事務所通信2023年5月

事務所通信

2023年5月号『日本政策金融公庫とは?』

コロナ禍においては、日本政策金融公庫からいわゆるゼロゼロ融資を受けた事業者も多いのではないかと思います。

ところが、公的機関とか財務コンサルタントの方が『にほんせいさくきんゆうこうこ』と呼び間違えていることが多いです。

そこで今回は、『日本政策金融公庫とは?』について、書きたいと思います。

1.日本政策金融公庫とは?

株式会社日本政策金融公庫(かぶしきがいしゃにっぽんせいさくきんゆうこうこ)とは、政策金融機関(政府系金融機関)の一つで、株式会社日本政策金融公庫法に基づいて、2008年10月1日に「国民生活金融公庫」「中小企業金融公庫」「農林漁業金融公庫」が統合されて設立された財務省所管の特殊会社です。

なお、「国民生活金融公庫」は、1999年10月1日に「国民金融公庫」と「環境衛生金融公庫」が統合されて発足した政府系金融機関です。

2001年に発足した小泉純一郎内閣によって実施された“聖域なき構造改革”の一環として、「官から民へ」を改革の柱として政策金融改革が着手されました。

日本政策金融公庫は形式上、「株式会社」ですが、国が株式の100%を常時保有することが法律で定められている特別な株式会社であり、一般の民間会社や民営化を前提とした特殊会社ではありません。

2.日本政策金融公庫の3つの窓口

日本政策金融公庫には、以下の3つの窓口があります。

国民生活事業
中小企業事業
農林水産事業

国民生活事業は、個人企業や小規模企業向けの小口資金を融資しており、融資残高の平均は約1,000万円です(短期の運転資金も取り扱っています)。

中小企業事業は、中小企業向けの長期事業資金を融資しており、融資残高の平均は約1億3,000万円です(短期の運転資金は取り扱っていません)。

農林水産事業は、農林漁業や国産農林水産物を取り扱う加工流通分野の長期事業資金を融資しています。

なお、資金の使いみちに応じて、同時に複数の事業の融資制度を利用できます。

3.日本政策金融公庫の特徴

日本政策金融公庫の特徴は、以下のとおりです。

セーフティネット機能の発揮
日本経済成長・発展への貢献
地域活性化への貢献

①については、自然災害や経済環境の変化等によるセーフティネット需要に機動的に対処しています。

②については、新たな事業の創出、事業の再生、海外展開及び農林水産業の新たな展開などのニーズに適切に対応しています。

③については、民間金融機関と連携し、地域プロジェクトに参画するなど地域活性化に貢献しています。

4.最後に

日本政策金融公庫は、3つ窓口がありますので、上手に利用しましょう。

2023年5月30日 國村 年

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください