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事務所通信2026年2月

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2026年2月号『取得費加算の特例!』

不動産を相続したものの、既にご自宅を所有していたり、不要な不動産がある場合、相続した不動産を売却されることもあるでしょう。

不動産を売却したときに、場合によっては、相続時に支払った相続税を譲渡所得の計算の際に引くことができるのです。

そこで今回は、『取得費加算の特例!』について書きたいと思います。

1.取得費加算の特例とは?

取得費加算の特例とは、相続または遺贈により取得した土地、建物、株式などの財産を、一定期間内に譲渡した場合に、相続税額のうち一定金額を譲渡資産の取得費に加算することができるというものです。

この特例は、譲渡所得のみに適用がある特例ゆえ、株式等の譲渡による事業所得および雑所得については、適用できません。

2.適用を受けるための要件

適用を受けるための要件として、以下の3つがあります。

(1) 相続や遺贈により財産を取得した者であること。
(2) その財産を取得した人に相続税が課税されていること。
(3) その財産を、相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに譲渡していること。

3.計算方法

取得費に加算する相続税額は、以下の算式で計算した金額となります。

ただし、その金額がこの特例を適用しないで計算した譲渡益(土地、建物、株式などを売った金額から取得費、譲渡費用を差し引いて計算します。)の金額を超える場合は、その譲渡益相当額となります。

なお、譲渡した財産ごとに計算します。

その者の相続税額×その者の相続税の課税価格の計算の基礎とされたその譲渡した財産の相続税評価額÷(その者の取得財産の価額+その者の相続時精算課税適用財産の価額+その者の純資産価額に加算される暦年課税分の贈与財産の価額)

相続や遺贈により取得した株式と同一銘柄の株式を保有している場合において、上記2.(3)の期間内にその株式の一部を譲渡したときには、その譲渡については、その相続や遺贈により取得した株式の譲渡からなるものとしてこの特例を適用して差し支えありません。

4.申告等の方法

この特例の適用を受けるためには、所轄税務署に以下の書類を添えて確定申告をすることが必要です。

(1) 相続財産の取得費に加算される相続税の計算明細書
(2) 譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)[土地・建物用]や株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書

なお、(1)の計算明細書を利用すると、取得費に加算される相続税額を計算することができます。

5.最後に

以前と比べると引ける金額は少なくなりましたが、引けると税額が減ります。

不動産はすぐに売却できるとは限りませんので、売却の意思があるのであれば、早めに売却に向けた行動をした方が良いかもしれませんね。

2026年2月24日 國村 年

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