事務所通信2021年5月

事務所通信

2021年5月号『一倉定(いちくらさだむ)!』

最近、オンラインでセミナーを受講することが多いのですが、色々な場で、『一倉定』さんの名前を耳にします。

そこで今回は、『一倉定(いちくらさだむ)!』について、書きたいと思います。

1.一倉定さん

 今では56年前になる1965年に発売された1冊の経営書が2020年6月に復刊され、反響を呼んでいるようです。

 日経BP社から出版された『マネジメントへの挑戦 復刻版』です。

 著者は、「日本のドラッカー」と称され、赤字会社を次々と立て直した伝説の経営コンサルタントである一倉定(いちくらさだむ)さんです。

 1918年生まれで、1999年に80歳でお亡くなりになるまで、日本中をくまなく行脚し、大中小1万社の社長を指導したと言われています。

 門下生には、ユニ・チャーム創業者の高原慶一朗さん、ドトールコーヒー創業者の鳥羽博道さんなど、そうそうたる顔ぶれが並び、ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正さんやアイリスオーヤマ会長の大山健太郎さんも一倉定さんの思想に学んだ一人だそうです。

2.経営にまつわる「言葉」の定義

 56年も前に販売された経営書が今なお役立つのとてもすごいことだと思います。

 この本で特徴的なのは、経営にまつわる「言葉」の定義でしょう。

 例えば、「経営計画」とは何か?に対する解釈です。

 一般的には、経営ビジョンや目標を達成するための行動計画といった広い意味を指す言葉ですが、一倉定さんの考え方は少しばかり違っています。

 「死に物狂いの努力をしなければ『そのとおりやる』ことができないような計画」こそが「ほんとうの(経営)計画」であり、実現可能、無理でない、科学的といった世間でいわれる経営計画の考え方に対しては、「綺麗ごとの観念論」だと一蹴しているのです。

3.電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも社長の責任だ

 個人的には、一倉定さんの『電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも社長の責任だ』という言葉が大好きです。

 自分が知らないところで起きた外部環境の変化や社員の行動も、すべて社長の責任であるということです。

 売上や利益が減少しているのを、新型コロナウイルスのせいにはできませんね。

 まず自分自身を管理して、決定に対する全責任を負い、摩擦をおそれずに障害をぶち破っていきましょう。

4.最後に

 一倉定さんの経営書を読むと、今まで当たり前だと思っていたことが、間違っていたと思うことがたくさんあります。

 こういう時代だからこそ、改めて、一倉定さんの経営書から経営を学んでもよいかもしれませんね。

 僕自身もそろそろ全部で14万円以上する『新装版 一倉定の社長学シリーズ全10巻』を買って読みたいと思います。

2021年5月28日 國村 年

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