事務所通信
2018年2月号『誰も教えてくれなかった月次決算の実務Q&A』
2月15日に、独立開業後3冊目の著書『誰も教えてくれなかった月次決算の実務Q&A』を中央経済社から出版しました。
1冊目の『誰も教えてくれなかった実地棚卸の実務Q&A』の販売が好調だったことから、出版社からの提案を受けての出版となりましたが、お話しをいただいてから4年以上かかってようやく出版に至りました。
そこで今回は、『誰も教えてくれなかった月次決算の実務Q&A』について書きたいと思います。
1.月次決算の目的
 決算とは、一定期間における収益と費用とを計算して損益を算出し、資産・負債や資本金・剰余金といった財政状態を確定することをいいます。
 通常、法律的な観点からは、1年に1回だけ決算をすればよいのですが、実際には、管理会計上の要請から、1か月ごと・四半期(3か月)ごと、あるいは、半年ごとなどに決算をしているのが現状です。
 このうち、 1か月ごとに決算をすることを月次決算と言うのです。
 棚卸もそうなのですが、月次決算も年度決算のような会社法や税法などの規制を受けるものではありません。
 よって、以下のような目的達成のために、どのレベルで行うかを決めれば良いのです。
| ① | 財務諸表作成 | 
| ② | 価格(売値、販売価格)の決定 | 
| ③ | 損益管理・原価管理 | 
| ④ | 予算の作成・管理 | 
| ⑤ | 経営の意思決定 | 
2.書籍の内容
目次は、以下のとおりです。
| 第1章 | 月次決算の概要 | 
| 第2章 | 月次決算体制の構築 | 
| 第1節 | 総論 | 
| 第2節 | 売上・営業債権計上プロセス | 
| 第3節 | 売上原価・在庫計上プロセス | 
| 第4節 | 費用・営業債権計上プロセス | 
| 第5節 | 立替金と精算プロセス | 
| 第6節 | 従業員への仮払金・清算・費用計上プロセス | 
| 第7節 | 従業員の立替経費・精算・費用計上プロセス | 
| 第8節 | 人件費の計上プロセス | 
| 第9節 | 減価償却費の計上(固定資産管理) | 
| 第10節 | 前払費用・長期前払費用の償却費の計上 | 
| 第11節 | 引当金の繰入額の計上 | 
| 第12節 | 税金の計上 | 
| 第13節 | 月次決算のチェック項目 | 
| 第3章 | 月次決算の分析・報告 | 
| 第1節 | 月次決算分析・報告の手順 | 
| 第2節 | 月次決算資料の作成 | 
| 第3節 | 各部門での利益分析 | 
| 第4節 | 経営者に対する報告・内容検討・対策立案 | 
| 第4章 | 月次資金管理の実務 | 
| 第1節 | 資金の趨勢の把握 | 
| 第2節 | 日次の資金繰り | 
| 第3節 | 月次の資金繰り管理 | 
| 第4節 | 資金繰りの分析 | 
| 第5節 | キャッシュ・フロー計算書 | 
3.最後に
 環境の変化が急速な昨今、変化へのタイムリーな対応が会社経営上重要です。
 本書が少しでもお役に立てば、幸いです。
2018年2月27日 國村 年