていません。

海外では、行政手続きの電子化が進んでいます。
韓国では、税務の電子申告の利用率が9割を超えます。
国税当局のサイトを通じて医療費や保険料、教育費などが確認でき、間違いがなければそれを基にオンラインで控除の申告ができます。
エストニアでは、個人番号カードでほぼ全ての行政サービスが受けられます。
日本のマイナンバーカードの交付実績は2019年4月時点で1,666万枚と、人口の13%程度にとどまっています。

現在、マイナンバーカードがあれば、「マイナポータル」を通じてネット上で行政サービスの利用などを申請できます。
カードの普及が進めば、書類や対面での行政手続きを原則、全廃できる可能性があります。
民間サービスにも広げれば、例えば引っ越しの際に役所に転出入届を提出するだけで電気・ガスや郵便物の転送、運転免許証の住所変更などが一括してできるようになります。

確定申告を税理士として業務として受けている立場としては、すごく楽になるように思います。
集計や中身の確認は結構手間がかかるからです。
補足しておきますが、実務をやっていて結構感じますが、医療費控除は医療費が10万円を超えないと使えないと思っている方がかなりたくさんおられますが、必ずしもそうではありません。
所得が200万円以上の方は確かにそうなのですが、それ以下の方は、10万円が基準ではなく、所得の5%が基準となります。
あと、この記事でも『カードの普及が進めば』とありますが、個人的には、インセンティブを与えて、国が本腰を入れて普及させないといけないと思っています。
税理士は、年末調整、所得税の確定申告及び準確定申告、相続税の申告、個人事業主の青色申告の届などで、普通の方よりはマイナンバーに触れることが多いと思いますが、マイナンバーカードを持っている方はほとんどいません。
普及させれば、個人も国などもかなり便利になるのではないかと思います。

マイナンバー活用して2021年分から医療費控除手続きを簡素化することについて、どう思われましたか?


1千万円以上の大穴的中のうち8割が未申告?

 競馬や競輪などでの高額払戻金について会計検査院が調べたところ、1千万円以上の「大穴」で当たった金額の8割ほどは税務申告されていない可能性があることがわかったようです。
主催者側から聞き取った2015年の払戻金約127億円に対し、税務申告されたとみられるのは20数億円だったことが、関係者への取材でわかったようです。

関係者によると、会計検査院は競馬などの公営ギャンブルの主催者から、2015年の1年間に1回の払戻金が1,050万円以上あったケースを聞き取りました。
中央競馬では100円のかけ金、中央競馬以外では50円~200円のかけ金にそれぞれ絞って調べたところ、計約530口で約127億円の払戻金があったようです。

一方で、会計検査院は、2015年に1千万円以上の一時所得や雑所得を税務申告した全国の約18,200件を調査しました。
公営ギャンブルで1回の払戻金が1,050万円以上あった人から申告されたとみられるのは、50数件の20数億円だったようです。

払い戻しされた約127億円のうち、20数億円を差し引いた約100億円の大半が申告されていないと推測できるそうです。

公営ギャンブルで得た一定以上の収入は、一時所得や雑所得として税務署に申告する必要があります。
総収入からその収入を得るためにかかった経費、特別控除として50万円を差し引いた額が一時所得となります。
経費は、原則として当選した投票券を指すため、例えば、他の競馬レースの外れ馬券などは、基本的に経費として計上することができません。
マイナンバーをうまく使えば良いかもしれませんね。
あとは、源泉徴収をしたほうが良いようにも思いますね。
このような状態を放置していると、怠慢と言わざるを得ないでしょうね。

1千万円以上の大穴的中のうち8割が未申告と推測されることについて、どう思われましたか?


カジノ勝ち金は「一時所得として課税」と国税庁幹部が注目見解!

 現在、国会ではカジノを含む統合型リゾート実施法案について議論がされていますが、日本にカジノが整備されたとして、そこで得た勝ち金は課税されるのかどうかは、ギャンブルとは無縁という人を除き、多少なりとも気になるところではないでしょうか?
税理士ドットコムによると、この論点について、国税庁幹部が「一般論としては、一時所得にあたる」との認識を国会で示したようです。530日の衆院内閣委員会で、勝ち金の課税関係について問われた国税庁の山名規雄課税部長は、以下のように答えたようです。
「現時点でその内容や性質が明らかでないため、その課税関係についても確たることは申し上げられませんが、その上で一般論で申し上げますと、居住者である個人がいわゆるギャンブルにより得た利益については、営利を目的とする継続的行為から生じたものに該当せず、一時的、偶発的な所得と考えられることから、一時所得として課税の対象となります」一方、外国からの観光客など日本に居住しない人が勝ち金を得た場合の課税は、租税条約との関係もあり、簡単な問題ではなさそうです。
山名部長は「その非居住者の居住地国と日本が租税条約を締結している場合には、その租税条約の規定いかんにより、日本で課税されるか否かが判断されることとなります」としました。また、把握することが難しい場合も懸念されます。
山名部長は「あらゆる機会を通じて課税上有効な資料情報の収集に努め、必要があると認められる場合には調査を行うなどして、カジノで得た利益につきましても適正公平な課税の実現に努めてまいりたい」と答弁しました。僕自身は、カジノに反対というわけではないのですが、法案に賛成しかねるところはあります。
それはさておき、一時所得というのは妥当なところかなと思います。
きちんと、入場者を把握して、勝ち負けのデータもきちんと把握して、公正な課税を行ってほしいですね。カジノ勝ち金は「一時所得として課税」との国税庁幹部による注目見解について、どう思われましたか?

2017年度の確定申告における仮想通貨の収入が1億円以上の人は331人!

 国税庁は、先日、2017年に仮想通貨取引を含めた収入が1億円以上あったと申告したのは331人だったと発表しました。
 2017年分の確定申告を集計しました。
 仮想通貨の高騰で1億円以上の資産を築いた人が、ヒット映画の題名をもじった「億り人」と呼ばれて話題となるなどしており、業界関係者は「実際はもっと多いはず」と指摘しています。
 国税庁によると、2017年分の所得税の確定申告を提出したのは2,198万人で、2016年分からほぼ横ばいです。
 所得額は414,298億円で、2016年分から約3%増えました。
 緩やかな景気回復などが背景にあるとみられます。
 全体の申告から公的年金以外の雑所得の収入が1億円以上あった549人を抽出し、このうち、仮想通貨取引による収入があったのが331人でした。
 国税庁が、仮想通貨関連の申告の集計結果を公表するのは初めてです。
 情報サイトのコインデスクによれば、代表的な仮想通貨ビットコインのドル建て価格は201712月半ばに2万ドルに迫り、2016年末に比べて20倍に跳ね上がる場面もありました。
 2017年1年間の上昇率は1,331%と、26年ぶりの高値を付けた日本株(19%)や米国株(25%)をはるかに上回っています。
 日本仮想通貨交換業協会(東京都千代田区)によると、主な仮想通貨の国内取引金額は2017年度に約69兆円と、前年度の20倍に増加し、2018年3月時点の取引口座数は延べ350万にまで拡大しています。
 今回の集計の対象になったのは仮想通貨の売却などで損益を確定したうえで申告手続きをした人だけです。
 331人という数字について、国税庁は「おおむね適正な申告がなされたのではないか」としています。
 しかしながら、仮想通貨の業界関係者は、「昨年の高騰や広がりを踏まえると少なすぎるという印象。申告しなかった人もかなりいるのではないか」と指摘しています。
 国税庁としても、仮想通貨に関連する納税環境の整備に本格的に乗り出したのは2017年からです。
 20178月に仮想通貨で得た所得は原則「雑所得」に該当するという見解を公表し、201712月には仮想通貨を別の仮想通貨と交換した場合の所得の計算方法などを具体的に例示し、適正申告を呼びかけました。
 課題の一つとして挙がっているのが、申告の前提となる取引データの内容や形式が仮想通貨交換会社ごとにバラバラなことです。
 業界関係者によると、交換会社によっては取引データを見ても個別の取引記録が売却なのか購入なのか区別できなかったり、取引履歴を取得できる件数に上限が設けられたりしていることもあったそうです。
 取引履歴を集約して税務申告の資料を作成するサービスを手がけているエアリアル・パートナーズ(東京)の取締役は、「交換会社はビジネスの拡大の方に目が向きがちで、顧客の税務申告の利便性に配慮する意識が低い会社もある」と話しているようです。
 僕自身は仮想通貨取引を行っていませんが、昨今の仮想通貨に関する報道などを見ていると、直感的には331人は少なすぎるのではないかという気はします。
 今後、国税庁がどう調査をして、どれだけ申告漏れを指摘してくるのか、ウォッチしていきたいと思います。
 2017年度の確定申告における仮想通貨の収入が1億円以上の人は331人だったことについて、どう思われましたか?

コインチェックの返金は課税対象!

2018年03月26日(月)

不正アクセスなどによって流出した分の仮想通貨を日本円で補償された時に、取得時の価格より返金価格が高い時には、非課税である損害賠償金には当たらず、課税所得に含まれるとの見解を政府が示しました。
2018年1月に約580億円の仮想通貨「NEM(ネム)」を流出させたコインチェック社は、今週中に顧客に対して日本円で返金する方針を打ち出しています。

政府が、2018年2月27日、立憲民主党の逢坂誠二衆院議員の質問に答えました。
「コインチェック社が日本円で返金したとして、取得時の価格より上回っていた時には、差額が利益とみなされて課税されるのか」との問いに対して、「どのような法律関係に基づき行われるものか、現時点では明らかでないので、お答えすることは困難である」と前置きした上で、「一般論として損害賠償金として支払われるものであっても、本来所得となるべきものや失った利益への賠償は非課税所得にはならない」との認識を明らかにしました。

コインチェック社は、被害当時にNEMを所有していた約26万人全員に対して、1NEM=88.549円として、日本円で総額約460億円の全額を返金する方針を発表しています。
政府の見解に照らし合わせると、NEMを88.549円以下で取得した人は、補償の際に生じた差額が利益とみなされ、所得税を課されることになりそうです。
仮想通貨で得た利益については、2017年9月に国税庁が発表したタックスアンサーにより、原則として「雑所得」として課税されることが明らかとなっています。
雑所得は他の所得と合算されて総合課税され、年をまたいでの損失繰越や、他の所得との損益通算はできません。

コインチェック社の返金対応の方針に対しては、NEM保有者からも反発の声があるようです。
2018年2月15日には、被害者7人が日本円ではなく仮想通貨での返還を求めて、東京地裁に提訴しました。
流出問題を受けてNEMの価格は2018年3月1日現在で41.01円と大きく値下がりしているため、コインチェック社の示した88.549円で返金されたほうが利益は大きくなりますが、「仮想通貨で取り戻したい人もいて、ニーズの問題だ」(原告側の弁護士)というように、保有者にとっては多額の納税が発生する可能性があるにもかかわらず選択の余地がないことが問題の本質と言えそうです。
しかしながら、当のコインチェック社はというと、補償について、原資の説明もされていないため、「本当に返ってくるのか」という利用者の不安は募るばかりのようです。

上場株式の場合でも、MBOなどがあると、自らの意思に関係なくスクイーズアウトされてしまいますが、やはり、投資は自己責任ということですね。
特に、仮想通貨に関しては、市場がまだ成熟していないため、今後予想もしえないようなことが起こりかねません。
値上がりを狙うのはもちろん良いですが、その辺のリスクを認識したうえで投資しないといけないですね。

コインチェックの返金は課税対象となりそうなことについて、どう思われましたか?


海外不動産を使う節税を見直し!

2018年01月23日(火)

給与所得控除の見直しやたばこ増税、森林環境税の創設など、2018年度の税制改正では比較的高所得のサラリーマンへの増税が目立った一方、使えなくなるとみられていたある節税策が制限を免れました。
海外不動産への投資を通じ発生させた赤字を、日本国内の所得に合算して税負担を圧縮する手法です。
今回は優先度が高くなかったため見送られましたが、今後は見直し対象になる可能性があります。

この手法は、アメリカやイギリスなど海外の中古住宅を購入して賃料収入を得つつ「減価償却費(=経費)」も発生させて所得を圧縮する(赤字にする)というものです。
海外不動産から生じた赤字を個人所得の総額から差し引く対象にできるという、日本の所得税法の仕組みを活用しているスキームです。

所得税率は課税対象となる年間所得が1,800万円以下なら33%ですが、この額を超えると40%になります。
例えば所得2,000万円の人が、海外不動産投資で300万円ほど「赤字」を出せば最終的な税率を抑えられるのです。

特に効くのが高所得のサラリーマンです。
各国の資産課税に詳しいネイチャー国際資産税の芦田敏之代表税理士は、「企業のオーナー社長より、外資系証券など高額給与所得者の利用が多い」と話しているようです。

ヨーロッパやアメリカの建物の平均寿命は日本より長くなっています。
一方で、日本の税法の計算方法では、法律上の耐用年数を過ぎた中古建物の使用可能年数は4~9年程度です。
これをヨーロッパやアメリカの物件にも当てはめ、あと10年以上は使える物件の価値を4年程度でゼロにして書類上の損失を出すという節税策が、富裕層を中心に活用されているようです。

ヨーロッパやアメリカでは建物の価値が日本より高く、賃料も稼げます。
不動産会社以外にもコンサルタントなどが参入し、節税目的の海外不動産投資が静かな盛り上がりを見せていました。

こうした手法を苦々しく見ていたのが、会計検査院です。
日本の税法での建物の使用可能年数の考え方が「国外にある物件には適合していない恐れがある」とし、富裕層が多い東京・麹町税務署管内などの延べ2万8千人超の確定申告書を分析して実態を調査しました。
その結果、賃料収入を上回る減価償却費を計上し損失を出している例が多いと分かったようです。
「損益通算して所得税額が減ることになり、公平性を高める検討が必要」と指摘し、2016年には見直しを求める検査報告も出しています。

不動産業界は、この節税策が「間もなく使えなくなる可能性がある」とみて駆け込み営業を展開しました。
分譲大手が2017年秋に実施したセミナーに出席した男性投資家も「2018年以降に制度が変わる可能性への言及があった」と話しているようです。

だがフタを開けると、今回は“温存”されました。
制度変更では他に優先度の高い項目が多かったためのようです。
減価償却制度を海外不動産の耐用年数を踏まえたものに変えるには大幅な作業も伴い、「それなりの時間がかかる」(減価償却制度を担当する財務省の税制第3課)ようです。
過去には、検査院が2010年に問題を指摘した中小企業への租税特別措置の見直しが、2017年までずれたこともあります。

それでも財務省の担当者は「検査院報告は重く受け止めており、海外不動産の実態把握がまず必要」と強調しており、節税策を放置するつもりはないようです。
数年単位の時間がかかりそうだが、見直しが実現すれば、日本の高所得者層による海外不動産の取得動向も変化してきそうですね。

会計検査院は頑張っていますね。
たまに、疑問符の付く調査もしていますが(笑)。
あとは、こういったこともあり、国税局も節税について研究しており、節税策はどんどんふさがれているという印象ですね。
税理士として、なかなか節税策を提案しにくい時代になってきていますね。
きちんと税制改正のリスクを説明していないコンサルタントなどが、世の中には結構いるような気がしますが、ここはきちんと説明しておかないと危ないですね。

海外不動産を使う節税が見直されそうなことについて、どう思われましたか?

カテゴリー
BLOG

BLOG(公認会計士)

不正会計のニデックは「くみしやすい相手」のPwC京都といびつな関係!

日本経済新聞によると、ニデックの会計不正の疑義を調べた第三者委員会の報告書により、ニデックと監査を請け負ってきたPwC京都(現PwCジャパン)のいびつな関係が明らかになりました。

ニデックはPwC京都を「くみしやすい相手」とみて強引な会計処理を推し進めたほか、不正事案の調査費も負担させていました。

ニデックは創業者の永守重信氏による強烈な目標達成へのプレッシャーを背景に、収益性が悪化した資産の減損処理を回避するなど不正な会計処理が横行していました。

第三者委員会は不正が相次いだ要因のひとつに「会計監査人に対する不誠実さ」を挙げています。

第三者委員会によると「監査人から都合の良い意見を引き出そうとする様子が至るところで観察された」ようです。

ニデックの役職員はPwC京都を「説得しやすい相手」「くみしやすい相手」と捉えていました。

中でも永守氏は「PwC京都の監査が甘いものであると考えていた」そうです。

PwC京都は2023年にPwCあらたと合併しました。

永守氏は「統合すればニデックがこれまでやってきた会計処理は通用しないだろうという危機感があった」と第三者委員会に答えています。

実際、PwC京都はニデックから虚偽の説明をされたり、証拠を隠蔽されたりすることもありました。

しかしながら、一部の会計不正はPwC京都も把握していました。

2020年に子会社で架空の売り上げや在庫の二重計上などが発覚した際、内部通報を受けたPwC京都はニデックに調査を要請しました。

子会社の社長らは本社の役員から強い業績プレッシャーを受けたと証言しましたが、PwC京都は本社のプレッシャーに関する記述をヒアリングの議事録からなくす修正をしました。

別途、PwC京都は本社の経営幹部による指示がなかったかを確認するため、メールのフォレンジック調査を要請したものの、ニデックの内部監査はPwC京都に提出するデータを恣意的に選んでいたそうです。

ニデックとPwC京都のいびつな関係を示すエピソードは他にもあるようです。

別の子会社で2022年に発覚した会計不正を受け、PwC京都は外部専門家によるフォレンジック調査を要請しました。

こうしたケースでは通常、調査費用を企業が支払いますが、永守氏が費用の半分を監査法人に負担させるよう指示し、PwC京都は本来受け取るべき監査報酬を減額する形で負担を受け入れました。

PwC京都の負担受け入れのてん末を受けて、永守氏は社内の稟議書で「今後は(PwC京都が)安易な指示を出さぬようすべく、よい警告になったと思う」とコメントしています。

こうした報告書の具体的なやり取りを見て、監査業界からは「ニデックと監査法人のパワーバランスが明らかにおかしい」と驚きの声が聞かれました。

ある公認会計士は「PwC京都の監査報酬に占めるニデックの割合が大きいために強く出られず、監査の甘さにつながったのではないか」とみています。

2023年にPwCあらたと合併する前のPwC京都の売上高は約70億円で、うちニデックが支払った監査報酬は1割弱を占め、大口顧客でした。

第三者委員会の委員である井上寅喜公認会計士は先日の会見で、「調査の過程で把握した問題は膨大な量だった」と強調しました。

第三者委員会によると、調査は2020年度以降を対象としていましたが「かなり前から会計不正があったと推察される」としています。

第三者委員会は今回の調査の対象はあくまでニデックの会計不正であり、監査法人に対する「評価はしていない」という立場です。

第三者委員会が監査調書を閲覧したり、公認会計士をヒアリングしたりすることはありませんでした。

PwCジャパンは日本経済新聞の取材に対し、「第三者委員会の調査に真摯に協力し、委員会からの質問事項に事実認識を全て回答した」と答えています。

オリンパスの粉飾決算などを受け、金融庁は2013年に「監査における不正リスク対応基準」を設けました。

「監査人は不正リスクを常に留意し『職業的懐疑心』を保持しなければならない」と定めています。

日本公認会計士協会によると「職業的懐疑心」とは「監査証拠をうのみにせず、批判的に評価する姿勢」を指しています。

ニデックの監査でPwC京都と後継組織であるPwCジャパンの職業的懐疑心は働いていたのでしょうか?

ある大手監査法人のパートナーは「永守氏のようなカリスマ経営者に対し、一会計士が対抗するのは簡単ではない。会社や経営者にとって不都合なことが発覚した際、会計士個人ではなく、組織として対峙する体制がPwC京都に整っていたのか、検証する必要がある」と指摘しています。

PwCジャパンは日本経済新聞の取材に対し、「個別の監査業務の内容についてのコメントは差し控えるが、当法人は、今後も社会の期待に応えるべく監査品質の向上に向けた不断の取り組みを継続していく」とコメントしています。

この記事を見る限りでは、PwC京都にも原因があったのではないかと思いますね。

会計監査は独立性が要求されるため、特定の企業からの報酬のウェイトが高いのはリスクがあるというのは昔から言われていることです。

中央青山監査法人がなくなったときに、京都の大企業が、京都監査法人としてやっていくよう懇願したという記事を昔読んだことがありますが、こういう意図があったのかもしれませんね。

今後、どうなるのか分かりませんが、処分されても仕方がない事件のようには個人的には思いますね。

不正会計のニデックは「くみしやすい相手」のPwC京都といびつな関係だったことについて、あなたはどう思われましたか?


IFRS適用拡大や監査業務の国際化に対応のため公認会計士試験に英語を導入!

2026年01月07日(水)

日本経済新聞によると、公認会計士・監査審査会は、先日、2027年の公認会計士試験から英語での出題を始めると発表しました。

1次試験に当たる短答式試験の総点数の1割程度を占めるようです。

国際会計基準(IFRS)適用企業の拡大や日本企業の海外グループ会社の監査などが増えており、公認会計士に一定の英語力が求められていることに対応する。

短答式試験の財務会計論と管理会計論、監査論の3科目で英語での出題が始まります。

先日公開された各科目のサンプル問題では、管理会計の説明として正しい英文を選ぶ問題や、英文監査報告書の空欄を埋める選択問題などが例示されました。

日本基準とIFRSの差異として正しい記述を選ぶ問題もありました。

海外子会社の監査などで日本の公認会計士が英語に関わる機会は増えています。

大企業を中心にIFRSの採用が広がるなか、「IFRSの日本語訳ではニュアンスが理解しきれない箇所は英語原文を読めたほうがよい」(公認会計士・監査審査会)という側面もあります。

日本公認会計士協会の鶴田光夫副会長は「国際的な活動をする上で、英語はビジネスの共通言語。なじみのない人にとっては少し厳しいかもしれないが、苦手でも挑戦する前向きな人に業界に来てほしい」と話しています。

公認会計士試験を巡っては、2027年試験より3〜4年かけて段階的に論文式試験の合格基準を引き上げる方針も発表されています。

合格率の低下が見込まれるため、論文式の受験者数を増やす必要があり、あわせて短答式の合格者数を増やします。

現状は受験者が短答式の勉強に注力する傾向があるといい、公認会計士・監査審査会は「監査には会計基準を応用し企業に理論的に説明する力が必要。論文の勉強に力を入れてほしい」としています。

公認会計士・監査審査会は監査におけるIT活用やサステナビリティー開示・保証に関する出題についても検討を進めています。

公認会計士に求められる知識や能力が多様化している状況を試験に反映する狙いがあります。

僕が当時の公認会計士2次試験に合格した1996年と比べると、時代の移り変わりを感じますね。

英語はビジネスの共通言語ですし、理論的に説明する力も必要でしょうから、方向性として正しいでしょうね。

早く受かって良かったと思いますが(笑)。

IFRS適用拡大や監査業務の国際化に対応のため公認会計士試験に英語を導入することについて、あなたはどう思われましたか?


波乱の日本公認会計士協会の会長選はサステナ推進に中小そっぽで初の大手以外!

日本経済新聞によると、日本公認会計士協会の新会長に仰星監査法人の南成人氏が就きます。

2006年以降で準大手や中堅監査法人から選ばれるのは初めてです。

「予想外」の結果になった背景には、サステナビリティー保証などを巡り、大手とそれ以外で温度差があったとの声が多いようです。

公認会計士の業務は多様になっており、これまで以上に難しいかじ取りが求められます。

「驚いた。会長のイスは大手で持ち回りと思っていた」(大手監査法人パートナー)と、次期会長選考の結果は公認会計士業界に驚きをもって受け止められました。

立候補したのは仰星監査法人理事の南氏と、あずさ監査法人専務理事の小倉加奈子氏の2人で、前評判では小倉氏が有利とみられていたようです。

日本公認会計士協会は法律で設立が義務付けられています。

「公認会計士の業務について調査研究を行い、必要に応じて官公署に建議または諮問に応ずること」などと事業内容も定められています。

「ビッグ4」と呼ばれる四大監査法人の体制になった2006年以降、会長は四大法人の出身者が占め、現在の茂木哲也会長はEY新日本監査法人の出身です。

会長は会員の投票ではなく、推薦委員と呼ばれる代表者16人の投票で決まります。

16人の内訳は会計士協会の役員7人、各地の会員が所属する地域会が推薦する7人、学者など外部委員の2人です。

2025年4月の選挙では南氏が11票、小倉氏が5票を獲得し、南氏に軍配が上がりました。

準大手から会長が選ばれた背景を探ると、会計士の業務が多様化し、協会が取り組むべきテーマが広がってきていることがあります。

ある会計士は「『サステナ推進の小倉』と『中小支援の南』の争い」と評しています。

あずさ監査法人の小倉氏が重点的に主張したのはサステナ開示保証の制度化と、それに伴う法改正対応です。

仰星監査法人を小規模法人から準大手に成長させた南氏は中小への支援などを訴えました。

国内では2027年3月期から時価総額3兆円以上の東証プライム上場企業を対象にサステナ情報の開示が必要になり、翌年度から監査法人などによる保証も義務化される方向で議論が進んでいます。

報酬は現行の3割程度が目安とされ、監査法人には新たなビジネスチャンスになる一方で、システム投資や人材育成も必要になります。

3兆円以上の大企業の会計監査は大手監査法人の独壇場で、サステナ保証の「恩恵」を受けるのは当面、大手が中心になる見通しです。

金融庁は段階的に時価総額基準を引き下げプライム全社に広げる方針ですが、企業側の負担増加に加え、アメリカ発の「反ESG」の潮流もあり、どこまで対象が広がるかは不透明です。

こうした中で中堅・中小にはサステナ保証は「大手の話」と映ったようです。

中堅のふじみ監査法人の山田浩一理事長は「中小法人にとってサステナ保証の対象になるのは仮に基準が下がっても数社あるかないかだ。システムや人材教育にそこまで投資できない」と話しています。

「サステナ保証」への支持が広がりを欠いた要因は監査業務で大手監査法人のシェアが低下し、準大手や中堅の存在感が増していることもあげられます。

公認会計士・監査審査会によると、大手法人所属の会計士の比率は10年で4割から3割に低下しました。

経理や経営企画など企業内で働いたり、税理士業務で生計を立てたりする会計士にとっても喫緊の課題ではありません。

ある日本公認会計士協会の幹部は「多くの会員にとってサステナ保証は優先順位が低く、全体のニーズに満たないと判断されたのだろう」とみています。

大手監査法人に所属しない公認会計士の代弁者として期待が高まる南新会長ですが、協会運営は容易ではありません。

「公約」の中堅・中小への支援を強化しつつ、迫るサステナ保証への対応は必要です。

青山学院大学の八田進二名誉教授は「選出は、地方や中小などに光が当たっていないとの意思表示だった。運営には大手の協力が不可欠だ」とクギを刺しています。

新会長就任は7月23日付を予定しています。

一部には「準大手出身で会長が務まるのか」と冷ややかな見方もあるようです。

南氏は公認会計士受験予備校の「名物講師」だった顔も持っています。

大手監査法人の公認会計士にも「南先生の授業を受けた」という人は多いようです。

地域や規模を問わず気脈を通じる強みを生かして実績を重ねる必要があります。

日本経済新聞は、7月23日付で日本公認会計士協会の会長に就任する南成人氏に立候補した背景や任期中の抱負を聞いています。

――会長選に立候補された理由は何ですか。
「監査法人の経営をしながら会計士協会の仕事を20年近くやってきた。経営の方は達成感がある一方で、業界内の課題を感じることが増えた。一番は若い会計士が監査法人に入って作業に追われ、経営への助言など仕事に魅力を感じる前にやめてしまうことだ。若い世代に魅力ある業界にしていきたい」

――会長選はどのように臨みましたか。
「16人の推薦委員の前で2回のプレゼンと質疑応答の準備を進めた。現在、協会では副会長として中小支援や地域活性化などを担当している。それ以外の施策も考えないといけない。業界の課題を関係者にヒアリングしながら準備を進めた」

――どういった点が推薦委員から評価されたと思いますか。
「監査において社会から信頼され、若い世代がやりがいを感じてもらえる業界をつくりたいと訴えた。サステナ保証など新しい領域で会員が活躍する仕組みを整え、社会の信頼を得るとの点に共感していただいたのではないか」

――会計士協会の会長就任後、どんなことに取り組まれますか。
「魅力ある業界にしていくために、十分な監査時間の確保が必要だ。有価証券報告書の株主総会前開示が政府から要請されたが、大幅な前倒しは現状では難しい。しっかり時間を確保できる制度設計を協会としてもお願いしていく。並行して監査調書の電子化や人工知能(AI)を活用した監査の効率化も進める」

「中小法人については監査品質を底上げしていかないといけない。公認会計士・監査審査会の検査に基づく総合評価は大手と準大手・中小で差がある。5段階評価で上から3つ目以上の評価を得ることを全法人に求めたい。相当厳しいが、言っていくつもりだ」

「地域も活性化していかないといけない。非監査法人所属の会員が全体の6割で税理士や社外役員などで生計を立てている。成長するための研修や業務領域を増やす取り組みを進める。監査法人を離れると個の世界に入りがちだ。成功事例など暗黙知を共有するためのネットワーキングの機会を提供したい」

――サステナ保証は従来より優先順位が下がるのではとの見方もあります。
「(優先順位が)下がることはない。サステナ保証は時価総額5,000億円以上のプライム上場企業で30年3月期からとロードマップが敷かれている。その先はどうなるかわからないが、仮にプライム全体に広がる場合、まだ時間的に余裕があり、中小法人を含めて対応できると考えている。業界として教育制度を整えていきたい」

日本公認会計士協会四国会の総会には、毎年、茂木会長は来られていましたが、僕も個人的には、監査法人関係の話ばかりしていて、監査法人に属していない公認会計士のことは重視されていないのではないかと思っていましたので、南次期会長には期待したいと思います。

南次期会長も監査法人の人なので、監査法人に属していない人のことを本当に分かるのだろうかという気はしますが。

波乱の日本公認会計士協会の会長選はサステナ推進に中小そっぽで初の大手以外から選出されたことについて、あなたはどう思われましたか?


真の勝者はMLBの会計士?

RONSPOによると、メジャーリーグ機構はドジャースとカブスの東京ドームでの開幕シリーズがメジャー史上最大の単独国際イベントとなったことを発表しました。

ドジャースの大谷翔平(30)選手ら日本人メジャーリーガー5人が出場した今回のシリーズの視聴者数、グッズ販売数、観客動員数でメジャーの新記録を樹立しました。

アメリカのメディアは「真の勝者はメジャーリーグの会計士だ」と皮肉っています。

“MVP男”大谷選手が凱旋帰国した東京シリーズは記録づくしの大成功に終わりました。
史上初の日本人同士の開幕対決となった山本由伸選手と今永昇太選手が投げ合い、大谷選手が2安打2得点をマークして、ドジャースがカブスに4-1で勝利した開幕戦の日本での平均視聴者数は、2,500万人以上で、国際イベントでは過去最高だった昨年のドジャースとパドレスの韓国シリーズの1,870万人を600万人以上も上回ったのです。
マリナーズのイチローの引退試合となった2019年のマリナーズとアスレチックスの東京シリーズの開幕戦の560万人に比べると1,900万人以上も多かったそうです。
全米での過去最高記録である2017年のワールドシリーズ第7戦、ドジャース対アストロズの2,820万人には届かなかったですが、2位の記録だった2019年のワールドシリーズ第7戦、アストロズ対ナショナルズの2,300万人を上回りました。
大谷選手が今季1号を放ちドジャースが連勝した第2戦も2,300万人以上の視聴者数を記録しました。

また、ドジャース対巨人のエキシビションゲームも1,800万人の平均視聴者数を記録し、これは全米で最も視聴されたMLBのエキシビションゲームとなりました。

ドジャース対阪神の平均視聴者数も1,230万人でした。
時間帯が悪かったアメリカでの視聴者数も大成功でした。

シカゴで午前5時、ロサンゼルスで午前3時に試合が始まりましたが、開幕戦がFOXで平均83万8,000人の視聴者を記録し、アジアで行われた開幕戦としてはMLB史上最高記録を更新しました。

昨年の韓国シリーズでの平均視聴者数35万人を139%上回っています。
グッズ販売も史上最大の売り上げを記録しました。

Fanatics社によると、総売り上げは4,029万ドル(約60億円)にのぼり、同社の最高記録となりました。

東京ドームの場外に設置された巨大なオフィシャルストアには、140台のレジが設置され、1時間あたり平均1,000件以上の取引があり、50万以上の商品が販売されました。

最も売れたのは東京シリーズのワッペンが貼られた大谷選手のユニホームでした。

また、ネットで販売されたアーティストの村上隆氏とコラボした東京シリーズのユニホームは、発売開始1時間で在庫がなくなったそうです。

約60億円の売り上げは、国際イベントでは過去最大だった2024年のロンドンシリーズを320%も上回り、全米で最もグッズ売り上げのあった2022年のロサンゼルスでのオールスター戦ウイークの数字も105%上回っています。
トレーディングカードのTOPP社も、特別に「TokyoSeries MegaBox」を販売しました。

これも大ヒットで1週間で1万2,000箱を販売し、約20万人が楽しんだそうです。
また、観客動員も、阪神、巨人のエキシビションゲーム4試合と開幕2試合を合わせた6試合で計25万2,795人を数えました。

Mastercardのチケットの先行販売では、38万人以上が同時に殺到しました。
さらに、東京スカイツリーなど東京ドーム以外の各所でファンフェスティバルも行われ、12日間で45万人以上のファンが集まりました。
SNSやネットの世界も席巻しました。

MLBの公式アカウントに投稿された動画コンテンツは、計8,807万回も再生され、昨年の韓国シリーズに比べて75%増でした。

SNSの関連コンテンツのインタラクションは、917万回で、これも韓国シリーズの50%増でした。

今回は、MLBアプリ内で初めて日本語のコンテンツが公開されたことで、期間中のアクセスが急増したのです。

アプリへのアクセス数は、平均的な春季キャンプ時に比べて約2倍になっています。
スポンサー収入も記録を更新しました。

今回は23社のスポンサーが全国各地で活動を展開しました。

MLB公式サイトは、各社の広告企画を紹介しています。

セブンイレブンは全国2万2,000以上の店舗でプロモーションを行い、日本航空は大谷とMLBのロゴが描いたドリームショウジェットを運航し、チケットプレゼント企画を実施して27万人以上の応募者があったそうです。

アサヒビールは、東京シリーズの記念のビール缶を200万本以上製造し、チケットプレゼント企画には、44万8,000人が応募したそうです。

スポンサー収入は、これまで最多だった2024年の韓国シリーズを240%上回りました。
アメリカのスポーツサイトの「エッセンシャリスポーツ」は「ポケモンや鬼滅の刃などの人気アニメメシリーズとコラボしたファンイベントもたくさんあった。試合だけでなくMLBと日本の野球の絆が強まった。東京シリーズは、単なる野球の試合ではなく、スポーツマーケティング、文化融合、経済的成功の特別な舞台だった」と、東京シリーズの成功を評価した上で、こう皮肉ることを忘れていませんでした。
「MLBは野球だけのために活動しているのではなく収益のために活動している。この傾向が続けば真の勝者はMLBの会計士になるのかもしれない」

会計士が儲かるのかどうか分かりませんが、マーケティング会社やコンサルティング会社とかと契約していて、結構な報酬を支払っているんでしょうね。

皮肉られるほど日本が熱狂したのだと思いますが、やはり、大谷選手をはじめ、たくさんの選手がメジャーリーグで主力として活躍していることやWBCなんかが影響しているんでしょうね。

それを考えると、野茂選手やイチロー選手たちが築いてきた道が素晴らしかったんだなぁと改めて感じました。

真の勝者はMLBの会計士?について、あなたはどう思われましたか?


インボイス制度開始で8割超の公認会計士や税理士の業務量が増加!

2024年04月26日(金)

TECH+によると、freeeは2024年4月11日、公認会計士や税理士を対象に実施した、インボイス制度と電子帳簿保存法対応に関するアンケート調査の結果を公表しました。

インボイス制度開始によって80.6%の公認会計士や税理士は業務量が増えたことが明らかになりました。

このレポートは、freeeが2024年2月22日〜3月1日、公認会計士または税理士196人を対象にWEBアンケート方式で実施したインボイス制度と電子帳簿保存法対応に関する調査の結果に基づいています。

インボイス制度対応は業務量に影響をおよぼしたか尋ねると、「20〜39%増えた」が36.2%、「1〜19%増えた」が31.1%、「変わらない」が18.9%「40%以上増えた」が13.3%、「減った」が0.1%の回答となっています。

全体の80.6%がインボイス制度対応で業務量が増えたと回答しました。

インボイス制度対応のために顧問料を値上げしたか質問すると、「行っておらず、検討もしていない」が41.8%、次いで「行ってはいないが、検討している」が32.7%、「行った」が20.9%、「その他」が4.6%となり、インボイス制度対応を目的とした値上げは現状74.5%が行っていませんでした。

インボイス制度対応のために従業員を増員したかという問いには、「行っておらず、検討もしていない」が85.2%、次いで「行ってはいないが、検討している」が12.2%、「行った」が1.5%、「その他」が1%と、従業員増員は行わず現状維持で対応する事務所がほとんどでした。

また、電子帳簿保存法対応は業務量が増えたか聞くと、「変わらない」が46.9%、「1〜19%増えた」が32.1%、「20〜39%増えた」が15.3%、「40%以上増えた」が4.1%、「その他」が1.5%と、電帳法対応で業務量が増えた先は半数を超えることがわかりました。

今後新たに生じる制度対応に不安はあるか尋ねると、「少しある」が41.3%、「大いにある」が24.5%、「ある」が19.4%、「全くない 」12.2%、「その他」が2.6%で、85.2%が将来の制度変更対応に関して不安を感じていることが明らかになりました。

記帳代行を基本的にやっていない弊事務所でも、グダグダの電子帳簿保存法はともかく、インボイスは質問対応を含めて業務量は増加しています。

そして今年は、定額減税で業務量が増えることが明らかです。

個人的には、賃上げと言っている割に、一方で収益を生まないような業務を増やしているので、時間やコストが増加しているのは明らかなので、業務量が増加した事業者や会計事務所に、1人当たりいくらとか税額控除してくれるような仕組みを作ってほしいなぁと思います。

インボイス制度開始で8割超の公認会計士や税理士の業務量が増加していることについて、あなたはどう思われましたか?


公認会計士のマネロン対策が厳格に!

日本経済新聞によると、政府は2024年4月から司法書士や公認会計士に対し、マネーロンダリング(資金洗浄)対策を厳しくするように求める見通しです。

顧客となる企業や個人に、取引目的や職業を確認することを義務付け、疑わしい取引は行政に報告することを課します。

改正犯罪収益移転防止法の施行に伴うもので、対象は司法書士や行政書士、公認会計士、税理士といった士業になります。

これまでは氏名や住居、生年月日など顧客の基本情報を確認する義務が課されていました。

今後は本人確認以外に、取引を行う目的、職業・事業内容も確認します。

法人の場合は、実質的支配者の確認も求めます。

すでに義務化している金融機関と同様の内容を求めることになるのです。

行政書士、公認会計士、税理士には新たに「疑わしい取引」の届け出義務を課します。

顧客から得た収益が犯罪による収益である疑いがあると判断した場合に、所管行政庁に速やかに届け出ることを義務付けます。

200万円を超える取引は、資産や収入の状況も確認します。

公認会計士は顧客の会社設立の手続きを行うことがあります。

例えば、事業実態のないペーパーカンパニーは、資金洗浄に使われる可能性があります。

こうした場合は「疑わしい取引」として届け出対象になることが想定されます。

マネロン対策を強化する背景には、特殊詐欺などが増え、犯罪者の資金源となっている可能性があるからです。

警察庁によると、2022年には特殊詐欺の被害額が8年ぶりに増加し、2023年も11月末時点で2022年を上回る被害額となりました。

クレジットカードの不正利用被害額も2022年には約437億円にのぼり、過去最悪を更新しました。

テロ資金などを警戒する国際社会からの圧力も強まっています。

各国・地域のマネロン対策を調べる国際組織「金融活動作業部会(FATF)」が2021年に公表した第4次審査の結果で、日本は実質的に不合格を意味する「重点フォローアップ国」という評価を受けたのです。

なかでも士業や非金融機関は「マネロン対策への理解が不十分」「その監督当局もリスクベースによる監督を実施していない」など厳しい評価を受けました。

数年後に控える第5次審査では士業・非金融機関への審査が強化される見込みです。

士業の一つである公認会計士を所管する金融庁は、公認会計士と監査法人を対象に改正犯収法施行に伴う実務上の新たな指針を2024年3月末までに示すようです。

指針案によると取引目的や職業などの確認義務の対象業務は、財務に関する相談業務に付随した会社設立の手続き時などになる見通しです。

金融庁は新たな指針をもとにモニタリングも行います。

問題が見つかれば犯収法に基づき報告徴収や是正命令を出すことも視野に入れています。

マネロン対策は預金を扱う大手銀行や地域金融機関にとっても喫緊の課題です。

金融庁が2021年から金融機関にマネロンに関する体制整備を要請していました。

80超の項目を並べて対応を求めており、2024年3月末は対応完了の期限となります。

金融庁や財務局は、各地域でマネロン担当役員を対象としたフォーラムや勉強会を開いて対応を促します。

金融庁は2024年4月以降、指針に関する不備がある金融機関には業務改善命令などの行政処分を出すことも辞さない構えです。

公認会計士も、マネロンに関する対応が必要な時代なんですね。

それだけ、特殊詐欺などが増えているということなんでしょうけど。

公認会計士のマネロン対策が厳格になることについて、あなたはどう思われましたか?


PwCあらたとPwC京都が合併して「PwC Japan有限責任監査法人」へ!

LIMOによると、PwCあらた監査法人(以下「あらた」という)とPwC京都監査法人(以下「京都」という)は、2023年12月1日付で合併すると発表しました。

あらた・京都ともに4大国際会計ファーム・コンサルティングファーム(Big 4)の一つである「PwC(PricewaterhouseCoopers、プライスウォーターハウスクーパース)」のメンバーファームです。

監査法人とは、他人の求めに応じ報酬を得て、財務書類の監査又は証明を組織的に行うことを目的として、公認会計士法第34条の2の2第1項によって、公認会計士が共同して設立した法人のことです(公認会計士法第1条の3第3項、第2条第1項)。

一般的には、上場している企業の決算を監査する、公認会計士資格を持つ者が所属する組織と言われます。

実際は、上述の法定監査以外にも、「任意監査」「決算早期化支援」「経理・財務に関する相談業務」「コンサルティング業務」など多くの業務を行っています。

そのため、社員も公認会計士資格者のみで組織されているわけではなく、様々なバックグラウンドを持った者が在籍しています(法律上、公認会計士でない社員の割合は決められています)。

国際会計ファーム・コンサルティングファームとしては大規模グループが存在し、
・Deloitte Touche Tohmatsu(デロイト トウシュ トーマツ)
・EY(Ernst & Young、アーンスト&ヤング)
・KPMG
・PwC(PricewaterhouseCoopers、プライスウォーターハウスクーパース)
の4グループ(順不同)が「Big 4」と呼ばれます。

「Big 4」それぞれのメンバーファームが日本国内にも存在し、4大監査法人と呼ばれており、以下のとおりです。
・有限責任監査法人トーマツ(デロイト)
・EY新日本有限責任監査法人(EY)
・有限責任あずさ監査法人(KPMG)
・PwCあらた有限責任監査法人(PwC)

2023年6月1日、あらたは京都との統合に向けた協議を開始したと公表しています。
ともに同じPwCのメンバーファームであるため、Purposeも共通しています。

また、監査業界では、人的資本や気候変動対策を記載する、サステナビリティ関連開示情報の保証業務(著者注:「経理の状況」に対してと同様に何らかの保証をすること)を担うことが想定されることや、テクノロジーを用いた監査の更なる高度化が求められることなど、監査法人を取り巻く環境が大きく変化することが見込まれています。

両法人の強みを活かすことで、統合して規模を拡大することが高品質の保証サービスを提供できるとしています。

<各社概要>
●PwCあらた有限責任監査法人
・設立:2006年6月1日
・人員:3,006名(2023年6月30日時点)
・売上高:609億8,100万円(2022年7月1日~2023年6月30日)
・主要顧客:トヨタ自動車株式会社(東証プライム、7203)、ソニーグループ株式会社(東証プライム、6758)ほか、トヨタ傘下企業、ソニーグループ傘下企業など

●PwC京都監査法人
・設立:2007年3月19日
・人員:443名(2023年6月30日時点) ・売上高:69億9,000万円(2022年7月1日~2023年6月30日)
・主要顧客:KDDI株式会社(東証プライム、9433)、ニデック(旧:日本電産)(東証プライム、6594)、京セラ株式会社(東証プライム、6971)、任天堂(東証プライム、7974)

京都の主要顧客を見て、驚かれた方もいるのではないでしょうか?
準大手監査法人ながら、多くのグローバル企業の会計検査人を担当しているのです。

2023年12月より、4大監査法人の名称が変更となります。
17年の歴史がある「あらた」の名が消えて、「PwC Japan有限責任監査法人」となります。

僕は、監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)の出身ですが、就職活動をしていた頃は、6大監査法人と言われていました。
・太田昭和監査法人(E&Y)
・中央監査法人(C&L)
・監査法人トーマツ(DTT)
・朝日監査法人(AA)
・センチュリー監査法人(KPMG)
・青山監査法人(Pw)
色々とくっついたり、離れたりで提携ファームが変わったり、この中にはカネボウ事件でなくなった監査法人もありますし、今でも名前が残っているのはトーマツだけですね。
『トーマツ』はあまり知られていないのかもしれませんが、実は、監査法人等松・青木・津田・塚田・青木・宇野・月下部事務所の『等松』なのです。
大手監査法人がくっついたり、離れたりするたびに、粉飾の歴史などを思い出しますね。

PwCあらたとPwC京都が合併して「PwC Japan有限責任監査法人」になることについて、あなたはどう思われましたか?


会計監査の現場離れ!

日本経済新聞に東京都立大学大学院の松田千恵子教授が以下のように、書かれています。記録的な猛暑とそれに続く豪雨などで体調を崩した人も多いでしょう。
新型コロナウイルスも相変わらず猛威を振るっています。
しかしながら、感染症法上の分類が「5類」に移行して以来、会食や旅行需要は相当回復してきました。

コーポレートガバナンス(企業統治)の世界でも、社外役員を含む現場視察やオフサイト、監査役員による現場実査などもコロナ前と同様に活発に行われるようになっています。
ただひとつ気になるのは、時たまささやかれる「会計監査のリモート化が戻らない」という点だそうです。

もちろん、多くの会計監査人は真摯に現場で業務を遂行しています。
移動にさしたる障害がなくなった今、リアルでの監査は通常のことでしょう。
しかしながら、コロナ禍で行われていたような、実地棚卸をスマートフォン越しに済ませるといったことも引き続きあるという声を時々耳にするようです。

リモートワークに異を唱えるつもりはありません。
むしろ、適宜活用して生産性を上げることは大事です。
会計など情報を扱う分野は、リモートワークとの親和性も高いでしょう。
ただし、率直に言えば、実地棚卸などを含む会計監査については、当然ながら現場をしっかり見てほしいというのが本音です。

ある監査法人の調査によれば「今後は不正リスクが高まる」と感じている企業の割合は2020年に59%でしたが、22年には64%へと上昇しました。
これまで現場のチェックや対面での状況把握が難しかったため、不正の芽が見えなくなっているのではという不安の表れとも言えるでしょう。

一般に、景気の先行きが不透明になれば、将来への不安や金銭面の困窮、ノルマ達成圧力の増大などにより、不正に走る動機は多くなります。
基本中の基本とも言える、「しっかりと現場を把握すること」の重要性を改めてかみしめるべき時機でしょう。

僕自身は、実地棚卸の本を出していますので、少し前に監査法人の後輩から棚卸の立会はZoomとかで現場でつないでやっていますと聞いて、コロナ禍とはいえ大丈夫なのだろうか?と思いましたが、やはり現場に行って現物を確認することが重要だと思いますね。
過去においても、棚卸を通じた粉飾がたくさんあり、会計監査人が基本的に必ずやらなければならないこととして、実査・立会・確認があるわけですから、実地棚卸の立会は必ず現場に行ってやってほしいですね。

会計監査の現場離れについて、どう思われましたか?


形式的な作業に失望し公認会計士の監査法人離れが進む!

日本経済新聞によると、財務諸表をチェックする会計監査の担い手不足が深刻になっているようです。
監査法人で働く公認会計士の比率は10年で10ポイント下がりました。
上場企業数や監査業務量が増え続けるなか、やりがいに乏しい形式的な作業に失望し、スタートアップやコンサルティング企業に転身する動きが目立っています。
資本市場の門番役を担う監査制度に、空洞化の危機が迫っています。

「お世話になりました」と、監査法人の年度末から初めにあたる6月から7月、大手法人幹部のメールボックスには所属公認会計士から届く離職のあいさつが引きも切らないようです。
「採用するのと同じ規模の人数がやめてしまう」と頭を抱えています。

公認会計士登録者は2023年3月末時点で3万4,436人と10年前から38%増えていますが、監査法人所属の公認会計士は1万3,980人と7%しか増えていません。
10年前に51%だった監査法人所属者比率は41%まで低下しました。

公認会計士は歴史的に流動性の高い職種です。
監査法人内でパートナーと呼ばれる役職者になれるのは同期の1割ほどで、経験を重ねつつ徐々に責任が重くなるピラミッド構造にあります。
入所10年程度で昇格するマネジャー職まで経験を積み、別の道を歩むのがかつての典型でした。

しかしながら、近年は離職する公認会計士が若手スタッフからパートナーまで全職階に広がりました。
「マネジャーまで頑張ろうと思っていたが、1年働くごとに気持ちが変わっていった」と、2021年8月に監査法人を去った20代公認会計士は吐露しています。

なぜなのでしょうか?
まず、「本当に意味があるのかと思う部分まで、全てをしゃくし定規に記録に残す」(30代公認会計士)監査業務への失望が挙げられます。
監査法人を退職した公認会計士約10人への取材で多く聞かれたのが、日本公認会計士協会が監査でやるべき手続きを定めた「監査基準委員会報告書」、通称「カンキホウ」への不満です。
元あずさ監査法人所属の40代独立公認会計士は「(報告書では)形式的で膨大な作業が積み上がっている」と明かしています。

東芝や英カリリオン、独ワイヤーカードなど、世界的に大きな会計不正は絶えず、発覚の度に監査法人に批判の矛先が向きました。
国際的な監査基準の要求事項は上乗せされ、監査法人も所属公認会計士に、規制当局から責められないように実施手続きを監査調書に細かく記録するよう求めたことも形式化に一段と拍車をかけています。

前出の20代公認会計士は「労働時間の概念を取っ払って大量のチェック項目をつぶすことが生きがいなのか、自問した」と話しています。
監査法人トーマツパートナーを経て早稲田大学会計大学院で教える林敬子教授は「(若い公認会計士に)回り道したくないという意識が強まっている」と指摘しています。
成長に寄与しない業務を避ける構図が、監査法人離れの背景にあるようです。

全体の業務が増える一方、近年は若手スタッフの残業時間上限が管理されるため、上司であるマネジャーやシニアスタッフらが「残務を巻き取っていた」(2022年に大手法人を退職した30代公認会計士)。
若手の離脱や働き方改革のしわ寄せが上の階層に波及し、監査現場全体の疲弊が進んでいるようです。

監査法人以外の「活躍のフィールドが広がっている」(日本公認会計士協会の鶴田光夫副会長)ことも要因です。
企業では経理のほか、経営企画や内部監査など引く手あまたです。
スタートアップでは若くして最高財務責任者(CFO)も珍しくありません。

かつては高収入の代表格だった監査法人ですが、一般企業の待遇面は遜色なくなってきています。
監査法人入所後、数年で昇格するシニアスタッフの年収が最低でも600万円程度、10年前後でなれるマネジャーは800万〜1,000万円程度とされます。
他方、会計系の転職エージェントでは内部監査や経理で700万円程度、戦略コンサルだと900万円強が提示されます。

監査法人に公認会計士をつなぎ留めるには、賃上げやデジタルを活用した業務効率化が必要です。
原資となる顧客から受け取る監査報酬の引き上げが欠かせませんが、時間単価はここ10年ほど1万2,000円弱と一向に伸びていません。
日本の上場企業は過去最高水準まで増えているにもかかわらず、顧客企業に危機感が伝わっていないようです。
EY新日本監査法人の片倉正美理事長は「値上げを納得してもらうには、単に監査意見を出すだけでなく付加価値のある知見を提供する必要がある」と語っています。

監査が空洞化して情報の信頼性が欠如すれば市場は効率的に機能しなくなります。
ある会計監査業界の関係者は「中小企業と大企業で同じ情報開示が必要かなど、資本市場システムの全体像を議論すべきだ」と強調しています。
公認会計士の監査法人離れは監査制度の土台を揺るがしかねず、すでに崩壊の瀬戸際にあるのかもしれません。

公認会計士に時間的な余裕を生み出すための監査DX(デジタルトランスフォーメーション)で各法人がしのぎを削っています。
カギを握るのが人工知能(AI)の活用です。

理化学研究所が日本公認会計士協会の協力で実施した2022年発表の調査によると、監査現場の進捗管理や取りまとめなどを担う現場責任者「主査」の各業務はAI活用で10年後に平均35%の時間短縮をもたらす可能性があります。
特に定型的な監査手続きは70%減、監査契約時のリスク評価は42%減と想定効果が大きいようです。

AI監査は実証段階から本格導入へ移行し始めています。
EY新日本監査法人は「リアルタイム監査」などと呼ばれる仕組みの本格展開を開始しました。
企業の統合基幹業務システム(ERP)からの取引データなどの定期的抽出や加工、AI分析による異常検知まで人手を介さず進めます。
足元では10社程度で、3年後までに100社に広げます。

今後は生成AIも広がりそうです。
あずさ監査法人では取引を勘定科目で記録した仕訳データの分析で活用を目指します。
「基礎分析して」と指示すると平均や分散などの統計量を出すとともに「金額が大きい項目の詳細分析をする」など次の行動も推奨するのです。

生成AIは、一見もっともらしいが事実と異なる内容を返す「ハルシネーション(幻覚)」を起こすこともあります。
業務効率化を理由に監査の質を落とさないため、回答をうのみにしないで高度な判断につなげる知見は欠かせません。

<公認会計士>
財務諸表に不正などがないか確認する監査業務を独占的に担います。
イギリスで誕生し、日本では医師、司法試験に並ぶ難関資格とされています。
資格取得には短答式と論文式試験の合格、監査法人勤務など3年以上の実務経験のうえ、修了考査合格が必要になります。
2006年以降の新試験制度から大学卒業などの受験資格要件をなくしました。
直後に試験合格率は2割弱まで上昇しましたが、近年の合格率は1割程度、人数はおよそ1,300〜1,400人で推移しています。
2022年試験合格者の平均年齢は24.4歳と、10年前から2歳下がるなど低年齢化が進んでおり、資格自体の若者の人気は高いようです。
試験合格後に監査法人を経ず、コンサルティング企業に就職を希望する例も増えています。

僕は、約11年監査法人に勤め、そのあと東京の会計事務所に転職し、約4年勤めてから独立開業しましたが、監査法人をやめた理由のうちの大きな一つが、当時、カネボウの粉飾事件があり、金融庁の検査のために行っているのではないかと思われる手続きが増えたことです。
もう16年以上前の話しになりますが、その当時と比べても、格段にそのようなことが増えているんでしょうね。
個人的には、会計監査は、マニュアルも重要かもしれませんが、直観も非常に大事だと思っていますので、マニュアル化やAIは、直観とか経験があまり生かせなくなりますので、自分で考えて仕事がしたい方には、会計監査という仕事は面白くないでしょうね。
かと言って、公認会計士になったからといって、企業の経理やコンサルティングがすぐにできるわけはない(会計監査という仕事は、会社が作った財務諸表などに大きな間違いがないかどうかを確かめる仕事)ということは、雇う側も公認会計士も知っておいた方がよいかと思います。
僕自身、転職活動をするときに、監査法人で会計監査のみしていた人間にセールスポイントはあるのだろうか?と本当に思いましたから。

形式的な作業に失望し公認会計士の監査法人離れが進んでいることについて、あなたはどう思われましたか?


金融庁が専門部署を設置し監査法人を直接監督へ!

日本経済新聞によると、金融庁が監査法人を直接監督する体制を整えます。
2023年度に金融庁内に「監査モニタリング室」を置き、傘下の公認会計士・監査審査会の中に「公認会計士監査検査室」を設置する方向です。

15年ぶりに公認会計士法を改正し、自主規制機関(日本公認会計士協会)だけでなく、金融庁も直接監督・検査できるようにしました。

金融庁が近くまとめる23年度の機構・定員要求に盛り込むそうです。

2022年5月に改正公認会計士法が成立していました。
上場企業の監査を担うにあたって、自主規制団体の日本公認会計士協会による登録を法律で義務付けます。
また、公認会計士・監査審査会の立ち入り検査などにおいて、通常の業務運営体制に加えて新たに有価証券報告書に対する虚偽の監査証明の検証も行えるようになります。

金融庁による監査法人への検査・監督では行政処分を発動するといった監督権限は企画市場局が持ち、検査については公認会計士・監査審査会が担っています。
監査モニタリング室は企画市場局に、公認会計士監査検査室は公認会計士・監査審査会にそれぞれ設置することを想定しているようです。

大手監査法人からそれ以外の監査法人への監査契約のシフトがここ数年、急激に進んでいます。
『監査難民』ということばが使われるほど、監査法人との監査契約が締結できないところも増えています。
当然、大手監査法人と監査レベルが大きく異なる監査法人が、上場企業の監査をしていることがあるのも事実です。
自主規制機関では年間に検査できる件数が限られているようですので、今後、一定のレベルに達していない監査法人の排除が進めばいいですね。

金融庁が専門部署を設置し監査法人を直接監督することについて、どう思われましたか?


あずさ監査法人の公認会計士が法定研修で不正で45人処分!

大手のあずさ監査法人は、先日、所属する公認会計士45人が法律で義務づけられた研修をオンラインで不正に受講していた疑いがあると発表しました。
2つの講座に同時にログインして受講したと偽り、単位認定を受けた可能性があるようです。
あずさ監査法人は公認会計士たちを減給などの懲戒処分にすることを検討中だそうです。
また、高波博之理事長ら役員10人の報酬をカットする方針を決めました。

公認会計士たちが不正に受講していたのは、公認会計士法で義務づけられている「継続的専門研修」(CPE)です。
「職業倫理」「不正リスク対応」などの科目を直近3年間で120単位以上、年20単位以上取得する必要があります。

2020年3月に内部告発があり、過去数年にわたってパソコンのログなどを調べたところ、20代~40代の45人が1台の端末を使って2つのオンライン講義を同時に受講した可能性があることがわかったようです。
あずさ監査法人は最終的な調査を現在進めていますが、対象となる公認会計士の中に「パートナー」と呼ばれる幹部社員も含まれています。

システムに二重ログインができるようになった2014年から、不正受講を繰り返していた公認会計士もいるようです。
あずさ監査法人は2020年5月にシステムを改修し、現在は同時にアクセスできない仕組みに変えています。

CPEは、アメリカのエンロン事件など続発した会計不祥事に対応するため、監査の質向上をめざし、2004年から法律で義務づけられました。
ただし、オンラインで受講したり、学会に出席したりすれば単位取得が認められることもあるため、研修制度そのものが形骸化していた可能性もあります。

先日会見した日本公認会計士協会の手塚正彦会長は「会計士制度の根幹をなす研修を怠ったのは極めて遺憾だ」と語り、協会として他の監査法人にも同様の不正がなかったのか調べる考えのようです。
不正を繰り返し悪質な場合は、金融庁の行政処分を受けて公認会計士の登録を抹消される可能性もあるそうです。

公認会計士の教育や研修をめぐっては2017年、公認会計士試験に合格した補習生12人が実務補習中に提出した論文に、他の文献を引き写す盗用行為が見つかり、大手監査法人から処分を受けたことがあります。
公認会計士としての資質が問われかねない事態が再び起こり、2006年に簡素化され、試験合格者を大量に出すようになった会計士試験のあり方を変えるべきだとの声もあがっているようです。

青山学院大の八田進二名誉教授は「不正を見抜く立場にある会計士としての資質に欠けていると言わざるをえない。試験制度そのものを見直し、マナーや倫理観を兼ね備えるような会計士を育てていく必要がある」と指摘しています。

ちなみに、あずさ監査法人は、旧新日本監査法人(現EY新日本監査法人)から国際会計事務所KPMGと提携する部門が独立し、2004年に旧朝日監査法人と合併して発足した監査法人です。
国内の4大監査法人のひとつで、約3千人の会計士が所属し、約3,600にのぼる企業や学校法人などの監査を手がけています。

同業者として恥ずかしい限りです。
普段、内部統制がどうとか、決算の数値がどうとか言っている監査法人の人間が、このような不正をしているとは、モラルが低すぎますね。
こういう人たちは、会計監査をすべきではないと思いますし、公認会計士をやめるべきだと思います。
社風なども影響しているでしょうから、あずさ監査法人にも責任があるのではないでしょうか。
あずさ監査法人にも会計監査を受けている企業はどう思われるのでしょうか?
コンプライアンスが重要とは監査法人の人間は言っているでしょうから、これをきっかけに契約解除されても仕方ないようなことだと思います。
日本公認会計士協会も、厳しい処分を課して欲しいと思います。

あずさ監査法人の公認会計士が法定研修で不正で45人処分されたことについて、どう思われましたか?


BACK TO THE BASIC!

 今日は、いつもと違った感じです。

 現在、連載もので執筆しているものがあるのですが、来年度も継続の依頼をいただきました。

 2か月ごとに発行されますので、年間6回書くことになるのですが、初回はこれについて書いて欲しいというオーダーをいただきました。

 税務のテクニカルな話しではなく、会計のベーシックな話しでしたので、事務所の本棚から古い本を取り出しました。

 飯野利夫氏の書かれた『財務会計論(三訂版)』です。

 10数年以上前にお亡くなりになっていますが、僕が大学2年生のときに、公認会計士試験のために専門学校にも通い始めて一番最初に買った会計の本なのではないかと思いますので、僕の公認会計士としてのベースになっている本ですね。

 それから25年以上経っていますが、さらっと見たところ、会計の理論は色褪せていないかもしれないですね。

 この本を参考に、来年度は6回の連載を執筆していこうと思います。

 さらっと見ましたが、日頃は目の前の仕訳や税務に対応していることが多いですが、会計のベーシックなことを久しぶりに目にして、スゴく新鮮な気持ちになりました。

 普段もシンプルにものごとを考えるということを念頭に置いて仕事に取り組んでいますが、たまには、こういうベーシックなところに立ち返って、シンプルにものごとを考えるということを改めて考えるというのも良いなぁと感じました。

 ちなみに、櫻井通晴氏の書かれた『原価計算<理論と計算>』や『経営原価計算論(増補版)』も、僕の公認会計士としてのベースになっている本です。


金融庁が清流監査法人を処分!

 金融庁は、清流監査法人に対して処分を行いました。

内容は、以下のとおりです。

 金融庁は、令和元年7月5日、公認会計士・監査審査会(以下「審査会」という。)から、清流監査法人(法人番号8011205001626)に対して行った検査の結果、当監査法人の運営が著しく不当なものと認められたとして、当監査法人に対する行政処分その他の措置を講ずるよう勧告を受けました。
 同勧告を踏まえ、金融庁は本日、下記のとおり、当監査法人に対して公認会計士法第34条の21第2項に基づき、以下の処分を行いました。

                      記

1.処分の概要
(1)処分の対象
名称:清流監査法人(法人番号8011205001626)
事務所所在地:東京都千代田区

(2)処分の内容
業務改善命令(業務管理体制の改善)

(3)処分理由
別紙のとおり、運営が著しく不当と認められるため。

2.業務改善命令の内容
(1)総括代表社員は、組織的に監査の品質を確保する必要性を十分に認識し、社員の職責の明確化、社員会の機能発揮、社員及び職員の経験に依存した業務運営の改善など、実効性のある品質管理のシステムの構築に向け、当監査法人の業務管理態勢を整備すること。
(2)総括代表社員は、審査会の検査及び日本公認会計士協会の品質管理レビューにおいて指摘された不備の原因を十分に分析したうえで改善策を策定及び実施し、改善状況の適切な検証ができる態勢を整備するとともに、監査契約の新規の締結における十分かつ適切なリスク評価、監査実施者に対する実効性のある教育・訓練、審査担当責任者による批判的かつ適切な審査、実効性のある日常的監視及び定期的な検証を実施できる態勢を整備するなど、当監査法人の品質管理態勢の整備に責任を持って取り組むこと。
(3)現行の監査の基準に準拠した監査手続を実施するための態勢を強化すること(固定資産の減損会計における兆候判定、株式移転の会計処理、関連当事者取引に関する検討など、審査会の検査において指摘された事項の改善を含む。)。
(4)上記(1)から(3)に関する業務の改善計画について、令和元年11月末日までに提出し、直ちに実行すること。
(5)上記(4)の報告後、当該計画の実施完了までの間、令和2年4月末日を第1回目とし、以後、6か月ごとに計画の進捗・実施及び改善状況を取りまとめ、翌月15日までに報告すること。

上記の『別紙』の内容は以下のとおりです。

清流監査法人の運営は、下記のとおり著しく不当なものと認められる。

               記

1 業務管理態勢
 当監査法人は、社員5名、非常勤職員を中心とした監査補助者等により構成されているが、総括代表社員を除く社員は、それぞれの個人事務所等の業務を主としており、当監査法人の業務への関与は低く、総括代表社員が品質管理担当責任者を兼務している。
 また、当監査法人は、設立以来、特定の個人により実質的に支配されている企業グループを主な被監査会社とし、その監査報酬は当監査法人の業務収入の大部分を占めている。
 当監査法人の監査業務は、社員2名がそれぞれ審査又は定期的な検証の専任であることから、総括代表社員を含む3名の社員を中心に実施されている。また、監査補助者は主に非常勤職員で構成され、業務執行社員が主査を担当する監査業務もあるなど監査実施態勢は十分ではない。この点について、総括代表社員は、当監査法人の強みを、経験を積んだ公認会計士を基本に監査チームを編成していることであるとし、社員及び職員のこれまでの経験に依存した運営を継続しており、品質管理態勢を十分に整備する必要性を認識していない。
 このような状況において、当監査法人は、日本公認会計士協会(以下「協会」という。)の平成29年度品質管理レビューにおいて限定事項を付されており、総括代表社員は、限定事項とされた関連当事者取引の不備の根本原因を会計基準や監査の基準の理解不足にあると認識している。
 しかしながら、下記2に記載するとおり、その改善は、チェックリストの整備等の対症療法的な対応であり、知識や能力の向上を各自に委ねており、適切な教育・訓練態勢を構築していない。また、限定事項とされた審査態勢や定期的な検証等の実施態勢の改善を検討していない。
 そのため、下記3に記載するとおり、今回公認会計士・監査審査会(以下「審査会」という。)検査で検証対象とした全ての個別監査業務の業務執行社員及び監査補助者において、会計基準及び現行の監査の基準が求める水準の理解が不足している状況、職業的懐疑心が発揮できていない状況がみられ、それらに起因する重要な不備を含む不備が広範かつ多数認められている。
 また、総括代表社員以外の社員は、当監査法人の業務運営を総括代表社員に委ね、重要事項の意思決定に十分に関与していない。そのため、財務諸表等の訂正要否や監査契約の新規の締結の審査などの重要事項が社員会に付議されているにもかかわらず、十分に検討されることなく承認されるなど社員会の機能が発揮されていない。
 このように、総括代表社員においては、法人トップとして組織的に監査の品質を確保するという意識に欠けており、当監査法人の監査業務の現状を踏まえた実効的な品質管理のシステムを構築するためにリーダーシップを発揮していない。また、総括代表社員以外の社員においては、当監査法人の業務運営、品質管理のシステムの整備及び運用を総括代表社員に委ね、これに関与するという意識に乏しく、社員としての職責を十分に果たしていない。

2 品質管理態勢
(前回審査会検査及び品質管理レビューでの指摘事項に対する改善状況)
 総括代表社員は、前回審査会検査及び平成29年度品質管理レビューでの指摘事項を踏まえた対応として、全社員及び職員を対象として品質管理レビュー等の結果報告会を開催し、指摘事項を周知するとともに、指摘事項を反映したチェックリストを作成し、業務執行社員が当該チェックリストを用いて改善状況を確認する等の改善措置を指示している。
 しかしながら、総括代表社員は、社員及び職員が会計基準や監査の基準を十分に理解していないことを個別監査業務における不備の根本原因として認識していたにもかかわらず、法人内での指示やチェックリストは、指摘事項に直接対応する対症療法的な内容にとどまっており、認識していた根本原因に対応したものとしていない。
 また、平成29年度品質管理レビューにおいて、「指示と監督及び監査調書の査閲並びに監査業務の審査、定期的な検証」について限定事項とされているが、これに対する改善は、限定事項の理由とされた関連当事者取引を重点的に確認する等の措置のみにとどまっており、総括代表社員は、審査、定期的な検証等の実施態勢の改善を検討していない。
 このように、いずれの取組も不十分であることから、今回審査会検査で検証した個別監査業務の全てにおいて、これまでの品質管理レビュー等での指摘事項と同様の不備が繰り返されている。

(監査契約の新規の締結及び更新)
 当監査法人は、監査契約の新規の締結及び更新に関する方針及び手続を「監査の品質管理規程」に定めているが、業務執行社員予定者の選任、独立性の確認、リスク評価などについて具体的な実施手続を整備していない。
 また、前回審査会検査において監査契約の新規の締結に伴うリスク評価の不備について指摘を受けているが、今回審査会検査においても監査契約の新規の締結に当たり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況に係る検討が不足しており、また、主要な経営者、監査役等の異動をリスクとして識別していないなど、リスク評価が不十分である。
 さらに、限定事項付き結論となった平成29年度品質管理レビューの結果を会計監査人の選任議案の決定権限を有する監査役等に書面で伝達していない。

(監査実施者の教育・訓練)
 監査実施者の教育・訓練を担当する総括代表社員は、前回審査会検査及び平成29年度品質管理レビューにおいて指摘された不備には、社員及び職員の会計基準及び監査の基準の理解不足に起因するものがあると認識している。このような認識の下、総括代表社員は、自ら出席した協会研修のうち業務上重要と判断した研修資料を社員及び職員へのメール等で共有し、また、専門要員の年間40単位以上の継続的専門研修の履修を確認したとしている。
 しかしながら、今回審査会検査においても、会計基準及び監査の基準の理解不足に起因した不備が多数生じており、当監査法人の教育・訓練は実効性のあるものとなっていない。

(監査業務に係る審査)
 当監査法人は、特定の社員を審査担当責任者として選任し、全ての監査業務の審査を担当させている。
 当該審査担当責任者は、審査で気付いた点を監査チームに伝達するにとどまり、最終的な判断を業務執行社員に委ねていること、監査チームの説明に過度に依存し、監査調書に基づいた客観的な検証が不足していることなどから、今回審査会検査において指摘した重要な不備を指摘できていない。
 このように、平成29年度品質管理レビューにおいて限定事項とされた後も、審査担当責任者は、審査の職責を果たしておらず、当監査法人の審査態勢は十分に機能していない。また、総括代表社員は、限定事項とされた後も、このような審査態勢の改善を検討していない。

(品質管理のシステムの監視)
 当監査法人は、特定の社員を定期的な検証担当責任者として選任し、日常的監視及び監査業務の定期的な検証の全てを担当させている。
 当該定期的な検証担当責任者は、日常的監視において、内部規程の内容を十分に確認しておらず、定期的な検証業務においては、会計上の論点を中心に検証し、監査証拠の適切性及び十分性の観点からの検証が不足している。このようなことから、今回審査会検査において認められた内部規程等の整備及び運用状況に係る不備や個別監査業務の重要な不備を看過しており、定期的な検証担当責任者が実施する、日常的監視及び定期的な検証による品質管理システムの監視は不十分である。また、総括代表社員は、定期的な検証について平成29年度品質管理レビューにおいて限定事項とされた後も、このような実施態勢の改善を検討していない。
 このように、当監査法人の品質管理態勢は、前回審査会検査及び品質管理レビューでの指摘事項に対する改善状況、監査契約の新規の締結及び更新並びに監査業務に係る審査に重要な不備が認められるほか、広範に不備が認められており、著しく不十分である。

3 個別監査業務
 総括代表社員を含む業務執行社員及び監査補助者は、会計基準及び現行の監査の基準が求める水準の理解が不足している。そのため、固定資産の減損会計における兆候判定の誤りや株式移転の会計処理の誤りを見落としている事例、関連当事者取引の開示や連結財務諸表に関する会計基準に従った連結範囲の検討が不足している事例などの重要な不備が認められる。
 また、当監査法人の主な被監査会社は、特定の個人により実質的に支配されており、関連当事者間で多様な取引が行われている状況にあるが、総括代表社員を含む業務執行社員及び監査補助者は、関連当事者取引の検討や会計上の見積りの監査などにおいて、職業的懐疑心が不足している。そのため、当該特定の個人との通例ではない重要な取引を批判的に検討していない事例、工事進行基準の適用における会計上の見積りの検討が不足している事例などの重要な不備が認められる。
 上記のような重要な不備は今回審査会検査で検証対象とした個別監査業務の全てにみられる。そのほか重要な不備ではないものの、被監査会社が作成した情報の信頼性を評価していない事例、経営者が利用する専門家の適性・能力及び客観性の評価が不足している事例、不正リスクを識別している売上高の実証手続が不足している事例、監査報告書日後に実施した手続を監査報告書日前に実施したように監査調書に記載している事例など、不備が広範かつ多数認められる。
 このように、検証した個別監査業務において、重要な不備を含めて広範かつ多数の不備が認められており、当監査法人の個別監査業務の実施は著しく不十分なものとなっている。

以上

このような状況の監査法人が、上場企業の会計監査をやっていて良いのでしょうか?
毎年、いくつかの監査法人が処分されていると思いますが、オピニオンショッピング(会計監査を受ける企業が、自社にとって都合の良い監査意見を表明してくれる監査法人や公認会計士を新たに選任すること。)の温床とならないこと祈るばかりです。
市場から退場していただかないといけないところは早めに退場していただかないと思いますし、このようなことがあると、公認会計士業界全体の信頼が失われてしまいますので。

金融庁が清流監査法人を処分したことについて、どう思われましたか?


女子中学生にわいせつな行為をしようとした公認会計士を逮捕!

 先日、公認会計士の男が女子中学生にわいせつな行為をしようとしたとして、警視庁に逮捕されました。

強制わいせつ未遂の疑いで逮捕されたのは、東京都調布市の公認会計士(32)です。
公認会計士は5月12日午後5時ごろ、調布市のマンションで帰宅途中の女子中学生がエレベーターからおりたところ、後ろから抱きついて口を塞ぎ、わいせつな行為をしようとした疑いがもたれています。

警視庁によると、2人に面識はなく、女子中学生が悲鳴をあげたため、公認会計士は非常階段から逃げましたが、防犯カメラの捜査で関与が浮上したようです。
取り調べに対し、公認会計士は「間違いありません」と容疑を認めているということです。

後日、PwCあらた有限責任監査法人が、『当法人の職員の逮捕に関するお詫び』という以下のプレスリリースを行っています。
 昨日PwCあらた有限責任監査法人の職員が逮捕されました。詳細は現在調査中であり、事実関係を確認次第、厳正に対処いたします。皆様に多大なご心配とご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
                                    2019年5月22日
                              PwCあらた有限責任監査法人

本当にこういったことはやめて欲しいですね。
1人の行為が、所属監査法人、公認会計士業界に多大なる影響を与えてしまいます。
先生と呼ばれることの多い士業には、人格や品位などが必要だと思いますね。
PwCあらた有限責任監査法人のプレスリリースも『皆様』になっていますが、まずは被害者の方やご家族に謝罪すべきであると思いますので、このプレスリリースはどうなんだろうと思いますね。
クライアントに向けてリリースしているのでしょうか?

女子中学生にわいせつな行為をしようとした公認会計士が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


イギリスの競争当局が4大監査法人の「業務分離」を報告!

 イギリスの競争当局である競争・市場庁は、先日、イギリス監査業界の改革に関する最終報告書を公表しました。
「ビッグ4」と呼ばれる4大監査法人グループについて、監査とそれ以外の業務を組織内で分離するよう求めるのが柱です。
大手4社の寡占が監査の質を下げていると問題視し、上場する大企業には複数の監査法人による共同監査を義務付けることも提言しました。

イギリス政府は、報告書への見解や対応方針を90日以内に明らかにし、法制化の必要性などを判断するようです。

イギリスでは建設大手カリリオンが2018年1月に経営破綻したのを機に、経営悪化を見抜けなかった外部監査人のKPMGなど大手監査法人への批判が強まりました。
競争・市場庁は、2018年12月、利益相反リスクを減らすため監査とそれ以外の非監査業務を組織内で分けたり、共同監査を導入したりする案を示して意見を募っていました。

最終報告書は、これまでの議論を踏襲しました。
まず大手4グループについて、決算書類が正しいか調べる監査業務と、経営や税務戦略を指南するコンサルティングなどの非監査業務を運営上分離するよう求めました。
グループ内で経営や収益管理などを分け、監査部門は監査に集中すべきだと訴えました。

この背景には利益相反の懸念に加え、高収益な非監査部門の存在が監査部門を資金的にも支え、準大手以下の参入を妨げる一因になっているとの問題意識もあるようです。
政界からは別法人として完全に切り分ける「解体」論も上がっていたようですが、急進的な変更はリスクがあるとして踏み込みませんでした。

ロンドン証券取引所に上場する主要350社を対象に、原則として2つ以上の監査法人による共同監査を義務付けることも提案しました。
イギリスでは主要350社の97%の監査を4大法人が行っています。
寡占を打破するため少なくとも1つは4大監査法人以外とし、準大手以下の参入による競争の活性化を促すようです。

競争・市場庁は声明で「市民の生計や貯蓄、年金は監査が高い基準で行われているかにかかっている」と述べ、改革の必要性を強調しました。
一方で、市場関係者からは実効性に疑問の声も出ているようです。
英金融業界団体ザ・シティーUKは「真の監査の質向上につながる証拠はない」とし、急進的な改革で副作用が出ないよう慎重な実施を求めました。

僕は公認会計士で、もともと監査法人に勤めていた人間ですが、個人的には、独立性の観点からは、一般の方々にとっては、同一クライアントに対して監査以外のサービスを提供しているという状況は監査上大丈夫なのだろうかという疑問は生じると思いますので、同一クライアントに対して監査業務以外のサービス提供はやめた方がよいのではないかと思います。
共同監査については、個人的には、反対です。
日本でもあまり行われていないということは効果がないことの表れだと思いますが、監査法人ごとに監査手続きの進め方などに独自のやり方があると思いますが、共同監査になると、それを見せることになり、独自性がなくなっていく(存在意義がなくなる)と思います。
結局、お互いが手の内を見せないことになると、担当を完全に切り分けるだけになると思いますが、コミュニケーションのなさが粉飾等を見落とす原因となると推測されます。
あとは、監査意見や会計処理についてもそれぞれ独自のものがあるでしょうから、監査法人間の意見の対立・調整という監査の本質ではない無駄な時間が増加する可能性があるように思います。

イギリスの競争当局が4大監査法人の「業務分離」を報告したことについて、どう思われましたか?


東芝の監査法人である新日本監査法人に1兆円請求!

 東芝の不適切会計問題を巡り、株主が会計監査を担った新日本監査法人(東京)に損害賠償を求めた株主代表訴訟で、原告の株主側が請求額を約105億円から1兆円に増額したことがわかったようです。
監査法人を訴えた同種訴訟は珍しく、請求額が1兆円に上るのは異例です。

東芝は、20157月、パソコン部門で利益を水増しするなどの不適切会計があったとする外部の第三者委員会の報告書を公表し、3人の歴代社長が辞任しました。
金融庁は201512月~20161月、不適切会計を見抜けなかったとして、新日本監査法人に一部業務停止や約21億円の課徴金納付を命じ、20169月、大阪府内の株主が約105億円の賠償を求めて東京地裁に提訴しました。

ただし、その約3か月後、アメリカにある東芝の原発子会社ウェスチングハウス(WH)が201512月に買収したアメリカの原発建設企業の資産価値が想定より大幅に低かったことも発覚し、東芝は、アメリカの原子力事業で1兆円超の損失を計上する事態となりました。

原告側が問題視するのは、アメリカでの原発建設の遅れに伴ってWH20122013年度に計上した約1,100億円の損失を東芝がすぐには公表しなかった点です。
東芝は201511月に公表したものの、この時にはWHと原発建設企業が買収に合意していました。

原告側は「WHの損失が早く公表されていれば、株主は原発建設企業の買収を認めなかった。公表しないという東芝の判断を追認した監査法人は損失の責任を負う」として、20191月に請求額を増額しました。
これに対し、新日本監査法人は「企業が何を公表するかは監査法人の監査対象ではない」として請求棄却を求めています。

株主代表訴訟は、提訴時の手数料が一律13,000円で、請求額に応じて上昇する通常の民事訴訟よりも巨額訴訟を起こしやすいとされます。
会社法に詳しい上村達男早稲田大教授は、今回の訴訟について、「会社で生じた損失には多くの要因があり、全てを監査法人に負担させようというのは無理がある」とした上で、「1兆円の請求額は根拠に乏しい」と指摘しています。

一方、原告側代理人の弁護士は「監査法人の責任でどれだけ損害が生じたのかを裁判で明らかにすることは、再発防止のためにも意味がある」と話しているようです。

僕自身、公認会計士というのもあるとは思いますが、上村教授のおっしゃるとおりだと思います、
粉飾も第一義的には、東芝に責任があるということをきちんと認識してほしいですね。
当然、会計監査人に責任がないとは思いませんが、こういうことがどんどん出てくると、最近増えている大手監査法人が監査契約を断るというケースがますます増え、いわゆる『監査難民』となる上場企業が増えるのではないかと思います。
世間一般的に、会計監査人側と投資家側の会計監査に対する『ギャップ』があるのは事実だと思いますが、金融庁とか証券取引所とか日本公認会計士協会などが、地道に取り組んでいかないといけないでしょうね。

東芝の監査法人である新日本監査法人に1兆円請求がなされたことについて、どう思われましたか?


日本公認会計士協会が通年でビジネスカジュアルを実施!

 日本公認会計士協会は、これまで、官庁が提唱する温暖化対策への対応として、夏季期間に会館内で執務する役職員の軽装を実施していました。
しかしながら、今後は、通年で「ビジネスカジュアル」を実施するようです。

役職員のビジネスカジュアルに当たっては、『来館者の方々に対し、失礼とならない服装に努めますので、何卒、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。』とコメントしています。

僕自身も、普段お会いしている方はご存知かと思いますが、監査法人トーマツ時代に、夏場はビジネスカジュアルだったこともありますが、年がら年中、ビジネスカジュアルで、スーツを着るのは年間数日です。

昔は、スーツや靴やネクタイやシャツに結構お金をかけていましたし、スーツが嫌いなわけではないのですが、特に必要もないのではないかと思っています。
クールビズでも、上着を着ず、ネクタイをしない(クールビズにふさわしくないようなシャツ)だけなのは、中途半端さが個人的には大嫌いで、やめた方が良いと思っています。
服装で仕事をするわけではないので、こういった流れがどんどん広がり、ビジネスカジュアルが普通という時代に早くなってほしいですね。

日本公認会計士協会が通年でビジネスカジュアルを実施することについて、どう思われましたか?


監査法人トーマツが罰金2億円を支払い!

 アメリカ証券取引委員会(SEC)は、先日、僕の出身の監査法人トーマツが会計監査の独立性ルールに違反し、200万ドル(約2億2,000万円)の罰金を支払うと発表しました。
トーマツ元幹部は同法人が監査を担当する金融機関の口座に一定基準を上回る金額を預けていました。
「独立性が損なわれた状態」で監査報告書が提出されていた上に、法人内の監督体制も不十分で、今回の処分につながったようです。

SECの発表によると、トーマツの元最高経営責任者(CEO)である天野太道氏が独立性ルールに違反しました。
金融機関名は公表されていませんが、アメリカニューヨーク証券取引所に上場する三菱UFJフィナンシャル・グループとみられます。
三菱UFJフィナンシャル・グループが2015年にSECに提出した資料で、トーマツ幹部の預金残高が限度額を超え、独立性ルールに抵触していたと開示していました。
天野氏、は2015年7月末にトーマツのCEO職を辞任しています。

SECのルールでは会計監査の独立性を保つために、監査法人の幹部や監査チームのスタッフが、監査担当企業の銀行口座に一定水準を超す金額を預けないように求めています。
日本企業の場合、預金保険機構の保険限度額(1千万円)がこの水準に当てはまります。
天野氏は三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下の銀行に口座を持ち、預金額が一定期間、1千万円を超えていたとみられます。
この間、三菱UFJフィナンシャル・グループは、トーマツの監査報告書を添付してSECに財務書類を提出していた。

SECによると、天野氏の違反は2014年3月にトーマツ内で発見されましたが、監査先の金融機関に伝達されたのは2015年に入ってからでした。
さらに別の調査によって、トーマツに所属する計88人が「独立性ルール」に違反していたことが判明したそうです。
SECはトーマツの違反発見後の対応のまずさや、ずさんな監督体制を問題視し、今回の重い処分につながったようです。

トーマツは「品質管理態勢への影響はない。今後とも監査品質の向上に最善を尽くす」とコメントしています。

独立性が重要な監査法人のトップがこれでは、処分されて当然のように思います。
僕が勤務していた時から、こういったことはチェックするシステムがありましたが、甘かったんでしょうね。
幹部の方々はたくさん報酬をもらっていらっしゃるでしょうから、忙しくて数か月放置しておくとすぐに超えてしまうのかもしれませんね。
それについては、元々、報酬の振込口座としてクライアントを除くことにしておけば良いかと思いますが。

監査法人トーマツが罰金2億円を支払ったことについて、どう思われましたか?


タクシー運転手を蹴った公認会計士を暴行容疑で逮捕!

 タクシー運転手の男性に暴行を加えたとして、神奈川県警緑署は、先日、暴行容疑で、横浜市緑区長津田町の公認会計士(49)を逮捕したようです。
公認会計者は、「覚えていない」と供述しているそうです。

逮捕容疑は、2019日午前2時5分ごろ、自宅近くの路上に止まったタクシー車内で男性運転手(54)を蹴ったとしています。

神奈川県警緑署によると、公認会計士は東京都千代田区内からタクシーに乗車し、自宅付近にさしかかったため寝ていた公認会計士を男性運転手が起こそうとした際、足蹴りしたそうです。
男性運転手が取り押さえて通報し、駆け付けた同署員に引き渡しました。

こういったことで『公認会計士』の名前が出ることは、残念なことです。
人格なども大事ですね。
おそらく、この方はコンサル会社の執行役員だと思いますが、そもそもこういう方がコンサルをできるのでしょうか?
あとは、公認会計士協会のホームページから検索すると、平成29年度は、継続的専門研修(いわゆるCPE)の履修義務が不履行になっていますね。

タクシー運転手を蹴った公認会計士が暴行容疑で逮捕されたことについて、どう思われましたか?


1億8千万円横領容疑で弁護士を逮捕!

 土地建物管理会社から依頼を受けて弁護士の業務として預かっていた計約18,200万円を着服したとして、大阪地検特捜部は、先日、業務上横領容疑で、大阪弁護士会所属の弁護士(66)を逮捕したようです。
大阪地検特捜部は認否を明らかにしていません。

逮捕容疑は、土地建物管理会社が所有するビルの賃料相当損害金を管理する業務を行っていた20135月~201412月、19回にわたり、同社から預かっていた賃料相当損害金を、預かり金口座から出金して流用したり、自分個人名義の口座に振り込んだりして計約18,200万円を着服したとしています。

弁護士をめぐっては、大阪弁護士会が20183月、預かり金をめぐるトラブルの調査に誠実な回答をしなかったとして、業務停止3か月の懲戒処分にしたと発表していました。

大阪弁護士会によると、弁護士が建物の明け渡しや賃料の支払いをめぐる訴訟の代理人をしていた2012年~2014年、相手方が賃料として預かり金口座に振り込んだうち、約9,200万円の行方が分からなくなったようです。

大阪弁護士会が調査に乗り出したようですが、弁護士は口座の取引明細証明書の一部を黒塗りにして大阪弁護士会に提出し、開示を求めても応じなかったりしたため、懲戒処分を決定したそうです。

毎年何人かこのような弁護士のことが新聞などに出ていますが、専門家としては、悲しくなりますね。
信用で成り立っている専門家ですので、一人の行為が、業界全体の信用失墜につながりますからね。
専門家として、プライドを持って仕事をしてほしいですね。
仕事を頼まれる方も、誰を信じていいのか分からなくなると思いますので。

18千万円横領容疑で弁護士が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


公認会計士の継続的専門研修における「会員の研修履修結果の開示」!

 公認会計士は、導入されてかなり経ちますが、継続的専門研修制度(いわゆるCPE制度)は、公認会計士としての使命及び職責を全うし、監査業務等の質的向上を図るため、公認会計士の資質の向上及び公認会計士が環境の変化に適応するための支援を目的とし行われ、会員は所定の単位数の取得を義務付けられています。

日本公認会計士協会の会員の義務達成率は平成29年度では98.8%となっており、大多数の会員が義務を達成し、その資質の向上に役立てています。

この度、公認会計士に業務を依頼する際の参考に資するための情報充実の観点から、会員の研修履修結果が開示されることになりました。

会員の研修履修結果については、公認会計士等検索システムで会員個人を検索していただいた画面で確認することができます。

僕も自分のものを確認してみましたが、開示されるようになっています。
僕自身も、年間に、公認会計士や税理士向けの研修だけでなく、かなりの数の研修を受講していますので、良い試みではないかと思います。
これを見て、この人に仕事を頼もうなどといった考えが働くかどうかは疑問ではありますが。

公認会計士の継続的専門研修における「会員の研修履修結果の開示」について、どう思われましたか?


ユニクロの柳井氏が記念式典で講演し「公認会計士がハンコを押す人になっている」!

 ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、先日、日本公認会計士協会が開催した記念講演で、公認会計士に対して「経営者と経営課題を議論できるパートナーになってもらいたい」と語った。人工知能(AI)の発達などで会計業務が標準化される可能性について言及したうえで、会計知識の経営への活用を参加者らに呼びかけました。

 日本公認会計士協会が東京国際フォーラム(東京・千代田)で開いた「公認会計士制度70周年記念式典及び記念講演」に登壇しました。

柳井氏は、公認会計士が「(監査業務で)ハンコを押す人になっている」と指摘しました。
AIの発達などで「単純な計算や分析は必要がなくなる」との見通しを示したうえで、経営者との協調を呼びかけました。

柳井氏は、また、国内企業の経営力が劣化しているとの持論を展開し、その例として「一番もうかっている半導体の部門を売って時代遅れの重厚長大な部門を残す経営判断はおかしい」と半導体メモリー子会社を売却した東芝を挙げました。

近くで開催されれば行ったのですが、流石に、柳井さんは的をついたことをおっしゃいますね。
日本公認会計士協会は、AIが発達しても、業務に影響がないことをアピールしたいのでしょうが(笑)。
僕が、監査法人にいた頃から、指導はしてはいけないということがあったので、疑問は感じでいました。
本当に、『ハンコを押す人』になっていると思います。
やはり、監査に関すること以外も経営者と協議をして、色々なことに対して発言・指導することによって、存在感が増し、クライアントとの良好な関係が構築されるのではないかと思います。
当然、監査を行う公認会計士に、幅広い知識が要求されます。

ユニクロの柳井氏が記念式典で講演し「公認会計士はハンコを押す人になっている。」と述べられたことについて、どう思われましたか?

カテゴリー
BLOG

BLOG(監査)

オルツ会計不正の余波で中小監査法人に合従連衡の号砲!

2026年03月12日(木)

日本経済新聞によると、日本公認会計士協会が中小監査法人の規制強化に動くようです。

上場会社を監査する監査法人に対して「社員(パートナー)」と呼ばれる幹部会計士の最低人数を引き上げる方針です。

中小法人の多くは内部人材の昇格でしのぐ構えですが、人工知能(AI)を活用した効率化や品質向上で先行する大手法人に追いつくには一定の規模が必要です。

規制強化は合従連衡の号砲になるでしょう。

日本公認会計士協会は2026年1月下旬、上場会社監査人に求める人的要件を引き上げる方針を打ち出しました。

幹部役職の社員に就く公認会計士の最低人数を現状の5人から増やすことを検討します。

幹部役職の社員を増やすことで、不正対応などで専門的な助言をする品質管理担当者を充実させるなどの狙いがあります。

きっかけは、東証グロースに上場していたオルツです。

循環取引が発覚し、2025年に上場から1年足らずで退場しました。

財務諸表に適正意見を出していた監査法人シドーの社員は10人未満でした。

日本公認会計士協会関係者は、「小規模法人の監査先で重大な不正事案が生じている。ある程度(規模と)因果関係があるだろう」とみています。

日本公認会計士協会の南成人会長は2026年2月の記者会見で、「自主規制機関として真摯に受け止め監査の信頼向上に向けた施策に取り組む」と強調しました。

新たな人数要件は今後決めますが、監査業界内では現状の倍となる10人がボーダーラインになるとの見方が多いようです。

上場会社監査人として登録されている約130法人のうち社員10人未満は6割にのぼり、多くの中小法人が影響を受けるのは確実です。

もっとも中小法人への規制強化は突然に降ってわいたわけではありません。

金融庁が2021年に開いた「会計監査の在り方に関する懇談会」の論点整理で「規律付けの一つの方法として監査法人に一定の社員数を求めるべきだとの指摘がある」との言及がありました。

当時金融庁では「20人」が意識されていました。

オルツの問題を契機に日本公認会計士協会が監督官庁に先んじた可能性があります。

「オルツはたまたま発生した問題だ。一律で規制強化するのはいかがなものか」と、東京都内の中小監査法人幹部は不満を漏らしています。

複数の中小法人からは、10人なら対応できそうとの声が聞かれます。

東海地方の監査法人は「内部者を昇格させて社員を増やす」ようです。

昇格者の穴埋めには非常勤の公認会計士を採用するなどしてやりくりは可能です。

人数要件の引き上げに対応できたとしても中小法人にはいばらの道が待ち構えています。

大手法人は監査業務にAIなどのIT技術を活用し、業務効率や品質の向上を進めます。

大手法人からは「コストが減れば監査報酬は下げられる」との声まで漏れています。

大手よりも監査報酬が安い中小法人の強みが失われかねないのです。

中小監査法人のHLB Meisei監査法人のように、残高や仕訳などのデータを自動処理してグラフ化するツールを開発し運用する法人はありますが、こうした中小法人はまだまだ少数派です。

東京都内の中小監査法人幹部は、「継続的なIT投資には財務基盤の強化が必要。監査をビジネスとして考えるとパートナーと職員の合計で100人規模が実質的な最低ライン」と話しています。

日本公認会計士協会の規制強化をにらみつつ、生き残りをかけ他法人との合併を本格検討しています。

青山学院大学の町田祥弘教授は、「中小法人が上場会社監査に求められる体制を備えるのは難しいのではないか。上場会社監査の担当法人が50程度になれば、協会のレビューや金融庁の検査も充実するだろう」と話しています。

オルツの会計不正問題が中小監査法人に与えた衝撃は大きいようです。

問題が起こっている上場企業の監査法人は、中小監査法人が多いのは事実でしょう。

それゆえ、当然の流れのように思います。

ただし、おそらく、大手監査法人がリスクが高いと判断し、契約を解除した(解除されるように持っていった?)上場企業は、それほど監査法人勤務期間が長くない公認会計士がパートナーになっている中小監査法人が引き受けているという案件が多いと思いますので、中小監査法人が合併したり、内部者を昇格させてパートナーとしても、それほど監査法人のレベルが上がるわけではないように思われますので、大手監査法人と中小監査法人の間の中堅監査法人とくっつくことになるのかもしれませんね。

オルツ会計不正の余波で中小監査法人に合従連衡の号砲が鳴ったことについて、あなたはどう思われましたか?


ニデック問題は監査の質も検証が必要!

2026年01月29日(木)

日本経済新聞によると、ニデックが不適切会計の疑いに揺れています。

第三者委員会の調査が依然として続くなか、創業者の永守重信氏は2025年12月、代表取締役を辞任しました。

専門家に問題の焦点を聞いています。

かつて金融庁で会計不正の調査・処分に携わった一橋大大学院の佐々木清隆客員教授は「リスク評価など監査の質を検証する必要がある」と指摘しています。

――不適切会計の疑いの背景をどのようにみていますか。

「約10年前の東芝による会計不正を想起させる。東芝では当時のトップから大きな収益確保のプレッシャーがあったなか、周辺が忖度(そんたく)して不正につながっていった背景がある。トップが明確に指示をしていなくても不正は起きうる。実態解明にはカリスマ経営者だった永守氏の影響、企業カルチャーがポイントになる」

「ニデックは国内外で積極的にM&A(合併・買収)をやってきた。買うのはいいが、買収先のリスク管理やコンプライアンス(法令順守)の体制整備がどうしても後回しになってしまうケースはよくある」

――監査法人のPwCジャパンがニデックの25年3月期の有価証券報告書と25年4〜9月期の半期報告書に「意見不表明」の監査意見をつけました。

「社外取締役・監査等委員らの役割が機能していたか、監査法人による監査の質に問題がなかったか検証する必要がある。企業監査で重要なのは内部統制のチェックだ。PwCがリスクをこれまでどのように評価してきたのか、自主規制団体である日本公認会計士協会、金融庁の公認会計士・監査審査会の動きにも注目している」

「PwCジャパンは2023年12月にPwCあらた監査法人とPwC京都監査法人が合併して発足した。前身のPwC京都はニデックをはじめ、名だたる京都の企業監査を担当してきた監査法人だ。前身時代の監査の質や担当企業との関係性、合併時にそれがどこまで引き継がれていたのかがポイントになる」

――経営者の監査への関心の低さ、顧客である企業に対する監査法人の立場の弱さを指摘する声もあります。

「私が公認会計士・監査審査会の事務局長だった頃、経営者や取締役らに会計士や監査法人の役割にもっと関心を持ってほしいと呼びかけた。当時に比べると改善されたが、まだまだ日本では監査は『コスト』として捉えられがちだ」

「監査は企業価値の向上につながると、経営者や投資家に前向きに捉えてもらう必要がある。監査法人もルールへの準拠性をチェックする仕事だけでは、すぐに人工知能(AI)に取って代わられる。企業が成長する上で、経営者がまだ気が付いていないリスクを提示するなど、付加価値の重要性が高まっている」

まだまだ日本では監査は『コスト』として捉えられがちというのは、すごく納得しました。

元々の中央青山監査法人京都事務所が、カネボウの問題で監査法人がなくなり、その時に、京都の有名企業などが新たに設立した京都監査法人に移りましたが、企業側は契約してあげているみたいなところがあり、監査法人の立場が弱いんでしょうね。

それは、会計監査制度の根幹を揺るがす問題でしょうから、きちんと調査して、PwCジャパンを処分する必要があるような気はしますね。

ニデック問題は監査の質も検証が必要であることについて、あなたはどう思われましたか?


PwCのニデック監査を巡り日本公認会計士協会の南会長が「意見不表明は妥当」!

日本経済新聞によると、日本公認会計士協会の南成人会長は、先日、不適切会計の疑いがあるニデックの会計監査でPwCジャパンが意見不表明としたことについて「適切な監査証拠を入手できない状況では意見不表明は妥当」と述べました。

なお、PwCジャパンはニデックの2025年3月期の有価証券報告書の監査意見と2025年4〜9月期の半期レビュー報告書の結論を不表明としています。

先日開催した日本公認会計士協会の活動説明の記者会見で述べました。

南会長は「監査手続きが十分でないのに意見を出すとかえって資本市場の混乱を招く」と述べ、PwCの対応に理解を示しました。

日本公認会計士協会としてPwCに調査するかについては公表できないとしました。

日本公認会計士協会は不正会計で上場廃止となった人工知能(AI)開発のオルツの監査法人シドーへの調査を進めています。

南会長は「社会的影響度が高い案件。調査が完了すれば適切な対応をしていく」と強調しました。

金融庁は2025年10月、サステナビリティー情報の保証業務の担い手の要件を「各種の国際基準と整合した基準に沿って実施できる者」との方針を示しました。

南会長は「こうした保証を実施できるのは監査法人であり適切」との見解を示しました。

時価総額5,000億円以上のプライム上場企業の保証について「監査法人で十分な担い手を確保するよう準備を進めている」と説明しました。

また、政府の審議会で有価証券報告書と会社法に基づく事業報告書の一本化について議論が進んでいることについて南会長は「一本化すれば監査期間を十分に確保でき、品質の維持向上につながる」と賛同する考えを示しました。

当然、資料が揃わないと会計監査はできないので、PwCジャパンがニデックの会計監査で意見不表明としたことは当たり前のように思いますが、意見不表明をしやすくなるような環境にしないといけないでしょうね。

あとは、意見不表明になるような企業は、早めに市場から退場してほしいですね。

PwCのニデック監査を巡り日本公認会計士協会の南会長が「意見不表明は妥当」と述べたことについて、あなたはどう思われましたか?


急拡大でひずみが生じた太陽監査法人が業務改善計画を提出!

日本経済新聞によると、太陽監査法人は2024年1月末までに金融庁に業務改善計画を提出します。

ディー・ディー・エス(DDS、2023年8月に上場廃止)に対する監査に重大な不備があり昨年12月に行政処分を受けていました。

企業の監査人交代の受け皿役を積極的に引き受け、大手法人の一角をしのぐ規模まで成長してきた太陽監査法人の拡大路線は方針転換を余儀なくされます。

2023年12月下旬、監査業界に激震が走りました。

「重大な虚偽記載がある財務諸表を虚偽がないと証明した」として、金融庁が太陽に対する処分を公表したためです。

処分内容は2024年1〜3月における新規契約締結の停止や業務改善命令などで、9,595万円の課徴金納付命令も出ました。

監査法人への課徴金納付命令は会計不正があった東芝を担当していた新日本監査法人(現EY新日本監査法人)が2015年12月に受けて以来です。

公認会計士法上の課徴金制度が導入された2008年以降で2例目と、ほぼ例がないのです。

事の発端はDDSの会計不正です。

2022年5月に売上高の過大記載の疑いが発覚しました。

貸倒引当金繰入額の過少計上なども明らかになり、訂正報告書の提出を求められていました。

DDSは2022年8月12日に太陽監査法人の監査意見付きの訂正報告書を提出しました。

しかしながら、当期と前期の繰越利益剰余金の差額が損益計算書の最終損益と整合しないなど多くの虚偽記載があったのです。

実は太陽監査法人は、DDSの訂正報告書のドラフト段階で修正が必要な箇所があることを認識しており、修正が必要な箇所もDDSに伝えていました。

ところが、DDSは修正しないまま提出を強行してしまったのです。

太陽監査法人の石井雅也経営管理本部長は「クライアントへの指導力不足が露呈した」と語っています。

今回の失敗はいくつもの要因が重なっています。

DDSは度重なる不正で経理人材の退職が相次ぎ、正しい財務諸表を作る能力が著しく下がっていました。

また、訂正報告書の提出がこれ以上遅れれば、上場廃止になると焦っていました。

太陽監査法人の担当会計士は「指摘部分は当然修正されるはず」と考え、業務効率化のため事前にレビュー報告書を渡していたのです。

青山学院大学大学院の町田祥弘教授は、太陽監査法人について「中身を確認せずレビュー報告書を事前に渡すなど言語道断だ」と話しています。

金融庁の担当者も「簿記3級程度の基本的部分の見逃しで到底考えられない」と憤っているようです。

太陽監査法人が規模を急拡大させてきたことへのひずみを指摘する声もあるようです。

上場企業監査顧客数は350社と2019年比で6割増えました。

監査業界で太陽は「ビッグ4」と呼ばれる大手に次ぐ「準大手」の位置づけですが、上場企業顧客数だけでみれば大手の一角のPwC Japan(約200社)より多いのです。

ある大手法人の公認会計士は、「公認会計士の負担が増すなか太陽監査法人側の顧客受け入れや従業員の教育体制が十分だったか疑問だ」と話しています。

太陽監査法人がリスクの高い会社の監査の受け皿になっていたという事実もあります。

5〜6年前から企業が会計監査人を大手法人から準大手や中小に交代する動きが加速しています。

金融庁傘下の公認会計士・監査審査会によると2022年度の監査シェアは準大手と中小法人が合計で40%を超えました。

人手不足に悩む大手法人は、不正リスクが高く採算も厳しい中堅中小企業の監査を絞る、実質的な顧客選別を進めてきたのです。

大手法人から切られた企業にとって太陽監査法人は頼れる先で、金融庁などが課題視する「監査難民」問題の緩和に一役買っていました。

DDS事案を教訓に、太陽監査法人は監査や審査体制の見直しを始めました。

顧客のガバナンスリスクに応じた適切な人員配置ができるようにします。

さらに、今後はリスクの高い企業の監査契約にはより慎重になる公算が大きいでしょう。

よって、拡大路線にはブレーキがかかりそうです。

駆け込み寺的な役割を担っていた太陽監査法人が選別を始めれば、国が進める新興企業などの育成に支障がでる可能性が高いです。

しかしながら、DDSのように「上場の意義を理解していない企業が存在しているのも事実」(町田教授)です。

監査インフラが有限である現実を踏まえ、野放図な上場企業増加も見直す必要があるでしょう。

事前にレビュー報告書を渡すというのは完全にアウトですね。

太陽監査法人が駆け込み寺みたいになっていたのは知りませんでしたが、駆け込み寺となる監査法人が今後出てこないことを願いたいですね。

監査法人が会計監査を引き受けないような会社は、何かしらの問題があるということでしょうから、上場にふさわしくない会社ということでしょう。

急拡大でひずみが生じた太陽監査法人が業務改善計画を提出することについて、あなたはどう思われましたか?


金融庁が太陽監査法人に業務停止命令及び担当公認会計士2人も処分!

日本経済新聞によると、金融庁は、先日、準大手の太陽監査法人(東京都港区)に対して契約の新規締結を3か月間停止する業務停止命令を出しました。

財務諸表で多くの虚偽記載をしていたディー・ディー・エスの監査で、注意を怠り虚偽記載がないと証明したのが理由です。

業務停止の期間は2024年1月1日から3月31日までです。

担当した公認会計士2人にも業務停止6か月間の懲戒処分を出しました。

2人の公認会計士は財務書類の間違いが初歩的なものにもかかわらず注意を怠り、適正であると監査証明していました。

さらに、チェックする立場にあった審査担当の社員1人に対しても監査業務の審査に関与することを3か月間禁止する処分を出しました。

この社員は会計士の評価内容を十分に検証しないまま対応を終えていました。

太陽監査法人には、業務管理体制の改善を求める業務改善命令も出した。

2024年1月31日までに業務の改善計画を提出し、直ちに実行することを求めました。

太陽監査法人への行政処分は、処分基準を制定した2005年以降で初めてです。

太陽監査法人は4大監査法人(トーマツ・新日本・あずさ・あらた)に次ぐ準大手の監査法人です。

上場企業の監査数で第4位で、2023年9月末時点でプライム上場企業118社を含む計約350社の上場企業を監査しています。

大手がクライアントを減らし、準大手が増やしている中、準大手の中でも大きな太陽監査法人がこのような実態であれば、会計監査に対する社会的信用を失うことは明らかですので、本当に勘弁してほしいですね。

そういうことを考えると、投資家の視点で考えると、大手が会計監査をやっている企業がやはり信用できますね。

個人的には、処分は甘すぎると思いますし、このような監査法人は解散して、きちんと会計監査をできる監査法人が上場企業の会計監査をすべきだと思います。

金融庁が太陽監査法人に業務停止命令及び担当公認会計士2人も処分したことについて、あなたはどう思われましたか?


メガネスーパー運営のビジョナリーHDの監査人が結論の不表明!

日本経済新聞によると、眼鏡店「メガネスーパー」運営のビジョナリーホールディングスは、先日、2022年5月〜2023年1月期の四半期報告書について、PwCあらた有限責任監査法人から結論を表明しないとの報告書を受け取ったと発表しました。

第三者委員会を設立し前社長の利益相反行為を調査しましたが、影響額などを示す詳細情報を得られていないようです。

第三者委は前社長の利益相反行為について業務委託先など25社を調査しました。
前社長が一部の取引先で「意思決定機関を支配している」とし、ビジョナリーHDが一部取引先から不合理な賃料増額や業務実態が確認できない費用を請求されている可能性を指摘しました。

ところが、ビジョナリーHDは取引先から必要な情報を入手できず、先日発表した決算短信で「重要な虚偽記載が存在する可能性がある」と記載しました。
PwCあらたは「未発見の虚偽表示があるとすれば影響は広範囲である。結論を表明する十分な証拠がなく、重要な修正が必要か判断できなかった」としています。

ビジョナリーHDは前社長らによる利益相反行為の影響を精査するため、3月に予定していた決算発表を延期していました。
四半期報告書の提出遅れから東京証券取引所の上場廃止基準に抵触する恐れがある「監理銘柄」に指定されていましたが、6月14日付で解除されました。

2022年5月〜2023年1月期の連結純利益は9,100万円でした。
なお、前期の同期間は4億200万円の赤字でした。

前社長側が制限などしているようですが、元々は、監査法人の通報窓口に通報があったようです。
正義感の強い方が社内におられるというのは、ある意味、素晴らしい会社なのかなぁと思います。
嘘の通報がたくさん行われるようになると問題はあるかと思いますが、もっともっと上場企業で通報が普通に行われ、有効なものになればいいなぁと思った1件でした。

メガネスーパー運営のビジョナリーHDの監査人が結論の不表明だったことについて、あなたはどう思われましたか?


中小監査法人を登録制で選別!

日本経済新聞によると、上場企業の会計監査において役割が増す中小監査法人の選別が進みそうです。
監査担当を大手から替える動きが目立つ一方、ずさんな監査体制で行政処分を受ける中小は少なくありません。
金融庁は上場企業の監査を担うための登録制度を法律で定め、情報開示などを強化する方針です。
自主規制団体の日本公認会計士協会が登録制をどの程度厳格に運用できるかが焦点となっています。

監査法人のあり方を巡り、金融庁は公認会計士法などを改正し、自主規制の枠組みにとどまる登録制を法律で定める方針です。
政府は2022年3月に改正法案を国会に提出し、2022年度内の施行を目指しています。

金融庁は2017年に策定した「監査法人のガバナンス・コード」などに基づき、監査の品質向上や透明性の確保の徹底を求めます。
登録制を運用する日本公認会計士協会の手塚正彦会長は「情報開示を強化し、各事務所の強みや特徴を理解してもらうことが重要」とした上で、「重大な不備があれば、上場監査マーケットから退場してもらう」と断言しています。

上場企業を監査する中小監査法人は約120あります。
100人超の規模の法人がある一方、個人で事務所を開き、共同で監査する場合もあります。
IT(情報技術)資源も法人間でばらついており、新しいビジネスへの対応でも情報量に差があります。

中小監査法人では近年、行政処分に至る事例が相次いでいます。
2021年8月、原会計事務所は金融庁から1か月の業務停止命令を受けました。
2020年11月には大手門会計事務所に対して同様に5か月の業務停止命令が下りました。

金融庁幹部は経営陣の意識次第としながらも「企業との癒着が起きやすく、組織的監査も機能しにくい」と話しています。
「一部の監査法人は、明らかに身の丈に合わない量の監査業務を引き受けている」とも指摘しています。

応和監査法人(東京都千代田区)はIT専門担当3人を含む約40人で上場企業9社を担当しています。
大手監査法人出身で総括代表の沢田昌輝氏は「監査業務の本質は規模で変わるものではない」とする一方、「中小は特に問題が起こった際に、ひとくくりで見られる」と語っています。
優秀な人材の確保も「大手に比べると難しい」と指摘しています。

中小監査法人の役割自体は増しています。
公認会計士・監査審査会の報告書では、企業が監査担当を大手監査法人から中小監査法人に替えた件数は2021年6月までの1年間で87件と前年の2倍以上でした。
大手監査法人は手数料などコストが高くなっています。
シェアでは大手がなお7割弱(社数ベース)を占めていますが、中小のシェアは拡大傾向が続いています。

情報開示の強化など登録制の厳格運用で中小監査法人の選別は進む可能性が高いでしょう。
企業が自らに適した監査法人を選びやすくなり、財務情報の信頼性もより高まります。

ただし、日本公認会計士協会が実効性のある運用ができるか懐疑的な見方もあります。
2016年度以降に会計士協会が登録を取り消したケースは2件しかありません。
日本公認会計士協会が甘い評価を下せば、登録制の法定化は意味をなしません。

監査業界は問題が起こるたびに規制強化の議論が出ますが、規制対応で負担がかさみ、業務に支障をきたせば本末転倒です。
登録制で自浄作用を発揮できるか、監査人の自覚が改めて問われています。

少し前の伝説の監査法人のような駆け込み寺的存在になっている監査法人が存在するのも事実だと思いますし、監査法人が処分を受けたとしても、同じようなメンバーで新しい監査法人を作っているケースもあるのではないかと思います。
あと、たまに、監査法人のホームページを見たりしますが、代表者の経歴を見て、このような業界の経歴の浅い人がトップの監査法人が上場企業の会計監査をやっていいのかと疑問に思うことがあります。
結局、誰かが問題を起こすと、公認会計士の信頼が失われることになりますので、実効性のある運用がなされることを期待したいと思います。

中小監査法人を登録制で選別することになることについて、どう思われましたか?


トーマツが不正会計リスクをAIで“監査”し過去の不正企業との近似率を計算!

ITmediaによると、デロイトトーマツグループの監査法人トーマツは、先日、AI技術を活用して不正会計のリスクを予測する「不正検知モデル」を開発したと発表しました。

AIによる監査の高度化を目指すそうです。

2005年以降に公開された有価証券報告者の財務データや、為替レート、物価指数といった市況データをAIに学習させました。

対象企業・勘定科目の財務データから不正企業との近似率を「不正スコア」として算出します。

計算に影響を与えた項目など、スコアの理由を表示できるほか、類似度の高い不正企業の事例も参照できます。

トーマツは2022年1月から不正検知モデルを本格導入しました。

今後2年間で100社以上の監査先で活用し、入手した財務データは同意を得てAIの学習データとして使うとしています。

AIが馴染む仕事かもしれませんが、元トーマツの人間で、会計監査をしていた僕としては、個人的には、監査人としての経験からくる直感というものがとても重要だと思っています。
もちろん、AIも使うということは否定しませんが、AIに頼りすぎるのもどうかと思います。
会計監査の報酬は、現場での時間がベースとなるでしょうから、クライアントの見えないところで使っている時間はチャージしにくいでしょうから、監査報酬の値下げに繋がる可能性もあるのではないかと思っています。
また、監査人があまり考えず、機械的な判断になってしまうのではないかと危惧しています。
もちろん、監査法人は人手不足や働き方改革にも対応しないといけないことは重々承知ですが、直感とAIをうまく組み合わせて効率的な監査ができるようになり、不正が少なくなればいいなぁと思います。

トーマツが不正会計リスクをAIで“監査”し過去の不正企業との近似率を計算するようになったことについて、どう思われましたか?


金融庁が質向上を狙い監査法人登録の法制化を検討!

時事通信によると、金融庁は、先日、企業の会計監査を行う監査法人に関する論点整理案を有識者会議に提示しました。

監査法人の登録制度について「法律に基づく制度の枠組みを検討する必要がある」と指摘しています。

現在は日本公認会計士協会による自主規制としての登録制度がありますが、中小監査法人を含め、上場会社の監査の質を向上させるため、法律に基づく新制度を検討するようです。

上場会社の監査を担う中小監査法人は増加傾向にあります。

しかしながら、企業側の事業規模拡大に十分対応できていないとの見方があります。

論点整理案では、中小監査法人も上場会社の監査に十分な能力・体制の確保が必要だと強調しています。

問題を起こした監査法人のパートナーが新しく監査法人を作ってパートナーとなり、監査法人は変わったものの実態は同じみたいな案件もありますし、金融庁の検査を受けた監査法人が処分されたケースで、指摘内容を見てみると、こんなところが上場企業の会計監査をやっているのかと思うことがあります。
公認会計士や監査法人の信頼性を担保し、会計監査の重要性を認識してもらうには、質の向上は避けることができないと思います。
金融庁がどうするのかは分かりませんが、非常に良いことだと、個人的には思います。

金融庁が質向上を狙い監査法人登録の法制化を検討していることについて、どう思われましたか?


公認会計士が帳簿や領収書を在宅チェックする「リモート監査」!

日本企業の2020年3月期決算の監査業務が大詰めを迎えています。
今年は、監査法人の会計士が在宅で企業の帳簿や領収書をチェックする「リモート監査」が広がりました。
公認会計士が新型コロナウイルスに感染し、担当企業の決算や株主総会に影響するのを防ぐためです。
ただし、効率低下は避けられないでしょう。
書類の電子化や期末直後に集中する業務の分散など課題も浮き彫りになりました。

企業は株主総会の招集通知や有価証券報告書に損益計算書などの計算書類を掲載します。
正確さを担保するために公認会計士または監査法人による会計監査が欠かせません。
法律上は必要のない決算も会計監査を終えて臨むことがほとんどです。

契約書や請求書などの電子化が進んでいない企業の監査では、公認会計士が会社を訪れて資料を直接確認し、会社が報告する決算資料と照らし合わす作業が必要でした。

今年は新型コロナの影響で企業への訪問が難しくなり、監査法人は「リモート監査」で対応しています。
公認会計士は1人が複数企業の業務を掛け持ちします。
従来のような企業訪問を続ければ感染リスクが高いうえ、オフィスで監査法人内に濃厚接触者が増えれば監査業務が滞りかねません。

大手のトーマツは2月末から、原則的にオフィス作業を在宅勤務に切り替えました。
在宅で監査ができるよう上場企業など顧客企業900社に携帯端末の配布も始めました。

企業の経理担当者などが領収書や契約書など、公認会計士の確認が必要な書類を撮影し画像を送ります。
送り先が設定されており、誤送信がありません。
データは端末に残らず、情報流出リスクを抑えています。

アメリカのアップルの多機能携帯端末「iPodタッチ」に独自開発のアプリやセキュリティー対策ソフトを加えました。
1社につき1台は無料で、2台目以降は1台あたり2万9,000円で貸し出しています。

公認会計士は1社当たり数千枚の書類照合作業が在宅でできます。
国井泰成包括代表は「顧客企業と監査法人双方の負担軽減にもなる」と期待しています。
トーマツが属する世界のデロイトグループでも初めてで、今後は海外にも広がる可能性があります。

EY新日本監査法人は監査先企業とオンラインでデータをやり取りするためのポータルサイトを活用しています。
2018年ごろから利用を始めました。
上場、非上場あわせて約3,800社の顧客企業のうち630社程度が利用しています。
3月末にもある上場食品メーカーが採用を決めました。

顧客が使うポータルサイトは、EY新日本の会計士が業務で使うシステムと連携しています。
各公認会計士が自分に割り当てられた業務のために該当ページを開くと、企業側がアップした資料から必要なデータだけが自動的に表示される仕組みです。
EY新日本は2月末よりオフィス業務は原則在宅にしました。

もっとも監査業務全てをリモートに置き換えられるわけではありません。
紙の契約書や請求書などはPDFデータをいったん参照しますが「改ざんがないか最終的に現物を確認する作業は残る」(EY新日本の片倉正美理事長)。
各監査法人は最小限の人数で会社を訪問しています。

遠隔作業は手間がかかる面もあります。
大手監査法人に所属する30代の公認会計士は「対面で同じ資料を突き合わせてやり取りするのに比べると意思が伝わりにくい」と語っています。
在宅勤務は経験が少ない若手公認会計士にとってベテランの指導を仰ぎにくい面もあります。

「現場では作業効率が20%程度落ちている」(日本公認会計士協会の手塚正彦会長)といい、作業の遅れから決算発表を当初予定から延期する企業が続出しています。

監査業務が決算期末後に集中するという問題がコロナでより顕在化しました。
一つの解決策は「常時監査」です。
企業の基幹システムと監査システムを常に接続し、人工知能(AI)も活用しながら不正の有無をリアルタイムで確認するものです。
業務の平準化と訪問機会の減少につながるでしょう。

EY新日本が導入を検討しており、AIを使った監査ツールの開発人材を3年後に2.5倍の75人に増やす予定です。

会計監査は、担当者の態度や話しからおかしいなぁと思うこともあるでしょうし、質問することもたくさんあります。
それゆえ、在宅になると時間もかかりますし、不正などを見落とす可能性も高くなるでしょう。
一方で、現金や受取手形や有価証券や預金証書などの現物を確かめたり(いわゆる実査)、実地棚卸の現場に出向いて状況を把握したり、現物を確かめたり(いわゆる立会)することは、監査手続上、非常に重要なものとなるため、在宅では不可能な手続も存在します。
また、上場企業の場合、一つの部屋で数人が数週間監査を行っていることが多いため、感染しやすい環境にあるかと思います。
窓がない部屋のことも多いですから。
今回の新型コロナウイルス感染症は会計監査を根本的に見直す機会になるかもしれませんね。
ただし、会計監査は、担当者の単価×見積時間の積み上げによって監査報酬が決まるでしょうから、在宅やAIによる会計監査などが増えると、見積時間がクライアント側には感覚的に分かりにくくなるかもしれませんので、監査報酬の交渉が重要性を増すかもしれませんね。

公認会計士が帳簿や領収書を在宅チェックする「リモート監査」について、どう思われましたか?


プリントネットが『公認会計士等の異動に関するお知らせ』を一部変更!

 プリントネットというJASDAQに上場している企業が、先日、「公認会計士等の異動に関するお知らせ」というプレスリリースを一部変更しています。
文章は、以下のとおりです。

(訂正)「公認会計士等の異動に関するお知らせ」の一部訂正について

 2019年10月24日に開示いたしました「公認会計士等の異動に関するおしらせ」の記載内容について、下記のとおり訂正させていただきます。

                 記

1.訂正の理由
当社が2019年10月24日に開示いたしました「公認会計士等の異動に関するお知らせ」の記載内容につき、退任する有限責任監査法人トーマツより、訂正の依頼が本日付けであったため、その訂正を行うものであります。

2.訂正の内容
 訂正箇所には下線を付して表示しております。
 2ページ「6.異動の決定または異動に至った経緯」

<訂正前>

当社は、監査体制に疑念を抱く点並びに近年の監査報酬が増加傾向であることなどから、公認会計士等の評価・見直しを行うべきと考え、監査役会において複数の監査法人と検討してまいりました。

<訂正後>
 当社は、監査証明が出されている期より以前の期における監査体制に不備があったこと、また、近年の監査報酬が増加傾向であることなどから、公認会計士等の評価・見直しを行うべきと考え、監査役会において複数の監査法人と検討してまいりました。

2ページ「7.6.の理由及び経緯に対する意見」
(1)退任する公認会計士等の意見1行目
<訂正前>
 特段の意見はない旨の回答を得ております。

<訂正後>
 退任する公認会計士等からは、「監査報酬に関し合意するに至らなかったため、任期満了により退任する旨申し出たものであります。なお、当監査法人は所定の品質管理体制のもと適切に監査を実施しております。」との回答を得ております。

                                     以上

監査法人に対する不信感はあったのでしょうが、監査法人の意見も聞かず、プレスリリースするというのもどうなんでしょうね。
『監査証明が出されている期より以前の期における監査体制に不備があったこと』というのもよく分かりませんが。
まぁ、あまり会社と監査法人の関係性が良くはなかったということなのでしょうけど。
個人的には、最近では、監査法人変更の理由にすごく興味がわきます。
会社もきちんと理由を書き、監査法人もそれに対する意見をきちんと書くということが、投資家のためになるでしょうね。

プリントネットが『公認会計士等の異動に関するお知らせ』を一部変更したことについて、どう思われましたか?


現場を衰退させる形式主義!

 日本経済新聞によると、行き過ぎた形式主義が現場の思考停止を招いているようです。
不祥事が起きるたび新たな制度やルールが作られ、それらすべての規則を守ることを目的化してしまい、現場力の著しい低下を招いているようです。

企業統治(コーポレートガバナンス)の強化は大切ですが、実態はどうなのでしょうか?
本来、社外役員に求める能力やキャリアは企業ごとに異なるはずですが、知名度や性別、資格など形式要件だけで選定する企業も少なくありません。
機関投資家が画一的な形式基準で評価することも一因です。
担当する企業数が少なければいいというものではありません。
むしろ少なすぎれば1社当たりの報酬に対する依存度が高まり、言いたいことが言えない環境を作ることになってしまいます。

規制当局による検査の在り方も同様です。
実態を見よう、事業性を正しく評価しようと号令がかかるのです。
ただし、マイナスの評価基準は明確でも、プラスの基準は示されていません。
検査結果次第で人事評価を受ける現場にとって、いい仕事やリスクを取って成功した時、それを評価する基準が無ければ、顧客や社会と向き合い議論などできません。
その結果、検査のみに視点が行ってしまいます。

現場にも問題があります。
コンプライアンス(法令順守)強化により、マニュアルなどの整備が進み、ルールやルーティンを守りさえすればいいという組織は責任をとらない楽な仕組みです。
しかしながら、目先の手順や仕組みに依存していては、本質を理解する力や物事を考える力は大きく衰退するのです。

専門家も同じです。
公認会計士は『会計監査六法』に基づき監査を行いますが、20年前までは1,182ページだったものが、今では3,168ページに達します。
監査を取り巻く環境は厳しくなり、厳格な対応が求められています。
その結果、例えば棚卸しの監査時に現品の記録確認に気を取られるあまり、在庫管理状況の確認を失念するという具合に本質的な問題を見逃すことになりかねません。

ガイドラインやマニュアルなどへの依存は責任の所在を分散させ、組織的に動かすには便利な手段です。
しかしながら、職場での対話や各人が考えたり、五感で感じ取ったりという人間本来の能力を低下させているのです。
洞察力、思考力、対話力といった能力は一旦失われてしまうと容易には取り戻せません。
経済環境が好調な時こそ、コストと時間をかけてでも人を育てるという視点が不可欠でしょう。

このBlogでも何度か書いていると思いますが、僕が監査法人を辞めた理由の一つは、不祥事があり、金融庁の検査のための書類作りが増えたことにあります。
監査手続きとは直接関係のないような作業が増え、誰のために監査をしているのだろうと疑問がわいたからです。
当時以上にその作業は増えていると推測しますし、今も本質的に変わらないですね。
近年、『会計監査六法』を見るたびに、以前は『会計監査小六法』だったのになぁとか、実際にはページ数も増えているし、金融用・学校法人用・非営利法人用など種類も増えているなぁと思います。
形式にとらわれすぎて、本質を見落とさないようにして欲しいですね。

現場を衰退させる形式主義について、どう思われましたか?


「本3月期決算に係る監査の実施に当たって」の公表!

 日本公認会計士協会は、2019年03月27日付けで、「本3月期決算に係る監査の実施に当たって」を公表しました。

 内容は以下のとおりです。
 本3月期決算に係る監査の実施に当たって企業活動の複雑化・グローバル化が加速する中で、企業が作成する財務諸表は、様々な立場の人がその信頼性に注目しています。このため、財務報告の信頼性を担保するための監査の役割は、一層重要性を増しています。加えて、監査基準の改訂によるKAMの導入、通常とは異なる監査意見等に係る対応についての議論など、昨今の監査の信頼性向上への取組からも明らかなように、従来にも増して、ステークホルダーからの監査に対する期待も高まっています。
 一方で、近時においても盛んに報道されているとおり、企業の不正が後を絶ちません。また、海外でも会計不正やその監査を巡る問題を受けて、監査の信頼性を更に向上させるための議論が行われています。
 当協会では、監査業務改善のために、毎年監査業務審査会の審査内容を参考にした『監査提言集』を公表しています。この『監査提言集』では、監査人が心掛けるべき「11の提言」を記載しています。
 3月期決算に係る監査の繁忙期を迎えるに当たり、会員各位には引き続き、「11の提言」も有効に活用し、職業的懐疑心をもって、監査の基準に従いリスク・アプローチに基づく監査の実施に努めるようお願いします。

以 上

 こういう文書を出さないといけない状況であるということ自体、残念な気がしますね。
ここでは書きませんが、『11の提言』も、こんなこと書く必要があるのか?と思うようなものがいくつか入っています。
個人的には、不祥事の発生→監査の厳格化→マニュアルなどの強化→職業的懐疑心の低下という悪循環に陥っているのではないかと思います。
あと、最近、『KAM』(Key Audit Matters)ということばを、日本公認会計士協会が良く使っているような気はしますが、もう少し、一般の方々でもわかりやすいことばにした方が良いのではないかと思うのは、僕だけなのでしょうか?

「本3月期決算に係る監査の実施に当たって」の公表について、どう思われましたか?


指針変更でわかった「監査法人交代」の理由は結局お金!

 12月期決算の上場会社の定時株主総会が終わりました。
上場会社は決算書を監査法人にチェックしてもらう義務を負っています。
どの監査法人に監査を依頼するかの決定プロセスは会社によって異なり、会社が候補を決めて総会に諮る場合と、会社自体に決定権があって総会では報告するだけで良い場合があります。
しかし、いずれにしても総会マターです。
このため、監査法人の交代は、定時総会開催月の前々月の下旬から当月上旬くらいまでに公表されるのが一般的です。
2019年も12月期決算企業の監査法人交代の発表が1月下旬から始まりましたが、2019年は例年とは少々趣きが異なっています。
交代を知らせる各社のリリースに、これまでにはなかったほどしっかりと交代理由が書き込まれているのです。
逆に言えば、これまではなぜ監査法人が交代するのか、その理由がちゃんと書かれてきませんでした。
なぜ2019年になって、こうした変化が生じているのでしょうか?
これに関する記事が、Money Forwardが運営するMONEY PLUSというサイトに書かれています。

上場会社が監査法人を変える理由はいくつかあります。
1つは、会計処理の方針で会社側と監査法人の意見が対立したり、その会社の事業特性や業界慣習に対する理解をしてもらえない場合、2つ目が、監査法人の担当者が重大なミスを犯したり、何らかの粗相があって会社側を怒らせた場合、3つ目が、監査報酬で折り合えなかった場合です。
このほかに、海外子会社が増えて海外の会計事務所とのネットワークがある監査法人に乗り換える場合などがあります。
かつて、監査法人の変更は、上場会社にとって非常に重大なことでした。
会社が何か重大なリスクを抱えていて、監査法人に逃げられてしまったのではないか、と市場から疑いの目で見られる可能性があったからです。

しかしながら、平成不況が長引く中で、新規に上場する会社の数が激減し、監査法人間でクライアントの奪い合いが発生しました。
これによって、少しでも監査報酬を安くしたい会社側の思惑とが合致し、4大監査法人(EY新日本、あずさ、トーマツ、PwCあらた)間での変更や、4大監査法人から準大手への変更であれば、投資家も色眼鏡で見ることがなくなったため、監査法人変更のハードルがぐっと下がったのです。
そして景気が回復すると、今度は監査法人の人手不足が深刻化してきました。
それまで買いたたかれる一方だった監査法人も、会社に対して原価に見合う報酬を要求するようになり、一転して売り手市場になったのです。
東芝問題をはじめ、次々と不正会計が発覚したため、より厳格な監査手続が求められるようになったことも、監査法人の人手不足の原因になっています。
このため、かつては監査先数と売上高で競い合っていた監査法人も、ちゃんと採算が合うだけの報酬を払ってくれて、なおかつ粉飾発覚リスクも低い監査先しか監査を引き受けないという方針に転換し、近年では監査報酬で折り合わなかったために、監査法人が代わるケースが激増しているらしいということは、噂レベルでは出ていたのです。

ところが、会社側はその本音、つまり「監査報酬で折り合わなかったから監査法人を変えた」という理由を、なぜか交代のリリースに書かないことが一般化していたのです。
監査を受ける会社の現場の人にとって、監査法人を変えるというのは大変負担が重いものです。
会社によって業界の慣習は異なり、監査法人に会社のことや会社が手掛けている事業のことをわかってもらうまでには大変な労力がかかります。
それゆえ、監査法人を変えるというのは、そう簡単なものではないのです。
ところが、リリースに書かれる前任監査法人の退任理由は「今度の総会で任期が満了するから」となっていたのです。
後任は「監査を任せられるだけの資質があるから」、あるいは「総合的に判断して」といった、真の理由がわからない書き方であるのが普通で、まるでコピペしたかのように、大半の会社が同じ文言を書き連ねていました。

その状況が一変したのが2019年1月下旬です。
理由は、金融庁が有識者を集めて発足させた「会計監査についての情報提供の充実に関する懇談会」が、1月22日に公表した報告書に「監査法人の実質的な交代理由をちゃんと書くべき」と書かれたからなのです。

効果はてきめんです。
それ以降、3月8日までに開示された監査法人の交代リリースをまとめてみたところ、19社中18社が明確に交代理由を書き、そのうち9社が監査報酬で折り合えなかったことを理由に挙げています。

このほか、監査時間を理由にした会社が1社あり、監査報酬は「単価×のべ作業時間」で計算されますので、監査報酬が理由と考えられます。
この1社も含めれば10社です。

4月に入ると、3月期決算会社の監査法人交代の発表が出始めます。
昔に比べれば、監査法人の交代で会社側が風評リスクにさらされる確率は低下したとはいえ、それでも大手から中堅以下の規模の監査法人に交代した場合は、あらぬ噂を立てられるリスクを伴います。
理由を明示することが常識になれば、会社側は不本意な風評リスクから解放され、それは投資家にとっても歓迎すべきことだと思います。

僕自身は、監査法人に勤めていた人間なので、監査法人を変えると事業のことをわかるようになるまでかなりの時間を要するので結局高く付くと思っているのですが、そうではないようですね。
あとは、IPOしそうな企業を探し出して、IPOまではかなり安い報酬で引き受け、上場してから回収していくというのが一般的なのかなぁと思っていたのですが、簡単に監査法人を変更するのが一般的になってくると、IPOまでの期間の報酬もきちんと取るようになる、つまり、監査法人側も選別を強めるような気はします。
あとは、投資家という立場からすると、考えが古いのかもしれませんが、今後は大手が監査先を絞っていくことになると思いますので、大手が監査しているところに投資しようとは思いますね。

指針変更でわかった「監査法人交代」の理由は結局お金であることについて、どう思われましたか?


登録政治資金監査人に対する個別の指導・助言の取組について!

 政治資金適正化委員会は、政治資金監査の質の確保を図るための取組の一つとして、平成26年分の収支報告書(定期分)に係る政治資金監査から、政治資金監査報告書や収支報告書の記載状況等に不備のあった登録政治資金監査人に対して指導・助言を行う取組を実施しています。
個別の指導・助言の取組は、都道府県選挙管理委員会及び総務省に対して、政治資金監査報告書の記載状況等について報告を求め、当該報告に基づいて、関係する登録政治資金監査人に対して直接当委員会から個別に指導・助言を行うものです。
指導・助言の対象となる事例は、以下のとおりです。

(1) 政治資金監査報告書の基本的な構成に係るもの
(2) 収支報告書(支出に係る分に限る。)上に金額の不整合(計算誤り、表間不突合等)があるもの
(3) 政治資金監査を適確に実施していないことが明らかであると考えられ、政治資金監査制度への国民の信頼に影響を及ぼしかねないと認められるもの等

これに基づき、指導・助言の対象とした事例等が公表されています。
平成29年分の収支報告書(定期分)に係る政治資金監査を対象とした個別の指導・助言の取組において、個別の指導・助言の対象とした主な事例等は、下記のとおりです。
政治資金監査は、法令及び政治資金監査に関する具体的な指針(政治資金監査マニュアル)に基づき適確に行う必要がありますので、このような事例が生じないよう、この機会に改めて、政治資金監査マニュアル、政治資金監査チェックリスト及び政治資金監査報告書チェックリストをご覧いただき、引き続き適確な政治資金監査の実施に努めていく必要があります。

<指導・助言の対象とした主な事例>
○都道府県選管の最初の受付時に、収支報告書(支出に係る分に限る。以下同じ。)上に金額の不整合(計算誤り、表間不突合等)があった。
○都道府県選管の最初の受付時に、収支報告書と領収書等の写しとで、金額の不整合があった。
※上記事例には以下の事例を含む。
・支出に重複計上があったため、後に重複分を削除した。
・対象年以外の年月日の領収書等の写しを添付していたが、後に当該支出を削除した。
・領収書等の写しのない支出を記載していたが、後に当該支出を削除した。
・収支報告書に計上されていない支出に係る領収書等の写しが添付されており、後に当該支出を追加した。
○都道府県選管の最初の受付時に、収支報告書と領収書等の写しとで、年の不整合があった(領収書等の「年」の記載が誤っていた)。
○その他、収支報告書に計上されている支出について、領収書等との確認を行っていなかった。
○政治資金監査報告書の基本的な構成に不備があった。
○同一の登録政治資金監査人について、2か年連続で同一又は異なる事例の報告があった。
○同一の登録政治資金監査人について、複数事例の報告があった。

<上記以外に都道府県選挙管理委員会等から報告のあった誤りの事例>
1)政治資金監査報告書に関するもの
○「1 監査の概要」(1)で監査対象期間が「平成28年」「平成30年」等となっていた。
○「1 監査の概要」(1)で監査対象期間が「平成○年○月○日から平成○年○月○日まで」と旧記載例で記載されており、かつ、監査の対象となった収支報告書等に係る会計の開始日が誤っていた。
○政治資金監査報告書の本文中で政治団体名の記載不備があった(異なる政治団体の名称が記載されていた)。
○政治資金監査報告書上で矛盾した記載があった(徴難明細書に係る支出があるのに徴難明細書が存在しなかった旨の記載等)。
2)収支報告書に関するもの
○収支報告書上で氏名及び住所の記載不備(記載誤り)があった。
○収支報告書と領収書等の写しとで、月日の不整合があった(収支報告書の月日の記載が誤っていた)。
○収支報告書と領収書等を徴し難かった支出の明細書とで、支出の目的に不整合があった(領収書等を徴し難かった支出の明細書の支出目的の記載が誤っていた)。

これらを見ると、しょうもないミスが多いですね。
このようなミスをすると非常に恥ずかしいと思いますが、登録政治資金監査人はこのようなレベルの仕事で大丈夫なのでしょうか?
こういうレベルのものに、『監査』ということばを使ってほしくない感じですね。

登録政治資金監査人に対する個別の指導・助言の取組について、どう思われましたか?


内部統制報告書の訂正件数が不適切会計増加で過去最多に!

 正しい財務諸表を作成するための社内管理体制が整っていると上場企業が投資家に向けて宣言する文書、「内部統制報告書」を訂正する事例が急増しているようです。
2018年の訂正件数は106件と、2017年の61件を上回り過去最多になりました。
不適切な会計処理が発覚したことを受け、報告書の有効性を過去にさかのぼって取り消すケースが目立つそうです。

内部統制報告書は、2009年3月期から有価証券報告書と併せて金融庁への提出が求められるようになりました。
不正会計が起きない社内体制作りを促すのが目的で、財務諸表の妥当性を証明するための重要な書類なのです。

企業は報告書で、財務諸表を作成するための適切な管理体制が整っているかどうかを説明します。
そのうえで内部統制が「有効」「有効でない」「表明できない」のいずれかを明記します。

報告書の訂正の理由として目立つのが、内部告発や内部監査などをきっかけに発覚した不適切な会計処理です。
ジャストシステムは一部従業員が会社に無断で返品条項を付けて販売店に売っていた問題が判明し、2015~2018年の報告書を「有効でない」に訂正しました。
東建コーポレーションも、不適切会計が発覚し、2013~2017年分を訂正した。

まだ実現には至っていませんが、日産自動車も、元会長のカルロス・ゴーン容疑者の報酬過少記載事件を受け、報告書の訂正を検討しているようです。

訂正の増加に対し、市場関係者からは懸念の声が出ているようです。
野村総合研究所の大崎貞和フェローは「現状では不正会計の発生リスクを示す役割を果たせていない」と指摘しています。
「形式的な対応にとどまっている企業が多いのかもしれない」(大和総研の横山淳金融調査部副部長)との見方もあります。

内部統制報告書が導入されてからもう10年になるんですね。
今なお不祥事などが多くて内部統制報告書を訂正するケースが増えているということは、内部統制の重要性を認識できていない経営者が多いということなんでしょうね。
以前から、規模の小さい企業は内部統制報告書の提出を緩和すべきというような意見が出ていますが、僕は反対です。
基本的に、内部統制がきちんと構築されているからこそ、日々の取引の積み重ねの結果である決算書の数値が信用できるということだと思いますし、規模が小さいほど、人員の問題で属人的になったり、チェック機能が働かない可能性が高まると思いますので、規模が小さいから簡便にするというのは間違っているのでないかと思います。
もう少し、内部統制の重要性を認識してほしいですね。

内部統制報告書の訂正件数が不適切会計増加で過去最多になったことについて、どう思われましたか?


報酬値上げで監査法人の交代が相次ぐ!

 決算をチェックする監査法人を変更する企業が増えているようです。
2018年は監査法人の合併など特殊要因を除いた変更件数が125社と2017年を上回り、リーマン・ショック直後の2009年以来、9年ぶりの高水準となりました。
東芝などの会計不祥事を受けた監査の厳格化で大手を中心に報酬を引き上げる動きが背景にあるようです。
一方で、監査法人との「なれ合い」を防ごうとして監査法人を変更する企業もあります。

税務研究会(東京都千代田区)によると2017年の変更件数は123社で、監査人・監査報酬問題研究会によると、上場企業の監査報酬は2017年度で1社平均6,604万円でした。
2016年度は6,300万円、2015年度は6,152万円で、年々高額化しています。
企業ごとの差が大きく、協和発酵キリンの直近の監査報酬は1億300万円、日本ペイントホールディングスは1億2,600万円。ニトリホールディングスは4,600万円でした。
企業規模や子会社数などが関係します。

2018年に目立ったのは4大監査法人の1つ、僕が以前勤めていたトーマツからの変更のようです。
40社強が他の監査法人に変更しました。
中堅以下の企業が多く、「報酬引き上げについていけなかった」(製造業)との声が漏れています。

東芝の会計不祥事以降、大手監査法人を中心に監査の厳格化を進めています。
デロイトトーマツグループの永田高士最高経営責任者(CEO)は、「監査の品質を確保するために適正な人員配置をしている」と話しています。
監査業務に詳しい青山学院大の町田祥弘教授は、「長時間の監査に見合う報酬を払えない企業は、監査法人も業務を引き受けづらいはずだ」と指摘しています。

監査法人とのなれ合いを防ごうとする動きもあるようです。
日本ペイントホールディングスは約40年間担当したEY新日本から大手のあずさに変更しました。
どこまで本当か分かりませんが、日本ペイントホールディングスのIR担当者は、「欧州で義務化されている監査法人のローテーション(強制交代制)を意識した」と言っているそうです。

課題は情報開示です。
監査法人を変更する場合、企業の内部管理体制などに問題があり監査法人が業務を引き受けないケースもあります。
2018年に開かれた会計監査の情報開示に関する金融庁の懇談会でも、監査人交代の理由や経緯は投資家にとって重要なのに、実質的な交代理由が説明されていないなどの指摘があったようです。

現状は「任期満了」といった簡単な説明にとどまる企業が大半です。
大和総研の吉井一洋氏は、「情報開示に納得していない投資家は多い」と指摘しています。
決算の信頼性を高める上でも、監査法人との関係性を投資家に開示する姿勢が求められています。
個人的には、監査契約の期間は契約書上1年だと思いますが、実質的には自動更新だと思いますので、交代したときに任期満了というのはどうなのかなぁと感じます。
あとは、働き方改革も影響しているんでしょうね。
よって、交代の場合は、企業と監査法人双方がコメントするようにすればいいのではないかと思います。

報酬値上げで監査法人の交代が相次いでいることについて、どう思われましたか?


監査法人選任はJAの実態に合わせて慎重に(会計監査人評価のポイント)!

 農業協同組合新聞に、会計監査人評価のポイントが載っていました。
戸津禎介有限責任監査法人トーマツJA支援室の講演を、新世紀JA研究会の責任でまとめたものです。

 農協法の改正を受けて平成31年10月1日以降、農協等の会計監査は従来の中央会監査から公認会計士監査に移行されることになりました。公認会計士監査の受監に向けて、いよいよ多くの公認会計士や監査法人(以下監査法人等)から会計監査人を選任することが必要な時期となっています。
 具体的な選任は、日本監査役協会の『会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針』やJA全国監事協議会の『監事が農協等の会計監査人予定者の選定において留意すべき事項』等が公表されており、これらに従って進めていくことが通例と考えられます。
 選任プロセス自体の説明は、平成29年10月の講演で説明しましたので、本論では、実際に会計監査人選任の場でいただいた質問をもとに、会計監査人の選任を進めるための具体的な留意点を伝えることで、選任に向けての理解の深化や、系統全体に蔓延しているよくある誤解の解消を目指します。
 具体的な話をする前に、改めて農協等の会計監査人の選任にあたっては、透明で的確な選任過程を経ることの必要性を再確認させていただきます。選任にあたっては、透明で的確な選任過程を経ることで、監事、役員の説明責任を果たすことが重要になると考えます。
 具体的には、組合員に対して、監査品質はもとより、組合経営に資する監査法人等を会計監査人として選任したのだと説得的な説明を行い、特に外部(政府、マスコミ等)の目を意識し、現状維持ではなく、自己改革を進めるため適任の監査法人等を選任したことを主張できるような選任をすることが重要と考えます。
 このような透明で的確な選任過程を経ることの重要性は、ここ数か月で急激に高まっており、以下のような背景があるものと考えられます。
◇既定路線に従い会計監査人を選任するとしても、十分な検討をせずに選任してしまうと、農協改革が骨抜きになっているとの批判を受ける恐れがあるとの周知が進んでいる。
◇今後、農協の経営環境が厳しくなることが見込まれる中で、単に財務諸表を批判的に検討するだけでなく、経営課題の解決に向けて示唆を与えてくれるような指導的な機能を発揮する会計監査人に対する期待が高まっている。
◇農林水産省による報酬調査の公表や監査法人等による具体的な提案活動が進んだ結果、監査報酬の水準が想定より高くなる恐れが高まった。
◇会計監査人の選任過程を常例検査の対象にする可能性がでてきている。
◇透明で的確な選任過程を経ることの必要性を十分に認識いただいたところで、実際に会計監査人選任の場で、各農協からよく質問のある8つのポイントに絞って具体的な話をさせていただきます。
ポイント(1)「品質管理」
 品質は監査の根幹をなすものであるため、監査品質の水準は関心が高い領域です。監査の品質は、見た目で良し悪しの判断が難しく、通常、監査法人の提案書には品質管理体制に関する膨大な情報が盛り込まれることから、見極めるべきポイントを絞り込む必要があります。
 審査担当のパートナーの設置や難易度の高い事案の解決をサポートする機能があるか、などの仕組みの有無に加えて、過去の金融庁(公認会計士監査審査会)や公認会計士協会の検査結果を確認することが最低限確認すべきポイントと考えられます。
ポイント(2)「情報セキュリティ」
 監査は多くの秘匿情報を扱いますが、近年、監査法人による情報漏えい事案が少なくありません。そのため監査クライアントは、監査法人に重要情報の管理体制を整備・運用することを求める傾向が強まっています。見極めのためには、情報セキュリティマネジメント規格の取得状況など、情報セキュリティ強化に向けた取り組みを確認することが有用です。
ポイント(3)「業界理解」
 公認会計士監査はリスクアプローチにより行われます。リスクを正しく把握して、リスクに対応する監査手続を立案して対応するわけですが、リスクを把握するためには、総合事業の理解も必要ですし、そもそも株式会社と協同組合の違いを理解しておくことが必要になります。
 今まで一般事業会社ばかり監査していた公認会計士が協同組合や総合事業に対する基本的な理解を持ち合わせていなのではないかとの不安は大きいようです。系統への業務提供等の実績を把握することで、不安が顕在化しないことを確認することが考えられます。
ポイント(4)「非監査業務」
 農協を取り巻く今後の厳しい経営環境に鑑みれば、公認会計士が持つ知見を経営に活用していくことは有用であり、会計監査だけに限られてしまうことは実にもったいないと感じます。多くの農協では、公認会計士からの様々なアドバイスを期待していると思われますが、会計監査人が非監査業務を提供してはいけないとの誤解が蔓延しています。
 まずはこのような誤解を正すことが重要ですが、一方で非監査業務の提供を志向しない公認会計士がいることも事実です。公認会計士の知見を今後の農協経営に活用していくために、非監査業務に対する考え方や知見の有無を確認することをお勧め致します。
ポイント(5)「業務監査」
 これまで業務監査が農協経営の高度化に貢献してきたことから、今後公認会計士監査に移行した場合に業務監査の取り扱いがどのように変化するのかが大きな関心事になっています。公認会計士監査は会計監査を目的としているため、農協から特段の要請を受けない限り業務監査は実施されません。公認会計士の指導的機能の発揮や非監査業務の提供を通じて代替されていくものと考えられます。
ポイント(6)「是正指導」
 監査はJA全国監査機構、指導は中央会という歴史からか、公認会計士監査になったら公認会計士は指導機能を発揮してくれなくなるとの誤解をよく耳にします。公認会計士によって、指導的機能を発揮するための意思・能力に差があることも事実ですが、少なくとも指導機能の発揮は制限されるものではありません。
 どの程度指導機能の発揮が期待されるのかを、意思や能力の点から見極めることを勧めます。せっかく公認会計士監査が導入されるのですから、公認会計士を経営課題の解決に役立つ存在として取り込んだ方がよいことに異論はないと思われます。
ポイント(7)「監査チーム」
 悲しい事実ですが、監査は誰がやっても同じということはなく、監査法人もっと言ってしまうと、だれが担当するかによって監査のスタイルは大きく変わってきます。提案書では通常、監査担当者の氏名や担当者の経歴が記載されますし、プレゼンテーションの場を通じて個性を見極め、自らの組織にあうスタンスの公認会計士であるかを見極めることが重要です。
ポイント(8)「監査報酬」
 監査報酬は、最も関心が高い項目であり、多くの質問が寄せられています。内訳ごとの監査時間の合理性を確認することはもとより、次のような大前提を確認し、実質的な負担を理解することが重要と考えます。
 (1)監査時間及び監査報酬は、概算なのか確定なのか?
 (2)監査時間及び監査報酬は、工数のかさむ初年度を前提にしたものなのか、数年後の安定的な状況を前提にしたものなのか?
 (3)初年度特別価格で、2年目以降報酬が上がる可能性はないのか?
 (4)非監査業務が提供されている場合、監査報酬に取り込まれる部分はどれくらいあるのか?
 以上のように、監査人選任にあたっての具体的な留意点を説明しました。冒頭に申し上げた通り、会計監査人の選任の目的は組合員のために現状維持ではなく、自己改革を進めるため適任の監査法人等を選任することにあります。その目的を忘れることなく、上記の留意点を踏まえ、各農協がベストな会計監査人を選任いただくことを強く祈念致します。

個人的には、非監査業務が監査報酬の中に含まれていて良いのか?という疑問はありますね。
この記事を読んで、あまりクライアントの方から評価を受けることの少ない監査業務において、過去何度か高く評価していただいたのは、指導業務だったということが思い出されましたが、ここが重要なんでしょうね。
指導業務が行えるからこそ、クライアントの方も、事前に相談できるようになるのではないかと思います。
非監査業務との線引は必要だと思いますが、農協に限らず、監査人も指導機能が発揮できるよう日々スキルアップしないといけないですね。

会計監査人評価のポイントについて、どう思われましたか?


監査法人選任はJAの実態に合わせて慎重に(公認会計士移行の留意点)!

 農業協同組合新聞に、公認会計士移行の留意点が載っていました。
日向彰農水省経営局協同組織課課長の講演を、新世紀JA研究会の責任でまとめたものです。

農協改革集中推進期間が来年5月に終わります。これが農協改革の第1ステージです。そして334月以降から改正農協法施行に伴う5年後の見直しが始まり、これが第2ステージとなります。そのなかで、農協の理事構成、中央会制度の見直しなどがあります。そのうえで公認会計士監査を導入し、31年度決算から監査が始まります。系統では昨年4月にみのり監査法人をつくりましたが、各農協では監査法人の選定作業に入っているところだと思います。
 3月決算の農協では、来年6月の総会で監査法人を決めて、内部統制の整備、公認会計士監査ということになります。最後に准組合員の利用規制ですが、農水省ではいま、正組合員、准組合員、員外3者の事業利用量を調査しています。平成333月までの予定で、その結果をもとに、いろいろ検討することになっています。
 農協によっては323月には、31年度の財務諸表づくり、来年の春ころから期中監査の結果を踏まえ期末監査となり、会計士が財務諸表の適正さをチェック。326月に監査意見の表明が行われ、通常総会で決算の承認ということになります。
 では、農水省はなにをするかというと、監査コストの引き下げのお手伝いをさせていただきます。公認会計士監査は、農協にとって意義あることだということを理解し、農協経営に活かしてほしい。

 公認会計士監査を導入したのは、農協の信用、共済事業の規模が大きいという重い事実があります。信用不安を起こさないため、第三者の意見をしっかりもらって、適正に財務諸表がつくられ、健全に経営されているのだというお墨付きを得ることです。それが組合員、国民の信頼をえることです。信金や労金などにも信用事業を営んでいるところは公認会計士監査が義務つけられています。
 というのは、秋田県のおばこ農協の問題があります。農業白書でも紹介され、輸出や直接販売を行うなど立派な農協でした。しかし会計監査の財務諸表の作り方があまりにもいいかげんだったといわざるを得ない。公認会計士に聞くと、経済受託債務と債権に80100億円もの差があり、おかしいと思わなかったのがおかしいと言っています。
 60数億の赤字で、4%割れはなかったものの、11.11%あった自己資本比率が、あっという間に8%割れを起こしました。この重みを、しっかり受け止め、農水省もそうですが、緊張感を持っていただきたい。世の中の目はきびしくなっています。住専問題をくりかえしてはなりません。法律で公認会計士監査が決まっている以上、しっかり公認会計士とキャッチボールして、役職員にとっても監査を受けたというのは、リスク回避など、農協にとっていいことだという認識をもっていただきたい。

 では農水省は何を支援できるか。監査コストは上がることも下がることもあります。高くなると、国は補填して欲しいという声も多く聞かれました。しかし、医療法人、社会福祉法人などもみんな自腹でやっています。モラルハザードを起こしてはならないと思います。農協だけ支援すると必ず批判が出ます。いろいろな思いがあるのは承知していますが、ご理解いただきたい。JAグループが批判されるようにはなって欲しくはありません。
 その代わり、監査コストを下げるお手伝いをします。本年度、全中やあずさ監査法人と、公認会計士監査のマニュアルづくりに取りかかっています。監査法人選任の一助になれば幸いです。その上で、夏の概算要求で2億円の「監査法人のコストの合理化支援」を要求しています。農協の取り組みに任すといっても、離島の農協や大きな経済事業を展開する農協があります。コストを引き下げるための相談を受けます。その場合、中央会は、これまでの経営指導のノウハウを活かし、内部統制強化にリーダーシップを発揮していただきたい。
 また、農水省、金融庁、全中、公認会計士協会の4者で、農協が監査法人を選ぶにあたっての留意点について「JA常勤監事協議会研究レポート」をまとめました。参考にしていただきたい。農協が監査法人を選ぶ場合は、なぜこの法人を選ぶのかを説明できることが重要です。また監査法人を公募するという農協もありますが、その場合も、公募していることが、ちゃんと分かるようにしていただきたい。それが組合員の農協への信頼を高めることになります。
 お願いになりますが、全中監査機構のこれまでのノウハウの蓄積を新しい監査法人に引き継ぐためのしっかりした仕組みをつくってほしい。また、来年5月、自己改革集中推進期間が終わった時点で、生産資材価格の引き下げ、農産物の有利販売などの自己改革で、農家の所得向上のためどれだけ頑張ったか、いったん総括しなければなりません。そのため、ひとつでも多く取り組み、組合員の評価を高めて、頑張っているよということを組合員に示してほしい。改革を評価するのは組合員です。
 農業者が農協を利用するかどうかが物差しです。その意味でも公認会計士監査は経営改善の一助になるのです。農協はリーダーシップを発揮し、農業者所得増大への高い評価を得て、それを農水省にバックしていただきたい。

『高くなると、国は補填して欲しいという声も多く聞かれました。しかし、医療法人、社会福祉法人などもみんな自腹でやっています。モラルハザードを起こしてはならないと思います。農協だけ支援すると必ず批判が出ます。いろいろな思いがあるのは承知していますが、ご理解いただきたい。JAグループが批判されるようにはなって欲しくはありません。』などというコメントを見ると、まともなことをおっしゃっているなぁと思いました。
あとは、『その代わり、監査コストを下げるお手伝いをします。本年度、全中やあずさ監査法人と、公認会計士監査のマニュアルづくりに取りかかっています。監査法人選任の一助になれば幸いです。その上で、夏の概算要求で2億円の「監査法人のコストの合理化支援」を要求しています。農協の取り組みに任すといっても、離島の農協や大きな経済事業を展開する農協があります。コストを引き下げるための相談を受けます。』という点については、どうすれば安い金額で契約してくれる監査法人を見つけられるかという誤った解釈の方をなくす努力をしてほしいとは思います。
監査法人は、当然、見積もりの工数ベースで報酬を提示すると思いますので、監査を受ける側に起因して工数が多くなり、結果として監査報酬が高くなるところもあるでしょうから、監査を受ける側に起因しているものを取り除くためのマニュアルとなってほしいと思います。
結局は、会計監査をきちんと受け、内部統制などをきちんと整えることが自らの信用を高めることであること、監査報酬は出資者が負担しているものであることなどを認識のうえ、監査法人を選定し、契約してほしいですね。

公認会計士移行の留意点について、どう思われましたか?


監査不信「10年周期説」に現実味!

 企業決算にお墨付きを与える会計監査の世界大手「ビッグ4」に再び批判が高まっているようです。
欧米で相次ぎ粉飾見落とし騒動が浮上し、リーマン・ショック後10年、エンロン事件からやがて20年というタイミングに、会計不祥事「10年周期説」も現実味を帯びているようです。
監査という「資本主義のインフラ」を巡るコスト分担が未解決な限り、好況期に緩むマネーの規律が不祥事の種を育て続けるでしょう。

 イギリスの企業会計の監視主体、財務報告評議(FRC)は今、異例のハイペースで、「●●の監査に関する■■への罰金」という監査法人への罰則を発表しています。
背中を押したのが、イギリス議会による5月の報告書で、「必要レベルの独立した監査をできない、なれ合い集団」と、世界企業の監査を一手に担うビッグ4、KPMG、アーンスト・アンド・ヤング(EY)、デロイトトウシュトーマツ(DTT)、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)を厳しく指弾した。

直接のきっかけが建設2位のカリリオン社の破綻です。
公共サービスに民間資金を生かす「PFI」発祥の地で、病院や道路などを多く手掛ける大手でした。
それが突如、15億ポンド(約2,300億円)の負債を抱え清算されたとあって、批判の矛先がKPMGの監査に向かったのです。

KPMGは南アフリカで銀行の破綻に関連し現地経営陣が総辞職しています。
アメリカでも米ゼネラル・エレクトリック(GE)の保険部門が巨額損失を計上した件で米証券取引委員会(SEC)が調査中です。
他の監査法人でも、PwCが「インド版エンロン事件」と呼ばれた件に絡む罰則で、上場企業監査を禁じられるなど、今年に入りニュースが相次いでいます。

企業が投資家からお金を集め、利益を生み、成長の歯車を回す資本主義で欠かせないのが企業の姿を正しく表す決算書です。
監査はそれを担保するプロセスです。
産業革命後の英国を源に、大恐慌を経て上場企業に作成と定期的な開示が義務付けられるようになったのです。

その欠かせない「インフラ」に「約10年周期でスキャンダルが起きる流れがある」と、大原大学院大学の八田進二教授は指摘しています。
10年前に、アメリカのリーマン・ブラザーズが破綻し、さらに、その10年前はアメリカのエンロンが簿外に債務を隠し「驚異の利益」を粉飾計上していた頃です。

10年」に明確な根拠はありません。
しかしながら、あるサイクルの存在を歴史が示しています。
成長率の高い好況時には企業がその前提の下、設備投資やM&A(合併・買収)を実行しますが、監査する側も足元の延長線上で妥当であれば問題視しにくいと言えます。
ところが、実際には常にバブルがはじけ、資産価格が下がり「時価」へと修正を迫られるという繰り返しです。

対応し、規制強化は進んでいます。
エンロン後の2002年、アメリカで企業改革法(SOX法)が成立し、決算の虚偽報告に最長20年の禁錮刑が導入されました。
日本でもカネボウの粉飾後に「日本版SOX法」が開始し、ヨーロッパでは同じ監査法人が同一企業を担当するのは最長20年となりました。

それでも絶えぬ不祥事にイギリスでは今、懲罰的ビッグ4解体論も浮上しているようです。
実際、エンロンの監査担当だったアーサー・アンダーセンは、粉飾を見抜けなかっただけでなく、積極的な加担も疑われ解散に追い込まれました。
監査部隊はデロイトトウシュなどに吸収され、現在のビッグ4になりました。

しかしながら、その結果、欧米の大企業の9798%がビッグ4の顧客となっています。
寡占ゆえの競争欠如が緩みの元凶との批判は根強いようですが、実際はこれ以上潰せない「ラスト4」と呼ばれる存在です。

「監査は(未来を映す)水晶玉ではない」と、イギリスKPMGのビル・マイケル会長は英誌で批判に反論しています。
投資家は会社の不正を見抜けといいますが、監査とは決算書類が適正に作られている確認を行う作業であり、万能ではないとの主張です。

根本には企業と監査人を巡る、本質的な緊張関係の欠如が横たわっています。
KPMGがカリリオンから得た監査報酬は約2,900万ポンド(約41億円)で、報酬を受けながら、企業性悪説に立つ厳しいチェックは果たして可能なのでしょうか?
一方、企業にしてみれば監査は必要ですが、利益を生まない経費です。
この資本主義のインフラのコスト分担が未解決なことが、10年周期の遠因です。

代案の議論はあるようです。
保険会社が監査リスクを見積もり最低価格をはじき、監査人が入札する、企業と投資家がコストを折半し取引所に監査費用をプールする。
要は企業と監査を相対にせず、第三者を挟むアイデアです。
しかしながら、「公的監査が試みられた国で成功例はない」(青山学院大学の町田祥弘教授)ようです。
自由競争に基づくのが、資本主義であり、コスト分担の解は見えないようです。

そんな中、トランプ米大統領は先日、突然「費用の節約だ」と企業業績の四半期開示見直しを指示しました。
戦後最長に並ぶ好景気の下で踏まれるアクセルですが、規律が緩み、そして次の会計不祥事の芽が育っているのでしょう。

 元々、監査法人に勤めていた人間としては、監査費用は、企業が負担しているのではなく株主が負担しているという考え方をすれば、現状で問題ないのではないかと思います。
監査は決算の数値だけをチェックしていると思われがちですが、普段の取引の流れ(内部統制)もチェックしており、内部統制がきちんと整備・運用されていることを確かめられたからこそ、決算の数値はある程度信用でき、決算時のチェックも少なくなっています。
この普段の取引の流れを把握するのが大変なのです。
当然、業界の特性もあるでしょうし、それぞれの企業によって異なるからです。
これは、決算の数値の監査においても同じことが言えます。
あとは、ここが理解を得ることが難しいところだとは思いますが、すべての粉飾を見破るのは不可能だと思いますし、粉飾の歴史に伴って、監査技術も向上しています。
よって、頻繁に監査法人が変わるとなると、これを新たに把握するのに膨大な時間がかかり、結局、監査報酬が上がることになってしまいますし、その企業のことをよく知らないということになりますので、粉飾のリスクは高まります。
ここは、大手監査法人の担当者の定期的な変更で、新たな視点や緊張感は担保できるのではないかと思います。
結果的に、現状が良いと考えています。

 監査不信「10年周期説」に現実味が帯びていることについて、どう思われましたか?


シンガポール取引所が世界の動きに対応して決算・四半期開示を見直し!

2018年01月30日(火)

シンガポール取引所は、先日、上場企業に課している四半期決算の開示ルールの見直しを検討すると発表しました。
年4回の開示義務を年2回に軽減したり、開示が必要な項目を減らしたりする案を検討するようです。
開示ルールを簡素化する世界の取引所の流れに対応する狙いだそうです。

シンガポール取引所は、まず、四半期決算制度を維持するかどうかを検討します。
仮に、四半期決算の維持を決めた場合も、開示を義務づける対象企業を現在の時価総額7,500万シンガポールドル(約63億円)以上から1億5,000万シンガポールドル以上に引きあげるなど、負担軽減策を検討します。
市場関係者から意見を集め、2018年後半から新制度を導入します。

シンガポール取引所が開示制度を見直すのは、中小企業などから情報開示にかかるコストが重いとの不満が高まっているためです。
四半期開示を実施する企業の割合も、2003年の制度導入当初は全体の37%でしたが、今は70%まで高まっているそうです。

東京証券取引所も、2017年3月期決算から決算短信の記載内容の一部を自由に変更できる簡素化に踏みきっています。
シンガポール取引所は、他の取引所に比べ開示負担が重い状態が続けば、有望なベンチャー企業が他に上場する事態を加速しかねないと判断したようです。

一方で、開示の頻度や項目が減れば、投資家が情報を入手しにくくなります。
情報開示の不備が原因で株価が乱高下するなどすれば、市場開設者としての取引所の信頼性も低下する可能性があります。
シンガポール取引所は、別の施策によって少数株主の権利保護を確保すると説明しています。

日本も検討した方が良いかもしれませんね。
四半期開示は、会社にも監査法人にも過度な負担を与えているように思います。
当然、監査報酬のアップにもつながっているでしょう。
開示したい企業がすればいいのではないでしょうか?
そういう積極的な姿勢が評価されて、株価に反映するようになるのではないでしょうか?
ただし、一方で、投資家の保護も考えないといけませんが、これは、市場を分けるといったようなことで対応できるのではないでしょうか?
四半期開示がないという条件のうえ、そのリスクを考慮しても株式を買いたい人が買えばいいわけですから。
ちなみに、シンガポール取引所は、お昼休みも取引ができます。

シンガポール取引所が世界の動きに対応して決算・四半期開示を見直すことについて、どう思われましたか?


海外の監査チームの人事権までも持つ!

2017年12月27日(水)

先日、日本経済新聞に『揺れる監査法人』という記事が連載されていました。
タイトルと内容が合っていないような気はしますが、今週3日間は、これについて書きました。
2017年9月下旬、港区の東京ミッドタウンにある富士フイルムホールディングスの本社に約20人の外国人の集団がやってきました。
国際会計事務所KPMGの公認会計士です。
富士フイルムと今後の会計監査について意見交換する会議に集まったようです。

「複合機のリース債権について貸し倒れ引き当てを正確に積むべきだった」などと、アジア、ヨーロッパ、アメリカなど各地域を担当する公認会計士が監査で気付いた注意点を次々と報告し、経営陣は聞き入ったようです。

富士フイルムは2016年6月末の株主総会後に、会計監査の担当を新日本監査法人からあずさ監査法人に切り替えました。
国内はあずさ監査法人が監査し、海外グループ会社はあずさ監査法人と提携するKPMGが各地域を受け持つ体制になっています。

「日本のあずさがまとめ役となり海外から情報を吸い上げる仕組みが効果的」と、富士フイルムのグローバル監査部の花田信夫部長はKPMGのネットワークを評価しています。

実際に子会社の富士ゼロックスの海外子会社が起こしたリース取引の不適切会計では、このネットワークが機能しました。
あずさ監査法人とKPMGが監査で疑問点を見つけ、不適切会計問題にメスを入れるきっかけにつながりました。

海外販売子会社の不適切会計では、累計で375億円の損失が発生しました。
2017年7月には過年度にさかのぼって決算訂正を余儀なくされました。
優良会社とされてきた富士フイルムが経験した不祥事だけに、衝撃は大きかったようです。

あずさ監査法人で監査の品質を担当する金井沢治専務理事は「一般的に親会社の財務担当者が海外子会社について外部の視点で客観的な情報を入手する機会は多くない」と会合を開催した狙いを明かしています。

海外ネットワークの整備が急ピッチで進んでいます。
あずさ監査法人は海外の会計事務所とのやり取りを密にするため、海外赴任経験のある人材を大幅に増やしました。
さらにグローバル企業を担当する国内の監査チームが、海外子会社を担当するKPMGの現地事務所の監査チームに直接指示を出す体制に切り替えました。
「現地の情報を収集しやすくなり、不正につながる情報も素早く把握できる」そうです(金井氏)。

かつてあずさ監査法人は、現地拠点を通じて国内と海外の監査チームが間接的に情報をやり取りする体制でした。
今は国内で監査全体のリーダーを務める公認会計士は、海外の監査チームの人事権までも持っています。

もちろん企業側の対応が大前提です。
富士フイルムも監査の仕組みを根底から変えました。
9月に監査部をグローバル監査部へと衣替えし、持ち株会社が直接300社にのぼるグループ会社を監査する体制に切り替えました。
「子会社任せをやめ、問題が起こる前に芽を摘む」ようです(花田氏)。
今回のKPMGとの会合も監査のグローバル体制構築に向けた一環です。

日本企業のグローバル展開が広がる中、目が届きにくい海外子会社の不正会計をどう見つけるのか。上場企業と監査法人の双方で再発防止に向けた地道な取り組みが進み始めました。
個人的にも、ここ数年、海外子会社での不正が増えていると感じています。
今までは、提携先の海外の会計事務所に丸投げという感じだったのでしょうが、あすさ監査法人のようなこちらが主導権を持つということは、見習わないといけないでしょうね。

あずさ監査法人は海外の監査チームの人事権までも持っていることについて、どう思われましたか?


世界で最も複雑な財務諸表?

 先日、日本経済新聞に『揺れる監査法人』という記事が連載されていました。

 タイトルと内容が合っていないような気はしますが、今週3日間は、これについて書いています。
「日本、いや世界で最も複雑な財務諸表かもしれない」と、トーマツ幹部がこう形容する担当企業があります。
それは大型M&A(合併・買収)を繰り返し、姿が大きく変わり続けるソフトバンクグループです。
担当公認会計士は、当然、エース級を送り込んでいるようです。

担当公認会計士を悩ませる原因の一つは、ソフトバンクの資産評価だそうです。
英半導体設計、アーム・ホールディングスの買収では2.9兆円(20179月末)という巨額の「のれん」が注目を集めました。
「のれん」とは、買収価格と純資産の差を示すものです。
それが膨らむのは、ソフトバンクはアームが将来、大きな価値を生み出すと考えているからです。
ソフトバンクの「のれん」は、2017年9月末で計4兆3,900億円と総資産全体の16%を占めています。

しかしながら、すべてのビジネスが企業の計画通りに進むわけではありません。
見通しの甘さが巨額の減損につながる可能性もあります。
「のれんはできるだけ保守的に評価したい」(あるベテラン公認会計士)というのが本音であり、リスクに敏感な公認会計士が、のれんの金額を巡って担当企業とせめぎ合うのは必然でしょう。

「(あらゆるモノがネットにつながる)I o Tが普及すれば、このくらいの売上高と利益は出る」と、孫正義会長兼社長は本社の会議室でアームの成長性について熱弁を振るいました。
面談相手は投資家ではなく、トーマツの担当公認会計士です。

実はソフトバンクは昨年のアーム買収では、孫会長兼社長とトーマツの担当公認会計士の面談を年4回程度に増やしたようです。
これまでも孫会長兼社長が年2回ほど、公認会計士に経営の現状を説明してきました。
回数を増やした理由は、公認会計士の理解を得るにはトップの懇切丁寧な説明が不可欠との判断のようです。

ソフトバンクで孫会長兼社長を支える一人は、経理統括の君和田和子常務執行役員です。
公認会計士の資格を持ち、かつてデロイト系の会計事務所にも在籍していました。
アームの買収手続きが一段落し、君和田氏の視線は新たに買収する米投資会社フォートレス・インベストメント・グループに向いています。
 「新しい事業なので監査業務にはトーマツでも(ファンドに詳しい)専門家が入らないといけない」と注文を付けています。

買収した事業の将来性をどう評価するのか?は、ソフトバンクを担当するトーマツだけの問題ではありません。
成功も失敗もありますが、日本企業による巨額買収の事例は増える一方です。
2017年3月期に東芝は買収した米原子力事業で7,316億円の減損損失を計上しました。
公認会計士に、買収先の経営を目利きする力も必要になってきます。

君和田氏は「会計士は過去のことを見るのは得意だが、将来の見積もりは不得意」と指摘しています。
担当企業側から投げられたボールをどう受け止めるのでしょうか?
監査法人が抱える課題は大きくなっていますね。
僕が監査業界に入った約21年前と比べると、将来の見積もりが必要な会計ルールも増えていますし、その頃には想像もできなかったような事業をやられている会社もたくさん存在します。
公認会計士は、事業をやっているわけではないので、専門分野を設けていく必要があると思いますが、色々な会社を担当していることが強みだと思いますので、過去の数値のチェックだけでなく、財務諸表などから将来のことも読み取れるように、日頃からアンテナを張り巡らせておかないといけないですね。
個人的には、監査の仕事は将来AIに置き換わると言われていますが、将来のことが考えられる公認会計士が生き残っていくんでしょうね。

ソフトバンクグループの世界で最も複雑な財務諸表について、どう思われましたか?


毎日が決算!

 先日、日本経済新聞に『揺れる監査法人』という記事が連載されていました。

 タイトルと内容が合っていないような気はしますが、今週3日間は、これについて書きたいと思います。
監査法人を取り巻く環境が目まぐるしく変化しています。
顧客企業のグローバル化が進み、買収ファンドを通じた複雑な経営形態も広がっています。
相次ぐ不正会計問題で打撃を受けた監査業界ですが、今の課題を監査法人と企業の取り組みを通じて探っています。

決算発表で毎回先陣を切るのが愛知県拠点のレストランチェーン『あみやき亭』です。
同社と監査法人の取り組みは、将来の会計監査の在り方を示すモデルの一つになるでしょう。

10月1日の日曜日に、愛知県春日井市にある、あみやき亭本部の一室では、あずさ監査法人の公認会計士が決算短信の最終確認に追われていました。
「月末の資産残高を確認するのに追加資料が必要」ということで、資料を片手に電卓をはじきながら経理担当者に矢継ぎ早に注文を繰り返し、作業は夜遅くまで続いたようです。

翌2日、あみやき亭は2017年4月から9月期の決算を発表しました。
3月期の決算企業では一番乗りです。
2002年の上場当初から原則、締め日の翌営業日に決算を開示してきました。
開示1番を巡ってIT(情報技術)企業などと競う時期もありました。

しかしながら、監査の厳格化が進む中、翌営業日に開示する3月期企業は、あみやき亭だけになりました。
同社の佐藤啓介会長は、「やるからには1番にこだわりたい」と意気込んでいます。

高速決算の裏にあるのが「日次決算」です。
月ごとが一般的な締め日を日ごとにして毎日の収支を把握する管理会計のひとつで、あみやき亭はこれを徹底しています。

その実現にはあずさ監査法人の協力が欠かせません。
売り上げや仕入れ代、人件費といった各店舗のデータは毎晩、本部が集約していますが、日次決算のデータは公認会計士のもとに毎日送られます。
公認会計士は不自然な点が見つかればその都度、会社側に確認します。
あみやき亭の経理部門と担当公認会計士は情報を共有し、売り上げが落ち込むなど店舗に減損処理の兆候が見られれば即座に対応します。

情報が毎日オープンに伝わることで、あみやき亭側は「監査法人と会計処理を巡った意見対立はほとんどない」(幹部)と話しています。
公認会計士側も決算集中日を避けて業務を分散できる利点があります。

「カギは単純化と平準化だ」と佐藤会長は強調しています。
あみやき亭では交通費などの即日精算は当たり前で、経費は原則、当日に現金で払い戻しを受けます。
経費を勘定システムに入力するのはパート社員で、経理部門の正社員は2人のみです。

あみやき亭の2017年3月期の売上高に占める販管費の割合は53%と同業の安楽亭などに比べ10ポイントほど低くなっています。
監査法人と協業した高速決算が業務の効率化を促しているようです。

実は、あみやき亭のように経理処理などの作業をできるだけ標準化し、「早く決算発表する企業は欧米では一般的」(あずさ幹部)だそうです。
複雑なシステムや組織が災いし、作業に手間取る企業や監査法人が学ぶ点は多いでしょう。

不正会計問題などを受け、我が公認会計士の人気は下落傾向が続いています。
監査法人が顧客企業と切磋琢磨し、業務の効率化を進めることが深刻な人手不足を乗り越える手段の一つになると言えるでしょう。
個人的には、正確性なども必要なため、決算は早ければいいわけではないと思っていますが、できる限り早く公表することが投資家のためにはなるんでしょうね。
決算短信は監査報告書は不要ですが、監査法人内の手続きはどうなっているんでしょうね?
1番乗りということが良い宣伝にはなるのでしょうが、従業員の方や監査法人の担当者に過度な負担をかけ過ぎていないのかも気にはなります。
ただ、業務の標準化というのは見習うべき点は多いんでしょうね。

毎日が決算のあみやき亭について、どう思われましたか?

カテゴリー
BLOG

BLOG(消費税)

消費税は税理士泣かせで賠償保険支払いが税目別最大の年300件!

2026年03月04日(水)

日本経済新聞によると、衆院選で注目が集まった消費税は「税理士泣かせ」として知られています。

税理士の手続きミスで損をした顧客に対する保険金支払いのうち、消費税に関するものは2024年度(2024年7月〜2025年6月)に年間約300件と、税目別で最多でした。

税の仕組みの複雑さが主な要因です。

食品消費税2年間ゼロが実現すればミスはさらに増えるとの見方があるようです。

日本税理士会連合会(日税連)が損害保険会社と共同で運営する「税理士職業賠償責任保険」の保険金の支払い状況によると、2024年度の全体の支払件数は683件でした。

前年度に比べて8%増え、過去最多となりました。

この保険は税理士が訴訟リスクなどに備えて加入する保険で、個人の約6割、法人の約9割が入っています。

主に税理士のミスで顧客が本来よりも多くの税金を払ってしまい、修正申告もできない場合に、顧客が払い過ぎた分を保険金で補うのです。

税目別で最も多いのが消費税の297件で、全体の4割強を占めました。

法人税は190件、所得税が106件でした。

消費税で損害賠償が多いのは、課税方式によって納税額が変わるためです。

消費税は売上高や仕入れ額から厳密に計算するのが原則ですが、中小企業向けに納税額を簡単に計算できる簡易課税制度もあります。

仕入れ時に支払った消費税分を差し引く仕入れ税額控除にも複数の方式があり、どれを選ぶかで納税額は変わります。

課税方式によっては税負担が増えたり、還付を受けられなかったりする場合があります。

実際に損害賠償の原因をみると、課税方式に関する書類の出し忘れや記載ミスが多くなっています。

税務署に指摘されたり、税理士自身が後日気付いたりして発覚するケースが目立っています。

消費税制が年々複雑になっていることもミスが多い要因とみられます。

2023年には適用税率を正確に把握する目的でインボイス(適格請求書)が導入され、併せて中小企業や取引先向けの特例も始まりました。

2026年度税制改正では特例を一部変更したうえで延長する予定です。

与党が衆院選の公約に掲げた2年間の食品消費税ゼロが実現すれば「ミスをする税理士が増えるのではないか」(ベテラン税理士)との声が上がっています。

理由として、税率が変わる前に税負担が軽くなる課税方式に変更する企業が増え、作業が膨らむ可能性があることを挙げています。

2年という短期間で制度が変わるため、手続きを忘れる場合も想定されます。

税理士職業賠償責任保険の保険金の支払いでは、税目別の金額トップも消費税です。

2024年度は全体の30億3、200万円に対して、消費税は11億5、600万円と4割弱を占めました。

法人税は9億4、200万円、所得税は2億7、800万円でした。

消費税が原因の保険金支払いは増加傾向にあります。

2024年度の件数・金額はいずれも2019年度に比べて2割弱増えました。

消費税は本来、シンプルなものとして導入されたと思いますが、後から軽減税率やらインボイスやらが導入され、それに伴って、特例みたいなものがたくさんでき、非常に複雑なものになっています。

あとは、免税事業者の今期の課税売上高が1、000万円を超えたとすると、2年後から課税事業者になるというタイムラグも生じます。

あとは、原則課税か簡易課税かの選択もその事業年度が始まる前日までに選ぶ必要があります。

そもそも誰にでも分かるようなシンプルなものにしてほしいですし、昨今は劇的な時代の変化があるため、急遽投資が必要になったりすることもあるため、事前に選択するのではなく、当期の数値を見て、有利な方を選択できるようにしてほしいなぁと思います。

そうしないと、税理士業界も人手不足のうえ、リスクが高まりますので、申告業務を受けなくなったり、高い報酬をいただかないといけなくなり、誰も得しない状況になるのではないかと思いますね。

消費税とは関係ないですが、最近、都会では人手不足などが理由で、所得税の確定申告の新規顧客を受けない税理士事務所が増えてきているようなので、消費税の申告が必要な法人も個人事業主も、申告業務を受けてくれる税理士事務所が少なくなり、税理士難民が増えてくるかもしれないですね。

消費税は税理士泣かせで賠償保険支払いが税目別最大の年300件だったことについて、あなたはどう思われましたか?


東京都の消費税1億円超未納問題は「間違いはないはず」と指摘を1年放置していたことが原因!

2026年02月24日(火)

朝日新聞によると、東京都営住宅事業の特別会計をめぐり1億円超の消費税が未納だった問題で、東京都は、先日、「申告義務があることに気づくことができる機会が何度もあったのに、組織として十分な対応を行わなかった」とする調査報告書を公表しました。

未納状態を税理士法人から指摘されたにもかかわらず、対応しなかった当時の担当課長を停職5日とし、幹部4人を戒告とする懲戒処分もあわせて発表しました。

東京都は、敷地内の太陽光発電の売電費の売り上げなどを計上する都営住宅事業を特別会計に移した2002年度以降、消費税の納税義務が発生していましたが、2025年5月に東京国税局から照会を受けるまで、未納状態が続いていました。

この経緯について、東京都は2025年9月に発表しました。

今回の報告書によると、東京国税局が指摘した1年前にも税理士法人から同様の指摘を受けていましたが、担当課長が「過去の取り扱いが間違っているはずがない」として対応しなかったことが明らかになりました。

東京都はすでに延滞税を含む約1億3,642万円を納付しました。

時効が成立している2018年度より前の未納分については、資料が破棄されていて把握できないとしています。

延滞税を含む約1億3,642万円を納付している案件なのに、停職5日というのはどうなんでしょうね?

あと、時効が成立している2018年度より前の未納分については、資料が破棄されていて把握できないというのは本当なのでしょうか?

一方で、食品の消費税ゼロという方向に向かいそうですが、消費税はシンプルで分かりやすいものにしてほしいなぁと思った1件でした。

東京都の消費税1億円超未納問題は「間違いはないはず」と指摘を1年放置していたことが原因であることについて、あなたはどう思われましたか?


消費税は何に使っている?

日本経済新聞によると、消費税収は国と地方自治体で分け合っています。

今は税率10%のうち、2.2%が地方消費税です。

加えて、国に入った分の一部を自治体の財源不足を補うための地方交付税にあてています。

合計すると、消費税収の約4割が地方に入ります。

税収は年金、医療、介護、子育て支援という社会保障4分野の経費にあてることになっています。

この方針を決めたのが2012年で「社会保障と税の一体改革」と呼んでいます。

与野党は5%だった税率を10%に引き上げるとともに、もともと地方の分だった1%分を除く全てを社会保障にあてることにしました。

社会保障の財源という発想は、消費税導入の議論が始まった1970年代にさかのぼります。

高度成長が終わって所得税や法人税の伸びに陰りが見え始め、高齢化も心配されてきていました。

国民に広く薄く負担を求める新税を設け、補おうと考えたのです。

消費税には所得税を補完する効果も期待されていました。

所得税にはかねて自営業者を中心に、税務署が課税対象となる所得を把握し切れていないという問題がありました。

消費額に応じて課税額が高くなる消費税を組み合わせることで、経済力のある人ほど税負担が大きくなる仕組みが補強されます。

消費税の税収は増えています。

2024年度の国の消費税収は25兆円と前年度比で8%増え、過去最大となりました。

税目別で最も大きく、一般会計の税収の3割超を占めます。

物価上昇で様々な取引の価格が上がったことが影響しています。

ところが、税収が増えても、社会保障費をカバーし切れていません。

2025年度の当初予算で地方交付税分を除いた消費税収は20.1兆円で、社会保障4経費の34兆円に及びません。

足りない分は国の借金である赤字国債などで穴埋めしています。

年金や医療などの経費は公的保険の加入者の負担のみで運営できれば理想的ですが、高齢化で費用が膨らむ日本では難しいのが現状です。

足りない分を税金と借金で補っています。

消費税を減税する場合は代わりの財源を確保することが不可欠です。

ムダな支出を減らすことも求められます。

こういったこともあり、個人的には消費税の減税には反対です。

500兆円のファンドを作ってその運用益で消費税の減税分5兆円をまかなうようなことを言っていたところがありましたが、この金利上昇局面において、調達コストのことを考えているのでしょうか?

消費税は何に使っている?について、あなたはどう思われましたか?


消費税ゼロは免税か非課税かは消費者には同じでも事業者には大違い!

日本経済新聞によると、与野党が衆院選の公約に掲げる「食品消費税ゼロ」を巡って、党首討論会では「免税か非課税か」が議論になりました。

消費者が払う税はゼロで同じですが、事業者にとっては大きく異なります。

免税は税率をゼロ%にするだけで、その他の関連するルールはこれまでどおり適用されます。

仕入れの際に払った消費税を納税額から差し引いたり、払い過ぎた税の還付を受けたりできます。

非課税の場合は受けられません。

非課税は消費税制度の「対象外」になることを意味し、ルール適用がなくなってしまうのです。

現在、非課税の取引には土地の売買や賃貸があります。

土地は使用しても価値が減ることはなく、消費の対象とはいえないことから、消費税の性格にはなじまないとされています。

社会的な配慮から非課税になっているものもあります。

公的保険が適用される医療が代表例です。

患者は医療機関の窓口で受診料を支払う際に消費税を払うことはありません。

ただし、医療機関の側ではいろいろな物品を仕入れる際に消費税を払っています。

非課税では還付を受けることができないのです。

仕入先への消費税の支払い分は診療報酬で手当てをしていますが、十分ではないとの声があります。

住宅の家賃も社会的配慮から非課税ですが、事務所として使う場合は消費税がかかります。

こうしてみると、免税の方が事業者にとっては好都合ですが、いい話ばかりではありません。

仕入れの時の消費税は還付されることになっても、戻ってくるのはその都度でなく、確定申告した際に限られるため、資金繰りが厳しくなる恐れがあります。

現行制度で消費税の免税対象となっているものには輸出品があります。

海外企業にモノを売っても、消費税は受け取れません。

輸出品のメーカーなどは国に申告すれば、原材料にかかった消費税の還付を受けられるのです。

ここは消費税の難しいところだと思いますが、食品の消費税がゼロになった場合、飲食店が多大なる影響を受け、倒産するところが増えるとか言われています。

必ずしも正しくはないですが、非課税になると立ちゆかなくなるところがたくさん出てくると思われますので、免税になるとは思いますけどね。

消費税ゼロは免税か非課税かは消費者には同じでも事業者には大違いについて、あなたはどう思われましたか?


あなたの消費税は誰が国に納めている?

日本経済新聞によると、衆院選で消費税の減税が主要テーマになっていました。

ここでは、消費税に関するキホンを全3回でおさらいしています。

初回は納税の仕組みを取り上げます。

消費税は国内での幅広い消費活動に税をかけるものです。

国籍や年齢に関係ないため、外国人旅行者の宿泊や飲食にも課税しています。

所得税や法人税と比べると税率は低く、「薄く広く」が消費税の特徴といえます。

消費者一人ひとりが税を払っていますが、おのおのが税務署に行って納税しているわけではありません。

納税自体は事業者が担います。

商品やサービスの購入者から代金とともに税を受け取り、一定の期間を置いて、たまった分をまとめて納めます。

消費税は各事業者が商品を仕入れた際にもかかります。

仕入れた品にかかった税は仕入れ先が納めるはずで、この分を差し引かなければ国が税を取り過ぎることになります。

そこで事業者には仕入れにかかった消費税分を納税額から差し引くことを認めています。

これを「仕入れ税額控除」と呼びます。

納めるべき消費税額は商品やサービスが最終消費者に届くまでに関わった全ての事業者に分散されます。

事業者によっては年間の売り上げにかかった消費税額よりも、仕入れの際に払った税の方が多くなるケースがあります。

例えば、メーカーが工場を建てるなどして出費がかさんだ場合が考えられます。

国が税を取り過ぎている状態にあるため、申告すれば還付を受けられます。

事業者による消費税の納税は免除される場合があります。

年間の売上高が1,000万円以下であれば、納税の義務はありません。

免税の事業者が受け取った消費税は国に納付されず、手元に残ります。

これは「益税」と呼ばれています。

その代わり免税事業者は仕入れ税額控除もできません。

日本で消費税を導入したのは1989年のことで、当時の税率は一律3%でした。

かつてはトランプや花札にかかるトランプ類税などがありました。

こうした個別の物品税は消費税の導入と同時に大部分を廃止しました。

本来、消費税はシンプルな制度だと思いますが、色々と面倒なものが付け加えられて、現状は、非常に煩雑になっています。

例えば、税率が10%と8%のものがあったり、インボイス制度が導入されたことです。

個人的には、消費税は減税しない方が良いと思っていますし、申告書作成などをしている立場からすれば、シンプルな制度に戻してほしいなぁと思います。

あなたの消費税は誰が国に納めている?について、あなたはどう思われましたか?


東京都が特別会計事業で消費税を21年間分も未納も大半が「時効」!

2025年10月06日(月)

産経新聞によると、東京都が都営住宅等事業会計について、本来は納付すべき義務がある消費税を21年間にわたって支払っていなかったことが分かったようです。

支払いを担当する都営住宅経営部が、先日、産経新聞の取材に対し事実関係を認めました。

未納発覚を受け、都側は2019~2022年度の4年間分計1億3,642万円をさかのぼって支払いましたが、調査できた2002~2018年度までの17年間分については「時効になったため、納付義務が消失した」と説明しました。

この17年間分の未納額の総額については「算出できず、不明」だと回答し、実態がつかめていない現状が浮かびました。

都営住宅経営部などによると、この都営住宅等事業会計は、一般会計で必要な予算が計上されていたころとは違い、特別会計に移行した2002年度以降は消費税を納付すべき義務が生じていました。

ところが、「組織として消費税制度に対する理解が足りなかった」(担当者)と、支払わなくてよいとの認識でいたようです。

今回の未納問題は、インボイス(適格請求書)制度導入により、2023年度以降に消費税の国への納付が始まったことに伴い、国税庁が過去の記録を東京都側に問い合わせたことから明るみになりました。

国税庁からの指摘を受け、東京都は2019~2022年度の4年分を納付しましたが、2018年度以前については「時効」のために「納付義務が消失した」といい、「支払う予定はない」と釈明しています。

単純計算した場合に、国に支払われた直近4年分の納付額(1億3,642万円)を単年度ごとに割ってみると、1年分の平均は約3,410万円となり、こうして得られた数値に、未納期間の17年間をかけてみると計約6億円にのぼると試算されます。

それでも、担当者は「年によって取引額が違うため算出は難しい」と説明して、具体的な値についての言及を避けました。

未納発覚を受け、東京都議会では税をめぐる理解の「甘さ」を問題視する声が上がり、SNS上でも物議を醸しています。

佐藤沙織里東京都議(千代田区選出)は自身の動画サイトで「国税庁はこれまで何をしていたのか。一般国民が20年以上税金を支払わなかったら、取り立てられる。都ならばなぜ、それが許されるのか」と憤りました。

今回の未納問題について東京都の小池百合子知事は、先日、東京都議会本会議後に記者団の取材に応じ、「誠に遺憾なことだと思っている」と述べました。

未納期間が20年以上あったことについて「石原(慎太郎)知事時代からもずっと続いてきたということ」との認識を示し、「改めて申告義務がある特別会計で(ほかにも)このような例がないか、確認を指示した」と述べました。

時効というものがあるので、2018年以前のものは支払わなくて良いと思いますが、心理的には納得できない方もいらっしゃるでしょうね。

あと、佐藤沙織里東京都議の発言も、消費税は申告納税制度なので、基本的には国税庁がどうたらと言っても仕方ないと思いますが、税務調査とかをきちんとした方が良いかもしれませんね。

東京都が特別会計事業で消費税を21年間分も未納も大半が「時効」となったことについて、あなたはどう思われましたか?


物価高で企業の資金繰りが悪化し国税の滞納が昨年度は21年ぶりの水準の1兆円規模!

日本経済新聞によると、国に納める税の滞納が増えています。

2024年度に新たに発生した滞納額は前年度比24%増の9,925億円で、21年ぶりの高水準となりました。

物価高で企業の資金繰りが悪化し、消費税や法人税の納付が滞っています。

滞納額は今後さらに増える恐れがあります。

国税庁が先日発表した租税滞納状況によると、2024年度の新規滞納額は2年連続で増加しました。

バブル期直後をピークに減少傾向でしたが、新型コロナウイルス禍以降は増加基調に転じました。

コロナ禍前の2019年度と比べると、1.8倍に膨らみました。

2024年度の新規滞納額で最も大きいのが消費税で、21%増の5,298億円と全体の半分を占めました。

所得税は14%増の2,343億円、法人税は63%増の1,627億円でした。

回収し終えたり回収不能と処理したりした金額は9,488億円と24%増えたものの、新たに発生した金額の方が大きく、年度末時点の滞納残高は9,714億円と5%増加しました。

残高が増えたのは5年連続です。

国税庁は滞納者の属性などを明らかにしていませんが、多くが中小企業とみられます。

消費税の新規滞納の発生件数は64万件で、1件当たりの滞納額は平均約83万円で、売り上げ規模の小さい事業者が中心であることがわかります。

税の滞納が増えた背景に、物価高による仕入れ費用や人件費の上昇で中小企業の資金繰りが悪化したことがあります。

東京商工リサーチによると、2024年度の全国の倒産件数(負債額1,000万円以上)は12%増の1万144件で、11年ぶりに1万件を上回りました。

件数全体の75%が、負債額1億円未満の小規模倒産です。

2024年度の課税額に対する新規滞納の発生割合は1.2%でした。

前年度から0.2ポイント上昇したものの、ほとんどの個人や企業は期限内に納税しています。

国の徴税を免れるため財産を隠すといった悪質な事案もあり、国税庁は2024年度に6件を告発しました。

災害や病気などで資金を確保できない場合、原則1年以内に限って納税を猶予する制度もあります。

猶予期間中は滞納扱いにはなりません。

物価高やトランプ米政権の関税措置などで企業の経営環境は厳しくなっています。

資金繰りが悪化した企業による税の滞納は今後も増える恐れがあります。

税の滞納があると金融機関からの融資を受けられないなど事業上の制約も大きくなります。

事業者に納税資金を確保するよう習慣づけてもらうといった滞納の防止策が必要となります。

税理士団体のTKC全国政経研究会は、税の滞納を防ぐため、事業者が消費税を原則毎月納付する仕組みを国に要望しています。

現在は前年度に納めた消費税が4,800万円を超える事業者のみ毎月分割して納付する仕組みで、それ以下だと年1、2回もしくは4回です。

毎月納付になれば、資金繰りや納期を管理しやすくなるとみています。

滞納が1兆円近くあるのであれば、真面目に申告している企業に税務調査に行って税金を取るのではなく、滞納している税金を先に回収してほしいとも思いますが、税金が支払えなくて倒産となると本末転倒でしょうから、難しい話しですね。

価格転嫁などができて、日本経済が回復すれば解消するとは思いますが、とある国の場当たり的と感じられる措置などで先行きが不透明な状況にありますので、少し時間はかかるでしょうね。

TKC全国政経研究会のいうことは、中堅企業以上だと可能かもしれませんが、中小企業の場合、消費税も資金繰りの一部を構成しているように思いますし、やるとしても前年度の確定税額ベースでやることになると思いますので、設備投資とかで消費税額が結構変わってくる中小企業では、なかなか厳しいでしょうね。

消費税納税の意識を醸成させていくためには、必要なのかもしれませんが。

物価高で企業の資金繰りが悪化し国税の滞納が昨年度は21年ぶりの水準の1兆円規模となったことについて、あなたはどう思われましたか?


福岡空港で水際課税のインバウンド44人が3年で2.6億円の「逃げ得」が横行!

2025年06月20日(金)

西日本新聞によると、インバウンド(訪日客)が増え続ける福岡空港(福岡県福岡市)で、2024年度までの過去3年間に計44人の訪日外国人が、消費税分として総額約2億6,029万円の追徴課税の対象となっていたことが西日本新聞の取材で分かったようです。

実際に徴収できたのは約354万円(約1・4%)にとどまります。

一部の外国人が訪日客の消費税免税制度を悪用しているようです。

免税店で購入した物品に消費税分を上乗せして出国前に転売し、利益を得る不正が横行している上、発覚しても出国後の差し押さえは難しく、「逃げ得」を許しています。

門司税関によると、福岡空港での輸出免税物品に関わる課税実績は、2019~2021年度はゼロでしたが、2022年度は16人に対し計2億4,013万4千円、2023年度は22人に計1,912万3千円、2024年度は6人に計103万3千円でした。

国税庁は2020年度に「免税販売管理システム」を導入しました。

訪日客が福岡空港の出国ゲートで旅券を端末にかざすと、免税店から送信された訪日客の購入記録が表示されます。

実際に物品を持ち出しているか確認しやすくなったことで不正の摘発が増えたとみられますが、追徴課税の対象となったのは氷山の一角に過ぎません。

福岡空港では、2023年度、計8人が700万~1千万円分の家庭用ゲーム機を大量購入しましたが、出国時に所持していませんでした。

2022年度には22億円分のブランドバッグや健康食品を購入し、出国時に持っていなかった男性がいました。

いずれも不正が発覚したものの、免税分を徴収できずに出国しました。

追徴課税の対象となっても納付期限が当日ではないため、納税しないまま出国するケースが多いためです。

2022~2024年度の滞納額は約2億5,674万円に上っています。

旅券の提示を拒んだり、飛行機の搭乗時間間際に出国ゲートに来たりして摘発を免れようとする訪日客もいるようです。

福岡空港税関支署の担当者は「制度上、検査は任意。搭乗させないわけにはいかず、時間との闘いに苦慮している」と明かしています。

ある税関職員は「不正薬物や銃器の流入防止などの業務もあるのに、免税物品の対応に人手を割かれる」といら立ちを隠さないようです。

不正防止のため2026年11月から、購入時にいったん消費税を支払い、出国時に税関で持ち出し確認を受けた後に免税分を払い戻す方式に変更されますが、空港での混雑激化が懸念されます。

対策として、免税制度の廃止を訴える声もあるようです。

シンクタンク「SOMPOインスティチュート・プラス」の小池理人上級研究員は「免税制度廃止で訪日客が減る可能性もあるが、税収増が期待できる。飲食・宿泊業の人手不足やオーバーツーリズム(観光公害)緩和の観点からも、検討に値するのではないか」と指摘しています。

免税という優遇なわけですから、空港で時間がかかっても仕方なのではないかと思います。

優遇を受けたくなければ、払い戻しを受けなければいいわけですから。

それにしても、既に出国していても取れるようにしないと、国の税収が減るわけですから、由々しき問題ですね。

福岡空港で水際課税のインバウンド44人が3年で2.6億円の「逃げ得」が横行していることについて、あなたはどう思われましたか?


東京国税局が旅館改修で水増しして消費税を不正還付未遂の社長らを告発!

時事通信によると、神奈川県箱根町にある旅館の改装工事で、消費税約2,900万円の還付を不正に受けようとしたとして、東京国税局査察部が消費税法違反などの容疑で、不動産会社(神奈川県箱根町)と不動産会社社長(54)を横浜地検に告発したことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

告発は2024年11月27日付です。

関係者によると、不動産会社社長は2022年12月~2023年11月、不動産会社が箱根町に所有する3旅館の改修工事代金を水増しして過大に計上しました。

水増しした分の消費税と地方消費税計約2,900万円の還付を不正に受けようとした疑いが持たれています。

実際の工事代金は3旅館で計約3億3,000万円でしたが、建設業者に虚偽の請求書などを作成させて計約6億6,330万円に代金を水増ししていました。

不動産会社社長が代表を務め、3旅館を運営する会社は取材に対し、「捜査中のため回答を差し控える」とコメントしたようです。

本当に、最近、安易な架空経費の計上による脱税事件が多いですね。

それだけ、儲かっている会社が多くなってきているということだとは思いますが、脱税は犯罪です。

特に、消費税の不正還付は、支払ってもいない消費税を国から返してもらうわけですから、詐欺です。

いつも思いますが、消費税の還付は厳しいので、金額が大きくなると反面(架空経費の相手先)の調査もしているのではないかと思いますが、こっちの架空経費の計上は、あっちでは架空売上の計上になりますので、税額が増えるはずです。

代金をとりあえず支払ってもらうとしても、後から戻すときに処理に困ると思いますが、どうやっているんでしょうね。

ここでもまた架空経費の計上が行われているとなると、架空経費のループに陥ってしまい、芋づる式に発覚してしまうのではないかと思います。

東京国税局が旅館改修で水増しして消費税を不正還付未遂の社長らを告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


東京地検特捜部が消費税不正還付容疑で東京都世田谷区の会社役員を逮捕!

共同通信によると、東京地検特捜部は、先日、消費税計約7,200万円の不正還付を受けたなどとして、消費税法違反容疑で、東京都世田谷区の会社役員(53)を逮捕しました。

逮捕容疑は2020年~20023年、会社役員が代表を務める宮城、石川両県などにある不動産賃貸会社4社の業務に関し、金地金売買を仮装し、架空の課税仕入れを計上するなどして消費税約7,200万円の不正還付を受けたほか、他の3社についても同様の手口で約8,800万円の還付を受けようとした疑いです。

消費税の還付は、このような不正還付事件が多いこともあり、課税当局も書類の提出を求めたり、税務調査に入ったうえで行われることが多いのは、周知の事実だと思いますが、安易にやられる方もまだまだいらっしゃるんですね。

架空取引の計上による消費税の還付は、法人税などが少なくなるだけではなく、支払ってもいない消費税を還付してもらうというかなり悪質なスキームですので、本当になくなって欲しいと思います。

東京地検特捜部が消費税不正還付容疑で東京都世田谷区の会社役員を逮捕したことについて、あなたはどう思われましたか?


東京国税局が消費税無申告のオンラインゲームの海外法人に「電光石火」で18億円追徴課税!

読売新聞によると、オンラインゲームを日本国内に配信するなどしていた香港法人が、東京国税局から2022年までの3年間で消費税計約18億円を追徴課税されていたことが関係者の話でわかったようです。

同社は税務調査に非協力的で、納税の見込みもなかったことから、東京国税局は本来の納付期限を前倒しする「繰り上げ請求」を行い、国内にある同社の財産を早期に差し押さえたようです。

海外法人に対しては税務調査が難しいだけではなく、国税当局が追徴課税をしても自主的に納めない場合、税の徴収は容易ではありません。

今回は東京国税局が徴収制度を駆使し、財産が海外に散逸する前に迅速な差し押さえに成功した形です。

今後、差し押さえた財産から消費税が徴収される見通しです。

関係者によると、追徴課税されたのは、2017年頃に設立された香港法人で、ゲームなどの開発を行うグループの主要会社です。

日本を含めた世界各国にゲームを配信し、利益を得ていたようです。

消費税は海外事業者によるサービスも含め、日本国内での取引が課税対象となります。

しかしながら、東京国税局が調べたところ、同社は、日本の利用者がアイテムを購入するなどしてゲーム内で課金された場合にかかる消費税を申告していなかったことが判明しました。

その額は計約15億円で、東京国税局は無申告加算税を含む計約18億円を追徴課税しました。

同社は税務調査に非協力的で、日本国内の「納税管理人」も定めていなかったことから、同国税局は自主的に納税する見込みがないと判断し、繰り上げ請求を実施しました。

前倒しされた期限が過ぎても同社は納税せず、東京国税局は、同社が日本子会社(東京都港区)に対して保有していた約15億円の売掛債権(将来、代金を受け取る権利)を財産として差し押さえたそうです。

追徴課税から財産の差し押さえまでは通常、1か月以上を要しますが、今回は繰り上げ請求によって10日程度で完了しました。

日本子会社から香港法人へ代金が支払われてしまうと、税にあてるべき財産が海外に散逸する恐れがあることから、東京国税局は差し押さえを急いだとみられます。

読売新聞は香港法人に追徴課税の事実などをメールで尋ねましたが、返答はなかったそうです。

日本子会社の担当者は「取材はお断りしている」と回答しました。

<繰り上げ請求>

国税通則法で定められた手続き。

納付期限までに税の完納が見込めないという「主観的要件」に加え、海外企業が国税当局との窓口となる「納税管理人」を定めていないなどの「客観的要件」を満たす場合、税務署長は期限を繰り上げて納税を求めることができます。

国税庁によると、2024年6月までの1年間に全国で259回、実施されました。

『繰り上げ請求』というものを恥ずかしながら知りませんでしたが、東京国税局も頑張っていますね。

悪質なところからは、きっちりと取って欲しいと思います。

東京国税局が消費税無申告のオンラインゲームの海外法人に「電光石火」で18億円追徴課税したことについて、あなたはどう思われましたか?


過大に消費税の還付受けた疑いで「ファーマライズ」に追徴課税!

NHKによると、全国で調剤薬局を展開する「ファーマライズ」が卸売り業者から医薬品を仕入れて別のグループ会社に販売する形を取り、消費税の計算上、仕入れの際の税額を多くすることで過大に消費税の還付を受けていたとして東京国税局から3億円余りを追徴課税されていたことが関係者への取材で分かりました。

追徴課税を受けたのは、全国でおよそ200店舗の調剤薬局を展開する東京都中野区に本社がある「ファーマライズ」です。

関係者によると、「ファーマライズ」は卸売り業者から医薬品を仕入れて別のグループ会社に販売する形を取り、消費税の計算上、仕入れにかかった税額を多くすることで還付される消費税があるとして税務申告をしていました。

しかし、一部の医薬品について、グループ会社が直接発注したり、「ファーマライズ」を経由せずに配送されたりしていて、東京国税局は「ファーマライズ」が仕入れていたとは言えず実際より多く消費税が還付されていたと判断したということです。

東京国税局は2023年5月までの3年間で過大に還付された消費税と過少申告加算税を含めて、3億3,000万円余りを追徴課税しました。

親会社の「ファーマライズホールディングス」は、「東京国税局との間で一部見解の相違はあるものの税務上はその見解に基づいて計算し連結損益計算書に反映を見込んでいる」としています。

きちんと証明できれば否認されることはないと思いますので、このケースで見解の相違があるのかどうかは個人的に疑問ですが、意図的にやっているのであれば悪質なように思います。

仕入れてもいないものを仕入れたことにして、決算時には在庫として計上して、期をまたいでからグループ会社に販売したことにすれば、消費税の支払いを実質的に先送り(もしくは還付)できますので。

過大に消費税の還付受けた疑いで「ファーマライズ」に追徴課税が行われたことについて、あなたはどう思われましたか?


消費税申告ミスで8億円追徴のエンビプロ子会社は「承服できず」不服申し立て!

朝日新聞によると、東証プライム上場企業「エンビプロ・ホールディングス」の子会社で、リサイクル資源会社「NEWSCON(ニュースコン)」(東京都中央区)が東京国税局の税務調査を受け、輸出免税取引をめぐる消費税の還付申告に誤りがあったとして、2023年までの3年間で約8億円の追徴課税(更正処分)を受けたことが関係者への取材でわかったようです。

エンビプロ社は「承服できず、国税不服審判所に不服申し立てをした」としています。

関係者によると、NEWSCONは主な輸出品である製鋼原料などのリサイクル資源に加え、中国で需要が高まった雑貨などを含めて、輸出免税の適用を受けるために申告していました。

しかしながら、東京国税局は、雑貨など約70億円分の商品については、実際の輸出元は同社ではなく仕入れ先の業者だったとして、輸出免税を認めず、2024年7月に追徴課税をしたようです。

事業者は、売上時に受け取った税額から、仕入れ時に支払った消費税額を差し引き、納税します。

輸出による売り上げは免税のため、仕入れ時の税額を還付申告できます。

輸出免税はなかなか難しいですね。

争って、白黒はっきりさせて欲しいですね。

今後どうなるかウォッチしていきたいと思います。

消費税申告ミスで8億円追徴のエンビプロ子会社は「承服できず」不服申し立てを行ったことについて、あなたはどう思われましたか?


渡航者の免税品不所持の消費税の課税漏れが3億円超!

時事通信によると、海外からの渡航者が購入した免税品を出国時に所持していない場合に、消費税が適切に課税されているかを会計検査院が調べたところ、成田、羽田両空港の税関で2022年度、計約3億3,900万円が課税漏れとなっていたことが、先日、分かったようです。

税関は、渡航者が日本国内で購入した免税品を出国時に所持せず、輸出も確認されない場合、国内で消費したと見なして消費税を課税します。

購入総額が1億円を超えるケースでは、渡航者の搭乗時に書面か口頭で課税を通知します。

会計検査院は2022~2023年度、税関が渡航者の購入額計約647億600万円について適切に課税されたかを調査しました。

両空港の税関で2022年度、9人が購入した高級腕時計など計約33億9,800万円分の消費税約3億3,900万円が課税漏れでした。

書面作成の時間が足りなかったことなどにより、渡航者の搭乗時刻までに通知が間に合わなかったようです。

税関を所管する財務省は、検査院の指摘を受けて課税通知に関する実施要領を改正するなどしました。

日本国民が外国人の消費税を負担しているのと同じだと思いますので、きっちりと取って欲しいですね。

そもそも免税品の消費税は、色々なところが確認を怠って追徴課税されたりしていますが、いったんは消費税を支払ってもらって、空港などで確認のうえ返すなど、見直した方が良いのではないかと思っています。

渡航者の免税品不所持の消費税の課税漏れが3億円超であることについて、あなたはどう思われましたか?


調剤薬局グループが架空取引で消費税16億円を不正還付か?

朝日新聞によると、全国で調剤薬局チェーンを展開する会社(兵庫県芦屋市)やグループ企業など約60社が国税当局の税務調査を受け、2022年から2023年の約1年間に消費税計約16億円の不正還付を受けたと指摘されたことがわかったようです。

薬局間での医薬品の架空取引を通じて、還付対象の消費税があるように装ったと判断されたとみられます。

追徴税額は、重加算税を含め計約23億円とみられます。

この会社は朝日新聞の取材に対し、「架空取引の認識ではなかった。見解の相違があったが、指摘を真摯(しんし)に受け止め、修正申告と追徴税額を含む納税を行った」と回答しました。

消費税は、モノやサービスを売った時に受け取る税額より仕入れ時に支払った税額が多い場合、その差額が還付されます。

関係者によると、この会社は近年、企業合併・買収の資金調達のためにグループ企業などとの間で医薬品の在庫を売買していたそうです。

大阪国税局など全国の国税当局が約60社について調べたところ、書類だけで実態のない取引が見つかり、それにより仕入れなどで支払ったとして差し引ける消費税が実際より多いように装って還付請求したと判断されたとみられます。

帝国データバンクなどによると、この会社は各地の調剤薬局チェーンを買収するなどして規模を拡大し、調剤薬局などを全国で計562店舗展開しています。

2023年5月期の連結売上高は2,233億円で、調剤薬局グループでは国内で大手とされています。

大手ドラッグストア「スギ薬局」を運営するスギホールディングスが2024年9月にこの会社を子会社化しています。

見解の相違があるのであれば、争えば良かったのではないかと思いますが、争わなかったんですね。

実態のない取引があるとされたということだと思いますので、よほど杜撰な処理をしていたんでしょうね。

過去に悪質な方法で還付申告をした会社等がたくさんあり、消費税の還付申告をすると税務調査が入る可能性が高いということを認識して、おかしなところがないことを確かめて還付申告をしないといけないということを知っておいた方がいいですね。

調剤薬局グループが架空取引で消費税16億円を不正還付していたことについて、あなたはどう思われましたか?


消費税2,400万円不正還付疑いで東京国税局が電子決済会社を告発!

共同通信によると、キャッシュレス端末の架空仕入れを計上し、消費税約2,400万円の不正還付を受けたとして、東京国税局が消費税法違反の疑いで電子決済システム関連会社(東京)と、前代表取締役(51)を東京地検に告発したことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

関係者によると、電子決済システム関連会社は他社から仕入れたキャッシュレス端末を店舗などに卸しています。

告発容疑は、キャッシュレス端末の架空仕入れを計上して仕入れ時に多額の消費税を支払ったと虚偽申告し、2020年分の消費税について不正還付を受けた疑いです。

不正に得た資金は事業費に充てていたとみられます。

こういう人がいるから、真面目に申告している会社が消費税の還付申告をすると、税務調査に来たり、資料の提出を求められたりで、なかなか還付してもらえませんので、絶対にやめて欲しいですね。

払ってもいないのに還付してもらうなんて、国からだまし取っているということですからね。

消費税2,400万円不正還付疑いで東京国税局が電子決済会社を告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


「買い子」が免税品大量購入で転売のダイコクドラッグに3億円を追徴!

朝日新聞によると、化粧品などの免税販売をめぐり、ドラッグストア「ダイコクドラッグ」をチェーン展開する運営会社2社が大阪国税局の税務調査を受け、2021年8月期までの2年間に過少申告加算税を含め消費税計約3億円を追徴課税されたことがわかったようです。

転売目的など、免税要件を満たさない外国人客への販売が約30億円分あったとみられます。

追徴課税されたのは「中央ダイコク」と「道頓堀ダイコク」(いずれも大阪市中央区)です。

2社とも修正申告をし、全額を納付したそうです。

関係者によると、日本に住む中国人らが転売業者に雇われ、「買い子」として2社の一部店舗で化粧品や日用品を大量購入するなどしたケースが多数見つかり、免税要件を満たさないと指摘されたそうです。

指摘を受けた期間は、コロナ禍の影響で訪日客が激減していた時期と重なります。

親会社の「ダイコク」は取材に「パスポートでの本人確認や在留期間の確認などが不十分だったと国税局から指摘を受けた。真摯に受け止め、適正な免税販売をする」としています。

以前は高松の商店街の中にあるダイコクドラッグで時々買い物していましたが、最近は、高松にもドラッグストアがたくさんできて、違うところで買っているので、『ダイコクドラッグ』という名前を聞いたり、見たりすることがほとんどなかったのですが、久しぶりに名前を目にするとこういうことだったんですね。

インバウンド向けの販売が多いことは分かっていましたが、会社を分けていることは初めて知りました。

株式会社四国ダイコクもありますが、本社は大阪市中央区です。

本来免税とならないものを免税とすると、国の消費税の税収が減るわけですから、課税当局には厳しく調査してもらい、適正に販売するようになってほしいと思います。

許可の取り消しとか、何年間かは許可しないとかも考えないといけないのかもしれませんね。

「買い子」が免税品大量購入で転売のダイコクドラッグに3億円を追徴したことについて、あなたはどう思われましたか?


「領収書や請求書を捨てればばれないと」などと個人事業者7,615人が消費税無申告!

読売新聞によると、消費税の申告義務がある個人事業者が申告しない事案が全国で横行しているようです。

2023年6月までの1年間の税務調査で、7,615人の無申告者が過去最高となる計198億円を追徴課税されました。

申告義務がないように装うために年間売上高をごまかしたり、故意に申告しなかったりするケースが目立つようです。

国税当局は積極的に調査に乗り出すなどして、警戒を強化しています。

福岡県内の女性ブリーダー(70歳代)は福岡国税局の税務調査を受け、2021年までの7年間で得た所得のうち約9,600万円を申告せず、消費税約1,000万円の納税を意図的に逃れていたとして、2022年に重加算税を含む計約5,300万円を追徴課税されました。

関係者によると、ブリーダーとしての年間売上金額が消費税の納税義務が生じる1,000万円を超えることが想定されましたが、申告がなかったため、同局は調査に着手しました。

女性は当初、「年間売上高は1,000万円以下で消費税の納税義務はない」と説明していました。

出品したペットオークションの運営会社が発行し、犬や猫の売買代金が記された書類などについては「捨てた」と話していました。

このため、同局は女性が出品していたペットオークションやペットショップを運営する会社に対し、女性との取引履歴を確認しました。

その結果、ブリーダー業の年間売上高が1,000万円を超えることを把握しました。

調査結果を基に女性をただしたところ、「納税義務があることを知っていた。売上金額を意図的に少なく申告した」と認め、期限後申告を行いました。

「領収書や請求書などの書類を捨てて、確定申告を行わなければ、税務署にばれないと思った」と、2023年、消費税の無申告などを指摘された長崎県在住の設備工事業の男性(60歳代)は、福岡国税局の税務調査に対し、こう語ったそうです。

関係者によると、2021年までの7年間で得た所得約5,200万円とともに、消費税約1,400万円を申告せず、納税を免れていました。

男性は売り上げや仕入れに関する領収書などの資料を破棄し、納税義務がないように装っていました。

同局の指摘を受け、重加算税を含む計約3,100万円を追徴課税されました。

国税庁によると、2023 年6月までの1年間の税務調査で確認された消費税の無申告者は、全国で7,615人に上りました。

指摘された個人事業者の業種は、ブリーダーのほか、建築業、運送業、飲食業など様々です。

追徴税額は前年度比約1.5倍で過去最高の198億円に膨らみ、1人当たりの平均額も過去最高だった前年度を上回る260万円でした。

追徴税額が増えた背景には、消費税は身近な税で、無申告が相次げば適切に納税する国民の不公平感を招きかねないため、国税当局が監視の目を光らせていることがあります。

2023年10月に始まった消費税のインボイス(適格請求書)制度導入を見据えて調査を強化したとみられ、それが影響した可能性もあります。

福岡国税局管内(福岡、佐賀、長崎各県)では、470人が消費税の無申告を指摘されました。

追徴税額の総額12億8,600万円と、1人当たりの平均額274万円はともに過去最高を更新しました。

同局の担当者は「引き続き適正に課税するため、厳格に対応していきたい」としています。

書類を破棄すればバレないと思っているのがスゴいですね。

どこかのサイトを使っていればサイト運営会社を調べればすぐに分かるでしょうし、反面調査もありますから。

名前が出るとそれまで築き上げてきた信用も一瞬にして失うでしょうし、重加算税を課されるとその後の税務調査の頻度も高くなるでしょうし、青色申告取り消しの可能性もありますから、何もいいことはないですよね。

「領収書や請求書を捨てればばれないと」などと個人事業者7,615人が消費税無申告だったことについて、あなたはどう思われましたか?


中国人爆買いの近鉄百貨店に8億円追徴!

産経新聞によると、消費税の免税要件を満たさない中国人客らに化粧品などを大量販売したとして、近鉄百貨店(本店・大阪市阿倍野区)は、先日、大阪国税局の税務調査を受け、令和4年2月期までの4年間で約7億円の申告漏れを指摘されたと明らかにしました。

過少申告加算税などを含む追徴税額は約8億円で、修正申告するとしています。
消費税法は、訪日外国人が土産物として国外に持ち出すことを前提に、1回50万円までの免税販売を認めています。

ただし、転売目的で不正購入された場合などは適用されず、阪急阪神百貨店(大阪)や大丸松坂屋百貨店(東京)などで、同様の指摘が相次いでいます。

近鉄百貨店によると、あべのハルカス本店などで、同一の外国人客が化粧品などを大量に購入するケースがあり、国税局は4年間に免税販売された一部の約75億円分が、転売目的などとみて追徴対象にしたそうです。

この期間に免税販売した約9割が中国からの訪日客で、うち7割がメークやスキンケア商品でした。

近鉄百貨店は「見解の相違はあったが指摘を受け入れた。今後は適正な処理に努める」としています。

最近、消費税の免税の指摘が増えていますが、購入した本人ではなく、販売した企業が消費税を負担することになるわけですから、適切に運用して欲しいですね。

それよりは、そもそも論として運用方法を変える必要があるのかもしれませんが。

株主とかはどう思われるんでしょうね。

利益が減るわけですから。

中国人爆買いの近鉄百貨店に8億円追徴課税が行われたことについて、あなたはどう思われましたか?


携帯買い取り店運営会社が約28億円の消費税申告漏れの指摘!

NHKによると、携帯電話の買い取り店を運営する東京の会社が、虚偽の客の名義を使って、大量のiPhoneの取り引きをしていたとして、およそ28億円の消費税の申告漏れを、東京国税局から指摘されていたことが関係者への取材で分かったようです。会社側はこれを不服として、審査を請求しました。申告漏れを指摘されたのは、東京都豊島区の携帯電話買い取り店の運営会社です。関係者によると、この会社は、令和3年までの2年間に、中国人などおよそ80人の客からおよそ60万台のiPhoneを買い取り、輸出業者に販売したと申告し、仕入れの際に支払った消費税額の控除を受けていました。しかしながら、客1人当たりの台数が不自然に多く、組織的な転売などが疑われるとして、東京国税局が取り引きの実態を調べたところ、一部の客は、「店にiPhoneを持ち込んではいない」などと話したということです。東京国税局は、この会社が虚偽の客の名義を使って大量のi Phoneを買い取っていたとみていて、適切な形で帳簿に取り引きを記載せず、税の控除は認められないとして、およそ28億円の消費税の申告漏れを指摘し、およそ32億円を追徴課税したということです。一方、会社側はこれを不服として国税不服審判所に審査請求したということです。どれくらいの規模の会社か分かりませんが、80人から60万台、約28億円というのは、すごい数・金額ですね。消費税に関しては、悪質な還付申告などが以前から結構あるようですので、課税当局も厳しいですから。不服を申し立てているということですから、今後どうなるのか楽しみにウォッチしていきたいですね。携帯買い取り店運営会社が約28億円の消費税申告漏れを指摘されたことについて、あなたはどう思われましたか?

委託事業の消費税の取り扱いを誤り課税対象約4,000万円を非課税に!

OHKによると、香川県は、社会福祉法人などに委託している障害者相談支援事業などの委託料について、誤って消費税を非課税にしていたと発表しました。

総額は6年分で約4,000万円に上っています。

香川県によると、誤って消費税を非課税としていたのは、香川県内11の社会福祉法人などに委託していた17の事業の委託料です。

障害者やその家族の悩みや相談を受け付ける事業などで、非課税としていた総額は、6年分で約4,210万円に上ります。

2023年10月4日付で委託事業が法律上の社会福祉事業には該当せず、国から課税対象であるとの通知が届き、判明しました。

非課税とされていたのは2002年度からで、香川県は修正が可能な過去5年分について事業を委託した法人に修正申告と納付を依頼し、課税対象分の消費税と延滞税相当額などを法人に支払うとしています。

また、高松市も同じように8つの事業で約1億2,00万円を非課税としていたほか、坂出市でも4つの事業で1,050万円が非課税となっていました。

県や市が事前に確認しないものなのでしょうか?

このようなものに税金が使われるのであれば、それでいいのだろうかとの疑問が湧きますね。

修正申告にかかる税理士報酬などはどうするのだろうか?とも思いますし。

委託事業の消費税の取り扱いを誤り課税対象約4,000万円を非課税にしていたことについて、あなたはどう思われましたか?


インボイス制度導入後は経理作業が「月12時間増」!

日本経済新聞によると、2023年10月に始まった消費税のインボイス(適格請求書)制度への対応を巡り、企業の現場で混乱が続いているようです。

民間調査によると月次決算で経理担当者1人当たりの作業が平均約12時間増えていることが分かったようです。

取引先から受け取った請求書がインボイスの要件を満たしているかどうか、目視で確認する作業の負担が増しています。

特に資金力に乏しい中小・零細事業者はデジタル化が遅れており、混乱は長期化する可能性が高いでしょう。

請求書管理ソフトを手がけるSansanが、2023年11月6〜8日、請求書業務を担当する経理担当者500人を対象に調べました。

インボイス制度対応に「課題を感じている」と答えた経理担当者の割合は70%を占めました。

課題の内容(複数回答)は「請求書業務の負荷が増えた」が最多の39.2%、「社内理解が不十分で混乱が生じた」が28.6%で続いています。

制度の理解不足などを背景に記載内容に不備がある請求書が多く出回っていることが背景にあるようです。

Sansanの調べによると、同社のソフト「Bill One」を使い、顧客企業が処理した請求書のうち、適格請求書の要件を満たさずに「要確認」と判定された項目で最も多かったのは「適用税率の記載漏れ」で4割を占めました。

不動産売買・開発を手がける日本ユニスト(大阪市)では、2023年10月に取引先から受け取った請求書のうち、1割程度で税率や税額の記載が漏れるなどの不備があったようです。

制度開始の1〜2か月前から新たな請求書の様式を取引先に周知しましたが、「不動産売買の業界はこれまで消費税を入れずに請求書を発行することが多く、対応が遅れている」(同社)とのことです。

Sansanによると受け取った請求書は経理や現場部門が「人力で対応している」との回答が計8割を占め、ソフト導入など「外部サービスで対応」は1割未満にとどまっています。

経理の作業時間が増加することは、企業側は当然分かっていたと思いますが、インボイス制度を作った側は考慮していたのでしょうか?

経理担当者でこれだけ増加しているということは、会計事務所はどれだけ増えているのでしょうか?

うちの事務所は基本的に記帳代行をやっていないので、それほど作業時間が増えるわけではありませんが、質問対応に結構時間は費やしています。

インボイス制度の導入により、もちろん、潤う事業者もいらっしゃるでしょうが、対応にかかるコストが増えますので、消費税の税収は増えるのかもしれませんが、法人税や地方税の税収は減るでしょうね。

一方、ますます、働き方改革や賃上げは厳しくなるのではないかとも思います。

インボイス制度導入後は経理作業が「月12時間増」となっていることについて、あなたはどう思われましたか?


インボイスで「消費税二重取り」の巧妙手口は財務省の試算以上の税収増の可能性!

週刊ポストによると、消費税のインボイス(適格請求書)制度導入について、「増税を目的としたものではない」と説明したのは鈴木俊一財務大臣です。

義兄の麻生太郎氏も財務大臣時代、インボイス登録が開始された日の会見でこう語っていました。

「複数税率で適正な課税をやっていくにはインボイス制度は必ず必要だ」

兄弟揃って白々しい嘘でした。

2023年10月に導入されたインボイス制度には、免税業者との取引によって、国(地方分を含む)に消費税率10%以上の税収が入ってくる「消費税二重取り」の仕組みがあります。

財務省はそれを国民にひた隠しにしたまま導入したのです。

「インボイス増税」(消費税二重取り)のカラクリは、図にすると簡単にわかります。

A社は税率10%の商品を1万円(消費税納税額は1,000円)でB社に売り、B社は1万1,000円(同100円)でC社に販売、C社は1万2,000円(同100円)で消費者に小売りする。

このケースでは本来、国(地方分を含む)に入る消費税収の合計は小売価格の10%の合計1,200円です。

B社が年間売り上げ1,000万円以下の免税業者の場合、従来は消費税分の100円はいわゆる「益税」となって納めなくていいから、税収合計は1,100円でした。

インボイス制度は、免税業者と取引する業者(C社)に、「益税」分を肩代わり納税させる制度と説明されています。

ところが、実態はもっとひどいのです。

B社が免税業者の場合、仕入れ控除を受けられないC社は、小売価格の10%の1,200円の消費税を丸ごと納めなければならないのです。

1つの商品でA社とC社が重複して消費税を納めることになります。

税理士の木村昇氏が、以下のように指摘しています。

「インボイス導入によって、C社は免税業者B社の益税分100円を肩代わり払いさせられるだけではなく、A社が納める消費税1,000円も控除できないからその分を二重払いしなければならないわけです。その結果、このケースでは小売価格1万2,000円の商品なのに消費税の納税額は合わせて2200円となり、税率約18%になってしまう。

インボイス導入から3年間は免税業者との取引は8割の仕入れ控除が認められるなどの経過措置(注:令和5年10月1日から令和8年9月30日までは仕入税額相当額の80%控除、令和8年10月1日から令和11年9月30日までは50%控除という6年間の経過措置が設けられている)がありますが、それでもC社の消費税納税額はB社の益税分を肩代わりするより多くなります」

これのどこが「適正な課税」で「増税ではない」などと言えるのでしょうか?

財務省のインボイス導入の狙いは、「免税業者」を取引から排除させ、売り上げ1,000万円以下でも消費税納税の義務がある課税業者(インボイス登録)を選択させることだと指摘されてきましたが、そうではないようです。

財務省にとっては、たとえ免税業者が課税登録しなくても、この「消費税二重取り」の仕組みがあれば消費税をどんどん二重取りできるから好都合なのです。

財務省はインボイス導入後は「益税」の減少で2,480億円の税収増になるとの試算を発表していますが、実際は、二重取りによってそれをはるかに上回る増収になる可能性が高いようです。

しかも、インボイス導入で税負担が増える事業者は、当然、損しないためにその分を小売価格に転嫁して値上げする。国が二重取りする消費税は最終的には全て消費者が負担させられるのです。

岸田文雄首相は「物価高騰対策」で所得税減税すると言いながら、財務省が仕組んだこの消費者を苦しめるカラクリに頬被りを決め込んでいます。

僕自身を含め、会計事務所は毎日のようにインボイスの質問等を受けていると思いますが、この計算については、少し前にクライアントの方から『税額が増えますが、インボイス制度はおかしくないですか?』と言われ、図に書いてみると、確かに税収が増えるんだなと思いました。

個人的には、免税事業者を排除するのがインボイス制度の目的だと思いますので、経過措置の最初の3年間は2%を負担するということで仕方なく泣く事業者もそれなりにいるのかもしれませんが、あとの3年間の5%や経過措置がなくなってからの10%の負担は厳しいでしょうから、当然に、免税事業者は取引から排除されていくと思っていますので、結果的には、益税が減るということになり、週刊ポストが書いているような二重取りはあほとんど起こらないのではないかと思っています。

それにしても、特例などで複雑になり、事業者に事務的・コスト的負担の多いインボイス制度は、シンプルなものにしてほしいなぁと思います。

軽減税率をなくしたり、免税事業者をなくしたり、簡易課税の基準を緩和するなどを考えてほしいなあと思いますね。

インボイスで「消費税二重取り」の巧妙手口は財務省の試算以上の税収増の可能性があることについて、あなたはどう思われましたか?


「フォートナイト」提供会社の子会社が消費税約30億円の申告漏れ!

NHKによると、世界的に人気のオンラインゲーム「フォートナイト」を提供するアメリカのゲーム会社「エピックゲームズ」の海外の子会社が、日本のユーザーからの課金収入をめぐって、東京国税局からおよそ30億円の消費税の申告漏れを指摘され、およそ35億円を追徴課税されていたことが、関係者への取材でわかったそうです。

申告漏れを指摘されたのは、世界で数億人のユーザーがいる人気オンラインゲーム「フォートナイト」を提供するアメリカのゲーム会社「エピックゲームズ」の、ルクセンブルクにある子会社です。

関係者によると、この子会社は、日本のユーザー向けに「フォートナイト」を配信していますが、ユーザーがゲーム内でのアイテムの購入などで課金したおよそ300億円について、本来は、日本の消費税の課税対象であり、申告納税の義務があるのに、これをしていなかったことが、東京国税局の税務調査で分かったようです。

東京国税局は、この子会社に対し、2020年までの3年間でおよそ30億円の消費税の申告漏れを指摘し、過少申告加算税を含め、およそ35億円を追徴課税しました。

関係者によると「エピックゲームズ」側は、すでに修正申告を済ませ、追徴課税分を全額納付しているそうです。

海外企業に対する追徴課税としては、過去最大規模とみられます。

海外からの配信などは課税されず、日本国内企業が不利ということで数年前に税制が改正されましたが、いまだに取れていないものも、ここ以外にもおそらくあるということでしょうね。

国税局には頑張ってもらって、取るべきものはきちんと取ってほしいですね。

「フォートナイト」提供会社の子会社が消費税約30億円の申告漏れを指摘されたことについて、あなたはどう思われましたか?


インボイスの税務調査は「大口・悪質」に限定と国税庁長官がコメント!

日本経済新聞によると、国税庁の住沢整長官は10月に始まるインボイス(適格請求書)制度の税務調査について、従来と変わらず大口で悪質な事例に限定して実施する意向を示しました。
「軽微な記載のミスを確認するための調査はこれまでしてきていない。記載事項(の不備)をあげつらうような調査はしない」と、日本経済新聞のインタビューに答えました。

住沢氏は税務調査に関して「制度の定着を図ることが当面重要な課題だ。柔軟かつ丁寧な対応をしていきたい」と述べました。

インボイスには税率ごとの消費税額や税務署から事業者ごとに割り振られる登録番号などの記載が必要になります。
住沢氏は仕入れ先から受け取ったインボイスに記載事項の不備があった場合でも、納品書や契約書など他の書類で必要事項を確認できれば、仕入れにかかった消費税額の差し引きを認める考えを明らかにしました。

仕入れ先から再度、必要事項を記載して修正したインボイスを受け取ることも選択肢になります。
「記載の漏れがあったときに、(別の方法で)きちんと確認できれば申告漏れだと指摘することはない」と強調しました。

政府は免税事業者が課税事業者に転換すると、納める税額が売り上げにかかる税額の2割で済む時限措置を設けています。
売上高5,000万円以下の「簡易課税事業者」にはインボイスがなくても支払った消費税額を控除できる仕組みもあります。
住沢氏は「インボイスが必要なケースは限られる」と説明しました。

国税庁によるとインボイス制度の申請件数は2023年8月末時点で388万件となりました。
そのうち300万いる課税事業者の申請件数は285万件で9割を超えます。
460万いる免税事業者の申請件数は103万件に達しました。
財務省は460万のうち新たに課税事業者になり得るのは160万と推計しています。

インボイスを必要としない一般消費者や、インボイスを受け取らなくても支払った消費税額を簡易に計算して差し引ける簡易課税事業者を取引先とする事業者が一定数いることを念頭に、住沢氏は「相当程度、登録申請は進んできていると見ることもできる」と訴えました。

登録を迷っている事業者に関しては制度開始後も説明会を継続するなど丁寧に対応する意向です。

免税事業者の中には、インボイスを発行できないことを理由に取引を止められたり、一方的に購入価格を下げられたりしかねないとの不安があります。
「中小事業者の不安に寄り添ってきめ細やかな対応をしていく」と言明しました。
税務署で相談を受けた場合は、公正取引委員会や中小企業庁など必要な窓口を紹介するなど関係省庁と連携します。

岸田文雄首相は、先日、事業者の不安軽減を目的に閣僚級会議の立ち上げを指示しました。
経済対策での支援を含めた必要な対応を取るそうです。
住沢氏は「新しい支援策が出てくればきちんと周知・広報していく」と話しました。

インボイス制度開始後も、免税事業者からの仕入れについても一定割合の税の差し引きを認めるなどの経過措置が用意されています。
日本税理士会連合会は「経過措置の延長や恒久化」などの検討を求めています。
住沢氏は「必要があれば与党の税制調査会などで検討することになる」と述べるにとどめました。

▼インボイス制度
「適格請求書等保存方式」の通称。2019年10月に消費税率を10%に引き上げた際に食料品などには8%の軽減税率を適用しました。
どの税率を適用したかを正確に把握して納税するために導入が決まりました。

モノやサービスの売り手は請求書に事業者の登録番号や税率ごとに区分した税額を記載することが求められます。
10月以降は売り手が課税事業者として登録しておらずインボイスを発行しないと買い手は仕入れにかかった消費税額の全額を控除できなくなる場合があります。

インボイスを発行する事業者として登録するかは任意ですが、登録すると納税義務が生じます。

ある意味想像はできていたことですが、国税庁長官が導入前にコメントする必要があるのでしょうか?
真面目にインボイスに対応するためにコスト等をかけている企業や個人事業主もたくさんおられるわけですから。
インボイス制度自体がグタグタになってしまうのではないかと思ってしまいます。
個人的には、消費税の計算は簡単にしないといけないと思いますので、インボイス導入に伴う特例は話しや処理を複雑にしますので、極力やめて欲しいと思います。

インボイスの税務調査は「大口・悪質」に限定と国税庁長官がコメントしたことについて、どう思われましたか?


農家が「減収避けられぬ」インボイス巡るJTの「通告」に公正取引委員会が注意!

朝日新聞によると、2023年10月に始まるインボイス(適格請求書)制度をめぐり、日本たばこ産業(JT)が葉タバコの生産農家に一方的に取引価格の引き下げを通告したとして、公正取引委員会から注意を受けていたことがわかったようです。
制度後に予想される消費税の負担増を農家側に転嫁しようとしたとみられます。
JTは引き下げ幅を小さくするなど修正しましたが、減収が避けられない農家側からは待遇の改善を求める声が上がっています。

JTはたばこ事業法に基づき、国内農家が生産した葉タバコを全量、買い取っています。
現在は買い取り価格に含まれる消費税分を自らの納税額から控除できますが、インボイス制度が始まると、農家側からインボイスを受け取らなければ控除できなくなり、負担が増します。
インボイスは商品の販売先に対し、適用した税率や税額を伝えるための請求書などを指します。

ただし、インボイスを発行できるのは消費税の納税義務のある「課税事業者」だけです。
現状、タバコ農家の多くは年間売り上げが1千万円以下で納税が免除された「免税事業者」です。
課税事業者にならなければ、インボイスを発行できません。

岩手県二戸市の葉タバコ農家が加入する二戸農民組合によると、JTは2022年末以降、岩手県たばこ耕作組合を通じて農家に「インボイス登録をしない免税農家には消費税額分を除いた税抜き価格で支払う」と価格引き下げを伝えました。

関係者によると、公正取引委員会はJTによる価格引き下げの通告が一方的だったことを問題視しました。
仕入れ先が免税事業者でも一定割合で税控除を認める経過措置が計6年は認められているのに、控除可能な部分も含めて大幅に価格の引き下げを求めた点も含めて独占禁止法上、問題につながるおそれがあると判断して注意に踏み切った模様です。

JTともあろう大きな会社にしてはお粗末な対応ですね。
世の中にはインボイス制度導入をきっかけに廃業などをするところも出てくるでしょうから、消費税分を値切ると廃業して仕入先などがなくなる可能性もありますので、慎重に協議のうえ取引価額を決定しないといけませんね。
個人的には、苦労なく課税売上高が1千万円を超えるような日本経済にしないといけないのではないかと思っていますが。

農家が「減収避けられぬ」インボイス巡るJTの「通告」に公正取引委員会が注意を受けたことについて、あなたはどう思われましたか?


インボイス導入で複雑ルールも背景に取引先への圧力懸念!

日本経済新聞によると、消費税の税率と税額を記した請求書などをやりとりするインボイス制度が2023年10月に始まるのを前に、取引先に不適切な圧力をかける企業などが出始めているようです。
個人や零細の事業者に一方的に取引価格の引き下げを迫るといった行為で、公正取引委員会が問題視しています。
一部の専門家は、制度やルールが複雑で企業が混乱しているとも指摘しています。
ルールを明快に周知できるかという課題も浮かんできます。

「独占禁止法違反につながる恐れがある」と、公正取引委員会は、2023年5月、インボイス導入を巡り、フリーランスなどに仕事を発注する事業者が、取引先に一方的な取引価格の引き下げを通告した5つの問題事例を公表しました。
公正取引委員会が各事業者に注意をしたそうです。

イラスト制作業者が関わった例では、業務委託先のイラストレーターに「インボイス導入後も免税事業者のままでいるなら、消費税相当額を取引価格から一律に引き下げる」などと一方的に通知したとされます。

インボイス制度は、国に納税されずに一部事業者の利益となっている「益税」解消などの狙いがあるとされています。
事業者は消費者や他の事業者から受け取った消費税から、仕入れ時などに他の事業者に支払った消費税分を差し引く「控除」をしたうえで納税しています。
しかしながら、売上高が1,000万円以下だと免税事業者とされ、受け取った消費税を納税せずに自らのものにできます。
これが益税と呼ばれています。

制度導入後は、登録事業者からの仕入れなどで支払った消費税分しか控除できなくなります。
免税事業者は消費税分を含んだ代金を受け取らなくなって、益税解消につながると見込まれています。

ただし、消費税の適正な納税が期待される一方、「個人や零細の事業者が不利益を押しつけられかねない」との指摘も出ていました。
今回の公正取引委員会による注意事例は、その懸念が現実になりつつある証左ともいえるでしょう。

インボイス制度を理由にして一方的に不利益な取引条件変更を迫るのは、独占禁止法が禁じる「優越的地位の乱用」や下請法違反にあたる恐れがあります。
公正取引委員会は事業者向けのQ&Aの公表などを通じて適切な対応を呼びかけてきましたが、問題事例を止められませんでした。

なぜ、取引先への不適切な圧力が起きるのでしょうか?
専門家には「インボイス対応に独禁法が適用されること自体があまり知られていない」との見方があります。
平山賢太郎弁護士は「そもそも『優越的地位』やその『乱用』の認定はいずれも難しい。適切な対応と不適切な乱用の線引きは、非常にわかりにくい」と指摘しています。

例えば、取引先に課税事業者への転換を要請するのは正当ですが、一方的に取引条件の変更を通知すると違法行為に問われるリスクが高まります。
転換を受け入れた相手との価格の見直し交渉では「十分な協議」が求められますが、どうすれば「十分」なのかの判断も難しいです。

大半の企業は、もっぱら税理士と相談しながら対応準備を進めています。
独占禁止法に詳しい弁護士の助言も受けるような、充実した準備ができる企業は少ないです。

新興や中小からの相談が多い緒方文彦弁護士は「新興や中小などの取引の発注元の事業者と、仕事を受けるフリーランス側の双方で制度やルールの理解が浸透していない」とみています。

仕事を発注する企業にとっては、免税事業者との取引条件を見直さなければ消費税分を余分に負担することになります。
一方で、適切な説明や協議を経なければ独禁法違反のリスクとなり、板挟みです。
長沢哲也弁護士は「(適切な手続きを進めるには)かなり複雑で作り込んだマニュアルが必要になる」と話しています。

結局「独禁法リスクを重くみて、負担増を自社で吸収すると判断する企業も出ている」(長沢弁護士)ようです。
インボイスの対応準備を進める、ある企業の担当者は「(制度の複雑さの)ツケが企業側にまわされているように感じる」と不満を漏らしています。

インボイス制度の導入まで約2かですが、対応準備が遅れている事業者も多いです。
制度開始後に戸惑いが広がる可能性もあります。

国税庁や公正取引委員会はこれまでも、特設のウェブサイトや専用の電話相談窓口などで制度の適切な運用についての周知を図ってきました。
しかしながら、事業者間のトラブルや混乱を避け、円滑に制度を導入するには、さらにわかりやすく対応の参考になる情報発信ができるかが問われます。

多数のフリーランスと取引する企業は、インボイス制度の導入にあたり、対応に苦慮しています。

ポーラ・オルビスホールディングス傘下のポーラ(東京都品川区)は、エステやカウンセリングを通じて化粧品などを販売する個人事業主2万5,000人と委託販売契約を結んでいます。
「課税事業者登録への協力を呼びかけている」(ポーラ)ようです。
同時に、オンライン説明会や動画配信、コールセンター設置など独自で手厚い対応も進めています。

仕事の発注者と働き手をマッチングする仲介サービスは、板挟みに悩む様子が垣間見えます。

約90万社の企業と働き手約560万人が登録する最大手のクラウドワークスは、2023年10月以降、働き手が課税登録をしているかどうか発注者側が確認できる仕組みにします。
クラウドワークスは、インボイス対応の方針について自社ブログで説明しています。
一方で、働き手を保護するため、発注者側に対しては従来どおり、働き手に消費税分を含んだ料金を支払うよう求める方針です。

ただし、働き手の個人事業主らからは「免税事業者のままだと選別されて、受注が減るのではないか」といった不安も出ているようです。
クラウドワークスは「制度開始後の状況によって、必要な対応をさらに検討していく」としています。

<インボイス制度とは>
消費税額を正確に計算するための制度。10%と8%税率のうち、どの税率の取引か把握するため売り手が請求書(インボイス)に税率ごとに税額を記します。
インボイスを発行できるのは税務署に登録した課税事業者のみです。
インボイスがないと買い手が消費税を納める際、仕入れにかかった消費税額を差し引けません。
フリーランスなどに多い免税事業者との取引が敬遠される懸念もあります。
ただし、制度導入後6年間は、免税事業者からの仕入れについて一定割合を差し引ける経過措置もあります。

10月にインボイス制度がスタートすると、色々と混乱するでしょうね。
個人的には、まだまだ国の周知が足りないのではないかと思いますし、特例などを設けることにより余計複雑になっているのではないかと思います。
インボイス制度導入に反対されている方もおられるようですが、登録するかどうか悩むくらいであれば、課税事業者となるよう頑張れば良いとおっしゃる方も多いですし、僕自身もそう思います。

インボイス導入で複雑ルールも背景に取引先への圧力懸念が強まっていることについて、あなたはどう思われましたか?


中身は水なのに「高級化粧品370億円分輸出」と申告し消費税を不正還付!

読売新聞によると、高級化粧品の架空取引を巡り、東京都内の卸売会社と輸出会社が東京国税局の税務調査を受け、計約44億円を追徴課税されていたことが関係者の話でわかったようです。
仕入れにかかる消費税を過大に計上したほか、輸出免税制度を悪用し、消費税の不正還付を受けようとしていました。

関係者によると、東京都新宿区の卸売会社は2021年11月までの2年間に、都内の会社から高級化粧品などを約370億円で仕入れ、輸出会社約10社に販売したと税務申告しました。
輸出会社は化粧品を香港に輸出したと申告していたようです。

東京国税局は税務調査の結果、実際に取引されていたのは化粧品ではなく、飲料水だったと判断しました。
卸売会社が約370億円とした仕入れは、実際には約30億円で、東京国税局は、仕入れにかかる消費税を過大計上していたなどとして、卸売会社に過少申告加算税を含む消費税約35億円を追徴課税しました。

輸出会社に対しては、商品を海外に輸出すると、仕入れ時に支払った消費税が還付される免税制度を悪用し、不正な還付申告をしたとして計約9億円を追徴課税しました。
東京国税局は、卸売会社が輸出会社に還付申告を促し、受け取った還付金を分配しようとしていたとみています。

卸売会社の代表は税務調査後、中国に出国して連絡がつかず、会社所在地のマンションも不在となっているようです。

事実だとすると、かなり悪質ですね。
取れないと日本として大損害ですので、どうにかして、税金を取って欲しいですね。

中身は水なのに「高級化粧品370億円分輸出」と申告し消費税を不正還付していたことについて、あなたはどう思われましたか?


ポイント交換は無償取引であるとの逆転判決!

TabisLandによると、企業間のポイント交換に応じて支払われた金員が消費税法上の役務の提供の対価に該当するか否かの判断が争われた事件で、大阪高裁(善本貞彦裁判長)は、共同で行う顧客に対する企業ポイントの交換サービスを実施して、他の法人から受領した金員は資産の譲渡等の対価に当たらず不課税取引に該当すると判断して一審の判決内容を否定し、カード運営事業者側の請求を認容する逆転判決を言い渡しました。

この事件は、会員に対して鉄道等の旅客運賃等及び商品購入代金等を決済するサービスや、商品購入代金等の決済手段としてカードを利用した際に企業ポイントを付与するサービスを提供する他、その企業ポイントと提携法人が付与する企業ポイントとを交換するなどのサービスを提供する交通系ICカードを発行する運営事業者が控訴していたものです。

控訴人は当初、提携ポイントを企業ポイントに交換した後に提携ポイントを付与した提携法人から支払われた金員を消費税の課税標準で課税資産の譲渡等の対価の額に算入した上で申告をした後、その金員は消費税の課税標準である課税資産の譲渡等の対価の額に算入されないなどとして更正の請求をしたところ、原処分庁から更正をすべき理由がない旨の通知処分を受けたため、その一部取消しを求めて提訴したという事案です。

しかしながら、一審の大阪地裁が、控訴人に支払われた金員は、提携法人に対してポイント交換がされた提携ポイントを保有していた双方の会員に、提携ポイント数を基に所定の割合によって算出した数の企業ポイントを付与し、その数の企業ポイントについて控訴人が実施するポイントサービスの対象に組み込むという役務の提供に対する反対給付であるというべきであるから、対価に該当すると判示して訴えを斥けたことから、判決内容を不服とした運営事業者側が更にその取消しを求めて控訴していたわけです。

控訴審は、提携ポイントを付与した提携法人から支払われた金員は、ポイント交換に係る提携ポイントを発行した者としてその利用に係る経済的負担を負うべき立場にある提携法人がポイント還元を行う控訴人のためにその原資を提供する行為に他ならないことから、ポイント交換は無償取引であると判断し、運営事業者側の請求を認容する逆転判決を言い渡しました。
国側が上告を断念したため、納税者勝訴で確定しました。

納税者の勝訴は嬉しいですね。
納得できなければ、争って、課税当局の考えを正してほしいですね。

ポイント交換は無償取引であるとの逆転判決があったことについて、あなたはどう思われましたか?


不適正な免税販売で大丸松坂屋に4億円超の追徴課税!

日本経済新聞によると、大丸松坂屋百貨店が消費税の免税販売を巡って東京国税局の税務調査を受け、2022年2月までの2年間で約3億9,000万円の申告漏れを指摘されたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。
免税販売の要件を満たさない取引が複数あり、過少申告加算税を含めて約4億3,000万円を追徴課税されました。

消費税法は外国人観光客らが購入した土産品などに免税を認めています。
転売目的での購入はできません。

関係者によると、大丸心斎橋店(大阪府大阪市)などの一部店舗で、本人確認が不十分なまま化粧品を販売したり、購入者の誓約書など必要書類を保管していなかったりした事例が相次いで確認されました。
パスポートの人物とは異なる購入者が同じ商品を免税で数十万円分購入するなど、転売目的が疑われる事例もあったそうです。

日本経済新聞の取材に対し、大丸松坂屋百貨店は「今回の税務調査での指摘を踏まえ、今後より一層、適切な免税処理に努める」とコメントしました。

百貨店の免税販売を巡ってはそごう・西武、小田急百貨店、松屋の3社も要件を満たさない取引があったとして追徴課税を受けています。

百貨店は免税だと訪日客の売上が増えていいのかもしれませんが、不正に使われると、日本の税収が減るということを認識してほしいですね。
そもそも、それが分かっているところだけに、免税店の許可を与えるべきだと思いますが。
なぜ、海外では一般的だと思われるいったん消費税は支払って、あとから返すみたいなやり方にしなかったのでしょうか?

不適正な免税販売で大丸松坂屋に4億円超の追徴課税が行われたことについて、どう思われましたか?


給料を外注費と偽り消費税など5,500万円を脱税!

テレビ朝日によると、消費税などおよそ5,500万円を脱税したなどとして、神奈川県大和市の土木工事業の実質的経営者の男ら2人が在宅起訴されました。

土木工事業の実質的経営者(53)と役員(58)は、2019年8月までの3年間で消費税などおよそ5,500万円を脱税した罪などで在宅起訴されました。

横浜地検によると、実質的経営者らは消費税が控除されない従業員の給料について、消費税が控除される「外注費」と偽って計上し、確定申告をしていました。

横浜地検は2人の認否を明らかにしていません。

また、同じ手法で脱税したとして逮捕されていた別の代表(64)も起訴されました。

これも悪質なケースですね。
こういうのは、指南役がいるのでしょうか?
そもそも、給与か外注費かというのは判断がなかなか難しいところので、こういったところで脱税を図ると、税務調査があると、バレやすいのではなかと思います。
常々言っていますが、安易に脱税するのではなく、きちんと検討したうえで節税をしましょうということですね。

給料を外注費と偽り消費税など5,500万円を脱税していたことについて、どう思われましたか?


銀行送金をインボイスと連動し入出金の確認を大幅に短縮!

日本経済新聞によると、政府が2023年10月にインボイス(適格請求書)を導入するのに合わせ、全国銀行協会が企業間の決済を簡単にできるようにするようです。
多くの情報を載せられる送金システムの規格をデジタルインボイスに対応させ、企業が請求から決済までをデジタルで一括でできる仕組みを整えます。
三菱商事がアナログ取引削減のため顧客への普及を目指すなど、企業側の動きも広がっているようです。

政府は2023年10月にインボイス制度を導入します。
商品・サービスの売り手は税率などを記したインボイスの発行が求められます。
国が普及を推進するのが、請求書情報をデータ化したデジタルインボイスです。

全銀協は2023年春をめどに、デジタルインボイスの標準仕様に対応した送金規格をまとます。
通常よりも情報処理量が多い送金システム「全銀EDI(ZEDI)」での送金でこの規格を使います。
規格に対応した会計ソフトなどを使えば、企業が取引先からデジタルインボイスとして受け取った請求書データを送金情報に自動連携でき、送金は請求書とひも付けられます。

具体的には「どの請求書に対する支払いか」や請求書発行日、請求金額、連絡先などの情報が載せられます。
お金を受け取った企業は会計ソフトを使うと、この情報を自動で記録できるようになります。
企業の決済・会計業務を大幅に効率化できると期待されています。

恩恵が大きいのはお金の受け取り手です。
通常の送金で送る情報は「宛先」「金額」などわずかです。
商品・サービスを売ってお金を受け取った企業は「これは何のお金か」を手作業で確認して記帳しなければなりません。
送金側とメールなどでやりとりして照合する必要があることも多くなっています。
全銀協の調べでは、中小企業の半数以上が入金確認作業に月5時間以上を費やしています。
中小の素材メーカーや専門商社では電話や紙、ファクスなどアナログ取引の慣行も多く残っています。
三菱商事は請求や決済を効率化する製品を開発し、ZEDIに連携させる計画です。
決済のデジタル化を顧客や関係企業に普及させたい考えのようです。
三菱商事の担当者は2022年12月の全銀協の会合で「まずは鉄鋼業界への普及を図りたい」と話しました。

今回デジタルインボイスと連動するZEDIは、銀行間送金を担う全国銀行データ通信システム(全銀システム)を補完する送金網として2018年に稼働を始めました。

銀行界は企業の決済を効率化させる目的でZEDIを設けましたが、専用の会計ソフトが企業の間で普及しておらず、利用率が低迷していました。
普及に弾みをつけるため、全銀協はインボイスとZEDIの双方に対応する会計ソフトなどを開発する企業に助成金を交付する事業を募集し、NTTコミュニケーションズなど19事業者が応じました。

ZEDIは2024年12月に更改期限を迎えます。
更改後は、全銀協で初めて送金網にクラウドサービスを使う方針です。
NTTデータのクラウドを利用します。
クラウド化で運用コストを引き下げ、金融機関の負担を減らします。

送金に請求書などの情報を載せて決済事務を効率化する動きは世界の潮流です。
世界の銀行が出資し、1973年に設立された国際的な資金決済網であるスイフトは情報量の多い新たな送金規格への移行を進めています。
スイフトは200以上の国・地域で1万1,000社以上の金融機関が利用しており、国際送金の共通基盤となっています。
国境を越えた資金のやり取りが増えるなか、日本の国内でも決済のデジタル化は急務です。

早く、中小企業でも低コストで使えるようなデジタルインボイスが普及して、スタンダードなものになってほしいですね。
そうなると、事務処理がかなり減少すると思います。

銀行送金をインボイスと連動し入出金の確認を大幅に短縮することについて、どう思われましたか?


インボイス発行なしでもフリーランスと取引!

日本経済新聞によると、消費税の税率と税額を記した請求書をやりとりするインボイス制度の10月からの導入を控え、人材サービスのWaris(東京都千代田区)やマイナビなど7社・団体は、先日、インボイスを発行しないフリーランスと取引を続けると表明しました。
インボイスがないと税負担が増しますが、事業に欠かせないフリーランスとの協業を優先するようです。

フリーランスら1万人超が会員となっているプロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会(フリーランス協会、東京都中央区)が取引の維持や待遇の改善を呼びかけていました。
フリーランスが消費税の課税事業者に転換し、インボイスを発行できるようになる場合は2%以上の報酬の引き上げを促します。

現在、企業は消費税の納税で、取引先からの仕入れにかかった税額は控除できます。
しかしながら、10月以降は原則としてインボイスがなければ控除できなくなります。
よって、インボイスを発行しない事業者は取引を打ち切られる懸念がありました。

インボイスを発行するには自らが消費税の課税事業者となる必要があります。
フリーランスは売上高1,000万円以下の免税事業者が大半で、フリーランス協会が2021年に実施した調査では課税事業者への移行を選ぶ事業者は4割弱です。

中小企業庁が2022年に実施した免税事業者への調査では「課税事業者として登録する予定はない」との回答が3割でした。
取引先からインボイスの発行を求められている事業者の1割が「発注側から値下げや打ち切りを言われている」そうです。

こうした発注側の対応について、政府は「独占禁止法上の優越的地位の乱用にあたる可能性がある」と法令順守を呼びかけています。
下請け事業者の保護をめざす下請法に違反する可能性もあります。

フリーランスとの取引継続を表明したのはWarisなどのほか、IT(情報技術)系フリーランス仲介のPE-BANK(東京都港区)、キャリア開発のクオリティ・オブ・ライフ(東京都中央区)、コンサル会社のヒューマン・コネクト(東京都千代田区)、システム開発のビーブレイクシステムズ、民間団体TETAU(和歌山県上富田町)です。

協会はインボイスがないことを理由に報酬を引き下げないよう促します。

最近は、インボイスのことを聞かれることも多くなりました。
免税事業者の場合、なかなか難しい判断をしないといけないケースもあります。
10月からスタートしないのではないかと思っている方もそれなりにいるのではないかと感じていますが、個人的にはスタートすると思います。
軽減税率8%の財源の大きな部分を占めるのが、インボイス制度の導入によるものですから。

インボイス発行なしでもフリーランスと取引すると明言するところが現れたことについてどう思われましたか?


パワーストーンの仕入れを装い消費税7.5 億円の不正還付受けようとした疑いで刑事告発! 

TBS によると、パワーストーンの仕入れを装い、消費税の還付を不正に受けようとしたとして、コンサルティング会社の代表らが東京国税局に刑事告発されました。

消費税法違反の疑いで刑事告発されたのは、東京都内のコンサルティング会社の代表(36)と、雑貨販売会社などの代表ら6人です。

関係者によると、代表は6人にパワーストーンを仕入れたことにして、消費税およそ7億5,000 万円の還付を不正に受けさせようとした疑いがもたれています。

代表は「関係各所へは真摯に対応させて頂く」とコメントしています。

これも悪質な事案ですね。
脱税の指南をやってはいけないのは明白だと思いますが、やる会社の経営者も払ってもいない消費税が還付されるということをおかしいとは思わないのでしょうか?

パワーストーンの仕入れを装い消費税7.5 億円の不正還付受けようとした疑いで刑事告発されたことについて、どう思われましたか?


イオンリテールが免税不適正対応で追徴課税2億円超!

日本経済新聞によると 総合スーパーを展開するイオンリテール(千葉県千葉市)は東京国税局の税務調査で、消費税の免税販売を巡り保管が義務付けられている書類を破棄するなど不適正な対応があったとして、計2億3,600万円の追徴課税を受けたと発表しました。

既に納付を済ませたそうです。

税務調査は2021年8月~2022年2月に行われ、イオンリテールによると、同社の店舗で2020年度までの5年間にわたり必要書類を破棄していたほか、2019、2020年度にはパスポートなどによる本人確認をしないまま免税販売をしていたことが判明しました。

イオンリテールは「国税当局からの指摘を真摯に受け止め、適正な免税販売に努める」とコメントしています。

不正により日本の税収が減るわけですから、課税当局には厳正に対応していただき、今回のようにきちんとルールを守っていないとことからはきっちり取ってほしいですね。
こういうことがあると、取り消しとかはできないんですかね?

イオンリテールが免税不適正対応で追徴課税2億円超となったことについて、どう思われましたか?


不動産会社と国税局が賃料収入の解釈の対立によるマンション転売時の消費税控除は?

日本経済新聞によると、中古賃貸マンションを転売する際の消費税控除を認めず、課税処分をした国税当局の対応は不当だとして、不動産会社が処分取り消しを求めた訴訟の上告審弁論が、先日、最高裁第1小法廷(安浪亮介裁判長)で開かれました。

不動産会社は「エー・ディー・ワークス」(東京都)です。
マンションを購入して大規模修繕などして、投資家らに転売する事業を手掛けています。
2017年3月期までの3年間の売買に関する消費税の税務処理を巡って国税当局から計約5億3千万円の課税処分を受け、2018年に提訴しました。

訴訟では、消費税の「仕入れ税額控除」の適用の可否が争われました。
販売時に受け取った税額から購入時に支払った税額を控除して納税する仕組みです。

エー・ディー・ワークスは制度に基づいて税務申告しましたが、国税側は転売先が決まるまでの間、一部の住居から賃料収入を得ていた点を問題視し。控除を一部しか認めず申告漏れを指摘しました。

先日の上告審弁論で、エー・ディー・ワークス側は「マンションの購入は転売収入が目的で、賃料収入が目的ではなかった」と主張しました。
国側は「購入時点で賃料収入の発生は見込まれていた。課税処分は適法だ」と反論しました。

下級審では判断が割れました。

一審・東京地裁は2020年9月、エー・ディー・ワークスの取引の主眼は転売で賃料収入は「副産物」として、処分の取り消しを認めました。
二審・東京高裁は2021年7月、控除の対象にならないとしてエー・ディー・ワークスの逆転敗訴としました。

2020年4月に中古マンションの売買は仕入れ税額控除制度の対象から一律で除外され、今回の訴訟と同様の問題は生じないようになっています。

国税庁が解釈を途中で変えた案件だと思いますので、エー・ディー・ワークスには勝っていただいて、国税庁の勝手な解釈の変更を認めないでほしいですね。

不動産会社と国税局が賃料収入の解釈の対立によるマンション転売時の消費税控除について、どう思われましたか?


10月開始のインボイスショックで声優の「4人に1人が廃業」を検討!

ダイヤモンド・オンラインによると、声優は日本に1万人以上いますが、その約76%が年収300万円以下だそうです。
ほとんどの声優が免税事業者であり、受け取った消費税の納税は免除され益税となっています。

およそ4人に1人が廃業を検討という驚愕の事実が明らかになりました。
2022 年秋に声優やアニメ、漫画、演劇といったエンターテインメント業界4団体が、関係者たちにインボイスの影響について尋ねたアンケートの結果です。

エンタメ業界では、フリーランスや個人事業主として働く人が大半ですが、インボイス制度に対して悲観的であることがうかがえます。

例えば、声優は日本に1万人以上いますが、その約76%が年収300万円以下です。
ほとんどの声優が売上高1,000万円以下の免税事業者であり、受け取った消費税の納税は免除され益税となっています。
とはいえ、レッスンなどに多額の経費がかかり、生活は苦しいというのが実態です。

そうした中、インボイスの発行事業者(適格事業者)になれば消費税の納税義務が発生するだけでなく、事務作業の負担も増します。

何より、適格事業者にならなければ、発注元が仕入税額控除できないため仕事の依頼が来なくなったり、単価の引き下げを求められたりすることになります。

「経済的事情から事業の継続を諦めざるを得ない人が出てくる。多くの才能が集まらなくなり、クオリティーが落ちるだろう」(40代、俳優・声優)

「所属俳優でインボイス登録しない者は、消費税分のギャラを引くと言われた。実質年収1割減が確定した。登録してもしなくても収入が減り、負担が増える制度はおかしいと思う」(50代、声優・ナレーター・講師)

20代の大学生からは、「将来、私はアーティストとして活動するために勉強中です。でも、インボイス制度が導入されれば、今学んでいることが無駄になりかねません」という声も上がっています。

しかも、新型コロナウイルスの感染拡大により、特に声優や俳優、演劇の仕事はなくなり、そもそも低めだった収入がさらに大幅に減っています。
そのタイミングでの事実上の増税である“インボイスショック”に対し、悲鳴が上がるのも無理はないでしょう。

こうした憂き目に遭うのは、何もエンタメ業界だけではありません。
個人タクシーもインボイス制度の影響が大きい業界なのです。

というのも、個人タクシーの運転手は免税事業者がほとんどです。
そのため、適格事業者にならなければ、個人タクシーを利用した企業は仕入税額控除ができず、企業側の納税負担が増えてしまうのです。

それゆえ、企業から敬遠されまいとして多くの個人タクシー運転手は適格事業者となる見込みですが、消費税の納税負担があるだけでなく、インボイスを発行する機械の交換などの費用もかかるため、廃業を検討している人も少なくありません。

しかも、簡易課税制度を利用すれば売上消費税の50%を控除できますが、高額な自動車を購入した場合には簡易課税制度の方が多額になるケースも出てくるため、判断が難しいのです。

また、当面は経過措置もあり、適格事業者と免税事業者が混在することになりそうですが、社名表示灯(あんどん)や車体の色で区別する方向とはいうものの、利用者からすれば混乱を招くことになるでしょう。

インボイス導入により、業界によっては色々な問題が出てくるかと思います。
インボイス導入の目的のひとつが益税の排除なのですから、悲観ばかりせず、業界の構造を変えるチャンスとか、ご自身の商売について再度考える必要があるように思いますね。
個人的には、売上が1,000万円にいっていないから登録すると損をするからどうしようかと考えるより、1,000万円を超えるようになるにはどうすれば良いかを考える方がわくわくしますし、将来性があるのではないかと思います。

10月開始のインボイスショックで声優の「4人に1人が廃業」を検討していることについて、どう思われましたか?


インボイス制度でネットバンキングと連携し自治体が中小企業を支援!

日本経済新聞によると、消費税の軽減税率に対応し正確な税額を示すインボイス(適格請求書)制度が2023年10月1日に始まるのに合わせ、インボイスの作成や送受信を自動化するシステムを開発する動きが自治体から出てきました。
地域の中小企業などが対応を迫られる受発注業務のデジタル化を支え負担を軽減します。
岐阜県のシステムは最大約100社が実証に参加する見通しで、本格稼働すれば全国のモデルケースとなる可能性があります。

インボイス制度が始まると中小の事業者は受発注業務のデジタル化が不可欠となります。
現在、年間の課税売上高が1,000万円以下の企業は消費税の納付が免除されています。
制度開始後は、多くの企業は課税売上高などにかかわらず、消費税の適用税率や税額の明細を記したインボイス(請求書や納品書)を基に納税するのが原則となります。
中小企業にとってそのためのシステム投資は重荷です。

そこで岐阜県は県内の金融機関やシステム会社と協力し、企業間の受発注に使われる既存のEDI(電子受発注)システムを生かした「EDIデータ連携共通基盤システム」を開発します。
2023年度当初予算案に事業費を計上し実証実験を行う。岐阜県産業デジタル推進課の担当者によると、実証に参加する事業者は最大約100社に上る見通しで、本格稼働すれば「岐阜モデル」として注目されそうです。

特徴は金融機関のインターネットバンキングシステムを介してデジタルインボイスのやり取りができる点です。
利用企業は法人口座を持つ金融機関のネットバンキングシステムにログインすれば、岐阜県のEDIデータ連携共通基盤システムを利用できます。
全銀EDIシステム(ZEDI)を介しEDIの取引データと連携することで、自動振り込みやデジタルインボイスの自動作成・保存が可能になります。
ZEDIは全国銀行資金決済ネットワーク(東京都千代田区)が運用する企業間決済基盤です。

岐阜県のシステムはデジタルインボイスをやり取りできる国際規格「Peppol(ペポル)」に準拠し、2024年1月に義務化される電子帳簿保存法にも対応します。
岐阜県は中小企業への普及を促すとともに、自ら発注者として電子調達にこの仕組みを活用します。
金融機関にとっては取引データを生かした融資などの新サービスにつながる可能性があります。

インボイスのデジタル化を巡っては、会計システムを手掛ける約20社がペポル対応製品を近い時期に発表する見通しです。
ただし、製品は出そろっておらず、自治体は地元企業の支援が急務となっています。
岐阜県の情報化を推進する公益財団法人ソフトピアジャパン(岐阜県大垣市)の松島桂樹理事長は「方言が『標準語』になれる可能性がある」と全国で参考になるモデルにしたいと意気込みを語っています。

会計ソフトの会社などがデジタルインボイスのサービスを提供すると思っていたのですが、自治体でも提供するところが出てきたんですね。
税金の無駄づかいにならないよう、切磋琢磨して、事業者にとって使い勝手が良いものができることを期待しています。

インボイス制度でネットバンキングと連携し自治体が中小企業を支援することについて、どう思われましたか?


消費税免税の制度悪用を見抜けずAppleに130億円の追徴課税!

日本経済新聞によると、アメリカのアップルの日本法人、アップルジャパン(東京都港区)が東京国税局の税務調査を受け、約130億円の消費税を追徴課税されたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。
過去数年間にiPhoneなどの販売で、消費税の免税制度の要件を満たさない取引を見抜けなかったケースが多数あったなどと指摘されたもようです。
客の申告に基づく日本独特の制度が悪用された形で「抜け穴」の解消が急務でしょう。

消費税で100億円を超える追徴税額は極めて異例です。
アップルジャパンは修正申告したとみられます。

消費税法は、来日6か月未満の非居住者が購入した土産物や日用品などの免税を認めています。
転売目的などは課税対象となり、不適切な購入を見抜けなかった免税店側が消費税分を負担しなければいけない場合があります。
インバウンド(訪日外国人)客の購買需要が増すなか、日本製品や高級品を巡る適切な免税販売の徹底が改め
アップルジャパンは、2022年6月に免税販売を自主的に中止しました。
日本経済新聞の取材に対し、「弊店では免税でのお買い物はご利用いただけません。ご不便をおかけすることをおわび致します」とコメントしました。

消費税の導入から33年経ちました。
国税当局が2022年6月までの1年間に実施した法人調査で、消費税は約2万4千件の申告漏れがあり、追徴税額は計869億円に上りました。
5年前から11%増え、過去最高となりました。

近年増えているとされるのが、インバウンド客への不適切な免税販売です。
2021年以降、大手百貨店3社が東京国税局から計1億円超を追徴課税されました。

政府は2012年以降、インバウンドを成長戦略の柱と位置付け、空港の発着枠や免税店を拡充してきました。
訪日客の購買意欲を示す免税売上高(日本百貨店協会)は2019年に3,400億円を超え、3年連続で過去最高を更新しました。
一部で不適切な免税販売が行われれば、本来は国の社会保障財源となるはずの消費税が納付されず「国の損失」となります。

海外では出国時に免税額を払い戻す制度が主流で、手続きが煩雑な半面、不適切な免税販売は起きにくくなっています。欧州連合(EU)は主に税関の確認を経て事業者が払い戻します。
出国時に税相当額を政府機関が還付する国もあります。

日本政府は2020年4月に、免税店が購入情報の電子データを国税庁や税関と共有する仕組みを導入しました。
国税当局は、一部業界で不正が疑われれば免税販売しないよう行政指導しました。
免税販売を適正化できるか実効性が問われています。

そもそも消費税率を上げたり、インボイス制度を導入して免税事業者を課税事業者にさせる前に、こういった取りっぱぐれをなくすことを考える方が先決なのではないかと思います。
いったんは消費税を支払ってもらって、税関で現物を確認のうえ、払い戻すのが現実的なのではないかと思います。
手続きが面倒な人からは消費税が取れ、また、転売目的のものを一定数は防げるでしょうから。

消費税免税の制度悪用を見抜けずAppleに130億円の追徴課税が行われたことについて、どう思われましたか?


絵画や骨董品で高額取引を装う消費税の不正還付申告を東京国税局が指摘!

朝日新聞によると、輸出の際に消費税が還付される制度を悪用したとして、東京都内の輸出会社が東京国税局の税務調査を受け、消費税約5,400万円の還付を不正に申告したと指摘されたようです。

重加算税を含めた追徴課税は約7,300万円です。

東京国税局は、複数の業者が組織ぐるみで絵画や骨董品などを高額で取引したように見せかけていたとみています。

関係者によると、追徴課税されたのは東京都台東区の輸出会社です。
輸出会社は、今回の追徴課税の取り消しを求めて国税不服審判所に審査請求しているようです。
東京国税局は取引自体が架空だったとみていますが、輸出会社は「適正な輸出手続きの過程で消費税の還付申告をしているので、還付を受けるのが相当だ」と主張しています。

消費税は国内で売買された商品にかかる税金のため、輸出品は免税となります。
そのため、国内で商品を仕入れて輸出した場合、仕入れの際に支払った消費税は国から還付される仕組みになっています。

関係者によると、輸出会社は2020年2月~2021年3月に、中国人画家の絵画の贋作や中国製のつぼ、陶器といった骨董品など計約30点を都内の古物販売業者から総額約6億円で仕入れ、ほぼ同額で香港の業者に輸出したとする申告書を税務署に提出しました。
「仕入れ時に支払った」として消費税約5,400万円の還付を受けようとしましたが、東京国税局は不審な申告だとして還付を保留し、実際に還付されることはなかったそうです。

どちらの主張が正しいのかはよく分かりませんが、不正還付なのであれば、きちんと対処して欲しいですね。
こういったことがあるので、普通に消費税の還付申告をしてもなかなか返してくれませんので、どうにかしてほしいですね。

絵画や骨董品で高額取引を装う消費税の不正還付申告を東京国税局が指摘したことについて、どう思われましたか?


訪日客の免税品の転売防止のために買い手から税を徴収!

日本経済新聞によると、政府は一部の訪日外国人による悪質な転売事例への対策も強めるようです。
政府・与党は訪日外国人に免税品を購入させて買い取り、消費税を免れる不正行為を防ぐための対策の検討に入いりました。

自国に持ち帰らず日本国内で転売した場合、買い取った業者側から消費税を徴収しやすくします。
2022年12月中にまとめる2023年度税制改正大綱に盛り込むことを目指すようです。

消費税法では、訪日客など日本に住まない人が一定の条件を満たす商品を買って自国に持ち帰る場合、消費税を免除する制度があります。

この制度を悪用し、国内を拠点とする業者から指示を受けた訪日外国人が免税で大量に購入した化粧品やブランド品を国内で転売し、消費税分などの利ざやを稼ぐケースが相次いでいました。

これまでは買い取った業者から徴収できるのは訪日客が特定できない場合に限っていました。
政府・与党は水際対策の緩和で訪日客が再び増えることも想定し、訪日客を特定できるかを問わず、業者側から徴収できるように制度を改めます。

日本が消費税を損しているわけですから、こういった改正は良いことだと思います。
こういうことをやる目的で日本に来て爆買いしているとしたら、訪日客が増えても喜ばしいことではないですね。

訪日客の免税品の転売防止のために買い手から税を徴収することについて、どう思われましたか?


東京地検が5,100万円の脱税疑いで不動産会社の役員を逮捕!

日本経済新聞によると、東京地検特捜部は、先日、約5,100万円を脱税したとして東京都中央区にある不動産会社の実質的経営者の会社役員(59)を法人税法違反などの疑いで逮捕しました。
東京国税局と合同で関係先を家宅捜索しました。
東京地検特捜部は、認否を明らかにしていません。

逮捕容疑は架空の業務委託費を計上するなどして約2億900万円の所得を隠し、2015年8月から2016年7月までの事業年度の法人税と地方法人税を免れた疑いです。

不動産会社のホームページなどによると、ビルやマンションの管理代行、売買などを手がけています。
不動産会社の実質的経営者の会社役員は大手の保険代理店の創業者に、消費税計約2,500万円の不正還付を指南したとして、2013年に消費税法違反などの罪で起訴され一、二審で執行猶予付きの有罪判決を受けていました。

脱税である架空の経費を計上するくらいなら、合法的な節税の方法はたくさんあると思いますが、なぜ脱税に走るんでしょうね。
決算の段階で利益が出過ぎていることに気づいて、慌てて架空の経費を入れるのでしょうか?
それならば、月次決算を行って、毎月の状況を確認しつつ、合法的な節税をすればよいと思いますが。

東京地検が5,100万円の脱税疑いで不動産会社の役員を逮捕したことについて、どう思われましたか?


小規模業者はインボイスなしでも税額控除を可能にすることを政府・与党が検討!

日本経済新聞によると、政府・与党は消費税の税率や税額を請求書に正確に記載・保存する「インボイス制度」を巡り、2023年10月の導入時に小規模な事業者向けの猶予措置を設ける調整に入ったようです。
仕入れ時にかかる消費税額の控除を、少額の取引ならインボイスがなくても受けられるようにします。
中小零細企業の事務負担を軽くし、制度を円滑に導入できる環境を整えます。

インボイス制度は「適格請求書等保存方式」の別称。取引した商品やサービスごとに消費税額と税率を記載した請求書をやりとりします。
軽減税率の導入で8%と10%に税率が分かれた消費税の正確な納税に欠かせない仕組みです。

2023年10月の導入が迫り、規模の小さい事業主の事務負担の軽減が課題となっています。
会計ソフトなどを活用していない場合、インボイスを1枚ずつ手作業で確認する必要があります。

政府・与党は会計システムの導入には一定の期間がかかるとみています。
このため数年間の時限措置として、一回の仕入れ額が少額な取引ではインボイスがなくても控除を受けられるようにします。

対象となる事業者の線引きと期間、取引額の上限は今後詰めます。
事業者は課税売上高で年1億円以下に絞る案があります。
少額取引の額は1万円未満とする方向で調整するようです。

財務省によると、課税売上高が5,000万円以下の事業者は2021年3月末時点で全国に114万あります。
1億円以下が基準となれば、100万を上回る事業者が対象となります。

現在はインボイスよりも簡素な請求書を使っています。
一回3万円未満の取引は請求書を保存しなくても仕入れ時の消費税の控除を受けられる特例があります。
この特例に似た措置を小規模事業者の少額取引に限って設けます。

消費税を納めない小規模な免税事業者はインボイスを発行できません。
控除を受けられなくなる買い手から敬遠されて取引を打ち切られる可能性がありました。
こうした心配が当面は和らぎます。

2022年10月末時点でインボイス発行の登録・申請を済ませたのは約168万社です。
日本商工会議所が2022年9月に公表した調査によると、4割の事業者は特段の準備をしていないようです。
日本税理士会連合会は2023年度税制改正に向けて「少なくとも中小企業者の実務を踏まえた柔軟な運用を行うべきだ」と要望していました。

政府は会計ソフトの導入などに使える補助金も用意しています。
手作業がいらないデジタルインボイスが広がれば、小規模事業者の事務負担を緩和できるとみています。

税額と税率を正確に記載したインボイスは、納税実務をデジタル化する基盤となります。
制度の導入は2016年に決まりました。
政府は移行時の負担軽減策を設けつつ、制度の普及を急ぎます。

結局、小規模事業者の少額取引のみが対象であれば、あまり意味をなさないのではないかと思います。
大企業と取引のあるところは、この制度を使えない大企業側は登録していないところとの取引は極力避けるでしょうし、1万円以上のものを売っているところは関係ないでしょうから。
中途半端に特例を作ると、余計面倒になるような気がしてなりません。

小規模業者はインボイスなしでも税額控除を可能にすることを政府・与党が検討していることについて、どう思われましたか?


中国人男女ら7人で77億円分の“爆買い”は消費税の免税対象外!

NHKによると、中国人の男女ら7人が大阪市内の百貨店などでいわゆる“爆買い”した高級ブランド品など77億円相当の商品について、必要な書類などがなく免税の対象にならないとして、大阪国税局が消費税およそ7億6,000万円を徴収する処分を出したことが、関係者への取材で分かったようです。
業者から頼まれた転売目的の疑いがあり、7人は大半を納付せず、すでに出国したということです。

関係者によると、中国人の男女ら7人はおととし以降、観光などの目的で日本を訪れ、大阪市内の百貨店などで高級ブランドの腕時計やバッグなど合わせて77億円相当を“爆買い”し、消費税の免除の手続きをとったということです。

しかしながら、7人は半年以上日本に滞在したうえ、免税に必要な、商品を海外に送ったことを証明する書類を持っていなかったことなどから、大阪国税局は免税の対象にならないとして、7人が納めなかった消費税、合わせておよそ7億6,000万円を徴収する処分を出したということです。

関係者によると、7人は転売目的の業者から資金を得て高級品を購入して渡し、報酬を得ていた疑いがあるということです。
また、大半を納付せず、すでに出国したということです。

大阪国税局は「免税品は、お土産などとして国外に持ち帰る目的で購入する人だけのものなので、転売目的やSNSなどで依頼を受けて購入することはできないことを周知徹底していきたい」としています。

今回、悪用されたとみられるのは、外国人観光客が商品を国外に持ち出して消費する場合などに、消費税が免税される制度です。

免税品は、外国人観光客などが税務署の許可を受けた免税店で購入することができ、家電製品やカバン、化粧品や食品など、日常の生活で使われるものが対象になっています。

免税手続きをした人が、出国時に免税品を所持していなかったり、出国までに輸出していなかったりすると、免税の対象にならないとして、消費税を徴収されます。

一方、免税品は、事業用や販売目的の場合は免税の対象になりません。

免税品をめぐっては、コロナ禍前には、インバウンドの増加を背景に、免税制度を悪用した不正な消費税の還付や、転売目的の購入が相次いでいて、水際対策が大幅に緩和される中、国税当局は警戒を強めています。

国税庁は、不正の防止などを目的に、おととし4月から、免税店が購入記録や客のパスポート情報を国税庁に送る仕組みを導入し、税関ともこの情報を共有して、対策強化を進めています。

日本百貨店協会によると、ことし1月から9月までの全国の88の百貨店の免税品の売り上げはおよそ615億3,900万円で、コロナ禍で落ち込んだ去年1年間をすでにおよそ156億円上回っています。

入国者数の段階的な引き上げとともに、ことし7月以降は1か月当たりの売り上げが去年の同じ時期と比べて倍以上に伸びていて、ことし9月の売り上げは去年の同じ時期のおよそ3倍になっています。

ことし9月は、免税品を購入した客はおよそ2万8,000人に上り、客1人当たりの平均では、およそ33万円相当の商品を購入しているということです。

人気の商品をみると、1位が化粧品、次いで高級ブランド品、食料品です。

免税手続きをした人を国や地域別でみると、最も多かったのは中国で、次いで、台湾、韓国でした。

日本百貨店協会は、「コロナ禍前と比べるとまだ低い水準ではあるものの、水際対策が大幅に緩和された先月以降、免税品の売上はさらに伸びていると感じる」としています。

爆買いは、百貨店などは売り上げが増加して喜ばしいのでしょうが、こういうことがあると、日本としては損をしていますので、どうにかして、取り返してほしいですし、今後、こういったことがないように仕組みを考えてほしいですね。

中国人男女ら7人で77億円分の“爆買い”は消費税の免税対象外であることについて、どう思われましたか?


東京国税局が全国初の「消費税不正還付対策本部」を設置!

テレビ朝日によると、東京国税局が輸出商品への免税制度などを悪用した消費税の不正還付を防ぐため、全国で初めて対策本部を設置しました。

東京国税局の重藤哲郎局長は「通常の調査事案に比べても非常に困難性が高い場合が多々あります。国税当局の様々な部署が一体となって総力を上げて取り組んでいく必要があると認識しています。」とコメントしています。

先日設置された消費税不正還付対策本部には、東京国税局や税務署の職員ら100人以上が参加しています。

不正に還付された消費税額は、2021年6月までの1年間で全国で34億円でした。

そのうち8億円は東京国税局管内で、全国で最も多くなっています。

対策本部に関係部署の職員らを一同に集めることで、効率的に調査を進める狙いがあります。

消費税の不正還付は以前からたくさんあると言われており、真面目に申告している会社でも、消費税の還付申告をすると、最近では、簡単には還付をしてくれません。
税務調査がはいったり、資料を色々と提出しないと、それほどの金額でなくても還付してくれないことが多いように感じます。
一方で、後日、e-Taxで資料を提出しておきますと言っているのに、定期異動で担当者が変わり、引継ぎがきちんと行われていなかったのか、『まだ提出していただいておりませんが、どうなっていますか?』と言われ、『1か月以上前にe-Taxで提出しましたけど。』と答えると、多額であってもすぐに還付されたケースもありましたが(笑)。
こういうのができて、消費税の不正還付が減り、真面目に申告している企業は極力早めに還付されるようになることを期待したいですね。

東京国税局が全国初の「消費税不正還付対策本部」を設置したことについて、どう思われましたか?


インボイス制度でサイトに本名ずらりという身バレ懸念を受け国税庁が見直し!

朝日新聞によると、消費税の「インボイス制度」に登録した個人事業主の名前などの公表方法について、国税庁が見直す方針を決めたことが同庁への取材でわかったようです。

国税庁のウェブサイトから名前の一覧を誰でもダウンロードできる状況になっていましたが、先日、一時的に停止しました。
個人事業主の中には本名を明かさずに仕事をしている人も多く、「身バレにつながる」と懸念する声があがっていました。

サイトでは、2022年8月末までに登録した約20万件の個人事業主の名前が登録番号などとともにファイルにまとめられ、一括でダウンロードできていました。

国税庁によると、ダウンロードを一時的に停止し、このファイルの中で公表する情報の中身を見直すそうです。

インボイスとは、請求書や領収書のことです。
通常、事業者は商品などの販売時に受け取った消費税額から、仕入れなどにかかった消費税額を差し引いて納税しています。
仕入先からインボイスをもらえなければ、消費税から差し引けずに納税額が増えるのです。
2023年10月から、仕入先の事業主から受け取ったインボイスの保存が必要となる「インボイス制度」がスタートします。

制度に登録していない事業主からの仕入れでは控除を受けられないため、取引を敬遠される可能性があり、国税庁は個人事業主にも積極的な登録を呼びかけてきました。
サイトでの氏名の公表は、登録状況を誰でも確認できるために行っています。

しかしながら、掲載が2021年11月に始まると、事業主の間で波紋が広がりました。

「名字は公表したくないが、仕事をもらっている弱い立場で断れない」と話すのは声優の岡本麻弥さんです。
「機動戦士ガンダム」シリーズなど数々の有名アニメに、旧姓であり芸名でもあるこの名前で出演してきました。

サイトで公表される情報は原則は本名だけで、住所や芸名などの「屋号」については任意となります。
ただし、取引先から求められて公表すると、サイト上に本名と芸名が並ぶことになってしまいます。
「自分の本名を誰かがネットで拡散したら」という同じ不安を多くの声優仲間が抱えていることを知り、「VOICTION(ボイクション)」という団体を立ち上げ、公表を含む制度の見直しを求めてきたのです。

少し前にできたM&Aの登録支援機関なども、登録後、M&A関連の業者からDMなどが結構来るのですが、今回のインボイス制度の件も、ある程度は想定できていたのではないかと思います。
法人の場合、いわゆる登記簿に役員の氏名や代表取締役などの住所が記載され、誰もが見ようと思えば見れるため、法人と個人事業主とで差をつける必要がないという考えもあるのかもしれませんが、個人事業主の開業届や、支払調書などの個人番号(個人事業主としての個人番号は存在せず、個人としての個人番号が使われる。)や、事業所得なのか雑所得なのかを含め、国税庁が色々と見直さないといけない時期にきているのではないかと感じた1件でした。

インボイス制度でサイトに本名ずらりという身バレ懸念を受け国税庁が見直しを行うことについて、どう思われましたか?


「インボイス制度」への対応で免税事業者と「取引しない」が約1割で半数は検討中!

2023年10月からインボイス制度(適格請求書等保存方式)が始まります。
東京商工リサーチによると、消費税の仕入額税が控除されるインボイス制度について、「知らない」は7.5%で、制度の認知は広がっています。
しかしながら、準備や対応は鈍く、まだ半数近く(46.7%)の企業が取引方針を決めていない実態もわかりました。
一方、税控除ができない免税事業者との取引については、「これまで通り」との回答は4割(41.2%)にとどまり、「取引しない」(9.8%)が約1割、「取引価格を引き下げる」も2%(2.1%)ありました。
今後、取引関係に変化をもたらす可能性も危惧されます。

なお、東京商工リサーチは2022年8月1日~9日に、インターネットによる「インボイス制度」についての企業向けアンケート調査を実施し、有効回答6,441社を集計・分析しました。
資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業等を含む)を中小企業と定義しています。

課税売上高1,000万円以下のフリーランスなど小・零細規模の事業者は、消費税の申告・納税義務が免除されています。
制度開始後、消費税の申告・納税が必要となる課税事業者が、インボイス発行事業者になると、売上先は仕入税額を控除できます。
ところが、免税事業者のままだとインボイスを発行できず、売上先は仕入税額を控除できないため納税額が大きくなるのです。

これを避けたい事業者が、免税事業者との取引解消や値下を要求する懸念が問題となっています。
一方で、免税事業者が、課税事業者を選択すると消費税の納税義務が生じ、小規模事業者ほど板挟みに苦悩しています。

Q1.2023年10月に導入される「インボイス制度(適格請求書等保存方式)」についてご存じですか?(択一回答)
インボイス制度を「知らない」と回答した企業は7.5%(6,441社中、483社)にとどまり、「よく知っている」19.5%(1,257社)、「大体知っている」49.0%(3,158社)、「少し知っている」23.9%(1,543社)を合わせた「知っている」は92.5%に達しました。
規模別では、「知らない」は、大企業が6.2%(988社中、62社)、中小企業が7.7%(5,453社中、421社)で、規模を問わずインボイス制度の認識は広がっています。

Q2.インボイス制度導入後、免税事業者との取引はどうする方針ですか?(択一回答)
インボイス制度の導入後、免税事業者との取引について、「これまで通り」が41.2%(5,292社中2,181社)と4割超を占めました。
一方で、「免税事業者とは取引しない」は9.8%(523社)、「取引価格を引き下げる」は2.1%(115社)と、1割強(11.9%)が取引中止や取引価格の引き下げ意向を示しています。
また、「検討中」は46.7%(2,473社)と、まだ半数近くは取引方針を迷い、免税事業者への悪影響が広がる可能性もあります。
規模別では、「免税事業者とは取引しない」は、大企業が6.4%(765社中、49社)、中小企業が10.4%(4,527社中、474社)で、中小企業が大企業を4ポイント上回りました。
また、「取引価格を引き下げる」は、大企業が1.4%(11社)、中小企業が2.3%(104社)で、取引継続は資金負担が生じることもあるだけに中小企業のシビアな回答が目立ちました。
一方、「これまで通り」は大企業が38.3%(293社)、中小企業が41.7%(1,888社)で中小企業が高くなっています。
「検討中」は大企業が53.8%(412社)、中小企業が45.5%(2,061社)と大企業では過半以上が検討中で、今後の方針決定で取引関係が大きく変わる可能性があります。

例えば、メーカーのA社が小売業のB社に11,000円(消費税1,000円)で納品し、B社が消費者に16,500円(消費税1,500円)で販売した場合、A社がインボイスを交付しB社が仕入税額控除を行うと1,500円から1,000円を引いた500円が納付税額となります。
しかしながら、A社が免税事業者だと、一定期間(6年間)の経過措置が設けられていますが、B社は控除できず、1,500円を納付しなければならないケースが出てきます。
そのためB社は、免税事業者との取引見直しを検討し、今回のアンケート調査では約1割の企業が取引を止めると回答しました。

免税事業者から課税事業者への移行を前に、個人事業から法人へシフトする動きも目立っています。
東京商工リサーチの調べでは、2021年の新たな「合同会社」の法人設立は36,934社で、5年前から1.6倍に急増しました。
設立手続きが簡単で、運用コストが安いメリットの合同会社を個人事業主が選択しているとみられます。

消費税の納税義務を免除されていた一部のフリーランスなどの免税事業者は、課税事業者に移行すると納税負担が増します。
一方、免税事業者のままでは取引解消のリスクが現実味を帯びてきます。
国は免税事業者との取引に配慮し、制度開始から6年間は仕入税額の一部控除が可能としました。
また、免税事業者との取引を、インボイス制度実施を契機に取引条件を見直すと、優越的地位の濫用として問題にもなりかねないと警鐘を鳴らしている。
ただし、企業は、基本的に取引先の選択を自由にでき、税負担が増す免税事業者との取引縮小の動きが加速する可能性は高いでしょう。
長引くコロナ禍で、小・零細事業者は経営不振が続くだけに、インボイス制度の導入で混乱が起きないように、事前の支援やフォローが重要になっています。

個人的に、知らないが7.5%というのは低すぎるのではないかと思いますが、かなり認知度は増してきているのは事実だと思います。
2021年10月1日から、インボイス制度の登録がスタートしていますが、1年ほど前に弊事務所のお客様にインボイス制度の説明をしたときには、ほとんどご存じの方はおられませんでしたが、最近では、取引先から説明を受けたりいているのか、お会いした方にインボイス制度の話しをすると、制度のことは知っている方が多いように思います。
継続的に多額の取引をしているところでなくても、飲食店、消耗品を買っているところなども、結局、インボイスの登録をしていないところだと、経理処理が煩雑になりますので、敬遠されていくのではないかと思っています。
免税事業者の方は、どうするかを早くから慎重に検討しましょう。

「インボイス制度」への対応で免税事業者と「取引しない」が約1割で半数は検討中であることについて、どう思われましたか?


消費税4,900万円を脱税した税理士だった社長は国税告発直前に税理士を廃業!

読売新聞によると、消費税約4,900万円を脱税したとして、東京国税局が衣料品卸売会社(東京都渋谷区)と、衣料品卸売会社社長で元税理士の男性(54)を消費税法違反の疑いで東京地検に告発していたことがわかったようです。

関係者によると、衣料品卸売会社は海外からカシミヤ製の衣料品を輸入し、百貨店の顧客向けに販売していました。
社長は、衣料品卸売会社に消費税の申告義務があることを知りながら、2020年8月までの3年間、消費税の確定申告を行わず、同期間の売り上げにかかる消費税計約4,900万円を免れた疑いです。

不正に得た資金は、社長の生活費や、衣料品の仕入れ費などに充てられていたようです。

取材に対し、社長は「国税局の指導に従って期限後申告を行い、納税も一部済ませた。今後は期限内に申告、納税をしていく」と文書で回答しました。

社長は衣料品卸売会社経営のほか、ビジネスコンサルタントとして企業向けの講演などをしていました。
税理士としても相続の相談や税務調査の立ち会いなどの業務を行っていましたが、告発直前の2022年3月13日に税理士を廃業しました。

これも、税理士としての処分を受ける前に廃業して処分を回避するという案件ですね。
税理士としては、当然、消費税の申告義務があることは分かっていたはずですから、あってはいけないことだと思います。
この社長は何冊か本も出されている方だと思いますが、同業者として恥ずかしいですね。
税理士であることを除いて考えても、こういう人に社長やビジネスコンサルタントがつとまるのだろうかと思ってしまいますが。

消費税4,900万円を脱税した税理士だった社長は国税告発直前に税理士を廃業したことについて、どう思われましたか?


消費税の過少申告で多額の追徴課税を受けた貴金属の買取・販売業者が破産!

東京商工リサーチによると、東京都台東区の貴金属の買取・販売会社が、先日、東京地裁から破産開始決定を受けたようです。

負債は債権者6名に対し、公租公課を中心に約24億9,700万円だそうです。

貴金属の買取店を出店し、一般顧客などを対象に金・銀・プラチナなどの貴金属の買取を手掛けていました。

買い取った貴金属の転売により収益を得ていましたが、2020年に消費税の過少申告が発覚し、過去3年間について東京国税局より過少申告加算税を含めて約24億円を追徴課税される事態が発生しました。

以降、追徴課税の負担がのしかかるなか、経営も限界に達し今回の措置となったようです。

記事からは意図的なのかどうか分かりませんが、きちんと申告しないと、追徴課税のみならず、会社の存続にもかかわるという一例ですね。
金額から推測すると、結構な金額の貴金属を扱っていたんでしょうね。
破産となると、税金を取りっぱぐれてしまうのではないか思いますが、どうなるんでしょうか?

消費税の過少申告で多額の追徴課税を受けた貴金属の買取・販売業者が破産したことについて、どう思われましたか?


外注費偽装で4,300万を円脱税した和歌山県の会社を告発!

産経WESTによると、従業員の人件費の一部を外注費と偽るなどし、約4,300万円を脱税したとして、大阪国税局が消費税法違反などの罪で、和歌山県岩出市の運送会社の元社長(65)と法人としての運送会社を和歌山地検に告発していたことが関係者への取材で分かったようです。

追徴税額は重加算税を含む約5,800万円で、すでに修正申告を済ませて大半を納付したようです。

関係者によると、運送会社は令和2年6月末までの3年間で、人件費の一部を、消費税の控除を受けることができる外注費に偽装して計上し、不正に消費税の還付を受けるなどし、約4,300万円を脱税したとされます。

消費税がかからない給与か消費税がかかる外注費かは、実務上判断が難しく、税務上、問題になることも多い論点だとは思いますが、偽装して、重加算税が課されているということは、悪質だったんでしょうね。
改めて、雇用か業務委託かは注意しないといけないなぁと思った1件でした。

2023年10月1日からインボイス制度が導入されますが、免税事業者である外注先がある場合、取引をどうするかなどの問題も出てきますので、早めに外注先のリストアップ、インボイス制度への対応策なども考えたほうが良いと思います。

外注費偽装で4,300万を円脱税した和歌山県の会社を告発したことについて、どう思われましたか?


「1,000万円の猫」と偽装し消費税の不正還付を受けようとした社長を逮捕!

日本経済新聞によると、東京地検特捜部は、先日、イベント用として数百万~1千万円の猫を仕入れたと装い、不正に消費税の還付を受けたとして、東京都中央区のペット関連会社の社長を(70)を消費税法違反などの疑いで逮捕しました。
東京地検特捜部と東京国税局は、同日、合同でペット関連会社の店舗を家宅捜索しました。

関係者によると、ペット関連会社の社長は実際には数十万円の猫を100匹ほどしか所有していなかったのに、数百匹分を総額20億円超で仕入れたと装っていたようです。
任意の事情聴取には、「多くは死んでしまった」と話したそうです。

消費税の還付制度では、物品の仕入れ先に払った消費税が売上時に受け取った消費税より多い際、差額分の還付が受けられます。
ペット関連会社は所有する猫と触れ合える「ふれあいねこ展」を全国で開催しており、仕入れに伴う消費税額がイベント収入などで受け取った分を上回ったとして、税務署に還付を申告していました。

逮捕容疑は、2018年1~9月に消費税と地方消費税計約9,100万円の還付を不正に受け、2018年10月~2019年9月に計約1億100万円の還付を不正に受けようとした疑いです。

事実だとすれば、かなり悪質ですね。
記事からすると、2018年1~9月分については消費税を還付を受けているようなので、国税局も還付する際の調査等が甘かったのではないかと思います。
これに味をしめて、2018年10月~2019年9月も不正還付申告をしたのではないかと思います。
こういう不正還付申告をする人が結構いるので、本当に消費税が還付になる会社などが還付申告をすると、税務調査が入ったりしてなかなか還付してもらえませんので、本当にやめて欲しいですよね。
架空経費で法人税等を脱税する行為はもちろん悪質だと思いますが、架空仕入れで消費税を不正還付を受けるという行為は、国などから不正にお金を搾取しているということですので、かなり悪質ということは理解してほしいですね。

「1,000万円の猫」と偽装し消費税の不正還付を受けようとした社長が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


公明党議員秘書が国税に再三要望!

朝日新聞によると、公明党選対委員長の高木陽介衆院議員(61)=比例東京=の公設秘書が2020年12月から2021年2月にかけて、知人が顧問を務める会社の税務調査をめぐり、会社側の要望を電話で10回以上、国税庁に伝えていたことが関係者への取材でわかったようです。
秘書は、国税側と会社側との面会の場を設けたほか、同庁職員を議員会館に呼んで会社側の不満を伝えていました。

秘書は朝日新聞の取材に対し、会社側の要望を繰り返し国税庁に伝えた事実を認めたうえで、「納税者の意見を伝えただけで、圧力をかけたわけではない」と説明しました。
一方、個別の税務調査への介入ではないかとの指摘については「真摯(しんし)に受け止めたい」と答えたようです。

東京国税局の税務調査を受けたのは、サプリメント販売会社(東京都新宿区)です。

関係者によると、サプリメント販売会社は、仕入れ時に支払った消費税が売上時に受け取った消費税を上回った場合に差額が還付される制度を使い、還付を申請していました。
しかしながら、2020年8月に税務調査が始まり、申し立てていた消費税約1億円の還付手続きがストップし、サプリメント販売会社の顧問は還付されないことなどへの不満を知人の秘書に相談しました。

秘書は2020年12月下旬以降、調査中を理由に止まっていた消費税の還付を求めるサプリメント販売会社の要望を、国税庁に電話で繰り返し伝え、社長らと面会するよう求めました。
国税側は2020年12月24日に東京上野税務署(台東区)で社長らと面会しました。
しかしながら、社長らが対応に不満を持ったため、秘書は国税庁に「うちの顔を立てて下さい」と伝えました。
その後、2020年12月28日には東京国税局(中央区)で再度の面会が行われました。

その後も続いた税務調査の中で、国税側は2021年1月27日、社長らに調査結果の見通しを説明し、課税処分する可能性を示しました。

秘書は会社側からこの説明内容への不満を聞き、2021年1月28日、国税庁の課長補佐2人を議員会館に呼び、還付が行われていないといったサプリメント販売会社の不満を直接伝えました。
サプリメント販売会社側に不正の根拠を明確に示すことを求めたうえで、「気をつけてもらいたい」と述べたそうです。

税務調査の結果、東京国税局は2021年4月、サプリメント販売会社がサプリ原料の仕入れ額を過大に計上し、2019年10月までの1年間で約11億円の所得隠しをし、消費税の還付額も過大に申し立てたと認定しました。
重加算税を含む法人税と消費税計約7億円を追徴課税(更正処分)しました。
サプリメント販売会社はこれを不服とし、2021年7月に国税不服審判所に審査を請求した。

サプリメント販売会社は朝日新聞の取材に応じていないようです。
サプリメント販売会社の税理士は、「消費税還付がされず、資金繰りが厳しくなった窮状を訴えるため、代議士事務所に国税庁への働きかけを求め、動いてもらった、と社長から聞いている」と話しているようです。

国税庁は「個別の税務調査にはコメントしない。一般論として議員や議員秘書からの問い合わせに関わらず、国税庁としては、個々の事実関係に基づき、法令等に照らし適切に対応している」としています。

税務署の処分が正しいとすれば、悪質な企業なわけですから、税務調査が終わってから消費税を還付するという税務署の態度は正しいのではないかと思います。
たとえ不正をしていなくても、消費税の不正還付が過去から横行しているわけですから、消費税の還付申告をすれば、少額であっても、追加資料の提出を求められたり、税務調査に入って確認した後でないと最近は還付されないというのは周知の事実ですから。
あと、疑問に思うのは、この秘書のやっていることは税務代理のような気がしますので、税理士法違反なのではないかと思ってしまいますね。
当然、秘書のやっていることは議員にも責任があると思いますが。
国税庁の方は議員会館に行く必要はなかったように思いますが、圧力に屈することなく、最後まで毅然とした態度で臨まれたと思います。

公明党議員秘書が国税に再三要望していたことについて、どう思われましたか?


コロナ禍で国税が調査チームを作り消費税不正還付で9社で5億円を追徴!

朝日新聞によると、消費税の輸出免税制度を悪用して還付申告をしたとして、化粧品やマスクなどを扱う東海地方の貿易会社など9社が、名古屋国税局から消費税計約5億円の追徴課税を受けたことが分かったようです。

コロナ禍が企業活動にも影響を与えるなか、名古屋国税局は消費税の還付申告額が急増した業者に着目し、約100人態勢のチームで調査していました。

国税幹部は「消費税の不正還付は国から金をだまし取るようなもので、税金を納めない脱税よりも悪質と言える。コロナ禍でも厳正に調査する」と話しています。

調査を受けたのは、岐阜県瑞穂市の中国系の貿易会社7社と、不動産管理会社など2社です。

関係者によると、貿易会社などは主に、日本製のハンドクリームやマスクといった海外で人気がある化粧品・日用品を販売し、利益を上げていましたが、架空の仕入れを計上して、取引先に消費税を支払ったように仮装していました。
さらに売り上げについて、輸出や外国人旅行者向けの免税販売だったように見せかけ、税務署に消費税の還付申告をし、不正に還付を受けたとされます。

仕入れ先をごまかすため、大手ドラッグストアの白紙領収書を悪用したケースもあったそうです。

取材に対し、岐阜県瑞穂市の貿易会社の社長は「国税の指摘は納得できず、争っているところだ」、別の貿易会社(名古屋市中区)の社長は「消費税の還付について国税の指摘を受けた」と話しています。

事業者が国内で仕入れた商品を輸出すると、仕入れ時に消費税を支払う一方で、輸出先からは消費税を受け取れません。
そのため税務署に申告すると、仕入れでかかった消費税分が還付されます。
この仕組みを悪用して還付額を膨らませる事案が後を絶ちません。

国税庁によると、2020年6月までの3年間に、還付申告をめぐり意図的な不正があったとして130億円を追徴課税しました。
名古屋国税局の管内(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県)では計33億円にのぼっています。
外国人旅行者に雑貨などを免税品として販売したように装う手口が目立つようです。

国税庁は2021年7月、不正還付に特化した「消費税専門官」を新設しました。
新宿や渋谷、浦和、静岡、名古屋中、神戸、福岡など全国の主要11税務署に配置しています。

消費税の不正還付は、納めないということでなく、それに加えて国からだまし取るということなので、事実だとすると、かなり悪質ですね。
消費税の不正還付はかなり前から横行しているようで、普通に消費税の還付申告をするとしたとしても、税務調査に来たり、追加で色々と書類を提出しないと、なかなか還付してもらえません。
こういった悪質な例が多いからであり、真面目に申告して還付となっている事業者は結構迷惑を被っているのではないでしょうか?
専門のチームを作ったのが遅いような気はしますが、作った以上、どんどん悪質なところを指摘して、追徴してほしいですね。

コロナ禍で国税が調査チームを作り消費税不正還付で9社で5億円を追徴したことについて、どう思われましたか?


東京都直営市場が消費税1億円の申告漏れ!

産経新聞によると、東京都直営の中央卸売市場の一つ「食肉市場」(東京都港区)が東京国税局の税務調査を受け、2018年度までの3年間で約1億600万円の消費税の申告漏れを指摘されたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。
本来は消費税のかからない都債の償還(返済)について、課税対象と誤解して税務処理したのが原因でした。
追徴税額は過少申告加算税などを含め約1億2千万円で、東京都側はすでに修正申告したとしています。

消費税は、商品を販売した際などに受け取った「課税売り上げ」にかかる消費税額から、仕入れや外注などで支払った「課税仕入れ」にかかる消費税額を差し引いたものが納税額となります。
東京都の特別会計で収支を管理している食肉市場でも、食肉処理場の使用料などとして業者から消費税を徴収しており、他の経費などで支払った消費税分を差し引いて納税しています。

東京都や関係者によると、食肉市場では資金調達のために発行した都債の返済費として2016~2018年度、元本と利子を含め総額約22億円を充当しました。
このうち元本の返済分を課税仕入れとして計上していました。
これに対し国税局は、都債の返済はそもそも消費税のかからない「不課税取引」で、課税仕入れには計上できないと指摘しました。
課税仕入れ額が圧縮されたことで、1億円超の消費税が申告漏れとなりました。

東京都中央卸売市場財務課は「国税当局の手引きなどに基づき、課税仕入れになると認識して税務処理したが誤っていた。指摘に従って昨年5月に修正申告し、納税を済ませた。現在は認識を改め、適正に納付している」と話しています。

食肉市場は、豊洲市場など都内に11か所ある都中央卸売市場の一つです。
食肉の取扱量は1日当たり約315トン(2019年)で国内では最大規模です。

経営者の中にも、なぜ借入金の返済が経費にならないのかと思っている方がそれなりにいらっしゃるような気はしますが、借入金等の返済が課税仕入になるのであれば、当然、借り入れなどが課税売上になりますよね。
借り入れなどが課税売上にはならないと考えていると思いますので、借入金の返済が課税仕入にならないのは当たり前のような気はしますが、それなりの規模のところでも、そういった知識のところがあることに驚きでした。
東京都って顧問税理士がいないんですかね。

東京都直営市場が消費税1億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


3年分の税控除を過大申告し2,558万円脱税疑いで給食業者の代表取締役を逮捕!

沖縄タイムスによると、消費税と地方消費税約2,558万円を脱税したとして、那覇地検は、先日、消費税法違反と地方税法違反の疑いで、給食受託業(那覇市)の代表取締役(69)を逮捕したと発表しました。

「捜査に支障が生じる」として、認否を明らかにしていません。

那覇地検によると、代表取締役は業務全般を統括しており、2016年5月~2019年4月分の確定申告時、税控除額を過大に計上するなどして、納付税額を実際より少ない約210万円と申告し、約2,558万円の支払いを免れた疑いがあります。

那覇地検は、先日、沖縄国税事務所と合同で代表取締役の関係先を家宅捜索しました。

おそらく架空経費の計上ですが、そうであるならば、結構悪質ですよね。
消費税は、架空経費の計上で、還付申告するという悪質なものが世の中には結構あると耳にしますが、還付申告ではなく、消費税を納付していれば大丈夫と思っていたのでしょうか?
それほど、甘いものではないと思います。

3年分の税控除を過大申告し2,558万円脱税疑いで給食業者の代表取締役が逮捕されたことについて、どう思われましたか?


新型コロナウイルス感染症の影響があれば簡易課税・原則課税を変更できる!

2021/4/15に自分の確定申告を終え、今シーズンの確定申告業務が終わりました。
昨シーズンは、自分を除き、当初の期限である3/15に終えたのですが、今シーズンは、3/16以降に申告を終えた方がそれなりにいて、4/14にも2名電子申告をしました。

備忘録を兼ねて、今週は、今回の確定申告で感じた留意点をまとめたいと思います。

<所得税>
①事業的規模でなくても65万円控除ができる!
②役所を信じてはいけない!
<消費税>
③雑所得でも所得税の還付申告ができる!
④新型コロナウイルス感染症の影響があれば簡易課税・原則課税を変更できる!
<贈与税>
⑤すぐに贈与税の申告ができない!

すでに、『事業的規模でなくても65万円控除ができる!』、『役所を信じてはいけない!』、『雑所得でも所得税の還付申告ができる!』については書きましたので、4日目の本日は、『新型コロナウイルス影響があれば簡易課税・原則課税を変更できる!』です。

新型コロナウイルス感染症の影響で、急遽、多額の設備投資を行うことがあるでしょう。
簡易課税を選択している場合、課税期間を短縮したうえで原則課税に変更するという手もありますが、新型コロナウイルス感染症等の影響による被害を受けたことにより、簡易課税制度の適用を受ける(またはやめる)必要が生じた場合、税務署長の承認により、その被害を受けた課税期間から、その適用を受ける(またはやめる)ことができます。

書類としては、『災害等による消費税簡易課税制度選択(不適用)届出に係る特例承認申請書』を提出します。
発生した災害その他やむを得ない理由、被害の状況、被害を受けたことにより特例規定の適用を受けることが必要となった事情、災害等の生じた日及び災害等のやんだ日などの記入が必要です。
提出時期は、災害その他やむを得ない理由のやんだ日から2か月以内です。
ただし、災害等のやんだ日がその申請に係る課税期間等の末日の翌日(個人事業者の場合は、当該末日の翌日から1月を経過した日)以後に到来する場合には、その課税期間等に係る申告書の提出期限までとなります。

ちなみに、2通提出が必要で、税務署長が承認すると、1通は税務署長が押印して郵送されます。
(税務署の人に確認したところ、電子申告できますと言われたのですが…)僕の使っている申告ソフト(NTTデータ達人シリーズ)は、この申請書は電子申告に対応していないので、紙で提出しました。

新型コロナウイルス感染症の影響はまだまだ続くと思いますので、有効に使いたいですね。

新型コロナウイルス感染症の影響があれば簡易課税・原則課税を変更できることについて、どう思われましたか?


雑所得でも消費税の還付申告ができる!

2021/4/15に自分の確定申告を終え、今シーズンの確定申告業務が終わりました。
昨シーズンは、自分を除き、当初の期限である3/15に終えたのですが、今シーズンは、3/16以降に申告を終えた方がそれなりにいて、4/14にも2名電子申告をしました。

備忘録を兼ねて、今週は、今回の確定申告で感じた留意点をまとめたいと思います。
<所得税>
①事業的規模でなくても65万円控除ができる!
②役所を信じてはいけない!
<消費税>
③雑所得でも所得税の還付申告ができる!
④新型コロナウイルス感染症の影響があれば簡易課税・原則課税を変更できる!
<贈与税>
⑤すぐに贈与税の申告ができない!

すでに、『事業的規模でなくても65万円控除ができる!』、『役所を信じてはいけない!』については書きましたので、3日目の本日は、『雑所得でも所得税の還付申告ができる!』です。

これまで、公的年金等かそれ以外の2つの区分しかなかったのですが、副業をしている方が多いのか『業務』加わり、令和2年分からは以下の3つに区分されました。
●公的年金等
●業務
●その他

ここで、所得税法上、『事業』と『業務』の明確な定義はないのです(不動産所得を除きます。)が、最高裁の判決により、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められるものを『事業』とし、それ以外のものを「業務」として区分しているようです。
『事業』と『業務』の主なものに、(1)事業所得と雑所得、(2)不動産所得を生ずべき「事業」と「業務」の区分があります。

一方、消費税法上、『事業』とは、対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供が反復、継続、独立して行われることをいいます。

それゆえ、消費税の方が、『事業』の範囲が広いということになります。

よって、所得税法上、『事業(所得)』にあたらず『雑所得』であると考えているとしても、消費税法上、『事業』に該当すれば、所得税の確定申告書では『雑所得』で申告していたとしても、消費税の還付申告はできます。

ただし、税務署から電話がかかってきて理由を求められましたし、雑所得の場合、青色決算書などを提出しないため、税務署は収支などが分からないため、会計ソフトから出力することができる消費税の集計表を求められました。
理由の説明としては、上記の、所得税法上と消費税法上の『事業』の範囲が異なり、所得税法上は、●●という理由(ここはそれぞれ異なると思います。)で『事業』ではないと考えているものの、消費税法上は『事業』に当たるということを説明すれば大丈夫です。

雑所得でも消費税の還付申告ができることについて、どう思われましたか?


金1.7トンを密輸し10億円を脱税した韓国籍の男性らを逮捕!

金地金を密輸入して消費税など約1,800万円を脱税しようとしたとして、千葉県警は、先日、消費税法違反などの疑いで、韓国籍の無職の男性(34)ら2人を逮捕しました。

東京税関によると、2人は報酬目的だったと供述しているようです。
他に複数の韓国人が関与し、密輸入した金地金は計1.7トン、脱税額は10億円に上るということです。

逮捕容疑は、2020年6月4日、金地金30キロを香港から航空貨物で成田空港に無許可で持ち込み、消費税などを脱税しようとした疑いです。

金と比重が似たタングステン製の筒に入れて持ち込んでいたそうです。
筒は医療機器の部品と申告していました。

最近、金地金を利用した脱税が横行しているようですが、かなりの金額をやっている人がいるんですね。
消費税はインパクトが大きいので、昔から脱税とかが行われることが多いですね。
金地金の取引は課税取引ゆえ、消費税を支払っていない金地金を海外から持ってきて国内で仕入れたことにして仕入税額控除を取り、脱税するというスキームです。
おそらく、氷山の一角だと思いますので、どんどん摘発してほしいですね。

金1.7トンを密輸し10億円を脱税した韓国籍の男性らが逮捕されたことについて、どう思われましたか?


金地金買い取り業者など80法人・個人を消費税不正で40億円を追徴課税!

読売新聞によると、国税当局が、全国の免税店などを対象に消費税の不正申告の有無を調べる一斉税務調査を行い、約80の法人と個人に計約40億円を追徴課税したことが関係者の話で分かったようです。

うち約30億円は金地金買い取り業者2社への課税で、中国人などから金地金を買い取ったとする帳簿の記載に裏付けがないと判断されたようです。

2019年10月の消費増税で不正による利得額も増すため、調査を強化する必要があるとして、東京、大阪、福岡など7国税局が実施しました。

消費税の不正申告に特化した全国一斉調査は、初めてのようです。

関係者によると、最も多額の追徴を受けたのは、東京都台東区の金地金買い取り業者で、2019年8月期までの3年間について、過少申告加算税を含め約24億円を追徴課税(更正処分)されたようです。

3年間で24億円も取られるなんて、かなりの取引量がある中で、かなりの不正をしていたということでしょうね。
こういった悪質な業者からは、今回のような全国一斉調査をどんどんして、どんどん税金を取って、不正が減るように国税庁には頑張って欲しいですね。
ただし、以前、消費税の不正還付が横行して、数年前から、きちんと処理・申告をしていても、すぐには還付してくれない状況になっていますので、こういう悪質な業者がいっぱい出てくると、ますます還付が簡単にはしてもらえなくなるんでしょうね。

金地金買い取り業者など80法人・個人を消費税不正で40億円を追徴課税したことについて、どう思われましたか?


中古マンション転売の消費税の課税処分取り消し!

中古賃貸マンションの売買時の消費税の税務処理が争われた訴訟で、東京地裁(清水知恵子裁判長)は、先日、東京国税局の課税処分を取り消す国税局側敗訴の判決を言い渡しました。
法改正で現在は同じ問題は起こりませんが、過去の同種事案に波及し、不服申し立てなどにつながる可能性があります。

争っていたのは不動産会社「エー・ディー・ワークス」で、中古の賃貸マンションを購入した後、大規模修繕などで価値を高め、収益が見込める投資用不動産として販売する事業を行っています。
中古マンションの売買時にかかる消費税の税務処理をめぐって、約5億3千万円の課税処分を受け、取り消しを求めていました。

消費税には販売時に受け取った税から、仕入時に支払った税を差し引いて申告、納税する「仕入税額控除」の制度があります。
控除できる金額の計算には詳細なルールがありますが、今回は中古マンションの仕入れの目的が投資家への販売なのか、家賃収入を得る目的もあったのかが最大の争点となったのです。

エー・ディー・ワークスは販売目的の仕入れであり、仕入時の消費税を全額差し引くことができると主張しました。
一方、東京国税局は販売までの期間にマンション居住者から家賃を受け取っていると指摘し、「家賃収入も事業の目的の一つで、全額を差し引く処理はできない」としてエー・ディー・ワークスに申告漏れを指摘しました。

判決で清水裁判長は「仕入れの目的が不動産の売却にあることは明らか。賃料収入は不可避的に生じる副産物として位置づけられる」と指摘しました。
賃料収入が見込まれるからといって全額を差し引けないとする国税の判断は「相当性を欠く」と結論づけました。

同様の課税処分は全国で行われており、「判決が確定すれば、不服の申し立てなどが相次ぐ可能性もある」(国税OB)ようです。

親会社のADワークスグループは「主張の正当性が全面的に認められたものであり、妥当な判断であると考えている」とコメントしています。
一方、東京国税局は「国側の主張が認められなかったことは大変、残念。控訴するかどうか関係機関と判決文を検討中」としています。

この事件については、このBLOGでも何度か取り上げましたが、国税側がO.K.と言っていたものを急に変えて否認したというケースです。
当たり前の判決だと思いますが、こういう判決を機に、国税側のスタンスを改めて欲しいと思います。
場当たり的な対応ではなく、筋の通った、誰もが理解できるような税制にして欲しいと思います。
結局、こういう裁判関係の費用は税金で支払われていると思いますので。
個人的には、ここ数年流行っている商品でエー・ディー・ワークスさんとは付き合いがあるので、本当に良かったなぁと思います。

中古マンション転売の消費税の課税処分取り消しの判決が出たことについて、どう思われましたか?


キャッシュレス決済に係る決済手数料の消費税課否判断は?

 消費税率引上げと同時に、キャッシュレス・消費者還元事業が本格的にスタートしています。
事業者にあっては、これを機にキャッシュレス決済端末を実質無料で入手し、対応している場合もあることでしょう。

 キャッシュレス決済により商品の販売を行った場合、その販売代金は、お客様が利用した決済方法に係る決済会社に応じ、ある程度の時期にまとめて入金がされます。
その入金の際、ほとんどのケースにおいて決済手数料が差引かれることとなっていますが、この決済手数料に係る消費税について、改めて確認しておきましょう。

まずは、クレジットカード決済に係る決済手数料についてです。
これは、国税庁サイトで公表されている質疑応答事例集になります。
この事例は、加盟店が信販会社に対して商品代金という『金銭債権』を譲渡し、譲渡代金を受取っているケースです。
このような場合の決済手数料は、金銭債権の譲渡ということで、消費税は非課税として取扱われます。
決済手数料に係る消費税が非課税となるものとしては、他に、QUICPayやiDなどが該当します。
ただし、1点気をつけていただきたいのは、加盟店が信販会社と直接契約ではなく、決済代行会社を通しているケースです。
このような場合には、決済代行会社に対して『金銭債権』を譲渡しているわけではないので、決済代行会社に支払う決済手数料に係る消費税は課税として捉えられます。

また、この他に『金銭債権』を譲渡しないケースが存在します。
いわゆる“チャージ”方式のキャッシュレス決済手段を用いた場合の決済手数料です。
こちらも、消費税が“課税”になります。
代表的な決済手段ですと、Suicaなどの交通系電子マネー、LINE Pay、Alipay、WeChat Pay、d払いなどです。

以上をまとめると、以下のとおりです。

決済手数料に係る消費税が
『非課税』となる決済手段

決済手数料に係る消費税が
『課税』となる決済手段

・クレジットカード
・QUICPay
・iD
など(ただし、契約先が決済代行会社の場合には、課税)

・交通系電子マネー(Suicaなど)
・LINE Pay
・Alipay
・WeChat Pay
・d払い
・楽天Edy
・nanaco
・WAON
左の非課税となっている決済手段のうち、契約先が決済代行会社のケース
など

会計処理を行う上では、必ず契約書や入金に関する明細書をご覧いただき、消費税の課否判断を行いましょう。

なんちゃらPayとか、色々な決済手段が増えていますので、取り扱いには注意したいですね。
個人的には、なんちゃらPayも早く淘汰されて、数社に集約されて欲しいですね。
そうしないと、お店も大変だと思います。

キャッシュレス決済に係る決済手数料の消費税課否判断について、どう思われましたか?


マンション取引に関し東京地裁で消費税の注目判決!

 最近の話題の1つに消費税増税がありますが、我々、税の専門家の間で消費税の話題といえば、2018年6月にマスコミ報道のあった株式会社ムゲンエステートや株式会社エー・ディー・ワークスと課税当局との争いが挙げられるでしょう。

マンション販売事業者らが取得した居住用建物に係る消費税仕入税額控除の取扱いを巡っては、課税当局とムゲンエステート、エー・ディー・ワークスが現在東京地裁で係争中です。
争点は、入居者がいる中古賃貸マンションの建物や部屋を購入し、その後転売する取引の税務処理です。
消費税では、仕入れに際して支払った消費税を、売上時に受け取った消費税から控除して納める、いわゆる「仕入れ税額控除」をすることになります。
2019年10月1日からは、消費税率が引き上げられたことから、不動産会社によっては影響も大きく、関係者は裁判の行方を注視しています。
この地裁での争いが2019年6月25日に結審し、判決の言い渡しが10月11日に行われました。
同社並びに同様の問題を抱える同業者には厳しい内容となりました。

同裁判の争点は、中古賃貸マンションを転売目的で購入した場合の消費税還付申告について「すでに建物を仕入れた日には貸付と家賃の収受が前提で、賃借権負担付売買契約締結していた」場合、非課税所得である個人家賃収入と共同して要する課税仕入れとなるとし、全額還付とはならないことの是非を問うものでした。
従来は転売目的が明確であり、賃貸が一時的なものは全額が還付対象とされてきました。
しかしながら、近年同様のケースで、仕入れ税額控除の大部分を否認する更正処分が相次ぎましだ。

根拠となったのが平成24年1月19日付大阪国税不服審判所裁決で、「課税仕入れ等の用途区分(消費税法30条2項)の判定について、課税仕入れ等を行った日の状況により、当該課税仕入れ等の目的及び当該課税仕入れ等に対応する資産の譲渡等の内容を勘案して行う」とされました。
この裁決により、課税売上割合が95%未満の個別対応方式の場合、仕入れ税額控除が全額認められなくなり還付金額が激減するリスクが顕在化したのです。

一方、さいたま地裁平成25年6月26日付判決では、前記大阪国税不服審判所裁決を前提にしながらも、消費税法30条2項一号イに規定される「課税資産の譲渡等のみに要する課税仕入れ」の解釈について、マンション等の課税仕入れを大方容認するかのごとき「コスト」なる用語を使用されていました。
マンション等販売業社の間ではこの一点を頼みとする流れが発生しました(ただし、課税仕入れと同日に賃貸管理契約を締結しているため原告納税者側がこの裁判では敗訴しています)。
また一部の識者から指摘された、行政側の同様のケースで仕入れ税額控除全面容認を示す「国税庁内部文書」提出命令申し立ては裁判長により却下され、「国側から原告に対する反証も必要なし」との心証を示すなど原告には厳しい局面となっています。
この件はほぼ同内容で追徴税額5.4億円を争うエー・ディー・ワークス社が継続している裁判にも影響を与えると考えられますが、前記識者が関わっている事案だけに注目されています。

消費税の税収は、導入当初平成元年3.3兆円だったものが、令和元年予算では所得税収に匹敵する19.4兆円が予定されている。

2019年10月1日付で消費税率も8%から10%に引き上げられたのと同時に、2023年10月1日以降予定されている適格請求書保存方式(インボイス方式―登録ナンバーを得た事業者の請求書でなければ仕入れ税額控除できない)導入を睨み、経済合理性や効果を無視してでも消費税の課税方式の精緻化が進展しそうな状況です。

このBLOGでも以前書いていますが、国税局が従来の考え方を変えてきている案件ですが、現状では、理論的に考えれば、また、間違ったものがあれば直していくのが当然と考えれば、ムゲンエステートやエー・ディー・ワークスにこれ以上争っても勝ち目はないように思いますね。
ただし、国税局も、考え方を変えるときは、周知すべきなのではないかと思います。

マンション取引に関し東京地裁で消費税の注目判決があったことについて、どう思われましたか?


“イートイン脱税”に対し麻生財務大臣が「必要な対応とる」!

 10月1日に導入された消費税の軽減税率制度について、コンビニエンスストアなどの店内で飲食するにも関わらず、申告せずに85%の税率で購入する行為が行われていることについて、麻生太郎財務大臣は、先日の記者会見で、「業界団体などを通じ実態把握に努めないといけない」としたうえで、「周知、広報を含め、軽減税率制度の円滑な実施・定着にむけて必要な対応を講じたい」と述べました。

軽減税率制度は、酒類を除く飲食料品などの税率を8%に据え置く制度です。
低所得者対策として、税率10%への引き上げに合わせて導入されました。
レストランなど外食は軽減税率の対象外で、コンビニやスーパーなどで購入した食品も、イートインコーナーで飲食する場合は、外食扱いとなり10%の税率が適用されます。

ただし、店員が全ての客に店内飲食か持ち帰りかを聞く必要はなく、張り紙などで申告を促せばよいことになっています。
そのため、申告せずに8%の税率で購入したにも関わらず、店内飲食する行為が横行しており、インターネット上では“イートイン脱税”などと指摘されています。

これは、導入前から指摘されてきたことだと思います。
コンビニによっては、イートインコーナーに張り紙をしているようです。
代金を支払ったあとに、イートインコーナーで気付くこともあるのではないでしょうか?
このBLOGでも何度か書いていますが、もともと消費税が導入された趣旨が、簡単に計算できるということだったと思いますし、低所得者の保護が軽減税率の趣旨であれば、マイナンバーの普及を絡めたところで他にやり方はあったと思います。
本当に、軽減税率はすぐにでもやめて欲しいと思います。

“イートイン脱税”に対し麻生財務大臣が「必要な対応とる」!と発言したことについて、どう思われましたか?


輸出企業への還付が「大手優遇」との不公平感を指摘!

 輸出時に消費税が企業に払い戻される「輸出免税制度」が、大手輸出企業を優遇しているとして、税法の専門家が国を批判しているようです。
輸出先の海外では消費税を徴収できず、国内の仕入れ時に支払った税額分が「利息」付きで戻されるからです。
10月1日に税率が10%に上がれば、大手輸出企業への利息を含めた還付金額はさらに膨らみ、不公平感は大きくなるでしょう。

企業は仕入れ時に支払った消費税を商品価格に上乗せして消費者に負担してもらいますが、輸出すると消費税を受け取れないため、仕入れ時の消費税は戻ってくるのです。
2017年度の消費税の還付金額は約4兆1千億円で、消費税収の約2割の規模となっています。
財務省は「税額分を返しているだけ」と強調しています。
しかしながら、税務署から払い戻される還付金には、年率1.6%の「利息」に相当する還付加算金が上乗せされるのです。

税理士で元静岡大教授の湖東京至(ことうきょうじ)氏が2017年度の決算を基に大手企業への利息を除いた還付金額を推計したところ、トヨタ自動車は3,506億円、日産自動車は1,509億円、パナソニックは220億円だそうです。
輸出企業だけが対象になるうえ、加算金の高い利率も理由に、湖東氏は「輸出企業を優遇する補助金と言わざるを得ない」と語っています。

日本大学教授で税理士の阿部徳幸氏も、仕入れ先など下請け企業は大手企業の圧力で税額分を上乗せしにくい現状を挙げ「今回の増税で中小零細企業は負担を強いられる一方、大手輸出企業の還付金が増えるのはおかしい。制度自体を見直してほしい」と訴えています。

これに対し、財務省は、輸出免税制度は経済協力開発機構(OECD)のガイドラインに規定されているとした上で、「国際ルールに従っており、制度に問題はない」としています。

<消費税の還付>
企業が税務署に払いすぎた消費税が返金されること。消費税は消費者が負担する仕組みになっており、企業が仕入れ時に取引先に払った消費税は税務署に立て替えた形にすぎず、商品を売って消費者から回収しています。
セールなどで商品価格を下げ、立て替えた消費税のほうが高くなれば差額が還付されます。
特に、海外に商品を売った場合は消費税を受け取れず、立て替えた税額分は払い戻されるため、「輸出免税制度」とも呼ばれます。

制度上問題はないのでしょうが、心理上は疑問符が付きますね。
還付加算金は、現在の金利水準から考えてかなり高めの『金利』になっていますから、金額的な上限を設けるか、還付加算金(延滞税もそうですが)の計算方法の見直しが必要な時期になっているように思いますね。

輸出企業への還付が「大手優遇」との不公平感が指摘されていることについて、どう思われましたか?


大東建託の子会社がオーナーに増税分30億を円未払いか?

 不動産会社が賃貸用の物件をオーナーから借り上げる「サブリース契約」をめぐり、全国の不動産オーナー約3万人への支払いに消費増税分を上乗せしなかったとして、公正取引委員会は、先日、不動産管理会社の大東建託パートナーズ(東京)に消費税転嫁対策特別措置法違反(買いたたき)で勧告を出し、公表しました。
未払い分は推定で約30億円に上り、同法の施行以来、過去最高額だそうです。

発表によると、大東建託パートナーズは、駐車場や事務所用ビルを一括で借り上げて転貸するサブリース契約を個人や法人のオーナーと結び、その物件を利用者に貸し出して得た収入から管理費を差し引いた金額をオーナーに支払っていました。

しかしながら、消費税が5%から8%に上がった2014年4月以降、大東建託パートナーズは自ら受け取る管理費を増税に合わせて値上げする一方、オーナーへの支払額には本来必要な増税分を上乗せしていませんでした。
大東建託パートナーズが利用者から受け取る賃貸料は据え置きだったため、オーナーへの支払いは実質的に減額されたかたちになっていました。
公正取引委員会の調べに対し、大東建託パートナーズは「違反だと気づかなかった」と説明したようです。

サブリース契約をめぐっては、個人のオーナーを中心に「賃料を一方的に減額された」「契約解除をしたくてもできない」といった不動産会社とのトラブルが相次いで表面化しています。
ただし、借地借家法では借り主の不動産会社の権利が保護されるため、貸主側が守られにくくなっています。
このため公正取引委員会の担当者は、「オーナーのほとんどは個人事業者で、サブリース契約では往々にして弱い立場に立たされる。本件事案を契機に業界全体に良い影響を与えられることを期待する」と話しているようです。

また、公正取引委員会は、大東建託パートナーズの親会社である大東建託(東京)についても、自社が使用するために借りた事務所や駐車場の賃料に消費増税分を上乗せしていなかったとして、貸主約140人への上乗せ分約1,200万円を払うよう勧告しました。

大東建託は「公取委の処分を厳粛に受け止め、グループ全体で再発防止に取り組む」とコメントしています。

本当に、「違反だと気づかなかった」のでしょうか?
大東建託は節税をセールストークにしてアパート建設の営業をしていると思いますので、相続税だけではなく、消費税や所得税の知識を持って販売して欲しいですね。
それは、子会社である管理会社も同様だと思います。
あとは、消費税率が10%になる直前での公表は、良いタイミングで公正取引委員会は出してきたなぁと思いますね。
今回の増税は、こういったことがないようにして欲しいですね。

大東建託の子会社がオーナーに増税分30億を円未払いであることについて、どう思われましたか?


アニメ制作会社が3千万円の脱税容疑で告発!

 消費税約3千万円を脱税したとして、東京国税局がアニメ制作会社(東京都杉並区)と実質経営者(68)を消費税法違反の疑いで東京地検に告発したことがわかったようです。

関係者によると、アニメ制作会社は国内の会社からアニメの原画や動画づくりを受注し、中国や韓国の業者に下請けに出していましたが、国外からの仕入れに消費税がかからない仕組みを悪用していました。
下請け先が国内の会社であるように装って、仕入れにかかった消費税額を過大に計上し、その分を支払うべき消費税額から控除することで、2018年6月までの2年間に約3千万円を脱税した疑いがあります。

アニメ制作会社の担当者は、取材に対し、「本人は中国に行っている。会社として特にコメントはない」と話しているようです。

最近、国税局が公表した査察の概要を見ても、消費税の不正還付などに力を入れているようです。
還付でなくても、納付税額が少ないケースは、悪質さでいうと同等かと思います。
ここ数年、消費税については、還付の申告書を出すと、結構すぐに税務署から電話があって、税務調査となったり、消費税の集計表や請求書を追加で求められ、それらが終わらないと、還付になりません。
よほど、消費税の不正還付が多いということだと思います。
税務署は、最近は消費税については特に厳しいということは認識しておいてほしいですね。

アニメ制作会社が3千万円の脱税容疑で告発されたことについて、どう思われましたか?


平成30年度査察の概要(5/5)

 先日、国税庁が『平成30年度査察の概要』を公表しました。
査察制度は、悪質な脱税者に対して刑事責任を追及し、その一罰百戒の効果を通じて、適正・公平な課税の実現と申告納税制度の維持に資することを目的としています。
国税査察官は、近年における経済取引の広域化、国際化及びICT化等による脱税の手段・方法の複雑・巧妙化など、経済社会情勢の変化に的確に対応し、悪質な脱税者に対して厳正な調査を実施しています。

<査察調査の概要>
【平成30年度の取組】
○査察事案121件を告発
平成30年度は、免税店(輸出物品販売場)制度を悪用した消費税受還付事案、太陽光発電設備の取得を装った消費税 受還付事案、他人名義を使用したFX取引利益の無申告ほ脱事案、外国法人を利用した国際事案など、計121件を告発。
○重点事案を多数告発、特に消費税受還付事案は16件を告発(注)
消費税受還付事案16件、無申告ほ脱事案18件、国際事案20件を告発 。
消費税受還付事案は、国庫金の詐取ともいえ悪質性が高いが、過去5年間で最も多い16件を告発。うち、平成23年に創設された未遂犯も過去最多の8件を告発。
無申告ほ脱事案は、申告納税制度の根幹を揺るがすものであり、平成23年に創設された単純無申告ほ脱犯も含め、18件を告発。
(注)重点事案とは、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案及びその他社会的波及効果が高いと見込まれる事案をいう。
○脱税総額(告発分)は112億円
平成30年度の査察事案に係る脱税額(告発分)は112億円。
【平成30年度中の判決状況】
○122件の一審判決全てに有罪判決が言い渡され、7人に実刑判決
最も重い実刑判決は、査察事件単独に係るものでは懲役4年6月。

この中で、『重点事案への取組』として、以下のものが挙げられています。
(1)消費税受還付事案
(2)無申告ほ脱事案
(3)国際事案
(4)その他の社会的波及効果の高い事案
また、『不正資金の留保状況及び隠匿場所』と『査察事件の一審判決の状況』についても書かれています。

今週は、これらについて、順番に取り上げていきたいと思います。
最終日の今日は、『不正資金の留保状況及び隠匿場所』と『査察事件の一審判決の状況』についてです。

<不正資金の留保状況及び隠匿場所>
脱税によって得た不正資金の多くは、現金や預貯金として留保されていましたが、その他に、有価証券、居宅、暗号資産(仮想通貨)、金地金、ブランド品の取得費用、親族や特殊関係人への援助資金、ギャンブル等の遊興費などに充てられていた事例もみられました。
また、不正資金の一部が、海外の預金口座で留保されていたほか、海外における投資、コンドミニアムの取得費用、遊興費(カジノ)などに充てられていた事例もありました。
脱税によって得た不正資金の隠匿場所は様々でしたが、
○居宅階段下の収納庫に存在した金庫及びバッグ並びに脱衣所内の金庫の中(法人税法違反)
○居宅応接間の金庫及び居室内の衣装ケースの中(所得税法及び法人税法違反)
○居宅寝室のベッドの下(法人税法違反)
に現金を隠していた事例などがありました。

<査察事件の一審判決の状況>
平成30年度中に一審判決が言い渡された件数は122件であり、全てに有罪判決が出され、そのうち実刑判決が7人に出されました。
なお、実刑判決のうち最も重いものは、査察事件単独に係るものが懲役4年6月、他の犯罪と併合されたものが懲役7年でした。

<トピック11>悪質な脱税者に実刑判決
平成30年度においても、特に悪質な脱税者に対しては実刑判決が出されています。
【事例1】
L社は、美容関連製品の輸出販売を行うものですが、架空の国内仕入(課税取引)及び架空の輸出売上(免税取引)を計上する方法により、不正に多額の消費税の還付を受けていました。
同社の代表者Mは、消費税法及び地方税法違反の罪で、懲役4年6月の実刑判決を受けました。
【事例2】
N社は、繁華街に所在する多数のビルを管理し飲食店等のテナント賃貸を行うものですが、賃料収入の一部を除外するなどの方法により所得を隠し、多額の法人税を免れていました。
同社の代表者Oは、法人税法違反の罪で、懲役4年の実刑判決を受けました。
【事例3】
Pは、Qと共謀の上、暴力団に対して上納された資金からの収入を申告から除外し、多額の所得税を免れていました。
PとQは、所得税法違反の罪で、それぞれ懲役3年と懲役2年6月の実刑判決を受けました。

不正資金の留保状況及び隠匿場所と査察事件の一審判決の状況について、どう思われましたか?


平成30年度査察の概要(3/5)

 先日、国税庁が『平成30年度査察の概要』を公表しました。
査察制度は、悪質な脱税者に対して刑事責任を追及し、その一罰百戒の効果を通じて、適正・公平な課税の実現と申告納税制度の維持に資することを目的としています。
国税査察官は、近年における経済取引の広域化、国際化及びICT化等による脱税の手段・方法の複雑・巧妙化など、経済社会情勢の変化に的確に対応し、悪質な脱税者に対して厳正な調査を実施しています。

<査察調査の概要>
【平成30年度の取組】
○査察事案121件を告発
平成30年度は、免税店(輸出物品販売場)制度を悪用した消費税受還付事案、太陽光発電設備の取得を装った消費税 受還付事案、他人名義を使用したFX取引利益の無申告ほ脱事案、外国法人を利用した国際事案など、計121件を告発。
○重点事案を多数告発、特に消費税受還付事案は16件を告発(注)
消費税受還付事案16件、無申告ほ脱事案18件、国際事案20件を告発 。
消費税受還付事案は、国庫金の詐取ともいえ悪質性が高いが、過去5年間で最も多い16件を告発。うち、平成23年に創設された未遂犯も過去最多の8件を告発。
無申告ほ脱事案は、申告納税制度の根幹を揺るがすものであり、平成23年に創設された単純無申告ほ脱犯も含め、18件を告発。
(注)重点事案とは、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案及びその他社会的波及効果が高いと見込まれる事案をいう。
○脱税総額(告発分)は112億円
平成30年度の査察事案に係る脱税額(告発分)は112億円。
【平成30年度中の判決状況】
○122件の一審判決全てに有罪判決が言い渡され、7人に実刑判決
最も重い実刑判決は、査察事件単独に係るものでは懲役4年6月。

この中で、『重点事案への取組』として、以下のものが挙げられています。
(1)消費税受還付事案
(2)無申告ほ脱事案
(3)国際事案
(4)その他の社会的波及効果の高い事案
また、『不正資金の留保状況及び隠匿場所』と『査察事件の一審判決の状況』についても書かれています。

今週は、これらについて、順番に取り上げていきたいと思います。
3日目の今日は、『国際事案』についてです。

平成30年度においては、現下の経済社会情勢を踏まえて、特に、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案、市場が拡大する分野における事案などの社会的波及効果の高いと見込まれる事案を重点事案として積極的に取り組みました。
(3)国際事案
海外取引を利用した悪質・巧妙な事案や海外に不正資金を隠すなどの国際事案に積極的に取り組み、平成30年度は20件を告発しました。
国際事案では、租税条約等に基づく外国税務当局との情報交換制度を活用しました。

<トピック6>外国法人を利用した法人税・源泉所得税事案を告発
海外取引を利用した不正は、執行管轄権等の制約のため調査は困難を伴いますが、外国との間で締結した租税条約等に基づく情報交換制度を活用するなどして、海外取引を利用した不正を解明し、法人税及び源泉所得税事案を告発しました。
【事例】
F社は、香港法人の代表者に虚偽のインボイスを発行させ架空仕入を計上する方法により法人税を免れたほか、同不正により得た資金からF社の役員に対する簿外の役員報酬を国外で支給し、同報酬に係る源泉所得税を一切徴収せずに納付していませんでした。

<トピック7>中古自動車の輸出販売を装った消費税受還付の長期事案を告発
中古自動車の販売事業者による輸出販売を装った不正取引の解明に3年余りを要しましたが、検察当局の協力の下、当該不正取引を解明し、消費税の不正受還付事案を告発しました。
【事例】
G社は、中古自動車の仕入れに係る領収証及び虚偽の輸出許可通知書を作成し、架空の国内仕入(課税取引)及び架空の輸出売上(免税取引)を計上する方法により、内容虚偽の消費税の確定申告を行い、不正に消費税の還付を受けていたほか、受けようとしました(一部未遂)。

国際事案について、どう思われましたか?


平成30年度査察の概要(1/5)

 先日、国税庁が『平成30年度査察の概要』を公表しました。
査察制度は、悪質な脱税者に対して刑事責任を追及し、その一罰百戒の効果を通じて、適正・公平な課税の実現と申告納税制度の維持に資することを目的としています。
国税査察官は、近年における経済取引の広域化、国際化及びICT化等による脱税の手段・方法の複雑・巧妙化など、経済社会情勢の変化に的確に対応し、悪質な脱税者に対して厳正な調査を実施しています。

<査察調査の概要>
【平成30年度の取組】
○査察事案121件を告発
平成30年度は、免税店(輸出物品販売場)制度を悪用した消費税受還付事案、太陽光発電設備の取得を装った消費税 受還付事案、他人名義を使用したFX取引利益の無申告ほ脱事案、外国法人を利用した国際事案など、計121件を告発。
○重点事案を多数告発、特に消費税受還付事案は16件を告発(注)
消費税受還付事案16件、無申告ほ脱事案18件、国際事案20件を告発 。
消費税受還付事案は、国庫金の詐取ともいえ悪質性が高いが、過去5年間で最も多い16件を告発。うち、平成23年に創設された未遂犯も過去最多の8件を告発。
無申告ほ脱事案は、申告納税制度の根幹を揺るがすものであり、平成23年に創設された単純無申告ほ脱犯も含め、18件を告発。
(注)重点事案とは、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案及びその他社会的波及効果が高いと見込まれる事案をいう。
○脱税総額(告発分)は112億円
平成30年度の査察事案に係る脱税額(告発分)は112億円。
【平成30年度中の判決状況】
○122件の一審判決全てに有罪判決が言い渡され、7人に実刑判決
最も重い実刑判決は、査察事件単独に係るものでは懲役4年6月。

この中で、『重点事案への取組』として、以下のものが挙げられています。
(1)消費税受還付事案
(2)無申告ほ脱事案
(3)国際事案
(4)その他の社会的波及効果の高い事案
また、『不正資金の留保状況及び隠匿場所』と『査察事件の一審判決の状況』についても書かれています。

今週は、これらについて、順番に取り上げていきたいと思います。
初日の今日は、『消費税受還付事案』についてです。

平成30年度においては、現下の経済社会情勢を踏まえて、特に、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案、市場が拡大する分野における事案などの社会的波及効果の高いと見込まれる事案を重点事案として積極的に取り組みました。
(1)消費税受還付事案
消費税の輸出免税制度などを利用した消費税受還付事案は、いわば国庫金の詐取ともいえる悪質性の高い事案です。
平成30年度は16件と過去5年間で最も多くの告発を行いました。

<トピック1>免税店(輸出物品販売場)制度を悪用した不正受還付事案を告発
近年の訪日外国人旅行者(インバウンド)の増加や免税店(輸出物品販売場)の増加を背景に、免税店における輸出免税制度を悪用して不正に消費税の還付を受けようとした者を告発しました。
【事例】
A社は、高額な腕時計の仕入れを装い架空仕入(課税取引)を計上するとともに、その商品を輸出物品販売場の許可を受けた免税店で外国人旅行者に販売したように装い架空売上(免税取引)を計上する方法により、多額の消費税還付金額を記載した内容虚偽の消費税の確定申告を行い、不正に消費税の還付を受けようとしました。

<トピック2>太陽光発電施設の取得を装った不正受還付事案を告発
太陽光発電施設を運営し、発電した電気を再生可能エネルギー固定価格買取制度に基づき販売していた事業者による消費税の不正受還付事案を告発しました。
【事例】
B社は、太陽光発電施設を実際には取得していないにもかかわらず、これを取得したように装い架空仕入(課税取引)を計上する方法により、消費税の控除対象仕入税額を過大に計上した内容虚偽の消費税の確定申告を行い、不正に消費税の還付を受けていました。

<トピック3>過去最多・最高額の消費税不正受還付の「未遂犯」を告発
平成23年に創設された消費税不正受還付の未遂犯は、平成26年度に初めて告発し、平成30年度においては、過去から最も多い8件、不正還付(未遂)総額15億円余りを告発しました。
【事例】
C社は、取引事実がないにもかかわらず、高級腕時計を代表者から仕入れたとする虚偽の納品書を作成し架空仕入(課税取引)を計上するとともに、香港でのオークション販売を装い架空輸出売上(免税取引)を計上する方法により、多額の消費税還付金額を記載した内容虚偽の消費税の確定申告を行い、不正に消費税の還付を受けようとしました。
(参考)消費税の不正受還付に係る未遂処罰規定は、悪質性の高い消費税の不正受還付事案に厳正に対処するため、平成23年に創設されました。

消費税受還付事案について、どう思われましたか?


軽減税率で高所得層で2,880億円の恩恵と財務省が試算!

 財務省は、先日、201910月の消費税率引き上げ時に導入する軽減税率制度について、所得階層別の軽減度合いに関する試算をまとめました。
衆議院の財務金融委員会に提出しました。

2018年の家計調査をもとに階層別の消費支出額とシェアを計算しています。
そのうえで、軽減税率制度による減収額1.1兆円を各所得階層のシェアで割り、それぞれの階層ごとの減収額を算出しています。

最も所得が低い層(年収238万円未満)では計1,430億円が軽減されるのに対して、最も所得が高い層(年収738万円以上)では計2,880億円でした。
中位層(同355万円以上500万円未満)は計2,190億円が軽減される計算となりました。

試算を要求していた立憲民主党の川内博史衆院議員は「低所得層への恩恵が少ない」と批判しています。
これに対し、麻生太郎財務相は高所得層の方が消費額が多く、世帯当たりの人数も低所得層の3倍弱いるとしています。

国の出すデータも正しいのかどうか分かりませんが、元々、消費税の軽減税率は低所得層の方向けのものだったと思います。
日刊紙が消費税の軽減税率の対象になっているのがよく分かりませんが(マスコミ関係を味方につけるため?)、本当に、軽減税率って必要なのかと思いますね。
早く軽減税率をやめて、期限付きの商品券を与えるなどしてほしいですね。

軽減税率で高所得層で2,880億円の恩恵と財務省が試算していることについて、どう思われましたか?


中古マンションの消費税を巡る不動産業者vs国税局の争い!

 入居者がいるマンションを売買したときの税務申告をめぐり、不動産業者と国税当局が裁判で争っているようです。
売買の際にかかる消費税と、入居者からの家賃収入の関係について見解の相違が生じている形です。
消費税率引き上げも予定されるなか、不動産会社によっては影響も大きく、関係者は裁判の行方を注視しているようです。

争点となっているのは、入居者がいる中古賃貸マンションの建物や部屋を購入し、その後に転売する取引の税務申告です。
消費税は、仕入れ時に支払った税額を売上時に受け取った税額から控除して納めます(仕入税額控除)。
たとえば、不動産会社が建物を2億1,600万円(消費税額1,600万円)で購入し、3億2,400万円(同2,400万円)で転売したとすると、納税額は800万円となります。

「ムゲンエステート」(東京)と「エー・ディー・ワークス」(同)はこの考え方で税務申告しましたが、東京国税局は、両社が購入から転売までの間に入居者から家賃を得ていたことを問題視し、家賃には消費税がかからないため、「課税対象の仕入れ(建物の購入費)から、非課税の売り上げ(家賃収入)が生じている」として、控除を一部しか認めず、両社は申告漏れを指摘されました。
エー・ディー・ワークスによると、控除は3割程度しか認められなかったようです。

過少申告加算税などを含めた追徴課税(更正処分)は、ムゲンエステートが2015年12月期までの3年間で約6億3,900万円、エー・ディー・ワークスが2017年3月期までの3年間で約5億3,700万円で、両社とも不服申し立てをしました。

両社は課税取り消しを求めて東京地裁で国税局と係争中で、エー・ディー・ワークスは「仕入れの目的は建物の転売であって、家賃収入は副次的なものにすぎない」などと主張しています。
さらに国税庁が約20年前に作成した内部文書があり、同様の取引で仕入れ税額控除を全額認める解釈が記されているとして、この文書を証拠として提出する見込み。ムゲンエステートもこの文書の提出命令を国に出すよう裁判所に申し立てており、2018年12月の口頭弁論で裁判長は「もし文書が存在するなら、業者側の主張が独自の見解だとは言えなくなる」と述べ、任意提出するか、申し立てに反論するかを国に求めたそうです。

家賃収入が見込めるワンルームマンションなどの中古不動産は、投資先として富裕層を中心に人気があり、リノベーション(改修)などで資産価値を上げてから転売されるのが一般的で、入居者が多い物件のほうが高値がつくようです。

エー・ディー・ワークスの幹部は取材に対し、「20年以上、同じ考え方で申告していて、税務調査で問題にされたことはなかった。追徴課税に戸惑っている」と話しているようです。
国税局の指摘に従うと、消費税の負担は年2億円程度増え、税率が10%に引き上げられるとさらに大きくなる見込みだそうです。
エー・ディー・ワークスの経常利益は年約9億~16億円程度で、この幹部は「不動産を再生し、投資先として提供する社会的意義の高いビジネス。このモデルを見直すことになりかねない」と心配しています。
裁判を担当する弁護士によると、他に10社ほどから同様の課税をめぐって相談があるようです。

なお、仕入税額控除の仕組みは、消費税の申告納税義務がある事業者が対象で、一般の人には適用されません。

平成12年に国税庁消費税課が出している消費税審理事例検索システムに載っていた文章(『譲渡用住宅を一時期賃貸用に供する場合の仕入税額控除』)を見ると、ムゲンエステートやエー・ディー・ワークスの処理で問題ないと思いますが、なぜ解釈を変えたのでしょうか?
その辺を明確にしてほしいですね。

中古マンションの消費税を巡る不動産業者vs国税局の争いについて、どう思われましたか?


消費増税で政府がカード手数料の引き下げを要請?

 政府が平成3110月の消費税率引き上げにあわせ消費者にポイントを還元する景気対策で、クレジットカード会社に対し、小売りなどの加盟店から受け取る手数料を引き下げるよう要請する方向で調整に入ったことが、先日、分かったようです。
ポイント還元は、クレジットカードなど現金を使わないキャッシュレス決済をした買い物客が対象です。
政府は店側の負担を軽減してクレジットカードの導入を後押しし、消費者が幅広くポイント還元を受けられるようにします。

クレジットカードを導入した店は、カードの読み取り端末を設置し、売上高に応じた手数料をカード会社に支払っており、手数料は数%で店により異なります。

しかしながら、手数料は「倒産などのリスクに備えるため、小規模な店ほど高くなる」(大手カード会社幹部)傾向にあるそうです。
このため中小の店では手数料の重い負担を嫌って、クレジットカードの導入に二の足を踏むケースも多かったようです。

カード払いができる店が少なければポイント還元による景気対策の効果も薄れるため、政府は手数料引き下げを促し、クレジットカードの導入拡大を図ります。
カード会社に要請する引き下げ幅などは今後詰めるようです。

政府が検討する景気対策では、中小の小売店で消費者がクレジットカードや電子マネーといったキャッシュレス決済で商品を購入したときに、増税分の2%をポイントで還元します。

レストランでの食事などサービス業でのポイント還元も検討するそうです。
期間は数か月から1年程度を想定しており、ポイントを発行するカード会社などを通じて還元し、費用は国が補助します。

経済産業省によると、平成27年のキャッシュレス決済の比率は18%です。
政府は景気対策を生かして、この比率を引き上げたい考えのようです。

クレジットカード会社は、当然貸倒リスクを考慮して手数料率を決めていると思いますが、この設定に政府が口を出すのはどうかなぁと思います。
こういうことをするのであれば、軽減税率をやめて、マイナンバーを利用して所得を把握し、一定以下の所得の方に、期限付きで商品券、キャッシュレス決済の比率を高めたいのであればプリペイドカードなどで還元すれば良いのではないかと思います。
もちろん、転売などを防ぐ方法は考えないといけないとは思いますが、そうすれば、景気拡大にもつながると思いますし、キャッシュレス決済の比率が高まると思いますし、キャッシュレス決済に対応しようとするお店も増えるのではないかと思います。

消費増税で政府がカード手数料の引き下げを要請したことについて、どう思われましたか?


「軽減税率」導入の波紋を受け外食・小売りが苦悩!

 「週刊東洋経済」によると、6月中旬、ある大手外食チェーン本社の会議室に十数人の幹部が集まったようです。
 「レジの改修にいくらかかるのか」「現場のオペレーションをどのように変えたらいいのか」など、議題となっていたのは、201910月に導入される軽減税率制度の影響についてです。
 2019年秋に控える消費増税により、税率が8%から10%に引き上げられますが、それと同時に導入されるのが軽減税率です。
 20186月に閣議決定された「骨太の方針」にも明記された同制度は、生活必需品の消費税率を低く抑える低所得者対策という位置づけです。
 今回は生活必需品とされた飲食料品の税率を8%に据え置く反面、外食や酒類は10%に引き上げられます。
 軽減税率の実施まで1年余りとなり、いよいよ準備に動きだした外食・小売り各社ですが、聞こえてくるのは不安の声ばかりです。
 「食事のシーンによって分ける税制というのは無理があります。
 お客様対応の負担も増え、生産性は明らかに落ちる」と、外食の業界団体である日本フードサービス協会の髙岡慎一郎会長はそう不満を漏らしています。
 外食企業にとって問題なのは、店内飲食であれば税率10%、持ち帰りであれば8%というように、同じ商品に2つの税率が存在する点です。
 今回の税制改正では、外食に該当しない持ち帰りや宅配、出前などは軽減税率が適用されることになっています。
 ある牛丼チェーン関係者は、「軽減税率で(割安となる)持ち帰り販売の比率が高まれば、包材などの関連コスト増が想定される」と語っています。
 具体的な試算はこれからだそうですが、年間数千万〜数億円のコスト増になるおそれがあるようです。
 接客時の混乱を懸念する声も多いようです。
 別の外食チェーン幹部は「フードコートで(税率の低い)持ち帰り注文をした客が、テーブルに座って飲食することがありうる」と話しています。
 接客時に店内飲食か持ち帰りかを確認する必要が生じ、接客の手間が増えます。
 「クレームの原因にもなりそうだ。面倒な接客を嫌って、これまで以上に人手を集めることが難しくなる」(同)とも話しています。
 人手不足対策や現場の負担軽減の観点から導入が進む券売機についても、問題が指摘されています。
 現在、外食チェーンなどで使われる券売機は10円単位のものが主流で、1円玉や5円玉に対応できていないものが多くなっています。
 ただし、同じ本体価格で税率8%と10%に対応する場合、ほぼ確実に1円単位の金額が発生します。
 そのため、業界内からは「本体価格を持ち帰りと店内飲食で別々に設定して、税込み価格を統一する選択肢もある」(前出の牛丼チェーン関係者)という声も聞こえてくるようです。
 仮に持ち帰りの本体価格を306円、店内飲食を300円とした場合、税込み価格はいずれも330円となり、10円単位の券売機でも対応が可能というわけです。
 こうした価格設定は国税庁も容認しているようです。
 税制に詳しい東京財団政策研究所の森信茂樹研究主幹は「価格設定は本来店の自由であるべき」と前置きしたうえで、「税込み価格を同じにしても、不正は生じうる」と指摘しています。
 軽減税率を導入しているドイツでは、税率の低い持ち帰りの割合を店側が実際より過大に申告することで、納税額を抑える問題が発生しているようです。
 懸念を示すのは外食企業だけではありません。
 スーパーなどの小売り事業者は8%と10%の商品を分別できるよう受発注システムやレジの改修を進める必要があります。
 中でも不安視されるのが、イートインコーナーの扱いです。
 近年、スーパー各社は購入した弁当などを店内の客席で食べられる、イートインコーナー併設店の充実に力を入れています。
 イートインコーナーでの飲食については、今回の税制改正では外食と見なされ、10%の標準税率が適用されることになっています。
 ただし、国税庁によると、「イートインコーナーをご利用する場合、お申し出ください」などの掲示で済ませればよいということだそうです。
 「適用税率の判定時期は商品を売ったとき。客が申し出ない時点で軽減税率と判定されるので、気が変わって店内で食べても、税率は変わらない」(国税庁の担当者)とのことです。
 つまり、商品購入時に「イートインコーナーを利用する」と利用者自らが申し出ないかぎり、税率は8%のままとなるのです。
 小売り事業者で構成される日本チェーンストア協会の小濵裕正会長は、「申告によって不公平感が出るおそれがある。そもそもイートインコーナーは交流の場を提供する社会貢献の意味合いもある」と憤りを隠しません。
 現場の作業負担軽減を目的としたセルフレジの導入も増える中、「店内飲食するかを確認するため、対応するシステムを入れる必要が出てくると、大きなコスト増になりかねない」(スーパー関係者)ようです。
 ある外食企業首脳は「1,000円以上の高級弁当が税率8%で、300円台の牛丼は店内飲食だと10%。どこが低所得者対策なのか」と首をかしげているようです。
 いずれにせよ、外食・小売り各社に残された準備時間はそう多くはありません。
 個人的には、軽減税率には大反対です。
 そもそも、消費税は、計算を簡単に行うために一律の税率を用いるもののはずです。
 低所得者対策を行いたのであれば、色々な方のコストや手間の増すものではなく、マイナンバーの普及も兼ねて、所得を把握し、一定の所得以下の方に、期間限定でスーパーなどで使える金券を渡す方がいいのではないかと思っています。
 あとは、税理士という仕事をしていますが、消費税の申告のために、会社も個人事業主も手間やコストが増え、税理士も手間がかかりますが、おそらく申告の報酬は上がらないでしょう。
 また、税込み金額を同じにするのが主流になると、本来は10%のものなのに税率の低い8%の方で申告して脱税するような人がたくさん出てくるでしょうね。
 本当に、軽減税率は廃止にして欲しいですね。
 「軽減税率」導入の波紋を受け外食・小売りが苦悩していることについて、どう思われましたか?

「輸出免税」悪用して消費税1億4千万円を脱税!

 輸出する商品に消費税がかからない「輸出免税制度」を悪用して約14千万円を脱税したとして、大阪国税局が消費税法違反などの罪で、兵庫県尼崎市の輸出業者の社長(51)と法人を神戸地検に告発していたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。
 すでに修正申告済みで、重加算税を含む追徴税額は約17千万円に上るとみられます。
 関係者によると、平成25年3月~平成282月に、自動車の中古バッテリーなどの国内売上分を帳簿上、輸出取引で売り上げたかのように装うなどして虚偽の確定申告書を提出しました。
 還付を受けた消費税を含め、計約14千万円を脱税したとされます。
 この会社は平成21年ごろから非鉄金属相場の下落により経営が悪化し、不正に得た金を事業資金に充てていたとみられ、現在は休業しているようです。
 消費税を悪用するケースは多いですね。
 以前、消費税の不正還付が多発したこともあり、最近は、消費税の還付申告をすると、すぐに税務署から電話がかかってきて、調査に行きますとか書類を提出してくださいと言われ、それが終わらないと還付してくれないようになってきていると思います。
 きちんと申告されている企業などからすると、いい迷惑ですね。
 軽減税率がどうこうと考えるより、インボイスのことを含め、そもそもの消費税の仕組みを根本的に考え直さないといけない時期になってきているのではないかと思います。
 輸出業者が「輸出免税」悪用して消費税14千万円を脱税していたことについて、どう思われましたか?

株式会社マイナビ及び株式会社マイナビ出版による消費税転嫁対策特別措置法違反!

 中小企業庁が、株式会社マイナビ及び株式会社マイナビ出版が支払う委託料等(原稿料、著作権使用料(印税)、広告販売手数料、講師料)に関して調査を行った結果、消費税転嫁対策特別措置法第3条第1号後段(買いたたき)の規定に違反する行為が認められたようです。
 当該調査結果を受け、先日、中小企業庁長官は、株式会社マイナビ及び株式会社マイナビ出版による違反行為に関して、同法第5条の規定に基づき、公正取引委員会に対して、適当な措置をとるよう請求しました。
<違反事実の概要>
(1) 株式会社マイナビ(以下「マイナビ」という。)は、就職・転職等の情報を提供する「マイナビ」と称するポータルサイト(以下「情報ポータルサイト」という。)を運営している。
 また、株式会社マイナビ出版(以下「マイナビ出版」という。)は、マイナビの出版部門を平成27101日に分社化して設立したものであり、マイナビから出版事業を承継し、雑誌・書籍等を発行している。
(2) マイナビ及びマイナビ出版は、自らが発行する雑誌・書籍の編集にあたり必要な原稿・イラスト作成等の業務(以下「原稿等作成業務」という。)や、当該雑誌等に掲載する広告の営業業務である広告販売促進業務について、個人事業者を中心に継続して委託している。そのほか、マイナビは、各部門が運営する情報ポータルサイトに関する原稿等作成業務や、自らが運営する就職イベント等の講師業務について、個人事業者を中心に継続して委託している。(両社の委託先を以下「本件委託先」という。)
(3) 上記(2)で記載した業務の委託料は、原稿等作成業務については業務内容ごとの「原稿単価」を消費税を含まない額(外税単価)又は消費税を含む額(内税単価)で定め、業務実績を乗じて算出した額を委託料(原稿料)として本件委託先に支払っている。
 また、著作権使用料が発生する場合は、著作権を有する事業者(以下「本件著作権者」という。)との間で出版契約書を締結し、「著作物ごとの利用単価」を消費税を含む額(内税単価)で定め、一定期間の実売部数を乗じて算出した額を著作権使用料として本件著作権者に支払っている。
 さらに、広告販売促進業務については「月額報酬単価等」を、講師業務については一回当たりの「講師単価」を、それぞれ消費税を含む額(内税単価)で定め、業務実績を乗じて算出した額を委託料(広告販売手数料、講師料)として本件委託先に支払っている。
 なお、講師業務はマイナビのみであり、講師料もマイナビのみ支払っている。
(4) マイナビ及びマイナビ出版は上記(3)で記載した消費税を含む額(内税単価)で定めた原稿単価等について平成2641日以後も消費税率引上げ分を上乗せせず、同年3月分までの原稿単価等と同額に定め、本件委託先及び本件著作権者に対し、上記(3)の方法で算出した額を当該業務の委託料及び著作権使用料として、マイナビは平成283月分まで、マイナビ出版は平成2912月分まで、支払っていた。
(5) 両社における当該行為は、消費税転嫁対策特別措置法第3条第1号後段(買いたたき)の規定に違反する行為であり、多数の本件委託先及び本件著作権者(マイナビ約960名、マイナビ出版約190)に対して当該行為が行われていた。
(6) なお、マイナビは平成264月1日以後に消費税率引上げ分を上乗せせず支払った上記(4)の委託料(原稿料、広告販売手数料、講師料)及び著作権使用料について、平成30228日までに、消費税率引上げ分に相当する額を上乗せした額に定め、平成264月1日に遡って当該引上げ分相当額を本件委託先及び本件著作権者に対して支払った。
 また、マイナビ出版は、平成279月以前の前身会社であるマイナビから継続して消費税率引上げ分を上乗せせず支払った上記(4)の委託料(原稿料、広告販売手数料)及び著作権使用料について、平成30329日までに、消費税率引上げ分に相当する額を上乗せした額に定め、平成27101日に遡って当該引上げ分相当額を本件委託先及び本件著作権者に対して支払った。
 最近、消費税転嫁対策特別措置法違反の話を目にしていなかったのですが、毎年、数件はあるみたいですね。
 ・平成26年 1113
 ・平成27年 1518
 ・平成28年 45
 ・平成29年 55
 ・平成30年 44社(6月末まで)
 我がうどん県高松市でも、平成2710月に㈱穴吹ハウジングサービスが勧告を受けていますね。
 株式会社マイナビ及び株式会社マイナビ出版による消費税転嫁対策特別措置法違反について、どう思われましたか?
カテゴリー
BLOG

BLOG(節税)

駅構内で見かける「個室ワークブース」が“税金対策”に?

2026年02月25日(水)

駅構内や商業施設でたまに見かける「個室ワークブース」ですが、利用したことのある人もいるのではないでしょうか?

実はこの個室ワークブースが、投資対象として注目されていることはご存じでしょうか?

THE GOLD ONLINEによると、いったいなぜ「個室ワークブース」が投資対象として注目されているのか、その魅力とリスクについて、税理士・公認会計士で税理士法人グランサーズ共同代表の黒瀧泰介氏が、税制優遇の活用法を交えて解説しています。

近ごろ、駅構内や商業施設で「個室型のワークブース(ウェイティングブース)」を見かけることが増えてきました。
個室なので、出先でのオンライン会議やちょっとしたパソコン作業に便利で、コロナ禍以降の働き方の変化もあって利用者が増え、レンタル稼働率も高い状態です。

実はこの個室型ワークブース、「投資対象」として密かな注目を集めていることはご存じでしょうか?

個室ワークブース投資は「FC(フランチャイズ)オーナー制度」を活用したものが主流で、設置から運営、清掃、トラブル対応まで本部に任せられるため、手間がほとんどかからないのです。
また、機種や規模によりますが、数百万円から投資を始められる点も魅力です。

飛行機のオペレーティングリースの場合数千万円規模が普通ですから、取り組みやすい価格帯といえるでしょう。

個室ワークブースは、会計処理としては原則「器具備品」や「建物附属設備」として扱われ、耐用年数は8〜15年程度です。

ただし、ここに工夫の余地があります。
一定条件を満たせば「中小企業経営強化税制」を適用でき、初年度に全額即時償却(一括経費化)が可能になるのです。

この制度は、中小企業が生産性向上や収益力強化につながる設備投資をした場合に、国が特別に認めるルールです。

青色申告の法人であれば、設備取得価額の10%(資本金3,000万円超1億円以下の法人は7%)の税額控除か即時償却を選べます。

ただし、適用には2027年3月末までに「事業計画」の提出が必要です。

また、単なる場所貸しでは適用を受けられず、業者と「業務委託契約」を結び、経営判断に実態があることを証明する必要があります。

また、対象となる設備も器具備品の場合「30万円以上」など要件があり、A類型(生産性1%以上向上)の場合はメーカー発行の証明書が必要です。

事前に業者や税理士に確認することをおすすめします。

個室ワークブースに投資するメリットとして、「利益を出しやすい事業構造」が挙げられます。

無人運営で人件費がかからず、うまく稼働すれば3〜4年で資金回収できるケースもあります。

一方、「立地依存度が高い」点はデメリットです。

人通りが少ない場所では稼働率が落ち、赤字に陥るリスクがあります。

また、税制優遇を活用する場合は一定期間の保有義務があるため、即転売が難しい点にも注意が必要です。

この点、「数年後の買い取り」を約束するなど、リスクを軽減させるための出口戦略を用意している業者もあるため、慎重に業者選びをすると良いでしょう。

個室ワークブース投資に類似した投資対象として、「レンタルオフィス」と「コワーキングスペース」が挙げられます。
ワークブースはスポット利用が多いのに対し、レンタルオフィスやコワーキングスペースは、月ごとの契約が主体です。
レンタルオフィスはセキュリティ付きのプライベート空間でスタートアップや営業所向け、コワーキングスペースは共有型で月額数万円から利用でき、フリーランスやリモートワーカーに人気です。
どちらもFC運営が多く、手間はかかりません。

初期費用は1,500万円〜2,000万円程度で、初年度に設備や消耗品費などとして3割前後の経費計上が可能です。
実質利回りは10%前後のケースもありますが、駅から遠いなど立地が悪く低稼働の場合、固定費(家賃)の負担が重く、赤字になる場合もあります。

トランクルームも、近年都内などでよく看板を見かけるようになりました。

住宅の狭小化による収納需要の高まりなどを背景に、事業規模は15年連続で拡大中です。
トランクルーム投資は、建物や借りた物件をパーテーションで区切り、収納スペースとして貸し出して利益を得る仕組みで、駅近でなくても近隣住民がターゲットになるため、空室リスクが比較的低いのが特徴といえます。
運営はこちらもFCが主流で、管理・集金も業者任せです。

初期費用は1,000万円程度からとなっており、パーテーションや看板などの備品は短期間で経費計上できます。
また、30万円未満の資産を年間300万円まで全額経費化できる「少額減価償却資産の特例」を活用すれば、初年度に350万円程度の大きな損金を作ることが可能です。

実質利回りは10%程度が見込め、修繕コストも少なく、相続などのトラブルも少ない点がメリットです。
一方、特性上稼働率が徐々に上がるため、黒字化まで2~3年かかる点には注意が必要です。

また、融資がつきにくいため、ある程度の自己資金が必要です。

ネット集客に強く、現実的な収支シミュレーションを出してくれる業者を探しましょう。

ワークブース、レンタルオフィス、コワーキングスペース、トランクルームはいずれもアフターコロナの働き方の変化により注目されており、税制優遇を活用すれば大きな節税効果も期待できます。
興味がある人はぜひ信頼できる業者を見つけて、相談してみるといいでしょう。

最近は、皆さんが目にするようなものが実は税金対策として行われているというケースが増えてきていますね。

上記以外にもコインランドリーやコンテナホテルなどもそうです。

僕自身も、最近はこれは税金対策なんだろうなぁとか、補助金を使ってやっているんだろうなぁという目で色々なものを見るようになりました(笑)。

駅構内で見かける「個室ワークブース」が“税金対策”になることについて、あなたはどう思われましたか?


節税をやりすぎた45歳社長に銀行員が「今回の融資は見送らせていただきます」のワケ!

2026年02月20日(金)

2月の確定申告に向けて、1年間の帳簿を整理している人も多いでしょう。

この時期になると、「思ったより利益が出てしまった、なにか買って経費にしよう」といった悩みも増えてくるころです。

しかし、企業財務の視点からいえば、その判断は危険です。

ゴールドオンラインでは、山根社長(仮名)の事例とともに、経営者が陥りやすい“節税の罠”について、資産形成・経営アドバイザーの萩原峻大氏が解説しています。

確定申告シーズンを迎えた、ある冬の夕方のこと、繁忙期で慌ただしい税理士事務所の面談室に、勢いよく入ってくる男性がいました。
「先生っ! 今年も“完璧に節税”してきましたよ!」
声の主は山根社長(仮名/45歳)です。

毎年この時期になると現れる、“節税に取りつかれた男”です。

両手には、分厚い領収書ファイル。

中には ぎっしりホチキス留めされた領収書の束がぎっしりと詰まっています。
— 飲食代
— ガソリン
— スマホ
— 文具
— なんとなく買ったモバイルバッテリー
— 内容があいまいな業務委託料

社長にとって節税は、もはや「会社を守る手段」ではなく、“趣味” と化していました。

税理士の前に座ると、すでに胸を張っています。
「これ全部、経費になりますよね? みてくださいこの量!」

「今年は特に気合を入れて集めましたから」

毎年恒例の“節税自慢ショー”が幕を開けようとしたそのときでした。

“経費の一覧ページ”を開いたところで、税理士の手がピタリと止まったのです。
山根社長は、まだニヤニヤしています。

「どうです先生? 今年も“節税の達人”って呼んじゃってくださいよ〜」
しかし、税理士は笑っていませんでした。

「……山根社長。これ……見えますか?」

「え、どれです?」

「本来なら、もっと数字が残るはずの欄です。」
税理士が指差したのは、帳簿の一番最後で、社長は思わず覗き込みます。
「……あれ? こんな数字でしたっけ?」

少し間を置いて、税理士は告げました。

「はい。今年は思っていたより、桁がひとつ少ない数字になっています」
その一言で、社長の笑顔がすっと消えました。

長年続いた“節税自慢ショー”が、静かに終わった瞬間でした。
税理士は、前年と今年の帳簿を並べて提示しました。

指差しているのは“期末時点の現金残高”の欄です。
昨年は、2,400万円で、決して余裕があるとはいえませんが、“次の一手”を打てるだけの金額でした。

しかし今年は550万円。
「……あれ?」社長の喉が、小さく鳴りました。

「……こんなに、使った覚えはないんですが」

「節税は、確かにできています」税理士は淡々と続けます。

「ですがその代わりに、会社の“体力”がほぼ削り切られています。今期の経営に必要な現金は足りますか?」
節税は成功しているのに、動かせる現金がないというその違和感が、はっきりと形を持って社長に突き刺さりました。

しばらくして、山根社長は、いつものように銀行へ電話をかけていました。
「いつもお願いしている運転資金の件なのですが……」
銀行員は電話の向こうで、一瞬、言葉を選んでいる様子でした。
「今回は見送りになる可能性があります。仮に融資実行できたとしても条件はかなり厳しくなると思います」

社長は、言葉を失いました。

銀行員は、決算書を確認しながら事務的に理由を述べます。
「直近決算で、手元資金が月商の半月分も残っていません。正直にいって、“なにかあったら耐えられない会社”という評価になります」

山根社長は節税によって信用を失ってしまったことを理解しました。

銀行からみれば、体力のない会社に貸したいわけがありません。
このときはじめて、山根社長は気づいたのです。

会社を評価するのは節税額ではない。

「残っている現金」こそが、会社の評価なのだと。

この筆者はこの手の話を聞くたびに、確信することがあるそうです。

節税が上手な会社より、現金を残せる会社のほうが圧倒的に強い、ということです。
経営において、支払う税金の多寡は、本質ではありません。

会社の生死をわけるのは、「いまこの瞬間に、いくら自由に動かせる現金があるか」です。

筆者自身、決算をみるときにまず確認するのは、当然ながら節税額ではないそうです。
・月商の何か月分の現金が手元に残っているか
・想定外が起きても、即座に動ける余力があるか
・銀行から「次も貸したい会社」とみられているか

見るべきポイントは、この3点に尽きます。
多少税金を多く払ってでも、銀行が黙って融資枠を提示してくれる決算が望ましいでしょう。

なぜなら、現金は“選択肢そのもの”だからです。

現金があれば、チャンスが来た瞬間に踏み込めますし、失敗しても立て直せます。

判断を焦る必要もありません。

逆に、節税で現金を削り切った会社は、選択肢が消え、判断が鈍り、「本当はやりたいけど無理」という場面が増えていくでしょう。

木を見て森を見ず。

節税という一本の木に囚われ、会社全体という森を自分で枯らしているだけです。

それは経営でも、戦略でもなく、ただの自己満足に過ぎません。
目先の節税で現金を使い果たしてしまえば、本当の勝負どころで手も足も出なくなります。

未来を買うための体力を、過去の税金減らしで消耗してはいけないのです。

最後に、ひとつだけ問いを残しています。
もし明日、突然チャンスが訪れたとき。あなたの会社は、「やりたい」ではなく「やる」といえるでしょうか?

コロナ禍を機に、かなり減ったのではないかと思いますが、以前から、節税が経営者の能力だと思っている方が一定数いらっしゃいます。

僕自身、必要な節税というものもあるでしょうから、節税を否定しませんが、節税というものをはき違えないようにしないといけないと思っています。

例えば、節税がしたがゆえに特に使わなくても良い費用を支出したとしても、税額は30%くらいしか安くならないわけですから、70%くらいはキャッシュアウトが生じるということですから。

僕は、いわゆる『節税』に関しては、『狭義の節税』(本当に税金が減るもの)と『広義の節税』(単なる課税の繰り延べ)、『お金がいらないもの』と『お金がいるもの』の4つのパターンで考えますが、そもそも単なる課税の繰り延べを節税だと勘違いしている人も多いですからね。

それを経営者の能力だと思わず、やるならきちんと考えたうえでやりましょう。

節税をやりすぎた45歳社長に銀行員が「今回の融資は見送らせていただきます」のワケについて、あなたはどう思われましたか?


経営者が4年落ちの中古ベンツを好む納得の理由!

2026年01月23日(金)

儲かっている経営者というと、ピカピカの新車・高級車に乗っているイメージを抱く人も多いのではないでしょうか?

しかしながら、実際には、儲かっていても“あえて”中古車に乗っている経営者も少なくありません。

その背景には、税金を抑える合理的な理由があります。

THE GOLD ONLINEで、税理士法人グランサーズ共同代表で公認会計士・税理士の黒瀧泰介氏が解説しています。

儲かっている企業の社長であれば、ピカピカの新車ベンツを余裕で買えるはずですが、あえて中古のベンツに乗る社長が多いのはなぜでしょうか?
実は、税理士から「社長、新車じゃなくて中古にしませんか?」と勧められているケースが多いのです。
個人の趣味として購入する場合には新車で問題ありませんが、会社のお金で経費として購入する場合、話は別です。

特定の条件を満たした中古車であれば、新車ではできない節税対策が可能になることから、あえて中古のベンツを選ぶ社長が少なくありません。
場合によっては、購入した年のうちに“ほぼ全額”を経費計上できるケースもあるのです。

法人税は、売上(益金)から経費(損金)を引いた金額に対して課税されます。

たとえば、売上が5,000万円あっても、経費が5,000万円あれば課税対象はゼロになり、税金は発生しません。
つまり、大きな売上が出た年ほど経費を増やすことで、その年の税金を大幅に抑えられる仕組みです。

高級車を法人名義で購入して経費にすれば、その分法人税を抑えることができます。

また、個人で購入する場合と比べて、所得税や社会保険料の節税効果もあります。
たとえば、個人で1,000万円のベンツを買う場合、その購入資金は所得税や住民税などが引かれたあとのお金です。

つまり、仮に所得税・住民税の税率が50%だとすると、手取りを得るため会社は社長に2,000万円の報酬を支払わなければならないのです。
一方、法人経費で購入すれば支出は1,000万円で済みます。

同じ車を手に入れるのに、会社のお金が半分で済むのです。

ただし、高級車の購入がすべて経費として認められるわけではありません。

税務調査で否認されないためには、以下の点が重要です。
・事業で使用していることが明らかである
・客観的に証明できる証拠がある
・プライベート用の車がある場合は、明確に使い分けている
・価格や車種が事業規模・内容に見合っている
たとえば、利益が数百万円の会社が数千万円のオープンカーを購入するのは、特別な理由がない限り否認される可能性が高いです。

そのため、経営者の多くは4ドアのベンツやBMWなど、営業や接待ゴルフに使いやすい車種を選ぶことが多いのです。

車を購入するにあたっては、現金一括やローン、リースなどさまざまな方法があるほか、新車か中古かといった選択も重要です。

なるべくおトクに社用車を購入するには、「経費にできるスピード」がカギになります。

ここで押さえておきたいのが、「減価償却」のルールです。
減価償却とは、固定資産の購入費用を数年に分けて経費にする会計処理です。

新車(普通自動車)の法定耐用年数は6年、パソコンは4年など、税法で定められています。
減価償却には定額法(毎年同額)と定率法(初年度に多く経費化)という2種類の方法があり、たとえば、1,000万円の新車の場合、定率法(償却率0.333)を用いると初年度は約333万円が経費となります(厳密に言うと、月割りです。)。
一方、中古車は耐用年数が短く、特に3年10ヵ月以上経過した「4年落ち」の中古車であれば、耐用年数は2年となり、定率法の初年度償却率は100%となるのです。

つまり、購入金額のほぼ全額をその年の経費にできる可能性があるのです。
また、リースで購入した場合にも毎月のリース料を全額経費にできますが、中途解約が難しい点に注意が必要です。

自社の状況に応じて、下記のように判断するとよいでしょう。
・安定した利益が出ている会社→新車で経費を平準化
・今期は大きな利益が出た会社→中古車で一気に経費化
・支出を明確に抑えたい→リース
長期保有するなら購入、一時的な利用ならリースというのが基本的な考え方です。

ここで、数ある中古車のなかでも、「4年落ちのベンツ」がいいといわれている理由は主に2つです。
・減価償却が早い(先述のように、初年度に全額経費化できる)
・値崩れが少ない
ベンツ、特に「Gクラス」は中古市場でも買い手がつきやすく、値下がりが比較的少ないといわれています。

値崩れしなければ売却価格が高く保たれ、経費にできる金額も大きくなるというわけです。
さらに、将来赤字が出た場合、ほぼ購入価格に近い金額で売却し、売却益を赤字にぶつけて節税することもできます。

つまり、たとえば中古ベンツ・Gクラスを1台持っていれば、それは「1,000万円台の簿外資産」を持つことに近い効果があるのです。
ベンツ以外にも、買い手がつきやすいレクサスやアルファードといった人気の車種も同様の効果が期待できます。

また、白や黒といったシンプルなボディカラーの車は値崩れしにくく、「節税に向いている」といえるでしょう。

また、4年落ち中古車を使った節税策としては、「実質1割程度の負担で毎年乗り換える」というスキームも存在します。
具体的には、下記のような方法です。
1.値崩れしにくい4年落ち中古車を購入し、1年で全額減価償却する
2.翌期に売却し、新しい4年落ち中古車に乗り換える
これを繰り返せば、値下がり分(おおよそ1割程度)だけを負担する形で、毎年高級車に乗り続けることが可能です。

ただし、値下がり分はあくまで目安で、中古車相場によって値崩れが起きる可能性もあるため、リスクを十分理解したうえで行う必要があります。

高級車購入は単なるステータスではなく、いまや適切な節税戦略の一環として考える時代です。

会社の状況に合わせて最適な方法を選び、資産を賢く守っていきましょう。

コロナ、震災、ベネズエラなど何が起こるか分からない先行きが不透明な時代ですから、万が一のことがあった場合のことを考え、節税を考えるというのは個人的には当然のことだと思っています。

また、生命保険もそうですが、脱税ではなく節税をしつつ簿外の資産を作っておくというのも、企業の持続可能性(サステナビリティ)を考えると素晴らしいことなのではないかと考えています。

経営者が4年落ちの中古ベンツを好む納得の理由について、あなたはどう思われましたか?


設備投資推進へ税制改正で投資額の8%を法人税から控除する減税案!

朝日新聞によると、政府内で、国内の設備投資を促進するために、投資額の8%を法人税から控除する案が浮上しているようです。

経済産業省が、来年度の税制改正に向けて示したもので、トランプ関税の影響を受けた企業には控除の枠を15%まで広げます。

今後、与党の税制調査会で詳細を議論します。

関係者によると、税額控除の対象とするのは、投資に対する利益率が15%以上の大規模な設備投資計画です。

製造機械や工場建屋も含めます。

5年間の時限措置で、減税規模は年5千億円になる見込みだそうです。

税額控除ではなく、投資額を初年度にまとめて費用として処理できる「即時償却」も選択肢とします。

通常の減価償却と違い、利益が大きい年に大胆な投資をして即時償却をすれば、法人税の課税対象額を抑えられるため、その年の税負担を減らせます。

手元に資金が残りやすくなるので、経済産業省は「さらなる投資や賃上げが期待できる」としています。

こういったものは事後的に本当に効果があったか検証すべきものだと思いますが、設備投資を考えていたときにちょうど良いタイミングで制度ができたために、節税になるからということで投資に対する利益率が15%以上になるように鉛筆なめなめで使用する会社もあるでしょうから、15%以上が達成できないと減税分を返してもらうような制度にしてほしいですね。

設備投資推進へ税制改正で投資額の8%を法人税から控除する減税案が出ていることについて、あなたはどう思われましたか?


香川のヨコイが「動く不動産」のトレーラーハウスでホテルも展開!

2025年10月21日(火)

日本経済新聞によると、穴吹ハウジングサービス(香川県高松市)グループで立体駐車装置の製造・販売などを手がけるヨコイ(同)が2025年4月、トレーラーハウス事業に乗り出しました。

投資メリットがある宿泊施設として引き合いが強いようです。

ホテルも展開予定で、2030年には売り上げ20億円を目指しています。

トレーラーハウスはタイヤ付きの車台の上に住居が置かれたものです。

自動車のけん引によって走行します。

全長8メートルのサイズはスタンダードタイプで700万円(税別)、スライドしてスペースが広がるタイプで800万円(同)です。

オプションで住宅設備も搭載できます。

「動く不動産」として、投資物件としての利用を想定しています。

法的に車両扱いとなるトレーラーハウスは、原則建物を建てられない市街化調整区域や狭小の遊休地でも宿泊施設として運営できます。

固定資産税や不動産取得税がかからず、税負担が少ないのです。

減価償却期間が4年と、短期間で経費計上ができる点も魅力で、投資の場合は他の宿泊事業者などに提供することで収益を得ます。

投資以外の用途もあります。

ある製造業の企業からは工場の横に設置し、事務所や外国人実習生の寮として利用したいとの声もあり、リースでのサービスにも応じる考えのようです。

価格設定は相場よりも高めですが、香川県内の法人を中心に多くの問い合わせがあるそうです。

外構デザイン事業部の藤嶋隆司本部長は「広さとソフト面が他社と比べた強みだ」と語っています。

立体駐車装置の製造事業で培った鉄に関する知識を生かし、強度を保ったままの軽量化に取り組みました。

トレーラーハウスは車両として扱われるため、重量や道路に対する幅などに制限がかかります。

他社製品の多くが重量の問題で全長6メートルほどなのに対し、より大きいサイズを実現しました。

一貫したサポート体制も強みです。

宿泊施設運営を手掛けるあなぶきスペースシェア(香川県高松市)などと連携し、製造・販売から宿の運営、コールセンター、清掃などを穴吹グループで担うことができます。

年間6万円でメンテナンスも受け付ける予定です。

耐用年数は15〜20年となり、メンテナンスを受けない場合と比べ2倍ほど長持ちします。

トレーラーハウスのショーケースとして、本社向かいにホテル「ALPHA BASE 高松西」(香川県高松市)も2025年4月に開業しました。

3棟のトレーラーハウスを設置し、それぞれドッグランやサウナなど異なるオプションを備え付けました。

一棟貸しで1泊3万5,000〜6万円ほどで2025年8月の稼働率は75%と好調でした。

2026年には同グループが運営するゴルフ場の横にもトレーラーホテルを展開する計画です。

ヨコイの創業は1956年で、機械式立体駐車装置やコインパーキングといった事業が主力です。

2023年に穴吹ハウジングの傘下に加わり、グループ内他社と連携をとる体制が整ったことから2025年4月にトレーラーハウス事業が動き出しました。

初年度は1年で12台の受注を目標としています。

事業開始から5か月間で問い合わせは80件にのぼり、滑り出しは好調です。

今後は積極的な設備投資やOEM(相手先ブランドによる生産)で生産能力を増やし、将来は50億円の売り上げを目指しています。

藤嶋本部長は「当社の事業の3本目の柱となるまで育てたい」と意気込んでいます。

トレーラーホテルが節税商品ということは、以前ここでも書きましたが、地元高松市のヨコイもはじめたんですね。

香川県でも、浸透するといいですね。

香川のヨコイが「動く不動産」のトレーラーハウスでホテルも展開していることについて、あなたはどう思われましたか?


ビジネスが突如破綻し節税コンサル企業が破産した背景!

2025年10月07日(火)

ニュースイッチによると、中古車販売や建設足場材のレンタルによる事業者向け節税コンサルティングを手がけていたリンク・ソリューションが、2025年3月19日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けました。

リンク・ソリューションは2008年11月に設立され、顧客である事業者に中古車や建設足場材などを購入させ、それを第三者にレンタルするスキームで、顧客は購入代金を経費として計上しつつ、レンタル料も回収できるという減価償却を活用した節税ビジネスを展開していました。

中古車部門は輸入中古車販売のSTAR CRAFT(神戸市東灘区)からリンクが買い取って顧客に販売していました。

顧客がその車をSTARにレンタルし、STARがレストア(復元)して運用していました。

安定利回りをうたって2020年以降売り上げは順調に拡大し、2022年12月期売上高は約28億3,800万円を計上していました。

しかしながら、STARが2023年6月に自己破産を申請したことで、同ビジネスが突如破綻したのです。

のちに、STARは複数の決算書が存在するなど、多額の簿外債務(粉飾決算)が発覚しています。

また、顧客からSTARにレンタルされていたはずの中古車が第三者に売却された可能性や、中古車自体が初めから存在しない疑いまで浮上しました。

実際には、売買された中古車はSTARからリンクや顧客の元に渡されずに進められていたようです。

裁判資料によると、リンクはSTARからの購入時・レンタル開始時ともに現物確認を行っておらず、「中古車が存在しない」ことに気づけなかったとされています。

同ビジネスが停止したことで売り上げは大幅に減少しました。

リンクは顧客から、自動車購入代金や損害賠償の支払いを求められ、約20件の訴訟を提起されていました。

これにより預金の仮差し押さえを受けるほか、和解に伴う損害賠償金約1億8,000万円の支払いなどで手元資金が減少しました。

他事業を売却して規模縮小や手元資金の確保に奔走しましたが限界となり、2025年2月末に事業を停止、3月12日に10億円超の負債を抱えて自己破産を申請するに至ったのです。

最近は、節税スキームはすぐに防がれる方向にありますので、節税コンサルというのは、色々な商品を持っておかないとなかなか厳しいのではないかと思います。

あとは、取引する相手もきちんと選ばないといけないということを改めて感じた1件でした。

ビジネスが突如破綻し節税コンサル企業が破産した背景について、あなたはどう思われましたか?


コンテナ型ホテルは1泊6,000円台でビジネス客を魅了!

日本経済新聞によると、幹線道路沿いなどに立地するコンテナ型のホテルが、ビジネス客の支持を集めているようです。

インバウンド(訪日外国人)の増加などでホテル価格が高騰するなか、人件費や設置コストを抑え低価格運用を実現しています。

1泊6,000円台で提供するデベロップ(千葉県市川市)は、2030年度に現在の2倍以上の1万室の展開を目指しています。

2025年4月下旬の夕方。千葉県東部の国道沿いに置かれた黒いコンテナ群に、車が次々と吸い寄せられていきました。

デベロップが手掛けるコンテナホテル「ホテルアールナインザ・ヤード(R9)」です。

鉄骨造の四角い部屋の広さは標準的なタイプで13平方メートルとコンパクトながら、大きめのユニットバスのほか、机、テレビ、冷蔵庫など基本的な設備が備わっているのです。

採用するベッドはほとんどがダブルサイズです。

各コンテナが独立し、横の部屋とも離れているため、一般的なホテルと比べ隣室の物音を気にせずに休めるとの評もあります。

デベロップは現在105カ所で約3,900室を運営し、2030年度に200か所への拡大を目指しています。

工業団地や幹線道路沿いといった「ホテル空白地帯」を狙って出店するため、工場集積地の北関東地域に全店舗の約3分の1が集中しています。

はりと柱のあるコンテナは建築基準法に準拠し、各地で自治体から旅館業の許可を得て運営しています。

「車利用のビジネス客」に照準を絞っているため、駅からの距離にはこだわらず、スーパーやコンビニなどが近隣にある立地を出店条件の一つに据えています。

宿泊料金は1人利用で1泊6,200円からとなっています。

年平均8割という高い客室稼働率を支える低価格運営の秘訣は、徹底した省人化にあります。

チェックインは機械で受け付けるセルフシステムを採用しています。

大浴場は設けず、朝食は客が冷凍の弁当を部屋のレンジで温めるスタイルです。

共用部はランドリーや自動販売機棟などに限定し、人手がかかるシーンの発生を抑えています。

国内のホテルはインバウンドの増加などで高騰が続いています。

東京商工リサーチの調査によると、ビジネスホテル8ブランドの2024年10〜12月の客室単価は1万3,986円で、前年同期間の1万2,161円から15%上昇しました。

新型コロナウイルスが流行していた2020〜2021年とは比較できませんが、それ以前の2019年10〜12月からは46%高くなっています。

R9の常連というメーカー勤務の50代男性は「長いときは1か月ほど泊まっている。多くのホテルが値上がりするなか、良心的な価格で助かっている」と話しています。

デベロップは1か月に2、3店舗のペースで新規開業しています。

事業の急拡大を支えるのは土地の開発から設計、内装までを一気通貫で手掛ける体制です。

中国で委託製造するコンテナが到着後、開業までに要する期間は9か月ほどだそうです。

祖業のトランクルームのレンタル事業で培った、利用者が多い場所を見いだす土地探しのノウハウを、ホテル事業でも活用しています。

コンテナホテルには客室以外の顔もあります。

災害が起きた時は動力車で現地にけん引され、仮設住宅や病院代わりの「レスキューホテル」となります。

水道管などインフラ設備から切り離し、わずか20分で出動できます。

現在、全国170の自治体と協定を結んでいます。

普段から自治体の防災訓練に参加するなど、いざという時の準備も怠りません。

新型コロナ禍では、栃木県や千葉県などの自治体から臨時医療施設などとしての要請があり、計7回、203台のコンテナが出動しました。

デベロップの岡村健史社長は「全国各地への出店も現実味を帯びてきた。地域からも喜ばれるホテルとして、コンビニやガソリンスタンド等のようにどこにでもある存在になりたい」と語っています。

コンテナ型の木造トレーラー(車両型)ホテル「Trail inn(トレイルイン)」を全国15カ所で展開するヒーローライフカンパニー(東京都港区)の事業は、被災地向けの取り組みとして始まりました。

かつて賃貸マンションのフランチャイズ事業が主力でしたが、東日本大震災を機に、浴室など水回り機能を備えたユニット式住宅を開発しました。

現在のトレーラーホテルも、災害時の出動を念頭に全部屋に洗濯機や流し台を設置しています。

ヒーローライフカンパニーはホームセンターやパチンコ店の駐車場の空きスペースで出店を加速しています。

「商業施設だと集客の相乗効果が多いため」(担当者)だそうです。

1泊の料金は1人5,500円からで、清掃スタッフを除けば完全な無人店舗を実現しています。

栃木県那須塩原市の自社工場で製造する木造ユニットをホテルとして活用する一方、宿泊事業者への販売やホテル開業の伴走支援も担っています。

トレーラーはいつでも公道を走行できる状態であれば、建築基準法が適用されず、設置場所などの制約が少なくなります。

基礎工事の必要がなく、移動や売却が容易なこともあり、グランピング事業者などからの引き合いが強まっています。

出張客の味方として陣容を広げてきたコンテナホテルですが、秘密基地のような非日常感を生かしレジャー客を狙った開業も出てきました。

さらに普及が進めば、ビジネス、レジャー、災害対応の3役を担うインフラとして期待できるでしょう。

HOTEL R9 The Yardは既に我が香川県にも2つあります。

目の付け所が良いなぁと思いますが、実は節税商品なんですよね。

建築費もどんどん高くなっているので、今後どんどん増えていくでしょうね。

コンテナ型ホテルは1泊6,000円台でビジネス客を魅了していることについて、あなたはどう思われましたか?


事前確定届出給与の節税リスク!

みんなの経営応援通信(ソリマチ)で、松嶋洋整理士によると、通常、役員に対する賞与は経費になりませんが、それが事前確定届出給与に該当すれば、適正額の範囲内において、特例として経費として認められます。

事前確定届出給与は役員に対する賞与のうち、支給時期・支給金額を事前に確定させた上で、これらの事項を所定の期日までに税務署に届け出て、その定めの通りに支給するものをいいます。

事前確定届出給与については、届け出た支給時期に、届け出た支給金額をそのまま支給する必要があります。

このため、ケアレスミスに非常に厳しい制度です。

2,800万円支給すると届け出たにもかかわらず、2,500万円支給してしまった事例について、この全額が経費として認められなかった事例もあります。

その一方で、届け出た通りに支給されたかどうか、その判断は役員ごとに見ることになっています。

例えば、役員がAとBの2人いる場合、Aについては届け出たとおりに支給したものの、Bについては賞与を支給しなかった場合、Bは支給していないので経費になる金額は0になりますが、Aに支給した役員賞与は事前確定届出給与として認められます。

この点を踏まえ、使い方によっては大きな法人税の節税が可能になると言われています。

具体的には、複数の役員について事前確定届出給与の届出を出します。

その上で、利益状況や資金繰りを見ながら、全員に支給できる場合には支給をし、それが難しい場合には支給する役員を絞って、できる範囲内で支給をするのです。

具体例を示すと、4人の役員に300万円の賞与を支給する事前確定届出給与の届出をしておき、当期の利益見込みが賞与抜きで600万円と算定されれば、このうち2人だけ支給すれば利益はゼロにできます。

こうすることで、資金繰り上無理のない範囲で効果的に法人税を節税できます。

このスキームについて、実際、税務署から問題視されたという話は聞いたことがありません。

しかし、問題視されうる点として考えられることとしては、本スキームは会社の状況によって支給有無を決めるというものですから、予め支給時期・支給金額が確定した賞与とは言えないという点です。

確かに、事前確定しているかどうか、その判断は役員ごととされていますが、少なくとも届け出るタイミングにおいては、届出どおりに支給することが確定しておかなければならないはずです。

このスキームは、利益状況などによって柔軟に賞与の支給を決めるというものですから、届け出るタイミングでは支給が確定しているとは言えません。

実際、事前確定届出給与の趣旨としても、柔軟に賞与を支給できるなら、いくらでも法人税を節税できることを問題にしたために、事前に届け出ることを要件としています。

そうなると、事前確定届出給与の趣旨からして問題があり、予め確定していない賞与であることから要件を満たさないとして、問題視されることはあり得ると考えられます。

その反面、税務署にとっても、上記のような理屈で事前確定届出給与に当たらないと指摘することは非常に難しいことも事実です。

なぜなら、事前確定届出給与の届出を行うタイミングでは実際に支給する意図はあった、と抗弁された場合、それは会社の内心の問題だからです。

内心の問題である以上、その立証が困難ですから、税務調査においては税務署と交渉の余地は大きいと考えます。

なお、納税者の内心が問題になる場合、税務調査ではメールやLINEなどの記録が根拠となることが通例です。

電子取引が普及し、電子取引の電子保存の義務化がスタートした昨今、会社のパソコンは当然に確認される資料になっていますので、この点も注意が必要になります。

事前確定届出給与の届出をしている企業は多いのではないかと思いますが、気をつけたいですね。

また、役員退職金を支給する際に一般的に認められると言われている計算式の最終報酬月額には含まれないことや、支給日以前に亡くなってしまった場合はもらえないという点には、留意して使わないといけないですね。

事前確定届出給与の節税リスクについて、あなたはどう思われましたか?


年収798万円以上の厚生年金保険料の2027年9月から「3段階で引き上げ」案を厚生労働省が調整!

読売新聞によると、厚生労働省は、通常国会に提出する年金改革関連法案に関し、年収798万円以上(賞与を除く)の会社員らが支払う厚生年金の保険料を2027年9月から3段階で増額する方向で調整に入ったようです。

2029年9月までに現在の月59,475円から約9,000円増やします。

厚生年金の保険料は、月収の水準によって32に区分した基準額である「標準報酬月額」に基づき、算出されます。

現在は最も高い区分の基準額は65万円に設定されており、上限の基準額を2027年9月に68万円、2028年9月に71万円、2029年9月に75万円に引き上げます。

厚生年金の保険料は、現在は年収がどんなに高くても、本人負担は月59,475円ですが、上限の引き上げに伴い、該当する年収の会社員らの保険料負担が増えます。

厚生労働省は2027年9月に上限額を75万円に引き上げる方針でしたが、段階的にすることで負担を緩和するようです。

少し前の有識者会議で話題にのぼっていたので、改正されると思っていましたが、引上げられてしまいますね。

これを利用して、社会保険料を抑えるということが行われていますが、考え直さないといけなくなるでしょうね。

年収798万円以上の厚生年金保険料の2027年9月から「3段階で引き上げ」案を厚生労働省が調整していることについて、あなたはどう思われましたか?


災害時は避難所などに活用のコンテナホテルが香川県丸亀市にオープン!

瀬戸内海放送によると、不動産事業などを営むデベロップ(千葉県市川市)が、香川県丸亀市にコンテナホテル「HOTEL R9 The Yard 丸亀」を9月18日にオープンさせます。

高松自動車道の坂出ICから車で3分のところにある3,386平方メートルの敷地に50台のコンテナを並べ、広さ13㎡のダブルルームとツインルームを合わせて45室設置します。
料金は1人利用が6,200円から、1室2人利用で8,700円からとなっています。

このコンテナホテルは、平時はホテルとして運営し、災害など有事の際は被災地へ移設し、避難所などとして機能する「レスキューホテル」の役割を果たします。

デベロップでは2018年以降、全国で89棟のコンテナホテルを営業していて、これまでに新型コロナ関連の医療施設として7棟がレスキューホテルとして利用されたということです。

現在、丸亀市と災害協定を結ぶ準備を進めているということです。

デベロップのコンテナホテルは四国では愛媛県四国中央市に続く出店で、香川県では初出店となります。

丸亀市周辺の臨海部に集積している工場関係者の利用をメインに、インバウンドの利用も見込んでいるということです。

このニュースを見ると、コンテナホテルができるのかぁという感じですが、実は、節税商品なのです。

会計事務所には少し前から郵便等が送られてきたりしていると思いますが、今年のゴールデンウィークに岩国基地に行ったときに、行く途中の道に、「HOTEL R9 The Yard」があって、結構きれいで、部屋と部屋の間にほどよい距離があるので、少し見たり、写真を撮ったりしましたが、最近は震災が増え、南海トラフなどの震災のリスクも高まっていることから、しばらくはコンテナホテルは増えるだろうなぁと思いました。

災害時は避難所などに活用のコンテナホテルが香川県丸亀市にオープンすることについて、あなたはどう思われましたか?


節税をすると景気がよくなる?

ダイヤモンドオンラインによると、「このまま」今の仕事を続けても大丈夫なのか?、あるいは「副業」をしたほうがいいのか?、それとも「起業」か?、「転職」をすべきなのか?と感じたとしたら、それは皆さんの考えが正しいそうです。

なぜなら、今感じているお金に対する不安は、現実のものとして近づいているからです。無収入となる65歳から70歳、もしくは75歳までの空白期間を、自己責任で穴埋めしなければならなくなる未来が、相次ぐ法改正でほぼ確定しました。
そんな人生最大の危機がいずれ訪れますが、解決策が1つだけあります。
それはいますぐ、「稼ぎ口」を2つにすることです。
稼ぎ口を2つにすれば、年収が増えて、節税もでき、お金が貯まるからです。

なぜ、節税すると景気がよくなるのでしょうか?
節約をしてお金を貯め込むよりも、お金を経費として使って豊かな生活を送るほうが、圧倒的に早く裕福になれます。
なぜなら、お金を経費として使うと、社会貢献活動とみなされて、税金がかからなくなるからです。

私たち日本人は、実質的に約6割もの莫大な税金を支払っています(財務省発表の潜在的国民負担率)。
ところが、お金を経費として使えば、その分だけ税金が免除されるのですから、かなり大きいです。

なぜ、そんなことができるのでしょうか?
それは日本の税金が、「景気に貢献した人に対してご褒美を与える仕組み」になっているからです。

景気に貢献するのは簡単です。
経費というお金を使えば、誰でも景気に貢献できます。

なぜ、経費というお金を使うと、景気がよくなるのでしょうか?
それは、お金を使えば使うほど、日本のGDPが増えるからです。

GDPの計算式は単純で「GDP=消費+投資+政府支出+(輸出-輸入)」です。
経費としてお金を使うことを投資といいます。
だから、会社や個人事業主が経費を使うほどに、GDPが増える仕組みになっているのです。

経費としてお金を使うことを、専門用語で「節税」と言います。
つまり、国民が一斉に「節税」に取り組めば、日本のGDPはすぐに拡大するのです。

GDPが増えることを、俗に「景気がよくなる」といいます。
「金は天下の回りもの」といいますが、貯め込むよりも使ったほうが、GDPが拡大して、日本の景気はよくなるのです。

では逆に、経費を使わずに、お金を貯め込むとどうなるでしょうか?

皆が「節約」をして、お金を使わずに貯め込むと、消費も投資も少なくなります。
その結果、GDPが減り始めます。
GDPが減るということは、景気が悪くなります。

私たちは、平成の失われた30年間で、身をもってその悪夢を体験してきました。
この間ずっと、日本の企業は投資を控えて経費を節約し、お金(内部留保)を貯め込んできました。
投資(経費)が減るのですから、当然GDPが減ります。
だから平成の30年はずっと、景気が悪かったのです。

景気が落ち込むと、給料も減りますし、国の税収も減ります。
その結果、国の財政赤字が膨らみます。
国の借金は平成の30年間で5倍にも膨らみましたが、景気悪化で税収が減ったのですから当然です。

税法は、お金を貯め込むと税金をかけて、お金を使って投資をすると税金を免除する仕組みになっています。
貯めるか投資するかによって、日本の景気が左右されるのですから、理にかなった仕組みです。

そうであるなら、私たち日本人は、もっともっと「節税」という社会貢献を行うべきです。
「節税」は社会貢献になるだけでなく、私たちの生活を豊かにしてくれます。

しかしながら、残念なことに、サラリーマンという身分には、「節税」がほとんど認められていません。
節税できないので、どんなに一所懸命頑張って収入を増やしても、税金という名の罰金をかけられてしまいます。

そこで、サラリーマンを続けつつも、サラリーマンとは別の身分を獲得して、「節税」という名の社会貢献をしてみてはいかがでしょうか。

方法はいたってシンプルです。
「稼ぎ口二刀流」を使えば、サラリーマンとは別の身分を獲得できます。
「稼ぎ口二刀流」とは、給料以外に、2つ目の稼ぎ口を作る生き方です。

なぜ2つ目の稼ぎ口を作る必要があるのでしょうか?
それは、雇われる稼ぎ方では、どんなに逆立ちしても、永遠に「節税」できないからです。

でも、雇われない稼ぎ方であれば、好きなだけ「節税」ができます。
だからこそ、給料とは別に、雇われない「2つ目の稼ぎ口」を作るのです。

平成は「節約の時代」でした。
だから、失われた30年を引き起こしてしまいました。

でも、令和は違います。
令和は「節税の時代」です。
失われた30年を取り戻すためにも、がんがん節税して、日本の景気を盛り上げていきましょう。

この記事の、『経費としてお金を使うことを、専門用語で「節税」と言います。』というところは、個人的にはすごく違和感を感じますが、消費を増やせば、日本の景気がよくなるというのは、以前から言われていることですが、そのとおりだと思います。
もちろん、副業で経費を使いすぎて赤字となって給与と損益通算すると税収が減るので、税金を支払うことも重要なことだと思いますし、無駄な経費を使う必要はないと思いますが。

節税をすると景気がよくなる?について、どう思われましたか?


金融庁が節税を主目的として販売される保険商品への対応で国税庁との更なる連携強化!

「節税(租税回避)を主たる目的として販売される保険商品」について、2019年の国税庁による法人税基本通達改正の周知、いわゆるバレンタインショック以降、金融庁からも累次にわたり注意喚起を行い、監督指針の改正等を実施してきたところですが、依然として、保険本来の趣旨を逸脱するような商品開発や募集活動が確認されており、保険契約者保護の観点で問題が生じています。

金融庁は、今後発生しうる保険本来の趣旨を逸脱するような商品開発や募集活動への対応として、国税庁との連携を更に強化し、商品審査段階及びモニタリング段階での取組を通じて、より一層の保険契約者保護を図ることとするようです。

(参考)保険会社向けの総合的な監督指針(抜粋)
II-4-2 保険募集管理態勢
II-4-2-2 保険契約の募集上の留意点 (17)その他 ③その他
(略)
(ウ)法人等の財テクなどを主たる目的とした契約又は当初から短期の中途解約を前提とした契約等の保険本来の趣旨を逸脱するような募集活動を行わせないなど、保険商品のそれぞれの商品特性に応じ、その本来の目的に沿った利用が行われるための適切な募集活動に対する措置
IV.保険商品審査上の留意点等
IV-1-11 法人等向け保険商品の設計上の留意点
法人等の財テクなどを主たる目的とした契約又は当初から短期の中途解約を前提とした契約等の保険本来の趣旨を逸脱するような募集活動につながる商品内容となっていないか。

商品審査段階
①金融庁から保険会社に対して、国税庁への税務に関する事前照会を慫慂
②保険会社から同意を得た上で、必要に応じて、金融庁からも国税庁に事前照会を実施
③金融庁において、事前照会の結果を商品審査で参考情報として活用(事業方法書への募集管理態勢に関する記載の指導等)

モニタリング段階
①両庁の定期的な意見交換の場等を通じて、国税庁から金融庁に対して、保険商品に関する節税(租税回避)スキームの情報提供
②金融庁において、国税庁からの情報や独自に把握した情報を活用し、保険会社・保険代理店における募集管理態勢の整備状況や販売実態等のモニタリング等を実施
③金融庁から国税庁に対して、商品開発や募集現場で利用されるスキームの情報提供

保険商品については、過去からいたちごっこの状態ですが、ここ最近、ようやく保険の本来の趣旨に基づいて販売するようになってきていますが、さらに、縦割りの弊害があった金融庁と国税庁がますます連携を強化するということですね。
先日もとある生命保険会社が業務改善命令を受けていますが、早く、節税ありきでない普通の状況になるといいですね。

金融庁が節税を主目的として販売される保険商品への対応で国税庁との更なる連携強化を行うことについて、どう思われましたか?


金融庁が節税保険で3社に報告命令を出しマニュライフ生命は立ち入り検査!

日本経済新聞によると、行き過ぎた節税が問題となってきた「節税保険」を巡り、金融庁がエヌエヌ生命保険など生命保険3社に保険業法に基づく報告徴求命令を出したことがわかったようです。

金融庁はいずれも節税効果を過度に強調するなど不適切な営業があったとみており、詳しく事情を聴くようです。

報告命令の対象はエヌエヌ生命保険のほか、SOMPOひまわり生命保険とFWD生命保険です。

問題視しているのは「名義変更プラン」と呼ばれる定期保険の一種で、国税庁が2021年6月にこの手法を実質認めない通達改正をしていました。

また、この日までにマニュライフ生命保険に立ち入り検査を始めたこともわかったようです。

4社とも一部の営業現場で節税効果を強調するなど保険本来の趣旨から逸脱した募集をしていた可能性があり、金融庁は詳しく実態を調べる方針です。

金融庁と生命保険会社のいたちごっこはいつまで続くのだろうかと思いますが、生命保険の本来の趣旨は『節税』ではないので、きちんと現状を把握して、処分等が必要であれば厳正に処分等して、業界が信用されるようにしてほしいですね。
僕自身も保険代理店をやっていますので。
この『名義変更プラン』の封じ込めもすべての保険ではなく、封じ込めの対象になっていないものもあるようなので、その辺りもきちんとルールを決めてやらないと、今回の件は良いとして、また、そこを利用した『名義変更プラン』を出してくる生命保険会社もあるのではないかと思いますので、数年後には再び封じ込められていないものの封じ込めがまた必要になるのではないかと思っています。

金融庁が節税保険で3社に報告命令を出しマニュライフ生命は立ち入り検査に入っていることについて、どう思われましたか?


「節税保険」排除へ金融庁と国税庁が審査でタッグ!

日本経済新聞によると、金融庁と国税庁は行きすぎた節税が問題となってきた「節税保険」の排除に向けてタッグを組むようです。
両庁が協力して生命保険会社が設計した商品の内容を審査するほか、現場での募集の実態も調べるようです。
長年にわたって続く生保とのいたちごっこに、今度こそ終止符を打つ狙いです。

節税保険は支払った保険料を会社の経費として損金算入し、課税額を抑えられると称する商品です。
2010年代後半に日本生命保険や第一生命ホールディングス(HD)傘下のネオファースト生命保険などが相次ぎ商品を投入し、中小企業経営者らの需要をとらえて販売が拡大しました。
2018年ごろの市場規模は推定8,000億円以上とされ、生命保険の新規契約全体の3割程度を占めるに至っています。

金融庁は保険商品の認可審査にあたって、近く国税庁と連携します。
脱税や、行きすぎた節税に関する現場の知見を積んできた国税庁が保険商品に悪質な節税目的がないかを金融庁の商品審査部門に助言する。

金融庁は従来、商品認可にあたって「節税につながるかは認可の要素ではなく、補償上問題がなければ認可する」との立場をとってきました。
節税効果を詳細に分析できず、節税保険が蔓延する結果を招きました。
国税庁が入り口段階から審査に絡むことで商品認可のハードルが上がる可能性が高いでしょう。

募集の現場にも介入します。
金融庁と国税庁は顧客にどのような勧誘をしているかについて、保険の販売代理店の調査でも協力します。
ヒアリングを通じて、募集人が本来の趣旨に沿った保険として説明しているか厳しくチェックします。
覆面調査をするかなど連携方法を今後詰めるようです。

省庁をまたぐ異例のタッグの背景には、節税の悪質性が年々高まっていることがあります。
国税庁は2019年6月に保険料の損金算入方法を大幅に見直す通達を出し、「ドル箱」状態だった中小企業の経営者向け保険にメスを入れました。
しかしながら、今度は別の抜け穴をついた「名義変更プラン」と呼ばれる商品が外資系など一部の生保から登場しました。

名義変更プランは定期保険の一種で、解約時の返金率が低いうちに契約者の名義を法人から個人へ変え、返金率が高くなった時期に解約して返戻金を受け取る仕組みです。
解約返戻金は「一時所得」として扱われ、通常の所得より税負担が軽くなります。
国税庁は、2021年6月に実質認めない通達を出しました。

介護保険にも問題が広がりました。
一部の外資系生保が、介護保険を通じて高所得者が子供など親族に非課税でお金を移せる手法として打ち出しました。
国税庁は2021年3月、介護保険で保険金の非課税制度を悪用した節税手法を取らないよう生保業界に注意喚起しました。

金融庁も2021年11月の生命保険協会との意見交換会で、節税保険も含め「適正な保険募集の徹底を改めてお願いしたい」とくぎを刺しました。
金融庁幹部は「節税効果の有無にかかわらず、顧客のための商品でなければ保険として意味をなさない」と話しています。

これまで金融庁と国税庁は事務的なやりとり以外は別に動いていました。
金融庁は顧客の保護、国税庁は税金の適正な徴収と行政目的が違うためです。
今回の連携について金融庁幹部は「保険商品の税務面での知識不足を補える」、国税庁幹部は「個別では対応しきれない部分に手がまわり、抑止力につながる」と意義を語っています。

一方、生保業界からは不満もこぼれます。
ある大手生保幹部は顧客への商品説明の充実は重要としながらも、「問題が長年収束しなかったのは、商品にお墨付きを与える当局にも責任の一端があるのではないか」と本音を漏らしています。

生命保険協会によれば、2020年度の個人保険(経営者保険含む)の保有契約高は815兆円と5年前比で5%減少しました。
人口減や若者の保険離れが進むなか、業界全体として売りやすい保険に飛びついた面は否めません。
今回の商品審査見直しをきっかけに、経営者向け保険のあり方について生保業界全体として真剣に考える必要があるでしょう。

個人的には、今まで連携していなかったからこそ、節税保険がはびこることになったのではないかと思っていますので、あまりにも遅すぎる気はしますが、今回の連携は良いことではないかと感じています。。
規制のきっかけとなった日本生命のプラチナフェニックスなんかは、保険金が支払われることがあまり想定できず、何のための保険か?、言い換えれば、節税目的しかないという感じの商品ですから。
名義変更プランもかなり前から、あまり税務の知識のないと思われる保険会社の担当者や保険代理店の担当者が積極的に勧めていましたから。
税務の現場にいる人間からすると、常識的に考えて、節税目的ではないということを示すのは限られたケースだと思いますので、リスクが高いというのは明らかですけどね。
あとは、『節税』と一括りにされていることが多いですが、本当に『節税』になる『狭義の節税』と単に課税を繰り延べているに過ぎない『課税の繰り延べ』の違いを、保険を販売する側も保険に入る側もきちんと理解しておかないといけないのではないかと思います。

「節税保険」排除へ金融庁と国税庁が審査でタッグを組むことについて、どう思われましたか?


トランクルームが8年間で12,000店に倍増!

日本経済新聞によると、国内でトランクルーム市場が拡大しているようです。

新型コロナウイルス禍で在宅勤務が広がり、自宅で働くスペースを確保するために荷物を預ける人が増えています。
店舗数は2021年に12,000店を超え、ファミリーレストランの店舗数を上回る規模になりました。
新規参入が相次ぎ市場拡大は続く見通しですが、用地取得を巡る競争は激しさを増しています。

大手のキュラーズ(東京都品川区)は、東京23区では1畳当たり月13,000円台からトランクルームを提供しています。

キュラーズによると、国内のトランクルームの店舗数は2021年8月時点で約12,000店で、ファミリーレストランの店舗数(2021年8月時点で10,305店)を上回りました。

コロナ前の2019年末比で11%増え、直近8年間でほぼ倍増しています。
国内の市場規模(屋内型と屋外型の合計)は2020年で約670億円と、10年前から約2倍に拡大しました。

都内で13店舗を運営しているトランクルーム東京(東京都港区)では、利用者の9割が個人でファミリー層が中心です。
趣味のスキーやサーフィン用具などを使わない季節に預ける人もいます。

足元で増えている顧客が、コロナ禍で在宅勤務を始めた会社員です。
自宅にパソコンやモニターを置き、快適に仕事をするスペースを確保するため、すぐに使用しないモノをトランクルームに収容するのです。

「ハローストレージ」ブランドで展開するエリアリンクも事業は堅調に推移しています。
全国で運営する10万室弱の2021年12月時点の稼働率は約86%と上場以降で最高水準に達しています。
2021年は1,000室を新規出店する計画でしたが、1,600室を超えました。
2021年12月には新ブランドとして小型店の出店を開始し、新たなニーズを掘り起こします。

市場の成長が続く背景には、日本の住まいの狭さもあります。
国土交通省によると、日本の新設住宅の1戸当たり床面積は2020年度に約82平方メートルと、20年前から約15平方メートル減りました。
1人当たりの住宅床面積を国際比較すると、日本はアメリカやフランス、ドイツより狭くなっています。
自宅近くのトランクルームに、普段は使わない品を収容したいというニーズは強まっています。

キュラーズのスティーブ・スポーン社長は、国内市場について「年率で前年を1割程度上回るペースで成長が続く」とみており、市場規模は2026年に1,000億円を超えると予測しています。
キュラーズによると、アメリカのトランクルームの世帯普及率は10%ほどで、1%にも満たない日本は成長余地が大きいです。

トランクルームは駅前や大通り沿いなど利便性の高い立地の出店で成長してきた側面もあります。
成長を取り込もうと新規参入組も増えるなか、最適な土地を巡る取得競争も激化しています。

「新型コロナの影響でこの2年は売り案件が減っている」(業界関係者)。
好立地の土地や不動産価格は上がっており、採算が取りにくい物件も目立ってきたそうです。

個人が融資を受けて物件を建て、運営を企業に委託するケースも多いようです。
投資物件としての魅力が下がれば、店舗の増加にブレーキがかかる可能性もあります。

比較的少額で始められる投資物件として収益性が高く、節税にもなるため、人気が高いようですね。
最近、節税や運用のニーズが増えてきているように感じていますので、今度、セミナーを受講して、詳しい内容を聴いてみたいと思っています。

トランクルームが8年間で12,000店に倍増していることについて、どう思われましたか?


今から年末にかけては節税の機会!

今年も節税を考える時期になりました。
所得税は1~12月の暦年単位で課税されます。
この先1か月強の対応次第で、今年分の納税額が変わることもあります。
自分に該当しそうなケースを確認し、無理のない範囲で対策をしよう。

日本経済新聞によると、「投資をしている人は、年内に売却して損益を確定させるかを考えておきたい。」と、辻・本郷税理士法人の浅野恵理税理士は今年の注意点として、株や投資信託などの投資損益の確認を挙げています。

今年は日経平均株価が31年ぶりの高値を付けるなど、株価は高値圏での推移が目立ちました。
既に大きな売却益を出した人もいるでしょう。
投資で利益を実現した年は含み損を抱えた銘柄を売り、損失を確定させる機会でもあるのです。

株式や投資信託などを売却して利益を出したり、配当や分配金を受け取ったりすると、通常は所得税(復興特別税を除く、以下同じ)15%がかかります(このほかに住民税が5%かかります。)。
ただし、課税対象となる利益は1年間の損益を通算した結果で、損失が出れば、その分税額は減ります。
損失を実現させるのは痛いですが、節税になれば多少はカバーできるともいえるでしょう。

多くの個人投資家が利用する「源泉徴収ありの特定口座」では、税は源泉徴収(天引き)されます。
今年、既に売却益を出した口座で年内に別の銘柄を売って損失を確定させれば、売却益から源泉徴収された税が戻るのです。

複数の証券口座で損益通算をする場合には確定申告をする必要があります。
例えばA証券で100万円の利益、B証券で40万円の損失が出た場合、いずれも源泉徴収ありの特定口座で、そのままなら所得税はA証券が15万円、B証券はゼロですが、確定申告をすると、差し引き60万円の利益となり所得税は9万円となり、払いすぎた6万円が戻ってきます。

2018年までの年間の投資損益も確認しましょう。
通算の運用成績がマイナスの年があれば、節税できる可能性があります。
投資で発生した損失は翌年から3年間繰り越せるからです。

例えば、2018年に差し引き100万円の損失があれば、今年までの3年間、累計100万円までの利益は非課税となるのです。
特に2018年分の損失は2021年が利益を通算できる最終年となります。
繰り越しの損失があれば、年内に含み益のある資産を売却して利益を確定させてもよいでしょう。
繰越損失の分、課税額を抑えられるからです。

ただし、損失の繰り越しをするには確定申告が必要です。
源泉徴収ありの特定口座で取引し、過去に損失があった年以降、確定申告していなかった場合は「期限後申告」ができます。
昨年に損失があれば、まず期限後申告をして、今年の取引分を来年確定申告するのも手です。

投資以外の所得税の節税で、身近なものが医療費関連でしょう。
まず、1年間に病気やケガで医療機関に払った治療費や医薬品代などを確認しましょう。
一緒に暮らす配偶者や子どもなどの分も含め10万円(所得金額が200万円未満の場合はその5%)を超えると医療費控除の対象となります。
10万円もしくは所得金額が200万円未満の場合はその5%を超えた金額が課税所得から引かれ、税負担が軽くなるのです。

既に10万円以上か、あと少しで超える、というときには「自分で時期を選べる、虫歯の治療や入れ歯作りなどを年内に済ませれば節税効果がある」(税理士の藤曲武美氏)。
手元にお金がないときはクレジットカードを使うのも一案です。
銀行口座からの引き落としは年明けでも「年内に窓口で支払い手続きをすれば今年の所得から控除できる」(岡田俊明税理士)。

医療費が10万円を大きく下回る場合でも「セルフメディケーション税制が使えるかもしれない」(ランドマーク税理士法人の清田幸弘代表税理士)。
市販の「スイッチOTC医薬品」の年間購入額が1万2,000円を超えれば、超えた金額(上限8万8,000円)を課税所得から控除できます。

対象の医薬品はパッケージに表示があるほか、「★」を付けるなどレシートでも区別されています。
購入額が1万2,000円以上やそれに近い場合、確実に使う分を年内に買うのも一案です。
風邪薬や胃薬など対象は広くなっています。
ただし、制度の利用には予防接種の領収書や健康診断の結果通知表などが必要です。
また、医療費控除との併用はできません。

そのほか、ふるさと納税の利用額や16歳以上の子どものアルバイト収入も確認しておきましょう。
ふるさと納税は所得に応じた一定額までは、実質2,000円の負担で返礼品を受け取れます。
子のアルバイト収入は103万円を超えると扶養控除の対象外になります。
節税目的で収入を抑えるなど無理をする必要はありませんが、後でがっかりする事態は避けられるでしょう。

税理士として確定申告のお手伝いをしていると、もったいないなぁと思うケースが時々あります。
税務は知らないと損をして、知っていると得をするという面がありますので、今から年末に向けて、色々とチェックをすると、予想外の節税につながるかもしれませんよ。

今から年末にかけては節税の機会であることについて、どう思われましたか?


令和2年度は大企業1,000社が減資で中小企業に衣替え!

産経新聞によると、大企業が資本金を減らす「減資」の手続きを取り、税制上の「中小企業」に衣替えした事例が、令和2年度は約1,000社に及んだことが分かったようです。
財務悪化のイメージダウンは避けられませんが、資本金が1億円以下になると税負担が軽くなるのです。
ただし、本来は経営体力に乏しい企業のための優遇措置を大企業が受けることには、批判も根強いものがあります。
資本金の多寡で負担が変わる税制の見直しにつながる可能性もあるでしょう。

東京商工リサーチによると、令和2年度に資本金を1億円超から1億円以下に減らした企業は997社と、前年度の1.4倍に急増しました。
飲食業では「かっぱ寿司」を展開するカッパ・クリエイトや居酒屋「はなの舞」を運営するチムニー、旅行関連ではスカイマークやJTBが名を連ねます。
令和3年度に入っても減資企業は後を絶たないようです。

減資企業の最終損益の内訳をみると、黒字企業は令和元年度の54.9%から令和2年度は43.9%に減ったのに対し、赤字企業は27.9%から38.6%へと増えました。
新型コロナウイルス禍で痛手を負った企業が減資に動いたことをうかがわせます。

資本金が1億円以下になると、税負担軽減のメリットがあるのです。
法人税率の引き下げが期待できるほか、法人事業税については赤字でも収める必要がある外形標準課税が免除されます。

資本金は、企業の〝格〟を示す指標とされてきました。
しかしながら、日本総合研究所の小谷和成主席研究員は「資本金の額が大きいほど『安心な企業』と見なす資本金信仰は薄れてきた」と指摘しています。
減資しても、銀行などが融資の際に重視する純資産自体が減るわけではないというのがその理由です。

とはいえ、中小企業の経営を支援するための措置を大企業が利用することには厳しい目が向けられてきました。
平成27年には、シャープが減資を試みたものの、批判を受けて1億円への減資を行いませんでした。

与党の平成28年度税制改正大綱には、中小企業への課税を実態に即して見直すことが盛り込まれましたが、実現には至っていません。

大和総研の斎藤航研究員は「中小企業の支援や税の公平性という観点から、従業員数などの基準も活用し、企業規模を把握することが望ましい」と語っています。

コロナ禍のもとでの減資増加をきっかけに、中小企業の課税をめぐる議論が再び活発化する可能性があります。

資本金1円で会社が設立できる時代に、資本金で会社の規模を判定し、優遇税制も変わってくるというのは、時代錯誤だと思いますし、早く見直したほうがいいと思っています。
また、法人税関連の優遇税制は、資本準備金などを考慮しない資本金のみで判断しますので、そこも見直す必要があるのではないかと思います。
ちなみに、黒字でも赤字でもかかる地方税の均等割は、資本準備金などを考慮した『資本金等の額』で判断されます。
資本金よりは、従業員数とか売上高とか利益とかで判断するほうが実態に合っているでしょうね。
それはそれで、そこを外すような手法が出てくるんでしょうけど。

令和2年度は大企業1,000社が減資で中小企業に衣替えしたことについて、どう思われましたか?


「節税保険」を巡る国税庁と生保との攻防が再燃!

日本経済新聞によると、生命保険会社が販売する経営者向け保険を巡る国税庁と生保業界の攻防が再燃しそうです。
課税を免れていると問題視する国税庁が2019年に続き、2021年6月にも再びメスを入れる検討に入りました。
解約返戻金を低く抑えた種類の商品でできた「抜け道」をふさぐためですが、10年以上続くいたちごっこが終わる気配はありません。

国税庁は生保各社に課税手法を見直す検討に入ったことを伝えました。
先日、詳細を説明しました。
経営者保険だけでなく、介護保険を通じた節税手法も問題視しています。

国税庁は2019年に損金算入できる保険料の範囲を制限しています。
これにより、生保各社は一斉に同保険の販売を停止しました。
いたちごっこは終止符が打たれたかに見えましたが、実体は抜け道ができていたのです。

経営者向け保険の中には、保険に加入した初期の解約時の返戻金を抑えた商品があります。
低い返戻金で会社から経営者に保険の名義を移し替える際の課税額を抑え、経営者は返戻金が増加した後に解約して節税効果を得る手法が広がっていたとされます。

今回、国税庁が見直す新たな課税手法では解約返戻金が保険料の支払額などから算出される保険の資産計上額の一定割合を下回る場合に資産計上額で課税額を算出する方針です。
2019年7月8日以降の契約が対象になります。
経営者は名義変更時の課税額が増え、節税が困難になるでしょう。

ただし、国税庁と生保業界のいたちごっこは10年以上続く古くて新しい課題なのです。
2006年、国税庁の要請を受けて、「節税商品」とうたい販売していた長期傷害保険を金融庁が問題視しました。
当時は節税にならないという苦情が寄せられたためで、販売トラブルの温床にもなっていました。

会計事務所は保険代理店をやっているところが多く、一時期、色々な代理店がこのタイプの保険を提案しに来たのですが、直感的に、こんなものが認められるはずはなく、否認されるリスクもあり、将来的には防がれるだろうなぁと考えていました。
提案があったときに、代理店の人に、『合理的な説明ができないと税務上のリスクが高いと思いますが、合理的な理由ってありますかね?』と必ず聞いていたのですが、まともに答えられる代理店はほとんどありませんでした。
根本的に、節税をうたわないと保険商品が販売できない人が多いというのは非常に残念に思いますね。
それゆえ、僕自身は、お薦めはしていません。
あと、以前、とある方に、顧問税理士のセミナーでこの節税方法の話があって、実行したら、責任が持てないからと言って顧問契約を切られたということを伺いました(笑)。
個人的には、過去の契約すべてを対象にすべきではないかと思います。
生保業界は、前回(2019年)はバレンタインデーショック、今回(2021年)はホワイトデーショックと言われ、大変でしょうね。

「節税保険」を巡る国税庁と生保との攻防が再燃していることについて、どう思われましたか?


JTBが1億円に減資して「中小企業扱い」で税負担を軽減!

日本経済新聞によると、JTBが資本金を現在の23億400万円から1億円に減資することが、先日、わかったようです。
税制上、中小企業とみなされることで税負担を軽くするほか、今期発生する巨額損失の補塡原資を確保する狙いがあります。
増資で財務を健全にする手もありますが、引受先を見つけなくてはなりません。
減資は緊急事態宣言の影響を受けた航空や飲食業界でも相次いでいます。
外出自粛による苦境は一段と深まっているようです。

JTBは、2021年2月12日の株主総会で決議済みで、3月31日付で実施します。
JTBの2020年4月~9月期は781億円の連結最終赤字に転落しました。
株主資本のうち利益剰余金は2020年9月末で799億円と、半年でほぼ半減しました。
10月以降も利用は回復せず、2021年3月期は過去最大の1,000億円程度の経常赤字を想定しています。

資本金が1億円以下の企業は税制上中小企業とみなされ、税負担が軽くなります。
大企業と特に異なるのは欠損金と、地方税である法人事業税の扱いです。

企業が赤字になり欠損金が生じた場合は、来期以降に欠損金を繰り越して税負担を圧縮することができます。
資本金1億円以下の中小企業は、大企業よりも圧縮割合を多くすることが認められているため、新型コロナウイルスの感染拡大によって大きな赤字が発生する一方で、一定の回復が見込めればメリットが大きいのです。

欠損金とならび、中小企業にメリットがあるのが地方税です。
地方税である法人事業税は「外形標準課税」と呼ばれる仕組みを採用しています。
赤字であっても一定程度の税負担を求める仕組みですが、対象になるのは資本金1億円超の法人のみです。

資本金1億円以下に減資して外形標準課税の対象から外れれば、法人事業税の支払いを抑えることができ、手元資金を確保できます。
飲食業界ではカッパ・クリエイトやチムニーなどが1億円への減資を表明しており、航空業界でもスカイマークが資本金を90億円から1億円に減資して配当原資などに充てる方針です。

JTBも中小企業になることでキャッシュアウトをまずは抑え、来期以降の再浮上に備えて手元資金をできるだけ確保する環境を整える狙いがあるようです。
ただし、旅行業界を取り巻く環境は依然として厳しいものとなっています。

観光庁によると、JTBの旅行取扱高は2020年5月に前年同月比96%減の51億円まで落ち込みました。
需要喚起策「Go Toトラベル」事業の効果で国内旅行は11月に同28%減まで回復したものの、感染再拡大により12月には同41%のマイナスとなりました。
業界全体で影響は甚大で、12月は海外旅行が主力のエイチ・アイ・エス(HIS)は同87%減、近畿日本ツーリスト各社を傘下に置くKNT-CTホールディングスは同56%減となりました。
緊急事態宣言が追い打ちをかけ2021年1月以降はさらに落ち込んでいるもようです。

緊急事態宣言が3月に解除されても観光がすぐに回復するかは不透明で、海外旅行に至っては「来年以降になる」(旅行大手首脳)という見方が多いようです。
JTBの売上高に占める海外旅行の割合は3割強にも及んでいます。

JTBは国内店舗を統廃合で25%削減するほか、早期退職や採用抑制でグループ全体で6,500人の社員を減らす計画を打ち出していますが、観光の低迷が長引けばさらなる構造改革に踏み込まざるを得ません。
コロナ禍は1年以上になり、旅行や外食などはいよいよ厳しい状況に追い込まれています。

JTBも減資をするんですね。
資本金は1円でも会社設立できる時代ですから、資本金で会社規模を判断し、税制の優遇などを図る時代ではなくなってきていると言えるでしょう。
そろそろ資本金で判断するというルールを見直さないといけないでしょうね。
売上高とか従業員数とか株主の属性とかで判断し、中小企業の範囲を狭くする方が良いのではないかと考えています。
一方で、「Go Toトラベル」は政治家とつながりの深い旅行業者の救済のために行われているのかもしれませんが、一定規模以上の組織であることが必要な国の恩恵を受けられる施策は大企業じゃないと応募できないようなアメとムチを用意しないといけないのではないかと思います。
ちなみに、減資は、事業承継税制の打ち切り要件になりますので、気をつけましょうね。

JTBが1億円に減資して「中小企業扱い」で税負担を軽減することについて、どう思われましたか?


トランプ大統領が「会計はスポーツ」と過去の損失巡る報道を一蹴!

 ロイターによると、アメリカのトランプ大統領は、先日、過去の事業で総額10億ドル超の損失を計上したとの報道を受け、会計処理は「スポーツ」のようなものと主張し、自身の業績を擁護する姿勢を示しました。

アメリカのニューヨーク・タイムズ(NYT)はその前日、トランプ大統領が1985年から1994年にかけて、カジノやホテル、マンションなど中核事業で11億7,000万ドルの損失を負い、この10年間のうち8年は納税の必要がなかったと報じました。

トランプ大統領はツイッターへの投稿で、資産の減価償却に絡む多額の損金処理や非金銭損失によるものと説明し、報道は「非常に古い情報」と一蹴しました。

さらに「税金対策として損失を計上したいわけで、多くの不動産開発業者がやっていることだ。スポーツのようなものだ」と述べました。

アメリカ大統領候補は通常、選挙中に確定申告書を公表するようですが、トランプ大統領はこれまで開示を拒否してきています。

僕は会計業界に身を置く人間なので、会計処理は選択適用の余地があること、不動産関連の事業は設備投資が多額になるため減価償却費も多額になることなどから、トランプ大統領の言っていることは理解できます。
ただし、大統領は税金を取る側の立場にあると思いますので、『税金対策』というのはどうなんでしょうね?
日本では、最近、『税金対策』というものが認められなくなってきているように感じますが、もし、日本の総理大臣がこのような発言をすると、『税金対策』がやりやすくなるのかもしれませんけどね(笑)。

トランプ大統領が「会計はスポーツ」と過去の損失巡る報道を一蹴したことについて、どう思われましたか?


節税保険に国税庁が示した規制案が「腰砕け」になった事情!

 「正直なところ、拍子抜けしましたね」。
ダイヤモンドオンラインによると、2019年4月10日夜、生命保険会社42社が集まった拡大税制研究会が終わると、参加した幹部たちは口々にそう話しながら会場を後にしていったようです。
この日の会合には、国税庁の幹部が出席。注目を集めていた節税保険(法人定期、経営者保険)を巡る新たな税務処理案を生保各社に示したものの、その内容は腰が砕けたかのような手緩いものだったようです。

今から2か月前、同じ会合の席で国税庁は、新種の節税保険が登場しては通達で厳しく規制してきた経緯を踏まえて、「業界とのいたちごっこを解消したい」「個別通達を廃止し、単一的な(資産計上)ルールを創設する」と言明しました。
また、新たなルールは、既契約にも影響が及ぶことをちらつかせ脅しをかけるなど、今にも鉄槌を下ろそうかという勢いでした。

その様子を見て、生保や販売代理店は震え上がり大騒ぎになったわけですが、2019年4月10日の会合では意見募集(パブコメ)にかける前の段階で早々と、「既契約への遡及はしない」という方針を国税庁は示しています。

さらに、新たな損金算入ルールにおいても、提示した案ではピーク時の返戻率が50%超から70%以下なら6割、返戻率70%超から85%以下なら4割を認めるとしており、「意外にも損金算入の割合が大きくてホッとした」との声があちこちで漏れたほどだったようです。

「OBたちを見殺しにできないということじゃないですかね」と、国税庁の腰砕けの規制案について、大手生保の幹部はそう解説しています。

そもそも節税保険は中小企業の経営者をターゲットにしており、保険会社の代理店として経営者に販売している主役は税理士たちです。
国税庁OBの多くが税理士として活躍する現状で、食い扶持を奪い、果ては受け取った販売手数料を戻入(れいにゅう)させるような税務処理の見直しには、なかなか踏み込みにくいというわけです。

加えて、足元では統一地方選があり、2019年夏には参院選、10月には消費増税を控える中で、中小企業や税理士団体を敵に回すような施策には、政治家が黙っていないはずという見方もあったようです。

そうした要因が国税庁の判断にどこまで影響したかはまだ不明ですが、規制当局としていかにも弱腰の姿勢をとり、生保業界と裏で握り合っているかのような印象を与えたことだけは確かです。

2019年4月11日以降、新たな税務処理ルールは意見募集にかけられ、早ければ6月に適用となる見通しです。
生保各社も順次、節税保険の販売を再開する傍ら、新ルールの抜け穴を探すいたちごっこが始まることになるでしょう。

個人的には遡及を密かに期待していましたが、予想どおり(がっかり)の感じはしますね。
本当に一度遡及するくらいのことをしないと、今後もやったもん勝ちになるような気はしますが、どうなんでしょうか?

節税保険に国税庁が示した規制案が「腰砕け」になった事情について、どう思われましたか?


国税庁はなぜ「節税保険」にとどめを刺したのか?

 「代理店全体の収入保険料に占める経営者向け保険の割合は約4割を占める。これをどうやって穴埋めするか」
「ここ2~3年は節税保険のバブルだった。年間の手数料で1億円を超えた募集人もおり、(今回の販売休止による)ダメージは大きい」
東洋経済によると、2019年2月14日に生命保険各社が経営者向け定期保険などの販売休止を決定した、いわゆる「バレンタイン・ショック」から1か月後の2019年3月14日に、保険販売代理店の経営者らで構成する「保険乗合代理店協会」が開いた会議で、こんなやり取りが交わされたようです。

販売休止となった経営者向け保険とは、主に中小企業の経営者・役員を被保険者とする保険商品で、会社が契約者となるものです。
経営者の死亡時の保障を円滑な相続・事業承継に活用したり、解約した際に戻ってくるお金(解約返戻金)を退職慰労金などに充てることなどが想定されています。
支払った保険料の全額または一部が税務上、損金扱いできることが多いため、節税目的に活用されることが少なくありません。

この保険は、国内の生命保険会社の約半数に当たる約20社が扱っています。
推定市場規模は新契約年換算保険料ベースで8,000億~9,000億円で、2017年度の個人保険・個人年金保険料の新契約年換算保険料は約2兆6,000億円ですので、その3割にも達しています。
マイナス金利の影響で年金保険など個人向けの貯蓄性保険が縮小する一方で、急拡大している保険商品です。

しかしながら、国税庁が同保険の販売による行き過ぎた節税を問題視したことから、各社が販売を自粛しています。
生保業界全体では経営者向け保険の6~7割の商品が販売休止に追い込まれており、経営者向け保険の全商品の販売をストップした中堅生保もあります。
新たな課税ルールが決まるまで販売自粛が続く見通しで、生保各社の業績に与える影響は小さくありません。

国税庁が問題視しているのは、定期保険に関する税務上の取り扱いです。
定期保険とは、保険期間中に死亡保障を備え、保険料が毎年変わらない保険のことです。
法人税基本通達の中で、契約者が支払う保険料は全額を損金に算入できることが認められているのです。

ところが、定期保険の中には、死亡保険金額が保険期間中に徐々に上がっていく「逓増定期保険」などがあり、これは一部のケースを除いて保険料は全額損金となりません。
こうした保険商品は、支払った保険料の80%以上が解約時に「解約返戻金」として契約者のもとに戻ってくる仕組みをとっており、これだけ多くのお金が戻ってくる以上、保険料は損金ではなく、資産として計上すべき、というのが国税庁の考えです(当たり前の考え方だと個人的にも思いますが。)。

国税庁としては、全額損金扱いにすることを制限することで、過度な節税の動きに歯止めをかけてきました。
しかしながら、近年、「節税保険」の販売競争がヒートアップし、これが国税庁を大いに刺激したのです。

「とにかく違和感があった」
都内で複数の生保商品を扱う乗合代理店経営者は、2017年4月に発売された日本生命の「プラチナフェニックス」に初めて接した際の印象をこう語っています。
同商品は、死亡保険の保障がついた定期保険だが、保障開始から最初の10年間の「第1保険期間」は、病気による死亡は保障せず、ケガや事故などの保障(傷害死亡保険金)だけになっている。
この商品では加入から10年目に解約返戻率(既払い保険料に対する解約返戻金の割合)がピークに達し、そこで解約すれば、保険料の80%以上が戻ってくる設計になっています。
しかも、国税庁の基本通達にのっとって開発されており、保険料は全額損金扱いが可能とうたっていました。

「いつかは国税庁の指摘を受けるに違いない。でも、あの日本生命が金融庁から認可を取った商品だから大丈夫かも……」と、この代理店経営者はこのように考え、「『赤信号みんなで渡れば怖くない』という気持ちから販売してしまった」と心情を吐露しています。

こうした保険は年間の保険料が数百万円にのぼる場合もあります。
その分が全額、税務上の損金扱いとなり、10年後に解約すれば、80%以上の保険料が戻ってくるのです。
受け取った保険料は雑収入となり課税対象となるが、退職慰労金や設備投資など、課税所得を打ち消せるだけの費用があれば節税効果は高くなります。
病気に関する簡単な告知をクリアすれば持病を持つ経営者でも加入できたこともあり、プラチナフェニックスは発売から1年半で7.3万件を販売する大ヒット商品となったのです。

その後、東京海上日動あんしん生命やアクサ生命、朝日生命などが同様の災害保障重視型の定期保険を発売し、2018年3月に販売した第一生命グループのネオファースト生命の「ネオdeきぎょう」は、傷害死亡しか保障しない第1保険期間を最短5年に設定し、その分、前払い保険料を多くして5年後の解約返戻率をピークに持ってくる設計にしました。
さらに、この商品は保険料に占める「付加保険料」の比率を高めて、保険料を高く設定しました。
保険料は、死亡保険金を支払う財源などになる「純保険料」と、保険会社の経費などからなる「付加保険料」の合計で決まります。
通常、同じ保障内容であれば、保険料が安いほうがよいはずだが、経営者向け保険では保険料が高ければ損金扱いの金額がそれだけ増えるため、利益を出している中小企業ほど節税効果が大きくメリットを感じやすくなるのです。

ほかの生保会社の商品でも付加保険料を高くする動きが見られます。
通常の法人向け保険では、保険料に占める付加保険料の割合は2~3割が適正ですが、これを6~7割に設定している会社もあったようです。
この結果、ほぼ同じ保障内容なのに保険料が3倍も違うこともあったようです。

金融庁も付加保険料の設定について問題視しています。
2018年6月以降に生保各社にアンケート(法人向け定期保険の付加保険料実態調査)を実施し、問題点を指摘された会社は、おおむね2019年4月から保険料を下げるなど商品内容の改定を予定していました。

「ネオdeきぎょう」の2018年3月の新契約年換算保険料は100億円を超えたようです。
第一生命の営業職員経由の販売も加わった2018年4月~12月のネオファースト生命の新契約年換算保険料は前年同期比で40倍の888億円に膨らみました。
「国税庁にとっては、予定していた税収が取れない想定外の事態だったのではないか」との臆測も業界内では流れているようです。

現在、国税庁は生保各社に対して実施した経営者向け保険に関するアンケートや商品データをもとに、新しい税務取り扱いのルールを策定中です。
具体的には、保険種類を問わず、ピーク時の解約返戻率が50%超の商品について、損金算入割合が見直される可能性が高いようです。

この状況下で、現在生保各社は前述のプラチナフェニックスのような災害保障重視型の定期保険だけでなく、これまでの通達にのっとれば大手を振って販売できるはずの長期平準定期保険や逓増定期保険のうち、解約返戻率が50%を超える商品までも、新しい税務取り扱いルールが決まるまでは、販売休止にせざるをえない状況に陥っています。
販売再開は2019年5月末頃とも6月末頃とも臆測が流れているようですが、現時点では未定です。

深刻なのは、国税庁の新ルールが適用されるのが、新ルール以降の新契約だけなのか、新ルール以前の契約にまでさかのぼって適用されるのかということなのです。
国税庁の担当者は「現在検討中だが、過去にさかのぼって遡及適用の可能性もある」と話しているようです。

もし、遡及適用となれば現場の大混乱は必至でしょう。
保険料が全額損金扱いになると思って契約した保険の税務上の取り扱いが変わるため、保険契約そのものを解約する企業が増えるとみられます。
そうなれば保険会社は想定より早い段階で、解約返戻金の支払いに追われることになります。
代理店や募集人も、早期解約では代理店手数料の返還などを求められる可能性もあり、販売面の打撃は避けられないでしょう。

こうした国税庁などの動きに対し、「金融庁が保険商品を認可するときに、国税庁に法人税の取り扱いに関しての見解を聞いていれば、問題はこれほど大きくこじれなかったのではないか」という恨み節も中小企業経営者から漏れ聞こえてくるようです。

もともと節税を目的とした保険の存在そのものに懐疑的な声はありました。
相続・事業承継が専門の保険代理店「A・B・U・K・U」(アブク)の鉄尾猛司代表は「中小企業の経営者に万が一のことがあった場合に、相続・事業承継を円滑に進めるために加入するのが経営者向け保険の本来の役割。そのために最も必要なのは十分な死亡保障であり、節税だけを目的とした保険には、相続・事業承継の“そ”の字もない」と語っています。
保険料や解約返戻金が適正な水準で、万が一の死亡保障も備えた経営者向け保険はもちろん存在します。

今回、取材を進める中で、経営者向け保険を積極的に販売したある生保会社から、「法人向け保険はもう死んだ」という声も聞かれたようです。
しかしながら、それは時期尚早ではないでしょうか?
保険という商品は物品などとは異なり、販売してそれで終わりという類いのものではありません。
購入した時点(入口)では、顧客は保険の価値や効用を実感することはできません。
いったん販売したら、その出口(保険金や給付金、解約返戻金受取りなど)までしっかりとサポートする必要があります。
これはたとえ節税対策の保険であっても、その基本は変わらないでしょう。

例えば今回問題視された災害保障重視型の定期保険にしても、第1保険期間の10年間は、万が一病気で死亡しても、支払った保険料総額を下回るお金しか受け取れません。
経営者がそのことを理解していたとしても、遺族からすれば高い保険料と釣り合わない保障の低さに納得いかない思いの人も出てくるとみられます。
実際、すでに募集人との間でトラブルになっている例もあるそうです。

国税庁からは早晩今後の方向性が示されるでしょうが、たとえどのような内容の通達が出ようとも、経営者向け保険の在り方について生保業界として原点に戻って考え直す必要性があるでしょう。

遡及がないかビクビクしている保険会社や保険代理店の担当者は多いでしょうね。
何度かこのブログでも書いていますが、個人的には、そもそも保険が違った目的で使われていると思いますので、遡及をして、保険に関わる方々に改めて保険の目的を認識してほしいと思っています。
遡及となると訴訟が起こるのでしょうが、国税庁には毅然とした態度で取り扱いをきめてもらいたいですね。

国税庁はなぜ「節税保険」にとどめを刺したのか?について、どう思われましたか?


アマゾンが2年連続税金ゼロのからくり!

 Newsweekによると、世界最大のeコマースサイトでクラウドコンピューティング企業のアマゾン・ドットコム(以下、『アマゾン』という。)は、2年連続でアメリカ連邦税を1セントも払わないことがわかったようです。

アマゾンは、2018年の売上額は2,392億ドル、課税対象の純利益は112億ドルだったと発表しました。
2017年の56億ドルと比べてざっと2倍の儲けです。

これほど巨額の利益を上げておきながら、アメリカ連邦税をまったく払わずに済むのは、税法上の抜け穴を巧みに利用しているからです。
加えて、トランプ大統領が2017年に成立させた税制改革法(TCJA)による巨額減税の恩恵も受けています。
税制・経済政策研究所(ITEP)の報告書によると、トランプ減税のおかげで、アマゾンが2018年に支払うべき連邦法人税率は35%から21%に下がりました。

アマゾンは2017年度も、56億ドルの利益を上げながら払った税金はゼロでした。

ITEPの連邦税政策部門ディレクター、スティーブ・ワムホフ氏は、「アマゾンがどんな手を使っているのか、正確に知ることは難しい」と述べています。

「アマゾンは税務戦略を公表していないので、どのような抜け穴を利用しているのかはわからない。同社は漠然と税控除を利用したと言っているだけだ。トランプ減税で拡充された事業用固定資産の即時償却など、企業が取り得る方策はいくらでも考えられる」

ITEPの説明によると、トランプ減税によって、法定法人税の税率は35%から21%へと大幅に引き下げられました。
法人税率が下がったことに加え、トランプ減税には「おびただしい数の抜け道がある。それによって、利益のほぼ半分に課税される連邦と州の法人税を、当たり前のように回避している」と、ITEPのシニアフェロー、マシュー・ガードナー氏は指摘しています。

アマゾンは2011年から2016年まで、11%を超える税率でアメリカ連邦法人税を払ってきましたが、トランプ減税に乗じることで、その税率が今年はマイナス1%になります。
それに税控除などを加えた結果、アマゾンは1億2,900万ドルもの還付金を連邦政府から受け取るそうです。
昨年の還付金はさらに多く1億3,700万ドルでした。

ITEPのガードナー氏によると、アマゾンの税逃れをさらに助けているのは、従業員の持ち株と幹部に与えたストックオプションです。
その総額を控除することができるのです。

アマゾン創業者で最高経営責任者(CEO)のジェフ・ベゾスは、推定1,362億ドルの資産を持つ、世界一裕福な人間であることは言うまでもありません。

節税も利益の最大化、ひいては株主の利益の最大化につながりますので、節税策をとるのは、個人的には当然のことだと思います。
アマゾンなどを批判するのではなく、トランプ大統領など抜け穴の多い税制を作った方を批判すべきのような気はします。
トランプ大統領は元々経営者なので、法人を優遇する税制改正はどうなのかなぁと思います。
かと言って、一国だけではどうにもならないところもありますので、世界的に国家が強調して対応すべきなのでないのかと思いますね。

アマゾンの2年連続税金ゼロのからくりについて、どう思われましたか?


怒れる国税庁が鳴らした「生保業界再編」の号砲!

 このブログで何度も書いている話ですが、週刊ダイヤモンドによると、販売競争が過熱していた「節税保険」にようやくメスを入れた国税庁ですが、生命保険業界に動揺が広がる中、税務ルールの見直し策が再編の号砲を鳴らしてしまったようです。

生命保険業界で、中小企業経営者を主な対象にして販売競争が異常なほど過熱していた「節税保険(法人定期、経営者保険)」が、ついに販売停止になりました。

2019年2月13日、国税庁が生保41社の担当者を緊急招集し、法人における支払保険料の経費算入ルールについて、抜本的に見直すことを伝えたためです。

国税庁が見直しの方向性として生保各社に示したポイントは、大きく分けると3つあります。
①長期平準定期や逓増定期をはじめ、これまで商品個別に決めていた損金(経費)算入割合の通達を廃止すること
②新たな算入ルールについては解約返戻金の返戻率が50%を超える商品を対象とすること
③解約返戻金のピーク時の返戻率に応じて、損金算入の割合を区分けすること

国税庁の怒りが分かりやすいほどにじみ出ていますが、ここまでの大幅なルール変更を、生保各社は全く想定していなかったようです。

それだけに動揺は大きかったようですが、さらに担当者の顔を青ざめさせたのは、国税庁幹部の「いたちごっこを解消したい」という趣旨の発言だったそうです。

生保業界はこれまで、2008年の法人向け逓増定期や2012年の同がん保険をはじめとして、個別通達の抜け穴を通すようなかたちで、支払った保険料を全額損金(いわゆる全損)算入でき節税効果を高めた保険を新たに開発し、集中的に販売してはその後国税庁からダメ出しを食らうということを繰り返してきました。

そうした過去の経緯や、今回の節税保険ブームの火付け役が業界最大手の日本生命だったこともあり、「『必要悪』として国税庁も一定期間は目をつぶってくれている」という認識が一部で広がり、「いつものように個別通達の見直しまでが勝負だ」といった声すら漏れていたようです。

ところが、もはやそこに生保の期待していた予定調和はなく、あるのは「プラチナ型商品のような」と日本生命の商品を名指ししながら、いたちごっこと言い切って気色ばむ国税庁の姿だったわけです。

その姿を見て、多くの生保担当者たちの脳裏をよぎった事柄があるそうです。
「既契約遡及」です。

これまでの事例を見ると、2008年以降、逓増定期をはじめ3種の節税保険については、通達を見直した日以降の契約に対して新ルールを適用しており、既契約については不問としてきました。

しかしながら、国税庁がいたちごっこを解消しようと税務の抜本的な見直しを宣告しているため、今回ばかりは既契約についても新ルールを適用するというシナリオが現実味を帯びているのです。

もし、既契約についても新ルールを適用するとどうなるのでしょうか?
中小企業は期待していた節税効果を得られず、一定数の解約発生は避けられないことになり、業界の混乱は必至です。

そもそも節税保険は、多くの生保が税理士代理店などに高い手数料を払って中小企業に販売してもらっています。
そのため、早期解約の場合は、保険会社の費差益がマイナスになってしまうケースが大半とみられます。

代理店にとっても死活問題です。
早期解約の場合、受け取った販売手数料は保険会社に返す決まりがあり、ともすると大量の手数料戻入によって代理店の資金繰りが行き詰まる可能性があるのです。

国税庁との会合以降、多くの生保が節税保険の販売停止を決めたのは、これ以上国税庁の不興を買って、既契約に影響が及ぶような事態になることを、何としても避けたかったからです。

ただ、この一時的な販売停止すらも一部の生保にとっては大ダメージです。

なぜなら、新契約の大半が返戻率50%超の節税保険という生保もあり、国税庁が新ルールを適用するまでの間、販売する商品がほとんどなくなってしまうのです。

そうした事情を抱える一部の生保は、国税庁との会合後数日間は、同業他社の対応を無視するかのように販売を続ける姿勢を取っていたものの、既契約遡及の可能性を指摘されると、お茶を濁すように全損型商品に限って販売停止を決めたようです。

これまでも業界で縁起が悪いとされている地域への移転を検討する傍らで、経営基盤を固めるために出資を募っているという観測が絶えなかったところもあり、ここにきて国税庁にとどめを刺された格好です。

生保やその代理店の経営を監督する役目を担うのは金融庁だが、節税保険のブームによってその生殺与奪と再編の手綱は、今や国税庁が握り始めています。

そもそも節税保険でないと販売できないような生保はいらないと思いますし、何か改正があると、改正までは大丈夫ということで特需を生み出してきた生保業界には以前から疑問を持っていましたので、今回の国税庁の毅然とした対応で、生保業界が正常な姿になってほしいと思います。
個人的には、『既契約遡及』してもいいような案件ではないかと思っています。
そうなると、保険会社、保険代理店、保険の手数料が主要な収入源の税理士事務所などは大変でしょうね。
最初に発売した最大手の日本生命もどう対応していくのでしょうか?
どうなるか、興味津々でウォッチしていきたいですね。

怒れる国税庁が鳴らした「生保業界再編」の号砲について、どう思われましたか?


生命保険各社が「節税保険」を販売停止!

 このブログでも何度か取り上げましたが、日本生命保険など生命保険各社は、2019年2月13日、節税目的の加入が増えている経営者保険の販売を一時取りやめることを決めました。
国税庁が同保険の税務上の取り扱いを見直し、支払った保険料を損金算入できる範囲に制限をかける検討を始めるためです。
中小企業の節税ニーズをとらえて市場が急拡大してきましたが、転機を迎えています。

日本生命のほか第一生命保険や明治安田生命保険、住友生命保険が解約時の返戻率が50%を超える法人向け保険の販売を、2019年2月14日から停止しました。
外資系のメットライフ生命保険なども販売を止めます。
国税庁が、2019年2月13日、同保険の課税方法を定めた通達を見直す考えを生保各社に伝えました。
各社は、見直し案が固まるまで販売を自粛する方向のようです。

販売を停止する経営者保険は、中小企業が契約主体となり、経営者が死亡すると数億円単位の保険金が支払われます。
保険料を全額会社の損金に算入でき、途中解約すると保険料の大部分が戻ってくる設計で、実態は節税目的の利用が多くなっています。

国税庁は解約時に保険料の大部分が戻る前提の商品については、保険料を損金ではなく資産として計上すべきだとの考えのため、現在の商品が保険料の全額を損金処理できる点を問題視しています。
法人の保険料の税務上の取り扱いを定めた通達を見直して制限をかけるようです。

節税保険は中小企業経営者のニーズをつかみ、市場規模が数千億円にまで拡大しましたが、金融庁が節税効果を強調した販売手法などを問題視し、各社は商品設計や販売手法を見直す準備に入っていました。
国税庁が商品の根幹である税の取り扱いを見直すことで、より根本的な見直しを迫られました。

なお、節税効果の高い経営者保険は過去にも登場し、その度に国税庁が規制を重ねてきました。
今回は日本生命が2017年に出した新商品「プラチナフェニックス」をきっかけに各社がこぞって商品を投入しました。

国税庁がどう出てくるか興味深く見ていましたが、意外と対応が早かったですね。
この『節税保険』を販売して稼いでいる方もたくさんおられるでしょうから、どうなるか心配している方も多いでしょうね。
今後どうなるか楽しみにウォッチしたいですね。

生命保険各社が「節税保険」を販売停止したことについて、どう思われましたか?


外貨建て・節税保険めぐる攻防で金融庁の生保への「嫌悪感」が高まる!

 週刊ダイヤモンドによると、金融庁が、外貨建てと節税保険という生命保険会社の食い扶持にメスを入れ始めました。
2018年から続く規制強化に向けた取り組みの裏側で、金融庁内では生命保険会社への嫌悪感が否応なく高まっているようです。

生命保険会社とその経営を監督する金融庁の攻防が年明け以降、本格化しているようです。
舞台となっているのは、一時払い(一括払い)の外貨建て貯蓄性保険と、中小企業経営者を主なターゲットにした「節税保険」の2つです。
特に、外貨建て保険については主要な販路となっているメガバンクや地域銀行も巻き込んで、攻防が激しくなっているのです。

発端となったのは、2018年2月の生命保険会社役員との意見交換会で、金融庁は、「投信と類似の貯蓄性保険商品は(中略)各種のリスクや費用を除いた後の実質的なリターンについて、投信と同じレベルの情報提供・説明が求められる」との見解を伝えています。
低金利による運用難で、米ドルや豪ドルといった外貨建ての貯蓄性保険の販売に生命保険会社各社が傾注する中で、運用利回りや元本割れ、為替リスクなどの情報提供が、分かりやすく行われていないという実態が散見されたためです。

その後、生命保険会社が対応を渋るような様子をみせる中で、金融庁は2018年9月、金融行政方針の中で改めてこの問題を取り上げ、募集(販売)ガイドラインを改定し、各種費用を除いた「実質的な利回り」など、顧客本位に向けた情報を表示するよう求めました。

そこには金融庁首脳の強い意向もあったようですが、業界サイドの動きはなおも鈍かったようです。

2018年末に予定していた募集資料に関する指針の改定では、実質利回りなどに言及することを見送ろうとしたことで、金融庁が激怒し、急きょ年の瀬に生命保険会社の役員を集め、幹部が問題意識を改めて伝える事態になったわけです。

その9日後には、一時払いの外貨建て保険に関して、顧客に資する分かりやすい情報が載った募集資料とはこういうものだというひな形まで、金融庁はわざわざ示してみせています。

圧力をかわしきれなくなった業界サイドは2019年1月中旬、指針とは別に「積立利率、予定利率及び実質的な利回りの分かりやすい表示について」という資料を作成し各社に配布しました。
実質利回りなどを表示する際の定義について統一を図りましたが、文面に「拘束力を有するものではない」と明記することも忘れませんでした。

当局対応が稚拙で反抗することが多い外資系生命保険会社や、銀行における窓口販売への影響に一定の配慮をしたとみられますが、いつまで経っても後ろ向きの姿勢が抜け切れない状況に、金融庁内でため息が広がったのは言うまでもありません。

節税保険の販売を巡っても、金融庁のため息は深いようです。
2017年春以降、各社が保険料を全額損金算入できる新商品を投入し、販売競争が一気に過熱する中で、金融庁は節税効果を過度にアピールする販売手法を問題視し、調査票を配り、実態調査に着手したのが2018年6月のことです。

調べを進める中で、保険会社の経費の上乗せ分となる「付加保険料」で合理性が欠けていることが分かると、各社を呼びつけて速やかな見直しを迫ってきました。

年が明けると、複数の生命保険会社が4月に付加保険料を見直すことを金融庁に伝えているようですが、それまでの間商品を販売停止にするところまでは至っていません。

3月期決算の企業が多く、この3か月間が節税保険の一番の売り時のため、生命保険会社としては当局の意向を汲んで、バカ正直に販売停止するわけにはいかないわけです。

金融庁内では当初、「2月までに販売停止に追い込むべき」という強硬論も出ていたようですが、そうなると付加保険料の調整をしていない一部生命保険会社だけが、大手を振って販売できることになってしまいます。

結果として一部の生命保険会社に利益誘導したことにもなり兼ねないことから、今のところそこまでは踏み込んでいないようです。

現在は、節税手法について「将来に向けて保証されているものではない」などとした注意喚起文書を、顧客企業に配布するよう促している最中です。

ここで問題なのは、金融庁内で強硬論が収まったことをこれ幸いとして、一部の生命保険会社が「加入するなら(4月の保険料改定前の)今がおすすめ」とあおるような募集を足元で始めていることです。

当然ながら、金融庁もそうした実情を把握しており、「金融機関としてのプライドはないのか」(幹部)と半ばあきれ顔です。
それゆえ、金融庁内で生保への嫌悪感が高まり、沸点の低下が止まらないという状況に、業界サイドはどう向き合っていくのでしょうか?

下手を打てばさらなる規制強化というリスクがある中で、生命保険会社各社の足並みが全くそろわない現状を危惧し、業界内からは金融庁との「折衝役」を途中交代させるべきという声が漏れ始めました。

このブログでも何度か書いていますが、この攻防はどうなっていくのでしょうか?
個人的には、本来、保険は『節税』目的ではなく、『保障』目的だと思いますので、まずは生命保険会社がそこを再認識して、商品を販売してほしいですね。
『節税』目的をアピールしないと販売できないのであれば、どうなのかなぁ?と思いますね。
あとは、ほとんどの税金が増税の中で、法人税は減税の方向ですから、節税の効果は弱まっていくんですよね。
もちろん、金融庁にも商品設計をきちんと確認してほしいと思いますが。

外貨建て・節税保険めぐる攻防で金融庁の生保への「嫌悪感」が高まっていることについて、どう思われましたか?


金融庁が高い返戻金を問題視し「節税保険」の見直しを要求!

 中小企業経営者向けの死亡定期保険を巡り、販売現場で節税効果の㏚が過熱している問題で、金融庁が生命保険業界に一部商品の設計の見直しを求めたことがわかったようです。 こうした保険は保険料を経費算入する節税目的での加入が目立ち、一部で「節税メリット」をことさらに強調するような商品が出ています。

関係者によると、2018年11月中旬の金融庁と生保業界の意見交換の場で、金融庁幹部が一部商品について「(商品設計が)合理性や妥当性を欠く」などと指摘し、「適切な対応」を求めたようです。

「節税保険」は経営者らが高額の保険料を払って加入し、保険料は全額経費に算入し会社の利益を圧縮して節税します。 10年ほどで途中解約すれば「解約返戻金」で保険料の多くが戻ります。 同時に役員退職金の支払いや設備投資をすれば、返戻金も課税されずに済みます。

こうした保険は期間の前期は保障範囲が狭く、年齢を重ねた後期は保障範囲が広くなっています。 保険料は全期間で平準化され、前期は割高な保険料になります。 ただし、前期での中途解約を前提にすれば、多額の保険料支払いで節税し、解約返戻金で保険料も取り戻せると営業現場で強調されているようです。

今回金融庁が問題視したのは、保険料や返戻金が不自然に高く、節税メリットが強調されがちな商品です。

保険の商品設計は金融庁の認可が必要で、保険料や返戻金を極端に引き上げるのは難しくなっています。 そこで一部商品では、営業経費などが含まれる「付加保険料」を後期に多く見積もっていました。 付加保険料は金融庁の認可が不要なのです。 この手法で保険料と返戻金の水準を引き上げ、節税メリットをさらに強調していました。

金融庁は2018年6月以降、各社へのアンケートや聞き取りで実態を調査し、一部の商品を問題視しており、今回見直しを求めました。

すでに金融庁の調査を受け新商品の発売が延期されたケースもあり、さらに今回の見直し要求で、発売中の商品にも影響が出る可能性があります。

ただし、今回金融庁が問題視したのは付加保険料の部分だけで、業界はこの保険自体は問題ないと主張しています。 2017年春に、保険料が全額経費に算入できるタイプの商品を発売してブームを起こした日本生命保険の三笠裕司常務は先日の2018年9月中間決算会見で、「短期解約を推奨する商品ではない。保障ニーズに応える商品だ」と述べました。 明治安田生命の荒谷雅夫専務も、「節税の部分についても説明するだろうが、保険本来の目的を丁寧に説明する」と話しました。

今年もこの手の保険をたくさん販売して稼いでいる保険の営業マンや会計事務所があるようですが、保険代理店もやっている僕としては、個人的には節税ありきではなく、『何のための保険か?』ということを考えて、保険を販売しないといけないなぁと改めて思います。

金融庁が高い返戻金を問題視し「節税保険」の見直しを要求したことについて、どう思われましたか?


金融庁が「節税保険」の監督を強化し発売延期する新商品も!

 主に中小企業経営者向けの死亡定期保険を巡り、生命保険の販売現場で「節税」アピールが過熱し、金融庁が監督を強化しているようです。 一部の商品設計は保険の趣旨を逸脱しかねないとみて、各社に繰り返し調査して説明を要求しており、一部で新商品の発売延期の動きも出ているそうです。

問題の保険は、経営者らの死亡時に高額の保険金が支払われる定期保険で、保険料は条件次第で全額経費扱いにでき、加入者が経営する企業の利益を減らして節税できます。 保険期間は数十年だが10年ほどで中途解約すれば高い返戻金が得られ、支払った保険料の多くを取り戻せます。 中途解約と役員退職金などの支払時期を合わせれば、返戻金への課税も回避できます。

既存の同種の商品では、国税庁が保険料の一部を経費算入できなくするなどしました。 しかしながら、20174月、日本生命保険が全額経費算入できる商品を発売しました。 その後、各社が追随して、返戻金がより多く得られる商品も登場し、販売現場で「節税」㏚が過熱しました。

これに対し、金融庁は、一部商品では「付加保険料」と呼ばれる営業経費が保険期間の後期に大幅に高くされ、前期も含む保険料全体が引き上げられ、返戻金が多くなっていることを問題視しています。 6月以降、各社へのアンケートなどで保険料の算出根拠を繰り返し問い、追加説明を求めているようです。

金融庁の「厳格化」に波紋が広がり、オリックス生命は来月予定だった経営者向け保険の発売の延期を代理店に通知しました。 代理店への書面で「(金融庁の)調査への対応を継続している」と記載しています。 オリックス生命は、「金融庁による対応次第で、いったん販売してしまうと顧客に迷惑をかける可能性がある」(広報)と説明しているようです。

販売後にどうこういうのもどうかと思いますが、実質、節税が目的となっている保険商品はどうなのかなぁと疑問に思います。 この商品ではないですが、節税が目的の商品を販売するがために、税務上リスクが高いということで反対する顧問税理士がいる場合、代わりの税理士を紹介して税理士を変えさせたうえで保険商品を販売している保険代理店がいるような話を先日耳にしましたが、今まで否認されていないからO.K.というわけではなく、保険の入口から出口まで合理性があるかストーリーを描けるかどうかを、会社も保険会社も保険代理店も税理士も考えないと、将来痛い目にあうような気はしますね。

金融庁が「節税保険」の監督を強化し発売延期する新商品も出てきていることについて、どう思われましたか?


節税目的の経営者向け大人気保険に「待った」をかけた金融庁vs生保の戦い!

 週刊ダイヤモンドによると、個別の保険商品の販売実態について金融庁が異例の調査に踏み切ったことに、生保各社は警戒を強めているようです。
 大人気の経営者保険に対し、金融庁が実態調査「とうとう来たなという感じですね」と、6月中旬、金融庁から送られてきた1通の書類について、国内生命保険会社の幹部はこうつぶやいたようです。
 書類とは、中小企業経営者などを対象にしたいわゆる「経営者向け保険」について、「付加保険料の設定状況」などを尋ねた調査用紙で、626日を回答期限としていました。
 経営者向け保険を巡っては、2017年春に最大手の日本生命保険が、「プラチナフェニックス」の愛称で商品を投入したことで市場に一気に火がつき、大手を始め他の生保も相次いで追随したことで、販売が過熱しています。
 各社とも「傷害保障」「生活保障」などとパンフレットでうたい、経営者が倒れたときの事業リスクをカバーする保険としていますが、その実態は紛れもなく企業向けの「節税商品」です。
 なぜならば、支払った保険料の全額を「損金」として算入できる仕組みがあるため、税引前利益を保険料で“相殺”し、法人税などの負担を軽減できるからです。
 単純な返戻率だけを見ると80%前後と、支払った保険料を下回るお金しか戻ってこない計算になりますが、法人税などを支払った場合と比べた「実質返戻率」は、2年目からプラスになる設計のものが多く、5年も経てば120%を大きく上回る水準になります。
 第一生命グループのネオファースト生命保険が20183月に発売した「ネオdeきぎょう」は、その返戻率の高さから、3月単月でANP(新契約年換算保険料)が120億円に達するなど、多くの企業が決算期末を迎える3月は「お祭りのような状態」(保険代理店関係者)だったそうです。
 しかしながら、そのようなタイミングで金融庁が「待った」をかけたのです。
 そもそも、金融庁が個別商品の販売状況について実態調査に踏み切るのは異例のことです。
 ところが、販売現場の過熱ぶりや、足元で新たな商品認可の審査も相次ぐという実情を踏まえて、調査によって生保各社を牽制する狙いがあるとみられます。
 調査の中で詳細な報告を求めている付加保険料については、2018年春以降に外資系生保などが発売している商品の中に「保険期間によって大きな差をつけることで、返戻率を高めている」(金融庁幹部)として、当局は目を光らせているようです。
 調査によって、今後生保各社には付加保険料の見直しの圧力がかかることになりますが、外資系生保の幹部によると、返戻率を高める“裏ワザ”は「付加保険料以外にも、まだたくさんある」ようです。
 そうであれば、金融庁による実態調査に過敏に反応する必要はないように思えますが、冒頭の生保幹部の発言のように警戒を強めているのは、一体なぜなのでしょうか?
 それは、保険料の全額損金算入という経営者保険の根幹部分が、今後、否認される可能性が出てきたからです。
 全損の認否自体は国税庁が担っているものの、情報連携をする中で金融庁がその「前段階」として実態調査に着手したと、生保各社は捉えているわけです。
 生保は過去にも、逓増定期やがん保険を始め、全損タイプの経営者向け保険をこぞって販売しては、その後、国税当局から“ダメ出し”を受けるということを繰り返してきた経緯があります。
 国税庁からいつ全損否認の通達が示されるか、その時期を見極めながら、生保各社の「駆け込み販売」が今後本格化することになるでしょう。
 T&A masterによると、①当局、節税効果の高い「一定期間災害保障重視型定期保険」を問題視。現在の「全額損金算入」が見直される恐れ。過去の例からすると、損金算入割合が1/2に圧縮される可能性、②早ければ年内に通達改正も。ただし、過去の例からすると、改正通達は施行日前の契約には遡及しない公算とありますので、特需が発生する可能性がありますね。
 節税目的の経営者向け大人気保険に「待った」をかけた金融庁vs生保の戦いがあることについて、どう思われましたか?
カテゴリー
BLOG

BLOG(ファイナンス)

阿波銀行がスタートアップ支援の投資ファンド拡充し総額2.5倍に!

日本経済新聞によると、阿波銀行と投資子会社の阿波銀キャピタルは、スタートアップを対象にしたファンドを拡充します。

創業間もない企業向けファンドを新たに立ち上げ、新規株式公開(IPO)を視野に入れる企業向けの既存ファンドの総額も倍増しました。

徳島県での創業支援を手厚くし、企業への出資を通して地域経済も盛り上げる狙いです。

新たに設立したファンドの名称は「あわぎんイノベーション投資事業有限責任組合(あわぎんイノベーションファンド)」で、先日立ち上げました。

存続期間は15年で、ファンド総額は5億円です。

阿波銀行と阿波銀キャピタルが出資し、阿波銀キャピタルが運営します。

対象となるのは阿波銀行が営業拠点を持つ四国や中国、関西、関東の企業で、特に徳島県内の企業への出資が多くなるとみています。

起業家育成を手がける徳島イノベーションベース(TIB、徳島市)の会員企業や、徳島ニュービジネス協議会(同市)の加盟企業、徳島大学発のベンチャーのほか、2023年開校の神山まるごと高専(同県神山町)の学生らによる起業への出資を想定しています。

1社当たりの出資額は原則1,000万円を上限とし、投資件数は35社ほどを予定しています。

創業したての企業は財務内容が厳しく、銀行による融資が難しいケースが多いです。

阿波銀行はファンドを通じて出資することで地方での起業を支援します。

投資対象の企業には阿波銀行の地方創生推進部や営業店、グループの阿波銀コンサルティングが窓口となり、阿波銀キャピタルにつなぎます。

創業支援として阿波銀コンサルティングが事業計画の策定をフォローします。

出資後は阿波銀キャピタルが事業計画の遂行状況の確認や取引先の紹介などにあたり、成長を後押しします。

阿波銀行は事業拡大やIPOを視野に入れる企業向けの投資ファンド「あわぎん未来創造ファンド」の総額も20億円に倍増しました。

イノベーションファンドと同じく阿波銀キャピタルと、2023年に設立したファンドです。

阿波銀行の長期経営計画ではスタートアップ向けファンド投資の目標を「2027年度に10億円」としていました。

想定より早く案件が集まったため、さらに10億円を上乗せする形です。

東京など都市部の新興企業を中心に、17社ほどに投資をしていきます。

阿波銀キャピタルとしては運営するスタートアップ向けファンドが2つになり、総額は25億円と従来の2.5倍になります。

阿波銀行はこれまで東京の企業への出資が多かったです。

新ファンド設立で「グループをあげて徳島のスタートアップを支援していきたい」としています。

既存ファンドの増額については都市部の企業への投資を通じ「徳島の企業とのビジネスにつなげるなど徳島経済の発展に貢献していきたい」としています。

阿波銀行は2023年7月に投資専門の子会社として阿波銀キャピタルを設立しました。

創業支援のファンド運営のほか、事業承継ファンドも手掛けています。

阿波銀キャピタルは出資件数が増加しており、体制拡充へ人員増も検討しています。

1社当たりの出資額は原則1,000万円を上限というのはメーカーとかだと少なすぎないのだろうかと思いますし、徳島県にそれほど出資先があるのだろうか?(結局、東京の企業になるのではないだろうか?)と思ったりはしますが、徳島県から将来大きくなるスタートアップが出てくれば、四国の活性化につながるでしょうから、良い投資先を見つけてほしいと思います。

阿波銀行がスタートアップ支援の投資ファンド拡充し総額2.5倍になったことについて、あなたはどう思われましたか?


外食の「日銭商売」が変調し代金回収期間が10年前の2倍となり成長資金に影響も!

日本経済新聞によると、キャッシュレス化の浸透で売上債権の回収期間が長期化している外食大手の「日銭商売」が変調しています。

電子決済が一気に浸透したことで、販売後に何日で代金を受け取れるかを示す売上債権回転日数は15日強と10年前の2倍近くに延びました。

代金回収期間の長期化は資金繰りの悪化につながります。

成長投資の資金確保にも響くキャッシュフローへの株式市場の注目は高く、各社で対策が欠かせません。

東証プライム市場に上場する主な外食企業37社を対象に日本経済新聞が集計しました。

商品販売後から売上高に計上されるまでの期間を示す売上債権回転日数は、2025年7〜9月期(一部5〜7月期や6〜8月期も含む)に15.3日と、10年前の15年7〜9月期の7.9日から大きく延びました。

主要因はキャッシュレス化です。

以前、飲食業は販売後、すぐにお客から代金を回収でき日銭商売といわれていましたが、クレジットカードや電子マネーによる決済が広まり状況は一変しました。

経済産業省によると、企業に現金が支払われるまでの時間が長いキャッシュレス決済の比率は、2024年に42.8%と2019年(26.8%)から16ポイント上昇しました。

新型コロナウイルス禍で接触を避ける動きが広がり、延びに拍車がかかりました。

QUICK・ファクトセットによると、牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショーホールディングスの売上債権回転日数は2025年3月期に16日と、10年前の4.7倍になりました。

「クレジットカードや電子決済の導入が増え、売掛金の入金が遅くなっている」(同社)そうです。

中華料理チェーン「日高屋」のハイデイ日高も2025年2月期は11日と、10年前の0.2日から急激に延びました。

原材料などの代金の支払いも含めたお金の回収までの日数を示すキャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)でみても、外食37社は2025年7〜9月期に9.2日と10年で約2.5倍になりました。

CCCは売上債権回転日数と在庫回転日数を合計し、買い入れ債務回転日数を差し引いて求めます。

長期化で資金繰り負担が増えれば、運転資金のやりくりがうまくいかず、成長投資などに充てるお金の捻出にも影響が出かねません。

こうした情勢を受け、吉野家ホールディングスは対策を進めています。

吉野家ホールディングスは、弁当のオンライン販売やスーパーへの外販も多く、売上債権の回収は重要なテーマです。

毎月、遅延がないかをレビューするほか、店舗での在庫管理も強化しています。

小沢典裕副社長は「今までは販売量や価格を中心に取引条件を交渉していたが、現金支払いの早さを基に取引先を変更することも検討する」と話しています。

売上債権については、電子決済業者からの回収期間の短縮や手数料引き下げなどは簡単ではありませんが、「回収期間を短くできるサービスを打ち出す決済業者も出ている」(あずさ監査法人の五島淳マネージング・ディレクター)。

電子決済は店員のレジ打ち業務の短縮による人件費削減など利点も多くなっています。

決済業者の選別や、材料調達の支払日のコントロールも含め、資金管理をうまくこなせるかを市場は注目しています。

キャッシュレス化が進むと、キャッシュレス決済を導入しないと、売上が減ってしまう可能性があります。

一方、キャッシュレス決済を導入すると、回収期間が長くなり、手数料も必要となってくるため、導入するかどうかは悩ましい問題ですね。

飲食店は、利益率が10%とか言われますが、手数料が2%とか取られると、厳しいですから。

外食の「日銭商売」が変調し代金回収期間が10年前の2倍となり成長資金に影響していることについて、あなたはどう思われましたか?


りそな銀行が2028年度までにベンチャー融資計1,000億円へ!

日本経済新聞によると、りそな銀行はスタートアップ向けの資金供給を増やすようです。

スタートアップに融資する「ベンチャーデット」などの実行額を2026年度からの3年間で900億円増やし、2028年度に累計1,000億円を目指します。

技術力などを担保にする新たな融資手段も活用します。

りそな銀行の岩永省一社長が日本経済新聞のインタビューで明らかにしました。

りそな銀行は2023年10月に総額100億円のベンチャーデットの融資枠を設けて以降、創業初期のスタートアップを中心に20社超に約60億円を融資した実績があります。

2025年度中にも100億円に達する見込みです。

岩永社長は「10年先、20年先の日本経済を支える企業を銀行が育てなければならない」と語っています。

現在は創業初期のスタートアップへの融資が中心ですが、成長期以降の企業も対象にします。

創業初期と比べて事業規模が大きいため1件当たりの融資額も増えます。

まずは自社の審査ノウハウを高めた上で、スタートアップに融資するためのファンドにも出資します。

創業初期の企業は赤字企業も多く、従来の審査基準をスタートアップへの融資にあてるのは困難です。

岩永社長は「成長性や将来性を評価する体制を整えたことで、コストに見合う融資ができるようになった」と話しています。

2026年にも企業の技術力や成長性を担保にする「企業価値担保権」を使った融資が解禁されます。

りそな銀行はこの仕組みを使った融資にも乗り出す方針です。

これまでのスタートアップ融資は無担保が前提でした。

岩永社長は「企業価値担保融資ができるようになれば、スタートアップをより支援しやすくなる」と語っています。

スタートアップへの融資は、難しいと思いますので、金融機関の審査ノウハウが必要ですね。

本来、その辺が金融機関の存在価値だと思いますが、りそな銀行のような金融機関が増えてくると良いですね。

ちなみに、りそな銀行は、中四国で広島県に1店舗しかないので、残念ですが。

りそな銀行の前身の大和銀行高松支店が以前はありましたが、りそな銀行になった頃になくなってしまいましたからね。

りそな銀行が2028年度までにベンチャー融資計1,000億円を目指すことについて、あなたはどう思われましたか?


日本政策金融公庫が与信費用の増加で1,196億円の最終赤字!

日本経済新聞によると、日本政策金融公庫が3日発表した2024年4〜9月期決算は、最終損益が1,196億円の赤字(前年同期は69億円の黒字)でした。

信用保証協会から保険を引き受ける事業で、保険金の支払いに備えて積む保険契約準備金の戻し入れ額が減少したのです。

貸出先の業績悪化に伴う与信関係費用も増えました。

日本政策金融公庫は民間金融機関が信用保証協会による保証付き融資を実行する際、保証協会から保険を引き受ける業務を手掛けています。

保険引受収益は戻し入れ額の減少に伴い、26%減の1,858億円となりました。

保険引受費用は保険金の支払い増加に伴い23%増の1,868億円でした。

与信関係費用は35%増の1,734億円で、条件変更や債務不履行が高水準となったことが響きました。

日銀の利上げに伴い金融機関の貸出金利は上昇傾向にあります。

取引先の中小企業からは「借入金利の上昇はボディーブローのように今後効いてくると思われ、なかなか大きな設備投資を行う気にはなれない」(土木建築業)といった声が出ていると紹介しました。

新型コロナウイルス関連融資に関する状況も公表しました。

2021年3月末までの貸付先約70万件のうち、2024年9月末時点で元金返済中が52.3%を占め、完済などは15.8%にとどまりました。

返済が厳しく条件を変更したのは7.2%と、2024年3月末の6.9%から高まりました。

日本政策金融公庫が、民間金融機関が信用保証協会による保証付き融資を実行する際、保証協会から保険を引き受ける業務を手掛けているということは、初めて知りました。

コロナ融資の返済が始まり、返済できない事業者が増えていると思いますので、予想された結果だと思いますし、今後もしばらく赤字が続くのではないかと思います。

噂では、日本政策金融公庫も積極的に融資していると聞きますし、保証協会は保証付の短期融資(ころがしを想定)に舵を切ったとも聞きますし、今後どうなっていくのかウォッチしていきたいですね。

日本政策金融公庫が与信費用の増加で1,196億円の最終赤字となったことについて、あなたはどう思われましたか?


資生堂が借入金返済のため2年ぶりに社債を100億円発行!

日本経済新聞によると、資生堂が普通社債(SB)を約100億円発行するそうです。

発行は、約2年ぶりです。

利回りなどの条件決定は、2024年12月6日を予定しています。

起債するのは満期までの期間が5年の普通社債で、調達する資金は借入金の返済にあてます。

主幹事には、大和証券とみずほ証券を指名しました。

2025年2月に償還予定の社債の借り換えに充てます。

社債発行は2022年12月に200億円発行したESG(環境・社会・企業統治)債の一種「サステナビリティ・リンク・ボンド(SLB)」以来となります。

長期発行体格付けは、ムーディーズ・ジャパンから「A3」(シングルAマイナス相当)を取得しています。

ムーディーズ・ジャパンは、2024年9月には信用格付けの見通しを「安定的」から「ネガティブ」へと引き下げています。

資生堂は、有利子負債が自己資本の何倍に当たるかを示す純負債資本倍率(ネットDEレシオ)が2024年9月末時点で0.18倍で、2023年12月末時点の0.06倍から上がっています。

資生堂は、2024年12月期の連結純利益(国際会計基準)は、前期比72%減の60億円を見込んでいます。

先日、増益としていた従来予想を一転減益に下方修正しました。

免税品向けや中国の化粧品販売が落ち込んでいます。

収益改善に向け、2024年から2025年にかけて日本での人員削減や中国での不採算店舗の閉鎖など400億円規模のコスト削減に取り組んでいます。

2024年11月29日には、新たな構造改革の発表を予定しています。

追加のコスト削減や中国戦略の見直し、欧米などの収益性向上に努めます。

資生堂は、驚くほど業績が悪化していますね。

それゆえ、社債発行して、借入金返済しないといけない状況に陥っているのでしょう。

ブランド力のある日本を代表する企業だと思いますので、ぜひとも構造改革を成功させて欲しいですね。

資生堂が借入金返済のため2年ぶりに社債を100億円発行することについて、あなたはどう思われましたか?


銀行支店の統廃合で乗り換え需要が生じ金利が上昇で信用金庫の存在感も上昇!

神奈川新聞によると、コロナ禍から経済が再開し、神奈川県内で信用金庫が存在感を高めているようです。

相互扶助の協同組織として、営利法人である銀行と経営理念の違いが際立っています。

金利上昇下で資金調達の敷居が高まり始め、地域に根付いた「寄り添いやすさ」が中小企業の支持を集めています。

大手行が神奈川県東部に構えていた支店が統廃合され、地元企業は取引を打ち切りました。

乗り換え先が信用金庫です。

銀行はコスト削減で店舗縮小が時流です。

企業側は「身近に相談先があるのは心強い」ようです。

一方、信用金庫担当者は「銀行支店の統廃合で乗り換え需要が生じ金利が上昇で信用金庫の存在感も上昇! の真価が試されている」と気負っています。

東京商工リサーチ横浜支店が2024年8月に発表した神奈川県内企業8万2千社の主力取引銀行(メインバンク)調査によると、21.9%を占めた横浜銀行が調査開始の2013年から12年連続で首位です。

金融機関は一様に融資先を拡大し、20位まで前年と変動はありませんが、注目はシェア率の高下です。

横浜銀行を含む地方銀行と主要行が軒並み低下する一方、神奈川県内に本店を置く8信用金庫のうち7信用金庫は小幅ながら上昇しました。

信用金庫勢トップで5位の横浜信用金庫は8%台に浮上しました。

2024年3月末の法人融資先は前年同期より484先増えました。

神名圭営業統括部長は「事業者支援こそ当金庫の強み。顔の見える営業活動が結実している」と手応え十分です。

2年前に東京都大田区と鎌倉市大船に新設した法人営業所が、新規先を掘り起こしています。

香川県でも、対応の変化により、あまり良い話を聞かない金融機関もありますが、他県でも同じような状況なんですね。

当然、金融機関もコスト削減などをしていかないと、将来生き残れないとは思いますが、我々会計事務所もそうですが、顧客の相談先としては上位に浮かぶ存在なので、手数料のことばかりを考えるのではなく、顧客のことを考えないとどんどん顧客は減っていくでしょうね。

銀行支店の統廃合で乗り換え需要が生じ金利が上昇で信用金庫の存在感も上昇していることについて、あなたはどう思われましたか?


3メガバンクが手形・小切手の発行を終了へ!

日本経済新聞によると、3メガバンクは2025年度中にも紙の約束手形、小切手の発行を終了するそうです。

三井住友銀行は2025年9月に既存の当座預金口座を持つ顧客向けの手形・小切手帳の発行を取りやめ、他のメガバンクも終える予定です。

取引先の企業は電子決済や銀行振り込みへの移行が必要になり、明治期以来、根強く続いてきた紙を使った商慣習は転機を迎えます。

約束手形は企業間取引の代金決済方法の一つで、将来の代金支払いを約束する有価証券を指します。

受取人は指定された期日以降に金融機関に手形を取り立てに出し、現金に換金できます。

経済成長期には手元資金に余裕のない発注企業の資金繰りに役立ってきましたが、近年は入金の遅さなど紙媒体に依存した決済の弊害が目立ってきていたのです。

三井住友銀行は、先日、2025年9月に既存の顧客向けの手形・小切手帳の発行を終了する方針を公表しました。

既に新規の当座預金口座の開設者への発行は停止しており、2026年9月末を手形、小切手の決済期限としています。

2026年10月以降は手形、小切手を使った決済ができなくなります。

未使用の手形、小切手帳は希望者を対象に、買い戻しを実施します。

2025年10月から決済時の入金に1件660円の手数料を新たに設けて移行を促します。

三井住友銀行で紙の約束手形や小切手を利用する企業は、中小企業を中心に約5万社にのぼります。

2023年度は同行だけで約170万枚の決済実績があり、金融界全体では年2,500万枚規模の取引がありました。

三菱UFJ銀行とみずほ銀行も近く手形、小切手の発行を終える日程を公表します。

発行済みの手形、小切手の扱いなどを詰めていますが、既存の顧客向けの手形・小切手帳の発行終了は2025年度中にも実現する見通しです。

3メガバンクが足並みをそろえることで、地方銀行なども今後追随する可能性が高いでしょう。

手形の交換は信用金庫、信用組合などを含め1,000超の金融機関が参加しています。

3メガバンクは今後、手形や小切手を使ってきた企業に対して代替サービスへの移行を促します。

インターネットバンキングによる振り込みや、決めた期日に金融機関の間で代金を自動送金する「電子記録債権」など電子取引が中心となります。

電子記録債権は紙の手形のように第三者に譲渡したり、融資を受ける際の担保として利用したりできます。

紛失や盗難のリスクもないため、メガバンクは企業決済の効率性や安全性が高まるとみています。

電子記録債権の利用実績は2023年に約700万件と紙の手形・小切手に比べ少ないものの、利用件数は年率2割のペースで伸びています。

手形は期日まで代金の支払いが猶予されることから、企業の資金繰りの緩和に役立ってきました。

ただし、大企業を中心に決済の電子化が進み、近年は利用の減少傾向が目立っていました。

政府も2021年の成長戦略実行計画で、手形の利用廃止や電子化の促進を打ち出していました。

メガバンクが実際に手形や小切手の発行を終えることで、中小企業の金融取引でも紙から電子への移行が決定的になります。

ところが、企業間取引を電子化するには、買い手と売り手の双方が同時に対応する必要があります。

中小企業の資金繰りへの影響を抑えるには、下請けの代金を適切な条件で支払うなど大企業を頂点とするサプライチェーン(供給網)全体への働きかけも欠かせません。

海外ではシンガポールが2025年末までに企業間の小切手のやり取りを廃止する予定であるほか、米欧でも銀行振り込みや電子決済への移行が進んでいます。

世界的に電子決済への移行は不可逆的な流れで、手形や小切手の廃止がその流れを加速することになります。

▼約束手形

将来の支払いを約束する有価証券のこと。

支払期日を指定して手渡すことで買い手の企業にとって支払いまでの資金繰りに役立つほか、売り手にとっても手数料を支払って代金を先んじて受け取れる利点がありました。

明治時代の手形交換所以来の日本独特の商慣行で、経済成長期には企業の資金不足を補う役割を果たしました。

ただし、近年は銀行での振り込みなどの支払いが主流の欧米に比べ支払いまでの期間が長いといった弊害も目立ってきました。

「紙」でのやりとりが必要になるのも難点で、紛失などのリスクがあったのです。

デジタル化を進めたい政府の方針も背景に、全国銀行協会は手形や小切手の電子化に向けた対応を進めてきました。

支払期日を指定して支払う仕組みの代替として有力視されるのは電子記録債権と呼ぶ仕組みで、2008年施行の電子記録債権法で導入されました。

現金化や譲渡、担保としての利用などは従来の手形と同様に可能で、事務を効率化する利点は大きいとされます。

導入の広がりが課題となっており、紙の約束手形の廃止によって電子への移行が加速するかが焦点となるでしょう。

個人的には、手形・小切手の廃止には賛成です。

管理的な手間やコスト、盗難などのリスク、手形を発行しているからゆえ不渡りが生じることなどを考えると、廃止が望ましいでしょう。

廃止となると、でんさいにシフトすることになると思いますが、早く、でんさいが一般的になって欲しいと思います。

ただし、でんさいを資金化するときに相手先によっては資金化できないリスクは残ると思いますので、何らかの対策は必要になるかもしれませんね。

3メガバンクが手形・小切手の発行を終了することについて、あなたはどう思われましたか?


中小企業の資金繰り改善が狙いで約束手形の支払期日を60日以内に短縮へ!

YAHOO!ニュースによると、中小企業庁と公正取引委員会は、2024年11月から約束手形の支払い期日までの期間「手形サイト」を60日以内に短縮するよう各業界に要請しています。

長期の手形は、下請け企業の資金繰りを圧迫する要因となるため、手形サイト短縮で中小企業の経営改善につなげ、賃上げや設備投資を後押しする狙いです。

今後、60日を超える手形サイトは、行政指導の対象となります。

中小企業庁と公正取引委員会は、以前から手形サイトについて、繊維業では90日、その他の業種では120日を超える場合、下請法違反の可能性があると指導してきました。

両者が連名で、各産業の業界団体・金融機関・監督省庁等に対して出した要請の概要は、以下のとおりです。

①行政指導の対象
手形サイト等が60日を超える場合は「割引困難な手形」等にあたるとして行政指導の対象とする。

ファクタリング(事業者が保有する売掛債権などを、期日前に一定の手数料を差し引いて買い取るサービス)などの一括決済方式も含まれる。

②下請法対象外の取引
下請法対象外の取引においても手形サイト等を60日以内に短縮すること。

可能な限り現金での支払いを行う。

特に建設工事や大型機器の製造など、納期が長期にわたる取引における前払い比率や期中払い比率の向上を求めている。

③三者契約の徹底
一括決済方式の加入は下請事業者の自由意志によるものであること。

親事業者・下請事業者・金融機関の間の三者契約が必要であることが徹底されること。

④資金繰り支援
手形サイトの短縮に取り組む事業者に対しては、資金繰りの支援を丁寧に行い、事業者の状況に応じた柔軟な対応を行うこと。

手形サイトの期間短縮に対しては、サプライチェーン全体で資金繰りに及ぼす影響を考慮し、支援策を講じながら進めることが求められる。

事業承継にも当然関係しており、後継者は取引先の支払いサイト・回収サイトについて理解しておく必要がある。

場合によっては経営者の交替に合わせて支払いサイト・回収サイトの変更が必要になるケースも発生する可能性がある。

職業柄、手形をサイトなどを目にすることが多いですが、120日サイトって長すぎますよね。

例えば、月末締め、翌月末起算120日サイトだとすると、製品を売ったり、サービスを提供してから、現金化するまで、150日~180日、つまり、5か月から6か月かかるわけですから。

ある意味、短縮は当然のような気はしますが、行政指導をきちんとして、中小企業が資金繰りに困ることのないようにしてほしいですね。

中小企業の資金繰り改善が狙いで約束手形の支払期日を60日以内に短縮されることについて、あなたはどう思われましたか?


企業価値を担保にした融資をメガバンクが活用に向け準備!

日本経済新聞によると、企業の技術力や成長性といった事業価値を担保に融資できるようになる新法が成立し、メガバンクが活用を探ろうと準備を進めているようです。

不動産、生産設備を持たないスタートアップや、後継者難で事業譲渡を検討する中小企業が資金調達しやすくなりますが、事業の成長性を見極める銀行の目利き力が重要になってきます。

先日成立した「事業性融資推進法」は、担保の登記システム更改などを経て2年半以内に施行されます。

最大のポイントは、企業の持つ事業価値全体に担保権を設定できる「企業価値担保権」を新設したことです。

一般的に銀行が企業に融資する場合、返済されないリスクに備えて担保や保証をとります。

経営者個人の資産が対象の経営者保証を利用したり、企業が持つ不動産を担保にしたりすることが多くなっています。

在庫や売掛債権など「動産担保」と呼ぶものもあります。

これらは企業が傾いたときに企業活動に欠かせないオフィスや生産設備を失いかねず、企業再生の足を引っ張る要因になっていました。

スタートアップなど新興企業は担保として差し出せる手持ちの資産が少なく、融資を受けにくい課題がありました。

企業価値を担保にできるようになれば、資産を持たなくても成長が見込める事業モデルなどに融資しやすくなるのです。

ただし、担保は本来、融資先企業が立ちゆかなくなった際に債権を保全するためのものです。

企業の業績と直接連動しない不動産や経営者自身の財産であれば、価値が大きく目減りしないのです。

一方、企業価値は事業環境が悪くなれば減少、消失するリスクがあります。

そのため債権者である銀行が、中小企業などに日頃から目を配り、事業が傾き始めたら早期に経営支援や再建に取り組む意識が高まりやすくなります。

金融庁の有識者会議の委員を務めた長島・大野・常松法律事務所の井上聡弁護士は、「銀行など担保権者も融資先を支えようとするインセンティブが生まれるという点で画期的だ」と評価しています。

みずほフィナンシャルグループは、部門ごとにどのような活用が可能かアイデア会議を開きました。

受託者が担保権の管理や保全を行う担保権信託など、類似の手法をみずほ信託銀行が手がけています。

三井住友銀行は外部講師を招き、行内で勉強会を開催しました。

実務上の論点を洗い出すなど、準備を進めます。

導入には目利き力を高められるかという課題もあります。

「うちの行員が対応できるか未知数だ。まずはメガの動きをウオッチする」と、ある地方銀行の頭取はこう話しています。

地銀の多くが融資する際に使うのは、企業の貸借対照表や損益計算書、調査会社の評価を機械処理にかけ、評点を出して債務者区分する方法です。

企業価値担保権が導入されれば、企業のノウハウや技術力、将来性など財務諸表に表れない価値を行員が評価する必要があります。

特に、将来キャッシュフローの現在価値をはかるディスカウントキャッシュフロー法(DCF法)がよく使われますが、地銀などになじみは薄いです。

「営業の現場が案件を取ってきても審査部門が対応できるのかが心配だ」(金融庁)との声も漏れているようです。

金融庁は、担保や保証に依存せず事業そのものの成長性を見極めて貸し付ける「事業性融資」を金融機関に促してきました。

初めて文言として登場したのは2014年で、今からちょうど10年前のことです。

事業者との綿密な関係性によって得た情報をもとに貸し出す、リレーションシップバンキング(リレバン)の一環として推奨してきました。

地銀もこの動きに呼応して決算説明資料などで「事業性融資」という項目を導入しましたが、実態は「ほとんどが担保融資や保証協会付き融資だ」と金融庁幹部は明かしています。

新法の制定過程で、金融庁は、定期的に地銀や信金の幹部に企業価値担保権のコンセプトや活用策についてレクチャーを重ねてきました。

金融機関、事業者それぞれに対応する支援機関を民間に設け、助成金などで支援することも視野に入れているようです。

綿密な制度設計と銀行の本気度が試されます。

企業価値を担保にした融資はできるのでしょうか?

事業性融資もほとんどできていないでしょうから。

個人的には、バリュエーション業務(株価算定業務)をやっているので、いわゆるDCF法を使って計算を行うことがあるのですが、説明しても分かる方は少ないですし、恣意性の入る余地が多分にありますので、地銀や信金は経験がないとなかなか厳しいでしょうね。

企業価値を担保にした融資をメガバンクが活用に向け準備していることについて、あなたはどう思われましたか?


商工中金が2025年4月の民営化に向け財務省が株売却へ7月に入札を開始!

共同通信によると、財務省は、先日、中小企業への融資を担う政府系金融機関の商工中金を2025年4月にも民営化する見通しだと発表しました。

政府が保有する約46.5%の商工中金株を売却するための一般競争入札を2024年7月に開始し、2025年3月末までに売却手続きを終える予定です。

株式の売却先は中小企業のほか、中小企業関連の組合や団体に制限します。

財務省は売却額の見通しを明らかにしていませんが、証券会社の店頭扱いによる売買価格から単純計算すると、1,700億円を超える可能性があります。

商工中金を巡っては、民営化に向けた改正商工中金法が2023年6月に成立し、政府が保有する全株式について、2年以内に売却するよう定めています。

個人的には、民間の金融機関と同じレベルで競争させるべきだと思っていますので、商工中金の民営化はよいことだと思います。

そのうえで、金融機関は多すぎると思いますので、(金利ではなく)サービス等で競って、淘汰されたり、統合したりしていけばよいと考えています。

商工中金が2025年4月の民営化に向け財務省が株売却へ7月に入札を開始することについて、あなたはどう思われましたか?


保証料率の上乗せにより経営者保証を提供しないことを選択できる信用保証制度等を開始!

法人である中小企業者が、一定の要件を満たした場合に、保証料率の上乗せを条件に保証人による保証を提供しないことを選択できる信用保証制度等が創設され、2024年3月15日から取扱いを開始されました。

2022年12月23日、経済産業省は金融庁・財務省とも連携の下、①スタートアップ・創業、②民間金融機関による融資、③信用保証付融資、④中小企業のガバナンス、の4分野に重点的に取り組む「経営者保証改革プログラム」を策定しました。

同プログラムでは、「経営者保証に関するガイドライン」(以下「経営者保証ガイドライン」という。)が定める経営者保証を提供することなく資金調達を受ける場合の要件(①法人・個人の資産分離、②財務基盤の強化、③経営の透明性確保)を充たしていれば経営者保証を解除する現在の取組を徹底するとともに、経営者保証ガイドラインの要件のすべてを充足していない場合でも、経営者保証の機能を代替する手法を用いることで、経営者保証の解除を中小企業者が選択できる制度を創設することなどが明記されました。

こうした背景等を踏まえて、中小企業の4割が利用している信用保証制度において、経営者保証に依存しない融資慣行の確立を更に加速させ中小企業の事業の発展を後押しするため、以下の3つの制度を創設し、2024年3月15日から保証申込の受付を開始しました。

なお、本制度の利用に関しては、金融機関または最寄りの信用保証協会にお問い合わせください。

1.事業者選択型経営者保証非提供制度(横断的制度)の創設について
信用保証付融資において、一定の要件を備えた中小企業者が保証料率の上乗せを条件として経営者保証を提供しないことを選択できる制度です。

本制度を様々な信用保証付融資に適用することで、経営者保証を提供することなく融資を受けることができます。

●事業者選択型経営者保証非提供制度の概要●
<要件>
次の要件のいずれにも該当すること(*)
① 過去2年間(法人の設立日から2年経過していない場合は、その期間)において決算書等(*1)を申込金融機関の求めに応じて提出していること。
② 直近の決算において代表者(*2)への貸付金等(*3)がなく、かつ、代表者への役員報酬、賞与、配当等が社会通念上相当と認められる額を超えていないこと。
③ 直近の決算において債務超過でない(純資産の額がゼロ以上である)こと又は直近2期の決算において減価償却前経常利益が連続して赤字でないこと。
④ 上記①及び②については継続的に充足することを誓約する書面を提出していること。
⑤ 中小企業者が、保証料率の上乗せにより保証人の保証を提供しないことを希望していること(*4)。

(*)法人の設立後最初の決算が未了の者の場合にあっては①から③までに掲げるものを、法人の設立後最初の2期分の決算が未了の者にあっては③に掲げるものをそれぞれ除く。

<保証料率>
上記の③の要件の両方を満たす場合
→信用保証協会所定の保証料率に0.25%上乗せ
上記の③の要件のいずれか一方を満たす場合又は法人の設立後2事業年度の決算がない場合
→信用保証協会所定の保証料率に0.45%上乗せ
<保証人>
不要

<対象となる保証>
無担保保険(限度額8,000万円)に係る保証など。
<その他>
原則として、本制度を適用する個別の保証制度等の取扱いに準じる。
(*1) 原則、決算書とするが、必要に応じて試算表や資金繰り表等も含む。
(*2) 「代表者」には代表権を持つ者のほか、代表者に準ずる者も含む。
(*3) 「貸付金」以外の金銭債権(仮払金・未収入金等)も含み、少額のものや事業の実施に必要なものは除く。
(*4) 経営者保証を不要とすることができる既存の保証制度等については、本制度によらず、引き続き従前の取扱いが可能。

2.事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度(国補助制度)について
前記1.の横断的制度の活用を一気に加速していくため、当初3年間(2027年3月末まで)の時限措置として、上乗せされる保証料率の一部を国が補助する信用保証制度を創設します。
●事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度の概要●
<要件>
前記1.の事業者選択型経営者保証非提供制度(横断的制度)の要件と同じ。
<保証限度額>
8,000万円
セーフティネット保証(4号・5号)の場合は、別枠で8,000万円
<保証期間>
(1)一括返済の場合:1年以内
(2)分割返済の場合:10年以内(据置期間は1年以内)
<保証料率>
前記1.の事業者選択型経営者保証非提供制度(横断的制度)の保証料率と同じ。
<保証料補助>
保証申込日に応じて、次の補助率に相当する額を国が補助します。
・2024年3月15日~2025年3月31日の保証申込分
補助率 0.15%
・2025年4月1日~2026年3月31日の保証申込分
補助率 0.10%
・2026年4月1日~2027年3月31日保証申込分
補助率 0.05%
<保証人>
不要
<取扱期間>
2027年3月31日まで
3.プロパー融資借換特別保証制度について
経営者保証を求めない取組による信用収縮を防止し、民間金融機関における取組浸透を促すために、例外的に、既往のプロパー融資(*)(経営者保証あり)から信用保証付き融資(経営者保証なし)への借換を認める保証制度を時限的に創設します。
(*) 信用保証協会の保証を付さない融資のこと

●プロパー融資借換特別保証制度の概要●
<要件>
以下の全ての要件を充足する法人
① 資産超過であること
② EBITDA有利子負債倍率(*1)が15倍以内であること
③ 法人・個人の分離がなされていること
④ 申込日(*2)において返済緩和している借入金がないこと

(*1) EBITDA有利子負債倍率=(借入金・社債-現預金)÷(営業利益+減価償却費)
(*2) 危機関連保証又はSN保証4号(新型コロナ)の指定期間内の場合は、指定期間の始期の前日でも差し支えない。

<対象資金>
借換資金(プロパー融資のうち、経営者保証を提供している事業資金の借換えに限る。)
<保証限度額>
保証限度額:2億8,000万円(組合等4億8,000万円)
申込金融機関における保証限度額は、プロパー融資のうち、経営者保証を提供していない残高の範囲内。
<保証期間>
(1)一括返済の場合:1年以内
(2)分割返済の場合:10年以内(据置期間は1年以内)
<保証料率>
0.45%~1.90%
<保証人>
不要
<取扱期間>
2027年3月31日まで
<その他>
申込金融機関において、次のいずれかの要件を満たす必要があります。
(1)経営者保証を不要とし、かつ、保全のないプロパー融資を実行すること
(2)経営者保証を提供している既往のプロパー融資(本制度による返済部分を除く。)の全部又は一部について経営者保証を解除し、かつ、解除したプロパー融資については保全がないこと

<お問い合わせ先>
中小企業庁事業環境部 金融課 神崎
担当者:来島、青木、古川
電話:03-3501-1511(内線5271)
FAX:03-3501-6861

経営者保証を外す動きがどんどん加速していますね。

金融機関のスタンスは濃淡あると思いますが、思ったよりは簡単に外せるのではないかと思います。

我々公認会計士・税理士・社外CFOも腕の見せ所ですね。

保証料率の上乗せにより経営者保証を提供しないことを選択できる信用保証制度等を開始したことについて、あなたはどう思われましたか?


紙の手形・小切手サービスを大手銀行が廃止し発行停止も議論!

日本経済新聞によると、三井住友銀行やみずほ銀行が紙の約束手形、小切手のサービスを相次ぎ廃止するようです。

政府は2026年をめどに紙の手形・小切手の電子化を目指していますが、削減幅は2026年度の全廃に向けた全国銀行協会の当初計画の7割にとどまっています。

大手銀行が背中を押すことで、中小企業の業務負担を改善し生産性改善につなげる狙いがあるようです。

約束手形とは商取引における代金決済方法の一つで、将来の一定期日に代金を支払うことを約束した有価証券を指します。

受取人は指定された期日になったら金融機関に手形を取り立てに出し、現金に換金することができます。

手形による取引は、明治時代の手形交換所以来の商慣行です。

取引先への支払いが猶予されることから経済成長期には、手元資金に余裕のない発注企業の資金繰りに役立ってきました。

ただし、近年は入金の遅さなどの弊害が目立ってきました。

三井住友銀行が廃止するのは明細の一覧化のほか、「連続手形」と呼ぶ手形の用紙を1,000枚以上ひとまとめにして印刷したり、用紙に事前に支払い元の社名を印字しておいたりするサービスです。

廃止対象のサービスを利用する企業数は1,000社を超える規模になります。

みずほ銀行は企業がみずほ銀行に持ち込んだ取り立て手形の持ち込み日別、期日別の明細や入金予定を一覧にするサービスを2025年12月に廃止します。

三菱UFJ銀行もサービスの縮小を検討する方針です。

紙の約束手形、小切手を利用する企業にとっては手形の管理を自前でこなさなければならないなど利便性の低下につながります。

大手銀行が相次ぎ紙の手形サービスを縮小する背景には、2017年の未来投資会議で掲げた約束手形や小切手の電子化を目指す政府方針があります。

2021年の成長戦略実行計画でも5年後の手形の廃止や、小切手の全面的な電子化を目指す方針を盛りこみました。

全国銀行協会は2026年度末までに手形、小切手の交換枚数をゼロにする自主行動計画を定めました。

新規発行についてはすでに停止している銀行が多いようです。

三井住友銀行は2023年10月以降の新規の当座預金口座の開設者を対象に手形・小切手の発行を停止したほか、2027年4月以降を期日や振出日とする手形や小切手の取り立て受け付けを2023年末で止めました。

三菱UFJ銀行、みずほ銀行の両行も2023年9月に追随する方針を明かしました。

ただし、手形、小切手の利用縮小ペースは落ちてきています。

手形や小切手の電子化には支払い元、支払先が一体となった移行が必要となり、中小企業への周知は十分とはいえません。

手形や小切手での支払いの決済費用が値上げされても、なお他の決済手段に比べて高いと言い切れない事情もあります。

三井住友銀行は既存の当座預金の顧客向けに新規の発行に応じてきた手形・小切手の停止の議論を始める方針です。

三井住友銀行の手形・小切手類の利用件数は年数百万枚規模にのぼり、新規顧客向けに設けた当座預金の規定と従来の規定を統合することを検討しています。

三菱UFJ銀行とみずほ銀行も検討を進める意向を示しています。

政府は下請け企業への支払いに使う約束手形の運用をおよそ60年ぶりに改め、商品を納入し手形を発行してから決済までの期限を原則120日から60日以内に短縮する方針です。

電子化の恩恵を念頭に企業間決済の迅速化を後押しする狙いがあります。

大手銀行の新規顧客を対象にした手形、小切手の発行停止を受け、りそな銀行も2024年1月から新規顧客の発行停止に踏み切りました。

地方銀行でも群馬銀行や常陽銀行が当座預金口座の新規開設停止に踏み切るなど各行の動きが加速しています。

紙の手形がなくなっても、電子化された手形は残ります。

電子化された手形は電子記録債権と呼ばれ、全国銀行協会がやりとりを仲介する「でんさいネット」があります。

全国銀行協会は手形・小切手の電子化で年400億円近くのコスト削減効果があるとみています。

アメリカもかつては小切手主体でしたが、中小企業にも銀行振込やクレジットカードが浸透し始めているほか、中国でも手形の半分は電子化されているとされます。

労働力不足に悩む日本の中小企業にとって紙の手形の廃止は業務のデジタル化へ向けた好機になりそうです。

紙の手形や小切手は盗難や紛失のリスクもありますし、管理コストもかかりますので、早く電子化が当たり前になって欲しいですね。

紙の手形・小切手サービスを大手銀行が廃止し発行停止も議論していることについて、あなたはどう思われましたか?


世界最強のゴールドマン・サックスでも1年で撤退した日本の銀行業務の特殊さ!

Business Journalによると、アメリカのゴールドマン・サックス・グループ(GS)が日本での銀行業務から撤退するようです。

GSは2021年に日本で銀行免許を取得し、2023年4月からゴールドマン・サックス・バンクUSA東京支店を通じて主にトランザクション・バンキング業務を提供していましたが、すでに新規取引の受付を終了しています。

「世界最強の金融グループ」と呼ばれるGSは、なぜ開始から1年もたたないうちに日本での銀行業務からの撤退に追い込まれたのでしょうか?

GSは日本では、主にゴールドマン・サックス証券とゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントを通じて、投資銀行事業や資産運用事業を展開しました。

国内外の株式やデリバティブ、債券・為替商品をはじめとする投資関連サービス、M&Aアドバイザリー業務、社債発行をはじめとする企業の資金調達引受業務、自己勘定投資・運用などを行っています。

なかでもM&Aアドバイザリー業務では2023年まで7年連続で世界シェア1位であり、「世界最強」と呼ばれるゆえんともなっています。

「GSの強みはM&A業務などを通じて培った世界中の大企業との取引関係にあります。

M&Aや投資、提携などあらゆる面で顧客企業に有望な相手を見つけて引き合わせる力を持っているのです。

また、世界中に拠点を持ち、あらゆる金融サービスを手掛けているため、日本の銀行や証券会社と比較して圧倒的に幅の広い内容の提案を顧客企業に行うことができます。

商品開発からトレーディング、アナリスト、資産運用、営業まで多岐にわたる領域に高度なスキルの人材を揃え、さらに全部門がグローバルな規模で密に連携して日々の業務を展開しているのもGSの強力な武器」(外資系証券会社関係者)

GSは「投資銀行」とカテゴライズされることが多いですが、日本のメガバンクや地方銀行が手掛ける個人向け預金口座の運用や企業融資業務、決済業務など、日本で一般的に「銀行業務」と呼ばれるものは行っていませんでした。

2021年には日本で銀行免許を取得し、2023年からトランザクション・バンキング業務を始めるとして銀行業務に参入しました。

トランザクション・バンキング業務とは、口座管理、資金管理、送金、支払いなどを企業などから受託するものです。

GSはグローバルでシステムを構築しており、企業は24時間365日、世界160カ国、120の通貨での送金や資金管理などが可能となります。

「銀行業務から撤退といっても、GSは個人からの預金集めや企業融資をやっていたわけではなく、国内外への送金、資金管理を企業から受託しようとしていた。

ただし、日本の大手企業はこのあたりの業務はすでにメインバンクの大手銀行などに任せており、今さら外資系に乗り換える理由は少ない。

一方のGSもそれほどこの新事業に力を入れていた様子はうかがえず、『試しに少しやってみたものの芽が出なそうだ』ということで早々に撤退したということでは」(外資系証券会社関係者)

メガバンク関係者は言っています。
「GSは法人向けの投資銀行業務やトレーディングは強いが、この分野はそのときどきの市況に左右されて業績に波が生じる。一方、競合のモルガン・スタンレーが強い富裕層向けの資産管理業務は業績の振り幅が小さく安定的に利益を生むとされる。そのためGSも近年では資金管理の分野を強めようとしており、欧米では一定の成果が出ているようだ」

GSは2019年にアメリカのユナイテッド・キャピタル・ファイナンシャル・パートナーズの買収を発表し、個人富裕層向け資産管理事業に力を入れていましたが、当初見込んでいた成果を出せずに2023年に同事業を売却しています。

「日本に限っていえば、企業とメインバンクの関係は強固であり、それまでメインバンクにお願いしていた業務を簡単に『こっちのほうが便利なので外資に切り替えますね』とはならないし、事業会社にとって送金や決済は本業ではなく事務処理の一部なので、従来通りメインバンクに丸投げしたほうがラクという面もあるだろう。

こうした日本の特殊事情もGSの新規参入をはばんだのかもしれない」(メガバンク関係者)

世界的に強い企業でも、日本の商慣習などに勝てないということなんでしょうね。

日本でも、金融機関が多すぎると言われて久しいので、あまりおいしい業務ではないように思いますが。

一方、資産管理業務は、個人的には、ニーズはそれなりにあるのではないかと思っています。

世界最強のゴールドマン・サックスでも1年で撤退した日本の銀行業務の特殊さについて、あなたはどう思われましたか?


トモニHD社長は「公募増資で貸し出しニーズ応える」!

2024年03月12日(火)

日本経済新聞によると、徳島大正銀行と香川銀行を傘下に持つトモニホールディングス(HD)は、2023年末に公募増資などを通じて112億円を調達しました。

全国の地銀で公募増資を実施したのは5年ぶりとみられます。

その狙いや経営環境、事業の見通しなどについて中村武社長に聞いています。

――全般的な経営環境をどう見ていますか?
「最大の注目点はモノの価格が上がり、賃金が上がり、そして『金利のある世界』がまもなくやって来そうだということ。国内では20年、30年ぶりの出来事だ。金利が上がれば、金融機関にとっては貸出金利息の増加というプラス面と、与信コストの増加というマイナス面の綱引きが起こるだろう」

――足元の経営状況はどうですか?
「2023年4〜12月期の業績は、経常利益が同時期では過去最高だ。中身を見ても本業の利益が伸び、役務収益など非金利収入でも稼げるようになっている。経費節減の成果も出ている。貸し出し面では取引先のニーズに応え、役務取引でもビジネスコンサルティングやサステナビリティー(持続可能性)の分野で利益が出ている」

――2023年末に公募増資を実施した背景は?
「当社の自己資本比率はこれまで8%台で、全地銀の中でも下から数えた方が早かった。経営上の最大の弱点といえた。地域の中小企業向けの貸し出しが多く、リスクを取りながら事業を進めてきたのが大きい。利益の積み上げで9%台を目指したが、貸し出しで分母となるリスク資産が増え、思うように行かなかった」
「これからの経営環境を考えたとき、取引先の融資ニーズに積極的に応えるためにも財務基盤の強化は不可欠だ。貸し出しがあるからこそ取引先のニーズがわかり、コンサルティングにもつながる。今回の増資で自己資本比率は9%を超えた」

――公募増資を公表後、株式希薄化の懸念から株価は2割程度下がりました。
「株式市場が厳しい反応を示したことは真摯に受け止める。だが、より大事なのは、この資本を使って我々がどういうビジネスを展開するかをきちんと説明し、実際の利益につなげることだ。金融機関で低位のPBR(株価純資産倍率)を含め、中長期的に考えていきたい」

――新たな経営計画が走り始めて1年、進捗をどう捉えていますか?
「順調とみる。例えば法人コンサルティングの売り上げは2024年3月期の上半期だけで、2023年3月期の7割の水準に達した。今回の増資で財務基盤が整ったこともあり、施策をさらに加速していく」

――エリア戦略についてはどう考えていますか?
「地元の徳島・香川については、持続可能な地域経済にいかに貢献するかを重視している。一方、東京の経済規模は両県の16倍。新店舗は東京が中心になるだろう。香川・徳島の取引先と東京・大阪のビジネスをつなぎながら、皆で成長を目指したい。貸し出しは東京の伸びが大きくなるが、地元軽視ではない」

(聞き手は日本経済新聞社鈴木泰介氏)

新型コロナウイルス禍の影響が薄れる一方、ゼロゼロ(実質無利子・無担保)融資の返済や物価高など四国企業を取り巻く状況は厳しいです。

財務基盤を強化したトモニHDが、こうした地元企業の課題にどう対処するかに注目が集まります。
一方で、公募増資は株価の下落という副作用をもたらしました。

同社のPBRは0.3倍前後で、解散価値とされる1倍を大きく下回ります。

地域経済への貢献と自社の利益拡大を両立する展望を描けるか、日銀出身の中村社長の手腕の見せどころです。

個人的には、公募増資で株価が下がっていたので、PBRが異常に低いのは気にはなりますが、株を買ってみました。

社長が日銀出身ということは知りませんでしたが、どうなっていくか楽しみですね。

知名度のない東京の融資を増やすというのがよく分かりませんが、地域に貢献する銀行であってほしいと思います。

トモニHD社長は「公募増資で貸し出しニーズ応える」について、あなたはどう思われましたか?


2023年の香川県のメインバンクシェアは1位は百十四銀行、2位は香川銀行、3位は高松信用金庫!

OHKによると、民間の信用調査会社、帝国データバンク高松支店は2023年の香川県内にある企業のメインバンクのシェアランキングを発表しました。

1位は高松市の百十四銀行でした。

9位までは前年と順位は変わっていません。

上位20の金融機関のうちメインの社数が前年に比べて10社以上増えたのは、百十四銀行と観音寺信用金庫の2つの金融機関のみでした。

また、全国のメインバンク社数ランキングでは百十四銀行が前の年と順位は変わらず39位(8,556社)でした。

香川以外の四国3県にある地方銀行では、愛媛県の伊予銀行が22位(13,201社)、徳島県の阿波銀行が51位(7,328社)、高知県の四国銀行が57位(6,808社)でした。

20位までは下記のとおりです。

順位 金融機関名 社数 シェア 前年比 前年順位
1位 百十四銀行(高松市) 6,968 45.78% ▲ 0.44 1位
2位 香川銀行(高松市) 2,658 17.47% ▲ 0.42 2位
3位 高松信用金庫 1,314 8.63% ▲ 0.26 3位
4位 中国銀行(岡山) 1,175 7.72% ▲ 0.30 4位
5位 観音寺信用金庫 617 4.05% +0.06 5位
6位 四国銀行(高知) 386 2.54% ▲ 0.06 6位
7位 香川県農協 306 2.01% ▲ 0.10 7位
8位 伊予銀行(愛媛) 278 1.83% ▲ 0.05 8位
9位 香川県信組 164 1.08% +0.03 9位
10位 愛媛銀行(愛媛) 87 0.57% +0.01 12位
11位 三菱UFJ銀行 86 0.57% ▲ 0.03 10位
12位 阿波銀行(徳島) 83 0.55% ▲ 0.02 11位
13位 三井住友銀行 64 0.42% ±0.00 13位
14位 徳島大正銀行(徳島) 53 0.35% ▲ 0.02 15位
15位 西日本信漁連 52 0.34% ▲ 0.01 16位
15位 みずほ銀行 52 0.34% ▲ 0.04 14位
17位 ゆうちょ銀行 32 0.21% ▲ 0.01 17位
18位 商工中金 27 0.18% ▲ 0.02 18位
19位 高知銀行 (高知) 13 0.09% ±0.00 19位
20位 香川県信連 7 0.05% ±0.00 20位
20位 楽天銀行 7 0.05% +0.01 21位

【調査について】
・1企業に複数のメインがあるケースでは、各企業が最上位と認識している金融機関をメインバンクとして集計しています。
・帝国データバンクの企業概要データベースを基に分析しています。

個人的には、楽天銀行がメインバンクのところがそれなりにあるのが驚きでした。

あとは、都銀がメインバンクのところは少ない(メインバンクにする必要がない?)なぁと思いました。

いずれにしても、最後まで責任をもって助けてくれるところをメインバンクとしないといけないですね。

2023年の香川県のメインバンクシェアは1位は百十四銀行、2位は香川銀行、3位は高松信用金庫だったことについて、あなたはどう思われましたか?


経済産業省が経済対策に基づく新たな資金繰り支援策を行います!

経済産業省が、経済対策に基づく新たな資金繰り支援策を行います。

経済産業省は、2023年11月2日に閣議決定された「デフレ完全脱却のための総合経済対策」に基づき、以下2点の新たな資金繰り支援を行います。
●保証料上乗せにより経営者保証の提供を不要とする信用保証制度を創設するとともに、制度の活用促進のため、3年間の時限的な保証料負担軽減策を実施

●日本政策金融公庫等のコロナ資本性劣後ローンについて、黒字額が小さい事業者の金利負担軽減措置を講じる

<1.新たな信用保証制度を創設>
中小企業の4割が利用している信用保証制度で、依然として信用保証付融資の7割で経営者保証を徴求している現状を変えるため、保証料を上乗せすることで、経営者保証の提供を不要とする信用保証制度を創設することに加え、3年間の時限的な保証料負担軽減策を行います。

●保証料率の上乗せという経営者保証の機能を代替する手法を活用することから、経営者保証ガイドラインの3要件(①法人・個人の資産分離、②財務基盤の強化、③経営の透明性確保)よりも緩和した要件を設定。

●新制度の活用を促すため、新制度における「上乗せ保証料」について、3年の時限措置として軽減(2025年3月末までの保証申込分は0.15%、2025年4月から2026年3月までの保証申込分は0.10%、2026年4月から2027年3月までの保証申込分は0.05%に相当する保証料を国が補助)。

【対象要件 (一定の経営規律等、経済産業省令に規定)】

次の要件のいずれにも該当すること(※)

①過去2年間(法人の設立日から2年経過していない場合は、その期間)において貸借対照表、損益計算書等その他財産、損益又は資金繰りの状況を示す書類(※1)を当該金融機関の求めに応じて提出していること。

②直近の決算書において代表者への貸付金等(※2・3)がなく、かつ、代表者への役員報酬、賞与、配当等が社会通念上相当と認められる額を超えていないこと。

③直近の決算において債務超過ではない(純資産の額がゼロ以上である)こと又は直近2期の決算において減価償却前経常利益が連続して赤字ではないこと。

④上記①及び②については継続的に充足することを誓約する書面を提出していること。

⑤中小企業者が保証人の保証を提供しないことを希望していること(※4)。

(※)法人の設立後最初の決算が未了の者の場合にあっては①から③までに掲げるものを、法人の設立後最初の2期分の決算が未了の者にあっては③に掲げるものをそれぞれ除く。

【保証料率】

●通常の保証料率に、上記③の要件を両方とも満たしている場合は0.25%、どちらか一方のみを満たしている場合は0.45%の上乗せを行う(2期分の決算書がない場合は0.45%の上乗せ)。

●事業者負担軽減のため、時限措置として、上乗せした保証料の一部について軽減措置を実施。

(※1)原則、貸借対照表及び損益計算書とするが、必要に応じて試算表や資金繰り表等も含む。

(※2)「代表者」には代表権を持つ者のほか、代表者に準ずる者も含む。

(※3)「貸付金」以外の金銭債権(仮払金・未収入金等)も含み、少額のものや事業の実施に必要なものは除く。

(※4)経営者保証を不要とすることができる既存の保証制度等については、本制度によらず、引き続き従前の取扱いを可能とする。

本制度については、2024年3月15日より申込受付を開始し、それに先立ち2024年2月16日より、要件確認などの事前審査も開始します。

<2.日本政策金融公庫等のコロナ資本性劣後ローンの金利運用見直し>
コロナ資本性劣後ローンの黒字金利は、直近決算の黒字額から負担することになりますが、黒字額が小さい場合、金利負担により実態上赤字に転落する場合があります。

そのため、直近決算で黒字の事業者が翌年度に黒字金利を支払った場合に、直近決算において事実上の赤字に陥る場合には、直近決算期後1年間については赤字金利(0.5%)を適用するという運用見直しを2024年2月16日より行います。

最近、地銀の方何名かに聞いたところ、経営者保証を取らないようになっているとは言っていますが、一方で、貸さないところも出てくるでしょうから、保証料を上乗せするというのはニーズがあるでしょうね。

ただし、保証付の融資よりプロパー融資の方が借りやすくなるほど、保証協会が厳しくなっているとも耳にしますが。

経済産業省が経済対策に基づく新たな資金繰り支援策を行うことについて、あなたはどう思われましたか?


非上場株投信が日本でも可能に!

日本経済新聞によると、誰でも買える公募投資信託に非上場株を組み込めるようになるようです。

これまでは時価を算出しにくいため制限されてきましたが、ベンチャーキャピタル(VC)などが使う国際基準を使って公正に評価できるようにします。

身近な投信で投資できるようになれば個人の選択肢が広がり、上場予備軍の新興企業も大規模な資金調達が可能になります。

金融庁の金融審議会(首相の諮問機関)の方針を受け、運用業界の自主規制団体である投資信託協会が2024年2月15日に自主ルールを改正しました。

非上場株の組み入れの上限は、米国の制度を参考に、純資産総額の15%までです。

個人にとっては新規株式公開(IPO)前の成長段階で投資機会を得ることにつながります。

新たなしくみで、野村アセットマネジメントや三井住友DSアセットマネジメント、フィデリティ投信などが非上場株を組み入れた投信づくりを検討します。

株価指数に連動したパッシブ運用にとどまらない運用商品の多様化につながる可能性があります。

非上場株の投信への組み入れは法令で禁じられているわけではありません。

ただし、日本の公募投信は時価評価の規則が厳しく、発表頻度が少ない気配相場による算定を求めてきました。

このため、非上場株を投資対象にすることは事実上、できませんでした。

投資信託協会は非上場株を「公正価値」で評価するようにルールに明記しました。

公正価値評価は国際会計基準(IFRS)や米国会計基準が求める時価の算定手法で、純資産や割引キャッシュフロー、類似企業との比較などで価値を測定します。

欧米のVCはスタートアップに投資する上で公正価値を出しており、日本のVCにも広がってきています。

非上場株の解禁に伴い投資家保護の新たなルールも導入しました。

投信の販売会社に対して顧客に渡す目論見書で非上場株の流動性の低さなどリスクの説明を求めます。

運用会社には非上場株の発行企業の経営の健全性を確保し、財務諸表を基に企業の継続に重要な疑義を抱かせる内容がないか継続的な審査を義務づけます。

アメリカでは非上場株を組み入れた投信が普及しています。

アメリカの資産運用大手フィデリティ・インベスメンツやアメリカのティー・ロウ・プライスは2019年に上場した配車アプリ大手のアメリカのウーバー・テクノロジーズの株を非上場の段階から投信に組み入れていました。

ティー・ロウは上場前のアメリカのX(旧ツイッター)株も投信に組み入れており、プロの運用担当者が投資銘柄を選ぶアクティブ運用投信の好成績を支える一因になりました。

すでに、イギリスのフィデリティ・インターナショナルが運用するイギリス籍の投信において一部、日本の非上場株を組み入れており、その一つが18年に上場したネット印刷仲介サービスのラクスルでした。

運用会社が新たに日本籍の投信を設定する際も、投資対象はIPOが近い「レイター」段階が中心になる見通しです。

アメリカのCBインサイツによると、アメリカで企業価値が10億ドル(約1,500億円)以上の非上場企業を指す「ユニコーン」は、2023年10月19日時点で約650社あり世界で最も多い一方、日本は7社にとどまります。

小粒なまま上場して機関投資家に相手にされず、市場から資金調達できない悪循環に陥っていました。

非上場株を組み入れた投信を運営する上で、非上場株の売買を仲介する流通市場の整備が必要となります。

多くの投資家が売買に参加する公開市場と異なり、簡単には売却できない分、リスクは高いとされます。

非上場株の組み入れは純資産総額の最大15%で、残りは上場株が中心になります。

解約が相次げば非上場株の比率が15%を超える可能性があります。

例えば、非上場株のIPO時に既存株主が売却できない「ロックアップ期間」は換金を認めないなどの工夫が必要になるでしょう。

日本は1997年に未公開株を売買するグリーンシート市場を開設し、15%を上限に非上場株や私募債などの組み入れを認めていました。

ただし、2000年に流動性の低い不動産を追加する際にこの規定を撤回したことで、運用期限がなく毎月購入や解約ができる投信に非上場株を組み込む動きが広がりませんでした。

2.000兆円の家計金融資産をプロの目利きで非上場株に供給すれば、スタートアップが上場する前の段階でも大規模な資金調達をして企業価値を高めやすくなります。

個人マネーを活用して企業の成長力を高める「資産運用立国」の実現をめざします。

会社の資金調達方法が増えることはいいことですね。

そして、もっと非上場株式への投資が世間に認識されればいいなぁと思います。

こういったことがきっかけで、日本でもユニコーンがたくさん出てきて欲しいですね。

非上場株投信が日本でも可能になることについて、あなたはどう思われましたか?


地銀融資は「無保証」が過半で事業承継・起業に追い風!

日本経済新聞によると、地方銀行で経営者に個人的な債務保証を求めない無保証融資が急増しているようです。

金融庁によると、2023年4~9月の地銀99行の新規融資に占める無保証融資割合が、半年前(2022年10月~2023年3月)より14ポイント高い54%となりました。

メガバンクなど大手行9行は4ポイント高い76.5%でした。

2023年4月の金融庁の監督指針改正をきっかけに、個人保証に頼った融資慣行が大きく変わりつつあるようです。

経営者保証は、会社が返済不能になった場合に経営者個人が私財を差し出して借金を返済する契約のことです。

経営者の心理的なハードルが高く、事業承継や起業の妨げになっているとの指摘があります。

金融庁の調査によると、2023年4~9月は99地銀のうち96地銀で無保証融資の割合が半年前より上昇しました。

無保証融資比率の伸びが最も大きかったのが福井県が地盤の福邦銀行で、25%から74%へ49ポイント上昇しました。

次いで京都銀行が39ポイント、琉球銀行が38ポイント、長野県が地盤の八十二銀行が37ポイント、横浜銀行が35ポイント上昇しました。

福邦銀行は昨春から、経営者保証を求める案件を本部に申請し、申請後も必要かどうか一件一件精査するプロセスに変えました。

従来は、経営者保証を求めない場合に本部に申請をしていました。

担当者は「保証を求めない融資を進めるには従来以上に企業としっかりと向き合うことが必要。企業との関係性で良い効果が出てきている」と話しています。

京都銀行は「原則代表権を有する経営者1人を徴求する」としていた保証の取り扱いを「原則無保証にする」に変更しました。

支店長の権限で無保証融資を決裁できるようにしたのも伸びの要因です。

現場経験が浅い行員でも一定のレベルで企業に説明できるように、説明の助けとなる動画も作成しました。

新規融資に占める無保証融資比率は、東京スター銀行の96%が最も高くなっています。

次いで、地銀単独の融資(プロパー融資)で経営者保証を廃止した北国銀行が87%です。

あとは、中小企業向け融資を専門とする東日本銀行が81%と高くなっています。

地銀で無保証融資比率が軒並み上昇したのは、2023年4月の金融庁の監督指針改正で経営者保証を求める手続きが厳格になったことがあります。

経営者保証を求める場合は、保証契約の必要性などを企業に具体的に説明することを義務付けました。

説明した件数は金融庁にも報告が必要となり、安易に経営者保証を付ける慣行を是正する狙いです。

金融庁が経営者保証を付ける慣行の見直しを促すのは、事業承継や起業などによる経済の新陳代謝を促すためです。

経営者保証は経営の規律につながる一方、事業に失敗すると経営者は自宅不動産や私財を失い、生活や再挑戦が難しくなります。

それゆえ、事業承継などに二の足を踏む要因といわれてきました。

経営者保証が外れても、貸出金利などの貸し出し条件には「直接的な影響は及んでいない」(金融庁)との指摘があります。

もともと銀行が経営者保証を求めるのは、全国銀行協会などのガイドラインで示される法人と個人の分離などの要件を満たしていない場合に限られるはずでした。

ところが、要件を満たしていても「慣習で当たり前のように(経営者保証を)付けていた」(関東地区地銀)ケースが多かったようです。

こうした保証を外したからといって、金利引き上げは求めにくいようです。

今後の課題は、比較的リスクの高い先が対象となる信用保証付き融資での経営者保証の取り扱いです。

中小企業の4割が使う信用保証制度では、融資の7割で経営者保証が使われています。

銀行が信用保証付き融資を利用する場合に経営者保証を求めるかどうかは、あらかじめ信用保証協会が銀行に示している基準がベースで、付けざるを得ない面があります。

経済産業省は、中小企業などが経営者保証なしでも融資を受けられる信用保証制度を創設します。

3月から受け付けを開始し、通常よりも高い保証料を支払うことで経営者保証が不要になります。

制度開始から3年間は国の補助で保証料上乗せ分の負担を軽減する方針で、利用が進むかが焦点となります。

経営者保証がなくなるのは、借りる方からすれば良いことですね。

少し前に、とあるところで借入金の執筆の中で経営者保証は取らないようになってくるということを書いたのですが、僕が想像した以上に、経営者保証を取らない融資が増えていますね。

金融機関側からすれば、色々と思うところはあるようですが(笑)。

地銀融資は「無保証」が過半で事業承継・起業に追い風が吹いていることについて、あなたはどう思われましたか?


銀行界が新型融資の活用を拡大して新興企業の資金調達を支援!

時事ドットコムによると、銀行が、創業間もないスタートアップ(新興企業)の資金調達支援に乗り出しているようです。

新株予約権と融資などを組み合わせた「ベンチャーデット」と呼ばれる手法を活用しています。

ベンチャーキャピタル(VC)による出資に依存してきた新興企業の資金調達手段の多様化が期待されています。

ベンチャーデットは、銀行が企業から新株予約権を取得し、それを担保代わりに融資する手法です。

銀行側は株式の価値が高まるのを待って権利行使するケースが多く、VCへの新株発行よりも株式の価値の希薄化を避けられるほか、土地や建物など資産がなくても、多額の融資を受けやすい利点があります。

銀行側も、新興企業が株式を上場すれば、取得した株式を売却しリターンを得られます。

ベンチャーデットは、2023年に入ってみずほフィナンシャルグループや三井住友銀行、りそな銀行などの大手が本格参入しました。

静岡銀行など地域金融機関も強化し始めています。

早稲田大学の入山章栄教授は「経済の疲弊が進む地方では新産業創出が不可欠。地銀には力を入れてほしい」と期待しています。
2008年度に取り組みを始めた日本政策金融公庫の2022年度の融資実績は75億円と前年度の2倍に拡大しました。

創業間もない企業の審査は難しく、最近は金融機関からノウハウについての問い合わせが増加しています。

日本政策金融公庫の荻布靖新事業・スタートアップ支援総括課長は「競争優位性や販売体制など黒字化の道筋について丁寧で細かな分析が大事だ」と話していますす。
日本政策金融公庫などから融資を受けたIT企業、スカイディスク(福岡県福岡市)の内村安里最高経営責任者(CEO)は「資本政策的にも、株式の割合を抑えて大口資金を調達できるのが魅力」と語っています。

三菱総合研究所によると、ベンチャーデットの規模はアメリカで年間2兆円超(2020年時点)ですが、日本は推計で100億円程度にとどまっています。

全国各地で起業家育成事業を行うガイアックスの上田祐司社長は「これまで銀行が参入しないのに違和感があった」と語り、銀行による積極的な取り組みを求めました。

色々な資金調達方法が出てくるのは、良いことですね。

金融機関も投資信託やイデコなどの手数料で稼ぐのではなく、融資を受ける側の立場に立った独自のサービスで競って、稼いでほしいですね。

銀行界が新型融資の活用を拡大して新興企業の資金調達を支援し始めたことについて、あなたはどう思われましたか?


「経営者保証なし」が急増し新規融資の47%に!

日本経済新聞によると、金融庁は、先日、万が一の場合に経営者個人が私財を差し出して借金を返済する「経営者保証」に関する融資の実態調査の結果を公表しました。

2023年4〜9月の民間金融機関の新規融資に占める経営者保証に依存しない融資の割合は、2022年度に比べ13ポイント上昇し、47%となりました。

金融庁がメガバンクや地方銀行、信用金庫など計533機関の実態を調査しました。

2020年度から約3%ずつしか上昇していませんでしたが、金融庁が2023年4月に監督指針を改正したのを機に、比率が急上昇しました。

経営者保証に依存しない融資のうち、2023年4〜9月に新規に無保証で融資した件数は57万4,100件と、前年同期比で41%増加しました。

経営者保証を代替するコベナンツなどを活用した融資の件数は5.3倍に増えました。

既存融資で経営者保証を解除した件数も80%程度増加しました。

金融庁によると、業態別ではメガバンクなどの主要行が61%、地銀が55%、信金が37%、信組が22%と、すべての業態で22年度と比較して改善しているそうです。

個別の銀行の実態は、2024年1月末にも公表されます。

金融庁は2023年4月に金融機関向けの監督指針を改正し、経営者保証を求める場合は保証契約の必要性などを企業に具体的に説明することを義務付けました。

経営者保証を求める手続きを厳格にすることで、安易に経営者保証をつける融資を抑制する目的でした。

経営者保証は経営の規律づけに寄与する一方で、思い切った事業転換や再挑戦の妨げとなっていると指摘されてきました。

起業や事業承継をためらう一因にもなっているとされます。

2022年12月には経済産業省、金融庁、財務省が「経営者保証改革プログラム」を策定し、金融機関に対して安易に経営者保証をつける慣行の改善を要請していました。

経営者保証なしの方向性は良いことだと思います。

個人的には、思ったより、経営者保証なしの割合が高かったなぁと感じています。

まぁ、金融機関も融資できる先を探しているような状況だと思いますので、どこかの金融機関が経営者保証なしで来ると、ほかの金融機関も横並びで来ると思いますので、ますます加速していくでしょうね。

「経営者保証なし」が急増し新規融資の47%になっていることについて、あなたはどう思われましたか?


弥生の顧客にGMOあおぞら銀行がAI融資を導入!

日本経済新聞によると、インターネット専業のGMOあおぞらネット銀行は、人工知能(AI)を活用して最短即日で審査結果を通知する融資サービスを始めます。

弥生(東京都千代田区)の会計ソフトを利用する企業が対象で、財務諸表ではなく会計データを分析して与信判断します。

融資上限は3,000万円と従来よりも上がり、規模の大きい企業に取引を広げることを狙っているようです。

弥生の子会社、アルトア(東京都千代田区)が手掛けるAIを使った会計データ分析システムを利用します。

1年以上の会計データがあることが条件で、利用する会計データには取引の日付や売掛金・買掛金などの勘定科目、金額などが含まれます。

時系列での資産の推移やキャッシュフローなどを分析しやすくなります。

融資額は100万円〜3,000万円の範囲で、金利は0.5〜8.5%の固定金利です。

返済期間は最長3年です。

オンラインで申し込み、最短即日で審査が終わります。

財務諸表を使わないAI融資は住信SBIネット銀行なども運転資金を対象に手掛けていますが、GMOあおぞらの融資は運転資金にも設備資金にも使えることが特徴です。

GMOあおぞらはこれまで最大1,500万円の融資枠型のローンを手掛けていました。

創業間もないスタートアップが主な対象でしたが、融資額が小さく企業が成長すると対応できない場合もあったようです。

AI融資で売上高が数億円程度の企業まで対応できるようになります。

僕自身、弥生PAPのゴールド会員なので、こういう融資の形があることは、ありがたいですね。

返済期間が最長3年で、設備資金として借りる人がいるかどうかは疑問ですが。

結局は、返済ができれば良いと思いますので、事業計画を作ったり、色々な書類を出したりする手間が省けますから。

弥生の顧客にGMOあおぞら銀行がAI融資を導入することについて、あなたはどう思われましたか?


政府系コロナ融資の不良債権は6%の8,700億円!

日本経済新聞によると、政府系金融機関が中小企業に行った新型コロナウイルス対策融資で不良債権が拡大しているようです。

実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)などの不良債権が2022年度末に約8,700億円と全体の6%になったことが会計検査院の調べで分かりました。

回収不能額は既に697億円に上ります。

民間の融資分も含めれば不良債権は2兆円を超す可能性があり、スピード優先の副作用が出ています。

会計検査院は、先日、官庁や政府出資法人を調べた2022年度決算検査報告を岸田文雄首相に提出しました。

検査で税金の無駄遣いを指摘したり改善を求めたりしたのは344件、総額約580億円でした。

併せて日本政策金融公庫と商工組合中央金庫によるコロナ対策融資の検査結果を示しました。

同貸付は国が財政援助しており、焦げ付きは国民負担になる恐れがあります。

会計検査院は債務者の状況把握を適切に実施するよう求めました。

ゼロゼロ融資は、コロナ禍で需要が蒸発した中小企業の資金繰りを支えるため2020年3月に公庫や商工中金など政府系金融機関で取り扱いを始めました。

融資要請が殺到し2020年5月から民間金融機関でも受け付けるようになりました。

合計の利用件数は2022年9月末時点で約245万件、実行額は約43兆円にのぼります。

民間分も同様の傾向ならゼロゼロ融資全体の不良債権は単純計算で2兆円超になる可能性があります。

公庫と商工中金の2022年度末までの貸付実績は19兆4,365億円で5兆582億円が返済され、残高は14兆3,085億円でした。

回収不能額を減損処理する「償却」は697億円ありました。

「正常債権」は13兆5,064億円でした。

回収不能の恐れがある「リスク管理債権」が8,785億円、公庫が回収不能の可能性が高いとして償却した「部分直接償却」が1,246億円ありました。

リスク管理債権の額は2020年度末の3倍強になりました。

8,785億円の内訳は、返済が3か月以上遅延したなどの「要管理債権」が4,929億円、経営・財務が非常に悪化した「危険債権」が3,731億円でした。

経営破綻先の「破産更生債権」などが124億円でした。

ゼロゼロ融資はコロナ禍で中小企業の資金繰りを支え、倒産や失業者の急増に伴う社会不安の抑制に効果を発揮しました。

半面、大手銀幹部が「非常事態でほぼ目をつむって貸していた」と話す通り、スピードを重視した結果、すでに経営が行き詰まっていた企業を延命させたり審査が甘くなったりする副作用を生んだのです。

金融庁によると、銀行や信金など民間金融機関の融資に占める不良債権比率は2022年3月末時点で1.6%です。

民間を補完する役割の政府系金融機関の不良債権比率はおのずと高くなりがちです。

ゼロゼロ融資を利用した企業の倒産は増えています。

東京商工リサーチによると2020年7月から2023年9月までの累計の倒産(負債額1,000万円以上)件数は1,077件でした。

2023年4〜9月は333件で前年同期比44%増えました。

2023年5月から5か月連続で50件を超えるなどペースは速まっています。

旅館業を営んでいた猪の倉(三重県津市)は2023年9月、津地裁から破産手続きの開始決定を受けました。

コロナ禍の行動制限で来客数が大幅に落ち込み資金繰りが悪化しました。

ゼロゼロ融資を受けて事業継続を目指したものの、過去の設備投資による負担もかさみ、再建を断念しました。

背景にあるのがゼロゼロ融資の返済本格化です。

元本の返済猶予期間が終わる企業が続出し2023年7月には約5万社で返済が始まりました。

物価高や人手不足が経営の重荷になる中、ゼロゼロ融資の返済が重なって資金繰りに窮する企業が増えているのです。

帝国データバンクによると、実質破綻状態でありながら事業を続ける「ゾンビ企業」は2021年度末で約18.8万社と、コロナ禍前の2019年度から約3割増えました。

金融機関の融資姿勢にも問題はありました。

ゼロゼロ融資は自治体が最初の3年間は利子を企業に代わって払うのに加え、返済が焦げ付いても信用保証協会が肩代わりします。

金融機関はほぼリスクを負わずに貸し出しを伸ばすことができるため、地銀や信金は競い合うように利用を促したのです。

未曽有の危機に直面して審査が甘くなったのは海外も同じです。

アメリカでは2020年春に担保不要で保証料なしの「給与保護プログラム」など中小企業向けの緊急支援を実施しました。

アメリカ中小企業庁が2023年6月に公表した報告書によると、1.2兆ドル(約180兆円)の緊急支援のうち360億ドル分で不正が見つかったのです。

不正の9割弱はプログラム開始から当初9か月間で発生しました。

経済活動が急停止する未曽有のコロナ禍で、経済の底割れを防ぐためにゼロゼロ融資などの資金繰り支援は必須でした。

ただし、いつまでも延命的な支援は続けられません。

M&A(合併・買収)や事業譲渡で雇用を確保するなどして、再生の見込みがある企業に支援を集めるといった政策が求められます。

少し前から予想されていたことではありますが、表面化してきましたね。

今後、国がどうするのか分かりませんが、個人的には、追加の支援をしても延命するだけであり、根本的な解決につながらないと推測されるため、もう支援はいらないのではないかと思います。

当然、経営者や個人事業主が再起できるような手当は考える必要はあると思いますが。

金融機関が安易に融資して、国民が負担するというのもどうなんでしょうね。

政府系コロナ融資の不良債権は6%の8,700億円であることについて、あなたはどう思われましたか?


コロナ禍の迅速融資の副作用でコンプラ違反倒産が最多!

日本経済新聞によると、粉飾決算などコンプライアンス(法令順守)違反が発覚し、借り換え融資などを受けられずに倒産する企業が増えているようです。
民間調査会社によると、コンプラ違反関連の倒産は2023年1〜8月で228件と前年同期比39%増え、同期間で過去最多でした。
新型コロナウイルス禍の融資で金融機関が審査の質よりスピードを優先させた「副作用」が出ているとみられます。

帝国データバンクによると、要因別では粉飾決算、違法な営業活動などによる業法違反がそれぞれ50件で最多となっています。
補助金などの不正受給(19件)、私的流用による資金流出や横領などの不正(18件)が続きました。粉飾が発覚した業種では、卸売業が全体の30%を占め最多でした。
架空取引のほか、資金調達を目的にした取引の実態を伴わない不正な手形を使ったケースが多くなっています。

背景には実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の返済本格化があります。
2023年7月から2024年4月にかけて返済ピークを迎えるなか、「ゼロゼロ融資の返済開始後に資金を手当てできず、借り換えや追加融資を金融機関に求めた際に不正が発覚したケースが目立つ」(帝国データの内藤修・情報統括部課長)ようです。

産業用機械のトガシ技研(山形県鶴岡市)は2023年2月、民事再生法の適用を申請しました。
帝国データによると、2022年7月、架空取引による粉飾が発覚し債務超過に転落しました。
固定費削減などに取り組んできましたが、自力での再建を断念しました。

コロナ禍での資金繰り支援は融資実行のスピードが重視され、本来は審査で問題が疑われるような企業にも資金が回り、結果としてコンプラ違反企業の延命につながっていた可能性があります。
2020年3月に始まったゼロゼロ融資は2022年9月末時点で約245万件、実行額は約43兆円まで膨れ上がったのです。

ある都内の信用金庫関係者は「審査が緩んだ面は否めない」と振り返っています。
ゼロゼロ融資は各都道府県が最初の3年間は利子を企業に代わって払うのに加え、返済が焦げ付いても信用保証協会が肩代わりするのです。
金融機関の負うリスクは小さく、むしろ低金利にあえぐ信金や地銀は競い合うように貸し出しを積極化しました。

実際、コンプラ違反は融資を受ける企業だけでなく、貸し手側にもありました。
中日信用金庫(名古屋市)はゼロゼロ融資を実行しやすくするために取引先の業績を改ざんしていたことが発覚し、2022年9月に東海財務局から業務改善命令を受けました。
その後、中日信金は経営責任を明確にするため当時の理事長が辞任しました。

コンプラ違反企業の倒産が増えている状況について、東洋大学の野崎浩成教授は「銀行の審査機能、情報をきちんと分析する能力が十分に発揮されないまま、ある意味で銀行のモラルハザード、借り手のモラルハザード、両方が原因で増えた」と指摘しています。

コロナ禍の資金繰り支援は倒産抑制に寄与した半面、本来なら淘汰されるべき企業の延命にもつながりました(いわゆるゾンビ企業)。
日本も金利のある世界になれば、利払い負担が重くなり、こうした「ゾンビ企業」の淘汰は一段と加速する可能性があります。

「今後、金融機関は事業の成長を見極める事業性評価をきちんと実施していくことが重要だ。事業性に問題があれば、廃業や他社によるM&A(合併・買収)を含めた方向性を示していく必要がある」(東洋大の野崎氏)としています。

平時ではない有事の際には、細かいことよりスピードが重視されるのは当然か思いますが、平時の時から、金融機関はもっと事業の成長を見極める眼を養っておく必要があると思いますし、補助金などではないので返済しないといけないなど、借り入れに関す知識を持っておかないといけないと思いますし、財務の状況を把握しておかないといけないのではないかと改めて感じた記事でした。

コロナ禍の迅速融資の副作用でコンプラ違反倒産が最多となったことについて、あなたはどう思われましたか?


りそな銀行が金利6%でも需要見込みベンチャー融資に100億円!

日経ビジネスによると、スタートアップ向け融資に大手銀行が本腰を入れ始めたようです。
今秋には、りそな銀行がまず首都圏と関西の一部店舗での融資を開始し、合計100億円規模を貸し出す想定のようです。
りそなはこれまで銀行が避けてきた、貸し倒れリスクの高い「アーリー期」も融資対象とする異例の戦略をとります。

りそな銀行は2023年10月内をメドに、スタートアップ向けの融資を本格化します。
これまでも資金ニーズに応じて貸し出してはいましたが、まだ事業基盤の薄い企業のリスクと成長性をどう見極めるか、支店ごとに判断が難しい面もあります。
今後はまず関東と関西の一部店舗で、業界内で「ベンチャーデット」と呼ばれる手法を広めます。
1件当たり1億円前後を想定しており、第一段階として合計100億円規模を貸し出す方針です。

新株予約権を組み合わせた融資で、起業家や既存の投資家に配慮しながら、長期的な関係構築を狙います。
企業ごとの事情にもよりけりですが、金利は概ね年3~6%を想定しています。
既存の中小企業向け融資より高水準ではあるものの、「運転資金や人材獲得費用など幅広い資金ニーズを想定している」そうです(ベンチャー支援グループの小川悠介グループリーダー)。

りそなホールディングス(HD)の南昌宏社長は2023年5月の決算会見で、「(りそな自身の)資本面の蓄積が進み、本格的に活用するフェーズになってきた」と語っています。
りそな銀行は今から20年前の2003年に資本不足が表面化し公的資金を受け入れましたが、経営再建を進めこれを完済しました。
自己資本比率は2023年6月末時点で12.61%(国内基準)と、健全な水準を維持しています。
一般的な企業に比べるとリスクの高いスタートアップにも、融資を広げられる余裕が出てきたのです。

政府が「スタートアップ5カ年計画」を実行中という追い風もあり、新興企業の資金調達をどう支えるかが重要なテーマです。
三菱UFJ銀行のようなメガバンクから比較的大手の地方金融機関まで、この分野への融資拡大を進め始めました。
そうした新たな取引先がいずれ各地の有力企業や中堅・大企業に成長すれば、継続的な貸出先になり得ます。

りそな銀行が差別化を図るのは、対象とするスタートアップの成長ステージです。
比較的初期に分類される「アーリー」の段階でも、有望な事業内容なら融資できるようにします。

通常なら、アーリー期ではまだ貸し倒れリスクが高いので、銀行が取引するのは難しいでしょう。
土地や建物など、担保にできる資産をほぼ持っていないケースも多くなっています。
商品やサービスが対象市場に合致していると判断できるPMF(プロダクト・マーケット・フィット)という状態に達するまで、予想キャッシュフローから企業価値を割り出すことも難があります。
既存の上場企業と比較して価値を算定することも多いですが、まだ金額は揺らぐ段階です。
このため、スタートアップ向け融資に参入した多くの金融機関は、新規上場(IPO)や他社による買収などが視野に入るレイター期、もしくはその手前のミドル期を主な対象としています。

ただ、特にレイター期の有力なスタートアップに対しては融資競争が激しくなるでしょう。
金融機関にとってのブルーオーシャンを探すためにも、りそな銀行はあえてリスクがより高いアーリー期へ乗り出すことにしたのです。

具体的には、すでにエクイティ(資本)の調達ラウンドで概ね初回または2回目に相当する「シリーズA」を終えた企業を対象とします。
ベンチャーキャピタル(VC)が将来性を見込んで出資しており、創業初期に比べると事業計画や財務を書面で確認しやすい状況になっているはずです。
実際の売り上げを計上し始める時期でもあり、「本当にPMFを達成できるかは別途検証が必要となるが、お客さんに購入理由をヒアリングして潜在力を検討できる段階」(小川氏)とみています。

起業家がベンチャーデットを活用するのは、「保有株の希薄化を防ぎたい」という理由もあるようです。
例えば創業初期の時点で、創業者として自社の発行済み株式の80%を所有しているとします。
そこからエクイティ調達でシリーズA、B、Cと進み、第三者割当増資などで株式を割り当てていきます。
その時々の企業価値と発行株数にもよりけりですが、創業者の持ち分は70%や60%などと低下していきます。

これはVCにとっても同です。
各ラウンドで複数のVCが協調して出資するケースが一般的ですが、エクイティ調達を重ねて多数のVCが入るたびに、既存VCの持ち分は希薄化します。
このため、返済可能なら投資先スタートアップが融資も活用したほうが将来のリターンを狙えるのです。

資金を借りたいスタートアップの経営陣にとっては、融資条件となる新株予約権の内容について銀行とよく相談しておく必要があります。
銀行は借り手の返済能力について「正常先」や「要注意先」「破綻懸念先」などと債務者区分を設けていますが、スタートアップについても特別扱いはしないそうです。
赤字でも貸し出す銀行は増えつつありますが、取引開始時点から「要注意先」として警戒される可能性があります。
銀行は与信費用を計上したり既存企業より高い金利を設定したりしておきますが、もう1つのリスク管理手法が新株予約権です。

多くのベンチャーデットでは、スタートアップが融資を受けるのと併せて、新株予約権を銀行に発行します。
このとき企業価値の評価額が低ければ、銀行は転換可能な株式数をより多く設定しないとリスクに見合わないのです。
スタートアップ経営陣は、企業価値への期待や返済能力について十分に説明する必要があります。

スタートアップ側としてはせっかくエクイティでなく融資で調達する以上、株式の希薄化リスクを抑制するために、銀行がいつから新株予約権を行使できるのかよく確認しておくべきです。
りそな銀行のケースだと「IPO後の市場売却」を念頭に置いており、基本的に上場前の段階では権利行使しない予定だそうです。
創業者やVCがいつの時点で持ち株を放出する段取りなのかをよく考えながら、ベンチャーデットの条件を確かめねばなりません。

銀行が期限前の融資返済を迫ることが可能な「コベナンツ(財務制限条項)」も要チェックです。
現預金の最低残高を条件として設定されるケースも多く、借りた資金をすべて使い切るわけにはいきません。
そうしたことを考慮した上で、企業として資金を使えるペースを算出する必要があります。

銀行は融資の審査時だけでなく、実行後もスタートアップの財務状況と成長性を継続的に見ていきます。
特に「本当に事業成長に資する資金の使い方なのかどうか」(小川氏)については、エクイティ調達に比べてシビアに判断するようです。

一方、「銀行によっては組織内の稟議書が非常に多く、ベンチャーやスタートアップのスピード感に追いついていないところもある」ようです(国内の起業アドバイザー)。
ベンチャーデットの活用に当たっては、銀行もスタートアップもお互いに相手の実情をよく確かめておく必要があります。

りそな銀行がベンチャー融資に本腰を入れるということで、ノウハウはあるのだろうかと思いましたが、結局、VCが出資しているところに融資するということなんですね。
ベンチャー企業にとって、資金調達の幅が広がるのは良いことなんでしょうが、融資する側も今までにないような将来性を見極めた融資もしてくれたらなぁと思いました。

りそな銀行が金利6%でも需要見込みベンチャー融資に100億円を貸し出すことについて、あなたはどう思われましたか?


ビッグモーターの90億円の返済に銀行団は借り換え応じず8月18日までに返済!

中古車販売大手ビッグモーターが借入金90億円を取引先金融機関に返済したことが、先日、分かったようです。

ビッグモーターは借り換えを要請していましたが、銀行団が応じませんでした。
現預金を取り崩すなどして対応したとみられます。
2023年8月18日が返済期限でした。

ビッグモーターは直近で300億円以上の現預金があり、ただちに資金繰りが悪化するようなことにはならないと思われますが、自動車保険の不正請求問題を受けて、顧客離れが進んでおり、販売が大きく落ち込んでいます。

銀行団に融資のリスクが大きいと判断されていることから、今後は支援企業が必要になるとの見方が強まっています。

今回の騒動を受けて、ビッグモーターで車を売ったり、車を買ったり、車検をする人は激減するでしょうから、個人的には、このままでは破綻に向かうのではないかと思います。
報道では、デロイトのコンサルを受けているとのことですが、売却等のための資産査定をしているのではないかと思います。
大きな会社が買うのではないかと推測されますが、早く創業者を一掃することと、過去の悪事を明らかにすることが必要でしょうね。
それでないと、金融機関は支援しにくいでしょう。

ビッグモーターの90億円の返済に銀行団は借り換え応じず8月18日までに返済したことについて、あなたはどう思われましたか?


中小の資金繰り支援策を9月末まで半年延長!

日本経済新聞によると、政府は新型コロナウイルス対策として導入した中小企業の資金繰り支援策を9月末まで半年間延長するようです。
日本政策金融公庫の低利・無担保融資などが対象となります。
実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の返済期限を迎える企業に対して支援を続ける必要があると判断しました。

日本公庫の低利・無担保融資は、新型コロナの感染拡大を受けて2020年3月に始まりました。
コロナの影響で売上高が減少した中小企業に無担保で、通常より低い金利で資金を貸し出します。

政府は2022年9月のゼロゼロ融資の終了に合わせて、同月で終了予定だった低利・無担保融資の期限を2023年3月末まで延長することを決めていました。
その期限をさらに2023年9月末まで延長します。

ゼロゼロ融資の融資総額は2022年9月末時点で計43兆円にのぼり、2023年に返済開始の山場をむかえます。

政府は低利・無担保融資の期限を2023年9月末まで延長することで、ゼロゼロ融資からの借り換えを円滑にします。
エネルギーや食料を中心に物価高騰が続いていることも考慮しました。

コロナ対策向けの資本性劣後ローンや、物価高騰対策で導入されたセーフティネット貸付についても、2023年9月末まで期限を半年間延長します。

一時的な資金繰りに困っている事業者を支援することは良いことだと思いますが、ゾンビ企業をさらに増やしたり、延命させたりするような状況にはならないようにしてほしいですね。
5月以降どうなるかはよく分かりませんが、おそらく、コロナ前の状況には戻らないでしょうから、退場すべきところにはいったん退場していただいて、再出発していただいたほうが日本の将来のためにも良いと考えています。

中小の資金繰り支援策を9月末まで半年延長することについて、どう思われましたか?


商工中金は政府関与を段階縮小!

日本経済新聞によると、政府が今国会への提出を目指す商工組合中央金庫(商工中金)法の改正案の概要がわかったようです。
政府保有株は公布から2年以内に全株を売却する方針を明記しました。
将来的な政府関与の縮小に向けて、業務のあり方4年以内に再検討する規定も設けます。

政府は商工中金に46%出資しています。
法案では政府保有株を「できる限り速やか」に売却すると記しました。
代表取締役を選ぶ際の国の認可は4年以内に廃止し、届け出制とするようです。
災害時などの危機対応融資の業務は残します。
株式会社化する際に政府出資を振り替えた特別準備金も維持します。

法案の付則には、政府関与を縮小するための検討規定を盛り込みました。
公布から4年以内に事業の見直しを検討します。
政府株売却後のガバナンスや地域金融機関との連携の状況を踏まえます。
危機対応業務も「所要の措置を講ずる」と記しました。
将来的な同業務の責務の廃止を視野に入れています。

政府は全株を売却し、商工中金法を廃止した段階で「完全民営化」になると位置づけています。
法廃止の時期の明示は見送りました。
「法律を廃止するための措置を講ずることができると認めるとき」に廃止するとの表現にとどめたのです。

改正案は、経済産業省の有識者会議が先日まとめた報告書に沿った内容です。
公的な役割は残しつつ、業務範囲は全株を売却した段階で銀行法に近づけます。

再生企業への出資上限を引き上げて100%出資できるようにするほか、登録型人材派遣やIT(情報技術)システム販売といった業務が新たに可能になります。

政府系金融機関として、日本政策金融公庫もありますし、一時期不祥事続きだったので、ようやくかぁという感じですね。
検討に4年もかけていたら、時代の変化に追いつかないような気はしますが、良い方向に変わればいいですね。

商工中金は政府関与を段階縮小することについて、どう思われましたか?


経営者保証を不要とする創業時の新しい信用保証制度が2023年3月にスタート!

日前ジャーナルによると、経営者の個人保証(経営者保証)が起業・創業の阻害要因とならないように、経営者保証を不要とする創業時の新しい信用保証制度として創設された「スタートアップ創出促進保証制度」が2023年3月中にスタートするそうです。

スタートアップを含む起業家・創業者の育成は、日本経済のダイナミズムと成長を促し、社会的課題を解決する鍵と言えますが、失敗時のリスクが大きいために起業することをためらう起業関心層のうち、約8割が「借金や個人保証を抱えること」を懸念しています。

そこで、こうした懸念を取り除き、創業機運の醸成、起業・創業の促進につながるように、経営者保証を不要とする創業時の新しい信用保証制度としてスタートアップ創出促進保証制度が創設されたのです。

スタートアップ創出促進保証制度は2023年3月中に開始予定とされていますが、その利用が円滑にできるように、2月20日から信用保証協会と金融機関が連携して事前相談の受付を開始しています。

<スタートアップ創出促進保証制度>
【保証対象者】
・創業予定者(これから法人を設立し、事業を開始する具体的な計画がある者)
・分社化予定者(中小企業にあたる会社で事業を継続しつつ、新たに会社を設立する具体的な計画がある者)
・創業後5年未満の法人
・分社化後5年未満の法人
・創業後5年未満の法人成り企業

【保証限度額】    3,500万円

【保証期間】       10年以内

【据置期間】       1年以内(一定の条件を満たす場合には3年以内)

【金利】              金融機関所定

※2023年3月中に保証取扱いを開始予定(開始日の確定後、中小企業庁のホームページで公表。)。
※スタートアップ創出促進保証制度の利用に関する問い合わせは、金融機関または最寄りの信用保証協会まで。

個人的には、ゾンビ企業を増やすような施策よりは、スタートアップ企業を増やし、経済を活性化させるほうが良いと考えていますので、良いことだと思います。
どんどん起業していただいて、そのうちの何割かが、うまくいくことを期待しています。

経営者保証を不要とする創業時の新しい信用保証制度が2023年3月にスタートすることについて、どう思われましたか?


新興企業向け「経営者保証」不要の融資制度が2023年3月に開始!

日本経済新聞によると、経営者個人が会社の連帯保証人となる「経営者保証」を不要にできる制度の全容が、先日、判明しました。
2023年3月に経営者保証が不要になる新興企業向けの融資制度を始めるほか、民間の銀行と政府系金融機関に不必要な経営者保証を外すように求めます。
事業再生や新興企業の育成を妨げる一因となってきた融資慣行を、官民で見直します。

経済産業省、金融庁、財務省が「経営者保証改革プログラム」を、先日、公表しました。
民間銀行だけでなく、公的機関にも経営者保証を安易につける商慣習を見直すように求めます。
民間金融機関の業界団体や政府系金融機関、信用保証協会などに対して「個人保証に依存しない融資慣行の確立に向けた取り組みの促進について」と題した要請文を出しました。

銀行だけでなく、信用保証協会など公的機関も経営者保証を求める慣行がありました。
万が一、倒産すれば自宅や自家用車などを差し出す必要があり自己破産に陥るケースもあります。
金融機関にとっては安心して融資できる一方で、創業の意欲や事業承継を妨げる一因となっていました。

創業5年以内のスタートアップは経営者保証を不要にする新しい信用保証制度を始めます。
2023年3月に開始する予定です。
保証上限額は3,500万円で全額保証、無担保とします。
事業者は信用保証協会所定の保証料率に0.2%上乗せした保証料を負担します。

スタートアップの経営者保証をなくすと融資を回収できない「焦げ付き」が発生する懸念もあるため、損失を補塡するための費用として補正予算で約120億円を計上しました。
創業関連保証は年間約1万件の利用があり、原則的に経営者保証を求める慣行があります。
起業に関心がある人の約8割が起業をためらう原因に経営者保証をあげており、保証を不要にする制度をつくりスタートアップを支援します。

2023年4月からは、民間金融機関が安易に保証をとる慣行も是正します。
金融庁が監督指針を改正し経営者保証をつける場合にその必要性について説明義務を課すのです。
結果を記録し、2023年9月期実績から金融庁への報告が必要になります。

「金融機関から経営者保証に関する適切な説明がない」など相談を受け付ける専用窓口も金融庁に設置します。
問題があれば、金融機関に対して特別ヒアリングを行います。

2024年4月からは、創業5年を超えた事業者も経営者保証の解除を選択できる信用保証制度も始めます。法人から代表者への貸し付けがないことや決算書類を金融機関に定期的に提出しているなどの条件を満たし、経営状態に応じた上乗せ保証料を負担すれば解除できます。
中小企業信用保険法の改正案を2023年の通常国会に提出する見通しです。

中小・零細企業のなかには財務状況が悪かったり、法人と個人の資産が分離されていなかったりして経営者保証を求めざるを得ないケースもあります。
経営者保証解除の前提になる収益力改善やガバナンス強化への対応も求めていきます。

良い制度ですね。
やはり、経営者保証というのは、結構な心理的負担があるでしょうから。
保証料が0.2%の上乗せであれば、それほどの負担にはならず、また、個人ではなく会社負担ということになりますので。
ただし、悪用されないように、金融機関や保証協会に事業を見る眼を持ってほしいと思います。

新興企業向け「経営者保証」不要の融資制度が2023年3月に開始となることについて、どう思われましたか?


民間ゼロゼロ融資等の返済負担軽減のための保証制度(コロナ借換保証)が開始!

中小企業庁は、2022年10月28日に閣議決定された「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」を踏まえ、新型コロナウイルス感染症の影響の下で債務が増大した中小企業者の収益力改善等を支援するため、借換え需要に加え、新たな資金需要にも対応する信用保証制度(コロナ借換保証)を2023年1月10日から開始しました。

<コロナ借換保証について>
コロナの影響の長期化や物価高など、多くの中小企業が引き続き厳しい状況にある中、積み上がった債務の返済負担への対応はもちろん、事業再構築などの前向きな取組の促進など、個々の事業者の実態を踏まえた支援が重要です。

そのため、今後、コロナ融資の借換え保証制度を創設することで、返済負担軽減のみならず、新たな資金需要にも対応します。

そこで、一定の要件を満たした中小企業者が、金融機関との対話を通じて「経営行動計画書」を作成したうえで、金融機関による継続的な伴走支援を受けることを条件に、借入時の信用保証料を大幅に引き下げるコロナ借換保証を1月10日より開始します。

<制度概要>
保証限度額 1億円
保証期間 10年以内
据置期間 5年以内
金利 金融機関所定
保証料(事業者負担) 0.2%等(補助前は0.85%等)
要件 売上または利益率が5%以上減少 など
その他
・100%保証の融資は、100%保証での借換が可能
・経営行動計画書の作成
・金融機関の継続的な伴走支援

<手続イメージ>

安易に借り換えを認めるのも果たして日本のために良いのだろうかという気はしますが、金融機関の継続的な伴走支援できちんと返済できるようになればいいですね。
実効性のあるものになることを期待します。

民間ゼロゼロ融資等の返済負担軽減のための保証制度(コロナ借換保証)が開始したことについて、どう思われましたか?


中小企業庁は数値基準を導入し経営者保証ない融資を促す!

中小企業庁は「経営者保証」をつけない融資を金融機関に促す仕組みを導入するようです。
企業の稼ぐ力や有利子負債の返済能力など具体的な数値基準を設け、経営者保証がなくても融資できるかどうかの判断材料にします。
企業にとっても融資を受けられる条件が分かりやすくなります。
事業再生やスタートアップの成長を阻んでいた融資慣行の見直しが進みます。

経営者保証は個人保証とも呼ばれ、高度成長期に確立されました。
金融機関から受けた融資の返済が滞ったときに、会社が持っている資産と個人の財産を一体で支払う仕組みで、銀行には安心して融資できる面がありました。
一方で経営者は銀行からお金を借りて起業することをためらったり、事業を拡大する意欲を失ったりするとの指摘も多くなっています。

金融庁は2023年4月から金融機関に対し、経営者個人が信用保証を負う場合、具体的な理由を説明するよう義務付け、事実上制限することを決めました。
今回の中小企業庁の仕組みは、その一環となります。

中小企業庁は、先日の有識者会議で詳細を公表し、2022年4月から導入します。
現在のガイドラインには経営者保証をつけない融資を受けるための要件として、①法人・個人の分離②財務基盤の強化③経営の透明性確保の3つがあります。
新たにそれぞれに具体的なチェック項目を策定します。

例えば、財務基盤の強化では、「(有利子負債がキャッシュフローの何倍あるかを示す)EBITDA有利子負債倍率が15倍以内」「減価償却前の経常損益が2期連続赤字でない」といった目安を設けます。

経営の透明性確保については「経営者は日々、現預金の出入りを管理する。終業時に金庫やレジの現金と記帳残高を一致させるなど収支を確認する」といった趣旨の具体例を示します。

新たなルールは強制ではなく、金融機関が使うかどうかは任意となります。
ただし、これまでは経営者保証をつけるかどうかの交渉で金融機関ごとに基準が異なっていたり、基準がなかったりしました。
経営者はどのような点をどのくらい改善すれば、経営者保証をつけずに済むかわかりにくい状況でした。

経営者保証をつけない中小企業向け融資件数は全体の約3割にとどまっています。
金融庁は現状の経営者保証について「合理的な理由がなく不必要に経営者保証を付けている例が多い」と指摘しています。

今回、中小企業庁が数値基準などを導入することで、経営者保証を巡る金融機関と企業の交渉の透明性が増します。
銀行側は財務面だけでなく、アイデアを評価して融資するなどリスクを取る姿勢に転換できるかが今後の焦点となります。

中小企業庁は中小企業の収益力改善やガバナンス体制を整備するための実務指針案も示します。
金融機関や税理士、中小企業診断士向けで指針を活用してもらうように促します。

本来、金融機関は、事業性を評価して融資を行うべきでしょうから、経営者にとって良いことだと思います。
一方で、経営者保証は経営者の責任感を保つ一因となっているのも事実だと思いますので、悪用しようと経営者を防ぐ必要もあるんでしょうね。
事業承継のネックになったりもしますので、日本経済の発展のためにも経営者保証とか担保の提供は、本当になくしてほしいですね。

中小企業庁は数値基準を導入し経営者保証ない融資を促すことについて、どう思われましたか?


税理士支援を手がける日税グループが税理士を通じて債権買い取り!

日本経済新聞によると、税理士支援を手がける日税グループの日税経営情報センター(東京都新宿区)はフィンテック企業のTranzax(トランザックス、東京都港区)と提携し、企業の請求書などの売掛債権を買い取るサービスを始めました。
税理士の紹介を通じて企業に提供することで、買い取り手数料を0.1%からと業界最低水準に抑えています。

新サービスの「日税ファクタリング」は請求書のほか、注文書や補助金、助成金、診療報酬などを買い取り、企業の資金繰りを支援します。

買い取り手数料は請求書の場合で0.1~3%です。
請求書から買い取りを開始し、2022年11月末に注文書などの買い取りを始めます。

ファクタリングサービスの買い取り手数料は、一般的に請求書の場合で3~20%程度が多いようです。
中小企業の負担を抑えるため、日税グループは顧問税理士の紹介書を求めることで信用力を補い、手数料水準を低くしました。

日税グループが提供する税理士報酬の集金事務代行サービスは全国約4万の税理士事務所のうち約15,000を超える事務所が利用しています。
税理士のネットワークを活用し、全国の中小企業や個人事業主へ利用を呼びかけます。

弊事務所も、日税グループが提供している税理士報酬の集金事務代行サービスを利用していますが、ファクタリングサービスのことは、この記事で知りました。
ファクタリングのニーズがどこまであるのか分かりませんが、買い取り手数料が安いということは魅力的なのかもしれませんね。
顧問税理士の紹介書というものがどんなものか分かりませんが…。

税理士支援を手がける日税グループが税理士を通じて債権買い取りを行うことについて、どう思われましたか?


中小企業の融資保証を金融庁が11年ぶりに改正し起業を支援!

日本経済新聞によると、中小企業向け融資で経営者が個人で背負う「経営者保証」の慣行が見直されます。
金融庁が先日発表した監督指針改正案は金融機関に対し、経営者個人に信用保証を負ってもらう場合は具体的な理由を説明するよう義務付ける内容で、事実上、制限を加える規制です。
国が融資慣行にメスを入れるのは、スタートアップ企業が増えない危機感があるようです。

経営者保証の慣行は高度成長期に確立されました。
間接金融主体の日本は銀行がリスクをとり、起業や事業拡大する際の融資手段として定着しました。

金融庁が信用保証を規制するのは11年ぶりです。
2011年には監督指針を改正し、経営者以外の第三者に債務履行を求める「第三者保証」を原則禁止しました。

金融庁の監督指針改正案は、経営者個人が負う「経営者保証」を2023年4月から事実上制限する規制です。
2021年度の中小向け新規融資に占める経営者保証の割合は、民間金融機関全体で約7割に上ります。

改正案は金融機関に対し説明義務を課す内容となっています。
金融機関は理由を説明したことを記録し金融庁に報告しなければならず、経営者保証を求める手続きは煩雑になります。
金融庁はディスクロージャー誌などで取り組み方針を公表するよう要請します。

私財を隠していないか、経営の健全性を確保する意志があるか、不都合な情報を隠したりしないか?
経営者保証をつける場合、経営者保証を外す要件の「法人・個人の区分・分離」「財務基盤の強化」「適時適切な情報開示」の観点で、「どの部分が十分でないために保証契約が必要になるか」「どのような改善を図れば保証契約の変更・解除の可能性が高まるか」の具体的な説明を金融機関に求めます。

監督指針は行政処分につながる手続きを記載するルールブックです。
必要があればヒアリングや検査を実施し、手続きに違反があったり企業とトラブルが起きたりすれば行政処分の対象にします。
第三者保証を原則禁止したときと同じ規制の仕組みで、今回も経営者保証が姿を消す可能性があります。

これまで金融機関は債権保全重視の観点から、従来の慣行のまま保証を付けている例もあります。
金融庁の調査では、金融機関の7割超が新規融資で保証を取る場合に「常にガイドラインについて説明を行う方針」としています。
ただし、実際に金融機関から「ガイドラインの説明を受けた」と答えた事業者は3割程度にとどまっています。
自主的な取り組みを要請してきましたが、金融機関の姿勢に差があるなど現状を踏まえて規制に切り替えることにしたようです。

中小企業庁も、先日、中小企業政策審議会・金融小委員会を開き、経営者保証を解除できる新制度を導入する議論を本格的に始めました。
中小企業が信用保証協会に支払う保証料を上乗せすれば経営者保証を不要にできる仕組みで、財務書類を金融機関に提出したり、代表者が当該企業から貸し付けを受けていないことなどが条件となる方向です。

経営者保証は海外でも珍しくありません。
米連邦準備理事会(FRB)の2020年の報告書によると、アメリカも約6割に上りますが日本より少ないです。
日本の場合、財務内容が良好だったり、逆に弁済能力が不足していたり、「合理的な理由がなく不必要に経営者保証を付けている例が多い」(金融庁)ようです。

中小企業庁の小規模企業白書によると、日本の開業率(2020年)は5.1%で、フランスの12.1%、イギリスの11.9%、アメリカの9.2%と比べて低くなっています。
政府は、2022年6月に閣議決定した「新しい資本主義」実行計画で、成長のエンジンとなるスタートアップ支援を柱に創業資金を借りやすい制度をつくる方針を掲げていました。

新規先や挑戦する事業者に対して銀行側がリスクを取る姿勢に転換することが必須となります。
東洋大学の野崎浩成教授は「財務も大事だが、アイデアを評価して融資するなどこれまで以上に経営者を深く見ていくことが重要」と話しています。

融資の信用保証を巡っては、かつて限度額や保証期間の定めもない「包括根保証」もありました。
しかしながら、生活破綻や自殺の要因と社会的に批判も出ました。
2005年に民法を改正し、今では禁止されています。

事業承継の足かせの一つが、後継者の担保や経営者保証だと言われていますし、そもそも杓子定規に取る必要はあるのだろうかと疑問に思っていたので、制限が入ることは良いことだと思います。
ただし、金融機関にその企業等のビジネスの将来性を見る能力があるのか疑問はありますし、結局、保証料や金利が上がれば、融資を受けにくくなるのではないかと思います。
経営者側が、きちんとビジネスの説明ができ、将来の事業計画を作成できるようにならないといけなくなるのかもしれませんが。

中小企業の融資保証を金融庁が11年ぶりに改正し起業を支援することについて、どう思われましたか?


手形決済の支払いを3日に短縮し信用情報も瞬時に把握!

以前にこのBlogでも書きましたが、日本経済新聞によると、紙の手形や小切手を通じた企業間決済がようやく電子化に向かいます。
全国銀行協会は、2022年11月4日に電子交換所を稼働し、140年以上続いた対面でやりとりする手形交換所を順次、廃止します。
2023年1月からは債権の発生日から支払いまでの期間を最短7営業日から3営業日に短縮します。
また、不渡り情報は瞬時に共有します。
これにより、決済の利便性が増し、企業の経理がやりやすくなります。

銀行、信用金庫、信用組合など全国1,100の金融機関は2022年11月4日以降、原則すべての手形・小切手について、電子交換所上でデータを送受信します。
全国銀行協会によると、全国の手形交換所の廃止によって金融機関全体で年間約8億円のコストを削減できるそうです。
企業の手続き方法には大きな変更はありません。

当座預金に十分な残高がないなど手形・小切手で決済ができず信用力に影響する不渡り情報は、これまで各地の参加金融機関の間で共有してきました。
今後は電子交換所に参加する全ての金融機関が瞬時に把握できるようになります。
異なる地域の企業や顧客の信用不安に関する情報が共有されることで、決済の安全性が高まります。

電子決済に移行しやすくするため、全国銀行協会は2023年1月には手形に代わる決済手段「でんさい」の機能を改善します。
債権の発生日から支払いまでの期間を最短7営業日から3営業日まで短縮するほか、債権金額の下限も1万円から1円に引き下げます。

紙の手形や小切手は残るものの、大手行や地方銀行は手数料を相次ぎ引き上げ、電子決済への移行を促します。
横浜銀行は2022年12月から振り出し側が負担する手形帳や小切手帳の発行手数料を8,800円増の11,000円にします。
受け取り側が負担する代金取立手数料も、2022年11月以降、利用する手形交換所によって異なっていた手数料区分を多くの金融機関が一律にします。
こちらも一部の手数料は上がる方向です。

全国銀行協会の2021年調査によると、回答を得た885金融機関の約半数が発行手数料や取立手数料の見直しを実施・検討しているようです。
常陽銀行は中小企業のインターネットバンキングへの移行を促すため、契約料金と半年分の月間基本料金を2023年6月末までの期間限定で無料にしています。

手形や小切手の歴史は古いです。
手形交換所は1879年に大阪で誕生し、現在は全国107カ所に設置されています。
昭和初期に制定された手形法・小切手法に基づき、企業間の資金決済に使われるようになりました。
印紙税や保管にコストがかかり、2008年に施行した電子記録債権法によって電子手形を発行できるようになったこともあり、交換高は1990年の4,797兆円をピークに減少を続け、2021年度の118兆円まで40分の1に減りました。

政府は2026年度末に紙の手形・小切手もなくす計画です。
金融界も小切手を含めた紙の全面廃止へ年間約536万枚の削減に取り組んでいます。
印紙代や人件費の削減などで、紙から電子決済へ移行することによる利用者全体の効果は約732億円に上ると試算されています。

手形や小切手は管理の手間もかかりますし、紛失等のリスクもありますので、早くなくしてほしいですね。
銀行がインターネットバンキングの利用を促すのであれば、利用料などを大幅に引き下げないといけないかと思います。
個人だと無料で、法人だと有料というのもよく分からないですし。

手形決済の支払いを3日に短縮し信用情報も瞬時に把握できるようになることについて、どう思われましたか?


法人税を払いたくない社長は多いが「中小企業の節税」が招く“本末転倒”!

なぜ、小規模な事業は廃業に追い込まれやすいのでしょうか?
幻冬舎ゴールドオンラインの弊事務所も提携している株式会社SoLaboの代表取締役の田原広一さんの記事によると、突き詰めていくと、原因は「資金不足」ただ一つです。
小さな会社にとっての成長エンジンは、節税ではなく融資・投資です。
融資を受ける可能性が少しでもあるならば知っておきたい、節税にまつわるポイントを見ていきましょう。

自分で事業をしている方のなかには、「税金をなるべく払いたくない」という方も多いようです。

以前、(田原さんが)税理士事務所に勤務していた際も、節税のために「なるべく多くの経費を計上し、赤字申告したい」「なるべく利益を出したくない」という会社も少なくありませんでした。
しかし、赤字決算は融資を受ける際には大きなマイナス評価になるのです。

創業後、少しでも多くの融資を受けるならば、「売上・利益が上がっている」ことが条件となります。

もちろん黒字になれば、税金の支払額は多くなります。
特に法人税を払うことにアレルギーをもつ社長は多くいらっしゃいますが、利益が出た分、役員報酬で支払いを出したとしたら、法人税で支払うか、個人の所得税で支払うかの違いです。

しかも、税率から考えると、法人税で支払うより、所得税(住民税含む)+社会保険料(含む企業負担分)のほうが高くつくケースもあるのです。

また、決算が近づき、利益が出ていると、税金を払いたくないため、決算直前に生命保険を活用した節税策を実践する方もいます。
しかし、現在、法人で加入する保険は、支払保険料の全額を損金計上できる全損商品は少なく、支払い保険料の半分だけ損金計上できる半損商品が大半です。
節税額から見ると、費用対効果が見合わないケースも多いのです。

微々たる節税にせっせと励んだ結果、肝心の投資をしたいときに、利益が出ていないために借入ができず、事業が立ち行かなくなるような“本末転倒”の事態さえ招きかねません。

もちろん、「創業融資以降、融資を受けるつもりはいっさいない」と考えるならば、節税に励むのも一つのやり方ですが、もし融資を受ける可能性が少しでもあるのであれば、確定申告書や決算書を作成する際には注意が必要です。

私(田原さん)自身、創業時に融資のお手伝いをしたお客さまから、「今後も融資を受けていきたいのですが、決算上の数字について留意するポイントはありますか」といったご質問を受けることがあります。

その際は節税ではなく、あくまでも融資の観点から私でできるアドバイスをさせていただきますが、その観点から一つ注意点として、税理士との付き合い方があります。

税理士は税金のプロではありますが、融資に関して精通しているかというと個人差があります。
税理士が売上や利益アップより節税に注力した決算書を作成したがために、融資を受けにくくなるリスクもあるのです。

また、先の保険加入による節税策も、税理士の多くが特定の保険会社の代理店業も兼任しているため、手数料目当てだけではないとしても、将来の事業プランはさておき、目先の節税のために保険加入を勧めるようなケースもないとはいえません。

決算や会社の数字の見せ方については、税理士に一任するのではなく、長期スパンで事業をどうやっていくのか、融資の可能性も含めて、自身の考えを事前にしっかりと伝えておくことが肝心です。
さらに、税理士を選ぶ際には、融資のサポートの実績があるかどうかもチェックしておきましょう。

もちろん、私(田原さん)自身も節税対策が不要だとは思っておりません。
将来融資を受ける可能性があるのであれば、将来を見据えた計画を立てることが大切だと考えております。

ここで私(田原さん)の考えとして申し上げたいのは、小さな会社にとって成長エンジンは“投資”であるということです。

そもそも売上をはじめ、スケールが小さい中小企業や個人事業主が節税で得られるメリットは、大企業に比べて微々たるものです。

それよりも売上を伸ばすことに注力し、現預金を手厚くし、倒産リスクを抑えるとともに、ここぞと思ったときに人材や設備に投資していく。
これこそが、小さな会社にとっての成長、事業拡大につながるのです。

資金繰りも考慮し、多店舗展開したい、資金調達したいというときに、節税に目をとらわれると倒産リスクを高めることにもなりかねません。

借入で上手な資金繰りをしている経営者は、これぐらいは利益を出さなければ回らないという感覚をもっているものです。

目先の損得だけにとらわれることなく、融資を有利に運ぶためには「法人税=必要経費」という考え方で、税金をしっかり払うことこそが安定経営を目指す社長の務めと心得ましょう。

基本的には、僕自身は田原さんがおっしゃっていることと同じことを考えています。
このBLOGでも何度か述べていますが、過去には、節税が経営者の能力と考えている方が何名かいました。
節税も、本当の節税と単なる課税の繰り延べに過ぎないもの、お金がかかるものとかからないものとがあると思いますが、その当たりを理解せずに、ひとくくりで『節税』と思っている方が多いですよね。
今は、保険は節税商品としては売れませんし、個人的には売上高ではなく利益が増えることを考えないといけないと思っています(これについては、普段から費用を変動費と固定費とに分けて考えています。)。
ちなみに、先日、日本ではじめて明太子をつくった『ふくや』の川原社長のお話を聴く機会があったのですが、創業者は、納税額の予定額を決めてから逆算で売上高の予算などを決めていたそうです。

法人税を払いたくない社長は多いが「中小企業の節税」が招く“本末転倒”について、どう思われましたか?


全国の手形交換所の業務が2022年11月に終了で143年の歴史に幕!

TabisLandによると、東京商工リサーチが発表したレポートによると、文明開化の音が響く1879年(明治12年)、近代国家への道を歩み始めた日本で初の手形交換所が大阪に設立されました。
それから143年目の2022年11月2日、全国179か所の手形交換所が手形・小切手の交換業務を終了します。
現在の紙の手形、小切手は引き続き流通し、企業側に手続き変更などは必要ありません。
今後の手形交換業務は、全国銀行協会が運営する電子交換所が引き継ぎます。

これまで手形交換所を経由して搬送していた手形現物は、データ化して電子交換所に送信します。
これにより遠隔地への取立の時間短縮や災害時の輸送リスクも解消します。
政府は、2026年度までに紙の約束手形の廃止を打ち出し、“でんさい”やインターネットバンキングなど決済の電子化を急いでいます。
全銀協などによると、手形交換所は1879年に大阪手形交換所、1887年に東京手形交換所が設立されました。

その後、経済発展とともに手形の流通が活発になり、ピークの1990年の手形交換高は4,797兆2,906億円に達しました。
しかしながら、現金決済への移行や、手形の印紙税、保管、輸送などのコスト負担から手形離れが進みました。
2013年に電子記録債権“でんさい”も始まり、インターネットバンキングなどで決済の電子化が進みました。
この流れを受け2021年の手形交換高は、ピーク時の2.5%にとどまる122兆9,846億円にまで激減しました。

電子交換所でも不渡手形による銀行取引停止処分の措置は続いています。
これまで各手形交換所に参加する金融機関に通知されていた情報は、今後、電子交換所に参加する全国すべての金融機関で共有します。
全銀協によると、手形交換所の業務終了後は、これまでの不渡り情報は削除され、電子交換所に手形交換所の不渡り情報は引き継がれないそうです。

明治時代から続く商慣習が大きく変わります。
個人決済は電子マネーなどが急速に進行し、現金を使わず生活することも可能になりました。
一方、企業の決済は依然として紙の手形、小切手が残り、電子化が遅れています。
電子交換所の誕生は、紙の手形の廃止に向けた歴史的な転換の一歩になります。
ところが、運用をスムーズに進めるには、なかなか利用が進まない“でんさい”の認知と同時に、企業側のITリテラシーの向上も急務となります。

僕が会計業界で働き始めた頃は、結構、手形取引があり、決算時に実際に保管している手形を確認したり、手形のミミをチェックしたりしていましたが、期日現金が導入され、その後、でんさいも導入されましたので、最近は、あまり目にすることがなくなりましたね。
数日前に、いまだに使える場面はあるなぁと思いましたが。

全国の手形交換所の業務が2022年11月に終了で143年の歴史に幕を下ろすことについて、どう思われましたか?


住みながら自宅を売却し高齢者の老後資金を確保する需要が増加!

日本経済新聞によると、持ち家に住みながら売却できる「ハウス・リースバック」を利用する高齢者が増えているそうです。
老後資金などの調達法となり、希望すれば物件の再購入もできるためです。
不動産仲介を手掛けるAnd Doホールディングスは2022年6月期に物件取得数が初めて1,000件を超える可能性があるそうです。
ただし、相次ぐ企業参入でトラブルも散見されており、利用者に対する丁寧な説明は欠かせません。

ハウス・リースバックは、不動産会社が立地や築年数などを調べた上で顧客の持ち家を買い取ります。
顧客は資金調達に加え、不動産会社と賃貸借契約を結ぶことで住み続けることができます。
将来希望すれば、物件を再度購入することも可能なサービスです。

高齢化が進むなか、老後資金の確保や住宅ローンの返済のため、ハウス・リースバックに対する高齢者の需要は高まっています。
不動産業界で2013年にいち早くサービスを始めたのが「ハウスドゥ」ブランドで不動産仲介を手掛けるAnd Doホールディングスでした。

And Doホールディングスの安藤正弘社長は「高齢者は老後資金が必要になるなか、不動産を所有していても現金を持つ人は少ない」と知り、持ち家を使った資金提供の方法を模索しました。

調達法で多いのは持ち家を売却する形ですが、それでは一過性の資金は入っても住まいに困ります。
そこで、引っ越しすることなく、家賃を払って住みながら持ち家の売却で資金を得るサービスを始めました。

And Doホールディングスは全国で直営やフランチャイズチェーン(FC)により、約700のハウスドゥの店舗を持っています。
店に舞い込む依頼や営業担当者による営業活動で需要を掘り起こした結果、2022年3月の単月物件取得数は190件と過去最高を更新しました。
2022年6月期は993~1,060件と大台の1,000件を超える可能性もあるようです。
取得物件について「立地などを見て売却可能かも考慮する」(花谷清明執行役員)なか、2025年6月期には10年前の26倍の1,440件まで伸ばす計画です。

ただし、ハウス・リースバックを一段と浸透させるには課題もあります。
そのひとつが利用者に対する適切な説明です。
ニッチ市場ながら成長性が見込めるとして新規参入企業が増え、「当初の説明と話が違う」など不動産会社と顧客の間でトラブルも聞かれます。
And Doホールディングスの安藤社長は「繊細な事業のため慎重にやっていかないといけない」と話しています。
業界全体で克服すべき問題と言えるでしょう。

ハウス・リースバック以外では、高齢者が持ち家を担保に住み続けて資金を借りる「リバースモーゲージ」の活用も増えています。
日常生活のため生活資金などは必要ですが、住み慣れた家から引っ越しをせずに暮らしたい人は多いようです。
顧客に寄り添ったサービスや対応が求められていますね。

長生きすることは素晴らしいことだと思いますが、一方で、老後の資金が不安にもなってきますよね。
よって、ハウス・リースバックやリバースモーゲージが流行るのは当然のことだと思います。
老後の生活を心配しなくてもいいような日本になってほしいと思いますが。
悪質な業者にだまされたり、説明を聞いていなかったという案件が今後増えてくると推測されますが、自分で調べたり、お子さんに調べてもらったり、納得がいくまで質問したりなどして、失敗のないようにしてほしいですね。

住みながら自宅を売却し高齢者の老後資金を確保する需要が増加していることについて、どう思われましたか?


遠山元衆院議員の仲介で公庫が34支店で37億円超を融資!

読売新聞によると、日本政策金融公庫の融資を巡る貸金業法違反事件で、公庫全体の2割にあたる34支店が、元公明党衆院議員の遠山清彦元財務副大臣(52)(在宅起訴)側が仲介した企業や個人に対する融資業務を担当し、計37億円超を融資していたことがわかったようです。

東京地検特捜部は、融資の手続きが国会議員の紹介を想定したマニュアルに沿って進められていたことから、公庫内部で遠山元衆院議員らの議員案件について組織的な優遇が行われていたとみているようです。

起訴状では、遠山元衆院議員は公庫が行う新型コロナウイルス対策の特別融資などを巡り、2020年3月頃~2021年6月頃、企業や個人の融資希望を公庫に伝え、公庫の担当者を紹介するなど延べ111回の仲介を無登録で行ったとしています。

関係者によると、遠山元衆院議員側の仲介で、全国152の公庫支店のうち、東京都内の12支店など、東北から九州まで16都府県の計34支店が企業や個人事業主から申し込みを受けて審査などの融資業務にあたり、総額約37億2,000万円が融資されました。

事業者は飲食業や建設業、アパレル会社など幅広い業種にわたり、融資1件当たりの最高は3億5,000万円で、数百万円~3,000万円台が多いそうです。

公庫は、国会議員案件に対応するマニュアルを複数作成し、幹部の間で共有していました。

マニュアルには、議員から紹介された企業には支店幹部が応対し、審査結果を迅速に議員に伝えるなど「特別対応」の手順が記されているそうです。

コロナ禍で融資の申し込みが殺到する中、支店幹部が対応することで早期の融資が実現したケースもあったそうです。

東京地検特捜部は、遠山元衆院議員からの仲介で公庫から融資を受けた事業者から任意で事情聴取を実施しました。

複数の業者が「『融資はできない』と言われていたのに、追加融資を受けられた」などと、口利きの効果があったことを認める供述をしたようです。

公庫は読売新聞の取材に対し、「審査基準に沿って適正に対応しており、誰からの紹介であっても特別な取り扱いをすることはなく、審査結果や審査スピードが変わることはない」としています。

国会議員案件に対応するマニュアルを作って対応していること自体、特別な扱いをしているということだと思えますが、公庫のコメントはどうなんでしょうね。
国が100%出資する金融機関だからこそ、平等であってほしいですね。
そうしないと、存在意義がなくなってしまいますから。
そもそも国会議員の口利きビジネスも問題だと思いますので、こういった規制もしてほしいなぁと思います。

遠山元衆院議員の仲介で公庫が34支店で37億円超を融資していたことについて、どう思われましたか?


東証1部から最上位プライムに8割超である1,841社が移行!

時事通信によると、東京証券取引所は、先日、2022年4月4日の市場再編で発足する新市場の所属企業を発表しました。
最上位である「プライム市場」には、トヨタ自動車など現在の東証1部企業の8割超に当たる1,841社が移行します。
このうち、Zホールディングスなど296社は上場基準を満たしておらず、暫定的にプライムにとどまる「経過措置」の適用を受けます。

現在の東証1部など4市場をグローバル企業中心の「プライム」、中堅向け「スタンダード」、新興向け「グロース」の3市場に再編します。
各市場の特徴を明確にし、国内外から活発な投資を呼び込むのが狙いです。
日本の金融市場活性化へ、今後は上場する各企業の稼ぐ力が問われることになります。

東証の山道裕己社長はスピーチし、「企業の持続的成長を支え、国内外の投資家に支持される市場を提供したい」と強調しました。

スタンダードには1,477社が上場し、このうち344社が東証1部から移ります。
長野銀行はスタンダードを選択した理由について、「営業基盤を地元に置く金融機関として身の丈の選択を行った」と説明しました。

グロースには459社が入り、メルカリなどは将来のプライム入りを目指しています。

経過措置が16%も占め、要件を満たすまでの経過措置の期間も決まっていないようですから、中途半端な感が否めないですね。
国外からの活発な投資を呼び込みたいのならば、日本的な中途半端な感じではなく、ルールはルールとしてきちんと運用したほうが良いのではないかと思います。
結局は、東証一部にふさわしくない企業が、東証一部に上場していたということですから。
きちんと運用するほうが、プライムを目指すという企業が増え、プライムの価値が高まるでしょうね。
今後、東証が、経過措置をどう扱うかをウォッチしていきます。

東証1部から最上位プライムに8割超である1,841社が移行することについて、どう思われましたか?


日本政策金融公庫の融資を巡り公明党秘書に1,600万円の「謝礼」受領疑惑!

どこまで捜査の手は伸びるのでしょうか?
日刊ゲンダイによると、日本政策金融公庫の融資を巡り、遠山清彦・公明党元衆院議員の元秘書2人と、太田昌孝前衆院議員の元政策秘書が、違法な“口利き”をした謝礼として計約1,600万円の現金を貸金業登録のない2事業者から受け取っていた疑いがあることが分かったようです。
先日、読売新聞朝刊が報じました。
東京地検特捜部が、貸金業法違反容疑で捜査しているようです。

早速、永田町では「選挙直後に新事実が出てくるのは、何か意図があるのではないか」と噂になっているようです。

「選挙前に発覚していれば、自公にとって大打撃だったのは間違いありません。『特捜部は自公に気を使って、選挙が終わるのを待ったのだろう』とみる関係者は少なくありません」(永田町関係者)

この“口利き事件”が最初に表ざたになったのは2021年8月です。
これまでは、“口利き”には遠山、太田両氏の元秘書2人が関わったとされていましたが、遠山氏の別の元秘書1人にも関与の疑いがあることが分かったようです。

「捜査対象が拡大しているのは明らかです。特捜部は早期に遠山氏の外堀を埋めて関係者の逮捕に踏み切り“幕引き”を図るつもりなのではないか。囁かれているのは、国政への影響を避けるため、12月の臨時国会閉会後、年内に一気にケリをつけるというシナリオです。年を越せば通常国会が始まり、夏の参院選に影響する恐れもあります。そこまで長々と引っ張ることはしないでしょう」(同)

「事件のキーマンとして浮上しているのが、環境関連会社を営む70代男性です。再生可能エネルギー事業を巡る詐欺事件で、社長らが逮捕された太陽光発電関連会社『テクノシステム』で顧問を務めていた人物です。複数のメディアに『遠山をテクノ社社長に紹介したのは俺』『捜査の本丸は遠山じゃない』などと発言。政界人脈は相当なものです。ただ、特捜部は自公政権に気を使っているように見えます。このまま、捜査は広がらずに終わってしまうのではないか」(官邸事情通)

これまで、テクノ社社長が小池百合子都知事の資金管理団体に献金していたことが分かっています。
デイリー新潮は、テクノ社社長と麻生副総理、原田義昭元環境相がともに写る写真を掲載しています。
やはり、大物の逮捕はないでしょうか?

融資を受けられず困っている企業がある中で、口利きで融資を受けれるとしたら、由々しき問題ですよね。
この件が事実ならば、公明党の関係者はもちろんのこと、口利きに応じた日本政策金融金庫の関係者も処分されてしかるべきではないかと思います。

日本政策金融公庫の融資を巡り公明党秘書に1,600万円の「謝礼」受領疑惑があることについて、どう思われましたか?


劣後ローンが中小企業のピンチ救う命綱に!

読売新聞によると、コロナ禍で財務状況が悪化した中小企業などを支援するため、政府系金融機関が設けた「資本性劣後ローン」の融資制度を利用する動きが広がっているようです。
政府系金融機関が資金繰りを助けることで、民間金融機関が中小企業への融資をしやすくなる「呼び水効果」を狙っており、打撃を受けた中小企業の命綱となっています。

東京・赤坂や銀座などに店舗を構える中国料理レストラン「赤坂璃宮(りきゅう)」ですが、緊急事態宣言の解除を受け、客足は戻りつつありますが、先行きの不安は拭えないままです。
蓄積されたコロナ禍のダメージは大きいようです。

店舗を運営する「タン企画」(東京都)の岩渕彦彬会長(78)は「緊急事態宣言中には、売り上げがコロナ禍前の1割程度まで落ちた月もあった」と振り返っています。

2020年、コロナ禍に直面したタン企画はまず、従業員約40人の雇用も守るため、地元の城南信用金庫から融資を受けました。
ただし、借金の増加で財務状況は悪化し、信用力が重視される「フカヒレ」など高級食材の仕入れに支障が生じる恐れが生じたのです。

ここでピンチを救ったのが、劣後ローンです。
日本政策金融公庫と劣後ローンの融資交渉を始め、2021年1月に1億円を借り入れました。

借金が膨らんだ企業に対し、金融機関は貸し倒れリスクを警戒して、当然、追加融資には慎重になります。
大企業であれば新株を発行して自己資本を増強することも可能ですが、中小企業の場合は引受先を探すことが難しいでしょう。

現実的な選択肢となるのが、劣後ローンによる資金調達です。
劣後ローンは借金ながら、借入時には自己資本と見なすことが可能で、大企業の増資に似た効果を持つものです。
タン企画の場合も、劣後ローンにより資本が増強され、城南信金がタン企画への追加の融資を実行しました。

日本政策金公庫は劣後ローンの役割について「民間金融機関による融資の『呼び水』」(広報担当者)と説明しています。
タン企画のケースは、日本政策金融公庫が想定する典型例です。

政府系金融機関による新型コロナ対応の中小企業向け劣後ローン制度は、2020年8月に始まり、日本政策金融公庫のほか商工組合中央金庫(いわゆる商工中金)も担当しています。

限度額は10億円、期間は最大20年で、元本は融資の終了時に一括返済する仕組みです。
金利の支払いは最初の3年目までは年0.5%で、4年目以降は最終利益が黒字であれば引き上げ、赤字ならば据え置きとなります。
日本政策金融公庫の融資決定実績は、2021年8月末までに計3847先、計5,759億円となりました。

コロナ禍の長期化により、借金が膨らむ一方で、手持ち資金が細る企業が増え続けています。
今後も劣後ローンの利用は拡大しそうです。

財務省がまとめた2021年4~6月の法人企業統計によると、資本金1,000万円以上1億円未満の企業(金融・保険業を除く)の借入金総額は約184兆円です。
1年前より10.6%も増えていました。
東京商工リサーチが8月上旬に行った調査では、「過剰債務」と回答した中小企業は35.7%と大企業の16.7%を20ポイント近く上回りました。

経済活動の正常化が今後進むとしても、これまでに蓄積された過剰債務が原因で資金調達ができなければ、中小企業の経営再建はおぼつかなくなります。
東京商工リサーチの友田信男・情報本部長は「短期的な業績回復が見通せない中小企業にとって劣後ローンを利用する効果は大きい」と話しています。

<資本性劣後ローン>
企業が倒産した場合に返済する順位が低い借り入れで、借入金は株式発行で調達した自己資本と同等と見なすことが可能で、企業の財務改善につながります。
一方、金融機関にとっては通常より貸出金を回収できなくなる危険性が高い融資となるため、一般的に金利は高めに設定されます。

従来から資本性劣後ローンは存在し、弊事務所のクライアントも何社か利用していますが、コロナ禍で増えているようですね。
しかしながら、融資時に借入金ではなく資本としてみなしてくれるだけで、返済が必要な借入金ということには変わりませんので、その点は理解した上で借りていただきたいですね。

劣後ローンが中小企業のピンチ救う命綱になっていることについて、どう思われましたか?


孫社長を審議会に呼ぼう!

日本経済新聞によると、大量の投資マネーが未公開株に流入する世界の潮流から、日本は取り残されています。
政府は新規株式公開(IPO)の値付けの是正や特別買収目的会社(SPAC)の解禁によってお金を流そうと躍起ですが、解決策としては的外れにみえます。
規制緩和などを通じて、投資に値するスタートアップが日本に育つ環境をつくるのが先決でしょう。

ベンチャーエンタープライズセンターによると、2021年1~3月の日本のスタートアップ投資額は前年同期比18%増の456億円です。
時期は異なりますが、アメリカは4~6月に同2.3倍の704億ドル(7.7兆円)、欧州は3.8倍の306億ドルに達し、日本はケタが2つ小さい状況です。

世界で700社を超える企業価値10億ドル以上の未公開企業「ユニコーン」は、日本は現在6社しかありません。
スタートアップにお金を流す仕組みに問題があるとみて、政府は成長戦略に「IPOの価格決定プロセスの見直し」と「SPAC制度の検討」を盛り込んだのです。

証券会社がIPOに応募した個人顧客をもうけさせるために、公開価格を不当に低く設定しており、スタートアップが必要な資金を調達できていません。
アメリカでブームになったSPACを使えば正当な価格で上場し、十分な資金を調達できるはずだという理屈なのです。

この政府案は、実務を担う専門家たちから「市場の実態を理解していない無理筋の案」という批判が相次いでいるようです。
実際、公正取引委員会がIPO実施企業に今週送った調査票を見ると重箱の隅をつつくような技術的な質問が並び、ユニコーンが育つ環境整備につながるとはとても思えないそうです。

必要なのは、発想の転換なのです。
急成長する魅力的なスタートアップがあれば、必ずお金はついてくるはずです。
そんなスタートアップが見当たらないからお金が集まらないのです。

忘れがちなのですが、世界の未公開株投資で最大のお金の出し手は日本企業です。
ソフトバンクグループのビジョン・ファンド第2号は4~6月、47社に135億ドルを投じました。
しかしながら、1号ファンドにさかのぼっても同ファンドの投資先に日本企業は1社も入っていないのです。

政府は審議会に、孫正義会長兼社長を呼んで解決策を聞いたらどうなのでしょうか。
孫社長のことです、投資したくなるスタートアップを日本で育てるためのアイデアを、たくさん持っているに違いありません。

本当に的はずれな擬音をしているような気がします。
資金調達時の調達額を増やすことが目的ではなく、資金調達ができるような企業を増やすことが大事ですから。
数年前に、IPOではなく孫さんのところに買ってもらうことを目標としている経営者が増えているというような記事を目にしましたが、ユニコーンを目指してほしいですね。

孫社長を審議会に呼ぼうということについて、どう思われましたか?


ハローズが45億円を投じ香川県坂出市に物流センターを新設!

LNEWSによると、ハローズは、先日、資金調達及び株式売出しについて発表しました。

ハローズは、2020年12月25日に新中期経営計画「2125計画」(2022年2月期から2026年2月期まで)を公表しています。
この計画では、新四国物流センター新設による物流拠点網の拡大と効率的な物流体制等を展開し、「生産性の高い会社づくり」を行っていくとしています。

今回の一般募集及び第三者割当増資に係る手取概算額合計上限49億3,008万6,093円については、全額を設備投資資金に充当する予定です。

これらの資金は、店舗新設や物流施設の一部に充てられる予定です。
物流施設では、香川県坂出市に45億円を投じて「四国物流センター(仮称)」を新設する予定です。
着手は2021年8月、完了は2023年1月を予定しています。

広島県が本社のハローズは、我がうどん県(香川県)にもたくさん出店しており、24時間営業で、たまに行きますが、上場企業で設備投資資金を増資でまかなうというのは珍しいと思いますね。
JALやANAもアフターコロナを見据え増資などをしていますが、おそらく、ハローズもアフターコロナやニューノーマルを考えているんでしょうね。
こういう状況だからこそ、コロナで儲かっている企業は積極的設備投資で、雇用拡大など地域にも貢献してほしいと思います。

ハローズが45億円を投じ香川県坂出市に物流センターを新設することについて、どう思われましたか?


JALがコロナ後を見据えた投資のため1,600億円を公募増資!

日本経済新聞によると、日本航空(JAL)は、先日、公募増資などで最大約1,680億円を調達すると発表しました。
新型コロナウイルスで航空需要が急減し、2021年3月期は2012年の再上場後初の赤字となる見通しです。
エクイティファイナンス(新株発行を伴う資金調達)で財務を強化しつつ、効率の高い航空機の導入など、需要回復後を見据えた投資をするようです。

新型コロナで業績が悪化した大手企業が公募増資で資本増強するのは初めてです。
調達額はアサヒグループホールディングスに並んで2020年で最大規模となります。

公募増資は国内外で実施します。
国内が3分の2、海外3分の1となります。
最大で1億株を新たに発行しますが、現在の発行済み株式数(3億3,714万株)の3割にあたります。

調達額のうち1,000億円を投資に、残りの約680億円を有利子負債の返済に充てるようです。
二酸化炭素(CO2)の排出量が少なく、燃費のいいエアバス社の航空機購入に800億円を使い、今後需要拡大が見込める格安航空会社(LCC)事業への投融資に150億円を投じる計画です。

社債の償還や借入金の返済などで2020年度に300億円、2021~2022年度にそれぞれ500億円の資金が必要になります。
調達資金を返済資金の一部に充てます。

新型コロナによって国際線を中心に旅客数の減少は続いています。
2021年3月期の連結最終損益(国際会計基準)は2,400億~2,700億円の赤字(前期は534億円の黒字)になる見通しです。
航空など運輸業界では需要急減で巨額の赤字を計上する企業も多く、優先株や劣後ローンでの資本増強が相次いでいます。

日本航空(JAL)が資本増強で先手を打ちました。
新型コロナウイルスの影響に苦しむ航空業界の中でも相対的に財務は安定しています。
体力があるうちに手を打ち、コロナ後の成長につなげます。

同日記者会見した木藤祐一郎財務部長は「財務的な余力があるうちに調達をして、ポストコロナをけん引する航空会社になりたい」と話しました。
JALは4~9月期に1,612億円の最終赤字を計上しました。
9月末の自己資本比率は3月末に比べて約8ポイント低下し44%となりました。
ただし、ANAホールディングス(32%)や欧米の航空会社よりも高い水準を維持しています。
比較的良好な財務はJALは2010年に会社更生法の適用を申請し、2012年の再上場後から2019年3月期まで繰越欠損金の控除で税負担が少なかったことが大きいようです。
2021年3月末でも自己資本比率は4割を確保できる見通しです。

資本増強を急いだのは、この相対優位を生かすためです。
航空業界は航空機などの設備投資が売り上げに先行します。
新型コロナが収束しても、財務が悪化していると借入金の返済を優先しなければいけなくなります。
JALの有利子負債は半年間で2,237億円増加しました。
自己資本と比べたDEレシオは0.3ポイント悪化していました。
今回の公募増資で得た資金を先を見据えた投資と負債返済にも充て、コロナ後に備えます。
一方、ANAも劣後ローンで資本増強することを発表しています。

しかしながら、調達額は、11月6日の時価総額(6,213億円)の3割と巨額です。
木藤氏は「短期的には既存株主に影響があるかもしれないが、投資を通じて企業価値を上げたい」と理解を求めましたが、11月6日の東証の取引終了後の私設取引システム(PTS)の取引では株価が1割以上下落しました。

新型コロナという不測の事態とはいえ、調達に見合った企業価値の増加につなげられなければ、市場の不信感は高まります。
世界中で感染者数が再び増加するなか、需要減が長期化する懸念も出ています。
調達資金を使って、想定通りに復活への道筋を描けるかが今後、問われることになるでしょう。

動きが早かったなぁという感じはします。
しかしながら、会社更生法の申請により借入金を棒引きしてもらい、相対的に財務体質の良いJALが先にやるのは、モラルハザードはどうなのだろうか?という疑問は残ります。
個人的には、7割経済と言われているように、将来的にもそれほど需要は戻らないと思っていますので、リスキーだなとは感じていますが、今後どうなるかウォッチしていきたいですね。

JALがコロナ後を見据えた投資のため1,600億円を公募増資することについて、どう思われましたか?


大和ハウスが財務基盤の強化ため初の劣後ローンで1千億円調達!

大和ハウス工業は、先日、ハイブリッドローン(劣後特約付きローン)で1千億円を調達すると発表しました。
調達した資金は、コマーシャルペーパー(CP)や社債の償還のほか、物流倉庫などの設備投資に充てるようです。
一部を資本としてみなせる劣後ローンで資金調達するのは同社として初めてです。
不動産開発を積極的に進める一方で財務基盤を強化する狙いです。

大和ハウスは新型コロナウイルスの感染拡大による「巣ごもり消費」などで電子商取引(EC)の急増に対応し、物流施設の開発を積極化しています 。
劣後ローンを初めて活用する背景には、物流倉庫などの投資に伴う資金需要が旺盛な一方、財務内容の健全性も保つ狙いがあります。

ダイワハウスは2020年6月、2022年3月期までの中期経営計画で物流施設などの不動産開発投資を当初計画の3,500億円から6,500億円に増額しました。
一方、有利子負債が自己資本の何倍あるかを示すDEレシオを0.5倍程度とする目標も掲げています。
2020年3月期のDEレシオは土地取得などで0.6倍です。
今後、さらに外部からの資金調達が拡大すれば、目標を達成できない懸念がありました。

今回の劣後ローンでは格付投資情報センター(R&I)と日本格付研究所(JCR)が調達額の50%を資本と認定する予定で財務の健全性の向上につながります。

最近、劣後ローンで資金調達するケースが増えてきていますね。
劣後ローンは、貸借対照表上は負債になりますが、資金調達の際に、金融機関などが資本金とみなしてくれるというものです。
よって、この記事を見て、財務の健全性とか書いていたので、疑問に思ったので、ネットで調べてみると、カラクリがあるようですね。
最近、伊藤レポートなどで、『自己資本利益率』(いわゆるROE)が再び重視されるようになってきているようですが、こちらでは劣後ローンは負債として扱われるため分母に影響なく、一方で、『D/Eレシオ』では、一部が資本金として扱われるため、有利に働くようです。
いわゆる良いところ取りですね。
経営指標にこだわりだすと、経営指標目標を達成するがために本質からかけはなれたことをしたりするケースもありますので、注意が必要ですね。

大和ハウスが財務基盤の強化ため初の劣後ローンで1千億円調達することについて、どう思われましたか?


12兆円規模の企業の資本支援を政府が検討!

日本経済新聞によると、政府が企業向けに検討している資本支援策の枠組みが12兆円規模に達することがわかったようです。
日本政策投資銀行や官民ファンドなどが劣後ローンや株式を取得して。経営を支援したり事業再編を後押ししたりするものです。
新型コロナウイルス拡大の影響で財務基盤が悪化する企業に対し、安全網を広げます。

2020年度第2次補正予算案や財政投融資計画に盛り込むようです。

12兆円のうち約6兆円は政投銀や日本政策金融公庫など政府系金融機関による劣後ローンの活用を想定しています。
劣後ローンの資金調達は増資に近い効果を持ち、格付けの低下を防いだり金融機関の追加融資を受けやすくなったりすることが期待できます。
貸し手が経営に深く関与しないため、企業側も受け入れやすいのです。

残る6兆円は出資などの枠組みに活用します。
大企業・中堅向けには、すでに政投銀が設けている1千億円の出資枠を倍増するほか、産業革新投資機構(JIC)を通じて再編や成長投資に向けた資金を用意します。
中小企業向けには、地域経済活性化支援機構を通じて事業再生や地域ファンドの拡充をはかります。
債権買い取りファンドも整えます。

融資による支援策も強化します。
4月以降も融資需要が増えていることを踏まえ、政府の無利子融資制度などを拡充します。
民間金融機関と合わせて60兆円以上の資金繰り対策の規模を確保する方向で調整します。

政府が企業向けの資金対応を大幅に拡大するのは、コロナを巡る情勢が依然、不透明なことがあります。
現状では多くの日本企業の財務体質は比較的強固で破綻懸念があるわけではありません。
ただし、秋以降も景気悪化に歯止めがかからなければ、健全企業でも財務悪化のリスクがあり、雇用にも悪影響が出かねません。
「資本支援がすべて使われるとは思っていないが、早めに安全網を用意し、企業や市場を安心させる」(政府関係者)狙いがあるようです。

海外でも資本支援を拡充する動きが相次いでいます。
ドイツは大企業向けに1千億ユーロ(約11兆円)の優先株や普通株による出資基金を設立しました。
アメリカやフランスなども航空業界の支援に乗り出しています。

良い制度だとは思いますが、単なる延命や、詐欺的な行為が行われないようにして欲しいですね。
あとは、国が関わるとなると、中小企業が、株主や債権者への決算説明や、決算公告、招集通知、株主総会はどうするのだろうか?とは思います。

12兆円規模の企業の資本支援を政府が検討していることについて、どう思われましたか?


2020年4月から経営者個人保証の二重取り禁止の指針!

 全国銀行協会と日本商工会議所などは、中小企業の経営者が代替わりする際に金融機関が新旧トップから二重に個人保証を取ることを原則禁止するとの指針をまとめました。
経営者保証が負担となって後継ぎが見つからず、廃業に至るのを防ごうとする政府の方針に対応しました。
2020年4月から適用する。

今回の指針策定により、既に決定している商工中金による無保証融資の拡大や国の中小企業支援を含め、政府が2019年6月に決定した成長戦略などで打ち出した事業承継対策が出そろうことになりました。

指針は2014年から運用されている「経営者保証に関するガイドライン」の特則との位置付けで、二重保証の禁止に加え、後継者への保証契約も「慎重に判断すること」を金融機関に要請しました。
中小企業の側には、無保証でも融資が受けやすくなるよう財務基盤の強化や適切な情報開示を求めました。

指針に強制力はありませんが、金融庁が無保証融資の実績公表を金融機関に働き掛けるなど官民で順守を促すようです。
取りまとめを主導した小林信明弁護士は、「中小企業の活性化を図るという公共的な目的で制定した」と意義を強調しました。

そろそろ金融機関には、担保や個人保証を取るのをやめて欲しいですね。
事業の将来性を評価して、将来のキャッシュ・フローを担保に融資ができるようになって欲しいと思います。
そういうことができるようになると、銀行が最近言いたがるコンサルティングの能力が自然に高まるのではないでしょうか?

2020年4月から経営者個人保証の二重取り禁止の指針がまとめられたことについて、どう思われましたか?


スタートアップ企業が医師や教授にストックオプションを付与!

 スタートアップ企業が医師や大学教授ら社外の専門家に、株式を利用した報酬「ストックオプション」(新株予約権)を付与する動きが広がっているようです。
日本経済新聞社の調査では、未上場企業の9割がストックオプションを活用し、うち3割が社外の専門家に付与しているようです。
現金支出の負担を抑えながら、専門性を持つ社外人材の知を生かし、企業価値の向上につなげているようです。

ストックオプションを使えば、現金を常に用意しなくても高度な専門人材を生かせます。
病院向けIT(情報技術)のリンクウェル(東京都港区)は、外部の医師にストックオプションを発行し、新事業としての消費者向け商品を共同研究しています。
金子和真最高経営責任者(CEO)は、「病院に勤めていて社員になれなくても、製品開発に協力してもらえる」と話しています。

日本経済新聞社は、未上場企業の企業価値を調べた「2019年の「NEXTユニコーン調査」で、ストックオプションの施策についても聞いたところ、回答企業の89%となる154社が導入していたことがわかりました。

付与している相手は従業員83%、取締役72%に続いて社外の専門家が27%で、監査役の23%を上回っています。
付与の対象となる専門家の幅が広がっており、半導体メモリーのフローディア(東京都小平市)の場合、大手メーカー出身のエンジニアに付与しました。

イノベーションの創出には最新の技術を取り入れ、現場のニーズを踏まえることが欠かせません。
高度な専門性を持つ人材が年々重要になっており、獲得競争が激しくなっています。

スタートアップ企業は、10年前と比べれば資金を調達しやすくなったとはいえ、創業間もない赤字会社が高い給料を払って正社員を採用するのは依然として難しいでしょう。

大学教授などの安定した職に就く人にとっては、自らの研究成果や現場の経験を新たな技術や事業アイデアにつなげるうえで、転職まで踏み込む必要がありません。

スタートアップ企業が社外の人材とつながる利点は、知見を得られることだけではありません。
電動車椅子のWHILL(神奈川県横浜市)は「人脈が広がる」といっています。
そのことが新事業につながっていくきっかけになります。
ストックオプションが様々な企業のなかで知の交流を生み、イノベーションをけん引する要因となっています。

投資家側の変化が、こうした流れを後押しします。
ベンチャーキャピタルなどは、これまで、ストックオプションに伴う持ち株の希薄化を嫌がる傾向にありました。
上場時などの株売却によるもうけが減るからです。
プルータス・コンサルティング(東京都千代田区)によると、最近は「優秀な人材確保は企業価値の向上につながるとの理解が投資家に浸透しつつある」といっています。

増えていくのは望ましいことだとは思いますが、監査役を上回る水準というのは驚きました。
近年、ベンチャーキャピタルなどから資金を調達しやすくなってきているとはいえ、ベンチャーキャピタルからの出資を嫌がる経営者の方もいらっしゃるでしょうし、資金的には厳しいベンチャー企業が多いでしょう。
そのような中、ビジネスパートナーにストックオプションを付与することは、付与する側にも付与される側にもいいことなんでしょうね。
付与される側も、自分の貢献により、将来、お金になるかもしれないとなると、モチベーションが違うでしょうから。

スタートアップ企業が医師や教授にストックオプションを付与していることについて、どう思われましたか?


クールジャパン機構が株主企業6社に196億円を出資!

 東京新聞によると、政府と民間が資金を出して運営する官民ファンド「海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)」が出資した事業のうち、少なくとも7件が機構の株主企業6社に関連していたことが、取材で分かったようです。
公的資金が株主企業に還流された形で、クールジャパン機構の中立性が揺らぐ可能性があります。
クールジャパン機構の投資先を決める内部組織に、投資先企業の役員がいたことも判明したそうです。
識者は、公的投資の名目で私企業の利益を図る「利益相反」の疑いを指摘しています。

東京新聞は、クールジャパン機構が2014~2019年に公表した出資32件の内容を事業報告などから調べ、株主6社に関係する出資を計7件確認しました。
総額は196百億円で、出資全体の3割にあたるそうです。

株主の出資額の20倍超を支援した例もあるようです。
クールジャパン機構は、2014年9月、中国・寧波への商業施設出店事業に110億円の出資を決めました。
この事業は、クールジャパン機構に5億円を出資する株主の「エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリング」(大阪市)が中心を担っています。

利益相反が疑われる出資は、マレーシアにある日系百貨店の改装事業への10億円です。
機構株主の三越伊勢丹ホールディングス(HD)の子会社が事業を請け負いました。
クールジャパン機構が出資を決めた2014年9月当時、投資先を選ぶ内部組織「海外需要開拓委員会」の委員長をHDの社外取締役が務めていました。

政府は官民ファンドに中立的な投資を求めています。
海外需要開拓支援機構法は海外需要開拓委員会の運営に関し「特別の利害関係を有する委員は議決に加わることができない」と定めています。

経済産業省クールジャパン政策課の三牧純一郎課長は、株主が関わる事業への出資7件を認めたうえで、決定に際しては政策的意義や収益性といった政府の支援基準を守っていると東京新聞に説明したようです。
「機構株主と出資先の企業が同じだからといって、ただちに問題があるとの認識はない」と語ったようです。

利益相反の指摘に対しては「出資者を含む利害関係者は支援決定の議論や議決から外れることになっている。マレーシアの案件も当該取締役は議論・議決の場にいなかった」と述べています。

官民ファンド問題を追及している立憲民主党の蓮舫参院議員は「5億円の出資で110億円の支援を受けるのは公金の還流だ」と投資の中立性に疑問を呈しました。

慶応大大学院の小幡績准教授(企業金融)は「官民一体という構造上、政府が機構の株主に一定の配慮をしなければならず、結果的に利益相反が生まれる。公金が使われる以上、国民に疑問を持たれる余地があってはならない」と語っています。

クールジャパン機構は日本文化の発信で成長が見込める企業に投資しています。
2019年9月現在、政府が756億円、民間23社が計107億円を出資しています。

<官民ファンド>
リスクが高く、民間だけでは資金を調達できませんが、成長が見込めそうな企業の株を買う機関です。
株の売却益や配当が出れば出資者に配るが、事業の失敗で資金を回収できないこともあります。
2012年発足の第2次安倍政権が成長戦略に掲げ、全14のうち10ファンドを新設しました。
クールジャパン機構は2013年11月に発足したものの、業績不振が指摘され、2018年度末の累積損失は179億円となっています。

農林水産省所管のA-FIVEもそうですが、国が主体となってファンドをやるとろくなことがないですね。
国民におかしいなと思われても、問題がないと思っているようですし、どんどん累積損失が膨らんでいくでしょうから、早くやめた方がいいですね。
数億円も出資できるのであれば、自社でやればいいのではないかと思います。

クールジャパン機構が株主企業6社に196億円を出資していたことについて、どう思われましたか?


ペッパーフードが新株予約権を発行して69億円調達を想定!

 「いきなり!ステーキ」はペッパーフードの連結売上高の8割強を占める主力事業ですが、既存店売上高は20か月連続で前年同月を下回っています。
ステーキ店「いきなり!ステーキ」を展開するペッパーフードサービスは、先日、行使価格修正条項付きの新株予約権を発行すると発表しました。
69億円の調達を想定していますが、金額が増減する可能性があります。
調達した資金は新規出店などで膨らんだ借入金の返済や広告宣伝費などに充てるそうです。

割当先はSMBC日興証券で、新株予約権のすべてを行使すると520万株になります。
2019年6月末時点の発行済み株式の24.74%にあたります。
払込日は2020年1月15日、当初の行使価格は1,332円で、この価格での調達額は69億円となります。
ただし、株価に応じて調達額は変化します。
2019年12月27日の終値は1,294円でしたが、発行価格の下限は666円で、上限はありません。

69億円を調達した場合、48億円を借入金の返済に充てるそうです。
2019年11月末の借入金の総額は87億円でした。
また、13億円をテレビコマーシャルなどの広告宣伝費に充てるようです。

また、みずほ銀行など金融機関から計41億円を2019年8~9月に借り入れたと発表しました。

いきなり!ステーキはペッパーの連結売上高の8割強を占める主力事業です。
ただし、既存店売上高は2018年4月から20か月連続で前年同月を下回っています。
2019年12月期の連結最終損益は25億円の赤字(前期は1億2,100万円の赤字)になる見通しです。

財務体質も悪化しており、2016年12月期に30%だった自己資本比率は、2019年1~9月期末時点で5%まで低下していました。

個人的には、どこかに買収されるのではないかと思っていましたが、とりあえずはSMBC日興証券への新株予約権の発行ということになりましたね。
これで足りるとは思いませんが、今後、どう立て直していくのか、ウォッチしていきたいと思います。

ペッパーフードが新株予約権を発行して69億円調達を想定していることについて、どう思われましたか?


農林水産省所管の官民ファンドA-FIVEが廃止へ!

 農水省は、先日、農水省所管の官民ファンド、農林漁業成長産業化支援機構(A-FIVE)を廃止すると発表しました。
2020年度末で新規投資業務を終了し、早期解散を目指すようです。
廃止の理由について、江藤拓農林水産大臣は閣議後会見で、「計画通りの累積損失を回収し、収益を確保することは困難と判断した」と述べました。

2020年度当初予算案では、関連予算の要求を取り下げ、今後、新たな予算要求はしない方針です。

後継組織について、江藤農林水産大臣は「今のところ考えていない」とする一方、「国が関与した出資が必要という声が上がった場合には、考えることもあるかもしれない」と述べました。

A-FIVEは2013年、官民共同で設立された投資組織です。
出資額は国が300億円、民間企業が19億円です。
投資が想定どおり進まず、累積赤字が2019年3月末時点で92億円に膨らんでいました。

既に交渉中の投資案件があることから、2020年度は投資決定を継続します。
2019年4月時点では、当初の事業期間が2032年度末までだったことを踏まえ、2026年度末まで投資決定する計画でした。
出資先から回収を完了するなど一定の条件が整った段階で解散します。

農林水産省は、累積赤字が膨らんだ原因について「6次産業化は投資対象として小規模な一方で、同機構がそれに見合った組織規模ではなく、投資実績に対して高コストだった」(産業連携課)と指摘しました。
地銀などと共同で出資するサブファンド方式も取り入れていましたが、「その仕組みもうまく機能しなかった」(同)。
専門家による原因の検証を始めるようです。

国が主体となってファンドをやるとろくなことがないですよね。
やはり、ファンドは事業の将来性の分かる方がいないとうまくいくはずはないと思いますし、失敗しても責任を取らない国の方が主体となるとうまくいくはずはないですよね。
日本を代表する経営者の1人であるソフトバンクグループの孫さんですら、ファンドはうまくいっていないわけですから。
税金の無駄遣いをせずに、もっと有効に使って欲しいと思います。

農林水産省所管の官民ファンドA-FIVEが廃止されることについて、どう思われましたか?


借入金利が全国で最も低いのは我が「うどん県」!

 日本銀行によるマイナス金利政策の継続により、企業を取り巻く金融環境はこれまでにない低金利の時代に突入しています。
競争が激化する地域金融機関においても、その過半数で本業利ざや(貸出金利息-預金利息)が減少するなど銀行経営に影響を及ぼし、近時は SBI グループとの連携や地銀再編機運も高まりを見せています。
五輪を控えて堅調な建設業界や、設備投資意欲の旺盛な運輸・倉庫業者など資金需要は見込めるものの、リスケジュール対応を受けながらも再建が進まない企業も多く見受けられます。
消費税引き上げによる企業へのダメージを懸念する声も聞かれるなど、企業の金融環境への注目度は高くなっています。
このようななか、帝国データバンク高松支店は、2019年10月末時点の企業財務データベース「COSMOS1」を用いて、四国地区に本社が所在する企業の平均借入金利を算出し、集計・分析しました。

<平均借入金利>
2018年度の四国地区4県の平均借入金利は、我が「香川県」が1.13%(前年度比▲0.09pt)で最も低く、「愛媛県」1.26%(同▲0.08pt)、「徳島県」1.37%(同▲0.07pt)、「高知県」1.39%(同▲0.06pt)と続きました。
また、我が「香川県」と「高知県」の平均借入金利の格差は0.26pt となり、四国地区内においても温度差がみられました。
企業の借入金利は、2007年度~2008年度にかけてピークとなり、リーマン・ショックや日本銀行の金利政策もあって2009年度以降は各県において低下が続いています。
なお、全国の平均借入金利は1.37%(前年度比▲0.08pt)となりました。

全国で最も借入金利が低かったのが我が「香川県」となり、県外金融機関の進出などで競争の激しさがうかがえます。
2018年度の四国地区4県の平均借入金利について、10年前の2008年度と比較すると、「愛媛県」が▲1.10pt と低下幅が最も大きくなっています。

次いで、「高知県」(▲0.96pt)、「徳島県」(▲0.95pt)、我が「香川県」(▲0.93pt)の順に続きました。
低下幅を「全国」(▲0.93pt)と比較すると、我が「香川県」のみ同水準ながら、その他の3県は「全国」よりも大きくなっています。

<業種別>
業種別にみると、主要6業種で平均借入金利が最も低かったのは、「製造業」(0.94%、我が香川県)で、唯一、1%を切っています。
なお、「愛媛県」を除く3県で「製造業」が低い傾向となりました。
一方、平均借入金利が最も高かったのは、「建設業」(1.64%、高知県)で、4県とも「建設業」が最も高くなっています。
「全国」との比較では、「製造業」「サービス業」において、四国4県いずれも「全国」を下回りました。

今回の調査で、四国4県の企業の平均借入金利は2018年度も低下傾向にあることが判明しました。
なかでも我が「香川県」は、全国都道府県別で最も低い金利となりました。
我が「香川県」の平均借入金利は、四国地区で最も高い「高知県」とは0.26pt、全国で最も高い「沖縄県」とは0.70ptの差があり、企業を取り巻く金融環境は地域の特性によって差異が生じている状況がうかがえます。
今後も借入金利は低水準で推移するとみられますが、世界景気の悪化により変動する可能性もあり、企業と金融機関の関係性や企業経営そのものを左右する金利の動向が注目されます。

数年前から我が高松市は日本で一番金利が安いというのは、時々耳にしますが、うどん県全体でもそうなんですね。
とある地銀がかなり安い金利で融資の獲得に走っていたのもあると思いますが、我が香川県の企業は借入先が多いとも昔から言われていますので、そういったところも影響しているのかもしれませんね。

借入金利が全国で最も低いのは我が「うどん県」であることについて、どう思われましたか?


「資本コスト」を話せますか?

 「御社が前提とする資本コストは何%ですか」「その資本コストに見合う事業でしょうか」。
そんなやりとりが、上場企業と投資家のあいだで増えていくかもしれません。
金融庁と東京証券取引所が進める企業統治指針(コーポレートガバナンス・コード)の見直しで、2018年、資本コストという考え方が明確に盛り込まれたからです。

借りたお金には利子がかかります。
利子を上回るもうけがなければ、そのビジネスを続ける意味はありません。
それを株式にもあてはめて考えるのが資本コストです。
株主も最低限のリターンを求めているはずで、それ以上にもうけなければ企業は価値を生んでいない、とファイナンス理論では考えるのです。

経営戦略づくりも資本コストへの意識を、持ち合い株も資本コストを上回るメリットがあるか考えてとのメッセージが、見直しには込められています。
資産を無駄に抱えず、効率的にもうけてくれれば株式市場の評価も上がるとの期待があるのです。

とはいえ、いざ資本コストを数値に落とし込むとなるとことは単純ではありません。
理論的には資本資産評価モデル(CAPM)、配当割引モデルの2つが算出法の代表なのですが、実はどちらも前提の置き方次第で大きく数値が変わってくるのです。

前者は自社の株価の変動性をどうとらえるか、後者は配当が将来何%ずつ伸びると想定するかで、数値が揺れます。
「うちはどう計算すべきか」と慌てた問い合わせが、幹事証券などに舞い込んでいるようです。

経営側と投資家が双方、腑に落ちない数字がまかり通っても意味はありません。
数字に縛られすぎると、経営戦略が縮こまり、大胆さを失うかもしれません。
一方で、数値達成を急ぐあまり無理な背伸びを誘発するかもしれません。

資本コストで追い立てられる議論より前に、経営側に必要なのは、しっかりと稼ぐ堂々たる収益のビジョンと戦略です。
そして、きちんと理解し評価できる投資家側の見識も求められるのです。

株価算定(バリュエーション)の仕事をしている方は、『資本コスト』は当然知っている話ですが、一般の方には、なかなか難しいかもしれませんね。

代表的なところでも、支払利息は損金となりますが、配当は税引後利益から支払うため損金とならないといったようなことがあります。
これを契機に、『資本コスト』が少しでも浸透し、考慮されるようになればいいですね。

「資本コスト」を話せますか?について、どう思われましたか?


金融庁が経営者保証の共通指標を導入!

 金融庁は、銀行が中小企業の経営者から取っている経営者保証の状況を比較できる共通指標を来夏から導入し、開示を求めるようです。
企業が事業承継する際、新旧経営者の双方から保証を取り続ける「二重徴求」のケースもあります。
銀行に不要な保証を求めないよう促し、保証が負担となって事業承継を断念し、廃業してしまう事態を防ぐのが狙いです。

対象は大手銀行と地方銀行、第二地方銀行です。
新規融資分のうち経営者保証を求めなかった割合や、事業承継時の新旧経営者の保証件数などを指標化し、半期ごとに開示させるようです。

政府は2019年6月に閣議決定した成長戦略で、銀行による経営者保証の状況を指標で「見える化」することを打ち出しており、2019年度の「二重徴求」を含めた保証の状況を明らかにします。

金融庁の調査では、全国の地銀105行のうち、事業承継時に新旧経営者から二重に保証を取っていたケースは、調査を始めた2016年度下期は46.2%でした。
その後、2017年度下期は36.5%、2018年度上期は19.3%と減少傾向にあります。

銀行側は「経営者への借入金返済の規律付け」として経営者保証を取っており、取引状況や融資判断によっては難しい対応を迫られるでしょう。

金融庁は担保や保証に過度に依存せず、事業内容や将来性を見極めて取引するよう銀行を点検します。

そもそも二重取りというのはおかしいと思いますが、金融庁が動くのは良いことだと思います。
事業承継のネックになるものの一つが経営者保証だと思いますので、良い方向に改善されて欲しいです。
疑問なのは、なぜ、信用金庫などは入っていないのでしょうか?
金融機関も手数料ビジネスに走るのではなく、将来のキャッシュ・フローを見極る目を高めて、将来のキャッシュ・フローを担保に融資をして欲しいと思います。

金融庁が経営者保証の共通指標を導入することについて、どう思われましたか?


ユニバーサルミュージックへの課税取り消し判決!

 会社組織の再編に伴うグループ間の資金調達を巡り、約58億円を追徴課税した東京国税局の処分を不服として、大手レコード会社「ユニバーサルミュージック」(東京・渋谷)が処分取り消しを求めた訴訟の判決が、先日、東京地方裁判所でありました。
清水知恵子裁判長は、ユニバーサルミュージックの主張を認め、処分を取り消しました。

ユニバーサルミュージックは、フランス親会社の組織再編の一環で、海外の関連企業から資金を借り入れ、利子を支払いました。
国税局は、利子が関連企業への利益移転にあたるとして、2012年12月期までの5年間で計約181億円の申告漏れを指摘し、約58億円を追徴課税しました。

判決で清水智恵子裁判長は、組織の再編や借り入れには「経済的合理性がある」と判断しました。
ユニバーサルミュージックにとって大規模な資金調達が可能になるメリットがあり、国の処分は違法と結論づけました。

東京国税局は「国の主張が認められず大変遺憾」とコメントしました。

ここ数年、国税局は安易に否認しすぎているような気がします。
一部メディアによると、この事件をきっかけに税制改正を行っているので、国側は負けても痛くないということが書かれていますが、訴訟に負ければ、改正も取り消してほしいですね。

ユニバーサルミュージックへの課税取り消し判決について、どう思われましたか?


フラット35で「住む」と偽り賃貸用にして悪用し不動産投資!

 1%程度の固定低金利で長年借りられる住宅ローン「フラット35」を、不動産投資に使う不正が起きていることがわかったようです。
ローンを提供する住宅金融支援機構も「契約違反の可能性がある」とみて調査を始め、不正を確認すれば全額返済を求める方針です。

不正が見つかったのは、東京都内の中古マンション販売会社が売った物件向けのローンです。
元男性社員(50)が朝日新聞の取材に応じ、「フラット35を投資目的で使ったのは、昨年6月までの約2年間に売った150戸前後。仲間の仲介業者らと一緒にやった。このしくみでトップセールスマンになれた」と証言しました。
販売会社は2018年夏にこの社員を懲戒解雇し、2018年秋までに機構へ届け出ました。
利用客の一部も、機構から事情を聴かれています。

元社員が関与した不正な融資の顧客は20代~30代前半の若者を中心に100人超です。
融資額は1人2千万~3千万円ほどで、計数十億円規模になります。
不動産業者らがお金に困った若者らを、投資セミナーやネット上で勧誘したとみられます。
機構によると、こうした不正が大規模に発覚した例はないそうです。
同様な手口がほかの業者でもあれば、不正はさらに広がるでしょう。

元社員によると、利用客は年収300万円台以下の所得層が大半で、200万円前後の借金を抱える人も多かったようです。
「借金を帳消しにして不動産も持てる」などと勧誘していました。
利用客はマンションの賃貸収入でローンを返します。
本来は投資用なのに「住む」と偽って融資を引き出す手口で、不動産業界では「なんちゃって」と呼ばれているようでs。

フラット35を借りる際、利用客は不動産業者を経由し、機構の提携先の取り次ぎ金融機関に申し込みます。
業者らは本来の売却額を数百万円水増しした契約書を提出し、物件価値を上回る融資引き出しの不正もしました。
その分は借金の肩代わりや、利用客を探したブローカーへの紹介料などに充てていました。

融資の審査は金融機関や機構が担いますが、不正はチェックのすきをつかれました。
利用客は業者の指示で、本人の居住を示すために当初だけ物件に住民票を移し、ほどなく元に戻します。
また、機構からの郵便物は転送させるなどして発覚を防いでいましだ。

機構は政府が7千億円超を全額出資する独立行政法人で、自らは直接貸さず、取り次ぎ金融機関に融資実務を担ってもらい、その債権買い取りで資金を出しています。

機構のローンを巡ってはこれまでも融資金をだまし取るなどの不正が続発しています。
会計検査院が2012年、十分な審査態勢を金融機関とともに築くように求めました。
機構は今回の不正を踏まえ、フラット35が投資目的で使えないことを強調するなど対策に着手し、「必要に応じて審査態勢をさらに強化する」そうです。

<フラット35>
住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)が民間銀行などと連携して提供する住宅ローン。
国民の住宅取得を支えるため、低い固定金利で最長35年間借りられます。
転勤などで入居途中から賃貸に回すことは認められますが、当初から投資目的で借りると融資契約に違反します。
住宅ローンは不動産投資向けローンと比べ、金利が低くなっています。

ひどい話ですね。
こういうことがあると、結局、税金で負担することになってしまいますからね。
もちろん、やった本人や、それに気づかなかった中古マンション販売会社に責任があると思いますが、機構の手続きなどにも不備があったのだろうと思います。
貸したら終わりではなく、きちんとルールを守っているかどうかを事後的にチェックする仕組みが必要でしょうね。
そうしないと、機構の存在意義が問われるのではないでしょうか?

フラット35で「住む」と偽り賃貸用にして悪用し不動産投資をしていたことについて、どう思われましたか?


ASBJは自社発行の仮想通貨会計ルールを当面策定せず!

2018年03月16日(金)

日本の会計基準をつくる企業会計基準委員会(ASBJ)は、先日、企業が自社で発行した仮想通貨の会計ルールを当面策定しない方針を決めました。
仮想通貨技術を使った資金調達(ICO=イニシャル・コイン・オファリング)などを念頭に「実態を網羅的につかめていない」ためのようです。
3月中旬をメドに、自社以外が発行した仮想通貨のみを対象にルールをまとめるようです。

ASBJでは、仮想通貨の保有や売買をした際の会計処理について議論し、2017年12月に草案を公開しました。
自社で発行した仮想通貨については議論の範囲外としており、パブリックコメントも踏まえ、草案の適用範囲から自社発行の仮想通貨を除外することとしました。

ちなみに、ICOは企業が「トークン」と呼ぶデジタル権利証を発行し、事業に賛同する投資家がビットコインなど広く流通する仮想通貨で買い取る仕組みです。

既に上場企業の子会社で、ICOを使う企業が出ているのに、見送り(先送り)はどうなのかなぁと思います。
安易に自己資本を増やせるものになってはいけないと考えますし、会計基準の公表により、過去の会計処理が違っていたということになりかねないと思いますし、過度に監査法人に負担を与えることになるのではないかと憂慮されます。
過去に、業績の悪い企業が資金調達を通じて不正を働いていたケースもあると思いますので、早めに会計基準を作ってほしいですね。

ASBJは自社発行の仮想通貨会計ルールを当面策定しないことについて、どう思われましたか?


食品スーパー「オーケー」の有価証券報告書が面白すぎる!

 東洋経済によると、食品スーパー「オーケー」の有価証券報告書が面白すぎるそうです。
「勝つために何をするか、道は解かっています」「売上予算の達成を重視し、英知を集めて対応します」「競争には絶対に勝つ」など、株主に直接呼びかけるような表現で埋め尽くされているのです。

神奈川県や東京都など首都圏に113店(20189月末時点)の食品スーパーを運営するオーケーは、「毎日が低価格(エブリデー・ロー・プライス)」を掲げ、チラシはまかない、値上げの理由などの商品情報を店内に「オネスト(正直)カード」として掲示するなど、独自の運営方法で知られています。
低価格がウリながらも利益率は業界平均以上で、業界でも一目置かれる存在です。

そのオーケーの発行する有価証券報告書(以下、『有報』といいます。)の「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」が、また独自なのです。
冒頭に引用した一節のように、株主に直接呼びかけるような表現で埋め尽くされているのです。

<紋切り型の説明はしない>
オーケーは未上場会社ですが、株主数が多いため、有報の提出義務があります。
オーケーの有報は、金融庁が所管する電子情報開示システム「EDINET」で閲覧できます。
一般的に、有報における「対処すべき課題」は紋切り型で、通り一辺倒の内容になりがちです。
「当連結会計年度における国内経済は~」から始まって、フォーマットが決まっているかのような表現が続くことが多くなっています。
しかしながら、オーケーは違うのです。
終わった期の振り返りに加え、次期予想も数字を明示して説明しています。
青果、精肉、水産、総菜の各部門の状況と、認識している課題と対応策などが書かれています。
「お友達宅配(という施策)はご利用が少なく見直しています。宅配手数料10%に抵抗があるようで、思慮が足りなかったと反省しております」「ネット販売でも『エブリデー・ロー・プライス』を実現するのが大きな課題ですが、やりがいもあります」といった調子です。
売り場を知り尽くした経営者でなければ語れない内容が、平易な言葉で、既存店実績など必要な数字も折り込んで説明されており、個人投資家はもちろん、プロの機関投資家も歓迎するであろう内容です。
それもそのはずで、同欄を書いているのは、創業オーナーである飯田勧代表取締役会長本人だそうです。
飯田会長が草稿を書き、二宮涼太郎社長などとやりとりをしてまとめているようです。
オーケーは毎年4月に取引先を集めた「オーケー会」と呼ばれる会合を開いています。
実は有報の「対処すべき課題」は、その際のスピーチ原稿を活用したものです。
新年度にあたりその年の会社方針を取引先に説明したもので、平易な表現で具体的な施策が並ぶのは、そうした理由もあるのです。

<閉店知らずで31期連続増収>
オーケーの業績は好調です。
31期連続で増収が続いており、同社が重視する経常利益も年によって多少のでこぼこはありますが、基本的なトレンドは右肩上がりです。
低価格ゆえに粗利率は同業他社よりも低いですが、販売経費を絞り込むことで、同業他社よりも格段に高い営業利益率を確保しています。
1982年以降に開業した店舗では、移転拡張や老朽化による閉店はあっても、業績不振での閉店は皆無です。
そのオーケーが最も重視する経営指標は売上高だそうです。
トップラインを重視する企業は今や珍しいですが、採算を確保する施策を徹底していれば、トップラインの上昇に利益はおのずとついてくるという発想のようです。
創業以来の飯田氏の信念は、トップラインを上げるために1人でも多くのオーケーファンを作るということです。
そのファン作りの施策の一つが「オーケークラブ」です。
入会すると食料品について約3%相当の割引が受けられる、いわゆる友の会的組織です。
流通業の一般的な会員組織は、顧客が割引などの特典を受ける代わりに自らの情報を提供、企業側が情報を分析してマーケティングなどに生かすといったギブアンドテイクの関係が成立しています。
一方、オーケークラブは、郵便番号の登録と200円の手数料のみで入会できます。
顧客側が一方的に得をしていることになりますが、「ファンを増やすことが目的なので、損をしている認識はない」(二宮社長)そうです。
ファン作りという姿勢は資本政策にも現れています。
オーケーでは2007年~2009年にかけて、計3度、種類株式を発行しています。
応募資格をオーケークラブの会員である個人に限定し、証券会社による引受を付けず、応募はオーケーが直接、店頭で受け付けたのです。
オーケーの株主数は、普通株式で法人77に対し個人が257人で、これだけでも未上場会社としてはかなりの数ですが、これに種類株式の延べ5,647、うち個人株主の5,638が加わります。

<株主になってもらい「同じ船に乗る」>
種類株の調達総額は、3回合計で73億円強でした。
販管費35日分程度の金額でしかないので、顧客に株主にもなってもらう趣旨だったことは間違いありません。
種類株式は議決権こそついていませんが、配当順位も残余財産の分配順位も普通株式と同順位です。
直近の配当性向は18%で、「世の趨勢に合わせて、少しずつ高めている」(二宮社長)そうです。
1株当たりの発行価格は20077月発行分が2,500円、20089月発行分が3,07480銭、20099月発行分が3,53020銭です。
算定方式は直前半期の経常利益の55%を2倍し、発行済み株式総数(普通株式と種類株式の合計)から自己株式を差し引いた株数で割り、それを17倍しています。
つまり、1株当たりの税引後の経常利益の17倍です。
特別損益を考慮しないので当期純利益ではなく経常利益を使いますが、税金は考慮するので経常益の55%、それの17倍ですから、感覚的にはPER(株価収益率)が17倍ということでしょう。
株主は自由に株を売買することはできませんが、発行翌年から1月と7月の年2回、会社に取得請求できます。
この際の算定方式も発行時と同じで、直近半期の経常利益が79.8億円(単体ベース)だったので、現在の買い取り価格は、ざっと5,400円程度となります。
種類株主はオーケーの成長によって、配当だけでなく、それなりの果実を得ていることになります。
オーケーの普通株主には取引先が多く、「株主になってもらい、取引先、そしてお客様と一つ同じ船に乗る」(二宮社長)そうです。
もっとも、種類株式について議決権までは与えていないところは手堅いですね。
現時点では新たに種類株式を発行する計画はないそうです。
オーケーは株主に送付している事業報告書にも、有報と同じ文章を載せています。
有報はプロしか読まないでしょうが、事業報告書は個人株主でも普通に目を通します。
有報も事業報告書もプロが読むものという発想から脱却し、個人にもわかりやすい情報開示を心掛けています。
自社製品の優待の次の一手として、ファン株主を増やしたい上場企業にとっては大いに参考になるのではないでしょうか?

僕自身2007年から2011年まで東京に住んでいて、「オーケークラブ」に入り、隣の駅のオーケーで買い物をしていました。
動線がよく、安いんですよね。
上記種類株式は、僕が東京に住んでいた時に発行しており、おそらく何かの事情で応募しなかったのだと思いますが、募集していたのを見て、どうするか検討したような記憶があります。
大学院で有報を使った授業をしている僕としては、ものすごく親近感を覚えるとともに、とても新鮮な気分になった有報でした。

食品スーパー「オーケー」の有価証券報告書が面白すぎることについて、どう思われましたか?


上場企業は仮想通貨による資金調達に慎重な対応を!

 日本取引所グループ(JPX)の清田瞭・最高経営責任者(CEO)、先日の定例会見で、仮想通貨を発行して資金調達するICO(イニシャル・コイン・オファリング)について「海外では詐欺的なものが多いと報道されている。上場企業によるICOは慎重にすべき」との見方を示しました。
 ICOは、「トークン」と呼ばれる仮想通貨を発行すれば迅速に資金調達できるメリットがあり、世界的に利用が伸びています。
 日本の上場企業でもICOを検討する動きが出ていますが、利用者保護の観点から法規制すべきだとの声が与党議員から上がっているようです。
 また、JPXは、保有するシンガポール取引所(SGX)株式5,3051,000株について、3年程度をかけて売却すると発表しました。
 SGXの株式は東京証券取引所が2007年に約370億円で取得しましたが、保有を続ける合理性を検証した結果、協力関係維持のために必ずしも保有し続ける必要はないとの結論に達したようです。
 清田CEOは、会見で「株を売るから協力関係をやめるということではない」と述べました。
 JPX自体上場しており、国際会計基準を採用しているため、保有株の売却で発生する損益は貸借対照表の利益剰余金に振り替えられます。
 20193月期以降の連結業績への影響はありません。
 個人的には、清田CEOの発言に同意します。
 株主が、仮想通貨で予期せぬ不利益を被らないようにしてほしいですね。
 上場企業は仮想通貨による資金調達に慎重な対応をと日本取引所グループの清田CEOが発言したことについて、どう思われましたか?

仮想通貨を用いた資金調達(ICO)に監査法人も困惑!

2018年02月09日(金)

最近、世間を賑わせている『仮想通貨』ですが、『仮想通貨』を用いた資金調達『ICO』が国内外で広がっています。
ただし、その会計処理についての明確な指針がまだありません。
週刊東洋経済によると、1月15日に東京証券取引所に提出されたある開示資料が市場関係者をざわつかせているようです。
決済代行サービスなどを手掛けるIT企業であるメタップス(東証マザーズ上場)が提出した、韓国子会社のICO(イニシャル・コイン・オファリング=仮想通貨を用いた資金調達)をめぐる資料です。

それによれば、メタップスは、2017年9月〜11月の四半期報告書の提出期限延長を申請しています。
今回のICOの会計処理について追加的な検討を行うためです。
さらに翌日、メタップスは、資料の一部を訂正し、「監査法人との協議の結果」という文言を削除し、協議がまだ終わっていない点を強調しました。

ICOの直訳は「新規コインの売り出し」です。
新規事業を始めたい企業などが「トークン」という独自の仮想通貨を発行し、投資家に販売して資金を集めます。
トークン購入に使えるのは、ビットコインやイーサリアムといった主要な仮想通貨で、ICO実施者が指定します。

メタップス子会社の場合、同社が新たに韓国に設立する仮想通貨取引所「コインルーム」の拡大に向けICOを実施し、2017年10月までにイーサリアムで約11億円(1月25日の時価で約39億円)を調達しました。

ICOは「資金調達」の一種といわれますが、IPO(株式新規公開)などとは手法や特徴が異なります。
ICOの場合、トークンは仮想通貨取引所で売買できるため、投資先のサービスが発展すれば売却して利益を得られる可能性もあります。

上場企業傘下のICOはメタップスが世界初です。
会計上の扱いについては、メタップスが採用する国際会計基準はもちろん、日本基準にも明確な指針がありません。

メタップスは「受領した対価(仮想通貨)は将来的に収益として認識する」方針です。
ICO直後は暫定的に流動負債の「預かり金」として計上しましたが、2017年11月のコインルーム設立と同時にホワイトペーパー(資金使途などを示す文書)の定める利用者への返還義務がなくなったとして、将来の収益認識を前提とする「前受金」へと計上し直しました。

しかしながら、この返還義務の有無には議論の余地が残ります。
韓国では今、仮想通貨の取引禁止を含む規制の議論が過熱しています。
コインルームの発展性や継続性に不安が増す中で返還義務が消滅したと言い切るのは容易ではないでしょう。

そもそも仮想通貨は現金と同様に扱えるのかという論点もあります。
2017年12月には、韓国でハッキングによる仮想通貨喪失が発生し、メタップスの監査法人は、専門家による情報セキュリティに関する追加検討や、メタップスが保有する仮想通貨残高を適時に確認する手続きの検証が必要だと会社側に説明しているようです。

ICOの波は、各国の上場企業に広がる可能性もあります。
メタップスのケースはICOの会計処理の“前例”となります。
四半期報告書の提出期限は2月15日で、その内容に注目が集まっています。

監査法人は、PwCあらた有限責任監査法人ですが、担当者は大変でしょうね。
今後も、仮想通貨がらみの取引はどんどん出てくると思いますが、頭を悩ましそうですね。

仮想通貨を用いた資金調達(ICO)に監査法人も困惑していることについて、どう思われましたか?

カテゴリー
BLOG

BLOG(再生)

香川県高松市中心部の南新町商店街の老舗店の子供服店などを経営の「すずや」が破産開始!

2026年02月04日(水)

岡山放送によると、香川県高松市南新町の子供服・フルーツサンド専門店経営「すずや」が高松地方裁判所から破産開始決定を受けたことが、民間の信用調査会社の調べでわかりました。

東京商工リサーチの発表によると、「すずや」は1957年設立の老舗の子供服専門店です。

ブランド品を中心とした子供服や子供向けのファッション雑貨全般を取り扱い、高松南新町商店街にあった本店のほか、ショッピングモールや百貨店内にテナント入居する形で出店し事業規模を拡大、ピーク時の2000年1月期には年商7億7,000万円を計上していたということです。

しかし、その後は少子化を背景とした消費不振や大手アパレル、ECサイトとの競合が激化し、売上高は低迷、さらに2021年1月期には新型コロナウイルスの影響も受け、年商が2億683万円まで落ち込んでいたということです。

2021年9月には本店に併設し、フランチャイズのフルーツサンド専門店をオープンするなど、事業の多角化を図りました。

しかし、本業の落ち込みをカバーするまでには至らず、2025年1月期の売上高は1億5,640万円まで低下したほか、原材料費や人件費、光熱費の上昇も重なり、当期損失770万円を計上していたということです。

負債総額は約1億3,000万円とみられています。

丸亀町商店街は商店街再生の成功例と言われていますが、道を挟んで南側の南新町でもこのような状況ですから、丸亀町商店街のお店もおそらく大変なんでしょうね。

昔は、常磐街に商店街にダイエーやジャスコや映画館があって、商店街はすごく混んでいて、常磐街から三越まで歩いて行って、三越のレストランでご飯を食べたり、アズマヤでパフェを食べたりするのがすごく楽しみでしたが、今はその面影がまったくないので寂しいですね。

母親に聞くと、小さい頃はSUZUYAで僕の服などを買っていたようです。

タピオカが前回流行った頃や高級食パンが流行った頃から、高松の商店街もその手のお店が増え、そして消えていっていますが、フルーツサンドも予想どおりブームはすぐに終わりましたから、経営判断を誤り、うまく事業転換ができなかったということでしょうけど、こういう老舗がなくなるのは残念ですね。

廃業にしろ、破綻にしろ、いつも僕自身が何かできないのだろうかと思いますが、国も事業承継に力は入れていますが、まだまだだと思いますので、M&Aを含めた事業承継を本気で進めていかないと、日本の将来が厳しくなりますね。

高松市中心部の南新町商店街の老舗店の子供服店などを経営の「すずや」が破産開始になったことについて、あなたはどう思われましたか?


「国内最大級歯科医院グループ」が“年商100億円”達成からたった1年で破産した命運を分けた経営!

帝国データバンクによると、新型コロナウイルスの感染蔓延に対し、政府は担保なし、金利なしの「ゼロゼロ融資」によって資金を供給し、その間企業の倒産は急減しました。

しかし、そんな「あぶく銭」はいつまでも続きません。

時代の変化に応じてビジネスモデルを変えられなかった企業は、円安、資源高、人件費の高騰などに見舞われ、たちまち資金繰りに窮することになりました。

そして、今また、破産、会社更生法・民事再生法適用など様々な形での倒産が急増しています。

60年にわたって「倒産」の現実を取材・分析しつづけてきた日本最高のエキスパート集団が、2021~2024年の最新の倒産事例をレポートした『なぜ倒産 運命の分かれ道』から紹介をしています。

「東京プラス歯科矯正歯科」
運営 友伸會
代表(理事長)    坂下亨氏
年収入高    約80億3,500万円(2022年8月期)
負債    約37億円
2023年9月29日 民事再生法適用申請

「東京プラス歯科矯正歯科」の院名で、東京や神奈川を中心に矯正歯科を運営していた医療法人社団友伸會が2023年9月29日、東京地裁へ民事再生法の適用を申請しました。

運営施設を増やし、直近ではグループ全体で年商100億円に達するなど、歯科医院グループとして国内最大級の規模を誇りましたが、業績不振の医院も見られ資金繰りが悪化しました。

外部の支援機関が介入して再建を進めていましたが、スポンサー支援の下で法的手続きによる再生を目指すこととなりました。

友伸會は元理事長が運営していた個人歯科医院を法人改組して2002年2月に設立されました。

当初は一般歯科や予防歯科を中心に手がけ、新規開院や歯科医院を譲り受けて事業規模を拡大し、2015年8月末時点で10施設を運営していました。

その後、2017年7月から矯正用マウスピース製造業者が展開する「キレイライン矯正」の提供を開始しました。

「キレイライン矯正」は、患者ごとにオーダーメードで作製したマウスピースを装着し、歯並びを改善する矯正法です。

見た目に影響の大きな上下の前歯6本ずつの矯正に特化し、ワイヤー矯正と比較して装置が透明で目立たない点や、安価で期間も短いなどの特徴がありました。

これを契機に矯正治療を中心とした自由診療にシフトしました。

新規開院や譲り受けを進め、2021年には29施設まで拡大しました。

割安なマウスピース矯正が歯科矯正市場に浸透し、市場規模が拡大した結果、2021年8月期の年収入高は約86億3,300万円に達し、さらに2021年11月から12月にかけて5つの医療法人を買収したことから、2022年8月期にはグループ全体の年収入高が100億円に達するなど、歯科医院グループとしては国内最大級の規模となっていました。

しかし、買収した5法人が業績不振かつ債務超過状態だったことや、「キレイライン矯正」の技工料(原価)の高さも課題となっていました。

このため、2022年7月に矯正用マウスピース製造業者と「キレイライン矯正」の提携を解消しました。

代わりに当法人が開発した利益率の高い自社ブランド「ホワイトライン」の広告・宣伝を積極的に手がけるようになりました。

しかしながら、この経営判断が結果として当法人の命運を分けることとなったのです。

想定した新規顧客を確保できなかったどころか、来院患者数が大幅に減少しました。

一方では、施設数を増やしたことで固定費負担が重く、資金繰りが急速に悪化していました。

こうした状況を受け、2022年10月29日には理事長が辞任し、別の人物が理事長に就任しました。

新たなトップの主導のもと、2022年11月中ごろから「キレイライン矯正」の提携再開や不採算医院の閉鎖を進めていました。

2022年12月に入り、東京都中小企業活性化協議会(以下、活性協)の利用を申請し、同月中ごろには金融機関やリース会社に対し返済猶予を要請しました。

「まさに寝耳に水。『優良先』と判断していたため、リスケ要請は完全に想定外だった」(金融機関担当者)など、多くの関係者に動揺が広がる事態となったのです。

活性協の下で自主再建の道を探るとともに、スポンサーによる再建も視野に入れて、候補先の選定に着手しました。

医療法人や事業会社、投資ファンドなどにスポンサー支援を打診し、数社との間で交渉を進めました。

最終的には、介護・福祉事業を手がける企業グループの代表個人から資金サポートを受けた医療法人社団穏容会(東京都渋谷区、友伸會のグループ会社)と、「キレイライン矯正」で取引のあった矯正用マウスピース製造業者との間でスポンサー契約を締結するに至り、2023年9月29日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請しました。

穏容会へ15施設を承継し、他の施設は一部を矯正用マウスピース製造業者へ承継、残りは閉院を予定していました。

これらスポンサーへの施設譲渡は、東京地裁の許可を得たうえで、計画外事業譲渡の方法により行うものです。

すでに治療費を支払っている既存患者の治療には、影響を及ぼさない形となっています。

スポンサーの支援・協力の下、民事再生手続きにより再生を目指しています。

外注先とか仕入先とが儲かっていると思い、外注先とか仕入先とかを切り、自前でやろうとする会社を時々目にしますが、大体うまくいかないですよね。

いわゆる餅は餅屋だと思います。

商流の中で、自分だけ利益を得ようとすると、うまくいくはずはありません。

「国内最大級歯科医院グループ」が“年商100億円”達成からたった1年で破産した命運を分けた経営について、あなたはどう思われましたか?


日産の『退任社長らに報酬6億円超』の報道にネットでは皮肉や疑問視する声!

中日スポーツによると、日産自動車の内田誠前社長らの退任に伴う報酬が、6億円を超えると先日、各メディアで報じられました。

巨額な赤字に陥っている日産は、工場の大幅閉鎖や2万人規模の人員削減を余儀なくされている最中とあって、ネット上ではさまざまな声が噴出しました。

内田氏は、業績悪化やホンダとの経営統合協議の破談を受けて2025年3月末に退任しました。

共同通信などによると、内田氏はじめ執行役4人の退任に伴う報酬が計6億4,600万円だったと、株主総会の招集通知で開示されました。

日産の2025年3月期連結決算は、純損益が6,708億円の巨額赤字となりました。

世界の完成車工場を17か所から10か所に減らし、2万人規模の人員削減する方針を示しています。

経営責任を取った形の役員に、多額の報酬が支払われるのは理解しがたいという人が大半を占めたようで、X(旧ツイッター)には「内田前社長ら」「報酬6億円」「執行役4人の退任」などの関連ワードが次々とトレンド入りしました。

「成果でも貢献でもなく、失敗の代償として支払われた報酬にしては額が大きすぎませんか?」「まともなら報酬辞退ではないのか? これまでも随分もらっているでしょうから」「正当な報酬なんだろうけど希望退職の募集とかするのであるだろうから辞退してほしい これまでに十分もらっているでしょ?」と疑問視する声があふれました。

「いい会社だなー」「良い会社だね『もらっちゃえ日産!』だな」「経営不振になるのも納得ですね」「日産がこうなってしまったのも納得。必然」といった皮肉や、「いや 6億円払う方だろ」「これは株主代表訴訟案件だろ会社に多大な損害を与えてるんだから」とあらためて経営責任を問う書き込みも目立ちました。

「工場閉鎖で多くの従業員たちがあすの生活も不安なほど困窮するまで追い込まれる可能性がある中で、あまりにも理不尽」「2万人の従業員のクビを切って、退任する役員には4人で6億円の報酬 これが日産、これが資本主義」といった意見もありました。

役員は株主総会で選任され、報酬についても上限などが株主総会で決まっているでしょうから、とやかく言われる筋合いはないのでしょうが、心理的にはそういう批判も出てくるのも仕方ないでしょうね。

僕自身も、日産の株を持っていますが、(そもそも対等の立場での交渉できるはずがない)HONDAと統合すれば良かったと思いますし、既に減りましたが、役員が多くて意思決定ができるのだろうかと思っていましたし、昔のようなヒット商品がないので、頑張ってほしいなぁとは思います。

日産の『退任社長らに報酬6億円超』の報道にネットでは皮肉や疑問視する声が上がっていることについて、あなたはどう思われましたか?


脱毛サロン「ミュゼプラチナム」の紆余曲折!

東京商工リサーチによると、大手脱毛サロン「ミュゼプラチナム」に対し、債権者から破産を申し立てられました。

ミュゼプラチナムを巡っては、2025年2月に経営を巡って内紛が発生し、3月には直営の全店舗で休業を発表していました。
全国で約20万人の顧客が前払い金を払いながら施術を受けられず、従業員への給与も遅延しています。

これに対応するため、フランチャイズ(FC)展開などの事業変革を模索していた矢先の出来事です。
かつて、有名タレントを使った広告戦略で業界トップに急成長したミュゼプラチナムのこれまでをまとめています。

2002年8月、㈱ジンコーポレーション(現:㈱M&Fアセットパートナーズ、福島県)が設立され、2003年7月に福島県郡山市で「美容脱毛専門サロン・ミュゼプラチナム」の1号店がオープンしました。
有名な女性タレントを起用した広告戦略で顧客を増やし、事業を拡大しました。

とくに低価格キャンペーンや通い放題プランなど若者に刺さる施策を次々と打ち出し、瞬く間に人気サロンとなりました。

2005年8月期に4億3,090万円だった売上高は、2014年8月期は386億7,127万円へ急成長を遂げたのです。
しかしながら、顧客が支払った前払金ついて、預り金として施術ごとに売上計上する処理ではなく、一括で売上計上していたことが表面化しました。

また、急成長のあおりで会員の予約の取りにくさも増し、解約が急増したのです。

このため、解約金の支払いが増加したことに加え、成長にブレーキがかかり、2015年8月期は約52億円の最終赤字を計上し、経営危機に陥りました。
2015年12月、ミュゼプラチナム事業は負債を除いて休眠会社の㈱ミュゼプラチナム(現:㈱MIT、TSRコード:300036639、東京都大田区)に譲渡されました。

この時に支援したのが東証二部上場(当時)の(株)RVH(TSR、東京都港区)でした。

ミュゼプラチナムは、顧客に不評だった予約の取りにくさの解消や公式アプリのリリースなど矢継ぎ早に改革を実行しました。

ところが、同業との激しい顧客の奪い合いと宣伝広告費の負担で、厳しい業況が続いたのです。
2019年3月期の売上高は393億5,700万円を維持しましたが、最終利益は20億1,400万円の赤字に沈みました。

期末時点の純資産はわずか1億4,000万円でした。
2020年4月、今度は「たかの友梨ビューティークリニック」の運営会社を傘下に置く㈱G.Pホールディング(東京都新宿区)の子会社となりました。

2023年4月、今度は話題となった「船井電機」のグループに入りましたが、わずか1年で離脱しました。
この間、ミュゼプラチナムの運営会社は、脱毛サロン「キレイモ」などの運営を他社から承継しましたが、広告費の未払いが発生しました。

この未払広告費は船井電機の親会社である船井電機・ホールディングス㈱(現:FUNAI GROUP㈱、大阪府大東市)が連帯保証しました。

そして、船井電機・ホールディングスの保有する船井電機の株式に仮差押が申し立てられ、2024年5月に仮差押が決定しました。

運営会社や親会社がたびたび変更され、2024年9月に設立されたのが現在の運営会社のMPH㈱(東京都大田区)です。
新たなスポンサーに名乗りを上げたのがグローバルブリッジファンド合同会社(東京都千代田区)です。

GBF社は2024年10月のプレスリリースで、MPHの事業支援に取り組むことを表明しました。
ところが、2025年2月に経営権を巡って対立が発生したのです。

合同会社トラスト(東京都東村山市)が、「経営体制及び今後の運営に関するご連絡」をMPHに送付し、取締役の解任などを突きつけました。
この問題で、MPHとトラストは裁判で争うことになりましたが、2025年3月26日に役員の地位保全の仮処分命令の判決が下り、本社への立ち入りが出来なくなっていた三原孔明社長(当時)が経営権を取り戻しました。
前後して、3月21日、MPHは公式サイトで「資金支援およびサービス拡充準備に向けた一時休業のお知らせ」をリリースし、「国内優良企業からの資金支援を受けることが決定し、各種準備のために3月22日から4月20日までの期間、全店舗を一時休業する」ことを明らかにしました。

現在、ミュゼプラチナムの事業は、MPH、新生ミュゼプラチナム㈱(東京都千代田区)、どこでもミュゼプラチナム㈱(東京都千代田区)の3社が連携して担っています。

今後は裁判所が支払い状況などを調べ、手続きの開始が妥当かを判断することになります。

色々と親会社やスポンサーが変わっていますが、船井電機・ホールディングスは破綻に追い込まれていますので、市場規模はあり、事業自体は価値があるように見えるものの、実際はそうでもないんでしょうね。

2社が手放している時点で、ヤバいと気付かないといけないような気はしますが。

脱毛サロン「ミュゼプラチナム」の紆余曲折について、あなたはどう思われましたか?


東京地裁が愛媛県の丸住製紙の民事再生手続きの開始決定!

日本経済新聞によると、丸住製紙(愛媛県四国中央市)が、2025年3月5日付で東京地裁から民事再生手続きの開始決定を受けていたことが分かったようです。

丸住製紙は2025年2月28日付で東京地裁に民事再生法の適用を申請していました。

帝国データバンクによると、負債総額は約587億円に上ります。

丸住製紙によると、債権者数は約1,000人で、東京商工リサーチの調べでは1億円以上の債権者数は金融機関を中心に少なくとも20社以上です。

紙需要の減少や原材料価格の高騰により、丸住製紙の経営環境は厳しさを増していました。

2024年11月期は45億円の赤字で、3期連続の最終赤字となっていました。

丸住製紙は、2025年2月、売上高の約7割を占める新聞用紙や出版印刷用紙の事業から撤退することを明らかにしていました。

2025年3月中に取引先への納入を停止する予定です。

2025年3月3日には、債権者説明会を開催しました。

化学品や再生可能エネルギーを手がけるアメリカのペトロン・サイエンテックがスポンサーとして興味を示していることを明らかにしました。

パルプ事業や売電事業、衛生用紙事業は、今後も継続すると説明しました。

日本政策金融公庫は、先日、丸住製紙の民事再生手続きに関連し、愛媛県内3支店に相談窓口を開設しました。

中小企業や農林漁業者の融資や返済についての相談を受け付けています。

大王製紙に次いで四国中央市で第2位の丸住製紙は、採算度外視で価格を下げて仕事を取りに行くほど経営状況が良くないことは、数年前から耳にしていましたが、コロナ禍で経営判断を誤ったんでしょうね。

装置産業は設備投資額がかなり多額になりますから、投資の判断を誤ると致命傷になりますね。

四国中央市の経済に与える影響が大きいでしょうから、きちんとしたスポンサーを選んで、再起して欲しいと思います。

東京地裁が愛媛県の丸住製紙の民事再生手続きの開始決定をしたことについて、あなたはどう思われましたか?


遅すぎたSBI新生銀の公的資金完済!

日本経済新聞によると、SBI新生銀行が3,300億円の公的資金を2025年度中にも完済する方針を決めました。

前身の旧日本長期信用銀行が1998年に一時国有化されてから四半世紀が過ぎ、遅ればせながら完済にたどり着きます。

国有化後も長きにわたって経営の迷走を招いた反省を金融行政の糧にすべきでしょう。

預金保険機構の金融危機管理審査委員会(佐々波委員会)が1998年に決めた主要21行向けの約1兆8千億円など、1990年代後半からの金融危機で国は総額10兆円を超す公的資金を注入しました。

SBI新生銀行は当時注入された公的資金を抱える最後の1行であり、その完済は歴史的な節目となります。

SBI新生銀行は3,300億円抱える公的資金のうち、まず1,000億円を2025年3月末までに返します。

残る2,300億円を2025年度中にも完済する計画を6月末までに固め、国と合意したい考えです。

SBI新生銀行の親会社であるSBIホールディングスは2021年に新生銀行(当時)にTOB(株式公開買い付け)を仕掛け、その2年後に上場廃止にしました。

国が持つ普通株を優先株に転換し、優先配当を払う形で公的資金の返済を進めます。

公的資金完済の暁には再上場を検討するようです。

上場廃止からわずか2年ほどで再上場する異例のケースになる可能性があります。

株価を上げて公的資金を返す本筋を避けた今回のやり方には「奇策」との批判もつきまといます。

それでもなお、SBI新生銀行の公的資金返済が行き詰まっていた状況を打破した点は評価すべきでしょう。

反省すべきは公的資金の返済が行き詰まるに至った経緯でしょう。

旧長銀は一時国有化後、米投資ファンドの傘下で新生銀行として再上場を果たしました。

しかしながら、個人向けビジネスやノンバンクに依存した成長は長続きせず、ガバナンスの不安もたびたび指摘されました。

経営が迷走を重ねた結果、国が大株主という異常事態が長引いたのです。

SBI新生銀行は公的資金の完済後も、国の支援で立ち直った事実を忘れてはなりません。

価値ある商品・サービスを提供し、社会に貢献する姿勢が問われます。

銀行は公共インフラを担う存在であり、経営危機に際して公的資金を使う意義はあります。

ただし、国の経営への関与は最小限にとどめるべきです。

今も公的資金を抱える地方銀行は複数あるが、旧長銀の轍を踏まぬよう、金融庁に細心の注意を求めたいですね。

長い期間かかりましたね。

現在の金融機関の多さを見ると、すべてを救う必要があったのかは疑問ですが、新たなサービスとかを打ち出して、あまりサービスに違いのない古い業界を変えてもらいたいなぁと思っています。

遅すぎたSBI新生銀の公的資金完済について、あなたはどう思われましたか?


創業100年超の香川県坂出市の温泉旅館「国立公園城山温泉」が負債約3億円で破産開始決定!

OHKによると、創業100年以上の老舗温泉旅館が自己破産を申請しました。

香川県坂出市府中町にある温泉旅館「国立公園城山温泉」が、先日、高松地方裁判所丸亀支部から、破産手続きの開始決定を受けたことが、民間の信用調査会社「帝国データバンク高松支店」の調べでわかりました。

負債額は約3億円とみられています。

帝国データバンクによると、「国立公園城山温泉」は1923年創業で、創業時は農機具の製造を行っていましたが、1950年頃から温泉旅館の経営を始めました。

大展望温泉からは瀬戸大橋や瀬戸内海が一望できるほか、ラドン成分を含む天然温泉として、神経痛などに効能があるとされていました。

また、施設内に観劇専用の芝居小屋を備え、劇団による大衆演劇などで集客を図り、ピーク時には年間3億円弱の売り上げがあったということです。

しかし、その後は健康ランドやスーパー銭湯との競合激化や、個人消費の冷え込みなども重なり、厳しい経営を余儀なくされていました。

さらに2020年からは新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、利用客がさらに減り、近年の売り上げは年間1億円を下回る状況が続いていました。

業況の回復が図れないなか、過去の設備投資に対する借り入れ負担が重荷となり、事業の継続を断念したということです。

負債は約3億円とみられています。

行ったことはないのですが、眺めが良いということは聞いたことがあるので、残念に思います。

高松市のスーパー銭湯などをやっている会社も、財政状況があまり良くない(悪い?)と耳にしますが、経営状況は厳しいんでしょうね。

最近は、インバウンド需要も増えており、今年は、瀬戸内国際芸術祭や大阪・関西万博の開催、香川県立アリーナのこけらおとしもあるので、香川県での人の動きはかなり増えると思っていたのですが、それらも期待できないと判断したんでしょう。

それにしても、創業100年超の企業は、何とかならなかったんでしょうか?

創業100年超の香川県坂出市の温泉旅館「国立公園城山温泉」が負債約3億円で破産開始決定となったことについて、あなたはどう思われましたか?


SNS炎上で大量在庫発生の徳島県の食用コオロギ生産のベンチャー企業が破産! 

NHKによると、食糧問題の解決に貢献しようと食用コオロギの生産や商品開発に取り組んできた徳島大学発のベンチャー企業がSNS上で炎上したことをきっかけに大量の在庫を抱えるなどしたため、裁判所に破産手続きを申し立てたことがわかりました。

破産手続きを申し立てたのは徳島大学発のベンチャー企業「グリラス」です。

民間の信用調査会社「東京商工リサーチ」によると、「グリラス」は2019年に設立され、世界で深刻さを増す食糧問題を解決するためタンパク質の解析や分析を行う技術などを用いて食用のコオロギの生産と販売を行っていました。

徳島県美馬市の廃校を利用した生産拠点を中心に粉末状にした「コオロギパウダー」を生産しパウダーを使った食品を販売していましたが、徳島県内の高校で希望する生徒に粉末を使った給食が提供されたことが、2022年から2023年ごろSNS上で炎上したことをきっかけに全国販売を計画していた案件などが次々と中止になり、大量の在庫を抱えるようになりました。

その後、畜産や水産向けの飼料生産などの事業を計画して国に対して設備投資などの補助金の申請を行いましたが、申請が通らず事業の継続を断念したということです。

このため「グリラス」は、先日、徳島地方裁判所に破産手続きを申し立て、その時点の負債総額は1億5,339万円だということです。

一時期、ニュースとかで結構取り上げられていたので、驚きました。

色々な考えの方がおられると思いますが、食べたければ食べれば、食べたくなければ食べなければいいのではないかと感じますので、SNSとかで叩く必要はあったのでしょうか?

先日、カイガラムシを結構食べているというお話しを聞きましたが、普段から口に入れているものでも、表示からはよく分からず、詳細を聞くと驚くことはそれなりにあるのではないかと思います。

叩くのではなく、自分で調べて、ご本人が納得すれば食べれば良いのではないでしょうか?

SNS炎上で大量在庫発生の徳島県の食用コオロギ生産のベンチャー企業が破産したことについて、あなたはどう思われましたか?


低価格テレビで一世風靡した「世界のFUNAI」が破産手続きへ!

日本経済新聞によると、船井電機(大阪府大東市)は、東京地裁から破産手続きの開始決定を受けました。

主力の事業が海外勢との競争激化で苦しむなか、近年は2023年に買収した脱毛サロンチェーンの運営会社を1年で売却するなど迷走もみられました。

ホームベーカリー(パン焼き器)や低価格テレビで一世を風靡した関西の老舗企業は2008年の創業者の退任後、後継者選びに失敗し赤字体質に陥ったのです。

船井電機は創業者の船井哲良氏が立ち上げたミシンの卸会社が源流です。

1961年にトランジスタラジオ部門を分社する形で設立されました。

1980年代にホームベーカリー「らくらくパンだ」を発売し、ボタンを押すだけで焼きたてのパンを食べられる手軽さが消費者に受けました。

生産が注文に追いつかない人気商品になり、会社の知名度を高めました。

代名詞ともいえるテレビは、1997年のアメリカのウォルマートとの取引開始で販売に弾みをつけました。

アメリカの老舗家電メーカー「エマーソン」のブランド使用権の取得や、中国などで量産したテレビやDVDプレーヤーを北米で安く売る戦略が奏功し、2000年代初めまで2,000億円に満たなかった船井電機の売上高は2007年3月期に過去最高(3,967億円)を更新しました。

しかしながら、翌2008年3月期の売上高は前の期から30%減少しました。

北米市場を巡るソニーグループや韓国サムスン電子との競争激化に伴い、液晶パネルの調達などに苦戦したことが響いたのです。

上場以来初となる営業赤字を計上し、81歳になっていた船井氏は同じ年に社長を退任しました。

創業者の退任後はトップが安定しませんでした。

とりわけ2014年1月からの約3年半は4度の社長交代がありました。

生え抜きの幹部のほか、商社や電機大手出身者を抜てきし、最短約9か月で代わりました。

その間、オランダのフィリップスからブランド使用権を取得し、売り上げを一時回復させたものの、中国の海信集団(ハイセンス)などが船井電機より安い価格で北米に攻勢をかけると、再び劣勢に立たされました。

イギリスのオムディアによると、2012年に13.5%あった船井電機の北米市場における薄型テレビのシェア(出荷台数ベース)は2023年に2.8%まで下がりました。

日本ではヤマダホールディングスと業務提携し、2017年から現在まで「FUNAI」ブランドのテレビをヤマダの店舗で独占的に販売しています。

2021年に出版を手掛ける秀和システム(東京都江東区)の傘下に入り上場廃止となったため、損益は不明ですが、2023年に設立された船井電機の親会社(船井電機・ホールディングス)の事業報告書では、2024年3月期の映像機器事業の売上高は737億円でした。

船井電機は上場廃止になる前の2021年3月期までの10年間に、2年しか最終黒字を確保できませんでした。

再建に意欲を示した秀和システム代表の上田智一氏は2024年9月27日付で船井電機の社長と船井電機・ホールディングスの代表取締役を退きました。

柱の事業が競争力を失う過程で、事業構造の転換をなし遂げられなかったことが中堅家電メーカーの没落を招いたようです。

僕自身は船井電機の製品を買ったことはありませんが、ホテルの部屋のテレビが船井電機のものであったり、レッドソックスやエンジェルスのスポンサーになっていたので、スゴい企業なんだなぁと思っていました。

秀和システムに買収されたことを知りませんでしたし、ドジャースのスポンサーにはなっていなかったので、気にはなっていましたが、財政状態は良くなかったんですね。

日本を代表する国際企業がなくなるのは残念ですね。

ヤマダ電機が救うすべはなかったのでしょうか?

低価格テレビで一世風靡した「世界のFUNAI」が破産手続きに入ったことについて、あなたはどう思われましたか?


ついに「農協崩壊」がはじまった農林中金!

プレジデントオンラインによると、JAなどが出資する農林中央金庫の今期最終赤字が、1兆5,000億円規模になる見通しとなったと報じられています。

キヤノングローバル戦略研究所の山下一仁研究主幹は「農林中金は全国の農協が集めた60兆円超の資金を預かり、毎年3,000億円ほどの運用益を還元している。これらが縮小・消滅していくと、農協は倒産・崩壊の危機に直面することになる」といっています。

JAバンクの中央機関、農林中金は、先日の記者会見で、アメリカの金利高止まりによる外債価格下落で、2025年3月の赤字が5,000億円となる見込みとなり、傘下のJA農協から1兆2,000億円の資本増強を受けると公表しました。

ところが、後日、報道各社がその最終赤字は1兆5,000億円規模に拡大する可能性があると相次いで報じました。

2008年のリーマンショックの際にもサブプライムローン問題で5,700億円の赤字を計上し1兆9,000億円の資本増強を行っています。

JA農協の金融機関である農林中金が、なぜ多額の資金を外債で運用して損失を被ったのか、なぜ簡単にJA農協から巨額の金を集められるのか、不思議に思われる人が多いのではないでしょうか?

本稿では、その理由や背景と今回の赤字が農業に与える影響について述べられています。

戦前、農業には「農会」と「産業組合」という2つの組織がありました。
「農会」は、農業技術の普及、農政の地方レベルでの実施を担うとともに、地主階級の利益を代弁するための政治活動を行っていました。

農会の政治活動の最たるものは、米価引き上げのための関税導入でした。

農会の流れは、現在農協の営農指導・政治活動(JA全中の系統)につながっています。

地主階級が米価引き上げや保護貿易を推進したのと同様、農会を引き継いだJA農協は、高度成長期に激しい米価闘争を主導したし、ガット・ウルグアイ・ラウンド交渉、TPP等の貿易自由化交渉においては、農産物の貿易自由化反対運動を展開しました。

「産業組合」は、組合員のために、肥料、生活資材などを購入する購買事業、農産物を販売する販売事業、農家に対する融資など、現在農協が行っている経済事業(JA全農の系統)と信用事業(JAバンク、農林中金の系統)を行うものでした。

JA共済事業は、職員に過酷なノルマを課すことで、勧誘がうまくできないと自分で保険に加入したり他人の保険料を負担したりする自爆営業を行わせていることが問題となっています。

これは、戦後追加されたもので、本来農業と関連するよう考えられたものですが、今の事業は、生命保険や損害保険と変わりません。

当初産業組合は、地主・上層農主体の信用組合にすぎず、1930年の段階でも、零細な貧農を中心に4割の農家は未加入だったのです。

しかし、農産物価格の暴落によって、娘を身売りする農家も出た昭和恐慌を乗り切るために、1932年農林省は、有名な「農山漁村経済更生運動」を展開します。

産業組合は、全町村で、全農家を加入させ、かつ経済・信用事業全てを兼務する組織に拡充されました。

これを農林省は全面的にバックアップしました。

特に支援したのはコメの集荷と肥料の販売でした。

これに圧迫されたコメ商人や肥料商人から激しい“反産(産業組合)運動”が起こされました。

農山漁村経済更生運動の大きな目標は、農民の負債整理でした。

この手段として、産業組合が活用されました。

産業組合中央金庫は、その全国団体として設立されました。

半分が政府の出資によるものでした。

したがって、政府系金融機関としての性格が強く、理事長以下の幹部はほとんど役人でした。

これが、今の農林中金です。

産業組合中央金庫は、政府の出資金を利用して農業に低利で融資するものだったため、高橋是清蔵相は金融体系を乱すものとして設立に反対しました。

それを、農山漁村経済更生運動を推進した小平権一(後に農林次官)が、「あんなもの、頼母子講(タノモシコウ)に毛が生えたようなものですよ」と煙に巻いて認めさせたのです。

大きな頼母子講になったものです。

この二つの組織が、第2次大戦中、統制団体“農業会”として統一されました。

農業会は、農業の指導・奨励、農産物の一元集荷、農業資材の一元配給、貯金の受け入れによる国債の消化、農業資金の貸付けなど、農業・農村の全てに関係する事業を行う国策代行機関でした。

終戦直後の食糧難の時代、農家は高い値段がつくヤミ市場に、コメを流してしまいます。

そうなると、貧しい人にもコメが届くように配給制度を運用している政府にコメが集まりません。

このため、政府は農業会を農協に衣替えし、この組織を活用して、農家からコメを集荷させ、政府へ供出させようとしたのです。

これがJA農協の起こりです。

GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の意向は、戦時統制団体である農業会は完全に解体するとともに、農協は加入・脱退が自由な農民の自主的組織として設立すべきだというものでした。

農林省の中にも、そうした正論はありました。

しかし、戦後の食料事情は、そのための時間的な余裕を与えなかったのです。

こうして農協は農業会の「看板の塗り替え」に終わりました。

ヨーロッパやアメリカの農協は、酪農、青果等の作物ごと、生産資材購入、農産物販売等の事業・機能ごとに、自発的組織として設立された専門農協です。

これに対し、農業会を引き継いだJA農協は、作物を問わず、全農家が参加し、かつ農業から信用(銀行)・共済(保険)まで多様な事業を行う“総合農協”となりました。

欧米では、日本の農協のように、金融事業等なんでもできる農協はないのです。

農協法の前身の産業組合法も、当初は信用事業を兼務する組合を認めませんでした。

戦後、農協法を作る際も、GHQが意図したのは、欧米型の作物ごとに作られた専門農協だったし、GHQは、信用事業を農協に兼務させると、信用事業の独立性や健全性が損なわれるばかりか、農協が独占的な事業体になるとして、反対していました。

アメリカの協同組合に、信用事業を兼務しているものはないのです。

アメリカから日本のGHQ本部を訪問した人たちは、信用事業を兼務する協同組合が日本にあることに、みな驚いたといわれています。

しかし、農林官僚が日本の特殊性を強調し、総合農協性を維持しました。

信用事業を兼務できる協同組合はJA農協(と漁協)だけであるし、信用事業と他の業務を兼務することは、農協以外には、日本のどの法人にも認められていないのです。

農協の正組合員は、農業者です。

農業者のための協同組合だから、当然です。

しかし、農協には、地域の住民であれば誰でもなれる准組合員という独自の制度があるのです。

准組合員は、正組合員と異なり農協の意思決定には参加できませんが、農協の信用事業や共済事業などを利用することができます。

JA農協の前身だった産業組合は、農業に従事しない地主を含め地域の住民を組合員にしていました。

しかし、農協法を作る際、GHQは地主を排除するため、組合員資格を“農民”とすることにこだわったのです。

このため、元の産業組合のように、地域の住民であれば誰でも農協を利用できるようにするため、他の協同組合にない准組合員という制度を作ったのです。

利用者がコントロールするという協同組合原則からは完全に逸脱するものですが、歴史的な経緯から、やむを得ず、例外的に認められた制度でした。

戦後JAバンクは、食糧管理制度の政府買い入れ制度の下、政府から受け取ったコメ代金をコール市場で運用して大きな利益を得ました。

さらに、肥料メーカーには、独占禁止法の適用除外を認めた「肥料価格安定臨時措置法」によって1954年から1986年までカルテル価格が認められました。

本来の趣旨は、国際市場で価格競争をするため安くなる輸出向け肥料の損失を、国内向け価格を上げて補てんすることがないようにするというものでした。

しかし、制度の運用結果は、正反対のものとなったのです。

1954年当初は輸出向け価格と同水準であった硫安の国内向け価格は、1986年には輸出向け価格の3倍にまでなりました。

この法律は5年間の時限立法でしたが、制度の継続・延長を繰り返し要望したのは、肥料産業というより、肥料販売の大きなシェアを持つ農協だったのです。

高い価格を払うのは、農家です。

ところが、政府が農協を通じて農家からコメを買い入れていた食管制度の時代、肥料や農薬、農業機械などの生産資材価格は、政府が買い入れる際の価格(生産者米価)に満額盛り込まれました。

農協が農家との利益相反となるような行為を働いても、農家に批判されない仕組みが、生産者米価の算定方式によって、制度化されていたのです。

肥料などの農業資材を農家に高く販売すると、米価も上がります。

食管制度の下で米価を高くすると、農家にとってヤミに流すうまみが薄れ、農協を通じて政府に売り渡す量が増えるのです。

このため、農協のコメ販売手数料収入は価格と量の両方で増加します。

農協は、農家への資材の販売、農家の生産物の販売という両面で、手数料収入を稼いだのです。

高いコメ代金はJAバンクに預金されます。

また、農林中金は、高い肥料価格を保証された肥料産業へ融資しました。

1956年から10年間で、農林中金から肥料産業への融資額は13.5倍に増大し、農協の肥料販売シェアは、1955年の66%から03年には90%まで増加したのです。

米価引き上げで、コストの高い零細な兼業農家もコメ産業に滞留しました。

酪農家の84%が農業で生計を維持している主業農家であるのに対し、コメ農家の74%は副業農家で、主業農家は8%しかいないのです。

これらの農家の主たる収入源は兼業収入と年金収入です。

農家全体でみると、多数の米農家の存在を反映して、2003年当時で農業所得に比べ兼業所得は4倍、年金収入は2倍です。

これらは、JAバンクの口座に預金されました。

また、地価高騰による宅地等への巨額の農地転用利益もJAバンクに預金されました。

農地面積は1961年に609万haに達し、その後公共事業などで約160万haを新たに造成しました。

770万haほどあるはずなのに、現在は430万haしかありません。

食料安全保障に最も重要なものは農地資源です。

日本国民は、造成した面積の倍以上、現在の水田面積240万haを凌駕する340万haを、半分は転用、半分は耕作放棄で喪失しました。

160万haを転用したとすれば、農家は少なくとも200兆円を超える転用利益を得たことになります。

JAは、急増した預金量を農業や関連産業への融資では運用しきれなくなったのです。

このため、JAは、農協だけに認められた准組合員制度を活用して農家以外の人を組合に積極的に勧誘し、他の都市銀行に先んじて住宅ローンなどの個人融資を開始しました。

今や准組合員は634万人で農家組合員の1.6倍に達します。

また、准組合員はローンや共済を利用するだけでなく、預金もしてくれるので、さらに預金額は増えます。

JAは農家以外の組合員が多い“農業”協同組合となりました。 

1960年頃は、JAバンクの預金額が農業生産額を下回っていましたが、1970年頃から逆転し、今では10倍以上もの開きがあります。

JAが農業に融資したくても、預金額に比べて農業の規模はあまりに小さいのです。

さらに、農業には、政府系の日本政策金融公庫による長期低利の制度資金があります。

また、大きな農業法人のメインバンクは地銀となっています。

JAバンクの農業融資は、これらの金融機関と競合するのです。

このため、JAバンク全体で農業への融資は預金総額の1%程度に過ぎません。

現在JAバンクの預金量は109兆円に上ります。 

以前から、JAバンクの貯貸率(預金に対する貸し出しの比率)は3割程度であり、他の銀行に比べて著しく低いことが指摘されてきました。

JAは、准組合員向けの住宅ローンや自動車ローン、農家が農地転用した土地に建設するアパート建設資金への融資などで努力しても、30~40兆円程度しか処理しきれないのです。

60兆円超の運用を任せられる農林中金は、日本有数の機関投資家として海外有価証券市場で大きな利益を上げ、預金集めの見返りとして傘下のJAに毎年3,000億円の利益を還元してきました。

JAが簡単に資本増強に応じるのも、今までの受益の蓄積があるからです。

逆に、JAに利益を還元するためには、国内ではなく収益の高い海外で運用するしかなかったのです。

しかし、今回の赤字計上で、今まで通りの資産運用はできなくなっています。

2021年JAの収益は、信用(銀行)事業で2,425億円、共済(保険)事業で1,160億円の黒字、これに対して、農業関連事業は226億円、生活その他事業は229億円、営農指導事業は978億円の赤字です。

金融事業からの補てんで、農業等の事業を行っているのです。

別の見方をすれば、大手商社も農業資材分野で活動しているにもかかわらず、JA農協が肥料で8割、農薬や農業機械で6割の圧倒的な販売シェアを維持しているのも、この補てんによる効果があるからでしょう。

筆者の郷里の葬祭業者は店をたたんでしまいました。

住民が葬式を出そうとするとJA農協に頼むしかないのです。

今回の赤字の根源に農家や農協の“脱農業化”があります。

本籍農業のJAを支えるのは農林中金中心の金融業です。

信用事業の利益は、農林中金による利益還元のおかげです。

しかし、共済事業の自爆営業も、農林中金のマネーゲームも持続可能(サステイナブル)ではありません。

これらが縮小・消滅していくと、JA農協は倒産・崩壊の危機に直面します。

農政は、農協、農林族議員、農水省の三者による連合体で実施されてきました。

筆者は、『農協の大罪』(宝島社)という著書の中で、これを“農政トライアングル”と呼びました。

これは極めて強力な利益共同体でした。

農協は多数の農民票を取りまとめて農林族議員を当選させ、農林族議員は政治力を使って農水省に高米価や農産物関税の維持、農業予算の獲得を行わせ、農協は減反・高米価等で維持した零細農家の兼業収入を預金として活用することで日本第2位のメガバンクに発展しました。

今回の農林中金の赤字は、戦後政治で最大の利益団体となったJA農協の弱体化につながります。

政治力が弱まれば、減反政策のような「補助金」と「高いコメ代」という二重負担を国民に強いる政策についても見直されていくでしょう。

非効率な零細農家は離農し、その農地は専業農家に集約されて生産性が向上します。

本来農業振興のための組織だったJA農協の弱体化が、農業の再生につながるとは皮肉な話です。

個人的には、日本政策金融公庫の農業経営アドバイザー試験に合格し、農業関係のお仕事もさせていただいておりますが、非常に勉強になりました。

普段からJAの存在価値について考えることが多いですが、本当にゼロベースでJAの存在価値を考える時期に来ているということを再認識しました。

JAが儲かるのではなく、農家の方が儲かる農業にしないと、日本の農業に未来がないのではないかとおもいますね。

ついに「農協崩壊」がはじまった農林中金について、あなたはどう思われましたか?


経営者のモラル低下や放漫経営による倒産が急増!

2024年5月の企業倒産は約11年ぶりに1,000件を超えました。

物価高や人手不足などが増加の背景ですが、その影に隠れ「放漫経営」が急増しています。

2024年1-5月は累計190件で、過去10年間で最多を更新しました。

手厚い創業支援、個人保証に依存しない融資も増えましたが、一部の経営者のモラル低下と無謀な経営が倒産を押し上げています。
東京商工リサーチ(TSR)は、1952年に企業倒産の全国集計を開始しました。

5月に1,000件を超えましたが、月間最多は1984年5月の1,965件で、増えたと言ってもまだピークの半分です。

それでもコロナ禍で裁判所の受付が難しかった2020年5月の314件と比べると約3倍に増え、倒産が身近に迫っています。

TSRは倒産原因(主因)を、販売不振や他社倒産の余波、過小資本など10区分で集計しています。

全業種の倒産を、経営者や取引先、代理人弁護士、破産管財人などに取材し、原因を特定しているのです。

10通りのうちの1つに、「放漫経営」があります。

放漫経営は、経験不足などの「事業上の失敗」、異業種への進出失敗などの「事業外の失敗」、融通手形などの「融手操作」の3パターンに分かれます。
過去10年の1-5月の放漫経営を主因とした倒産は、2016年の188件が最多でした。

これまでの定説は「放漫経営の倒産は好況期に増える」でした。

好調な業績で事業拡大を無計画で進めたり、余剰資金を投資で増やそうとして失敗したりするのです。
ところが、コロナ禍で放漫経営による倒産が一変しました。

2021年同期は107件まで急減しましたが、これはコロナ不景気での減少ではありません。

ゼロゼロ融資などの手厚い支援で、倒産全体が減少し放漫経営が目立たなくなったに過ぎないのです。

しかし、支援縮小とともに放漫経営が顕在化し始めました。

起業しても従業員が集まらずに事業を始められなかったり、決算書作成を怠り税金を納めていなかったり、コロナ禍に隠れていた放漫経営の姿が明るみとなり、2024年同期は過去最多の190件に達しました。

放漫経営の倒産増について「経営者保証を付けないこと」が原因の1つと分析する審査マンもいます。

TSR集計で、2023年の新設法人は過去最多の15万3,405社に増えました。

経営者の個人保証に依存しない融資が次第に浸透し、起業マインドを底上げしたようです。
その副作用で、モラルハザードも起きています。

無計画な起業は、従業員や取引先に迷惑をかけるのです。

倒産増の局面では、勢いだけの経営者は、いずれ淘汰の憂き目に遭うことを教えています。

色々なところで、金融機関の支店長などお会いした時に、経営者保証のことを聞くことが多いのですが、金融庁が勧めているので、時代の流れとして外していくようにはなっていくと考えている方と、モラルハザードが起きるので正直なところ外したくはないと考えいる方とに分かれているように思います。

個人的には、どちらの意見もごもっともで、時代の流れとして外すのが当然になっていくとは思いますが、一方で、モラルハザードが起こらないようにしてほしいなぁ、緊張感を持って経営はやらないといけないのではないかなぁと思っています。

経営者のモラル低下や放漫経営による倒産が急増していることについて、あなたはどう思われましたか?


コロナ禍の支援策が重荷になるケースもあり農業関連業者の倒産が急増し過去最悪に! 

ITmediaによると、農業関連業者の倒産が急増しているようです。

帝国データバンクが調査結果を発表し、2023年度は81件の倒産があり、2000年度以降で最多だった2022年度(64件)を26.6%上回ったことが分かりました。

2024年度は4月に1件、5月に10件と計11件の倒産がすでに発生しています。

5月31日までの期間で、負債1,000万円以上法的整理による倒産を調査しました。

業種別で最も倒産が多かったのは「野菜作農業(きのこ栽培含む)」で24件で、前年度比で118.2%と急増しました。

次点は「施設野菜作農業(きのこ栽培含む)」で、同160.0%増の13件でした。

特に目立ったのが、きのこ生産業者の倒産です。

肥料やおがくずなどの価格、生産施設維持に関わる燃料費などが高騰し、収益を圧迫したことが背景にあるようです。

農業は事業初期段階で設備投資などの借入金負担が重く、収益化までの資金繰りがタイトになりやすいです。

コロナ禍前に創業した企業では、ゼロゼロ融資の返済が重荷となっているケースも多くなっています。

こうした中、2024年5月29日に食料・農業・農村基本法の改正案が参議院本会議で可決・成立しました。

農業単体でなく、食品製造や流通とも連携し、適正な利益を確保できるシステムを生み出す動きも進むなど、持続的な環境構築の取り組みも始まっています。

需給関係で価格が決まることが多いため、原価が高騰しても、価格転嫁が難しいのが、農業です。

こういう時こそ、JAに頑張って欲しいですね。

そうしないと、どんどん農家が減り、JAへの影響もあるでしょうから。

コロナ禍の支援策が重荷になるケースもあり農業関連業者の倒産が急増し過去最悪になったことについて、あなたはどう思われましたか?


休廃業が5万社と2022年のコロナ禍を超え10年で最多となり進む淘汰!

日本経済新聞によると、休業や廃業、解散を決めた企業が2023年に約5万社となり、比較できる2013年以降で最多となったようです。

物価や人件費が上昇するなか、新型コロナウイルス禍の補助金もなくなり、市場からの退出を選ぶ企業が増えています。

失業者の増加を招かないよう円滑な事業譲渡や人員受け入れの取り組みが重要になっています。

東京商工リサーチによると、2023年の休廃業・解散企業は前年比0.3%増の49,788社でした。

直近で最多だったのは、コロナ感染が広がった2020年の49,698社でした。

2021年はコロナ補助金や実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)などの公的支援で44,000社台まで減っていました。

2022年以降は49,000社台に戻りました。

休廃業・解散企業のうち、48%は直前の決算期が赤字でした。

赤字企業が占める割合は2016年の36%を底に年々上昇しています。

人件費の削減や補助金の活用で経営を続けてきた企業でも、足元のコスト高に耐えられずに赤字転落する例が増えたのです。

産業別では飲食店やホテルなどのサービス業が16,286社と全体の33%を占め、建設業が16%、小売業が12%と続きました。

いずれも人手のかかる業種です。

人手不足が休廃業・解散の判断につながっているようです。

人材サービス大手ディップによると、2024年1月のアルバイト・パートの平均時給は1,386円と前年同月比167円増え、過去最高を更新しました。

神奈川県横須賀市の酒卸・小売業を営む経営者は「昨年秋に時給を上げたがアルバイトの面接に人が来ない。春に大学生アルバイトが2人辞めてしまう。今後十分な人手を確保できるか不安だ」と人員確保の困難さを語っています。

黒字でも後継者が見当たらずに店をたたむケースは少なくありません。

休廃業・解散企業の代表者の年齢別では70代が全体の4割強にのぼっています。

一方、失業率は低水準です。

2月の完全失業率(季節調整値)は2.6%と低位にとどまります。

休廃業や解散が増えても失業率が上がらない理由のひとつに、休廃業や解散する企業の規模の小ささがあります。

有限会社や個人経営など従業員が少ない企業の休廃業・解散が増えているのです。

事業承継やM&A(合併・買収)で従業員が他社に移るケースもあります。

自動販売機向けの飲料品を扱う都内の卸売業者は2023年夏、同業の中堅企業に事業を譲り渡しました。

コロナ禍で自販機の売り上げが減り、値上げや採算性の低いエリアからの撤退に取り組んだものの業績は回復しませんでした。

40年近く営業してきました。

経営者の男性は従業員の雇用確保を優先して事業譲渡を決めました。

支援したメインバンクのきらぼし銀行が債権放棄に応じたことも寄与し、約30人の従業員のうち20人以上が譲渡先に移りました。

きらぼし銀融資管理部の牧岡大介副部長は「企業再生の弁護士と連携しながら、銀行と企業が抜本的な経営改革を決断できた」と話しています。

休廃業や解散を選ぶ企業は一段と増えそうです。

金利のある世界に戻ると、超低金利下で抑えられてきた債務の利払いは増えます。

ピクテ・ジャパンは2024年に企業の利払い費が最大で前年比4割増えると予測しています。

政府はコロナ禍の資金繰りから事業再生へと支援の軸足を移しています。

独力で再生計画を描くのが難しい企業は望む、望まないに関わらず退場を迫られる可能性があります。

従業員の雇用を確保するためにも円滑な事業譲渡やM&Aを支援する枠組みが重要になってきます。

人手不足が続いていますので、何とか休廃業を止めたいですね。

事業承継とか、M&Aとかで、微力ではありますが、公認会計士として貢献できればなぁと思っています。

休廃業が5万社と2022年のコロナ禍を超え10年で最多となり進む淘汰について、あなたはどう思われましたか?


「コロラド」や「イノダ」などの京都の老舗カフェは事業承継で再興へ!

日本経済新聞によると、コーヒー文化が盛んな京都で、老舗喫茶店が事業承継による再興を探っています。

喫茶店「コロラド」を展開するワールドコーヒー(京都府京都市)は他の飲食店グループ経営者がスポンサーとなり体制を刷新しました。

イノダコーヒ(同)は投資ファンドの下で店舗拡大を図ります。

新型コロナウイルス禍や後継者難による行き詰まりの打破を目指します。

「京都でのワールドコーヒーの知名度は今でも高い。中長期ではピークだった20億円の売上高を目指したい」と、社長に就任して5か月の森田淳平氏は意気込んでいます。

2023年10月、ワールドコーヒーは債務を旧会社に切り離し、事業は新会社に移管する方式(いわゆる第2会社方式)での再生に踏み切りました。

スポンサーとなったのは焼肉店やカフェなど数十店舗を運営するダンシンダイナー(大阪府大阪市)のオーナーです。

森田社長は同社の人事部長も務めています。

1961年創業のワールドコーヒーは直営4店舗を運営し、足元の売上高は5億円ほどです。

1980年代の純喫茶ブームのころには20億円規模だった時期もありますが、前社長で現在は統括本部長を務める戸塚晴彦氏は「外資カフェチェーンなどに押されて近年は赤字が続いていた」と説明しています。

長年の負債に加え、コロナ禍で営業休止が広がりました。

コロナ対策融資の返済や特例で猶予されていた従業員の社会保険料納付が始まった2023年ごろ、資金繰りに行き詰まったのです。

新体制となり、ダンシンダイナーの系列店舗と仕入れを共通化するといった効率化策に着手しました。

仕入れ価格の上昇分の価格転嫁や、スーパー向け商品のパッケージ変更などの改革を急ぎます。

黒字体質に転換した上で「2年後をメドに店舗運営のモデルとなるような旗艦店をつくりたい」(森田氏)と話しています。

総務省の家計調査(2023年)によると、全国の都道府県庁所在地と政令指定都市の中で京都市の2人以上の世帯当たりのコーヒー(豆と粉末)の年間消費額は1万311円と、大津市(1万321円)に次いで全国2位でした。

コーヒー文化が根付いていますが、観光客の需要が多かった分コロナ禍の傷痕は深かったようです。

事業再生コンサルティングのみらいエフピー(東京都千代田区)の小林廣樹社長は「2023年に入ってゼロゼロ融資返済などが本格化した。喫茶店などの飲食業界を中心に、悪化した財務状況に改めて向き合わなくてはならなくなる事例が増えている」と指摘しています。

1940年創業で全国に9店舗を運営するイノダコーヒ(京都市)も2022年に投資ファンド、アント・キャピタル・パートナーズ(東京都千代田区)の傘下に入いりました。

イノダコーヒの前田利宜社長は「サロンのような静かな時間や空間を楽しんでもらうのが当社の強み。今後市場を見ながら複数店を出店したい」と話しています。

卵のサンドイッチなどを看板商品に喫茶店4店舗を運営するLa Madrague(ラマドラグ、京都府京都市)は2022年12月にサンマルクホールディングス(HD)の完全子会社になりました。

新型コロナ禍以降に営業赤字が続いていました。

サンマルクHDは「歴史ある店づくりの知見やレシピを生かし、新業態として好立地を選んで出店していきたい」(管理本部)と意気込んでいます。

観光客の回復に加え、昭和レトロブームなどの追い風で「若い世代や外国人の利用も多い」(サンマルクHD)。

資金力や運営ノウハウを生かしてブランド力を磨くことができれば、成長の道も見えてきそうです。

コメダも以前、ファンドが入って立て直していますので、カフェはうまく経営できれば、儲かる業種なんでしょうね。

出店で行き詰まるところが多い感じはしますので、資金があれば立て直せるのかも知れませんね。

京都に限らず、カフェは人々にとって、なくてはならないものだと思いますので、立て直しがうまくいって欲しいと思います。

「コロラド」や「イノダ」などの京都の老舗カフェは事業承継で再興していることについて、あなたはどう思われましたか?


「ゾンビ企業」がゼロゼロ融資の余波で2022年度比で3割増の25万社!

日本経済新聞によると、本業の利益で借入金の利払いをまかなえない「ゾンビ企業」が増えているようです。

2022年度は前年度比3割増の約25万社で11年ぶりの高水準となりました。

新型コロナウイルス禍に伴う政府支援で生き延びたものの、過大な債務を抱えて実質破綻状態に陥る企業が増えています。

事業譲渡など新陳代謝を促す再生支援が急務です。

帝国データバンクが国際決済銀行(BIS)が定める「ゾンビ企業」の定義に沿って、本業の利益や配当金で借入金の利払いをまかなえない企業を集計しました。

2022年度の「ゾンビ企業」の比率は前年度比3.6ポイント上昇の17.1%で6社に1社の計算になりました。

集計を始めた2007年度以降では2009〜2011年度(17.2〜19.8%)に次ぐ水準で、コロナ禍前の2019年度(10%)から急上昇しました。

リーマン・ショック後の2009年に金融機関に返済猶予や支払い期限の延長を求めた中小企業金融円滑化法が成立したのに伴い、2011年度は27万4,000社まで膨らみました。

その後は減少し、コロナ禍前の2019年度は14万8,000社でした。

増加の背景にはコロナ禍の緊急対応として政府が打ち出した資金支援があります。

2020年春に始まった実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の利用数(2022年9月末時点)は約245万件で、約43兆円の融資を実行しました。

ゼロゼロ融資はコロナ禍で中小企業の資金繰りを支え、倒産や失業者の急増に伴う社会不安の抑制に効果を発揮しました。

半面、迅速さを重視した結果、本来は融資を受けられないような企業を延命させたり審査が甘くなったりする副作用も生んだのです。

一定期間の元本返済と利払いを免除する制度だったため、目先の資金繰りを回すために債務を膨らませ、利払いすら困難になる企業が続出しました。

実質破綻状態に陥っても事業を続けようとするのは、経営者保証の影響も大きいです。

経営者個人が企業の債務を連帯保証するしくみで、企業が倒産すれば持ち家など生活の基盤までなくなってしまうという恐怖感が背景にあります。

金融機関も不良債権処理を先延ばししたいという誘因が働きやすく、政府の支援策などを使って延命させるケースは少なくありません。

「ゾンビ企業」の有利子負債は平均で月の売上高の約10倍に膨らみ、企業全体の平均の5.6倍を大きく上回っています。

平均の自己資本比率もマイナス5.4%と債務超過の状態で、手詰まり感は強くなっています。

ピクテ・ジャパンの大槻奈那氏は「2024年は長期金利の上昇や倒産リスクの上昇に伴う上乗せ金利の拡大などを背景に企業の調達金利が上昇し、利払い負担が増す可能性がある」と指摘しています。

足元では倒産件数も急増しています。

日銀で調査統計局長をつとめたSOMPOインスティチュート・プラスの亀田制作氏は「(倒産増は)過去の行き過ぎた支援策の反動であり、新たな資金支援の根拠にはならない」と話しています。

実質的に破綻状態にある「ゾンビ企業」が増えれば経済の新陳代謝は滞り、低賃金が放置されたり成長産業への労働移動が妨げられたりします。

政府も資金繰りから事業再生に支援の軸足を移す方針を示しています。

過大な債務の圧縮には金融機関の協力が欠かせません。

返済猶予や借り換えに応じるだけでなく、債権放棄や事業譲渡の支援など抜本的な策に踏み込む姿勢が求められますが、備えが万全とは言い難いです。

日銀によると、銀行が融資の焦げ付きに備えて積んでいる貸倒引当金は2023年11月時点で約3兆6,000億円です。

「ゾンビ企業」が27万社に膨らんだ2011年より3割ほど少ない水準で、貸し倒れに伴う損失のショックはそれだけ大きくなります。

金融システムへの負荷を抑えながら「ゾンビ企業」を減らしていけるか、金融機関の覚悟も問われます。

コロナの5類以降で、経済活動も通常に戻ってきているかと思います。

生活スタイルの変化などで、コロナ前の水準には戻らないとは思いますが。

このような中で、ゾンビ企業が日本経済の回復の足を引っ張ることは避けないといけないでしょう。

コロナが始まってからかなり時間が経っていますので、企業が対応しないといけない点は分かっていると思いますので、資金繰りから事業再生に支援の軸足を移すのは当然のことでしょう。

金融機関は、真摯に取り組んで欲しいですね。

「ゾンビ企業」がゼロゼロ融資の余波で2022年度比で3割増の25万社になっていることについて、あなたはどう思われましたか?


人手不足倒産が2023年1月から10月は206件で過去最多!

日本経済新聞によると、物流や建設業界ではさらなる人手不足が懸念されているようです。

帝国データバンクは、先日、人手不足による企業の倒産件数が2023年1〜10月に前年同期比78%増の206件になったと発表しました。

集計値がそろう2014年以降の年間の最多件数をすでに上回っています。

建設業が件数の37%、物流業が16%を占めました。

いずれも2024年4月から時間外労働の上限規制(いわゆる2024年問題)が適用される業種で、さらなる人手不足が懸念されています。

調査を担当した帝国データバンク情報統括課の旭海太郎副主任は、「今後人手不足による倒産の影響が一段と広がる可能性がある」と指摘しています。

従業員規模別にみると、10人未満の企業の倒産が155件で全体の75%を占めました。

10〜50人未満が23%で50人以上は1%のみでした。

業歴別では30年以上が最多の84件で41%でした。

小規模で業歴の長い企業ほど人手不足と事業継続懸念に直面しているようです。

いわゆるゼロゼロ融資の返済がすでに始まってきていますし、いわゆる2024年問題もありますので、今後数年間は倒産する企業が増加すると考えられます。

物流や建設は、日本経済を支えている業種だと思いますので、なんとかしないといけないですね。

国はどうする対応していくのかよく分かりませんが、本当に効果のあるものにとどめて、ゾンビ企業を増やすようなばらまきはやめてほしいですね。

人手不足倒産が2023年1月から10月は206件で過去最多だったことについて、あなたはどう思われましたか?


ゼロゼロ融資返済で苦境の企業支援は“事業再生を軸に” が金融庁の方針!

NHKによると、いわゆる「ゼロゼロ融資」の返済が本格化する中、過剰な債務を抱えて事業の継続が危ぶまれる中小企業も出ています。

こうした中、金融庁はこれまでの資金繰り面の対応から事業再生を軸とした支援の形に転換する必要があるとして金融機関に対し、取り引き先の事業再生に向けた取り組みを早いタイミングで実施するよう求めていくことにしています。

新型コロナ対策として中小企業などを対象に実施された実質無利子・無担保のいわゆる「ゼロゼロ融資」の返済が本格化する中、過剰な債務を抱え、物価高や人手不足も重荷となって倒産に追い込まれる中小企業が相次いでいます。

こうした中、金融庁はこれまでの資金繰り面の対応から事業再生を軸とした支援の形に転換する必要があるとして、金融機関に対し取り引き先の事業再生や経営の改善に向けた取り組みを早いタイミングで実施するよう求めていくことにしています。

具体的には、金融機関が取引先と積極的にコミュニケーションをはかりながら経営悪化の兆候をできるだけ早く把握し、経営改善計画の策定や事業再生に向けたメニューの提案など金融機関に期待されるコンサルティング機能を発揮するよう促していくことにしています。

金融庁は月内にもこうした方針を金融機関に示すことにしています。

個人的には、金融庁や経済産業省や財務省などの施策の失敗により、いわゆるゾンビ企業をたくさん産み出す結果になっていると思っていますので、いまさら、事業再生を軸とした支援と言われてもどうなのかなぁと思います。

いったん、退場していただいて、再起を図るということにして、国が再起しやすいような施策を整備するということの方が長い目で見ると良いのではないかと思います。

また、金融機関にコンサルティングの能力があるかどうかも疑問ですし、支店等も減らし、人も減っている中で、膨大な数の事業者の支援ができるのでしょうか?

ゼロゼロ融資返済で苦境の企業支援は“事業再生を軸に” が金融庁の方針であることについて、あなたはどう思われましたか?


「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」の運用開始から1年半で利用は145件!

帝国データバンクによると、コロナ禍で実行された実質無利子・無担保(ゼロゼロ)融資などの新型コロナ関連融資によって過剰債務状態に陥った中小企業の出口戦略としても注目されている「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」 (以下、GL)ですが、2022年4月の運用開始から1年半が経過しました。

2023年8月30日に公表された『挑戦する中小企業応援パッケージ』(経産省・金融庁・財務省)における「再生フェーズ」の体制整備項目となっており、10月17日には金融庁が活用事例を公表するなど徐々に利・活用が進んできているようです。

帝国データバンクは、GL手続きのなかで中立的な立場から再生支援を担う「第三者支援専門家」 として中小企業基盤整備機構および事業再生実務家協会が公表しているリストに登録のある専門家(弁護士・公認会計士・税理士・中小企業診断士など213名)に限定してGLの対応状況についてアンケート調査を行い、判明した結果をもとに分析しています。

調査期間は2023年8月28日~9月29日で、有効回答数は213名中156名(回答率73.2%)となっています。

1.「第三者支援専門家」の活動状況

「第三者支援専門家」213名に対して、GL運用開始後、「GLに基づいた事業再生を手がけた・あるいは手がけているか」尋ねたところ、156名が回答(無回答57名)しています。

156名のうち「はい」が52名(構成比33.3%)、「いいえ」が104名(同66.7%)となっています。

運用から1年半で約3割の専門家が「第三者支援専門家」としてGLに基づいた手続きに関わったことが判明しました。

2.GLの利用実績

「はい」と回答した「第三者支援専門家」52名に、手がけた・あるいは手がけている案件について尋ねたところ、手続きが開始となった件数は145件でした。

145件のうち、再生型私的整理は99件(構成比68.3%)、廃業型私的整理は46件(同31.7%)でした。

手続きが開始となった145件の進捗について尋ねると、すでに再生計画案が成立したものが55件(構成比37.9%)でした。

このうち、計画をすでに実施・完了しているものが41件(同28.3%)でした。

計画案が成立した55件の内訳は、再生型私的整理が38件(構成比69.1%)、廃業型私的整理が17件(同30.9%)でした。

再生型38件のうち、債務減免、リスケがそれぞれ19件(同50.0%)でした。

計画をすでに実施・完了している41件の内訳は、再生型私的整理が28件(構成比68.3%)、廃業型私的整理が13件(同31.7%)でした。

再生型28件のうち、債務減免は19件(同67.9%)、リスケは9件(同32.1%)でした。

3.GLに基づく再生案件の特徴

2022年4月~2023年9月までに発生したGLに基づく事業再生案件145件について、「第三者支援専門家」に「業種」「所在地」「年商規模」「負債規模」「依頼を受けた経緯」について尋ねた結果を分析しています(1案件1回答ではないため、母数は一致しません。)。

業種別でみると、「製造」が33.0%で最も高く、「小売」が25.0%、「サービス」が13.0%で続きました。

「その他」には今回のGLで扱えるようになった社会福祉法人などがあります。

所在地別でみると、「関東」が33.0%でトップとなり、「近畿」が32.0%、「中国」が12.6%と続き、「関東」と「近畿」で全体の65%を占めました。

年商規模別にみると、「1億~5億円未満」が38.7%で最も高く、「5億~10億円未満」が18.3%、「10億~50億円未満」「5,000万~1億円未満」はともに17.2%となりました。

負債規模別にみると、「1億~5億円未満」が41.4%で最多となり、次いで「5億~10億円未満」が21.8%で続きました。

年商・負債いずれも「100億円以上」の案件はありませんでした。

「第三者支援専門家」を依頼された経緯を尋ねると、「外部専門家」からの依頼が72.9%と最も高く、次いで「金融機関」からの依頼が24.3%、「その他」が2.8%となりました。

「その他」は中小企業活性化協議会(以下、協議会)などがありました。

GLで、協議会では取り扱いのなかった廃業型私的整理が新たに設けられたため、協議会で進めていた案件が、GLの廃業型私的整理に移行したケースなども聞かれました。

4.まとめ

2022年4月から運用がはじまったGLの案件数は2023年の9月末時点で判明したのが145件となりました。

「第三者支援専門家」リストの専門家のうち、アンケートに回答した156名の約3割に当たる52名が「第三者支援専門家」としてGLに基づく私的整理を手がけたことが判明しました。

1人当たり1件~複数件手がけており、複数手がける専門家は「関東」と「近畿」に集中しています。

専門家のなかには「第三者支援専門家」ではなく外部専門家として関わっているケースも多くみられるほか、地域によっては企業や金融機関のGLに対する認知度が低く、再生メニューとしては全国的にはまだ定着していない印象です。

協議会の2022年度の再生計画策定支援の完了件数は1,067件で、そのうち債務圧縮や減免を伴う抜本的な支援は115件でした。

GLは、手続きが類似する協議会と比べるとまだ認知度も低く、件数は決して多くはありません。

他方で、協議会では扱うことができない社会福祉法人や学校法人等を扱うことが可能であるうえ、GLでしか扱えない廃業型私的整理手続きもあるなど、「需要は高く今後は増える」とみる専門家が多かったようです。

専門家からは実務面で「補助金の手続き」に関するコメントも多く聞かれましたが、慣れの問題もあり、案件数が増えるに従ってスムーズに行われるようになっていくものとみられます。

今後については、私的整理の選択肢として、専門家に限らず金融機関、中小企業自身においてもいかにしてGLの認知度を高めるかが当面の課題と言えるでしょう。

<第三者支援専門家からの主なコメント>

【GLの認知度や利用申請に関して】

スケジュール面が柔軟で使い勝手がよい。今後も硬直的にならぬよう実務家が工夫していくべき

地域によっては認知度が低く浸透していない部分もあるため、協議会が選ばれることが多い

担当者によってはGLへの理解に差があるため、金融機関向けの勉強会やセミナーが必要

慣れていないということもあるが、補助金の申請手続きが複雑で大変

【中小企業活性化協議会(以下、協議会)との役割分担などについて】

協議会は受理されるまでに時間がかかる一方、GLはスピード感をもって取り組める

GLには協議会のようなサポートや調整機能がないので、誰が音頭を取るのかで問題となる

協議会か、GLかの使い分けに迷いがあり、金融機関からもどちらがよいか質問を受ける

金融機関の認知度に濃淡があり、まだ「まずは協議会」というところが多い

【対象債権者について】

政府系金融機関はGLに積極的だが地銀や信金はまだ認知度が低い

協議会と類似した手続きなので、違和感はない様子で、スムーズに進む。メインバンクは協力的

廃業型ではリース会社も対象にいれることがあるが、リース会社にはまだ浸透していない印象

【再生型私的整理・廃業型私的整理について】

案件が持ち込まれるタイミングが遅く、手続きを進める間の資金繰りがもたず破産となった

廃業型はGLにしかなく、ニーズがある。後継者がいないケースに使いやすい

廃業型の入り口はたやすいが清算価値保障などを考えると終わり方が難しい

再生型はスポンサー探し、計画案、債権者との交渉など外部専門家の働きが大事。うまくいかなければ、後ろ倒しになる。入り口部分で主要債権者からある程度同意が得られないと困難

【担い手について】

GLの担い手が少ない。県内に「第三者支援専門家」の登録が少なすぎる

補佐人制度があるが、「第三者支援専門家」のいない県で登録者を増やすのは現状では難しい

企業に接触する専門家が再生メニューとしてGLを紹介するほど認知されていない

「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」は、(一社)全国銀行協会を事務局とする「中小企業の事業再生等に関する研究会」によって2022年3月4日に公表、同年4月15日より運用が開始となった、事業再生について中小企業者・金融機関の基本的考え方や具体的な私的整理手続きを定めたものです。

ガイドラインは第一部「本ガイドラインの目的」、第二部「中小企業の事業再生等に関する基本的な考え方」、第三部「中小企業の事業再生等のための私的整理手続」に分かれています。

第二部において、中小企業者を「平時」「有事」の段階に分け、それぞれの段階で中小企業者と金融機関が果たすべき役割を明確化し事業再生等に関する基本的な考え方を示したことや、第三部において「有事」の場合に迅速に取り組める、新しい準則型私的整理手続きにおいて「再生型私的整理手続き」に加えて「廃業型私的整理手続き」を定めたことが注目されています。

「第三者支援専門家」は、「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」において初めて定められた役割。私的整理の開始段階では弁護士などの専門家が関わる(「外部専門家」という)が、再生計画案の作成・調査を行う中立的な立場として外部専門家とは別に選任されます。

僕自身、香川県や愛媛県の案件に関わっていますが、今後、ゼロゼロ融資の出口戦略として使われることが多くなると思いますので、事例を集約するとともに、もっと認知度を高めないといけないのではないかと思いますね。

ガイドラインを使って、モラルハザードにならず、周りへの影響を抑えて再生とか廃業ができるのであれば、非常に意味のあることだと思います。

「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」の運用開始から1年半で利用は145件だったことについて、どう思われましたか?


天保年間創業の老舗である福岡県の酒造メーカーの鷹正宗が民事再生!

2023年06月08日(木)

東京商工リサーチによると、鷹正宗株式会社(福岡県久留米市)と、関連の叡醂酒造株式会社(えいりんしゅぞう、同市)は、先日、福岡地裁に民事再生法の適用を申請しました。
負債は、鷹正宗が約36億8,300万円、叡醂酒造が約2億5,100万円(いずれも2022年12月期決算時点)で、2社合計約39億3,400万円です。

鷹正宗は天保年間創業の老舗酒蔵で、「鷹正宗」のブランドで清酒の醸造を手掛け、高い知名度を有していました。
清酒離れが進むなか、近年は低価格帯の焼酎製造にも注力し、焼酎は麦焼酎を主体にパックの「めちゃうま」シリーズや、量り売りの「ごりょんさん」などを製造していました。

1988年8月には大手飲料メーカーが資本参加し、傘下入りしましたが、2008年6月には株式会社原武商店(福岡県久留米市)が当社株式を取得して、代表取締役会長に原武商店社長の原武康弘氏が就任し、以降は原武商店のグループ企業として新体制による業務を開始していました。

酒類の小売・卸売を手掛ける原武商店との相乗効果により、グループ業績は拡大していたとされていましたが、実際には業績不振に陥っていた模様で、2023年2月末には原武商店がバンクミーティングを開催しました。
これを機に同社の粉飾決算が明るみとなり、動向が注目されていました。

こうしたなか、原武商店が2023年5月末までに事業を停止し、6月1日に福岡地裁へ破産を申請しました。
これに連鎖する形で、鷹正宗と叡醂酒造の2社は民事再生法を申請しました。

やはり、M&Aも難しいですね。
今回のような母体が吹き飛ぶような案件は、慎重にやらないといけないですね。
粉飾も経営者としてダメでしょうね。
キチンと数値を事実として受け止め、早めに対策を打つべきだと思います。

天保年間創業の老舗である福岡県の酒造メーカーの鷹正宗が民事再生の適用を申請したことについて、どう思われましたか?


SBI新生銀の非上場化は買収当初から計画されていた!

SBIホールディングスは、先日、50%強の株式を保有するSBI新生銀行に対してTOB(株式公開買い付け)を実施し、上場廃止にすると発表しました。
一般株主が持つ最大27%分の株式取得をめざします。
取得額は1,542億円です。
SBI新生銀行には約3,500億円の公的資金が残っています。
上場廃止により、利益剰余金での返済の道を探るようです。
SBIはSBI新生銀行や金融庁へTOBを実施する方針を伝えました。

この発表にメガバンク幹部は、「やはりこの手しかなかったのだろう。SBIの北尾吉孝氏とSBI新生銀行会長で元金融庁長官の五味広文氏との連携プレーだね」と指摘しました。
大手銀行で唯一公的資金が残るSBI新生銀行の返済は難題中の難題でした。

新生銀行は1998年から公的資金の注入を受け、1,500億円を返済しましたが、約3,500億円が未返済となっています。
2000年に当時の谷垣禎一金融再生委員長は公的資金の返済に関し、政府保有の新生銀行株の時価総額が500億円を超えることが条件との趣旨の国会答弁を行っています。
株価に引き直せば1株7,450円となります。
現状のSBI新生銀行の株価では100年たっても無理とみられていました。

実はこの公的資金返済の裏技は、SBIが新生銀行買収当初から発案されていました。
SBIは2019年4月から新生銀行株を買い増し始め、同年夏にはSBIの北尾氏が新生銀の工藤英之社長(当時)を訪ね、資本提携の提案を行っています。

その時、北尾氏が工藤氏に手渡した「公的資金返済プラン」と題する書類には、①SBIが48%を上限に新生銀行株を取得(連結子会社化)②自社株買いなどで一般株主の比率を低下③公的資金を注入している国とSBIの議決権が計90%に達した段階で非上場化④国の保有株を買い取り、公的資金を返済する、いわゆる「スクイーズアウト」を実施する–という内容が盛り込まれていました。

新生銀行株を市場で売却して公的資金を回収することは現状の株価水準からみて難しい以上、新生銀行株を非上場化し、株価が市場価格から離れることで、株価の算定方法も多様化します。
新生銀行の利益剰余金は2023年3月末で3,900億円超あります。
自己資本比率の問題は残りますが、市場を介さなければ返済は可能でしょう。

この案が浮上した背景には、SBIが新生銀行を買収し、経営陣に五味氏を送り込んだことが関係しています。
「五味氏は新生銀行に金融庁幹部として公的資金を入れた当事者。その返済に責任を感じていた」(メガバンク幹部)のためです。
同様に、現在の金融庁幹部にとっても、SBI新生銀行に残る公的資金の返済は頭痛の種でした。
まさに渡りに船ということでしょう。

これで公的資金が返済できるのであれば、すごく良いことでしょうね。
いつ想像し得ないことが起こるか分からない時代であり、また、公的資金を注入することが生じるかもしれませんし、モラルハザードが生じるかもしれませんし。

SBI新生銀の非上場化は買収当初から計画されていたことについて、どう思われましたか?


千葉の医療法人社団心和会が過去3番目の規模の倒産!

日経産業新聞によると、千葉で2023年4月、負債132億円という医療機関として過去3番目の大きさとなった倒産が発生しました。
「八千代病院」などを運営し、約1,200人の従業員が働く医療法人社団心和会(千葉県四街道市)が2023年4月4日に民事再生法の適用を申請し、倒産しました。
医療とリゾートの融合など新たなサービスを進めてきた法人が、なぜ巨額の負債を抱えることになったのでしょうか?

心和会の歴史は、1946年に荒井元吉氏が千葉県四街道市に個人経営の診療所を開設したことにはじまります。
その後、1954年に医療法人荒井病院に法人改組し、1955年に八千代市に新しく八千代診療所を開設、1957年に同診療所を八千代病院(当時53床)に変更して礎を築き、1967年に法人名を心和会に改称しました。

事業規模が大きくなったのは1983年に新八千代病院(当時200床)を開設させたことがきっかけです。
さらに、1988年に八千代病院を現在の場所に移転させて372床に増床させ、さらに1991年に現在の422床に増床させました。
このような初代の事業展開を経て、1992年に荒井壽明氏が2代目理事長に就任しました。

壽明氏は1992年の介護老人保健施設・荒井記念ホーム(100床)をはじめ、複数の訪問看護ステーションやクリニックなどの開設に携わり2009年に約17年の任期を終えました。

2009年に3代目の理事長としてバトンが引き継がれたのは、壽明氏の三男である荒井宗房氏で、2009年3月期の年収入高は約60億7,200万円まで増加していました。

宗房氏の就任後は、人間ドックからフィットネス、スパを手がける医療リゾートのシンワメディカルリゾート(2011年)、シンワメディカルリゾート柏の葉(2016年)のほか、成田リハビリテーション病院(2017年、100床)、江東メディカルタワー(2018年)、シンワメディカルリゾート宮古島(2021年)などを手がけ、医療と健康・美容の融合や医療とリゾートの融合など新しいサービスを進めてきました。

心和会の2008年3月期以降の15期分の業績推移を見ると、年収入高は一度も前期を下回ることがなく増加し続け、2015年に70億円、2019年に80億円、2021年に90億円を突破しました。
2022年3月期には約97億5,900万円と100億円目前になっています。

ただ一方で、利益(当期純利益)は近年悪化していました。
2009年を除き利益を計上し続けていましたが、2019年、2021年、2022年と赤字の計上が続いていました。
2019年は役員退職金約10億5,100万円を臨時費用として計上したことなどから約12億7,900万円を計上しました。

また、新たにはじめたリゾート関連の事業は新型コロナウイルス禍の影響もあり、当初の計画通りに進んでいなかったようです。
相次ぐ施設の開設もあり、借入金(長期・短期合計)は宗房氏の理事長就任時と比較して約3倍に膨れ上がっていました。

さらに、開設されて間もないシンワメディカルリゾート宮古島の営業が2022年12月末をもって終了しました。
2023年2月1日には宗房氏から宗房氏の兄である荒井泰助氏に理事長が交代しました。
「ついに情勢が急変する前兆かもしれない」とある関係者は語っていました。

そうしたなか、心和会は2023年4月4日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請しました。
負債は金融債務約58億4,800万円、一般債権約27億1,000万円など含めた計約132億円で、債権者数は275人にのぼりました。

2022年3月期末時点の負債は決算書上で約80億9,900万円となっていたことから約51億円もの差異があることになります。
背後にこれまで公にされてこなかった大きな問題が潜んでいるのではないかと関係者の間でささやかれていました。

132億円の負債は、医療機関の倒産として医療法人育和会(大阪、2002年民事再生法)の200億円、浪速医療生活協同組合(大阪、2005年民事再生法)の134億円に次ぐ過去3番目の規模となり、医療関連の審査関係者の間でも大きな話題となりました。

もともと医療機関は安定経営の事業者が多いとされています。
なかでも病院の倒産は年間5件(2022年)と一般企業と比べて極めて少なくなっています。
そうした中で発生した心和会というまれにみる「大倒産」は医療機関の倒産史に極めて大きなインパクトを残しました。

心和会の支払い遅延に関する情報を耳にするようになったのは2021年春を過ぎた頃からだったようです。
以後、毎月のように支払い遅延・延期要請をはじめとする信用不安情報が帝国データバンクに寄せられるようになり、特に不動産や手形に関連したトラブルが多く、不可解な人脈・関係性が見え隠れしていました。

2023年4月4日、民事再生法の一報を受け、大手医薬関連企業の審査担当幹部は「過去から信用不安情報をキャッチして警戒感を高めていたところ、2022年春に心和会の割止め情報が入り、取引撤退を社内にて決定していた」と話しています。

翌4月5日には、心和会のホームページに「民事再生手続申し立てに関するお知らせ」がアップされましたが、そこに書かれていた申し立ての経緯の内容に驚いた人は多かったはずです。

そこには、近年、意図せずに外部の者による不当な介入を受け、前理事長がこれらの者から度重なる詐欺・恐喝を受け続け、抗拒不能の状態に陥り資金流出を許してしまったという内容が書かれていました。
東京地裁に提出された申立書の中にも申し立てにいたった理由について、同じことが書かれているようです。

心和会の従業員は1,204人で、数多くの患者が存在し、多方面の取引先も有し、地域の医療だけでなく、経済・雇用も支える存在となってきました。
それだけに再生を進めていくには前理事長の経営責任を含めた徹底した原因究明が求められます。
本業とは関係ないと思われる要因が飛び交っている今回の倒産劇ですが、これまで心和会と関係を保ってきた従業員、金融機関、一般取引先、そして患者とその親族の感情にも大きく影を落としそうです。

次々と設備投資を行なっていたため、その減価償却費などで赤字になったと金融機関などには説明していたのかもしれませんが、実際は思ったほどの収益が上がらず、粉飾をして、それを補ったり、隠すために、どんどん設備投資をしていたのかもしれませんね。
規模が大きいだけに、金融機関としても、取引をしたかったでしょうし。
基本的には、フリー・キャッシュ・フローの範囲内で設備投資を行なうのが普通だと思いますが。

千葉の医療法人社団心和会が過去3番目の規模の倒産したことについて、どう思われましたか?


2022年は物価高・人手不足が打撃となり企業倒産が3年ぶりに増加!

日本経済新聞によると、2022年の日本国内の企業倒産件数が3年ぶりに前年を上回ったようです。
ウクライナ侵攻などで原燃料価格が高騰し、建設業や運輸業で資金繰りが行き詰まりました。
2021年が実質無利子・無担保融資の「ゼロゼロ融資」の恩恵で57年ぶりの低水準だった反動もあり、年8,000件台で推移していた2019年以前に比べれば少なくなっています。
ただし、物価高や人手不足は厳しさを増し、2023年は中小を中心に倒産がさらに増える可能性があります。

東京商工リサーチ(TSR)によると、2022年の倒産件数は11月まで8か月連続で前年同月を上回り、11月までの累計で5,822件と前年同期比5%増えています。
通年では6,400件程度となり2021年通年(6,030件)を超えたもようです。

負債総額は2兆3,000億円程度と、2021年の1兆1,507億円から倍増したもようです。
2017年の3兆1,676億円以来の高水準となります。
2022年には1兆円超の負債を抱えて民事再生手続き入りした自動車部品大手マレリホールディングスなどの大型倒産がありました。

ロシアによるウクライナ侵攻や円安で燃料や原材料の価格が高騰しました。
コストの上昇分を転嫁しきれず、採算が悪化する企業が増えました。
特に建設業や運輸業で倒産が広がりました。
1~11月の合計で建設業は2021年前年同期の件数を13%、運輸業は33%それぞれ上回りました。
件数全体の増加(5%)に比べ建設と運輸の増加が鮮明です。

2022年は物価高の影響が目立ちました。
帝国データバンクによると、仕入れ価格上昇などが原因の「物価高倒産」の件数は昨夏以降増加が目立つようになっています。
2022年11月まで5か月連続で最多を更新し、11月の物価高倒産は46件と全体の1割弱になりました。

人手不足も影を落としています。
コロナ禍から経済が回復するなか、働き手が確保できず経営に行き詰まるケースが出ています。
TSRによると、2022年11月は経済再開の恩恵を受けやすい飲食や宿泊業でも倒産件数が増加しました。
飲食が前年同月比26%増の49件、宿泊が50%増の6件でした。
慢性的な人手不足に悩む介護関連も1~11月の合計で2021年通年の件数を67%上回り、過去最高水準にあります。

日銀の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、全規模全産業の雇用人員判断DI(「過剰」と答えた企業の割合から「不足」と答えた企業の割合を引いた値)は2022年12月時点でマイナス31と、近年では最も深刻だった2018~2019年ごろの水準に接近しました。

後継者不足も深刻です。
TSRの集計では、国内の企業経営者の平均年齢は2021年時点で62.77歳と過去最高でした。
2022年には経営者不在が原因の倒産が1~11月合計で389件と11%増え、通年では過去最多になったようです。

2023年は実質破綻状態でありながら延命する「ゾンビ企業」の退場を促す流れが加速する可能性があります。
ゼロゼロ融資の元金返済が本格化し、当初実質免除されていた利払いも始まります。
日銀が大規模緩和を修正し、企業の利払い負担が増える可能性もあります。

2023年は、ゼロゼロ融資の元本返済や利払いが始まるため、倒産件数が大幅に増えそうですね。
会計事務所は再生系の仕事がおそらく増えるでしょう。
国が何かするかもしれませんが、単なる延命にすぎないような政策は、日本の将来のためにもやめてほしいですね。

2022年は物価高・人手不足が打撃となり企業倒産が3年ぶりに増加したことについて、どう思われましたか?


経済産業省が中小企業支援で信用保証協会等と連携協定を締結!

TabisLandによると、経済産業省(地方経済産業局・沖縄総合事務局)はこのほど、増大する債務に苦しむ中小企業の収益力改善・事業再生・再チャレンジの総合的支援をさらに加速するため、信用保証協会、中小企業活性化協議会と支援態勢構築に向けた連携協定を締結しました。

経済産業省はこれまで、2022年3月に策定した「中小企業活性化パッケージ」に基づき、コロナ禍で増大する債務に苦しむ中小企業支援を進めてきましたが、より多くの事業者の収益力改善・事業再生・再チャレンジを促すため、中小企業活性化協議会と信用保証協会の連携強化などによる「中小企業活性化パッケージ」のさらなる実行加速が求められているところです。

こうしたなか、2022年9月8日に経済産業省、金融庁及び財務省で「中小企業活性化パッケージNEXT」を策定・公表し、収益力改善支援・事業再生・再チャレンジの総合的支援をさらに加速するための追加措置の一つとして、信用保証協会、中小企業活性化協議会及び地方経済産業局の間で連携協定を締結することとしています。

これを受け、中小企業活性化協議会及び信用保証協会の連携を深化させ、強み・弱みを補完し合うことでより多くの中小企業に支援を届けることができるよう、このほど全国47都道府県において、実効的な支援態勢の構築に向けた信用保証協会、中小企業活性化協議会及び経済産業局等の連携協定を締結しました。

協定の主な内容は、1)連携深化の前提としての対話と支援対象・内容の共有、2)信用保証協会を起点とした中小企業活性化協議会との連携(プッシュ型経営支援)、3)中小企業活性化協議会を起点とした信用保証協会との連携、4)中小企業及び経営者個人の破産回避に向けた積極的な連携、5)外部意見を積極的に取り入れた更なる質向上の取組み、などです。
中小企業に対するさらなるフォロー体制の拡充に期待が寄せられます。

コロナ融資の返済がそろそろスタートし、返済できない事業者がたくさん出てくると思われますので、中小企業活性化協議会(旧中小企業再生支援協議会)及び信用保証協会の出番は今後かなり増えると思いますので、連携は良いことですね。
モラルハザードの問題もありますので、すべてを救うことが必ずしも良くないことだとは思っていますが。
我が香川県の場合、双方のトップがともに僕の大学の先輩ですので、ますます期待したいと思います。

経済産業省が中小企業支援で信用保証協会等と連携協定を締結したことについて、どう思われましたか?


マレリHDの法的整理で露呈した“全会一致”の限界!

東京商工リサーチによると、準則型私的整理の一種である事業再生ADRで再建を模索していたマレリホールディングス株式会社は、先日、ADR手続きが不成立となり、東京地裁に民事再生法の適用を申請しました。
負債総額は1兆1,330億円です。

ADR手続きで検討されていた再建案は、対象債権者9割以上の同意を得ており、簡易再生での再建を目指しまします。
マレリHDは商取引債権を全額弁済する方針ですが、金融債務のみを対象とした私的整理のとん挫は、2021年に改正された産業競争力強化法に大きな問いを投げかけました。

事業再生ADRは、会社更生法や民事再生法などの法的整理とは異なり、裁判外での紛争解決を目指すもので、金融債権者を対象とします。
裁判所を通さないため、憲法が保障する「財産権」や「法の下の平等」を超えることが出来ず、対象債権者の全会一致が原則です。

ただし、他の貸出先との兼ね合いで債権カットの行内調整がつかなかったり、自行に有利な条件を要求する金融機関もあり、全会一致に苦慮するケースもあります。
事業再生が必要な企業は多額の債務を背負っており、商品開発や設備投資など将来に向けた投資ができず、ADR手続きの長期化は事業価値の毀損をもたらすこともあります。

このため、2014年~2015年にかけ、事業再生ADRを念頭に多数決による成立が検討されました。
ここでの議論も踏まえ、根拠法の産業競争力強化法は以降2度にわたって改正されました。
2021年の改正では、事業再生ADRが成立しない場合、「簡易再生への移行」、手続きのなかで検討された「同一再建計画の成立見込みの予見性向上」が規定されました。
関係者の間では「ごね得の排除」と呼ばれ、金融債権者からみた場合の法的整理のインセンティブがほぼなくなるため、事業再生ADRの成立を後押しする効果が期待されました。

こうした流れを汲んだにも関わらず、マレリHDは一部の金融機関の反対で全会一致ができず、法的整理へ移行しました。
法的整理は「倒産」であり、期限の利益を喪失し、個別の契約条項の巻きなおしを迫られたり、与信限度額の引き下げ、最悪の場合、取引停止もあり得ます。
また、法的整理の申立では、株主や出資先、取引先の概要なども裁判所へ提出しますが、こうした書類は一定の手続きを経ると閲覧可能でライバル企業に手の内を晒すことになります。

国内の金融機関は、法的手続きによるこうした事業毀損が最終的に取引先の業績や従業員の待遇に結びつくことも考慮します。
1社(グループ)への債権放棄による損失の方が、法的整理による計り知れない影響よりも小さいとの理屈です。
最近では、「地域の経済合理性」などで債権放棄を理論立てる動きもありました。

しかしながら、海外の金融機関は、当該企業の取引先や従業員と取引関係にないこともあります。
つまり、法的整理のインセンティブはないがデメリットもないのです。
今回はこの盲点を突かれた格好です。

2022年6月7日に公表された「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」では、「全ての貸し手の同意は必要とせず、裁判所の認可の下で事業再構築等に向けて多数決により権利変更(金融債務の減額等)を行う制度も存在する」と諸外国を例示しながら、「事業再構築のための私的整理法制の整備」を明記しました。

マレリHDのケースは、準則型私的整理の限界も垣間見せました。
事業価値毀損の回避に向けたさらなる検討が急がれます。

再生については詳しいことは分かりませんが、こういったことで企業の価値が毀損していくのは残念なことだと思いますし、国際的な企業が、国際的な競争から取り残されていくのは、日本経済にとっても良くないことだと思います。
実態にあった法律にして欲しいですね。

マレリHDの法的整理で露呈した“全会一致”の限界について、どう思われましたか?


鶏卵最大手のイセ食品が会社更生法の手続きへ!

日本経済新聞によると、鶏卵最大手のイセ食品(東京都千代田区)は、先日、会社更生手続きに入ったと発表しました。
グループ会社も更生手続きに入り、帝国データバンクによると2社合計の負債総額は453億円です。
全国に生産拠点を構え、アメリカやアジアに進出するなど拡大路線を続けてきましたが、近年は業績が低迷して過剰債務に陥っていたようです。
飼料や燃料など生産コストの上昇も重なり、資金繰りに行き詰まりました。

他に更生手続きに入ったのは、イセ(富山県高岡市)で、2社の株主と債権者が東京地裁に会社更生法の適用を申請し、受理されました。
今後は再建に向けてスポンサーを探すとみられます。
金融機関との間で、当面必要な資金の融資を受けるための契約を締結済みで、商品の供給などに影響はないとみられます。

イセ食品の創業は1912年。「森のたまご」などのブランド名で鶏卵を全国のスーパーなどに卸しています。
国内7か所で鶏卵のパッキング工場を構えるほか、1980年代にはアメリカへ進出し、アメリカトップクラスの事業規模となりました。
イセ食品の売上高は500億円程度とみられます。

近年は過剰債務を抱え、資金繰りが悪化していました。
2022年1月には資金確保のため、札幌市のグループ会社を同業に売却すると決めました。

イセ食品の創業家出身であり、長年にわたり代表取締役を務めてきた伊勢彦信前会長は2021年6月末で退任しています。
業績が低迷し、取引金融機関などから経営責任を問われたのが理由のようです。

伊勢氏は日本有数の美術品収集家として知られています。
2018年夏ごろには、伊勢氏が関わる会社が格安スーパーとして関西圏で知名度が高い「スーパー玉出」を買収して話題となりました。

以前、スーパーで卵を見ると、『イセ食品』のものばかりだなぁと思った記憶がありますが、最大手だったんですね。
やはり、もともと価格が安いものは、近年のコスト上昇がかなりの影響を与えていると思いますので、うまく値上げをしないと、厳しい会社は多いんでしょうね。
会社ではなく、株主や債権者が会社更生法の申請をしており、他の報道によると、創業家は反対をしているということですが、会社としても美術品をたくさん持っているのではなかと思われますので、今後どうなるかウォッチしていきたいですね。

鶏卵最大手のイセ食品が会社更生法の手続きへ入ったことについて、どう思われましたか?


不採算店の退店が功を奏し「いきなりステーキ」が黒字化を達成!

M&A Onlineによると、過剰出店と新型コロナウイルス感染拡大のダブルパンチで大不振に陥ったいきなりステーキが息を吹き返しているようです。
2021年12月期第3四半期において、いきなりステーキ事業単体で9,500万円のセグメント利益(前年同期は18億500万円の損失)を出しました。
事業の売上高は前期比39.3%減の127億1,400万円となったものの、利益が出る体質へと変化しました。

投資ファンドJ-STARにペッパーランチを譲渡して73億2,000万円の売却益を得たペッパーフードサービスは、アドバンテッジアドバイザーズ傘下のファンドを引受先とする第三者割当増資も実施して100億円を調達し、債務超過を脱して自己資本比率は25.1%まで回復しました。

調達した資金で徹底的な退店を実施しているペッパーフードサービスは、着実に稼ぐ力を取り戻しています。

いきなりステーキ事業単体では黒字化を達成しましたが、「炭焼きステーキくに」「牛たん仙台なとり」など他のレストラン事業が1億1,500万円のセグメント損失を計上したため、会社としては2021年12月期第3四半期に1億9,700万円の純損失(前年同期は33億400万円の純損失)を計上しています。
ただし、通期では6,100万円の純利益を予想しています。

ペッパーフードサービスの業績回復に向けた一番の取り組みは、114店舗という桁違いの大規模退店計画です。
すでに107店舗は閉店が決定しています。
飲食店は原状回復させるための費用が、一般的な相場で1坪当たり5万円前後必要です。
いきなりステーキのように特殊な店づくりの場合は居抜き物件としての売却は難しく、原状回復が求められるでしょう。
店舗の坪数は20坪ほどなので、単純計算で100店舗の退店費用だけでも1億円にのぼる計算です。

その他、早期撤退による賃料の支払いや従業員の退職金など、相当な額の費用が必要になります。
また、退店による会計処理で特別損失を計上することにより、利益も圧迫されます。
多店舗展開する飲食企業が、退店よりも業態転換で店舗を存続しようとする理由はそこにあります。

しかし、ペッパーランチ事業の売却とアドバンテッジへの第三者割当増資によって巨額の資金を調達したペッパーフードサービスは、大規模な退店を決めました。
その成果は出ています。
2020年12月期までは事業単体で全く利益は出ていませんでしたが、2021年12月期に入ってからは赤字を一度も出していません。

■いきなりステーキ事業四半期ごとの売上高と利益の推移(単位:百万円)

2020年12月期

2021年12月期

第1Q

第2Q

第3Q

第4Q

第1Q

第2Q

第3Q

売上高

10,021

14,809

20,953

26,954

4,572

8,665

12,714

セグメント利益

-542

-1,427

-1,805

-1,727

23

76

95

利益率

0.5%

0.9%

0.7%

※決算短信よりM&A Onlineの筆者作成

■いきなりステーキ既存店の対計画比月次売上

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

103.2%

106.6%

114.1%

91.4%

74.2%

71.2%

72.9%

66.2%

62.0%

※「取り組み施策の進捗状況」よりM&A Onlineの筆者作成

3月までは既存店の売上高が計画を100%上回っていましたが、5月に急降下して大幅に下回っています。
背景には新型コロナウイルスの感染再拡大と4度目の緊急事態宣言があったためと考えられます。
計画時はそこまで状況が悪くなることを見越していなかったのでしょう。

10月に入って緊急事態宣言が終わり、感染者数も激減しました。
不採算店の退店が終わった後の業績回復には、集客が欠かせない条件となります。

そのためペッパーフードサービスは、これまでにない取り組みを実施しています。
その1つが立地特性を分析して、エリアに合わせた商品開発です。
様々な部位を楽しめるよう、ステーキを小口に分けたトッピングステーキやビーフシチューハンバーグなどを一部店舗で導入しました。
6月からは事前決済で待ち時間なく食事ができるモバイルオーダーも導入しています。

リモートワークが解除され、オフィスに戻る人の姿が目立つようになりました。
いきなりステーキのランチ需要も活発になるものと予想されます。

株価は2020年1月の1,000円台から1年後の2021年1月13日に240円まで下落しました。
しかしながら、11月24日には435円まで回復しています。
これまでにない難局を乗り切ったペッパーフードサービスですが、再び高収益企業に返り咲くことができるのか。注目が集まっているようです。

数年前に大学院の授業のレポートのテーマで取り上げたため、非常に気になる会社ですが、儲かっているペッパーランチ事業を手放し、どん底のいきなりステーキ事業を残したことには驚きましたが、業績は回復しているんですね。
先日も、一流料理人の方7名が合格か不合格かを判定するテレビ番組で、5品すべて合格(そのうち2品は全員合格)で、料理自体は素晴らしいのでしょうから、頑張って欲しいですね。

不採算店の退店が功を奏し「いきなりステーキ」が黒字化を達成したことについて、どう思われましたか?


ことでんグループのゴルフ場運営「高松グランドカントリー」が民事再生!

帝国データバンクによると、高松グランドカントリー㈱(TDB企業コード:710079415、資本金9,500万円、代表豊永優氏ほか1名)は、2021年11月24日に高松地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日弁済禁止の保全処分および監督命令を受けました。

申請代理人は、籠池宗平弁護士(籠池法律事務所)ほかです。

高松グランドカントリーは、1972年(昭和47年)3月に設立されたゴルフ場で、香川県内唯一の私鉄運営業者である高松琴平電気鉄道(株)(TDB企業コード:710034020)の子会社として、地元有力企業の資本参加を得て設立され、1974年10月に「高松グランドカントリークラブ」をオープンしました。

鹿庭コースと氷上コース合わせて香川県内では唯一の36ホールのゴルフ場として、讃岐百景のひとつである「嶽山」を中心とした広大な丘陵地帯に位置することで小豆島や屋島なども一望でき、プレーとともに自然の景観も楽しめるコースとして知名度は高く、香川県外からの来場者も多かったことで、1999年11月期には年収入高約8億6,800万円を計上していました。

しかしながら、1990年代以降は長引く景気の低迷によるゴルフ人口の減少を背景に業容の縮小が続くなか、2004年には台風によって鹿庭コースが陥没などの甚大な被害を受け、大幅な欠損計上により財務面は債務超過の状態が続いていました。

そのため、平日のプレー代を低価格に設定するほか、インターネット予約、ポイント制導入、個人記名会員制の導入などで業況の回復に努めていたものの、新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛で利用客が減少したことや、クラブハウス内のレストランを一時期閉鎖していたこともあり、2020年11月期の年収入高は5億円を割り込んでいました。

この間、預託金の償還資金の不足に対してグループ会社の支援や期限の延長などで対応してきましたが、償還の目処が立たないことで、民事再生手続きによる再建を目指すこととなりました。

負債総額は約46億8,000万円です。

なお、ゴルフ場の営業は継続中です。

新型コロナウイルス関連倒産は香川県で23件目、四国地区では53件目となります。

コロナ禍でも、屋外でやるためゴルフ場利用者は増えているという認識だったので、驚きました。
僕の父親の会社でも以前持っていて、父親はゴルフをやめていて、僕がゴルフをやっていた時期に僕に名義変更をしたのですが、僕もゴルフをやめたため、預託金の償還を請求しました。
結局、資金不足で、請求してから償還されるまで3年くらいかかりました。
それはかなり前のことですので、最近は、償還希望者も増えていたんでしょうね。
ちなみに、預託金の10倍くらいの価格で売買されていた時期があったそうです。
スポンサーも出てくるでしょうから、民事再生を申請したとはいえ、事業を継続して、名門として早く立ち直ってほしいですね。

ことでんグループのゴルフ場運営「高松グランドカントリー」が民事再生となったことについて、どう思われましたか?


中小企業再生支援協議会の2020年度の支援件数は兵庫県が全国最多の183件!

神戸新聞によると、中小企業の経営を立て直す「兵庫県中小企業再生支援協議会」の2020年度の支援件数は183件で、全国で最多だったことが分かったようです。
新型コロナウイルス感染拡大による事業環境の悪化で、小売業やサービス業を中心に案件数が急増しましたが、阪神・淡路大震災後の経済復興などで培った関係者らの支援ノウハウも威力を発揮したようです。

中小企業再生支援全国本部によると、中小企業の再生計画策定の支援を完了した件数(速報値)は、全国で前年度比3倍の3,150件でした。
うち兵庫も同4.5倍と高い伸びを示しました。
返済期限の繰り延べを金融機関に働き掛けたり、業績改善への取り組みを助言したりしました。
兵庫県は例年、東京と大阪に次ぐ件数でしたが、初めて最多となりました。

兵庫県中小企業再生支援協議会によると、業種別の最多は製造業の62件で、次いで卸・小売業(48件)、サービス業(27件)などが続き、コロナ禍による外出自粛や休業要請などが響いた事業者への支援が目立ちました。
183件の支援完了で約8,200人の雇用が守られたそうです。

兵庫県中小企業再生支援協議会の野田勝也統括責任者は「阪神・淡路大震災やリーマン・ショック、東日本大震災など多くの危機を乗り越えてノウハウが蓄積された。今後もあらゆる手法を総動員して支援したい」としています。

兵庫県と全国の支援完了件数を押し上げたのは、国が2020年4月に創設したコロナ関連の新制度「特例リスケジュール」です。
資金繰り悪化による倒産を防ぐため、企業に最長1年間の返済猶予を認めるほか、新規の借り入れも支援しました。

借り手の企業は金融機関に資金繰りを報告し、コロナ禍が落ち着いたら返済を含めた経営計画を立てます。
早い企業では2020年秋から策定にかかり、現在は半数近くが計画を立案中です。

各都道府県の中小企業再生支援協議会は借入先の金融機関と交渉し、返済猶予を認めてもらいます。
兵庫県の場合、普段から地方銀行や信用金庫の経営陣とコミュニケーションを取っているため、経営者との面談から猶予の要請まで4日間で終わるようです。
全国平均では13日かかるそうです。

負債が資産を上回る「債務超過」の企業には、兵庫県中小企業再生支援協議会と連携する政府系金融機関のサポートを仰ぎます。
返済順位が低く、資本に近い性格の「劣後ローン」を注入し、事業を存続させます。
必要な資金は地域金融機関が協調して貸します。
資金繰り改善や事業の継続が見込めなければ、弁護士らと連携し、事業と従業員を別の企業に譲渡するよう働きかけることもあります。

帝国データバンクによると、全国のコロナ関連の企業倒産は2020年度で1,237件でした。
うち兵庫は50件で、東京(290件)や大阪(121件)などに続く7番目でした。
倒産につながりそうな企業の一部を兵庫県中小企業再生支援協議会の支援で食い止めたと見ることもできます。

ただし、3回目の緊急事態宣言が発令され、サービス業を中心に経営体力を消耗する中小企業はたくさんあります。
2020年のコロナ特例融資で企業が借り入れた資金の返済は、コロナ禍収束後に本格化します。

【中小企業再生支援協議会】
産業競争力強化法に基づき、国が都道府県ごとに設ける公的組織で、2003年2月から全国に順次設置されました。
当初は特措法に基づく時限措置でしたが、2013年から恒久的な機関となりました。
兵庫県は神戸商工会議所が運営し、常駐スタッフは14人で、2021年3月末までの約18年間に1,491件の相談を受け、667社を支援しました。
支援企業の従業員は約3万2千人に上ります。

弊事務所のクライアントで『特例リスケジュール』を使ったところもありますし、香川県中小企業再生支援協議会のお仕事もたまにやっているのですが、2020年度は兵庫県が一番支援件数が多かったんですね。
阪神・淡路大震災などで培ったノウハウが活かされているというのは、素晴らしいことだと思いますし、全国的にノウハウを広めていってほしいと思います。
ただし、コロナ融資の返済が始まると、返済できないところがたくさん出てくると思いますので、そこからが正念場だと思います。
ノウハウを活かし、残せるところは残し、雇用を守り、日本経済の回復・成長に貢献してほしいと思います。

中小企業再生支援協議会の2020年度の支援件数は兵庫県が全国最多の183件だったことについて、どう思われましたか?


藍野大学らが20億円の資金提供で明浄学院を支援し再建を目指す!

産経新聞によると、学校法人藍野大学(大阪府茨木市)と学校法人理知の杜(長野県)の麦島善光理事長は、先日、元理事長らによる巨額横領事件があった学校法人明浄学院(大阪府熊取町)と支援契約を結んだようです。

明浄学院側は約20億円の資金提供を受け、再建を目指します。
運営する明浄学院高校(大阪市)は藍野大学が、大阪観光大(大阪府熊取町)は麦島氏がそれぞれ支援します。

高校・大学は移転せず、名称もそのまま残すようです。

明浄学院をめぐっては、高校の土地の売却契約の手付金21億円を着服したとする業務上横領の罪で元理事長ら6人が起訴されました。
明浄学院側は2020年3月、大阪地裁に民事再生法の適用を申請し、支援者を募っていました。

色々ありましたが、スポンサーが決まって良かったですね。
高校と大学の運営が分離される理由について、管財人の弁護士は、「教職員の意見や課題の違いを考慮した」としていますが、やはり、高校と大学を同じ組織でやるのはなかなか難しいんでしょうね。
観光業界はコロナの影響で今後厳しいかもしれませんが、知名度は良い意味でも悪い意味でも上がったと思いますので、スポンサーの力で結果を出して欲しいですね。

藍野大学らが20億円の資金提供で明浄学院を支援し再建を目指すことについて、どう思われましたか?


負債7億6,000万円の明浄学院が民事再生法を申請!

このBLOGでも何度も取り上げている元理事長らによる巨額横領事件が起きた、学校法人「明浄学院」(大阪府熊取町)は、先日、大阪地裁に民事再生法の適用を申請しました。
負債は約7億6,000万円に上り、当面の運転資金の確保が困難になったそうです。
運営する大阪観光大(同)と明浄学院高(大阪市阿倍野区)は従来どおり存続する予定で、法的手続き下での経営再建を目指すようです。

法人は内部対立で混乱が続いており、地裁が2020年3月4日付で理事長らの職務を停止しています。
職務を代行している弁護士が、2020年3月16日に民事再生を申し立て、地裁は債務の支払いなどをいったん停止する「保全管理命令」を出しました。

選任された保全管理人側によると、法人では土地売却を巡る手付金21億円が横領された上、校舎の解体工事などの費用が拡大し、教職員の給与などの運転資金が一時的に不足する見通しだったようです。

記者会見した管理人側の北野知広弁護士は「破産とは違い、事業を継続するための手続きだ」と強調しました。
「従来の理事らではなく、管財人による事業再生が必要だ」と述べました。
借り入れで資金調達し、経営を安定化させる考えだそうです。

今後、地裁が再生手続きを開始するか判断します。
資金援助を申し出ている企業グループもあり、並行して協議を進めます。

現在の学生・生徒数は大阪観光大が783人、明浄学院高が377人に上ります。
2020年4月にはそれぞれ308人、70人が入学予定で、授業はそのまま続ける見通しです。
校舎などは維持し、教職員も原則、雇用を続けるそうです。

法人を巡っては、元理事長(62)らが高校の土地売却の手付金21億円を着服したとして業務上横領容疑で大阪地検特捜部に逮捕、起訴されています。

もうそうなるしかないかなぁと思っていましたが、とうとう民事再生法の適用の申請に至りましたね。
生徒さんには、何の責任もありませんので、経営陣を一掃して、立て直してほしいですね。
今回の新型コロナウイルスの影響で、日本が今後も観光立国に力を入れていくのかどうか分かりませんが、日本にとって観光は非常に重要だと思いますので、存在感をアピールしてほしいですね。
あとは、21億円について、早く全容を明らかにしてほしいと思います。

負債7億6,000万円の明浄学院が民事再生法を申請したことについて、どう思われましたか?


やきとりのひびきが民事再生法を申請!

 やきとり店などを手掛けるひびき(埼玉県川越市)が、先日、東京地方裁判所へ民事再生法の適用を申請し、同日付で保全および監督命令を受けたことが分かったようです。

帝国データバンク大宮支店と東京商工リサーチ埼玉支店によると、負債総額は約77億949万円だそうです。
店舗拡大による人件費や企業買収(`M&A)による経費の増加などが影響し、債務超過に陥りました。
今後は県内の店舗を軸に事業の改善などに努めながら再建を目指すようです。

ひびきは1992年設立で、1995年に埼玉県東松山市の名物で黒豚のカシラ肉を辛口のみそだれで食べる「やきとり」を提供するテークアウト店を埼玉県川越市内に開業以降、居酒屋形態の店舗「ひびき庵」を埼玉県内を中心に展開しています。

2013年ごろから出店ペースを加速させ、2019年7月末現在で埼玉県川越市を中心に埼玉県内に24店舗、東京都内に5店舗、茨城県内に1店舗あります。
2018年6月期には売上高20億円を計上していました。

しかしながら、製造工場の開設や出店数の増加で、各種投資などに要した借入金が膨らみ収益を圧迫しました。
収益源だった都心の店舗をテナント側の意向もあり閉店しましたが、その分を他店舗で補え切れなかったようです。

2018年に埼玉県内の酒卸売業を、2019年に東京都内の飲食業をそれぞれ買収し、非食品分野への投資も推進しましたが、相乗効果を得られずコスト増で苦境に陥っていました。

店舗の統廃合など合理化を進めたものの、2019年6月期に13億円の赤字を計上し、債務超過に陥りました。
今後、資金繰りが厳しくなる可能性が極めて高くなったことから、自力での再建を断念し、法的手続きによる再建を目指すことになりました。

再建へ、債務者である日疋氏が社長職にとどまり、事業を継続しながら早期の立て直しを図ります。
具体的には県内の収益性の高い店舗に経営資源を集中させ、再建を進めます。
日疋氏は「法的手続きに基づいて早期に事業回復を図り、改めて県内経済を支える一助になれるよう努めたい」としています。

既に、東京都内で債権者向けの説明会が行われています。

事業を拡大し、失敗した典型例ですね。
やはり、身の丈に合った経営が必要ですね。
以前、埼玉県東松山市に出張で行ったときに、会社の人に『やきとり』と書いていますが『ぶた』ですよと言われてお店に行ってみて、本当だぁと驚いたことがありましたが、この辺りでは普通なんですよね。
民事再生で、こういった食文化は残してほしいと思いますね。

やきとりのひびきが民事再生法を申請したことについて、どう思われましたか?


Forever21が破産申請を準備!

 Bloombergによると、米カジュアル衣料のフォーエバー21は破産法の適用申請を準備しているそうです。
計画に詳しい複数の関係者が明らかにしたようです。
保有現金が減少する中で、立て直しに向けた選択肢が狭まりつつあります。

同社は追加の資金調達で交渉を行い、債務再編に向けてアドバイザーのチームと取り組んできましたが、潜在的な貸し手との交渉はこれまでのところ行き詰まっているそうです。
このため、破産回避へ土壇場で合意する可能性は残っているものの、焦点は連邦破産法11条に基づく会社更生手続き申請に向けたつなぎ融資(DIPファイナンス)の確保に移っているようです。

交渉の部外秘を理由に匿名で語った関係者は、破産申請が不採算店舗の閉鎖と資本増強に道を開くと説明しました。
フォーエバー21の担当者にコメントを求めたものの、返答はないようです。

共同創業者ドン・チャン氏が支配株を保持する方針を続けているため、資金調達の選択肢が限られています。

1984年創業のフォーエバー21は米欧、アジア、中南米で800を超える店舗を運営しています。

一時時代を席捲したとしても、業績が悪くなるのはあっという間ですね。
アパレルの世界ランキングを見てみても、フォーエバー21は入っていません。
ちなみに、インデックス(H&M)がトップで、ファーストリテイリング(ユニクロなど)は3位、しまむらは10位となっています。
インデックスやファーストリテイリングが業績を伸ばしているなか、うまくいっていないのは将来的な見通しを誤り、対策が間違っていたんでしょうね。
企業の寿命は30年とよく言われますが、まさしくそんな感じですね。
そういうなかで、我が日本のファーストリテイリングはすごいなぁと思いますね。

Forever21が破産申請を準備していることについて、どう思われましたか?


「逃げ恥」「三匹のおっさん」など人気ドラマ制作会社が民事再生を申し立て!

 東京商工リサーチによると、「逃げるは恥だが役に立つ」といった人気テレビドラマなどを手がけてきた映像制作会社「イメージフィールド」(東京都新宿区)が、先日、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請したようです。
負債は推定10億円です。

 イメージフィールドに対し、アイドルグループ「SKE48」運営会社などを傘下に抱えるKeyHolder(東証JASDAQ上場)の子会社が支援することで合意しています。

イメージフィールドは、2002年に設立され、テレビドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」や「コウノドリ」「重版出来!」「三匹のおっさん」「空飛ぶ広報室」など数々の人気ドラマや、「植物図鑑」「響 -HIBIKI-」などの映画、CMを手がけています。

イメージフィールドのWebサイトには、2019年4月クールのドラマとして「わたし、定時で帰ります」(TBS)や「インハンド」(TBS)などが掲載されています。

東京商工リサーチによると、イメージフィールドは、2019年3月期に25億1,200万円の売上高を計上していましたが、多数の制作を手掛ける中、一部の大型案件や海外案件で想定以上のコストが重なったことなどで資金繰りが急激に悪化したとのことです。

KeyHolderは、傘下の映像制作会社、フーリンラージを通じて再生を支援するようでs。
「民事再生手続きの開始は急激な資金繰りの悪化によるもの」として、2億円を当面の運転資金とし、つなぎ融資を行うことでイメージフィールドの再生を支援するとしています。

業績悪化などではなく、多くの仕事を抱えるなかでの民事再生は、珍しいかもしれませんね。
やはり、会社が伸びている時こそ、業務フローの見直し、コスト管理、資金管理、月次決算による素早い対応などが必要ということでしょうね。
キャッシュ・フローを意識した経営が大事ということを改めて感じました。

「逃げ恥」「三匹のおっさん」など人気ドラマ制作会社が民事再生を申し立てたことについて、どう思われましたか?


民事再生法弁済率調査

 2000年4月に施行された民事再生法は、2016年には申請件数が1万件を超え、2018年4月で18年が経過しました。
申請企業の負債額上位を見ると、リーマン・ブラザーズ証券㈱やタカタ㈱、㈱そごうなど、当時大きくニュースで取り上げられた企業が並びました。
民事再生法の申請件数は、倒産全体と同じく減少傾向にありますが、現在も、規模や業種を問わず、再建型倒産手続きのスタンダードとなっています。
民事再生法を申請し再建を果たした企業があるなかで、申請した企業すべてが文字通り“再生”を果たしたわけではなく、㈱SFCGや㈱安愚楽牧場など申請後に破産に移行するケースも少なくありません。
帝国データバンクは、2017年1~12月に再生手続き認可決定を受けた90社について調査し、再生計画の内容が判明した企業を対象に、一般再生債権の弁済率、弁済期間、少額弁済額の分析を行いました。

1.民事再生法件数推移
2000年4月に施行された民事再生法は、東京地裁第1号案件となった㈲白形印刷(2000年4月3日申請)から数えて、1万544件となりました(2018年11月末集計時点)。
年別ピークを見てみると、施行翌年の2001年に965件で最多となっています。
その後、2006 年まで5年連続減少が続いていましたが、2007年に増加へ転じ、リーマン・ショックが起こった2008年には、前年から214件増の884件を記録しました。
その後は再び減少傾向が続き、2017年はピーク時の約4分の1となる230件となっていましたが、2018年は11月時点で234件と2017年を既に上回り、10年ぶりの前年比増となりました。

2.負債額別平均弁済率
2017年の1年間に認可決定を受けた企業のうち、一般再生債権の弁済率が判明した32社を負債額別にみると、「20~30億円未満」の弁済率が26.4%と最も高くなりました。
次いで「10~20億円未満」の26.2%、「30~50億円未満」の10.2%と続きました。
また、2017年に認可決定を受けた企業のうち、一般再生債権の弁済率が判明した32社の平均弁済率は約15.3%となりました。
2009年調査時の平均弁済率(12.4%)は上回ったものの、2001年調査時の平均弁済率(24.2%)は下回りました。

3.弁済率別分布
判明した32社の弁済率分布をみると、「10%未満」が17件(構成比53.1%)で最多となりました。
以下、「10~30%未満」の12件(同37.5%)が続き、30%未満で全体の9割を占めました。
10%未満のうち1%以下は8件と判明しました。

4.業種別平均弁済率
判明した32社を業種別にみると、最も高い弁済率は「製造業」の28.7%で唯一の20%超えとなりました。
以下、「小売業」の18.8%、「卸売業」の13.1%と続きました。
一方、最も低い弁済率となった「不動産業」は0.3%とその他を除いて2番目に低い「建設業」の7.9%と比較しても7.6 ポイントの差があり、業種間で差が開きました。

5.一般再生債権弁済完了までの期間
一般再生債権の弁済が完了するまでの期間が判明した33社をみると、「1年未満」の一括弁済が20件(構成比60.6%)で最多でした。
次いで、法律上の最長弁済期間となる「10年」が5社(構成比15.2%)となりました。
2001年調査時には全体の59.5%が、2009年調査時は全体の35.9%が10年の再生計画となっていましたが、今回の調査では10年の再生計画となったのは5社で20%に届きませんでした。
また、「1年未満(一括弁済含む)」は、2001年調査時では1割未満だったものが、2009年調査時には約4割、今回は約6割となるなど比率が高まっています。
こうした動きは、弁済率が低くなっても短期間での弁済完了を望む債権者の意向が強く反映されたものと推察されます。
また、事業の一部もしくは全部を別会社(新設会社がほとんど)に譲渡したうえ旧会社を清算させる“清算型”民事再生法の活用が散見されることも、弁済完了までの期間を1年未満(一括弁済含む)とする比率が高まった要因ともいえます。

6.少額弁済額
少額弁済額が判明した32社をみると、「10~30万円未満」が15件(構成比46.9%)で最も多く、このうち10万円が11社と構成比34.4%に達しました。
同11社の内訳をみると、負債額は50億円近くから、1億円未満のケースまであり、少額弁済額が負債額にリンクしていないこともわかりました。
また、弁済率も50%以上から1ケタまで多岐にわたっています。
また、2009年調査時においても最多は「10~30万円未満」で構成比64.0%となっており、少額弁済額については多少の変化はあるものの傾向は変わっていません。

今回の調査で2017年認可決定を受けた企業のうち、弁済率が判明した企業の平均弁済率は15.3%と判明しました。
民事再生法は、2000年にそれまで用いられてきた和議に代わる企業再生手段の1つとして施行されました。
同じく再建型と言われる会社更生法との違いは、申請に伴い経営陣の退陣が必須事項でないことや法人だけではなく個人でも適用可能という部分です。
「破産手続開始の原因を生ずるおそれ」もしくは「事業の継続に著しい支障を来すことなく債務を弁済できないこと」などが民事再生法適用要件として挙げられ、比較的早い段階で法的整理へ移行することができることで、企業または個人が破たんすることなく再生可能という部分が特徴と考えられてきました。
今でもその特徴は消えることなく運用されていますが、近年は民事再生後に事業を別会社に移し適用会社は破産へ移行するケースや、不正などにより再生計画認可の見込みがないことなどから手続きが廃止となり、棄却され破産に移行するケースも散見されます。
2018年は8年ぶりに件数増加しましたが、取り巻く状況も変わりつつあるなか、弁済率や期間などの再生計画が今後どのように変化していくのか注目されます。
個人的には、平均弁済率が15.3%もあることには驚きました。
いわゆる抜け殻方式や借金棒引きは、同業者にはモラルハザードになるのではないかと思っている一方、企業または個人に再度チャンスを与えることができるという思いはあります。
民事再生が有効に使われればいいですね。

民事再生法弁済率調査について、どう思われましたか?


カテゴリー
BLOG

BLOG(法人税)

効果に疑問視で政府・与党が「賃上げ税制」を中小企業は残したうえで縮小へ!

2025年12月10日(水)

共同通信によると、政府、与党が、賃上げした企業の法人税を軽減する「賃上げ促進税制」について、制度の縮小を検討していることが分かったようです。

効果が疑問視されており、賃上げのハードルが比較的低い大企業などを対象から外す一方、経営体力に乏しい中小企業は残す方向で調整しています。

2026年度税制改正大綱に盛り込むことを目指しています。

先日開かれた自民党税制調査会会合後に取材に応じた小野寺五典会長は「大企業、中堅企業は内部留保がたまっている。そろそろ見直す時期との意見が多かった」と明かしました。

賃上げ促進税制は高市政権が点検を進める「租税特別措置(租特)」の一種で、見直しは税収増につながります。

どう考えても、物価上昇に賃上げが追いついておらず、国民の生活が厳しくなっているのと思われるので、賃上げをしていかないといけないのは明らかで、そのために最低賃金を上げたりしているのだと考えられます。

普通に考えて、大企業から中小企業の順になると思いますが、税額控除を見込んで賃上げをしている大企業もあるでしょうから、賃上げに水を差すような気がしますね。

一般的に給与の高い大企業の従業員などが日本の消費を支えて部分もあるでしょうし、内部留保がたまっているというのは、日本の将来的な不安に起因するものもあるでしょうし、別の減らし方があるのではないかと思います。

効果に疑問視で政府・与党が「賃上げ税制」を中小企業は残したうえで縮小を検討していることについて、あなたはどう思われましたか?


高市首相が政府税調の総会で法人税優遇の検証を要請!

2025年12月03日(水)

共同通信によると、高市早苗首相は、先日官邸で開催された政府税制調査会(首相の諮問機関)の総会に出席し、法人税を優遇する租税特別措置の効果について検証を要請したようです。

租税特別措置の見直しは、ガソリン税に上乗せされる暫定税率廃止の代替財源として浮上しています。

政府税調の総会が開かれるのは高市政権発足後は初めてです。

高市首相は「データに基づく政策効果の検証が大切で、不断に点検しなければならない」と述べました。

租税特別措置は、企業の賃上げ促進や競争力強化といった政策目的を実現するため、条件を満たした企業の法人税を減税する制度です。

これまでに開かれた政府税調の専門家会合では、委員から一部の減税の必要性を疑問視する意見が相次いでいます。

租税特別措置は、1社しか該当しないしないようなものもあるようですから、きっちり検証して、一部の企業しか恩恵を受けないものは廃止にしてほしいですね。

あとは、本当に必要なものであれば、期限のある租税特別措置法ではなく、法人税法に織り込めば良いと思いますし、数社しか使っていない租税特別措置は、会社名と減税額を公表した方が良いのではないかと思いますね。

高市首相が政府税調の総会で法人税優遇の検証を要請したことについて、あなたはどう思われましたか?


スーパービリオネアで公人「マスク氏」のテスラ社の昨年の納税額は驚異のゼロ!

THE GOLD ONLINEによると、2017年、第1次トランプ政権時代に実施された税制改正には、富裕層に対する大幅な優遇措置が含まれていました。

バイデン政権下では富裕層課税の強化が図られましたが、再びトランプ政権に戻る中で、その特別措置の期限が迫っています。

こうした状況の中、イーロン・マスク氏が政治的に優遇されているのではないかという議論が浮上しています。

ここでは、カリフォルニア州にオフィスを構える国際税務の専門家が、アメリカの富裕層優遇の実態を解説しています。            

2017年に実施された税制改正の特別措置は、2025年に期限を迎えます。

トランプ氏が所属する共和党は、その延長やさらなる減税措置を進めようとしています。

一方、民主党は企業への課税強化を目指しており、特に税金をほとんど納めていない大企業を対象に対策を検討しています。

直近のトランプ氏の発言によると、年収15万ドル未満の国民は所得税を免除すべきとの考えがあるとされています。

2022年の国勢調査によると、アメリカ国民の93%がこの基準に該当し、日本では99.8%が該当します。

この施策が実現すれば、ほとんどのアメリカ人が所得税を免除されることになります。 

法人税についても、現行の21%から15%への引き下げが検討されています。

2017年の減税時には「経済活動が活発化し、財政的に黒字化する」との見込みがありましたが、実際には財政赤字が拡大しました。

しかし、アメリカ経済は堅調で、ニューヨーク・ダウ平均株価は上昇を続けています。

今後のトランプ氏の動向に注目が集まります。

マスク氏の政治的影響力が強まるなか、テスラ社の納税額がゼロであったことが批判の的となっています。

テスラ社は昨年度、71億ドルの当期利益を計上しましたが、その納税額はゼロでした。

過去3年間では108億ドルの利益を上げながらも、納税額はわずか4,800万ドルにとどまっています。

このため、マスク氏がトランプ政権から特別な優遇措置を受けているのではないかとの憶測が広がっています。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、民主党のエリザベス・ウォーレン議員は、テスラ社の税制優遇を問題視しています。

ウォーレン議員は、「アメリカ国民がテスラ社の税制優遇を負担している」として、マスク氏に対して説明を求める書簡を送ったと報じられています。

テスラ社の利益の内訳を見ると、主な収益源はEV車やソーラーパネルの販売ではなく、高金利による利息収入(約44億ドル)や、環境規制に基づくEVクレジットの販売によるものです。

また、テスラ社所有のビットコインの含み益も約6億ドルを占めています。

テスラ社の法人税がゼロである理由の一つは、2003年から2020年まで毎年赤字を計上していたことにあります。

アメリカの税制では、過去の累積損失と現在の利益を相殺できるため、税負担が軽減されます。

さらに、テスラ社はEV関連の税額控除を活用しており、2023年時点で7億5,600万ドルの控除を受けています。

興味深いことに、これらの税制優遇措置の多くはバイデン政権下で議会を通過したものです。

したがって、テスラ社が違法行為を行っているわけではなく、むしろ民主党が推進した政策の恩恵を受けているに過ぎません。

マスク氏は公人としての影響力を持つため、政治とビジネスの利害関係が絡むのは避けられません。

今後、トランプ氏がさらなる減税措置を打ち出せば、テスラ社の優遇措置を巡る議論が一層激しくなるでしょう。

一方、日本の税制では「公平・公正な税負担」が強調されるものの、実際には富裕層への課税が強化される傾向にあります。

対照的に、トランプ氏は富裕層課税に消極的な立場を取っています。

今後、富裕層がどちらの国に住むことを選ぶのかは、税制の動向次第かもしれません。

テスラもあまり税金を支払っていないんですね。

それも、バイデン政権下で決まった税制優遇措置が影響しているというのは皮肉ですね。

トランプ氏ご自身も富裕層でしょうから、どうなるかは目に見えている感じはしますが、日本はどうなるんでしょうね?

ばらまきを考えていたところを見ると、富裕層への課税が強化されるようには思いますが。

スーパービリオネアで公人「マスク氏」のテスラ社の昨年の納税額は驚異のゼロであることについて、あなたはどう思われましたか?


東京国税局が脱税の中国籍代表会社の晴海フラッグの6物件を差し押さえ!

共同通信によると、東京国税局が2024年、法人税の脱税事件に絡み、東京都中央区のマンション「晴海フラッグ」の6物件を差し押さえていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

これらの物件は、東京地検に逮捕、起訴され、一審で有罪判決を受けた中国籍の男性(47)が代表の貿易会社が所有していました。

なお、晴海フラッグは、東京五輪・パラリンピックの選手村を再整備した巨大マンション群として知られています。

東京国税局が実施したのは、財産の散逸を防ぐために税額が確定する前に差し押さえる「保全差し押さえ」という手法で、実施は異例だそうです。

貿易会社には一審判決で認定された約2億2千万円の脱税額を含めた8億円超の納税義務があったとみられ、差し押さえは徴収後に解除されました。

保全差し押さえの実施が徴収につながったもようです。

共同通信は貿易会社に取材を申し込みなしたが、2回答はなかったそうです。

関係者によると、貿易会社は新型コロナワクチン用の注射器を中国から輸入していた東京都港区の会社で、東京地検特捜部が、2024年6月、注射器の仕入れ高を水増しし法人税約2億2千万円を脱税したとして男性を逮捕しました。

そして、男性は東京地裁で懲役2年、執行猶予4年の判決を受けました。

架空仕入れの計上ですので、かなり悪質だと思いますが、東京国税局の対応は素晴らしかったと思います。

悪質な会社が多いため、真面目に消費税の還付申告をした会社は、なかなか還付してもらえませんので、今後も、こういう悪質なところは厳しく調査して、きっちりと取ってほしいですね。

東京国税局が脱税の中国籍代表会社の晴海フラッグの6物件を差し押さえたことについて、あなたはどう思われましたか?


元大阪国税局職員の脱税事件で東京の不動産会社代表を告発!

朝日新聞によると、法人税など約5千万円を脱税したとして、大阪国税局元職員の会社役員(50)が法人税法違反の疑いで逮捕された事件で、東京国税局査察部が、不動産会社(東京都世田谷区)の代表(48)を東京地検に同容疑で告発したことがわかったようです。

関係者によると、不動産会社代表と大阪国税局元職員は共謀し、不動産会社が2020年4月期に不動産の売却で多額の収入があったのに、複数の合同会社に投資して失敗したように装い、架空の有価証券売却損を計上しました。

約2億1,100万円の所得を隠し、約5,100万円を脱税した疑いがあります。

大阪国税局元職員は報酬として約1,700万円を得ていたそうです。

年間に脱税事件で逮捕される税理士や節税(脱税?)コンサルタントが何名かいますが、国税局OBが多いですよね。

脱税ほう助は絶対にダメという意識が乏しいんですかね。

国税局で不祥事が多いのも、国税局という組織に問題があるのかもしれませんね。

元大阪国税局職員の脱税事件で東京の不動産会社代表が告発されたことについて、あなたはどう思われましたか?


福島県国見町が「企業版ふるさと納税」めぐり初の認定取り消し!

NHKによると、「企業版ふるさと納税」をめぐり、福島県国見町に寄付をした会社の子会社が事業を受注したことは便宜供与にあたるとして、内閣府は、対象となった町の計画の認定を取り消しました。

「企業版ふるさと納税」をめぐる認定の取り消しは初めてです。

「企業版ふるさと納税」は地方創生につながる自治体の事業に企業が寄付した場合、法人税などが軽減される制度です。

内閣府によると、福島県国見町は令和3年度から「企業版ふるさと納税」を活用して「高規格救急車」を研究・開発し貸し出す計画を作成しました。

これについて内閣府が調査した結果、寄付をした会社の子会社が事業を受注したことが確認され、町はこの子会社が受注する可能性が高いことを認識しながら公募の条件を設定していたということです。

このため「町が寄付をした会社に対して便宜供与を行った」と結論づけ、先日、町の計画の認定を取り消しました。

「企業版ふるさと納税」をめぐる認定の取り消しは初めてです。

制度を所管する伊東地方創生担当大臣は記者会見で「今後、本事案なども踏まえ、制度の健全な発展の観点から、必要な改善策を検討していく」と述べました。

最近、税理士関係の研修などを受けていると、『企業版ふるさと納税』が徐々に使われるようになっているとよく耳にするので、今後、地方にとって有効な寄付がどんどん出てくれば良いなぁと思っていたのですが、このような事件が出てくると、悪いイメージが付くので、非常に残念に思います。

自社のためではなく、地方のために寄付をして欲しいですね。

福島県国見町が「企業版ふるさと納税」めぐり初の認定取り消しとなったことについて、あなたはどう思われましたか?


新型コロナ融資の手続き代行で約6,700万円を脱税か?

NHKによると、大阪市でエステ店を経営する会社の社長が、新型コロナウイルス対策の公的融資の手続きを代行するなどして得た所得を申告せず、法人税などおよそ6,700万円を脱税した疑いで大阪国税局から告発されたことが関係者への取材で分かりました。

告発されたのは、大阪市西区でエステ店を経営する会社と社長(42)です。

関係者によると、この会社はエステ店を経営しながら、新型コロナ対策の公的融資の手続きを代行して手数料を得ていましたが、こうした所得を申告していなかった疑いがあるということです。

この融資は新型コロナで影響を受けた医療機関や福祉施設に対し、「福祉医療機構」が1億円を上限に無利子で貸し付けていたもので、会社は手続きの代行でエステとは別に売り上げを増やしていたということです。

大阪国税局は、2021年7月までの1年間でおよそ2億6,500万円の所得を申告せず、法人税などおよそ6,700万円を脱税したとして、会社と社長を法人税法違反などの疑いで大阪地方検察庁に告発しました。

関係者によると、脱税で得た金は、社長の自宅マンションの購入費などに充てられたということです。

エステ店をやっている会社が、公的融資の手続きを代行をしているんですね。

どうやって、顧客を獲得しているのか興味があります。

何件くらいやっているのか分かりませんが、1年間で2億6,500万円というのはスゴいですね。

それを申告しないというのも、スゴいと思いますが。

新型コロナ融資の手続き代行で約6,700万円を脱税していたことについて、あなたはどう思われましたか?


1億9,300万円を申告せず法人税4,800万円脱税の疑いで東京国税局が広告会社と代表らを告発!

読売新聞によると、法人税約4,800万円を脱税したとして、東京国税局が広告会社(東京都中央区)と同社の代表取締役(31)、父親(61)を法人税法違反容疑で東京地検に告発したことがわかったようです。

関係者によると、同社はインターネットの動画広告の制作などを手がけ、2020年8月期に約1億9,300万円の所得を得ましたが、税務申告をせずに法人税約4,800万円を脱税した疑いです。

隠した所得の大半は、父親が自宅や貸金庫に現金で保管していたようです。

読売新聞は2人に文書で取材を申し込みましたが、回答はなかったそうです。

約2億円の所得ってスゴイですね。

なぜ申告をしないのか分かりませんが、周りにアドバイス等する人がいないんですかね。

こういう事件を見ると、無申告の法人などが分かるような仕組みが必要なのではないかと思いますね。

申告をしていなかったり、納税をしていなかったりする企業などとは取引をしたくない企業や個人も多いでしょうから。

1億9,300万円を申告せず法人税4,800万円脱税の疑いで東京国税局が広告会社と代表らを告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


JTの1,200億円の配当返還に「税負担なし」と国税当局が伝達!

日本経済新聞によると、日本たばこ産業(JT)が海外子会社から受け取った約1,200億円(8億ドル)の配当を返還したことを巡り、税負担は生じないとする見解を国税当局が同社側に伝達していたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

課税対象になれば、JTから多額の資金が流出して財務が悪化する恐れがあり、当局の判断が注目されていました。

JTは2023年8月にオランダの子会社と孫会社を合併させ、存続会社となった旧孫会社から配当8億ドルを受け取りました。

しかしながら、2023年12月に同額を旧孫会社に返還したのです。

巨額の配当金返還は、極めて異例でした。

JTは当時、返還理由を「グループ内の現金保有量の最適化等」と開示していました。

2009年度の税制改正で、海外子会社からの配当収入は一定要件を満たせば95%が非課税(益金不算入)となります。

ただし、子会社株式の25%以上を6か月以上保有することが要件です。

ところが、JTは旧孫会社の株式を直接持っておらず、非課税要件を満たしていなかったのです。

2023年12月中旬に旧孫会社の取締役会で配当決議が取り消され、これを受けてJTが返還しました。

仮にこの配当が課税対象になれば、JTは300億円規模の税負担が生じる恐れがあったのです。

JTは、法人税などの取り扱いについて東京国税局に相談できる「J-CAP」制度を使って照会し、回答を得たようです。

国税当局への照会や回答について、日本経済新聞はJTに回答を求めましたが、「当局の見解については当社がお答えできる立場にない」としました。

一方、東京国税局は「個別の事案についてはコメントしない」と回答しました。

JTは、自社の株主に対し利益の75%を配当する方針を掲げており、高配当銘柄として個人投資家から人気が高くなっています。

JTは、2023年末に1,200億円を返還したことで単体の利益が減り、配当できる上限額が下がってしまいました。

この上限額を引き上げるため、2024年3月の株主総会で株主資本のうち配当可能額に含まれない「資本準備金」を、配当可能な「その他資本剰余金」に振り替える議案を諮り、可決されていました。

ミスに後から気付き、慌てて戻したのだと思いますが、税負担がないということになり良かったですね。

担当者は、しばらくの間、気が気でなかったでしょうね。

JTほどの会社となると、社内にも優秀な方がたくさんいると思いますし、大手税理士法人やOB税理士が付いていると思いますが、なぜ配当をする前に気付かなかったんでしょうか?

JTの1,200億円の配当返還に「税負担なし」と国税当局が伝達したことについて、あなたはどう思われましたか?


ネット広告業者が法人税など約1億9,000万円脱税か?

NHKによると、東京都渋谷区でインターネット広告の代理店や、ウェブサイトの運営会社を経営している44歳の会社役員が、架空の外注費などを計上する手口で、法人税などおよそ1億9,000万円を脱税したとして、東京国税局から告発されました。

告発されたのは、東京都渋谷区にあるインターネット広告の代理店と、ウェブサイト運営会社の実質的経営者の役員(44)です。

関係者によると、役員は広告デザインなどに関連した会社の業務を外注したように見せかけるなどして、架空の経費を計上していた疑いがあり、東京国税局は、役員が、2022年7月までの2年間に、2つの会社あわせておよそ5億7,300万円の利益を隠し、法人税と消費税およそ1億9,000万円を脱税したとして、東京地方検察庁に告発したということです。

役員は脱税で得たカネをカジノなどでの遊興費に充てていたということです。

役員は弁護士を通じ、「すでに修正申告をし、納税も行っています。再発防止に向け、コンプライアンスを強化していきます。」などとコメントしています。

インターネット広告の代理店とかウェブサイト運営会社は儲かるんですね。

もちろん、儲かるから脱税しても良いということはなく、これだけ脱税して捕まっている人がたくさんいるのに、なぜ安易に架空経費の計上に走るのでしょうか?

月次決算とかをやっていれば、ある程度の損益予測は分かるでしょうから、節税対策もそれほど難しくないのではないかと思いますが。

ネット広告業者が法人税など約1億9,000万円脱税していたことについて、あなたはどう思われましたか?


下請法違反の日産は「賃上げ税優遇」の適用除外で最低1年で収益面に悪影響の可能性!

読売新聞によると、下請け業者への納入代金を発注後に減額した下請法違反問題を受け、日産自動車が、賃上げを行った企業の法人税を減額する「賃上げ促進税制」を利用する資格を失ったことがわかったようです。

日産はこれまで同税制を利用しており、違反問題が収益面にも悪影響を及ぼす可能性があります。

同税制は2013年度に始まったもので、岸田政権は企業の賃上げを後押しするために制度を拡充しました。

大企業では2024年度以降、賃上げによる給与の支払総額の増加分について最大35%が減額される仕組みとなっています。

日産のような大企業が同税制を利用するには、まず自社のホームページに、従業員への利益還元や取引先への配慮に関する経営方針を掲示しなければなりません。

その上で、政府などが作る専用サイトで、取引先への不合理な価格交渉を行わないことを約束する「パートナーシップ構築宣言」を公表する必要があります。

2024年4月5日時点で、トヨタ自動車など約4万4,000社が掲載されています。

日産は2024年3月、下請法違反で公正取引委員会の勧告を受け、所管省庁の経済産業省を通じて専用サイトから掲載が削除されました。

一度削除されると1年間は再掲載されないため、日産は少なくとも1年間は同税制を利用できないことになります。

日産によると、2022年度以前の納税分については同税制を利用していたそうです。

日産は2023年春闘で3.4%の賃上げの実施を決めたほか、2024年春闘では5%という高水準の賃上げの実施を労働組合に回答しました。

違反問題がなければ、申請によって2023年度の納税分の法人税も減税措置を受けられた可能性があります。

財務省によると、同税制を導入した2013年度は減税額が計420億円、適用件数は約1万件でしたが、2022年度には計5,150億円、約21.5万件に拡大しました。

大企業の場合は、年間数十億円以上の減税効果を得られるケースもあるようです。

下請法違反の問題を巡り、日産は公正取引委員会から違法認定を受けた下請け業者36社に約30億円を返金しました。

取引先との信頼回復を急ぐため、公正取引委員会の認定では対象外となった企業についても独自に返金する方向で検討しています。

最近良いニュースを聞かない日産ですが、決算への影響もあるでしょうね。

賃上げ促進税制は、結局のところ、大企業の賃上げの一部を税金でまかなっているに過ぎないという気がしますね。

やはり、大企業は自社で努力してもらって、中小企業の賃金が上がるようなことをしないと、いつまで経っても、物価上昇に賃金上昇が追いつかないのではないかと思います。

話は変わりますが、先日、イオンが過去最高益であることを発表していましたが、理由の一つが仕入先の見直しによるコスト削減とのことですが、取引を切られた仕入先は業績が悪化するもしくは倒産等に追い込まれるでしょうし、結局のところ、消費者である仕入先の関係者の年収は減るでしょうし、イオンで買い物しなくなるかもしれませんので、マクロで考えると、大企業が儲かるということはあまり良いことではないのではないかと思いました。

下請法違反の日産は「賃上げ税優遇」の適用除外で最低1年で収益面に悪影響の可能性があることについて、あなたはどう思われましたか?


“Amazonせどり”コンサル会社の社長を法人税など約5,000万円脱税疑いで刑事告発!

TBSによると、ネット通販に商品を転売して利益を得る「せどり」のコンサルティングをしていた東京都内の会社社長が、法人税などおよそ5,000万円を脱税したとして東京国税局から刑事告発されました。

刑事告発されたのは、東京都台東区の転売コンサルティング業の会社と社長(38)です。

社長は売り上げの一部を税務申告しないなどの手法で、2021年11月までのおよそ4年間に法人税などおよそ5,000万円を脱税した疑いがもたれています。

転売コンサルティング業の会社は、仕入れた商品をAmazonに出品して利益を得る「Amazonせどり」と呼ばれる手法のコンサルティングなどを行い、利益を上げていました。

<コンサルを受けていた男性>
「(社長が)『私がコンサルするんだから儲かります』と。『すぐにもとが取れるんで(受講料)50万円は安いですよ』と私を説得にかかりました。味噌とか醤油とか単価の安いものですよね。継続的に仕入れて販売できるような商品を薦めていました」

社長は、脱税で得たお金を投資などに充てていたとみられていて、JNNの取材に対してこれまでに回答していません。

この社長はYouTubeとかをやっていると思いますが、露出すると課税当局も調べているのは自明でしょうから、脱税していると、当然バレますよね。

あと、こういった脱税をしている人からコンサルを受けた人はどんな気持ちになるんでしょうね。

コンサルを受ける人も、コンサルをする人をきちんと選ばないといけないですね。

“Amazonせどり”コンサル会社の社長が法人税など約5,000万円脱税疑いで刑事告発を受けたことについて、あなたはどう思われましたか?


2億4,000万円の脱税疑いで大阪の測量設計会社を告発!

日本経済新聞によると、架空の外注費を計上するなどして約2億4,000万円を脱税したとして、大阪国税局が法人税法違反などの疑いで、大阪府大阪市の測量設計会社と同社の元社長を大阪地検に告発したことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

重加算税を含む追徴課税は3億4,000万円に上る見通しです。

既に修正申告したそうです。

脱税したお金は遊興費などに充てていたとみられます。

関係者によると、元社長は、取引先の同業者の名前を利用して架空の経費を計上し、2021年12月期までの3事業年度に所得約6億6,800万円を過少申告し、法人税や消費税などの支払いを免れた疑いがあります。

測量設計会社は全地球測位システム(GPS)などを使った測量技術を利用し、官公庁などから道路建設などの仕事を請け負っています。

なぜ、これほど安易に架空経費を計上する事件が多発するんでしょうね。

決算の数値が出てから慌てて脱税ではなく、普段から月次決算をきちんとして数値を把握しておき、節税すれば何の問題もないように思いますが。

脱税するくらいですから、そもそも、官公庁が支払っている金額が高すぎるのではないかとも推測されますが。

数か月の指名停止ではなく、こういった業者を排除していかないといけないのではないかと思ってしまいますね。

2億4,000万円の脱税疑いで大阪の測量設計会社が告発されたことについて、あなたはどう思われましたか?


法人税4,800万円を脱税の疑いで無申告分を馬券購入費などに充てた内装工事会社代表を告発!

読売新聞によると、法人税約4,800万円を脱税したとして、東京国税局が内装工事会社(東京都港区)と内装工事会社代表の男性(51)を法人税法違反容疑で東京地検に告発していたことがわかったようです。

関係者によると、内装工事会社はオフィスや保養所の内装工事などで多額の利益を上げていましたが、2022年5月期までの2年間の所得計約1億9,500万円を申告せず、法人税約4,800万円を脱税した疑いがあります。

内装工事会社は近年、無申告の状態が続いており、帳簿類もほぼ記載がなかったそうです。

代表の男性は、申告しなかった所得を競馬の馬券購入費などに充てていたとみられます。

読売新聞は、内装工事会社に取材を申し込んだようですが、回答はなかったとのことです。

最近、架空経費の計上による脱税事件は新聞等でよく目にしますが、無申告というのは珍しいですね。

代表の男性に、そもそも申告が必要という意識があったのでしょうか?

見つけるのが難しいかもしれませんが、こういった案件を、課税当局はどんどん見つけて、税金をがっぽり取ってほしいですね。

法人税4,800万円を脱税の疑いで無申告分を馬券購入費などに充てた内装工事会社代表を告発したことについて、あなたはどう思われましたか?


1億円脱税疑いで会社役員の男を逮捕!

日本経済新聞によると、貸付金を業務委託費に仮装するといった手口で法人税など計約1億円を脱税したとして、東京地検特捜部は、先日、会社役員(43)を法人税法違反(脱税)などの疑いで逮捕しました。

東京地検特捜部は、認否を明らかにしていません。

逮捕容疑は東京都内のベアリング販売会社から会社役員が実質的に経営するシステム販売会社(東京都渋谷区)への貸付金を業務委託費と仮装させ、ベアリング販売会社の2021年3月期の法人税など計約7,800万円を脱税した疑いです。

ベアリング販売会社に架空の課税仕入れを計上させ、消費税など計約2,300万円を免れさせたほか、計約680万円の不正還付を受けた疑いも持たれています。

貸借対照表に計上すべき貸付金を、損益計算書の業務委託費に計上するというのはスゴいですね。

いわゆる架空経費なので、法人税や消費税を減らし(脱税し)、消費税については不正還付まで受けているので、かなり悪質ですね。

こういう事案は、どんどん課税して欲しいと思いますが、こういう事案がたくさんあるので、真面目に申告して還付になる会社が、簡単に還付してもらえないのは勘弁して欲しいですね。

1億円脱税疑いで会社役員の男が逮捕されたことについて、あなたはどう思われましたか?


法人税1億5千万円の脱税容疑のコンサル会社社長は「税理士に断られ申告できなかった」!

2023年06月20日(火)

読売新聞によると、法人税約1億5,800万円を脱税したとして、東京国税局が東京都中央区のコンサルタント会社と同社の社長(78)を法人税法違反容疑で東京地検に告発したことがわかったようです。

関係者によると、コンサルタント会社は2018年9月に設立され、新宿区の土地の売買などで多額の利益を上げましたが、2019年3月期の税務申告をせず、約6億5,500万円の所得を隠し、法人税約1億5,800万円の納税を免れた疑いです。

隠した所得は、社長が借金の返済などに充てていたようです。

社長は取材に対し、「税理士に断られたために申告できなかった。脱税の意図はなかった」と話しました。

税理士に断られたのであれば、他の税理士を探せば済むように思いますが、複雑な案件で、面倒くさいことを言う社長で、誰も引き受けたがらなかったのかもしれませんね。

法人税1億5千万円の脱税容疑のコンサル会社社長は「税理士に断られ申告できなかった」とコメントしていることについて、どう思われましたか?


架空の外注費などの計上で3,900万円の脱税の疑いで建築会社と社長ら2人を告発!

札幌テレビ放送によると、札幌国税局は、先日、法人税法違反などの疑いで、札幌市白石区の建築会社と、社長(49)と役員(39)の2人を札幌地方検察庁に告発したと発表しました。

2人は共謀し、2019年から2020年にかけて、架空の外注費や支払手数料を計上して、約1億6,000万円の所得を隠し、約3,900万円を脱税した疑いが持たれています。

札幌国税局によると、社長の男は業務全般を統括し、役員の男は決算書類などを作成していたということです。

2人は、先日、同じ容疑ですでに札幌地検に逮捕されています。

最近、安易な架空経費の計上による脱税事件が多いですね。
普段から数値を把握しておけば、色々と検討したうえで節税ができると思いますが、バレないと思っているのか、決算日を過ぎて数値を把握すると思いのほか利益が出ていて慌てて架空経費を計上するのか、理由はよく分かりませんが、年間にすると、ニュース等に取り上げられる事件だけでもかなりの件数あると思いますので、それほど甘くはないということに早く気付いてほしいですね。
こちらの架空経費の経費は、相手にとっては売上になるわけですから、相手を調べればおそらくすぐに分かりますよね。

架空の外注費などの計上で3,900万円の脱税の疑いで建築会社と社長ら2人を告発したことについて、どう思われましたか?


法人税など1億円余り脱税の前社長に有罪判決!

NHKによると、架空の外注費用を計上し、所得を少なく見せかけて法人税を免れるなどして合わせて1億円余りを脱税したとして長崎県長崎市の会社と前の社長が法人税法違反などの罪に問われていた裁判で、長崎地方裁判所は前の社長に対し懲役1年6か月、執行猶予3年、会社に対し罰金2,500万円の判決を言い渡しました。

長崎市の重量機器の搬入会社と前社長(69)は平成28年10月期から平成30年10月期にかけて、架空の外注費用を計上して所得を少なく見せかけて法人税を免れたり、控除の対象となる仕入れを過大に計上して消費税を免れたりして合わせて1億円余りを脱税したとして法人税法や消費税法違反の罪に問われています。

先日の裁判で長崎地方裁判所の芹澤俊明裁判官は「知人に依頼して実体のない会社を設立させ、継続的に架空の請求書を発行させるなどしており巧妙かつ悪質である。動機や経緯につき特に酌量すべき余地はない」などと指摘しました。

そのうえで「会社は本税、延滞税などを全て納付し、役員や税理士などを一新して経理体制の改善を図ったことなど考慮すべき事情もある」などとして、前社長に対し懲役1年6か月、執行猶予3年、会社に対し罰金2,500万円の判決を言い渡しました。

架空経費を計上して、脱税する事件が後を絶ちませんが、当然、多額になると有罪になりますね。
こういったことがあるということを認識して、安易な脱税はやめてほしいと思います。

法人税など1億円余り脱税の前社長に有罪判決があったことについて、どう思われましたか?


2,700万円脱税の疑いで大阪国税局が大阪府堺市の工事会社を告発!

外注費の架空計上などで約2,700万円を脱税したとして、大阪国税局が型枠工事を手がける会社(大阪府堺市)と元社長(48)を法人税法違反などの疑いで大阪地検に告発したことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

修正申告はすでに済ませたそうです。

関係者によると、同社は下請け業者に支払った外注費を還流させるなどして、2020年3月期までの2年間に約1億1,500万円の所得を隠し、法人税など約2,700万円を不正に免れた疑いが持たれています。

隠した所得は元社長名義の不動産購入などに充てたそうです。

最近、架空経費の計上による脱税が多いですね。
告発されるのは、もっと金額が多いケースかと思っていましたが、そうではないみたいですね。
悪質なところから、国税局はどんどん取って欲しいですね。
社会的信用の失墜、重加算税などを考えると、普通に税金を支払うか、合法的な節税をすれば良いと思うのですが、なぜ、脱税に走るのでしょうか?

2,700万円脱税の疑いで大阪国税局が大阪府堺市の工事会社を告発したことについて、どう思われましたか?


東京国税局が法人税4,500万円の脱税容疑でアニメイト関連会社を告発!

時事通信によると、アニメショップチェーン「アニメイト」のグループ会社で、アニメカード販売などを手掛ける「カードラボ」(東京都板橋区)が法人税など約4,500万円を脱税したとして、東京国税局査察部が同社と前代表(47)を法人税法違反容疑などで東京地検に告発していたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。

関係者によると、前代表は知人男性から人気漫画「遊☆戯☆王」やアニメ「ポケットモンスター」の希少カードを仕入れたように装って所得を圧縮していました。
虚偽の請求書に基づきカードラボから知人の銀行口座に資金を移した上、95%程度を返金させて自らの口座に入れていたそうです。

かなり悪質な脱税ですね。
知人も巻き込んでいますし。
最近、架空の経費を計上して脱税を図るところを新聞記事等でyちょくちょく目にしますが、誰が主導で行っているのでしょうか?
指南をするコンサルタントなどがいるのでしょうか?

東京国税局が法人税4,500万円の脱税容疑でアニメイト関連会社を告発したことについて、どう思われましたか?


民間資金で学校新設を法人税負担減で後押し!

日本経済新聞によると、政府・与党はエンジニアや起業家らを養成する学校の整備に民間資金を生かす仕組みづくりを進めるようです。
高等専門学校などの新設に資金支援した企業の法人税負担を軽くする案を検討します。
最新のデジタル技術など産業界のニーズに合った教育を提供する場を広げます。
2022年12月にまとめる2023年度の税制改正大綱への反映をめざしているようです。

今冬までの税制改正論議で、政府・与党は岸田文雄首相が訴える「人への投資」を主要テーマに位置づけています。
財務省・経済産業両省で制度の詳細を詰めます。

政府・与党は現行の制度を見直し、企業がより資金を出しやすい環境を整える方向で議論します。
企業が損金算入する際の限度額を引き上げる案などが浮上しています。
企業側の利便性も考慮し、制度設計します。

政府の「人への投資」をめぐっては、リスキリング(学び直し)を中心に就業経験がある社会人向けの支援策がこれまでは目立っていました。
しかしながら、今回の税制改正では、就業前の若年世代の能力向上も狙っています。

財務省・経産両省がモデルケースとして着目するのが、2023年4月に開校を予定する私立の「神山まるごと高等専門学校」(徳島県神山町)です。
山間部に全寮制の校舎を設け、IT(情報技術)分野を中心とした起業家の育成に重点を置いています。
デジタル技術やデザインといったスキルの習得へのカリキュラムを打ち出しています。

同校の新設にあたっては国内の起業家らが発起人となり、数十億円の寄付を民間から集めました。
衣料通販大手のZOZOで最高技術責任者(CTO)を務めた大蔵峰樹氏が初代校長に就いています。

日本の高専は国立が中心で、私立は少ないです。
政府は少子化のなかでもユニークな人材育成を手がける学校の新設を後押しします。

国立だとできることが限られてくると思いますので、私立で独自の人材育成を行いやすくなると、日本のために良いことだと思いますね。
同じ四国の神山町から素晴らしい起業家が誕生してくれたら嬉しいですし、公認会計士・税理士として、何かお役に立つことがあれば協力させていただきたいと思います。

民間資金で学校新設を法人税負担減で後押しすることについて、どう思われましたか?


「経営強化税制」、「固定資産税特例」等の税制特例に関する誤った内容の「工業会等による証明書」発行!

先日、同業者からの情報で、すごいプレスリリースを見ました。
現在、工業会等による証明書が取れるかどうか検討している案件があるので、非常にタイムリーな話でした。
以下は、ダイキン工業のプレスリリースです。

~ここから~

大切なお知らせ

「経営強化税制」、「固定資産税特例」等の税制特例に関する誤った内容の「工業会等による証明書」発行についてのお詫びとお願い

この度、「中小企業経営強化税制」、「先端設備等導入計画に関する固定資産税の特例」、「(旧)生産性向上設備投資促進税制」、「(旧)中小企業投資促進税制(上乗せ措置)」、「(旧)経営力向上計画に関する固定資産税の特例」において、弊社の空調等設備の一部が、これら税制特例の対象設備に該当しないにもかかわらず、誤って該当要件を満たしているものとして「工業会等による証明書」が発行されていたことが判明しました。
「工業会等による証明書」の発行を受けたお客様のうち、誤った内容の証明書を用いて税制特例の適用を受けられていたお客様におかれましては、お手数をおかけしますが、税額の修正申告、納付手続等の税務手続をしていただく必要がございます。
ご愛用いただいているお客様に深くお詫びを申し上げるとともに、発生の経緯と今後の対応についてご案内いたします。
今回、お客様から「工業会等による証明書」の記載内容についてお問合せがありました。
「工業会等による証明書」は、弊社が自社のソフトウェアを用いて申請対象の該非判定を行った上で記入しており、同ソフトウェアに登録している一部の製品の仕様データに誤りがあることが判明しました。
社内にて調査した結果、対象期間である平成26年1月〜現在の間に、誤った内容の証明書が発行されたことを確認しました。
該当する証明書の発行を受けた可能性があるお客様には、弊社より直接ご連絡し、証明書の誤り部分のご説明、ならびに修正申告等の税務手続のお願いと、税額のお支払いを含めた具体的な今後の手続きについてのご案内をさせていただきます。
なお、お心当たりがあり弊社からの連絡が無くご心配のお客様は、誠にお手数ですが、以下のフリーダイヤル、または弊社ウェブサイトにてご相談下さい。
弊社にて状況を確認の上で、個別にご回答申し上げます。
今後、このようなことがないように、証明書発行に関わる仕様データの作成から申請書発行までの業務手順の厳格化、各手順におけるデータや記載内容のクロスチェックの徹底、業務の実施状況の定期点検および改善など、万全の対策を期して参ります。
お客様におかれましては、大変ご迷惑とお手数をおかけいたしますが、なにとぞ、ご理解・ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

フリーダイヤル 0120−557−704(平日9時〜17時30分)
お問合せフォーム https://www.daikinaircon.com/info/20220823/contact/

~ここまで~

ざっくりと言うと、固定資産を取得した際に、『工業会等による証明書』があると、特別償却や税額控除や固定資産税などの税制上の優遇があるという制度の『工業会等による証明書』が間違っていた(本来は発行してはいけないものだった。)ということです。
もちろん、この製品が欲しくて買ったところもあるでしょうが、固定資産を取得する際に、税制上の優遇措置が使えるからということでこの製品を取得したり、税制上の優遇措置が使えるものの中からこの製品を選んでいるケースも多いのではないかと思います。
証明書を発行してはいけない製品だったわけなので、当然、税制上の優遇措置が使えないということで修正申告等が必要になりますし、税制上の優遇措置が目的で購入したのであれば、税額分を負担する必要がありますので、ダイキン工業は、どれくらいになるのかは想像もつきませんが、かなりの手間や負担額が発生するでしょうね。

「経営強化税制」、「固定資産税特例」等の税制特例に関する誤った内容の「工業会等による証明書」発行についてのお詫びとお願いについて、どう思われましたか?


法人税率の引き上げ案が浮上!

時事通信によると、与党の税制調査会で、法人税の実効税率を引き上げる案が浮上していることが、先日、明らかになったようです。
併せて、設備投資などに対する減税措置も拡充し、増税と減税を組み合わせることで企業にも「貯蓄から投資」を強く促し、日本経済の構造転換を後押しします。
与党税調幹部は2023年度の税制改正を見据え、政府側と検討を進めたい考えのようです。
ただし、企業業績には不透明感が強まっており、経済界が難色を示す可能性もあります。

実効税率の引き上げが実現すれば、1984年以来となります。

法人税率をめぐっては、2021年、経済協力開発機構(OECD)主導で最低税率を設定することで国際合意が成立し、世界的な引き下げ競争に歯止めがかかってきました。
アメリカのバイデン大統領も税率引き上げを提案しており、新型コロナ対応で財政赤字が拡大した各国で政策を転換する動きが出ています。

現在、法人税(国税)と法人事業税(地方税)などを合わせた法人実効税率は29.74%です。
政府は2015年度以降、企業が減税分を賃上げや設備投資に回すと期待し、34.62%だった税率を段階的に引き下げてきました。

これに対し自民、公明両党は2021年12月にまとめた2022年度税制改正大綱で、税率引き下げにより企業の内部留保は増加したものの、投資拡大など「意図した成果を挙げてこなかった」と指摘しました。
そのうえで「企業の行動変容を促すためにどう対応するか幅広く検討する」と、民間資金を投資に誘導する仕組みづくりを示唆していました。

今回は増税額と減税額が同規模となる仕組みを想定しているようです。
税調幹部は「大幅には引き上げられないが、日本の実態に合った構造転換は必要だ」と訴えています。

ただし、ロシアによるウクライナ侵攻に伴う原材料価格の高騰で、企業業績は今後厳しさを増す可能性があります。
また、設備投資の規模は業種によってばらつきが大きく、サービス業など減税措置の恩恵が限られる業界は差し引きで増税となる恐れがあります。
大企業を中心とする黒字企業などからは強い反発も予想され、実効税率の引き上げが実現するかは不透明な情勢です。

相続税、消費税、所得税などが増税傾向にあるなか、唯一と言ってよいほど、法人税は減税傾向にありましたが、法人税も増税になるかもしれませんね。
以前の総理が、グローバル企業が世界的な市場で勝負できるように、実効税率の30%切りにこだわり、表面上は実現させました(課税対象が拡大になっているため、実際には引き下げにはなっていない。)が、手のひらを返す感じですね。
企業だと、業績が悪くなると、ますはコスト削減を考え、そのあとに値上げを考えるのが一般的なように思いますので、増税するのであれば、まずは国の無駄遣いを削減してからにして欲しいですね。
法人税率が上がれば節税効果は上がるのですが、一方で、法人税率が低いということが法人化の理由の一つとなっていると思いますので、法人税率が上がると、税理士としての対応も変わってはきますね。

法人税率の引き上げ案が浮上していることについて、どう思われましたか?


政治家個人への寄付は禁止なのに使い道報告義務のない「抜け穴」から与野党が計22億円支出!

東京新聞によると、自民党、国民民主党、日本維新の会、社民党、れいわ新選組の5党が2019年、「政策活動費」や「組織活動費」の名目で党幹部ら30人に総額約22億円を支出していたことが、政治資金収支報告書の東京新聞の調査で分かったようです。
禁止されている政治家個人への寄付を政党だけに認める制度があるためで、その先の使途は報告義務がありません。
1994年の政治改革で小選挙区制と同時に埋め込まれた「抜け穴」は、秋に総選挙を控えた現在も解消されていません。

ちなみに、政治資金収支報告書は、政治団体の収入、支出、資産を記載するよう政治資金規正法で定める報告書で、年間5万円超の寄付をした人や、20万円を超える政治資金パーティー券の購入者も記載します。
総務大臣や都道府県の選挙管理委員会に提出します。
総務大臣所管の2019年分は2020年11月に公表されました。

政治資金規正法は政治家個人への寄付を禁じ、資金管理団体や政党支部で受けて収支報告書を提出するよう定めています。
ただし、「政党がする寄付」には適用しないという例外規定があり、支出が認められています。

2019年の収支報告書を集計したところ、こうした政策活動費などを最も多く支出していたのは自民党です。
二階俊博幹事長や甘利明選挙対策委員長(当時)ら計18人に13億410万円を出していました。
国民民主党は玉木雄一郎代表と平野博文幹事長(同)に8億1,000万円を支出していました。
日本維新の会は党支部の位置付けの国会議員団から、5,865万8,000円を馬場伸幸幹事長ら4人に出していました。
社民党は照屋寛徳国対委員長ら5人に1,500万円を、れいわ新選組は山本太郎代表に40万円を出していました。

支出された議員らが代表を務める資金管理団体や政党支部で、判明した約100団体の収支報告書を調べたようですが、受領の記載はなかったようです。
取材に対し、自民党、国民民主党、日本維新の会は、党勢拡大や政策立案の資金としたうえで「政治資金規正法に則のっとり、適正に処理している」などと回答しています。
社民党は「適正に支出」としたうえで「使途報告が求められない現行制度は法の趣旨に照らして十分とはいえない」と答えました。
れいわ新選組は「領収書管理の負担軽減のため。ただ、支援者が寄付した資金を分かりづらい形で支出することは改善する必要がある」としています。
立憲民主党、公明党、共産党は2019年分の支出がありませんでした。

東京大の谷口将紀教授(現代日本政治論)は「政治資金規正法の狙いは政治家の資金面の公私の峻別だが、大きな抜け穴になっている。議員が自らの資金管理団体で収支報告するか、政党が使途を説明させるなど、制度を変える必要がある」と指摘しています。

「子どもにお使いを頼んで、家計簿にそのまま『お使い』とだけ書いておくようなもの。何を買ったか分からない」
使途の報告義務がない「政策活動費」などの問題点を、神戸学院大の上脇博之ひろし教授はこう例えています。

「抜け穴」は、1994年成立の政治改革関連法で生まれました。
政治腐敗が相次いだ時期。金権政治の温床を断ち切るべく、政治献金の制限など政治資金の「入り口」の議論に熱視線が注がれました。
しかしながら、その裏で、使途などの「出口」を巡り、政治家自身の縛りを緩める法改正がひっそりと行われたのです。

それから30年近く、与野党問わず制度は使われ続けています。
国会での追及も散発的です。
「答える立場にない」「適正に支出」と述べ合い、自浄作用が働いたとは言えない状態でした。

コロナ禍で国民が困窮にあえぐ中、政治の現場で不透明な資金が横行する現状は許されるのでしょうか?
今秋には総選挙があります。
民主主義を担う公党である以上、与野党で法改正に向けた議論を始める必要があります。
少なくとも、使途報告を義務づけるルール作りは今すぐにでもできるはずでしょう。

法人とか個人事業主は、例えば、領収書は7年間の保管が義務付けられ、使途秘匿金は、消費税においては仕入税額控除の適用を受けることができませんし、法人税においては損金不算入に加えて、使途秘匿金の40%の税額が課されます。
法人とか個人事業主はこういうのがありますが、政治の世界でのこういったものが認められているということには、税理士としてすごく違和感を感じます。

政治家個人への寄付は禁止なのに使い道報告義務のない「抜け穴」から与野党が計22億円支出していることについて、どう思われましたか?


住友化学がコーポレートガバナンスを強化し税務方針を制定!

ゴムタイムスによると、住友化学は、先日、「住友化学グループ税務方針」を制定したと発表しました。
同方針は、同社グループにおけるコーポレートガバナンス強化の一環として、これまでの税務に関する取り組み方針を明文化したものとなっています。

2012年6月に経済協力開発機構(OECD)において発足した「BEPS(Base Erosion and Profit Shifting・税源浸食と利益移転)プロジェクト」を契機として、租税回避行為の防止に向けた国際課税ルールの見直しが各国・地域で進められています。

このような世界的な税務コンプライアンス強化の動きのほか、企業によるグローバル展開の拡大などに伴い、企業グループが抱える潜在的な税務リスクの規模や複雑性が増大しています。

同社グループは現在、世界の約30カ国で事業展開をしており、納税を企業が果たすべき最も基本的かつ重要な社会的責任の一つと捉えています。

これまでも各国・地域において適用される税法を順守し、適切な納税を行ってきましたが、税務コンプライアンスと税の透明性確保に向けた取り組みを全グループ会社がより高いレベルで実行するため、同方針を制定しました。

同社グループは、コンプライアンスを企業経営の根幹と位置付けており、引き続き、事業活動を行っている各国・地域において、諸法令はもとより、企業倫理の順守を徹底していくとしています。

GAFAなどが税法を研究して節税を図っているなか、このような真面目な企業が彼らと世界的に戦っていけるのだろうかと思ってしまいますが、過度に保守的になり過ぎないようにしていただき、こういう企業がグローバルスタンダードになればいいなぁと思います。

住友化学がコーポレートガバナンスを強化し税務方針を制定したことについて、どう思われましたか?

★㈱RE-経営では、2020年12月末まで半額セール中です。★

(1)「51の経営課題、テーマ別2000のヒアリングチェックリスト」

 これは経営者からの質問に即対応できるよう 新人コンサル向けに教育ツールとして開発。

 会計事務所、コンサル向けに「監査時経営者面談」「コンサルティング現場で明確」明確な再質問、付加価値のある会話の為に活用します。

 昨年だけでも70ダウンロードされた人気商品です。

 https://re-keiei.shop/data-sales/47-package/399-package008.html

※買い物かごに進むと「備考欄」に紹介者を尋ねられますので、必ず「紹介者名」に『國村 年』とご記入いただくようにお願いしたします。

(2)「病院18職種 等級別職能要件書」

 これは 病院を担当している会計事務所やコンサル、今後医療機関に提案するツールとして人気のある職能要件書事例集です。

 https://re-keiei.shop/data-sales/47-package/394-package003.html

※買い物かごに進むと「備考欄」に紹介者を尋ねられますので、必ず「紹介者名」に『國村 年』とご記入いただくようにお願いしたします。

(3)「介護16職種 等級別職能要件書」

 これも介護施設、介護事業所と取引をしているコンサルや会計事務所、又は今後新規開拓を考えている方向けの職能要件書事例集です。

 https://re-keiei.shop/data-sales/47-package/396-package005.html

※買い物かごに進むと「備考欄」に紹介者を尋ねられますので、必ず「紹介者名」に『國村 年』とご記入いただくようにお願いしたします。


入居事業者からの賃料減免なら損金として計上可能に!

国土交通省は2020年4月10日までに、テナントビル所有者に対し、入居する事業者からの賃料を減免した場合、損失額を税務上の損金として計上することが可能だと通知しました。

通常は寄付金扱いとなりますが、損金とすることで法人税の負担軽減を図ります。

通知は2020年4月9日付けです。
新型コロナウイルス感染拡大による売り上げ減少で、賃料の支払いが困難な事業者が増えていることを踏まえたものです。
国税庁が近く適用要件を公表します。

国土交通省は、3月末、テナントビル所有者に対し、支払いの猶予など柔軟な対応を要請していました。

テナントビル所有者も事業としてやっているわけですから、当然のことだと思いますね。
もちろん、要請するのであれば、固定資産税の免除も当たり前かと思いますが、テナントビル所有者側に立った報道等が少ないのはなぜなんでしょうね?

入居事業者からの賃料減免なら損金として計上可能になったことについて、どう思われましたか?


「巧妙な隠ぺい」“スパコン詐欺”の元社長に懲役5年!

以前このBLOGでも取り上げましたが、スーパーコンピューターの開発を巡って国の助成金をだまし取った罪などに問われた開発会社の元社長に対し、東京地裁は懲役5年の判決を言い渡しました。

ベンチャー企業「PEZY Computing」の元社長(52)は、経済産業省が所管するNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成金6億5,000万円余りをだまし取ったほか、法人税約2億3,000万円を脱税した罪などで起訴されました。

判決で東京地裁は「虚偽の書類を示すなど巧妙な隠蔽策で詐欺を完遂した」「助成金を無関係な運転資金や個人的な支払いなどに流用した」などと指摘し、元社長に懲役5年を言い渡しました。

弁護側が一部を除いて無罪を主張していた脱税の罪については「故意の脱税だった」と認め、弁護側の主張を退けました。

こういう事件がありますので、助成金という制度自体を見直さないといけない時代になっていると思います。
助成金も補助金も一部の知っている企業だけが使っている傾向にあると思いますので、金額を小さくして、多くの企業に与えるのも一案かと思います。
また、返さなくても良いということが詐欺や効果のなさにつながっていると考えられますので、何か要件を充たせば返さなくても良いといった感じに変えても良いかもしれませんね。

「巧妙な隠ぺい」“スパコン詐欺”の元社長に懲役5年の判決が言い渡されたことについて、どう思われましたか?


税・社会保険の電子申告の導入が迫るなか企業の準備は整っていない!

日本経済新聞によると、2019年12月、行政の電子化を目的とするデジタル手続法が施行され、パスポートの申請など約500の手続きが順次電子化されます。2020年4月からは、企業の税申告や社会保険の申請の電子化も義務付けられます。約2万4,000社が対象となりますが、準備が整っていない企業が多いのが実情だそうです。

政府が2019年12月下旬に公表した「デジタル・ガバメント実行計画」には、仕事や暮らしに関わる様々な手続きの電子化計画が並んでいます。
2020年4月以降、資本金1億円超の大企業に義務付けられるのが、法人税と消費税の電子申告です。
3月期決算の企業の場合、法人税については、9月期までの中間申告から電子化が求められます。
消費税は、年間申告回数によって異なりますが、早い企業では6月末までの対応が必要になります。

導入まであと2か月弱と迫るなか、現場では不安の声が広がっているようです。

NTTデータで法人税の電子申告システムの販売を担当する小谷智昭氏は、「間に合わない企業が続出しかねない」と話しています。
同社が2019年7月から11月にかけて実施したアンケートによると、6割の企業が準備に着手していなかったようです。
「書面ベースで進める稟議など、社内の承認手続きの流れを見直すには相当の時間がかかる」(小谷氏)。
システムを導入するだけでは不十分で、経営陣を含めた業務プロセスの見直しが欠かせないようです。

対象企業は、国税庁の納税システム「e-Tax」などを用い、法人税と消費税の確定申告書を提出します。
複数のITベンダーがe-Taxと連携した申告システムを販売しており、国税庁の2018年の調査でも資本金1億円を超える7割の企業が電子申告を利用しているようです。

しかしながら、会計システム大手のTKCの富永倫教執行役員は、「制度変更に完全に対応できていない企業は多い」と指摘しています。
法人税では「別表」と呼ばれる申告書本体だけでなく、財務諸表や勘定科目内訳明細書などを添付して提出します。
2020年4月からの義務化では、これら全ての書類を電子化して提出する必要がありますが、申告書本体のみにとどまっている企業も多いようです。

化学メーカーのリケンテクノスは、2016年から法人税の電子申告に対応しました。
しかしながら、財務諸表などの添付書類を50枚以上、今でも郵送で送っているそうです。
電子化する際のファイル形式が申告書本体と異なり、システム対応に手間がかかるためです。
「対応できるように検討している。義務化には間に合わせたい」と同社の担当者は話しています。

より広い範囲で対応が求められるのが、社会保険の電子申請です。
2020年4月から健康保険、厚生年金保険、労働保険、雇用保険に関する12の手続きの電子化が義務付けられます。
総務省の「e-Gov」と呼ぶシステムを使いますが、ここでも対応の遅れが指摘されています。

2020年4月には早速、新入社員の雇用保険手続きで電子申請が必要です。
しかしながら、労務管理システムを販売するエムケイシステムの三宅登社長は、「当初から完全対応できる企業は2割程度にとどまる」と見ています。
給与や人事、マイナンバーなど関連する社内の業務システムを一元管理できていない企業が多いのが理由です。
「被保険者の報酬月額変更届など、頻度の少ない手続きも義務化の対象」(社会保険労務士の片山力氏)ですが、すべてシステムで対応しようとすると投資負担が大きくなるのです。

政府は2024年度中に、年10億件近い行政手続きのうち、件数ベースで9割の電子化を目指すそうです。
企業が戸惑うのは「システムが使いづらく、変更も多い。対応に手間と費用がかかる」状態が長引きそうなことです。
電子化を進める関係省庁部局が複数にまたがり、情報が一本化されていません。
企業側も税務、人事など担当レベルで部分的に把握できたとしても、企業全体でどう対応すべきか経営トップがつかみにくい状況にあるといえます。

労働人口が減るなかで生産性の向上は避けて通れない課題です。
中長期でみれば「税や行政手続きの電子化によって、企業の間接業務の効率化は進む」(野村総合研究所制度戦略研究室の梅屋真一郎室長)でしょう。
梅屋氏は、「人材配置の最適化を進める機会とするのが望ましい」と指摘しています。

この行政手続きのオンライン化を進める上で欠かせないのが「ハンコ文化」の見直しです。
印鑑証明書が必要な行政手続きは100種類以上あります。
電子証明書で代用できる手続きも多いですが、利用が進んでいません。
契約書など民間業務でも必要とされることがあり、法人の印鑑証明書の発行は、年間約1,300万件(2018年)にもなります。

政府は2019年12月に策定した「デジタル・ガバメント実行計画」で、印鑑証明書の省略や印鑑の代わりとなる電子証明書の普及を進める方針を打ち出しています。
商業登記法では法人を登記する際、代表者の印鑑を届け出ることが義務付けられています。
この条文が2019年12月に成立した改正法で削除され、印鑑登録が任意になりました。
改正法は2021年2月までに施行される見通しです。

電子証明書や電子署名などデジタル認証の仕組みは整いつつありますが、日本では「ハンコ文化」が根強いのです。
企業でも、正式文書は押印した紙で保存する習慣が残っています。

税や社会保険の手続きを電子化することにより、手間が省けるのであれば、個人的には大賛成です。
僕自身、税理士として、法人税や消費税の申告は100%電子申告していますが、中小企業でも紙で出さないといけないものがあったりして不便だなぁと感じることがあります。
中小企業ですらこのような状況ですから、加減算項目の多い大企業になるとものすごい手間が生じるのではないかと思います。
また、e-Taxを導入した当初、導入企業がまったく増えず、税理士会経由で税理士に呼びかけ、利用率は増加したものの、実質は一部の別表だけ電子申告し、残りは紙で提出している企業が多いというような記事も見かけましたので、実質的な利用率はそもそも低い状況下で電子申告を義務化するというのもどうかと思います。
国には、きちんとシステムを整備し、電子申告する企業にメリットがある状況にしたうえで、やってほしかったなと思います。

税・社会保険の電子申告の導入が迫るなか企業の準備は整っていないことについて、どう思われましたか?


企業版ふるさと納税につき寄付額の9割軽減を政府が検討!

 政府は、地方自治体に寄付した企業の税負担を軽くする「企業版ふるさと納税」を拡充するようです。
税負担を軽減する割合を現在の約6割から、約9割に広げたうえで、2019年度までの時限措置を2024年度まで5年間延長する方向で調整します。
「個人版」に比べ伸び悩む企業の寄付をテコ入れし、地方創生への資金の流れを促します。

内閣府が提出する2020年度の税制改正要望に盛り込み、2019年末に向けた与党の税制改正議論などで詳細を詰めます。

企業版ふるさと納税である「地方創生応援税制」は、2016年度に始まりました。
現行制度は内閣府が認定した自治体の事業に企業が寄付すると、損金算入措置による約3割の税の軽減効果に加え、寄付額の3割が税額控除され、合計で寄付額の約6割分の税負担が軽くなり、実質の企業負担は約4割で済みます。

2020年度からは税額控除の割合をさらに3割拡大し、税負担の軽減幅を合計で約9割に広げる方向で検討します。
企業版は、「個人版」で一定の範囲で許容されている返礼品のような経済的な見返りがなく、企業側のメリットの分かりにくさが寄付低迷の一因との指摘があります。

これまでの例では、企業が創業の地や工場がある地域、被災地などの自治体に寄付する例が多くなっています。
自治体は地域の再生に企業資金を呼び込むことができ、企業にとっては社会的責任(CSR)活動の一環として地域貢献をアピールできる利点があります。
今後は企業の寄付を促すため、表彰制度の創設も検討するようです。

寄付の対象も広げます。
企業版は内閣府の認定を受けた事業に寄付する仕組みですが、いまは予算など詳細が固まった後でないと企業が申請できません。
2020年度から詳細が固まる前でも申請を受け付けられるようにし、企業側の都合に合わせて申請できるようにする方針です。

拡充案では、国の交付金や補助金を受けている事業も寄付対象の事業として認定を可能にします。
これまでは「地方創生関係交付金」など一部を除き、他の財政支援を受けている事業は寄付の対象として認定を受けられませんでした。

企業版ふるさと納税を募っているのは都道府県と市町村を合わせて406で、全自治体の23%にとどまっています。
寄付額も個人版に比べ見劣りします。
企業版は2018年度に34億円(速報値)と2016年度の開始当初より4倍以上増えましたが、個人版の5,127億円と大きく離れています。

本当に創業の地や工場がある地域に貢献したいのであれば、損金になるかどうかを考えずやればよいと思いますし、寄付は売名行為ではありませんので、表彰というのは寄付金の性質上、違うのではないかと個人的には思います。
まさか、個人版のふるさと納税による税収が減ると見込まれるため法人版に期待しているということはないと思いますが、個人版のふるさと納税制度は失敗だと思っていますので、個人版をまねるのではなく、本来のふるさと納税の趣旨に立ち返って、変えるところは変えて欲しいと思います。

企業版ふるさと納税につき寄付額の9割軽減を政府が検討していることについて、どう思われましたか?


平成30年度査察の概要(4/5)

 先日、国税庁が『平成30年度査察の概要』を公表しました。
査察制度は、悪質な脱税者に対して刑事責任を追及し、その一罰百戒の効果を通じて、適正・公平な課税の実現と申告納税制度の維持に資することを目的としています。
国税査察官は、近年における経済取引の広域化、国際化及びICT化等による脱税の手段・方法の複雑・巧妙化など、経済社会情勢の変化に的確に対応し、悪質な脱税者に対して厳正な調査を実施しています。

<査察調査の概要>
【平成30年度の取組】
○査察事案121件を告発
平成30年度は、免税店(輸出物品販売場)制度を悪用した消費税受還付事案、太陽光発電設備の取得を装った消費税 受還付事案、他人名義を使用したFX取引利益の無申告ほ脱事案、外国法人を利用した国際事案など、計121件を告発。
○重点事案を多数告発、特に消費税受還付事案は16件を告発(注)
消費税受還付事案16件、無申告ほ脱事案18件、国際事案20件を告発 。
消費税受還付事案は、国庫金の詐取ともいえ悪質性が高いが、過去5年間で最も多い16件を告発。うち、平成23年に創設された未遂犯も過去最多の8件を告発。
無申告ほ脱事案は、申告納税制度の根幹を揺るがすものであり、平成23年に創設された単純無申告ほ脱犯も含め、18件を告発。
(注)重点事案とは、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案及びその他社会的波及効果が高いと見込まれる事案をいう。
○脱税総額(告発分)は112億円
平成30年度の査察事案に係る脱税額(告発分)は112億円。
【平成30年度中の判決状況】
○122件の一審判決全てに有罪判決が言い渡され、7人に実刑判決
最も重い実刑判決は、査察事件単独に係るものでは懲役4年6月。

この中で、『重点事案への取組』として、以下のものが挙げられています。
(1)消費税受還付事案
(2)無申告ほ脱事案
(3)国際事案
(4)その他の社会的波及効果の高い事案
また、『不正資金の留保状況及び隠匿場所』と『査察事件の一審判決の状況』についても書かれています。

今週は、これらについて、順番に取り上げていきたいと思います。
4日目の今日は、『その他の社会的波及効果の高い事案』についてです。

平成30年度においては、現下の経済社会情勢を踏まえて、特に、消費税受還付事案、無申告ほ脱事案、国際事案、市場が拡大する分野における事案などの社会的波及効果の高いと見込まれる事案を重点事案として積極的に取り組みました。
(4)その他の社会的波及効果の高い事案
近年、市場が拡大する分野における脱税など、社会的波及効果が高いと見込まれる事案に対して積極的に取り組みました。

<トピック8>好況なネット通販事業者の告発
近年、インターネット等のネットワークを通じた多様な経済取引が可能となっているところ、このような取引で得た多額の利益を隠し法人税を免れていた事案に対し、デジタルフォレンジック技術を活用するなどして不正を解明し告発しました。
【事例】
H社は、インターネットや各種メディアを利用して自社商品を販売し、多額の利益を得ていたものですが、不正加担者と通謀し、同人の主宰会社に対して架空の広告宣伝費等を計上する方法により法人税を免れ、同会社に送金した資金を現金でバックさせるなどして還流させていました。
本事案では、デジタルフォレンジックツールを使用して、スマートフォン内のデータを解析し、不正資金の還流の事実を解明しました。

<トピック9>好況な不動産事業者の告発
近年、不動産業の売上及び経常利益が上向いている状況ですが、不動産取引による売上を正しく申告しないほか、架空経費を計上し、所得(利益)を過少に申告していた事案を告発しました。
【事例】
I社は、入場者数が増加している国内有数のテーマパーク近隣の開発予定地に係る不動産売買取引に関与し、多額の利益を得ていたものですが、仲介手数料収入を除外するほか、取引に係る虚偽の覚書を作成し架空外注費を計上するなどの方法により法人税を免れていました。

<トピック10>クラブ経営者らによる消費税・源泉所得税事案を告発
日本有数の歓楽街でクラブ及びキャバクラ等を経営する法人による消費税及び源泉所得税事案を告発しました。
【事例】
Jは、クラブ及びキャバクラ等を経営する法人を主宰するものですが、経理責任者Kと共謀し、主宰法人の消費税の確定申告を一切せずに納税を免れたほか、店舗従業員の給与に係る源泉所得税を一切納付していませんでした。

その他の社会的波及効果の高い事案について、どう思われましたか?


連結納税のミス修正の事務負担を軽くすることを検討!

 財務省は、企業グループを一体とみなして法人税を計算する連結納税制度について、企業の事務負担の軽減をめざしているようです。
制度を使えばグループ内の利益から損失を差し引いて課税所得を圧縮できる半面、1つの子会社の税務申告に間違いがあるだけでグループ全社の集計作業がやり直しになります。
企業にとって大きな負担のため、ミスした企業の修正だけで済むような制度の見直しを検討するようです。

政府税制調査会(首相の諮問機関)で、近く連結納税制度の見直しを検討事項の一つに取り上げるそうです。
制度が複雑なうえ、企業実務に絡む専門的な議論が必要なため、2019年度の税制改正をめざすのではなく、中期的な課題と位置づけて議論するようです。
財務省は、政府税制調査会などで企業側の意見を聴き、問題点を洗い出します。

2002年度に導入された同制度を使うと、国内グループ企業の利益と損失を通算できるため、一般的には個別に納税するよりも、法人税がかかる所得を小さく抑えられます。
制度を使うかどうかは企業が選ぶことができます。
2010年度税制改正で、子会社が持つ過去の欠損金を反映できるようにするなど使い勝手がよくなり、利用が増えました。
現在、資本金1億円以上の大企業のうち、3割超が制度を利用しています。

一方で、税務申告にかかわる企業の事務負担は重くなりがちです。
特に、対象となる子会社や孫会社のどこか1か所で経費計算などにミスが起きるだけで、グループ全体の集計作業がやり直しになる問題を抱えています。
対象企業の税務上の損失や控除額などをいったん足し上げて、全体の税額などを計算するためです。

こうした負担を軽くする方策の一つとして、財務省内では連結納税の対象となる各社がそれぞれ個別に税務申告書をつくる案が浮上しています。
現行制度では、親会社がまとめる連結申告書に一本化されています。
情報を一括して把握できる半面、いったん内容に疑問が生じると、グループ全社で集計作業をやり直さなければ問題を修正できない原因にもなっています。

個別に申告書を備えておくことで、ミスが生じても部分的な修正だけで済まそうという考え方です。
個々の会社による申告書の作成作業が増えるようにみえますが、実際には各社はすでに同じような作業を手掛けており、修正が必要になった場合の対応を大幅に簡素化できるメリットの方が大きいと財務省はみています。

税務当局にも利点があります。
例えば、申告内容に問題があれば、税務署は親会社だけでなく、全国各地の子会社も調べなければなりません。
制度の見直しは、「人員が限られ、十分な調査ができない」(国税庁関係者)という現状の改善につながります。

財務省は、連結納税の対象企業の範囲といった制度の骨格は変えない方針ですが、企業のM&A(合併・買収)の増加に対応する見直しなどは課題となりそうです。
現行制度では、新たに買収した会社を連結納税の対象に加えようとすると、その会社の資産の含み益に応じた税金を事前に払う必要が生じます。
せっかく買収した企業の価値が目減りしかねず、課税の繰り延べなどが検討課題となります。

僕自身は、連結納税の申告業務をやったことがないので、実務上の煩雑さなどが分からないのですが、『連結納税』というくらいですから、子会社の申告書にミスがあれば、グループ全体の集計が異なってくるのは当然だと思いますが、どうなのでしょうか?
手間をかけてでも税金を安くしたいという企業が使えばいいと思いますし、実務上の負担が大きいのであれば、もっとシンプルな制度にすればよいのではないかと思います。

連結納税のミス修正の事務負担を軽くすることを検討していることについて、どう思われましたか?


陸上自衛隊演習場の地権団体が100億円の申告漏れ!

静岡県にある陸上自衛隊東富士演習場の土地を国に貸し、賃料を得ている静岡県内の一般社団法人と一般財団法人の計10法人が、名古屋国税局から総額約100億円の申告漏れを指摘されたことが、関係者への取材でわかったようです。
2008年の公益法人制度改革に伴い、課税対象になった賃料収入を数年間にわたって申告していませんでした。
追徴税額は、過少申告加算税を含め計約20億円に上るようです。

関係者によると、御殿場、裾野、小山の21町には演習場に土地を貸している法人が11あるそうです。
以前、所得隠しを指摘された1法人を除き、残る10法人が指摘をうけました。
法人の大半は国から年間数億円の賃料を受け取っていますが、申告していなかったそうです。

公益法人制度改革前、10法人は公益法人の社団法人もしくは財団法人で、税の優遇を受けていました。
公益法人の場合、国に直接貸した土地の賃料は所得から除外され、非課税になります。
それゆえ、演習場の賃料も税金がかかりませんでした。

公益法人制度改革後、10法人は一般社団法人もしくは一般財団法人となり、公益法人ではなくなりました。
引き続き演習場の賃料が非課税とされるには、「特定の個人・団体に特別の利益を与えていない」ことなどが要件になりました。

国税局は、10法人は事務所がある一部の地域に限って寄付や助成をしており、これが特定の個人や団体への利益供与にあたると認定されたようです。
非課税の要件を満たしていないとして、演習場の賃料は申告が必要な所得と判断した模様です。

年間約5億円の賃料収入があるという御殿場市の法人代表は、取材に対し、5年分で計約25億円の申告漏れを指摘されたことを認めたようです。
この代表は「演習場による賃料は非課税だと思っていた。税理士にも相談したが、わからなかった」としています。

「税理士にも相談したが、わからなかった」というところからは、これらの法人に顧問税理士がいるのか単に相談しただけなのかどうかは分かりませんが、多額の収入があるわけですから、公益法人制度改革時にきちんと税務面での検討を行うべきだったように思います。
直感的に、寄付や助成の仕方を変えれば、行けるかもしれないのではないかと感じますね。

陸上自衛隊演習場の地権団体が100億円の申告漏れを指摘されたことについて、どう思われましたか?


NPO法人による障害者就労支援に課税!

 NPO法人による障害者向けの就労支援について、国税庁が「原則、収益事業で納税義務がある」との見解を示したようです。

 全国の小規模作業所に不安が広がり、課税を不服として争う法人もあるそうです。
作業所などの全国団体「きょうされん」(事務局・東京)は近く、国税庁長官に撤回を求めるようです。

 国税庁は、2017年7月、ホームページで見解を発表しました。
こうしたNPO法人は障害者と契約して役務を提供し、利用料を受け取る「請負業」との判断を示しました。

税法上、収益事業は「継続して事業場を設けて行われるもの」で、請負のほか、物品販売、製造など34業種が限定列挙されています。
国税庁の法人課税課の担当者は「NPO法人の障害福祉サービスは以前から収益事業だが、複数の税務署から相談があり、見解を示した」と話しているようです。

広島市の「つくしんぼ作業所」は国などの給付を受け、就労困難な知的障害者が家にこもらないように働く場を提供し、1946歳の男女18人がクッキーを作るなどしています。
2007年にNPO法人となった際、税務署から「収益事業でない」と説明を受けたそうです。
しかしながら、2015年に一転して収益事業と指摘され、法人税や無申告加算税など過去3年分で計約200万円を課されました。

2017年4月、「運営はボランティアの支えもあり、福祉が目的で収益事業ではない」と、広島国税不服審判所に税の取り消しを求めて審査請求しました。
今月にも結論が出る見通しです。
厚生労働省によると、つくしんぼ作業所のようなNPO法人は、全国で約3,300201610月現在)に上るようです。

きょうされんは、201712月、障害福祉サービスを実施する加盟の507NPO法人にアンケートを実施しました。
回答した231法人のうち、法人税を申告したとするのは77法人でした。
多田薫事務局長は、「資金力のない法人は課税で圧迫され、福祉サービスが低下しかねない」と話しています。

NPO法人は、そもそも非営利団体のことです。
特定非営利活動促進法により設立されたNPO法人は株式会社と違い、毎年の利益や解散する時の残余財産を構成員に分配できませんが、利益を上げる事業は行えます。
法人税は所得に課税するので、赤字のNPO法人は課税されません。
なお、所得が年800万円以下のNPO法人の税率は、中小企業と同じ15%です。

これに関しては。このような法人に限らず、収益事業かどうかという判断に迷うことが多々あります。
納税者の方も、なぜボランティア的なことをしているのに課税されるのかと思ったりすることが多いのではないでしょうか?
ただ、安易に収益事業ではないとすると、おそらく悪用する方がたくさん出てくるのでしょう。
個人的には、まず、『特定非営利活動法人』という名称を変えたほうが良いのではないかと常々思っています。
普通の方は、『非営利』と言われると『営利を追求しない』と考えるでしょうから。
あとは、税法上『収益事業』となる34業種も、見直す時期に来ているのではないかと感じています。
これは、時代の変化に合わせて新たな業種も生まれてくるでしょうから、タイムリーに改正していかないといけないと思います。

NPO法人による障害者就労支援が課税されることについて、どう思われましたか?


2019年からスマホでコンビニ納税!

2018年01月19日(金)

2019年1月から、スマートフォン(スマホ)などを使い、コンビニエンスストアで納税できるようになるようです。
スマホやタブレット端末などで手続きを簡素にし、電子申告・納税の利用を促します。
納税者らの利便性を高めるほか、税務署の納付書の宛先確認や郵送といった業務の削減を目指します。

財務省と国税庁が主導します。
納税者が電子申告するとその税額や、所得税や法人税といった税目などのデータを記録したQRコードがPDFとして表示されます。
利用者がスマホ画面などに表示されたQRコードをコンビニの読み取り端末にかざすと、税目や税額が印字された書類が発行され、レジで税金を納めることができます。

納税は現金で、全ての税目が対象となります。
読み取り端末はセブンイレブンの「マルチコピー機」やファミリーマートの「Famiポート」、ローソンの「Loppi」などを想定しています。

こうした端末では、既に、イベントのチケットやスポーツ振興くじ(toto)の購入、住民票の写しや印鑑登録証明書などの発行、自動車保険の加入といった手続きができます。
2019年からスマホを使った納税も加わります。

ただ、QRコードの読み取り端末があるコンビニでしか使えず、現状では対象となる店舗が限られるようです。
財務省と国税庁は今後利用できるコンビニを広げていく考えです。

スマホ納税の利用者として想定されるのは、主に個人事業主や法人です。
現在は電子申告したあとに、税務署が作成した納付書を受け取りに行ったり、税務署から郵送してもらったりして、納付書を手に入れなくてはなりません。
納付書があれば今もコンビニで支払えますが、税務署や銀行で支払う人がほとんどだそうです。

また、電子申告をするにはこれまでは本人認証でマイナンバーカードなどの電子証明書や読み取り機器が必要でしたが、2019年からは税務署で一度でも本人確認すれば、IDとパスワードで認証できるようになるため、電子申告を利用する人が増えるとみられます。

政府は規制改革推進会議でICT(情報通信技術)による業務コストの削減を掲げており、電子申告・納税の普及を進めています。
コンビニは生活者にとって様々なサービスの拠点となっており、身近なスマホを使って納税できるようになれば、利便性が高まり電子申告・納税に弾みがつくでしょう。

実は、税理士も僕が使っている申告用のソフトであるNTTデータの達人シリーズなんかは、数年前から納付書を出力できるようになっています。
しかしながら、納付書は3枚綴りなので、B4に3枚分が印刷され、それを3枚に切って、銀行の窓口などに持って行く必要があり、少し手間です。
QRコードでいけるとなると、便利になりますね。
一方で、最近、窓口に来る人がかなり減っていると言われている銀行ですが、税金の納付の方がまぁまぁ多いのではないかと思います。
これらの方がコンビニで支払うようになると、銀行は不要になってきますね。
AIに取って代わるとも言われていますし、最近、手数料の値上げとか言っていますが、銀行の存在自体が危うくなってくるかもしれませんね。

2019年からスマホでコンビニ納税ができるようになることについて、どう思われましたか?

カテゴリー
BLOG

BLOG(地方税)

東京への偏在是正で政府・与党が預金の利子税収の自治体間調整へ!

共同通信によると、政府、与党は、預金の利子に課す住民税収を都道府県間で調整する仕組みを創設する方向で検討に入ったようです。

インターネット銀行の普及で、多くのネット銀行の納税先となっている東京都に税収が偏在していると判断しました。

他の道府県の受け取り分を増やす狙いです。

東京都は「拙速な導入には反対」としており、制度の詳細や導入時期は、与党税制調査会で慎重に詰め、税制改正大綱に反映します。

複数の関係者が、先日、明らかにしました。

ネット銀行の預金残高は2018年度の16兆円から2023年度は35兆4千億円と2倍以上に拡大しています。

現在は預金口座のある営業所が所在する都道府県に納める仕組みになっていますが、営業店を持たないネット銀行の多くは、東京都が納税先です。

総務省の統計によると、利子割の税収は2023年度222億円で、東京都が47.2%を占めています。

総務省の地方財政審議会は、本来居住地に納められるべき税収が東京都に流出しているとして、是正を要請しました。

東京都が、独自の子育て支援などができるのは、こういう税収が多いからなんでしょうね。

以前から思っていますが、省庁などを東京だけではなく、全国にばらした方がいいように思いますね。

東京への偏在是正で政府・与党が預金の利子税収の自治体間調整の検討に入ったことについて、あなたはどう思われましたか?


非課税建物に最長55年課税していたことが漁協からの指摘で発覚し過去20年分を還付へ!

南日本新聞によると、鹿児島県肝付町は、先日、鹿児島県肝付町の高山漁協が所有する倉庫について、非課税資産にも関わらず固定資産税を誤徴収していたことを明らかにしました。

高山漁協には還付加算金を含め、20年分の1,311万円を還付します。

先日開会した9月議会で、還付金を計上した2025年度一般会計補正予算が可決されました。

肝付町税務課によると、該当する倉庫は3棟あり、それぞれ1970年、1986、1987年に建てられました。

地方税法上の非課税資産にあたりますが、当初から課税していたとみられます。

高山漁協から指摘があり発覚しました。

地方税法や肝付町の要綱に基づき、最大20年分をさかのぼって還付します。

高山漁協にはすでに謝罪しました。

肝付町税務課は「同様の案件がないように課税台帳との照合を厳密にした上で、適正な課税に努める」とコメントしました。

高山漁協はどうやって気付いたのか知りたいですね。

あと、いつも思いますが、この手の案件があったときに、時効を主張して全額を還付しませんが、間違えているのは明らかに市町村なのですから、全額還付した方がいいではないかと思います。

非課税建物に最長55年課税していたことが漁協からの指摘で発覚し過去20年分を還付することになったことについて、あなたはどう思われましたか?


神戸市へ有識者がタワマン適正管理へ「空室税」の検討を提案!

日本経済新聞によると、神戸市は、タワーマンションの空室所有者に新税を課す検討を始めるようです。

神戸市の有識者会議が、先日、空室が増えると適切な修繕がなされない恐れがあるとして、自治体が独自に課税する法定外税の創設を提案しました。

久元喜造市長は「事業者や市民の議論も注視し、検討を進めたい」と述べました。

有識者会議は神戸市長に提出した報告書で、タワマンに空室が増えると修繕や解体の際の合意形成が困難になり、修繕積立金の引き上げもできない恐れがあると指摘しました。

貴重な住宅ストックが活用されない可能性にも触れ、まずは都心のタワマンに限定して法定外税で負担を求めるのが適当としました。

税収の使途には、マンション管理の専門家派遣や防災・防犯の整備費用などを挙げました。

適正に管理されるマンションを増やすため、管理状況の届け出の義務化も提案しました。

神戸市は2021年に管理組合に届け出を任意で求める制度を設けましたが、実際の届け出は全体の2割にとどまっています。

災害対策として非常用電源や備蓄に対する補助金の創設を求めたほか、将来的な課題として、大規模マンションを新設する建築主への法定外税の創設やマンション建設の規制内容の見直しを検討するよう明記しました。

新税の導入には、神戸市議会での条例制定や国からの同意が必要となります。

神戸市は2020年にタワマンの林立を防ぐ条例を施行しました。

JR三ノ宮駅周辺で住宅の新築を禁じ、周辺の都心エリアでは1,000平方メートル以上の敷地の住宅容積率の上限を400%に制限しました。

郊外の駅周辺を再整備して、住宅地としての魅力向上に力を入れています。

久元市町はかねて「資産価値の劣化が起きればタワマンの中で空き家が増えて廃虚化する可能性が極めて高いのではないか」と指摘しています。

神戸市は人口が減少しており、タワマン建設抑制策で人口減がさらに進むとの見方もあります。

久元市町は「目の前の人口増をめざすのではなく、長い目でみて持続可能な都市として発展していきたい」と述べました。

タワーマンションは、相続税対策や投資目的で買っている人が多く人が住んでいない(ゴースト化している)とか外国人が買いあさっているとかいう話しを聞きますが、この提案は、それらを考えると、良い提案のように思いますね。

個人的には、神戸市はスゴく好きな場所なので、人口が減少しているのはとても残念ですが、我が関西学院大学の『王子キャンパス』や『空室税』で良い方向に向かうといいですね。

神戸市へ有識者がタワマン適正管理へ「空室税」の検討を提案したことについて、あなたはどう思われましたか?


修正申告を放置して確定申告情報の未処理が197件の町役場職員を懲戒処分!

京都新聞によると、滋賀県愛荘町は、先日、確定申告情報の必要な事務処理を怠ったとして、税務課だった40代男性職員を減給10分の1(1か月)の懲戒処分にしたと発表しました。

管理監督が不十分だったとして税務課で上司だった50代男性職員を、戒告としました。

愛荘町によると、40代職員は2022年度の個人町県民税で確定申告期間以外に行われた修正申告などの情報を放置し、入力事務を怠ったようです。

未処理は増額と減額で計197件に上り、課税遅れの影響が出ました。

愛荘町は「法令順守を徹底し、再発防止と信頼回復に取り組む」としています。

業務の進捗状況などを把握していないんですね。

それにしても、減給10分の1(1か月)の懲戒処分って軽すぎるように思いますね。

仕事をしていないわけですから。

人手不足で忙しすぎるのかもしれませんが、それならそれで上司に相談すれば良いのになぁと思いました。

どうやって、法令遵守をしていくのか、具体的に知りたいですね。

修正申告を放置して確定申告情報の未処理が197件の町役場職員を懲戒処分としたことについて、あなたはどう思われましたか?


市道として売却したのに市が所有権移転せず男性に45年課税し訴え無視し差し押さえも!

読売新聞によると、約45年前、当時の愛媛県川之江市(現愛媛県四国中央市)の道路拡幅工事で、市道に取り込まれた民有地の一部の手続きに不備があり、四国中央市の男性(74)に固定資産税が課せられ続けていることが分かったようです。

2024年6月、男性の自宅倉庫から当時の関係書類が見つかり、市は固定資産税の非課税範囲を示した地方税法に抵触している恐れもあるとみて、調査を始めました。

問題が発覚したのは、市道東金川1号線(総延長991メートル)のうち、東金川橋付近から南へ延びる約160メートルの部分です。

男性によると、男性の父親が1979年11月、山林の一部だった15.57平方メートルについて、当時の石津栄一川之江市長と土地売買契約を交わしました。

道路の山側部分の工事は、のり面をコンクリート擁壁にすることになり、工事完了後に市が用地面積を測量して価格を算出し、売買契約を確定させる約束だったそうです。

工事は1982年度に完了しました。

しかし、川之江市は土地所有権移転手続きを行わず、「今は予算がないので次年度で実施する」と用地測量や移転登記を延期していました。

男性は1987年12月、父親の死去に伴い土地所有者となりました。

川之江市建設課や税務課に「市道となった部分はもう民有地ではないから、工事前の面積で課税し続けるのはおかしい」と訴えました。

ところが、歴代の担当者は「今は測量調査の予算がない。来年度行う」「旧市時代の話で資料は残っておらず、工事が本当に行われたかどうかも疑問」と繰り返し、測量や課税額の修正に応じなかったそうです。

男性は2005年頃から固定資産税の支払いを拒否しました。

愛媛県内20市町でつくる「愛媛地方税滞納整理機構」からの納税催告にも応じなかったため、2008年10月には自家用車と電子オルガンを差し押さえられました。

2024年4月には納税催告書が届き、2019年度から5年間分として、延滞金を含めて計135万800円を請求すると記されていました。

男性が支払いを拒むと、2024年5月に普通預金口座の現金32円が差し押さえられました。

そんな中、男性が2024年6月に自宅倉庫を整理していたところ、当時の工事図面や工事請負契約書などが見つかったのです。

関係書類を見た四国中央市建設部の石田暁裕部長らは「男性の言い分は事実だった」と初めて認めました。

男性は「そもそも現地調査と公図との照合で簡単に判明すること。固定資産税額を修正したくないから、資料がないことを理由に動かなかったとしか思えない」と憤っているようです。

読売新聞の取材に対し、石田部長は「市道として取り込んだ民有地に課税するなど、本来あり得ない。男性には長年にわたり、大変なご迷惑と心労をおかけした」と謝罪しました。

「早急に測量を実施し、固定資産税額の修正を検討する。同時に、過去の担当者や市職員OBから放置した経緯を聞き取り、再発防止に努める」としています。

本当にひどい話しですね。

精神的苦痛・手間・時間・資金など、かなりの負担があったと思いますので、ご本人にきちんと賠償などするのは当たり前だと思いますが、過去の担当者(退職者も含む。)もきっちりと処分して欲しいですね。

市道として売却したのに市が所有権移転せず男性に45年課税し訴え無視し差し押さえもしていたことについて、あなたはどう思われましたか?


2024年度から1人年額1,000円を徴収する森林環境税がスタート!

日税ジャーナルによると、2024年度から1人年額1,000円が徴収される「森林環境税」がスタートしました。

森林環境税は、2018年5月に成立した森林経営管理法を踏まえ、パリ協定の枠組みの下における日本の温室効果ガス排出削減目標の達成や災害防止等を図るための森林整備等に必要な地方財源を安定的に確保する観点から、2019年3月に「森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律」が成立し、「森林環境税」と「森林環境譲与税」が創設されたのです。

森林環境税は、2024年度から、個人住民税均等割の枠組みを用いて、国税として1人年額1,000円を市町村が賦課徴収するものです。

森林環境税は、国を通じて森林環境譲与税として全国すべての市町村と都道府県に配分され、森林整備やその促進のための取組みに活用されます。

なお、森林環境譲与税は、市町村による森林整備の財源として、2019年度から先行する形で国庫から交付金として配分が始まっており、市町村と都道府県に対して、私有林人工林面積、林業就業者数および人口による客観的な基準で按分して譲与されています。

森林環境譲与税の使途としては、市町村においては間伐などの「森林の整備に関する施策」と人材育成・担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発などの「森林の整備の促進に関する施策」に充てられ、都道府県においては「森林整備を実施する市町村の支援等に関する費用」に充てることとされています。

なお、障害者、未成年者、寡婦またはひとり親で前年の合計所得金額が135万円以下の人や生活保護法による生活扶助を受けている人など、非課税基準に該当する人は森林環境税が非課税となります。

よく分からない税金が取られますね。

きちんと説明をして、趣旨などが浸透してから徴収するようにして欲しいですね。

あと、使途が決まっているわけですから、何に使ったかをきちんと説明しないと住民の納得を得られないでしょうね。

2024年度から1人年額1,000円を徴収する森林環境税がスタートしたことについて、あなたはどう思われましたか?


保育料・国保・ふるさと納税のために「今すぐ住民税額を知りたい」を可能にするサービスが便利!

INTERNET Watchによると、3歳未満の保育料、国民健康保険など、住民税によって支払額が決まるものは多数あります。

サラリーマンは6月の給与明細と一緒に受け取る「住民税の決定通知書」、個人事業主は5月末ごろに郵送される「住民税 課税明細書」に詳細が記載されていますが、SNSを見ると「保育料がいくらになるか、住民税を早く知りたい」「ふるさと納税の結果を確認したい」など、住民税の明細を早く知りたい人がいるようです。

これから紹介する、各自治体が提供している「住民税額シミュレーション」を利用すれば、ご自身の源泉徴収票や確定申告書の内容をもとに、すぐに住民税を試算することができるのです。

長野県塩尻市の「住民税や所得が影響する制度等の一覧」というサイトを見ると、国民健康保険、医療費の自己負担限度額、保育料、市営住宅等の入居、結婚新生活支援事業など、自治体窓口のものが55項目、長野県・国関係のものを含めると70項目ほど住民税や所得が影響する制度が掲載されています。

中には介護用品券の支給、高齢者世帯タクシー利用料金助成事業など自治体独自のものと思われる項目もあり、自治体により差はあるが、住民税の影響を受ける制度は多数あるようです。

試しに同じ年収で、この記事の筆者が住民票を置く名古屋市、オフィスのある川崎市に札幌市を加えて、住民税と保育料を比較してみたようです。

まずは住民税ですが、条件は年収500万円、社会保険料60万円、配偶者控除、3歳未満1人、新生命保険10万円。

住民税は多くの自治体で大きな差はないですが、標準税率の札幌市、県民税が高い川崎市、市民税が安い名古屋市の比較なので、課税所得は同じ217万2,000円ですが、市民税・県民税に若干の差があるようです。

3歳未満の保育料は3都市とも市民税の所得割で決まります。

札幌市・川崎市の市民税所得割17万1,700円、名古屋市の市民税所得割16万5,200円の保育標準時間の保育料は以下のとおりです(※令和6年の保育料が公表前なので、住民税、保育料とも令和5年で計算)。
札幌市 :45,870円
川崎市 :41,200円
名古屋市:34,900円

この事例では名古屋市と札幌市で1万円以上の差となっています。

住民税の年額の差に比べ、月額1万円の差は大きいでしょう。

ただし、保育料の体系が札幌市は10段階、川崎市は25段階、名古屋市は16段階となっていて、課税所得によって順位は異なります。

住民税の計算はそこそこ面倒くさいです。

上記の住民税の計算は、3都市が公開している住民税額シミュレーションサイトを利用したのでサクッと算出することができたようです。

この記事の筆者が確認できた住民税額シミュレーションサイトは190の自治体が公開しているようです。

昨年調べたときは180自治体だったので、1年で10自治体増えています。

全国の自治体は、総務省のサイトによると1,718で、特別区(=東京23区)を加えると1,

741となります。

今回、数百の自治体のサイトを力技で調べ、この記事の筆者が確認できた住民税額シミュレーションを導入済みの自治体は190で、導入率は1,741分の190=10.9%となりました。

ぶっちゃけ自分の住む自治体に「住民税額シミュレーション」がない人の方が多いです。

特に青森県、秋田県、山梨県、徳島県、愛媛県、高知県、宮崎県、鹿児島県の8県は、県内に導入自治体が1つもありませんので、どうしますか?

実は、住民税の地域差はそれほど多くはないです。

一部を除き、都道府県内はどの市町村でも住民税は同じです。

例えば北海道で住民税額シミュレーションを導入しているのは札幌市のみですが、道内で住民税を納めている人は函館市でも夕張市でも美瑛町でも住民税に差はありません。

札幌市以外の道内178自治体に住む人は札幌市のシミュレーションサイトを利用させていただきましょう。

さらに言うと、全国47都道府県のうち、北海道、青森県、埼玉県、千葉県、東京都、新潟県、福井県、徳島県、香川県、沖縄県の10道府県は独自の増税を行っていないので、この10道府県にお住まいの人は札幌市でも千葉市でも東京都千代田区でも那覇市でも税額試算の結果は同じとなります。

県内に導入自治体のない青森県と徳島県の人は、税額が同じ10道府県に含まれるので、その中の導入自治体のサイトを利用させていただきましょう。

秋田県は「秋田県水と緑の森づくり税」として800円を県独自に増税しています。

秋田県と同額の県民税に800円の増税をしているのは滋賀県と兵庫県です。

秋田県の人は滋賀県、兵庫県のサイトで住民税の試算は可能です。

ただし、兵庫県の神戸市と豊岡市は市独自の増税を行っていますので、試算結果は両市の市民以外の人には当てはまりません。

愛媛県は森林環境税として700円を県独自に増税しています。

愛媛県と同額の県民税に700円を増税しているのは栃木県と群馬県です。

愛媛県の人は栃木県、群馬県のサイトの試算結果が参考になるはずです。

山梨県、高知県、宮崎県、鹿児島県の4県は500円を県独自に増税しています。

同額の県民税に500円を増税している県は16県と多いです。

富山県、石川県、長野県、愛知県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県の16県のうち、愛知県の名古屋市は市独自の減税を行っているので利用不可ですが、それ以外の自治体のシミュレーションサイトが利用できます。

念のためにお伝えすると、横浜市、名古屋市、兵庫県の神戸市と豊岡市は同じ県内であっても、市独自の増税・減税を行っていますので、他の自治体に住む人は試算結果が参考になりません。

また、神奈川県は全国で唯一、住民税の税率が他の46都道府県より0.025%高くなっています。

さらに横浜市は「横浜みどり税」として900円を市独自に増税しています。

自分が住む自治体に住民税額シミュレーションがない神奈川県民は、横浜市以外のサイトを利用させていただきましょう。

確認できた190自治体の住民税額シミュレーションサービスを提供しているのは4社です。

サンネット株式会社が92自治体、株式会社インテックが83自治体、株式会社茨城計算センターが10自治体、キステム株式会社が5自治体にサービス提供を行っています。

未導入の自治体の関係者は参考にしていただきたいですね。

僕自身は税理士として住民税の計算をすることがないので、非常に参考になる記事でした。

神奈川県だけ住民税の税率が他の46都道府県より0.025%高くなっているというのも初めて知りました。

住民の方はご存じなんでしょうか?

愛媛県は法人も住民税が香川県より高いので独自の税金を取っているのは知っていましたが、住民税も結構複雑ですね。

保育料・国保・ふるさと納税のために「今すぐ住民税額を知りたい」を可能にするサービスが便利ということについて、あなたはどう思われましたか?


85市町村の地価がバブル期を超える!

日本経済新聞によると、地価の回復が地方に広がっています。

国土交通省が2023年9月に公表した2023年の基準地価を市区町村別にみると、沖縄県などの85市町村で過去最高だったバブル期の1990年を上回りました。

新規の工場立地などに加え、子育て環境の整備などで住みやすさを実現した自治体が目立っており、まちづくりの〝通信簿〟にもなっているようです。

2023年の基準地価は、全用途の全国平均が前年比1.0%上昇と2年連続で上がりました。

投資資金の流入や再開発で三大都市圏が2.7%上がり、地方圏も0.3%上昇しました。

バブル期の地価上昇が三大都市圏に比べて緩やかだった影響もあり、1990年を上回った85市町村は大半が地方圏でした。

都道府県別で唯一バブル期を超えた沖縄県は、過半の24市町村が上回りました。

2003年に那覇市内でモノレールが開通し、訪日客が増えて観光関連産業の投資も拡大しています。

バブル期の5倍近くと全国で最も上がった沖縄県南部の八重瀬町は2006年の町村合併で誕生しました。

2000年代後半に国道が延伸され、那覇市までのアクセスが30分足らずと半減しました。

サトウキビ畑が広がっていた八重瀬町屋宜原地区には住宅が増え、人口は約2,000人と7倍になりました。

国道沿いには大型スーパーや飲食店が立ち並んでいます。

不動産鑑定士の仲本徹氏は「那覇市の不動産に手が届かなかった層が流れてきた」と説明しています。

若い世代が増え、合計特殊出生率も2.15と全国16位の高水準となっています。

八重瀬町は、2023年中に学童保育施設を2か所増設します。

地元住民は「歩道が広く、登下校時の事故の心配も少ない」と話しています。

バブル超えの市町村の多くが子育て支援や移住促進、工場誘致などで新たな土地需要を生んでいるようです。

地価がほぼ2倍になった宮城県利府町も、運動着の無料支給や、ベビー用品の無料レンタルなどが好評です。

利府町には仙台市とつながる駅や高速道路のインターチェンジがあります。

通勤・通学圏の仙台市内での不動産価格上昇もあり、「戸建て住宅を望む子連れ夫婦の転入が目立つ」(地元不動産会社)ようです。

インターチェンジ付近には物流施設も増えました。

利府町は土地整備事業を進めて、さらなる宅地需要に備えます。

熊谷大町長は「仙台市と日本三景の松島の中間にあるため通過される町だったが、選ばれる町に変貌した」と胸を張っています。

日本一面積が小さい富山県舟橋村も地価が41%上がりました。

2020年時点の人口は3,132人と1990年比で2.3倍に増加し、「奇跡の村」とも呼ばれるようになりました。

きっかけは、規制が厳しい市街化調整区域の指定が1988年に解除されて宅地開発が進んだことです。

以前から子育て支援に熱心だったうえ、隣接する富山市などに比べた割安感もあって、若い家族層が移り住むようになったのです。

舟橋村はさらなる移住促進に向けて、2019年から村営賃貸住宅を提供しており、将来の定住につなげるようです。

一方、2013年に始まった日銀の金融緩和を柱とした「アベノミクス」のもと、この10年間の全国の地価は平均45%上がり、市町村別でも4分の1の自治体が上昇しました。

特に中心都市である都道府県庁所在地の上昇率は平均65%に達しました。

再開発などが相次ぐ大阪や札幌、福岡、名古屋の4市は2倍以上となりました。

人口問題などに詳しい東北大学の吉田浩教授は「投資対象となる都市部とは異なり、地方圏の地価はそこに住みたいという人がいなければ上がらない」と強調しています。

「今後も育児環境や教育、空き家対策など総合的な住みやすさが地価に反映される流れが続くだろう」としています。

以前から、住みよい街に人が集まるようになり、そのために市町村も競い合うようになればいいなぁと思っています。

今、地価が上がっているところは、そういうところなんでしょうね。

世の中には色々なニーズがある方がいらっしゃるでしょうから、自治体の職員の方々には知恵を絞っていただいて、ふるさと納税の返礼品ではなく、サービスなどで競ってほしいですね。

競い合うと、当然、破綻するところも出てくることになるかと思いますが、自治体の職員の方々も、公務員は将来安泰と思わず、危機感を持って仕事に取り組んでいただきたいですね。

85市町村の地価がバブル期を超えたことについて、あなたはどう思われましたか?


岩手県北上市が国の基準を無視した固定資産税の算出ミスで還付総額8億円に!

朝日新聞によると、岩手県北上市が木造家屋の固定資産税を課税する際、独自のルールを適用し続け、補てんしたり追徴したりする必要が出た問題で、誤った課税は1994年度~2011年度の18年間に計1万7,553人に対して行われ、利息を含めた還付される総額は約8億1,400万円に上ることがわかったようです。
北上市が、先日の市議会全員協議会で明らかにしました。

木造家屋の固定資産税の課税は総務省が全国一律の基準を設けています。
自治体は資材や設備を調査して4つの区分に分け、経年で補正することになっています。

ところが、北上市は1991年の市町村合併前から基準を無視し、自動的に特定の区分にして課税額を算出していました。
その結果、課税額に誤りが生じていたのです。

北上市によると、還付の対象は個人1万6,987人、法人566です。
還付額は計約4億341万円で、利息相当額は計約4億1,081万円に上ります。
還付される最高額は612万700円で、平均は4万6,387円でした。

北上市は11月に市議会に提出する補正予算案に計上する予定です。
対象者には12月から通知を始め、2024年1月以降に支払いを行います。

八重樫浩文市長は「多大なるご迷惑をお掛けし、おわび申し上げたいと思います。もっと早くできなかったのかということは確かにあるが、限られた職員でギリギリの態勢で取り組んできた。幹部も含めた職員の意識をしっかりしたい」と述べました。

この問題への北上市の対応は時間がかかりました。
担当職員が不自然さに気づいても問題意識は共有されず、2016年には内部告発した北上市職員に対し幹部が「あなたがやってきたことでしょう」などと公益通報の取り下げを求めました。
北上市議会で何度も指摘されても、北上市は「裁量の範囲内」と突っぱね続けたのです。

しかし、北上市議会での追及が続き、北上市民からの問い合わせも増え、北上市は2021年12月に「考えを改めた」と表明し、差額を算定する精算を進めていました。

一連の問題を追及してきた高橋孝二市議は「職員の内部通報を隠ぺいしたうえ、これほど多額の誤りを生じさせた責任は重大。市民の信頼を回復するため、具体的な再発防止策を明示するべきだ」と訴えています。

一方、北上市はこの日、2021、2022年の保育料の算定でも誤りがあったと明らかにしました。
市民税のデータがシステムと正しく連携していなかったとして、園児17人に計約51万円を還付し、3人から計約23万円を追加徴収するそうです。

なぜ頑なに突っぱね続けたのでしょうか?
総務省が基準を設けているわけですから、基準を確認すれば分かると思いますし、おそらく前例を踏襲する方が多い市役所の仕事の中で、過去に気付いたり、内部告発をした方もおられるわけですから。
還付額より利息相当額の方が上回るということはかなり罪深いと思いますし、過去に関わった人たちで支払えということにもなりかねないのではないかと思います。
固定資産税は昔からミスが多いと言われますが、、市町村もきちんとルールを確認しなおすべきだと思いますし、現地調査もきちんと行うべきだと思いますし、ルールも分かりやすいものに見直す時期にきているのではないかと思いました。

岩手県北上市が国の基準を無視した固定資産税の算出ミスで還付総額8億円になっていることについて、あなたはどう思われましたか?


徳島県徳島市が確定申告書の課税処理間に合わず!

四国放送によると、徳島県徳島市は、2022年分の確定申告書約6,400件の処理が間に合わず、市民税や県民税の課税処理が遅れていると発表しました。

徳島県徳島市によると、遅れているのは3月15日の期限までに確定申告をした市民のうち、約6,400人分の市民税や県民税の課税処理です。

この影響で、税が給与から天引きされる「特別徴収」の人には、申告内容が反映されていない税額の通知書が5月に既に送付済みとなっています。

また、納付書で納付する「普通徴収」の人には、6月に発送される通知書や納付書の発送が遅れています。

徳島県徳島市では、2023年1月に税額を算出する新たなシステムを導入し、処理を進めていたところ、手作業になる操作が多く必要になってしまったことが処理が遅れた原因としています。

徳島県徳島市は、確定申告の内容を正しく反映させる処理を可能な限り早く進めるとしています。

事前に分からないものなんですかね?
どこのベンダーなのでしょうか?
ご本人、会社の経理の方などに迷惑がかかると思いますので、きちんと対応して欲しいですね。
マイナンバーの問題にしろ、ベンダーに原因があるのかもしれませんが、発注側にシステムのことが分かる人が少ないのかもしれませんね。
国として、システムエンジニアの方を育てていかないと、将来的に国際的競争に負けてしまうように思いますね。

徳島県徳島市が確定申告書の課税処理間に合わないことについて、あなたはどう思われましたか?


固定資産税の軽減措置は2022年度で終了へ!

共同通信によると、政府、与党は固定資産税の軽減措置を2022年度で終了する方針を固めたようです。

新型コロナウイルスによる景気悪化を受け、地価が上昇しても2021年度は2020年度の額に据え置き、2022年度は商業地に限り税額の上昇を本来の半分にしていました。

2023年度は通常に戻し、地方税収を回復させると、関係者が取材に明らかにしたようです。

軽減措置は当初、2021年度で終了する予定でした。

しかしながら、国土交通省や公明党などがコロナ禍で苦しむ事業者に配慮すべきだとして、延長を要望しました。

与党税調幹部は「再度の延長はさすがにない。地方税収に配慮する必要がある」と説明しています。

とうとう軽減措置はなくなるんですね。
個人的は、計算方法がよく分かりませんし、計算を間違っていた(けれど、時効で一部しか返してくれない)というニュースを時々目にしますし、償却資産税も計算方法に疑問を感じますので、そろそろ計算方法を見直す時期に来ているのではないかと思っています。

固定資産税の軽減措置は2022年度で終了することについて、どう思われましたか?


総務省の地方財政審議会は「資本金以外の基準を」という外形課税見直しを提言!

日本経済新聞によると、総務省の地方財政審議会は、先日、2023年度税制改正に向けた意見書で、企業が資本金の規模などに応じ納める外形標準課税の見直しを提言しました。
形式的な減資のような課税逃れとみられる動きが広がっており、資本金以外の基準の追加を求めました。

地方財政審議会は2023年度地方税制改正に関する意見書をまとめ、同日、寺田稔総務相に提出しました。
「実質的に大規模といえる法人が外形標準課税の対象法人に含まれない問題に対応する仕組みを検討することが適当」と言及しています。
制度設計の議論は2023年度以降に進める方針です。

制度設計で中小企業の負担に配慮する必要性にも触れ「小規模な企業への影響に配慮するとともに、必要以上に多くの法人に制度見直しの影響が及ばないよう」資本金1億円超の基準は維持します。

追加の基準は「法人による操作可能性が小さい基準とすること、課税実務上の確認が容易で法人・課税庁にとって執行面で過度な負担とならない基準とすることなどが必要」と明記しました。

外形標準課税は地方税の法人事業税の課税方式の一つで、2004年度に導入されました。
税収の安定を目的に変動の少ない資本金の額を制度の基準として課税しています。

企業規模が大きくても経営悪化を理由に1億円以下に減資する例が相次いでいます。
対象法人数が減り、税額も減少傾向にあります。
公平性や税収の安定性が損なわれることを懸念し、地財審の有識者会議が基準の見直しを検討していました。

個人的には、会社の規模を資本金で判断するのも時代的にどうかと思っていますが、コロナ禍などにより、業績が悪くなっているので、外形標準課税の負担感が重く感じるのだろうと思われます。
当初から、黒字でも赤字でも課税するということだとは思いますが、こういった状況は想定していなかったものと思われます。
おそらく利益が出だすと、外形標準課税の方が有利に働くのではないかと思いますので、異常な状況下においては、一定の要件を満たせば計算方法とか税率を変えるみたいにする方が現実的な対応としては良いのではないかと思います。
資本金以外のものも基準とするとしても、当然、それを避けようと色々と考えるでしょうから。

総務省の地方財政審議会は「資本金以外の基準を」という外形課税見直しを提言したことについて、どう思われましたか?


外形課税逃れ影響か資本金1億円超の企業はピークから1万社減!

東京新聞によると、資本金が1億円を超え、都道府県が課す外形標準課税の対象となった企業は2020年度に約2万社で、ピークの2006年度から約1万社減少したことが、先日分かったようです。

集計した総務省は、相当数の企業が課税を逃れる目的で1億円以下に減資した可能性があるとみています。

2020年度の税収は2017年度比で、1,500億円程度減少しています。

地方財政に打撃を与えており、詳しく分析したうえで、対策を検討する構えのようです。

ただし、対策を実施する場合でも、1億円超の基準を引き下げ、中小企業へ網を広げることは想定していないようです。

都道府県の一部は、「資本金以外の指標も使い、規模の大きな企業に幅広く課税すべきだ」と提案しています。

利益が出ていれば、それほど負担感はないと思いますが、コロナ禍で業績が悪化し、赤字になったりすると、赤字であっても多額の税額が発生する外形標準課税を避けようと思うのは、営利企業の経営者として当然かなぁと、個人的には思っています。
減資をして、外形標準課税の対象外とすることは禁止されているわけではないので、とやかく言われる問題ではないと思います。
それよりは、資本金1円でも会社を設立できる時代であり、会計上、差額の概念に過ぎない純資産の一項目である『資本金』にあまり意味はない(資金的裏付けや規模を表すものではない)と思っていますので、法人住民税のうち均等割りもそうなのですが、資本金や資本金等で税額が変わってくるというのもおかしいと思われるため、そこから改正しないといけないのではないかと思っています。
人数とか売上高とか面積とか、色々と基準は設けられるのではないかと思います。
たとえ、資本金以外で設けたとしても、該当するのを避けるという行為は避けられないのではないかとも思いますが。

外形課税逃れ影響か資本金1億円超の企業はピークから1万社減となっていることについて、どう思われましたか?


ふるさと納税で旅先で寄付し電子ギフトで即返礼!

日経MJによると、岡山県などの返礼品として受け取った電子ギフトを旅先の宿泊施設や飲食店などで利用できるふるさと納税の新しい形として「旅先納税」が一部地域で人気だそうです。
特産品を返礼品として受け取るこれまでのふるさと納税と異なり、出かけた先の宿や店ですぐに使える電子ギフトが返礼品なのです。
旅先に寄付し、旅をお得に楽しめます。
2022年10月11日から政府の全国旅行支援が一部で始まりましたが、応援的な消費への関心も相まって、各地に広まりそうです。

首都圏に住む50代男性は山梨県笛吹市のワイナリー巡りツアーに参加した際、旅先納税の存在を初めて知ったそうです。
「おもしろそう」。興味本位で1万円を寄付するとすぐに返礼品として3千円分の電子ギフトを受け取りました。
早速立ち寄った店で、ワインとクラフトジンを地元の店で購入しました。

返礼品を目的に幾つかの自治体に寄付をしてきたという男性は、返礼品が届くまでに1か月、場合によっては3か月かかるのが気になっていたそうです。
「通常のネット通販ではないのでそんなに早く到着しないと頭ではわかっているけれど…。旅先納税は、旅先で欲しいモノを選んだらその場で受け取れて新鮮だった。」

電子商品券の画面を見せ、スタンプを押してもらうと決済が完了します。
旅先納税が登場したのは2019年秋に、岡山県瀬戸内市で始まりました。
その後コロナが起きたためごく一部の地域だけに限られ、全国的にはほとんど知られずに3年間がたってしまいました。
旅行者の間で口コミで話題に上るようになったのは、最近になってからです。
ほかにも北海道伊達市や倶知安町などが採用し、年内にも20以上の自治体に広まる予定です。

寄付をしたらすぐに返礼品を受け取れます。
そのスピードを支えるのがテクノロジーです。
店や施設に表示されているQRコードをスマホで読み込み、会員登録します。
寄付額を選びクレジットカード払いで納税します。
使う際には電子ギフトの画面を見せ、スタンプを押してもらう仕組みです。

これすら面倒と感じる人も中にはいるかと思いますが、利用者の視点で使いやすさを追求したデザインになっています。
システムを手掛けるのはギフティです。
SNSでプレゼントするソーシャルギフトのパイオニアです。
その知見と技術が地域と人のつながり創出に生かされています。

総務省によると、2021年度のふるさと納税の総額は8,302億円と過去最高を更新しました。
めざましい伸びを見せる一方、納税額の多い自治体の顔ぶれをみると、相変わらず、人気の名産品を持っている市や町に偏っています。
旅先納税は、強い1次産品を持っていない地域にもチャンスとなりえます。瀬戸内市では「返礼品を希望される寄付者は関東圏内の方が5割だが、旅先納税は(マイクロツーリズムの広がりで)近隣の自治体に住んでいる方の利用が8割を占める」そうです。

飲食店や産地など応援を目的とした購買行動がコロナを機に定着しました。
旅は人とのつながりを強く感じます。
最初の動機は「お得に旅を楽しむ」でも、お世話になった地域を応援したい気持ちが芽生えてくるかもしれません。
ふるさと納税を一度も利用したことがない人は多く、それだけ可能性は大きいでしょう。

すごく良い取り組みですね。
ショッピングカタログで欲しいものを選ぶという感じになっているふるさと納税とは一線を画し、そこを訪れた方が、寄付をして、返礼品で買い物をしてくれれば、その地域の経済の活性化にもつながるでしょうし、自治体も寄付金で自治体の役に立つようなことにお金が使え、自治体の活性化などにつなげることもでき、通常のふるさと納税もやっているのであれば、訪問後そちらをやってくれる方もいらっしゃるでしょうし、ふるさと納税をしたことがない方が、これを機に他の自治体を含めふるさと納税をするようになれば、自治体にとっても良いでしょうから。

ふるさと納税で旅先で寄付し電子ギフトで即返礼というところがあることについて、どう思われましたか?


固定資産税の評価基準の解釈適用の誤りを指摘し原審に差戻し!

TabisLandによると、2022年9月8日、固定資産課税台帳に登録された土地の価格を巡って審査の申出を棄却する旨の審査決定をした固定資産評価審査委員会の委員に職務上の注意義務違反があったか否かの判断が争われた事件で、最高裁判所(山口厚裁判長)は、登録価格の決定に違法はないとした上で損害賠償請求を棄却した原審(大阪高裁2021年6月11日判決)の判決のうち、損害賠償請求に関する判決の内容を破棄するとともに、損害賠償請求に関する部分についての審理を更に尽くすよう控訴審に差戻しを命じる判決を言い渡しました。

この事件は、ゴルフ場の用に供されている一団の土地に係る固定資産税の納税義務者が、土地課税台帳に登録された各土地の価格を不服として自治体の固定資産評価審査委員会に審査の申出をしたところ、これを棄却する旨の審査決定を受けたことから、価格の適否に関する決定の判断に誤りがあるなどと主張して、自治体を相手に、納税義務者側が適正な時価と主張する価格を超える部分の取消しを求めるとともに、国家賠償法1条1項に基づき弁護士費用相当額等の損害賠償を求めたのが発端となりました。

これに対して、控訴審の大阪高裁が、登録価格の決定に違法はない旨の結論を示すとともに、固定資産評価審査委員会の委員に職務上の注意義務違反があったと認めることもできないと判示して請求を斥けたことから、さらに、その取消しを求めて納税義務者側が上告していたという事案です。

最高裁はまず、この原審の判断を是認できないと判示しました。
その理由として、各土地につき必要な土工事の程度を考慮することなく、丘陵コースの平均的造成費の額を用いて造成費を評定し得るとの見解に立脚した点において、評価基準の解釈適用を誤ったものということができると指摘した上で、そうした見解に立脚して評価基準の解釈適用を誤ったことについて、固定資産評価審査委員会の委員に職務上の注意義務違反が認められないとした控訴審の判断には、国家賠償法1条1項の解釈適用を誤った違法があるとも指摘しました。

その結果、控訴審の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があることから、原審判決のうち、損害賠償請求に関する部分は破棄を免れないと判示した上で、さらに審理を尽くさせるため、控訴審に差し戻しました。

固定資産税の評価は、結構間違っていると言われますが、今回の差戻しは、納税者にとって良い方向ですね。
高裁は、『先例がない』ということで、しりぞけたようですが、お役所の方は、先例がないと仕事ができないということなのでしょうか?
今後、先例を作っていく自治体が増えることを期待したいと思います。
あとは、固定資産税の計算方法はよく分からないので、納税者側でも計算をチェックできるようなもっとシンプルなものにした方が良いのではないかと思っています。

固定資産税の評価基準の解釈適用の誤りを指摘し原審に差戻したことについて、どう思われましたか?


「LINEでふるさと納税」が開始!

Impress Watchによると、LINEは、「LINE」アプリでふるさと納税が可能になる「LINEでふるさと納税」を開始しました。
LINEがさとふると協業の基本合意書を締結し、サービスを提供します。

「LINEでふるさと納税」は、ふるさと納税の仕組みやサービスをより身近なものとして利用できるようにと考えられたサービスです。
LINEのユーザーが利用するだけでなく、各自治体も寄付金の活用報告を公式アカウント上で行なうといったことが可能です。

「LINEでふるさと納税」ではお礼品の検索やふるさと納税の寄付、寄付の履歴の確認、控除額のシミュレーションを利用可能です。
さとふるのWebサイトと連携して寄付金控除の証明書発行やワンストップ特例制度の電子申請も行うことができます。

8月末には、LINE公式アカウントのトーク機能で配送状況の通知機能や、ユーザーに応じたお礼品のおすすめサービスも開始される予定です。

さらに、今後は、オンラインとオフラインを融合し、訪問先で寄付の申し込みをすると、その場でアクティビティなどの「体験型ふるさと納税」を楽しめるサービスの機能拡張を検討中です。
地域とLINEユーザーのつながりを深めるとしています。

6月30日まではキャンペーンも実施されています。
期間中に「LINEでふるさと納税」で寄付をすると、寄付をした日や金額に応じて最大6%相当のPayPayギフトカードがもらえるという内容です。

LINEを使っている方は多いでしょうから、ふるさと納税の裾野を広げるにはいいかもしれませんね。
一方で、ふるさと納税が、寄附というよりは、ますますショッピングという感じになっていくのではないのかという懸念はありますね。

「LINEでふるさと納税」が開始になったことについて、どう思われましたか?


東京都税制調査会がユーチューバーなど念頭に「個人事業税見直し」を提言!

日本経済新聞によると、東京都税制調査会(会長・池上岳彦立教大教授)は、先日、2021年度答申をまとめました。
答申では、個人が事業で得た所得にかかる個人事業税でインターネットを使う新しい業種が考慮されていないとして、「早急に時代に即した見直しをすべきだ」と提言しました。
ユーチューバーやネットで単発の仕事を請け負うギグワーカーを念頭に置いたものです。

個人事業税は都道府県税の一つで、年間290万円を超える事業所得がある個人が納めることになっています。
税率は3~5%で、地方税法は課税対象として物品販売や畜産など70業種を定めています。

答申では「事業形態が著しく多様化しているが、2007年度以後、法定業種は見直されていない」と指摘しています。
事業税の対象と考えられるものでも「法定業種に該当せず課税されない業種がある」としました。

対象業種以外の人も所得税として事業所得に応じた納税はしていますが、所得税は国税のため自治体の収入にはなりません。
東京都税制調査会は、先日、答申を小池百合子知事に手渡しました。
地方税法を所管する総務省にも送付します。

個人事業税ってあまり取り上げられることがありませんが、業種によってかかったり、かからなかったりしますし、税率も業種によって異なるため、不平等な税金のように感じます。
個人事業税は、事業を展開するうえで行政サービスを利用していると考えられることから、行政経費の一部を負担するという趣旨だと思いますので、業種によって異なるのは疑問を感じますし、異なるとしても業種ごとに明確な数値を出せないと思いますし、事業で稼ぐと当然に所得が多くなり、住民税も多くなるため、所得に応じた負担はしているのではないかと思いますし、290万円という免税点がありますが、所得の多さと受けている行政サービスは必ずしも比例しないと思われるので、廃止するか、大多数の方が納得できるように根本的なところから見直す必要があるのではないかと考えます。

東京都税制調査会がユーチューバーなど念頭に「個人事業税見直し」を提言したことについて、どう思われましたか?


不動産の評価ミスによる過大課税の損害賠償請求を巡り最高裁判所が初判断!

不動産評価の誤りで固定資産税を納めすぎた場合、その損害賠償請求ができなくなる期間はいつから始まるのかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁判所第3小法廷(宇賀克也裁判長)は「毎年度の納税通知書が交付された時から始まる」との初判断を示しました。
判決は2020年3月24日で、裁判官4人全員一致の意見でした。

民法は不法行為から20年たつと賠償請求権がなくなる「除斥期間」を定めています。
今回の訴訟ではその起算点となる「不法行為の時」がいつなのかが争われていました。
不動産評価の誤りが発覚するケースは多くはありませんが、建築から長期間過ぎた後に評価ミスが明らかになった場合でも、不動産の所有者は払いすぎた税金の一部を取り戻せる可能性があります。

原告は1980年代に建築された建物を持つ東京都内の一般社団法人です。
建築当初の誤った不動産評価に基づき、固定資産税などを毎年過大に課されたとして、東京都に納めすぎた税金に相当する額の賠償を求めて2013年に提訴しました。
二審判決は建築当初に建物の価格の評価ミスをした時点から除斥期間が始まるとして、訴えを退けていました。

最高裁判所第3小法廷は判決で、「不動産評価を誤った時点では誰が損害を受けるかが不確定で、誤りは後から修正される可能性もある」と指摘しました。
誤りが修正されないまま所有者に納税通知書が交付された時点で初めて具体的な損害が発生するとして、各年度の納税通知書が所有者に交付された時点で除斥期間が始まると判断したのです。

その上で、原告の請求権の一部は提訴時点で除斥期間が経過していない可能性があるとして二審判決を破棄し、審理を東京高等裁判所に差し戻しました。

2020年3月24日はほぼ同じ争点の別訴訟の上告審判決もあり、最高裁判所第3小法廷は同様の判断を示して審理を大阪高等裁判所に差し戻した。

2020年3月24日は、これ以外にも『取引相場のない株式の評価』の判決もありましたし、歴史に残る日になりましたね。
固定資産税は、市町村などが勝手に計算して、納税者に伝え、納税者は疑いもなく納税するという賦課課税制度を取っていますので、『最初に間違ったとき』ではなく、『各年度の納税通知書が所有者に交付された時点』というのは、当然の結果だとは思いますが、長期間に渡り争っていただいてありがたいなぁと思います。
最高裁判所の判決は、国にやさしく、地方に厳しいという意見もあるようですが、良い判決だと思いました。

不動産の評価ミスによる過大課税の損害賠償請求を巡り最高裁判所が初判断を下したことについて、どう思われましたか?


3万人から税金取り過ぎの大阪市「20年たったら返さない」が覆る公算強まる!

行政が違法行為をしておいて「20年たったから賠償しないもんね」なんて、あなたは許せますか?
大阪市は、長年にわたり固定資産税を取り過ぎていたとして、約3万人に総額約16億円を返還すると先日発表しました。
ところが返還額が3倍前後に膨らむ可能性が出てきたのです。
「20年以上前に建てられた建物については賠償責任が及ばない」という大阪市の主張が、最高裁で覆される公算が強まったからです。
大阪市が敗訴した場合、返還額は40億円から50億円ほどに達すると原告側は試算しています。

事の発端は、今をさかのぼること42年前です。
1978年(昭和53年)、大阪市は市内のビルについて、国の規準とは別の独自の規準に基づいて評価額を決め、固定資産税を課税することにしました。
大阪市は地盤が軟弱なところが多く、ビルは多数の杭を使って建てることが多いため、算定方法を変えたといいます。
これによって税額は大きくなります。

この独自基準が国の基準と違うとは普通の市民にはわかりませんが、たまたまある建物の所有者が専門家にチェックを依頼して違法性に初めて気づきました。
そこで「税金の取り過ぎだ」と返還を求めましたが、大阪市の担当者は「独自規準は違法ではない。計算間違いがあっても返す必要はない」と、けんもほろろの応対だったといいます。

そこで所有者は6年前、大阪市に賠償を求めて裁判を起こしました。
最高裁まで争った結果、独自規準の違法性が認められて、2019年の暮れに大阪市の敗訴が確定し、所有者に292万円が支払われました。

これを受けて大阪市は、先日今後の対応を発表しました。
同様の規準で課税された建物が約6,000棟あるとして、約3万人の所有者を対象に固定資産税の取り過ぎ分を返還する方針を明らかにしました。
返還総額は約16億円に上ると試算しています。

ところが、同じように独自基準に基づく固定資産税を巡り大阪市を訴えた裁判はもう1件あるのです。
こちらは一審と二審で原告の訴えが退けられています。
それは、この建物が建てられて最初に固定資産税が算定されたのが20年以上前だったからです。
不法行為があってから20年をすぎると請求権がなくなる「除斥」という民法の規定に基づき、原告に請求権はなくなったという大阪市の主張が認められたのです。

これに対し原告は「固定資産税は完成時だけではなく毎年課税されるのだから、違法な規準に基づく不法な課税が毎年行われ続けてきた。だから除斥は適用されない」と主張し、最高裁に上告しました。

上告を受けて最高裁は、2020年2月25日、双方の主張を聞く弁論を開きました。
最高裁は、元の判決を見直さずに上告を退ける場合は弁論を開かず、いきなり判決や決定を出します。
逆に弁論を開く場合は、何らかの形で二審の判決を見直すのが通例です。

今回の場合は「除斥により請求権はなくなった」という大阪市の主張を認めた二審判決を見直し、「除斥は適用されない」という原告の訴えを認め、高裁に差し戻す公算が強いと原告側弁護士は見ています。

大阪市が先日発表した返還額の試算は、20年以上前に建てられた建物には除斥が適用されて賠償の対象にならないことを前提にしています。
もしも最終的に原告側が勝訴すれば、20年以上前の建物にも同様の返還を行わざるを得ません。
原告側の試算では、その総額は大阪市の試算の3倍前後、40億円から50億円に達するといいます。
さらに再算定や返還事務にあたる市の職員の業務負担も膨大なものになると見られます。

これほどの大問題を大阪市はどうしてこれまで放置してきたのでしょう?
除斥を盾に納税者に誠実に対応してこなかったツケが傷口を広げたと言えるのではないでしょうか?
大阪市課税課は「判決の前でもあり、今日の時点ではコメントはできない」と話しています。

注目の最高裁判決は2020年3月24日、最高裁判所で言い渡されます。

固定資産税は、市町村から通知がきて支払うもの(いわゆる賦課課税制度)ですから、納税者は通常、何ら疑うことなく、正しいものだろうと考えて納付すると思います。
完全に、ミスがあるということは市町村側のミスということですから、時効とかを主張すべきではないと個人的には思いますね。
僕自身、税理士もやっていますが、固定資産税については恥ずかしながら詳しくないですし、決定する市町村側も、それなりの知識が必要だと思いますし、現場もきちんと確認する必要があるのではないかと思います。
そのような中、数年で異動になるということは、そのたびに素人の方が入ってくるということだと思いますので、業務的になかなか厳しいのではないかと思います。
以前から、成功報酬で固定資産税の見直しをやっている税理士がいるように聞いていますが、市長村側も税理士も納税者も固定資産税に関する知識を高めていかないと、今回の大阪市のような事例はたくさん出てくるのではないかと思います。

3万人から税金取り過ぎの大阪市「20年たったら返さない」が覆る公算強まっていることについて、どう思われましたか?


ふるさと納税から除外された泉佐野市を再検討へ!

 総務省がふるさと納税の新制度から大阪府泉佐野市を除外したことをめぐり、国の第三者機関「国地方係争処理委員会(係争委)」(委員長・富越和厚元東京高裁長官)は、判断を再検討するよう総務相に勧告することを決めたようです。
係争委が自治体に対する国の政策判断の見直しを求めるのは初めてだそうです。

総務相は今後、勧告から30日以内に再検討の結果と理由を同市に伝えることになります。
除外の判断が覆らない場合、泉佐野市は高裁に提訴できます。

ふるさと納税の返礼品を巡っては、2019年6月、法律で、寄付額の3割以下の地場産品に限ると定められました。
これに先立ち、総務省は2018年秋、ギフト券などで多額の寄付を集める自治体に見直しを求めました。
泉佐野市は「閉店キャンペーン」を展開し、制度改正前の駆け込み需要の取り込みに走りました。

こうした振る舞いが総務省の態度を硬化させました。
総務省は新制度の対象を選定するに当たり、「2018年11月から19年3月までの寄付募集について、他自治体に多大な影響を与えていない」との条件を設定しました。
泉佐野市を含む4市町が制度の対象外となりました。

係争委では、この除外理由が妥当かどうかが最大の争点でしたが、富越委員長は会見で、新制度がスタートした後に不適切な取り組みをしたかどうかで判断すべきだと強調しました。
「泉佐野市の寄付集めの手法が是正を求めるべき状況にあったことは理解している」と述べつつも、「(新制度の根拠となる)改正地方税法の目的は、過去の行為を罰することではない」と指摘しました。

国地方係争処理委員会は、地方分権一括法に基づき、2000年4月に当時の総理府(現在の総務省)に設置されました。
地方自治体は、国の関与に不服がある場合に、審査を申し出ることができます。
申し出から90日以内に、5人の委員が結論を出します。
勧告が出れば、国は必要な措置を講じる義務があります。

国と地方の関係を対等にすることを目指す改革の一環として導入された仕組みですが、これまでは十分に機能していたとは言い難い状況です。
訴える資格がないなどとして、そもそも申し出を審査の対象とせず、自治体を門前払いすることが多かったようです。

それだけに今回、踏み込んだ決定を下したことに驚きが広がっているようです。
地方関係者は「さすがに総務省のやり方が強引すぎたということだろう。泉佐野市の除外について、心情的には多くの自治体が支持しているが、法律にはのっとらないといけない」と話しています。

ただし、新制度がスタートする直前の2019年4~5月の2か月間に泉佐野市が集めた寄付額は、185億2,150万円に上り、全国最多だった2018年度1年間の約4割にも相当する水準です。
通知に従った多くの自治体の間には不公平感も残るなか、総務省も安易に矛を収めることはできないでしょう。
両者の対立が収束するかは、依然として不透明です。

制度が存在し、税理士という職業柄、ふるさと納税をされている方の確定申告のお手伝いをさせていただくこともあり、僕もふるさと納税を数年前から毎年していますが、元々、制度の不備があると思っていますし、このBLOGでも何度も書いています。
よって、制度を0ベースで見直せば良いと思いますが、制度の不備を認めたくないのか、総務省が強引に進めたので、今回の問題に発展していると思います。
法人版のふるさと納税もあまり使われておらず、変えようとしているようですが、まずは、こちらを根本的なところから変えないといけないしょうね。
総務相がどういった答えを出すか楽しみですね。

ふるさと納税から除外された泉佐野市を再検討することについて、どう思われましたか?


「ふるさと納税バブル」で一番儲けたのは誰か?

 泉佐野市は「ふるさと納税閉店セール」を展開中ですが、結局、この制度では誰が最も得をしたのでしょうか?
東洋経済オンラインによると、先日、大阪府泉佐野市のふるさと納税制度による2018年度の寄付額がなんと約497億円に達する見通しと報道されました。
2017年度に全国でトップだったときの135億円に比べて約3.7倍となる、大きな金額です。
泉佐野市の一般会計予算は約517億円ですから、実に一般会計予算に匹敵する寄付金を集めたことになります。

ふるさと納税はワンストップ納税、控除条件の拡大などによって一気に拡大し、2018年度には4,000億円を超えたと推定されています。
総務省は泉佐野市の取り組みを好ましくない事例として位置づけ、異例の指導に入り、すでに「特別交付税減額」という措置を2019年3月に行いました。
泉佐野市への交付税額は昨年度比1億9,500万円減の6,200万円となっていますが、別途約497億円を集めたわけですから、痛くもかゆくもないでしょう。

ふるさと納税という仕組みは、当初から「納税者」「自治体」「返礼品納入業者」のいずれも「やったもの勝ち」でした。
高額納税者ほど得をし、ルールを逸脱した自治体のほうが得をし、大量の返礼品ニーズに対応できる納入業者のほうが得をします。
一方、返礼品率を常識の範囲に留める自治体、所得が低くふるさと納税を活用できない人、返礼品に採用されない業者が実質的に損をするという税制としては当初から歪んだ構造でした。

早期に改正を行う必要がありましたが、返礼品競争は過熱しすぎるほど過熱し、ようやく今回の規制となったわけです。

数年にわたり、国は「地方自治体に良識を求める」という極めて甘い運用をやり、制度改正を先送りにしつつ、法的拘束力もない指導のみで、数年間返礼品競争を実質的に放置したに等しく、大変残念なことでした。
全国各地の返礼品業者は、今後少なくとも返礼率の低下、個別自治体によってはふるさと納税額の大幅低下などによって少なからず影響を受けることになります。
また、自治体も、ふるさと納税の勝ち組自治体とされたところほど、歳入減少の影響を受けることになるでしょう。

まさに制度改正を迎える2019年は、ふるさと納税の「逆噴射」が地方を襲うと言えます。
その影響は誤った競争環境での勝ち組とされた自治体ほど大きくなるのは必至です。

6月からは国が3つの基準を設け新制度がスタートし、国の審査を経た自治体しか税制優遇の対象にしないことになります。
3つの基準とは、①寄付募集の適正な実施、②返礼品の調達費が寄付額の30%以下、③返礼品は地場産品に限定というもので、泉佐野市など「従来の返礼品競争の勝ち組たち」の認定は厳しいというのが多くの見方となっています。

ふるさと納税の大きな問題は、国と地方を併せた税収が拡大するのではなく、返礼品や自治体の人件費など含めて実際には税収総額は減少するということです。

今度は国が細かな審査を経て認定をするしない、といったようなやりとりが追加発生します。
さらに国と地方にさらに業務コストが上乗せされるため、ふるさと納税は国と地方を連結すれば、実際のところは返礼品調達で3割の経費、サイト運営や配送料といった外注費、国と地方などの業務管理にかるコストが増大し、結果としてその分公共サービスに回す財源が減少します。
約4,000億円のふるさと納税総額は、結局公共サービス以外に大きく使われていることを忘れてはいけません。

それではふるさと納税で最も儲けたのはどこか?といえば、サイト運営者やアマゾンと言えるでしょう。

雨後の筍のように乱立するふるさと納税サイトについては、テレビCMを見た方も多くいるのではないでしょうか?
東海テレビの調査によると、東海地方125自治体へのアンケート調査によると全体流通額の10%程度が運営費として支払われたとされます。
ということは、全国で約4,000億円のふるさと納税市場において、約400億円がサイト運営費として支払われたと推定できます。

さらに、最近では各社ともサイトで目立つような広告枠の販売に力を入れており、自治体はわざわざ広告枠を追加で購入して宣伝をしようとしています。
今後返礼品率が抑えられるため、ふるさと納税の主戦場は広告宣伝とも言われています。
このようにふるさと納税を獲得するために、また税金で広告枠をバンバン買うという、まったくよくわからない構造が発生しています。

このような中、ふるさと納税サイト老舗であり、返礼品数No.1とするふるさとチョイスを運営するトラストバンク社は2018年、東証1部上場企業であるチェンジという会社が48億円で買収しています。
全国の自治体との営業チャネルとサイト運営の収益性が評価された結果と言え、それだけ儲かるビジネスになっているということです。

さらに隠れた勝者はアメリカのアマゾンです。
同社のグループは、日本国内だけでも1兆円を優に超える売り上げを有しながら、納税金額は2017年にはたった11億円程度と事業規模に対してあまり日本に納税しないことで有名です。
そのような中、ふるさと納税サイトの各社は2018年末に寄付額の一定率をアマゾンギフトでプレゼントするキャンペーン競争を展開していました。
泉佐野市に至っては、独自に100億円分のアマゾンギフトをプレゼントするキャンペーンを展開して話題になりました。

あまり日本で納税しないアマゾンに、日本の税収からアマゾンに100億円を超える金額が流れるという冗談にもならないことが起きたわけです。
国と地方が争っているうちに、いちばん税金からまとまった収入を得たのがアマゾンであり、漁夫の利とは言ったものです。
もはや笑うしかありません。

真のふるさと納税の勝者は納税者でも、地方生産者でも、自治体でもなく、手数料で着実に儲かるサイト運営者であり、国内納税額より多額の収入を得たアマゾンだったと言えるでしょう。

前述のとおり、ふるさと納税はこれから国の審査で規制強化を行いつつ継続しようというわけですが、はたして、多額の行政コストをかけ、公共サービスに利用できる財源を国と地方で減らしてまでやり続けるだけの意味のある制度なのでしょうか?

そもそも、自治体は、税金を財源にして無料同然で配る返礼品で集めるような一過性のお金で経営することなどありえないはずです。
しっかり地元の農林水産業、観光産業などのリアル経済を成長させ、そうした経済に即して税収を稼ぎつつ、その範囲で自治体を持続可能な形で経営するというのがあるべき姿のはずです。
そのために必要な財源移譲、独自税制に関する自由を国に求めるべきです。

一方、国も意味不明で誤った予算獲得競争を煽るべきではありません。
もっと地方への財源移譲を推進して、自治体が一過性の投機的な資金集めではなく、地に足の着いた地域経済と財政に向けた適切な投資の視点を持てるよう、より大きな都市経営を意識した地方自治にインセンティブがあるよう制度改正と向き合うべきです。
今回のような、特別交付金減額などという懲罰的なやり方をしたり、逆に国の言うことを聞けば認定をするといったようなやり方は、ますます地方の自立性を失わせ、国まかせの財政運営になっていくでしょう。

誤った競争は誤った結果を生み出します。
今回の騒動が、ふるさと納税頼みではない、真の地方の経済財政のあり方を探る転機になることを期待します。

僕は『ふるさと納税』をしていますが、制度として認められているからであって、個人的には、制度として失敗だと思っています。
『ふるさと』とか『地域の活性化』などを考えるのであれば、寄附できる地方を過去に住民票があったところとかに限るべきだと思いますし、返礼品は不要だと思います。
この記事の中に出てくる『ふるさとチョイス』を僕も使っていますが、ここに限らず『ふるさと納税』関連のサイトを使ったことのある方は分かると思いますが、完全なショッピングサイトであり、市町村がどこかは問題ではなく、自分の欲しいものがあるかどうかで『ふるさと納税』先を選んでいる方が多いのではないかと思います。
それゆえ、『ふるさと納税』はゼロベースで見直したほうが良いと考えています。

「ふるさと納税バブル」で一番儲けたのは誰か?について、どう思われましたか?


愛知県碧南へきなん市がふるさと納税を勧誘した都内の税理士に謝礼10%!

10日(水)

 愛知県碧南市が8月末以降、東京都内の税理士に、碧南市へのふるさと納税を知人や顧客に勧めてくれれば、謝礼として寄付額の10%相当の現金を支払うと協力を依頼する文書計4,000通を送っていたことが、先日分かったようです。
総務省は、ふるさと納税の制度の趣旨に合わず「不適切」として文書の撤回を要請し、碧南市9月下旬の追加発送を取りやめました。

総務省の担当者は「寄付は自発的にするもの」と指摘し、「紹介者に謝礼を支払うという自治体は聞いたことがない」と話しています。

一方、碧南市の担当者は「ふるさと納税の手続きができるインターネット上の仲介サイトにも、手数料として寄付額の10%程度を支払っており、同じ感覚で試行的に企画した」と説明しています。
「違法性はない」として、既に送付した文書に絡んで紹介による寄付があれば、謝礼を支払うとしています。

これまで税理士側から問い合わせが約20件あったようですが、謝礼を支払った事例はないそうです。

碧南市や総務省によると、文書では「愛知県内のふるさと納税件数第一位」として、うなぎやしらすなど返礼品が百種類以上あり、寄付金を地元のベンチャー企業支援に活用している点をPRしています。

大都市圏に広める狙いで都内の税理士事務所に発送したところ、9月に文書を把握した総務省が愛知県を通じて碧南市に指摘しました。
碧南市は926日に追加で発送予定だった文書の廃棄を決めました。

自治体も『ふるさと納税』集めに必死ですね。
確かに、インターネット上の仲介サイトにも手数料を支払っているので、それと大差はないように思いますね。
ある意味、仲介サイトのほうが、ショッピングのような感じで寄付先を選ぶことになるので、『ふるさと納税』の理念に反するような気はしますが。
ちなみに、総務省は、以下の3つの意義があるとしています。

 ● 第一に、納税者が寄附先を選択する制度であり、選択するからこそ、その使われ方を考えるきっかけとなる制度であること。
それは、税に対する意識が高まり、納税の大切さを自分ごととしてとらえる貴重な機会になります。
 ● 第二に、生まれ故郷はもちろん、お世話になった地域に、これから応援したい地域へも力になれる制度であること。
それは、人を育て、自然を守る、地方の環境を育む支援になります。
 ● 第三に、自治体が国民に取組をアピールすることでふるさと納税を呼びかけ、自治体間の競争が進むこと。
それは、選んでもらうに相応しい、地域のあり方をあらためて考えるきっかけへとつながります。

3つの意義のためには、『3割ルール』を徹底するのではなく、根本的にところから変える必要があるのではないかと思いますね。

愛知県碧南市がふるさと納税を勧誘した都内の税理士に謝礼10%を支払うことについて、どう思われましたか?


ふるさと納税ルール変更に自治体が悲鳴!

 実質自己負担2,000円で全国各地の自治体から豪華な返礼品を受け取れる「ふるさと納税」は、返礼品競争に拍車がかかり、ブームが過熱していましたが、先日ついに総務省から「待った」がかかり、大きな曲がり角を迎えています。
しかしながら、そんな状況下でもまだ賢く利用できる術はないのでしょうか?

地方創生の一環として整備されてきた「ふるさと納税」ですが、規制強化の動きが加速しています。
全国各地の自治体からは、怒りや戸惑いの声が噴出しているようです。

2017年度、町税の税収25億円を大きく上回る72億円の寄付金を集めた佐賀県みやき町の末安伸之町長の訴えは切実です。
「ふるさと納税を通じた寄付によって給食費や医療費の無料化、新たな保育所の整備などを進めていたので、寄付が減れば町の財政を直撃します。せっかく地方が独自の取り組みで自立しようとしてきたのに、国はわかっていない」

野田聖子前総務大臣は、911日の記者会見で、一部自治体が高額な返礼品で多額の寄付を集めていることについて「制度そのものが否定される不幸な結果を招く」として、返礼品を寄付額の3割以下の地場産品に限定しました。
違反した自治体は制度から除外し、寄付しても税の優遇措置が受けられなくなるよう、来年の通常国会に地方税法改正案を提出して規制強化を目指す方針を打ち出しました。

2007年に創設されたふるさと納税は故郷や応援したい自治体に寄付すると返礼品がもらえるうえ、所得税・住民税の還付・控除が受けられて、実質的な自己負担は2,000円で済むことから、ブームと化してきた(還付・控除の上限額は所得などによって異なります。)。
一方、寄付金集めに走る一部の自治体は地場産品とは思えない高額返礼品を掲げて競うようになり、総務省は「3割ルール」「地場産品ルール」を守るよう20174月に通知しました。
しかしながら、それに従わない自治体が多かったことから、総務省は今回の大臣会見と同時に調査結果を公表しました。

そこでは、91日時点で「3割ルール」に違反している246自治体(全体の約14%)を実名で公表し、名指しされた自治体では混乱が相次いでいます。

佐賀牛のももスライス500g(寄付額1万円)や家電製品などを返礼品としてきた前出のみやき町もその一つです。

「肉の加工工場では設備投資や人員増をすでに進めている業者もいるのに、急すぎる見直しでは混乱を招くばかり。家電製品はすでに取り下げましたが、これはもともと、大手の家電量販店の進出で地元の電機店が困っているので、返礼品を出荷してもらえるよう手を差し伸べる試みだった。このままでは地元の店は潰れますよ!」(末安町長)

豚肉切り落とし5kg(寄付額1万円)などを用意する宮崎県都城市では、返礼品を供する約90の企業で構成される都城市ふるさと納税振興協議会から困惑の声が漏れています。

「急増する寄付者の期待に応えられるように、設備投資も人員も増やして量産体制をとっていますが、規制が厳しくなれば、連鎖倒産も避けられない。国の方針がコロコロ変わると困るのは、僕ら現場です」

個人的には、ふるさと納税をしていますが、遅かれ早かれ改正されると思っていましたし、特定の企業などの製品や商品を扱うのはどうなのかなぁと思っていました。
よって、みやき町長や宮崎県都城市の納税振興協議会のコメントは、どうなのかなぁ?と感じます。
一方で、『3割ルール』の中で、知恵を出し合って寄付金を集めればよいと思いますし、もう少し簡単に『ふるさと納税』が行える仕組みを作り、『ふるさと納税』をする人数を増やしていけば良いのではないかと思います。

ふるさと納税ルール変更に自治体が悲鳴をあげていることについて、どう思われましたか?


ふるさと納税「反抗自治体」を公表した総務省vs自治体の神経戦!

 このブログでも、先日書きましたが、国の方針に従おうとせず、見直す意向もないのはこの自治体ですと、総務省は20187月に、いまだ返礼品競争が横行しているふるさと納税をめぐって、(1)返礼割合が3割超、(2)地場産品ではない返礼品を送付している、(3)20188月までに見直す意向がないなどとして、大阪府泉佐野市や佐賀県みやき町など12の自治体名を公表しました。

20174月以降、総務省が自治体への通知や記者会見を通じて、高額な返礼品などの自粛を幾度となく要請しているにもかかわらず、反抗する自治体に対してとうとうしびれを切らした格好です。

名指しされた12の自治体は、さぞ戦々恐々としているかと思いきや、各担当者から懸念として聞こえてくるのは、意外にも自民党の総裁選の動向と東京都目黒区の取り組みについてだったようです。

一体どういうことでしょうか?
一つ目の自民党の総裁選について自治体が最も気をもんでいるのは、総裁選を経て政権が代わることによって、菅義偉官房長官が閣外に放り出されることだそうです。

菅氏はふるさと納税の“生みの親”であり、制度拡充に際して反対論を唱えた総務省の局長を退任に追い込むほど、思い入れが強いそうです。
過熱する返礼品競争を時に黙認するような姿勢を取り、自治体の強力な後ろ盾になっているわけです。

総務省は、ふるさと納税に関わる普通交付税措置や特別交付税を使って、名指しした自治体を実質的に締め上げることは制度上可能ですが、菅氏が閣僚として目を光らせている間は、手を出しにくいことを自治体はよく理解しているようです。

二つ目の目黒区の取り組みとは、20188月からふるさと納税の返礼品として、人気音楽グループ「EXILE」のTシャツやパーカなど関連グッズを用意すると発表したことです。

目黒区内に事務所やスタジオを構えており、紛れもない地場産品だと位置付けているわけですが、これは返礼品競争が過熱する中で、一番危惧していた事態ともいえます。

財政力の高い都市部の自治体が、企業の本社や事業所があることを理由に豊富な資金で魅力的な返礼品をかき集めれば、地方の自治体には当然ながら勝ち目はありません。

目黒区以外にも、これまでふるさと納税による税収減にじっと耐えてきた都市部の自治体が、次々に本格参入することになれば、地方にもっとお金(税源)を還流させるという趣旨で始まった制度が、逆回転しかねません。
菅氏に引導を渡された局長が、反対論を唱える中で最も危惧していたのも、まさに都市部の自治体の反撃による寄付金の「都心回帰」でした。
今後もし都心回帰の流れが加速したとき、名指しされた自治体が税収減で悲鳴を上げたところで、耳を傾けてくれる人たちは果たしているのでしょうか?

ふるさと納税については、このブログで何度も述べていますが、そろそろ根本的なところから見直す時期に来ていますね。
特定の政治家の影響を受ける制度というのもどうかと思いますね。
以前から気にはなっているのですが、返礼品に特定の企業のものを使うというのもどうなのかなぁと思っています。
本来は、その地域の名産などを使うべきであり、特定の企業のものを使うものではないかと思っています。

ふるさと納税「反抗自治体」を公表した総務省vs自治体の神経戦が行われていることについて、どう思われましたか?


ふるさと納税に関し「国に反逆」した12自治体を初公表!

 弁護士ドットコムによると、総務省は、先日、2017年度のふるさと納税の実績を発表しました。
 それによると、自治体が受け入れた額は3,653億円で過去最高で、2016年度(2,844億円)の約1.28倍に増加しました。
<自治体別>
 自治体別では、鹿児島産のうなぎや信州の桃、高級ビールなど地場産品以外の返礼品も大胆にそろえる大阪府泉佐野市が135億円で最も多い額を集めました。
 総務省によると、受け入れ額が多い自治体の2位から10位は、以下のとおりです。
 ・2位 宮崎県都農町(79億円)
 ・3位 宮崎県都城市(74億円)
 ・4位 佐賀県みやき町(72億円)
 ・5位 佐賀県上峰町(66億円)
 ・6位 和歌山県湯浅町(49億円)
 ・7位 佐賀県唐津市(43億円)
 ・8位 北海道根室市(39億円)
 ・9位 高知県奈半利町(39億円)
 ・10位 静岡県藤枝市(37億円)
<「通知に従う気なし」の自治体>
 一方、総務省は自治体に対する通知で、ふるさと納税をした人に対する返礼品について、原則として地場産品とすることや調達価格を3割以下におさえることを求めています。
 法的に従う義務はありませんが、通知への自治体側の対応状況(20186月時点)を総務省がまとめたところ、以下の自治体は「20188月までに見直す意向がない」ことがわかったようです。
 ・茨城県境町(21億円)
 ・岐阜県関市(14億円)
 ・静岡県小山町(27億円)
 ・滋賀県近江八幡市(17億円)
 ・大阪府泉佐野市(135億円)
 ・福岡県宗像市(15億円)
 ・福岡県上毛町(12億円)
 ・佐賀県唐津市(43億円)
 ・佐賀県嬉野市(26億円)
 ・佐賀県基山町(10億円)
 ・佐賀県みやき町(72億円)
 ・大分県佐伯市(13億円)
 あえて、通知に従わない自治体リストを明らかにするあたり、過剰な返礼品競争に歯止めをかけたい総務省が「引き締め」を狙っていることがうかがえます。
 総務省市町村税課によると、こうしたリストを公表するのは初めてだそうです。
 ちなみに、上記の従わない自治体リストは、2017年度のふるさと納税額が10億円以上の自治体に限っています。
 僕もそうですが、返礼品でふるさと納税先を選んでいる方が多いと思いますので、通知に従うと、ふるさと納税額が減り、従わないと、たくさん集まるといった状況になり、地方自治体としても頭を悩ますところだと思います。
 やはり、返礼割合の上限を決めておく、地元の品に限定する、ゆかりのある地方自治体のみにするなど、根本的なところから見直さないと、ふるさと納税に地方自治体が振り回されてしまうことになるのではないかと危惧します。
 ふるさと納税に関し「国に反逆」した12自治体を初公表したことについて、どう思われましたか?

ふるさと納税は返礼品抑制でも伸び3,000億円が視野に!

 ふるさと納税が返礼品の抑制が広がるなかでも増えているようです。
 日本経済新聞が全国814市区を調査したところ、6割が2017年度の寄付額が増えると見込んでいるようです。
 市区分だけでも2014億円と前年度より10%伸びており、都道府県や町村分を含めると3,000億円の大台を突破する勢いとなっています。
 自治体の歳入としては、ガソリン税に匹敵する規模で、主要な収入源になってきているようです。
 2017年度の自治体別の増額幅をみると、最も多かったのは1億円未満で全体の45%を占めます。
 5億円以上は3%にとどまっており、1億~5億円未満が11%でした。
 ふるさと納税が特定の自治体に集中するのではなく、利用の裾野が広がり多くの自治体で厚みを増している構図が浮かび上がります。

総務省によると、
2016年度の実績は2,844億円です。
 市区の合計額はふるさと納税全体の64%を占めていました。
 都道府県は1%で、町村は35%でした。
 市区と町村の伸び率はこれまでほぼ同じ水準で推移しており、2017年度は全国の総額で3,000億円の大台を超える見通しです。

総務省は、
20174月に資産性の高い返礼品などを自粛し、返礼割合も3割以下に抑えるよう各自治体に通知しました。
 20184月には返礼品の見直しの徹底を改めて求める追加の通知を出しています。
 通知後も高い返礼割合の自治体は残っていますが、集め方や使い道の工夫が広がっているようです。 北海道夕張市は、あらかじめ使途を明示しました。 インターネットで不特定多数の人から少額の寄付を募るクラウドファンディングの手法を採用し、少子化に悩んでいた地元の高校を救うプロジェクトなどが共感を呼び、寄付額が3,000万円増えました。 青森県弘前市は、重要文化財である弘前城の石垣修理や弘前公園の桜の管理といった街づくりに参加できる仕組みが人気を集め、前年度より16,000万円上積みしました。
 「高額」の返礼品だけでなく、幅広いアイデアが寄付を押し上げているようです。

一方で、
2016年度にトップ30だった市区のうち、6割が2017年度は減少すると見込んでいます。
 家電を返礼品から外した長野県伊那市(2016年度2位)は66億円減少し、パソコンの返礼品をやめた山形県米沢市(同5位)も17億円減りました。 ただし、全体では、2017年度も2016年度より10%伸びる見通しです。
 上位の減少分を幅広い自治体の増加分でカバーしている形になっています。 自治体の最大の歳入は、約4割を占める地方税です。
 2016年度は約39兆円でしたが、人口減時代を迎え今後の大幅な増収は見込みにくくなっています。
 3,000億円規模の歳入は自治体にとって、ガソリン税や自動車重量税の地方分と並ぶ規模になります。
 ふるさと納税が地方税の収入を上回る例も出ており、自治体の「財源」としての存在感は高まっています。 2016年度首位の宮崎県都城市を抑え、2017年度の見込み額でトップになったのは大阪府泉佐野市(同6位)でした。
 関東、関西を中心に約130億円を集め、2016年度より約95億円増えました。
 ふるさと納税の額は、同市の2016年度地方税収入の約6割にあたります。
 返礼品を大幅に増やして、1,000以上を用意しました。
 黒毛和牛などが人気で、3月までは宝飾品や自転車もそろえていました。
 返礼割合は2017年度で約4割と総務省が求める基準より高かったですが、2018年度は約3割まで下げる方針です。 一方、税収が「流出」している自治体からは不満の声も漏れます。
 東京23区では、2016年度だけで386億円が流出しています。
 世田谷区では、52億円も減りました。
 自治体によっては「既存事業や新規の事業計画に影響が出る可能性がある」と懸念するところもあるようです。 なお、この調査は、2月下旬から4月下旬に実施し、802の市区から回答を得ました。
 ふるさと納税とは、生まれ育った故郷や応援したい自治体に寄付できる制度です。
 納税者が税の使い道に関心を持ったり、寄付を受けた地域を活性化させたりする目的で2008年度に導入されました。
 寄付額から2,000円を差し引いた金額(上限あり)が所得税と個人住民税から控除されます。
 2015年度から控除上限額を2倍に引き上げ、確定申告せずに税額控除の手続きができる特例制度を導入して利用が広がりました。 本来の趣旨からはズレているんでしょうが、制度がありますし、税理士という職業柄か、ここ数年毎年ふるさと納税をしています。
 もちろん、僕自身もらえるものから寄附する先を選んでいますし、そのような方が多いのではないかと思われます。
 本来、返礼品目的の制度ではなく、東京の23区などは不利だと思いますので、根本的に制度を見直す時期には来ているのではないかと思っています。 ふるさと納税は返礼品抑制でも伸び3,000億円が視野に入ったことについて、どう思われましたか?

公示地価にダマされるな!

 国土交通省が20183月末に発表した201811日時点の公示地価は、商業・工業・住宅の全用途で0.7%のプラスでした。
 地価上昇は3年連続で、これはバブル崩壊の1992年以降で初めてのことだそうです。
 驚くのは、外資マネーが流入して再開発が活発な大都市圏だけではなく、地方圏平均でも商業地が0.5%とわずかながら、26年ぶりに上昇に転じたことです。
 新聞各紙も「地価上昇が全国的に波及、脱・資産デフレが進む」などと報じていますが、はたして本当なのでしょうか?
 ダイヤモンド・ザイによると、その背景に迫ると、不動産鑑定士がお客さんの自治体に忖度して公示地価が決まる実態が見えてきたようです。
 2018年の公示地価で、上昇率ベスト3を独占したのは、北海道倶知安(くっちゃん)町で、スキーリゾートが人気のニセコ地区は、商業地も住宅地もプラス30%を超えました。
 オーストラリア人を中心とする外国人観光客が押し寄せるニセコ地区は、スキー場に隣接する住宅地だけではなく、JR倶知安駅周辺の商業地にも地価上昇が波及しました。
 2017年の訪日客数は、2,869万人と過去最高を記録しました。
 地方圏の商業地の上昇を牽引しているのも、外国人観光客の増加で店舗やホテル需要が高まっている地方都市なのです。
 それらの恩恵を受けている4市(札幌市・仙台市・広島市・福岡市)だけを取り上げると、前年との平均変動率は7.9%ものプラスになります。
 しかしながら、ほとんどの地方都市はそんな活況とは無縁でしょう。
 人口流出・高齢化にあえぎ、住宅地は空き家が続出、駅前立地がシャッター通りと化している街も少なくありません。
 茨城県は、同じ関東でも13県とは違い、“地盤沈下”が激しくなっています。
 日立市に向かう国道6号沿いは閉鎖したドライブイン、飲食店、ガソリンスタンドなどが生い茂った草に覆われ、寂しい風景が続きます。
 散歩に出れば、月ごとに増える空き家、駅前は土日なのにシャッターを閉めている店舗、テナント募集の店舗が軒を連ねます。
 外国人観光客は、ほとんどいません。
 それでも、茨城県の地価変動率は住宅地、商業地ともに▲0.7%です。
 つくばエクスプレス沿線の再開発エリアが人気を集めていて、それが全体を押し上げているとしても、実感からするとマイナス幅が少ないように感じられます。
 茨城県以外に目を転じても、地方圏の商業地で、前出の上昇率の高い4市(7.9%)を除いた市区町村の変動率も▲0.4%とマイナス幅は小さくなっています。
 公示地価に詳しい不動産鑑定士が重い口を開いているようです。
 「実は、公示地価は大きく上げ下げできない事情がある。税金との絡みが公示地価にゆがみをもたらしています」
 公示地価は国が示す地価の指標です。
 国土交通省によると、売り急ぎや買い急ぎなどの特殊事情を除いた「正常な価格」(必ずしも実勢価格ではない)を表しています。
 公的な土地評価はほかにもあって、都道府県が毎年9月ごろに公表する基準地価、国税庁が毎年7月ごろに公表する相続税路線価、市区町村が3年に1回、4月ごろに公表する固定資産税評価額があります。
 土地が、『一物多価』と言われるところです。
 問題は、相続税路線価は公示地価の8割水準、固定資産税評価額は公示地価の7割水準に設定されていることです。
 相続税路線価はその名のとおり、相続税や贈与税の算出に用いられる評価額であり、固定資産税評価額は固定資産税や不動産取得税を決める基準となります。
 つまり、公示地価は、国や自治体の税収を決める基準の大元になっているのです。
 それゆえ、公示地価を実勢にあわせると、銀座の一等地のように公示地価の23倍でも売れるところは急激に相続税や固定資産税が上がってしまい、逆に、過疎化する地方のように、公示地価の8割水準の路線価でさえ売れないエリアは、税収が大きく落ち込んでしまうことになります。
 問題として大きいのが、後者でしょう。
 いまや、自治体の税収の40%強が固定資産税によるものなのです。
 地価下落は、自治体の財政悪化に直結するのです。
 不動産鑑定士の資格を持ち、複数の著書で「公示地価は実質的に破綻している」と主張する森田義男税理士が語っています。
 「自治体はできるなら公示地価は下げてほしくないと考えている。国交省もそれは認識している。調査にあたる鑑定士は、数字のごまかしはできないが、なるべく希望に沿う数字を出す。だから、結果的に地方の公示地価は“高示地価”になる。お上の意に沿わない鑑定評価をすると、翌年から仕事が来なくなる恐れがある。鑑定の世界にも、忖度が働くのです」
 森田氏によれば、特に地方の不動産鑑定士にとっておいしいのは、公示地価よりも固定資産税評価額の仕事だそうです。
 1地点当たりの報酬は54,000円(税別)で公示地価や路線価より低いですが、評価地点は全国で約44万地点に及びます。
 3年に1回、200億円以上の金額(税金)が、全国の不動産鑑定士に配分される計算になります。
 衰退が進む地方において、不動産鑑定士に、民間の仕事はそれほど多くはないでしょう。
 不動産鑑定士に限らず、「士業」の多くは官庁の強い影響下にあります。
 我が税理士は国税庁、司法書士なら法務省です。
 しかしながら、多くの士業は、官庁から直接仕事をもらうことはありません。
 ほとんどのお客さんが民間の人です。
 我が公認会計士や税理士はそうです。
 ところが、不動産鑑定士の世界は違い、お客さん=官庁なのです。
 森田氏のように不動産鑑定士の仕事に見切りをつけ、税理士として生計を立てているならいざしらず、“お客さん”には逆らえないでしょう。
 しかしながら、公示地価は我々が払う税金と密接に絡んできます。
 地価下落が進んでいる地方で、公示地価の8割水準の路線価でさえ売れない土地は珍しくありません。
 これは、相続税を払って不動産を維持しても割が合わなくなることを意味しています。
 おりしも、20183月末に厚生労働省が発表した将来推計人口によれば、2030年にはすべての都道府県で人口が減り始め、2045年には7割の市区町村で2015年に比べ人口が20%以上減る見通しです。
 秋田県では41.2%、青森県では37.0%も減るそうです。
 地方においては、一部の人気エリアを除き、これからも地価下落の大きな要因となる人口減少・高齢化が重くのしかかります。
 かくして、公示地価と実勢価格とのかい離は、ますます広がっていくでしょう。
 こういう実態があったのですね。
 職業柄、相続税の申告も年に何件かはやっていますので、路線価図は結構見るのですが、路線価の付いているエリアはどんどん減っています(つまり、評価するコストが削減されています。)。
 固定資産税評価額は、基本的にすべての土地や建屋に付きますので、それほど評価地点は減らせないでしょうね。
 税収を考慮したものではなく、実態に合ったものにしてもらいたいですね。
 公示地価について、どう思われましたか?

豊島区役所がペーパーレスによる課税・納税証明書の発行手続きの実験を開始!

2018年03月19日(月)

 三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社(本社東京都港区、、以下「MDIS」)と豊島区役所(本庁舎東京都豊島区)は、区民が「特別区民税・都民税(住民税)証明書」の交付を受ける際、“専用ペン“を使用してペーパーレスで申請する実証実験を201835日に開始したと発表しました。

実証実験の対象となる「特別区民税・都民税(住民税)証明書交付サービス」とは、区民が課税証明書・納税証明書を申請する際に利用するサービスで、証明する年度や必要な人の名前・住所・生年月日などを申請書に記載して申請します。
この申請手続きは、記入欄が多く記入箇所が分かりづらいことや、年間3万件以上申請のある申請書自体の管理負荷などの問題点があったようです。

今回使用するシステムは、MDISが開発・販売するペーパーレス受付システム「らくかけくん」で、プロジェクターで表示された様式イメージに専用ペンで入力する「プロジェクションマッピング技術」を活用しています。

区役所を訪れた利用者は、窓口に設置された専用記載台にて上方のプロジェクターから投影されたイメージを見て、専用ペンにて操作します。
投影イメージに直接記入することで、文字認識技術により手書き文字が瞬時に文字データへ変換されます。
実証実験では日本語と中国語の2か国語への対応を行います。
担当者は、窓口アプリで入力結果の確認や申込書の管理が可能です。

このシステムを用いることで、従来の紙の申請用紙やディスプレイモニターと比べプロジェクターで大きな文字で表示することができます。
また、キャラクターによるガイダンスが記入箇所に応じて表示されることから、利用者の利便性向上が期待できます。
一方、窓口担当者など職員にとっては、窓口での確認・問合せ対応の減少や、データ入力、申込書管理負荷の低減等、業務効率化が期待できます。
さらに、紙が不要となることで、書類保管倉庫のスペース削減も可能です。

MDISは今回の実証実験を評価し、「らくかけくん」のさらなる機能拡充と利便性向上を目指すとともに、自治体の申請窓口、小売店の各種申し込みカウンター、金融機関の店舗、ショッピングモールでのカード申し込みなど、様々な業界への拡販を検討していくようです。

役所での手続きは、無駄と思われるものや、分かりにくいものや、記入したりするのが面倒なものなどが、多々あると思います。
今後は、このようなものが出てきて、便利になることを切に願います。
まぁ、ここでもAIに取って代わられ、人がいらなくなるところもたくさん出てくるでしょうね。
手続きとは関係ありませんが、個人的には、市とかの発行する書類はA4より微妙に大きくて、職業柄コピーすると端が欠けて読めないことが頻繁にありますので、早く、書類のサイズをA4にしてほしいですね(笑)。

豊島区役所がペーパーレスによる課税・納税証明書の発行手続きの実験を開始したことについて、どう思われましたか?

カテゴリー
BLOG

BLOG(IPO)

ソニーFGが2025年9月29日に東証プライム再上場するも脱・生保依存の戦略に焦点!

2025年10月09日(木)

ソニーグループ(G)の金融子会社ソニーフィナンシャルグループ(FG)が、2025年9月29日、東証プライム市場に再上場しました。

2020年8月に上場廃止となり、同年9月にソニーGの完全子会社となっていました。

上場後にソニーFG株の20%未満を保有するソニーGは要件を満たせば実質的に非課税で分離できる「パーシャルスピンオフ」を初めて適用しました。

パーシャルスピンオフは2023年度の税制改正で認められた制度で、ソニーGに譲渡損益課税が課されません。

ソニーFGは新株を発行せず、ソニーGの既存株主に1株あたり1株の割合でソニーFG株を現物配当しました。

受け取るのは現物配当基準日となる2025年9月30日時点でソニーGの株主であった株主です。

ソニーFGは上場後、株式需給への影響緩和や資本効率の向上を目的に最大1,000億円の自社株買いを実施する方針です。

発行済み株式総数(自己株式を除く)の13.99%に当たる10億株を上限に2025年9月29日〜2026年8月8日に取得します。

ソニーGがソニーFGを分離・独立させるのは、ゲームや半導体、音楽といった他の分野に経営資源を振り向けるためです。

ソニーGは近年、ゲームや音楽といったエンタメ事業や半導体事業に大型投資してきました。

ただし、アメリカのマイクロソフトや韓国のサムスン電子といった海外勢と規模に差があり、金融とその他事業の両立は難しいとの声もありました。

ソニーFGはグループの金融部門を担う中核子会社として2004年に設立されました。

ソニー生命保険やソニー損害保険、ソニー銀行などを傘下に持っています。

2007年に当時の東証1部に上場しました。

中核はソニー生命です。

ライフプランナーと呼ばれる営業員による提案を強みとし、国際会計基準(IFRS)でソニーFG全体の修正純利益の8割強を稼いでいます。

ソニーFGは2024年度から3か年の中期経営計画で、グループ全体の修正純利益を足元の615億円から2026年度に1,250億円に拡大する目標を掲げています。

ソニー生命の修正純利益は496億円から1,010億円にまで拡大する見通しです。

ソニー損保とソニー銀行はネットを通じたサービス提供を強みとします。

ソニー損保は代理店を介さずにインターネットや電話で顧客とやりとりする「ダイレクト損保」の先駆けの一つで、保険料の安さに定評があります。

ソニー銀行は外貨預金や住宅ローン、投資信託などの金融商品をワンストップで取りそろえています。

ソニーGは2020年、上場子会社だったソニーFGを非上場とし約4,000億円で完全子会社化しました。

親子上場を解消し、迅速な経営判断を下しやすくする狙いがありました。

当時は金融はコア事業との位置づけで、完全子会社化でフィンテック面などでのグループのシナジー創出を狙いました。

ソニーFGは分離・独立後もソニーGと関係は維持します。

ソニーFG傘下の金融3社はソニーGの知名度が強みです。

ソニーGはブランドの継続使用を上場後も認め、テクノロジーや知的財産(IP)を継続して提供します。

次世代インターネットのウェブ3技術を活用したデジタル資産や、法定通貨に価値が連動するステーブルコインの開発も進めます。

ソニーFGは市場で独自に資金調達できるようになります。

成長への投資を積極化し、中核の生命保険に依存する収益構造をどう多角化できるかが焦点となります。

ウェブ3やデジタル資産といった新領域は成長の芽になりえます。

成長に向けた道筋を投資家にどこまで示せるかが、今後の株価を左右することになるでしょう。

『パーシャルスピンオフ』というものに個人的に興味を持っていますが、今後、流行るかどうかの試金石となると思って注目しています。

上場後は東証プライム市場では売買高がトップとなるなどしていますが、上場後4営業日連続で下落しました。

上場に際してソニーFG株を受け取ったソニーGの株主が売却する「フローバック(逆流)」が起きているとみられているようです。

エンタメに期待している株主は金融に興味がないでしょうから、売るんでしょうね。

一方で、自社株買いをしていますが、こちらは、安く買えているのかもしれませんね。

ソニーFGが2025年9月29日に東証プライム再上場するも脱・生保依存の戦略に焦点となることについて、あなたはどう思われましたか?


ファーストリテイリング柳井正氏が約775億円相当の株式を売却!

FASHIONSNAPによると、ファーストリテイリングの柳井正代表取締役会長兼CEOが、2024年4月12日から4月30日の間でファーストリテイリングの株式188万3,700株を売却したことが分かったようです。

これにより、柳井正氏の保有比率は18.2%から約1%減り17.19%となりました。

柳井正氏は2024年5月9日に大量保有報告書の変更報告書を提出しました。

売却額は、2024年5月8日終値の4万1,160円で775億円までのぼります。

大量保有報告書の変更報告書によれば、柳井正氏の親族をはじめとする共同保有者と合計した保有比率は42.3%から41.28%まで減少しました。

なお柳井正氏は、ファーストリテイリング株を2023年7月に約175万株、2024年2月に約183万株売却しています。

1%で775億円ってスゴイですね。

毎年、香川大学の大学院の授業で、ファーストリテイリングの柳井正氏やソフトバンクグループの孫正義氏や楽天グループの三木谷浩史氏などの株式の保有状況を取り上げていますが、過去から、柳井正氏は株式を売却したりしていますね。

以前は、税金対策でオランダの会社に株式を移したりしていましたが、最近の売却の目的は何なんでしょうね?

ウォッチしていきたいと思います。

株式売却で譲渡益が出た場合、所得税と住民税とを合わせて、20.315%ですから、所得税率が高い方にとっては、税率が低いという感覚なんでしょうね。

ファーストリテイリング柳井正氏が約775億円相当の株式を売却したことについて、あなたはどう思われましたか?


SBI証券が新規上場の株価操作で証券取引等監視委員会が金融庁に勧告へ!

テレビ朝日によると、新しく上場する企業が株式を公開する際株価を釣り上げる株価の操作をしていたとして、証券取引等監視委員会はSBI証券に対して行政処分を行うよう金融庁に勧告しました。

証券取引等監視委員会によると、SBI証券は3つの新規株式上場で最初に付く値を釣り上げる目的と知りながら、遅くとも公開2日前には金融仲介業者を通じて株式の買い注文を出すように香港の現地法人社員らに指示しました。

その後、顧客に勧誘し、公開前に買い注文を受けました。

証券取引等監視委員会はこれらの行為について公正な取引をゆがめ、株価を操作した違法行為にあたると認定し、金融庁に行政処分を勧告しました。

今後、金融庁が業務改善命令などの行政処分を検討します。

SBI証券は勧告を受けて「内容を厳粛に受け止め、改善・再発防止に取り組む」とコメントしています。

こういう証券会社が主幹事をやっていいのだろうか?と疑問に思いますね。

こういう証券会社の行為が株式市場の信頼性を落としますので、厳格な処分をしてほしいと思います。

SBI証券が新規上場の株価操作で証券取引等監視委員会が金融庁に勧告したことについて、あなたはどう思われましたか?


東証が親子上場の意義を開示要請!

日本経済新聞によると、東京証券取引所は親子関係や持ち分法適用関係にある上場会社1,000社超に対して、12月中にも、企業統治に関する情報開示の拡充を求めるようです。

企業側は上場子会社を持つ意義や、子会社の独立性確保のための取り組みなどの説明が必要になります。

少数株主の利益を脅かしかねない親子上場などには相応の説明責任を求め、市場全体の魅力向上につなげます。

情報開示の拡充は、上場子会社や上場関連会社を持つ親会社・大株主側と、株式を持たれている子会社・関連会社側の双方が対象となります。

親子上場では、親会社が企業グループとしての利益を優先することで子会社に不利益になるような経営を進めても、子会社の少数株主がその決定を覆すのは難しいなどの問題が指摘されています。

上場各社は取り組み内容を、東証に提出するコーポレート・ガバナンス報告書に記載します。

開示は義務ではないが、東証は上場企業への通知文に「(開示事項が)投資判断上重要であり、投資家との対話の出発点となる」と記載して対応を促します。

親会社・大株主側には、子会社や関連会社を持つことになった経緯や、それらの上場を維持しておくことの合理性などの説明を求める。子会社や関連会社の役員の指名プロセスへの関与方針や、役員の選解任議案での議決権行使の考え方なども示すようにします。

子会社・関連会社側には、親会社や大株主が掲げるグループ経営に関する考え方を代わりに説明するよう求めます。

グループの事業ポートフォリオにおける自社の位置づけを示し、グループ会社間で資金管理をしている場合はその意義の開示を要請します。

少数株主保護のため、自社の意思決定プロセスへの親会社や大株主の関与の有無や内容なども示すようにします。

グループ間取引や完全子会社化といった利益相反懸念のある行為を監督する特別委員会を設置している場合、委員の構成や実際の活動状況などを開示するように求めます。

東証は親子上場に関する開示要請とあわせて、親会社や個人の支配株主を持つ上場会社で独立社外取締役が果たすべき役割をまとめた通知も出します。

独立社外取締役は「少数株主の利益を保護するという重要な責務を負う」と明記し、取締役会や特別委員会での役割などを示します。

独立社外取締役が役割を十分に発揮できるよう、取締役会をはじめ会社側にも体制を整備するよう求めます。

東証が企業に開示拡充を求める背景には、親子上場自体は減っているものの、持ち分法適用関係にある上場企業はむしろ増えていることがあります。

東証によると、親子上場に厳しい目が向けられるようになり、上場子会社は2022年時点で約260社と4年間で18%減少しました。

ところが、発行済み株式の20%以上50%未満を保有する大株主(個人株主を除く)を持つ上場会社は2022年時点で約960社と、4年間で27%増えています。

上場企業間での資本業務提携が増えていることが大きいようです。

2019年にはアスクルの株主総会で社長と独立社外取締役の選任議案に、株式の4割超を握るヤフー(現LINEヤフー)が反対し、否決となりました。

東証は実質的な支配力を持つ株主がいる上場会社における少数株主保護の枠組みなどを議論するため、2020年1月に外部の専門家でつくる研究会を立ち上げました。

研究会は同年9月に中間整理をまとめて以降、中断していましいたが、2023年1月に再開して議論を進めてきました。

研究会では独立社外取締役の実効性を高めるため、選任議案には「マジョリティー・オブ・マイノリティー(MOM)」と呼ぶ手法を採用する案が浮上しました。

MOMでは利害関係のある大株主を除いた少数株主の過半の賛同が必要になります。

こうしたルールの導入には上場制度の見直しが必要になるため、今後東証で論点を整理した後、研究会で改めて議論します。

個人的には、業績の良い子会社を上場させて業績の悪い上場親会社が資金を調達したり、業績の良いグループの稼ぎ頭を上場させることにより上場親会社に帰属する利益が減少したり、上場しても親会社の影響を受けているなど、親子上場には以前から疑問を抱いていますが、これを契機に親子上場を認めない方向で議論が進んでいくといいなぁと思いますね。

海外の投資家が日本市場に投資するのを嫌がる理由の一つに親子上場があるとも聞きますし。

東証が親子上場の意義を開示要請したことについて、あなたはどう思われましたか?


Jリーグがサッカー全体の成長のためIPO候補として上位10クラブを支援!

ブルームバーグによると、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)は競技成績や人気、経営力で優れた上位10クラブ程度を新規株式公開(IPO)の候補として財政・情報面で重点的に支援していくそうです。
上場による資金調達の選択肢拡大などを通じてクラブやリーグ全体の成長につなげる狙いです。

Jリーグ(東京都千代田区)の青影宜典執行役員がブルームバーグの取材で明らかにしました。
資金調達が有力選手の獲得やインフラ整備などクラブの競技力強化に資するうえ、上場による認知度の向上や経営管理体制の整備も期待できます。

また、一部の海外投資家がクラブへの出資に興味を示す中、投資リターンを確保する道筋を上場という形で提供できます。
青影氏は「これまでクラブに出資したいという投資家にとってエグジット(出口)の道は無かったが、上場解禁で将来の戦略が立てられるようになった」と語りました。

欧州ではイギリスのマンチェスター・ユナイテッドがニューヨーク証券取引所に上場するなど、公開クラブは10を数えます。
クラブは上場することで国内外からの資金調達、知名度向上、経営管理体制の強化が可能になります。
調達した資金は選手の獲得、スタジアムの建設などに充てられています。

ことし30周年を迎えたJリーグですが、数年前は新型コロナウイルスのまん延でリーグ戦が長期中断、存続の危機にも直面しました。
その後、入場規制とともに再開したもののスポンサー収入が減少、コロナ禍における成長のための施策の一つとしてクラブの上場解禁を決めました。

上場解禁がJリーグの理事会で決議されたのは2022年2月です。
旗振り役はデロイトトーマツコンサルティングで企業再生を担当した経歴のある青影氏と、当時の専務理事でゴールドマン・サックス証券で債券営業部長を務めた木村正明氏でした。
木村氏はファジアーノ岡山の筆頭株主でもあります。

関係者によれば、現在Jリーグに所属する2チームが上場を検討しているようです。
これについて、Jリーグの仲村健太郎広報担当はコメントを控えるとしています。

青影氏によれば、外国人投資家からのクラブ投資に関する問い合わせは多く、出資を検討している投資家もいるそうです。
一方、上場は「一つの手段、目的はリーグ全体を活性化して成長すること」で、いつまでに何クラブを上場させるというような数値目標は設定しないようです。

Jリーグは青影氏が管轄するクラブライセンス事務局で約60クラブの経営情報を把握、上場に関する必要な情報を共有していきます。
また、昨年リーグ全体で年間114億円あったクラブへの配分金は今後、競技成績や人気などに応じて上位を占めるチームへの傾斜配分を強めることも検討します。

一方、青影氏は上場のためには「難題をクリアしなくてはならない」と指摘、現状では対象となる10クラブ程度の全てが上場に相応しい基準には達しているわけではないとの認識を示しました。
そのうえで、「世界に認められるチームを作ってほしい」と各クラブによる今後の経営努力に期待をかけました。

それほど儲かっているクラブがあるようには思いませんので、IPOはそう簡単ではないとは思いますが、IPOできるようなクラブが日本にもできて、Jリーグの底上げが図られて、活性化すると素晴らしいですね。
日本選手が世界的レベルのクラブでたくさん活躍していますが、Jリーグのクラブに所属している外国人選手が、ワールドカップなどで活躍する姿を観られるようになるのも楽しいでしょうね。

Jリーグがサッカー全体の成長のためIPO候補として上位10クラブを支援することについて、どう思われましたか?


ファーストリテイリングの柳井氏が同社株約175万株(時価約600億円)を売却!

Bloomberg によると、カジュアルファッションのチェーン店「ユニクロ」などを運営するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が、同社株175万500株を市場内で売却したことが、先日、変更報告書で明らかになりました。

開示資料によると、柳井氏は2023年7月18日から31日にかけて市場内で株式を売却し、同氏の保有比率は従来の20.32%から19.23%に低下しました。
8月3日の終値3万4,140円で換算すると、約600億円の価値に相当します。

同社株は年初来で27%の上昇とTOPIX(20%の上昇)を上回るパフォーマンスを示しています。
2023年7月13日に発表したところによると、8月決算における通期営業利益の予想を3,600億円から3,700億円に増額しました。

ちなみに、ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、柳井氏の資産総額は372億ドル(約5兆3,000億円)に達し、国内では1位、アジアでは6位の富豪です。

1%くらいで約600億円とはすごいですね。
上場企業のオーナーは、たくさん株式を持っている方も多いですが、インサイダー情報を持っていますので、株式を売却できるタイミングが非常に限定されますので、株式を売るのも大変ですね。
夢がある話しだと思いますので、こういうニュースを見て、起業をして、大成功される方が増えるといいなぁと思った1件でした。

ファーストリテイリングの柳井氏が同社株約175万株(時価約600億円)を売却したことについて、あなたはどう思われましたか?


国税ショックに揺れるスタートアップの報酬制度!

東洋経済によると、「われわれの想定とは、まったく違う税務上の解釈となりました」と、6月上旬、都内に本社を置くあるスタートアップ企業の経営陣は、社員にそのような説明を行いました。

事の発端は5月29日、あるストックオプション(SO)の税率をめぐって国税庁が示した見解にあります。
SOはあらかじめ決めた価格で自社株を買える権利で、「株式購入権」ともいいます。
そのうち「信託型SO」が焦点となりました。

スタートアップ関係者らを集めて開かれた説明会の場で国税庁の担当者は、「(SOの)権利行使と株式の交付が行われている場合、給与課税の対象となり、源泉所得税の納付が必要」などと指摘しました。
これにより、約800社に及ぶとされる信託型SOの発行企業には突如、追加の税負担が生じることとなりました。
冒頭の会社もその一社です。

株売却時の課税のみと考えられていたSOは通常、役員や社員に直接与えられます。
それに対して信託型では、信託会社などにオプションプール(SOの交付枠)として割り当て、信託契約期間中や契約終了時に、企業が指定する役員や社員などに同一条件のSOを交付します。

発行時に、誰にどれだけ権利を与えるかを決めておく必要がなく、SOの発行後に入社した人も同一条件でSOを得ることができる公平性などを売りにしていました。
従来、この信託型SOは、SOの行使時に給与所得課税は行われず、株式売却時の譲渡益課税のみになるとの見方が広がっていました。

ところが、国税庁が示した見解に沿えば、役職員が信託型SOを行使した時点で、給与所得として最大55%の課税がなされます。
20%の譲渡益課税が生じる前の時点で、キャッシュインなき課税が発生するのです。

SOの行使と株式の売却でキャピタルゲインを得て20%の納税をすでにしていても、過去5年にさかのぼり、給与所得として追徴課税されます。
年収4,000万円を超えていた場合は、最高税率55%が課せられます。

「所属会社の税解釈を信じてお金を使い切っていた場合、納税のために家などの資産を手放さざるをえない人が出てくるのでは」と、スタートアップ関係者からは不安の声が上がっています。

信託型SOを導入していた会社やそれを支援していたコンサルティング会社などは行使時点の課税について、一貫して負担は生じないと見ていました。
しかしながら、国税庁の説明で、それがひっくり返ることとなったのです。

源泉所得税を徴収して納付する立場の企業では、会計上の損失計上が必要になる可能性もあります。

日本公認会計士協会や企業会計基準委員会(ASBJ)の見解次第では、信託型SOを発行し、すでに役職員による行使が行われていた場合、追加の税負担を会計上で処理しなければならなくなります。
上場企業では、人工知能(AI)開発で知られるPKSHA Technologyなどで、その影響が大きいとみられています。

いったいなぜ、このような事態になってしまったのでしょうか?
あるベンチャーキャピタルの幹部は、「信託型SOはもともと課税関係がグレーだった。今回の件を機に抜け道がふさがれたのはよかった」と指摘しています。

一方で、投資先が信託型SOを導入している別のベンチャーキャピタルの幹部は、「多くの会社が慎重に調べて信託型SOを導入している。課税関係はクリアだったと信じており、国による後出しじゃんけんは許せない。『税金が安い』と推奨してきたコンサル会社の罪も大きい」と憤っています。

立場によって見方は分かれますが、国税庁は説明会当日、日本のスタートアップにとって追い風となるSOの環境整備策も公表しています。
それは一定の要件を満たすことで、税制の優遇措置を受けることができる「税制適格SO」の行使時における新たな株価算定ルールです。

従来は明確な算定式がなく保守的な運用が行われていましたが、新ルールによって、20%の譲渡益課税のみで済む税制適格SOが発行しやすくなるでしょう。
信託型SOの特長だった低い行使価格で、税制適格SOを発行できるメリットが生まれます。

自社でも信託型SOを発行していたフォースタートアップスの志水雄一郎社長は、「株価算定ルールが新しくなったのは画期的。既存の信託型SOを新しくして、税制適格SOの仕組みにつくり直すところが多くなるだろう」と予測しています。

SOの環境整備をめぐっては、政治による後押しも進んでいます。
自民党は2023年5月に公表した提言で、株主総会の決議事項であるSOの行使期間や期間に関する承認を取締役会に委任できるよう会社法を改正することなどを求めました。
政府の側も、使い勝手のよいSOの制度設計はスタートアップの人材獲得力向上に欠かせないという意識を持っているようです。

「国税ショック」を機に、日本のスタートアップの活性化に弾みをつけられるでしょうか?

結構、コンサル会社や信託銀行が勧めて、稼いでいたのではないかと思いますが、冷や汗ものでしょうね。
まぁ、明確になったということで良かったというべきかもしれませんが。
税制適格SOの方は良かったですね。

国税ショックに揺れるスタートアップの報酬制度について、あなたはどう思われましたか?


公正取引委員会がIPOで一方的値決めのみずほ証券を「注意」!

日本経済新聞によると、公正取引委員会はIPOを巡り、みずほ証券を「注意」したようです。
公正取引委員会は、先日、みずほ証券に対して「注意」をしたと発表しました。
新興企業の新規株式公開(IPO)で「公開価格」を設定する際に、主幹事証券会社の優位な立場からの一方的な値決めとみられる行為があり、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)につながる恐れがあると判断しました。

公開価格が低くなったことでスタートアップの資金調達に不利益を与えた可能性があるとして、改善を促します。

公正取引委員会によると、みずほ証券は20206月〜2021年5月に東証に上場した企業21社の主幹事を担当し、このうち2社について企業側の主張を下回る想定発行価格を提示するなどしました。
2社の上場後に最初に売買が成立した「初値」は公開価格の2倍以上になったといい、公正取引委員会は「新規上場会社はより多くの資金を調達できた可能性があった」と問題視しました。

独禁法違反が疑われた場合公正取引委員会は、違反行為の再発防止を求める行政処分の「排除措置命令」のほか、違反の疑いがある行為の取りやめを求める行政指導の「警告」や、違反はないが未然防止を図るため口頭で行う「注意」の対応を取ります。

今回はみずほ証券に明確な違反行為はなく、既に社内マニュアルの改定など改善を図る取り組みを進めていたことから「注意」に当たると判断した。
みずほ証券は、先日、「注意を真摯に受け止め、引き続き、合理的かつ適正な公開価格設定プロセスとなるよう、努めていく」とコメントしました。

IPOの手続きは新規上場企業から手続きを受託した主幹事証券が、上場する株式の大部分を引き受け、市場取引前の公開価格で投資家に販売します。

公開価格の設定に当たっては、市場の需要を適正に判断することが不可欠となります。
このため日本証券業協会の規則などは、類似企業の株価や業績を基に、投資家へのヒアリング結果を加味した上で価格帯を設け、主幹事証券が企業側と協議して決めるよう定めています。

今回、公正取引委員会が価格決定の過程に問題があるとした行為は2件あります。
一つは企業が想定発行価格について、主幹事以外の証券会社から意見を聞く「セカンドオピニオン」です。
客観的な視点から価格の妥当性を検討できるとともに、証券会社間の競争を促す手続きだが、みずほ証券は価格の参考にしていなかったと認定されました。

投資家へのヒアリングの経緯も注意の対象となりました。
みずほ証券は価格決定前に機関投資家などから需要を聞き取った際、自らが想定した価格よりも高い評価を聞いたにもかかわらず、意見を聞き入れなかったようです。

一方で、みずほ証券は最終的に2社側に公開価格の決定根拠を説明したことから独禁法違反とまで認定できないと判断しました。
2件の行為について「一方的に価格を低く設定することにつながり、新規上場会社側に不当な不利益を与える恐れがある」として、同様の行為を繰り返さないよう注意しました。

みずほ証券は2020年以降の3年間に毎年20〜30件前後のIPOで主幹事証券を務めました。
件数ベースでみると、全体の2割超を占め、2021年のシェアはトップ、他の2年も2位でした。

政府は2021年6月に閣議決定した成長戦略実行計画に「IPOの価格設定プロセスの見直し」を明記しました。
日本の公開価格が初値を大幅に下回っているとして、値決めの適正化を図ってきた経緯があります。

公正取引委員会は2021年8月からIPOで上場した国内企業や証券会社に、書面と聞き取りでの調査を開始しました。
2022年1月の報告書で、立場の強い主幹事証券が一方的に適正でない公開価格を設定し新規上場企業に不利益を与えるのは、独禁法が禁じた「優越的地位の乱用」に当たる恐れがあると言及していました。

日本証券業協会も実態把握を進めた上で2022年2月、公開価格について各証券会社が会社側に十分な説明を果たす、といった改善策をまとめました。
2022年6月以降に順次規則を改定して是正を進めています。

▼公開価格
企業の新規上場に当たり、事前に主幹事証券会社が投資家に販売する際の株式の価格。
一般に、まず類似企業の株価や業績などを基に「理論価格」を算出し、続いて相場環境などを考慮して一定割合を差し引いた「想定発行価格」を出します。
機関投資家から妥当な株価水準を聞き取って「仮条件」と呼ばれる価格帯を設け、最終的に主幹事証券が企業側と協議して決定すべきだとされています。

政府の成長戦略会議は2021年、株式公開後に市場で成立する「初値」が公開価格を大幅に上回るとして、新興企業の資金調達の足かせになっていると是正を求めました。

一方、証券業界は日本の新規株式公開(IPO)が欧米に比べて小規模で、個人投資家の買い注文により初値が上昇しやすいと反論しました。

公開価格が過小との批判は当たらないとする声もあります。
公正取引委員会は2022年1月に公表した報告書で「(一方的な価格設定で)新規上場会社に不当に不利益を与える明確な実態は確認されなかった」としました。
しかしながら、優位な立場にある証券会社が企業側に合理的な根拠を説明せずに価格を低く決めた場合は、独占禁止法に抵触する恐れがあるとも指摘しています。

みずほ証券は誰のために仕事をしているんでしょうね。
別の報道などを見ると、公開価格を高くしすぎると株を売りにくくなるため安くしているようなことが書かれてありましたが、それって、結局、投資家に儲けさせて、投資家の取引を増やそうとか継続してもらおうという意図があるのではないかと邪推していまいます。

公正取引委員会がIPOで一方的値決めのみずほ証券を「注意」したことについて、どう思われましたか?


東証の暫定組の猶予2026年3月までとなり上場維持へ改革が急務!

日本経済新聞によると、東京証券取引所は、先日、プライム市場などの上場基準に満たなくても暫定的に上場を認める「経過措置」を実質4年で終わらせる案を発表しました。
経過措置は2022年4月の市場再編を起点に3年で終了し、その後1年の改善期間を設けます。
それでも基準を満たせなければ監理・整理銘柄に指定され、上場廃止になります。
プライム市場で基準を満たしていない約270社は上場維持に向けた経営改革が急務となります。

東京証券取引所は2022年4月にプライム、スタンダード、グロースの3つに市場を再編しました。
プライムは大株主や役員などの保有分を除く流通株式ベースで時価総額100億円以上、スタンダードは10億円以上といった基準を新たに設けました。

この際、すでに東証に上場している企業に対し、プライムなどの基準に満たなくても暫定的な経過措置として上場を認めたのです。
経過措置の対象は2022年12月末時点でプライムが269社、スタンダードが200社、グロースが41社あり、各市場の1〜2割を占めています。

東京証券取引所は当初、経過措置は「当分の間」とし、期間をはっきりさせていませんでした。
市場では「上場のダブルスタンダード(二重基準)」との批判がありました。
東京証券取引所は有識者会議での議論を踏まえ、先日、制度改正案をまとめ、「3年プラス1年」という期間を打ち出しました。
早ければ今春にも適用されます。

経過措置の終了時期は決算期によって異なります。
3月期決算の場合は2025年3月まで、9月期決算なら2025年9月までとなります。
それぞれその後1年が改善期間となります。

それまでに基準を満たせなければ監理銘柄・整理銘柄に指定されて上場廃止になります。
監理銘柄と整理銘柄の指定は通常3か月以内ですが、特例として指定期間を6か月としました。
既存株主が保有株を売ることのできる機会を確保するためです。

プライム上場の経過措置企業は、新しい制度が始まってから6か月間は審査なしでスタンダードに移れるようにします。
旧東証1部企業は市場再編に合わせてプライムかスタンダードに移りました。
プライム基準には遠かったが最上位市場にとどまりたいとしてプライムを選んだ企業は一定数あります。
こうした「背伸び組」への救済措置となります。

一方、スタンダードの経過措置企業には救済措置はありません。
グロースはスタートアップなど成長企業を対象にし「市場の性質が異なる」(東京証券取引所関係者)ためです。

経過措置の対象企業は、上場維持基準を満たすために計画を策定し、進捗状況を定期的に公表する必要があります。
計画をいつまでに達成するかは企業に任されています。
プライムの場合、達成までの期間を2〜3年とした企業が97社と全体の4割弱を占める一方、5年以上とした企業も21社ありました。

計画達成までの期間が今回定めた猶予期間(実質4年)を超える企業は、猶予期間が終わっても計画の期間中は監理銘柄にとどめ、上場廃止にしない特例を設けました。
ただし、監理銘柄となることで、投資家の目線は厳しくなります。

基準を満たしていない企業は、収益の改善によって流通時価総額を上げたり、創業オーナーの持ち株を放出して流通株式比率を高めたりする必要があります。
2028年5月に基準を満たすことを目指しているプライム暫定組のファーマライズホールディングスは以前から「計画の前倒しを含めて検討していく」としていました。
2028年3月の達成を目標にするピーバンドットコムは「プライム上場維持を第一に何をすべきか経営陣で検討する」考えのようです。

課題だった経過措置の期限を巡る議論の終わりが見えてきましたが、これだけで投資家の評価が高まるわけではありません。
市場では「プライムの銘柄数が多すぎるのが問題で、少なくとも半分にするなど大きく減らしていくべきだ」(エピック・パートナーズ・インベストメンツの武英松代表取締役)といった声もあるようです。

東京証券取引所は今回、企業に企業価値向上に向けた意識改革を促す方策もまとめました。P
BR(株価純資産倍率)が1倍を割れるなど株価の低い企業に対し、資本コストなどを踏まえて企業価値を高める取り組みや進捗状況を開示するよう要請します。
プライムだけが対象だった英文開示をスタンダードやグロース企業にも求めるようにします。

市場再編の目的は上場企業の新陳代謝を促し、株式市場を再活性化することにありました。
ゴールはいまだ遠く、継続的な制度改正が課題となります。

再編時に、こんな中途半端なことで世界の投資家から評価されるのだろうかと思っていましたが、ようやく改正がなされるようで嬉しいです。
従来のいわゆる『東証一部上場企業』でも、聞いたことのない企業が託さ案あったわけですから、僕も個人的には、プライムは半分以下にすべきだと思っていますし、東京証券取引所の存在感を高めるためにも上場企業としてふさわしくない企業は上場廃止にすべきだと思います。
証券市場は、会社側の肩書きのためのものではありませんので。

東証の暫定組の猶予2026年3月までとなり上場維持へ改革が急務であることについて、どう思われましたか?


IPOの減少予想広がりスタートアップ企業の目線はM&Aに!

2022年04月14日(木)

“上場熱”が高かった2021年から一転して2022年は新規上場数が減少するとの市場予想が広がっているようです。
株安傾向が続く2022年の市場動向やウクライナ情勢への懸念からIPOを目指す企業にとって厳しい環境となっています。
東京商工リサーチの全国「IPO意向企業」動向調査によると、株式上場(IPO)の意向を示す企業は1,857社だった一方で、業績伸び悩みの傾向があると分析し、「世界経済の混乱による投資家心理の冷え込みや株価低迷でIPOは逆風となっている」と指摘しています。

東証1部に上場予定だった住信SBIネット銀行は2022年3月7日に上場延期を公表し、「ウクライナ情勢や最近の市場動向など様々な環境の変化を総合的に勘案」との延期理由を表明しました。
期待していた株価や上場メリットが得られないと判断すれば、今後もIPOを延期する企業が出てくる可能性があります。

2021年には14年ぶりにIPOが100社を超え、136社が上場しました。
ただし、2022年4月の東京証券取引所の市場再編を前に、大企業が上場する子会社を非上場化するトレンドもあり、あえて上場を廃止する企業も数多くありました。

全国「IPO意向企業」動向調査の業種別では情報サービス・制作業が540社と全体の約3割を占め、システム開発やweb関連サービスといったIT関連企業が多く、ベンチャーやスタートアップ企業などで構成されています。
売上高では年商50億円未満が84.3%で、従業員数は50人未満が約6割と中堅・中小企業が主体となっています。
ただし、比較可能な最新決算で、IPO意向企業1,422社を合算すると、売上高が8兆8,062億円と微減となっています。
さらに、1,174社の当期利益は1,602億円の赤字で、うち4割が赤字と伸び悩みを示す結果となりました。
スタートアップ企業などは初期投資を負担するため赤字から事業を始めるケースが多いとされています。
東京商工リサーチはコロナ禍で「利益確保が難しく赤字に転落するIPO意向企業が目立っている」と指摘しています。

スタートアップ企業の支援を打ち出す日本M&Aセンター取締役の渡部恒郎氏は「2022年のIPOは厳しい環境となっている。アメリカの中央銀行にあたるFRBによる金融引き締めがあり、国内市場の株価も落ちているため、IPO意向企業が当初、見込んでいた株価が非常に低くなり、IPO数が鈍ってくる可能性が高い」と話しています。
スタートアップ企業がIPOではなく、アメリカ市場のようによりM&Aを選択する可能性を予想しています。
2021年には後払いサービスのペイディがIPOではなく、M&Aを選び、アメリカ決済大手ペイパル・ホールディングスに3,000億円で買収されました。
今後、IPOを目指す企業がどう対応するか注目されます。

上場しても思ったような株価が付かないと予想されるとなると、上場を延期したり、あきらめたりする企業は当然出てきますよね。
そうなると、M&Aに走ることになるでしょう。
株式市場が活性化しないのは残念ですが、一方で、M&A市場は活性化するでしょうから、しかたないですね。
どちらにしても、企業価値を高める努力をしないといけないということに変わりはないと思いますので、IPOやM&Aをゴールとして見据えるのではなく、スタートとして考えて欲しいですね。

IPOの減少予想広がりスタートアップ企業の目線はM&Aになっていることについて、どう思われましたか?


市場再編直前の2022年1月から3月に「東証上場」を廃止した企業!

M&A Onlineによると、2022年も第1コーナーを終えましたが、1~3月に東証上場を廃止した企業は25社を数えます。
これまでの1部、2部、ジャスダック、マザーズという市場区分を再編する約60年ぶりの歴史的な東証改革のスタートを前に、株式市場から「退場」しました。

道路舗装最大手のNIPPOは2022年3月28日に東証での最後の取引を終え、翌29日付で上場廃止となりました。
1949年以来73年に及ぶ東証1部上場にピリオドを打ったのです。

NIPPOの親会社は石油元売り最大手のENEOSホールディングスです。
2021年秋、アメリカ金融大手ゴールドマン・サックス(GS)と組んで、NIPPOの非公開化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施しました。
親子上場を解消し、株式売却で得られた資金を脱炭素化に向けた成長分野への投資に充てるのがENEOSの狙いでした。

道路舗装をめぐっては公共工事の減少で市場が縮小に向かっています。
NIPPOはGSの主導で海外事業、不動産開発事業を中心に成長戦略を推し進め、将来の再上場を目指すとみられます。

青森銀行、みちのく銀行は4月1日に経営統合で持ち株会社「プロクレアホールディングス」をスタートしました。
持ち株会社が上場するのに伴い、青森、みちのくの両行は3月30日に上場廃止となりました。

スーパー業界ではイオン系のマックスバリュ西日本が同業のフジとの経営統合で2月末に、東証2部への上場が廃止となっています。

上場廃止の理由はさまざまですが、最も多いのが親子上場の解消で、次いで創業家ら経営陣による買収(MBO)、経営統合、投資ファンド・同業他社による友好的な買収、業績悪化で上場基準を満たせなくなった場合などがあります。
経営破綻のケースはまれです。

2022年1~3月期に東証上場廃止の25社の場合はどうでしょうか?
4割以上にあたる11社が親子上場の解消、つまり、親会社による完全子会社化です。

例えば、三井金属鉱業は三井金属エンジニアリング(東証2部)、品川リフラクトリーズはイソライト工業(東証1部)、ナカバヤシは国際チャート(ジャスダック)、凸版印刷はトッパン・フォームズ(東証1部)を完全子会社化しました。

MBOによる非公開化は4社でした。
鴨川グランドホテルは国内投資ファンドの日本産業推進機構(東京都港区)の傘下入りに伴い、3月上旬、ジャスダック上場を廃止しました。
鴨川グランドホテルはファンドの支援を得て、従来の経営陣が主体となった再建を進めます。

東証1部で紳士服・婦人用スーツのオンリーも1月半ば、株式市場から退場しました。
創業者で筆頭株主の中西浩一取締役相談役らの意向によります。
ビジネスウエアのカジュアル化でスーツ需要が減っていたうえ、コロナ禍によるテレワーク導入などで市場がさらに縮小する中、中長期的な観点から経営改革を進めるには非公開化が必要だと判断しました。

不祥事による退場も1社ありました。
マニュアル制作のグレイステクノロジーは架空売り上げの計上など粉飾問題で2月末に東証1部上場の廃止に追い込まれました。

ちなみに、東証は4月4日に大企業向け「プライム」、中堅企業向け「スタンダード」、新興企業向け「グロース」の3市場に再編されました。
1961年に「2部」を開設して以来の約60年ぶりの大改革で、各市場の位置づけを明確にし、国内外からの投資を呼び込むことを狙いとしています。

投資家としては、上場廃止は避けて欲しいですよね。
スクイーズアウトされたり、株式交換でまったく違う業種の株になったりしますから。
ちなみに、僕は以前、四国コカ・コーラボトリングの株を持っていて、株主優待でコカ・コーラなどをもらうのをすごく楽しみにしていましたが、株式交換で日本製紙の株になり、今ではトイレットペーパーなどになってしまいましたから(笑)。
親子上場は疑問を持っていますので解消はいいことだと思いますが、再上場をする企業もありますが、上場する以上、安易に非上場化することなどさけて欲しいと思います。

市場再編直前の2022年1月から3月に「東証上場」を廃止した企業について、どう思われましたか?


投資ファンドがストライプインターナショナルの全株式を取得!

山陽新聞によると、カジュアルアパレル大手のストライプインターナショナル(岡山県岡山市)は、先日、ストライプインターナショナルの全株式を、ティーキャピタルパートナーズ(東京都千代田区、TCAP)の運営する投資ファンドが取得したと明らかにしました。
取得額は非公表です。
本社は引き続き岡山に残すようです。
ストライプインターナショナルを創業した石川康晴氏は、筆頭株主の立場から離れます。

ファンドの傘下に入ることで事業変革のスピードを増し、目標に掲げてきた新規株式公開を目指すのが狙いのようです。
ストライプインターナショナルは、「TCAPの豊富な投資実績に基づく経営ノウハウを生かし、より一層の企業価値向上を図る」としています。

ストライプインターナショナルの株式はこれまで、石川氏が関連会社なども含めて8割を保有していました。
他の株主分を含めた全株式を投資ファンドが買い取り、石川氏はファンドに出資する形で実質的な主要株主として残ります。
ストライプインターナショナルの常勤取締役の立花隆央社長と張替勉専務は現職にとどまり、TCAPから過半数の非常勤取締役を迎える予定です。

ストライプインターナショナルは、2020年3月、社長だった石川氏が退任しました。
新型コロナウイルス禍が逆風となり中国での自社ブランド販売からの撤退や一部ブランドの終了、東京で営業していたホテルの閉鎖といった事業リストラを進めていました。
購買の場が実店舗から電子商取引(EC)へと移り変わる中、全国への多店舗展開で成長してきたストライプインターナショナルはEC販売比率が1割前後にとどまるなど、デジタル化への対応にも課題を抱えていました。

ストライプインターナショナルは1994年、石川氏が岡山県岡山市内にセレクトショップを開いて創業し、翌1995年にクロスカンパニーとして設立されました。
1999年に製造から小売りまで手掛けるSPA業態に転換して、自社ブランド「アースミュージック&エコロジー」のヒットなどで急拡大しました。
アパレル事業はベトナムや台湾でも展開し、店舗数は国内外計1,500店です。
資本金は1億円、2021年1月期のグループ売上高は1,011億円、従業員約3,400人です。

TCAPは1991年に東京海上キャピタルとして設立し、2019年にMBO(マネジメントバイアウト)が行われ現社名となっています。
アパレルのほか幅広い分野に投資しています。

我が香川県高松市にも数年前に出店して、結構バーゲンばっかりやっているなぁと思っていたら閉店していましたが、岡山県では勢いのある会社だと思っていました。
IPOを目指しているのは以前、何かに書いてあったのを見たことがあると記憶していますが、あまりにも大きくなりすぎて、自力では無理と判断したということなんでしょうね。
最近、会社が大きくなりすぎると、創業社長とかサラリーマン社長では限界があり、プロの経営者が必要になるんだなぁと思うことが多々あります。
日本にも、プロの経営者が必要な時代になってきたと思いますし、我が会計業界でも資格を持たないプロの経営者がたくさん出てきているという話も耳にします。

投資ファンドがストライプインターナショナルの全株式を取得したことについて、どう思われましたか?


IPOの活況を背景にどこ吹くコロナの新富裕層が台頭し金融機関が熱視線!

日本経済新聞によると、数十億円以上の金融資産を持つ超富裕層が世界で拡大しているようです。
世界的なカネ余りによる新規株式公開(IPO)の活況などが背景にあり、新型コロナウイルス禍もどこ吹く風で潤っているようです。
若い世代も増え、マネーの流れの景色を変えつつあります。
各国の金融機関や税務当局は新たなお金持ちたちへのアプローチに躍起となっています。

コロナ危機で世界経済が戦後最悪のマイナス成長に陥った2020年ですが、フランスのキャップジェミニの調べによると、金融資産を100万ドル(約1億1,000万円)以上保有する富裕層は前年から6%増えて2,080万人に拡大したようです。
最上位の「ウルトラ・ハイネット・ワース」と呼ばれる金融資産3,000万ドル以上の層も10%増の20万人に達しました。

国別で富裕層が最も多いのはアメリカで、日本が続いています。
日本は先進国の間でも人口規模が大きく、一般に金融資産を比較的多くもつ高齢者の割合が高いことも背景にあるとみられます。

新興富裕層はIPOや会社の売却を機に資産を増やす30~50代が多くなっています。
あるスタートアップの経営者はIPOで資産を一気に数百億円に増やしました。
「多くの金融機関からコンタクトがあった。うち数社と付き合っている。」。
資産の大半は自社株で、一部を現金化して不動産を購入したり新興企業に投資したりしているようです。
「普通の会社員だった」という起業前と日常は様変わりしました。

海外をみても長者番付の上位はテクノロジー企業の創業者が常連となっています。
アメリカのアマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス氏、アメリカのテスラのイーロン・マスク氏などが代表格です。

2021年の世界のIPO件数は9月末時点で2020年の通年実績を上回りました。
長引くコロナ禍で金融緩和が続き、あふれるマネーを吸い寄せます。
高インフレの波で金融政策が緩和一辺倒から転換しても構図はすぐには揺らぎそうにありません。

金融ビジネスも変化を迫られています。
みずほフィナンシャルグループは2021年12月末、銀行を中心に証券や信託と連携しながらワンストップで超富裕層に対応する体制を整えました。
想定するのは資産規模30億円以上の世帯で、ウルトラ・ハイネット・ワースに該当します。

既存の資産家に長い付き合いの金融機関を変えてもらうのは難しいため、台頭する新興富裕層は貴重な存在です。
みずほの酒井正之ウェルスマネジメント戦略PT長は「大きなターゲットの一つ」と明言しています。
スタートアップ支援を担当する事業部と連携し、未公開の有望企業の経営陣にはIPOよりも前の早い時期からコンタクトしています。

上場準備で伴走する主幹事証券は有利な立場にあります。
入り口で関係を構築できれば、創業者の保有株を担保にした融資や株の売り出し、不動産購入、相続手続きなど様々なビジネスにつなげられるのです。

メガバンクや証券会社、外資系金融機関が入り乱れ、あの手この手で囲い込みに動いています。
40代の富裕層の一人は「別荘探しから子どもの海外留学の手配まで何でも対応してくれる」と満足げです。

プライベートバンキングで先行する欧米の金融機関は美術品の紹介などにも力を入れています。
30~50代の新興富裕層は教育や現代アートへの投資に興味を持つ人が多いといわれています。
資産運用や相続などへの関心が大きい昔ながらの資産家のイメージは当てはまらないのです。

新たなお金持ちたちには金融機関だけでなく、税務当局も目をつけます。
日本は2021年分の確定申告から、海外中古不動産の減価償却による損金の損益通算をできなくしました。
富裕層の代表的な節税策の一つである海外不動産の購入に歯止めをかけるのが狙いです。
代わりに最近は「京都の町家などの歴史ある国内物件が節税に使われている」と明かす関係者もいるようです。

こうした節税と課税のいたちごっこという以前からの図式にとどまらない流れもコロナ下で出てきているようです。
アメリカ民主党内では、富裕層に照準を絞った「富裕税構想」が浮上しました。
株式などの保有資産について売却していなくても含み益に課税する案です。
かねてコロナ禍で格差が拡大したとの不満がくすぶっていることが背景にあるようです。

もちろん投資を促す観点からは、バランスを欠いた税制は経済の活力をそぎかねません。
日本でも岸田文雄首相が自民党総裁選で金融所得課税の強化を掲げ、波紋を呼びました。
衆院選の論戦では、ほぼ封印することになり、2022年度与党税制改正大綱でも「総合的な検討」や「是正」といった方向を示すにとどまり、事実上は先送りしました。

台頭する新興富裕層との間合いをどう取るかは、コロナ後に向けた政策課題の一つになるでしょう。

また、最近、金融所得課税の強化の動きが出てきていますね。
結構前から『貯蓄から投資へ!』と言っていますけど、金融所得課税の強化はそれに逆行しますよね。
そうなると、海外に移住する富裕層がそれなりに出てくるのではないかと思います。
稼いだ課税後のお金で投資しているわけであり、また、日本は資本主義国家なので、金融所得課税の強化は政策としてどうなのかなぁと疑問に思います。
逆に、こういった方々が、ベンチャー企業にエンジェルとして投資し、新たなビジネスや雇用を生み出し、どんどん新富裕層を増やしていくという政策の方が、夢がありますし、日本のためになるのではないかと考えています。

IPOの活況を背景にどこ吹くコロナの新富裕層が台頭し金融機関が熱視線を注いでいることについて、どう思われましたか?


公正取引委員会が「IPO割引」の慣行は「独禁法違反の恐れ」との見解を示す!

毎日新聞によると、公正取引委員会は、先日、新規株式公開(IPO)時の価格決定を巡る報告書をまとめ、証券会社が主導する現行の値決めの慣行は独占禁止法違反が発生する恐れがあるとの見解を示しました。
証券会社が価格を低く設定することで、上場する企業の調達資金や創業者らが得られる利益が少なくなることを問題視しています。

新規上場を目指す企業は、証券取引所の承認を経て、「主幹事」となった証券会社が主導する形で上場手続きを進めていきます。
説明会を開くなど投資家の需要をはかりながら、上場前に、証券会社の顧客である一部の投資家に販売する「公開価格」を決定します。
実際に上場されると幅広い投資家の間で取引が始まり、初めて付いた株価が「初値」と呼ばれます。

問題は、国内の新規上場株の初値は、公開価格の平均1.5倍もの高値が付くとされる点です。
初値が公開価格を上回れば、証券会社の顧客である投資家は含み益を得られるため、人気が高く証券会社にとっては個人投資家を呼び込む手段にもなっています。

その半面、初値での値上がりを演出するため、あまりに公開価格が低く設定されれば、企業が上場時に調達できる資金や創業者の得る利益が少なくなり、新興企業の成長にはマイナスになりかねません。

こうした現状に独占禁止法上の問題がないか、公正取引委員会は最近、国内の証券取引所に上場した企業97社と主幹事を務めた証券会社22社を対象に調査を行いました。
その結果、企業からはさまざまな不満が寄せられたようです。

その一つが、公開価格を決定するにあたり、あらかじめ価格を低くしておく「IPO割引」という慣行です。
実際、公正取引委員会の調査に答えた証券会社の63・6%が「2割以上3割未満」の割引を行ったと回答しました。

金融市場には不確実性があることから、証券会社にとっては「当然」の手法ですが、ある企業は「新型コロナウイルス感染症の拡大で(市場が不安定化しているため)、4割(低めの設定が)必要だと説明を受けた」と指摘しています。

その他にも「直接の動きが見えたわけではない」としながらも「公開価格は(証券会社内の)小売り営業の(売りやすいように引き下げろという)圧力が働いた結果の数字だと考えている」「算定根拠の説明を受けられず、交渉についても取り付く島もなかった」と証券会社に対する数々の不満があがったようです。

公正取引委員会幹部は「(主幹事の証券会社が)個人投資家に売りやすいように公開価格を下げる傾向があると言われている」と話しています。
報告書は、主幹事証券会社が企業側に十分な説明なく一方的に価格を低く設定することは、独占禁止法が禁ずる「優越的地位の乱用」にあたる恐れがあるとの見解を示しました。

また、新規上場企業は主幹事証券会社より弱い立場になりやすく、「幹事社を変更したかった」と回答した企業のうち28・6%は「変更すれば上場予定日が1年ほど延びる」と証券会社から言われるなどして断念していました。
公正取引委員会幹部は「一般的には、上場手続きのプロセスが進むほど証券会社の優越的な地位が高まっていくのではないか」と分析しています。

こうしたアンバランスな状態を緩和するため、公正取引委員会は証券会社に対し、企業が主幹事を変更したい場合に配慮することや、公開価格などについて、企業が他の証券会社から意見を聞くことを阻害しないよう促しました。

これに対し、証券業界では公正取引委員会の指摘に疑問の声が相次ぎました。
人気の高い新規上場株は証券会社の想定を超えて高い初値が付くことがあり、投資家によるマネーゲームが公開価格と初値との隔たりを招いているという認識からです。
ある大手証券幹部は「現状は『プラチナチケット争奪戦』に近い。初値が上がっても、結局、半年後、1年後には公開価格と同じ程度に戻り、下回ることが多い印象がある」と話しています。
とはいえ、証券会社は新規上場株の人気を盛り上げることで、株が売れ残って自社が含み損を抱えるリスクを抑えているという状況もあります。

日本証券業協会は既に、公開価格と初値の隔たりを小さくする方策を検討中です。
公開価格を決めてから上場するまでの期間を短縮して「IPO割引」の幅を縮小したり、初値が付くまでは投資家が株の購入価格を指定しない「成り行き注文」を禁止して初値の急騰を抑制したりすることを想定しているようです。

2021年の国内新規上場企業は136社と2006年以来の高水準でしたが、新規上場時の資金調達額はアメリカの10分の1程度にとどまります。
岸田文雄政権は日本経済にとって急務である新興企業の成長に向け、こうした状況が足かせになっているとして、公正取引委員会の報告書を改善のてこにしたい考えです。

しかしながら、どれほどの効果が期待できるのでしょうか?
ニッセイ基礎研究所の中村洋介主任研究員は「そもそも上場に至る企業をいかに増やすかが肝心だ。公開価格と初値の差はあくまで課題の一つでしかない。起業家をどう増やすかや海外から投資をどう呼び込むか、規制緩和など課題が多く、他の部分でも力を入れないといけない。新規上場のプロセスだけを変えてすべてが良くなるわけではない」と指摘しています。

一方、証券業務コンサルティング業を営む資本市場研究所きずなの渡辺雅之氏は「公開価格を安くして投資家に売るよりも、証券会社には買ってくれる投資家を掘り起こす努力が必要ではないか」と語っています。

個人的には、日本を夢のある国にするには、IPOなどで大金を手にする方をどんどん増やすことが重要だと思っています。
それゆえ、『IPO割引』が当たり前になっているという状況が、今回の公正取引委員会の見解により是正されるといいなぁと思います。
IPO株の購入を申し込んでもなかなか当たりませんし、おそらく一部の人達がIPO株を買ってすぐに売って儲けているのだと思いますので、その辺りも改善されていいのではないでしょうか。

公正取引委員会が「IPO割引」の慣行は「独禁法違反の恐れ」との見解を示したことについて、どう思われましたか?


元コロプラ千葉氏が社外取締役を務める日本企業狙うSPACが上場!

日本のスタートアップを合併の対象とする特別買収目的会社(SPAC)がこのほど、米ナスダック市場に上場しました。
IT(情報技術)やドローン、人工知能(AI)などの企業を狙っています。
コロプラ元副社長の千葉功太郎氏が社外取締役を務めており、千葉氏を通じて有望な日本のスタートアップを探すようです。
米国進出を模索するスタートアップにとっては、短期間で米株式市場に上場する道が開けることになるでしょう。

SPACは「ポノ・キャピタル」です。
1年~1年半以内の合併を目指します。
主な対象はアジア企業で、特に日本企業に注目しています。
米証券取引委員会(SEC)に提出した目論見書では、日本について「世界で3番目の経済大国であるにもかかわらず、SPACの合併市場で存在感が薄い」と指摘しています。
日本企業との合併は「魅力的な時期」としています。

ポノ・キャピタルは起業家のダスティン・シンドウ氏が最高経営責任者(CEO)を務めます。
日本企業の選定のため、千葉氏を社外取に任命したとみられます。
千葉氏はドローン企業に出資するベンチャーキャピタル(VC)「ドローン・ファンド」などで投資を手掛けています。

日本企業を対象とするSPACでは「Evoアクイジション」も2月にナスダック市場へ上場しました。
プロ野球の千葉ロッテマリーンズで監督を務めたボビー・バレンタイン氏を社外取締役に迎えるなど、日本に縁のある複数の人材を採用しています。

日本の株式市場では新規株式公開(IPO)時の公開価格と初値の差が大きく、公正取引委員会が調査に乗り出しました。
日本企業を合併対象とするSPACが増えれば、国内のIPOプロセスに不満を持つスタートアップの受け皿になる可能性もあります。

こういうところが増えて、アメリカに進出するベンチャーが増えるといいですね。
ちなみに、我がクライアントも千葉さんのファンドから出資を受けていますが、すごい方なんですね。

元コロプラ千葉氏が社外取締役を務める日本企業狙うSPACが上場したことについて、どう思われましたか?


2022年から「一部上場企業」はなくなる!

ITmediaによると、「御社は一部上場とのことですが、全部上場になるのはいつですか?」と、古くから親しまれてきたこの種のジョーク、は2022年に“消費期限”を迎えることになるようです。

東京証券取引所は2022年4月4日に、これまでの「東証第一部」「東証第二部」「マザーズ」「ジャスダック」といった市場区分から、「プライム」「スタンダード」「グロース」という新たな市場区分へ移行します。
一見順風満帆にみえていた旧市場区分制度のもとでも、実はさまざまな問題が積み上がっていたことも事実です。

具体的にはまず、東証第二部とJASDAQスタンダードの位置付けが重複していることによるコンセプトのあいまいさが挙げられます。
これは、投資家にとって市場選択の利便性が低下するデメリットがありました。

次に、「入るは難し、残るは易し」という問題もありました。
これは、新規上場基準よりも上場廃止基準の方が大幅に緩いことで、本来であれば上場廃止または市場区分の格下げが必要な企業も、東証第一部上場企業であり続けられてしまう点が問題視されていました。

そこで、新市場区分では、東証第一部に相当する市場を「プライム市場」とし、東証第二部とJASDAQスタンダードに相当する市場を「スタンダード市場」、そしてマザーズ市場とJASDAQグロース市場に相当する市場を「グロース市場」と位置づけ直したのです。

このような市場区分の変更はどのような変化をもたらすのでしょうか?
今回は、「現在、東証第一部に上場している銘柄がスタンダード市場に入ってしまうのか」という点と、「東証第一部に連動している株式指数のTOPIX(東証株価指数)はどうなるのか?」という点に注目しています。

現在東証第一部に上場している会社であっても、プライム市場の上場基準を満たせなかった場合はスタンダード市場の指定となるため、実質的な「格下げ」となります。
上場基準は流動性・ガバナンス・経営成績および財政状態という3つの観点で評価されますが、現在東証第一部にある銘柄が最高位のプライム市場に残るかどうかについて、以下の点を重点チェックしています。

<プライム市場の上場基準概要>
まず確認すべきは株式の「売買代金」です。
プライム市場では、1営業日あたりの平均売買代金が2,000万円以上であることを求められています。
2021年7月21日時点のデータを確認すると、全東証第一部上場企業の2割弱に相当する457銘柄が、売買代金2,000万円位を下回っていることが分かったようです。

その中には、地方銀行株や放送局株、鉄道株など、誰しも一度は聞いたこともある企業も数多く名を連ねています。
東証第一部企業の売買高ランキングの下位をチェックするなどして、事前にスタンダード入りしそうな一部上場企業を見極めておきたいですね。

次に注意すべき点が流通株式比率です。
プライム市場ではガバナンスの観点を重視しています。
投資家との建設的なコミュニケーションが阻害される恐れがあることから、安定株主が3分の2以上の保有を許さず、外部投資家が最低でも35%以上保有すべしという趣旨の流通株式比率を求めています。

この基準は、主に親子上場の子会社にとって大きな課題となっています。
例えば、ゆうちょ銀行は親会社の日本郵政が89%保有していることが痛手となり、2021年7月9日にプライム市場の指定がない旨を東証から直々に言い渡されました。
従来から親子上場解消の動きがありましたが、東証市場再編による実質的な市場区分の格下げをきらった動きもその要因の1つなのかもしれません。

経営成績・財務状態については上場維持基準が「債務超過していないか」という点のみ記載されていることから、依然として「入るは難し、残るは易し」なきらいはあります。
したがって、2022年4月の市場再編以降は、主に売買代金と流通株式比率に気を配ることになるでしょう。

ちなみに、2021年だけでもマネーフォワードやSansanのようにマザーズ市場から東証第一部への指定替えを果たした銘柄が8つほどあります。
2021年に東証第一部に新規上場、ないしは指定替えされた銘柄も、再度の審査を経てスタンダード市場入りすることはあるのでしょうか?

基本的にこれらの銘柄は市場変更と同時にプライム市場に指定されることになります。
なぜなら、2021年に東証第一部に新規上場・市場の指定替えした銘柄は、すでにプライム市場を見据えた基準で審査が実施されているからです。

<TOPIXはどうなるのか?>
問題は、東証第一部上場企業全銘柄の株価を指数化したTOPIXです。
結論からいえば、新市場区分下のTOPIXについて、直ちに影響はない模様です。

日経平均などもそうだが、TOPIXをはじめとした指数で最も重要な点が「指数の連続性」なのです。
銘柄を入れ替えたり、基準が変わったりすることによって利害関係者が不利益を被ることは絶対に避けなければなりません。
その結果、新市場区分においてTOPIX指数は一気に様変わりするというよりも、旧市場区分から移行するインパクトを最小限に止めようと工夫がなされています。

大きな変更点は、今後のTOPIXが市場区分ではなく、流通株式の時価総額を重視するように決まったことです。
これまでは東証第一部上場企業であれば全て指数に組み込まれましたが、今回は流通株式比率などの観点で、収益や流動性の点でプライム市場並みの基準を満たす銘柄であっても、スタンダード入りする大手企業も少なくありません。

東証第一部の遺伝子をプライム市場から引き継ぐといっても、即時でTOPIXをプライム市場指数に適用してしまえば、スタンダード入りしそうな株式の大幅な売りと、プライム入りする株の大幅な買いが一気に流入し、市場は混乱してしまうでしょう。

そこで、東証は市場区分だけでなく、流動性基準の中にもある「流通時価総額100億円超」を重視し、2021年の10月に基準を満たさなかった銘柄について、四半期ごとにウェイトを低減する形で市場区分の変更とTOPIXの影響を軽減します。
これは2025年1月まで段階的に実施されていくことから、短期的な混乱は避けられるでしょう。

また、相当程度見直しが進んでいけば、従来のTOPIXの課題でもあった、衰退していたり、成長していなかったりした企業も自動的に指数に組み込まれ、TOPIX連動商品の投資家が間接的にこれらの銘柄を買ってしまう可能性も低まります。
結果として、中長期的には市場区分の変更はTOPIX自体にはプラスであると捉えることもできるでしょう。

『東証一部上場』と聞くとスゴイと思われる方が多いのかもしれませんが、会社四季報や日経新聞などで見てみると、『何をやっている会社?』、『昔は儲かっていたけど最近はさっぱり』、『この企業が東証一部上場なの?』、『不祥事などを起こしているから市場から出て行ってもらった方が良いのでは?』、『親会社も子会社も上場しているんだ。』などと感じる企業が、思っているより多いのではないかと思います。
それゆえ、今回の見直しは良いことだと思います。
また、親子上場も解消されればいいなぁと考えています。
個人的には、財務面は、債務超過かどうかだけではなく、利益額とか納税額なんかも入れてもいいのではないかと感じます。
そうすると、粉飾のリスクは高まりますが。

2022年から「一部上場企業」はなくなることについて、どう思われましたか?


「空箱」会社の上場が米国で急増しているが日本も解禁を検討しており過熱警戒!

最近よく取り上げられていますが、時事通信によると、新興企業などの買収を目的とし、自らは具体的な事業を持たない「空箱」会社の上場がアメリカで急増しているようです。
アメリカの調査会社によると、上場件数は2021年1~3月に296件と、過去最高だった2020年の通年実績を既に上回り、調達額は867億ドル(9兆6,100億円)に達する見通しのようです。

日本でも解禁に向けた検討が進んでいるようですが、投資の過熱や弊害を指摘する声もあるようです。

上場が相次ぐのは、特別買収目的会社(SPAC)です。
設立から約2年以内に有望な未公開企業を探し出して買収し、買収された企業が存続会社となります。
魅力的な企業を買収すれば株価が上がり、投資家は値上がり益を得られる。
収益はSPAC運用者の「目利き力」次第となるため、「白紙小切手会社」とも呼ばれます。

アメリカの調査会社ルネサンス・キャピタルによると、2020年のSPAC上場件数は前年比約4倍の247件、調達額は7倍近くに拡大しました。
アメリカでは、大規模な金融緩和を背景に株式などへの投資が膨らみ、SPACもその「受け皿」となったのです。

元スポーツ選手を大株主に招くなど、著名人の関与もブームを後押ししました。
買収される企業にとっては、面倒な手続きを省き、短期間で上場できる利点があります。
ソフトバンクグループが出資する共用オフィス運営のアメリカのウィーワークは、SPACとの合併を通じて年内に上場すると発表しました。
2020年には新興のアメリカの電気自動車メーカーなどが上場しました。

ただし、人気に陰りも見え始めているようです。
「SPACへの無差別な買いが続いていたが、2月中旬ごろに売りに転じた」(ルネサンス社)といい、1~3月の上場初日の株価は平均で約3%下落しました。

市場では「中期的には持続可能ではない」(アメリカの投資銀行)との声が上がるほか、情報公開が不十分な「裏口上場」だとの批判も根強いようです。

ロイター通信によると、アメリカの証券取引委員会(SEC)は金融機関に対し、SPACの監視態勢や内部統制などの情報提供を要請したようです。
問題を抱える企業の上場に警戒が強まる中、当局が近く本格調査に乗り出すとの見方も広がっているようです。

普通に考えると、実態のない企業が上場するのはどうかと思いますが、投資の対象としてはニーズがあるんでしょうね。
日本ではあまり馴染まないように思いますがどうなんでしょうか?

「空箱」会社の上場が米国で急増しているが日本も解禁を検討しており過熱警戒になっていることについて、どう思われましたか?


4大監査法人のIPO業務回避が顕著で「監査難民」解消が見えず!

日本経済新聞によると、会計監査の業界で「ビッグ4」と呼ばれる大手監査法人が、新規株式公開(IPO)の業務を回避する傾向が顕著になってきました。
2020年1~6月のIPO企業のうち大手が監査をしたのは65%と、過去最低ペースです。
水面下では、スタートアップ企業がIPOに必要なサービスを受けられない「監査難民」問題が広がっているようです。

IPO監査はかつてEY新日本監査法人、監査法人トーマツ、あずさ監査法人、PwCあらた監査法人のビッグ4が、大半を担っていました。
ところが、会計士の人手不足やIPO監査の収益性の低さから、近年は大手のシェアが下がっているのです。

2019年は78%と前の年から9ポイント下がり、大手法人の再編が一巡した2010年以降の最低を更新していました。
2020年はこれをさらに下回る可能性が大きくなってきました。

今のところ大手が手がけなくなった分は準大手が受け皿です。
金融庁によると、IPOに向けた監査の新規契約数では太陽監査法人など準大手5法人がすでに大手を上回っています。
2019年の新規契約は大手が前年比17%減の191件だったのに対し、準大手は同24%増の210件でした。

しかしながら、監査業界では「いずれ準大手だけではカバーしきれなくなる」との見方が多いようです。
監査法人に所属する公認会計士の約8割はビッグ4に集中しており、準大手のマンパワーにはおのずと限界があるからです。

大手がIPO監査を回避するのは、2014~2015年に上場直後の会計不正や業績下方修正が相次いでから、厳格な監査が求められている影響が大きいようです。

不正会計がないか、利益計画が楽観的すぎないかなど「より慎重なリスク分析や検討によって監査の工数が増えた」(EY新日本の善方正義シニアパートナー)とのことで、働き方改革で会計士の労働時間は増やせず、受託余力が乏しくなったのです。

提携先である世界の会計事務所が収益性の低い業務を抑えるよう求めているとの見方もあるようです。
IPO監査は当初見積もりより業務量が膨らんでも「報酬の増額交渉は難しい」(準大手のIPO担当者)とされ、大企業の監査に比べて実入りが少ないのです。

IPOするには、上場企業にふさわしい内部管理体制を整えたうえで、監査証明を受けた2期分の有価証券報告書をそろえる必要があります。
IPOを目指しているにもかかわらず、大手とも準大手とも契約を結べない「監査難民」になると、資金調達が滞り、成長力が陰りかねません。

金融庁は監査難民の問題を重くみて、2019年末にIPO関係者の協議会を設置しました。
2020年3月の報告書では、大手監査法人に組織体制や人員配置のあり方の見直しを求めています。

EY新日本は2020年7月、IPO監査の人材認定制度を始めました。
2021年6月までに約4,100人いる会計士のうち1,000人の認定を目指しています。
トーマツは6月にIPO監査の体制を見直しました。
ノウハウを持つ会計士を各部署に置いて人材の裾野を広げるそうです。

もっとも、IPO監査をめぐっては「ビジネスが旬のうちに早く上場したいという企業は多いですが、内部統制システムが未整備だと契約は難しい」(大手監査法人のIPO担当者)と温度差を指摘する声も多いようです。
スタートアップは監査法人の業務の繁閑に合わせて決算月をずらすなどしているようですが、監査契約のハードルはなお高いようです。

『監査難民』の問題は、数年前と比べると時代が変わったなぁと思うところですね。
数年前までは、クライアント数を増やすためにIPOに大手も注力していたのだと思いますが、会計業界だけではない人手不足、働き方改革、IPO直後の粉飾発覚、IPOまでは赤字でもIPOに回収すれば良いと思っていたのがいつ監査法人を変更されるか分からない時代、日本を代表するような大企業が監査法人を変更するケースが増加など、大手は手間がかかり、報酬があまり取れないIPOを避けるのは分かるような気はしますが、大手の都合で、IPOをしたくてもできない会社が増えるのは、日本にとってマイナスだと思います。
日本公認会計士協会や金融庁で改善策を是非とも考えて欲しいですね。

4大監査法人のIPO業務回避が顕著で「監査難民」解消が見えないことについて、どう思われましたか?


コロナショックがもたらす「上場延期」の深刻度!

新型コロナウイルスの感染拡大による「コロナショック」が東京証券取引所への新規上場にも影響し始めたようです。
株価急落で上場を延期するベンチャー企業が増え、財務改善のためのリストラの動きが強まりそうです。
一方、キャッシュが豊富な企業にはM&Aで業容拡大の好機にもなりそうです。

「歴史的な下落相場の中で新規上場なんて狂気の沙汰ですよ」――。
近く、上場を予定していたベンチャー企業の男性社長は、こう話し上場を来年度以降に見送りました。

日経平均株価は年明けから2月20日ごろまで2万3,000~2万4,000円の水準を維持していましたが、日本での感染者数増加もあり、2月末になり急落しました。
3月11日にはWHOから新型コロナウイルスのパンデミック(世界的感染爆発)が宣言され、収束の見通しは立っていません。
3月16日の終値ベースで1万7,002円となりました。

ベンチャー企業にとって、新規上場はベンチャーキャピタルなど投資家に報いるゴールです。
上昇相場ならまだしも極端な下げ相場の場合、株式公開をしても公募価格割れも予想されるため、やるだけ損をすることになります。

実際、企業向けソフトウェア開発のウイングアーク1stは3月10日に上場申請を取り下げました。
3月12日には、医薬品の研究開発・製造・販売を手がけるペルセウスプロテオミクスが3月24日に予定していた上場を延期すると発表しました。

さらに、日本全国にスポーツジムの「エニタイムフィットネス」を展開するFast Fitness Japanも3月13日に上場の延期を発表するなどコロナショックの影響がすでに出始めています。

もともと、年初までは良好な株式市場の環境が終わることを見越した「赤字の駆け込み上場」が増加するとの観測が強かったようです。

野村証券によると、2019年の新規上場企業による市場からの資金調達総額は3,249億円で、郵政3社やソフトバンクの大型案件により金額が膨れ上がった2015年と2018年を除いても、2014年(1兆472億円)の3分の1以下の低水準にとどまりました。

2019年の新規上場企業数は86社とこの3年間ほぼ横ばいでしたが、赤字での上場企業数は過去10年で最多の19社でした。
とりわけ、2019年はIT企業の赤字上場が前年の2倍と急増したことも特徴だったようです。

赤字上場が増加する背景には、世界的な金融緩和の流れが長く続いたため、ベンチャーキャピタル側が出口戦略として、市場が冷え込む前に持ち株を売り抜けたいとの思惑があります。

公募売り出し額が縮小傾向にあるのは、事業を立ち上げて間もない段階で上場する傾向が増えていたためです。
今回のコロナショックで株価だけでなく消費の減退などにより世界経済全体が冷え込むことが予想されます。
そのため、当面は新規公開(IPO)の動きは収まるでしょう。

コロナショックの影響は株価下落だけにとどまりません。
雇用の不安定化をもたらす要因に急浮上しています。

「リモートワークの実施で社員の成果の差が露骨にわかるようになったので、リストラをしやすくなった」と先のベンチャー社長です。
コロナ対策で多くの企業が在宅でのリモートワークを進めた結果、「ただいるだけの人」「外回りと称してサボる人」がはっきりしたそうです。

この社長は「新規上場が延期できた副産物というわけでもないが、上場のために雇ったスタッフを解雇して人件費を浮かせれば、中長期的にはキャッシュが増える。それを元手に株価が下がった優良企業に対してM&Aをすれば逆に企業価値が上がる」という戦略まで立てていると打ち明けています。

上場延期のベンチャー企業だけでなく、令和になってから加速した早期退職の流れにも拍車がかかりそうです。

東京商工リサーチが3月11日に発表した『2020年1-2月上場企業「早期・希望退職」実施状況』によると、この時期に募集を実施した上場企業は19社と前年同期の9社から倍増しました。
わずか2か月で昨年1年分(36件)の半数に達したそうです。
消費の冷え込みを予想し、小売りや食料品での実施が目立ったのも特徴です。

1月下旬から新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、業績の下方修正を開示した上場企業は87社、また何らかの影響を開示した上場企業は461社に上りました(3月11日時点)。

3月に入り、コロナショックの影響による株価急落や円高進行などで景気後退局面に入るとの観測が強まり、さらに早期退職の動きが進むとみられます。

今回の調査結果で興味深いのが、早期退職を募集した上場企業のうち、直近の決算で最終黒字だった企業が19社中13社と7割を占める点です。
退職金を支払う余力のあるうちに、将来の人件費を圧縮する「黒字リストラ」が昨年から話題となっていますが、その流れが続いたと言えそうです。

近年では、将来的に人工知能(AI)の普及で省人化が進むと予想される中、小売りであればコンビニの無人レジなどへの設備投資を進める動きは避けられず、今年がきっかけとなり、その傾向が進む可能性もあります。

企業の人件費圧縮の方法は、退職金をともなう早期退職だけとは限りません。
昨年は損害保険大手のSOMPOホールディングスの国内損保事業の従業員の削減が話題となりました。
介護事業を展開する関連会社への配置転換も同時に行われたため、「介護部門を『追い出し部屋』に使っている」という批判まで起こりました。

さらには、ほかの企業においても、扱いに困る社員を自主退職に追いやる「事実上の早期退職」が広まる可能性もあります。

不況時には往々にして統合・再編が進みます。
今年は「稼ぐ力」があり、キャッシュなどの「体力」のある企業とそれ以外で差が開く1年になりそうです。

このような状況を見ると、上場延期やリストラは避けられそうにないですね。
この中に出てくる社長は容易に『解雇』できると思っている節がありますが、そのような方が上場企業社長になって大丈夫かなぁとも思います。
あとは、上場時が業績のピークという企業もたくさんありますので、延期して、上場できるのかなぁとも思います。
一方で、リストラで割増の退職金などを手にした方々が、起業して、世の中に新しい製品やサービスを提供して、日本経済を活性化してもらいたいと思います。

コロナショックがもたらす「上場延期」の深刻度について、どう思われましたか?


カーブスHDの初のスピンオフ上場を東証が承認!

東京証券取引所は、先日、フィットネス事業を展開するカーブスホールディングス(カーブスHD、東京都港区)の新規上場を承認したと発表しました。
子会社と本体を資本関係のない独立した会社にする「スピンオフ」という制度が2017年に整備されて以来、国内初の適用例となります。

カーブスHDは、カラオケ店「まねきねこ」などを運営するコシダカホールディングスの子会社ですが、コシダカホールディングスは、2019年10月に、カーブスHDへのスピンオフを発表していました。

カーブスHDは、2020年3月2日付で東証に上場する見通しです。
公募株式は241万5,000株、現時点の想定発行価格は1株720円で、発行価格は2月20日に正式に決まるようです。

親子上場に批判が高まっているなか、資本関係がなくなり、元々の企業の株主に株式が割り当てられますので、独立性は高まりますね。
事業部門や子会社がスピンオフ上場して、そこだけで売買できるとなると、いいかもしれませんね。

カーブスHDの初のスピンオフ上場を東証が承認したことについて、どう思われましたか?


2019年に東証上場を廃止した企業は?

 M&A Onlineによると、2019年に東京証券取引所で上場廃止となった企業は42社を数えるそうです。
前年に比べると19社少なくなっています。
産業界の潮流や栄華盛衰とも密接にかかるのが上場廃止の動向です。
「令和」のスタートを振り返ってみると・・・。

12月30日は2019年の取引を締めくくる東証の大納会でしたが、同日付で上場廃止したのが住宅メーカー大手のミサワホームです。
親会社のトヨタホーム(非上場)による完全子会社化に伴うもので、48年間の上場歴にピリオドを打ちました。

ミサワホームは1967年に設立し、その4年後の1971年に東証2部にスピード上場(翌1972年に東証1部)し、住宅業界の寵児の名をほしいままにしました。
しかしながら、バブル期に手がけたリゾート開発の失敗などで1990年代になると、経営が傾き、創業者の三沢千代治氏は退陣に追い込まれました。
2006年にはトヨタ自動車の傘下に入いりました。

トヨタ自動車とパナソニックは2020年1月に両社の住宅事業を統合することになっており、その統合新会社のもとにミサワホームも組み込まれます。

住宅ではほかに、「ライオンズマンション」で知られる大京がオリックスによる完全子会社化で上場廃止(2019年1月)となりました。

70年の上場歴に分かれを告げたのは出光興産と経営統合した昭和シェル石油です。
昭和シェルは1985年に昭和石油とシェル石油が合併して誕生しましたが、母体である昭和石油は戦後間もない1949年に上場しました。

業種では電子部品商社で上場廃止が目立ちました。
バイテックホールディングスはUKCホールディングス(現レスターホールディングス)との合併、フーマイスターエレクトロニクスはMBO(経営陣による買収)で非公開化、日本ライトンは台湾の親会社による完全子会社化により、それぞれ上場を廃止しました。

カーナビ大手のパイオニアとクラリオンはそろって海外企業の傘下入りに伴い、2019年3月に上場を廃止しました。
同様に、スキンケアなどの化粧品ブランド「ドクターシーラボ」を展開するシーズ・ホールディングスは2019年4月、アメリカのジョンソン・エンド・ジョンソンによる買収で上場廃止になりました。

金融関連では、十八銀行(長崎市)が「ふくおかフィナンシャルグループ」(福岡市)、カブドットコム証券(現auカブコム証券)がKDDIの完全子会社に伴い、上場を廃止しました。

2019年10月にはアメリカ生保大手のアフラックが東証から撤退しました。
1987年に東証に上場しましたが、取引量が乏しく上場の意義が薄れたことが理由です。
この結果、ピーク時の1991年に127社を数えた東証外国銘柄も4社(アメリカ2社、マレーシア、英領ケイマン各1社)まで減り、“風前の灯火”になっています。

時価総額が所定額に届かない状態が一定期間続き、1962年以来の東証2部上場の資格を失ったのは、競輪の場外車券場を主力とする花月園観光です。
東証は2019年11月1日付で同社の上場廃止を決めました。

過去5年間の東証での上場廃止をみると、2014年42社、2015年66社、2016年67社、2017年40社、2018年61社となっています。
一方、上場企業数は現在3,707社で、2014年末より239社増えています。

2020年はすでに4社の上場廃止が決定しています。
そのトップバッターはジーンズなどアメリカ衣料大手の日本法人であるリーバイ・ストラウス ジャパンです。
アメリカ親会社が完全子会社化することにより、2020年1月7日付で1989年以来の上場が廃止となりました。

IPOする企業が増えるのは喜ばしいことだと個人的に思っていますが、一方で、上場廃止になっている企業もあります。
貯蓄から投資へシフトすると、ビジネスに興味を持つ人が増え、景気も良い方向に向かうのではないかと考えていますが、上場すべきところは上場して、すべきではないところは早めに上場廃止になってもらうということも重要でしょうね。

2019年に東証上場を廃止した企業について、どう思われましたか?


日本初クラウドファンディングで上場するマクアケ!

 クラウドファンディングプラットフォーム「Makuake」を運営するマクアケが、2019年12月11日にマザーズ市場に新規上場します。
2013年5月に、サイバーエージェントの100%子会社として設立され、現在8期目の若い会社です。

4期目で赤字を脱出し、5期目で4,300万円、6期目で1億1,200万円の純利益を出しました。
2018年9月期の売上高は、9億5,800万円です。

クラウドファンディングという注目度の高い分野での、日本初上場となりました。

マクアケの想定株価は1,550円です。
公募株数が980,000株、売出株数が1,946,700株です。
市場から吸収する金額は45億3,600万円となります。
売出株分の30億円は既存株主のものとなるので、マクアケが調達する金額は15億円前後と予想できます。

この資金は、主にプロモーション費用が中心になると考えられます。
なぜなら、まだまだ市場規模が小さいためです。

矢野経済研究所によると、2018年のクラウドファンディングの市場規模は2,045億円です。
ちなみに、前年が1,700億円でしたので、20%増の急拡大をしています。
ドローンの市場規模が1,000億円(インプレス総合研究所)ですので、その倍にまで成長していることがわかります。

しかし、これには落とし穴があります。

クラウドファンディングは大きく5つに分類されます。
購入型、寄付型、ファンド型、貸付型、株式型です。
マクアケは購入型に分類され、その市場規模は全体の6%(122億円)ほどなのです。

競合のCAMPFIREが、2019年4月に女優ののんさんを起用したテレビCMを放映しました。
スタートアップ企業がテレビに広告を出すのは異例です。
これは企業の認知度を拡大すると同時に、市場規模拡大を狙ったものと考えられます。

クラウドファンディングの業者は競争が激しくなり、手数料も下げているという話も聞きますが、『Makuake』はきちんと利益を伸ばしているんですね。
乱立しているので、将来的には淘汰され、一部の企業のみが残るのでしょうが、上場することにより信用力を高めるということは、存在価値を高めますね。
上場のメリットを感じず、上場する予定をやめたり、上場企業が非上場化することも少なくなくなってきている中で、上場のメリットを活かす上場なんでしょうね。
今後の成長に期待したいですね。

日本初クラウドファンディングで上場するマクアケについて、どう思われましたか?


東証がfreeeのマザーズへの上場を承認

 東京証券取引所は、先日、クラウド会計ソフトのfreee(フリー、東京都品川区)の上場を承認したと発表しました。

2019年12月17日に東証マザーズに上場するようです。

想定する公開価格で算出すると、時価総額は750億~900億円程度になる見込みで、2019年の新規株式公開(IPO)銘柄ではSansan(約1,300億円)に次ぐ規模です。

上場で最大約120億円を調達し、広告費や技術者の人件費などにあてる計画だそうです。

マネーフォワードに引き続き、freeeも上場ですね。
以前から、かなりの赤字が続いていますし、将来的に黒字化するのでしょうか?
もう広告宣伝費をかけて、利用者を増やすステージではないように思いますので。
そうなると、マネーフォワードも2019年から大幅に利用料金を上げましたし、freeeもどこかのタイミングで利用料金を上げてくるんでしょうね。
それってビジネスとしてどうなのかなぁと思います。
freeeでもマネーフォワードでも弥生でもそれほど変わらないと思いますので、個人的には、最終的には、急に利用料金を上げることはないと思われる弥生が勝つのではないかと考えています。
話はそれますが、T●Cも利用料金か何かを大幅に上げるようで、他に変えることを考えている税理士がいるみたいですね。

東証がfreeeのマザーズへの上場を承認したことについて、どう思われましたか?


上場前の資本金が小型化しIPO戦線に「異変」?

 M&A Onlineによると、IPO(新規株式公開)戦線に「異変」が起きているようです。
2019年、東京証券取引所に新規上場した企業のうち、上場前の資本金が5,000万円以下のところが25%と4社に1社を占めています。
2018年の19%、2017年の15%と比べ、急上昇しています。
これは何を意味しているのでしょうか?

資本金が5,000万円以下の場合、VC(ベンチャーキャピタル)から出資を受けているケースはわずかです。
業種や業歴によって事情が異なるとはいえ、VC資金の活用が必ずしもIPOの“パスポート”となっていない様子がうかがえます。

2019年1月~9月に東証に新規上場した企業は47社(テクニカル上場、TOKYO PRO Market上場や他市場からの上場は除く)です。
M&A Online編集部が各社の上場前の資本金を調べたところ、5,000万円以下が12社でした。
内訳は5,000万円が1社、4,000万台が1社、3,000万円台以下が10社で、過小資本といえる1,000万円クラスは3社含まれています。

上場前の資本金が5,000万円以下の企業はここ数年、比率を高めています。
2015年は新規上場89社中、12社(14%)でしたが、2018年には同89社中、17社(19%)に増えました。

こうした流れが加速し、2019年は1月~9月で全47社中、12社と25%強を占めています。
9月末の第3四半期段階の新規上場数は前年同期の60社より13社少ないですが、最終的に年間の上場企業が例年並みの80~90社と仮定すれば、20社を超える計算です。
10月以降に上場する企業でも直前の資本金が5,000万円以下のところがすでに2社あります。

上場前の資本金1億円以下でみると、傾向はより鮮明です。
2019年は9月末で27社と半数を超え、その比率は57%です。
2018年の46%(41社)、2017年35%(30社)から急伸しています。

では、VCから資金調達の状況はどうでしょうか?
今年上場した企業を対象に、上場目論見書の「株主の状況」をあたったところ、資本金5,000万円以下の企業で、明確にVCの存在が認められたのは2月にマザーズに上場した識学だけです。

資本金が5,000万円以下と小規模である場合、一般にVCなど外部資本を受け入れていないことが考えられますが、これが裏付けられた格好です。

識学はK&Pパートナーズ(東京都千代田区)が組成するファンドから出資を得ていました。
同社は2015年に設立し、4年でスピード上場しました。
ほかの会社では投資事業を兼営する取引先の事業会社から出資を受け入れていたケースが数例見られました。

また、1億円以下までに範囲を広げると、27社中、別に7社ほどがVCを活用していました。
それでも4社に1社にとどまります。

スタートアップと呼ばれる新興企業の間では、VCからの資金調達が一種のファッションといわれるほど過熱しています。
一方、資金の出し手であるVC側もカネ余りを背景に将来のIPOやM&Aという出口を照準を合わせ、ベンチャー投資にアクセルを踏み込んでいます。

ベンチャーエンタープライズセンター(VEC)がまとめた2019年上期(1~6月)のVCによる国内向け投資額は前年同期比44%増の1,016億円と、6年連続で増加し、半期ベースで初めて1、000億円を突破しました。
1件当たりの投資額は平均1億円を超え、投資先の業種はIT関連が6割近くを占めています。

他方で、直前の資本金が5,000万円以下の企業の上場が増加しているのが実情です。

2019年3月にマザーズに上場した外食企業で、居酒屋「肉汁餃子製作所 ダンダダン酒場」を展開するNATTY SWANKYの上場前の資本金は1,340万円でした。
同社は2001年設立で、業種柄、日銭が入るという強みがあります。
同様に、串カツ居酒屋で知られる串カツ田中ホールディングス(2002年設立)も2016年のマザーズ上場前は資本金2,000万円と、明らかな過小資本の部類でした。

もちろん、業種や業歴の違いは見逃せません。
IT関連であれば、システム開発や人件費で赤字が先行するため、創業初期に多額の資金を必要とする場合が少なくないことから、VCからの資金調達意欲は旺盛です。

2019年1~9月の計12社(上場前の資本金5,000万円以下)のうち、10社は設立から10年以上経っています。
上場を視野に入れ始めたころはすでに安定期のところが多いようです。
資金需要にも銀行借り入れで対応できるため、とりたててVCの資金を必要としない面があります。

一般に、新興ベンチャー企業はVCから資金調達後、5年をめどに「出口」が求められるといわれます。
「短期間で成果を求められれば、自社が描く成長の方向性と食い違いが生じかねない」(Web開発ベンチャーの経営者、都内)と距離を置く向きもあるようです。

VCからの資金調達は企業の成長を導くうえで欠かせないツールであることは言うまでもありません。
ベンチャー投資フィーバーが熱を帯びれば帯びるほど、“過小資本”のままIPOに挑む企業が増えている現実に目を向ける時かもしれないですね。

個人的には、それほど資金を調達しなくても良い企業がIPOしているんだろうなぁと思います。
業種によるとは思いますが、日銭がはいる商売をしている企業のIPOが多くなっているんでしょうね。
仕事上、最近はVCやエンジェルから比較的容易に資金調達ができるようになっているなぁとは思います。
VCから資金調達をしなくて良いところ(ビジネスモデルとしてそういうビジネスを考えているところ)と、ニッチなビジネスで開発費用がかかりVCから多額の資金調達をしないといけないところが、両極端に多くなってきているのかもしれませんね。

上場前の資本金が小型化しIPO戦線に「異変」が起こっていることについて、どう思われましたか?


Forbes世界長者番付で日本人ではユニクロの柳井 正氏が首位返り咲き!

 日本の大富豪たちが保有する資産はこの一年、それぞれに異なる変化を見せました。
Forbesの長者番付に名を連ねた日本人50人のうち31人は、日経平均株価が前年比で5%近く上昇していた一方で、前年より資産を減らしていました。

リストに名前が挙がった50人が保有する資産の総額は、前年の1,860億ドル(約20兆6,700億円)より少ない1,780億ドルとなりました。

2018年の番付で1位だったソフトバンクの孫 正義氏は、2019年は2位となりました。
ただし、ソフトバンクの株価は上昇しており、孫氏の保有資産も前年から21億ドル増加し、240億ドルとなっています。

保有資産で孫を上回ったのは、衣料品大手ファーストリテイリングの創業者で、2016年以来のトップとなった柳井 正氏です。
保有資産は249億ドル。前年から56億ドルの増加となり、この一年で最も大幅に資産を増やしました。

孫氏が設立した1,000億ドル規模のソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)は、多額の投資で広く注目を集めています。
SVFには、サウジアラビアのパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)が450億ドルを出資し、そのほかにも、アブダビ首長国のムバダラ開発公社、アップル、クアルコム、オラクルの共同創業者で富豪のラリー・エリソンなども出資しています。

前年と比べて資産を大きく増やしたもう一人は、計測器メーカー、キーエンスの創業者である滝崎武光氏です。
保有資産は10億ドル増えて186億ドルとなり、前回の4位から1ランク順位を上げました。
東証1部上場のキーエンスは、工場の機械やロボットの性能を監視するために使われるセンサーにより、中国で安定的な成長を続けています。

2018年から保有資産を72億ドル減らして約108億ドルとし、最も大幅な減少を記録したのは、酒類大手サントリーの佐治信忠氏とそのご家族です。
減少の理由の一つには、新たに入手した情報により、サントリー株の一部が佐治家ではなく慈善団体が保有するものであると確認されたことがあるようです。
また、世界的なビール販売の低迷も、資産の減少につながっています。

一方、2019年の番付には、4人が初めて名前を並べました。
2018年10月に87歳で死去した父でユニ・チャームの創業者、高原慶一朗氏が保有していた同社株を2人のきょうだいと共に引き継いだ高原豪久氏(2001年から同社の最高経営者)は、保有資産52億ドルでリスト入りしています。

その他、2018年6月に株式を公開したフリーマーケットアプリ運営のメルカリの創業者である山田進太郎氏、東証1部上場の不動産仲介・マンション開発会社オープンハウスの創業者である荒井正昭氏、ビジネスホテル・チェーンを展開するアパグループの創業者、元谷外志雄氏が初めて番付入りしました。

また、今回ランキングから外れた富豪の中で目を引くのは、人材派遣会社を創業、女性として日本で初めて自力でビリオネアになった篠原欣子氏です。
総合人材サービスを展開するパーソルホールディングスの株価は、ここ1年で30%以上下落しています。
ロボット開発を手掛けるサイバーダインの創業者、山海嘉之もまた、自社株が50%値下がりしたことを受けてリストから外れました。

以下は、2019年の日本人の長者番付トップ10の顔ぶれです(敬称略)。
1位 柳井 正(ファーストリテイリング) 249億ドル
2位 孫 正義(ソフトバンク) 240億ドル
3位 滝崎武光(キーエンス) 186億ドル
4位 佐治信忠(サントリーホールディングス) 108億ドル
5位 三木谷浩史(楽天) 60億ドル
6位 重田康光(光通信) 54億ドル
7位 高原豪久(ユニ・チャーム) 52億ドル
8位 森 章(森トラスト) 47億ドル
9位 永守重信(日本電産) 45億ドル
10位 毒島秀行(SANKYO) 44億5,000万ドル

なお、番付作成の方法ですが、ランキングは個人から入手した情報に加え、証券取引所やアナリストら、企業の提出書類その他を基に作成している。番付に入った各氏の保有資産は、2019年3月22日の株価の終値と為替レートに基づき算出しています。
非公開会社の創業者などの場合は、類似した公開会社の財務比率その他との比較から推計しています。
また、各氏の保有財産には家族の資産を含む場合もあります。

想像もつかない世界ですが、結局、上場株式などが中心だと思いますので、簡単に換金できるわけではなく、ある意味では『絵に描いた餅』です。
個人的には、これらの方々がどういう相続税対策をしているのかが気になります。
番付に入っているカリスマ経営者の方が亡くなると、おそらく業績も低迷するところも多いと考えられ、会社は業績の悪化、個人は株式の分散など色々大変だと思いますので、日本を代表するようなこれらの会社には、死亡・相続が原因で日本を代表するような会社でなくなってしまうのは避けて欲しいですね。

Forbes世界長者番付で日本人ではユニクロの柳井 正氏が首位に返り咲いたことについて、どう思われましたか?


フォーブス世界長者番付2018年版

 フォーブス世界長者番付2018年版に載った日本の人物は前年より2人増えて、35人となったようです。

 首位はソフトバンクの孫正義会長兼社長で、全体では39位、資産額は227億ドル(約24,100億円)でした。
前年の34位から落ちましたが、資産額は15億ドル(約1,590億円)増えています。

2位はファーストリテイリングの柳井正会長兼社長で、全体では55位、資産額は195億ドル(約2700億円)でした。

前年世界長者番付に載っていなかったSGホールディングスの栗和田榮一会長、ブリヂストン創業家の石橋寛氏、サイバーエージェントの藤田晋社長の3人が今回入っています。
SGホールディングスは佐川急便グループの持株会社で、栗和田榮一会長の父は佐川急便創業者の佐川清氏です。

日本人のトップ100は以下のとおりです。
1位:孫 正義(ソフトバンク/通信)227億ドル/60
2位:柳井 正(ファーストリテイリング/ユニクロ)195億ドル/69
3位:滝崎 武光(キーエンス/計測機器など)175億ドル/72
4位:森 章(森トラスト/不動産・建設)63億ドル/81
5位:永守 重信(日本電産/精密小型モーター)56億ドル/73
6位:三木谷 浩史(楽天/ネットショップ・ネット銀行など)55億ドル/53
7位:高原 慶一朗(ユニ・チャーム/生活用品)50億ドル/86
8位:似鳥 昭雄(ニトリ/インテリア)44億ドル/74
9位:重田 康光(光通信/携帯電話や光回線の販売)41億ドル/53
10位:伊藤 雅俊(セブン&アイ・ホールディングス/コンビニ・スーパー・レストラン・銀行など)39億ドル/93

上場企業の株式は簡単に売れないのである意味絵に描いた餅になるかもしれませんが、これだけの資産があるのはすごいですね。
配当もたくさんあるでしょうし。
ただし、上記に出ていない方もおられますが、上位に入っている方で、相続税対策が国税庁から指摘を受けたり、遺産相続について訴えられたり、逮捕されたりなど、問題となっている方も何名かおられますね。
たくさん持たれていると、何かと大変なんでしょうね。

フォーブス世界長者番付2018年版について、どう思われましたか?


3月期企業の決算発表時間の前倒しが前期は370社!

 上場企業の決算発表時間の前倒しが進んでいるようです。
 20183月期決算の開示時間を集計したところ、370社が前年より早く開示しました。
 投資家への説明時間を確保しやすくする狙いがあるようです。
 取引時間中の発表なら、投資家は決算の内容を参考にして株の売買ができるようになり、利便性も高まりそうです。
 前年との比較が可能で決算期末から45日以内に開示した3月期企業(2,304社)を対象に集計したものです。
 トヨタ自動車や三菱商事など時価総額が大きく、業績が堅調な企業の開示前倒しが目立ちます。
 一方で、開示時間が遅くなった企業が、287社あったようです。
 5月9日の決算発表でトヨタは開示時間を従来の午後3時から午後125分に早めました。
 証券取引所の取引時間中に発表するのは初めてです。
 競争力強化に向けた中長期の取り組みを豊田章男社長らが説明する時間を十分に確保する狙いがあったようです。
 純利益が2期ぶりに過去最高となった決算は即座に値動きに織り込まれ、この日の株価は前日比4%上昇しました。
 トヨタ広報部は「質疑応答の時間をしっかり確保でき投資家からも好評だった」と話しているようです。
 20184~6月期決算も、83日午後125分に開示しました。
 1年前も取引時間中に発表していた三菱商事や住友商事、豊田通商などは開示時間をさらに早めました。
 子会社の香港市場上場で、香港市場の取引時間外での開示が必要になった日清食品ホールディングスは、午後3時から午後115分にしました。
 欧米では午前中や取引時間中に開示する企業が多いようです。
 日本では3月期企業の約7割が、株式市場の取引が終わる午後3時以降に発表します。
 迅速な開示を求める東証の適時開示規則にそぐわないとの声もあるようです。
 岡三アセットマネジメントの前野達志氏は、「午後3時以降の開示では、海外勢の先物取引が日本市場の現物株の取引より先行する。取引時間中の開示が進めば日本の投資家が迅速に売買できるようになる」と話しています。
 トヨタが前倒しに踏み切ったことで、追随する動きが出てきそうです。
 以前から、個人的には、取引時間外の開示には疑問を持っていました。
 特に、業績が悪い企業は、取引時間外に開示するという風潮があったと思います。
 ようやく、トヨタの取引時間内の開示により、全体的に、取引時間内に開示するといった流れになればいいなぁと思います。
 そうなれば、取引時間外に開示する企業は投資家のことを考えていないということになり、開示に対する対応で、投資家に対する対応が分かるようになり、それが株価にも反映されればよいなぁと思いますね。
 3月期企業の決算発表時間の前倒しが前期は370社だったことについて、どう思われましたか?

大手監査法人が人手不足で新興勢との契約敬遠し「IPO難民」が増加!

 あずさ監査法人が監査業務の新規受注を1年間停止すると表明して半年あまり経ちましたが、大手監査法人が不正会計などリスクが大きい割に実入りの少ない新規株式公開(IPO)企業の監査を敬遠する動きが広がっているようです。
 監査契約を結べない「IPO難民」が増えれば、証券市場の活力低下にもつながりかねません。
 「検討を重ねた結果、契約は難しいと判断しました」と、東京都内のある新興企業の幹部は、担当の公認会計士からこう言い渡されてうなだれたそうです。
 上場前のショートレビュー(短期調査)を手掛けた大手監査法人から数か月間も待たされた揚げ句、契約を断られたのです。
 こんなケースが相次いでいるようです。
これまで監査法人は将来の有望企業の開拓のため、うまみが少なくてもIPO企業の監査に積極的でした。
 潮目が変わったのは、東芝などで相次いだ不正会計です。
 大手に比べて新興企業の経営リスクは高くなります。
 自動運転技術で高い期待を集めながら、東証が上場承認した直後に顧客情報の流出が発覚し上場を延期したZMP(東京都文京区)の記憶が新しいところでしょう。
 さらに、人手不足の影響も大きく、大手監査法人は一様に及び腰になっているようです。
 「ぜひそちらに依頼したい」と、ある中堅法人のもとには大手に断られた新興企業からの案件が次々に舞い込んでいるようです。
 監査法人と契約できず、上場したくてもできないIPO難民の“駆け込み寺”になっているのは準大手・中堅の監査法人です。
 「営業していないのに上場予備軍が大量に流れ込んでくる」(中堅法人のパートナー)そうです。
2017年のIPO監査法人の分布をみると、太陽監査法人や三優監査法人など四大法人以外のシェアが初めて2割を超えました。
 「引き受けた新興企業の監査法人が聞いたこともないところで戸惑った」(国内証券)との声も上がっているようです。
 公認会計士不足に悩むのは大手と同じです。
 ある中堅法人からは「業界全体でみると大手の責任放棄が甚だしい」(パートナー)との恨み節が漏れてきています。
 しかも、「業績的に上場予備軍にはほど遠い企業」(別のパートナー)も少なくないようです。
 業績や内部管理体制の整備など上場までのロードマップを丁寧に説明し、案件の分散化に努めているようです。
 この状況を大手はどうみているのでしょうか?
 あずさ監査法人の鈴木智博IPOサポート室長は、「新興企業の成長性を見極めるのと監査法人としての収益を両立させるのは難しい」と説明しています。
 現在は新規受注のガイドラインを策定中で、「監査作業の工程を見直し法人全体の作業量を3割減らしたい」(酒井弘行理事長)としています。
 堅調な相場環境に支えられ、2018年の国内IPO数は「90100社程度」(野村証券)と、金融危機前の2007年(121社)に次ぐ高水準になる見通しです。
 しかしながら、IPOには3年程度の準備期間が必要で、IPO難民が顕在化するのはこれからです。
 全体のIPO数が大きく減少する可能性もあります。
 資本市場に厚みを持たせるためには活発なIPOが不可欠です。
 「IPOのボトルネックは監査法人」(大手証券幹部)という現状を解消する知恵が必要となるでしょう。
 10年以上前に監査法人を退職した僕としては、時代の流れを感じます。
 結局、しわ寄せが中堅・中小の監査法人に来るだけだと思います。
 当然、監査法人も不祥事が起きると、場合によっては監査法人の解体に追い込まれる可能性もあり、契約に慎重になるのも分かるような気はします。
 そのような中でも、会社の将来性、日本の証券市場の発展のために、監査を引き受けてくれる監査法人が増えてきてほしいものですね。
 会社のステージに応じて、監査法人が変わるという時代が来るかもしれませんね。
 大手監査法人が人手不足で新興勢との契約敬遠し「IPO難民」が増加していることについて、どう思われましたか?

「グリーンシート」が約20年の歴史に幕!

2018年04月05日(木) 

非上場株を取引するグリーンシート市場が2018年3月末で約20年の歴史に幕を閉じました。
当初は中小・中堅企業の資金調達や株式流通手段として期待されましたが、開示規制や新興企業向け上場市場の整備で、登録企業が激減しました。
日本の資本市場の裾野を広げる取り組みは、道半ばです。

2018年2月下旬、佐賀県有田町に本社を置く深川製磁から約400人の株主に通知が届いたようです。
グリーンシートでの取引停止を知らせる内容です。
1949年に福岡証券取引所に上場しましたが、時価総額基準を満たせず2007年に廃止になりました。
株式流通の代替場所としてグリーンシートに登録しましたが、再上場は果たせませんでした。

グリーンシートは日本証券業協会が運営する市場で、1997年7月に開設されました。
登録銘柄数(年末時点)をみると、2004年末の96銘柄をピークに減少傾向が強まりました。
成長企業を呼び込む狙いもありましたが、東京証券取引所などに上場した企業は過去20年で約15社にとどまっています。

日本証券業協会が市場開設時にお手本としたのは、アメリカの店頭市場(OTC)の一つの「ピンクシート」です。
アメリカのOTC市場は、今でも全体で1万以上の銘柄登録があり、仮想通貨「ビットコイン」関連銘柄が活発に取引されるなど、一定の存在感を示しています。

それでは、日本ではなぜ利用が広がらなかったのでしょうか?

「05年の制度改正で、適時開示義務を入れたことに尽きる」と、野村総合研究所の大崎貞和主席研究員は指摘しています。
信頼性向上を狙った措置でしたが、情報開示負担は取引所上場と変わらなくなりました。
上場基準の緩い新興市場も相次ぎ開設され、グリーンシートを選ぶ理由は乏しくなりました。

魅力的な企業が集まらなければ投資家層も広がりません。
アメリカでは創業間もない企業に資金を出す「エンジェル投資家」が多く存在しますが、日本ではまだ少数派です。
国内の大手証券会社も商いが薄く手数料が稼げないため、個人顧客を誘導することは少なかったようです。

日本証券業協会はグリーンシートに代わる非上場株の発行・流通制度として「株主コミュニティ」を作りましたが、使い勝手に課題が残るようです。
適時開示義務をなくす代わりに、証券会社は不特定多数の個人を勧誘できません。
株式を売買できる「コミュニティ」に入るには、運営する中小証券に口座を作る必要があります。
野村證券など、大手の参入はまだありません。

非上場企業の資金調達ニーズは存在します。
ネットで小口出資を募る仕組み「株式投資型クラウドファンディング」では2017年の調達総額が約5億円に上っています。
DANベンチャーキャピタルの出縄良人社長は、「自己資本比率を改善したい地方企業の関心が高い」と話しています。

全国で380万社超とされる民間事業者のうち、上場会社は一握りにすぎません。
起業家へのマネー供給に加え、今後、中小企業のオーナー社長の引退が相次ぐことに備え、非上場株を容易に換金・流通できる場があった方がよいでしょう。
資本市場の裾野を広げるには、証券界を挙げた取り組みが欠かせないでしょうね。

企業にとって開示などの負担が少なく、一方で、そのようなリスクを承知の上で投資家が気軽に投資できるような市場は、ニーズもあり、個人的には必要なのでないかと思っています。
投資型のクラウドファンディングなどが典型例でしょうね。
日本証券業協会を挙げて、知恵を絞って、信頼性のあるそのような市場ができることを期待したいですね。

「グリーンシート」が約20年の歴史に幕を閉じることについて、どう思われましたか?


上場を避ける企業が増えている!

2018年02月15日(木)

日銀の資金循環統計によれば、家計が保有する非上場株式は急激に増加し、2017年9月末には84兆円に達しています。
当時の東京証券取引所第1部上場株の時価総額が626兆円ですから、その13%に達する規模です。

日本経済新聞によると、非上場株の時価が増加する原因は2つあります。
1つは、景気の回復が非上場の中小企業にまで及んできたという明るい理由です。
もう1つは、非上場企業の間に上場を避ける動きが出ているのではないかという心配な理由です。

上場基準を満たしている企業が上場しない理由は、多様です。
金融緩和で銀行からの資金調達が容易になっているため、あえて上場する必要がないという理由もあるかもしれません。
数年前から言われていますが、気になるのは、上場に伴うコストが高いと考える経営者が増えているのではないかという理由です。

そうなるのは、目に見えない上場コストが増えているからです。
上場コストには2種類のものがあります。
1つは、公認会計士による監査のコストや社外取締役や社外監査役の報酬支払いなどの目に見える直接的なコストです。
第2は、上場企業が満たすべきルールが厳しくなり、よい経営ができなくなるという目に見えないコストです。
投資家保護を考えて導入された規制が企業経営の大きな制約になっているという認識が上場企業だけでなく、日本の非上場企業の経営者の間にも広がっています。

短期投資家の発言力が強いアメリカでは、アメリカ内の証券市場に上場すると経営の制約条件が厳しすぎて良い経営ができなくなる可能性が大きくなるので、ヨーロッパの市場への上場を薦めるベンチャーキャピタルが増えているといわれているようです。

このままだと、日本でも上場を避ける企業や投資家がもっと増えるかもしれません。
それは、上場を避ける企業にとって、リスク資金を得る道が制約されるという意味でマイナスであるだけでなく、マクロ経済の成長にもマイナスの影響を及ぼす可能性があります。

また、有望な投資先が増えないという意味では、投資家にもマイナスです。
投資家保護も大切ですが、それが上場企業の負担になりすぎないようにする工夫も必要です。
市場管理当局は、角を矯めて牛を殺すという結果にならないように気をつける必要があるでしょう。

会社も、トヨタのような企業から、売上がほとんどないような会社まで様々な会社があるので、一律に扱うのもどうかなぁと思います。
デメリットがメリットを上回り、上場できるのにしない会社が増えていると言われ出して結構経ちますが、個人的には、開示とか内部統制とかの頻度などにつき、いろいろと設けて、それに応じた市場を作って、投資家もリスクを認識したうえで投資すれば良いのではないかと思います。
時代的に人がなかなか採用できないので、採用の面では、今なお、上場企業のメリットはかなりあるのではないかと思います。

上場を避ける企業が増えていることについて、どう思われましたか?


2018年のIPO第1号の予定だった世紀の上場承認取り消し!

2018年01月24日(水)

東京証券取引所は、先日、射出成型の合理化機器を製造販売する世紀(山形県米沢市)について、マザーズ市場への上場承認を取り消したと発表しました。
1月5日に承認したばかりでしたが、世紀からの申し出で取り消すことになりました。

世紀は「上場にそぐわない内部規定があり、確認するため」と説明しています。
計画では2月8日の上場で、2018年の新規上場(IPO)第1号となる見通しでした。
今後、世紀は、内部規定の内容を見直し「改めて上場承認を求めたい」そうです。

「社内規定に照らして確認すべき事項」ということですが、よく分かりません。
だだ、2018年のIPOに水を差す形になったのは間違いないでしょうね。

ネットで調べると、6年前の2012年も、IPO第1号予定のリフォームスタジオが、株式市況の動向等の諸般の事情を総合的に勘案して上場中止になっています。
イオングループの会社ですが、その後もIPOはしていないですね。
上場承認取り消し(TOKYO PRO Marketは除く。)も、2015年は3件、2016年は2件、2017年は2件なので、毎年数件はあるようです。
出だしからつまずいた感じですが、IPO市場は盛り上がって欲しいですね。

2018年のIPO第1号の予定だった世紀の上場承認が取り消されたことについて、どう思われましたか?


名古屋証券取引所がアトリエはるかの上場承認を取り消し!

  名古屋証券取引所は、先日、ヘアメークなどのサロン運営のアトリエはるか(名古屋市)のセントレックス市場への上場承認を取り消したと発表しました。

 アトリエはるかは11月1日に上場が承認され、12月7日に上場する予定でした。

アトリエはるかは、先日、株式の発行・売り出し中止と上場手続きの延期を決めたと発表しました。
アトリエはるかによると、社員から会社への内部通報でコンプライアンス(法令順守)に抵触する疑いのある事例が判明したそうです。
「調査が必要と判断した。調査結果次第で手続きを再開したい」としています。

主幹事の岡三証券は「規定に沿って上場審査は進めている」としています。
名古屋証券取引所は、「上場申請そのものは取り下げられておらず、アトリエはるかの対応を待ちたい」などとしています。

名古屋証券取引所によると、過去には2007年にもいったんセントレックス上場をきめながら取り消した企業があるそうです。

個人的には、名古屋証券取引所は、過去に不祥事などがありあまり印象は良くないですが、今回の件も、印象を悪くしましたね。
そろそろ地方の証券取引所の存在意義を真剣に考える時期に来ているように感じます。

名古屋証券取引所がアトリエはるかの上場承認を取り消したことについて、どう思われましたか?


プロ向け市場の上場審査や助言を手がけるJアドバイザーに宝印刷を認定!

2017年12月06日(水)

  東京証券取引所は、先日、プロ投資家向け市場「東京プロマーケット」の上場審査などを手がける「Jアドバイザー」に宝印刷を認定したと発表しました。
東京プロマーケット市場への上場を目指す企業の適正調査や助言、指導を担います。

Jアドバイザーに認定されるのは、10社目です。
これまでは証券会社やコンサルティング会社が多く、印刷会社の認定は初めてです。

宝印刷は中小企業の上場支援に取り組む考えです。
自ら審査することで上場企業が増えれば、本業の情報開示支援業務の伸びも見込めます。

監査法人勤務時代は、『宝印刷』や『プロネクサス』などには、有価証券報告書のチェックなどで大変お世話になっていましたが、こういうこともする時代になったかと思うと、時代の流れを感じますね。
ぜひ、頑張って欲しいですね。

プロ向け市場の上場審査や助言を手がけるJアドバイザーに宝印刷が認定されたことについて、どう思われましたか?


新規公開企業の業績予想が正確に!

2017年12月01日(金) 

新規株式公開(IPO)した企業の業績見通しが正確になってきています。
今年は上場後に下方修正した企業が、現時点で3%に過ぎません。
昨年は33%が業績が下振れしたのです。
信頼できない業績予想に投資家から批判が高まったため、東京証券取引所が上場審査を厳しくし、幹事の証券会社も慎重に準備するようになりました。
新規公開企業の情報開示が向上すれば、市場に個人マネーを呼び込む一因となりそうです。

あずさ監査法人が2010年以降の動向を調べたところ、昨年までの7年間でIPO企業の4分の1超が、上場時に発表した利益予想を達成できていませんでした。
2017年は、ほとんどの企業が業績予想を引き下げていません。

先日、東証ジャスダックに上場した木材加工のシー・エス・ランバーは11月が決算月です。
決算期末直前に上場した理由について、戸田正専務取締役は「受注状況をぎりぎりまで見極めてから上場する方が、投資家に正確な業績予想を届けられる」と説明しています。

「業績予想を下回らないことは投資家からの信頼につながる」と話すのは9月に東証マザーズに上場した人工知能(AI)開発のパークシャテクノロジーです。
11月9日に発表した決算では、2017年9月期の連結純利益が2億6,800万円でした。
事前の予想を2割近く上回っています。

IPO企業は社歴の短い企業が多く、過去の業績データも少ないのが現状です。
投資家は、会社の事業内容や資本構成などを紹介する目論見書や、上場前に開示する売上高、利益額といった業績の見通しを頼りに株を売買します。

業績予想が不正確だと、一般の投資家に誤った情報を与えることになりますが、予想が外れることは珍しくありませんでした。
2014年には、新規公開した企業の4割で業績予想が下振れしました。
黒字予想から一転して赤字に転落した企業もあります。
上場時には、会社の創業者や出資者が保有していた株を売り出して現金化する場合が多くなります。
上場後に業績予想を下方修正した企業に対しては、投資家から株を高く売るのが目的ではないかとの批判が高まりました。

こうした声を受けて、東証は上場企業の審査を厳しくしました。
大和証券の松下健哉公開引受部長によると、企業の上場作業を手伝う証券会社も「投資家の視線を強く意識するようになった」そうです。

実態が伴っていないのに事業の説明にAIなどの流行語を多用する、来期以降に業績が急減速すると分かっているのに開示しない――。
証券会社に聞き取ったところ、東証の審査では、こういった企業に改善が求められていたようです。

こうした取り組みで業績予想が正確になり、上場準備に時間がかかるようになりました。
かつては、決算期が終了してから9~10カ月後に上場していましたが、現在は1年近くかける企業は珍しくありません。

あずさ監査法人の鈴木智博IPOサポート室長は、「適切な情報開示は市場の信頼性向上につながる」と話しています。
IPO企業の株は、成長への期待から個人投資家の関心が高くなっています。
情報開示の質が向上すれば、個人が株式市場に資金を振り向けやすくなりそうです。

上場時の株価は、予想PERをベースに算出されることも多いため、業績予想の数値は、上場時の株価に大きな影響を与えます。
よって、業績予想が正確でないと、投資家を欺くことになってしまいます。
業績予想は業種によっては難しいとは思いますが、ここは、今後もきちんとして欲しいですね。

新規公開企業の業績予想が正確になっていることについて、どう思われましたか?