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東証がfreeeのマザーズへの上場を承認

 

 東京証券取引所は、先日、クラウド会計ソフトのfreee(フリー、東京都品川区)の上場を承認したと発表しました。

 2019年12月17日に東証マザーズに上場するようです。

 想定する公開価格で算出すると、時価総額は750億~900億円程度になる見込みで、2019年の新規株式公開(IPO)銘柄ではSansan(約1,300億円)に次ぐ規模です。

 上場で最大約120億円を調達し、広告費や技術者の人件費などにあてる計画だそうです。

 マネーフォワードに引き続き、freeeも上場ですね。
 以前から、かなりの赤字が続いていますし、将来的に黒字化するのでしょうか?
 もう広告宣伝費をかけて、利用者を増やすステージではないように思いますので。
 そうなると、マネーフォワードも2019年から大幅に利用料金を上げましたし、freeeもどこかのタイミングで利用料金を上げてくるんでしょうね。
 それってビジネスとしてどうなのかなぁと思います。
 freeeでもマネーフォワードでも弥生でもそれほど変わらないと思いますので、個人的には、最終的には、急に利用料金を上げることはないと思われる弥生が勝つのではないかと考えています。
 話はそれますが、T●Cも利用料金か何かを大幅に上げるようで、他に変えることを考えている税理士がいるみたいですね。

 東証がfreeeのマザーズへの上場を承認したことについて、どう思われましたか?


上場前の資本金が小型化しIPO戦線に「異変」?

 M&A Onlineによると、IPO(新規株式公開)戦線に「異変」が起きているようです。
 2019年、東京証券取引所に新規上場した企業のうち、上場前の資本金が5,000万円以下のところが25%と4社に1社を占めています。
 2018年の19%、2017年の15%と比べ、急上昇しています。
 これは何を意味しているのでしょうか?

 資本金が5,000万円以下の場合、VC(ベンチャーキャピタル)から出資を受けているケースはわずかです。
 業種や業歴によって事情が異なるとはいえ、VC資金の活用が必ずしもIPOの“パスポート”となっていない様子がうかがえます。

 2019年1月~9月に東証に新規上場した企業は47社(テクニカル上場、TOKYO PRO Market上場や他市場からの上場は除く)です。
 M&A Online編集部が各社の上場前の資本金を調べたところ、5,000万円以下が12社でした。
 内訳は5,000万円が1社、4,000万台が1社、3,000万円台以下が10社で、過小資本といえる1,000万円クラスは3社含まれています。

 上場前の資本金が5,000万円以下の企業はここ数年、比率を高めています。
 2015年は新規上場89社中、12社(14%)でしたが、2018年には同89社中、17社(19%)に増えました。

 こうした流れが加速し、2019年は1月~9月で全47社中、12社と25%強を占めています。
 9月末の第3四半期段階の新規上場数は前年同期の60社より13社少ないですが、最終的に年間の上場企業が例年並みの80~90社と仮定すれば、20社を超える計算です。
 10月以降に上場する企業でも直前の資本金が5,000万円以下のところがすでに2社あります。

 上場前の資本金1億円以下でみると、傾向はより鮮明です。
 2019年は9月末で27社と半数を超え、その比率は57%です。
 2018年の46%(41社)、2017年35%(30社)から急伸しています。

 では、VCから資金調達の状況はどうでしょうか?
 今年上場した企業を対象に、上場目論見書の「株主の状況」をあたったところ、資本金5,000万円以下の企業で、明確にVCの存在が認められたのは2月にマザーズに上場した識学だけです。

 資本金が5,000万円以下と小規模である場合、一般にVCなど外部資本を受け入れていないことが考えられますが、これが裏付けられた格好です。

 識学はK&Pパートナーズ(東京都千代田区)が組成するファンドから出資を得ていました。
 同社は2015年に設立し、4年でスピード上場しました。
 ほかの会社では投資事業を兼営する取引先の事業会社から出資を受け入れていたケースが数例見られました。

 また、1億円以下までに範囲を広げると、27社中、別に7社ほどがVCを活用していました。
 それでも4社に1社にとどまります。

 スタートアップと呼ばれる新興企業の間では、VCからの資金調達が一種のファッションといわれるほど過熱しています。
 一方、資金の出し手であるVC側もカネ余りを背景に将来のIPOやM&Aという出口を照準を合わせ、ベンチャー投資にアクセルを踏み込んでいます。

 ベンチャーエンタープライズセンター(VEC)がまとめた2019年上期(1~6月)のVCによる国内向け投資額は前年同期比44%増の1,016億円と、6年連続で増加し、半期ベースで初めて1、000億円を突破しました。
 1件当たりの投資額は平均1億円を超え、投資先の業種はIT関連が6割近くを占めています。

 他方で、直前の資本金が5,000万円以下の企業の上場が増加しているのが実情です。

 2019年3月にマザーズに上場した外食企業で、居酒屋「肉汁餃子製作所 ダンダダン酒場」を展開するNATTY SWANKYの上場前の資本金は1,340万円でした。
 同社は2001年設立で、業種柄、日銭が入るという強みがあります。
 同様に、串カツ居酒屋で知られる串カツ田中ホールディングス(2002年設立)も2016年のマザーズ上場前は資本金2,000万円と、明らかな過小資本の部類でした。

 もちろん、業種や業歴の違いは見逃せません。
 IT関連であれば、システム開発や人件費で赤字が先行するため、創業初期に多額の資金を必要とする場合が少なくないことから、VCからの資金調達意欲は旺盛です。

 2019年1~9月の計12社(上場前の資本金5,000万円以下)のうち、10社は設立から10年以上経っています。
 上場を視野に入れ始めたころはすでに安定期のところが多いようです。
 資金需要にも銀行借り入れで対応できるため、とりたててVCの資金を必要としない面があります。

 一般に、新興ベンチャー企業はVCから資金調達後、5年をめどに「出口」が求められるといわれます。
 「短期間で成果を求められれば、自社が描く成長の方向性と食い違いが生じかねない」(Web開発ベンチャーの経営者、都内)と距離を置く向きもあるようです。

 VCからの資金調達は企業の成長を導くうえで欠かせないツールであることは言うまでもありません。
 ベンチャー投資フィーバーが熱を帯びれば帯びるほど、“過小資本”のままIPOに挑む企業が増えている現実に目を向ける時かもしれないですね。

 個人的には、それほど資金を調達しなくても良い企業がIPOしているんだろうなぁと思います。
 業種によるとは思いますが、日銭がはいる商売をしている企業のIPOが多くなっているんでしょうね。
 仕事上、最近はVCやエンジェルから比較的容易に資金調達ができるようになっているなぁとは思います。
 VCから資金調達をしなくて良いところ(ビジネスモデルとしてそういうビジネスを考えているところ)と、ニッチなビジネスで開発費用がかかりVCから多額の資金調達をしないといけないところが、両極端に多くなってきているのかもしれませんね。

 上場前の資本金が小型化しIPO戦線に「異変」が起こっていることについて、どう思われましたか?


Forbes世界長者番付で日本人ではユニクロの柳井 正氏が首位返り咲き!

 

 日本の大富豪たちが保有する資産はこの一年、それぞれに異なる変化を見せました。
 Forbesの長者番付に名を連ねた日本人50人のうち31人は、日経平均株価が前年比で5%近く上昇していた一方で、前年より資産を減らしていました。

 リストに名前が挙がった50人が保有する資産の総額は、前年の1,860億ドル(約20兆6,700億円)より少ない1,780億ドルとなりました。

 2018年の番付で1位だったソフトバンクの孫 正義氏は、2019年は2位となりました。
 ただし、ソフトバンクの株価は上昇しており、孫氏の保有資産も前年から21億ドル増加し、240億ドルとなっています。

 保有資産で孫を上回ったのは、衣料品大手ファーストリテイリングの創業者で、2016年以来のトップとなった柳井 正氏です。
 保有資産は249億ドル。前年から56億ドルの増加となり、この一年で最も大幅に資産を増やしました。

 孫氏が設立した1,000億ドル規模のソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)は、多額の投資で広く注目を集めています。
 SVFには、サウジアラビアのパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)が450億ドルを出資し、そのほかにも、アブダビ首長国のムバダラ開発公社、アップル、クアルコム、オラクルの共同創業者で富豪のラリー・エリソンなども出資しています。

 前年と比べて資産を大きく増やしたもう一人は、計測器メーカー、キーエンスの創業者である滝崎武光氏です。
 保有資産は10億ドル増えて186億ドルとなり、前回の4位から1ランク順位を上げました。
 東証1部上場のキーエンスは、工場の機械やロボットの性能を監視するために使われるセンサーにより、中国で安定的な成長を続けています。

 2018年から保有資産を72億ドル減らして約108億ドルとし、最も大幅な減少を記録したのは、酒類大手サントリーの佐治信忠氏とそのご家族です。
 減少の理由の一つには、新たに入手した情報により、サントリー株の一部が佐治家ではなく慈善団体が保有するものであると確認されたことがあるようです。
 また、世界的なビール販売の低迷も、資産の減少につながっています。

 一方、2019年の番付には、4人が初めて名前を並べました。
 2018年10月に87歳で死去した父でユニ・チャームの創業者、高原慶一朗氏が保有していた同社株を2人のきょうだいと共に引き継いだ高原豪久氏(2001年から同社の最高経営者)は、保有資産52億ドルでリスト入りしています。

 その他、2018年6月に株式を公開したフリーマーケットアプリ運営のメルカリの創業者である山田進太郎氏、東証1部上場の不動産仲介・マンション開発会社オープンハウスの創業者である荒井正昭氏、ビジネスホテル・チェーンを展開するアパグループの創業者、元谷外志雄氏が初めて番付入りしました。

 また、今回ランキングから外れた富豪の中で目を引くのは、人材派遣会社を創業、女性として日本で初めて自力でビリオネアになった篠原欣子氏です。
 総合人材サービスを展開するパーソルホールディングスの株価は、ここ1年で30%以上下落しています。
 ロボット開発を手掛けるサイバーダインの創業者、山海嘉之もまた、自社株が50%値下がりしたことを受けてリストから外れました。

 以下は、2019年の日本人の長者番付トップ10の顔ぶれです(敬称略)。
1位 柳井 正(ファーストリテイリング) 249億ドル
2位 孫 正義(ソフトバンク) 240億ドル
3位 滝崎武光(キーエンス) 186億ドル
4位 佐治信忠(サントリーホールディングス) 108億ドル
5位 三木谷浩史(楽天) 60億ドル
6位 重田康光(光通信) 54億ドル
7位 高原豪久(ユニ・チャーム) 52億ドル
8位 森 章(森トラスト) 47億ドル
9位 永守重信(日本電産) 45億ドル
10位 毒島秀行(SANKYO) 44億5,000万ドル

 なお、番付作成の方法ですが、ランキングは個人から入手した情報に加え、証券取引所やアナリストら、企業の提出書類その他を基に作成している。番付に入った各氏の保有資産は、2019年3月22日の株価の終値と為替レートに基づき算出しています。
 非公開会社の創業者などの場合は、類似した公開会社の財務比率その他との比較から推計しています。
 また、各氏の保有財産には家族の資産を含む場合もあります。

 想像もつかない世界ですが、結局、上場株式などが中心だと思いますので、簡単に換金できるわけではなく、ある意味では『絵に描いた餅』です。
 個人的には、これらの方々がどういう相続税対策をしているのかが気になります。
 番付に入っているカリスマ経営者の方が亡くなると、おそらく業績も低迷するところも多いと考えられ、会社は業績の悪化、個人は株式の分散など色々大変だと思いますので、日本を代表するようなこれらの会社には、死亡・相続が原因で日本を代表するような会社でなくなってしまうのは避けて欲しいですね。

 Forbes世界長者番付で日本人ではユニクロの柳井 正氏が首位に返り咲いたことについて、どう思われましたか?


フォーブス世界長者番付2018年版

 

 フォーブス世界長者番付2018年版に載った日本の人物は前年より2人増えて、35人となったようです。

 首位はソフトバンクの孫正義会長兼社長で、全体では39位、資産額は227億ドル(約24,100億円)でした。
 前年の34位から落ちましたが、資産額は15億ドル(約1,590億円)増えています。

 2位はファーストリテイリングの柳井正会長兼社長で、全体では55位、資産額は195億ドル(約2700億円)でした。

 前年世界長者番付に載っていなかったSGホールディングスの栗和田榮一会長、ブリヂストン創業家の石橋寛氏、サイバーエージェントの藤田晋社長の3人が今回入っています。
 SGホールディングスは佐川急便グループの持株会社で、栗和田榮一会長の父は佐川急便創業者の佐川清氏です。

 日本人のトップ100は以下のとおりです。
1位:孫 正義(ソフトバンク/通信)227億ドル/60
2位:柳井 正(ファーストリテイリング/ユニクロ)195億ドル/69
3位:滝崎 武光(キーエンス/計測機器など)175億ドル/72
4位:森 章(森トラスト/不動産・建設)63億ドル/81
5位:永守 重信(日本電産/精密小型モーター)56億ドル/73
6位:三木谷 浩史(楽天/ネットショップ・ネット銀行など)55億ドル/53
7位:高原 慶一朗(ユニ・チャーム/生活用品)50億ドル/86
8位:似鳥 昭雄(ニトリ/インテリア)44億ドル/74
9位:重田 康光(光通信/携帯電話や光回線の販売)41億ドル/53
10位:伊藤 雅俊(セブン&アイ・ホールディングス/コンビニ・スーパー・レストラン・銀行など)39億ドル/93

 上場企業の株式は簡単に売れないのである意味絵に描いた餅になるかもしれませんが、これだけの資産があるのはすごいですね。
 配当もたくさんあるでしょうし。
 ただし、上記に出ていない方もおられますが、上位に入っている方で、相続税対策が国税庁から指摘を受けたり、遺産相続について訴えられたり、逮捕されたりなど、問題となっている方も何名かおられますね。
 たくさん持たれていると、何かと大変なんでしょうね。

 フォーブス世界長者番付2018年版について、どう思われましたか?


3月期企業の決算発表時間の前倒しが前期は370社!

 
 上場企業の決算発表時間の前倒しが進んでいるようです。
 20183月期決算の開示時間を集計したところ、370社が前年より早く開示しました。
 投資家への説明時間を確保しやすくする狙いがあるようです。
 取引時間中の発表なら、投資家は決算の内容を参考にして株の売買ができるようになり、利便性も高まりそうです。
 
 前年との比較が可能で決算期末から45日以内に開示した3月期企業(2,304社)を対象に集計したものです。
 トヨタ自動車や三菱商事など時価総額が大きく、業績が堅調な企業の開示前倒しが目立ちます。
 一方で、開示時間が遅くなった企業が、287社あったようです。
 
 5月9日の決算発表でトヨタは開示時間を従来の午後3時から午後125分に早めました。
 証券取引所の取引時間中に発表するのは初めてです。
 競争力強化に向けた中長期の取り組みを豊田章男社長らが説明する時間を十分に確保する狙いがあったようです。
 
 純利益が2期ぶりに過去最高となった決算は即座に値動きに織り込まれ、この日の株価は前日比4%上昇しました。
 トヨタ広報部は「質疑応答の時間をしっかり確保でき投資家からも好評だった」と話しているようです。
 20184~6月期決算も、83日午後125分に開示しました。
 
 1年前も取引時間中に発表していた三菱商事や住友商事、豊田通商などは開示時間をさらに早めました。
 子会社の香港市場上場で、香港市場の取引時間外での開示が必要になった日清食品ホールディングスは、午後3時から午後115分にしました。
 
 欧米では午前中や取引時間中に開示する企業が多いようです。
 日本では3月期企業の約7割が、株式市場の取引が終わる午後3時以降に発表します。
 迅速な開示を求める東証の適時開示規則にそぐわないとの声もあるようです。
 
 岡三アセットマネジメントの前野達志氏は、「午後3時以降の開示では、海外勢の先物取引が日本市場の現物株の取引より先行する。取引時間中の開示が進めば日本の投資家が迅速に売買できるようになる」と話しています。
 トヨタが前倒しに踏み切ったことで、追随する動きが出てきそうです。
 
 以前から、個人的には、取引時間外の開示には疑問を持っていました。
 特に、業績が悪い企業は、取引時間外に開示するという風潮があったと思います。
 ようやく、トヨタの取引時間内の開示により、全体的に、取引時間内に開示するといった流れになればいいなぁと思います。
 そうなれば、取引時間外に開示する企業は投資家のことを考えていないということになり、開示に対する対応で、投資家に対する対応が分かるようになり、それが株価にも反映されればよいなぁと思いますね。
 
 3月期企業の決算発表時間の前倒しが前期は370社だったことについて、どう思われましたか?

大手監査法人が人手不足で新興勢との契約敬遠し「IPO難民」が増加!

 
 あずさ監査法人が監査業務の新規受注を1年間停止すると表明して半年あまり経ちましたが、大手監査法人が不正会計などリスクが大きい割に実入りの少ない新規株式公開(IPO)企業の監査を敬遠する動きが広がっているようです。
 監査契約を結べない「IPO難民」が増えれば、証券市場の活力低下にもつながりかねません。
 
 「検討を重ねた結果、契約は難しいと判断しました」と、東京都内のある新興企業の幹部は、担当の公認会計士からこう言い渡されてうなだれたそうです。
 上場前のショートレビュー(短期調査)を手掛けた大手監査法人から数か月間も待たされた揚げ句、契約を断られたのです。
 
 こんなケースが相次いでいるようです。
 これまで監査法人は将来の有望企業の開拓のため、うまみが少なくてもIPO企業の監査に積極的でした。
 潮目が変わったのは、東芝などで相次いだ不正会計です。
 
 大手に比べて新興企業の経営リスクは高くなります。
 自動運転技術で高い期待を集めながら、東証が上場承認した直後に顧客情報の流出が発覚し上場を延期したZMP(東京都文京区)の記憶が新しいところでしょう。
 さらに、人手不足の影響も大きく、大手監査法人は一様に及び腰になっているようです。
 
 「ぜひそちらに依頼したい」と、ある中堅法人のもとには大手に断られた新興企業からの案件が次々に舞い込んでいるようです。
 監査法人と契約できず、上場したくてもできないIPO難民の“駆け込み寺”になっているのは準大手・中堅の監査法人です。
 「営業していないのに上場予備軍が大量に流れ込んでくる」(中堅法人のパートナー)そうです。
 
2017年のIPO監査法人の分布をみると、太陽監査法人や三優監査法人など四大法人以外のシェアが初めて2割を超えました。
 「引き受けた新興企業の監査法人が聞いたこともないところで戸惑った」(国内証券)との声も上がっているようです。
 
 公認会計士不足に悩むのは大手と同じです。
 ある中堅法人からは「業界全体でみると大手の責任放棄が甚だしい」(パートナー)との恨み節が漏れてきています。
 しかも、「業績的に上場予備軍にはほど遠い企業」(別のパートナー)も少なくないようです。
 業績や内部管理体制の整備など上場までのロードマップを丁寧に説明し、案件の分散化に努めているようです。
 
 この状況を大手はどうみているのでしょうか?
 あずさ監査法人の鈴木智博IPOサポート室長は、「新興企業の成長性を見極めるのと監査法人としての収益を両立させるのは難しい」と説明しています。
 現在は新規受注のガイドラインを策定中で、「監査作業の工程を見直し法人全体の作業量を3割減らしたい」(酒井弘行理事長)としています。
 
 堅調な相場環境に支えられ、2018年の国内IPO数は「90100社程度」(野村証券)と、金融危機前の2007年(121社)に次ぐ高水準になる見通しです。
 しかしながら、IPOには3年程度の準備期間が必要で、IPO難民が顕在化するのはこれからです。
 全体のIPO数が大きく減少する可能性もあります。
 
 資本市場に厚みを持たせるためには活発なIPOが不可欠です。
 「IPOのボトルネックは監査法人」(大手証券幹部)という現状を解消する知恵が必要となるでしょう。
 
 10年以上前に監査法人を退職した僕としては、時代の流れを感じます。
 結局、しわ寄せが中堅・中小の監査法人に来るだけだと思います。
 当然、監査法人も不祥事が起きると、場合によっては監査法人の解体に追い込まれる可能性もあり、契約に慎重になるのも分かるような気はします。
 そのような中でも、会社の将来性、日本の証券市場の発展のために、監査を引き受けてくれる監査法人が増えてきてほしいものですね。
 会社のステージに応じて、監査法人が変わるという時代が来るかもしれませんね。
 
 大手監査法人が人手不足で新興勢との契約敬遠し「IPO難民」が増加していることについて、どう思われましたか?

「グリーンシート」が約20年の歴史に幕!

2018年04月05日(木) 

 非上場株を取引するグリーンシート市場が2018年3月末で約20年の歴史に幕を閉じました。
 当初は中小・中堅企業の資金調達や株式流通手段として期待されましたが、開示規制や新興企業向け上場市場の整備で、登録企業が激減しました。
 日本の資本市場の裾野を広げる取り組みは、道半ばです。

 2018年2月下旬、佐賀県有田町に本社を置く深川製磁から約400人の株主に通知が届いたようです。
 グリーンシートでの取引停止を知らせる内容です。
 1949年に福岡証券取引所に上場しましたが、時価総額基準を満たせず2007年に廃止になりました。
 株式流通の代替場所としてグリーンシートに登録しましたが、再上場は果たせませんでした。

 グリーンシートは日本証券業協会が運営する市場で、1997年7月に開設されました。
 登録銘柄数(年末時点)をみると、2004年末の96銘柄をピークに減少傾向が強まりました。
 成長企業を呼び込む狙いもありましたが、東京証券取引所などに上場した企業は過去20年で約15社にとどまっています。

 日本証券業協会が市場開設時にお手本としたのは、アメリカの店頭市場(OTC)の一つの「ピンクシート」です。
 アメリカのOTC市場は、今でも全体で1万以上の銘柄登録があり、仮想通貨「ビットコイン」関連銘柄が活発に取引されるなど、一定の存在感を示しています。

 それでは、日本ではなぜ利用が広がらなかったのでしょうか?

 「05年の制度改正で、適時開示義務を入れたことに尽きる」と、野村総合研究所の大崎貞和主席研究員は指摘しています。
 信頼性向上を狙った措置でしたが、情報開示負担は取引所上場と変わらなくなりました。
 上場基準の緩い新興市場も相次ぎ開設され、グリーンシートを選ぶ理由は乏しくなりました。

 魅力的な企業が集まらなければ投資家層も広がりません。
 アメリカでは創業間もない企業に資金を出す「エンジェル投資家」が多く存在しますが、日本ではまだ少数派です。
 国内の大手証券会社も商いが薄く手数料が稼げないため、個人顧客を誘導することは少なかったようです。

 日本証券業協会はグリーンシートに代わる非上場株の発行・流通制度として「株主コミュニティ」を作りましたが、使い勝手に課題が残るようです。
 適時開示義務をなくす代わりに、証券会社は不特定多数の個人を勧誘できません。
 株式を売買できる「コミュニティ」に入るには、運営する中小証券に口座を作る必要があります。
 野村證券など、大手の参入はまだありません。

 非上場企業の資金調達ニーズは存在します。
 ネットで小口出資を募る仕組み「株式投資型クラウドファンディング」では2017年の調達総額が約5億円に上っています。
 DANベンチャーキャピタルの出縄良人社長は、「自己資本比率を改善したい地方企業の関心が高い」と話しています。

 全国で380万社超とされる民間事業者のうち、上場会社は一握りにすぎません。
 起業家へのマネー供給に加え、今後、中小企業のオーナー社長の引退が相次ぐことに備え、非上場株を容易に換金・流通できる場があった方がよいでしょう。
 資本市場の裾野を広げるには、証券界を挙げた取り組みが欠かせないでしょうね。

 企業にとって開示などの負担が少なく、一方で、そのようなリスクを承知の上で投資家が気軽に投資できるような市場は、ニーズもあり、個人的には必要なのでないかと思っています。
 投資型のクラウドファンディングなどが典型例でしょうね。
 日本証券業協会を挙げて、知恵を絞って、信頼性のあるそのような市場ができることを期待したいですね。

 「グリーンシート」が約20年の歴史に幕を閉じることについて、どう思われましたか?


上場を避ける企業が増えている!

2018年02月15日(木)

 日銀の資金循環統計によれば、家計が保有する非上場株式は急激に増加し、2017年9月末には84兆円に達しています。
 当時の東京証券取引所第1部上場株の時価総額が626兆円ですから、その13%に達する規模です。

 日本経済新聞によると、非上場株の時価が増加する原因は2つあります。
 1つは、景気の回復が非上場の中小企業にまで及んできたという明るい理由です。
 もう1つは、非上場企業の間に上場を避ける動きが出ているのではないかという心配な理由です。

 上場基準を満たしている企業が上場しない理由は、多様です。
 金融緩和で銀行からの資金調達が容易になっているため、あえて上場する必要がないという理由もあるかもしれません。
 数年前から言われていますが、気になるのは、上場に伴うコストが高いと考える経営者が増えているのではないかという理由です。

 そうなるのは、目に見えない上場コストが増えているからです。
 上場コストには2種類のものがあります。
 1つは、公認会計士による監査のコストや社外取締役や社外監査役の報酬支払いなどの目に見える直接的なコストです。
 第2は、上場企業が満たすべきルールが厳しくなり、よい経営ができなくなるという目に見えないコストです。
 投資家保護を考えて導入された規制が企業経営の大きな制約になっているという認識が上場企業だけでなく、日本の非上場企業の経営者の間にも広がっています。

 短期投資家の発言力が強いアメリカでは、アメリカ内の証券市場に上場すると経営の制約条件が厳しすぎて良い経営ができなくなる可能性が大きくなるので、ヨーロッパの市場への上場を薦めるベンチャーキャピタルが増えているといわれているようです。

 このままだと、日本でも上場を避ける企業や投資家がもっと増えるかもしれません。
 それは、上場を避ける企業にとって、リスク資金を得る道が制約されるという意味でマイナスであるだけでなく、マクロ経済の成長にもマイナスの影響を及ぼす可能性があります。

 また、有望な投資先が増えないという意味では、投資家にもマイナスです。
 投資家保護も大切ですが、それが上場企業の負担になりすぎないようにする工夫も必要です。
 市場管理当局は、角を矯めて牛を殺すという結果にならないように気をつける必要があるでしょう。

 会社も、トヨタのような企業から、売上がほとんどないような会社まで様々な会社があるので、一律に扱うのもどうかなぁと思います。
 デメリットがメリットを上回り、上場できるのにしない会社が増えていると言われ出して結構経ちますが、個人的には、開示とか内部統制とかの頻度などにつき、いろいろと設けて、それに応じた市場を作って、投資家もリスクを認識したうえで投資すれば良いのではないかと思います。
 時代的に人がなかなか採用できないので、採用の面では、今なお、上場企業のメリットはかなりあるのではないかと思います。

 上場を避ける企業が増えていることについて、どう思われましたか?


2018年のIPO第1号の予定だった世紀の上場承認取り消し!

2018年01月24日(水)

 東京証券取引所は、先日、射出成型の合理化機器を製造販売する世紀(山形県米沢市)について、マザーズ市場への上場承認を取り消したと発表しました。
 1月5日に承認したばかりでしたが、世紀からの申し出で取り消すことになりました。

 世紀は「上場にそぐわない内部規定があり、確認するため」と説明しています。
 計画では2月8日の上場で、2018年の新規上場(IPO)第1号となる見通しでした。
 今後、世紀は、内部規定の内容を見直し「改めて上場承認を求めたい」そうです。

 「社内規定に照らして確認すべき事項」ということですが、よく分かりません。
 だだ、2018年のIPOに水を差す形になったのは間違いないでしょうね。

 ネットで調べると、6年前の2012年も、IPO第1号予定のリフォームスタジオが、株式市況の動向等の諸般の事情を総合的に勘案して上場中止になっています。
 イオングループの会社ですが、その後もIPOはしていないですね。
 上場承認取り消し(TOKYO PRO Marketは除く。)も、2015年は3件、2016年は2件、2017年は2件なので、毎年数件はあるようです。
 出だしからつまずいた感じですが、IPO市場は盛り上がって欲しいですね。

 2018年のIPO第1号の予定だった世紀の上場承認が取り消されたことについて、どう思われましたか?


名古屋証券取引所がアトリエはるかの上場承認を取り消し!

  名古屋証券取引所は、先日、ヘアメークなどのサロン運営のアトリエはるか(名古屋市)のセントレックス市場への上場承認を取り消したと発表しました。

 アトリエはるかは11月1日に上場が承認され、12月7日に上場する予定でした。

 アトリエはるかは、先日、株式の発行・売り出し中止と上場手続きの延期を決めたと発表しました。
 アトリエはるかによると、社員から会社への内部通報でコンプライアンス(法令順守)に抵触する疑いのある事例が判明したそうです。
 「調査が必要と判断した。調査結果次第で手続きを再開したい」としています。

 主幹事の岡三証券は「規定に沿って上場審査は進めている」としています。
 名古屋証券取引所は、「上場申請そのものは取り下げられておらず、アトリエはるかの対応を待ちたい」などとしています。

 名古屋証券取引所によると、過去には2007年にもいったんセントレックス上場をきめながら取り消した企業があるそうです。

 個人的には、名古屋証券取引所は、過去に不祥事などがありあまり印象は良くないですが、今回の件も、印象を悪くしましたね。
 そろそろ地方の証券取引所の存在意義を真剣に考える時期に来ているように感じます。

 名古屋証券取引所がアトリエはるかの上場承認を取り消したことについて、どう思われましたか?


プロ向け市場の上場審査や助言を手がけるJアドバイザーに宝印刷を認定!

2017年12月06日(水)

  東京証券取引所は、先日、プロ投資家向け市場「東京プロマーケット」の上場審査などを手がける「Jアドバイザー」に宝印刷を認定したと発表しました。
 東京プロマーケット市場への上場を目指す企業の適正調査や助言、指導を担います。

 Jアドバイザーに認定されるのは、10社目です。
 これまでは証券会社やコンサルティング会社が多く、印刷会社の認定は初めてです。

 宝印刷は中小企業の上場支援に取り組む考えです。
 自ら審査することで上場企業が増えれば、本業の情報開示支援業務の伸びも見込めます。

 監査法人勤務時代は、『宝印刷』や『プロネクサス』などには、有価証券報告書のチェックなどで大変お世話になっていましたが、こういうこともする時代になったかと思うと、時代の流れを感じますね。
 ぜひ、頑張って欲しいですね。

 プロ向け市場の上場審査や助言を手がけるJアドバイザーに宝印刷が認定されたことについて、どう思われましたか?


新規公開企業の業績予想が正確に!

2017年12月01日(金) 

 新規株式公開(IPO)した企業の業績見通しが正確になってきています。
 今年は上場後に下方修正した企業が、現時点で3%に過ぎません。
 昨年は33%が業績が下振れしたのです。
 信頼できない業績予想に投資家から批判が高まったため、東京証券取引所が上場審査を厳しくし、幹事の証券会社も慎重に準備するようになりました。
 新規公開企業の情報開示が向上すれば、市場に個人マネーを呼び込む一因となりそうです。

 あずさ監査法人が2010年以降の動向を調べたところ、昨年までの7年間でIPO企業の4分の1超が、上場時に発表した利益予想を達成できていませんでした。
 2017年は、ほとんどの企業が業績予想を引き下げていません。

 先日、東証ジャスダックに上場した木材加工のシー・エス・ランバーは11月が決算月です。
 決算期末直前に上場した理由について、戸田正専務取締役は「受注状況をぎりぎりまで見極めてから上場する方が、投資家に正確な業績予想を届けられる」と説明しています。

 「業績予想を下回らないことは投資家からの信頼につながる」と話すのは9月に東証マザーズに上場した人工知能(AI)開発のパークシャテクノロジーです。
 11月9日に発表した決算では、2017年9月期の連結純利益が2億6,800万円でした。
 事前の予想を2割近く上回っています。

 IPO企業は社歴の短い企業が多く、過去の業績データも少ないのが現状です。
 投資家は、会社の事業内容や資本構成などを紹介する目論見書や、上場前に開示する売上高、利益額といった業績の見通しを頼りに株を売買します。

 業績予想が不正確だと、一般の投資家に誤った情報を与えることになりますが、予想が外れることは珍しくありませんでした。
 2014年には、新規公開した企業の4割で業績予想が下振れしました。
 黒字予想から一転して赤字に転落した企業もあります。
 上場時には、会社の創業者や出資者が保有していた株を売り出して現金化する場合が多くなります。
 上場後に業績予想を下方修正した企業に対しては、投資家から株を高く売るのが目的ではないかとの批判が高まりました。

 こうした声を受けて、東証は上場企業の審査を厳しくしました。
 大和証券の松下健哉公開引受部長によると、企業の上場作業を手伝う証券会社も「投資家の視線を強く意識するようになった」そうです。

 実態が伴っていないのに事業の説明にAIなどの流行語を多用する、来期以降に業績が急減速すると分かっているのに開示しない――。
 証券会社に聞き取ったところ、東証の審査では、こういった企業に改善が求められていたようです。

 こうした取り組みで業績予想が正確になり、上場準備に時間がかかるようになりました。
 かつては、決算期が終了してから9~10カ月後に上場していましたが、現在は1年近くかける企業は珍しくありません。

 あずさ監査法人の鈴木智博IPOサポート室長は、「適切な情報開示は市場の信頼性向上につながる」と話しています。
 IPO企業の株は、成長への期待から個人投資家の関心が高くなっています。
 情報開示の質が向上すれば、個人が株式市場に資金を振り向けやすくなりそうです。

 上場時の株価は、予想PERをベースに算出されることも多いため、業績予想の数値は、上場時の株価に大きな影響を与えます。
 よって、業績予想が正確でないと、投資家を欺くことになってしまいます。
 業績予想は業種によっては難しいとは思いますが、ここは、今後もきちんとして欲しいですね。

 新規公開企業の業績予想が正確になっていることについて、どう思われましたか?

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